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特開2024-168922基板処理装置、基板処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024168922
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】基板処理装置、基板処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/02 20060101AFI20241128BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01L21/02 Z
H01L21/31 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085983
(22)【出願日】2023-05-25
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】高尾 林太郎
【テーマコード(参考)】
5F045
【Fターム(参考)】
5F045AA20
5F045AD01
5F045BB10
5F045DP19
5F045DQ05
5F045DQ17
5F045EK06
5F045GB13
5F045GB16
(57)【要約】
【課題】ユーザが所望するプロセスモジュールを容易に選択する。
【解決手段】被処理体を処理する複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置であって、被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付ける入力部と、ユーザにより指定された選択規則に基づいてプロセス処理を実行するプロセスモジュールを選択する選択部と、を備える基板処理装置が提供される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理体を処理する複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置であって、
前記被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付けるように構成されている入力部と、
ユーザにより指定された選択規則に基づいて前記プロセス処理を実行する前記プロセスモジュールを選択するように構成されている選択部と、
を備える基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記選択規則は、前記プロセスモジュールそれぞれの優先順位を定める規則である、
基板処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記選択規則は、前記プロセスモジュールそれぞれの使用状態に関する規則である、
基板処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の基板処理装置であって、
前記使用状態は、前記プロセスモジュールで前記被処理体を処理した回数を含む、
基板処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の基板処理装置であって、
前記使用状態は、前記プロセスモジュールで処理した前記被処理体の膜厚の累積値を含む、
基板処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記プロセスモジュールは、複数枚の前記被処理体を収容して前記プロセス処理を行う処理容器を含む、
基板処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記プロセスモジュールは、1枚の前記被処理体を収容して前記プロセス処理を行う処理容器を含む、
基板処理装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の基板処理装置であって、
前記プロセス処理は、成膜処理又はエッチング処理を含む、
基板処理装置。
【請求項9】
被処理体を処理する複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置が、
前記被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付ける工程と、
ユーザにより指定された選択規則に基づいて前記プロセス処理を実行する前記プロセスモジュールを選択する工程と、
を実行する基板処理方法。
【請求項10】
被処理体を処理する複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置を制御する制御装置に、
前記被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付ける手順と、
ユーザにより指定された選択規則に基づいて前記プロセス処理を実行する前記プロセスモジュールを選択する手順と、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置、基板処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のプロセスモジュールを有する処理装置が開示されている。特許文献1に開示された処理装置は、連接配置された複数のプロセスモジュールと、複数のプロセスモジュールで熱処理する基板を収納したキャリアを収容するローダモジュールと、を備え、複数のプロセスモジュールの各々は、複数枚の基板を収容して処理する処理容器を含む熱処理ユニットと、熱処理ユニットの一側面に配置され、処理容器内にガスを供給するガス供給ユニットと、を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-113746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが所望するプロセスモジュールを容易に選択する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一の態様によれば、被処理体を処理する複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置であって、被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付けるように構成されている入力部と、ユーザにより指定された選択規則に基づいてプロセス処理を実行するプロセスモジュールを選択するように構成されている選択部と、を備える基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一の側面によれば、ユーザが所望するプロセスモジュールを容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】基板処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】基板処理装置の一例を示す斜視図である。
