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特開2024-173935低抵抗コンタクト相互接続のための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173935
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】低抵抗コンタクト相互接続のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3205 20060101AFI20241206BHJP
【FI】
H01L21/88 B
H01L21/88 R
H01L21/88 N
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024144441
(22)【出願日】2024-08-26
(62)【分割の表示】P 2022524251の分割
【原出願日】2020-10-09
(31)【優先権主張番号】62/927,229
(32)【優先日】2019-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/997,389
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ チュンミン
(72)【発明者】
【氏名】ホウ ウェンティン
(72)【発明者】
【氏名】ケサプラガダ スリー ランガサイ
(57)【要約】
【課題】基板を処理するための方法を提供する。
【解決手段】本方法は、例えば、基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、第1の金属層の頂部に、および少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、第2の金属層の頂部に、および特徴内に第3の金属層を堆積させて少なくとも1つの特徴を少なくとも完全に充填するステップと、第2の金属層の一部、または第2の金属層の一部および第3の金属層の一部を除去して、第2の金属層および第3の金属層の残っている部分が少なくとも1つの特徴の頂面と同じ高さになるようにするステップと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための方法であって、
基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、
前記第1の金属層の頂部に、および前記少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第2の金属層の頂部に、および前記特徴内に第3の金属層を堆積させて、前記少なくとも1つの特徴を少なくとも完全に充填するステップと、
前記第2の金属層の一部、または前記第2の金属層の一部および前記第3の金属層の一部を除去して、前記第2の金属層および前記第3の金属層の残っている部分が前記少なくとも1つの特徴の頂面と同じ高さになるようにするステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記基板のベース層の少なくとも表面から金属酸化物を除去するステップをさらに含み、前記ベース層が、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)のうちの少なくとも1つから作製される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の金属層を堆積させるステップが、第1のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第2の金属層を堆積させるステップが、第2のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第3の金属層を堆積させるステップが、前記第1のプロセスチャンバまたは第3のプロセスチャンバのうちの少なくとも1つを使用するステップを含み、
前記第3の金属層の少なくとも一部および前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップが、第4のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記金属酸化物を除去するステップが、第5のプロセスチャンバを使用するステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のプロセスチャンバおよび前記第3のプロセスチャンバが化学気相堆積を行うように構成され、
前記第2のプロセスチャンバが物理的気相堆積を行うように構成され、
前記第4のプロセスチャンバが化学機械研磨を行うように構成され、
前記第5のプロセスチャンバが前洗浄またはエッチングプロセスのうちの少なくとも1つを行うように構成されている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWのうちの少なくとも1つを堆積させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの特徴が、ビア、トレンチ、またはデュアルダマシンビアチェーンのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の金属層を、前記少なくとも1つの特徴内に、前記少なくとも1つの特徴の高さの約3分の1(1/3)~約3分の2(2/3)の高さ、または約30nm~約600nmの高さのうちの1つまで堆積させる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金属層を堆積させるステップ、前記第2の金属層を堆積させるステップ、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、クラスタツールを使用して実行され、前記第2の金属層の一部、または前記第2の金属層の一部および前記第3の金属層の一部を除去するステップが、スタンドアロン装置を使用して実行される、請求項1~3または5~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
基板を処理するための方法であって、
基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、
前記第1の金属層の頂部に、および少なくとも前記少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第2の金属層の頂部に第3の金属層を堆積させて、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填するかのうちの1つを行うステップと、
