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特開2024-168292コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168292
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20241128BHJP
   H04M 3/56 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
G06Q10/10
H04M3/56 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084840
(22)【出願日】2023-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】鴻上 和彦
(72)【発明者】
【氏名】浅川 智哉
【テーマコード(参考)】
5K201
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BB09
5K201CA01
5K201CA04
5K201CA10
5L010AA12
5L049AA12
(57)【要約】
【課題】コミュニケーションに参加している参加者が、関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援装置を提供する。
【解決手段】コミュニケーション支援装置は、コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する表示制御部と、を有する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する表示制御部と、
を有する、コミュニケーション支援装置。
【請求項2】
前記コミュニケーションに参加している前記参加者と他の参加者の発話音声を取得する取得部と、
前記発話音声をテキスト化する変換部と、
を有し、
前記通知は、前記所定の操作が行われる前の前記発話音声をテキスト化した文字列の少なくとも一部を含む、
請求項1に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項3】
前記所定の操作は、前記端末装置が表示する操作画面において、前記通知先に助言を求めるための表示要素を選択する操作を含む、請求項1に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項4】
前記通知部は、前記参加者に対応する管理者が利用する情報端末に前記通知を通知する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項5】
前記参加者と同じグループに所属するメンバーの情報を登録したグループ情報を有し、
前記通知部は、前記メンバーが利用する情報端末に前記通知を通知する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項6】
前記通知部は、前記通知に応じて、前記メンバーのうち、一のメンバーがコメントを入力した場合、前記一のメンバーがコメントを入力したことを他のメンバーに通知する、請求項5に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項7】
前記発話音声に基づいて、前記参加者と前記他の参加者の発話状況を示す指標を時系列に図示するとともに、前記所定の操作を受け付けた時刻に対応するマーカを表示する表示画面を提供する情報提供部を有し、
前記情報提供部は、前記表示画面において前記マーカが選択された場合、前記マーカに対応するコメントの表示及び入力が可能なコメント欄を前記表示画面に表示する、請求項2に記載のコミュニケーション支援装置。
【請求項8】
コミュニケーションに参加する参加者が利用する端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークを介して通信可能なコミュニケーション支援装置とを含むコミュニケーション支援システムであって、
前記端末装置は、前記コミュニケーション中に所定の操作が可能な操作画面を表示する表示部を有し、
前記コミュニケーション支援装置は、
前記端末装置から送信された前記所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記端末装置の前記表示部に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する前記端末装置に送信する表示制御部と、
を有する、コミュニケーション支援システム。
【請求項9】
コミュニケーション支援装置が、
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける処理と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する処理と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する処理と、
を実行する、コミュニケーション支援方法。
【請求項10】
コンピュータに、
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける処理と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する処理と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置の間で、映像、又は音声等のコンテンツデータを送受信するコミュニケーションシステムがある。
【0003】
また、案件の進捗を管理して、セールスの営業活動を支援する営業活動支援システムにおいて、予め決められた停滞条件に合致する案件の担当セールス、及びそのマネージャーへ停滞案件があることを通知する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、オンラインで商談を行う会議システムにおいて、営業担当者は、クライアントからの質問等を持ち帰ることなく、できるだけ商談の中で回答できるように、マネージャー、又は他のメンバー等の関係者から助言を得たい場合がある。
【0005】
しかし、従来の会議システムでは、営業担当者が、会議中に、クライアントの相手をしながら他の関係者から、助言などのコメントを得ることには困難を伴っていた。なお、このような問題は、商談を行う会議システムに限られず。例えば、遠隔医療、カウンセリング、遠隔講義、又は就学相談等のコミュニケーションを行う様々なコミュニケーションシステムに共通に存在する。
【0006】
本発明の一実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、コミュニケーションに参加している参加者が、関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一実施形態に係るコミュニケーション支援装置は、コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、コミュニケーションに参加している参加者が、関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るコミュニケーション支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態に係るコミュニケーション支援システムのシステム構成の別の一例を示す図である。
図3】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。
図4】一実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係るコミュニケーション支援システムの機能構成の例を示す図である。
図6】一実施形態に係る端末装置の処理の例を示すフローチャートである。
図7】一実施形態に係る端末装置の操作画面の例を示す図である。
図8】一実施形態に係る端末装置の表示画面の例を示す図である。
図9】一実施形態に係る発話音声の受信処理の例を示すフローチャートである。
図10】第1の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の一例を示すシーケンス図である。
図11】一実施形態に係るグループ情報の例を示す図である。
図12】一実施形態に係る情報端末の表示画面の例を示す図(1)である。
図13】一実施形態に係る情報端末の表示画面の例を示す図(2)である。
図14】第1の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の別の一例を示すシーケンス図である。
図15】第2の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの機能構成の例を示す図である。
図16】第2の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の例を示すシーケンス図である。
図17】一実施形態に係る情報提供画面の例を示す図(1)である。
図18】一実施形態に係る情報提供画面の例を示す図(2)である。
図19】一実施形態に係る情報提供画面の提供処理の例を示すフローチャートである。
