(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170443
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】アンテナモジュールおよび通信デバイス
(51)【国際特許分類】
H01Q 23/00 20060101AFI20241203BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20241203BHJP
H01Q 13/08 20060101ALI20241203BHJP
H01Q 1/24 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
H01Q23/00
H01Q21/06
H01Q13/08
H01Q1/24 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024139346
(22)【出願日】2024-08-20
(62)【分割の表示】P 2020545640の分割
【原出願日】2019-05-06
(31)【優先権主張番号】16/000,795
(32)【優先日】2018-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダルミア、シッダルタ
(72)【発明者】
【氏名】タイ、トラング
(72)【発明者】
【氏名】ランベルト、ウィリアム ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ジチャオ
(72)【発明者】
【氏名】スン、ジウェイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンパクトな形態で、ミリ波通信を可能にする、アンテナ基板、集積回路、ICパッケージ、アンテナモジュール及び通信デバイスを提供する。
【解決手段】アンテナモジュール100は、可撓性部115及び他部位113を含むアンテナパッチ支持部110と、アンテナパッチ支持部に結合された集積回路(IC)パッケージ108と、アンテナパッチ支持部に結合されたアンテナパッチを有するアンテナユニット104と、を備える。
【選択図】
図16B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性部および他部位を含むアンテナパッチ支持部と、
前記アンテナパッチ支持部に結合された集積回路(IC)パッケージと、
前記アンテナパッチ支持部に結合されたアンテナパッチと、を有するアンテナモジュールであって、前記可撓性部は前記他部位よりも薄い、アンテナモジュールを備える、電子アセンブリ。
【請求項2】
前記ICパッケージと、前記アンテナパッチとは、前記アンテナパッチ支持部の対向面に結合される、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項3】
前記他部位は第1部位であり、
前記ICパッケージは、前記アンテナパッチ支持部の前記第1部位に結合され、
前記アンテナパッチは、前記アンテナパッチ支持部の第2部位に結合され、
前記可撓性部は、前記第1部位と、前記第2部位との間にある、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項4】
前記第1部位の平面は、前記第2部位の平面に対して平行ではない、請求項3に記載の電子アセンブリ。
【請求項5】
前記第1部位の平面は、前記第2部位の平面に対して垂直ではない、請求項4に記載の電子アセンブリ。
【請求項6】
前記アンテナパッチは、前記可撓性部に結合される、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項7】
前記可撓性部は第1可撓性部であり、前記アンテナパッチ支持部はさらに第2可撓性部および剛性部を有し、前記剛性部は前記第1可撓性部および前記第2可撓性部の間にある、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項8】
前記ICパッケージと、前記アンテナパッチとは、前記アンテナパッチ支持部の同一面に結合される、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項9】
前記ICパッケージは、複数のアンテナパッチがエッジファイヤアレイとして作用するための、リフレクタまたはグランドプレーンを提供するコンフォーマルシールドを有する、請求項1に記載の電子アセンブリ。
【請求項10】
ディスプレイと、
バックカバーと、
前記バックカバーと、前記ディスプレイとの間のアンテナアレイとを備え、
前記アンテナアレイの平面は、前記ディスプレイまたは前記バックカバーに対して平行ではなく、
前記アンテナアレイは、支持部に取り付けられ、
前記支持部は、可撓性部と他部位を含み、
前記可撓性部は、前記他部位よりも薄い、通信デバイス。
【請求項11】
前記アンテナアレイは第1アンテナアレイであって、
前記通信デバイスはさらに、
前記バックカバーと、前記ディスプレイとの間の第2アンテナアレイを備え、
前記第2アンテナアレイの平面は、前記第1アンテナアレイの平面に対して平行ではない、請求項10に記載の通信デバイス。
【請求項12】
前記第2アンテナアレイの前記平面は、前記第1アンテナアレイの前記平面に対して垂直である、請求項11に記載の通信デバイス。
【請求項13】
前記第2アンテナアレイの前記平面は、前記第1アンテナアレイの前記平面に対して垂直ではない、請求項11に記載の通信デバイス。
【請求項14】
前記通信デバイスの側面を提供するハウジングをさらに備える、請求項10に記載の通信デバイス。
【請求項15】
前記アンテナアレイの前記平面は、前記通信デバイスの近接する側面に対して平行である、請求項14に記載の通信デバイス。
【請求項16】
前記アンテナアレイの前記平面は、前記通信デバイスの近接側面に対して平行ではない、請求項14に記載の通信デバイス。
【請求項17】
通信デバイスの製造方法であって、
前記通信デバイスのハウジング内に、少なくとも1つの可撓性部と他部位を有するアンテナモジュールを配置する段階であって、前記少なくとも1つの可撓性部は前記他部位よりも薄い、配置する段階と、
前記少なくとも1つの可撓性部を屈曲させる段階と、を含む方法。
【請求項18】
前記アンテナモジュールを、前記少なくとも1つの可撓性部の屈曲を維持するように、前記通信デバイス内に固定する段階をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記アンテナモジュールは、前記可撓性部上に、少なくとも1つのアンテナユニットを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの可撓性部を屈曲させる段階は、前記少なくとも1つの可撓性部を前記アンテナモジュールの集積回路(IC)パッケージを覆うように折り曲げる段階を含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ハンドヘルドコンピューティングデバイスおよび無線アクセスポイントなどの無線通信デバイスは、アンテナを有する。通信が行われ得る周波数は、とりわけアンテナまたはアンテナアレイの形状および配置に依存し得る。
【図面の簡単な説明】
【0002】
実施形態は、以下の詳細な説明を添付図面と併せると容易に理解されよう。本説明を容易にすべく、同様の参照符号は同様の構造的要素を指す。
添付図面の図中に、実施形態を限定的ではなく、例示的に示す。
【0003】
【
図1】各種実施形態に係る、アンテナモジュールの側断面図である。
【0004】
【
図2】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図3】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図4】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【0005】
【
図5】各種実施形態に係る、例示的アンテナパッチの上面図である。
【0006】
【
図6】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図7】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図8】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図9】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図10】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【
図11】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の側断面図である。
【0007】
【
図12】各種実施形態に係る例示的アンテナパッチの側断面図である。
【
図13】各種実施形態に係る例示的アンテナパッチの側断面図である。
【0008】
【
図14】各種実施形態に係る、アンテナモジュールに含まれ得る集積回路(IC)パッケージの側断面図である。
【0009】
【
図15A】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールを示す。
【
図15B】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールを示す。
【
図15C】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールを示す。
【0010】
【
図16A】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの側断面図である。
【
図16B】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの側断面図である。
【
図17】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの側断面図である。
【
図18】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの側断面図である。
【0011】
【
図19】各種実施形態に係る、アンテナ基板における例示的アンテナパッチ配置の底面図である。
【
図20】各種実施形態に係る、アンテナ基板における例示的アンテナパッチ配置の底面図である。
【0012】
【
図21】各種実施形態に係る、アンテナ基板内の、例示的アンテナパッチ配置の側断面図である。
【0013】
【
図22】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有する通信デバイスの部位の側断面図である。
【0014】
【
図23】各種実施形態に係る、アンテナモジュールおよび回路基板を有する例示的アセンブリの側断面図である。
【
図24】各種実施形態に係る、アンテナモジュールおよび回路基板を有する例示的アセンブリの側断面図である。
【0015】
【
図25A】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有する例示的通信デバイスの各種図である。
【
図25B】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有する例示的通信デバイスの各種図である。
【0016】
【
図26A】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有する例示的通信デバイスの各種図である。
【
図26B】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有する例示的通信デバイスの各種図である。
【0017】
【
図27】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の上面図である。
【0018】
【
図28】各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具に結合された、
図27のアンテナ基板の側断面図である。
【0019】
【
図29】各種実施形態に係る、例示的アンテナ基板の上面図である。
【0020】
【
図30】各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具に結合された、
図29のアンテナ基板の側断面図である。
【0021】
【
図31A】それぞれ、各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具に結合されたアンテナ基板の上面図および側断面図である。
【
図31B】それぞれ、各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具に結合されたアンテナ基板の上面図および側断面図である。
【0022】
【
図32】各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具に結合されたアンテナ基板の側断面図である。
【0023】
【
図33】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの展開斜視図である。
【
図34】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの展開斜視図である。
【
図35】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの展開斜視図である。
【
図36】各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの展開斜視図である。
【0024】
【
図37A】それぞれ、各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの上面および底面斜視図である。
【
図37B】それぞれ、各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュールの上面および底面斜視図である。
【0025】
【
図38】各種実施形態に係る、アンテナモジュールを有するハンドヘルド通信デバイスの斜視図である。
【0026】
【
図39】各種実施形態に係る、複数のアンテナモジュールを有するノート型通信デバイスの斜視図である。
【0027】
【
図40】本明細書に開示の実施形態のいずれかに係る、アンテナモジュールに含まれ得るウェハとダイの上面図である。
【0028】
【
図41】本明細書に開示の実施形態のいずれかに係る、アンテナモジュールに含まれ得るICデバイスの側断面図である。
【0029】
【
図42】本明細書に開示の実施形態のいずれかに係る、アンテナモジュールに含まれ得るICデバイスアセンブリの側断面図である。
【0030】
【
図43】本明細書に開示の実施形態のいずれかに係る、アンテナモジュールに含まれ得る例示的通信デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
従来のミリ波用アンテナアレイは、14層を超える(例えば、18層を超える)誘電体/金属積層体を有する回路基板を使用して、所望の性能実現を図っていた。そのような基板は通常、高価で歩留まりも悪く、さらに金属密度と誘電体厚のバランスも悪い。さらに、そのような基板は、試験するのが困難であり得、規制遵守のために必要なシールディングが容易に組み込み可能でない場合もある。
【0032】
本明細書では、コンパクトな形態で、ミリ波通信を可能にし得る、アンテナ基板、集積回路、ICパッケージ、アンテナモジュール、通信デバイスが開示される。本明細書に開示のいくつかの実施形態では、アンテナモジュールは、設計自由度および歩留まりの向上のため、別々に製造されて組み立てられ得る、アンテナ基板と、1または複数のICパッケージを備え得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュールは、動作または設置時に反りがほとんど、もしくは全くなく、容易に組み立てられ、低コストで、迅速に出荷でき、運搬管理が良好で、さらに/あるいは熱性能が良好であり得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュールは、既存のモジュールに、異なるアンテナ、および/またはICパッケージを交換可能とし得る。
【0033】
