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特開2024-176722機器システム、プログラム、表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176722
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】機器システム、プログラム、表示方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241212BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20241212BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20241212BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
H04M1/00 U
H04W84/10 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023095486
(22)【出願日】2023-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】北澤 和紀
【テーマコード(参考)】
5C062
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
5C062AA07
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB26
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AB51
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC42
5C062AE01
5C062AE16
5C062AF01
5C062AF02
5C062BB03
5C062BD04
5C062BD07
5K067AA34
5K067EE25
5K067EE35
5K067FF23
5K127BA03
5K127BB22
5K127CB02
5K127DA15
5K127GC01
(57)【要約】
【課題】接続先の機器を通信端末が特定すること。
【解決手段】本発明は、通信端末と無線通信できる無線通信部と、1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理するアドレス帳管理部と、を有する機器と、前記通信端末を、前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部、として機能させるためのプログラムと、を有する機器システムを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と無線通信できる無線通信部と、
1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理するアドレス帳管理部と、
を有する機器と、
前記通信端末を、
前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部、
として機能させるためのプログラムと、
を有する機器システム。
【請求項2】
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器と過去に接続したことがない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する請求項1に記載の機器システム。
【請求項3】
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器から取得したアドレス帳を保持していない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する請求項1に記載の機器システム。
【請求項4】
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器から取得したアドレス帳を保持しているが該アドレス帳に現在接続している前記機器が載ってない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する請求項1に記載の機器システム。
【請求項5】
前記電波強度検出部は、前記電波強度を前記無線通信機器の識別情報と対応付けて検出し、
前記アドレス帳には、前記機器の識別情報が設定されており、
前記プログラムは、前記通信端末を、
前記アドレス帳に設定されている、前記無線通信機器の識別情報と同じ識別情報の前記機器と、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器とを特定する機器特定部として機能させ、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器を、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器よりも優先して表示する請求項1~4のいずれか1項に記載の機器システム。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器、及び、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器を、それぞれ電波強度の高い順に表示する請求項5に記載の機器システム。
【請求項7】
前記機器は、ユーザーを認証する認証部を有し、
前記アドレス帳管理部は、前記認証部が認証した前記ユーザーの属性に応じて異なる前記アドレス帳を、前記無線通信部を介して前記通信端末に送信する請求項5に記載の機器システム。
【請求項8】
前記アドレス帳には、前記機器の識別情報に対応付けて、前記通信端末が前記機器に対し使用できる機能が設定されており、
前記ユーザーの属性によって前記通信端末が前記機器に対し使用できる機能が異なる請求項7に記載の機器システム。
【請求項9】
前記ユーザーの属性が社員の場合、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器、及び、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器を表示する請求項7に記載の機器システム。
【請求項10】
前記ユーザーの属性がゲストの場合、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器のみを表示する請求項7に記載の機器システム。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器を、前記機能が多い順に表示する請求項7に記載の機器システム。
【請求項12】
前記機器は電子黒板であり、
前記通信端末と前記電子黒板がBluetooth Low Energyで通信することを特徴とする請求項1に記載の機器システム。
【請求項13】
1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理する機器と、無線で通信できる通信端末を、
前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
通信端末と無線通信できる無線通信部と、
1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理するアドレス帳管理部と、
