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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024166156
(43)【公開日】2024-11-28
(54)【発明の名称】ウェーハ搬送システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241121BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20241121BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20241121BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20241121BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/02 Z
H01L21/205
C23C16/44 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024079744
(22)【出願日】2024-05-15
(31)【優先権主張番号】63/467,533
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100175178
【弁理士】
【氏名又は名称】桑野 敦司
(72)【発明者】
【氏名】林 ▲シュアン▼徳
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030GA12
5F045BB14
5F045DQ17
5F045EB08
5F045EN04
5F131AA02
5F131AA13
5F131AA21
5F131AA22
5F131AA23
5F131BA01
5F131BA04
5F131BB04
5F131BB13
5F131CA12
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131EA03
5F131EA04
(57)【要約】
【課題】基材処理装置を提供する。
【解決手段】装置は、前壁、後壁、前壁と後壁との間の第一および第二の側壁、トップ壁、ならびに底壁によって囲まれるハウジングを備えるウェーハ搬送システム(EFEM)と、前壁に連結し、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け取るように構成されるロードポートと、後壁に連結し、基材をロードまたはアンロードするように構成されるロードロックチャンバーと、ハウジング内に配置され、FOUPとロードロックとの間で基材を搬送するように構成されるフロントエンドロボットと、トップ壁に連結し、濾過された空気をハウジングに供給するように構成されるファンフィルターユニット(FFU)と、FFUの上方に設けられる空気取込ポートであって、空気を導入するための給気口と、FFUに空気を供給するための空気排出口とを備え、給気口のサイズが空気排出口のサイズより大きい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材処理装置であって、
前壁、後壁、前記前壁と前記後壁との間の第一および第二の側壁、トップ壁、ならびに底壁によって囲まれるハウジングを備えるウェーハ搬送システム(EFEM)と、
前記前壁に連結し、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け取るように構成されるロードポートと、
前記後壁に連結し、基材をロードまたはアンロードするように構成されるロードロックチャンバーと、
前記ハウジング内に配置され、前記FOUPと前記ロードロックとの間で前記基材を搬送するように構成されるフロントエンドロボットと、
前記トップ壁に連結し、濾過された空気を前記ハウジングに供給するように構成されるファンフィルターユニット(FFU)と、
前記FFUの上方に設けられる空気取込ポートであって、前記空気取込ポートが空気を導入するための給気口と、前記FFUに前記空気を供給するための空気排出口とを備え、
前記給気口のサイズが前記空気排出口のサイズよりも大きい、空気取込ポートと、を備える、基材処理装置。
【請求項2】
前記給気口の表面積が、0.24m~0.56mである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記空気排出口の表面積が、0.1m~0.32mである、請求項1および2のいずれかに記載の装置。
【請求項4】
前記空気取込ポート内に配置されるフィンをさらに備える、請求項1~3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記空気取込ポートが、前記空気を導入するための前記給気口を備えるトップ部と、前記空気を前記FFUに供給するための前記空気排出口を備える底部と、をさらに備える、請求項1~4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記トップ部が直方体形状を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記底部が四角錐台(切頭四角錐)形状を有する、請求項5および6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記底部の第一の表面積が、前記底部の第二の表面積よりも大きい、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記トップ部の表面積が、前記底部の前記第一の表面積よりも大きい、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記空気取込ポートに沿って配置される電装ボックスをさらに備える、請求項1~9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記電装ボックスが前記底部に沿って配置される、請求項8および9のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