以下の詳細な説明において、参照は、同様の参照番号が全体を通じて同様の部分を示す本明細書の一部を形成する添付の図面に対して行われ、添付の図面には、実例として行われ得る実施形態が示される。なお、本開示の範囲から逸脱することなく、その他実施形態が利用され得、構造的または論理的変更がなされ得る。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味において解釈されないものとする。
【0034】
様々な動作が、特許請求された主題の理解に最も寄与する態様で、複数の別個の処理または動作として順番に記載され得る。しかしながら、説明の順番は、これらの動作が必ず順番に依存することを示唆するものと解釈されるべきではない。具体的に、これらの動作は、提示の順序で実行されなくてよい。記載された動作は、説明する実施形態とは異なる順序で実行され得る。様々な追加の動作が実行されてよく、および/または、追加の実施形態において、記載した動作は省略されてよい。
【0035】
本開示の目的として、「Aおよび/またはB」と言う文言は、(A)、(B)、または(AおよびB)を意味する。本開示の目的のため、「A、Bおよび/またはC」という文言は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、BおよびC)を意味する。図面は必ずしも実寸通りではない。図面の多くは、平坦な壁、直角の角を有する直線的構造を示すが、これはあくまで図示簡略化のためである。これら技術を使用してできた実際のデバイスは、丸角、表面粗さ、およびその他特徴を呈する。
【0036】
説明は、「一実施形態において」または「実施形態において」という文言を用いるが、これらのそれぞれは、同一のまたは異なる実施形態のうちの1または複数を指し得る。更に、本開示の複数の実施形態に対して用いられる、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」等の用語は類義語である。本明細の記載の「パッケージ」と、「ICパッケージ」とは同義である。ある寸法範囲の説明における、「XからY」という表現は、XとYを含む範囲を指す。便宜上、「
図15」という表現は、
図15A、
図15Bおよび
図15Cをまとめて表し得、「
図16」という表現は、
図16A、
図16Bをまとめて表し得、その他同様である。
【0037】
添付の図面のいずれかを参照に記載される特徴のいずれかは、アンテナ基板102、アンテナモジュール100、または通信デバイス151を形成する任意のその他特徴と、適宜組み合され得る。図中、多くの要素が別の図と共通している。記載簡略化のため、これら要素の説明は繰り返さない。これら要素は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかの形態を取り得る。
【0038】
図1は、各種実施形態に係る、アンテナモジュール100の側断面図である。アンテナモジュール100は、アンテナ基板102に結合されたICパッケージ108を備え得る。後段でさらに説明するように、アンテナモジュール100は、RFヘッドを提供し得、ケーブルまたはその他接続により、回路基板に結合され得る。
図1には単一のICパッケージ108を示すが、アンテナモジュール100は(例えば、
図34から37を参照に後述するように)複数のICパッケージ108を備え得る。後段でさらに詳述するように、アンテナ基板102は、1または複数のアンテナユニット104(不図示)にICパッケージ108内の回路の制御下で電磁波を送受信可能とし得る、(例えば、1または複数の誘電体材料を通じた導電性ビアおよびラインにより提供された)導電性経路と、無線周波数(RF)送信構造(例えば、ストリップライン、マイクロストリップライン、共面導波路等のアンテナ給電構造)とを備え得る。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108は二次相互接続(second-level interconnect(不図示だが、
図14を参照に後述))により、アンテナ基板102に結合され得る。いくつかの実施形態において、アンテナ基板102の少なくとも一部は、プリント回路板(PCB)技術を使用して作成され得、2から8個のPCB層を有し得る。ICパッケージ108およびアンテナ基板102の例について、詳細に後述する。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は、異なるアンテナユニット104をそれぞれ制御するのに、異なるICパッケージ108を備え得る。別の実施形態では、アンテナモジュール100は、複数のアンテナユニット104を制御する回路を有する単一のICパッケージ108を備え得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100の総z高は、3ミリメートル未満(例えば、2ミリメートルと3ミリメートルの間)であり得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は単一のアンテナ基板102に結合された複数のICパッケージ108を備え得る。別のいくつかの実施形態では、アンテナモジュール100は単一のICパッケージ108に結合された複数のアンテナ基板102を備え得る。
【0039】
図2から4は、各種実施形態に係る例示的アンテナ基板102の側断面図である。
図2は、アンテナパッチ支持部110に結合された1または複数のアンテナユニット104を備えるアンテナ基板102の例の、概略的表示である。いくつかの実施形態において、アンテナユニット104は、アンテナユニット104の導電性材料と導電性接触する、アンテナパッチ支持部110を通じた導電性材料経路により、アンテナパッチ支持部110に電気的に結合し得る。一方、別の実施形態では、アンテナユニット104はアンテナパッチ支持部110に機械的に結合し得るが、アンテナパッチ支持部110を通じた導電性材料経路に非接触であり得る。いくつかの実施形態において、アンテナパッチ支持部110の少なくとも一部は、PCB技術により生成され得、2から8個のPCB層を備え得る。
図2(およびその他添付図)では、アンテナユニット104が具体的に示されているが、これは単に例示であり、アンテナ基板102はより少ない、または多くのアンテナユニット104を備え得る。例えば、アンテナ基板102は4個のアンテナユニット104(例えば、
図29から31および39を参照して後述するように、線形アレイに配置)、8個のアンテナユニット104(例えば、
図35、37、38を参照して後述するように、1本の線形アレイ、または2本の線形アレイに配置)、16個のアンテナユニット104(例えば、
図34、36を参照して後述するように、4×4アレイに配置)、32個のアンテナユニット104(例えば、
図34、36を参照して後述するように、2つの4×4アレイに配置)を備え得る。いくつかの実施形態において、アンテナユニット104は表面実装コンポーネントであり得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は、複数の通信帯域(例えば、デュアルバンド動作、またはトライバンド動作)に対応するため、アンテナユニット104のアレイを1または複数備え得る。例えば、本明細書に開示のアンテナモジュール100のいくつかは、28ギガヘルツ、39ギガヘルツ、および60ギガヘルツでのトライバンド動作に対応し得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュール100は、24.5ギガヘルツから29ギガヘルツ、37ギガヘルツから43ギガヘルツ、57ギガヘルツから71ギガヘルツでのトライバンド動作に対応し得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュール100は、5G通信および60ギガヘルツ通信に対応し得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュール100は、28ギガヘルツおよび39ギガヘルツ通信に対応し得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュール100は、ミリ波通信に対応し得る。本明細書に開示の各種アンテナモジュール100は、高周波数帯と、低周波数帯に対応し得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102は、アンテナパッチ支持部110に、接着剤で結合されたアンテナユニット104を備え得る。
図3は、アンテナパッチ支持部110が、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面上の接着剤106とを備える、アンテナ基板102を示す。本明細書において、「導電性コンタクト」とは、異なる複数のコンポーネント間の界面となる、導電性材料(例えば、金属)の一部を指し得る。導電性コンタクトはコンポーネントの表面に対して凹むか、面一か、離間するように延在し得、任意の適切な形態であり得る(例えば、導電性パッドまたはソケット)。回路基板112は、トレースと、ビアと、当分野で周知の、導電性材料(例えば、銅などの金属)製のその他構造を有し得る。回路基板112における導電性構造は、誘電体材料により互いに電気的に絶縁し得る。任意の適切な誘電体材料が使用され得る(例えば、積層材料)。いくつかの実施形態において、誘電体材料は有機誘電体材料、難燃性グレード4材料(FR-4)、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリイミド材料、ガラス強化エポキシマトリクス材料、または低誘電率および超低誘電率誘電体(例えば、炭素ドープ誘電体、フッ素ドープ誘電体、多孔質誘電体、および有機高分子誘電体)であり得る。
【0042】
図3の実施形態において、アンテナユニット104は接着剤106に貼り付けられ得る。接着剤106は非導電性であり得、したがってアンテナユニット104は導電性材料経路により回路基板112に電気的に結合されなくてよい。いくつかの実施形態において、接着剤106はエポキシであり得る。接着剤106の厚さにより、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離が制御され得る。
図3(および添付図面のその他)のアンテナ基板102がアンテナモジュール100で使用された場合、ICパッケージ108は、導電性コンタクト118の一部に結合され得る。いくつかの実施形態において、
図3の回路基板112の厚さは、1ミリメートル未満(例えば、0.35ミリメートルから0.5ミリメートル)であり得る。いくつかの実施形態において、アンテナユニット104の厚さは、1ミリメートル未満(例えば、0.4ミリメートルから0.7ミリメートル)であり得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102は、アンテナパッチ支持部110に半田で結合されたアンテナユニット104を備え得る。
図4は、アンテナパッチ支持部110が、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト116とを備える、アンテナ基板102を示す。アンテナユニット104は、アンテナユニット104の導電性コンタクト120と、導電性コンタクト116との間の半田122(またはその他二次相互接続)により、回路基板112に固定され得る。いくつかの実施形態において、導電性コンタクト116/半田122/導電性コンタクト120により、アンテナユニット104に対して信号が送受信され得る導電性材料経路が提供され得る。別の実施形態では、導電性コンタクト116/半田122/導電性コンタクト120は、アンテナユニット104と、アンテナパッチ支持部110との間の機械的結合のためのみに使用され得る。半田122(またはその他相互接続)の高さにより、アンテナユニット104と回路基板112の近接側面との間の距離が制御され得る。
図5は、各種実施形態に係る、
図4のアンテナ基板102のようなアンテナ基板102内で使用され得る、例示的アンテナユニット104の上面図である。
図5のアンテナユニット104は、一面に規則的に分散した複数の導電性コンタクト120を有し得る。導電性コンタクト120を有するその他アンテナユニット104は、導電性コンタクト120の配置が異なり得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板はブリッジ構造に結合されたアンテナユニット104を有し得る。
図6は、アンテナパッチ支持部110が、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面に固定されたブリッジ構造124とを備える、アンテナ基板102を示す。ブリッジ構造124は、ブリッジ構造124の内側面に結合された1または複数のアンテナユニット104と、ブリッジ構造124の外側面に結合された1または複数のアンテナユニット104とを有し得る。
図6の実施形態において、アンテナユニット104は接着剤106によりブリッジ構造124に結合される。
図6の実施形態において、ブリッジ構造124は接着剤106により回路基板112に結合され得る。接着剤106の厚さと、ブリッジ構造124の寸法(即ち、回路基板112の内側面と、近接側面との間の距離、およびブリッジ構造124の内側面と、外側面との間の厚さ)により、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離(「内側」アンテナユニット104と、「外側」アンテナユニット104との間の距離を含む)が制御され得る。ブリッジ構造124は任意の適切な材料製であり得る。例えば、ブリッジ構造124は、非導電性プラスチックにより形成され得る。いくつかの実施形態において、
図6のブリッジ構造124は、3D印刷技術を使用して製造され得る。いくつかの実施形態において、
図6のブリッジ構造124は、内側面を画定する凹部として、PCBにより作成され得る(例えば、凹型基板製造技術を使用)。
図6の実施形態において、ブリッジ構造124は、アンテナモジュール100の帯域幅を広げるように、アンテナユニット104および回路基板112の間に、空気間隙149を導入し得る。
【0045】
図7は、
図6のアンテナ基板102と同様だが、ブリッジ構造124が湾曲した(例えば、アーチ形状を有する)、アンテナ基板102を示す。このようなブリッジ構造124は、例えば可撓性プラスチックまたはその他材料により形成され得る。
図7は、アンテナパッチ支持部110が、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面に固定されたブリッジ構造124とを備える、アンテナ基板102を示す。ブリッジ構造124は、ブリッジ構造124の内側面に結合された1または複数のアンテナユニット104と、ブリッジ構造124の外側面に結合された1または複数のアンテナユニット104とを有し得る。
図7の実施形態において、アンテナユニット104は接着剤106によりブリッジ構造124に結合される。
図6の実施形態において、ブリッジ構造124は接着剤106により回路基板112に結合され得る。接着剤106の厚さと、ブリッジ構造124の寸法(即ち、回路基板112の内側面と、近接側面との間の距離、およびブリッジ構造124の内側面と、外側面との間の厚さ)により、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離(「内側」アンテナユニット104と、「外側」アンテナユニット104との間の距離を含む)が制御され得る。
図7のブリッジ構造124は任意の適切な材料製であり得る。例えば、ブリッジ構造124は、非導電性プラスチックにより形成され得る。
図7の実施形態において、ブリッジ構造124は、アンテナモジュール100の帯域幅を広げるように、アンテナユニット104および回路基板112の間に、空気間隙149を導入し得る。
【0046】
図8は、
図6および7のアンテナ基板102と同様だが、ブリッジ構造124自体が平坦回路基板または導電性コンタクト126付きのその他構造であるアンテナ基板102を示す。ブリッジ構造124は、導電性コンタクト126と、回路基板112の導電性コンタクト116との間の半田122(またはその他相互結合)により、回路基板112に結合され得る。
図8のアンテナ基板102において、アンテナパッチ支持部110は、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面に固定されたブリッジ構造124とを備える。ブリッジ構造124は、ブリッジ構造124の内側面に結合された1または複数のアンテナユニット104と、ブリッジ構造124の外側面に結合された1または複数のアンテナユニット104とを有し得る。
