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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024165734
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】自動運搬システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20241121BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B65G1/00 501C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023082200
(22)【出願日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(71)【出願人】
【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】近藤 豊大
(72)【発明者】
【氏名】左右田 洋希
(72)【発明者】
【氏名】上田 真玄
(72)【発明者】
【氏名】名和 政道
(72)【発明者】
【氏名】加藤 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】野田 五十樹
(72)【発明者】
【氏名】飯田 匠
【テーマコード(参考)】
3F022
3F522
【Fターム(参考)】
3F022LL07
3F022MM11
3F022MM36
3F022NN42
3F522AA02
3F522BB34
3F522CC01
3F522GG03
3F522GG05
3F522GG39
3F522GG46
(57)【要約】
【課題】タスクを割り当てるタイミングに依らず、運搬効率を向上できる自動運搬システムを提供する。
【解決手段】自動運搬システムは、複数の運搬装置と、複数の運搬装置を管理する管理装置とを備える。管理装置は、各運搬装置に対してタスクを割り当てるタスク割当処理と、割り当て済みの運搬タスクを2つの異なる運搬装置間で入れ替えた場合の運搬コストを算出し、算出した運搬コストがタスク割当処理時の運搬コスト未満である場合、又は割り当て済みの運搬タスクを未割り当ての運搬タスクと入れ替えた場合の運搬コストを算出し、算出した運搬コストが、未割り当ての運搬タスクを仮に何れかの運搬装置へ割り当てた場合の運搬コスト未満である場合、運搬タスクの入れ替えを実施するタスク最適化処理とを実行可能である。管理装置は、運搬装置がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間にタスク最適化処理を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬入口から荷物置場に荷物を搬入する又は荷物置場から搬出口に荷物を搬出する運搬タスクを含むタスクを処理可能な複数の運搬装置と、
複数の前記運搬装置を管理する管理装置と、
を備え、
前記管理装置は、
複数の前記運搬装置のそれぞれに対して前記タスクを割り当てるタスク割当処理と、
前記タスク割当処理において割り当て済みの前記運搬タスクを2つの異なる前記運搬装置間で入れ替えた場合の運搬コストを算出し、算出した前記運搬コストが前記タスク割当処理時の前記運搬コスト未満である場合、又は前記タスク割当処理において割り当て済みの前記運搬タスクを未割り当ての前記運搬タスクと入れ替えた場合の前記運搬コストを算出し、算出した前記運搬コストが、前記未割り当ての前記運搬タスクを仮に何れかの前記運搬装置へ割り当てた場合の前記運搬コスト未満である場合、前記運搬タスクの入れ替えを実施するタスク最適化処理と、
を実行可能であり、
前記運搬装置が前記タスク割当処理により割り当てられた前記タスクを処理している間に前記タスク最適化処理を実行することを特徴とする自動運搬システム。
【請求項2】
前記運搬装置は、前記管理装置に対してタスク最適化要求を送信し、
前記管理装置は、前記運搬装置から前記タスク最適化要求を受信することにより、前記タスク最適化処理を実行する請求項1に記載の自動運搬システム。
【請求項3】
前記運搬装置には、前記運搬タスクの入れ替えが可能なタスク入替可能期間が設定されており、
前記運搬装置は、前記タスク入替可能期間中に前記管理装置に対して前記タスク最適化要求を送信し、
前記管理装置は、前記タスク入替可能期間中に前記タスク最適化処理を実行する請求項2に記載の自動運搬システム。
【請求項4】