図20】一実施形態に係るコメント欄の表示処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態(本実施形態)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
<システム構成>
図1、2は、一実施形態に係るコミュニケーション支援システムのシステム構成の例を示す図である。コミュニケーション支援システム1は、例えば、図1に示すように、インターネット、又はLAN(Local Area network)等の通信ネットワークNに接続するコミュニケーション支援装置10、会議サーバ20、複数の端末装置100a、100b、100c、100d、・・・、及び1つ以上の情報端末101等を含む。なお、以下の説明において、複数の端末装置100a、100b、100c、100d、・・・のうち、任意の端末装置を示す場合、「端末装置100」を用いる。また、図1に示した端末装置100の数は一例である。
【0012】
コミュニケーション支援システム1は、端末装置100と、1つ以上の他の端末装置100との間で、少なくとも音声を送受信する、例えば、商談、会議、診療、講義、又はカウンセリング等の様々なコミュニケーションを支援するシステムである。ここでは、一例として、コミュニケーション支援システム1が、端末装置100を利用する参加者と、他の端末装置100を利用する他の参加者との間で、音声を含む映像を送受信し、商談を行うウェブ会議を支援するものとして、以下の説明を行う。
【0013】
端末装置100は、ウェブ会議に参加する参加者が利用する、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、又はスマートフォン等の汎用の情報端末である。或いは、端末装置100は、ビデオ会議装置、又はIWB(Interactive White Board)等のウェブ会議の機能を有する電子機器であってもよい。なお、IWBは、相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板であり、電子黒板とも呼ばれる。ここでは、一例として、端末装置100が、汎用の情報端末であるものとして、以下の説明を行う。
【0014】
ウェブ会議に参加する参加者は、例えば、端末装置100にインストールされたウェブ会議用のアプリケーション、又はウェブブラウザ等を利用して、会議サーバ20が提供する会議用のアドレスにアクセスすることにより、ウェブ会議に参加する。
【0015】
コミュニケーション支援装置10は、例えば、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。コミュニケーション支援装置10は、本実施形態に係るコミュニケーション支援サービスを提供する。
【0016】
会議サーバ20は、コンピュータの構成を有する情報処理装置、又は複数のコンピュータを含むシステムである。会議サーバ20は、複数の端末装置100の間で、音声、又は音声を含む映像を送受信するウェブ会議サービスを提供する。なお、本実施形態では、会議サーバ20が提供するウェブ会議サービスは、任意のウェブ会議サービスであってよい。
【0017】
1つ以上の情報端末101は、本実施形態に係るコミュニケーション支援サービスを利用する組織の管理者(マネージャー)、及びメンバー等が利用する、例えば、PC、タブレット端末、又はスマートフォン等の情報端末である。管理者等は、例えば、情報端末101が備えるウェブブラウザ、又は情報端末101が実行するコミュニケーション支援システム1用のアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)等を利用して、コミュニケーション支援サービスを利用する。
【0018】
なお、図1に示したコミュニケーション支援システム1のシステム構成は一例である。例えば、コミュニケーション支援システム1は、図2に示すように、会議サーバ20を有していなくてもよい。この場合、端末装置100は、コミュニケーション支援システム1の外部のウェブ会議サービスを利用して、ウェブ会議を行うものであってよい。或いは、コミュニケーション支援装置10が会議サーバ20の機能を有しており、端末装置100は、コミュニケーション支援装置10が提供するウェブ会議サービスを利用して、ウェブ会議を行うものであってもよい。さらに、コミュニケーション支援システム1は、端末装置100aを用いて、参加者と他の参加者が同じ会議室で会議を行う一般の会議におけるコミュニケーションを支援するものであってもよい。
【0019】
(処理の概要)
例えば、会議サーバ20が提供するウェブ会議を利用して商談を行っているときに、商談に参加している参加者(例えば、営業担当者)が、商談に参加している他の参加者(例えば、クライアント)から、即答が困難な質問を受ける場合がある。
【0020】
このような場合、参加者は、クライアントから受けた質問を持ち帰らずに、できるだけ商談の中で回答したいと思っているため、例えば、メッセージングサービス、又はチャット等を用いて、わからないことを他の関係者等に確認している場合がある。
【0021】
このように、従来の技術では、会議中に、会議に参加していない他の関係者から、コメントを得ることには困難を伴っていた。
【0022】
そこで、本実施形態は、コミュニケーションに参加している参加者が、当該コミュニケーション参加していない関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援システム1を提供する。
【0023】
例えば、端末装置100は、会議に参加している参加者、及び他の参加者の発話音声をコミュニケーション支援装置10に送信するとともに、参加者による所定の操作を受け付けるアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行する。このアプリにより、装置100は、参加者が、会議に参加していない他の関係者に助言を求めるための表示要素(例えば、後述する「SOSを送る」ボタン等)を含む操作画面を表示する。
【0024】
コミュニケーション支援装置10は、端末装置100で実行しているアプリが所定の操作を受け付けると、所定の操作を受け付けたことを示す通知を、予め設定された通知先(例えば、他の関係者が利用する情報端末101等)に通知する。また、コミュニケーション支援装置10は、当該通知に応じて通知先で入力されたコメントを、参加者が利用する端末装置100に表示させる。
【0025】
好ましくは、コミュニケーション支援装置10が、通知先に通知する通知は、参加者、及び他の参加者の発話音声をテキスト化した文字列の少なくとも一部を含む。これにより、通知を受けた他の関係者は、参加者が必要としているコメントの内容を把握することが容易になる。また、参加者は、会議の状況、又は助言を受けたい内容等を入力しなくても、他の関係者に助言を求めることができる。
【0026】
このように、本実施形態によれば、コミュニケーションに参加している参加者が、関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援装置を提供することができる。
【0027】
<ハードウェア構成>
(コンピュータのハードウェア構成)
コミュニケーション支援装置10、会議サーバ20、及び情報端末101は、例えば、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を備えている。或いは、コミュニケーション支援装置10、又は会議サーバ20は、複数のコンピュータ300によって構成されるものであってもよい。また、端末装置100は、一例として、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有していてもよい。
【0028】
図3は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ300は、例えば、図3に示されるように、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HD(Hard Disk)304、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ305、ディスプレイ306、外部機器接続I/F(Interface)307、ネットワークI/F308、キーボード309、ポインティングデバイス310、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ312、メディアI/F314、及びバスライン315等を備えている。
【0029】
また、コンピュータ300が端末装置100である場合、コンピュータ300は、例えば、マイク321、スピーカ322、音入出力I/F323、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ324、及び撮像素子I/F325等を、さらに備える。
【0030】
これらのうち、CPU301は、コンピュータ300全体の動作を制御する。ROM302は、例えば、IPL(Initial Program Loader)等のコンピュータ300の起動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、例えば、CPU301のワークエリア等として使用される。HD304は、例えば、OS(Operating System)、アプリケーション、デバイスドライバ等のプログラムや、各種データを記憶する。HDDコントローラ305は、例えば、CPU301の制御に従ってHD304に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、HD304、及びHDDコントローラ305は、コンピュータ300が備えるストレージデバイスの一例である。
