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特開2024-178170熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法
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  • 特開-熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178170
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/26 20060101AFI20241217BHJP
【FI】
H01L21/26 T
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024140615
(22)【出願日】2024-08-22
(62)【分割の表示】P 2022562437の分割
【原出願日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】16/852,154
(32)【優先日】2020-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ルックナー, オーレ
(72)【発明者】
【氏名】アダーホールド, ウルフギャング アール.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】測定した距離を、エッジリングの中心位置のシフトを決定するために使用する熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム及び方法を提供する。
【解決手段】熱処理チャンバシステム200は、エッジリング114の周りに取り付けられた複数の距離センサ160を含む。距離センサは、エッジリングに対して複数の角度位置に取り付けられており、エッジリングの外面162に向かって信号171を同時に放出し、距離センサの複数の角度位置に対応するエッジリングの複数の角度位置201、202において、エッジリングの外面とそれぞれの距離センサとの間の第1の距離D1及び第2の距離D2をそれぞれ同時に測定し、エッジリングの中心位置210のシフトを決定する。中心位置のシフトを決定することは、エッジリングの1回又は複数回の全回転にわたって第1の距離D1及び第2の距離D2の各々について複数の距離値を平均化することを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱処理チャンバ装置であって:
1つ又は複数の側壁及び処理容積を含むチャンバ本体;
前記チャンバ本体の前記処理容積内に配置されたロータ;
前記ロータ上に支持されたエッジリングであって、内面及び外面を含むエッジリング;
前記エッジリングの上と前記ロータの上とに配置された複数のヒートランプ;並びに
前記チャンバ本体の前記1つ又は複数の側壁に取り付けられた1つ又は複数の距離センサであって、各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かって方向付けられて、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を測定する、1つ又は複数の距離センサ
を含む熱処理チャンバ装置。
【請求項2】
前記ロータの外側に配置された駆動リングをさらに含み、前記駆動リングが、前記ロータに磁気結合されて前記ロータを回転させる、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数の側壁が、1つ又は複数の窓部分を含み、各側壁が内面及び外面を含み、前記1つ又は複数の距離センサの各距離センサが、それぞれの前記側壁の前記外面に取り付けられ、且つそれぞれの前記窓部分に隣接している、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項4】
前記エッジリングの下に配置された1つ又は複数の高温計をさらに含み、前記エッジリングが、前記1つ又は複数の高温計と前記複数のヒートランプとの間に配置されている、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数の距離センサの各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かってレーザ光を放出するように方向付けられたレーザ放出器を含み、
各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かって方向付けられて、前記エッジリングの前記外面から反射された反射レーザ光を受け取り、前記反射レーザ光を使用して、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を決定する、
請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項6】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体をさらに含み、前記命令は、実行されると:
前記複数のヒートランプに、前記処理容積内に配置された第1の基板を加熱させ;
前記1つ又は複数の距離センサに、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を測定させ;
前記距離を使用して前記エッジリングの中心位置のシフトを決定させ;
前記中心位置のシフトを使用して、補正着地位置を決定させ;