前記タスク入替可能期間は、前記運搬装置が前記荷物を保持していない移動タスクの期間である請求項3に記載の自動運搬システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運搬システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作業バッチを生成するバッチ生成装置が記載されている。作業バッチは、作業者又は作業ロボットが物流倉庫に保管された商品をピッキングする際の作業指示がリスト化されたものである。バッチ生成装置は、生成した作業バッチ間で作業指示を交換した場合のピッキング作業のコストを計算する。ピッキング作業のコストは、例えば、作業者又は作業ロボットの総移動距離である。そして、バッチ生成装置は、作業指示を交換した場合のコストが作業指示を交換しない場合のコストよりも減少する場合には、実際に作業バッチ間で作業指示を交換する。作業者又は作業ロボットは、このようにして生成された作業バッチにしたがってピッキング作業を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-175978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のバッチ生成装置が作業バッチ間で作業指示を交換するのは、バッチの生成時のみである。このため、例えば、作業者又は作業ロボットによるピッキング作業中に、商品が追加又はキャンセルされたり、作業者又は作業ロボットが増減したりするなど、状況が変化したとしても対応することができない。したがって、作業バッチを生成するタイミングによっては、作業バッチの生成時よりもコストがより低い作業バッチが存在するにも関わらず、生成時の作業バッチでピッキング作業が行われる状況が発生し得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するための自動運搬システムは、搬入口から荷物置場に荷物を搬入する又は荷物置場から搬出口に荷物を搬出する運搬タスクを含むタスクを処理可能な複数の運搬装置と、複数の前記運搬装置を管理する管理装置と、を備え、前記管理装置は、複数の前記運搬装置のそれぞれに対して前記タスクを割り当てるタスク割当処理と、前記タスク割当処理において割り当て済みの前記運搬タスクを2つの異なる前記運搬装置間で入れ替えた場合の運搬コストを算出し、算出した前記運搬コストが前記タスク割当処理時の前記運搬コスト未満である場合、又は前記タスク割当処理において割り当て済みの前記運搬タスクを未割り当ての前記運搬タスクと入れ替えた場合の前記運搬コストを算出し、算出した前記運搬コストが、前記未割り当ての前記運搬タスクを仮に何れかの前記運搬装置へ割り当てた場合の前記運搬コスト未満である場合、前記運搬タスクの入れ替えを実施するタスク最適化処理と、を実行可能であり、前記運搬装置が前記タスク割当処理により割り当てられた前記タスクを処理している間に前記タスク最適化処理を実行することを要旨とする。
【0006】
上記構成によれば、管理装置は、タスク最適化処理を実行可能である。このため、タスク割当処理におけるタスクの割当状態よりも運搬効率が高いタスクの割当状態が存在する場合には、タスクの割当状態は、より運搬効率が高い割当状態に変更される。したがって、運搬効率を向上できる。また、管理装置は、運搬装置がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間にタスク最適化処理を実行する。このため、運搬装置によるタスクの処理中に、荷物が追加又はキャンセルされたり運搬装置が増減したりするなど、状況が変化した場合にも対応することができる。したがって、タスク割当処理のタイミングに依らず、運搬効率を向上することができる。
【0007】
上記自動運搬システムにおいて、前記運搬装置は、前記管理装置に対してタスク最適化要求を送信し、前記管理装置は、前記運搬装置から前記タスク最適化要求を受信することにより、前記タスク最適化処理を実行してもよい。
【0008】
上記構成によれば、管理装置は、運搬装置からタスク最適化要求を受信した場合にタスク最適化処理を実行する。このため、例えば、管理装置が所定の周期でタスク最適化処理を実行する場合と比較して、適切なタイミングでタスク最適化処理を実行しやすい。
【0009】
上記自動運搬システムにおいて、前記運搬装置には、前記運搬タスクの入れ替えが可能なタスク入替可能期間が設定されており、前記運搬装置は、前記タスク入替可能期間中に前記管理装置に対して前記タスク最適化要求を送信し、前記管理装置は、前記タスク入替可能期間中に前記タスク最適化処理を実行してもよい。
【0010】
上記構成によれば、運搬装置は、タスク入替可能期間中に管理装置に対してタスク最適化要求を送信する。管理装置は、タスク入替可能期間中にタスク最適化処理を実行する。このため、例えば、運搬装置が管理装置に対して所定の周期でタスク最適化要求を送信することにより、管理装置が所定の周期でタスク最適化処理を実行する場合と比較して、適切なタイミングでタスク最適化処理を実行しやすい。
【0011】
上記自動運搬システムにおいて、前記タスク入替可能期間は、前記運搬装置が前記荷物を保持していない移動タスクの期間であってもよい。
