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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024169361
(43)【公開日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ウエハ取り扱いアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024082530
(22)【出願日】2024-05-21
(31)【優先権主張番号】63/468,613
(32)【優先日】2023-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アドリアーン・ガルセン
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131BA00
5F131CA07
5F131DA02
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB06
(57)【要約】
【課題】ウエハ取り扱いアセンブリを提供する。
【解決手段】ウエハ取り扱いアセンブリ、ウエハ取り扱いアセンブリを備える半導体処理装置、および複数のウエハ上に層を形成する方法が開示されている。記載されるウエハ取り扱いアセンブリの実施形態は、ボート内のウエハを支持するための、ウエハ当たり三つのボート支持体を有するボートと、エンドエフェクタ上のウエハを支持するための、三つのエンドエフェクタ支持体を備えるエンドエフェクタとを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハ取り扱いアセンブリであって、
複数のウエハを保持するように構築および配設されたボートであって、前記ボート内の前記ウエハを支持するためにウエハ当たり三つのボート支持体を有するボートと、
エンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタ上のウエハを支持するための三つのエンドエフェクタ支持体を備えるエンドエフェクタと、を備え、
前記三つのエンドエフェクタ支持体が前記三つのエンドエフェクタ支持体の中心に対して、前記エンドエフェクタの前記中心が前記三つのボート支持体の中心と位置合わせされる時に、前記三つのボート支持体と実質的に同じ方向に位置付けられる、ウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項2】
前記三つのエンドエフェクタ支持体が、エンドエフェクタ支持面を形成し、前記三つのエンドエフェクタ支持体が、前記エンドエフェクタ支持面内で互いに実質的に等しく分離される、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項3】
前記三つのエンドエフェクタ支持体が、前記三つのエンドエフェクタ支持体の中心に対して前記エンドエフェクタ支持面内で互いに実質的に120度分離された方向に位置付けられる、請求項2に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項4】
前記三つのボート支持体が、ボート支持面を形成し、前記三つのエンドエフェクタ支持体が、前記ボート支持面内で互いに実質的に等しく分離される、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項5】
前記三つのボート支持体が、前記三つのボート支持体の中心に対して前記ボート支持面内で互いに実質的に120度分離された方向に位置付けられる、請求項4に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項6】
前記三つのエンドエフェクタ支持体が、前記ウエハの中央部分を支持するように構築および配設されている、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項7】
前記ウエハが前記エンドエフェクタ上に支持される時に、前記ウエハがエンドエフェクタ支持面と接触することが防止されるように、前記ウエハと前記エンドエフェクタ支持面との間にクリアランスが形成されるように、前記三つのエンドエフェクタ支持体の高さが構成されてもよい、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項8】
前記三つのボート支持体のうちの二つが、側部ボート支持体であり、前記二つの側部ボート支持体の各々が、主要部分および周辺部分を有する上面を有する、ウエハ支持構造を備え、前記上面の前記周辺部分が、ウエハの縁を支持するために前記主要部分に対して隆起している、請求項1~7のいずれか一項に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項9】
前記二つの側部ボート支持体の各々の前記ウエハ支持構造の前記隆起した周辺部分が、互いに対しておよび第三のボート支持体に対して実質的に120°で位置合わせされる、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項10】
前記隆起した周辺部分が、実質的に平坦な上面を有し、かつ実質的に丸みのある周辺縁を有する、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項11】
前記隆起した周辺部分の高さが、前記ウエハが前記ボート内に配置される時に、前記ウエハが前記上面の前記主要部分と接触することが防止されるように、前記ウエハと前記支持構造の前記上面の前記主要部分との間にクリアランスが形成されるように構成されてもよい、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項12】
前記ウエハ支持構造の各々の長さが、前記ウエハが、前記ボート内で支持可能であるように、前記ウエハの周囲縁が、前記隆起した周辺部分および第三のボート支持体と接触するように、構成されている、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項13】
