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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174545
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】液体吐出装置、および液体吐出方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
B41J2/01 203
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092417
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】福田 拓章
(72)【発明者】
【氏名】倉林 大
(72)【発明者】
【氏名】近藤 巴亜瑠
(72)【発明者】
【氏名】沢田 拓朗
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EB13
2C056EB27
2C056EB36
2C056EC72
2C056EC77
2C056EC79
2C056FA13
2C056HA58
(57)【要約】
【課題】記録媒体に形成されたマーク画像の誤検出を低減可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一態様に係る液体吐出装置は、搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置であって、前記液体吐出装置によって形成されたマーク画像を含む前記記録媒体と、前記記録媒体に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正する補正部と、を有し、前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記搬送方向と交差する幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成される第1マーク画像を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置であって、
前記液体吐出装置によって形成されたマーク画像を含む前記記録媒体と、
前記記録媒体に形成された画像を読み取る読取部と、
前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正する補正部と、を有し、
前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記搬送方向と交差する幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、を含む第1マーク画像を有する、液体吐出装置。
【請求項2】
前記第1マーク画像は、前記搬送方向に延びる3つの縦線と、前記幅方向に延び、かつそれぞれが前記3つの縦線のそれぞれと交差する3つの横線と、を含む、請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成された前記マーク画像の位置を検出する検出部と、
前記記録媒体のサイズ情報に基づき得られる理論位置に対する前記マーク画像の位置ずれ量が、所定の位置ずれ閾値以下であるか否かを判定する判定部と、を有する、請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記判定部により、前記位置ずれ量が前記位置ずれ閾値よりも大きいと連続して判定された回数が所定の回数閾値になった場合に、エラーを報知する報知部を有する、請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記位置ずれ量を表示する表示部を有する、請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
操作者による前記位置ずれ閾値の設定入力を受け付ける受付部を有する、請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記幅方向における前記記録媒体の所定範囲内に液体を吐出する複数のノズルを有する吐出ヘッドを有し、
前記記録媒体は、前記液体吐出装置によって形成され、前記幅方向に延伸する矩形画像をさらに含み、
前記補正部は、前記記録媒体の前記読取情報における前記マーク画像の位置と、前記矩形画像の濃度と、に基づき、前記複数のノズルのそれぞれにより形成される前記画像の濃度を補正する、請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記マーク画像は、複数の第2マーク画像をさらに有し、
前記読取情報において、前記第1マーク画像に基づき特定される基準位置に対する前記複数の第2マーク画像それぞれの位置を検出する検出部を有する、請求項7に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記第2マーク画像は、前記搬送方向に延伸する縦線であり、
前記複数の第2マーク画像は、前記幅方向に並んでいる、請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
前記第1マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成される第1画像と、前記第1画像に対して所定距離内に形成された第2画像と、を含み、
前記第2画像は、前記搬送方向に延びる1つの縦線と前記幅方向に延びる1つの横線とを有し、前記1つの縦線と前記1つの横線が交差する位置を前記基準位置として含む、請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項11】
前記第1マーク画像における前記第2画像と前記第2マーク画像は、前記搬送方向および前記幅方向の少なくとも一方に所定距離以上離隔して前記記録媒体に形成される、請求項10に記載の液体吐出装置。
【請求項12】
前記記録媒体は、前記搬送方向に並んで形成された、相互に前記濃度が異なる複数の前記矩形画像を含む、請求項7に記載の液体吐出装置。
【請求項13】
前記補正部は、前記矩形画像に濃度差がある場合に、前記濃度差がある前記矩形画像の濃度のうちの最低濃度に近づくように前記濃度を可変する、請求項7に記載の液体吐出装置。
【請求項14】
前記幅方向における異なる位置に配置される2以上の前記読取部を含み、
前記第1マーク画像および前記複数の第2マーク画像のそれぞれは、前記記録媒体における2以上の前記読取部それぞれの読取範囲内に形成されている、請求項8に記載の液体吐出装置。
【請求項15】
搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置による液体吐出方法であって、前記液体吐出装置が、
読取部により、前記液体吐出装置によって前記記録媒体に形成されたマーク画像を読み取り、
補正部により、前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正し、
前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記搬送方向と交差する幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、を含む第1マーク画像を有する、液体吐出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出装置、および液体吐出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体吐出装置により記録媒体に形成された画像の読取結果に基づき、液体吐出装置により記録媒体に形成する画像を補正する技術が知られている。
