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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024172773
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】加熱殺菌済み食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/00 20060101AFI20241205BHJP
   A23L 29/212 20160101ALI20241205BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20241205BHJP
   A23L 3/3562 20060101ALI20241205BHJP
   A23L 5/20 20160101ALI20241205BHJP
   A23L 23/00 20160101ALN20241205BHJP
【FI】
A23L3/00 101Z
A23L3/00 101C
A23L29/212
A23L5/00 G
A23L3/3562
A23L5/20
A23L23/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023090734
(22)【出願日】2023-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】713011603
【氏名又は名称】ハウス食品株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(72)【発明者】
【氏名】布施 夏子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 健
(72)【発明者】
【氏名】西村 佑子
(72)【発明者】
【氏名】仲田 弘樹
【テーマコード(参考)】
4B021
4B025
4B035
4B036
【Fターム(参考)】
4B021LA02
4B021LA05
4B021LA32
4B021LA33
4B021LP01
4B021LP07
4B021LW08
4B021LW09
4B021LW10
4B021MC01
4B021MC08
4B021MK28
4B021MP01
4B021MQ01
4B021MQ04
4B021MQ05
4B025LE01
4B025LE07
4B025LG02
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4B025LG07
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4B025LG53
4B025LK03
4B025LP01
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4B025LP16
4B025LP20
4B035LC01
4B035LC05
4B035LE02
4B035LE03
4B035LE11
4B035LG21
4B036LC01
4B036LE02
4B036LF05
4B036LG02
4B036LH12
4B036LH13
4B036LH22
4B036LH26
4B036LH29
4B036LH39
4B036LK01
4B036LP01
4B036LP06
4B036LP18
4B036LP19
4B036LP24
(57)【要約】
【課題】小麦粉のムレ臭が低減された加熱殺菌済み食品の製造方法を提供すること。
【解決手段】油脂、アミノ酸源、糖源、澱粉原料及び水を含有する加熱殺菌済み食品の製造方法であって、
(a)油脂、アミノ酸源及び糖源を含有する原料混合物Aを加熱調理して加熱調理組成物を調製する工程、
(c)前記加熱調理組成物と、澱粉原料と、水とを混合して、液状又はペースト状食品組成物を調製する工程、
(d)前記液状又はペースト状食品組成物を容器に充填する工程、及び
(e)前記容器に充填された液状又はペースト状食品組成物を加熱殺菌処理する工程
を含む、上記方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油脂、アミノ酸源、糖源、澱粉原料及び水を含有する加熱殺菌済み食品の製造方法であって、
(a)油脂、アミノ酸源及び糖源を含有する原料混合物Aを加熱調理して加熱調理組成物を調製する工程、
(c)前記加熱調理組成物と、澱粉原料と、水とを混合して、液状又はペースト状食品組成物を調製する工程、
(d)前記液状又はペースト状食品組成物を容器に充填する工程、及び
(e)前記容器に充填された液状又はペースト状食品組成物を加熱殺菌処理する工程
を含む、上記方法。
【請求項2】
