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特開2024-168087生体との接触を検出する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168087
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】生体との接触を検出する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20241128BHJP
   A61B 5/022 20060101ALI20241128BHJP
   A61B 5/0245 20060101ALI20241128BHJP
   A61B 5/08 20060101ALI20241128BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A61B5/00 B
A61B5/022 A
A61B5/0245 A
A61B5/08
A61B5/02 310Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084493
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100160495
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 雅明
(74)【代理人】
【識別番号】100173716
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】坂田 大輔
【テーマコード(参考)】
4C017
4C038
4C117
【Fターム(参考)】
4C017AA04
4C017AA08
4C017AA09
4C017AA10
4C017AA12
4C017AA14
4C017AA16
4C017AA18
4C017FF05
4C038SS08
4C117XB01
4C117XB03
4C117XC11
4C117XE13
4C117XE14
4C117XE15
4C117XE20
4C117XE23
4C117XE24
4C117XE29
4C117XE37
4C117XJ13
(57)【要約】
【課題】本開示は、生体と軽く接触するだけで、生体と接触していることを検出可能にすることを目的とする。
【解決手段】本開示は、電極(21)と、前記電極(21)で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する信号取得部(22)と、を備える接触検出装置(20)である。
【選択図】図7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極と、
前記電極で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する信号取得部と、
を備える接触検出装置。
【請求項2】
前記商用電源の周波数の信号レベルが予め定められた閾値を超えるとき、生体と接触していると判定する接触判定部を備える、
請求項1に記載の接触検出装置。
【請求項3】
前記商用電源の周波数を設定する周波数設定部を備える、
請求項1に記載の接触検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の接触検出装置と、
特定の面が生体と接触することで、生体情報を取得する生体情報検出部と、
を備え、
前記接触検出装置に備わる前記電極が、前記特定の面に配置されている、
接触型センサー装置。
【請求項5】
前記生体情報が、酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、血圧、体温、脈波、呼吸波形、肺音、心音、心拍数のうち少なくとも一つを含む、
請求項4に記載の接触型センサー装置。
【請求項6】
接触検出装置が、電極で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する信号取得手順を備える、
接触検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体情報を検出するためバイタルセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
生体情報を長時間にわたって検出するためのバイタルセンサーが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1のバイタルセンサーは、生体の表面に発光素子を接触させ、前記発光素子から放出された光が前記生体内から戻る反射光を前記受光素子で受光し、前記反射光の強度に基いて脈波信号強度を検出する。
【0003】
引用文献1では、生体の表面との接触圧を検出する圧力センサーを備え、生体との接触圧を用いてバイタルセンサーが生体に接触していることを検出していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-214731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
引用文献1のような接触型のバイタルセンサーは、軽く接触していれば生体情報を検出可能であり、生体に強く押しつける必要はない。しかしながら、圧力センサーは圧力が生じなければ接触を検出できないため、バイタルセンサーを生体に強く押しつけなければならなかった。
【0006】