図3】基板処理装置の一例を示す断面図である。
図4】コンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5】基板処理システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】基板処理方法の一例を示すフローチャートである。
図7】パラメータ設定画面の一例を示す図である。
図8】選択規則設定画面の一例を示す図である。
図9】プロセス画面の一例を示す図である。
図10】使用PM指定画面の一例を示す図である。
図11】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図12】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図13】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図14】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図15】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図16】選択処理の一例を示すフローチャートである。
図17】選択処理の具体例を示す図である。
図18】選択処理の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
[実施形態]
本開示の一実施形態は、複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置で、被処理体の一例である基板を処理する基板処理システムである。以下、プロセスモジュールを「PM(Process Module)」と表記することがある。
【0010】
従来、複数のプロセスモジュールを有する基板処理装置では、被処理体に対するプロセス処理を指示するときに、プロセス処理を行うプロセスモジュールを指定することが可能であった。このとき、ユーザは、様々な観点でプロセスモジュールを指定していた。
【0011】
例えば、ユーザは使用回数が少ないプロセスモジュールを優先的に使用し、プロセスモジュール間の使用回数を平準化したいことがある。また、例えば、ユーザは、基板処理装置の保守作業を効率的に行うために、各プロセスモジュールの累積膜厚を基準にプロセスモジュールを指定したいことがある。さらに、例えば、ユーザは、プロセスモジュール間で歩留まりに差があることが判明している場合、歩留まりのよいプロセスモジュールを優先して使用したいことがある。
【0012】
しかしながら、ユーザがプロセス処理を指示するときに、各プロセスモジュールの使用回数や累積膜厚等の使用状態を確認し、それらの値に基づいてプロセスモジュールを決定することは手間がかかる。基板処理装置が、ユーザが所望するプロセスモジュールを自動的に選択することができれば、プロセスモジュールを選択するためのユーザの手間を低減することができる。一の側面では、本実施形態によれば、基板処理装置のユーザは、所望するプロセスモジュールを簡便な操作で適切に選択することができる。
【0013】
<システム構成>
本実施形態における基板処理システムの全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態における基板処理システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、基板処理システム100は、工場a内に基板処理装置120a1~120a3と、制御装置121a1~121a3とを有する。基板処理装置120a1~120a3と制御装置121a1~121a3とは、有線又は無線により接続される。
【0015】
また、基板処理システム100は、工場b内に基板処理装置120b1、120b2と、制御装置121b1、121b2とを有する。基板処理装置120b1、120b2と制御装置121b1、121b2とは、有線又は無線により接続される。
【0016】
また、基板処理システム100は、工場c内に基板処理装置120c1、120c2と、制御装置121c1、121c2とを有する。基板処理装置120c1、120c2と制御装置121c1、121c2とは、有線又は無線により接続される。
【0017】
基板処理装置120a1~120a3、基板処理装置120b1、120b2、基板処理装置120c1、120c2は、ネットワークN1~N3を介してそれぞれホスト装置110a、110b、110cと接続されている。ホスト装置110a、110b、110cからの指示に基づく各制御装置の制御により、各基板処理装置が基板処理を実行する。ホスト装置110a、110b、110cは、インターネットなどのネットワークN4を介してサーバ装置150に接続されている。
【0018】
以下の説明では、基板処理装置120a1~120a3、120b1、120b2、120c1、120c2を総称して基板処理装置120ともいう。また、制御装置121a1~121a3、121b1、121b2、121c1、121c2を総称して制御装置121ともいう。ホスト装置110a、110b、110cを総称してホスト装置110ともいう。
【0019】
基板処理装置120a1~120a3、基板処理装置120b1、120b2、基板処理装置120c1、120c2は、それぞれが管理する多岐にわたるデータを自装置内に蓄積しているものとする。
【0020】
図1に示す基板処理システム100は一例であり、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。図1に示す基板処理装置120、制御装置121、ホスト装置110、サーバ装置150のような装置の区分は一例である。例えば、工場の個数、ホスト装置110の個数、基板処理装置120の個数、制御装置121の個数等は一例であり、これに限らない。
【0021】