【0031】
ディスプレイ306は、例えば、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。なお、ディスプレイ306は、コンピュータ300の外部に設けられていてもよい。外部機器接続I/F307は、コンピュータ300に、様々な外部装置を接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F308は、コンピュータ300を通信ネットワークNに接続して、他の装置と通信するためのインタフェースである。
【0032】
キーボード309は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス310は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行なう入力手段の一種である。なお、キーボード309、及びポインティングデバイス310は、コンピュータ300の外部に設けられていてもよい。
【0033】
DVD-RWドライブ312は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW311に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RW311は、DVD-RWに限らず、他の記録媒体であってもよい。メディアI/F314は、フラッシュメモリ等のメディア313に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。バスライン315は、上記の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス及び各種の制御信号等を含む。
【0034】
マイク321は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ322は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F323は、CPU301の制御に従ってマイク321及びスピーカ322との間で音信号の入出力を処理する回路である。
【0035】
CMOSセンサ324は、CPU301の制御に従って被写体(例えば自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、コンピュータ300は、CMOSセンサ324に代えて、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段を有していてもよい。撮像素子I/F325は、CMOSセンサ324の駆動を制御する回路である。
【0036】
(端末装置のハードウェア構成の一例)
図4は、一実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。ここでは、端末装置100が、例えば、スマートフォン、又はタブレット端末等の情報端末である場合における端末装置100のハードウェア構成の例について説明する。なお、端末装置100は、例えば、ビデオ会議装置、又はIWB等のコンピュータの構成と、ウェブ会議の機能を備えた電子機器であってもよい。また、情報端末101は、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有していてもよい。
【0037】
図4の例では、端末装置100は、CPU401、ROM402、RAM403、ストレージデバイス404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS(Global Positioning System)受信部410等を備えている。
【0038】
これらのうち、CPU401は、所定のプログラムを実行することにより端末装置100全体の動作を制御する。ROM402は、例えば、IPL等のCPU401の起動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。ストレージデバイス404は、OS、アプリ等のプログラム、及び各種のデータ等を記憶する大容量の記憶装置であり、例えば、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュROM等によって実現される。
【0039】
CMOSセンサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、端末装置100は、CMOSセンサ405に代えて、CCDセンサ等の撮像手段を有していてもよい。撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F409は、フラッシュメモリ等のメディア(記憶メディア)408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部410は、GPS衛星からGPS信号(測位信号)を受信する。
【0040】
また、端末装置100は、遠距離通信回路411、遠距離通信回路411のアンテナ411a、CMOSセンサ412、撮像素子I/F413、マイク414、スピーカ415、音入出力I/F416、ディスプレイ417、外部機器接続I/F418、近距離通信回路419、近距離通信回路419のアンテナ419a、及びタッチパネル420を備えている。
【0041】
これらのうち、遠距離通信回路411は、例えば、通信ネットワークNを介して、他の装置と通信する回路である。CMOSセンサ412は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F413は、CMOSセンサ412の駆動を制御する回路である。マイク414は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ415は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F416は、CPU401の制御に従ってマイク414及びスピーカ415との間で音信号の入出力を処理する回路である。
【0042】
ディスプレイ417は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶、又は有機EL(Electro Luminescence)等の表示手段の一種である。外部機器接続I/F418は、各種の外部機器を接続するためのインタフェースである。近距離通信回路419は、近距離無線通信を行う回路を含む。タッチパネル420は、利用者がディスプレイ417を押下することで、端末装置100を操作する入力手段の一種である。
【0043】
また、端末装置100は、バスライン421を備えている。バスライン421は、図4に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバス、データバス、及び各種の制御信号等を含む。
【0044】
なお、図4に示した端末装置100のハードウェア構成は一例である。端末装置100は、コンピュータの構成、通信回路、ディスプレイ、マイク、及びスピーカ等を有していれば、他の様々なハードウェア構成であってもよい。
【0045】
<機能構成>
続いて、コミュニケーション支援システム1の機能構成について説明する。図5は、一実施形態に係るコミュニケーション支援システムの機能構成の例を示す図である。
【0046】
(端末装置の機能構成)
ここでは、端末装置100が、図3に示すようなコンピュータ300のハードウェア構成を有しているものとして、以下の説明を行う。
【0047】
端末装置100は、CPU301で所定のプログラムを実行することにより、例えば、通信部511、会議制御部512、音声送信部513、表示部514、及び操作受付部515等の機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0048】
通信部511は、例えば、ネットワークI/F308等を用いて、端末装置100を通信ネットワークNに接続して、他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0049】
会議制御部512は、例えば、会議への接続、会議映像(又は会議音声)の送受信、及び会議映像(又は会議音声)の入出力等、ウェブ会議に関する一連の処理を実行する。なお、会議制御部512が実行する処理は、一般的なウェブ会議と同様の処理であってよい。なお、会議、及びウェブ会議は、本実施形態に係るコミュニケーションの一例である。
【0050】
音声送信部513は、会議に参加する参加者、及び他の参加者の発話音声を取得し、取得した発話音声(音声データ)をコミュニケーション支援装置10に送信する音声送信処理を実行する。例えば、音声送信部513は、音入出力I/F323から、マイク321で取得した音声、及びスピーカ322から出力する音声等の発話音声を取得し、取得した発話音声をコミュニケーション支援装置10に送信する。これにより、コミュニケーション支援システム1は、ウェブ会議に限られず、通常の会議等のコミュニケーションを支援することも可能である。
【0051】