【0003】
また、液体吐出装置により記録媒体に形成されたマーク画像を用いて、記録媒体と、液体吐出装置により該記録媒体に形成される画像と、の相対位置のズレ量を検出する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、マーク画像以外のノイズ画像が記録媒体に存在すると、このノイズ画像をマーク画像として誤検出する場合がある。
【0005】
本開示は、記録媒体に形成されたマーク画像の誤検出を低減可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る液体吐出装置は、搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置であって、前記液体吐出装置によって形成されたマーク画像を含む前記記録媒体と、前記記録媒体に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正する補正部と、を有し、前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記搬送方向と交差する幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成される第1マーク画像を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、記録媒体に形成されたマーク画像の誤検出を低減可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る液体吐出装置の全体構成を示す模式図である。
図2】第1実施形態に係るヘッドユニットをノズル板の法線方向から見た模式図である。
図3】第1実施形態に係る液体吐出装置のハードウェア構成を示す図である。
図4】第1実施形態に係るマーク画像および矩形画像が形成された記録媒体を示す図である。
図5図4における第1マーク画像の第1例の拡大図である。
図6図4における第1マーク画像の第2例の拡大図である。
図7図4における第2マーク画像の拡大図である。
図8】第1実施形態に係る処理部の機能構成を示すブロック図である。
図9】第1実施形態に係る液体吐出装置の動作を示すフロー図である。
図10】表示部による第2マーク画像の検出結果の表示画面を示す図である。
図11】表示部による通知の表示画面を示す図である。
図12】表示部による位置ずれ閾値の表示画面を示す図である。
図13】第2実施形態に係るマーク画像が形成された記録媒体と読取部との位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態に係る液体吐出装置、および液体吐出方法について図面を参照しながら詳細に説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための液体吐出装置、および液体吐出方法を例示するものであって、以下に限定するものではない。各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており詳細説明を適宜省略する。
【0010】
以下の図において、実施形態に係る記録媒体の搬送方向Aを示す矢印が向く方向を+A側、+A側とは反対側を-A側と表記し、搬送方向Aと交差する幅方向Bを示す矢印が向く方向を+B側、+B側とは反対側を-B側と表記する場合がある。
【0011】
本明細書の用語における「画像」は、実施形態に係る記録媒体に形成される「画像」を指す場合と、実施形態に係る読取部による読取情報における「画像」を指す場合の両方がある。記録媒体に形成される画像を指すか、或いは読取情報における画像を指すかは、文脈に応じて適宜区別することができる。
【0012】
[第1実施形態]
<第1実施形態に係る液体吐出装置の構成例>
図1は、本実施形態における液体吐出装置100の全体構成を示す模式図である。図1は、液体吐出装置100の内部を-B側から透視した様子を模式的に示している。液体吐出装置100は、搬送方向Aに搬送される記録媒体Pに画像を形成可能である。液体吐出装置100は、一例として、所望の画像を大量枚数の用紙等の記録媒体Pに液体吐出方式で画像形成を行う商用印刷用の画像形成装置である。
【0013】
図1に示す例では、液体吐出装置100は、液体吐出装置100によってマーク画像が形成された記録媒体Pと、記録媒体Pに形成された画像を読み取る読取部5と、処理部6と、を有する。処理部6は、読取部5による読取情報に基づき、記録媒体Pに形成される画像を補正する補正部を含む。この補正部による補正には、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成される画像の位置の補正や、記録媒体に形成される画像の濃度の補正等が含まれる。液体吐出装置100は、補正部による補正のために、液体吐出装置100によって記録媒体Pに形成されたマーク画像を用いる。
【0014】
上記のマーク画像が形成された記録媒体Pは、液体吐出装置100によって記録媒体Pに形成される画像の位置や濃度を検出するために用いられる、いわゆるテストチャートである。液体吐出装置100は、テストチャートにおけるマーク画像の読取情報に基づき、マーク画像の位置を検出する。液体吐出装置100は、検出したマーク画像の位置に基づき、記録媒体Pに形成される画像の位置や濃度を補正することができる。
【0015】
例えば、搬送方向Aに搬送される記録媒体に画像を形成する液体吐出装置は、搬送方向Aに延びる縦線(以下、単に縦線という)を含む縦スジ画像や、幅方向Bに延びる横線(以下、単に横線という)を含む横スジ画像等のノイズ画像を記録媒体に形成する場合がある。マーク画像が縦線のみの画像或いは横線のみの画像等の単純な画像から構成されると、補正部が記録媒体Pに形成されたノイズ画像をマーク画像として誤検出することで、画像の補正精度が低くなる場合がある。画像の補正精度が低くなると、液体吐出装置により記録媒体に形成される画像の品質が低くなる。
【0016】
本実施形態に係るマーク画像は、図4~7を参照して別途詳述するように、搬送方向Aに延びる2以上の縦線と、搬送方向Aに交差する幅方向Bに延び、かつそれぞれが2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成される第1マーク画像を含む。例えば、第1マーク画像は、搬送方向Aに延びる3以上の縦線と、幅方向Bに延び、かつそれぞれが3以上の縦線のそれぞれと交差する3以上の横線と、から構成可能である。このような第1マーク画像は、縦線のみまたは横線のみからなるマーク画像と比較して、縦スジ画像または横スジ画像との形状の相違が大きい。この形状の相違により、液体吐出装置100は、ノイズ画像をマーク画像として誤検出することを低減できるため、補正部による補正精度を高くし、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成する画像の品質を高くすることができる。
【0017】