前記基材を処理するための反応チャンバーと、
前記反応チャンバーに取り付けられた基材ハンドリングチャンバーであって、前記基材ハンドリングチャンバーが、前記ロードロックチャンバーに取り付けられている、基材ハンドリングチャンバーと、をさらに備える、請求項1~11のいずれかに記載の装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概ね、ウェーハ搬送システムに関する。より具体的には、本開示の例は、ウェーハ搬送システムの空気取込ポートに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の分野では、基材を保持するために、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)が提供される。基材搬送ロボットは、FOUP内の基材をウェーハ搬送システム(EFEM)に搬送する。基材が汚染されることを防止することが望ましい。一般的に、基材を許容可能な環境内に維持するために、清浄な空気が空気取込ポートからEFEMの内部に導入されることができる。
【0003】
空気取込ポートの形状により、清浄ガスがEFEM内に拡散しない状況が発生する可能性がある。したがって、清浄ガスをEFEM内に効果的かつ効率的に拡散できるシステムが必要とされている。
【0004】
このセクションに記載の、問題および解決策の考察を含む、いずれの考察も、本開示の背景を提供する目的でのみこの開示に含まれており、考察のいずれかまたはすべてが、本発明がなされた時点において既知であったこと、またはそれらが他に先行技術を構成することを認めるものと、考えられるべきではない。
【発明の概要】
【0005】
この概要は、選択された概念を、単純化した形態で紹介するために提供される。これらの概念は、下記の開示の例示の実施形態の、詳細な説明において、さらに詳細に記述される。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図しない。
【0006】
本開示の例示的な実施形態によると、基材処理装置が提供される。装置は、前壁、後壁、前壁と後壁との間の第一および第二の側壁、トップ壁、ならびに底壁によって囲まれるハウジングを備えるウェーハ搬送システム(EFEM)と、前壁に連結し、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け取るように構成されるロードポートと、後壁に連結し、基材をロードまたはアンロードするように構成されるロードロックチャンバーと、ハウジング内に配置され、FOUPとロードロックとの間で基材を搬送するように構成されるフロントエンドロボットと、トップ壁に連結し、濾過された空気をハウジングに供給するように構成されるファンフィルターユニット(FFU)と、FFUの上方に設けられる空気取込ポートであって、空気を導入するための給気口と、FFUに空気を供給するための空気排出口とを備え、給気口のサイズが空気排出口のサイズよりも大きい、空気取込ポートと、を備えてもよい。
【0007】
様々な実施形態では、給気口の表面積は、0.24m~0.56mとしてもよい。
【0008】
様々な実施形態では、空気排出口の表面積は、0.1m~0.32mとしてもよい。
【0009】
様々な実施形態では、基材処理装置は、空気取込ポート内に配置されるフィンをさらに備えてもよい。
【0010】
様々な実施形態では、空気取込ポートは、空気を導入するための給気口を備えるトップ部と、空気をFFUに供給するための空気排出口を備える底部と、をさらに備えることができる。
【0011】
様々な実施形態では、トップ部は直方体形状を有してもよい。
【0012】
様々な実施形態では、底部は、四角錐台(切頭四角錐)形状を有してもよい。
【0013】
様々な実施形態では、底部の第一の表面積は、底部の第二の表面積よりも大きくてもよい。
【0014】
様々な実施形態では、トップ部の表面積は、底部の第一の表面積よりも大きくてもよい。
【0015】
様々な実施形態では、基材処理装置は、空気取込ポート内に配置される電装ボックスをさらに備えてもよい。
【0016】
様々な実施形態では、電装ボックスは底部に沿って配置されてもよい。
【0017】
様々な実施形態では、基材処理装置は、基材を処理するための反応チャンバーと、反応チャンバーに取り付けられた基材ハンドリングチャンバーと、ロードロックチャンバーに取り付けられた基材ハンドリングチャンバーと、をさらに備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の例示的な実施形態のより完全な理解は、以下の例示的な図に関連して考慮される場合、「発明を実施するための形態」および「特許請求の範囲」を参照することによって得ることができる。
【0019】
図1図1は、本発明の実施形態において使用可能なデュアルチャンバーモジュールを有する半導体処理装置の概略平面図である。
【0020】
図2図2は、本開示の例示的な実施形態によるEFEMの概略斜視図である。
【0021】
図3図3aは、先行技術文献における空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。
【0022】