を有する機器と、
前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部と、
を有する前記通信端末と、を有する機器システム。
【請求項15】
機器と通信端末が無線で通信する機器システムが行う表示方法であって、
前記機器は、
前記通信端末に1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を送信する処理を行い、
前記通信端末は、
前記機器から前記アドレス帳を取得する処理と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する処理と、
検出された前記電波強度と、取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる処理と、
を行う表示方法。
【請求項16】
1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理する機器と、無線で通信できる通信端末が行う表示方法であって、
前記機器から前記アドレス帳を取得する処理と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する処理と、
検出された前記電波強度と、取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる処理と、
を行う表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器システム、プログラム、及び、表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子黒板等の機器とスマートフォンなどの通信端末を簡易的に無線で接続する技術が知られている。機器と接続した通信端末は、通信端末の画面データを機器に表示させたり、ファイルを機器に送信したりすることができる。
【0003】
機器には、データ送信等のためにアドレス帳が設定される場合がある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、データサーバーにアドレス帳を保存しておき、データサーバーのアドレス帳と機器が同期することでアドレス帳を最新の状態に保つ技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、接続先の機器を通信端末が特定することが困難な場合があった。例えば、通信端末が機器と無線で通信する際に、Bluetooth Low Energy(登録商標)が使用される場合がある。通信端末は、電波強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)に基づいて近くの機器を検出することは可能である。しかし、通信端末の周囲に、機器以外にBluetooth Low Energyを使用する無線通信機器が存在する場合、通信端末がこの無線通信機器を検知してしまい、電波強度に基づいて無線通信機器を特定することが困難な場合があった。
【0005】
本発明は、接続先の機器を通信端末が特定できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑み、本発明は、通信端末と無線通信できる無線通信部と、1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理するアドレス帳管理部と、を有する機器と、
前記通信端末を、
前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部、として機能させるためのプログラムと、を有する機器システムを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、接続先の機器を通信端末が特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信端末の周囲に複数の無線通信機器が存在する場合に、通信端末が無線で通信する電子黒板を特定する方法を説明する図である。
図2】電子黒板を含む機器システムの概略構成図である。
図3】機器の一例である電子黒板のハードウェア構成図の一例である。
図4】通信端末のハードウェア構成図の一例である。
図5】通信端末と電子黒板が有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。
図6】アドレス帳がユーザーの属性に応じて用意されている旨を説明する図である。
図7】アドレス帳記憶部に保存されているアドレス帳の一例を示す図である。
図8】通信端末が電子黒板と初回接続の処理を説明するシーケンス図の一例である。
図9】電子黒板と通信端末の接続時の処理を説明するフローチャート図の一例である。
図10】通信端末が接続候補の電子黒板を表示する処理を説明するフローチャート図の一例である。
図11】通信端末が保持しているアドレス帳の一例を示す図である。
図12】電波強度検出部が検出した電波強度の一例を示す図である。
図13】通信端末が図11のアドレス帳と図12の電波強度に基づいて、機器を特定する場合の処理を説明するフローチャート図の一例である。
図14】ユーザーが社員の場合に、通信端末が表示した接続候補リスト画面の一例を示す図である。
図15】ユーザーがゲストの場合に、通信端末が表示した接続候補リスト画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態の一例として、機器システムと機器システムが行う表示方法について説明する。
【0010】
<通信端末が接続する電子黒板の特定の概略>
図1に基づいて、本実施形態において通信端末30が接続する電子黒板2を特定する処理の概略を説明する。図1は、通信端末30の周囲に複数の無線通信機器が存在する場合に、通信端末30が無線で通信する電子黒板2を特定する方法を説明する図である。ここで無線通信機器は、Bluetooth Low Energy(登録商標)又は無線LANなど無線通信が可能な機器(電子黒板2とそれ以外を含む)をいう。
【0011】
(1) 通信端末30が電子黒板2Aと通信する場合、電子黒板2Aからアドレス帳Aを取得できる。アドレス帳Aには、電子黒板2のデバイス名称とアドレス(例えば、MACアドレス)が登録されている。
【0012】
(2) 通信端末30が電子黒板2Bと通信する場合、電子黒板2Bからアドレス帳Bを取得できる。アドレス帳Bの構造はアドレス帳Aと同様でよい。
【0013】
(3) 通信端末30がヘッドセット9と通信する場合、ヘッドセット9はアドレス帳を有していないので、アドレス帳を取得しない。このように、通信端末30は、通信したことがある無線通信機器が電子黒板2の場合、アドレス帳を取得しておく。
【0014】
(4) 次に、ユーザーが会議などのために通信端末30を電子黒板2に接続させたい状況になったとする。ユーザーは通信端末30で実行されるアプリケーションに所定の操作を行い、通信端末30に周囲の無線通信機器を検出させる。通信端末30は、ユーザーの操作に応じて、周囲の無線通信機器からの電波強度を検出する。電波強度の検出時に通信端末30は、アドレスに対応付けて電波強度を取得する。
【0015】