例えば、運搬装置が荷物を保持している運搬タスクの期間がタスク入替可能期間として設定されている場合、タスク最適化処理において運搬タスクを入れ替える際には、運搬装置は処理中の運搬タスクを中断することになる。これに対し、上記構成では、タスク入替可能期間は、運搬装置が荷物を保持していない移動タスクの期間に設定されている。このため、処理中の運搬タスクを中断することなく、運搬タスクを入れ替えることができる。したがって、運搬タスクの入れ替えを効率良く行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、タスクを割り当てるタイミングに依らず、運搬効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、自動運搬システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、倉庫及び運搬装置を示す模式図である。
図3図3は、運搬装置のタスクを示す図である。
図4図4は、運搬装置及び管理装置が行う処理を示す相互作用図である。
図5図5は、タスク最適化処理を示すフローチャートである。
図6図6は、タスク最適化処理前のタスクの割当状態を示す図である。
図7図7は、タスク最適化処理後のタスクの割当状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、自動運搬システムを具体化した一実施形態を図1図7にしたがって説明する。本実施形態の自動運搬システムは、倉庫における荷物の搬入出作業に用いられる。
<自動運搬システムの構成>
図1に示すように、自動運搬システム10は、複数の運搬装置20と、複数の運搬装置20を管理する管理装置30とを備えている。本実施形態の運搬装置20は、運搬ロボットである。本実施形態の自動運搬システム10は、複数の運搬装置20として4つの運搬装置20を備えている。4つの運搬装置20を区別する場合には、第1運搬装置21、第2運搬装置22、第3運搬装置23、第4運搬装置24という。管理装置30と各運搬装置20とは、後述の無線通信で接続されている。
【0015】
図2に示すように、倉庫100には、複数の搬入出口101が設けられている。本実施形態では、各搬入出口101は、倉庫100外から倉庫100内に荷物200を搬入するための搬入口、及び倉庫100内から倉庫100外に荷物200を搬出するための搬出口の両方を兼ねている。また、倉庫100内には、複数の荷物置場102が設けられている。本実施形態の荷物置場102は、棚である。本実施形態では、荷物置場102は、倉庫100外から倉庫100内に搬入された荷物200が置かれる荷物置場と、倉庫100内から倉庫100外に搬出される荷物200が置かれる荷物置場の両方を兼ねている。
【0016】
図3に示すように、各運搬装置20は、搬入タスクTa、搬出タスクTb、及び移動タスクTcの3つのタスクを処理可能に構成されている。
搬入タスクTaは、搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬する運搬タスクである。具体的には、運搬装置20は、所定の搬入出口101において荷物200を受け取る。運搬装置20は、荷物200を保持した状態で所定の荷物置場102まで移動する。運搬装置20は、所定の荷物置場102に荷物200を置く。
【0017】
搬出タスクTbは、荷物置場102から搬入出口101に荷物200を運搬する運搬タスクである。具体的には、運搬装置20は、所定の荷物置場102において荷物200を受け取る。運搬装置20は、荷物200を保持した状態で所定の搬入出口101まで移動する。運搬装置20は、所定の搬入出口101に荷物200を置く。
【0018】
移動タスクTcは、倉庫100内を移動するタスクである。移動タスクTcは、運搬タスクの処理後、次の運搬タスクを処理するために行われる。例えば、運搬装置20は、搬入タスクTaとして搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬した後、搬出タスクTbとして他の荷物置場102から搬入出口101に荷物200を運搬する場合、他の荷物置場102に移動する。例えば、運搬装置20は、搬出タスクTbとして荷物置場102から搬入出口101まで荷物200を運搬した後、搬入タスクTaとして他の搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬する場合、他の搬入出口101に移動する。例えば、運搬装置20は、搬入タスクTaとして搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬した後、次の搬入タスクTaとして搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬する場合、荷物置場102から搬入出口101に移動する。例えば、運搬装置20は、搬出タスクTbとして荷物置場102から搬入出口101に荷物200を運搬した後、次の搬出タスクTbとして荷物置場102から搬入出口101に荷物200を運搬する場合、搬入出口101から荷物置場102に移動する。
【0019】
なお、運搬装置20が搬入タスクTaとして搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬した後、搬出タスクTbとして同じ荷物置場102から搬入出口101に荷物200を運搬する場合には、移動タスクTcを介さない。運搬装置20は、搬出タスクTbとして荷物置場102から搬入出口101まで荷物200を運搬した後、搬入タスクTaとして同じ搬入出口101から荷物置場102に荷物200を運搬する場合には、移動タスクTcを介さない。