図1に示すように、液体吐出装置100は、主に、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3および排紙部4等を有することができる。液体吐出装置100は、給紙部1から給紙される記録媒体Pに対し、画像形成部2で画像形成用の液体であるインクにより画像を形成する。そして、記録媒体P上に付着したインクを乾燥部3において乾燥させた後、記録媒体Pを排紙部4から排紙する。記録媒体Pは、シート材としての記録材であり、例えば所定のサイズに裁断されたカットシートとしての用紙である。
【0018】
(給紙部1)
給紙部1は、主に、複数の記録媒体Pが積載される給紙トレイ11と、給紙トレイ11から記録媒体Pを1枚ずつ分離して送り出す給送装置12と、記録媒体Pを画像形成部2へ送り込むレジストローラ対13とから構成されている。給送装置12には、ローラやコロを用いた装置や、エア吸引を利用した装置等、あらゆる給送装置を用いることが可能である。給送装置12により給紙トレイ11から送り出された記録媒体Pは、その先端がレジストローラ対13に到達した後、レジストローラ対13が所定のタイミングで駆動することにより、画像形成部2へ給紙される。なお、本実施形態において、給紙部1は、画像形成部2へ記録媒体Pを送り出すものであれば、その構成に制限はない。
【0019】
(画像形成部2)
画像形成部2は、主に、給紙された記録媒体Pを受け取る受け取り胴21と、受け取り胴21によって搬送された記録媒体Pを外周面に担持して搬送方向Aに搬送する担持ドラム22と、担持ドラム22に担持された記録媒体Pに向けてインクを吐出する液体吐出部24と、担持ドラム22によって搬送された記録媒体Pを乾燥部3へ受け渡す受け渡し胴25とから構成されている。給紙部1から画像形成部2へ搬送されてきた記録媒体Pは、受け取り胴21の表面に設けられたグリッパによって先端が把持され、受け取り胴21の表面移動に伴って搬送される。受け取り胴21により搬送された記録媒体Pは、担持ドラム22との対向位置で担持ドラム22へ受け渡される。幅方向Bは、搬送方向Aに略直交する方向である。
【0020】
担持ドラム22の表面にもグリッパが設けられており、記録媒体Pの先端がグリッパによって把持される。また、担持ドラム22の表面には、複数の吸引孔が分散して形成されており、各吸引孔には吸引装置23によって担持ドラム22の内側へ向かう吸い込み気流が発生する。受け取り胴21から担持ドラム22へ受け渡された記録媒体Pは、グリッパによって先端が把持されるとともに、吸い込み気流によって担持ドラム22の表面に吸着して、担持ドラム22の表面移動に伴って搬送される。
【0021】
本実施形態の液体吐出部24は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色の液体を吐出して画像を形成するものである。液体吐出部24は、液体の色ごとに個別のヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kを備えている。ヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kは、液体を吐出するものであれば、その構成に制限はなく、あらゆる構成のものを採用することができる。必要に応じて、白色、金色、銀色などの特殊な色の液体を吐出するヘッドユニットを設けたり、表面コート液などの画像を構成しない液体を吐出するヘッドユニットを設けたりしてもよい。
【0022】
ヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kは、画像情報に応じた駆動信号によりそれぞれ吐出動作が制御される。担持ドラム22に担持された記録媒体Pが液体吐出部24との対向領域を通過する際に、ヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kから各色の液体が吐出され、当該画像情報に応じた画像が形成される。なお、本実施形態において、画像形成部2は、記録媒体P上に液体を付着させて画像を形成するであれば、その構成に制限はない。
【0023】
(乾燥部3)
乾燥部3は、主に、画像形成部2で記録媒体P上に付着したインクを乾燥させるための乾燥機構31と、画像形成部2から搬送されてくる記録媒体Pを搬送する搬送機構32と、から構成されている。画像形成部2から搬送されてきた記録媒体Pは、搬送機構32に受け取られた後、乾燥機構31を通過するように搬送され、排紙部4へ受け渡される。乾燥機構31を通過する際、記録媒体P上のインクには乾燥処理が施され、これによりインク中の水分等の液分が蒸発し、記録媒体P上にインクが固着するとともに、記録媒体Pのカールが抑制される。
【0024】
(排紙部4)
排紙部4は、主に、複数の記録媒体Pが積載される排紙トレイ41から構成されている。乾燥部3から搬送されてくる記録媒体Pは、排紙トレイ41上に順次積み重ねられて保持される。なお、本実施形態において、排紙部4は、記録媒体Pを排紙するものであれば、その構成に制限はない。
【0025】
(読取部5)
読取部5は、記録媒体Pに形成された画像を読み取る。読取部5は、例えば液体吐出装置100によって記録媒体Pに形成されたマーク画像を読み取る。また読取部5は、液体吐出装置100によって形成され、所定濃度で幅方向Bに延伸する矩形画像をさらに読み取ることができる。
【0026】
読取部5は、乾燥部3内において、乾燥機構31の出口近傍に配置される。読取部5は、記録媒体Pに形成された画像を、乾燥機構31による記録媒体Pの乾燥後に読み取ることができる。但し、読取部5が配置される位置は、記録媒体Pに形成された画像を読取可能であれば、図1に示した位置に限定されない。例えば、読取部5は、担持ドラム22と搬送機構32の間に配置されてもよいし、排紙部4内に配置されてもよい。
【0027】
読取部5は、搬送される記録媒体Pに形成されたマーク画像を読み取るインラインセンサにより構成できる。インラインセンサは、画素が幅方向Bに沿って線状に並ぶCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等からなる一次元撮像素子を含む。読取部5は、搬送方向Aに搬送される記録媒体Bを、幅方向Bに画素が並ぶ一次元撮像素子で撮像することにより、記録媒体Bの読取情報を二次元の画像データとして取得できる。読取部5は、取得した読み取り情報を処理部6に出力できる。
【0028】
(その他の機能部)
液体吐出装置100は、給紙部1、画像形成部2、乾燥部3、排紙部4および読取部5の他に、他の機能部を適宜追加してもよい。他の機能部には、給紙部1と画像形成部2との間に配置され、画像形成の前処理を行う前処理部や、乾燥部3と排紙部4との間に配置され、画像形成の後処理を行う後処理部等が挙げられる。
【0029】
前処理部としては、例えば、インクと反応して滲みを抑制するための処理液を記録媒体Pに塗布する処理液塗布処理を行うもの等が挙げられる。但し、前処理部による前処理の内容については特に制限はない。後処理部としては、例えば、画像形成部2で画像が形成された記録媒体Pを反転させて再び画像形成部2へ送って記録媒体Pの両面に画像を形成するための反転搬送処理や、画像が形成された複数枚の記録媒体Pを綴じる処理、または、記録媒体Pの変形を矯正させる矯正機構や記録媒体Pを冷却させる冷却機構等が挙げられる。但し、後処理部による後処理の内容についても特に制限はない。
【0030】
(ヘッドユニット24C,24M,24Y,24K)
図2を参照して、図1に示した液体吐出部24が備えるヘッドユニット24Cの構成について説明する。図2は、ヘッドユニット24Cが備える吐出ヘッド240に配置されたノズル板241の法線方向から、ヘッドユニット24Cを見た模式図である。なお、液体吐出部24が備えるヘッドユニット24M,24Y,24Kは、吐出する液体の色のみが異なり、いずれもヘッドユニット24Cと同じ構成を有する。ここでは、ヘッドユニット24Cを代表して説明する。