(5) 通信端末30は、電波強度の検出時に取得した無線通信機器のアドレスと、アドレス帳に設定されているアドレスを比較し、電波強度が大きい無線通信機器を優先して表示する。図1では、電波強度が1番目に大きい「xA-xx-xx-0A」の無線通信機器は、通信端末30が持っているアドレス帳に存在しないので、通信端末30は電子黒板2でないと判断し、「不明」を3番目に表示する。電波強度が2番目に大きい「xx-xx-xx-01」の無線通信機器はアドレス帳に存在し、「電子黒板 A事業所 1F-A会議室」にある電子黒板2であることが分かるので、通信端末30は「電子黒板 A事業所 1F-A会議室」を最初に表示する。電波強度が3番目に大きい「xx-xx-xx-11」の無線通信機器はアドレス帳に存在し、「電子黒板 B事業所 1F-B会議室」にある電子黒板2であることが分かるので、通信端末30は「電子黒板 B事業所 1F-B会議室」を2番目に表示する。なお、「電子黒板 A事業所 1F-A会議室」又は「電子黒板 B事業所 1F-B会議室」にある電子黒板は電子黒板2A又は2Bである可能性が高いが、アドレス帳に存在する電子黒板2が電波強度を検知した電子黒板2A又は2Bとは限らない。
【0016】
このように、本実施形態の通信端末30は、電子黒板2から受信した電子黒板2が記載されたアドレス帳と、電子黒板2と無線で通信する際の電波強度から優先度の高い電子黒板2を特定できる。したがって、無線通信機器の電波強度が大きくても、アドレス帳に設定されていない無線通信機器の優先度を低くすることができるので、ユーザーが接続先の電子黒板2を選択しやすい。
【0017】
<用語について>
電波強度とは、通信端末30が無線通信機器から受信する電波の強さである。電波強度の1つにRSSIがある。RSSIは「受信信号強度」であり、通信端末30に入力にする受信信号の強度を示す数値である。通信端末30は、受信した受信機入力電圧の対数値(dBμV)に対しほぼ比例した値を生成しRSSI値として出力する。
【0018】
アドレス情報とは、ネットワーク上で無線通信機器を特定する識別情報であり、データの送信先や送信元に使用できる情報である。本実施形態では、主にMACアドレスを例にして説明するが、後述するように製品名でもよいし、無線LANの場合はSSID(Service Set Identifier)でもよい。アドレス帳は、1つ以上のアドレス情報がまとめられたものである。
【0019】
無線通信機器とは無線で通信が可能な機器である。無線通信機器には、電子黒板2及び電子黒板2以外で無線通信するデバイスが含まれる。また、機器とは、通信端末30が画面データやファイルの送受信を行う対象となる無線通信機器である。本実施形態では、機器は、例えば電子黒板2が相当する。電子黒板2でない無線通信機器は、ヘッドセット、イヤホン、スマートフォン、マウス、キーボード、プリンタ、スピーカ、マイク、PCなど多種多様である。
【0020】
<システム概要>
次に、図2を参照して、システム構成について説明する。図2は、本実施形態に係る電子黒板2を含む機器システム100の概略構成図である。図2では、2台の電子黒板2A、2Bがネットワークを介して通信可能に接続されている。以下、2台の電子黒板2A、2Bのうち任意の電子黒板を「電子黒板2」という。図2では2台の電子黒板2A、2Bが示されているが、本実施形態では、電子黒板2は1台あればよい。
【0021】
電子黒板2とは、タッチパネルを利用して手書きされた文字や図形などをリアルタイムにディスプレイ等に表示する機器である。電子黒板2がネットワークNに接続する機能を有している場合、ディスプレイに表示される手書きを含む画面データを他の電子黒板2と同期することができる。なお、電子黒板2が有するタッチパネルの方式は、赤外線遮断方式、静電容量方式、抵抗膜方式、又は電磁誘導方式等、どのような方式でもよい。また、電子黒板2は、ペンの位置をカメラや超音波で検出し、プロジェクタで手書きデータを投影する形式でもよい。電子黒板2は、電子ホワイトボード、電子情報ボード、などと呼ばれてよい。
【0022】
電子黒板2は、自機を含む他の電子黒板2のアドレス帳を有している。管理者は予め電子黒板2が設置されているフロアや建屋にある1つ以上の電子黒板2のアドレス帳を各電子黒板2に尊くしておく。なお、管理者は、電子黒板2が他の電子黒板2と通信するためのアドレス帳を転用してもよい。アドレス帳について詳細は後述する。
【0023】
ネットワークNは、インターネットやLAN等のネットワークである。ネットワークNには、例えば、移動体通信、又は無線LAN等の無線通信による接続区間が含まれていてもよい。
【0024】
なお、電子黒板2は、通信端末30と無線で通信する機器の一例に過ぎない。機器は、電子黒板2の他、複合機、プロジェクタ、テレビ会議端末、デジタルサイネージ、ドローン、ロボット、電話機、テレビ受像機等、アドレス帳を有する機器であればよい。機器は、この他、ゲーム機器、汎用PC端末、監視カメラ、通信機能を備えた産業用機器などであってもよい。産業用機器には、医療用機器、耕耘機等の農業用機器などが含まれる。
【0025】
電子黒板2は通信端末30と、Bluetooth Low Energy等の無線で通信できる。通信端末30は、電子黒板2と無線で通信可能な機器であればよい。通信端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、デスクトップPC、ノート型PC、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
【0026】
通信端末30は、電子黒板2と無線で通信して、通信端末30が表示中の画面データを電子黒板2に送信する。電子黒板2は受信した画面データをディスプレイに表示できる。また、通信端末30は予め保持しているか、又は、ネットワークから取得したファイルを電子黒板2に送信できる。通信端末30は電子黒板2が保持するファイルを電子黒板2からダウンロードすることもできる。ファイルは、写真などの画像データ、PDFファイルなど、主に電子黒板2が表示するファイルでよい。この他、電子黒板2の動作に関する設定ファイル等が送信されてもよい。
【0027】
通信端末30と電子黒板2との通信は、互いを検出するまでは、省電力性能が高いBluetooth Low Energyを使用し、画面データやファイル送信の際は速度面に有利である無線LANを使う構成が考えられる。
【0028】
なお、機器システム100はサーバー装置を有していてもよい。この場合、サーバー装置は、電子黒板2と電子黒板2の通信セッションを確立することで、遠隔地にある電子黒板2同士が通信を開始できるようにする。例えば、各拠点の電子黒板2が電源オンをサーバー装置に通知すると、一方の拠点の電子黒板2は電源オンである他の拠点の電子黒板2をアドレス帳に基づいて表示する。ユーザーが他の拠点の電子黒板2を選択すると、サーバー装置が他の拠点の電子黒板2を呼び出すことで、一方の拠点の電子黒板2と他の拠点の電子黒板2が通信を開始できる。
【0029】
また、サーバー装置が複数の電子黒板2のアドレス帳を管理していてもよい。各電子黒板2はサーバー装置からアドレス帳を受信し、通信端末30に提供する。
【0030】
また、図2に示す概略図は一例である。例えば、図示した電子黒板2は2台であるが、電子黒板2は任意の台数であってよい。
【0031】
<ハードウェア構成>
<<電子黒板>>
図3は、機器の一例である電子黒板2のハードウェア構成図である。図3に示されているように、電子黒板2は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、SSD(Solid State Drive)204、ネットワークI/F205、及び、外部機器接続I/F(Interface)206を備えている。
【0032】
