(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173763
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】プラズマ位相シフトを使用するウエハプロセッシング装置
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20241205BHJP
C23C 16/509 20060101ALI20241205BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H05H1/46 R
C23C16/509
H01L21/31 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024085541
(22)【出願日】2024-05-27
(31)【優先権主張番号】63/469,671
(32)【優先日】2023-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】李 正洙
(72)【発明者】
【氏名】申 東玉
(72)【発明者】
【氏名】許 松惠
(72)【発明者】
【氏名】金 大渊
【テーマコード(参考)】
2G084
4K030
5F045
【Fターム(参考)】
2G084AA05
2G084BB15
2G084HH02
2G084HH27
4K030FA03
4K030GA02
4K030KA01
4K030KA30
5F045AA08
5F045AF02
5F045AF03
5F045AF04
5F045AF07
5F045DP02
5F045DQ10
5F045EB02
5F045EH14
5F045EH19
(57)【要約】
【課題】プラズマを使用するウエハプロセッシングシステムが提示されることになる。
【解決手段】システムは、プラットフォーム上に配置された複数の反応チャンバ(それらの各々がウエハをプロセスするように構成されている)と、複数の反応チャンバに個別に連結され、かつある特定の周波数およびある特定の位相を有するプラズマを発生するように構成され、かつ発生されたプラズマを複数の反応チャンバに提供するようにさらに構成されたプラズマ発生器と、プラズマ発生器に接続され、かつプラズマ発生器によって発生されたプラズマの位相を調整するように構成された制御回路とを備えてもよく、制御回路は、複数の反応チャンバに個別に提供される発生されたプラズマの位相をシフトするようにさらに構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマを使用するウエハプロセッシングシステムであって、
プラットフォーム上に配置され、各々がウエハをプロセスするように構成されている第1の反応チャンバ、第2の反応チャンバ、第3の反応チャンバ、および第4の反応チャンバと、
前記第1/第2/第3/第4の反応チャンバに個別に連結され、かつある特定の周波数およびある特定の位相を有するプラズマを発生するように構成され、かつ前記発生されたプラズマを前記第1の反応チャンバ、前記第2の反応チャンバ、前記第3の反応チャンバ、および前記第4の反応チャンバに提供するようにさらに構成されたプラズマ発生器と、
前記プラズマ発生器に接続され、かつ前記プラズマ発生器によって発生された前記プラズマの前記位相を調整するように構成された制御回路と、を備え、
前記制御回路が、前記第1の反応チャンバ、前記第2の反応チャンバ、前記第3の反応チャンバ、および前記第4の反応チャンバに個別に提供される前記発生されたプラズマの前記位相をシフトするようにさらに構成されている、システム。
【請求項2】
前記第2の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第1の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度先行し、
前記第3の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第2の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度先行し、
前記第4の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第3の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度先行する、請求項1に記載のウエハプロセッシングシステム。
【請求項3】
前記第2の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第1の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度後方であり、
前記第3の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第2の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度後方であり、
前記第4の反応チャンバに提供される前記プラズマの前記位相が、前記第3の反応チャンバに提供される前記プラズマより90度後方である、請求項1に記載のウエハプロセッシングシステム。
【請求項4】
プラズマを使用するウエハプロセッシングシステムであって、
プラットフォーム上に配置され、各々がウエハをプロセスするように構成されている複数の反応チャンバと、
前記複数の反応チャンバに個別に連結され、かつある特定の周波数およびある特定の位相でプラズマを発生するように構成され、かつ前記発生されたプラズマを前記複数の反応チャンバに提供するようにさらに構成されたプラズマ発生器と、
前記プラズマ発生器に接続され、かつ前記プラズマ発生器によって発生された前記プラズマの前記位相を調整するように構成された制御回路と、を備え、