【0031】
図2に示す例では、ヘッドユニット24Cは、10個の吐出ヘッド240をベース部材243に配置したフルライン型のヘッドユニットである。10個の吐出ヘッド240は、搬送方向Aに搬送される記録媒体Pの、幅方向Bにおける所定範囲内に画像を形成できるように、幅方向Bに並んで配置される。また、10個の吐出ヘッド240は、幅方向Bに吐出ヘッド240が5つ並ぶ吐出ヘッド240の列が搬送方向Aに2列並ぶように配置されるとともに、吐出ヘッド240の各列は、幅方向Bにおいて相互にずれて配置される。これらの配置により、幅方向Bに並ぶ吐出ヘッド240同士の境界において、記録媒体Pに画像形成されない領域が生じないようにすることができる。
【0032】
ヘッドユニット24Cが有する吐出ヘッド240の数は10個に限らず、記録媒体Pの幅方向Bにおける幅等に応じて適宜変更可能である。また搬送方向Aに並ぶ吐出ヘッド240の列は2列に限らず、1列以上であってよい。さらに、搬送方向Aに並ぶ吐出ヘッド240の各列は、必ずしも幅方向Bにおいて相互にずれて配置されなくてよい。
【0033】
10個の吐出ヘッド240のそれぞれは、ノズル板241と、複数のノズル242と、を有する。ノズル板241は、液体が収容される収容部における担持ドラム22(図1参照)に向き合う側に配置され、収容部の一部を構成している。複数のノズル242のそれぞれは、ノズル板241に形成された貫通孔であってよい。複数のノズル242は、幅方向Bに並ぶことでノズル列を構成している。図2では、ノズル列を構成する複数のノズル242を、幅方向Bに延びる線により簡略化して表している。
【0034】
吐出ヘッド240は、収容部に収容された液体を、ノズル242を通し、担持ドラム22に担持された記録媒体Pに向けて吐出する。液体吐出装置100は、10つの吐出ヘッド240のそれぞれが有する複数のノズル242により、幅方向Bにおける記録媒体Pの所定範囲内に液体を吐出することができる。
【0035】
ヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kのそれぞれは、画像形成に関する情報に応じた駆動信号により吐出動作が制御される。液体吐出装置100は、担持ドラム22に担持された記録媒体Pが液体吐出部24に対向する領域を通過するときに、ヘッドユニット24C,24M,24Y,24Kから各色の液体を吐出することにより、画像データに応じた画像を記録媒体Pに形成することができる。
【0036】
(ハードウェア構成)
図3は、液体吐出装置100の電気的なハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。図3に示す例では、液体吐出装置100は、画像形成部2と、読取部5と、処理部6と、表示部101と、操作部102と、を有する。処理部6は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、HDD/SSD604と、I/F605と、制御回路606と、を有する。図3に示した各構成は、システムバスSBを介して相互に通信可能に接続されている。
【0037】
処理部6は、液体吐出装置100全体の動作を制御する。画像形成部2は、上述したように、記録媒体Pに画像を形成するための画像形成エンジンである。表示部101は、通知や警告等のメッセージを表示画面に表示させるディスプレイである。表示部101は、液晶パネルや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイパネル等により構成できる。
【0038】
CPU601は、RAM603を作業領域として使用し、ROM602に格納されているプログラムに規定された処理を実行する。
【0039】
HDD/SSD604は、記憶部として使用され、予め設定された設定値を格納している。HDD/SSD604に格納されている情報は、CPU601が読み出しプログラム実行時に使用することもある。
【0040】
I/F605は、液体吐出装置100と外部装置とを通信可能にするインターフェースである。I/F605は、インターネット等を介して液体吐出装置100と外部サーバ等を通信可能にすることもできる。
【0041】
制御回路606は、高速な処理を要求される制御または演算処理等を行う電気回路または電子回路である。
【0042】
(マーク画像および矩形画像の例)
図4~7を参照して、第1実施形態に係るマーク画像および矩形画像について説明する。図4は、第1実施形態に係るマーク画像および矩形画像が形成された記録媒体Pの一例を示す図である。図5は、図4における第1マーク画像の第1例を示す拡大図である。図6は、図4における第1マーク画像の第2例を示す拡大図である。図7は、図4における第2マーク画像の一例を示す拡大図である。
【0043】
図4は、搬送方向Aおよび幅方向Bのそれぞれに略直交する方向からみた記録媒体Pの一部を示している。図5~7は、搬送方向Aおよび幅方向Bのそれぞれに直交する方向からみたマーク画像を示している。
【0044】
図4に示すように、マーク画像50は、第1マーク画像51を有する。またマーク画像50は、複数の第2マーク画像52と、複数の矩形画像53と、を有することができる。第1マーク画像51は、第1画像511と第2画像512とを含むことができる。幅Wは、記録媒体Pの幅方向Bにおける幅である。幅Wは、幅方向Bにおける記録媒体Pの所定範囲に対応する。
【0045】
図4~5に示す例では、第1画像511は、搬送方向Aに延びる3つの縦線V11,V12,V13と、幅方向Bに延び、かつそれぞれが3つの縦線V11,V12,V13のそれぞれと交差する3つの横線H11,H12,H13と、から構成されている。第1画像511は、記録媒体Pにおける+A側および-B側の隅部に配置されている。
【0046】
第1画像511は、図4~5に示したものに限らず、搬送方向Aに延びる2以上の縦線と、幅方向Bに延び、かつそれぞれが2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成されてもよい。例えば、図6に示すように、第1画像511は、搬送方向Aに延びる2つの縦線V11a,V12aと、幅方向Bに延び、かつそれぞれが2以上の縦線V11a,V12aのそれぞれと交差する2以上の横線H11a,H12aと、から構成されてもよい。
【0047】
図4に示すように、第2画像512は、第1画像511に対して所定距離内に形成される。図4および図7に示すように、第2画像512は、搬送方向Aに延びる1つの縦線V21と、幅方向Bに延びる1つの横線H21とを有する。第2画像512は、1つの縦線V21と1つの横線H21が交差する位置を基準位置HPとして含むことができる。マーク画像50は、第2画像512を含むことで、第2マーク画像52の位置の基準となる基準位置HPを設定できる。所定距離は、第1画像511の検出後、第2画像512を検出可能な距離であれば特段の制限はない。但し、ノイズ画像の誤検知を低減する観点では、所定距離は短いこと、つまり第1画像511と第2画像512はできるだけ近接して形成されることが好ましい。
【0048】