これらのうち、CPU201は、電子黒板2全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201やIPL(Initial Program Loader)等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。SSD204は、電子黒板2用のプログラム等の各種データを記憶する。ネットワークI/F205は、通信ネットワークとの通信を制御する。外部機器接続I/F206は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ230、外付け機器(マイク240、スピーカ250、カメラ260)である。
【0033】
また、電子黒板2は、キャプチャデバイス211、GPU212、ディスプレイコントローラ213、接触センサ214、センサコントローラ215、電子ペンコントローラ216、近距離通信回路219、及び近距離通信回路219のアンテナ219a、電源スイッチ222及び選択スイッチ類223を備えている。
【0034】
これらのうち、キャプチャデバイス211は、外付けのPC(Personal Computer))270のディスプレイに対して映像情報を静止画又は動画として表示させる。GPU(Graphics Processing Unit)212は、グラフィクスを専門に扱う半導体チップである。ディスプレイコントローラ213は、GPU212からの出力画像をディスプレイ280等へ出力するために画面表示の制御及び管理を行う。接触センサ214は、ディスプレイ280上に電子ペン290やユーザーの手H等が接触したことを検知する。センサコントローラ215は、接触センサ214の処理を制御する。接触センサ214は、赤外線遮断方式による座標の入力及び座標の検出を行う。この座標の入力及び座標の検出する方法は、ディスプレイ280の上側両端部に設置された2つ受発光装置が、ディスプレイ280に平行して複数の赤外線を放射し、ディスプレイ280の周囲に設けられた反射部材によって反射されて、受光素子が放射した光の光路と同一の光路上を戻って来る光を受光する方法である。接触センサ214は、物体によって遮断された2つの受発光装置が放射した赤外線のIDをセンサコントローラ215に出力し、センサコントローラ215が、物体の接触位置である座標位置を特定する。電子ペンコントローラ216は、電子ペン290と通信することで、ディスプレイ280へのペン先のタッチやペン尻のタッチの有無を判断する。近距離通信回路219は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。電源スイッチ222は、電子黒板2の電源のONとOFFを切り換えるためのスイッチである。選択スイッチ類223は、例えば、ディスプレイ280の表示の明暗や色合い等を調整するためのスイッチ群である。
【0035】
更に、電子黒板2は、バスライン210を備えている。バスライン210は、図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0036】
なお、接触センサ214は、赤外線遮断方式に限らず、静電容量の変化を検知することにより接触位置を特定する静電容量方式のタッチパネル、対向する2つの抵抗膜の電圧変化によって接触位置を特定する抵抗膜方式のタッチパネル、接触物体が表示部に接触することによって生じる電磁誘導を検知して接触位置を特定する電磁誘導方式のタッチパネルなどの種々の検出手段を用いてもよい。また、電子ペンコントローラ216が、電子ペン290のペン先及びペン尻だけでなく、電子ペン290のユーザーが握る部分や、その他の電子ペンの部分のタッチの有無を判断するようにしてもよい。
【0037】
<<通信端末>>
図4は、通信端末30の一例のハードウェア構成図である。なお、図4の通信端末30はスマートフォンが想定されている。図4に示されているように、通信端末30は、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、CMOSセンサ705、撮像素子I/F706、加速度・方位センサ707、メディアI/F709、GPS受信部711を備えている。
【0038】
これらのうち、CPU701は、通信端末30全体の動作を制御する。ROM702は、CPU701やIPL等のCPU701の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。EEPROM704は、CPU701の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOSセンサ705(Complementary Metal Oxide Semiconductor)は、CPU701の制御にしたがって被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサ705は、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F706は、CMOSセンサ705の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ707は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F709は、フラッシュメモリ等の記録メディア708に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部711は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0039】
また、通信端末30は、遠距離通信回路712、CMOSセンサ713、撮像素子I/F714、マイク715、スピーカ716、音入出力I/F717、ディスプレイ718、外部機器接続I/F719、近距離通信回路720、近距離通信回路720のアンテナ720a、及びタッチパネル721を備えている。
【0040】
これらのうち、遠距離通信回路712は、通信ネットワークを介して、機器と通信する回路である。CMOSセンサ713は、CPU701の制御にしたがって被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F714は、CMOSセンサ713の駆動を制御する回路である。マイク715は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ716は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F717は、CPU701の制御にしたがってマイク715及びスピーカ716との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ718は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F719は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路720は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル721は、ユーザーがディスプレイ718を押下することで、通信端末30を操作する入力手段の一種である。
【0041】
また、通信端末30は、バスライン710を備えている。バスライン710は、図4に示されているCPU701等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0042】
<機能について>
次に、図5に基づいて、通信端末30と電子黒板2とが有する機能について説明する。図5は、通信端末30と電子黒板2が有する機能をブロックに分けて説明する機能ブロック図の一例である。