前記澱粉原料が、小麦粉、米粉、及びトウモロコシ粉からなる群から選択される1以上である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記原料組成物Aがさらに香辛料を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記加熱殺菌処理がレトルト加熱殺菌処理である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
(b)澱粉原料及び水を含有する原料組成物Bを混合分散して澱粉分散液を調製する工程をさらに含み、工程(c)が、澱粉原料及び水を前記澱粉分散液として、前記加熱調理組成物と混合することを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
工程(c)又は工程(d)において、さらに具材を混合する、請求項1に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂、アミノ酸源、糖源、澱粉原料及び水を含有する加熱殺菌済み食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レトルト食品の製造において、小麦粉の粉臭みを解消するため予め油脂と共に焙煎し小麦粉ルウを調製した後、風味原料と合せ、必要により煮込んで、食品組成物を調製して、レトルト加熱殺菌処理することが行われている(特開2007-6707号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-6707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らが検討した結果、前記小麦粉ルウを焙煎して調製し、レトルト加熱殺菌処理することによって、小麦粉のムレ臭につながることがわかった(比較例2)。
また、小麦粉を油脂と共に焙煎して小麦粉ルウを調製する際に、アミノ酸源及び糖源を含有する原料を加えて焙煎する場合にも、レトルト加熱殺菌処理による小麦粉のムレ臭を抑えられないことが分かった(比較例1)。
さらに、小麦粉ルウを焙煎して調製し、レトルトではない100℃程度で加熱殺菌処理した場合にも、小麦粉のムレ臭が生じた。
本発明は、小麦粉のムレ臭が低減された加熱殺菌済み食品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、澱粉原料を、油脂との焙煎物としない形で、食品組成物に加えることで、前記小麦粉のムレ臭を低減することができることを見出した。すなわち、本発明は、以下のものである。
〔1〕油脂、アミノ酸源、糖源、澱粉原料及び水を含有する加熱殺菌済み食品の製造方法であって、
(a)油脂、アミノ酸源及び糖源を含有する原料混合物Aを加熱調理して加熱調理組成物を調製する工程、
(c)前記加熱調理組成物と、澱粉原料と、水とを混合して、液状又はペースト状食品組成物を調製する工程、
(d)前記液状又はペースト状食品組成物を容器に充填する工程、及び
(e)前記容器に充填された液状又はペースト状食品組成物を加熱殺菌処理する工程
を含む、上記方法。
〔2〕前記澱粉原料が、小麦粉、米粉、及びトウモロコシ粉からなる群から選択される1以上である、前記〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕前記原料組成物Aがさらに香辛料を含む、前記〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕前記加熱殺菌処理がレトルト加熱殺菌処理である、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔5〕(b)澱粉原料及び水を含有する原料組成物Bを混合分散して澱粉分散液を調製する工程をさらに含み、工程(c)が、澱粉原料及び水を前記澱粉分散液として、前記加熱調理組成物と混合することを含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔6〕工程(c)又は工程(d)において、さらに具材を混合する、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、小麦粉のムレ臭が低減された加熱殺菌済み食品の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の、油脂、アミノ酸源、糖源、澱粉原料及び水を含有する加熱殺菌済み食品の製造方法は、以下の工程を含むことを特徴とする。
(a)油脂、アミノ酸源及び糖源を含有する原料混合物Aを加熱調理して加熱調理組成物を調製する工程、
(c)前記加熱調理組成物と、澱粉原料と、水とを混合して、液状又はペースト状食品組成物を調製する工程、
(d)前記液状又はペースト状食品組成物を容器に充填する工程、及び
(e)前記容器に充填された液状又はペースト状食品組成物を加熱殺菌処理する工程
加熱殺菌済み食品とは、容器(レトルトパウチ、樹脂製パウチ等)に密封された加熱殺菌済みの食品である。好ましくは、レトルト殺菌処理である。
【0008】