図3bは、本開示の例示的な実施形態による空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。
【0023】
図3cは、本開示の例示的な実施形態による空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。
【0024】
当然のことながら、図内の要素は、単純化および明瞭化のために例示されており、必ずしも実寸に比例して描かれているわけではない。例えば、図内の要素のうちのいくつかの、寸法は、本開示の例示された実施形態の理解を助けるために他の要素に対して相対的に誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。
【0026】
本明細書で使用される場合、用語「基材」は、修飾されてもよい、またはデバイス、回路、もしくは膜がその上に形成されてもよい、任意の一つまたは複数の下地材料を含む、任意の一つまたは複数の下地材料を指してもよい。「基材」は、連続的または非連続的、剛性または可撓性、中実または多孔質、およびそれらの組合せであってもよい。基材は、粉末、プレート、またはワークピースなどの、任意の形態であってもよい。プレートの形態の基材は、様々な形状、およびサイズのウェーハを含んでもよい。基材は、例えば、ケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、および炭化ケイ素を含む、半導体材料から作製されてもよい。
【0027】
例として、粉末の形態の基材は、医薬品製造のための用途を有してもよい。多孔質基材は、ポリマーを含んでもよい。ワークピースの例としては、医療機器(例えば、ステントおよびシリンジ)、宝石類、ツーリング装置、電池製造のための構成要素(例えば、負極、正極、もしくはセパレータ)、または光起電力セルの構成要素などが含まれてもよい。
【0028】
連続基材は、堆積工程が生じるプロセスチャンバーの境界を越えて、延在してもよい。一部の工程では、連続基材は、工程が基材の端部に達するまで継続されるように、プロセスチャンバーを通して移動してもよい。連続基材は、任意の適切な形態で、連続基材の製造および生産を可能にするために、連続基材供給システムから供給されてもよい。
【0029】
連続基材の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続フィラメントまたは繊維(例えば、セラミック繊維、もしくはポリマー繊維)の束が含まれてもよい。連続基材はまた、非連続基材がその上へと取り付けられる、キャリアまたはシートを備えてもよい。
【0030】
本明細書に提示された例示は、任意の特定の材料、構造、または装置の実際の外観であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用される、単に理想化された表現にすぎない。
【0031】
示された、かつ記載された特定の実装は、本発明のおよび最良の形態の例示であり、態様および実装の範囲を、いかなる方法でも、他に限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。さらに、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、および/または物理的連結を表すことが意図される。多くの代替的または追加的な機能的関係または物理的接続が、実際のシステムにおいて存在してもよく、および/またはいくつかの実施形態では存在しなくてもよい。
【0032】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成、および/または手法は本質的に例示的であること、ならびにこれらの特定の実施形態または実施例は、限定的な意味で考慮されるべきではないことが、理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチンまたは方法は、任意の数の処理方策のうちの一つ以上を、代表してもよい。それ故に、例示された様々な動作は、例示される順序で実施されてもよく、他の順序で実施されてもよく、または一部の事例では省略されてもよい。
【0033】
本開示の主題は、本明細書に開示される様々な工程、システム、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作、および/または特性の、すべての新規かつ自明でない組合せおよび部分的組合せだけでなく、そのありとあらゆる均等物も含む。
【0034】
本明細書で使用される場合、「膜」および「薄膜」という用語は、本明細書に開示された方法によって堆積された、任意の連続的または非連続的な構造および材料を指す場合がある。「膜」および「薄膜」としては例えば、2D材料、ナノロッド、ナノチューブもしくはナノ粒子、またはさらには部分的もしくは完全な分子層、または部分的もしくは完全な原子層、または原子および/もしくは分子のクラスタを挙げることができる。「膜」および「薄膜」は、ピンホールを有する材料または層を含むが、依然として少なくとも部分的に連続的であってもよい。
【0035】
図1は、本発明の一部の実施形態におけるデュアルチャンバーモジュールを有する基材処理装置の概略平面図である。基材処理装置は、四つのデュアルチャンバーモジュール1a、1b、1c、1d(二つの反応チャンバー2が、各々設けられている)と、ロードロックチャンバー5と、バックエンドロボット3が設けられた基材ハンドリングチャンバー4とを備えてもよく、望ましくは、以下に記載されるシーケンスを実行するようにプログラムされた制御装置と併せて、これらは、本発明のいくつの実施形態において使用されてもよい。
【0036】