【0043】
<<通信端末>>
通信端末30は、無線通信部31、表示制御部32、操作受付部33、アドレス帳取得部、電波強度検出部35、機器特定部36、判断部37、及び、アドレス帳記憶部3001を有している。通信端末30が有するこれら各部は、通信端末30にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令を図4に示したCPU701が実行することで実現される機能又は手段である。このプログラムは例えば通信端末30にインストールされた、電子黒板2との通信用のアプリケーションである。アドレス帳記憶部3001は、図4に示したEEPROM704やRAM703に形成される。アドレス帳記憶部3001が記憶するアドレス帳についてはアドレス帳記憶部2001に記憶されているアドレス帳と同じなので、アドレス帳については電子黒板2と共に説明する。なお、図5に示す機能は、通信端末30が電子黒板2を特定する処理や制御を行うものであり、主に本実施形態に主要な機能を示す。
【0044】
無線通信部31は、電子黒板2と無線で通信すると共に、各種の情報を送受信する。Bluetooth Low Energyによる通信では、ペアリングが必要な場合とそうでない場合がある。本実施形態では、必要に応じてユーザーが通信端末30と電子黒板2をペアリングさせるか、又は、ペアリングの必要がないものとする。無線LANの場合、通信端末30に無線LANルーター(アクセスポイント)のSSIDとネットワークキーの設定が完了しているものとする。また、無線LANの場合、電子黒板2がアクセスポイントを有していてもよい。通信端末30と電子黒板2の1対1(peer to peer)通信としてWi-Fiダイレクト(登録商標)がある。
【0045】
表示制御部32は、ディスプレイ718にアプリケーションが生成する画面を表示する。このアプリケーションは例えば、ディスプレイ718に表示中の画面データを電子黒板2に送信したり、ファイルを送信したりするアプリケーションである。また、表示制御部32はアドレス帳取得部34が取得したアドレス帳と、電波強度検出部35が検出した電波強度とに基づく優先度順の無線通信機器のリストをディスプレイ718に表示する。
【0046】
操作受付部33は通信端末30に対する各種の操作を受け付ける。本実施形態では、操作受付部33は、無線通信機器のリストから通信先の電子黒板2の選択を受け付ける。
【0047】
アドレス帳取得部34は、無線通信部31を介して、アドレス帳を電子黒板2から取得する。
【0048】
電波強度検出部35は、無線通信部31が無線通信機器と通信する場合の電波強度を検出する。電波強度としてはRSSIが知られているが、電波強度が分かればRSSIには限られない。
【0049】
機器特定部36は、電波強度検出部35が検出した無線通信機器の電波強度に対応付けて取得される無線通信機器のアドレスを、アドレス帳取得部34が取得したアドレス帳から検索することで、アドレス帳に存在する電子黒板2を特定する。また、機器特定部36は、電波強度の大きい順に無線通信機器を特定する。すなわち、機器特定部36は、アドレス帳を有する機器のうち、電波強度が大きい機器を優先して特定する。
【0050】
<<電子黒板>>
電子黒板2は、無線通信部21、アドレス帳管理部22、認証部23、及び、アドレス帳記憶部2001を有している。電子黒板2が有するこれら各部は、電子黒板2にインストールされた1以上のプログラムに含まれる命令を図3に示したCPU201が実行することで実現される機能又は手段である。アドレス帳記憶部2001は、図3に示したSSD204やRAM203に形成される。なお、図5に示す機能は、アドレス帳の送信に関わる処理や制御を行うものであり、主に本実施形態に主要な機能を示す。
【0051】
無線通信部21は、Bluetooth Low Energyや無線LANなどの通信手順にしたがって、通信端末30と無線で通信する。本実施形態では、無線通信部21は、通信端末30からの要求に応じてアドレス帳を通信端末30に送信する。
【0052】
アドレス帳管理部22は、アドレス帳記憶部2001においてアドレス帳を管理する。アドレス帳管理部22は、ネットワーク経由又はUSBメモリ等に記憶された状態で配布されたアドレス帳のファイルを読み取り、アドレス帳記憶部2001に保存する。アドレス帳管理部22は、アドレス帳記憶部2001からアドレス帳を取得する。管理者はアドレス帳を編集できる。
【0053】
認証部23は、通信端末30を使用するユーザーを認証する。例えば、通信端末30の無線通信部31が電子黒板2と通信を開始する際、認証部23はユーザーIDとパスワードを通信端末30に要求する。認証部23は、通信端末30から送信されたユーザーIDとパスワードの組と一致するユーザーIDとパスワードの組が予め登録されている場合、ユーザーの認証が成功したと判断する。認証が成功すると、ユーザーが特定される。例えば、ユーザーが社員の場合、氏名等が特定され、ユーザーがゲスト(社員でない訪問者等)の場合、ゲストであることが特定される。なお、ゲストのユーザーIDとパスワードは電子黒板2が表示してもよいし、壁などに貼付されていてもよい。また、社員に関しては、認証部23はICカードや指紋などの生体認証情報で認証してもよい。また、認証は電子黒板2でなく外部の認証サーバーが行ってもよい。
【0054】
<<アドレス帳について>>
次に、図6図7を用いてアドレス帳について説明する。図6は、アドレス帳がユーザーの属性に応じて用意されている旨を説明する図である。本実施形態の電子黒板2は、社員用のアドレス帳とゲスト用のアドレス帳を保持している。認証部23は認証時にユーザーが社員かゲストかを判断している。
【0055】
社員用のアドレス帳には、例えば、電子黒板2が設置されているフロアの電子黒板2のアドレスが載っている。社員はアドレス帳に載っている電子黒板2を選択するので、同じ建物の別のフロア(別の会社)の電子黒板2と接続することを防ぐことができる。また、ゲスト用のアドレス帳にはゲストが使用可能な電子黒板2のアドレスが載っている。こうすることで、自社内でもゲストが使用不可の電子黒板2とゲストの通信端末30との接続を抑制することができる。
【0056】
図7は、アドレス帳記憶部2001に保存されているアドレス帳の一例を示す。図7(a)は例えば社員用のアドレス帳である。アドレス帳には一台以上の電子黒板2のアドレスが登録されている。このアドレス帳は、この電子黒板2が使用される事業所が保有する電子黒板2のアドレスを有する。事業所が保有する電子黒板2は、電子黒板2が会議などのために通信する電子黒板2であり、事業所が保有する電子黒板2以外の電子黒板2がアドレス帳に含まれていてもよい。アドレス帳に設定されている電子黒板2には、自身の電子黒板2も含まれる。
【0057】
アドレス帳には、デバイス名称とアドレスが対応づけて設定されている。
・デバイス名称の項目には、電子黒板2に付与された人間が判別しやすい名称が設定されている。デバイス名称は、ユーザーが任意に付与でき、電子黒板2や通信端末30から編集できる。
・アドレスの項目には、通信の際に電子黒板2を特定するためのネットワーク上のアドレスが設定されている。アドレスは例えばMACアドレスであるが、電波強度の検出時に取得できる製品名でもよい。また、無線LANの場合、アドレスはSSIDでもよい。
・使用可能な機能の項目には、通信端末30のユーザーが電子黒板2に対して使用できる機能が設定されている。使用可能な機能とは、画面共有やファイルの送受信などである。こうすることで、電子黒板2のセキュリティを保ちやすくなる。例えば、社員が使用する電子黒板2では、画面共有、及び、ファイルの送受信が許可されるが、ゲストが使用する電子黒板2では画面共有のみを許可するといった制限が可能になる。