【0020】
このように、運搬装置20は、運搬タスクである搬入タスクTa又は搬出タスクTbの処理中には荷物200を保持している。一方、運搬装置20は、移動タスクTcの処理中には荷物200を保持していない。
【0021】
管理装置30は、プロセッサと、記憶部と、を備える。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、及びDSP(Digital Signal Processor)を挙げることができる。記憶部は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部は、処理をプロセッサに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。管理装置30は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路である管理装置30は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0022】
各運搬装置20と管理装置30とは、互いに通信可能に構成されている。詳しくは、複数の運搬装置20及び管理装置30はそれぞれ、図示しない無線通信ユニットを有している。各運搬装置20と管理装置30とは、当該無線通信ユニットを用いて無線通信を行う。無線通信方式は、任意である。
【0023】
各運搬装置20は、倉庫100内における自身の位置情報を管理装置30に送信する。これにより、管理装置30は、倉庫100内における各運搬装置20の位置を把握することができる。また、各運搬装置20は、タスクの処理状況を管理装置30に送信する。これにより、管理装置30は、各運搬装置20のタスクの処理状況を把握することができる。
【0024】
管理装置30は、運搬待ちの荷物200がリストアップされた運搬リストを有している。運搬リストには、荷物200の運搬種別(搬入又は搬出)が含まれている。また、運搬リストには、荷物200の位置情報が含まれている。搬入待ちの荷物200の場合、荷物200の位置情報には、例えば、荷物200が置かれている搬入出口101、及び荷物200を置くべき荷物置場102の情報が含まれている。搬出待ちの荷物200の場合、荷物200の位置情報には、荷物200が置かれている荷物置場102、及び荷物200を置くべき搬入出口101の情報が含まれている。
【0025】
<タスク割当処理>
管理装置30は、各運搬装置20にタスクを割り当てるタスク割当処理を実行可能である。詳しくは、管理装置30は、搬入出リストの情報、運搬装置20の位置情報、及び運搬装置20のタスクの処理状況に基づいて、各運搬装置20にタスクを割り当てる。管理装置30は、運搬装置20に対して、運搬待ちの荷物200の運搬種別(搬入又は搬出)に対応する運搬タスク(搬入タスクTa又は搬出タスクTb)を割り当てる。運搬待ち荷物200が多数存在する場合には、管理装置30は、各運搬装置20に対して複数の運搬タスクを割り当てる。また、管理装置30は、運搬タスクの間に移動タスクTcが必要な場合には、運搬装置20に対して移動タスクTcを割り当てる。管理装置30は、各運搬装置20に対して複数のタスクを割り当てる場合、タスクの処理順も指定する。なお、管理装置30は、タスク割当処理において、任意の最適化処理で割り当てを決めてもよいし、タスクの受入順やタスクの優先度順に割り当てを決めてもよい。
【0026】
<タスク最適化処理>
管理装置30は、タスク割当処理によるタスクの割当状態よりも運搬効率が高いタスク割当状態が存在する場合、タスクの割当状態を、より運搬効率が高いタスクの割当状態に変更するタスク最適化処理を実行可能である。
【0027】
詳しくは、管理装置30は、タスク割当処理時の運搬コストを算出する。運搬コストは、運搬効率が高いほど小さくなる。本実施形態の運搬コストは、各運搬装置20によるタスクの処理時間の平均値である。タスク割当処理時の運搬コストは、荷物200の位置情報、運搬装置20の位置情報、及びタスク割当処理によるタスクの割当状態に基づいて算出される。
【0028】
管理装置30は、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを2つの異なる運搬装置20間で入れ替える、又はタスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを未割り当ての運搬タスクと入れ替えることを検討する。具体的には、本実施形態の管理装置30は、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを2つの異なる運搬装置20間で入れ替えた場合の運搬コスト(以下、「タスク入替時の運搬コスト」という。)を算出する。タスク入替時の運搬コストは、荷物200の位置情報、運搬装置20の位置情報、及び運搬タスクを入れ替えた場合のタスクの割当状態に基づいて算出される。そして、管理装置30は、算出したタスク入替時の運搬コストがタスク割当処理時の運搬コスト未満である場合、運搬タスクの入れ替えを実施する。すなわち、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを2つの異なる運搬装置20間で実際に入れ替える。