図4に示す例では、第2マーク画像52は、搬送方向Aに延伸する縦線である。10個の第2マーク画像52が幅方向Bに並んでいる。10個の第2マーク画像52の位置は、図2に示した10個の吐出ヘッド240それぞれの境界となる位置を表している。10個の吐出ヘッド240それぞれの境界となる位置は、例えば図2における10個の吐出ヘッド240それぞれが備える複数のノズル242のうち、最も-B側に位置する基準ノズルが幅方向Bにおいて配置される位置に対応する。但し、この基準ノズルは、複数のノズル242のうち、最も-B側に位置するものに限らず、最も+B側に位置するものであってもよい。
【0049】
第1マーク画像51の基準位置HPと、10個の第2マーク画像52それぞれの位置は予め対応付けられている。液体吐出装置100は、読取部5による読取情報Imにおける基準位置HPの位置に基づき、基準位置HPに対する10個の第2マーク画像52それぞれの相対位置を検出することで、10個の吐出ヘッド240それぞれの境界位置を特定する。そして、液体吐出装置100は、10個の吐出ヘッド240それぞれの境界位置に対して所定の位置に配置される複数のノズル242全ての幅方向Bにおける位置を特定することができる。
【0050】
矩形画像53は、液体吐出装置100によって記録媒体Pに形成され、幅方向Bに延伸する画像である。10個の吐出ヘッド240が備える複数のノズル242のそれぞれが形成する画像に濃度差がなければ、矩形画像53は、濃度分布がほとんどない、濃度がほぼ均一な画像となる。しかしながら、例えば駆動信号に応じた液体の吐出量が複数のノズル242ごとで異なると、複数のノズル242のそれぞれによって記録媒体Pに形成される画像に濃度差が生じる。この濃度差に応じて、矩形画像53には、搬送方向Aに延びる縦スジ等が視認される場合がある。
【0051】
液体吐出装置100は、マーク画像50の読取情報Imに基づき、矩形画像53において複数のノズル242それぞれに対応する位置を特定することで、濃度差を生じさせるノズル242を特定できる。液体吐出装置100は、他のノズル242による画像に対して濃度差が生じないように、濃度差を生じさせるノズル242からの液体の吐出量等を補正することで、記録媒体Pに形成される画像の濃度差を低減し、高品質な画像を形成可能になる。
【0052】
一方、例えば、読取情報Imにおいて、第1画像511を経由せず、第2画像512を直接検出しようとすると、第2画像512は縦スジや横スジ画像等のノイズ画像に対して近い形状を有するため、ノイズ画像を第2画像512として誤検出する場合がある。このような誤検出があると、基準位置HPを精度よく検出できず、画像の補正を精度よく行えない。
【0053】
液体吐出装置100は、読取部5による読取情報Imから、まず第1画像511を検出した後、第1画像511に対して所定位置に配置される第2画像512を検出し、基準位置HPを特定する。そして、基準位置HPに基づいて第2マーク画像52それぞれの位置を特定した後、複数のノズル242全ての位置を特定する。液体吐出装置100は、ノイズ画像に対して形状が大きく異なる第1画像511を介して第2画像512を検出することにより、第2画像512の誤検出を低減することができる。これにより、基準位置HPを精度よく検出し、画像の補正を精度よく行うことができる。
【0054】
図4に示すように、矩形画像53は、搬送方向Aに並んで形成された相互に濃度が異なる9つの矩形画像531~539を含むことができる。例えば、画像の濃度差は、形成される画像の濃度に応じて目立ち方が異なる場合がある。相互に濃度が異なる9つの矩形画像531~539を用いて濃度差を検出することにより、様々な濃度において画像の濃度差を検出できるため、濃度差の検出精度を高くするとともに、画像の濃度の補正精度を高くすることができる。なお、矩形画像53の数は、9つに限らず1以上であってよく、要求される補正精度等に応じて適宜決定できる。
【0055】
第1マーク画像51における第2画像512と第2マーク画像52は、搬送方向Aおよび幅方向Bの少なくとも一方に所定距離以上離隔して記録媒体Pに形成されてもよい。図4に示す例では、第2画像512と第2マーク画像52は、搬送方向Aに距離dA離隔し、幅方向Bに距離dB離隔している。第2画像512と第2マーク画像52を記録媒体Pに離隔して形成することで、第2画像512と第2マーク画像52が重なって形成されたり、互いに誤って検出されたりすることを低減し、各位置の検出精度を高くすることができる。
【0056】
第1画像511、第2画像512、複数の第2マーク画像52および複数の矩形画像53の記録媒体Pにおける配置は、適宜変更できる。例えば、第1画像511および第2画像512は、幅方向Bにおける記録媒体Pの中央に配置されてもよいし、+A側でかつ+B側の隅部に配置されてもよい。
【0057】
(処理部6の機能構成)
次に、処理部6の機能構成について説明する。図5は、処理部6の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示す例では、処理部6は補正部67を有する。また処理部6は、入出力部61と、理論位置算出部62と、検出部63と、判定部64と、受付部65と、報知部66と、を有することができる。
【0058】
理論位置算出部62、検出部63、判定部64、報知部66および補正部67の各機能は、図3に示したCPU601がROM602等に格納されたプログラムに規定されている処理を実行すること、または制御回路606等により実現できる。入出力部61および受付部65の各機能は、図3に示したI/F605等により実現できる。なお、処理部6が備える機能の一部は、処理部6以外の構成により実現されてもよいし、処理部6と処理部6以外の構成との分散処理により実現されてもよい。処理部6以外の構成には、外部サーバ等が挙げられる。
【0059】
入出力部61は、図3に示した画像形成部2、表示部101、操作部102および読取部5それぞれとの通信を制御することにより、各構成との間で情報や信号の送受を行うことができる。
【0060】
理論位置算出部62は、入出力部61を介して画像形成部2または操作部102等から受け取った、A4サイズ、A3サイズ等を表す記録媒体Pのサイズ情報に基づいて、記録媒体Pに形成されるマーク画像50の理論位置を算出する。例えば、理論位置算出部62は、マーク画像50における10個の第2マーク画像52それぞれの理論位置を算出できる。理論位置算出部62は、算出したマーク画像の理論位置に関する情報を判定部64に渡す。
【0061】
検出部63は、読取部5による読取情報Imに基づき、記録媒体Pに形成されたマーク画像50の位置を検出する。検出部63は、読取部5による読取情報Imを、入出力部61を介して読取部5から受け取り、この読取情報Imに基づき、基準位置HPに対する10個の第2マーク画像52それぞれの位置を検出できる。
【0062】
判定部64は、記録媒体Pのサイズ情報に基づき得られる理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が、所定の位置ずれ閾値以下であるか否かを判定する。
【0063】
例えば、判定部64は、理論位置算出部62により算出された10個の第2マーク画像52の理論位置と、検出部63により検出された10個の第2マーク画像52の位置と、から第2マーク画像52それぞれの位置ずれ量を算出する。判定部64は、算出した位置ずれ量と位置ずれ閾値とを比較し、10個の第2マーク画像52の理論位置に対する位置ずれ量が全て位置ずれ閾値以下であった場合に、理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が位置ずれ閾値以下であると判定する。
【0064】