【0058】
なお、電子黒板2は、複数のアドレス帳を保有することができる。また複数のアドレス帳に、同じ電子黒板2が重複して登録されていてもよい。1つの電子黒板2が複数のアドレス帳を保有するケースとして、例えば、ある企業が保有している電子黒板2の一覧のアドレス帳と、その企業のA事業所で保有している電子黒板2の一覧のアドレス帳といったケースが考えられる。
【0059】
図7(b)はゲスト用のアドレス帳を示す。図7(a)と図7(b)のアドレス帳は同じ電子黒板2が通信端末30に送信するアドレス帳であるが、ゲスト用のアドレス帳には社員用のアドレス帳よりも少ない電子黒板2しか存在しない。これにより、ゲストが接続する電子黒板2を制限しやすい。また、ゲスト用のアドレス帳において使用可能な機能は「画面データ送信」のみである。したがって、ゲストが電子黒板2に対し使用できる機能を制限できる。このように、ユーザーの属性によって通信端末30が電子黒板2に対し使用できる機能が異なる。
【0060】
<電子黒板と通信端末の通信>
次に、図8に基づいて、通信端末30と電子黒板2の通信処理について説明する。図8は、通信端末30が電子黒板2と初回接続の処理を説明するシーケンス図である。「初回接続」とは、本実施形態では、アドレス帳の送信は初回接続に行われると説明しているためであり、2回目以降も接続は行われる。
【0061】
電子黒板2の無線通信部21は、Bluetooth Low Energyの規格で決まっているアドバタイズを定期的に周囲に送信している。アドバタイズとは、ブロードキャスト通信を用いて一定間隔で自身の存在(どのようなサービスかをUUIDで知らせる)を周りの通信端末30に通知することをいう。
【0062】
S1:通信端末30の無線通信部31はスキャン中である。スキャンとは、アドバータイズフレームを受信する受信状態をいう。無線通信部31がアドバタイズを受信し、UUIDが自分の対応するUUIDである場合に、電子黒板2に対して接続要求を行う。
【0063】
S2:電子黒板2の無線通信部21は接続要求に対して接続応答を行う。接続応答は、接続要求を正常に受信したので接続処理の継続を許可する応答である。
【0064】
S3:通信端末30の無線通信部31と電子黒板2の無線通信部21は互いに認証する。ユーザーは必要に応じて、電子黒板2が表示したPINコードを通信端末30に入力する。PINコードは電子黒板2に送信され、電子黒板2が表示したPINコードと一致するとペアリングが完了する。ペアリングが完了すると、リンクキーが生成され、通信時はリンクキーにより送信情報を暗号化する。このリンクキーの交換をボンディングという。
【0065】
S4:認証が成功すると、初回接続の場合、通信端末30のアドレス帳取得部34は、無線通信部31を介して、アドレス帳を電子黒板2に要求する。初回接続か否かの判断方法は後述する。
【0066】
S5:電子黒板2の無線通信部21は要求を受信し、アドレス帳管理部22がアドレス帳記憶部2001から取得したアドレス帳を通信端末30に送信する。
【0067】
S6:アドレス帳の送受信が完了すると、通信端末30と電子黒板2の接続処理が完了する。この後、通信端末30は画面データを電子黒板2に送信したり、ファイルを送信したりできる。
【0068】
なお、電子黒板2は、認証結果に基づいて通信端末30ごとに別のアドレス帳を送信してもよい。例えば、通信端末30が社員のものとゲストのもので分けるといった方法が考えられる。詳細は後述する。
【0069】
図9は、電子黒板2と通信端末30の接続時の処理を説明するフローチャート図である。図9は、図8のステップS4,S5の処理を詳細に説明する。
【0070】
まず、通信端末30の無線通信部31は認証要求を情報処理システムに送信する(S10)。認証要求にはユーザーIDとパスワードなどの認証情報が添付されており、電子黒板2の認証部23がユーザーを認証する。ここでは、ユーザーの認証が成功し、属性(社員、ゲスト)が判明したものとする。
【0071】
通信端末30の判断部37は、今回接続する電子黒板2との接続が初回接続か否かを判断する(S11)。初回接続か否かは、例えば以下のように判断される。
・ペアリング済みか否か(OSは一度、過去にペアリングした無線通信機器の製品名を記憶しているので、判断部37はOSに問い合わせることで初回接続か否か判断できる)。
・現在接続している電子黒板2から取得したアドレス帳を保持しているか否か。
・現在接続している電子黒板2から取得したアドレス帳を保持していても、該アドレス帳に、現在、接続中の電子黒板2のアドレスが設定されているか否か。つまり、現在、接続中の電子黒板2のアドレスがアドレス帳に載っていなければ初回接続と判断される。
【0072】
初回接続時にのみ通信端末30が電子黒板2からアドレス帳を受信するので、2回目以降はユーザーの待機時間を短くできる。
【0073】
初回接続の場合(S11のYes)、判断部37は、接続した電子黒板2に対応するアドレス帳をすでに保持しているか否か判断する(S12)。この判断により、例えば、初回接続であっても、別の電子黒板2から取得したアドレス帳に、現在接続している電子黒板2が記載されている場合、アドレス帳の取得ステップをスキップできる。どの電子黒板2から取得したアドレス帳であるかに関係なく、通信端末30が保持するアドレス帳に電子黒板2が載っていれば、この電子黒板2を優先して表示できるためである。こうすることで、アドレス帳記憶部3001に記憶されるアドレス帳が増えることを抑制できる。ただし、別の電子黒板2から取得したアドレス帳に、現在接続している電子黒板2が記載されている場合でも、現在接続している電子黒板2からアドレス帳を取得してもよい。
【0074】
ステップS12の判断がYesの場合、アドレス帳取得部34は、無線通信部31を介して、社員用又はゲスト用のアドレス帳を、現在接続している電子黒板2から取得する(S13)。電子黒板2のアドレス帳管理部22は、認証部23による認証結果に基づいて、ユーザーの属性に対応付けられている社員用又はゲスト用のアドレス帳を、無線通信部21を介して通信端末30に送信する。すなわち、アドレス帳管理部22は、ユーザーの属性に応じて異なるアドレス帳を、無線通信部31を介して通信端末30に送信する。通信端末30のアドレス帳取得部34は電子黒板2から取得した旨(電子黒板2のアドレスと対応付けて)と共にアドレス帳をアドレス帳記憶部3001に保存する。
【0075】
アドレス帳取得部34がアドレス帳を取得すると、無線通信部31は電子黒板2との接続を完了する(S14)。このように、初回接続時には、通信端末30がアドレス帳を取得することで、2回目以降、ユーザーが電子黒板2を選択しやすくなる。
【0076】
ただし、初回接続時に限らず、毎回の接続時に通信端末30がアドレス帳を電子黒板2から取得してもよい。この場合、通信端末30は接続時に常に最新のアドレス帳に更新することができる。
【0077】
なお、通信端末30が取得するアドレス帳は、電子黒板2が保有していなくてもよく、電子黒板2がデータサーバー等に保有しているアドレス帳をネットワーク経由で取得し、それを電子黒板2が通信端末30に転送してもよい。
【0078】
<電波強度を用いた無線通信機器の表示>
次に、通信端末30がアドレス帳を保持している状態で、通信端末30が無線通信機器のリストを表示する処理を説明する。
【0079】