前記三つのボート支持体の第三のボート支持体が、前記二つの側部ボート支持体の前記ウエハ支持構造の前記隆起した周辺部分に、高さにおいて対応するように構築および配設され、それによって、前記ウエハを、前記三つのボート支持体の間のその周囲縁に沿って支持する、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項14】
前記第三のボート支持体が、前記三つのボート支持体の前記中心に向かって傾斜した面を有し、それによって、前記第三のボート支持体との前記ウエハの前記周囲縁の接触面積を最小化する、請求項13に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項15】
前記二つの側部ボート支持体が、前記三つのボート支持体の前記中心の周りの互いからの第一の環状距離に位置付けられ、各々がさらに、第三のボート支持体の両側に、前記第三のボート支持体から離れるように第二の環状距離に位置付けられ、前記第一の環状距離が、前記第二の環状距離よりも長く、それによって前記ウエハを前記ボート内で支持することを可能にする、請求項8に記載のウエハ取り扱いアセンブリ。
【請求項16】
半導体処理装置であって、
複数のウエハを受容するように構築および配設されたプロセスチャンバと、
前記複数のウエハを取り扱うための、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリと、を備える、半導体処理装置。
【請求項17】
垂直炉である、請求項16に記載の半導体処理装置。
【請求項18】
複数のウエハを処理する方法であって、プロセスチャンバ内に複数のウエハを提供することを含み、前記提供が、請求項1に記載のウエハ取り扱いアセンブリを使用して前記複数のウエハを取り扱うことを含む、方法。
【請求項19】
前記方法が、プロセスガスを前記プロセスチャンバに提供し、それによって前記複数のウエハ上に層を形成することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体処理におけるウエハ取り扱いに関する。より具体的には、ウエハボートおよびエンドエフェクタを備えるウエハ取り扱いアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体処理は、半導体デバイスを製造するために互いに位置合わせされる、例えばウエハなどの基材上で実施される、様々なプロセスを伴う。
【0003】
半導体業界における進歩とともに、生産されるチップの数の増加、およびスループットの増加は、製造コストを下げるために重要な要因となる場合がある。これは、より大きなサイズの基材を処理すること、および/または、例えばバッチでなど、一度に複数の基材を処理することによって可能になる場合がある。
【0004】
プロセスの一部では、複数の基材は、熱の増加を受ける場合がある。これは、基材の周囲縁において、ある程度の反りが生じることにつながる場合がある。すると、これは、製造におけるさらなるプロセスにおいてこうした反りのある基材を慎重に取り扱うことを、特にそれらがバッチで処理される場合に、要求する場合がある。
【0005】
したがって、基材の改善された取り扱いに対する必要性がある場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
この概要は、選択された概念を、単純化した形態で紹介するために提供される。これらの概念は、下記の開示の例示の実施形態の、詳細な説明において、さらに詳細に記述される。この概要は、特許請求の範囲に記載される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0007】
基材の取り扱いを改善するためのウエハ取り扱いアセンブリを提供することは、本開示の目的であってもよい。反りのある基材の取り扱いをさらに改善することは、さらに本開示の目的であってもよい。
【0008】
第一の態様では、本開示は、ウエハ取り扱いアセンブリに関する。
【0009】
ウエハ取り扱いアセンブリは、複数のウエハを保持するように構築および配設されたボートを備えてもよく、ボート内のウエハを支持するためにウエハ当たり三つのボート支持体を有してもよい。ウエハアセンブリはまた、エンドエフェクタを備えてもよい。エンドエフェクタは、エンドエフェクタ上のウエハを支持するための三つのエンドエフェクタ支持体を備えてもよい。三つのエンドエフェクタ支持体は、エンドエフェクタの中心が三つのボート支持体の中心と位置合わせされる時に、三つのエンドエフェクタ支持体の中心に対して、三つのボート支持体と実質的に同じ方向に位置付けられてもよい。
【0010】
本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリは、装填サイズを増加させることを可能にする場合がある。装填サイズの増加は、ピッチの減少のおかげで、ボート内で実現されてもよい。したがって、これは、処理中のスループットを増加させることにおいて有利である場合がある。これは有利なことに、半導体製造についての生産コストの低減につながる場合がある。
【0011】
ウエハ取り扱いが特に反りのあるウエハのためであってもよいことは、さらに利点である場合がある。
【0012】
ウエハ破損または亀裂が低減され得るように、ウエハ取り扱いの信頼性が向上し得ることは、利点である場合がある。
【0013】
第二の態様では、本開示は、半導体処理装置に関する。
【0014】
半導体処理装置は、プロセスチャンバを備えてもよい。プロセスチャンバは、複数のウエハを受容するように構築および配設されてもよい。半導体処理装置はまた、複数のウエハを取り扱うための、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリを備えてもよい。
【0015】
本開示の第二の態様の実施形態による半導体処理装置は、信頼性の向上を提供されたウエハ取り扱いのおかげで、半導体製造コストの低減に寄与する場合がある。これは、反りのあるウエハの取り扱いについて特に有利である場合がある。
【0016】
複数のウエハを処理することができることのおかげでスループットが改善されてもよいことも、利点である場合がある。