ロボットに、第2の基板を前記補正着地位置に位置合わせさせる、
請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項7】
前記中心位置のシフトが、X軸に沿った第1の水平シフト、及びY軸に沿った第2の水平シフトを含む、請求項6に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項8】
前記命令は、実行されると、前記ロータに、前記1つ又は複数の距離センサが前記エッジリングの複数の角度位置に沿って前記距離を測定する間に、前記エッジリングを回転させる、請求項6に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項9】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、熱処理チャンバシステムに:
チャンバ本体の処理容積内のエッジリング上に配置された第1の基板を、複数のヒートランプを使用して第1の温度に加熱させ;
前記第1の基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度に冷却させ;
距離センサと前記エッジリングの外面との間の距離を測定させ;
前記距離を使用して前記エッジリングの中心位置のシフトを決定させ;
前記中心位置のシフトを使用して、補正着地位置を決定させ;
ロボットに、第2の基板を前記補正着地位置に位置合わせするように命令させる、
非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記ロボットは、前記第2の基板の底面の中心を前記補正着地位置に位置合わせするように命令され、前記第2の基板の前記底面の前記中心は、前記補正着地位置に対して0.1mm以下のオフセット内に位置合わせされる、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
実行されると、前記熱処理チャンバシステムに、前記第2の基板を前記エッジリング上に着地させる命令をさらに含む、請求項10に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記距離を使用して決定される前記中心位置のシフトが、X軸に沿った第1の水平シフト、及びY軸に沿った第2の水平シフトを含む、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の前記距離を測定することが:
前記距離センサのレーザ放出器から前記エッジリングの前記外面に向けてレーザ光を放出すること;
前記エッジリングの前記外面から反射された反射レーザ光を受け取ること;及び
前記反射レーザ光を使用して、前記エッジリングの前記外面と前記距離センサとの前記距離を決定すること
を含む、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
実行されると、ロータに、前記距離センサが前記エッジリングの複数の角度位置に沿って前記距離を測定する間に、前記エッジリングを回転させる命令をさらに含む、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、前記熱処理チャンバシステムに:
チャンバ本体の処理容積内のエッジリング上に配置された第1の基板を、複数のヒートランプを使用して第1の温度に加熱させ;
前記第1の基板を、前記第1の温度よりも低い第2の温度に冷却させ;
ロータを使用して、前記ロータ上に支持されている前記エッジリングを回転させ;
前記エッジリングが回転している間に、距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の距離を測定させ;
前記距離を使用して前記エッジリングの中心位置のシフトを決定させ;
前記中心位置のシフトを使用して、補正着地位置を決定させる、
非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
実行されると、ロボットに、第2の基板の底面の中心を前記補正着地位置と位置合わせさせる命令をさらに含み、前記第2の基板の前記底面の前記中心が、前記補正着地位置に対して0.1mm以下のオフセット内に位置合わせされる、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
実行されると、前記熱処理チャンバシステムに、前記第2の基板を前記エッジリング上に着地させる命令をさらに含む、請求項16に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記距離を使用して決定される前記中心位置のシフトが、X軸に沿った第1の水平シフト、及びY軸に沿った第2の水平シフトを含む、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の前記距離を測定することが:
前記距離センサのレーザ放出器から前記エッジリングの前記外面に向けてレーザ光を放出すること;
前記エッジリングの前記外面から反射された反射レーザ光を受け取ること;及び
前記反射レーザ光を使用して、前記エッジリングの前記外面と前記距離センサとの前記距離を決定すること
を含む、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の前記距離が、前記エッジリングが前記ロータを使用して回転される間に、前記エッジリングの複数の角度位置で測定される、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