例えば、基板処理システム100は、基板処理装置120、制御装置121、ホスト装置110、サーバ装置150の少なくとも2つが一体化された構成や、更に分割された構成等、様々な構成が可能である。例えば、制御装置121は、複数台の基板処理装置120をまとめて制御できるようにしてもよいし、基板処理装置120に対して一対一に設けるようにしてもよいし、基板処理装置120と一体化されてもよい。
【0022】
<基板処理装置>
本実施形態における基板処理装置の一例について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本実施形態における基板処理装置の一例を示す斜視図である。図3は、本実施形態における基板処理装置の一例を示す断面図である。以下では、基板処理装置の左右方向をX方向、前後方向をY方向、高さ方向をZ方向として説明する。
【0023】
図2に示されるように、基板処理装置120は、ローダモジュール20と、処理モジュール30と、を有する。
【0024】
ローダモジュール20は、内部が例えば大気雰囲気下にある。ローダモジュール20は、基板の一例である半導体ウエハ(以下「ウエハW」という。)が収納されたキャリアCを、基板処理装置120内の後述する要素間で搬送したり、外部から基板処理装置120内に搬入したり、基板処理装置120から外部へ搬出したりする領域である。キャリアCは、例えばFOUP(Front-Opening Unified Pod)であってよい。ローダモジュール20は、第1の搬送部21と、第1の搬送部21の後方に位置する第2の搬送部26と、を有する。
【0025】
第1の搬送部21には、一例として左右に2つのロードポート22が設けられている。ロードポート22は、キャリアCが基板処理装置120に搬入されたときに、キャリアCを受け入れる搬入用の載置台である。ロードポート22は、筐体の壁が開放された箇所に設けられ、外部から基板処理装置120へのアクセスが可能となっている。第1の搬送部21には、キャリアCを保管する1又は複数のストッカ(図示せず)が設けられている。
【0026】
第2の搬送部26には、FIMSポート(図示せず)が配置されている。FIMSポートは、例えば上下に並んで2つ設けられる。FIMSポートは、キャリアC内のウエハWを、処理モジュール30内の後述する熱処理炉411に対して搬入及び搬出する際に、キャリアCを保持する保持台である。FIMSポートは、前後方向に移動自在である。また、第2の搬送部26にも、第1の搬送部21と同様、キャリアCを保管する1又は複数のストッカ(図示せず)が設けられている。
【0027】
第1の搬送部21と第2の搬送部26との間には、ロードポート22、ストッカ及びFIMSポートの間でキャリアCを搬送するキャリア搬送機構(図示せず)が設けられている。
【0028】
処理モジュール30は、キャリアCからウエハWを取り出し、ウエハWに対して各種の処理を行うモジュールである。処理モジュール30の内部は、ウエハWに酸化膜が形成されることを防ぐために、不活性ガス雰囲気、例えば窒素ガス雰囲気とされている。処理モジュール30は、4つのプロセスモジュール40と、ウエハ搬送モジュール50と、を有する。
【0029】
プロセスモジュール40は、前後方向に連接配置されている。各プロセスモジュール40は、熱処理ユニット41と、ロードユニット42と、ガス供給ユニット43と、排気ダクト44と、RCUユニット45と、分流ダクト46と、制御ユニット47と、フロアボックス48と、を有する。
【0030】
図3に示されるように、熱処理ユニット41は、複数枚(例えば25枚~150枚)のウエハWを収容して所定の熱処理を行うユニットである。熱処理ユニット41は、熱処理炉411を有する。
【0031】
熱処理炉411は、処理容器412と、ヒータ413と、を有する。
【0032】
処理容器412は、ウエハボート414を収容する。ウエハボート414は、例えば石英により形成された円筒形状を有し、複数枚のウエハWを多段に保持する。処理容器412には、ガス導入ポート412a及び排気ポート412bが設けられている。
【0033】
ガス導入ポート412aは、処理容器412内にガスを導入するポートである。ガス導入ポート412aは、ガス供給ユニット43の側に配置されている。また、ガス導入ポート412aが設けられる位置は、複数のプロセスモジュール40間で同じである。
【0034】
排気ポート412bは、処理容器412内のガスを排気するポートである。排気ポート412bは、排気ダクト44の側に配置されている。また、排気ポート412bが設けられる位置は、複数のプロセスモジュール40間で同じである。
【0035】
ヒータ413は、処理容器412の周囲に設けられ、例えば円筒形状を有する。ヒータ413は、処理容器412内に収容されたウエハWを加熱する。処理容器412の下方には、シャッタ415が設けられている。シャッタ415は、ウエハボート414が熱処理炉411から搬出され、次のウエハボート414が搬入されるまでの間、熱処理炉411の下端に蓋をするための扉である。
【0036】
ロードユニット42は、熱処理ユニット41の下方に設けられ、床Fにフロアボックス48を介して設置されている。ロードユニット42には、ウエハボート414が保温筒416を介して蓋体417の上に載置されている。ウエハボート414は、石英、炭化珪素等の耐熱材料により形成され、上下方向に所定の間隔を有してウエハWを略水平に保持する。蓋体417は、昇降機構(図示せず)に支持されており、昇降機構によりウエハボート414が処理容器412に対して搬入又は搬出される。また、ロードユニット42は、熱処理ユニット41において処理されたウエハWを冷却する空間としても機能する。
【0037】
ガス供給ユニット43は、熱処理ユニット41の側面に、床Fから離間して配置されている。ガス供給ユニット43は、平面視で、例えばウエハ搬送モジュール50と重なるように配置されている、ガス供給ユニット43は、処理容器412内に所定の流量の処理ガスやパージガスを供給するための圧力調整器、マスフローコントローラ、バルブ等を含む。
【0038】
排気ダクト44は、熱処理ユニット41を挟んでガス供給ユニット43と対向して配置されている。排気ダクト44は、処理容器412内と真空ポンプ(図示せず)とを接続する排気配管、排気配管を加熱する配管ヒータ等を含む。
【0039】
RCUユニット45は、熱処理ユニット41の天井部に配置されている。RCUユニット45は、分流ダクト46に供給する冷媒を生成するユニットであり、熱交換器、ブロア、バルブ、配管等を含む。
【0040】
分流ダクト46は、熱処理ユニット41の側面、例えば熱処理ユニット41を挟んでガス供給ユニット43と対向する位置に設けられている。分流ダクト46は、RCUユニット45から送り込まれる冷媒を分流し、処理容器412とヒータ413との間の空間に供給する。これにより、処理容器412を短時間で冷却できる。