【0017】
第三の態様では、本開示は、複数のウエハを処理する方法に関する。
【0018】
方法は、プロセスチャンバ内に複数のウエハを提供することを含んでもよい。複数のウエハの提供は、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリを使用して複数のウエハを取り扱うことを含んでもよい。
【0019】
第三の態様の実施形態による方法は、複数のウエハを処理することを可能にする場合がある。これは、特に、反りのあるウエハについて有利である場合がある。
【0020】
複数のウエハの提供および取り扱いが改善されてもよくそれによってウエハ損傷またはスクラップが低減されてもよいことは、さらに利点である場合がある。
【0021】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために図示されていて、必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の寸法は、本開示の図示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素と相対的に誇張されている場合がある。
【0022】
別段の記載のない限り、図面では同様の要素に対して同様の参照番号が使用されることになる。特許請求の範囲の参照符号は、範囲を限定しているとは理解されないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1a】本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリの概略上面図。
図1b】本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ内に備えられるボートの概略側面図。
図2】本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ内に備えられるエンドエフェクタの傾斜上面図。
図3】本開示の第二の態様の実施形態による半導体処理装置の概略側面図。
図4】本開示の第三の態様の実施形態による、例示的な方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。
【0025】
本明細書で使用される場合、「基材」という用語は、修飾されてもよい、またはデバイス、回路、もしくは膜がその上に形成されてもよい、単一または複数の任意の下地材料を含む、単一または複数の任意の下地材料を指す場合がある。「基材」は、連続的または非連続的、剛性または可撓性、中実または多孔質、およびそれらの組合せであってもよい。基材は、粉末、プレート、またはワークピースなどの、任意の形態であってもよい。プレートの形態の基材は、様々な形状、およびサイズのウエハを含んでもよい。基材は、例えば、ケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、および炭化ケイ素を含む、半導体材料から作製されてもよい。
【0026】
例として、粉末の形態の基材は、医薬品製造のための用途を有してもよい。多孔質基材は、ポリマーを含んでもよい。ワークピースの例としては、医療機器(例えば、ステントおよびシリンジ)、宝石類、ツーリング装置、電池製造のための構成要素(例えば、陽極、陰極、もしくはセパレータ)、または光起電力セルの構成要素などが含まれてもよい。
【0027】
連続基材は、堆積プロセスが生じるプロセスチャンバの境界を越えて、延在してもよい。一部のプロセスでは、連続基材は、プロセスが基材の端部に達するまで継続されるように、プロセスチャンバを通して移動してもよい。連続基材は、任意の適切な形態で、連続基材の製造および生産を可能にするために、連続基材供給システムから供給されてもよい。
【0028】
連続基材の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続的なフィラメントまたは繊維(例えば、セラミック繊維、もしくはポリマー繊維)の束が含まれてもよい。連続基材はまた、非連続基材がその上へと取り付けられる、キャリアまたはシートを備えてもよい。
【0029】
本明細書に提示された例示は、任意の特定の材料、構造、または装置の実際の外観であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用される、単に理想化された表現にすぎない。
【0030】
示された、かつ記載された特定の実装は、本発明のおよび最良の形態の例示であり、態様および実装の範囲を、いかなる方法でも、他に限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。さらに、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、および/または物理的連結を表すことが意図される。多くの代替的または追加的な機能的関係または物理的接続が、実際のシステムにおいて存在してもよく、および/または一部の実施形態では存在しなくてもよい。
【0031】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成、および/または手法は本質的に例示的であること、ならびにこれらの特定の実施形態または実施例は、限定的な意味で考慮されるべきではないことが、理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチンまたは方法は、任意の数の処理方策のうちの一つ以上を、代表してもよい。それ故に、例示された様々な動作は、例示された順序で実施されてもよく、または他の順序で実施されてもよく、または場合によっては省略されてもよい。
【0032】
本開示の主題は、本明細書で開示された様々なプロセス、システム、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作および/または特性のすべての新規かつ非自明の組み合わせおよび部分的な組み合わせ、ならびにその任意のおよびすべての均等物を含む。
【0033】