[0001]本開示の態様は、熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法に関する。一実施例では、測定された距離は、エッジリングの中心位置のシフトを決定するために使用される。
【背景技術】
【0002】
[0002]基板の急速な熱アニーリング中に、エッジを支持する部品は熱膨張と熱収縮を受け、これによりこのような部品の位置に変化が生じる可能性がある。このような部品の位置の変化は、基板の温度に不均一性を生じさせることがあり、これにより、熱処理中に基板上の材料が不均一になる可能性がある。
【0003】
[0003]したがって、精度、有効性、及び時間の節約を促進する方式で、熱処理中の温度均一性及び材料均一性を促進する装置、システム、及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示の態様は、熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法に関する。一実施例では、測定された距離は、エッジリングの中心位置のシフトを決定するために使用される。
【0005】
[0005]一実装態様では、熱処理チャンバ装置は、1つ又は複数の側壁と処理容積とを含むチャンバ本体を含む。熱処理チャンバ装置は、チャンバ本体の処理容積内に配置されたロータも含む。熱処理チャンバ装置は、ロータ上に支持されたエッジリングも含む。エッジリングは、内面と外面とを含む。また、熱処理チャンバ装置は、エッジリングの上方及びロータの上方に位置決めされた複数のヒートランプを含む。熱処理チャンバ装置は、チャンバ本体の1つ又は複数の側壁に取り付けられた1つ又は複数の距離センサも含む。各距離センサは、エッジリングの外面とそれぞれの距離センサとの間の距離を測定するために、エッジリングの外面に向かって方向付けられる。
【0006】
[0006]一実施態様では、非一過性のコンピュータ可読媒体は命令を含み、命令は、実行されると、熱処理チャンバシステムに、チャンバ本体の処理容積内のエッジリング上に配置された第1の基板を、複数のヒートランプを使用して第1の温度に加熱させる。命令はまた、熱処理チャンバシステムに、第1の基板を、第1の温度よりも低い第2の温度まで冷却させ、距離センサとエッジリングの外面との間の距離を測定させる。命令はまた、熱処理チャンバシステムに、距離を使用してエッジリングの中心位置のシフトを決定させ、中心位置のシフトを使用して補正着地位置を決定させる。命令はまた、熱処理チャンバシステムに、ロボットに対し、補正着地位置に第2の基板を位置合わせするように指示させる。
【0007】
[0007]一実施態様では、非一過性のコンピュータ可読媒体は命令を含み、命令は、実行されると、熱処理チャンバシステムに、チャンバ本体の処理容積内のエッジリング上に配置された第1の基板を、複数のヒートランプを使用して第1の温度に加熱させる。命令はまた、熱処理チャンバシステムに、第1の基板を、第1の温度よりも低い第2の温度まで冷却させ、ロータを使用してエッジリングを回転させる。エッジリングは、ロータ上に支持される。命令はまた、エッジリングが回転する間に、熱処理チャンバシステムに、距離センサとエッジリングの外面との間の距離を測定させる。命令はまた、熱処理チャンバシステムに、距離を使用してエッジリングの中心位置のシフトを決定させ、中心位置のシフトを使用して補正着地位置を決定させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
[0008]本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、上記で簡潔に要約された本開示の具体的な説明が、実装態様を参照することによって得られ、実装態様のいくつかは添付図面に示される。しかしながら、本開示は他の等しく有効な実装態様を許容しうるので、添付図面は、本開示の一般的な実装態様を示しているにすぎず、したがって、本開示の範囲を限定すると見なすべきではないことに留意されたい。
【0009】
図1A】[0009]一実装態様による、熱処理チャンバの概略部分断面図である。
図1B】[0010]一実装態様による、図1Aに示される熱処理チャンバの拡大部分概略断面図である。
図2】[0011]一実装態様による、熱処理チャンバシステムの概略部分上面図である。
図3】[0012]一実装態様による、熱処理チャンバシステムの概略部分上面図である。
図4】[0013]一実装態様による、図1A及び1Bに示される熱処理チャンバと併せて使用されるロボット装置の概略部分側面図である。
図5】[0014]一実装態様による、熱処理チャンバを動作させる方法の概略図である。
図6】[0015]一実装態様による、熱処理チャンバシステムの概略部分上面図である。
図7】[0016]一実装態様による、熱処理チャンバシステムの概略部分上面図である。
【0010】
[0017]理解を容易にするために、図面に共通する同一の要素を示すために、可能な限り同一の参照番号を使用した。一実装態様において開示される要素は、具体的な記述がなくとも、他の実装態様で有益に利用されうると想定されている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0018]本開示の態様は、熱処理チャンバのエッジリング距離を測定する装置、システム、及び方法に関する。一実施例では、測定された距離は、エッジリングの中心位置のシフトを決定するために使用される。
【0012】
[0019]図1Aは、一実装態様による、熱処理チャンバ100の概略部分断面図である。熱処理チャンバ100は、急速熱処理チャンバである。熱処理チャンバ100は、熱処理チャンバシステム110の一部である。