前記側壁の一部、前記第3の金属層の一部、および前記第2の金属層の一部を除去して、前記第2の金属層および前記第3の金属層の残っている部分が互いに、および前記側壁の残っている部分と同じ高さになるようにするステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記基板のベース層の少なくとも表面から金属酸化物を除去するステップをさらに含み、前記ベース層が、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)のうちの少なくとも1つから作製される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の金属層を堆積させるステップが、第1のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第2の金属層を堆積させるステップが、第2のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第3の金属層を堆積させるステップが、前記第1のプロセスチャンバまたは第3のプロセスチャンバのうちの少なくとも1つを使用するステップを含み、
前記側壁の少なくとも一部、前記第3の金属層の少なくとも一部、および前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップが、第4のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記金属酸化物を除去するステップが、第5のプロセスチャンバを使用するステップを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のプロセスチャンバおよび前記第3のプロセスチャンバが化学気相堆積を行うように構成され、
前記第2のプロセスチャンバが物理的気相堆積を行うように構成され、
前記第4のプロセスチャンバが化学機械研磨を行うように構成され、
前記第5のプロセスチャンバが前洗浄またはエッチングプロセスのうちの少なくとも1つを行うように構成されている、
請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、またはWのうちの少なくとも1つを堆積させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの特徴が、ビア、トレンチ、またはデュアルダマシンビアチェーンのうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の金属層を、前記少なくとも1つの特徴内に、前記少なくとも1つの特徴の高さの約3分の1(1/3)~約3分の2(2/3)の高さ、または約30nm~約600nmの高さのうちの1つまで堆積させる、請求項9~11、13または14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
プロセッサによって実行されると、
基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、
前記第1の金属層の頂部に、および少なくとも前記少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第2の金属層の頂部に第3の金属層を堆積させて、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填するかのうちの1つを行うステップと、
前記側壁の一部、前記第3の金属層の一部、および前記第2の金属層の一部を除去して、前記第2の金属層および前記第3の金属層の残っている部分が互いに、および前記側壁の残っている部分と同じ高さになるようにするステップと、
を含む、基板を処理するための方法を実行する命令が記憶された非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記基板のベース層の少なくとも表面から金属酸化物を除去するステップをさらに含み、前記ベース層が、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)のうちの少なくとも1つから作製される、請求項16に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記第1の金属層を堆積させるステップが、第1のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第2の金属層を堆積させるステップが、第2のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第3の金属層を堆積させるステップが、前記第1のプロセスチャンバまたは第3のプロセスチャンバのうちの少なくとも1つを使用するステップを含み、
前記側壁の少なくとも一部、前記第3の金属層の少なくとも一部、および前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップが、第4のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記金属酸化物を除去するステップが、第5のプロセスチャンバを使用するステップを含む、
請求項17に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記第1のプロセスチャンバおよび前記第3のプロセスチャンバが化学気相堆積を行うように構成され、
前記第2のプロセスチャンバが物理的気相堆積を行うように構成され、
前記第4のプロセスチャンバが化学機械研磨を行うように構成され、
前記第5のプロセスチャンバが前洗浄またはエッチングプロセスのうちの少なくとも1つを行うように構成されている、
請求項16~18のいずれか1項に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWのうちの少なくとも1つを堆積させるステップを含む、請求項16~18のいずれか1項に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、基板を処理するための方法および装置に関し、より詳細には、低抵抗コンタクトを形成するために基板を処理するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先端ロジックデバイスおよびメモリデバイスにおけるアグレッシブなコンタクト(aggressive contact)については、多くの基本的な課題がある。例えば、最適なロジックデバイスおよびメモリデバイス性能のために、接触抵抗を最小に維持しておく必要がある。さらに、限界寸法(CD)が非常に小さく、アスペクト比が非常に高い(HAR)先端ロジックデバイスおよびメモリデバイスが開発されるにつれ、間隙充填の課題を克服することがより困難になっている。
【0003】
したがって、本発明者らは、先端ロジックデバイスおよびメモリデバイスに使用される基板を処理するための方法および装置を提供した。
【発明の概要】
【0004】
基板を処理するための方法および装置が本明細書で提供される。一部の実施形態では、例えば、基板を処理するための方法は、基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、第1の金属層の頂部に、および少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、第2の金属層の頂部に、および特徴内に第3の金属層を堆積させて少なくとも1つの特徴を少なくとも完全に充填するステップと、第2の金属層の一部、または第2の金属層の一部および第3の金属層の一部を除去して、第2の金属層および第3の金属層の残っている部分が少なくとも1つの特徴の頂面と同じ高さになるようにするステップと、を含む。