表示部514は、例えば、ディスプレイ306等に表示画面を表示する表示処理を実行する。操作受付部515は、例えば、キーボード309、又はポインティングデバイス310等の入力デバイスを用いて、参加者による操作を受け付ける操作受付処理を実行する。例えば、操作受付部515は、表示部514が表示した操作画面に対する所定の操作を受付し、受け付けた所定の操作の情報である操作情報を、通信部511を介してコミュニケーション支援装置10へ送信する。
【0052】
(コミュニケーション支援装置の機能構成)
コミュニケーション支援装置10は、1つ以上のコンピュータ300が所定のプログラムを実行することにより、例えば、通信部501、取得部502、変換部503、受付部504、通知部505、表示制御部506、データ処理部507、及び情報提供部508等の機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0053】
また、コミュニケーション支援装置10は、例えば、HD304、及びHDDコントローラ305等のストレージデバイスにより、記憶部509を実現している。
【0054】
通信部501は、例えば、ネットワークI/F308等を用いて、コミュニケーション支援装置10を通信ネットワークNに接続し、他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0055】
取得部502は、会議(コミュニケーション)に参加する参加者、及び他の参加者の発話音声(音声データ)を取得する取得処理を実行する。例えば、取得部502は、参加者が利用する端末装置100の音声送信部513が、コミュニケーション支援装置10に送信する、参加者の発話音声、及び他の参加者の発話音声を取得し、取得した発話音声を記憶部509等に記憶する。
【0056】
変換部503は、取得部502が取得した、参加者、及び他の参加者の発話音声をテキスト化する変換処理を実行する。例えば、変換部503は、参加者の発話音声、及び他の参加者の発話音声をテキスト化し、テキスト化した文字列を記憶部509等に記憶する。
【0057】
受付部504は、会議に参加している参加者による所定の操作を受け付ける受付処理を実行する。例えば、受付部504は、端末装置100から、通知先に助言を求めるための所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付けることにより、参加者による所定の操作を受け付ける。
【0058】
通知部505は、受付部504が所定の操作を受け付けたときに、所定の操作を受け付けたことを示す通知を参加者に予め関連付けられた通知先に通知する。例えば、コミュニケーション支援装置10は、会議に参加している参加者と同じグループ(組織等)に所属しているマネージャー、及びメンバー等の情報が登録されたグループ情報等を予め記憶しておく。また、通知部505は、受付部504が所定の操作を受け付けたときに、記憶部509等に記憶したグループ情報等に基づいて、参加者と同じグループのマネージャー、又はメンバー等に、参加者による所定の操作を受け付けたことを通知する。なお、同じグループのマネージャーは、参加者に対応する管理者の一例である。
【0059】
表示制御部506は、通知部505が通知した通知に応じて、通知先で入力されたコメントを、通信部501を介して、参加者が利用する端末装置100に送信することで表示させる表示制御処理を実行する。
【0060】
ここで、表示制御処理とは、端末装置100において表示されるコメントなどの情報を送信することも含まれる。
【0061】
データ処理部507は、端末装置100から受信した発話音声(音声データ)から、参加者と他の参加者の発話状況を示す指標(例えば、発話音量、発話率、又は発話速度等)を算出する。また、データ処理部507は、端末装置100から受信した発話音声、算出した指標、端末装置100から受信した操作情報、及び操作情報に対応するコメント等を、記憶部509等に記憶して管理する。
【0062】
情報提供部508は、取得部502が取得した発話音声に基づいて、参加者と他の参加者の発話状況を示す指標を時系列に図示するとともに、所定の操作を受け付けた時刻に対応するマーカを表示する情報提供画面を提供する。
【0063】
記憶部509は、例えば、取得部502が取得した発話音声、変換部503が変換した文字列、受付部504が受け付けた所定の操作の情報、データ処理部507が算出した指標、及び設定情報等を記憶する。
【0064】
(会議サーバの機能構成)
会議サーバ20は、1つ以上のコンピュータ300が所定のプログラムを実行することにより、例えば、通信部521、会議管理部522、及び中継部523等の機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0065】
通信部521は、例えば、ネットワークI/F308等を用いて、会議サーバ20を通信ネットワークNに接続し、他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0066】
会議管理部522は、同じウェブ会議用のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスする複数の端末装置100を同じ会議(セッション)に参加させる会議管理処理を実行する。
【0067】
中継部523は、同じ会議に参加する複数の端末装置100の間で、音声、及び画像を含むコンテンツデータを中継する中継処理を実行する。なお、会議管理部522、及び中継部523の機能は、既存のウェブ会議システムの機能を流用するものであってよい。
【0068】
また、本実施形態では、会議サーバ20は、コミュニケーション支援システム1の外部の任意のウェブ会議サービスであってよい。
【0069】
(管理者端末の機能構成)
情報端末101は、例えば、コンピュータ300が所定のプログラムを実行することにより、通信部531、表示部532、及び操作受付部533等を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであってもよい。
【0070】
通信部531は、例えば、ネットワークI/F308等を用いて、情報端末101を通信ネットワークNに接続して、他の装置と通信する通信処理を実行する。
【0071】
表示部532は、例えば、情報提供部508等から提供される表示画面、及び通知部505から通知される通知等を、ディスプレイ306等に表示する表示処理を実行する。操作受付部533は、例えば、表示部532が表示した表示画面に対する管理者等による入力操作、又は選択操作等の操作を受け付ける操作受付処理を実行する。なお、表示部532、及び操作受付部533は、例えば、情報端末101が備えるウェブブラウザ等によって実現されるものであってもよい。例えば、情報端末101は、ウェブブラウザを備えた汎用の情報端末等であってもよい。
【0072】
なお、図5に示したコミュニケーション支援システム1の機能構成は一例である。例えば、会議サーバ20の機能は、コミュニケーション支援装置10が有していてもよいし、コミュニケーション支援システム1の外部のコンピュータ300、又はクラウドサービス等が有していてもよい。また、コミュニケーション支援装置10の機能構成の少なくとも一部は、端末装置100、又は情報端末101等が有していてもよい。さらに、端末装置100が備える機能構成の少なくとも一部は、コミュニケーション支援装置10、又は会議サーバ20等が備えていてもよい。要するに、図9に示した、コミュニケーション支援システム1の各機能構成は、コミュニケーション支援システム1に含まれる、いずれかの装置が有していればよい。
【0073】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報処理支援方法の処理の流れについて説明する。
【0074】
(端末装置の処理)
図6は、一実施形態に係る端末装置の処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図5で説明した機能構成を有する端末装置100が実行する処理の例を示している。なお、図6に示す処理の開始時点において、参加者が利用する端末装置100(例えば、端末装置100a)は、他の参加者が利用する端末装置(例えば、端末装置100b)と同じ会議に参加し、少なくとも音声による会話が可能な状態であるものとする。
【0075】
ステップS601において、操作受付部515が、記録の開始操作を受け付けると、端末装置100は、ステップS602以降の処理を実行する。例えば、端末装置100でコミュニケーション支援システム1に対応するアプリを実行することにより、表示部514は、図7(A)に示すような操作画面710をディスプレイ306等に表示する。参加者は、操作画面710において、「記録する」ボタン711を選択することにより、発話音声の記録の開始操作を行うことができる。
【0076】
ステップS602において、音声送信部513は、発話音声の送信処理を開始する。例えば、音声送信部513は、音入出力I/F323から、マイク321で取得した音声、及びスピーカ322から出力する音声等の発話音声を取得し、取得した発話音声をコミュニケーション支援装置10に送信する。
【0077】