この実施形態では、基材処理装置は、(i)各々が、(左(L)と右(R)に)並んで配置され、それらの前部が一列に整列した、二つの反応チャンバー2を有する、四つのデュアルチャンバーモジュール1a~1dと、(ii)二つのバックエンドロボット3(基材ハンドリングロボット)を含む基材ハンドリングチャンバー4であって、各々が、各ユニットの二つの反応チャンバーに同時にアクセス可能な、少なくとも二つのエンドエフェクタを有し、当該基材ハンドリングチャンバー4が、四つのチャンバーモジュール1a~1dに各々対応しかつそれらに取付けられた四つの辺、およびロードロックチャンバー5のための一つの追加的な辺を有する、多角形形状を有し、すべての辺が同一平面上に配置されている、基材ハンドリングチャンバー4と、(iii)二つの基材の装填または取出しを同時に行うためのロードロック5であって、ロードロックチャンバー5が、基材ハンドリングチャンバー4の一つの追加的な辺に取付けられており、各バックエンドロボット3が、ロードロックチャンバー5にアクセス可能である、ロードロック5と、を備えてもよい。
【0037】
各チャンバー2の内部及びロードロックチャンバー5の内部は、ゲートバルブ9によって、基材ハンドリングチャンバー4の内部から隔離されてもよい。更に、自動ウェーハセンタリング(AWC)センサー10a、10bは、各チャンバー2と基材ハンドリングチャンバー4との間で、ゲートバルブ9の近傍に配置され、例えば、バックエンドロボット3の所定の位置に対する基材の少なくとも偏心を決定してもよい。
【0038】
一部の実施形態では、制御装置(図示せず)は、例えば、基材移送のシーケンスを実行するようにプログラムされたソフトウェアを記憶していてもよい。制御装置はまた、(1)各反応チャンバーの状態をチェックしてもよく、(2)AWCセンサー10a、10bを備える感知システムを使用して、各反応チャンバー内に基材を配置してもよく、(3)各モジュールのために、ガスボックスおよび電装ボックスを制御してもよく、(4)ロードポート8およびロードロックチャンバー5のFOUP12に保管されている基材の分布状況に基づいて、ウェーハ搬送システム6内のフロントエンドロボット7を制御してもよく、(5)バックエンドロボット3を制御してもよく、および/または(6)ゲートバルブ9を制御してもよい。
【0039】
本明細書の他の箇所に記載された堆積工程、及び反応器洗浄工程を実行させるように、プログラムされたか又は他の方法で構成された、一つ以上の制御装置を装置が含むことを、当業者は理解し得る。当業者に理解されるように、制御装置は、様々な電源、加熱システム、ポンプ、ロボット、及びガス流制御装置又は反応器のバルブと、連通してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、装置は、一つよりも多い(例えば、2、3、4、5、6、又は7つの)、任意の数のチャンバーモジュール及び反応チャンバーを有してもよい。図1では、装置は、八つの反応チャンバーを有するが、その装置は、十個以上を有してもよい。いくつかの実施形態では、モジュールの反応チャンバーは、プラズマ励起CVD反応器及び熱CVD反応器などの、CVD反応器、プラズマ励起ALD反応器及び熱ALD反応器などの、ALD反応器、エッチング反応器、並びにUV硬化反応器を含む、ウェーハを処理又は処置するための、任意の適切な反応器であってもよい。典型的には、反応チャンバーは、ウェーハ上に薄膜又は層を堆積させるための、プラズマ反応器である。いくつかの実施形態では、すべてのモジュールは、取出し/装填を順次的かつ定期的に時間調節し、それによって、生産性又はスループットを増加させることができるように、ウェーハを処置するための同一の能力を有する、同じタイプのものであってもよい。いくつかの実施形態では、モジュールは、異なる能力(例えば、異なる処置)を有してもよいが、しかしそれらのハンドリング時間は、実質的に同一である。
【0041】
当業者は、本装置が、本明細書に記載された一つ以上の方法工程を引き起こすようにプログラムされたまたはそうでなければ構成された、一つ以上の制御装置を備えることを理解するであろう。当業者には理解されるように、制御装置は、様々な電源、加熱システム、ポンプ、ロボット、およびガス流量制御装置または反応器のバルブと連通している。
【0042】
図2は、本開示の例示的な実施形態によるEFEMの概略斜視図である。基材処理装置は、前壁22、後壁23、前壁22と後壁23との間の第一の側壁24および第二の側壁25、トップ壁26、ならびに底壁27によって囲まれるハウジング21を備えるEFEM6を備える。基材処理装置は、前壁22に連結し、FOUP12を受け取るように構成されるロードポート8と、後壁23に連結し、基材をロードまたはアンロードするように構成されるロードロックチャンバー5と、ハウジング21内に配置され、FOUP12とロードロック5との間で基材を搬送するように構成されるフロントエンドロボット7と、トップ壁26に連結し、濾過された空気をハウジング21に供給するように構成されるファンフィルターユニット(FFU)30と、FFU30の上方に設けられた空気取込ポート40であって、空気を導入するための給気口42と、FFU30に空気を供給するための空気排出口44とを備える、空気取込ポート40と、をさらに備える。給気口42のサイズは、空気排出口44のサイズよりも大きい。
【0043】
給気口42の表面積は、0.24m~0.56mとしてもよい。空気排出口44の表面積は、0.1m~0.32mとしてもよい。
【0044】
空気取込ポート40は、空気を導入するための給気口42を備えるトップ部43と、空気をFFU30に供給するための空気排出口44を備える底部45と、をさらに備えることができる。
【0045】
トップ部43は、直方体形状を有してもよい。底部45は、四角錐台(切頭四角錐)形状を有してもよい。
【0046】