【0041】
制御ユニット47は、熱処理ユニット41の天井部に配置されている。制御ユニット47は、プロセスモジュール40の各部の動作を制御する制御機器等を含む。制御機器は、例えばガス供給ユニット43の動作を制御して処理容器412内に供給される処理ガスやパージガスの流量を調整する。
【0042】
ウエハ搬送モジュール50は、基板搬送モジュールの一例であり、複数のプロセスモジュール40に対して共通で1つ設けられている。言い換えると、複数のプロセスモジュール40は、共通のウエハ搬送モジュール50を有する。ウエハ搬送モジュール50は、複数のプロセスモジュール40の一方の側面にわたって配置され、床Fにフロアボックス48を介して設置されている。ウエハ搬送モジュール50には、基板搬送機構の一例であるウエハ搬送機構51が設けられている。ウエハ搬送機構51は、FIMSポートに載置されたキャリアC内と、プロセスモジュール40のロードユニット42内に載置されたウエハボート414との間でウエハWの受け渡しを行う。ウエハ搬送機構51は、例えば複数のフォークを有し、複数枚のウエハWを同時に移載できる。これにより、ウエハWの搬送に要する時間を短縮できる。ただし、フォークは1つであってもよい。
【0043】
<ハードウェア構成>
図1に示す基板処理システム100に含まれるホスト装置110、制御装置121及びサーバ装置150は、例えば図4に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図4は、本実施形態におけるコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0044】
図4に示されるように、本実施形態におけるコンピュータ500は、入力装置501、出力装置502、外部I/F(インタフェース)503、RAM(Random Access Memory)504、ROM(Read Only Memory)505、CPU(Central Processing Unit)506、通信I/F507及びHDD(Hard Disk Drive)508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び出力装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0045】
入力装置501はキーボードやマウス、タッチパネルなどであり、作業者等が各操作信号を入力するのに用いられる。出力装置502はディスプレイ等であり、コンピュータ500による処理結果を表示する。通信I/F507はコンピュータ500をネットワークに接続するインタフェースである。HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。
【0046】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。コンピュータ500は外部I/F503を介してSD(Secure Digital)メモリカードなどの記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。ROM505は、プログラムやデータが格納された不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0047】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0048】
<機能構成>
本実施形態における制御装置の機能構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態における制御装置の機能構成の一例を示す図である。
【0049】
≪制御装置≫
図5に示されるように、本実施形態における制御装置121は、パラメータ記憶部201、履歴情報記憶部202、設定部203、入力部204、選択部205及び操作部206を備える。
【0050】
パラメータ記憶部201及び履歴情報記憶部202は、例えば、図4に示されているRAM504又はHDD508により実現される。設定部203、入力部204、選択部205及び操作部206は、例えば、図4に示されているCPU506が、RAM504上にロードされたプログラムを実行することにより実現される。
【0051】
パラメータ記憶部201には、基板処理装置120に設定されている各種のパラメータを示すパラメータ情報が記憶される。パラメータ情報には、プロセスモジュールを選択するための選択規則を設定するパラメータが含まれる。
【0052】
履歴情報記憶部202には、基板処理装置120が被処理体に対してプロセス処理を実行した履歴を示す履歴情報が記憶される。履歴情報には、各プロセスモジュールの使用状態を示す情報が含まれる。
【0053】
使用状態を示す情報は、使用回数及び累積膜厚を含む。使用回数は、当該プロセスモジュールでプロセス処理を実行した回数である。累積膜厚は、当該プロセスモジュールで処理した膜厚の累積値である。なお、使用状態を示す情報は、当該プロセスモジュールでクリーニングが行われると、0回又は0nm等の初期値にリセットされてもよい。
【0054】
設定部203は、パラメータ情報の入力を受け付ける。設定部203は、入力されたパラメータ情報に基づいて、パラメータ記憶部201に記憶されたパラメータに値を設定する。
【0055】
パラメータ情報は、基板処理装置120が備えるディスプレイに表示された画面を介してユーザにより入力されてもよい。パラメータ情報は、ホスト装置110に入力されたパラメータ情報が設定されたメッセージを受信することで、基板処理装置120に入力されてもよい。
【0056】
入力部204は、レシピ情報の入力を受け付ける。レシピ情報は、被処理体に対して実行するプロセス処理を示す情報である。レシピ情報は、複数のプロセス処理を含み、それらの処理順が定義されたジョブレシピであってもよい。プロセス処理は、例えば、成膜処理又はエッチング処理等の熱処理を含む。レシピ情報は、ユーザにより指定されたプロセスモジュールを示す情報が含まれる。プロセスモジュールを示す情報は、特定のプロセスモジュールを指定する情報でもよく、プロセスモジュールを自動的に選択することを指定する情報でもよい。
【0057】
レシピ情報は、基板処理装置120が備えるディスプレイに表示された画面を介してユーザにより入力されてもよい。レシピ情報は、ホスト装置110に入力されたレシピ情報が設定されたメッセージを受信することで、基板処理装置120に入力されてもよい。
【0058】