【0029】
本実施形態の管理装置30は、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを、タスク最適化要求を送信した運搬装置20と他の運搬装置20との間で入れ替えることを検討する。以下では、タスク最適化要求を送信した運搬装置20を入替対象装置といい、他の運搬装置20を入替候補装置という。
【0030】
本実施形態の管理装置30は、タスク割当処理において入替対象装置に割り当てられた運搬タスクと、タスク割当処理において入替対象装置に割り当てられた運搬タスクとを入れ替えることを検討する。タスク割当処理において入替対象装置及び入替候補装置に割り当てられた運搬タスクのうち、入れ替えの対象になる運搬タスクは、管理装置30がタスク最適化処理を実行開始した時点において未処理の運搬タスクである。以下では、入替対象装置に割り当てられた運搬タスクのうち、入れ替えの対象になる未処理の運搬タスクを入替対象タスクという。また、入替候補装置に割り当てられた運搬タスクのうち、入れ替えの対象になる未処理の運搬タスクを入替候補タスクという。
【0031】
本実施形態の管理装置30は、入替対象装置の入替対象タスクと入替候補装置の入替候補タスクとを入れ替えた場合の運搬コストをタスク入替時の運搬コストとして算出する。そして、算出したタスク入替時の運搬コストがタスク割当処理時の運搬コスト未満である場合、入替対象装置の入替対象タスクと入替候補装置の入替候補タスクとの入れ替えを実施する。
【0032】
<自動運搬システムが行う処理>
自動運搬システム10が行う処理について説明する。
図4に示すように、ステップS11において、運搬装置20は、管理装置30に対してタスク割当要求を送信する。運搬装置20は、タスクが割り当てられていない場合、又は割り当てられたタスクの処理を完了した場合にタスク割当要求を送信する。
【0033】
ステップS12において、管理装置30は、運搬装置20からタスク割当要求を受信すると、複数の運搬装置20のそれぞれに対してタスクを割り当てるタスク割当処理を実行する。
【0034】
ステップS13において、各運搬装置20は、タスク割当処理により割り当てられたタスクの処理を開始する。各運搬装置20は、タスク割当処理により複数のタスクが割り当てられている場合には、指定された処理順でタスクを処理する。
【0035】
ステップS14において、運搬装置20は、管理装置30に対してタスク最適化要求を送信する。つまり、運搬装置20は、タスク割当処理により割り当てられたタスクの処理中にタスク最適化要求を送信する。
【0036】
ステップS15において、管理装置30は、運搬装置20からタスク最適化要求を受信すると、タスク最適化処理を実行する。管理装置30は、運搬装置20がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間にタスク最適化処理を実行する。なお、割り当てられたタスクを処理している間とは、個別のタスク1つ1つの処理中という意味ではなく、タスク割当処理により割り当てられた一連のタスク全体の運搬作業をしている間という意味であり、すなわちタスク割当処理より後~全タスク終了するまでの期間のことである。
【0037】
本実施形態では、運搬装置20には、運搬タスクを入れ替え可能なタスク入替可能期間が設定されている。本実施形態のタスク入替可能期間は、運搬装置20が荷物200を保持していない期間、すなわち運搬装置20が移動タスクTcを処理している期間である。運搬装置20は、タスク入替可能期間中に管理装置30に対してタスク最適化要求を送信する。管理装置30は、タスク入替可能期間中にタスク最適化処理を実行する。
【0038】
図5に示すように、管理装置30は、ステップS21において、タスク割当処理時の運搬コストを算出する。
管理装置30は、ステップS22において、入替候補装置が入替候補タスクを有しているか否かを判断する。すなわち、管理装置30は、入替候補の運搬装置20が未実行の運搬タスクを有しているか否かを判断する。入替候補装置が入替候補タスクを有している場合(ステップS22でYES)、ステップS23に進む。
【0039】
管理装置30は、ステップS23において、入替対象装置の入替対象タスクと入替候補装置の入替候補タスクとを入れ替えた場合の運搬コストをタスク入替時の運搬コストとして算出する。すなわち、タスク入替時の運搬コストは、入替対象装置に入替候補タスクが割り当てられるとともに、入替候補装置に入替対象タスクが割り当てられ、かつ必要な移動タスクTcが割り当てられたときの運搬コストである。
【0040】
一方、入替候補装置が入替候補タスクを有していない場合(ステップS22でNO)、運搬タスクを入替対象装置と入替候補装置との間で入れ替えられないため、管理装置30は、タスク入替時の運搬コストを算出することなく、ステップS24に進む。