液体吐出装置では、記録媒体Pに形成したマーク画像の位置が理論位置からずれていると、補正部による補正精度が低くなる場合がある。液体吐出装置100では、判定部64により位置ずれ量が位置ずれ閾値以下であると判定された場合に、補正部67により補正を行うことで、補正精度が低くなることを低減できる。
【0065】
判定部64は、理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が位置ずれ閾値以下であると判定した場合には、読取情報Imにおける複数のノズル242それぞれの位置に関する情報を補正部67に渡す。
【0066】
一方、判定部64は、理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が位置ずれ閾値以下ではないと判定した場合には、位置ずれ閾値以下ではないと連続して判定した回数をカウントする。「連続して判定した回数」とは、液体吐出装置100が検出部63による検出と判定部64による判定の一連の動作を繰り返して行ったときに、判定部64が繰り返して判定を行った回数を意味する。
【0067】
検出部63によるマーク画像50の位置検出には、ある程度の誤差が含まれるため、位置ずれ閾値以下ではない1回の判定のみでエラーが生じたと判定すると、エラーの判定精度が低くなる場合がある。なお、このエラーには、記録媒体Pへのマーク画像50等の形成誤差が大きいエラーや、読取部5によるマーク画像50の読取誤差が大きいエラー等が挙げられる。
【0068】
液体吐出装置100は、検出部63による検出と判定部64による判定の一連の動作を繰り返し行い、位置ずれ閾値以下ではないと連続して判定した回数が所定の回数閾値になった場合に、エラー判定する。これにより、エラーの判定精度を高くすることができる。
【0069】
受付部65は、操作者による位置ずれ閾値の設定入力Inを受け付ける。例えば受付部65は、操作者が図3に示した操作部102を用いて入力した位置ずれ閾値の設定入力Inを、入出力部61を介して受け付ける。受付部65は、受け付けた設定入力Inを判定部64に渡す。判定部64は、受け取った設定入力Inに応じて位置ずれ閾値を変更できる。
【0070】
液体吐出装置100では、受付部65により、操作者による位置ずれ閾値の設定入力Inを受け付けることで、位置ずれ閾値を可変とし、位置ずれ閾値を用いた判定部64による判定の信頼性を高くすることができる。なお、受付部65は、操作者による位置ずれ閾値の設定入力In以外の操作入力を受け付けることもできる。
【0071】
報知部66は、理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が位置ずれ閾値以上であると判定部64により連続して判定された回数が、所定の回数閾値になった場合に、エラーを報知する。例えば、報知部66は、入出力部61を介して図3に示した表示部101の動作を制御し、表示部101にエラーに関する表示を行わせることで、エラーを報知できる。液体吐出装置100は、報知部66によりエラーを報知することで、液体吐出装置100の操作者に、記録媒体Pへのマーク画像50の再形成や読取部5による再読取を促したり、画像形成部2の調整を促したりすることができる。
【0072】
液体吐出装置100では、表示部101により、判定部64によって算出された位置ずれ量を表示することもできる。例えば、表示部101は、入出力部61を介した報知部66等の制御下において位置ずれ量を表示できる。表示部101は、位置ずれ量を表示することにより、液体吐出装置100の操作者に、記録媒体Pへのマーク画像50の再形成や、読取部5による再読取、画像形成部2の調整等の必要性を認識させることができる。
【0073】
補正部67は、読取部5による読取情報Imに基づき、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成される画像を補正する。補正部67は、判定部64により、理論位置に対するマーク画像50の位置ずれ量が位置ずれ閾値以下であると判定された場合に、記録媒体Pに形成される画像を補正する。補正部67は、記録媒体Pの読取情報Imにおけるマーク画像50の位置と、矩形画像53の濃度と、に基づき、複数のノズル242のそれぞれにより形成される画像の濃度を補正できる。
【0074】
補正部67は、矩形画像53に濃度差がある場合に、濃度差がある矩形画像53の濃度のうちの最低濃度に近づくように、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成される画像の濃度を可変してよい。補正部67は、最低濃度に近づくように画像の濃度を可変することで、濃度差が低減されるように画像を補正することができる。
【0075】
<液体吐出装置100の動作例>
図9は、液体吐出装置100の動作の一例を示すフローチャートである。図9は、液体吐出装置100が、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成する画像の濃度を補正する動作を示している。例えば、液体吐出装置100は、操作者による操作部102を用いた補正開始操作を受け付けることを開始条件として、図9に示す動作を開始する。
【0076】
まず、ステップS11において、液体吐出装置100は、画像形成部2により、マーク画像50と矩形画像53を記録媒体Pに形成する。液体吐出装置100は、乾燥部3において、マーク画像50と矩形画像53を形成した記録媒体Pを搬送機構32により搬送しつつ、乾燥機構31により加熱して乾燥させる。
【0077】
続いて、ステップS12において、液体吐出装置100は、乾燥部3により乾燥された記録媒体Pのマーク画像50と矩形画像53を、読取部5により読み取る。読取部5による読取情報Imは、処理部6に渡される。
【0078】
続いて、ステップS13において、液体吐出装置100は、処理部6の検出部63により、読取情報Imにおける第1マーク画像51の第1画像511を検出する。
【0079】
続いて、ステップS14において、液体吐出装置100は、検出部63により、読取情報Imにおける第1マーク画像51の基準位置HPを検出する。
【0080】
続いて、ステップS15において、液体吐出装置100は、検出部63により、基準位置HPに対する10個の第2マーク画像52それぞれの相対位置を検出する。検出部63は、検出した10個の第2マーク画像52それぞれの位置に関する情報を判定部64に渡す。
【0081】
続いて、ステップS16において、液体吐出装置100は、処理部6の判定部64により、10個の第2マーク画像52それぞれの位置の理論位置に対する位置ずれ量が、いずれも位置ずれ閾値以下であるか否かを判定する。
【0082】
ステップS16において、10個の第2マーク画像52の位置ずれ量のうち1つ以上が位置ずれ閾値以下ではないと判定された場合には(ステップS16、NO)、ステップS17において、液体吐出装置100は、判定部64による連続した判定回数は、所定の回数閾値になったか否かを判定する。
【0083】
ステップS17において回数閾値になったと判定された場合には(ステップS17、YES)、ステップS18において、液体吐出装置100は、報知部66により、エラーを報知する。例えば、報知部66は、表示部101にエラーに関する通知を表示させることで、液体吐出装置100の操作者にエラーを報知することができる。
【0084】
一方、ステップS17において回数閾値になっていないと判定された場合には(ステップS17、NO)、液体吐出装置100は、ステップS13以降の動作を再度行う。
【0085】