【0005】
少なくとも一部の実施形態によると、基板を処理するための方法は、基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、第1の金属層の頂部に、および少なくとも1つの特徴を画定する側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、第2の金属層の頂部に第3の金属層を堆積させて、少なくとも1つの特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填するステップと、側壁の一部、第3の金属層の一部、および第2の金属層の一部を除去して、第2の金属層および第3の金属層の残っている部分が互いに、および側壁の残っている部分と同じ高さになるようにするステップと、を含む。
【0006】
少なくとも一部の実施形態によると、非一過性コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、基板上の少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させるステップと、第1の金属層の頂部に、および少なくとも1つの特徴を画定する少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、第2の金属層の頂部に第3の金属層を堆積させて、少なくとも1つの特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填するステップと、側壁の一部、第3の金属層の一部、および第2の金属層の一部を除去して、第2の金属層および第3の金属層の残っている部分が互いに、および側壁の残っている部分と同じ高さになるようにするステップと、を含む方法を実行する命令を記憶する。
【0007】
本開示の他のおよびさらなる実施形態を以下に説明する。
【0008】
上で簡潔に要約され、以下でより詳細に論じる本開示の実施形態は、添付の図面に表される本開示の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかしながら、添付の図面は、本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、本開示が他の等しく有効な実施形態を認めることができるため、範囲を限定するものと考えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の少なくとも一部の実施形態による装置を含むシステムの図である。
図2】本開示の少なくとも一部の実施形態による、基板を処理するための方法の流れ図である。
図3図2の方法を用いて処理されている基板を示す図である。
図4図2と同様の方法を用いて処理されている基板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするために、各図に共通の同一の要素を指定するために、可能な場合は、同一の参照数字が使用されている。図は、縮尺通りには描かれておらず、明瞭にするために簡略化されることがある。一実施形態の要素および特徴は、さらに詳説することなく他の実施形態に有益に組み込まれることがある。
【0011】
基板を処理するための方法および装置の実施形態が本明細書で提供される。方法は、例えば、基板が先端ロジックデバイスおよび/またはメモリデバイスにおいて使用される場合などに、より低い接触抵抗、より小さい限界寸法、および/またはより高いアスペクト比を必要とするか、さもなければそれらから利益を得ることができる基板を処理するために使用することができる。例えば、1つもしくは複数の誘電体を使用して基板上に形成された1つもしくは複数の特徴、例えばビア、トレンチ、および/またはデュアルダマシンビアチェーンを部分的に充填するために、1つもしくは複数の金属、例えばタングステン(W)を堆積させることができる。その後、別の金属層、例えばWを第1のW層の頂部に堆積させてライナを形成することができ、その上に別のW層を堆積させて1つもしくは複数の特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填することができ、こうして、先端ロジックデバイスおよび/またはメモリデバイスのためのより低い接触抵抗、より小さい限界寸法、ならびにより高いアスペクト比を得ることができる。
【0012】
例えば、少なくとも一部の実施形態では、基板を処理するための方法は、選択的化学気相堆積(CVD)/原子層堆積(ALD)を使用して、基板上の1つまたは複数の特徴を第1のW層で部分的に充填し(例えば、ボトムアップ間隙充填プロセス)、こうして特徴の全体的なアスペクト比を効果的に低減するステップを含むことができる。次に、物理的気相堆積(PVD)を使用して、第1のW層の頂部にWのライナおよび/またはバリアを形成することができ、これは、後続のプロセスに使用される特定の前駆体化学物質に対する特徴の保護層として機能することができる。例えば、PVDを使用してライナWを形成した後、(特徴を形成する誘電体と反応(または攻撃)することがある)フッ素などの前駆体化学物質を使用するCVD Wプロセスを用いて、特徴を充填することができる。
【0013】
図1は、本開示の少なくとも一部の実施形態による、クラスタツールと呼ばれることもあるマルチチャンバ処理装置(装置100)と、スタンドアロン化学機械研磨(CMP)処理チャンバ107とを含む、基板を処理するように構成されたシステムの図である。例えば、装置100は、真空移送チャンバに取り付けられた複数のプロセスチャンバを含む。プロセスチャンバは、PVDチャンバ、CVDプロセスチャンバ、ALDプロセスチャンバ、エッチングチャンバ、または他のタイプのプロセスチャンバを含むがこれらに限定されない任意のタイプのプロセスチャンバとすることができる。
【0014】
装置100と共に使用するように構成することができるPVDプロセスチャンバの一例は、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社から入手可能なENDURA(登録商標)VERSA(登録商標)ラインのスタンドアロンPVD装置とすることができる。装置100と共に使用するように構成することができるCVDプロセスチャンバの一例は、アプライドマテリアル社から入手可能なスタンドアロンCVD装置のENDURA(登録商標)VOLTA(登録商標)ラインとすることができる。同様に、装置100と共に使用するように構成することができるALDプロセスチャンバの一例は、アプライドマテリアルズ社から入手可能なALD装置のOLYMPIA(登録商標)ラインとすることができる。CMPプロセスチャンバ107として使用するように構成することができるCMPプロセスチャンバの一例は、アプライドマテリアルズ社から入手可能なスタンドアロン装置のREFLEXION(登録商標)LK PRIME(登録商標)ラインのうちの1つとすることができる。
【0015】