【0041】
管理装置30は、ステップS24において、全ての入替候補装置について、入替対象装置との運搬タスクの入れ替えを検討したか否かを確認する。管理装置30は、全ての入替候補装置について、入替対象装置との運搬タスクの入れ替えを検討した場合(ステップS24でYES)、ステップS25に進む。
【0042】
一方、管理装置30は、全ての入替候補装置について、入替対象装置との運搬タスクの入れ替えを検討していない場合(ステップS24でNO)、ステップS22に戻る。なお、ステップS22に戻ったときには、前回検討した入替候補装置とは別の入替候補装置について、入替対象装置との運搬タスクの入れ替えを検討する。
【0043】
管理装置30は、ステップS23で算出したタスク入替時の運搬コストがステップS21で算出したタスク割当処理時の運搬コスト未満である場合(ステップS25でYES)、ステップS26において、入替対象装置の入替対象タスクと入替候補装置の入替候補タスクとを入れ替える。なお、タスク割当処理時の運搬コスト未満であるタスク入替時の運搬コストが複数存在する場合には、運搬コストが最小となる入替対象装置と入替候補装置の組み合わせで運搬タスクを入れ替える。これにより、複数の運搬装置20に対するタスクの割当状態は、タスク割当処理時のタスクの割当状態から、運搬コストが最小の割当状態に変更される。
【0044】
一方、管理装置30は、ステップS23で算出したタスク入替時の運搬コストがステップS21で算出したタスク割当処理時の運搬コスト以上である場合(ステップS25でNO)、入替対象装置と入替候補装置との間で運搬タスクを入れ替えない。この場合、複数の運搬装置20に対するタスクの割当状態は、タスク割当処理時のタスクの割当状態から変更されない。
【0045】
各運搬装置20は、タスク最適化処理により最適化されたタスク割当状態にてタスクを処理する。
<具体例>
図6は、タスク割当処理によるタスクの割当状態の一例を示す。図6に示すように、管理装置30は、第1運搬装置21に対して、搬入タスクT11→搬出タスクT12→搬入タスクT13の順でタスクを割り当てる。管理装置30は、第2運搬装置22に対して、搬入タスクT21→搬出タスクT22→移動タスクT23→搬出タスクT24の順でタスクを割り当てる。管理装置30は、第3運搬装置23に対して、搬入タスクT31→移動タスクT32→搬入タスクT33の順でタスクを割り当てる。管理装置30は、第4運搬装置24に対して、搬入タスクT41→搬出タスクT42→搬入タスクT43の順でタスクを割り当てる。
【0046】
この場合、第2運搬装置22は、搬出タスクT22の処理完了後、移動タスクT23を処理する。すなわち、第2運搬装置22は、搬出タスクT22の処理完了後、タスク入替可能期間に入る。このため、第2運搬装置22は、管理装置30に対してタスク最適化要求を送信する。管理装置30は、第2運搬装置22からタスク最適化要求を受信することにより、タスク最適化処理を開始する。
【0047】
具体例では、入替対象装置は、第2運搬装置22である。第2運搬装置22に割り当てられた運搬タスクのうち、未処理の運搬タスクは搬出タスクT24である。このため、入替対象タスクは、搬出タスクT24である。また、入替候補装置は、第2運搬装置22以外の運搬装置20、すなわち第1運搬装置21、第3運搬装置23、及び第4運搬装置24である。
【0048】
管理装置30は、ステップS21において、タスク割当処理時の運搬コストを算出する。タスク割当処理時のタスクの割当状態では、第1運搬装置21によるタスクの処理時間は116である。第2運搬装置22によるタスクの処理時間は139である。第3運搬装置23によるタスクの処理時間は126である。第4運搬装置24によるタスクの処理時間は135である。したがって、タスク割当処理時の運搬コストは、129である。
【0049】
管理装置30は、第2運搬装置22の搬出タスクT24と、第1運搬装置21に割り当てられた運搬タスクとを入れ替えることを検討する。管理装置30がタスク最適化処理を開始した時点において、第1運搬装置21は、未処理の搬入タスクT13を有している。つまり、第1運搬装置21は、入替候補タスクを有している(ステップS22でYES)。したがって、管理装置30は、ステップS23において、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第1運搬装置21の搬入タスクT13とを入れ替えた場合の運搬コストをタスク入替時の運搬コストとして算出する。具体例では、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第1運搬装置21の搬入タスクT13とを入れ替えた場合の運搬コストは、タスク割当時の運搬コスト以上になる。
【0050】
管理装置30は、第3運搬装置23及び第4運搬装置24について、第2運搬装置22との運搬タスクの入れ替えを検討していないため(ステップS24でNO)、ステップS22に戻る。
【0051】