図8の実施形態において、アンテナユニット104は接着剤106によりブリッジ構造124に結合される。接着剤106の厚さと、半田122の高さと、ブリッジ構造124の寸法(即ち、内側面と、外側面との間の、ブリッジ構造124の厚さ)により、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離(「内側」アンテナユニット104と、「外側」アンテナユニット104との間の距離を含む)が制御され得る。
図8のブリッジ構造124は、任意の適切な材料で形成され得る。例えば、ブリッジ構造124は非導電性プラスチックまたはPCBで形成され得る。
図8の実施形態において、ブリッジ構造124は、アンテナモジュール100の帯域幅を広げるように、アンテナユニット104および回路基板112の間に、空気間隙149を導入し得る。
【0047】
図9は、
図8のアンテナ基板102と同様だが、ブリッジ構造124自体が平坦回路基板またはその他構造であるアンテナ基板102を示す。ブリッジ構造124と、それに結合されたアンテナユニット104は全て、接着剤106により回路基板112に結合される。
図9のアンテナ基板102において、アンテナパッチ支持部110は、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面に固定されたブリッジ構造124とを備える。ブリッジ構造124は、ブリッジ構造124の内側面に結合された1または複数のアンテナユニット104と、ブリッジ構造124の外側面に結合された1または複数のアンテナユニット104とを有し得る。
図9の実施形態において、アンテナユニット104は接着剤106によりブリッジ構造124に結合される。接着剤106の厚さと、ブリッジ構造124の寸法(即ち、内側面と、外側面との間の、ブリッジ構造124の厚さ)により、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離(「内側」アンテナユニット104と、「外側」アンテナユニット104との間の距離を含む)が制御され得る。
図9のブリッジ構造124は、任意の適切な材料で形成され得る。例えば、ブリッジ構造124は非導電性プラスチックまたはPCBで形成され得る。いくつかの実施形態において、回路基板112は1-2-1コア基板であり得、ブリッジ構造124は0-2-0コア基板であり得る。いくつかの実施形態において、回路基板112は、ブリッジ構造124の誘電体材料と異なる誘電体材料を使用し得(例えば、ブリッジ構造124はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはPTFEに基づく配合を含み得る)、回路基板112は別の誘電体材料を含み得る)。
【0048】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102は、アンテナユニット104と、アンテナ基板102のその他部位との間に空気間隙149を提供するように、アンテナユニット104「上方」に凹部を含み得る。
図10は、
図3のアンテナ基板102と同様だが、回路基板112が各アンテナユニット104「上方」に位置する凹部130を含む、アンテナ基板102を示す。これら凹部130は、アンテナユニット104とアンテナ基板102の他部との間に、性能向上を実現し得る空気間隙149を提供し得る。
図10の実施形態において、アンテナパッチ支持部110は、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面の接着剤106とを備える。アンテナユニット104は接着剤106に貼り付けられ得る。接着剤106は非導電性であり得、したがってアンテナユニット104は導電性材料経路により回路基板112に電気的に結合されなくてよい。いくつかの実施形態において、接着剤106はエポキシであり得る。接着剤106の厚さにより、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離が制御され得る。いくつかの実施形態において、凹部130は、200ミクロンから400ミクロンの深さを有し得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102は、アンテナユニット104「上方」ではなく、異なる複数のアンテナユニット104の回路基板112への取付位置の間に位置する凹部を有し得る。例えば、
図11は、
図10のアンテナ基板102と同様だが、回路基板112が、各アンテナユニット104「間」に位置する、追加の凹部132を含む、アンテナ基板102を示す。これら凹部132は、異なるアンテナユニット104を互いに分離することに寄与し得、これにより性能を向上する。
図11の実施形態において、アンテナパッチ支持部110は、(例えば2から8個のPCB層を有する)回路基板112と、回路基板112の一面上のソルダーレジスト114および導電性コンタクト118と、回路基板112の反対面の接着剤106とを備える。アンテナユニット104は接着剤106に貼り付けられ得る。接着剤106は非導電性であり得、したがってアンテナユニット104は導電性材料経路により回路基板112に電気的に結合されなくてよい。いくつかの実施形態において、接着剤106はエポキシであり得る。接着剤106の厚さにより、アンテナユニット104と、回路基板112の近接側面との間の距離が制御され得る。いくつかの実施形態において、凹部132は、200ミクロンから400ミクロンの深さを有し得る。いくつかの実施形態において、凹部132は、貫通孔であり得る(即ち、凹部132は、回路基板112を完全に貫通するように延在し得る)。
【0050】
任意の適切なアンテナ構造が、アンテナモジュール100のアンテナユニット104を提供し得る。いくつかの実施形態において、アンテナユニット104は1つ、2つ、または3つのアンテナ層を有し得る。例えば、
図12および13は、各種実施形態に係る、例示的アンテナユニット104の側断面図である。
図12において、アンテナユニット104は1つのアンテナパッチ172を有し、一方
図13では、アンテナユニット104は介在構造174により離間した、2つのアンテナパッチ172を有する。
【0051】
アンテナモジュール100に含まれたICパッケージ108は任意の適切な構造を有し得る。例えば、
図14は、アンテナモジュール100に含まれ得る、例示的ICパッケージ108を示す。ICパッケージ108は、一次相互接続(first-level interconnect)150により、1または複数のコンポーネント136が結合され得る、パッケージ基板134を有し得る。具体的には、パッケージ基板134の一面の導電性コンタクト146が、一次相互接続150により、コンポーネント136の面の導電性コンタクト148に結合され得る。
図14に示す一次相互接続150は半田バンプであるが、任意の適切な一次相互接続150が使用され得る。ソルダーレジスト114が、導電性コンタクト146周囲に配置され得る。パッケージ基板134は、誘電体材料を含み得、面間または各面の異なる部位の間の誘電体材料を通じて延在する導電性経路(例えば、導電性ビアおよびラインを含む)を有し得る。いくつかの実施形態において、パッケージ基板134は1ミリメートル未満(例えば、0.1ミリメートルから0.5ミリメートル)の厚さを有し得る。導電性コンタクト144は、パッケージ基板134の他面に配置され得、二次相互接続142により、アンテナモジュール100内のアンテナ基板102(不図示)にこれら導電性コンタクト144が結合され得る。
図14に示す二次相互接続142は半田ボール(例えば、ボールグリッドアレイ配置用)であるが、任意の適切な二次相互接続142が使用され得る(例えば、ピングリッドアレイ配置のピンまたはランドグリッドアレイ配置のランド)。ソルダーレジスト114が、導電性コンタクト144周囲に配置され得る。いくつかの実施形態において、コンポーネント136周囲に型材140が配置され得る(例えば、アンダーフィル材として、コンポーネント136およびパッケージ基板134の間)。いくつかの実施形態において、型材の厚さは1ミリメートル未満であり得る。型材140に使用され得る例示的材料は、適宜エポキシ型材を含む。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108に電磁シールディングを提供するため、コンポーネント136およびパッケージ基板134周囲にコンフォーマルシールド152が配置され得る。
【0052】
コンポーネント136は任意の適切なICコンポーネントを含み得る。いくつかの実施形態において、1または複数のコンポーネント136はダイを含み得る。例えば、1または複数のコンポーネント136はRF通信ダイであり得る。いくつかの実施形態において、コンポーネント136の1または複数はレジスタ、コンデンサ(例えば、バイパスコンデンサ)、インダクタ、DC-DC変換回路、またはその他回路要素を含み得る。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108はシステムインパッケージ(SiP)であり得る。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108はフリップチップ(FC)チップスケールパッケージ(CSP)であり得る。いくつかの実施形態において、1または複数のコンポーネント136は、ビームフォーミング、スキャニング、および/またはコードブック機能を実行するための命令でプログラムされたメモリデバイスを含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102のアンテナパッチ支持部110は、1または複数の可撓性部を含み得る。例えば、アンテナパッチ支持部110は、フレキシブルPCB(「フレキシブル回路」とも称する)を含み得る。アンテナパッチ支持部110は全体的に可撓性であり得、或いは別の実施形態では、1または複数の剛性部と、1または複数の可撓性部とを含み得る。この後者の実施形態は、「剛性/可撓性基板」とも称され得る。本明細書において、「可撓性部」を有するとされるアンテナパッチ支持部110は、全体的に可撓性であり得る。アンテナパッチ支持部110が可撓性部を有するいくつかの実施形態において、1または複数のアンテナユニット104は可撓性部上に配置され得、一部のアンテナユニット104が可撓性部上に配置され得、一部のアンテナユニット104が剛性部(存在する場合)上に配置され得、あるいは可撓性部上にアンテナユニットが配置されなくてよい。いくつかの実施形態において、アンテナ基板102の可撓性部(複数可)は、アンテナ基板102を別のコンポーネント(例えば、
図22を参照に後述する回路基板101)を電気的に接続するように使用され得る。
【0054】
アンテナパッチ支持部110の可撓性部は、任意の適切な技術と、任意の適切な材料を使用して作成され得る。例えば、アンテナパッチ支持部110の可撓性部は、導電性材料(例えば、銅、アルミ、銀など)が印刷または積層された、可撓性絶縁材(例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトンなど)を含み得る。アンテナパッチ支持部110の可撓性部は、1または複数の層の回路を含み得る。いくつかの実施形態において、アンテナパッチ支持部110の可撓性部は適宜、機械的支持を提供するため、1または複数の局部補強材に結合され得る。いくつかの実施形態において、アンテナパッチ支持部110の可撓性部は、アンテナパッチ支持部110の可撓性がより低い他の可撓性部より薄くて良い。例えば、アンテナパッチ支持部110が剛性/可撓性基板であれば、可撓性部(複数可)は剛性部(複数可)より厚くてよい。
【0055】
本明細書に開示されているアンテナ基板102のいずれかは、可撓性部を有するアンテナパッチ支持部110を備え得る。例えば、
図1から11を参照に上述した、または
図18から29を参照に後述するアンテナパッチ支持部110またはアンテナ基板102のいずれかは、1または複数の可撓性部を有し得るか、または1または複数の可撓性部を有するアンテナパッチ支持部110の一部であり得る。
図15から17は、可撓性部を含むアンテナモジュール100の各種例を示す。
図15から17のアンテナモジュール100のいずれかは、本明細書に開示のその他構造のいずれかを有し得る(例えば、
図15から17のアンテナモジュールのアンテナパッチ支持部110は、
図3から11を参照に上述したアンテナパッチ支持部110のいずれかの形態を含むか、その形態を取り得る)。
【0056】
図15Aおよび15Bは、2つの他部位113間に可撓性部115を有するアンテナパッチ支持部110を備えるアンテナモジュール100を示す。他部位113は、可撓性または剛性であり得る。可撓性部115は、アンテナパッチ支持部110を大きく損傷することなく、アンテナモジュール100を所望の構成に屈曲させるまたは捻ることを可能にし得る。
図15Aは、「平坦」構成を示し、
図15Bは、部位113の1つが他部位113に対して、角度θで配置された構成を示す。したがって、アンテナモジュール100の異なる複数の箇所が互いに同一平面とならないように、アンテナモジュール100を屈曲できるようにするヒンジとして、可撓性部115が作用し得る。
図15のアンテナモジュール100において、ICパッケージ108はアンテナパッチ支持部110の一面に設けられ、アンテナパッチ支持部110の反対面に複数のアンテナユニット104が設けられる(例えば、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに記載のとおり)。
図15の実施形態において、ICパッケージは部位113の1つに結合され、アンテナユニット104はその他の部位113に結合される。
図15に示したようなアンテナモジュール100は、通信デバイス内で、任意の所望の構成で配置され得る。例えば、
図15に示したようなアンテナモジュール100は、
図25を参照に後述するように、または
図26を参照に後述するように、通信デバイス151で使用され得る。より一般的に、アンテナモジュール100は、電子コンポーネント(例えば通信デバイス151内)に、非同一平面構成で取り付けられ得る(例えば
図27から32、37、38を参照に本明細書で記載される取付具のいずれかを使用する)。これにより、アンテナ基板102の異なる複数の箇所でのアンテナユニット104が、異なる複数の角度で放射および受信可能となる。或いは、アンテナユニット104が、実質的な「平坦」配置の場合とは異なる角度で放射および受信可能となる。いくつかの実施形態において、可撓性部115の厚さは、他部位113の厚さ未満であり得る。いくつかの実施形態において、他部位113は剛性であり得る(したがって、アンテナパッチ支持部110は剛性/可撓性基板であり得る)。いくつかの実施形態において、
図15のアンテナモジュール100は、さらなる可撓性部115または他部位113(不図示)を有し得る。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108およびアンテナユニット104は、
図15のアンテナパッチ支持部110の同一面上に配置され得る。
【0057】
いくつかの実施形態において、可撓性部115は、追加のコネクタおよびケーブルの必要性をなくすまたは低減しながら、通信デバイス151の各種その他電子コンポーネントへ制御および/またはRF信号を伝送するのに使用され得る。例えば、このような制御ラインにより、アンテナユニット114と、ICパッケージ108(例えば、アクティブRF ICチップ)とが如何に相互作用するかが制御され得る。可撓性部115を通じて伝送されるRF信号は、回路基板(例えば、マザーボードであり得る、後述の回路基板101)からの送信信号を伝送し得、これらRF信号は(例えば、アンテナモジュール100による後処理後に)アンテナユニットを介して放射され得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は1対の他部位113の間に、複数の可撓性部115を有し得る。例えば、
図15Cは、部位113-1(例えば、剛性部)が、2つの可撓性部115により、他部位113-2(例えば、剛性部)に結合された、アンテナモジュール100の斜視図である。部位113-2は、図示のように部位113-1の周りに延在する「L字型」を有し得、可撓性部115がそれぞれ、部位113-2の異なる「脚」に結合され得る。