前述の装置のうちの1つもしくは複数は、統合型ツールまたはクラスタツール、例えば、カリフォルニア州サンタクララのアプライドマテリアル社から入手可能なENDURA(登録商標)ラインの装置に組み合わせることができる。一部の実施形態では、以下に記載される本発明の方法は、有利には、処理中に真空破壊が制限されるか、または真空破壊がないように、クラスタツールにおいて実行されてもよい。クラスタツールは、ALD、CVD、PVD、前洗浄、エピタキシー、エッチング、フォトマスク製造、ガス抜き、プラズマドーピング、プラズマ窒化、およびRTP、ならびに高kトランジスタゲートスタック製造などの統合マルチステッププロセスを実行するように構成することができる。しかしながら、本明細書に記載の方法は、適切なプロセスチャンバが結合された他のクラスタツールを使用して、または他のプロセスチャンバ内で実施されてもよい。
【0016】
例示の目的で、装置100は、プロセスチャンバの第1のセットおよびプロセスチャンバの第2のセットを含むクラスタツール102において具現化された複数のプロセスチャンバを含んで示されており、これらは、以下に説明する方法200を含む様々な基板処理動作を実行するように構成されたプロセスチャンバの任意の組合せを含むことができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、プロセスチャンバの第1のセットは、基板上でCVDを実行するように構成されたCVDプロセスチャンバ104a、基板上でALDを実行するように構成されたALDプロセスチャンバ104b、基板上で前洗浄プロセスを実行するように構成された前洗浄プロセスチャンバ104c、および/または基板をエッチングするように構成されたエッチングチャンバ104d(以下、まとめてプロセスチャンバ104と呼ぶ)を含むことができる。少なくとも一部の実施形態では、プロセスチャンバの第2のセットは、例えば、基板上でPVDを実行するように構成されたPVDプロセスチャンバ105a、基板上でCVDを実行するように構成されたCVDプロセスチャンバ105b、基板をエッチングするように構成されたエッチングプロセスチャンバ105c、基板上で前洗浄プロセスを実行するように構成された前洗浄プロセスチャンバ105d、および基板上でALDを実行するように構成されたALDプロセスチャンバ105e(以下、まとめてプロセスチャンバ105と呼ぶ)を含むことができる。
【0017】
特定のプロセスがクラスタツール102によって実行される必要がない場合、プロセスチャンバ104、105のいずれかをクラスタツール102から取り外すことができる。
【0018】
クラスタツール102は、基板をクラスタツール102の内外に移送するための2つのロードロックチャンバ106A、106Bを含むことができる。典型的には、クラスタツール102は真空下にあるため、ロードロックチャンバ106A、106Bは、クラスタツール102内に導入された基板を「ポンプダウン」することができる。第1のロボット108は、ロードロックチャンバ106A、106Bとプロセスチャンバ104との間で基板を移送することができ、これらのプロセスチャンバは、基板上で対応するプロセスを実行するために第1の中央移送チャンバ110に結合されている。
【0019】
第1のロボット108は、2つの中間移送チャンバ112a、112bとの間で基板を移送することもできる。中間移送チャンバ112a、112bを使用して、超高真空状態を維持しながらクラスタツール102内で基板を移送することができる。第2のロボット114は、中間移送チャンバ112a、112bと、第2の中央移送チャンバ116に結合されたプロセスチャンバ105との間で基板を移送することができる。
【0020】
さらに、基板を処理するためのプロセスチャンバ104、105の動作を制御するために、コントローラ118(またはプロセッサ)が設けられ、クラスタツール102の様々な構成要素に結合されている。コントローラ118は、中央処理装置(CPU)119と、サポート回路120と、メモリまたは非一過性コンピュータ可読記憶媒体121と、を含む。コントローラ118は、プロセスチャンバ104、105と共に使用するように構成された1つもしくは複数のエネルギー源(図示せず)に直接、または特定のプロセスチャンバおよび/もしくは支持体システム構成要素に関連付けられたコンピュータ(もしくはコントローラ)を介して動作可能に結合され、これらのエネルギー源を制御する。
【0021】
コントローラ118は、様々なチャンバおよびサブプロセッサを制御するための産業環境で使用することができる任意の形態の汎用コンピュータプロセッサであってもよい。コントローラ118のメモリまたは非一過性コンピュータ可読記憶媒体121は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスクもしくはデジタルビデオディスク)、フラッシュドライブ、またはローカルもしくはリモートの任意の他の形態のデジタル記憶装置などの容易に入手可能なメモリのうちの1つもしくは複数であってもよい。サポート回路120は、従来のやり方でCPU119をサポートするためにCPU119に結合されている。サポート回路120は、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路およびサブシステムなどを含む。基板を処理するための(例えば、低抵抗コンタクト相互接続のための)方法などの本明細書に記載される本発明の方法は、本明細書に記載されるやり方で1つまたは複数のエネルギー源の動作を制御するために実行または呼び出すことができるソフトウェアルーチン122としてメモリ121に記憶されてもよい。ソフトウェアルーチンはまた、CPU119によって制御されるハードウェアから遠隔に位置する第2のCPU(図示せず)によって記憶および/または実行されてもよい。
【0022】
図2は、本開示の少なくとも一部の実施形態による基板を処理するための方法200の流れ図であり、図3A図3Fは、図2の方法を使用して処理されている基板を示す図である。
【0023】
例示の目的で、予め製造された基板300を処理するための方法200が説明される。少なくとも一部の実施形態では、基板300は、例えば、複数のパターニングプロセスおよび/または1つもしくは複数の充填サイクルのために構成することができる上述のプロセスチャンバ、例えば、堆積プロセスチャンバ、エッチングプロセスチャンバ、CMPプロセスチャンバなどのうちの1つまたは複数を使用して予め製造することができる。あるいは、少なくとも一部の実施形態では、基板300は、例えばクラスタツール102を使用して形成することができる。
【0024】
基板300は、シリコン、ゲルマニウムなどを含むがこれらに限定されない、基板を形成するための任意の適切な材料から形成することができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、基板300は、シリコンから作製することができる。ベース層302は、基板300の頂部に堆積させることができ、基板300上に導電性ベース層を形成するための、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)を含むがこれらに限定されない任意の適切な材料から作製することができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、ベース層302aは、タングステン(W)および/または銅(Cu)から作製することができる。