そこで、本開示は、生体と軽く接触するだけで、生体と接触していることを検出可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
生体の電気信号を測定すると、生体の周囲の電源配線の周波数成分が大きく検出されることを発明者は発見した。生体の電気信号は、電極を生体に軽く接触させるだけで測定することができる。そこで、本開示では、生体と接触していることの検出を、生体の電気信号に基づいて行う。
【0008】
本開示の接触検出装置は、電極と、前記電極で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する信号取得部と、を備える。
【0009】
本開示の接触検出方法は、接触検出装置が、電極で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する信号取得手順を備える。
【0010】
本開示の接触検出装置及び接触検出方法は、生体の電気信号を電極から得られれば、生体と接触していることを検出することができる。このため、本開示は、生体と軽く接触するだけで、生体と接触していることを検出可能にすることができる。
【0011】
ここで、本開示の接触検出装置は、前記商用電源の周波数の信号レベルが予め定められた閾値を超えるとき、生体と接触していると判定する接触判定部を備えていてもよい。
【0012】
また、本開示の接触検出装置は、前記商用電源の周波数を設定する周波数設定部を備えていてもよい。
【0013】
本開示の接触型センサー装置は、本開示の接触検出装置と、特定の面が生体と接触することで、生体情報を取得する生体情報検出部と、を備え、前記接触検出装置に備わる前記電極が、前記特定の面に配置されている。
【0014】
ここで、前記生体情報は、生体と接触することで得られる任意の生体情報でありうる。例えば、前記生体情報は、酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、血圧、体温、脈波、呼吸波形、肺音、心音、心拍数のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0015】
なお、上記各開示は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、生体と軽く接触するだけで、生体と接触していることを検出可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】測定実験の説明図である。
図2】測定結果の一例を示す。
図3】実証実験で用いた回路構成の一例を示す。
図4】約6.2kΩの入力インピーダンス時の周波数特性の一例であり、(a)は時間波形を示し、(b)は非接触時の周波数波形を示し、(c)は接触時の周波数波形を示す。
図5】約1MΩの入力インピーダンス時の周波数特性の一例であり、(a)は時間波形を示し、(b)は非接触時の周波数波形を示し、(c)は接触時の周波数波形を示す。
図6】本開示の接触型センサー装置の概略構成例である。
図7】本開示の接触検出装置の実施形態例を示す。
図8】本開示の接触検出装置の実施形態例を示す。
図9】本開示の接触型センサー装置の実施形態例を示す。
図10】本開示の接触型センサー装置の実施形態例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本開示は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0019】
(測定実験)
図1に示すように、屋内で椅子に座った生体100にプローブ101を近づけていき、接触させたときの電気信号を、オシロスコープ102で測定した。
【0020】
図2に測定結果の一例を示す。入力インピーダンスが1MΩでありかつ入力容量が12pFのプローブ101を用いたところ、生体100に接触した時点で、1.97Vpp、約50Hzの波形が現れた。
【0021】
実験で用いた部屋には50Hzの商用電源が供給されていた。このため、図2の測定結果によれば、商用電源の周波数成分が検出されたことになる。この結果より、屋内の生体100は大地アースに対してフローティングであるために、部屋に張り巡らされた電源配線から商用電源の周波数の成分が生体100に重畳していることが分かる。一方、プローブ101は生体100に比べて極めて小さいため、生体100から浮いて離れてしまうと、生体100を介さずプローブ101のみで検出される商用電源の周波数成分は小さくなる。
【0022】
プローブ101及びオシロスコープ102に相当する構成がバイタルセンサーに搭載された場合、これらの構成も大地アースに対してフローティングになる。そこで、大地アースに対してフローティングなバイタルセンサーにおいて、商用電源の周波数成分が検出できるかの確認実験も行った。実験では、バイタルセンサーに代え、バッテリー動作の録音機のLINE入力に、オペアンプの20dB非反転増幅回路を電池で駆動して接続し、その入力端子を生体100である被験者が指でつまむ実験を行った。
【0023】
図3に、実証実験で用いた回路構成を示す。反転増幅回路は、10μFのCカットの後、動作点バイアスR3を6.2kΩ又は1MkΩで行った。等価的には約6.2kΩ又は1MkΩの入力インピーダンス端子が生体100に接するか否かになる。録音時は大地アースに対してフローティング状態とする。録音完了後に、録音機から録音データをコンピュータに取り出し、コンピュータ上で周波数成分を比較した。録音機にはPCM D100を用いた。
【0024】