ステップS603において、操作受付部515は、参加者による所定の操作を受け付けたか否かを判断する。例えば、表示部514は、発話音声を記録中に、図7(B)に示すような操作画面720をディスプレイ306等に表示する。参加者は、図7(B)に示した操作画面720において、「停止する」ボタン721を選択することにより、発話音声の記録の停止操作を行うことができる。また、参加者は、「SOSを送る」ボタン722を選択することにより、通知先に助言を求めるための所定の操作を行うことができる。
【0078】
なお、「SOSを送る」ボタン722を選択操作は、所定の操作の一例である。例えば、表示部514は、発話音声を記録中に、図7(C)に示すような操作画面730をディスプレイ306等に表示してもよい。操作画面730には、「SOSを送る」ボタン722に加えて、「ブックマークする」ボタン731が表示されている。参加者は、「ブックマークする」ボタン731を選択することにより、現在の発話音声にマーキングするための所定の操作を行うことができる。なお、「ブックマークする」ボタン731の選択操作は、所定の操作の別の一例である。
【0079】
所定の操作を受け付けた場合、操作受付部515は、処理をステップS604に移行させる。一方、所定の操作を受け付けていない場合、操作受付部515は、処理をステップS605に移行させる。
【0080】
ステップS604に移行すると、操作受付部515は、所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を、通信部511を介して、コミュニケーション支援装置10に送信する。
【0081】
ステップS605に移行すると、表示部514は、操作受付部515が送信した操作情報に応じて、コミュニケーション支援装置10からコメントを受け付けたか否かを判断する。コメントを受け付けた場合、表示部514は、処理をステップS606に移行させる。一方、コメントを受け付けていない場合、表示部514は、処理をステップS607に移行させる。
【0082】
ステップS606に移行すると、表示部514は、コミュニケーション支援装置10から受け付けたコメントをディスプレイ306等に表示する。
【0083】
図8は、一実施形態に係る端末装置の表示画面の例を示す図である。この図は、例えば、図6のステップS606において、表示部514がディスプレイ306等に表示する表示画面800のイメージを示している。図8の例では、表示画面800には、図7で説明した操作画面720、会議画面810、及びコメント画面820等が表示されている。
【0084】
会議画面810は、例えば、参加者、及び他の参加者を撮影した会議映像、又は画面を共有する共有画面等を表示する会議システム用の画面である。表示部514は、例えば、会議画面810に重畳させて、コメント画面820を表示し、コメント画面820に、コミュニケーション支援装置10から受け付けた、他の関係者からのコメント821を表示する。これにより、例えば、操作画面720が、最小化されている場合、又は会議画面810の背後に表示されている場合等でも、参加者は、他の関係者からのコメントを容易に確認することができる。
【0085】
ステップS607に移行すると、操作受付部515は、記録の停止操作を受け付けたか否かを判断する。記録の停止操作を受け付けていない場合、操作受付部515は、処理をステップS603に戻し、ステップS603~S607の処理を再び実行する。一方、記録の停止操作を受け付けた場合、操作受付部515は、処理をステップS608に移行させる。
【0086】
ステップS608に移行すると、音声送信部513は、発話音声の送信処理を停止、又は終了する。
【0087】
図6の処理により、端末装置100は、参加者と他の参加者の発話音声をコミュニケーション支援装置10に送信するとともに、参加者による所定の操作を受け付けたことをコミュニケーション支援装置10に通知することができる。
【0088】
(発話音声の受信処理)
図9は、一実施形態に係る発話音声の受信処理の例を示すフローチャートである。この処理は、コミュニケーション支援装置10が、端末装置100から発話音声を受信したときに実行する発話音声の受信処理の例を示している。
【0089】
ステップS901において、取得部502が、端末装置100が送信する参加者と他の参加者の発話音声の受信を開始すると、コミュニケーション支援装置10は、ステップS902移行の処理を実行する。
【0090】
ステップS902において、変換部503は、取得部502が取得した発話音声をテキスト化する変換処理を実行する。なお、音声をテキスト化する処理は、例えば、文字起こし、又はテキスト変換等と呼ばれる場合がある。また、変換部503は、例えば、文字起こしサーバ、テキスト化サーバ、又はテキスト変換サーバ等を利用して、取得部502が取得した音声をテキスト化してもよい。
【0091】
ステップS903において、データ処理部507は、変換部503が変換した文字列を記憶部509等に記憶する。好ましくは、データ処理部507は、変換部503が変換した文字列に時刻情報等を付加して、会議IDごとに時系列に記憶部509等に記憶する。
【0092】
また、コミュニケーション支援装置10は、ステップS902、S903の処理と並行して、ステップS904、S905の処理を実行する。
【0093】
ステップS904において、データ処理部507は、取得部502が取得した発話音声の発話音量を算出する。例えば、データ処理部507は、参加者の発話音声から参加者の発話音量を算出し、他の参加者の発話音声から他の参加者の発話音量を算出する。
【0094】
ステップS905において、データ処理部507は、取得部502が取得した発話音声と、ステップS904で算出した発話音量を記憶部509等に記憶する。好ましくは、データ処理部507は、取得した発話音声、及び算出した発話音量に時刻情報を付加して、会議IDごとに時系列に記憶部509等に記憶する。
【0095】
ステップS906において、コミュニケーション支援装置10は、発話音声の受信を停止したか否かを判断する。発話音声の受信を停止していない場合、コミュニケーション支援装置10は、処理をステップS902に戻して、ステップS902~S906の処理を再び実行する。一方、発話音声の受信を停止した場合、コミュニケーション支援装置10は、図9の処理を終了する。
【0096】
図9の処理により、コミュニケーション支援装置10は、端末装置100から受信した発話音声に基づいて、参加者、及び他の参加者の発話音声、発話音声をテキスト化した文字列、及び発話音量等のデータを、記憶部509等に記憶することができる。なお、発話音量は、参加者と他の参加者の発話状況を示す指標の一例である。参加者と他の参加者の発話状況を示す指標は、例えば、発話率、発話比率、又は発話速度等の他の指標であってもよい。
【0097】
<コミュニケーション支援システムの処理>
[第1の実施形態]
(コミュニケーション支援システムの処理1)
図10は、第1の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の一例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、図6で説明した端末装置の処理、及び図9で説明した発話音声の受信処理と並行して、コミュニケーション支援システム1が実行する処理の一例を示している。
【0098】
ステップS1001において、端末装置100aを利用する参加者が、端末装置100が表示している、例えば、図7(B)に示すような操作画面720において、「SOSを送る」ボタン722を選択するものとする。
【0099】
ステップS1002において、端末装置100aの操作受付部515は、「SOSを送る」ボタン722の選択操作を受け付けると、「SOSを送る」ボタン722の選択操作を受け付けたことを示す操作情報を、コミュニケーション支援装置10に送信する。
【0100】
ステップS1003において、コミュニケーション支援装置10の受付部504が、端末装置100が送信した操作情報を受け付けると、通知部505は、所定の通知先に通知する通知情報を収集する。例えば、コミュニケーション支援装置10の通知部505は、端末装置100が参加している会議を識別する会議ID、所定の操作を受け付けた時刻を示す時刻情報、及び所定の操作を受け付ける前に発話音声をテキスト化した文字列(文字起こし結果)等を収集する。
【0101】
ステップS1004において、通知部505は、SOS通知を通知する通知先を特定する。例えば、コミュニケーション支援装置10の記憶部509には、図11に示すようなグループ情報1100が予め記憶されているものとする。図11の例では、グループ情報1100には、項目として、「メンバー」、「役職」、及び「メールアドレス」等の情報が含まれる。
【0102】
「メンバー」は、例えば、同じ組織等のグループに所属するメンバーの名前等を示す情報である。「役職」は、各メンバーの役職、又はロール等を示す情報である。「メールアドレス」は、各メンバーのメールアドレスを示す情報である。
【0103】
なお、ここでは、端末装置100aを利用している参加者がメンバーBであり、メンバーBに対応する管理者(マネージャー)がマネージャーAであるものとする。また、各メンバーは、コミュニケーション支援装置10が提供するコミュニケーション支援サービスを利用するときに、メールアドレスをログインIDとして、コミュニケーション支援装置10にログインするものとする。
【0104】
第1の実施形態では、通知部505は、一例として、会議に参加している参加者(メンバーB)と同じグループ内の管理者(マネージャーA)に、SOS通知を通知するものとして、以下の説明を行う。
【0105】