選択部205は、入力部204に入力されたレシピ情報に示されたプロセス処理を実行するプロセスモジュールを選択する。レシピ情報で特定のプロセスモジュールが指定されている場合、選択部205は、そのプロセスモジュールを選択する。一方、レシピ情報でプロセスモジュールを自動的に選択することが指定されている場合、選択部205は、パラメータ情報で指定された選択規則に従って、使用可能なプロセスモジュールの中から使用するプロセスモジュールを選択する。
【0059】
操作部206は、入力部204に入力されたレシピ情報で示されたプロセス処理が、選択部205により選択されたプロセスモジュールで実行されるように、基板処理装置120を操作する。操作部206は、プロセスモジュールで実行したプロセス処理の履歴を示す履歴情報を履歴情報記憶部202に記憶する。
【0060】
<選択規則>
本実施形態では、選択規則は、PM優先順位、累積膜厚の小さい順、累積膜厚の大きい順、使用回数の少ない順、使用回数の多い順を含む。これらの選択規則は、一例であって、ユーザのニーズに応じてその他の選択規則を含めてもよい。
【0061】
PM優先順位は、ユーザが各プロセスモジュールに対して設定した優先順位が高いプロセスモジュールを優先して選択する規則である。例えば、基板処理装置120が4つのプロセスモジュール(PM1~4)を有するとして、PM1→PM3→PM2→PM4といった優先順位が設定されているとき、PM1→PM3→PM2→PM4の順でプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定し、使用可能なプロセスモジュールがあれば、そのプロセスモジュールでプロセス処理を実行する。
【0062】
累積膜厚の小さい順は、累積膜厚の小さいプロセスモジュールを優先して選択する規則である。例えば、PM1→PM3→PM2→PM4の順で累積膜厚が大きい場合、PM1→PM3→PM2→PM4の順でプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定し、使用可能なプロセスモジュールがあれば、そのプロセスモジュールでプロセス処理を実行する。
【0063】
累積膜厚の大きい順は、累積膜厚の大きいプロセスモジュールを優先して選択する規則である。例えば、PM1→PM3→PM2→PM4の順で累積膜厚が大きい場合、PM4→PM2→PM3→PM1の順でプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定し、使用可能なプロセスモジュールがあれば、そのプロセスモジュールでプロセス処理を実行する。
【0064】
使用回数の少ない順は、使用回数の少ないプロセスモジュールを優先して選択する規則である。例えば、PM1→PM3→PM2→PM4の順で使用回数が多い場合、PM1→PM3→PM2→PM4の順でプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定し、使用可能なプロセスモジュールがあれば、そのプロセスモジュールでプロセス処理を実行する。
【0065】
使用回数の多い順は、使用回数の多いプロセスモジュールを優先して選択する規則である。例えば、PM1→PM3→PM2→PM4の順で使用回数が多い場合、PM4→PM2→PM3→PM1の順でプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定し、使用可能なプロセスモジュールがあれば、そのプロセスモジュールでプロセス処理を実行する。
【0066】
使用状態に関する選択規則(すなわち、累積膜厚の小さい順、累積膜厚の大きい順、使用回数の少ない順、使用回数の多い順)では、値が等しいプロセスモジュールが複数ある場合、所定の基準に従って値が等しいプロセスモジュールの中から使用するプロセスモジュールを選択すればよい。所定の基準は、例えば、FIMSとの距離(例えば、FIMSに近い順)でもよい。
【0067】
<処理手順>
本実施形態における基板処理システム100により実行される基板処理方法について、図6乃至図10を参照しながら説明する。図6は、本実施形態における基板処理方法の一例を示すフローチャートである。
【0068】
ステップS1において、制御装置121の設定部203は、選択規則を設定するパラメータ情報の入力を受け付ける。設定部203は、基板処理装置120が備えるディスプレイに表示されたパラメータ設定画面を介して、パラメータ情報の入力を受け付けてもよい。設定部203は、ホスト装置110から受信したメッセージに設定されたパラメータ情報を受け付けてもよい。
【0069】
≪パラメータ設定画面≫
本実施形態におけるパラメータ設定画面について、図7を参照しながら説明する。図7は、パラメータ設定画面の一例を示す図である。
【0070】
図7に示されるように、パラメータ設定画面300は、複数のパラメータ設定欄301(301-1~301-13)を有する。各パラメータ設定欄301は、項番(No.)、パラメータ名、設定値、単位等のデータ項目を有する。
【0071】
複数のパラメータ設定欄301には、選択規則に対応するパラメータ設定欄301-1が含まれる。本実施形態では、選択規則を示すパラメータの名称は「使用PM選択ルール」とする。
【0072】
ユーザがパラメータ設定欄301-1を起動する操作(例えば、ダブルクリック又はエンターキー押下等)を行うと、選択規則設定画面が表示される。選択規則設定画面は、「使用PM選択ルール」に設定する選択規則を選択するための画面である。
【0073】
図8は、選択規則設定画面の一例を示す図である。図8に示されるように、選択規則設定画面310は、5個の選択ボタン311~315及びキャンセルボタン319を有する。選択規則設定画面310が有する選択ボタンの数は、選択規則の数と同じである。
【0074】
ユーザが選択ボタン311を押下すると、選択規則が「PM優先順位」に設定される。ユーザが選択ボタン312を押下すると、選択規則が「累積膜厚の小さい順」に設定される。ユーザが選択ボタン313を押下すると、選択規則が「累積膜厚の大きい順」に設定される。ユーザが選択ボタン314を押下すると、選択規則が「使用回数の少ない順」に設定される。ユーザが選択ボタン315を押下すると、選択規則が「使用回数の多い順」に設定される。
【0075】
ユーザがキャンセルボタン319を押下すると、選択規則が設定されず、従前の選択規則が維持される。なお、選択規則の初期値は任意に決定すればよいが、例えば「PM優先順位」としてもよい。
【0076】
設定部203は、受け付けたパラメータ情報に基づいて、パラメータ記憶部201に記憶されたパラメータを設定する。具体的には、設定部203は、ユーザにより選択された選択規則を、パラメータ記憶部201に記憶されたパラメータ「使用PM選択ルール」に設定する。