図4に、約6.2kΩの入力インピーダンス時の周波数特性の一例を示す。図4(a)は時間波形を示し、図4(b)は生体100に非接触時の周波数波形を示し、図4(c)は生体100に接触時の周波数波形を示す。商用電源周波数である50Hzの成分は、生体100に非接触時で-46.0dB、生体100に接触時で-32.5dBであった。このため、生体100に接触時と非接触時とで13.5dBの差分が生じた。
【0025】
図5に、約1MΩの入力インピーダンス時の周波数特性の一例を示す。図5(a)は時間波形を示し、図5(b)は生体100に非接触時の周波数波形を示し、図5(c)は生体100に接触時の周波数波形を示す。商用電源周波数である50Hzの成分は、生体100に非接触時で-40.0dB、生体100に接触時で-7dBであった。このため、生体100に接触時と非接触時とで33.0dBの差分が生じた。
【0026】
実験結果から、生体100と録音機のいずれもが大地アースからフローティングである時において、生体100に接触時と非接触時との信号レベルの差は、入力インピーダンス約6.2kΩ時で13.5dB、入力インピーダンス約1MΩ時で33dBであった。入力インピーダンスが1MΩあれば、接触時と非接触時とで33dBの差があるため、検出に用いるには十分である。生体100に接触時と非接触時との差が13.5dBよりも大きいことが好ましいときは、入力インピーダンスを100kΩ程度まで上げてもよい。
【0027】
以上、本実験から、生体100及びバイタルセンサーのいずれもが大地アースからフローティングであったとしても、商用電源の周波数成分を比較することで、生体100に接触していることを検出することは十分可能である。
【0028】
そこで、本開示では、図6に示すように、生体情報を検出する生体情報検出部11が生体100の表面に接しているときに、同じく生体100の表面に接するように配置した電極21を設け、電極21から得られる電気信号における商用電源の周波数成分の信号レベルの大きさに基づいて、生体情報検出部11が生体100に接触していることを検出可能にする。
【0029】
(第1の実施形態)
図7に、本開示の接触検出装置の実施形態例を示す。本実施形態の接触検出装置20は、電極21と、信号取得部22と、接触判定部23と、を備え、本実施形態の接触検出方法を実行する。本実施形態の接触検出方法は、信号取得部22が実行する信号取得手順と、接触判定部23が実行する接触判定手順と、を備える。
【0030】
信号取得部22は、電極21で得られる電気信号に含まれる商用電源の周波数の信号レベルを取得する。本実施形態では、信号取得部22が2種類の周波数フィルタ22-1及び22-2を備える例を示す。周波数フィルタ22-1は50Hzを通過させ、周波数フィルタ22-1は60Hzを通過させる。これにより、信号取得部22は、日本国内における商用電源の周波数成分を抽出することができる。
【0031】
接触判定部23は、商用電源の周波数の信号レベルが予め定められた閾値を超えるとき、生体100と接触していると判定し、判定結果を出力する。接触判定部23における判定は、例えば、商用電源の周波数の信号レベルと予め定められた閾値との比較結果である。接触判定部23における判定は、商用電源の周波数の信号レベルが予め定められた閾値を超えるとき、生体100と接触していると判定してもよい。
【0032】
本実施形態では、接触判定部23は、周波数フィルタ22-1又は22-2を通過した電気信号を取得し、取得した電気信号の信号レベルが閾値を超えていれば生体100と接触していると判定し、取得した電気信号の信号レベルが閾値以下であれば生体100から離れていると判定する。電気信号の信号レベルは、前述の測定実験で述べたように、電極21の入力インピーダンスに応じて定められる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態の接触検出装置20は、電極21及び信号取得部22を備えることで、生体100と接触していることを検出することができる。また本実施形態の接触検出装置20は、電極21、信号取得部22及び接触判定部23を備えることで、生体100と接触していることを判定することができる。前述の測定実験で明らかなように、電極21が生体100に軽く接触するだけで、生体100と接触していることを検出及び判定することが可能になる。このため、本実施形態の接触検出装置20は、生体100と軽く接触するだけで、生体100と接触していることを検出可能にすることができる。
【0034】
さらに、本開示は、人の生活環境によって生体100に生じる電気信号に基づいて検出できるため、バイタルセンサーの被験者に対して信号を付加することがないのが大きな利点である。
【0035】
さらに、電極21は、板状の小さな導体であればよい。このため、本実施形態の接触検出装置20は、生体100との接触を検出するための構成を非常に薄く小型にすることができる。
【0036】
(第2の実施形態)
図8に、本開示の接触検出装置の実施形態例を示す。本実施形態の接触検出装置20は、第1の実施形態の信号取得部22の周波数を設定する周波数設定部24を備える。
【0037】
周波数設定部24は、ユーザ入力によって信号取得部22の周波数を設定可能な任意の手段である。本実施形態の信号取得部22は、通過帯域の可変なバンドパスフィルタであり、周波数設定部24によって設定された周波数を通過させる。
【0038】
本実施形態の接触検出装置20は、周波数設定部24を備えるため、任意の周波数を商用電源の周波数に設定することができる。このため、生体100の周囲の電源配線の仕様に応じて、適宜変更することができる。
【0039】
(第3の実施形態)