【0013】
[0020]熱処理チャンバ100内で処理される基板112は、バルブ(スリットバルブなど)又はアクセスポート113を通して、熱処理チャンバ100の処理容積118内に提供される。基板112は、環状のエッジリング114によってその周囲で支持されている。エッジリング114は、基板112の端に接触する環状の傾斜棚115を有する。基板112は、基板112の上面に既に形成された処理されたフィーチャ116が、放射線加熱装置124に向かって上方を向くように配向される。
【0014】
[0021]熱処理チャンバ100は、チャンバ本体102と、チャンバ本体102内部に配置された処理容積118とを含む。チャンバ本体102は、1つ又は複数の側壁103を含む。処理容積118は、その上側で、透明な石英窓120によって画定される。概略図では示されているが、基板112上のフィーチャ116は、通常、基板112の表面を越えて実質的な距離にわたって突出するのではなく、基板112の表面の平面内及び同平面近傍でパターニングを構成する。
【0015】
[0022]熱処理チャンバ100は、例えば、急速熱アニーリングを使用することによって、基板を酸化するために、及び/又は基板112上に注入された種(ドーパントなど)を活性化するために、基板112を処理する。
【0016】
[0023]3つのリフトピン122は、基板112がロボットのような基板移送装置間で取り扱われるときに、基板112の底面(例えば裏側表面)と係合してそれを支持するために上下される。本開示は、図4に関連して記載されるロボット装置400が使用されうると想定している。ロボットのロボットブレード及び/又はロボットのロボットアームは、バルブ又はアクセスポート113を通って延びて、基板112を熱処理チャンバ100内及びエッジリング114上に提供する。処理容積118内で基板112を加熱するために、放射線加熱装置124は、放射エネルギーを基板112に向かって方向付けるように窓120の上方に位置決めされる。熱処理チャンバ100では、放射線加熱装置は、窓120の上方に六角形の最密配列で配置されたそれぞれの反射チューブ127に位置決めされた複数のヒートランプ126を含む。複数のヒートランプ126は、高強度タングステン-ハロゲンランプを含む。複数のヒートランプ126は、エッジリング114の上方に位置決めされる。
【0017】
[0024]ヒートランプ126のアレイは、ランプヘッドと呼んでもよい。しかしながら、他の放射線加熱装置を代用して、熱処理チャンバ100に放射熱エネルギーを供給してもよい。ヒートランプ126は、処理容積118及び基板112の温度を上昇させるために、放射源の温度を迅速に高める、即ち上昇させるための抵抗加熱を含む。ヒートランプ126は、フィラメントを取り囲むガラス又はシリカのエンベロープを有する白熱ランプ及びタングステンハロゲン白熱ランプと、キセノンなどのガスを取り囲むガラス又はシリカのエンベロープを含む閃光電球とを含みうる。ヒートランプ126は、ガス又は蒸気を取り囲むガラス、セラミック、又はシリカのエンベロープを含むアークランプを含んでもよい。このようなランプは、ガスが活性化されると放射熱を提供する。本明細書で提供されるランプという用語は、熱源を取り囲むエンベロープを有するランプを含むことを意図している。ランプの「熱源」は、基板の温度を上昇させることのできる材料又は要素、例えば、活性化されうるフィラメント又はガスを指す。追加的に又は代替的に、基板112の温度を高めるためにレーザ源が利用されうることが想定される。
【0018】
[0025]本明細書に提供されるように、急速熱処理(RTP)は、毎秒約10℃以上の速度、例えば毎秒約10℃から毎秒約250℃の速度で基板を均一に加熱することのできるプロセスを指す。RTPチャンバ内の漸減(冷却)速度は、毎秒約80℃から毎秒約150℃の範囲である。本開示の態様はまた、フラッシュアニーリング、例えば、5秒未満、例えば1秒未満、又は複数ミリ秒で基板をアニーリングすることに適用されうる。
【0019】
[0026]加熱効率を改善する受動的な方法は、基板112と平行に、基板112より大きな面積にわたって延び、基板112の底面と対向するリフレクタ128を含む。リフレクタ128は、基板112から放出された熱放射を効率的に反射して基板112に戻す。基板112とリフレクタ128との間の間隔は、約3mmから約9mmの範囲内とすることができ、キャビティの幅と厚のアスペクト比は、約20mmよりも大きい。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、基板112の見かけの放射率を高めるための反射板が含まれる。金コーティング又は多層誘電体干渉ミラーを有することのできるリフレクタ128は、基板112のより暖かい部分からより冷たい部分に熱を分配するように機能する黒体キャビティを基板112の背面に効果的に形成する。黒体キャビティは、基板112の温度に対応する、通常プランク分布で表される放射分布で満たされ、一方、ヒートランプ126からの放射は、ヒートランプ126に関連付けられるそれよりもはるかに高い温度に対応する分布を有する。
【0020】
[0027]チャンバ本体102は、上壁121及び下壁153を含む。リフレクタ128は、冷却中などに、基板112からの過剰な放射を放熱する能力のために選択される、金属などの材料で作製された下壁153内に形成された水冷ベース上に配置される。上壁121は石英窓120を含み、下壁153は上壁121と実質的に平行である。下壁153は、金属などの、著しく不透明な材料から作製されてもよい。
【0021】