【0025】
さらに、1つまたは複数の追加の層を、ベース層302および/または基板300の頂部に堆積させることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、1つまたは複数の特徴306を有する追加の層304を、基板300の一部および/またはベース層302の一部の頂部に堆積させることができる。図には、1つの特徴306が示されている。特徴306は、ビア、トレンチ、および/またはデュアルダマシンビアチェーンなどとすることができ、矩形、三角形、円形などを含むがこれらに限定されない1つまたは複数の幾何学的構成を有することができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、特徴306は、頂面312、底面(例えば、ベース層302の一部)、および(例えば、特徴306を画定する)4つの側壁によって画定された略矩形の構成を有することができる。例示の目的で、特徴306の第1の側壁308および第2の側壁310のみが示されている。層304は、酸化ケイ素(SiOx)、窒化ケイ素(SiN)、または他の誘電体材料もしくは膜を含むが、これらに限定されない、特徴306を形成するための1つまたは複数の適切な誘電体材料から作製することができる。
【0026】
引き続き図3Aを参照すると、基板300が製造された後、基板300は、クラスタツール102のプロセスチャンバ104、105のうちの1つまたは複数を使用したさらなる処理のために、クラスタツール102のロードロックチャンバ106A、106Bのうちの1つに搬送することができる。基板300をクラスタツール102に搬送する間、基板300への大気曝露により、ベース層302の表面(例えば、頂面)上に酸化物(例えば、金属酸化物)が形成されることがある。例示の目的で、金属酸化物層314がベース層302の頂面の一部の上に示されている。したがって、少なくとも一部の実施形態では、ベース層302の頂部に追加の材料層を堆積させる前に、金属酸化物層314を除去するために1つまたは複数のプロセスを実行することができる。
【0027】
例えば、図3Bを参照すると、第1のロボット108は、基板300を真空下でロードロックチャンバ106A、106Bのうちの1つ(例えば、ロードロックチャンバ106A)から前洗浄プロセスチャンバ104c(例えば、第5のプロセスチャンバ)に移送して、前洗浄(例えば、エッチング)プロセスを実行して、任意の適切なやり方で基板300から金属酸化物層314(想像線で示す)を除去することができる。あるいは、基板300をクラスタツール102に移送する前に、別個のまたは遠隔のプロセスチャンバ(例えば、前洗浄もしくはエッチングプロセスチャンバ)を使用して、ベース層302から金属酸化物層314を除去することができる。
【0028】
次に、(例えば、HARまたは低アスペクト比(LAR)を有する)入ってくる基板に応じて、202において、任意で、基板上の特徴内に第1の材料層を堆積させることができる。例えば、図3Cを参照すると、少なくとも一部の実施形態では、比較的HARを有する基板については、例えば、CVDプロセスチャンバ104a(例えば、第1のプロセスチャンバ)を使用して、基板300の特徴306内に第1の材料層318を任意の適切なやり方で堆積させることができる。一部の実施形態では、第1の材料層318を堆積させるために、ALDプロセスチャンバ104bをCVDプロセスチャンバ104aの代わりに、またはこれと併せて使用することができる。あるいは、比較的LARを有する基板、例えばビア、トレンチなどを有する入ってくる基板については、202を省略することができる。第1のロボット108は、基板300を真空下で前洗浄プロセスチャンバ104cからCVDプロセスチャンバ104aに移送することができる。第1の材料層318は、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWを含むがこれらに限定されない、第1の材料層を形成するための任意の適切な金属とすることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、第1の材料層318は、Wとすることができる。
【0029】
約2~約20のARで約5nm~約500nmの高さを有することができる特徴306を部分的に充填するために第1の材料層318を堆積させることができる。例えば、特徴306が約470nmの高さ、約550nmの幅、および約5.5~約12などの少なくとも約5.5のアスペクト比を含む場合などの少なくとも一部の実施形態では、特徴306は、約30nm~約600nmの高さまで第1の材料層318で充填することができる。少なくとも一部の実施形態では、第1の材料層318は、特徴306の高さの約3分の1(1/3)~約3分の2(2/3)の高さまで充填することができる。特徴306が第1の材料層318で充填される高さは、例えば、製造者の好み、第1の材料層318に使用される材料のタイプ、基板300の企図される用途(例えば、ロジックおよび/またはメモリ用途)などに依存し得る。
【0030】
少なくとも一部の実施形態では、CVDプロセスチャンバ104aは、選択的CVD Wプロセスを実行するように構成することができる。より詳細には、方法200に従って、CVDプロセスチャンバ104aは、任意の適切なやり方でベース層302の頂部にWを選択的に堆積させる(例えば、成長させる)一方で、誘電体表面、例えば第1の側壁308、第2の側壁310、および/または頂面312を含む層304の頂部もしくは上にはWをほとんどまたは全く堆積させない(例えば、成長させない)ように構成される。すなわち、202において、特徴306内のベース層302の頂部のCVD W充填プロセスは、ボトムアップ充填プロセス(例えば、低接触抵抗)であり、特徴306を充填するために従来の充填プロセスを使用する際に必要とされるような高抵抗バリアプロセスおよび核形成プロセスではない。本明細書に記載される方法および装置と共に使用することができる適切な選択的CVDプロセスの例は、「An INTEGRATION APPROACH OF SURFACE CLEANING AND SELECTIVE TUNGSTEN BOTTOM-UP GROWTH FOR LOW CONTACT RESISTANCE AND SEAM-FREE GAPFILL」と題する共有の米国特許出願第16/803,842号、「METHODS TO SELECTIVELY DEPOSIT CORROSION-FREE METAL CONTACTS」と題する米国特許出願公開第2018/0145034号、「METHODS OF SELECTIVE LAYER DEPOSITION」と題する米国特許第9,716,012号、「PROCESS INTEGRATION APPROACH OF SELECTIVE TUNGSTEN VIA FILL」と題する米国特許第10,256,144号、「IN-SITU PRE-CLEAN FOR SELECTIVITY IMPROVEMENT FOR SELECTIVE DEPOSITION」と題する米国特許第10,395,916号に開示されている。