前記制御回路が、前記複数の反応チャンバに個別に提供される前記発生されたプラズマの前記位相をシフトするようにさらに構成されている、ウエハプロセッシングシステム。
【請求項5】
前記制御回路が、前記複数の反応チャンバの各々に対して、前記発生されたプラズマを(360/n)度だけシフトするようにさらに構成されていて、式中、nが前記反応チャンバの数である、請求項4に記載のウエハプロセッシングシステム。
【請求項6】
前記制御回路が、前記複数の反応チャンバに提供される前記発生されたプラズマの前記位相をリアルタイムで変更するようにさらに構成されている、請求項4に記載のウエハプロセッシングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウエハプロセッシング装置に関し、具体的には、プラットフォーム内の複数の反応チャンバを用いてウエハをプロセッシングするためにプラズマを使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一部の従来のウエハプロセッシング装置は、反応チャンバ間で同じプラットフォームおよび底部チャンバを共有する。例えば、1つの例示的なプラットフォームは、4つの反応チャンバを備えてもよい。
【0003】
反応チャンバの中にフィードされるプラズマは、ある特定の周波数およびある特定の位相を有する。そして、これに起因して、各反応チャンバは、動作時に他の反応チャンバに影響を与えることになる。より具体的には、反応チャンバのプラズマ波間の相互作用に起因して、低いプラズマウィンドウ、不安定なプラズマ、低い再現性、反応チャンバ(RC)間の不整合、および中心プラズマが生じる場合がある。
【0004】
図2(a)および
図2(b)は、1つのプラットフォーム内に4つのチャンバを有する従来の装置の問題の幾つかの態様を図示する。
【0005】
図2(a)は、反応チャンバの設定を断面図で図示する。
【0006】
通常のプラズマ201は、反応チャンバ200の上部電極205とウエハサポート206との間に形成される場合がある。しかしながら、ウエハサポート206のすぐ下方に、底部プラズマ202が形成される場合があり、またその下方にシャフトプラズマ203も形成される場合がある。
【0007】
さらに、中心プラズマ204もまた、
図2(b)のプラットフォーム(装置)の中心215に作り出される場合がある。
【0008】
この中心プラズマ204、215は、中心215の周りの反応チャンバRC1 211、RC2 212、RC3 213、RC4 214からの建設的干渉に起因して形成され、またこの建設的干渉は、グラフ260の波「A」で見ることができる。建設的干渉は、反応チャンバRC1~RC4 211、212、213、214の中間点215にて形成される。
【0009】
元の波「B」が
図2(b)に図示され、またRCの各々は同じ波「B」(220、230、240、250)でフィードされる。結果としてもたらされる波、すなわち中心プラズマ「A」は、元の波「B」の振幅よりもはるかに大きい振幅を有する場合がある。
【0010】
この中心プラズマは、周囲のRCの中にフィードされる波から誘発され、これはプラズマ品質、および最終的にプロセッシング後のウエハの品質に影響を与えることになる。
【0011】
従って、本開示は、中心プラズマを最小化するための装置を提示する。
【発明の概要】
【0012】
この概要は、選択された概念を、簡略化した形態で紹介するために提供される。これらの概念は、以下の本開示の例示的な実施形態の「発明を実施するための形態」において、さらに詳細に記述される。この「発明の概要」は、特許請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図していなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。
【0013】
1つの実施形態によると、プラズマを使用するウエハプロセッシングシステムが提供されてもよく、システムは、プラットフォーム上に配置された第1の反応チャンバ、第2の反応チャンバ、第3の反応チャンバ、および第4の反応チャンバ(それらの各々はウエハをプロセスするように構成されている)と、ある特定の周波数およびある特定の位相を有するプラズマを発生するように構成され、かつ発生されたプラズマを第1の反応チャンバ、第2の反応チャンバ、第3の反応チャンバ、および第4の反応チャンバに提供するようにさらに構成されたプラズマ発生器と、プラズマ発生器に接続され、かつプラズマ発生器によって発生されたプラズマの位相を調整するように構成された制御回路とを備え、制御回路が、第1の反応チャンバ、第2の反応チャンバ、第3の反応チャンバ、および第4の反応チャンバに個別に提供される発生されたプラズマの位相をシフトするようにさらに構成されている。
【0014】
少なくとも1つの態様において、第2の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第1の反応チャンバに提供されるプラズマより90度先行し、第3の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第2の反応チャンバに提供されるプラズマより90度先行し、第4の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第3の反応チャンバに提供されるプラズマより90度先行する。
【0015】
少なくとも1つの態様において、第2の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第1の反応チャンバに提供されるプラズマより90度後方であり、第3の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第2の反応チャンバに提供されるプラズマより90度後方であり、第4の反応チャンバに提供されるプラズマの位相は、第3の反応チャンバに提供されるプラズマより90度後方である。