[0028]エッジリング114は、支持シリンダ131上に配置及び支持されて、エッジリング114の熱膨張及び/又は熱収縮時に、支持シリンダ131及びロータ130に対して移動可能である。エッジリング114は、支持シリンダ131及びロータ130を使用して移動させることもできる。支持シリンダ131は、断熱材料を含みうる。支持シリンダ131は、ロータ130に支持されるか、連結されるか、又はロータの一部として形成されうる。ロータ130及び支持シリンダ131は回転可能である。ロータ130は円筒状である。ロータ130は、チャンバ本体102内で磁気浮上する。ロータ130は、チャンバ本体102の1つ又は複数の側壁103の外側に位置決めされた駆動リング132に磁気結合される。重力、及びエッジリング114(図1Bに示される)の下面166から下方に延びる下肩部により、支持シリンダ131及びロータ130上にエッジリング114を保持することが容易である。
【0022】
[0029]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、駆動リング132は、回転可能なフランジであり、ロータ130が駆動リング132の回転と共に回転するようにロータ130に磁気結合される。このような実施態様では、モータが駆動リング132を回転させてロータ130を回転させる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、駆動リング132は、チャンバ本体102に対して固定され、電力が供給されると、磁力を生成してロータ130を磁気的に回転及び/又は浮上させる電気コイルを含む。ロータ130が回転すると、エッジリング114及びエッジリング114上に支持された基板112は、基板112の中心軸134を中心として回転する。図示の実装態様では、中心軸134は、エッジリング114の中心軸と位置合わせされる。
【0023】
[0030]ヒートランプ126は、中心軸134の周りにほぼリング状の形態に配置された加熱ゾーンに分割することができる。制御回路は、異なるゾーン内でヒートランプ126に送達される電圧を変化させ、それによって放射エネルギーの半径方向分布を調整する。1つ又は複数の高温計140は、リフレクタ128の開孔を通して基板112の底面と対向するように位置決めされた1つ又は複数の光パイプ142を通して結合される。1つ又は複数の高温計140は、静止した基板又は回転する基板112の半径にわたる温度を測定する。光パイプ142は、サファイア、金属、及びシリカファイバーを含む様々な構造で形成することができる。高温計140は、エッジリング114の下方に配置され、エッジリング114は、高温計140と複数のヒートランプ126との間に配置される。
【0024】
[0031]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、反射コーティング150の膜を、ヒートランプ126と対向する窓120の側面に配置することができる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、反射コーティング151は、基板112と対向する窓120の側面に配置される。図1に示される実装態様では、反射コーティング150及び151は窓120の両側に配置されている。反射コーティング150及び151は、高温計140の正確な測定を容易にするために、高温計の帯域幅内の放射線が反射コーティング150及び151を通って伝搬するのを阻止することを容易にする。
【0025】
[0032]熱処理チャンバシステム110は、上壁121と下壁153との間の1つ又は複数の側壁103に取り付けられた1つ又は複数の距離センサ160を含む。1つ又は複数の距離センサ160は、エッジリング114に向かって水平方向に(例えば、半径方向内向きに)方向付けられる。
【0026】
[0033]図1Bは、一実装態様による、図1Aに示される熱処理チャンバ100の拡大部分概略断面図である。エッジリング114は、内面161と、内面161に形成された凹状の内面165と、1つ又は複数の側壁103と対向する外面162と、上面163と、上面163に形成された凹状の上面164と、下面166とを含む。1つ又は複数の側壁103に取り付けられた1つ又は複数の距離センサ160は、外面162とそれぞれの距離センサ160との間の距離D1を測定するために、エッジリング114の外面162に向かって方向付けられる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離D1は水平距離である。各距離センサ160は、信号放出器168、信号受信器169を含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、各距離センサ160は、オンボードプロセッサなどのオンボードコントローラ170を含む。信号放出器168は、信号速度でエッジリング114の外面162に向かって1つ又は複数の信号171を放出するように方向付けられる。信号受信器169は、外面162から反射され、それぞれの距離センサ160に向かって戻る1つ又は複数の信号171を、1つ又は複数の反射信号として認識し、受信するように構成される。オンボードコントローラ170は、反射信号、動作時間、及び信号速度を使用して距離D1を決定する。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離センサ160は、信号放出器168がレーザ放射器であり、信号受信器169が光学レンズなどのレーザ受信器であるレーザ距離センサ160を含む。このような実施態様では、信号171はレーザ光を含む。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、レーザ光は、0.5mm以上、例えば1.0mm以上のビーム直径を有するビームを含む。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、レーザ光は可視光を含む。他の例と組み合わせることのできる一実施例では、レーザ光は、400nmから700nmの範囲内、例えば640nmから670nmの範囲内の波長を含む。