ステップS1005において、通知部505は、管理者(マネージャーA)が利用する情報端末101に対して、SOS通知を通知する。このSOS通知には、例えば、ステップS1003で収集した会議IDと、時刻情報と、所定の操作を受け付ける前に発話音声をテキスト化した文字列(文字起こし結果)の少なくとも一部と、が含まれる。例えば、通知部505は、管理者(マネージャーA)のメールアドレスで、コミュニケーション支援装置10にログインしている情報端末101に、SOS通知を送信する。
【0106】
ステップS1006において、情報端末101の表示部532は、コミュニケーション支援装置10から受け付けたSOS通知を、情報端末101のディスプレイ306等に表示する。
【0107】
図12は、一実施形態に係る情報端末の表示画面の例を示す図(1)である。情報端末101を利用する管理者等は、コミュニケーション支援装置10が提供するコミュニケーション支援サービスにログインすることにより、例えば、図12に示すような表示画面1200を、情報端末101のディスプレイ306等に表示することができる。図12の例では、表示画面1200には、同じグループに所属するメンバーB、メンバーC、及びメンバーC等が参加している、又は過去に参加した商談の一覧である商談一覧1210が表示されている。
【0108】
また、情報端末101の表示部532は、コミュニケーション支援装置10からSOS通知を受け付けると、表示画面1200の通知領域1220に、受け付けたSOS通知1221を表示する。図12の例では、SOS通知1221には、商談のタイトル1222、及び発話内容をテキスト化した文字列1223等が表示されている。管理者は、このSOS通知1221を選択することにより、例えば、図13に示すような、SOS通知の詳細画面1300を、表示画面1200に表示することができる。
【0109】
例えば、ステップS1007において、管理者が、表示画面1200のSOS通知1221を選択するものとする。これに応じて、ステップS1008において、情報端末101の操作受付部533は、SOS通知が選択されたことを示す操作情報を、コミュニケーション支援装置10に送信する。これに応じて、ステップS1009においてコミュニケーション支援装置10の通知部505は、例えば、図13に示すような、SOS通知の詳細画面1300を、情報端末101に送信する。
【0110】
ステップS1010において、情報端末101の表示部532は、コミュニケーション支援装置10から通知されたSOS通知の詳細画面1300を、例えば、図13に示すように、表示画面1200に表示する。
【0111】
なお、ステップS1008~S1010の処理は一例である。例えば、情報端末101の表示部532は、ステップS1005でコミュニケーション支援装置10から受信したSOS通知に基づいて、図13に示すような、SOS通知の詳細画面1300を作成し、表示してもよい。
【0112】
図13の例では、SOS通知の詳細画面1300には、「SOSを送る」ボタン722が選択される前に、参加者が発話した発話音声と、他の参加者と発話した発話音声とをテキスト化した文字列1301と、コメント欄1302とが表示されている。
【0113】
管理者は、この文字列1301により、参加者(メンバーB)がどのような助言を求めているかを判断することができる。例えば、図13の例では、他の参加者(クライアントX)が、「商品Aの動作速度を教えてください」と発話したときに、「SOSを送る」ボタン722が選択されている。従って、管理者は、参加者(メンバーB)が、商品Aの動作速度のスペックについての助言を求めていると判断してもよい。
【0114】
ステップS1011において、管理者が、コメント欄1302にコメントを入力するものとする。図13の例では、管理者は、商品Aの動作速度を示すコメント「動作速度はX m/sです。」をコメント欄1302に入力し、送信ボタン1303を選択する。
【0115】
ステップS1012において、情報端末101の操作受付部533は、管理者が入力したコメントをコミュニケーション支援装置10に送信する。
【0116】
ステップS1013において、コミュニケーション支援装置10の表示制御部506は、情報端末101から受信したコメントを、端末装置100aに送信することにより、当該コメントを端末装置100aに表示させる。
【0117】
ステップS1014において、端末装置100aの表示部514は、コミュニケーション支援装置10から受信したコメントを、ディスプレイ306等に表示する。例えば、表示部514は、図8に示すような、コメント画面820に、コミュニケーション支援装置10から受信したコメント821を表示する。
【0118】
図10の処理により、会議に参加している参加者は、会議中に「SOSを送る」ボタン722を選択するだけで、管理者等の関係者に助言を求めることができる。従って、本実施形態に係るコミュニケーション支援システム1によれば、コミュニケーションに参加している参加者が、当該コミュニケーション参加していない関係者から、コメントを得ることが容易になる。
【0119】
(コミュニケーション支援システムの処理2)
図14は、第1の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の別の一例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、図6で説明した端末装置の処理、及び図9で説明した発話音声の受信処理と並行して、コミュニケーション支援システム1が実行する処理の別の一例を示している。なお、図14に示した処理のうち、ステップS1001~1003、S1007~S1014の処理は、図10で説明したステップS1001~1003、S1007~S1014の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0120】
ステップS1401において、通知部505は、管理者(マネージャーA)のメールアドレスにSOS通知を送信する。例えば、通知部505は、電子メール、又はメッセージングサービス等で、SOS通知を管理者に送信する。このSOS通知には、例えば、図12に示すようなSOS通知1221を表示するためのリンク情報等が含まれる。
【0121】
ステップS1402において、管理者は、電子メール、又はメッセージングサービス等で通知されたSOS通知のリンク情報を選択するものとする。これにより、情報端末101の操作受付部533は、リンク情報が示すリンク先にアクセスする。
【0122】
ステップS1404において、コミュニケーション支援装置10の通知部505は、例えば、図12に示すような表示画面1200を送信する。これにより、ステップS1405において、情報端末101の表示部532は、例えば、図12に示すような、SOS通知1221をディスプレイ306等に表示する。
【0123】
このように、コミュニケーション支援装置10は、電子メール、又はメッセージングサービス等を用いて、情報端末101にSOS通知を通知してもよい。
【0124】
[第2の実施形態]
図15は、第2の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの機能構成の例を示す図である。第2の実施形態に係るコミュニケーション支援システム1は、複数の情報端末101a、101c、101dを含む。ここで、情報端末101aは、図11のグループ情報1100に含まれるマネージャーAが利用する情報端末であるものとする。また、情報端末101c、101dは、それぞれ、グループ情報1100に含まれるメンバーC、メンバーDが利用する情報端末であるものとする。また、情報端末101a、101c、101dは、図5で説明した情報端末101と同様の機能構成を有しているものとする。
【0125】
<処理の流れ>
図16は、第2の実施形態に係るコミュニケーション支援システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、例えば、図6で説明した端末装置の処理、及び図9で説明した発話音声の受信処理と並行して、コミュニケーション支援システム1が実行する処理の別の一例を示している。なお、図16に示した処理のうち、ステップS1001~1003の処理は、図10で説明したステップS1001~1003の処理と同様なので、ここでは説明を省略する。
【0126】
ステップS1601において、通知部505は、SOS通知を通知する通知先を特定する。第1の実施形態では、通知部505は、一例として、会議に参加している参加者(メンバーB)と同じグループ内の管理者(マネージャーA)に、SOS通知を通知するものとして説明を行った。
【0127】
一方、第2の実施形態では、通知部505は、別の一例として、会議に参加している参加者(メンバーB)と同じグループ内のメンバーに、SOS通知を通知するものとして、以下の説明を行う。
【0128】
通知部505は、例えば、図11に示すようなグループ情報1100に基づいて、会議に参加している参加者(メンバーB)と同じグループ内のメンバー(マネージャーA、メンバーC、及びメンバーD)を、SOS通知を通知する通知先として特定する。
【0129】
ステップS1602a、S1602bにおいて、通知部505は、管理者(マネージャーA)が利用する情報端末101a、及び他のメンバー(メンバーC、及びメンバーD)が利用する情報端末101c、101dに対して、SOS通知を通知する。
【0130】