図10は、通信端末30が接続候補の電子黒板2を表示する処理を説明するフローチャート図である。ユーザーが会議などのために通信端末30を電子黒板2に接続させたい状況になったとする。図10の処理は、ユーザーが通信端末30で実行されるアプリケーションに所定の操作を行い、通信端末30に周囲の無線通信機器を検出させる操作により開始される。
【0080】
まず、通信端末30の無線通信部31は、一定の値以上の電波強度を持つ周囲の無線通信機器を検出する(S31)。一定の値以上の電波強度か否かは電波強度検出部35が判断する。無線通信機器を検出するタイミングは、一定の時間間隔でもよいし、ユーザーが何らかの操作を行った際に取得してもよい。
【0081】
機器特定部36は、通信端末30が電子黒板用のアドレス帳をアドレス帳記憶部3001に保持しているか否か判断する(S32)。電子黒板用のアドレス帳とは電子黒板2から取得したアドレス帳である。初回接続の後であれば、アドレス帳記憶部3001には、電子黒板2から取得した旨と共にアドレス帳が保存されている。
【0082】
ステップS32の判断がYesの場合、機器特定部36が、アドレス帳に登録されている電子黒板2を電波強度順に特定し、表示制御部32が電子黒板2を電波強度順に表示させる(S33)。また、機器特定部36が、アドレス帳に登録されていない無線通信機器も、電波強度順に、電子黒板2に続けて表示する。アドレス帳にない新しい電子黒板2が設置された場合でも、不明なデバイスとして通信端末30が表示するので、ユーザーはこの電子黒板2を選択して通信を開始できる。
【0083】
ステップS32の判断がNoの場合、表示制御部32は電波強度順に無線通信機器を表示する(S34)。この場合でも、表示制御部32は、汎用のBluetooth Low EnergyがMACアドレスを送信することを利用して、電子黒板2か否かをMACアドレスのベンダーアドレス等から判断してもよい。
【0084】
<無線通信機器のリストの表示>
通信端末30が保持しているアドレス帳と電波強度に応じて表示される無線通信機器のリストについて説明する。
【0085】
図11は、一例として通信端末30が保持しているアドレス帳を示す。なお、図11では使用できる機能を省略した。図11(a)のアドレス帳は、例えばA事業所で保有する電子黒板2のアドレスが記載されている。図11(b)のアドレス帳は、B事業所で保有する電子黒板2のアドレスが記載されている。
【0086】
図12は、電波強度検出部35が検出した電波強度の一例である。図12に示すように、電波強度検出部35は、電波強度とMACアドレスを取得できる。なお、Bluetooth Low Energyでは通信端末30が製品名を受信できるので、MACアドレスは製品名でもよい。この場合、アドレス帳のMACアドレスも製品名である。
【0087】
また、通信端末30が無線LANで通信する場合、MACアドレスはSSIDでもよい。この場合、アドレス帳のMACアドレスもSSIDである。
【0088】
図13は、通信端末30が図11のアドレス帳と図12の電波強度に基づいて、機器を特定する場合の処理を説明するフローチャート図である。図13図10のステップS33のより詳細な処理を示す。
【0089】
機器特定部36は、電波強度に対応づけられているMACアドレスを、保持している全てのアドレス帳で検索する(S41)。
【0090】
機器特定部36は、検索に適合した電子黒板2を、電波強度の大きい順にソートする(S42)。
【0091】
次に、機器特定部36は、検索に適合しなかった無線通信機器を、電波強度の大きい順にソートする(S43)。
【0092】
次に、表示制御部32は、通信端末30のユーザーが社員かゲストかを判断する(S44)。ステップS44の処理の段階では、通信端末30が電子黒板2と通信していないので、表示制御部32は、通信端末30が初回接続時に、電子黒板2と通信し、電子黒板2から送信された認証結果を使用してよい。
【0093】
ユーザーが社員の場合(S44のYes)、表示制御部32は、ステップS42でソートした電子黒板2にステップS43でソートした無線通信機器を続けて表示した接続候補リスト画面を表示する(S45)。
【0094】
ユーザーがゲストの場合(S44のNo)、表示制御部32は、ステップS42でソートした電子黒板2のみを含む接続候補リスト画面を表示する(S46)。
【0095】
<<接続候補リスト画面>>
図14は、ユーザーが社員の場合に、通信端末30が表示した接続候補リスト画面300を示す。図14に示すように、各無線通信機器について、優先度、デバイス名称、電波強度、及び、MACアドレスが表示されている。優先度は表示順を示す。デバイス名称はアドレス帳に記載されている。電波強度は電波強度検出部35が検出した値である。MACアドレスはアドレス帳から取得されてもよいし、電波強度検出部35が電波強度の検出時に取得したものでもよい。電波強度、及び、MACアドレスは説明のために示したもので、ユーザーが電子黒板2を選択するための接続候補リスト画面300になくてもよい。
【0096】
図12の電波強度に対応付けられているアドレスを、図11(a)(b)のアドレス帳で検索すると、図12の電波強度に対応付けられているアドレスのうち「xx-xx-xx-01」「xx-xx-xx-03」「xx-xx-xx-07」がアドレス帳に載っている。このため、図14の接続候補リスト画面300には、「xx-xx-xx-01」「xx-xx-xx-03」「xx-xx-xx-07」のアドレスを有するデバイス名称が表示されている。また、図12の電波強度に対応付けられているアドレスのうち「xA-xx-xx-0A」「xC-xx-xx-0C」がアドレス帳に載っていない。このため、図14の接続候補リスト画面300には、「xA-xx-xx-0A」「xC-xx-xx-0C」のアドレスを有する無線通信機器のデバイス名称が不明になっている。
【0097】
図14に示すように、電子黒板2が電波強度の順に表示されているので、ユーザーは自分に近い電子黒板2を選択しやすくなる。また、電子黒板2でない無線通信機器も電波強度の順に表示されているので、新しい電子黒板2が設置された場合も、ユーザーはこの新しい電子黒板2を選択できる。
【0098】
ユーザーが接続候補リスト画面300で選択した電子黒板2を操作受付部33が受け付け、無線通信部31がMACアドレス等を指定して、例えば図8の処理を行うことで接続する(初回接続でないので通信端末30はアドレス帳を取得しないでよい)。接続後、通信端末30は、使用できる機能の範囲で、ユーザーの操作に応じて画面データを電子黒板2に送信したりファイルを送信したりできる。また、通信端末30はファイルを電子黒板2からダウンロードできる。
【0099】
図15は、ユーザーがゲストの場合に、通信端末30が表示した接続候補リスト画面310を示す。電波強度が図12、通信端末30が保持するアドレス帳が図7(b)であるとする。図12の電波強度に対応付けられているアドレスのうち「xA-xx-xx-0A」「xC-xx-xx-0C」がアドレス帳に載っている。このため、図15の接続候補リスト画面310には、「xA-xx-xx-0A」「xC-xx-xx-0C」のアドレスを有するデバイス名称が表示されている。そして、アドレス帳に載っていない「xx-xx-xx-01」「xx-xx-xx-03」「xx-xx-xx-07」のアドレスを有する電子黒板2は接続候補リスト画面310に表示されない。
【0100】
ゲストの通信端末30には、アドレス帳に載っている電子黒板2のみが表示されるので、ユーザーであるゲストはゲスト用の電子黒板2のみ選択できる。したがって、図14のような接続候補リスト画面300からゲストが社員用の電子黒板2を選択することを抑制できる。
【0101】