【0016】
別の実施形態によると、プラズマを使用するウエハプロセッシングシステムが提供されてもよく、システムは、プラットフォーム上に配置された複数の反応チャンバ(それらの各々はウエハをプロセスするように構成されている)と、複数の反応チャンバにそれぞれ連結され、かつある特定の周波数およびある特定の位相でプラズマを発生するように構成され、かつ発生されたプラズマを複数の反応チャンバに提供するようにさらに構成されたプラズマ発生器と、プラズマ発生器に接続され、かつプラズマ発生器によって発生されたプラズマの位相を調整するように構成された制御回路とを備え、制御回路は、複数の反応チャンバに個別に提供される発生されたプラズマの位相をシフトするようにさらに構成されている。
【0017】
少なくとも1つの態様において、制御回路は、複数の反応チャンバの各々に対して、発生されたプラズマを(360/n)度だけシフトするようにさらに構成されていて、式中、nは反応チャンバの数である。
【0018】
少なくとも1つの態様において、制御回路は、複数の反応チャンバに提供される発生されたプラズマの位相をリアルタイムで変更するようにさらに構成されている。
【0019】
当然のことながら、図内の要素は単純化および明瞭化のために図示されていて、必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、図内の要素のうちの一部の寸法は、本開示の例示された実施形態の理解の向上を助けるために他の要素と相対的に誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態による装置の概観を図示する。
【
図2(a)】
図2(a)は、先行技術の反応チャンバの断面図、および反応チャンバ内のプラズマ発生の位置を図示する。
【
図2(b)】
図2(b)は、先行技術のシステムにおいて、元の波「B」が4つの反応チャンバの中にどのようにフィードされて、結果としてもたらされる中心プラズマの波「A」を作るかを図示する。
【
図3(a)】
図3(a)は、従来のセットアップにおいて、プラズマ電力が4つの反応チャンバ内でどのように反射されるかを図示する。
【
図3(b)】
図3(b)は、本開示の一実施形態による、結果としてもたらされるプラズマ電力および本開示の装置の利点を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本発明の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本発明が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それ故に、開示された本発明の範囲は、以下に記載の特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図されている。
【0022】
本明細書で使用される「基材」という用語は、修正されてもよい、またはデバイス、回路、もしくは膜が形成されてもよい任意の下地材料(複数可)を含む、任意の下地材料(複数可)を指す場合がある。「基材」は、連続的または非連続的、剛直または可撓性、固体または多孔質、およびそれらの組み合わせであってもよい。基材は、粉末、プレート、またはワークピースなどの任意の形態であってもよい。プレートの形態の基材は、様々な形状およびサイズのウエハを含んでもよい。基材は、例えばケイ素、シリコンゲルマニウム、酸化ケイ素、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム、および炭化ケイ素を含む半導体材料から作製されてもよい。
【0023】
例えば、粉末の形態の基材は、医薬品製造のための用途を有する場合がある。多孔質基材はポリマーを含んでもよい。ワークピースの例としては、医療機器(例えば、ステントおよびシリンジ)、宝石類、ツーリングデバイス、電池製造のための構成要素(例えば、アノード、カソード、またはセパレータ)、または光起電力電池の構成要素などが挙げられてもよい。
【0024】
連続基材は、堆積プロセスが生じるプロセスチャンバの境界を越えて延在してもよい。一部のプロセスでは、連続基材はプロセスチャンバを通して移動してもよく、これによってプロセスは基材の端に達するまで継続する。連続基材は、任意の適切な形態で連続基材の製造および出力を可能にするために、連続基材供給システムから供給されてもよい。
【0025】
連続基材の非限定的な例としては、シート、不織布膜、ロール、箔、ウェブ、可撓性材料、連続フィラメントまたは繊維(例えば、セラミック繊維またはポリマー繊維)の束が挙げられてもよい。連続基材はまた、非連続基材が載置される担体またはシートを含んでもよい。
【0026】
本明細書に提示された図は、任意の特定の材料、構造、またはデバイスの実際の姿であることを意味せず、本開示の実施形態を記述するために使用される、単に理想化された表現にすぎない。
【0027】
示された、かつ記述された特定の実装は、本発明およびその最良の形態の例示であり、態様および実施の範囲をいかなるやり方でも、別の方法で限定することを意図していない。実際に、簡潔のために、従来の製造、関連、調製、およびシステムの他の機能的態様を詳細に記述していない場合がある。さらに、様々な図に示された接続線は、様々な要素間の例示的な機能的関係および/または物理的連結を表すことが意図されている。多くの代替的もしくは追加的な機能的関係、または物理的接続が実際のシステムにおいて存在してもよく、および/または一部の実施形態では存在しなくてもよい。
【0028】