本明細書全体での様々な所における「実施形態」への言及は必ずしもすべて、同じ実施形態への言及とは限らないが、そうである場合もある。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本開示から当業者に明らかであることになるように、一つ以上の実施形態において、任意の好適な様態で組み合わせられてもよい。
【0034】
本明細書全体での「一部の実施形態」への言及は、これらの実施形態に関連して記述された特定の構造、特徴工程が、本発明の実施形態の一部の中に含まれることを意味する。それ故に、本明細書全体を通して様々な所で出現する「一部の実施形態では」などの句は必ずしも、同じ一連の実施形態への言及とは限らないが、そうである場合もある。
【0035】
本明細書全体を通して、「一つの実施形態(one embodiment)」または「実施形態(an embodiment)」への参照は、実施形態に関連して記述された特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。それ故に、本明細書全体の様々な所での「一つの実施形態では(in one embodiment)」または「一実施形態では(in an embodiment)」という句の出現は必ずしも、すべてが同じ実施形態への言及とは限らないが、そうである場合もある。
【0036】
本明細書で使用される場合、「備える(comprising)」という用語は、その後に列挙される手段に制限されるものとして解釈されるべきではないことが、留意されるべきである。この用語は他の要素や工程を除外するものではない。したがって、この用語は、記載された特徴、工程、または構成要素が言及されるように存在することを明記するものとして解釈されるべきである。しかしながら、一つ以上の他の工程、構成要素、もしくは特徴、またはそれらの群が存在すること、または追加されることを妨げない。
【0037】
本明細書および特許請求の範囲における第一、第二、第三などの用語は、類似の要素の間で区別するために使用される。それらは必ずしも、時間的に、空間的に、ランク付けして、または任意の他の様式で、順序を記述するために使用されるとは限らない。そのように使用される用語は、適切な状況下で互換性があり、本明細書に記載される開示の実施形態は、本明細書に記述または図示される以外の順序での動作の能力を有することが、理解されるべきである。
【0038】
以下の用語は、本開示の理解を助けるためにのみ提供される。
【0039】
本明細書で使用される場合、および他に提供されない限り、「反りのある基材または反りのあるウエハ」という用語は、それらの幾何学的形状がそれらの初期の平坦状態から逸脱している基材またはウエハを指す場合がある。
【0040】
本明細書で使用される場合、および他に提供されない限り、「ウエハ装填または装填サイズ」という用語は、ボート内に受容可能とすることができるウエハの総数を指す場合がある。
【0041】
本明細書で使用される場合、および他に提供されない限り、「ウエハの中央部分」という用語は、その中心から離れるようにその半径の少なくとも2/3だけ延在して及んでもよい、ウエハの一部分を指す場合がある。
【0042】
本明細書で使用される場合、および他に提供されない限り、「排気ガス」という用語は、プロセスチャンバ内で処理が完了した後の、ガスを指す場合がある。
【0043】
ここで、本開示のいくつかの実施形態の詳細な記述によって本開示を記述する。本開示の他の実施形態を、本開示の技術的教示から逸脱することなく、当業者の知識に従って構成することができることは明らかである。本開示は、本明細書に含まれる特許請求の範囲の条件によってのみ限定される。
【0044】
図1aは、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリの概略上面図を示す。図1bは、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ内に備えられるボートの概略側面図を示す。
【0045】
ウエハアセンブリ(100)は、ボート(170)を備えてもよい。ボート(170)は、複数のウエハ(110)を保持するように構築および配設されてもよい。それ故に、ボートは、ウエハボートと呼ばれる場合がある。ボート(170)は、ウエハ(110)当たり三つのボート支持体(130、131)を有してもよい。三つのボート支持体は、ボート(170)内のウエハ(110)を支持するのに好適であってもよい。ボートは長手方向に延在してもよく、それによって複数のウエハを保持することができてもよい。
【0046】
ウエハアセンブリ(100)はまた、エンドエフェクタ(120)を備えてもよい。エンドエフェクタ(120)は、三つのエンドエフェクタ支持体(121)を備えてもよい。エンドエフェクタ支持体(121)は、エンドエフェクタ(120)上のウエハ(110)を支持するのに好適であってもよい。三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、エンドエフェクタの中心(125)が三つのボート支持体(130、131)の中心と位置合わせされる時に、三つのエンドエフェクタ支持体の中心に対して、三つのボート支持体(130、131)と実質的に同じ方向に位置付けられてもよい。
【0047】
エンドエフェクタの中心(125)が三つのボート支持体(130、131)の中心と位置合わせされる時に、エンドエフェクタ支持体(121)およびボート支持体(130、131)が可能な限り互いに近接するという利点を、ウエハアセンブリ(100)は提供してもよい。これは、ウエハの改善された取り扱いを提供してもよい。それ故に、改善された取り扱いは、それがボート(170)からの移送中およびボート(170)への移送中のウエハの移動を最小化するという事実に、起因してもよい。
【0048】
これは、反りのあるウエハ(111)を取り扱う時に特に有利である場合がある。アセンブリ(100)内に備えられるボート(170)によって提供される支持は、ウエハ、特に反りのあるウエハ(111)をプロセスチャンバ内に収容するのに役立ってもよく、一方でエンドエフェクタ(160)は、ボート(170)からおよびボート(170)への、こうしたウエハ(111)の取り扱いおよび移送の容易さを提供してもよい。