また、ステップS16において、10個の第2マーク画像52それぞれの位置ずれ量はいずれも位置ずれ閾値以下であると判定された場合には(ステップS16、YES)、ステップS19において、液体吐出装置100は、判定部64により、読取情報Imにおける複数のノズル242それぞれの位置に関する情報を補正部67に渡す。補正部67は、判定部64から受け取った情報に基づき、読取情報Imの矩形画像53における複数のノズル242それぞれに対応する位置を特定することができる。
【0086】
続いて、ステップS20において、液体吐出装置100は、補正部67により、矩形画像53に基づき、複数のノズル242のうち、濃度差を生じさせるノズルを特定する。
【0087】
続いて、ステップS20において、液体吐出装置100は、補正部67により、複数のノズル242のうち、濃度差を生じさせるノズルからの液体吐出量を、濃度差が生じないように補正する。
【0088】
以上のようにして、液体吐出装置100は、記録媒体Pに形成されたマーク画像50および矩形画像53に基づき、液体吐出装置100により記録媒体Pに形成する画像の濃度を補正することができる。
【0089】
<表示部101による表示画面例>
図10~12を参照して、表示部101による様々な表示画面について説明する。図10は、表示部101による10個の第2マーク画像52の検出結果の表示画面の一例を示す図である。図11は、表示部101による通知の表示画面の一例を示す図である。図12は、表示部101による位置ずれ閾値の表示画面の一例を示す図である。
【0090】
図10に示す例では、表示画面101aは、10個の第2マーク画像52それぞれの位置の検出値と理論値の比較結果を表示している。
【0091】
図11に示す例では、表示画面101bは、第2マーク画像52の理論値に対する位置ずれが大きい通知と、マーク画像50を記録媒体Pに再形成することを促す通知を表示している。
【0092】
図12に示す例では、表示画面101cは、第2マーク画像52の位置ずれ閾値を表示している。表示画面101cは、テキストボックス111と、増減ボタン112と、を含む。液体吐出装置100の操作者は、増減ボタン112を操作することで位置ずれ閾値を変更することができる。
【0093】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、上述した第1実施形態と同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており詳細説明を適宜省略する。
【0094】
本実施形態に係る液体吐出装置は、幅方向Bにおける異なる位置に配置される2以上の読取部を含み、第1マーク画像および複数の第2マーク画像のそれぞれは、記録媒体における2以上の読取部それぞれの読取範囲内に形成されている点が、第1実施形態と異なる。
【0095】
図13は、本実施形態に係るマーク画像50が形成された記録媒体Pと2台の読取部5a,5bとの位置関係の一例を説明する図である。
【0096】
図13に示す例では、読取部5aおよび読取部5bは、幅方向Bにおける異なる位置に配置されている。また、読取部5aおよび読取部5bは、搬送方向Aにわずかにずれた位置に配置されるとともに、幅方向Bにおいて互いの一部が重なるように配置されている。この配置により、読取部5は、記録媒体Pの幅方向Bにおける全体を漏れなく読み取ることができる。
【0097】
読取部5aおよび読取部5bは、幅方向Bにおける異なる位置に配置されていれば、幅方向Bにおいて重ならずに配置されてもよい。また、読取部5aおよび読取部5bは、搬送方向Aにおいて、異なる位置に配置されてもよいし、ほぼ同じ位置に配置されてもよい。
【0098】
読取部5aは、幅方向Bにおける記録媒体Pの幅Waの範囲を読み取り可能である。読取部5bは、幅方向Bにおける記録媒体Pの幅Wbの範囲を読み取り可能である。幅Waと幅Wnは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0099】
本実施形態に係る記録媒体Pは、マーク画像50a,50bを有することができる。マーク画像50aは、第1マーク画像51aと複数の第2マーク画像52aとを含むことができる。第1マーク画像51aは、第1画像511aと第2画像512aとを含むことができる。マーク画像50bは、第1マーク画像51bと複数の第2マーク画像52bとを含むことができる。第1マーク画像51bは、第1画像511bと第2画像512bとを含むことができる。
【0100】
図13に示す例では、マーク画像50a,50bのそれぞれは、記録媒体Pにおける読取部5aおよび読取部5bそれぞれの読取範囲内に形成されている。具体的には、読取部5aの幅方向Bにおける読取範囲Wa内には、第1マーク画像51aと5つの第2マーク画像52aとが形成されている。読取部5bの幅方向Bにおける読取範囲Wb内には、第1マーク画像51bと5つの第2マーク画像52bとが形成されている。なお、第2マーク画像52a,52bそれぞれの数は、5つに限定されるものではなく、図2に示した吐出ヘッド240の幅方向Bにおける大きさ等に応じて適宜変更可能である。
【0101】
例えば、1つの読取部により記録媒体Pを読み取る構成では、幅方向Bにおける読取範囲に制限が生じ、幅方向Bにおける幅が広い記録媒体Pを読み取ることができない場合がある。また、幅方向Bにおける幅が広い記録媒体Pを読取可能にするために、読取範囲が大きい読取部を液体吐出装置に搭載させると、液体吐出装置の製造コストが増大したり、液体吐出装置が大型化したりする場合がある。
【0102】
本実施形態に係る液体吐出装置は、幅方向Bにおける異なる位置に配置される2つの読取部5a,5bを有し、2つの読取部5a、5bにより幅方向Bにおける異なる読取範囲を読み取ることで、読取範囲の制限を緩和することができる。また、第1マーク画像および複数の第2マーク画像のそれぞれが、記録媒体Pにおける2つの読取部5a,5bそれぞれの読取範囲内に形成されることで、2つの読取部5a,5bそれぞれによる読取情報を用いて、第1実施形態で説明した画像の濃度補正を行うことができる。本実施形態における上記以外の作用効果は、第1実施形態と同様である。
【0103】
本実施形態に係る読取部の数は、2つに限らず、記録媒体Pの幅方向Bにおける幅に合わせて、3つ以上であってよい。記録媒体Pには、複数の読取部それぞれの読取範囲ごとに、第1マーク画像51および複数の第2マーク画像52が形成されてよい。
【0104】
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形および置換を加えることができる。
【0105】
実施形態に係る液体吐出装置は、記録媒体Pに形成する画像の濃度を補正するだけでなく、記録媒体Pに形成されたマーク画像に基づき、記録媒体Pに形成する画像の位置を補正することもできる。
【0106】
実施形態において、液体吐出部24から吐出される液体は、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどでもよい。これらは例えば、インクジェット用インク、塗装用塗料、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
【0107】
記録媒体Pは、液体が付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては,車体、建材、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布等の被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セル等の媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