管理装置30は、第2運搬装置22の搬出タスクT24と、第3運搬装置23に割り当てられた運搬タスクとを入れ替えることを検討する。管理装置30がタスク最適化処理を開始した時点において、第3運搬装置23は、未処理の搬入タスクT33を有している。つまり、第3運搬装置23は、入替候補タスクを有している(ステップS22でYES)。したがって、管理装置30は、ステップS23において、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第3運搬装置23の搬入タスクT33とを入れ替えた場合の運搬コストをタスク入替時の運搬コストとして算出する。
【0052】
図7に示すように、具体例では、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第3運搬装置23の搬入タスクT33とを入れ替えた場合、第1運搬装置21によるタスクの処理時間は116である。第2運搬装置22によるタスクの処理時間は105である。第3運搬装置23によるタスクの処理時間は115である。第4運搬装置24によるタスクの処理時間は135である。したがって、タスク入替時の運搬コストは、約118である。
【0053】
第2運搬装置22に搬入タスクT33が割り当てられるとともに第3運搬装置23に搬出タスクT24が割り当てられた場合、第2運搬装置22によるタスクの処理時間及び第3運搬装置23によるタスクの処理時間はそれぞれ減少する。したがって、タスク入替時の運搬コストも、タスク割当処理時の運搬コストよりも減少する。
【0054】
管理装置30は、第4運搬装置24について、第2運搬装置22との運搬タスクの入れ替えを検討していないため(ステップS24でNO)、ステップS22に戻る。
管理装置30は、第2運搬装置22の搬出タスクT24と、第4運搬装置24に割り当てられた運搬タスクとを入れ替えることを検討する。管理装置30がタスク最適化処理を開始した時点において、第4運搬装置24は、既に搬入タスクT43の処理を開始しているため、未処理の運搬タスクを有していない。つまり、第4運搬装置24は、入替候補タスクを有していない(ステップS22でNO)。
【0055】
管理装置30は、第1運搬装置21、第3運搬装置23、及び第4運搬装置24について、第2運搬装置22との運搬タスクの入れ替えを検討したため(ステップS24でYES)、ステップS25に進む。
【0056】
上述したように、具体例では、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第3運搬装置23の搬入タスクT33とを入れ替えた場合のタスク入替時の運搬コストは、タスク割当時の運搬コスト未満である(ステップS25でYES)。したがって、管理装置30は、ステップS26において、第2運搬装置22の搬出タスクT24と第3運搬装置23の搬入タスクT33とを入れ替える。
【0057】
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)管理装置30は、タスク最適化処理を実行可能である。具体的には、管理装置30は、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを2つの異なる運搬装置20間で入れ替えた場合の運搬コストを算出する。管理装置30は、算出した運搬コストがタスク割当処理時の運搬コスト未満である場合、運搬タスクの入れ替えを実施する。このため、タスク割当処理におけるタスクの割当状態よりも運搬効率が高いタスクの割当状態が存在する場合には、タスクの割当状態は、より運搬効率が高い割当状態に変更される。したがって、運搬効率を向上できる。また、管理装置30は、運搬装置20がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間にタスク最適化処理を実行する。このため、運搬装置20によるタスクの処理中に、荷物200が追加又はキャンセルされたり運搬装置20が増減したりするなど、状況が変化した場合にも対応することができる。したがって、タスク割当処理のタイミングに依らず、運搬効率を向上することができる。
【0058】
(2)運搬装置20は、管理装置30に対してタスク最適化要求を送信する。管理装置30は、運搬装置20からタスク最適化要求を受信することにより、タスク最適化処理を実行する。このため、例えば、管理装置30が所定の周期でタスク最適化処理を行う場合と比較して、適切なタイミングでタスク最適化処理を実行しやすい。
【0059】
(3)運搬装置20には、運搬タスクの入れ替えが可能なタスク入替可能期間が設定されている。運搬装置20は、タスク入替可能期間中に管理装置30に対してタスク最適化要求を送信する。管理装置30は、タスク入替可能期間中にタスク最適化処理を実行する。このため、例えば、運搬装置20が管理装置30に対して所定の周期でタスク最適化要求を送信することにより、管理装置30が所定の周期でタスク最適化処理を実行する場合と比較して、適切なタイミングでタスク最適化処理を実行しやすい。
【0060】