数多くの変形が可能であるため、本明細書に記載の構成および/または手法は本質的に例示的であること、およびこれらの特定の実施形態または実施例は限定的な意味で熟考されるべきではないことが理解されるべきである。本明細書に記載の特定のルーチンまたは方法は、任意の数のプロセッシング方策のうちの1つ以上を代表する場合がある。それ故に、例示された様々な動作は、例示された順序で実施されてもよく、または他の順序で実施されてもよく、または場合によっては省略されてもよい。
【0029】
本開示の主題は、本明細書で開示された様々なプロセス、システム、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作および/または特性のすべての新規かつ非自明の組み合わせおよび部分的な組み合わせ、ならびにそのありとあらゆる均等物を含む。
【0030】
【0031】
プラットフォーム100は、4つの反応チャンバ(RC)RC1 101、RC2 102、RC3 103、およびRC4 104を包含してもよい。4つの反応チャンバ101、102、103、104は、プラズマでウエハをプロセスしてもよい。
【0032】
RCで使用されるプラズマは、プラズマ発生器110内で発生されてもよい。発生されたプラズマは、連結された線を介してRCの各々に伝送されてもよい。
【0033】
制御回路120は、プラズマ発生器110に接続されてもよく、また互いに独立して、反応チャンバの各々に提供されるプラズマの位相を制御してもよい。
【0034】
例えば、
図3(b)に示す通り、RC1は、45度の位相および反時計回り方向のプラズマがフィードされ、RC4は、RC1のプラズマから90度のシフトで135度を有するプラズマをフィードされ、RC3は、RC4のプラズマから90度のシフトで225度を有するプラズマをフィードされ、またRC2は、RC3のプラズマから90度のシフトで315度を有するプラズマをフィードされる。
【0035】
RC間のこの位相のシフトにより、破壊的干渉が作り出される場合があり、そのため建設的な干渉から発生された「中心プラズマ」がないことになる。
【0036】
別の例は、図示されていないが、RC1に0度の位相および時計回り方向のプラズマがフィードされる状況であることになる。RC2には、90度(RC1のプラズマからの90度シフト)のプラズマがフィードされる。RC3には、180度(RC2のプラズマからの90度シフト)のプラズマがフィードされる。RC4には、270度(RC3のプラズマからの90度シフト)のプラズマがフィードされる。
【0037】
RC間のこの例示的な位相シフトは、位相差が「中心プラズマ」の代わりに破壊的な干渉を引き起こすことになるため、建設的な干渉からの「中心プラズマ」をもたらさないことになる。
【0038】
この位相シフトは、4個超のRCを有する装置に適用されることになる。
【0039】
例えば、4個の代わりに6個のRCの場合に、シフトされる位相は90度ではなく60度であってもよい。一般的に、プラットフォーム内に配置されたn個のRCでは、破壊的な干渉を用いて「中心プラズマ」効果を相殺するためにシフトする必要がある位相は、(360/n)度であってもよい。
【0040】
この位相シフトは、制御回路120内でRCの数によって自動的に計算されることになる、または有線接続されることになり、各位相シフトしたプラズマは、4個のRCの例のようにRCの各々に伝送されることになる。
【0041】
図3(a)と比較して
図3(b)に示す通り、本開示の一実施形態は、より良好なプラズマ性能を示す場合がある。
【0042】
図3(b)の320に示す通り、プラズマは90度だけシフトされ、開始位相はRC1では45度であることになり、またRCは時計回りで、前のRCから90度だけ位相が増加するプラズマでフィードされてもよい。
【0043】
図3(a)の表311に示す通り、位相シフトを有しないで、RCの各々におけるプラズマ性能は低下する。「発火なし」および「不安定」プラズマ状態さえも存在し、また多くの電力範囲で、「中心プラズマ」が存在して、プラズマ内の不安定性をもたらす場合がある。
【0044】
一方で、
図3(b)の表321に示す通り、電力範囲内のステータスの約半分が「底部/シャフトプラズマ」であるにもかかわらず、残りは「安定」である。
【0045】
さらに、RC間の破壊的な干渉に起因して、「中心プラズマ」だけでなく「発火なし」および「不安定」は、表321において存在しない。
【0046】
示される通り、各RCの中に提供されるプラズマの位相を個別にシフトすることによってのみ、プラズマ効率だけでなく、プロセッシング後のウエハ品質も大幅に改善する場合がある。
【0047】
制御回路120はまた、プラズマが提供されている時に、反応チャンバの各々に提供されるプラズマ位相を変更する場合がある。
図3(b)のプラズマの90度シフトが、期待されるほど十分な効率をもたらさない場合がある場合、プラズマシフトは、RC1での開始位相の60度、および時計回りのRCの順序で前のRCから増加する90度の位相など、反応チャンバの動作中にリアルタイムで変更されてもよい。
【0048】
装置の上述の配設は、本発明の原理の適用の単なる例示であり、また特許請求の範囲において定義される通り、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、数多くの他の実施形態および修正がなされてもよい。従って、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、その代わりに、その均等物の全範囲とともに添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。
【符号の説明】
【0049】
100 プラットフォーム
101~104 反応チャンバ
110 プラズマ発生器
120 制御回路
200 反応チャンバ
201 プラズマ
202 底部プラズマ
203 シャフトプラズマ
204 中心プラズマ
205 上部電極
206 ウエハサポート
215 中心プラズマ
RC1~RC4 反応チャンバ
【外国語明細書】