【0031】
次に、204において、第1の材料層318をベース層302の頂部に堆積させて特徴306を部分的に充填した後、第1のロボット108は、第2の材料層を第1の材料層318の頂部に堆積させることができるように、基板300を真空下でCVDプロセスチャンバ104aから前述のプロセスチャンバのうちの1つまたは複数に移送することができる。
【0032】
図3Dを参照すると、ベース層302を含む基板300をCVDプロセスチャンバ104aからPVDプロセスチャンバ105a(例えば、第2のプロセスチャンバ)に移送して、第1の材料層318の頂部に第2の材料層320を堆積させることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、第1のロボット108は、基板300を真空下でCVDプロセスチャンバ104aから中間移送チャンバ112a、112bのうちの1つ、例えば、中間移送チャンバ112aに移送することができる。その後、第2のロボット114は、基板300を中間移送チャンバ112aからPVDプロセスチャンバ105aに移送することができる。
【0033】
第2の材料層320は、第1の材料層318および/または基板300の層304の頂面312に沿ってライナを形成し、このライナは、上述したように、後続のプロセスに使用される特定の前駆体化学物質に対する特徴306の保護層として機能することができる。第2の材料層320は、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWを含むがこれらに限定されない、保護層を形成するための任意の適切な金属とすることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、第2の材料層320は、Wとすることができる。
【0034】
移送されると、PVDプロセスチャンバ105aは、(例えば、第1の材料層318、第1の側壁308、および第2の側壁310に沿ってライナを形成するために)第2の材料層320を、第1の材料層318の頂部に、ならびに基板300の特徴306を画定する第1の側壁308および第2の側壁310(ならびに/または第3および第4の側壁)に沿って任意の適切なやり方で堆積させることができる。さらに、図示した実施形態などの少なくとも一部の実施形態では、(例えば、第1の材料層318、第1の側壁308、第2の側壁310、および頂面312に沿ってライナを形成するために)第2の材料層320を、第1の材料層318の頂部に、ならびに第1の側壁308および第2の側壁310(ならびに/または第3および第4の側壁)に沿って、また基板300の層304の頂面312上にも堆積させることができる。
【0035】
PVDに使用される高イオン化プラズマは、特徴306内への優れた指向性を有する金属イオンを提供し、したがって特徴306内への強化されたステップカバレッジを提供する。あるいは、少なくとも一部の実施形態では、第2の材料層320は、例えば、CVDプロセスチャンバ104aおよび/またはALDプロセスチャンバ104bの一方もしくは両方を使用して堆積させることができるが、そのようなそれぞれのプロセスは、特徴内にライナを形成するためにCVD/ALDプロセスを使用するときに時々存在する不純物を含むより高い抵抗率の膜のために、典型的には、PVDほど低い抵抗を達成することができない。
【0036】
第1の材料層318上に、第1の側壁308および第2の側壁310に沿って、ならびに/または基板300の頂面312に堆積させる第2の層または材料320の量もしくは厚さは、例えば、製造者の好み、第2の材料層320に使用される材料のタイプ、基板300の企図される用途(例えば、ロジックおよび/またはメモリ用途)などに依存し得る。
【0037】
次に、206において、第2の材料層320を第1の材料層318の頂部および/または基板300の頂面312の上に堆積させた後、基板300をPVDプロセスチャンバ105aから他の前述のプロセスチャンバのうちの1つまたは複数に移送して、第3の材料層を第2の材料層320の頂部に堆積させて、例えば、基板300の特徴306を少なくとも部分的に充填することができるようにする。
【0038】
例えば、図3Eを参照すると、ベース層302を含む基板300を、PVDプロセスチャンバ105aからCVDプロセスチャンバ104aまたはCVDプロセスチャンバ105b(例えば、第3のプロセスチャンバ)などの別のCVDプロセスチャンバに戻して、任意の適切なやり方で第2の材料層320の頂部に第3の材料層322を堆積させることができる。一部の実施形態では、CVDプロセスチャンバ105bは、CVDプロセスチャンバ104aと同じタイプのプロセスチャンバとすることができる。あるいは、CVDプロセスチャンバ105bは、CVDプロセスチャンバ104aとは異なるタイプのプロセスチャンバであってもよい。例えば、CVDプロセスチャンバ105bは、第2の材料層320の頂部への第3の層322の堆積を促進するために、前駆体材料としてWF6を使用し、還元剤として水素2(H2)を使用するように構成することができ、一方、CVDプロセスチャンバ104aは、そのように構成されなくてもよい。例示の目的で、第2のロボット114は、基板300を真空下でPVDプロセスチャンバ105aからCVDプロセスチャンバ105bに移送するものとして本明細書に記載されている。
【0039】
第2の材料層320の頂部に堆積させる第3の材料層322の量または厚さは、例えば、製造者の好み、第3の材料層322に使用される材料のタイプ、基板300の特徴306が部分的に充填されるべきか、完全に充填されるべきか、または過剰に充填されるべきか、基板300の企図される用途(例えば、ロジックおよび/もしくはメモリ用途)などに依存し得る。
【0040】
例えば、ライナが第1の材料層318、第1の側壁308、および第2の側壁310に沿って形成される場合などの、少なくとも一部の実施形態では、第3の材料層322を第2の材料層320の頂部に堆積させて、特徴306を完全に充填することができる。特徴306が完全に充填されると、特徴306(例えば、第1の側壁308および第2の側壁310によって画定される領域)内に堆積させた第2の材料層320は、第3の層または材料322によって完全に覆われ、その結果、第3の材料層322は、(破線cfによって示されるように)層30eの頂面312と同じ高さになる。
【0041】
少なくとも一部の実施形態では、特徴306は、ライナが第1の材料層318、第1の側壁308、第2の側壁310、および頂面312に沿って形成される場合などに、過剰に充填される可能性がある。特徴306が過剰に充填されると、頂面312の頂部に堆積させた第2の材料層320の部分を含む第2の材料層320のすべてが、(破線ofで示すように)第3の材料層322によって覆われる。
【0042】
あるいは、少なくとも一部の実施形態では、特徴306が部分的に充填されると、特徴306内に堆積させた第2の材料層320(例えば、第1の側壁308および第2の側壁310eによって画定され、破線pfによって示される領域の実質的な部分)を実質的に覆うように第3の材料層322を第2の材料層320の頂部に堆積させることができる。