【0077】
図6に戻って説明する。ステップS2において、制御装置121の入力部204は、レシピ情報の入力を受け付ける。入力部204は、基板処理装置120が備えるディスプレイに表示されたプロセス画面を介して、レシピ情報の入力を受け付けてもよい。入力部204は、ホスト装置110から受信したメッセージに設定されたレシピ情報を受け付けてもよい。入力部204は、受け付けたレシピ情報を選択部205に送る。
【0078】
≪プロセス画面≫
本実施形態におけるプロセス画面について、図9を参照しながら説明する。図9は、プロセス画面の一例を示す図である。
【0079】
図9に示されるように、プロセス画面320は、使用PM指定ボタン321及びプロセス開始ボタン322を有する。ユーザが使用PM指定ボタン321を押下すると、使用PM指定画面が表示される。使用PM指定画面は、ジョブレシピに含まれるプロセス処理を実行するプロセスモジュールを指定するための画面である。
【0080】
図10は、使用PM指定画面の一例を示す図である。図10に示されるように、使用PM指定画面330は、自動選択ボタン331、4個の指定ボタン332~335及びキャンセルボタン339を有する。使用PM指定画面330が有する指定ボタンの数は、基板処理装置120が有するプロセスモジュールの数と同じである。
【0081】
ユーザが自動選択ボタン331を押下すると、設定済みの選択規則に従ってプロセスモジュールを選択することがレシピ情報に設定される。使用する選択規則は、「使用PM選択ルール」に設定された選択規則である。
【0082】
ユーザが指定ボタン332を押下すると、プロセスモジュールPM1を選択することがレシピ情報に設定される。同様に、ユーザが指定ボタン333、334又は335を押下すると、それぞれプロセスモジュールPM2、PM3又はPM4を選択することがレシピ情報に設定される。
【0083】
ユーザがキャンセルボタン339を押下すると、使用するプロセスモジュールが指定されず、従前の設定が維持される。なお、使用PM指定の初期値は任意に決定すればよいが、例えば「自動選択」としてもよい。
【0084】
図6に戻って説明する。ステップS3において、制御装置121の選択部205は、入力部204からレシピ情報を受け取る。次に、選択部205は、レシピ情報に示されたプロセス処理を実行するプロセスモジュールを選択する。
【0085】
使用可能なプロセスモジュールが1つである場合、選択部205は、そのプロセスモジュールを選択する。一方、使用可能なプロセスモジュールが複数ある場合、選択部205は、選択処理を実行する。選択処理は、選択規則に従ってプロセスモジュールを選択する処理である。選択部205は、選択したプロセスモジュールを示す情報を操作部206に送る。
【0086】
≪選択処理≫
本実施形態における選択処理について、図11乃至図16を参照しながら説明する。図11乃至図16は、選択処理の一例を示すフローチャートである。選択処理は、制御装置121の選択部205により実行される。
【0087】
ステップS1において、選択部205は、レシピ情報で特定のプロセスモジュールが指定されているか否かを判定する。特定のプロセスモジュールが指定されている場合(YES)、選択部205はステップS12に処理を進める。一方、特定のプロセスモジュールが指定されていない場合(NO)、選択部205はステップS14に処理を進める。特定のプロセスモジュールが指定されていない場合には、プロセス画面320で「自動選択」が選択された場合が含まれる。
【0088】
ステップS12において、選択部205は、レシピ情報で指定されたプロセスモジュールが1つであるか否かを判定する。指定されたプロセスモジュールが1つである場合(YES)、選択部205はステップS13に処理を進める。一方、指定されたプロセスモジュールが複数である場合(NO)、選択部205はステップS14に処理を進める。
【0089】
ステップS13において、選択部205は、レシピ情報で指定されたプロセスモジュールを選択する。
【0090】
ステップS14において、選択部205は、パラメータ記憶部201から選択規則を読み出す。具体的には、選択部205は、パラメータ記憶部201に記憶されているパラメータから「使用PM選択ルール」に設定された値を読み出す。
【0091】
次に、選択部205は、選択規則が「PM優先順位」であるか否かを判定する。選択規則が「PM優先順位」である場合(YES)、選択部205はステップS21(図12参照)に処理を進める。一方、選択規則が「PM優先順位」以外である場合(NO)、選択部205はステップS15に処理を進める。
【0092】
ステップS15において、選択部205は、選択規則が「累積膜厚の小さい順」であるか否かを判定する。選択規則が「累積膜厚の小さい順」である場合(YES)、選択部205はステップS31(図13参照)に処理を進める。一方、選択規則が「累積膜厚の小さい順」以外である場合(NO)、選択部205はステップS16に処理を進める。
【0093】
ステップS16において、選択部205は、選択規則が「累積膜厚の大きい順」であるか否かを判定する。選択規則が「累積膜厚の大きい順」である場合(YES)、選択部205はステップS41(図14参照)に処理を進める。一方、選択規則が「累積膜厚の大きい順」以外である場合(NO)、選択部205はステップS17に処理を進める。
【0094】
ステップS17において、選択部205は、選択規則が「使用回数の少ない順」であるか否かを判定する。選択規則が「使用回数の少ない順」である場合(YES)、選択部205はステップS51(図15参照)に処理を進める。一方、選択規則が「使用回数の少ない順」以外である場合(NO)、選択部205はステップS18に処理を進める。
【0095】
ステップS18において、選択部205は、選択規則が「使用回数の多い順」であるか否かを判定する。選択規則が「使用回数の多い順」である場合(YES)、選択部205はステップS61(図16参照)に処理を進める。一方、選択規則が「使用回数の多い順」でない場合(NO)、選択部205はプロセスモジュールを選択せず、選択処理を終了する。ただし、レシピ情報で自動選択が指定され、選択規則が設定されていない状態は、通常発生し得ない。
【0096】
図12に進んで説明する。ステップS21において、選択部205は、インデックスnを1に初期化する。インデックスnは、プロセスモジュールの順番を示す番号である。
【0097】
ステップS22において、選択部205は、優先順位がn位のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。なお、各プロセスモジュールの優先順位は、パラメータ設定画面300で指定される。