【0049】
したがって、ウエハ損傷、ウエハ破損またはウエハ亀裂が、ボート(170)からおよびボート(170)への移送中ならびにプロセスチャンバ内でボート(170)内に保持されている間に低減され得るように、ウエハ取り扱いの信頼性が改善されることは、利点である場合がある。
【0050】
低減されたピッチのおかげでボート(170)内でより高いウエハ装填が実現され得ることは、利点である場合がある。ウエハを支持するのに適したウエハ用の三つのボート支持体のおかげで、ピッチは低減されてもよい。低減されたピッチは有利なことに、処理中のより高いスループットを可能にする場合がある。これは有利なことに、半導体製造についての生産コストの低減につながってもよい。
【0051】
図2は、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ(100)内に備えられるエンドエフェクタ(120)の傾斜上面図を示す。
【0052】
実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、エンドエフェクタ支持面(122)を形成してもよい。三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、エンドエフェクタ支持面(122)内で互いに実質的に等しく分離されてもよい。エンドエフェクタ支持面(122)は、ウエハ(110)を取り扱う時にウエハを支持するという利点を提供する場合がある。
【0053】
三つのエンドエフェクタ支持体(121)の実質的な等しい分離は、ボート(170)からおよびボート(170)へウエハが移送されている時に、ウエハ(110)に信頼できるグリップを提供することを可能にする場合がある。信頼できるグリップは、エンドエフェクタ支持面(122)上のウエハの釣り合った配置を考慮に入れてもよい。さらに、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の実質的な等しい分離は、ウエハ(110)に対する半径方向にバランスのとれた支持を提供することにおいて有利である場合がある。三つのエンドエフェクタ支持体(121)の中心(125)から離れるように、三つのエンドエフェクタ支持体(121)がどのくらい遠く位置付けられるかに応じて、バランスのとれた支持は、ウエハの中央部分に、ウエハの周囲縁に、または中央部分と周囲縁との間のどこに提供されてもよい。したがって、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、エンドエフェクタ(120)によってボート(170)からおよびボート(170)へウエハが移送されている時に、ウエハのグリップを最適化するか、または言い換えれば改善するように、エンドエフェクタ支持面(122)内に位置付けられてもよい。
【0054】
したがって、一部の実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、ウエハ(110)の中央部分を支持するように構築および配設されてもよい。
【0055】
一方、中央部分での支持は、特に既に反りのあるウエハを取り扱う時に有利である場合がある。反りのあるウエハは、凹形状または凸形状であってもよいため、中央部分で提供される支持は、有利である場合がある。
【0056】
実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、当該エンドエフェクタ支持面(122)内で互いに可能な限り遠く分離した方向に位置付けられてもよい。それ故に、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、110°~130°の範囲内で互いに分離された方向に位置付けられてもよい。
【0057】
一部の実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の中心(125)に対して当該エンドエフェクタ支持面(122)内で互いに実質的に120度分離された方向に位置付けられてもよい。これは、ウエハが典型的に実質的に円形であるため、ボート(170)からおよびボート(170)へウエハが移送されている時に、ウエハ(110)に対するよりバランスのとれたグリップを可能にする場合がある。これは、任意のサイズのウエハを取り扱う時にさらに有利である場合がある。それは、任意のサイズの反りのあるウエハを取り扱う時にさらに有利である場合がある。
【0058】
実施形態では、エンドエフェクタ支持面(122)の中心(125)に切り抜きがあってもよい(図1b)。これは、反りがボウル形状の形態である場合、反りのあるウエハの取り扱いを可能にする場合がある。
【0059】
実施形態では、ウエハがエンドエフェクタ(120)上に支持される時に、ウエハがエンドエフェクタ支持面(122)と接触することを防止されるように、ウエハとエンドエフェクタ支持面(122)との間にクリアランスが形成されるように、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の高さが構成されてもよい。
【0060】
三つのエンドエフェクタ支持体(121)の高さは、半導体処理装置での処理後に得ると予想される反りに応じて最適化することができる設計値であってもよく、それによってボート(170)からの移送中およびボート(170)への移送中のウエハのより安全な取り扱いを可能にしてもよいことが、留意されるべきである。
【0061】
三つのエンドエフェクタ支持体(121)の高さは、ウエハが有してもよい既存の反りに応じて、最適化することができる設計値であってもよく、それによってもまた、それによってボート(170)からの移送中およびボート(170)への移送中のウエハのより安全な取り扱いを可能にしてもよいことが、さらに留意される。
【0062】
実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の各々の高さは、1mm~3mmの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、高さは約2mmであってもよい。