油脂としては、特に限定されず、食品分野において通常用いられるものを1種又は2種以上を組み合わせて適宜採用することができる。油脂は、天然油脂であってもよく、加工油脂であってもよい。例えば、油脂としては、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブオイル、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、サフラワー油、パーム油、ごま油、アマニ油、えごま油、ココナッツオイル、グレープシードオイル、アボカドオイル米油等の植物油脂、牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)、魚油、バター、ギー等の動物油脂、ジアシルグリセロール、マーガリン等の加工油脂、ならびにこれらの2種以上の混合物から選択される油脂などが挙げられる。加熱殺菌済み食品中の油脂の含有量は、特に限定されないが、好ましくは加熱殺菌済み食品の全質量に対して0.05~50質量%である。
【0009】
アミノ酸源としては、特に限定されず、食品分野において通常用いられるアミノ酸を含有するものを1種又は2種以上を組み合わせて適宜採用することができる。例えば、アミノ酸源としては、タンパク加水分解物、肉エキス及びそれを含む食品、魚介エキス及びそれを含む食品、乳及びその加工品、卵及びその加工品、酵母エキス、味噌、醤油、酒粕等の発酵調味料及びその加工品、大豆、エンドウ、空豆、ひよこ豆、レンズ豆等の豆類及びその加工品、トマト及びその加工品、タマネギ及びその加工品、ニンニク及びその加工品、昆布等の藻類及びその加工品、アスパラガス及びその加工品、ブロッコリー及びその加工品などが挙げられる。加熱殺菌済み食品中のアミノ酸の含有量は、特に限定されないが、好ましくは加熱殺菌済み食品の全質量に対してタンパク質量換算で0.01~25質量%である。
【0010】
糖源としては、特に限定されず、食品分野において通常用いられる糖類を含有するものを1種又は2種以上を組み合わせて適宜採用することができる。例えば、糖源としては、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、スクロース(蔗糖)、マルトース(麦芽糖)、乳糖、トレハロース等の糖類、これらの糖類を含む原料が挙げられる。また、前記原料としては、ハチミツ、液糖、タマネギ、ニンジン、セロリ、トマト、じゃがいも、さつまいも、ゴボウ、百合根、ダイコン、レンコン、アスパラガス、ホウレンソウ、白菜、キャベツ、南瓜、ナス、ピーマン、パプリカ、オクラ、ブロッコリー等の野菜、及びその加工品、並びに、甘橙、葡萄、ブルーベリー、マスカット、林檎、桃、マンゴー、蜜柑、グレープフルーツ、梨、無花果(いちじく)、桜桃、苺、パイナップル、バナナ、西瓜(すいか)、メロン等の果物及びその加工品などが挙げられる。加熱殺菌済み食品の糖の含有量は、特に限定されないが、好ましくは加熱殺菌済み食品の全質量に対して0.001~15質量%である。
【0011】
澱粉原料としては、穀物粉及び/又は澱粉が用いられる。穀物粉となる穀物は、米、トウモロコシ、大麦、小麦、えん麦、ライ麦、ライ小麦、キビ、ブルグル、キヌア、アマランサス、ソバ等が挙げられ、好ましくは小麦、米、トウモロコシで、さらに好ましくは小麦である。澱粉は、馬鈴薯澱粉、小麦粉澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、もち粉澱粉等、並びにこれらの加工澱粉が用いられる。澱粉原料として、好ましいものは麦由来澱粉であり、より好ましいものは小麦由来澱粉であり、特に好ましいものは小麦粉である。小麦粉としては、中力粉、強力粉、準強力粉、及び薄力粉等が例示できる。加熱殺菌済み食品中の澱粉の含有量は、特に限定されないが、好ましくは加熱殺菌済み食品の全質量に対して0.5~15質量%である。
加熱殺菌済み食品には、具材が含まれていてもよい。具材としては、野菜類、豆類、卵類、果物類、肉類、及び魚介類などが挙げられる。加熱殺菌済み食品には、他の原料として、乳製品、調味料、香辛料、乳化剤などが含まれていてもよい。
【0012】
加熱調理組成物を調製する工程(a)において、油脂、アミノ酸源及び糖源を含有する原料混合物Aを加熱調理する。原料混合物Aは、加熱殺菌済み食品に含まれる油脂の一部又は全部、アミノ酸源の一部又は全部、及び糖源の一部又は全部を含有する。
原料混合物Aは、さらに香辛料を含んでもよい。
原料混合物Aは、水分の多い原料を用いずに、例えば水分含量が15質量%以下であるのが好ましい。
加熱調理は、85℃以上の加熱温度で行うことが好ましく、原料の品温が100℃以上となるように加熱することがより好ましく、100~140℃に達するように加熱することが更に好ましい。また、加熱時間は、3分から120分程度行うことが好ましい。
【0013】
液状又はペースト状食品組成物を調製する工程(c)において、前記加熱調理組成物と、澱粉原料と、水とを混合する。好ましくは、65~100℃で混合して液状又はペースト状食品組成物を調製する。液状又はペースト状食品組成物を調製する際に、他の原料を加えてもよい。
【0014】