ステップS1006において、情報端末101a、101b、101cの表示部532は、コミュニケーション支援装置10から受け付けたSOS通知をディスプレイ306等に表示する。例えば、情報端末101a、101b、101cの表示部532は、図12に示すようなSOS通知1221を表示する。
【0131】
ステップS1604において、管理者が、情報端末101aが表示する表示画面1200のSOS通知1221を選択するものとする。これに応じて、ステップS1605において、情報端末101aの操作受付部533は、SOS通知が選択されたことを示す操作情報を、コミュニケーション支援装置10に送信する。
【0132】
ステップS1606においてコミュニケーション支援装置10の通知部505は、例えば、図13に示すような、SOS通知の詳細画面1300を、情報端末101aに送信する。
【0133】
ステップS1607において、情報端末101aの表示部532は、コミュニケーション支援装置10から通知されたSOS通知の詳細画面1300を、例えば、図13に示すように、表示画面1200に表示する。
【0134】
また、ステップS1608において、管理者が、SOS通知の詳細画面1300のコメント欄1302にコメントを入力するものとする。これに応じて、ステップS1609において、情報端末101aの操作受付部533は、管理者が入力したコメントをコミュニケーション支援装置10に送信する。
【0135】
ステップS1610において、コミュニケーション支援装置10の通知部505は、情報端末101c、101dに対して、SOS通知に対してコメントが入力されたことを示すコメント通知を通知する。これにより、ステップS1611において、情報端末101c、101dの表示部514は、SOS通知に対してコメントが入力されたことを示す通知を、ディスプレイ306等に表示する。
【0136】
ステップS1612において、コミュニケーション支援装置10の表示制御部506は、情報端末101aから受信したコメントを、端末装置100aに送信することにより、当該コメントを端末装置100aに表示させる。
【0137】
ステップS1613において、端末装置100aの表示部514は、コミュニケーション支援装置10から受信したコメントを、ディスプレイ306等に表示する。例えば、表示部514は、図8に示すような、コメント画面820に、コミュニケーション支援装置10から受信したコメント821を表示する。
【0138】
図16の処理により、例えば、情報端末101c、101dを利用するメンバーC、及びメンバーDは、SOS通知に対して、管理者がコメントしたことを確認することが容易になる。また、メンバーC、及びメンバーDは、SOS通知に対して、管理者がコメントしていない場合、管理者に代わって、SOS通知に対してコメントする必要があると判断することができる。
【0139】
なお、図16に示した処理は一例である。例えば、ステップS1604~S1608の処理は、管理者に代わって、情報端末101cを利用するメンバーC、又は情報端末101dを利用するメンバーDが行ってもよい。
【0140】
(変形例)
図16の処理では、コミュニケーション支援装置10の通知部505は、ステップS1602a、S1602bの処理を同時に行っている。ただし、これは一例である。例えば、通知部505は、ステップS1602aにおいて、情報端末101aにSOS通知を通知後に、所定の時間を経過してもコメントが入力されない場合、ステップS1602bにおいて、情報端末101c、101dにSOS通知を通知してもよい。
【0141】
これより、管理者がSOS通知に対応可能である場合、他のメンバーC、及びメンバーDに対するSOS通知の通知を抑制することができる。また、他のメンバーC、及びメンバーDは、情報端末101c、101dにSOS通知が通知された場合、管理者が対応できないので、自分たちがコメントすべきであることを容易に把握できるようになる。
【0142】
<情報提供画面について>
例えば、会議サーバ20が提供するウェブ会議を利用して商談を行う場合、商談に参加した参加者、又は参加者を管理する管理者等が、後から商談内容を確認したいという要求がある。そこで、本実施形態に係るコミュニケーション支援装置10は、例えば、参加者、又は管理者が利用する情報端末101に、例えば、図17に示すような情報提供画面1700を提供する機能を有している。
【0143】
図17は、一実施形態に係る情報提供画面の例を示す図(1)である。図17の例では、コミュニケーション支援装置10が提供する情報提供画面1700には、会議の概要1710、及び音量タイムライン1720が表示されている。
【0144】
会議の概要1710には、一例として、会議(商談)に参加した参加者の名前、会議に参加した他の参加者(クライアント)の名前、会議を開始した日時、及び評価等の情報が表示されている。ここで、評価は、例えば、会議に参加した担当者が、商談内容を、星の数等で自己評価した結果等である。
【0145】
音量タイムライン1720は、横軸を時間として、会議に参加した参加者の発話音量1721aと、会議に参加した他の参加者の発話音量1721bとを時系列に表示している。なお、参加者の発話音量1721a、及び他の参加者の発話音量1721bは、会議に参加した参加者と他の参加者の発話状況を示す指標の一例である。
【0146】
好ましくは、コミュニケーション支援装置10は、発話音量のデータから、所定の期間(例えば、数秒~十数分程度)の移動平均を算出して、参加者の発話音量1721a、及び他の参加者の発話音量1721bとする。
【0147】
また、コミュニケーション支援装置10は、記憶部509等に記憶した時刻情報に基づいて、所定の操作を受け付けた時刻に対応するマーカを、音量タイムライン1720に表示している。図17の例では、音量タイムライン1720には、「SOSを送る」ボタン722の選択操作を受け付けたことを示すマーカ1722a、1722bが表示されている。また、音量タイムライン1720には、「ブックマークする」ボタン731の選択操作を受け付けたことを示すマーカ1723も表示されている。これらのマーカ1711a、1722b、及びマーカ1723により、管理者、又は参加者等は、音量タイムライン1720から、マーキングされた箇所を容易に特定することができる。
【0148】
好ましくは、コミュニケーション支援装置10は、情報提供画面1700において、マーカ1722aが選択された場合、例えば、図18に示すようなコメント欄1801を、情報提供画面1700に表示する。図18の例では、コミュニケーション支援装置10は、ポップアップウィンドウ1800を使って、コメント欄1801を表示している。ただし、コメント欄1801を表示する方法は、これに限られない。
【0149】
また、マーカ1711aに、既にコメントが登録されている場合、コメント欄1801には、例えば、図18に示すように、コメント1803が表示される。また、参加者、又は管理者は、コメント欄1801にコメントを入力し、「追加する」ボタン1802を選択することにより、マーカ1722aに、コメントを追加することができる。
【0150】
なお、図18に示したコメント1803に表示されている、「マネージャーA」、「メンバーB」等の名前は、管理者、又は参加者等が自分で入力してもよいし、コミュニケーション支援装置10が、ログインしたユーザのユーザ名等を自動的に表示してもよい。このコメント欄1801により、管理者等は、コミュニケーションに参加した参加者とのコミュニケーションが容易になる。
【0151】
また、コミュニケーション支援装置10は、図17に示すように、時系列に表示した参加者の発話音量1721a、及び他の参加者の発話音量1721bから、問題がありそうな箇所にマーカ1724a、1724bを表示してもよい(表示しなくてもよい)。ここで、問題がありそうな箇所には、例えば、発話音量が、所定の閾値を超えた箇所(発話音量が大きい、又は小さい)等が含まれる。
【0152】
さらに、コミュニケーション支援装置10は、例えば、図17に示すような情報提供画面1700に表示した参加者の発話音量1721a、又は他の参加者の発話音量1721bから、選択された箇所の発話音声を再生する機能を有していてもよい。
【0153】
(情報提供画面の提供処理)
図19は、一実施形態に係る情報提供画面の提供処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、コミュニケーション支援装置10が、情報端末101等に、図17に示すような情報提供画面1700を提供する処理の概要を示している。
【0154】
ステップS1901において、コミュニケーション支援装置10の情報提供部508は、例えば、情報端末101が表示した会議の一覧から、情報提供画面を作成する会議の選択操作を受け付けると、ステップS1902以降の処理を実行する。
【0155】
ステップS1902において、情報提供部508は、会議の一覧から選択された会議の発話音声、及び発話音量のデータを、記憶部509等から取得する。また、ステップS1903において、情報提供部508は、選択された会議のマーキング情報を、記憶部509等から取得する。
【0156】
ステップS1904において、情報提供部508は、取得した発話音量を時系列に図示した情報提供画面を作成する。また、ステップS1905において、情報提供部508は、取得したマーキング情報に基づいて、作成した情報提供画面にマーカを表示する。
【0157】
ステップS1901~S1905の処理により、情報提供部508は、例えば、図17に示すような情報提供画面1700を作成する。