【0063】
実施形態では、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の各々には、ウエハを検知するために真空吸引が提供されてもよい。これは、反りのあるウエハを取り扱う時に、特に、これらの種類のウエハが平坦な表面を有しないため、有利である場合がある。真空吸引は、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の各々の中心から提供されてもよい。真空吸引はまた、三つのエンドエフェクタ支持体(121)の各々の周囲縁から提供されてもよい。真空吸引が提供されたエンドエフェクタ支持体は、ウエハをグリップするために、またはウエハの存在を検知するためにさらに使用されてもよいことが、さらに留意されるべきである。
【0064】
実施形態では、三つのボート支持体(130、131)は、ボート支持面(160)を形成してもよい。三つのエンドエフェクタ支持体(121)は、ボート支持面(160)内で互いに実質的に等しく分離されてもよい。したがって、ボート支持面(160)は、ボート(170)内にウエハ(110)を収容することにおいて有利である場合がある。さらに、エンドエフェクタ(120)は、ボート(170)内でウエハ(110)を移送する時に、ボート支持面(160)内に受容可能であってもよい。したがって、エンドエフェクタ(120)は、ボート支持面(160)内にフィットしてもよい。
【0065】
実施形態では、三つのボート支持体(130、131)は、三つのボート支持体(130、131)の中心(125)に対してボート支持面(160)内で互いに実質的に120度分離された方向に位置付けられてもよい。これは、ボート(170)内の複数のウエハ(110)の各々の釣り合った位置付けを提供することを可能にする場合がある。これは、反りのあるウエハに対処する時に特に有利である場合がある。これは、例えば300mmウエハまたは450mmウエハなどの、より大きなサイズのウエハに対処する場合にさらに有利である場合がある。
【0066】
実施形態では、三つのボート支持体(130、131)のうちの二つ(131)は、側部ボート支持体であってもよい。言い換えれば、ボート支持体のうちの二つ(131)は、ボート(170)の横側に位置付けられてもよい。それ故に、二つのボート支持体(131)は、実質的に互いに面していてもよい。二つ(131)の側部ボート支持体の各々は、上面(141)を有するウエハ支持構造(140)を備えてもよい。支持構造(140)は、図1aおよび図1bに概略的に示す通り、二つの側部ボート支持体(131)の各々から突出していてもよい。支持構造(140)は、それぞれの側部ボート支持体131の中心から離れるように位置付けられて、かつ互いとの収束方向に、二つの側部ボート支持体(131)から突出してもよい。これは、ウエハに対する釣り合った支持を提供してもよい。これは、ウエハが反りのあるウエハまたはより大きいサイズのウエハである場合に、特に有利である場合がある。
【0067】
ウエハ支持構造(140)の上面(141)は、集積回路構成要素が上に構築される表面とは反対側のウエハの表面に面する、ウエハ支持構造(140)の表面を指す場合がある。上面(141)の周辺部分(150)は、上面(141)の主要部分(151)に対して隆起してもよい。隆起部分は、ウエハ(110)の縁を支持するのに好適であってもよい。二つのボート支持体(131)の隆起部分(150)によって支持される縁は、実施形態では、ウエハ(110)の周囲縁であってもよい。したがって、ウエハ(110)の縁、特にウエハ(110)の周囲縁を支持することは、ウエハ(110)とボート支持体との間の接触面積を減少させてもよい。これは、ウエハ(110)とボート支持体との間の接触応力を低減するのに役立つ場合がある。これはさらに、ウエハ(110)内での、例えばスリップ形成などの、欠陥形成のリスクを低減することを可能にする場合がある。
【0068】
プロセスチャンバ内の、ボート(170)内でさらなる処理を受ける必要があってもよい、反りのあるウエハの場合、隆起部分(150)は、図1bに概略的に示す通りに凹状または凸状であってもよい、反りのあるウエハとの接触またはグリップを、その湾曲した縁において形成するという利点をさらに提供してもよい。したがって、こうしたボート(170)は、ボート(170)内での反りのあるウエハのより容易な取り扱いおよびより容易な位置付けをさらに可能にする場合がある。
【0069】
実施形態では、隆起した周辺部分(150)は、実質的に平坦な上面を有してもよい。隆起した周辺部分(150)はまた、実質的に丸みのある周辺縁を有してもよい。これは、ウエハ(110)と隆起した周辺部分(150)との間の十分な接触を提供してもよく、それ故にウエハ(110)に対する支持を提供することを可能にする場合がある。
【0070】
実施形態では、隆起部分(150)の高さは、ウエハがボート(170)内に配置される時に、ウエハが支持構造(140)の上面(141)の主要部分(151)と接触することが防止されるように、ウエハと支持構造(140)の主要部分(151)との間にクリアランスが形成されるように構成されてもよい。
【0071】
隆起部分(150)の高さは、半導体処理装置での処理後に得ると予想される反りに応じて最適化することができる設計値であってもよいことが、留意されるべきである。したがって、これは、ボート(170)からの移送中のウエハのより安全な取り扱いを可能にする場合がある。
【0072】
隆起部分(150)の高さは、ウエハが有してもよい既存の反りに応じて、最適化することができる設計値であってもよいことが、さらに留意される。これは、ボート(170)への移送中にウエハのより安全な取り扱いを可能にすることにおいて有利である場合がある。
【0073】
実施形態では、隆起した周辺部分(150)の高さは、約1mmであってもよい。
【0074】
実施形態では、二つの側部ボート支持体(131)の各々のウエハ支持構造(140)の隆起した周辺部分(150)は、互いに対しておよび第三のボート支持体(130)に対して実質的に120度で位置合わせされてもよい(図1a)。これは、ボート(170)内のウエハ(110)の釣り合った配置を可能にする場合があり、特に反りのあるウエハに対処する場合にウエハ(110)の容易な移送を結果的にもたらす場合がある。さらに、それは、実質的に同じだけ離れた接触点でウエハが支持されることができるため、ボート(170)内のウエハ(110)に対するより改善された支持を提供する。