図9に、本開示の接触型センサー装置の実施形態例を示す。本実施形態の接触型センサー装置10は、生体情報検出部11、演算処理部12、出力部13、記憶部14、本開示の接触検出装置20、を備える。
【0040】
生体情報検出部11は、生体情報を取得する。生体情報は、特定の面10Sが生体100と接触することで取得可能な任意の情報であり、例えば、酸素飽和度、脈拍数、呼吸数、血圧、体温、脈波、呼吸波形、肺音、心音、心拍数のうち少なくとも一つを含む。
【0041】
接触検出装置20に備わる電極21は、特定の面10Sに配置されている。このため、接触検出装置20は、生体情報検出部11が生体100と接触していることを検出することができる。このため、本開示の接触型センサー装置10は、生体情報検出部11で取得された生体情報の確からしさを判定することができる。
【0042】
演算処理部12は、生体情報検出部11からの生体情報を接触検出装置20の判定結果に紐づけ、測定結果として管理する。測定結果は、例えば、生体情報と、生体情報を取得した時刻と、同時刻での接触検出装置20の判定結果と、を含む。このため、本実施形態の測定結果は、生体情報検出部11が生体100と接触しているか否かの情報が生体情報に紐づけられているため、生体情報検出部11で取得された生体情報の確からしさを判定することができる。
【0043】
演算処理部12は、測定結果を記憶部14に記憶してもよいし、出力部13から出力してもよい。出力部13は、ディスプレイ、スピーカ、外部端子、通信手段等の、外部出力可能な任意の手段でありうる。本実施形態の接触型センサー装置10が出力部13を備えることで、測定結果を外部に出力することができる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態の接触型センサー装置10は、接触検出装置20の判定結果を生体情報検出部11からの生体情報に紐づける。このため、本実施形態の接触型センサー装置10は、生体情報検出部11を生体100に接触させた状態で長時間にわたって生体情報を測定した際に、生体情報検出部11が生体100に接触していない時間帯を判定可能にすることができる。
【0045】
(第4の実施形態)
図10に、本開示の接触型センサー装置の実施形態例を示す。本実施形態の接触型センサー装置10は、第3の実施形態において、接触検出装置20に備わる接触判定部23の機能を演算処理部12が備える。具体的には、本実施形態の接触検出装置20は、生体情報検出部11、演算処理部12、出力部13、記憶部14、電極21、信号取得部22を備える。
【0046】
演算処理部12は、生体情報検出部11からの生体情報と、周波数フィルタ22-1又は22-2を通過した電気信号と、を取得し、これらを紐づけ、測定結果として管理する。測定結果は、例えば、生体情報と、生体情報を取得した時刻と、同時刻での周波数フィルタ22-1又は22-2を通過した電気信号の信号レベルと、を含む。このため、本実施形態の測定結果は、生体情報検出部11が生体100と接触しているか否かの情報が生体情報に紐づけられており、生体情報検出部11で取得された生体情報の確からしさを判定することができる。
【0047】
周波数フィルタ22-1及び22-2からの信号出力がアナログ信号の場合、演算処理部12はアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部を備えていてもよい。この場合、AD変換部を用いて周波数フィルタ22-1及び22-2からのアナログ信号をデジタル信号に変換し、生体情報検出部11からのアナログ信号をデジタル信号に変換してもよい。
【0048】
以上説明したように、本実施形態の接触型センサー装置10は、周波数フィルタ22-1又は22-2を通過した電気信号の信号レベルを生体情報検出部11からの生体情報に紐づける。このため、本実施形態の接触型センサー装置10は、生体情報検出部11を生体に接触させた状態で長時間にわたって生体情報を測定した際に、生体情報検出部11が生体に接触していない時間帯を判定可能にすることができる。
【0049】
ここで、本開示の接触検出装置20は、電極21が生体100に軽く接触するだけで、生体100と接触していることを検出可能である。また生体情報検出部11についても生体100が軽く接触しているだけで生体情報を取得可能である。そのため、本開示の接触型センサー装置10は、生体100に軽く接触させるだけで生体情報及びその確からしさの情報を取得可能であり、被験者の負担なく長時間にわたって生体情報を取得可能になる。
【0050】
(他の実施形態)
本実施形態の接触検出装置20は、コンピュータとプログラムによっても実現でき、プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。本開示のプログラムは、本開示に係る接触検出装置20に備わる各機能部をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、本開示に係る接触検出装置20が実行する接触検出方法に備わる各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0051】
10:接触型センサー装置
11:生体情報検出部
12:演算処理部
13:出力部
14:記憶部
20:接触検出装置
21:電極
22:信号取得部
22-1、22-2:周波数フィルタ
23:接触判定部
24:周波数設定部
100:生体
101:プローブ
102:オシロスコープ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10