【0098】
優先順位がn位のプロセスモジュールが使用可能であると判定した場合(YES)、選択部205はステップS24に処理を進める。一方、優先順位がn位のプロセスモジュールが使用可能でないと判定した場合(NO)、選択部205はステップS23に処理を進める。
【0099】
ステップS23において、選択部205は、インデックスnをインクリメントする。すなわち、n=n+1を計算する。その後、選択部205は、ステップS22に処理を戻し、優先順位がn位のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0100】
ステップS24において、選択部205は、優先順位がn位のプロセスモジュールを選択する。その後、選択部205は、選択処理を終了する(図11参照)。
【0101】
図13に進んで説明する。ステップS31において、選択部205は、履歴情報記憶部202から各プロセスモジュールの累積膜厚を取得する。次に、選択部205は、読み出した累積膜厚の昇順で各プロセスモジュールを整列したリストを生成する。
【0102】
ステップS32において、選択部205は、インデックスnを1に初期化する。インデックスnは、リストの先頭からの順番を示す番号である。
【0103】
ステップS33において、選択部205は、ステップS31で生成したリストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。言い替えると、選択部205は、累積膜厚がn番目に小さいプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0104】
リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であると判定した場合(YES)、選択部205はステップS35に処理を進める。一方、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能でないと判定した場合(NO)、選択部205はステップS34に処理を進める。
【0105】
ステップS34において、選択部205は、インデックスnをインクリメントする。すなわち、n=n+1を計算する。その後、選択部205は、ステップS33に処理を戻し、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0106】
ステップS35において、選択部205は、リストのn番目のプロセスモジュールを選択する。その後、選択部205は、選択処理を終了する(図11参照)。
【0107】
図14に進んで説明する。ステップS41において、選択部205は、履歴情報記憶部202から各プロセスモジュールの累積膜厚を取得する。次に、選択部205は、読み出した累積膜厚の降順で各プロセスモジュールを整列したリストを生成する。
【0108】
ステップS42において、選択部205は、インデックスnを1に初期化する。インデックスnは、リストの先頭からの順番を示す番号である。
【0109】
ステップS43において、選択部205は、ステップS41で生成したリストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。言い替えると、選択部205は、累積膜厚がn番目に大きいプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0110】
リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であると判定した場合(YES)、選択部205はステップS45に処理を進める。一方、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能でないと判定した場合(NO)、選択部205はステップS44に処理を進める。
【0111】
ステップS44において、選択部205は、インデックスnをインクリメントする。すなわち、n=n+1を計算する。その後、選択部205は、ステップS43に処理を戻し、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0112】
ステップS45において、選択部205は、リストのn番目のプロセスモジュールを選択する。その後、選択部205は、選択処理を終了する(図11参照)。
【0113】
図15に進んで説明する。ステップS51において、選択部205は、履歴情報記憶部202から各プロセスモジュールの使用回数を取得する。次に、選択部205は、読み出した使用回数の昇順で各プロセスモジュールを整列したリストを生成する。
【0114】
ステップS52において、選択部205は、インデックスnを1に初期化する。インデックスnは、リストの先頭からの順番を示す番号である。
【0115】
ステップS53において、選択部205は、ステップS51で生成したリストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。言い替えると、選択部205は、使用回数がn番目に少ないプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0116】
リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であると判定した場合(YES)、選択部205はステップS55に処理を進める。一方、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能でないと判定した場合(NO)、選択部205はステップS54に処理を進める。
【0117】
ステップS54において、選択部205は、インデックスnをインクリメントする。すなわち、n=n+1を計算する。その後、選択部205は、ステップS53に処理を戻し、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0118】
ステップS55において、選択部205は、リストのn番目のプロセスモジュールを選択する。その後、選択部205は、選択処理を終了する(図11参照)。
【0119】
図16に進んで説明する。ステップS61において、選択部205は、履歴情報記憶部202から各プロセスモジュールの使用回数を取得する。次に、選択部205は、読み出した使用回数の降順で各プロセスモジュールを整列したリストを生成する。
【0120】
ステップS62において、選択部205は、インデックスnを1に初期化する。インデックスnは、リストの先頭からの順番を示す番号である。
【0121】