【0158】
ステップS1906において、情報提供部508は、作成した情報提供画面を提供する。例えば、情報提供部508は、図17に示すような情報提供画面1700を、管理者が利用する情報端末101、又は参加者が利用する端末装置100等に表示させる。
【0159】
図19の処理により、情報提供部508は、例えば、図17に示すような情報提供画面1700を管理者、又は会議に参加した参加者等に提供することができる。
【0160】
(コメント欄の表示処理)
図20は、一実施形態に係るコメント欄の表示処理の例を示すフローチャートである。この処理は、コミュニケーション支援装置10が、例えば、図17に示すような情報提供画面1700に、図18に示すようなコメント欄1801を表示させるコメント欄の表示処理の例を示している。
【0161】
ステップS2001において、コミュニケーション支援装置10の情報提供部508は、マーカの選択操作を受け付けると、ステップS2002以降の処理を実行する。なお、管理者等は、例えば、図17に示すような情報提供画面1700において、例えば、マーカ1722aを選択することにより、マーカ1722aを選択することができる。また、情報提供部508は、例えば、情報端末101から、例えば、マーカ1722aの選択操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付けたときに、マーカ1722aの選択操作を受け付けたと判断する。
【0162】
ステップS2002において、情報提供部508は、選択されたマーカのマーキング情報に基づいてコメント欄を表示する。例えば、情報提供部508は、図17に示すような情報提供画面1700に、図18に示すような、選択されたマーカに対応する入力を受け付けるコメント欄1801を表示する。なお、情報提供部508は、マーキング情報にコメントが登録されている場合、登録されているコメントをコメント欄1801に表示させる。
【0163】
ステップS2003において、情報提供部508は、表示したコメント欄にコメントが入力されたかを判断する。コメントが入力された場合、情報提供部508は、処理をステップS2004に移行させる。一方、コメントが入力されていない場合、情報提供部508は、図20の処理を終了する。
【0164】
ステップS2004に移行すると、情報提供部508は、コメント欄に入力されたコメントを、選択されたマーカのマーキング情報に記憶する。
【0165】
図20の処理により、情報提供部508は、コメント欄に入力されたコメントをマーキング情報に記憶し、次にコメント欄を表示するときに、マーキング情報に記憶したコメントをコメント欄に表示することができる。
【0166】
以上、本発明の各実施形態によれば、コミュニケーションに参加している参加者が、関係者から、コメントを得ることを容易にするコミュニケーション支援装置を提供することができる。
【0167】
<補足>
上記で説明した各実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0168】
また、実施例に記載された装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものに過ぎない。ある実施形態では、コミュニケーション支援装置10は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。
【0169】
さらに、コミュニケーション支援装置10、会議サーバ20、端末装置100、及び情報端末101は、開示された処理ステップ、例えば、図6、9、10、14、16、19、20等に示す処理を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、コミュニケーション支援装置10によって実行されるプロセスは、端末装置100、又は情報端末101によって実行され得る。また、端末装置100によって実行されるプロセス、及び情報端末101によって実行されるプロセスは、コミュニケーション支援装置10によって実行され得る。さらに、コミュニケーション支援装置10の各要素は、1つの装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていてもよい。
【0170】
<付記>
本明細書には、下記の各項のコミュニケーション支援装置、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びプログラムが開示されている。
(第1項)
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する表示制御部と、
を有する、コミュニケーション支援装置。
(第2項)
前記コミュニケーションに参加している前記参加者と他の参加者の発話音声を取得する取得部と、
前記発話音声をテキスト化する変換部と、
を有し、
前記通知は、前記所定の操作が行われる前の前記発話音声をテキスト化した文字列の少なくとも一部を含む、
第1項に記載のコミュニケーション支援装置。
(第3項)
前記所定の操作は、前記端末装置が表示する操作画面において、前記通知先に助言を求めるための表示要素を選択する操作を含む、第1項又は第2項に記載のコミュニケーション支援装置。
(第4項)
前記通知部は、前記参加者に対応する管理者が利用する情報端末に前記通知を通知する、第1項~第3項のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置。
(第5項)
前記参加者と同じグループに所属するメンバーの情報を登録したグループ情報を有し、
前記通知部は、前記メンバーが利用する情報端末に前記通知を通知する、
第1項~第3項のいずれかに記載のコミュニケーション支援装置。
(第6項)
前記通知部は、前記通知に応じて、前記メンバーのうち、一のメンバーがコメントを入力した場合、前記一のメンバーがコメントを入力したことを他のメンバーに通知する、第5項に記載のコミュニケーション支援装置。
(第7項)
前記発話音声に基づいて、前記参加者と前記他の参加者の発話状況を示す指標を時系列に図示するとともに、前記所定の操作を受け付けた時刻に対応するマーカを表示する表示画面を提供する情報提供部を有し、
前記情報提供部は、前記表示画面において前記マーカが選択された場合、前記マーカに対応するコメントの表示及び入力が可能なコメント欄を前記表示画面に表示する、第2項に記載のコミュニケーション支援装置。
(第8項)
コミュニケーションに参加する参加者が利用する端末装置と、前記端末装置と通信ネットワークを介して通信可能なコミュニケーション支援装置とを含むコミュニケーション支援システムであって、
前記端末装置は、前記コミュニケーション中に所定の操作が可能な操作画面を表示する表示部を有し、
前記コミュニケーション支援装置は、
前記端末装置から送信された前記所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける受付部と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する通知部と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記端末装置の前記表示部に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する前記端末装置に送信する表示制御部と、
を有する、コミュニケーション支援システム。
(第9項)
コミュニケーション支援装置が、
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける処理と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する処理と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する処理と、
を実行する、コミュニケーション支援方法。
(第10項)
コンピュータに、
コミュニケーションに参加している参加者が利用する端末装置から送信された所定の操作を受け付けたことを示す操作情報を受け付ける処理と、
前記操作情報を受け付けたときに、前記所定の操作を受け付けたことを示す通知を前記参加者に予め関連付けられた通知先に通知する処理と、
前記通知に応じて前記通知先で入力されたコメントを前記参加者が利用する端末装置に表示させるために前記コメントを前記参加者が利用する端末装置に送信する処理と、
を実行させる、プログラム。
【0171】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、及び応用が可能である。
【符号の説明】
【0172】
1 コミュニケーション支援システム
10 コミュニケーション支援装置
100、100a~100d 端末装置
101、101c、101d 情報端末
502 取得部
503 変換部
504 受付部
505 通知部
506 表示制御部
722 「SOSを送る」ボタン(表示要素の一例)
1100 グループ情報
1221 SOS通知(通知の一例)
1700 情報提供画面
1720 音量タイムライン
1722a、1722b、1723 マーカ
1801 コメント欄
【先行技術文献】
【特許文献】
【0173】
【特許文献1】特開2004-054495号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20