(4)例えば、運搬装置20が荷物200を保持している運搬タスクの期間がタスク入替可能期間として設定されている場合、タスク最適化処理において運搬タスクを入れ替える際には、運搬装置20は処理中の運搬タスクを中断することになる。これに対し、本実施形態では、タスク入替可能期間は、運搬装置20が荷物200を保持していない移動タスクTcの期間に設定されている。このため、処理中の運搬タスクを中断することなく、運搬タスクを入れ替えることができる。したがって、運搬タスクの入れ替えを効率良く行うことができる。
【0061】
(5)管理装置30は、運搬コストである各運搬装置20のタスクの処理時間の平均値が減少するようにタスク最適化処理を実行する。各運搬装置20のタスクの処理時間の平均値が減少することにより、エネルギー効率が向上する。
【0062】
(6)本実施形態では、管理装置30は、運搬装置20がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間にタスク最適化処理を行う。このため、例えば、運搬コストが最小になるように、管理装置30が全てのタスクの組み合わせを事前に検討してタスク割当処理を行う場合と比較して、タスク割当処理の負荷を軽減できる。
【0063】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0064】
○ 自動運搬システム10は、倉庫100における荷物200の搬入出作業以外に用いられてもよい。自動運搬システム10は、例えば、飲食店での配膳作業及び片付け作業や、工場での運搬作業に用いられてもよい。自動運搬システム10が飲食店での配膳作業及び片付け作業に用いられる場合、運搬装置20は、配膳ロボットである。運搬装置20は、例えば、厨房から客席に料理を運搬したり、客席から厨房に使用済みの食器等を運搬したりする。
【0065】
○ 上記実施形態では、搬入出口101は搬入口及び搬出口を兼ねていたが、搬入口と搬出口は個別に設けられていてもよい。
○ 上記実施形態では、荷物置場102は、搬入された荷物200が置かれる荷物置場、及び搬出される荷物200が置かれる荷物置場を兼ねていたが、搬入された荷物200が置かれる荷物置場と、搬出される荷物200が置かれる荷物置場は個別に設けられていてもよい。
【0066】
○ 搬入出口101の数は適宜変更されてもよい。
○ 荷物置場102の数は適宜変更されてもよい。
○ 運搬装置20の数は、2以上であれば適宜変更されてもよい。
【0067】
○ 運搬装置20は、運搬ロボットに限定されない。運搬装置20は、荷物200を運搬可能であればよい。運搬装置20は、例えば、ドローンであってもよい。
○ 運搬コストは、各運搬装置20のタスクの処理時間の平均値に限定されない。運搬コストは、運搬効率が高いほど小さくなるのであれば適宜変更されてもよい。
【0068】
運搬コストは、例えば、各運搬装置20によるタスクの完了時刻のうち、最終のタスクの完了時刻でもよい。運搬コストは、例えば、運搬装置20の総移動距離でもよい。運搬コストは、例えば、運搬装置20が渋滞することによって生じる運搬装置20の滞留時間であってもよい。
【0069】
○ 上記実施形態では、管理装置30は、運搬装置20からタスク最適化要求を受信することによりタスク最適化処理を実行していたが、これに限定されない。例えば、管理装置30は、運搬装置20がタスク割当処理により割り当てられたタスクを処理している間に所定の周期でタスク最適化処理を実行してもよい。
【0070】
○ 上記実施形態では、運搬装置20は、タスク入替可能期間中に管理装置30に対してタスク最適化要求を送信するとともに、管理装置30は、タスク入替可能期間中にタスク最適化処理を実行していたが、これに限定されない。例えば、運搬装置20は、タスク割当処理により割り当てられたタスクの処理中に所定の周期で管理装置30に対してタスク最適化要求を送信してもよい。管理装置30は、所定の周期でタスク最適化処理を実行する。
【0071】
○ 上記実施形態では、運搬装置20が荷物200を保持していない期間、すなわち運搬装置20が移動タスクを処理している期間をタスク入替可能期間としていたが、これに限定されない。
【0072】
○ 管理装置30は、タスク最適化処理において、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを未割り当ての運搬タスクと入れ替えた場合の運搬コストを算出してもよい。この場合、管理装置30は、算出した運搬コストが、未割り当ての運搬タスクを仮に何れかの運搬装置20へ割り当てた場合の運搬コスト未満である場合、タスク割当処理において割り当て済みの運搬タスクを仮に割り当てた未割り当ての運搬タスクと入れ替える。つまり、タスク割当処理後に新たな運搬タスクが発生しても対応が可能である。
【符号の説明】
【0073】
10…自動運搬システム、20…運搬装置、30…管理装置、101…搬入口兼搬出口としての搬入出口、102…荷物置場、200…荷物、T11,T13,T21,T31,T33,T41,T43…運搬タスクとしての搬入タスク、T12,T22,T24,T42…運搬タスクとしての搬出タスク、T23,T32…移動タスク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7