【0108】
実施形態の説明で用いた序数、数量等の数字は、全て本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係をこれに限定するものではない。
【0109】
機能ブロック図におけるブロックの分割は一例であり、複数のブロックを一つのブロックとして実現する、一つのブロックを複数に分割する、または一部の機能を他のブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数のブロックの機能を単一のハードウェアまたはソフトウェアが並列または時分割に処理してもよい。また複数のコンピュータに一部または全部の機能を分散させてもよい。
【0110】
実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0111】
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置であって、前記液体吐出装置によって形成されたマーク画像を含む前記記録媒体と、前記記録媒体に形成された画像を読み取る読取部と、前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正する補正部と、を有し、前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記搬送方向と交差する幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、を含む第1マーク画像を有する、液体吐出装置である。
<2> 前記第1マーク画像は、前記搬送方向に延びる3つの縦線と、前記幅方向に延び、かつそれぞれが前記3つの縦線のそれぞれと交差する3つの横線と、を含む、前記<1>に記載の液体吐出装置である。
<3> 前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成された前記マーク画像の位置を検出する検出部と、前記記録媒体のサイズ情報に基づき得られる理論位置に対する前記マーク画像の位置ずれ量が、所定の位置ずれ閾値以下であるか否かを判定する判定部と、を有する、前記<1>または前記<2>に記載の液体吐出装置である。
<4> 前記判定部により、前記位置ずれ量が前記位置ずれ閾値よりも大きいと連続して判定された回数が所定の回数閾値になった場合に、エラーを報知する報知部を有する、前記<3>に記載の液体吐出装置である。
<5> 前記位置ずれ量を表示する表示部を有する、前記<3>または前記<4>に記載の液体吐出装置である。
<6> 操作者による前記位置ずれ閾値の設定入力を受け付ける受付部を有する、前記<3>から前記<5>のいずれか1つに記載の液体吐出装置である。
<7> 前記幅方向における前記記録媒体の所定範囲内に液体を吐出する複数のノズルを有する吐出ヘッドを有し、前記記録媒体は、前記液体吐出装置によって形成され、前記幅方向に延伸する矩形画像をさらに含み、前記補正部は、前記記録媒体の前記読取情報における前記マーク画像の位置と、前記矩形画像の濃度と、に基づき、前記複数のノズルのそれぞれにより形成される前記画像の濃度を補正する、前記<1>から前記<6>のいずれか1つに記載の液体吐出装置である。
<8> 前記マーク画像は、複数の第2マーク画像をさらに有し、前記読取情報において、前記第1マーク画像に基づき特定される基準位置に対する前記複数の第2マーク画像それぞれの位置を検出する検出部を有する、前記<7>に記載の液体吐出装置である。
<9> 前記第2マーク画像は、前記搬送方向に延伸する縦線であり、前記複数の第2マーク画像は、前記幅方向に並んでいる、前記<8>に記載の液体吐出装置である。
<10> 前記第1マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、から構成される第1画像と、前記第1画像に対して所定距離内に形成された第2画像と、を含み、前記第2画像は、前記搬送方向に延びる1つの縦線と前記幅方向に延びる1つの横線とを有し、前記1つの縦線と前記1つの横線が交差する位置を前記基準位置として含む、前記<8>または前記<9>に記載の液体吐出装置である。
<11> 前記第1マーク画像における前記第2画像と前記第2マーク画像は、前記搬送方向および前記幅方向の少なくとも一方に所定距離以上離隔して前記記録媒体に形成される、前記<10>に記載の液体吐出装置である。
<12> 前記記録媒体は、前記搬送方向に並んで形成された、相互に前記濃度が異なる複数の前記矩形画像を含む、前記<7>から前記<11>のいずれか1つに記載の液体吐出装置である。
<13> 前記補正部は、前記矩形画像に濃度差がある場合に、前記濃度差がある前記矩形画像の濃度のうちの最低濃度に近づくように前記濃度を可変する、前記<7>から前記<12>のいずれか1つに記載の液体吐出装置である。
<14> 前記幅方向における異なる位置に配置される2以上の前記読取部を含み、前記第1マーク画像および前記複数の第2マーク画像のそれぞれは、前記記録媒体における2以上の前記読取部それぞれの読取範囲内に形成されている、前記<8>から前記<13>のいずれか1つに記載の液体吐出装置である。
<15> 搬送方向に搬送される記録媒体に画像を形成可能な液体吐出装置による液体吐出方法であって、前記液体吐出装置が、読取部により、前記液体吐出装置によって前記記録媒体に形成されたマーク画像を読み取り、補正部により、前記読取部による読取情報に基づき、前記記録媒体に形成される前記画像を補正し、前記マーク画像は、前記搬送方向に延びる2以上の縦線と、前記幅方向に延び、かつそれぞれが前記2以上の縦線のそれぞれと交差する2以上の横線と、を含む第1マーク画像を有する、液体吐出方法である。
【符号の説明】
【0112】
1 給紙部
11 給紙トレイ
12 給送装置
13 レジストローラ対
2 画像形成部
21 受け取り胴
22 担持ドラム
23 吸引装置
24 液体吐出部
24C、24M、24Y、24K ヘッドユニット
240 吐出ヘッド
241 ノズル板
242 ノズル
243 ベース部材
25 受け渡し胴
3 乾燥部
31 乾燥機構
32 搬送機構
4 排紙部
41 排紙トレイ
5 読取部
50、50a、50b マーク画像
51、51a、51b 第1マーク画像
511、511a、511b 第1画像
512、512a、512b 第2画像
52、52a、52b 第2マーク画像
53、531~539 矩形画像
6 処理部
61 入出力部
62 理論位置算出部
63 検出部
64 判定部
65 受付部
66 報知部
67 補正部
601 CPU
602 ROM
603 RAM
604 HDD/SSD
605 I/F
606 制御回路
100 液体吐出装置
101 表示部
101a~101c 表示画面
102 操作部
111 テキストボックス
112 増減ボタン
A 搬送方向
B 幅方向
dA、dB 距離
H11、H12、H13、H11a、H12a、H21 横線
V11、V12、V13、V11a、V12a、V21 縦線
HP 基準位置
In 操作入力
Im 読取情報
P 記録媒体
SB システムバス
W、Wa、Wb 幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【特許文献1】特許2009-226703号公報
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