なお、ユーザーがゲストの場合に接続候補リスト画面300を通信端末30が表示するが、ユーザーが不明の(つまり、アドレス帳に存在しない)無線通信機器を選択した場合に、接続できない旨を通信端末30が表示してもよい。
【0102】
<主な効果>
本実施形態の通信端末30は、電子黒板2から受信した電子黒板の一覧が記載されたアドレス帳と、電子黒板2と無線で通信する際の電波強度から優先度の高い電子黒板2を特定できる。したがって、無線通信機器の電波強度が大きくても、アドレス帳に設定されていない無線通信機器の優先度を低くすることができるので、ユーザーが接続先の電子黒板2を選択しやすい。
【0103】
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0104】
例えば、通信端末30は、使用できる機能に応じて、電子黒板2の表示順を変化させてもよい。通信端末30は、例えば、電波強度が一定以上の場合、電波強度の順でなく、使用できる機能が多い順に(優先して)表示する。ユーザーが使用できる機能を有する電子黒板2を検索できてもよい。通信端末30は、電波強度の順の電子黒板2と機能が多い順の電子黒板2を同じ画面に表示してもよい。
【0105】
接続候補リスト画面300又は接続候補リスト画面310に、通信端末30はBluetooth Low Energy通信で取得できる製品名を、デバイス名称と共に表示してもよい。例えば、電子黒板2が新しく設置されたためアドレス帳に載っていない場合に、ユーザーが製品名で電子黒板2を選択できる。
【0106】
接続候補リスト画面300又は接続候補リスト画面310に表示される電子黒板2が1つのみの場合、通信端末30が電子黒板2と自動的に(ユーザーが選択しなくても)接続してもよい。
【0107】
また、本実施形態は、電子黒板2に限らずタッチパネルを有する情報処理装置であれば好適に適用できる。タッチパネルを搭載した情報処理装置としては、タッチパネルを有するPC、タブレット端末、スマートフォンなどがある。これらは、普段は汎用的な情報処理装置であるが、表示装置として機能するアプリケーションを実行した場合に、ユーザーが表示装置として操作可能となる。
【0108】
また、図4などの構成例は、電子黒板2と通信端末30による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。電子黒板2と通信端末30の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
【0109】
また、上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0110】
本発明の実施形態は、コンピュータの能力及び機能性に大きな改善をもたらす。これらの改善により、ユーザーは、情報処理装置において情報を格納し提示する方法であるテーブルとの、より効率的で堅牢な対話を提供するコンピュータを利用することができる。更に、本発明の実施形態は、より効率的で強力かつ堅牢なユーザーインターフェイスの使用を通じて、より良いユーザー体験を提供する。このようなユーザーインターフェイスは、人間と機械との間のより良い相互作用を提供する。
【0111】
<付記>
[付記1]
通信端末と無線通信できる無線通信部と、
1台以上の機器のアドレス情報が記載されたアドレス帳を管理するアドレス帳管理部と、
を有する機器と、
前記通信端末を、
前記機器から前記アドレス帳を取得するアドレス帳取得部と、
無線通信機器から送信される無線の電波強度を検出する電波強度検出部と、
前記電波強度検出部が検出した前記電波強度と、前記アドレス帳取得部が取得した前記アドレス帳に基づいて特定された、接続する候補の前記無線通信機器を表示させる表示制御部、
として機能させるためのプログラムと、
を有する機器システム。
[付記2]
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器と過去に接続したことがない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する付記1に記載の機器システム。
[付記3]
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器から取得したアドレス帳を保持していない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する付記1に記載の機器システム。
[付記4]
前記アドレス帳取得部は、現在接続している前記機器から取得したアドレス帳を保持しているが該アドレス帳に現在接続している前記機器が載ってない場合に、前記機器から前記アドレス帳を取得する付記1に記載の機器システム。
[付記5]
前記電波強度検出部は、前記電波強度を前記無線通信機器の識別情報と対応付けて検出し、
前記アドレス帳には、前記機器の識別情報が設定されており、
前記プログラムは、前記通信端末を、
前記アドレス帳に設定されている、前記無線通信機器の識別情報と同じ識別情報の前記機器と、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器とを特定する機器特定部として機能させ、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器を、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器よりも優先して表示する付記1~4のいずれか1項に記載の機器システム。
[付記6]
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器、及び、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器を、それぞれ電波強度の高い順に表示する付記5に記載の機器システム。
[付記7]
前記機器は、ユーザーを認証する認証部を有し、
前記アドレス帳管理部は、前記認証部が認証した前記ユーザーの属性に応じて異なる前記アドレス帳を、前記無線通信部を介して前記通信端末に送信する付記5又は6に記載の機器システム。
[付記8]
前記アドレス帳には、前記機器の識別情報に対応付けて、前記通信端末が前記機器に対し使用できる機能が設定されており、
前記ユーザーの属性によって前記通信端末が前記機器に対し使用できる機能が異なる付記7に記載の機器システム。
[付記9]
前記ユーザーの属性が社員の場合、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器、及び、前記アドレス帳に設定されていない前記無線通信機器を表示する付記7に記載の機器システム。
[付記10]
前記ユーザーの属性がゲストの場合、
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器のみを表示する付記7に記載の機器システム。
[付記11]
前記表示制御部は、前記アドレス帳に設定されている前記機器を、前記機能が多い順に表示する請求項7に記載の機器システム。
[付記12]
前記機器は電子黒板であり、
前記通信端末と前記電子黒板がBluetooth Low Energyで通信することを特徴とする付記1~10のいずれか1項に記載の機器システム。
【符号の説明】
【0112】
2 電子黒板
30 通信端末
100 機器システム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【特許文献1】特開2016-165099号公報
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