図15Cのアンテナモジュール100のいくつかの実施形態において、部位113-2上に(例えば印刷により)大きなアンテナユニット104-1が配置され得、1または複数のより小さいアンテナユニット104-2が、大きなアンテナユニット104-1の境界内に、(例えば印刷により)配置され得る。大きなアンテナユニット104-1は、より小さなアンテナユニット104-2よりも低周波数で通信し得る。したがって、大きなアンテナユニット104-1の動作が、より小さなアンテナユニット104-2の動作と干渉することが避けられ得る(その逆も同様)。例えば、アンテナユニット104-1がWiFi、ロングタームエボリューション(LTE)、または全世界測位システム(GNSS)アンテナであり得、一方アンテナユニット104-2がミリ波アンテナであり得る。いくつかの実施形態において、アンテナユニット104-1は板状逆F型アンテナ(PIFA)であり得る。
【0059】
図16Aは、間に他部位113を挟む2つの可撓性部115を有するアンテナパッチ支持部110を備えるアンテナモジュール100を示す。他部位113は、可撓性または剛性であり得る。
図16のアンテナモジュール100の可撓性部115は、互いに実質的に同一平面となっているように示されているが、これは単に一構成に過ぎない。
図15を参照に上述したように、可撓性部115は所望の構成に屈曲され、または捻られ得る。
図16のアンテナモジュール100において、ICパッケージ108はアンテナパッチ支持部110の一面に設けられ、アンテナパッチ支持部110の反対面に複数のアンテナユニット104が設けられる(例えば、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに記載のとおり)。
図16の実施形態において、ICパッケージは部位113に結合され、1または複数のアンテナユニット104は各可撓性部115に結合される。
図16に示すようなアンテナモジュール100は、通信デバイス内で、任意の所望の構成で配置され得る。例えば、
図15に示すようなアンテナモジュール100は、
図25を参照に後述するように、または
図26を参照に後述するように通信デバイス151で使用され得る。より一般的に、アンテナモジュール100は、電子コンポーネント(例えば通信デバイス151内)に、非同一平面構成で取り付けられ得る(例えば
図27から32、37、38を参照に本明細書で記載される取付具のいずれかを使用する)。これにより、アンテナ基板102の異なる複数の箇所のアンテナユニット104が、異なる複数の角度で放射および受信可能となる。或いは、アンテナユニット104が、実質的な「平坦」配置の場合とは異なる角度で放射および受信可能となる。いくつかの実施形態において、可撓性部115の厚さは、他部位113の厚さ未満であり得る。いくつかの実施形態において、他部位113は剛性であり得る(したがって、アンテナパッチ支持部110は剛性/可撓性基板であり得る)。いくつかの実施形態において、
図16のアンテナモジュール100は、さらなる可撓性部115または他部位113(不図示)を有し得る。いくつかの実施形態において、ICパッケージ108とアンテナユニット104とは、
図16のアンテナパッチ支持部110の同一面上に配置され得る。
【0060】
図15を参照に上述したように、アンテナパッチ支持部110の可撓性部115により、アンテナモジュール100は複数の配向のうちのいずれかに配置され得る。例えば、
図16Bは部位113に「折り重ねられた」可撓性部115を有するアンテナモジュール100を示す。これにより、対応するアンテナユニット104は、ICパッケージ108上方向に照射が可能となる(また、例えば、ICパッケージ108のグランドを基準に使用し得る)。別の可撓性部115(および/または部位113の底面、不図示)に位置するアンテナユニット104は、ICパッケージ108下方向に照射し得る。したがって、
図16Bに示すようなアンテナモジュール100は全または多方向に照射が可能であり得る。1または複数のアンテナユニット104が、ICパッケージ108の「上方」に位置する配置によりさらに、本明細書に開示のアンテナモジュール100は、利用可能な空間がICパッケージ108の「下方」に限定されるのではなく、通信デバイス151内のICパッケージ108の「上方」にもが存在するという利点を享受でき得る。
【0061】
図17は、
図16のアンテナモジュール100と同様だが、アンテナユニット104が一方の可撓性部115に設けられ、コネクタ105が他方の可撓性部115に設けられたアンテナモジュール100を示す。コネクタ105は、アンテナモジュール100内外に信号を送信するのに使用され得る。いくつかの実施形態において、コネクタ105は同軸ケーブルコネクタまたは、その他任意のコネクタ(例えば、
図37および38を参照に後述するように、フラットケーブルコネクタ)であり得る。コネクタ105は、RF信号の送信に適し得、例えば
図17のアンテナモジュール100においては、ケーブルの代わりに、またはそれと共に使用され得る。
図17では単一のコネクタ105が示されているが、アンテナモジュール100は1または複数のコネクタ105を有し得る。さらに、
図17ではコネクタ105がアンテナパッチ支持部110の、アンテナユニット104と同一面にあるように示されているが、コネクタ105は、アンテナパッチ支持部110の反対面にあり得る。より一般的に、
図17のアンテナモジュール100の要素は、
図16を参照に上述した実施形態のいずれかの形態を取り得る。
【0062】
アンテナモジュール100内のアンテナユニット104のアレイは、複数の方法のいずれかの方法で使用され得る。例えば、アンテナユニット104のアレイは、ブロードサイドアレイ、またはエンドファイヤアレイとして使用され得る。アンテナユニット104のアレイがエンドファイヤアレイとして使用されるいくつかの実施形態において、ICパッケージ108上のコンフォーマルシールド152の側面は、エンドファイヤアレイのリフレクタまたはグランドプレーンを提供し得る。例えば
図18は、アンテナユニット104のアレイがエンドファイヤアレイとして使用されるアンテナモジュール100の例を示す。ここで、送信は、太線のアレイに示される方向に向けられる。この実施形態では、ICパッケージ108の側面上のコンフォーマルシールド152の部位が、アンテナユニット104のアレイがエンドファイヤアレイとして動作するためのリフレクタまたはグランドプレーンとして作用し得る。
図18に具体的なアンテナモジュール100を示すが、本明細書に開示の任意の適切なアンテナモジュール100が、
図18を参照に説明するようなエンドファイヤアレイとして動作し得る。
【0063】
複数のアンテナユニット104を備えるアンテナモジュール100においては、これら複数のアンテナユニット104は、任意の適切なとおりに配置され得る。例えば、
図19および20は、各種実施形態に係る、アンテナ基板102内のアンテナユニット104の例示的配置の底面図である。
図19の実施形態において、アンテナユニット104は、x方向に線形アレイとして配置され、各アンテナユニット104のx軸(各アンテナユニット104に近接する小矢印にて
図19に示す)が、線形アレイの軸に揃っている。別の実施形態では、アンテナユニット104は、それらの軸の1または複数がアレイの方向に揃わないように配置され得る。例えば、
図20は、アンテナユニット104がx方向の線形アレイに分散しているが、アンテナユニット104は(
図19の実施形態に対して)xy平面で回転されており、各アンテナユニット104のx軸が線形アレイの軸に揃っていない実施形態を示す。別の例として、
図21は、アンテナユニット104がx方向の線形アレイに分散しているが、アンテナパッチが(
図19の実施形態に対して)xz平面で回転されており、これにより、各アンテナユニット104のx軸が線形アレイの軸に揃っていない実施形態を示す。
図21の実施形態では、アンテナパッチ支持部110はアンテナユニット104を所望の角度に維持し得るアンテナ基板取付具164を備え得る。いくつかの実施形態において、
図20と21の「回転」が組み合わされ得る。即ち、アンテナユニット104がx方向に分散した線形アレイの一部である場合に、アンテナユニット104はxyおよびxz平面で回転される。いくつかの実施形態において、線形アレイ内の全てではなく一部のアンテナユニット104が、アレイの軸に対して「回転」され得る。アンテナユニット104をアレイの方向に対して回転することで、パッチ間結合が抑えられ得る(アンテナユニット104間で共振電流が相互に加算されることを抑えることによる)。これにより、インピーダンス帯域幅と、ビーム指向範囲の改善が図られる。
図19から21の配置(および当該配置の組合せ)は、本明細書において、アンテナユニット104が線形アレイから「回転ずれ」したと称される。
【0064】
図19から21では複数のアンテナユニット104が、単一のアンテナ基板102における共通アンテナパッチ支持部110に設置されるように示されているが、
図19から21の回転ずれ配置は、複数のアンテナユニット104が異なるアンテナ基板102間で分配されている場合にも利用され得る。例えば、異なる複数のアンテナ基板102が共通ICパッケージ108上に設置されている実施形態では、異なる複数のアンテナ基板102それぞれのアンテナユニット104が、共に線形アレイを提供し得、当該線形アレイに対して回転ずれし得る。
【0065】
本明細書に開示のアンテナモジュール100は、任意の適切な通信デバイス(例えば、無線通信機能を持つコンピューティングデバイス、無線通信回路を有するウェアラブルデバイスなど)に含まれ得る。
図22は、各種実施形態に係る、アンテナモジュール100を含む通信デバイス151の部位の側断面図である。具体的には、
図22に示す通信デバイス151は、スマートフォンまたはタブレット等のハンドヘルド通信デバイスであり得る。通信デバイス151は、金属またはプラスチック製筐体178に近接するガラスまたはプラスチックバックカバー176を有し得る。いくつかの実施形態において、筐体178はバックカバー176の内面上に積層され得、あるいは接着剤によりバックカバー176に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、筐体178の、バックカバー176に隣接する部位は、0.1ミリメートルから0.4ミリメートルの厚さを有し得る。そのような実施形態の一部では、筐体178の当該部位は、金属製であり得る。いくつかの実施形態において、バックカバー176は、0.3ミリメートルから1.5ミリメートルの厚さを有し得る。そのような実施形態の一部では、バックカバー176はガラス製であり得る。筐体178は、性能向上のため、アンテナモジュール100のアンテナユニット104(不図示)に位置合わせされた1または複数の窓181を有し得る。空気間隙180-1により、アンテナモジュール100の少なくとも一部がバックカバー176から離間し得る。いくつかの実施形態において、空気間隙180-1の高さは、0.5ミリメートルから3ミリメートルであり得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は回路基板101(例えば、マザーボード)の一面に取り付けられ得、その他コンポーネント129(例えば、その他ICパッケージ)は回路基板101の反対面に設けられ得る。いくつかの実施形態において、回路基板101は、0.2ミリメートルから1ミリメートル(例えば、0.3ミリメートルから0.5ミリメートル)の厚さを有し得る。別の空気間隙180-2が、回路基板101と、ディスプレイ182(例えば、タッチスクリーンディスプレイ)との間に配置され得る。別の実施形態では、アンテナモジュール100は回路基板101に設置されなくてもよく、その代わりに、アンテナモジュール100は筐体178(例えば後述のとおり)に直接固定されてよい。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100のアンテナユニット104(不図示)と、バックカバー176との間の間隔は、所望の性能を実現するため、数十ミクロン内となるように選択および制御され得る。空気間隙180-2は、通信デバイス151の前側のディスプレイ182から、アンテナモジュール100を離間し得る。いくつかの実施形態において、ディスプレイ182は、ディスプレイ182から熱を奪うため、空気間隙180-2に近接する金属層を有し得る。金属またはプラスチックハウジング184が、通信デバイス151の「側面」を提供し得る。
【0066】
アンテナモジュール100は、任意の適切なとおりに、通信デバイス151内の回路基板101に結合され得る。例えば、アンテナモジュール100は、ケーブル(例えば、同軸ケーブルまたはフラットプリント回路ケーブル)が嵌合し得るコネクタ105を有し得る。ケーブルは他端が、回路基板101(不図示)のコネクタ105に嵌合し得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100および回路基板101のコネクタ105は、介在するケーブルを使用せずに、互いに直接嵌合し得る。例えば、
図23および24は、アンテナモジュール100のコネクタ105-1が、回路基板101上のコネクタ105-2に直接嵌合することで、アンテナモジュール100および回路基板101が電気的に結合される、2つの異なる配置を示す。アンテナモジュール100のコネクタ105-1は適宜、アンテナ基板102またはICパッケージ108上に設置され得る。
図23の実施形態において、回路基板101およびアンテナモジュール100は、回路基板101が、アンテナモジュール100を実質的に「覆う」ように配向される。
図24の実施形態において、回路基板101およびアンテナモジュール100は、回路基板101およびアンテナモジュール100が互いに「ずれる」ように配向される。コネクタ105は、任意の適切な形態を取り得る。例えば、コネクタ105は、アンテナモジュール100および回路基板101の間でのRF信号の送信に適した同軸コネクタであり得る。さらに、アンテナモジュール100および回路基板101のそれぞれについて、単一のコネクタ105が示されているが、アンテナモジュール100および回路基板101は複数のコネクタ105により相互結合され得る。そのような実施形態では、アンテナモジュール100および回路基板101間のケーブルが不要になり得、通信デバイス151内のコンポーネントの複雑さおよび体積が低減し得る。
【0067】
上述のとおり、可撓性部115を有するアンテナモジュール100は通信デバイス151内で、任意の適切なとおりに配向され得る。具体的には、可撓性部115を有するアンテナモジュール100は、アンテナユニット104がディスプレイ182、バックカバー176、および/またはハウジング184に対して所望の角度に配置されるように、通信デバイス内でアンテナユニット104のアレイが配向されるように使用され得る。いくつかの実施形態において、ディスプレイ182、バックカバー176、および/またはハウジング184に対して、アンテナユニット104のアレイが「傾斜した」アンテナモジュール100は、同アレイからのエッジファイヤおよびブロードサイド放射カバレッジの組み合わせを実現し得る。いくつかの実施形態において、通信デバイス151内でアンテナユニット104配置される角度は、(例えば、ハンドヘルド通信デバイス151とガラスバックカバー176の)統合環境および所望用途に応じた、所望の空間的カバレッジを実現するように、アレイ放射方向を調整するように選択され得る。
【0068】
例えば、
図25は実質的に「平坦」な第1アンテナモジュール100-1と、第2アンテナモジュール100-2とを備える通信デバイス151を示す。第2アンテナモジュール100-2は、第2アンテナモジュール100-2の異なる複数の部位が、互いに同一平面とならないことを可能にするよう、ヒンジとして作用する可撓性部115を有する。
図25Aは、通信デバイス151外でアンテナモジュール100を示す「展開図」である。一方、
図25Bは、通信デバイス151内に位置するアンテナモジュール100を示す。
【0069】