【0027】
[0034]1つ又は複数の側壁103は、1つ又は複数の窓部分167(1つ又は複数のビューポートなど)を含む。1つ又は複数の距離センサ160は、1つ又は複数の側壁103の窓部分167に隣接して取り付けられる。1つ又は複数の距離センサ160は、それぞれの側壁103のそれぞれの窓部分167を通して信号171を放出する。窓部分167は、信号171が窓部分167を通って伝搬するように、信号171に対して透明である。窓部分167は、石英を含んでもよい。本開示は、それぞれの窓部分167が、それぞれの側壁103の一部又は全体を形成しうると想定している。1つ又は複数の側壁103の各々は、内面172及び外面173を含む。1つ又は複数の距離センサ160は、それぞれの側壁103の外面173に取り付けられる。
【0028】
[0035]図1Aを参照すると、熱処理チャンバシステム110は、熱処理中に熱処理チャンバ100の態様を制御するコントローラ180を含んでいる。制御部180は、中央処理装置(CPU)などのプロセッサ181と、メモリ182と、プロセッサ181のためのサポート回路183とを含んでいる。コントローラ180は、種々のチャンバ部品及びサブプロセッサを制御するための工業環境で使用することのできる任意の形態の汎用コンピュータの1つでありうる。メモリ182は、本明細書に記載される方式で熱処理チャンバ100の全体の動作を制御するために実行又は呼び出されうる、コンピュータプログラムなどのソフトウエア(ソース又はオブジェクトコード)を記憶する。コントローラ180は、熱処理チャンバ100内の制御可能な部品のそれぞれの動作を操作する。例えば、コントローラ180は、高温計140、1つ又は複数の距離センサ160、複数のヒートランプ126、駆動リング132(又は駆動リング132を駆動するモータ)、及びリフトピン122の動作と通信し、それらの動作を制御する。コントローラ180は、基板112を処理容積118へ及び処理容積118から移送するために、バルブ又はアクセスポート113を通って延びるために使用されるロボットと通信し、それを制御する。
【0029】
[0036]コントローラ180は、高温計140の出力を受け取り、それに応じて、ヒートランプ126の異なるリングに供給される電圧を制御し、それによって、熱処理中に放射線加熱強度及びパターンを動的に制御することができる。高温測定は、基板112を光学的に精査するための放射計又は反射計をさらに含み、関連する波長範囲内で高温計が面している基板112の部分の放射率又は反射率を測定し、測定された放射率を含むようにコントローラ180内のアルゴリズムを制御することにより、改善することができる。
【0030】
[0037]コントローラ180は、(例えばプロセッサ181によって)実行されると、本明細書に記載される動作のうちの1つ又は複数を実行させる命令(ソフトウエアなど)を含む、非一過性のコンピュータ可読媒体(メモリ182など)を含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、コントローラ180の非一過性のコンピュータ可読媒体の命令は、実行されると、方法500の1つ又は複数の動作を実行させる。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、命令は、動作501、503、505、507、509、511、513、515、及び/又は517のうちの1つ又は複数を、熱処理チャンバ100並びにその態様及び部品に関連して実施させる。
【0031】
[0038]図2は、一実装態様による、熱処理チャンバシステム200の概略部分上面図を示す。熱処理チャンバシステム200は、上述の熱処理チャンバシステム110の1つ又は複数の態様、特徴、部品、及び/又は特性を含みうる。熱処理チャンバシステム200は、エッジリング114の周りに取り付けられた複数の距離センサ160(2つが示されている)を含む。距離センサ160は、エッジリング114に対して複数の角度位置に取り付けられている。距離センサ160は、角度的に約90度離れて配置されている。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、複数の距離センサ160は、エッジリング114に対して角度的に少なくとも45度離れて配置される。図2に示される実装態様では、エッジリング114は、距離センサ160に対して回転しても回転しなくてもよい。複数の距離センサ160は、エッジリング114の外面162に向かって信号171を同時に放出する。距離センサ160は、距離センサ160の複数の角度位置に対応するエッジリング114の複数の角度位置201、202において、エッジリング114の外面162とそれぞれの距離センサ160との間の第1の距離D1及び第2の距離D2をそれぞれ同時に測定する。
【0032】