底部45の第一の(トップ部の)表面積は、底部の第二の(底部の)表面積よりも大きくてもよい。トップ部43の表面積は、底部45の第一の表面積よりも大きくてもよい。
【0047】
基材処理装置は、空気取込ポート40に沿って配置される電装ボックス50をさらに備えてもよい。トップ部43の下の空間は、電装ボックス50が底部45に沿って配置される場合に使用されることができる。
【0048】
図3aは、先行技術文献における空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。このシミュレーション画像に示すように、空気取込ポート142が長方形の形状を有する場合、清浄ガスは十分に拡散されない可能性がある。清浄ガスが十分に拡散しない場合、清浄ガスがEFEMのすべての部分には到達しない可能性があり、特定の局所領域に清浄ガスが届かなくなり、パーティクルの増加につながる。図3bは、本開示の例示的な実施形態による空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。このシミュレーション画像に示すように、給気口42のサイズは空気排出口44のサイズよりも大きいため、清浄ガスは、より十分かつ効率的に拡散され、ガス拡散をもたらすことができる。
【0049】
図3cは、本開示の例示的な実施形態による空気取込ポートの気流シミュレーション画像を例示する。フィン48は、空気取込ポート40内に配置されてもよい。このシミュレーション画像に示すように、フィン48がガスの流れを誘導してガスをより十分に拡散させることができるため、清浄ガスは全体にわたってさらに広がることができる。
【0050】
上述の本開示の例示的な実施形態は、これらの実施形態が本発明の実施形態の単なる実施例にすぎないため、本発明の範囲を限定しない。任意の均等な実施形態は、本発明の範囲内にあることが意図されている。実際に、記述される要素の代替的な有用な組み合わせなどの、本明細書に示されかつ記述されるものに加えて、本開示の様々な修正は、当業者には記述から明らかになってもよい。こうした修正および実施形態もまた、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。

図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-06-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材処理装置であって、
前壁、後壁、前記前壁と前記後壁との間の第一および第二の側壁、トップ壁、ならびに底壁によって囲まれるハウジングを備えるウェーハ搬送システム(EFEM)と、
前記前壁に連結し、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け取るように構成されるロードポートと、
前記後壁に連結し、基材をロードまたはアンロードするように構成されるロードロックチャンバーと、
前記ハウジング内に配置され、前記FOUPと前記ロードロックチャンバーとの間で前記基材を搬送するように構成されるフロントエンドロボットと、
前記トップ壁に連結し、濾過された空気を前記ハウジングに供給するように構成されるファンフィルターユニット(FFU)と、
前記FFUの上方に設けられる空気取込ポートであって、前記空気取込ポートが空気を導入するための給気口と、前記FFUに前記空気を供給するための空気排出口とを備え、
前記給気口のサイズが前記空気排出口のサイズよりも大きい、空気取込ポートと、を備える、基材処理装置。
【請求項2】
前記給気口の表面積が、0.24m2~0.56m2である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記空気排出口の表面積が、0.1m2~0.32m2である、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記空気取込ポート内に配置されるフィンをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記空気取込ポートが、前記空気を導入するための前記給気口を備えるトップ部と、前記空気を前記FFUに供給するための前記空気排出口を備える底部と、をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記トップ部が直方体形状を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記底部が四角錐台(切頭四角錐)形状を有する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記底部の第一の表面積が、前記底部の第二の表面積よりも大きい、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記トップ部の表面積が、前記底部の前記第一の表面積よりも大きい、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記空気取込ポートに沿って配置される電装ボックスをさらに備える、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
記底部に沿って配置される電装ボックスをさらに備える、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記基材を処理するための反応チャンバーと、
前記反応チャンバーに取り付けられた基材ハンドリングチャンバーであって、前記基材ハンドリングチャンバーが、前記ロードロックチャンバーに取り付けられている、基材ハンドリングチャンバーと、をさらに備える、請求項1~のいずれか1項に記載の装置。
【外国語明細書】