図25の実施形態において、アンテナモジュール100-1はアンテナ基板102の一面にICパッケージ108を有し、反対面にアンテナユニット104のアレイが設けられている。アンテナモジュール100-1は、アンテナユニット104のアレイがバックカバー176の窓181に対して平行にかつ近接して配置されるように、通信デバイス151内に配置され得る。この窓181は、アンテナモジュール100-1と、外部環境との間のRF信号の送信が、窓181がない実施形態と比較して改善されることを可能にし得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100-1は、5G通信経路および60ギガヘルツ通信経路の両方に対して、放射ビームを生成し得る。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100-1に近接するオーディオスピーカ(不図示)が配置され得、窓181を通じてオーディオ信号を発し得る。窓181は、任意の適切な寸法を有し得る。いくつかの実施形態において、例えば、窓181は50平方ミリメートルから200平方ミリメートル(例えば、75平方ミリメートルから125平方ミリメートル)の面積を有し得る。いくつかの実施形態において、窓181はなくてよい。バックカバー176(
図25では不図示)に近接する筐体178にも窓179があり得る。いくつかの実施形態において、窓179はなくてよい。
【0070】
図25のアンテナモジュール100-2は、アンテナ基板102の、アンテナユニット104のアレイと同一面にICパッケージ108を有する。アンテナモジュール100-2は、
図15を参照に上述したのと実質的に同様の形態を有し得るが、ICパッケージ108と、アンテナユニット104とがアンテナパッチ支持部110の同一面上にある。アンテナモジュール100-2の可撓性部115はヒンジとして作用し得る。これにより、アンテナパッチ支持部110(
図25では符号を付さない)の、ICパッケージ108が結合される部位が、バックカバー176に対して平行になり得、アンテナパッチ支持部110の、アンテナユニット104が結合される部位が、バックカバー176カバーに対して垂直(かつ、ハウジング184により提供された通信デバイス151の側面に対して平行)になり得るように、アンテナモジュール100-2が通信デバイス151内に配置可能となる。いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100-2は、5G通信経路および60ギガヘルツ通信経路の両方に対して、放射ビームを生成し得る。いくつかの実施形態において、ハウジング184に窓187があり得る。アンテナユニット104のアレイは、窓187に対して平行にかつ近接して配置され得る。この窓187は、アンテナモジュール100-2と、外部環境との間のRF信号の送信を、窓187がない実施形態と比較して改善されることを可能にし得る。窓187は、任意の適切な寸法を有し得る。いくつかの実施形態において、例えば、窓187は50平方ミリメートルから200平方ミリメートル(例えば、75平方ミリメートルから125平方ミリメートル、または長方形状で、寸法が約5ミリメートル×18ミリメートル以上)の面積を有し得る。いくつかの実施形態において、窓187はなくてよい。
【0071】
図26は、第1アンテナモジュール100-1と、第2アンテナモジュール100-2とを備える別の例示的通信デバイス151を示す。
図26の第1および第2アンテナモジュール100はそれぞれ、ヒンジとして作用して、アンテナモジュール100の異なる複数の部分が、互いに同一平面とならないことを可能にする可撓性部115を有する。
図26Aは、通信デバイス151の外部に位置するアンテナモジュール100を示す「展開図」である。一方、
図26Bは、通信デバイス151の内部に位置するアンテナモジュール100を示す。
【0072】
図26の実施形態において、アンテナモジュール100はアンテナ基板102の、アンテナユニット104のアレイと同一面にICパッケージ108を有し、アンテナモジュール100は、
図15を参照に上述したのと実質的に同様の形態を有し得るが、ICパッケージ108と、アンテナユニット104とがアンテナパッチ支持部110の同一面上にある。アンテナモジュール100の可撓性部115はヒンジとして作用し得る。これにより、アンテナパッチ支持部110(
図26では符号を付さない)の、ICパッケージ108が結合される部位が、バックカバー176に対して平行になり得、アンテナパッチ支持部110の、アンテナユニット104が結合される部位が、バックカバー176カバーに対して平行にも垂直にもならない(そしてハウジング184により提供された通信デバイス151の側面に対して平行にも垂直にもならない)角度に配置され得るように、アンテナモジュール100が通信デバイス151内に配置可能となる。例えば、アンテナユニット104は、バックカバー176/ハウジング184に対して45度の角度で配向され得る。いくつかの実施形態において、ハウジング184内に窓187-1および187-2が存在し得る。アンテナモジュール100-1および100-2のアンテナユニット104のアレイが、それぞれ窓187-1および187-2に近接して配置され得る。これら窓187は上述のように、アンテナモジュール100間のRF信号の送信が改善されることを可能とし得る。いくつかの実施形態において、窓187は1個またはそれより少なくてよい。
【0073】
本明細書に開示のアンテナモジュール100は、任意の所望の方式で通信デバイス内に固定され得る。例えば、上述のように、いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は筐体178に固定され得る。後述の複数の実施形態において、通信デバイスの筐体178に、アンテナモジュール100(あるいは図示簡略化のため、アンテナ基板102)を固定するための取付具を参照するが、後述の取付具のいずれかは、アンテナモジュール100を通信デバイスの任意の適切な部位に固定するように使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、アンテナ基板102の固定され得る部位は、上述のようにアンテナパッチ支持部110の可撓性部115または他部位113であり得る。
【0074】
いくつかの実施形態において、アンテナ基板102はアンテナ基板102を筐体178に固定するために使用され得る切欠きを有し得る。例えば、
図27はアンテナ基板102の両長手端に2つの切欠き154を有する例示的アンテナ基板102の上面図である。
図27のアンテナ基板102は、アンテナモジュール100の一部であり得るが、図示簡略化のため、
図27ではアンテナ基板102のみが示される。
図28は、各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具164に結合された
図27のアンテナ基板102の側断面図である。具体的には、
図28のアンテナ基板取付具164は、アンテナ基板102の両長手端に、2つのアセンブリを有し得る。各アセンブリは、ボス160(筐体178上またはその一部)と、ボス160上面上のスペーサ162と、スペーサ162の孔を通じて延在し、ボス160のネジ穴にねじ込まれるネジ158とを有し得る。締められたネジ158により、スペーサ162と、ボス160の頂部との間で、アンテナ基板102が挟持され得る。ボス160の少なくとも一部が、近接する切欠き154内に設けられ得る。いくつかの実施形態において、
図27のアンテナ基板102の外寸法は、約5ミリメートル×約38ミリメートルであり得る。
【0075】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示のネジ158は、動作時にアンテナモジュール100から発生した熱を放散するために使用され得る。具体的には、いくつかの実施形態において、ネジ158は金属製であり得、ボス160および筐体178も金属製であり得る(または金属製でなくても高熱伝導率を有し得る)。動作時に、アンテナモジュール100から発生した熱は、ネジ158を通じて、アンテナモジュール100から離間するように筐体178内へと伝わり得る。これにより、過熱状態を緩和するか、防止する。いくつかの実施形態において、熱伝導率を上げるため、放熱グリースなどの、熱伝導材料(TIM)が、アンテナ基板102とネジ158/ボス160との間に存在し得る。
【0076】
いくつかの実施形態において、本明細書に開示のネジ158は、アンテナモジュール100の追加のアンテナとして使用され得る。そのようないくつかの実施形態では、ボス160(およびネジ158が接触する他の材料)は、プラスチック、セラミック、またはその他非導電性材料製であり得る。ネジ158の形状および位置は、ネジ158がアンテナ基板102のアンテナユニット104として作用するように選択され得る。
【0077】
アンテナ基板102は、切欠きの他の配置を含み得る。例えば
図29は、一方の長手端に切欠き154を有し、他方の長手端に近接する孔168を有する、例示的アンテナ基板102の上面図である。
図29のアンテナ基板102はアンテナモジュール100の一部であり得るが、図示簡略化のため、アンテナ基板102のみを
図29に示す。
図30は、各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具164に結合された
図29のアンテナ基板102の側断面図である。具体的には、
図30のアンテナ基板取付具164は、アンテナ基板102の両長手端に2つのアセンブリを有し得る。切欠き154に近接するアセンブリは、
図28を参照に上述したような、ボス160/スペーサ162/ネジ158の配置を含み得る。孔168に近接するアセンブリは、筐体178から延在するピン170を含み得る。締められたネジ158により、一方の長手端(ボス160の少なくとも一部が、近接する切欠き154内に設けられ得る)にて、スペーサ162と、ボス160の頂部との間で、アンテナ基板102が挟持され得る。他方の長手端は、孔168内のピン170により、xy平面内の移動が防止され得る。
【0078】
いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は、アンテナ基板102の長手端に加え、またはその代わりに、アンテナ基板102の長さに沿った1または複数の箇所で、通信デバイスに固定され得る。例えば、
図31Aおよび
図31Bはそれぞれ、各種実施形態に係る、アンテナ基板取付具164に結合されたアンテナ基板102の、上面図および側断面図である。
図31のアンテナ基板102はアンテナモジュール100の一部であり得るが、図示簡略化のため、アンテナ基板102のみを
図31に示す。
図31のアンテナ基板取付具164は、ボス160(筐体178上またはその一部)と、ボス160上面上のスペーサ162と、スペーサ162の孔を通じて延在し、ボス160のネジにねじ込まれるネジ158とを有する。
図31のボス160の外形は、四角い断面を有し得、スペーサ162は、ボス160の周りを回転することを防止されながら、ボス160を部分的に包含するように、その下面に四角い凹部を有し得る。締められたネジ158により、スペーサ162と、ボス160の頂部との間で、アンテナ基板102が挟持され得る。いくつかの実施形態において、アンテナ基板102はその長手方向長さに沿って切欠き154を有さなくてよいが(図示)、別の実施形態では、アンテナ基板102はその長手縁に沿って1または複数の切欠き154を有してよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100は、アンテナモジュール100(例えば、アンテナモジュール内のアンテナユニット104のアレイ)が、通信デバイスの表面に平行とならないように、当該表面に固定され得る。概して、アンテナユニット104は筐体178または通信デバイスの他の要素に対して、任意の所望の角度で配置され得る。
図32は、アンテナ基板102が、その下の筐体178の表面に対して角度を付けて保持され得る、アンテナ基板取付具164を示す。
図32のアンテナ基板102はアンテナモジュール100の一部であり得るが、図示簡略化のため、アンテナ基板102のみを
図32に示す。アンテナ基板取付具164は、
図28、30、および31のアンテナ基板取付具と同様であり得るが、アンテナ基板102が載置される、角度が付けられた部位を持つボス160を有し得る。ネジ158を締めると、アンテナ基板102は筐体178に対して所望の角度で保持され得る。
【0080】
本明細書に開示のアンテナ基板102、ICパッケージ108、および他の要素は、アンテナモジュール100内で、任意の適切な方式で配置され得る。例えば、アンテナモジュール100は、アンテナモジュール100内外に信号を送信するための1または複数のコネクタ105を有し得る。
図33から36は各種実施形態に係る、例示的アンテナモジュール100の展開斜視図である。
【0081】
図33の実施形態において、アンテナ基板102は4つのアンテナユニット104を備える。これらアンテナユニット104は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに従って、アンテナ基板102内に配置され得る(例えば、ブリッジ構造124上で、アレイの軸に対して凹部130/132が回転されるなど)。アンテナ基板102上に1または複数のコネクタ105が配置され得る。図示のとおり、これらコネクタ105は同軸ケーブルコネクタまたはその他任意のコネクタ(例えば、
図37、38を参照にして後述するフラットケーブルコネクタ)であり得る。コネクタ105は、例えばRF信号の送信に適し得る。ICパッケージ108は、パッケージ基板134と、パッケージ基板134に結合された1または複数のコンポーネント136と、コンポーネント136およびパッケージ基板134を覆うコンフォーマルシールド152とを備え得る。いくつかの実施形態において、4つのアンテナユニット104は、28/39ギガヘルツ通信用に1×4アレイを提供し得、60ギガヘルツダイポールの1×8アレイを提供し得る。
【0082】
図34の実施形態において、アンテナ基板102は、それぞれ4×4アレイに配置された、16個のアンテナユニット104を2組有する。これらアンテナユニット104は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに従って、アンテナ基板102内に配置され得る(例えば、ブリッジ構造124上で、アレイの軸に対して凹部130/132が回転されるなど)。
図34のアンテナモジュール100は2つのICパッケージ108を有する。一方のICパッケージ108は一方の組のアンテナユニット104に関連付けられ(その上に配置され)、他方のICパッケージ108は他方の組のアンテナユニット104に関連付けられる(その上に配置される)。いくつかの実施形態において、一方の組のアンテナユニット104は28ギガヘルツ通信をサポートし得、他方の組のアンテナユニット104は39ギガヘルツ通信をサポートし得る。ICパッケージ108はパッケージ基板134と、パッケージ基板134に結合された1または複数のコンポーネント136と、コンポーネント136およびパッケージ基板134を覆うコンフォーマルシールド152とを備え得る。1または複数のコネクタ105は、パッケージ基板134上に配置され得る。これらコネクタ105は図示のとおり、同軸ケーブルコネクタまたは、その他任意のコネクタ(例えば、
図37および38を参照に後述するように、フラットケーブルコネクタ)であり得る。コンフォーマルシールド152は、コネクタ105上まで延在しなくてよい。いくつかの実施形態において、
図34のアンテナモジュール100は、ルーターおよびカスタマ構内設備(CPE)での使用に適し得る。いくつかの実施形態において、アンテナ基板102の外寸は、約22ミリメートル×約40ミリメートルであり得る。
【0083】
図35の実施形態において、アンテナ基板102は、それぞれ1×4アレイに配置された、4個のアンテナユニット104を2組有する。いくつかの実施形態において、一方の組のアンテナユニット104は28ギガヘルツ通信をサポートし得、他方の組のアンテナユニット104は39ギガヘルツ通信をサポートし得る。これらアンテナユニット104は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに従ってアンテナ基板102内に配置され得る(例えば、ブリッジ構造124上で、アレイの軸に対して凹部130/132が回転されるなど)。アンテナ基板102上に1または複数のコネクタ105が配置され得る。図示のとおり、これらコネクタ105は同軸ケーブルコネクタまたはその他任意のコネクタ(例えば、
図37、38を参照にして後述するフラットケーブルコネクタ)であり得る。