【0075】
しかしながら、エンドエフェクタの中心が三つのボート支持体(130、131)の中心と位置合わせされる時に、ウエハ支持構造の各々の隆起部分(150)と三つのエンドエフェクタ支持体(121)の各々との間にギャップ(g)(図1a)を有することが不可欠である場合があることが、留意されるべきである。これは、エンドエフェクタ(120)からボートへのウエハの円滑な移送の利点を提供する場合がある。こうしたギャップがない場合、エンドエフェクタは、ボート支持面(160)内にフィットしない場合があり、さらに、ボート内へのウエハの移送中に支持構造(140)と衝突する場合がある。円滑な移送は、最小数の工程でボートからおよびボートへウエハが移送されてもよいように、最小化されたウエハ移動を指す場合がある。
【0076】
したがって、一部の実施形態では、ウエハ支持構造(140)の長さは、ウエハ(110)が、ボート(170)内で支持可能であってもよいように、ウエハ(110)の周囲縁が、隆起した周辺部分(150)および第三のボート支持体(130)と接触するように、構成されてもよい。それ故に、ウエハ(110)は、その周囲縁においてボート(170)内で支持されてもよい。これは、粒子生成、およびしたがって粒子汚染の、リスクを低減するという利点を提供する場合がある。
【0077】
二つの側部ボート支持体(131)のウエハ支持構造(140)の周辺部分(150)は隆起してもよいため、ウエハ(110)は有利なことに、ボート支持面(160)内でボート(170)内で釣り合って収容されてもよい。
【0078】
したがって、三つのボート支持体の第三のボート支持体(130)は、二つの側部ボート支持体(131)のウエハ支持構造(150)の隆起した周辺部分(150)に、高さにおいて対応するように構築および配設されてもよい。これは、ウエハ(110)に対する支持を、三つのボート支持体の間のその周囲縁に沿って提供してもよい。
【0079】
第三のボート支持体(130)と二つの側部ボート支持体(131)のウエハ支持構造(140)の隆起した周辺部分(150)との高さにおける対応は、第三のボート支持体(130)の面に対して達成されてもよい。
【0080】
実施形態では、ウエハの周囲縁の一部が上に置かれている第三のボート支持体(130)の面の少なくとも一部分は、二つの側部ボート支持体(131)のウエハ支持構造(140)の隆起した周辺部分(150)の実質的に平坦な上面とともに、平らになるように、または言い換えれば実質的に同じレベルにあるように、構築および配設されてもよい。これは、複数のウエハの各々がボート(170)内で互いに実質的に平行に収容されることを可能にする場合がある。
【0081】
一部の実施形態では、第三のボート支持体(130)の面の少なくとも一部分は、傾斜面であってもよい。したがって、隆起した周辺部分(150)の上面もまた、傾斜面を有してもよい。これは、隆起した周辺部分(150)、および第三のボート支持体(130)の面との、ウエハの周囲縁の接触面積を低減してもよい。
【0082】
それ故に、一部の実施形態では、第三のボート支持体(130)は、三つのボート支持体の中心(125)に向かって傾斜した面(132)を有してもよい。これは、第三のボート支持体(130)との、ウエハ(110)の周囲縁の接触面積を最小化してもよい。次いで、これは、ウエハと第三のボート支持体(130)との間の接触応力を低減するのに役立つ場合がある。したがって、ウエハの周囲縁が中に置かれているボートロッド(170)との、傾斜面(132)の交点は、二つの側部ボート支持体(131)のウエハ支持構造(150)の隆起した周辺部分(150)の実質的に平坦な上面とともに平らになっていて、ボート(170)内でのウエハ(110)の釣り合った配置を提供してもよい。
【0083】
実施形態では、二つの側部ボート支持体(131)は、三つのボート支持体(130、131)の中心の周りの互いからの第一の環状距離(annular distance)に位置付けられてもよい。二つの側部ボート支持体(131)の各々はさらに、第三のボート支持体(130)の両側に、第三のボート支持体(130)から離れるように第二の環状距離に位置付けられてもよい。第一の環状距離は、第二の環状距離よりも長くてもよく、それによってウエハ(110)をボート(170)内で支持することを可能にする場合がある。これはさらに、ボート(170)へおよびボート(170)からのウエハ(110)の容易な移送を可能にする場合がある。
【0084】
本開示の別の態様は、半導体処理装置(500)に関する。半導体装置は、図3に概略的に表されてもよい。
【0085】
半導体装置(500)は、複数のウエハ(110)を受容するように構築および配設されたプロセスチャンバ(510)を備えてもよい。それはまた、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ(100)を備えてもよい。複数のウエハ(110)は、ウエハ取り扱いアセンブリ(100)内に備え得るボート(170)内に備えられてもよい。ボートは、プロセスチャンバ(510)内に受容可能であってもよい。
【0086】
半導体装置(500)は有利なことに、反りのあるウエハ、または例えば300mmまたは450mmウエハなどのより大きなサイズのウエハの、処理を可能にする場合がある。処理は、ウエハアセンブリ(100)の存在のおかげで、半導体処理装置(500)内でのウエハ取り扱いに関して改善された信頼性を伴ってもよい。改善された信頼性は、特に生じる場合があるウエハ損傷の低減、ウエハ破損の低減、またはウエハ亀裂の低減を指す場合がある。
【0087】
実施形態では、半導体処理装置(500)は、プロセスチャンバ(510)の温度を調整および制御するための温度コントローラ(540)をさらに備えてもよい。この温度はまた、プロセス温度と呼ばれる場合があり、プロセスチャンバ(510)内で処理が行われる温度である場合がある。