【0043】
特徴306が第3の材料層322でどの程度充填されるかにかかわらず、層304の第1の側壁308と第2の側壁310との間に第3の材料層322の間隙または空間が存在しないように、第3の材料層322を特徴306内に堆積させるべきである。
【0044】
第3の材料層322は、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWを含むがこれらに限定されない任意の適切な材料とすることができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、第3の材料層322は、Wとすることができる。
【0045】
206において、特徴306が第3の材料層322で完全に充填され(例えば、第3の材料層322が層304の頂面312と同じ高さ(または実質的に同じ高さ)となり)、第2の材料層320が頂面312上に存在しない場合、方法200は終了することができる。しかしながら、一部の実施形態では、CMPプロセスを実行することができる。例えば、第3の材料層322が層304の頂面312と同じ高さであっても、第3の材料層322の一部が頂面312上に意図せずに堆積することがある。
【0046】
したがって、206において、特徴306が部分的に充填されるか、完全に充填されるか、または過剰に充填される場合、208において、側壁の少なくとも一部、第3の材料層の少なくとも一部、および第2の材料層の少なくとも一部を除去して、第2の材料層320および第3の材料層322の残っている部分が互いに、および側壁の残っている部分(例えば、層304の頂面312)と同じ高さになるようにすることができる。
【0047】
例えば、図3Fを参照すると、第3の材料層322を基板300の第2の材料層320の頂部に堆積させた後、さらなる処理のために基板300を前述のプロセスチャンバのうちの1つまたは複数に移送することができる。例えば、少なくとも一部の実施形態では、第2のロボット114は、基板300を真空下でCVDプロセスチャンバ105bから中間移送チャンバ112a、112bのうちの1つ、例えば、中間移送チャンバ112aに移送することができる。その後、第1のロボット108は、基板300を中間移送チャンバ112からロードロックチャンバ106A、106Bのうちの1つ(例えば、ロードロックチャンバ106A)に移送することができる。
【0048】
次に、基板300をスタンドアロンCMPプロセスチャンバ107(例えば、第4のプロセスチャンバ)に移送して、第3の材料層322の一部、第2の材料層320の一部、および/または層304の一部(例えば、第1の側壁308、第2の側壁310、および頂面312の一部)を除去することができる。すなわち、CMPプロセスチャンバ107を使用して基板300を研磨し、第2の材料層320および第3の材料層322が互いに対して、および基板300の層304に対して確実に同じ高さとなるようにすることができる。
【0049】
上述したように、一部の実施形態では、例えば、ビア、トレンチなどを有する入ってくる基板などの比較的LARを有する基板については、202を省略することができる。したがって、202の省略以外は、基板400は、図4A図4Eに示すように、基板300と同一に処理することができる。例えば、202において第1の材料層をベース層402の頂部に堆積させるのではなく、第2の材料層420をベース層402上に直接堆積させることができ、方法200は、上述したように継続することができ、例えば、図4Dおよび図4Eを参照されたい。
【0050】
上記は、本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他のおよびさらなる実施形態が本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2024-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理するための方法であって、
ボトム充填プロセスを用いて、誘電体層で形成された少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させて、前記誘電体層の頂部に又は前記誘電体層上に金属をほとんど又は全く堆積させずに、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するステップであって、前記誘電体層は、前記少なくとも1つの特徴の底部において導電性ベース層と接触する底面を有する、ステップと、
前記第1の金属層の頂部に、および前記少なくとも1つの特徴を画定する前記誘電体層の少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第2の金属層の頂部に、および前記特徴内に第3の金属層を堆積させて、前記第3の金属層の堆積を促進するように前駆体材料及び還元剤として水素を用いて、前記少なくとも1つの特徴を少なくとも完全に充填するステップと、
前記第3の金属層の一部、または前記第2の金属層の一部および前記第3の金属層の一部を除去して、前記第2の金属層および前記第3の金属層の残っている部分が前記少なくとも1つの特徴の頂面と同じ高さになるようにするステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記基板の前記導電性ベース層の少なくとも表面から金属酸化物を除去するステップをさらに含み、前記導電性ベース層が、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)のうちの少なくとも1つから作製される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の金属層を堆積させるステップが、第1のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第2の金属層を堆積させるステップが、第2のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第3の金属層を堆積させるステップが、前記第1のプロセスチャンバまたは第3のプロセスチャンバのうちの少なくとも1つを使用するステップを含み、
前記第3の金属層の少なくとも一部および前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップが、第4のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記金属酸化物を除去するステップが、第5のプロセスチャンバを使用するステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のプロセスチャンバおよび前記第3のプロセスチャンバにおいて化学気相堆積を実行し、前記第1の金属層および前記第3の金属層を堆積させるステップと、
前記第2のプロセスチャンバにおいて物理的気相堆積を実行し、前記第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第4のプロセスチャンバにおいて化学機械研磨を実行し、前記第3の金属層の少なくも一部と前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップと、