図35のアンテナモジュール100は2つのICパッケージ108を有する。一方のICパッケージ108は一方の組のアンテナユニット104に関連付けられ(その上に配置され)、他方のICパッケージ108は他方の組のアンテナユニット104に関連付けられる(その上に配置される)。ICパッケージ108はパッケージ基板134と、パッケージ基板134に結合された1または複数のコンポーネント136と、コンポーネント136およびパッケージ基板134を覆うコンフォーマルシールド152とを備え得る。いくつかの実施形態において、アンテナ基板102の外寸は、約5ミリメートル×約32ミリメートルであり得る。
【0084】
図36の実施形態において、アンテナ基板102は、それぞれ4×4アレイに配置された、16個のアンテナユニット104を2組有する。これらアンテナユニット104は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに従ってアンテナ基板102内に配置され得る(例えば、ブリッジ構造124上で、アレイの軸に対して凹部130/132が回転されるなど)。
図36のアンテナモジュール100は4個のICパッケージ108を有する。2個のICパッケージ108は一方の組のアンテナユニット104に関連付けられ(その上に配置され)、その他2個のICパッケージ108は他方の組のアンテナユニット104に関連付けられる(その上に配置される)。ICパッケージ108はパッケージ基板134と、パッケージ基板134に結合された1または複数のコンポーネント136と、コンポーネント136およびパッケージ基板134を覆うコンフォーマルシールド(不図示)とを備え得る。1または複数のコネクタ105は、アンテナ基板102上に配置され得る。これらコネクタ105は図示のとおり、同軸ケーブルコネクタまたは、その他任意のコネクタ(例えば、
図37および38を参照に後述するように、フラットケーブルコネクタ)であり得る。
【0085】
図37Aおよび
図37Bは、各種実施形態に係る、別の例示的アンテナモジュール100の、それぞれ上面および底面斜視図である。
図37の実施形態において、アンテナ基板102は、それぞれ1×4アレイに配置された、4個のアンテナユニット104を2組有する。これらアンテナユニット104は、本明細書に開示されている実施形態のいずれかに従ってアンテナ基板102内に配置され得る(例えば、ブリッジ構造124上で、アレイの軸に対して凹部130/132が回転されるなど)。1または複数のコネクタ105はアンテナ基板102上に配置され得る。これらコネクタ105は、フラットケーブル196が結合され得る、フラットケーブルコネクタ(例えば、フレキシブルプリント回路(FPC)ケーブルコネクタ)であり得る。
図35のアンテナモジュール100は2つのICパッケージ108を有する。一方のICパッケージ108は一方の組のアンテナユニット104に関連付けられ(その上に配置され)、他方のICパッケージ108は他方の組のアンテナユニット104に関連付けられる(その上に配置される)。
図35のアンテナモジュール100も、両長手端に切欠き154を有し得る。
図37Aは、
図28のアンテナ基板取付具164(両長手端)と、
図31のアンテナ基板取付具164(中間部)とで固定されたアンテナモジュール100を示す。いくつかの実施形態において、
図37のアンテナモジュール100のアンテナユニット104は、垂直および水平偏波エッジファイヤアンテナのため、アンテナ基板102に近接する端を使用し得る。そのような実施形態では、ICパッケージ108のコンフォーマルシールド152が、基準として作用し得る。より一般的には、本明細書に開示のアンテナユニット104は、適宜ブロードサイドまたはエッジファイヤ用途に使用され得る。
【0086】
任意の適切な通信デバイスは、本明細書に開示の1または複数のアンテナモジュール100を備え得る。例えば、
図38は、各種実施形態に係る、アンテナモジュール100を備えるハンドヘルド通信デバイス198の斜視図である。具体的には、
図38は、ハンドヘルド通信デバイス198(
図22の通信デバイス151であり得る)の筐体178に結合された、
図37のアンテナモジュール100(および関連付けられるアンテナ基板取付具164)を示す。いくつかの実施形態において、ハンドヘルド通信デバイス198はスマートフォンであり得る。
【0087】
図39は、各種実施形態に係る、複数のアンテナモジュール100を備えるノート型通信デバイス190の斜視図である。具体的には、
図38は、ノート型通信デバイス190のキーボードの両側に、4つのアンテナユニット104を有するアンテナモジュール100を示す。アンテナユニット104は、ノート型通信デバイス190の外側ハウジング上のある面積を占め得る。当該面積は、おおよそ2つの隣接するユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタに必要な面積と等しいまたはそれより小さい(即ち、約5ミリメートル(高さ)×22ミリメートル(幅)×2.2ミリメートル(奥行き))。
図39のアンテナモジュール100は、デバイス190のハウジング(例えばABSプラスチック)内の動作用に調整され得る。いくつかの実施形態において、デバイス190内のアンテナモジュール100は、デバイス190のハウジングに対して、所望の角度で傾斜し得る。
【0088】
通信デバイス(例えば、固定無線アクセスデバイス)に含まれるアンテナモジュール100は、任意の所望の数のアンテナユニット104(例えば、4×8アンテナユニット104)を有するアンテナアレイを備え得る。
【0089】
添付図面の各種がICパッケージ108よりも大きなフットプリントを有するアンテナ基板102を示したが、アンテナ基板102とICパッケージ108(例えば、SiPであり得る)とは任意の適切かつ相対的な寸法を有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、アンテナモジュール100内のICパッケージ108のフットプリントは、アンテナ基板102のフットプリントよりも大きくなり得る。当該実施形態は、例えば、ICパッケージ108がコンポーネント136として複数のダイを含む場合に成立し得る。
【0090】
本明細書に開示のアンテナモジュール100は、任意の適切な電子コンポーネントを含むか、それに含まれ得る。
図40から43は、本明細書に開示のアンテナモジュール100のいずれかを含み得る、またはそれに含まれ得る装置の各種例を示す。
【0091】
図40は、本明細書に開示のアンテナモジュール100のいずれかに含まれ得る、ウェハ1500およびダイ1502の上面図である。例えば、ダイ1502は、ICパッケージ108(例えばコンポーネント136として)、またはアンテナユニット104内に含まれ得る。ウェハ1500は半導体材料で構成され得、ウェハ1500の表面上に形成される、IC構造を有する1または複数のダイ1502を含み得る。ダイ1502はそれぞれ、任意の適切なICを含む、半導体製品の反復単位であり得る。半導体製品作成完了後、ウェハ1500には、ダイ1502を互いに分離し、半導体製品の個別の「チップ」を提供する、ダイシング処理が施され得る。ダイ1502は、1または複数のトランジスタ(例えば、後述する
図41のトランジスタ1640の一部)および/またはトランジスタへ電気信号を伝送する支持回路、さらにその他任意のICコンポーネントを含み得る。いくつかの実施形態において、ウェハ1500またはダイ1502は、メモリデバイス(例えば、スタティックRAM(SRAM)デバイス、磁気RAM(MRAM)デバイス、抵抗変化型RAM(RRAM)デバイス、導電性ブリッジRAM(CBRAM)デバイスなどのランダムアクセスメモリ(RAM)デバイス)、論理デバイス(例えば、AND、OR、NAND、またはNORゲート)、または任意の適切な回路要素を含み得る。これらデバイスの複数が、単一のダイ1502上で組み合わせられ得る。例えば、複数のメモリデバイスで形成されたメモリアレイが、同一のダイ1502上に、処理デバイス(例えば、
図43の処理デバイス1802)として、または、メモリデバイスに情報を記憶するまたはメモリアレイに記憶された命令を実行するように構成されたその他論理として形成され得る。
【0092】
図41は、本明細書に開示されるアンテナモジュール100のいずれかに含まれ得るICデバイス1600の側断面図である。例えば、ICデバイス1600は、ICパッケージ108に(例えば、コンポーネント136として)含まれ得る。ICデバイス1600は、基板1602(例えば、
図40のウェハ1500)上に形成され得、ダイ(例えば、
図40のダイ1502)に含まれ得る。基板1602は、半導体材料系から構成される半導体基板であり得る。材料系は、例えば、n型またはp型材料系(または両方の組み合わせ)を含む。基板1602は、例えば、バルクシリコンを用いて形成された結晶性基板、またはシリコン・オン・インシュレータ(SOI)基礎構造を含み得る。いくつかの実施形態において、基板1602は、代替的な材料を用いて形成されてよい。これらは、シリコンと組み合わされてもされなくてもよく、ゲルマニウム、アンチモン化インジウム、テルル化鉛、ヒ化インジウム、リン化インジウム、ヒ化ガリウム、またはアンチモン化ガリウムを含むがこれらに限定されない。さらに、II-VI族、III-V族、またはIV族に分類される材料も、基板1602の形成に使用され得る。本明細書に、基板1602を形成し得る材料のいくつかの例を示すが、ICデバイス1600の基礎をなし得るあらゆる材料が使用され得る。基板1602は、単体化されたダイ(例えば、
図40のダイ1502)、またはウェハ(例えば、
図40のウェハ1500)の一部であり得る。
【0093】
ICデバイス1600は、基板1602上に配置された1または複数のデバイス層1604を含み得る。デバイス層1604は、基板1602上に形成された、1または複数のトランジスタ1640(例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET))の特徴を含み得る。デバイス層1604は、例えば、1または複数のソースおよび/またはドレイン(S/D)領域1620、S/D領域1620間のトランジスタ1640の電流フローを制御するゲート1622、および、S/D領域1620へ/から電気信号を伝送する1または複数のS/Dコンタクト1624を含み得る。トランジスタ1640は、明確性の目的のために図示されないが、デバイス分離領域、ゲートコンタクト、および同様のものなどの、追加の特徴を含み得る。トランジスタ1640は、
図41に示されるタイプおよび構成に限定されるものではなく、例えば、プレーナ型トランジスタ、非プレーナ型トランジスタ、または両方の組み合わせのような、多様な他のタイプおよび構成を含み得る。プレーナ型トランジスタは、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)、または高電子移動度トランジスタ(HEMT)を含み得る。非プレーナ型トランジスタは、ダブルゲートトランジスタまたはトライゲートトランジスタのようなFinFETトランジスタ、ならびにナノリボンおよびナノワイヤトランジスタのようなラップアラウンドまたはオールアラウンドゲートトランジスタを含み得る。
【0094】
各トランジスタ1640は、少なくとも2つの層、ゲート誘電体およびゲート電極で形成されたゲート1622を含み得る。ゲート誘電体は、1つの層または層のスタックを含み得る。1または複数の層は、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、および/または高誘電率誘電体材料を含み得る。高誘電率誘電体材料は、ハフニウム、ケイ素、酸素、チタン、タンタル、ランタン、アルミニウム、ジルコニウム、バリウム、ストロンチウム、イットリウム、鉛、スカンジウム、ニオビウム、および亜鉛のような元素を含み得る。ゲート誘電体において使用され得る高誘電率材料の例は、酸化ハフニウム、ハフニウムケイ素酸化物、酸化ランタン、ランタンアルミニウム酸化物、酸化ジルコニウム、ジルコニウムケイ素酸化物、酸化タンタル、酸化チタン、バリウムストロンチウムチタン酸化物、バリウムチタン酸化物、ストロンチウムチタン酸化物、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、鉛スカンジウムタンタル酸化物、および亜鉛ニオブ酸鉛を含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、高誘電率材料が用いられる場合にその品質を向上させるために、アニール処理が、ゲート誘電体上で実行され得る。
【0095】
ゲート電極は、ゲート誘電体上に形成され得、トランジスタ1640がp型金属酸化物半導体(PMOS)またはn型金属酸化物半導体(NMOS)トランジスタのいずれとされるかに応じて、少なくとも1つのp型仕事関数金属またはn型仕事関数金属を含み得る。いくつかの実装において、ゲート電極は、1または複数の金属層が仕事関数金属層であり、少なくとも1つの金属層が充填金属層である場合、2つまたはそれより多くの金属層のスタックからなり得る。さらなる金属層が、バリア層のような他の目的のために含まれ得る。PMOSトランジスタの場合、ゲート電極に使用され得る金属は、ルテニウム、パラジウム、プラチナ、コバルト、ニッケル、伝導性金属酸化物(例えば酸化ルテニウム)、および(例えば、仕事関数調整のために)NMOSトランジスタに関して後述される金属のいずれかを含むがこれらに限定されるものではない。NMOSトランジスタの場合、ゲート電極に使用され得る金属は、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、タンタル、アルミニウム、これらの金属の合金、これらの金属の炭化物(例えば、炭化ハフニウム、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、および炭化アルミニウム)、および(例えば、仕事関数調整のために)PMOSトランジスタに関して上述された金属のいずれかを含むが、これらに限定されるものではない。
【0096】
いくつかの実施形態において、ソース-チャネル-ドレイン方向に沿って、トランジスタ1640の断面として見た場合、ゲート電極はU字形構造からなり得、これは、基板の表面と実質的に平行な底部分と、基板上面と実質的に垂直な2つの側壁部とを含む。別の実施形態では、ゲート電極を形成する金属層の少なくとも1つは、単に、基板上面と実質的に平行なプレーナ型層であり得、基板上面と実質的に垂直な側壁部を含まない。別の実施形態では、ゲート電極は、U字形構造とプレーナ型の非U字形構造との組み合わせからなり得る。例えば、ゲート電極は、1または複数のプレーナ型の非U字形層の上に形成される1または複数のU字形金属層から成り得る。
【0097】
いくつかの実施形態において、ゲートスタックを挟む側壁スペーサの対が、ゲートスタックの対向面上に形成され得る。側壁スペーサは、窒化ケイ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、炭素でドープされた窒化ケイ素、およびケイ素酸窒化物のような材料から形成され得る。側壁スペーサを形成するプロセスは、当分野において周知であり、概して、堆積およびエッチング処理の工程を含む。いくつかの実施形態において、複数のスペーサ対が用いられ得る。例えば、側壁スペーサの2つの対、3つの対、または4つの対が、ゲートスタックの対向面上に形成され得る。
【0098】
S/D領域1620は、基板1602内で、各トランジスタ1640のゲート1622に隣接して形成され得る。 S/D領域1620は、例えば、注入/拡散プロセスまたはエッチング/成膜プロセスを用いて形成され得る。前者のプロセスでは、ホウ素、アルミニウム、アンチモン、リンのようなドーパント、またはヒ素が、基板1602にイオン注入され、S/D領域1620が形成され得る。ドーパントを活性化し、それらをさらに基板1602内へと拡散させるアニール処理を、イオン注入処理後に実行してよい。後者の処理では、まず基板1602をエッチングして、S/D領域1620の位置に凹部が形成され得る。S/D領域1620を生成するのに使用される材料を凹部に充填するため、エピタキシャル成膜処理がその後実行され得る。いくつかの形態では、S/D領域1620は、シリコンゲルマニウムまたは炭化ケイ素等のシリコン合金を使用して生成され得る。いくつかの実施形態において、エピタキシャル成膜されたシリコン合金は、ホウ素、ヒ素、またはリンのようなドーパントで、インサイチューでドープされ得る。いくつかの実施形態において、S/D領域1620は、ゲルマニウムもしくはIII-V族材料または合金のような1または複数の代替的な半導体材料を用いて形成され得る。さらなる実施形態において、金属および/または金属合金の1または複数の層が、S/D領域1620を形成するために用いられ得る。