【0088】
実施形態では、半導体処理装置(500)は、圧力コントローラ(550)をさらに備えてもよい。これは、プロセスチャンバ(510)内で処理を実行するために、プロセスチャンバ(510)内の圧力を調整および維持することを可能にする場合がある。
【0089】
半導体処理装置(500)は、ガス送達アセンブリを備えてもよい。ガス送達アセンブリは、プロセスガスを半導体処理装置(500)に提供するために構築および配設されてもよい。ガス送達アセンブリは、ガスインジェクタ(560)を備えてもよい。ガスインジェクタ(560)は、プロセスガスをプロセスチャンバ(510)に提供するように構築および配設されてもよい。プロセスガスの提供は、前駆体貯蔵モジュール(520)から導かれたガスインジェクタ(560)に、少なくとも一つの前駆体ガスを提供することを含んでもよい。したがって、少なくとも一つの前駆体貯蔵モジュールは、ガス送達アセンブリ内に備えられてもよい。
【0090】
一部の実施形態では、半導体処理装置は、第一の前駆体ガスおよび第二の前駆体ガスをガスインジェクタ(560)に提供するために、互いに異なる二つの前駆体貯蔵モジュール(520、570)を備えてもよく、第一の前駆体ガスは第二の前駆体ガスとは異なってもよい。
【0091】
実施形態では、半導体処理装置(500)は、ガス排気アセンブリ(530)を備えてもよい。ガス排気アセンブリ(530)は、半導体処理装置(500)から排気ガスを除去するために構築および配設されてもよい。
【0092】
実施形態では、半導体処理装置(500)は、コントローラをさらに備えてもよい。コントローラは、複数のウエハの処理を制御するために、非一時的コンピュータ可読媒体に格納されてもよい命令を実行するように構成されてもよい。
【0093】
一部の実施形態では、コントローラは、非一時的コンピュータ可読媒体に格納される命令を実行するためのプロセッサを含むように構成されてもよい。
【0094】
半導体処理装置(500)は垂直炉であってもよい。したがって、ボート(170)内でプロセスチャンバ(510)に提供される複数のウエハを処理する能力を有してもよい。
【0095】
一部の実施形態では、半導体処理装置(500)は、化学蒸着(CVD)装置であってもよい。
【0096】
一部の実施形態では、半導体処理装置(500)は、原子層堆積(ALD)装置であってもよい。
【0097】
さらなる態様では、本開示は、図4のフローチャートに概略的に表す通りに複数のウエハを処理する方法(1000)に関する。
【0098】
方法(1000)は、プロセスチャンバ(510)内に複数のウエハ(110)を提供すること(1010)を含んでもよい。
【0099】
一部の実施形態では、複数のウエハの各々は、反りのあるウエハであってもよい。
【0100】
一部の実施形態では、プロセスチャンバ(510)は、図3に概略的に表す通りに半導体処理装置(500)内に備えられてもよい。
【0101】
複数のウエハの提供(1010)は、本開示の第一の態様の実施形態によるウエハ取り扱いアセンブリ(100)を使用して複数のウエハ(110)を取り扱うことを含んでもよい。
【0102】
方法(1000)は、プロセスガスをプロセスチャンバ(510)に提供し(1020)、それによって複数のウエハ(110)上に層を形成することをさらに含んでもよい。
【0103】
実施形態では、プロセスガスの提供は、第一の前駆体ガスおよび第二の前駆体ガスをプロセスチャンバ(510)に提供することを含んでもよく、第一の前駆体ガスは第二の前駆体ガスとは異なってもよい。
【0104】
実施形態では、プロセスガスの提供は、堆積プロセスに含まれてもよい。堆積プロセスは、実施形態では、第一の前駆体ガスおよび第二の前駆体ガスをプロセスチャンバ(510)に提供し、それによって層を形成することを含んでもよい。
【0105】
一部の実施形態では、プロセスチャンバ(510)への、第一の前駆体ガスの提供および第二の前駆体ガスの提供は、オーバーラップする期間中に行われてもよい。
【0106】
一部の実施形態では、プロセスチャンバ(510)への、第一の前駆体ガスの提供および第二の前駆体ガスの提供は、実質的に同時に行われてもよい。したがって、層の形成は、化学蒸着(CVD)プロセスを通して行われてもよい。
【0107】
一部の実施形態では、堆積プロセスに含まれてもよい、第一の前駆体ガスの提供および第二の前駆体ガスの提供は、実行されるか、または言い換えれば複数回繰り返されてもよく、それによって堆積サイクルを形成してもよい。堆積サイクル中、第一の前駆体ガスは、第二のパルス期間にわたる第二の前駆体ガスの提供と交互になっている第一のパルス期間にわたってプロセスチャンバ(510)に提供されてもよい。したがって、層の形成は、原子層堆積(ALD)プロセスを通して行われてもよい。
【0108】
堆積プロセスは、第一の前駆体ガスの一部分および第二の前駆体ガスの一部分をプロセスチャンバ(510)から除去することをさらに含んでもよい。プロセスチャンバから除去される、第一の前駆体ガスの一部分および第二の前駆体ガスの一部分は、それぞれ、これら前駆体ガスの未反応部分を含んでもよい。
【0109】
実施形態では、形成される層は、酸化物、窒化物、または炭化物を含んでもよい。
【0110】
本開示の実施形態は、これらの実施形態が本明細書に添付の特許請求の範囲およびその法的均等物によって定義されているため、本発明の範囲を限定しない。任意の均等な実施形態は、本発明の範囲内にあることが意図される。互いに異なる本開示の修正は、本明細書に開示されるものに加えて、当業者には明らかとなり得る。こうした修正およびそこから由来する実施形態も、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0111】
100 ウエハアセンブリ
110 ウエハ
120 エンドエフェクタ
121 エンドエフェクタ支持体
122 エンドエフェクタ支持面
125 エンドエフェクタの中心
130 第三のボート支持体
131 側部ボート支持体
140 ウエハ支持構造
160 ボート支持面
170 ボート
500 半導体処理装置
510 プロセスチャンバ
図1a
図1b
図2
図3
図4
【外国語明細書】