前記第5のプロセスチャンバにおいて前洗浄またはエッチングプロセスのうちの少なくとも1つを実行し、前記金属酸化物を除去するステップと、を更に含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、および/またはWのうちの少なくとも1つを堆積させるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの特徴が、ビア、トレンチ、またはデュアルダマシンビアチェーンのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の金属層を、前記少なくとも1つの特徴内に、前記少なくとも1つの特徴の高さの約3分の1(1/3)~約3分の2(2/3)の高さ、または約30nm~約600nmの高さのうちの1つまで堆積させる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の金属層を堆積させるステップ、前記第2の金属層を堆積させるステップ、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、クラスタツールを使用して実行され、前記第2の金属層の一部、または前記第2の金属層の一部および前記第3の金属層の一部を除去するステップが、スタンドアロン装置を使用して実行される、請求項1~3または5~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
基板を処理するための方法であって、
ボトム充填プロセスを用いて、誘電体層で形成された少なくとも1つの特徴内に第1の金属層を選択的に堆積させて、前記誘電体層の頂部に又は前記誘電体層上に金属をほとんど又は全く堆積させずに、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するステップであって、前記誘電体層は、前記少なくとも1つの特徴の底部において導電性ベース層に接触する底面を有する、ステップと、
前記第1の金属層の頂部に、および前記少なくとも1つの特徴を画定する前記誘電体層の少なくとも側壁上に第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第2の金属層の頂部に第3の金属層を堆積させて、前記第3の金属層の堆積を促進するように前駆体材料及び還元剤として水素を用いて、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するか、完全に充填するか、または過剰に充填するかのうちの1つを行うステップと、
前記側壁の一部、前記第3の金属層の一部、および前記第2の金属層の一部を除去して、前記第2の金属層および前記第3の金属層の残っている部分が互いに、および前記側壁の残っている部分と同じ高さになるようにするステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記基板の前記導電性ベース層の少なくとも表面から金属酸化物を除去するステップをさらに含み、前記導電性ベース層が、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、チタン(Ti)、またはタングステン(W)のうちの少なくとも1つから作製される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の金属層を堆積させるステップが、第1のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第2の金属層を堆積させるステップが、第2のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記第3の金属層を堆積させるステップが、前記第1のプロセスチャンバまたは第3のプロセスチャンバのうちの少なくとも1つを使用するステップを含み、
前記側壁の少なくとも一部、前記第3の金属層の少なくとも一部、および前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップが、第4のプロセスチャンバを使用するステップを含み、
前記金属酸化物を除去するステップが、第5のプロセスチャンバを使用するステップを含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のプロセスチャンバおよび前記第3のプロセスチャンバにおいて化学気相堆積を実行し、前記第1の金属層および前記第3の金属層を堆積させるステップと、
前記第2のプロセスチャンバにおいて物理的気相堆積を実行し、前記第2の金属層を堆積させるステップと、
前記第4のプロセスチャンバにおいて化学機械研磨を実行し、前記第3の金属層の少なくも一部と前記第2の金属層の少なくとも一部を除去するステップと、
前記第5のプロセスチャンバにおいて前洗浄またはエッチングプロセスのうちの少なくとも1つを実行し、前記金属酸化物を除去するステップと、を更に含む
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の金属層、前記第2の金属層、および前記第3の金属層を堆積させるステップが、Al、Co、Cu、Mo、Ru、Ti、またはWのうちの少なくとも1つを堆積させるステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの特徴が、ビア、トレンチ、またはデュアルダマシンビアチェーンのうちの少なくとも1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の金属層を、前記少なくとも1つの特徴内に、前記少なくとも1つの特徴の高さの約3分の1(1/3)~約3分の2(2/3)の高さ、または約30nm~約600nmの高さのうちの1つまで堆積させる、請求項9~11、13または14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記前駆体材料はフッ素であり、水素はH2である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記前駆体材料はフッ素であり、水素はH2である、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記第3の金属層は、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するように前記第2の金属層の上に堆積されるとき、前記少なくとも1つの特徴は、約5nm~約500nmの高さを有し、約2~約20のARを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項19】
前記第3の金属層は、前記少なくとも1つの特徴を部分的に充填するように前記第2の金属層の上に堆積されるとき、前記少なくとも1つの特徴は、約470nmの高さ、約550の幅、および約5.5から約12のアスペクト比を有する、請求項9に記載の方法。
【外国語明細書】