【0099】
電力および/または入力/出力(I/O)信号のような電気信号が、デバイス層1604上に配置された1または複数のインターコネクト層(
図41においてインターコネクト層1606から1610して示される)を通じて、デバイス層1604のデバイス(例えば、トランジスタ1640)へ、および/またはここから伝送され得る。例えば、デバイス層1604の電気的導電性特徴(例えば、ゲート1622およびS/Dコンタクト1624)は、インターコネクト層1606-1610のインターコネクト構造1628と電気的に結合され得る。1または複数のインターコネクト層1606から1610は、ICデバイス1600のメタライゼーションスタック(「ILDスタック」とも称する)1619を形成し得る。
【0100】
インターコネクト構造1628は、インターコネクト層1606から1610内に配置され、多様な設計に従って、電気信号を伝送し得る。(具体的には、配置は、
図41に示されるインターコネクト構造1628の具体的な構成に限定されるものではない)。具体的な数のインターコネクト層1606から1610が
図41に示されているが、本開示の実施形態は、示されるものより多くのまたはこれより少ないインターコネクト層を有するICデバイスを含む。
【0101】
いくつかの実施形態において、インターコネクト構造1628は、金属のような導電性材料で充填されたライン1628aおよび/またはビア1628bを含み得る。ライン1628aは、デバイス層1604が形成される基板1602の表面と実質的に平行な面の方向に、電気信号を伝送するように配置され得る。例えば、ライン1628aは、
図41の観点から、ページの内外への方向に、電気信号を伝送し得る。電気信号を、デバイス層1604が形成される基板1602の表面に対して実質的に垂直な面の方向に、電気信号を伝送するように、ビア1628bが配置され得る。いくつかの実施形態において、ビア1628bは、異なるインターコネクト層1606から1610のライン1628aを電気的に相互結合し得る。
【0102】
図41に示すように、インターコネクト層1606から1610は、相互接続構造1628間に配置される誘電体材料1626を含み得る。いくつかの実施形態において、インターコネクト層1606から1610の異なるもののインターコネクト構造1628の間に配置される誘電体材料1626は、異なる組成を有し得、別の実施形態では、異なるインターコネクト層1606から1610の間の誘電体材料1626の組成は、同一であり得る。
【0103】
第1インターコネクト層1606はデバイス層1604の上方に形成され得る。いくつかの実施形態において、第1インターコネクト層1606は図示のようにライン1628aおよび/またはビア1628bを含み得る。第1インターコネクト層1606のライン1628aは、デバイス層1604のコンタクト(例えばS/Dコンタクト1624)と結合され得る。
【0104】
第2インターコネクト層1608は、第1インターコネクト層1606の上方に形成され得る。いくつかの実施形態において、第2インターコネクト層1608は、第2インターコネクト層1608のライン1628aを、第1インターコネクト層1606のライン1628aに結合するビア1628bを含み得る。ライン1628aおよびビア1628bは、明確性を目的として、各インターコネクト層内(例えば、第2インターコネクト層1608内)でラインにより構造的に画定されているが、いくつかの実施形態において、ライン1628aおよびビア1628bは、構造的におよび/または物質的に連続し得る(例えば、デュアルダマシンプロセス中に同時に充填され得る)。
【0105】
第3のインターコネクト層1610(および適宜追加のインターコネクト層)は、第2インターコネクト層1608または第1インターコネクト層1606に関して説明された同様の技術および構成に従って、第2インターコネクト層1608上に連続的に形成され得る。いくつかの実施形態において、ICデバイス1600においてメタライゼーションスタック1619の「より高い位置」に存在する(即ち、デバイス層1604からより離れた)インターコネクト層はより厚くなり得る。
【0106】
ICデバイス1600は、インターコネクト層1606から1610上に形成された、ソルダーレジスト材料1634(例えば、ポリイミドまたは同様の材料)と、1または複数の導電性コンタクト1636を有し得る。
図41において、導電性コンタクト1636はボンドパッドの形態を取るように示されている。導電性コンタクト1636は、インターコネクト構造1628と電気的に結合され、トランジスタ1640の電気信号を他の外部デバイスへ伝送するように構成され得る。例えば、半田接合は、1または複数の導電性コンタクト1636上に形成され、ICデバイス1600を含むチップを他のコンポーネント(例えば回路基板)と機械的および/または電気的に結合し得る。ICデバイス1600は、インターコネクト層1606から1610から電気信号を伝送する追加的または代替的な構造を含み得る。例えば、導電性コンタクト1636は、外部コンポーネントに電気信号を伝送する他の類似機能(例えばポスト)を含み得る。
【0107】
図42は、本明細書に開示の1または複数のアンテナモジュール100を含み得るICデバイスアセンブリ1700の側断面図である。具体的には、本明細書に開示の任意の適切なアンテナモジュール100により、ICデバイスアセンブリ1700のコンポーネントのいずれかが置き換えられ得る(例えば、アンテナモジュール100により、ICデバイスアセンブリ1700のICパッケージのいずれかが置き換えられ得る)。
【0108】
ICデバイスアセンブリ1700は、回路基板1702(例えばマザーボードであり得る)上に配置された複数のコンポーネントを有する。ICデバイスアセンブリ1700は、回路基板1702の第1面1740および回路基板1702の反対側の第2面1742上に配置されたコンポーネントを含む。概して、コンポーネントは面1740および1742の一面または両面上に配置され得る。
【0109】
いくつかの実施形態において、回路基板1702は、誘電体材料の層により互いに離間しながら、導電性ビアにより相互接続される複数の金属層を含むPCBであり得る。金属層の任意の1または複数が、所望の回路パターンにおいて、回路基板1702に結合されたコンポーネント間で電気信号を伝送するように(任意選択的、他の金属層と併せて)形成され得る。別の実施形態では、回路基板1702は非PCB基板であり得る。
【0110】
図42に示すICデバイスアセンブリ1700は、回路基板1702の第1面1740に、結合コンポーネント1716により結合されたパッケージ‐オン‐インターポーザ構造1736を有する。結合コンポーネント1716は、パッケージ‐オン‐インターポーザ構造1736を回路基板1702に電気的および機械的に結合し得、半田ボール(
図42に示す)、ソケットの雄雌部、接着剤、アンダーフィル材料、および/またはその他任意の電気および/または機械的結合構造を含み得る。
【0111】
パッケージ‐オン‐インターポーザ構造1736は、結合コンポーネント1718によってインターポーザ1704に結合されるICパッケージ1720を含み得る。結合コンポーネント1718は、結合コンポーネント1716を参照して上述した形態などの、用途に応じた任意の適切な形態を取り得る。
図42では単一のICパッケージ1720が示されているが、インターポーザ1704には複数のICパッケージが結合され得る。実際、さらなるインターポーザが、インターポーザ1704に結合され得る。インターポーザ1704は、回路基板1702とICパッケージ1720とを架橋するように使用される介在基板を提供し得る。ICパッケージ1720は例えば、ダイ(
図40のダイ1502)、ICデバイス(例えば
図41のICデバイス1600)、または任意の適切なコンポーネントであるか、それを含み得る。概して、インターポーザ1704は、より幅広のピッチに接続を広げてよく、または、異なる接続へと接続をリルートし得る。例えば、インターポーザ1704は回路基板1702の結合のため、ICパッケージ1720(例えば、ダイ)を結合コンポーネント1716のボールグリッドアレイ(BGA)導電性コンタクト組に結合し得る。
図42に示す実施形態において、ICパッケージ1720および回路基板1702はそれぞれ、インターポーザ1704の反対側に取り付けられる。別の実施形態では、ICパッケージ1720および回路基板1702はそれぞれ、インターポーザ1704の同一側に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、インターポーザ1704により3つ以上のコンポーネントが結合され得る。
【0112】
いくつかの実施形態において、インターポーザ1704は誘電体材料の層により互いに離間しながら、導電性ビアにより相互接続される複数の金属層を含むPCBであり得る。いくつかの実施形態において、インターポーザ1704は、エポキシ樹脂、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、無機充填剤を含むエポキシ樹脂、セラミック材料、またはポリイミドなどのポリマー材料により形成され得る。いくつかの実施形態において、インターポーザ1704は、剛性または可撓性の交互の材料で形成され得、当該材料は、半導体基板での用途として上述した同一の材料を含み得る。その例として、シリコン、ゲルマニウム、並びに他のIII‐V族およびIV族の材料等が挙げられる。インターポーザ1704は、金属インターコネクト1708、シリコン貫通ビア(TSV)1706を含むがこれに限定されないビア1710を含み得る。インターポーザ1704は、受動デバイスおよび能動デバイスの両方を含む埋め込みデバイス1714をさらに含み得る。そのようなデバイスとしては、コンデンサ、デカップリングコンデンサ、抵抗器、インダクタ、ヒューズ、ダイオード、変圧器、センサ、静電気放電(ESD)デバイス、およびメモリデバイスが含まれ得る、これに限定されるものではない。RFデバイス、電力増幅器、電力管理デバイス、アンテナ、アレイ、センサ、メムス(micro electro mechanical system略してMEMS)デバイスのようなより複雑なデバイスも、インターポーザ1704上に形成され得る。パッケージ‐オン‐インターポーザ構造1736は、本技術において公知のパッケージ‐オン‐インターポーザ構造のいずれかの形態を取り得る。
【0113】
ICデバイスアセンブリ1700は、結合コンポーネント1722によって回路基板1702の第1面1740に結合されるICパッケージ1724を含み得る。結合コンポーネント1722は、結合コンポーネント1716を参照に上述した実施形態のいずれかの形態をとり得、ICパッケージ1724は、ICパッケージ1720を参照に上述した実施形態のいずれかの形態を取り得る。
【0114】
図42に示すICデバイスアセンブリ1700は、結合コンポーネント1728により、回路基板1702の第2面1742に結合されるパッケージ‐オン‐パッケージ構造1734を有する。パッケージ‐オン‐パッケージ構造1734は、ICパッケージ1726が回路基板1702とICパッケージ1732との間に配置されるように、結合コンポーネント1730によって共に結合されるICパッケージ1726およびICパッケージ1732を含み得る。結合コンポーネント1728および1730は、上述した結合コンポーネント1716の実施形態のいずれかの形態をとり得、ICパッケージ1726および1732は、上述したICパッケージ1720の実施形態のいずれかの形態を取り得る。パッケージ‐オン‐パッケージ構造1734は、本技術において公知のパッケージ‐オン‐パッケージ構造のいずれかの形態を取り得る。
【0115】
図43は、本明細書に開示の実施形態のいずれかに係わる、1または複数のアンテナモジュール100を有し得る、例示的通信デバイス1800のブロック図である。通信デバイス151(
図22)、ハンドヘルド通信デバイス198(
図38)、およびノート型通信デバイス190(
図39)は通信デバイス1800の例であり得る。通信デバイス1800の任意の適切なコンポーネントは、本明細書に開示のICパッケージ1650、ICデバイス1600、またはダイ1502のうちの1または複数を含み得る。
図43において、複数のコンポーネントが通信デバイス1800に含まれるように示されているが、用途に応じてこれら任意のコンポーネントの1または複数が省略されるか、重複して設けられ得る。いくつかの実施形態において、通信デバイス1800に含まれる一部または全てのコンポーネントは、1または複数のマザーボードに取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、これらコンポーネントの一部または全部が、単一のシステムオンチップ(SoC)ダイ上に生成され得る。
【0116】
さらに、各種実施形態において、通信デバイス1800は
図43に示すコンポーネントを1または複数を有さなくてよいが、通信デバイス1800は、当該1または複数のコンポーネントに結合するためのインタフェース回路を有してよい。例えば、通信デバイス1800はディスプレイデバイス1806を有さなくてよいが、ディスプレイデバイス1806が結合され得るディスプレイデバイスインタフェース回路(例えばコネクタおよびドライバ回路)を有してよい。別の各種例では、通信デバイス1800はオーディオ入力デバイス1824またはオーディオ出力デバイス1808を有さなくてよいが、オーディオ入力デバイス1824またはオーディオ出力デバイス1808が結合され得るオーディオ入力または出力デバイスインタフェース回路(例えばコネクタおよび支持回路)を有してよい。
【0117】
通信デバイス1800は、処理デバイス1802(例えば、1または複数の処理デバイス)を有し得る。本明細書で用いる用語「処理デバイス」または「プロセッサ」は、レジスタおよび/またはメモリからの電子データを処理して、その電子データをレジスタおよび/またはメモリに格納されてよい他の電子データに変換する任意のデバイスまたはデバイスの一部を指してよい。処理デバイス1802は、1または複数のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックプロセッシングユニット(GPU)、暗号プロセッサ(ハードウェア内で、暗号化理論を実行する専用プロセッサ)、サーバプロセッサ、またはその他任意の適切な処理デバイスを含み得る。通信デバイス1800は、メモリ1804を備え得る。このメモリ1804自体が、揮発性メモリ(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、リードオンリーメモリ(ROM))、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、および/またはハードドライブなどの1または複数のメモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態において、メモリ1804は、処理デバイス1802とダイを共有するメモリを含み得る。このメモリは、キャッシュメモリとして使用され得、混載ダイナミックランダムアクセスメモリ(eDRAM)または、スピン注入型磁気抵抗メモリ(STT-MRAM)を含み得る。
【0118】
いくつかの実施形態において、通信デバイス1800は通信モジュール1812(例えば、1または複数の通信モジュール)を含み得る。例えば、通信モジュール1812は、通信デバイス1800へ、またはからのデータ転送用の無線通信を管理するように構成され得る。「無線」という用語およびその派生語は、非固体媒体を通して、変調された電磁放射を用いてデータ通信を実行し得る回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャネル等を説明するために用いられ得る。この用語は、関連するデバイスがいかなるワイヤも含まないことを示唆するものではないが、いくつかの実施形態においては含まないことがある。通信モジュール1812は、本明細書に開示されているアンテナモジュール100のいずれかであり得るか、それを含み得る。
【0119】