[0039]距離センサ160によって測定された第1の距離D1及び第2の距離D2は、エッジリング114の中心位置210における中心位置のシフトを決定するために使用される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、測定された第1の距離D1の差及び測定された第2の距離D2の差が、中心位置のシフトを決定するために使用される。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、測定された第1の距離D1及び測定された第2の距離D2の位相差を使用して、中心位置のシフトを決定する。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の距離D1及び第2の距離D2は、エッジリング114の1回又は複数回の全回転にわたって測定され、第1の距離D1及び第2の距離D2の各々について複数の距離値が測定される。中心位置のシフトを決定することは、エッジリング114の1回又は複数回の全回転にわたって第1の距離D1及び第2の距離D2の各々について複数の距離値を平均化することを含む。
【0033】
[0040]図3は、一実装態様による、熱処理チャンバシステム300の概略部分上面図を示す。熱処理チャンバシステム300は、上述の熱処理チャンバシステム110の1つ又は複数の態様、特徴、部品、及び/又は特性を含みうる。熱処理チャンバシステム300は、それぞれの側壁103に取り付けられてエッジリング114の外面162に向けて方向付けられた単一の距離センサ160を含んでいる。エッジリング114及び基板112は、ロータ130を使用して回転方向RD1に回転される。エッジリング114及び基板112が回転する間に、単一距離センサ160は、信号171を放射し、距離D1を測定する。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、単一距離センサ160は、エッジリング114の複数の角度位置301a~301hに沿った距離D1、例えばエッジリング114の少なくとも180度の回転にわたる距離、例えばエッジリング114の少なくとも360度の回転にわたる距離を測定する。複数の角度位置301a~301hに沿った距離D1を測定することにより、単一距離センサ160を使用して、角度位置301a~301hに対応する複数の距離値が得られる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、単一距離センサ160は、エッジリング114の外面162の全周に沿った複数の距離値を測定する。
【0034】
[0041]単一距離センサ160によって測定される距離値は、エッジリング114の中心位置310における中心位置のシフトを決定するために使用される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、複数の距離値が一つの回転角度にわたって測定され、測定距離値の振動がもたらされる。中心位置のシフトは、振動の最大振幅と、回転角度に対する振動の位相を使用して決定される。
【0035】
[0042]図4は、一実装態様による、図1A及び1Bに示される熱処理チャンバ100と併せて使用されるロボット装置400の概略部分側面図を示す。ロボット装置400は、ロボットブレード401と、ロボットブレード401に連結されたロボットアーム402とを含む。第2の基板412は、ロボットブレード401上に支持され、ロボットブレード401を使用して搬送される。ロボットブレード401及びロボットアーム402は、バルブ又はアクセスポート113を通って延び、第2の基板412を処理容積118内に移送する。ロボット装置400は、第2の基板412を、エッジリング114の中心位置における中心位置のシフトを使用して決定された補正着地位置410と、水平に位置合わせするように命令される。エッジリング114の中心位置のシフトは、基板112の処理中に1つ又は複数の距離センサ160によって測定された1つ又は複数の距離を使用して決定される。第2の基板412は、上面413及び底面414を含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、ロボット装置400は、底面414の中心415を、補正着地位置410と水平に位置合わせするように命令される。
【0036】
[0043]第2の基板412が補正着地位置410と位置合わせされた後、リフトピン122が上昇して、第2の基板412をロボットブレード401から持ち上げる。ロボットブレード401は、1つ又は複数の開口部を含み、リフトピン122は、開口部を通って移動して、底面414に係合し、第2の基板412を持ち上げる。ロボットブレード401及びロボットアーム402は、第2の基板412の下から、バルブ又はアクセスポート113(図1に示される)を通って、処理容積118(図1に示される)の外に移動する。リフトピン122上に支持されて上昇位置にある間に、第2の基板412は、ヒートランプ126を使用して予熱され、熱的に安定化される。予熱の間、第2の基板412の中心415は、エッジリング114のための補正着地位置410に位置合わせされる。リフトピン122は下降して、エッジリング114の凹状の上面164上に第2の基板412を着地させる。凹状上面164は、図1Aに関連して記載された環状傾斜棚115を含みうる。下降位置でエッジリング114上に支持されている間に、第2の基板412は、ヒートランプ126を使用してアニーリングされる。アニーリングの間、第2の基板412の中心415は、エッジリング114の補正着地位置410に位置合わせされる。
【0037】
[0044]図5は、一実装態様による、熱処理チャンバを動作させる方法500の概略説明図を示す。本開示は、方法の1つ又は複数の態様、特徴、部品、及び/又は特性が、上記の図1A図1B図2図3、及び図4に関連して記載された熱処理チャンバシステム110、熱処理チャンバ100、熱処理チャンバシステム200、熱処理チャンバシステム300、及び/又はロボット装置400の1つ又は複数の態様、特徴、部品、及び/又は特性と組み合わせられる、及び/又は併せて使用されうると想定している。