ステップS63において、選択部205は、ステップS61で生成したリストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。言い替えると、選択部205は、使用回数がn番目に多いプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0122】
リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であると判定した場合(YES)、選択部205はステップS65に処理を進める。一方、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能でないと判定した場合(NO)、選択部205はステップS64に処理を進める。
【0123】
ステップS64において、選択部205は、インデックスnをインクリメントする。すなわち、n=n+1を計算する。その後、選択部205は、ステップS63に処理を戻し、リストのn番目のプロセスモジュールが使用可能であるか否かを判定する。
【0124】
ステップS65において、選択部205は、リストのn番目のプロセスモジュールを選択する。その後、選択部205は、選択処理を終了する(図11参照)。
【0125】
図6に戻って説明する。ステップS4において、制御装置121の操作部206は、選択部205から選択されたプロセスモジュールを示す情報を受け取る。次に、操作部206は、ステップS1で受け付けたレシピ情報で示されたプロセス処理が、ステップS3で選択されたプロセスモジュールで実行されるように、基板処理装置120を操作する。
【0126】
プロセス処理が終了すると、操作部206は、プロセスモジュールで実行したプロセス処理の履歴を示す履歴情報を履歴情報記憶部202に記憶する。具体的には、操作部206は、プロセス処理を実行したプロセスモジュールの使用回数をインクリメントし、そのプロセスモジュールの累積膜厚に、処理した膜厚を加算する。
【0127】
<選択処理の具体例>
本実施形態における選択処理の具体例について、図17及び図18を参照しながら説明する。図17は、選択規則がPM優先順位であるときの選択処理と選択されるプロセスモジュールの関係の一例を示す図である。図18は、選択規則が累積膜厚に関する規則であるときの選択処理と選択されるプロセスモジュールの関係の一例を示す図である。
【0128】
図17及び図18において、「ジョブレシピの使用PM」はジョブレシピに設定されたプロセスモジュールである。「使用PM選択ルール」はパラメータで設定された選択規則である。「レシピ情報のPM指定」はレシピ情報で指定されたプロセスモジュールである。「空きPM」は使用可能なプロセスモジュールである。「使用するPM」は、選択されるプロセスモジュールである。
【0129】
図17に示されるように、「使用PM選択ルール」が「PM優先順位」である場合、「空きPM」のうち最も「PM優先順位」が高いプロセスモジュールが選択される。なお、「レシピ情報によるPM指定」で特定のプロセスモジュールが指定されたとき、そのプロセスモジュールが使用可能でない場合(例えば、図17の一番下の行では、PM1が指定されているがPM2しか空いていない。)は、指定されたプロセスモジュールが選択されるが、そのプロセスモジュールが使用可能となるまでプロセス処理の実行は待機する。
【0130】
図18に示されるように、「使用PM選択ルール」が「累積膜厚の大きい順」である場合、「空きPM」のうち最も「累積膜厚」が大きいプロセスモジュールが選択される。また、図18に示されるように、「使用PM選択ルール」が「累積膜厚の小さい順」である場合、「空きPM」のうち最も「累積膜厚」が小さいプロセスモジュールが選択される。
【0131】
図17及び図18には、「使用PM選択ルール」が「使用回数の少ない順」及び「使用回数の多い順」である場合の例は示していないが、図18に示した「累積膜厚の小さい順」及び「累積膜厚の大きい順」である場合と同様にプロセスモジュールが選択される。
【0132】
<実施形態の効果>
本実施形態における制御装置121は、被処理体に対するプロセス処理を示すレシピ情報の入力を受け付け、ユーザにより指定された選択規則に基づいてプロセス処理を実行するプロセスモジュールを選択する。ユーザは所望する選択規則を設定し、レシピ情報で自動選択を指示する操作のみを行えばよい。したがって、本実施形態によれば、ユーザが所望するプロセスモジュールを容易に選択することができる。
【0133】
本実施形態における選択規則は、プロセスモジュールそれぞれの優先順位を定める規則、又はプロセスモジュールそれぞれの使用状態に関する規則であってもよい。使用状態は、プロセスモジュールで被処理体を処理した回数、又はプロセスモジュールで処理した被処理体の膜厚の累積値を含んでもよい。したがって、本実施形態によれば、様々な基準でプロセスモジュールを適切に選択することができる。
【0134】
本実施形態におけるプロセスモジュールは、複数枚の被処理体を収容してプロセス処理を行う処理容器、又は1枚の被処理体を収容してプロセス処理を行う処理容器を含んでもよい。プロセス処理は、成膜処理又はエッチング処理等の熱処理を含んでもよい。したがって、本実施形態によれば、様々なプロセス処理を実行するプロセスモジュールを適切に選択することができる。
【0135】
[補足]
今回開示された実施形態に係る基板処理装置及び基板処理方法は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0136】
本開示の基板処理方法を含むプロセスを実行する基板処理装置は、熱処理装置に限らない。基板処理装置は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。
【0137】
また、本開示の基板処理装置は、基板に所定の処理(例えば、成膜処理、エッチング処理等)を施す装置であれば、プラズマを使用する装置、プラズマを使用しない装置のいずれにも適用できる。また、本開示の基板処理装置は、基板を一枚ずつ処理する枚葉装置、複数枚の基板を一括処理するバッチ装置、バッチ装置で一括処理する枚数よりも少ない複数枚の基板を一括処理するセミバッチ装置のいずれにも適用できる。
【符号の説明】
【0138】
100 基板処理システム
110 ホスト装置
120 基板処理装置
121 制御装置
150 サーバ装置
201 パラメータ記憶部
202 履歴情報記憶部
203 設定部
204 入力部
205 選択部
206 操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18