通信モジュール1812は、複数の無線規格またはプロトコルのうちのいずれかを実施し得る。当該規格またはプロトコルとしては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリーなど)、IEEE 802.16規格(例えば、IEEE 802.16-2005改正)を含むInstitute for Electrical and Electronic Engineers(IEEE)規格、任意の改正、更新、および/または改定を伴うLTEプロジェクト(例えば、アドバンストLTEプロジェクト、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)プロジェクト(「3GPP2」とも称する))などが挙げられるが、これに限定されない。IEEE802.16と互換性のある広帯域無線アクセス(BWA)ネットワークは一般にWiMAX(登録商標)ネットワークとして称される。この頭字語はWorldwide Interoperability for Microwave Accessを表わし、これはIEEE 802.16規格の準拠性テストおよび相互運用性テストを通過した製品の認証マークである。通信モジュール1812は、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(GPRS)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、高速パケットアクセス(HSPA)、エボルブドHSPA(E-HSPA)、またはLTEネットワークに応じて動作し得る。通信モジュール1812は、エンハンスド・データ・フォー・GSM・エボリューション(EDGE)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)、またはエボルブドUTRAN(E-UTRAN)に応じて動作し得る。通信モジュール1812は符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、デジタルエンハンスドコードレステレコミュニケーションズ(DECT)、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、およびその派生物、3G、4G、5G、およびそれ以降のものとして指定された任意の他の無線プロトコルに応じて動作し得る。別の実施形態では、通信モジュール1812は別の無線プロトコルに応じて動作し得る。通信デバイス1800は、無線通信の向上、および/またはその他無線通信(AMまたはFM無線送信)の受信のためのアンテナ1822を含み得る。
【0120】
いくつかの実施形態において、通信モジュール1812は、電気、光学、またはその他任意の適切な通信プロトコル(例えばイーサネット(登録商標))などの有線通信を管理し得る。上述のように、通信モジュール1812は複数の通信モジュールを含み得る。例えば、第1通信モジュール1812は、Wi-FiまたはBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信専用であり得る。第2通信モジュール1812は、全地球測位システム(GPS)、EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、またはEV-DOなどの、より長距離の無線通信専用であり得る。いくつかの実施形態において、第1通信モジュール1812は、無線通信専用であり得、第2通信モジュール1812は有線通信専用であり得る。いくつかの実施形態において、通信モジュール1812は、ミリ波通信に対応するアンテナモジュール100を含み得る。
【0121】
通信デバイス1800は、バッテリ/電力回路1814を備え得る。バッテリ/電力回路1814は、1または複数の蓄電デバイス(例えば、バッテリまたはコンデンサ)、および/または通信デバイス1800のコンポーネントを、通信デバイス1800とは別個の電力源(例えば、ACライン電力)に結合するための回路を含み得る。
【0122】
通信デバイス1800はディスプレイデバイス1806(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。ディスプレイデバイス1806は、ヘッドアップディスプレイ、コンピュータモニタ、プロジェクター、タッチスクリーンディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ、またはフラットパネルディスプレイなどの、あらゆる可視的表示器を含み得る。
【0123】
通信デバイス1800はオーディオ出力デバイス1808(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。オーディオ出力デバイス1808は、スピーカ、ヘッドセット、またはイヤホンなど、可聴表示を生成するあらゆるデバイスを含み得る。
【0124】
通信デバイス1800はオーディオ入力デバイス1824(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。オーディオ入力デバイス1824は、マイクロフォン、マイクロフォンアレイ、またはデジタル機器(例えば、MIDI(musical instrument digital interface)出力を有する機器)等、サウンドを表わす信号を生成する任意のデバイスを含み得る。
【0125】
通信デバイス1800はGPSデバイス1818(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。GPSデバイス1818は、当分野において周知のように、衛星型システムと通信し得、通信デバイス1800の位置を受信し得る。
【0126】
通信デバイス1800は、他の出力デバイス1810(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。他の出力デバイス1810の例としては、オーディオコーデック、ビデオコーデック、プリンタ、情報を他のデバイスに提供するための有線または無線の送信機、または追加のストレージデバイスが含まれ得る。
【0127】
通信デバイス1800は、他の入力デバイス1820(または上述のように対応するインタフェース回路)を備え得る。他の入力デバイス1820の例としては、加速度計、ジャイロスコープ、コンパス、イメージキャプチャデバイス、キーボード、マウス等のカーソル制御デバイス、スタイラス、タッチパッド、バーコードリーダ、クイックレスポンス(QR)コードリーダ、任意のセンサ、または無線IDタグ(RFID)リーダが含まれ得る。
【0128】
通信デバイス1800は、ハンドヘルドまたはモバイル通信デバイス(例えば携帯電話、スマートフォン、モバイルインターネットデバイス、音楽プレーヤー、タブレットコンピュータ、ノート型コンピュータ、ネットブックコンピュータ、ウルトラブックコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータなど)、デスクトップ通信デバイス、サーバーまたはその他のネットワークコンピューティングコンポーネント、プリンタ、スキャナ、モニタ、セットトップボックス、エンターテインメントコントロールユニット、車両コントロールユニット、デジタルカメラ、デジタルビデオレコーダー、またはウェアラブル通信デバイスなど、任意の所望の形態を取り得る。いくつかの実施形態において、通信デバイス1800は、データを処理するその他任意の電子デバイスであり得る。
【0129】
以下の段落は、本明細書に開示の様々な実施形態の例を提供する。
【0130】
例1は、可撓性部を含むアンテナパッチ支持部と、上記アンテナパッチ支持部に結合された集積回路(IC)パッケージと、上記アンテナパッチ支持部に結合されたアンテナパッチと、を有するアンテナモジュールを備える、電子アセンブリである。
【0131】
例2は、例1の主題を含み、さらに上記アンテナパッチが、ミリ波アンテナパッチであると指定する。
【0132】
例3は、例1から2のいずれかの主題を含み、さらに上記ICパッケージと、上記アンテナパッチとが、上記アンテナパッチ支持部の対向面に結合されることを指定する。
【0133】
例4は、例1から3のいずれかの主題を含み、さらに上記ICパッケージが、上記アンテナパッチ支持部の第1部位に結合され、上記アンテナパッチが上記アンテナパッチ支持部の第2部位に結合され、上記可撓性部が、上記第1部位と、上記第2部位との間にあることを指定する。
【0134】
例5は、例4の主題を含み、さらに上記第1部位の平面が、上記第2部位の平面に対して平行ではないことを指定する。
【0135】
例6は、例5の主題を含み、さらに上記第1部位の平面が、上記第2部位の平面に対して垂直ではないことを指定する。
【0136】
例7は、例1から3のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナパッチが、上記可撓性部に結合されることを指定する。
【0137】
例8は、例1から7のいずれかの主題を含み、さらに上記可撓性部が第1可撓性部であり、上記アンテナパッチ支持部がさらに第2可撓性部および剛性部を有し、上記剛性部が上記第1可撓性部および上記第2可撓性部の間にあることを指定する。
【0138】
例9は、例1から8のいずれかの主題を含み、さらに上記可撓性部が、フレキシブルプリント回路板を含むことを指定する。
【0139】
例10は、例1から9のいずれかの主題を含み、さらに可撓性部上にコネクタを含む。
【0140】
例11は、例10の主題を含み、さらに上記コネクタが第1コネクタで、上記電子アセンブリがさらに、上記第1コネクタと嵌合する第2コネクタを有する回路基板をさらに備えることを指定する。
【0141】
例12は、例1から11のいずれかの主題を含み、さらに上記ICパッケージと、上記アンテナパッチとが、上記アンテナパッチ支持部の同一面に結合されることを指定する。
【0142】
例13は、例1から12のいずれかの主題を含み、さらに上記可撓性部の厚さが、上記アンテナパッチ支持部の他部位の厚さ未満であることを指定する。
【0143】
例14は、例1から13のいずれかの主題を含み、さらに上記電子アセンブリが通信デバイスであり、上記通信デバイスがハウジングを備え、上記ハウジングが窓を有し、上記アンテナパッチが上記窓に近接することを指定する。
【0144】
例15は、例1から14のいずれかの主題を含み、さらにディスプレイを備え、上記アンテナパッチの平面が、上記ディスプレイの平面に対して、垂直でも平行でもないことを指定する。
【0145】
例16は、例1から15のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナモジュールが第1アンテナモジュールであり、上記電子アセンブリがさらに第2アンテナモジュールを備え、上記第2アンテナモジュールがアンテナパッチ支持部と、上記第2アンテナモジュールのアンテナパッチ支持部に結合されたICパッケージと、上記第2アンテナモジュールのアンテナパッチ支持部に結合されたアンテナパッチとを有することを指定する。
【0146】
例17は、例16の主題を含み、さらに上記第1アンテナモジュールがアンテナパッチの第1アレイを含み、上記第2アンテナモジュールがアンテナパッチの第2アレイを含み、上記第1アレイの軸が、上記第2アレイの軸に対して垂直であることを指定する。
【0147】
例18は、例1から17のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナパッチが、上記アンテナモジュールの複数のアンテナパッチの1つであることを指定する。
【0148】
例19は、例18の主題を含み、さらに上記ICパッケージがコンフォーマルシールドを有することを指定する。
【0149】
例20は、例19の主題を含み、さらに上記コンフォーマルシールドが、複数のアンテナパッチがエッジファイヤアレイとして作用するため、リフレクタまたはグランドプレーンを提供することを指定する。
【0150】
例21は、集積回路(IC)パッケージと、アンテナ基板と、第1コネクタとを有し、上記ICパッケージは上記アンテナ基板に結合され、上記アンテナ基板はアンテナパッチアレイを有し、上記第1コネクタは上記ICパッケージまたはアンテナ基板の剛性部に固定されるアンテナモジュールと、第2コネクタを有する回路基板であって、上記第2コネクタは、上記回路基板の剛性部に固定され、上記第1コネクタは上記第2コネクタに嵌合される、回路基板とを、備える電子アセンブリである。
【0151】
例22は、例21の主題を含み、さらに上記第1コネクタが、介在するケーブル無しで上記第2コネクタに嵌合されることを指定する。
【0152】
例23は、例21から22のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナモジュールが、上記第2コネクタに嵌合された第1コネクタを介して、上記回路基板に結合され、上記アンテナ基板は上記アンテナパッチのアレイと、上記回路基板との間にあることを指定する。
【0153】
例24は、例21から23のいずれかの主題を含み、さらにディスプレイを備え、上記回路基板の少なくとも一部が、上記アンテナモジュールの少なくとも一部と、上記ディスプレイの間にあることを指定する。
【0154】
例25は、例21から24のいずれかの主題を含み、さらに上記電子アセンブリがハンドヘルド通信デバイスであることを指定する。
【0155】
例26は、例21から25のいずれかの主題を含み、さらに上記第1コネクタと、上記第2コネクタとが、無線周波数コネクタであることを指定する。
【0156】
例27は、ディスプレイと、バックカバーと、上記バックカバーと、上記ディスプレイとの間のアンテナアレイとを備え、上記アンテナアレイの平面が、上記ディスプレイまたは上記バックカバーに対して平行ではない、通信デバイスである。
【0157】
例28は、例27の主題を含み、さらに上記アンテナアレイが第1アンテナアレイであり、上記通信デバイスがさらに、上記バックカバーと、上記ディスプレイとの間の第2アンテナアレイを備え、上記第2アンテナアレイの平面が、上記第1アンテナアレイの平面に対して平行ではないことを指定する。
【0158】
例29は、例28の主題を含み、さらに上記第2アンテナアレイの上記平面が、上記第1アンテナアレイの上記平面に対して垂直であることを指定する。
【0159】
例30は、例28の主題を含み、さらに上記第2アンテナアレイの上記平面が、上記第1アンテナアレイの上記平面に対して垂直ではないことを指定する。
【0160】
例31は、例28の主題を含み、さらに上記第2アンテナアレイの上記平面が、上記ディスプレイに対して平行であることを指定する。
【0161】
例32は、例27から31のいずれかの主題を含み、さらに上記通信デバイスに側面を提供するハウジングを備える。
【0162】
例33は、例32の主題を含み、さらに上記アンテナアレイの上記平面が、上記通信デバイスの近接側面に対して平行であることを指定する。
【0163】
例34は、例32の主題を含み、さらに上記アンテナアレイの上記平面が、上記通信デバイスの近接側面に対して平行ではないことを指定する。
【0164】
例35は、例32から34のいずれかの主題を含み、さらに上記ハウジングが、上記通信デバイスの少なくとも1つの側面に、窓を有することを指定する。
【0165】
例36は、例27から35のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナアレイが、可撓性部を有するアンテナパッチ支持部に結合されることを指定する。
【0166】
例37は、例27から36のいずれかの主題を含み、さらに上記アンテナアレイが、ミリ波アンテナアレイであることを指定する。
【0167】
例38は、例27から37のいずれかの主題を含み、さらに上記通信デバイスがハンドヘルド通信デバイスであることを指定する。
【0168】
例39は、例27から38のいずれかの主題を含み、さらに上記通信デバイスがタブレットコンピュータであることを指定する。
【0169】
例40は、通信デバイスの製造方法であって、上記通信デバイスのハウジング内に、少なくとも1つの可撓性部を有するアンテナモジュールを配置することと、上記少なくとも1つの可撓性部を屈曲させること、を含む方法である。
【0170】
例41は、例40の主題を含み、上記アンテナモジュールを、上記少なくとも1つの可撓性部の屈曲を維持するように、上記通信デバイス内に固定することをさらに含む。
【0171】
例42は、例41の主題を含み、さらに上記アンテナモジュールが、上記可撓性部上に、少なくとも1つのアンテナユニットを有することを指定する。
【0172】
例43は、例41から42のいずれかの主題を含み、さらに上記少なくとも1つの可撓性部を屈曲させることは、上記少なくとも1つの可撓性部を上記アンテナモジュールの集積回路(IC)パッケージを覆うように折り曲げることを含むことを指定する。
【0173】
例44は、例41から42のいずれかの主題を含み、上記アンテナモジュールを上記通信デバイスの回路基板に結合することをさらに含む。
【外国語明細書】