本発明の加熱殺菌済み食品の製造方法は、(b)澱粉原料及び水を含有する原料組成物Bを混合分散して澱粉分散液を調製する工程をさらに含み、工程(c)が、澱粉原料及び水を前記澱粉分散液として、前記加熱調理組成物と混合することを含んでもよい。
原料組成物Bは、加熱殺菌済み食品に含まれる澱粉原料の好ましくは90~100質量%、より好ましくは95~100質量%の澱粉原料を含む。
【0015】
次に、液状又はペースト状食品組成物を容器に充填し(工程(d))、その後、(e)前記容器に充填された液状又はペースト状食品組成物を加熱殺菌処理する。食品組成物を充填し密封する容器としては、各種金属や合成樹脂、紙などでできた容器が挙げられるが、これらに限定されない。前記容器は、密封した食品組成物を電子レンジ等でそのまま温めて食することができるものが好ましい。このような容器としては、マイクロ波透過性の合成樹脂や紙などでできた容器などが挙げられる。加熱殺菌処理の条件は、特に限定されるものではなく、例えば85~140℃で3~30分間、より好ましくは110~140℃で3~30分間が例示できる。
【0016】
液状又はペースト状食品組成物を調製する工程(c)及び液状又はペースト状食品組成物を容器に充填する工程(d)において、具材を混合してもよい。
【実施例0017】
(実施例1)
表1に示す原料配合及び下記の製造工程によりカレーソースを調製し、レトルトパウチ(樹脂製パウチ)に充填密封し、レトルト殺菌機で120℃30分間の条件でレトルト殺菌処理を施した。
工程(a):油脂、トマトパウダー(アミノ酸源及び糖源)、大豆粉(アミノ酸源)、チーズパウダー(アミノ酸源)及び香辛料1を含有する原料を加熱混合釜に投入し、品温110℃に達するまで加熱しながら混合して加熱調理組成物を調製した。
工程(b):澱粉を含有する原料(小麦粉及び澱粉)を4倍量の水に加えてミキサーで撹拌し混合分散して澱粉分散液を調製した。
工程(c):油脂と、調味原料と、前記加熱調理組成物と、前記澱粉分散液と、香辛料2とを加熱混合釜に投入し、95℃に達するまで加熱混合して、カレーソースを調製した。
【0018】
(比較例1)
表1に示す通り、工程(a)において、さらに小麦粉を原料に含有させ、工程(b)において、小麦粉を澱粉分散液に加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0019】
(比較例2)
表1に示す通り、工程(b)に代えて、油脂及び澱粉原料(小麦粉及び澱粉)を品温110℃に達するまで加熱しながら混合して小麦粉ルウを調製し、工程(c)において、澱粉分散液に代えて、小麦粉ルウ及び水を混合したこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0020】
(比較例3)
表1に示す通り、工程(a)において、トマトパウダーを原料に含有させず、工程(c)において、さらにトマトパウダーを混合したこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0021】
(実施例2)
表1に示す通り、工程(a)において、大豆粉を原料に含有させず、工程(c)において、さらに大豆粉を混合したこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0022】
(実施例3)
表1に示す通り、工程(a)において、香辛料1を原料に含有させず、工程(c)において、さらに香辛料1を混合したこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0023】
(実施例4)
表1に示す通り、工程(a)において、チーズパウダーを原料に含有させず、工程(c)において、さらにチーズパウダーを混合したこと以外は、実施例1と同様にして、カレーソースを調製し、充填・レトルト殺菌した。
【0024】
(評価)
レトルトパウチを沸騰している水の中で5分間加熱した後、5名のパネリストにより官能評価を実施した。具体的には、5名のパネリストが、呈味、香り立ちの強度と小麦のムレ臭について、協議しながら下記の評価基準に基づいて評価を収束させ、さらに総合的に評価した。結果を表1に記す。
評価基準
<小麦のムレ臭>
◎:小麦のムレ臭を全く感じない。
○:小麦のムレ臭をほぼ感じない。
△:小麦のムレ臭をやや感じる。
×:小麦のムレ臭を感じる。
<風味の強度>
◎:呈味、香り立ちの強度が強い。
○:呈味、香り立ちの強度がやや強い。
△:呈味、香り立ちの強度がやや弱い。
×:呈味、香り立ちの強度が弱い。
<総合>
◎:呈味、香り立ちの強度が強く、小麦のムレ臭を感じず、風味良好である。
○:呈味、香り立ちの強度がやや弱いが、小麦のムレ臭は感じない。
△:呈味、香り立ちの強度がやや弱く、小麦のムレ臭をやや感じる。
×:呈味、香り立ちの強度が弱く、小麦のムレ臭を感じる。
(評価が◎、○で所定の効果が得られている。)
【0025】
【表1】
【0026】
表1から明らかなように、本発明の製造方法により得られたレトルトカレーは、各比較例のレトルトカレーと比較しても、小麦のムレ臭を感じず、呈味、香り立ちが十分で、優れた風味を有するものであった。