【0038】
[0045]動作501において、方法500は、チャンバ本体内のエッジリング上に配置された第1の基板を加熱することを含む。第1の基板は、エッジリング上に支持される。エッジリング及び第1の基板は、チャンバ本体の処理容積内に配置される。第1の基板は、複数のヒートランプを使用して第1の温度に加熱される。動作501での加熱は、第1の基板を第1の温度に加熱することを含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の基板を第1の温度に加熱することは、第1の基板をピークアニール温度にアニーリングすることを含む。一実施例では、ピークアニール温度は、900℃を超え、例えば1000℃から1100℃の範囲内である。動作501での加熱は、第1の基板を予熱温度に予熱し、第1の基板をピークアニール温度にアニーリングする前に、第1の基板を安定化温度まで熱的に安定化させることを含む。一実施例では、予熱温度は、180℃から220℃の範囲内、例えば200℃である。一実施例では、安定化温度は、480℃から520℃の範囲内、例えば500℃である。一実施例では、第1の基板は、予熱及び安定化の間に、リフトピン上のエッジリングより上に上昇させ、第1の基板は、第1の基板を第1の温度に加熱する間に、エッジリング上に支持されるエッジリングまで下降させる。第1の基板は、ロボットを使用してチャンバ本体内のリフトピン上に装填される。
【0039】
[0046]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の基板は、毎秒10℃以上、例えば毎秒50℃以上、又は毎秒75℃の加熱速度で第1の温度に加熱される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の基板は、毎秒10℃から毎秒250℃の範囲内の加熱速度で第1の温度に加熱される。
【0040】
[0047]動作503において、第1の基板は、第1の温度よりも低い第2の温度に冷却される。第2の温度は、ロボットを使用して熱処理チャンバのチャンバ本体の処理容積から第1の基板を除去することを容易にするために選択される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第2の温度は、380℃から420℃の範囲内、例えば400℃である。
【0041】
[0048]任意選択的な動作505では、エッジリングは、ロータを使用して回転され、エッジリングはロータ上に支持される。エッジリング、及びエッジリング上に配置された第1の基板は、(動作501において)基板を第1の温度に加熱すること、及び/又は(動作505において)第1の基板を第2の温度に冷却することのうちの1つ又は複数の間に回転される。
【0042】
[0049]動作507では、ロボットを使用して、熱処理チャンバの処理容積とチャンバ本体から第1の基板が除去される。除去は、エッジリングから第1の基板を上昇させるためにリフトピンを上昇させることと、第1の基板の下でロボットブレードのロボットブレードを移動させることと、第1の基板をロボットブレード上に着地させるためにリフトピンを下降させることと、ロボットブレードを熱処理チャンバの処理容積とチャンバ本体の外へ移動させることとを含む。本開示は、(動作509において)距離を測定することができ、処理容積から第1の基板を除去した後及び/又は第1の基板の除去中に、(動作511において)中心位置のシフトを決定することができると想定している。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の基板のエッジリングからの上昇時にエッジリングが回転され、エッジリングが第1の基板の除去中に回転される間に距離が測定される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第1の基板の処理容積からの除去時にエッジリングが回転され、エッジリングが第1の基板の除去後に回転される間に距離が測定される。
【0043】
[0050]動作509では、1つ又は複数の距離センサとエッジリングの外面との間の距離が測定される。1つ又は複数の距離センサは、距離を測定するために使用される。1つ又は複数の距離センサは、動作501における加熱の前又は後、動作501における加熱の間、動作503における冷却の前又は後、及び/又は動作503における冷却の間に距離を測定することができる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、1つ又は複数の距離センサは、(動作501において)第1の基板を第1の温度に加熱すること、及び(動作503において)第1の基板を第2の温度に冷却することの後で距離を測定する。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離は、動作501での加熱後、動作503での冷却後、及び動作507に関連して記載した第1の基板の除去後又は除去中に、測定される。
【0044】
[0051]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離は、ロボットを使用してチャンバ本体内に第2の基板を装填する前に測定される。
【0045】
[0052]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、1つ又は複数の距離センサは、(動作505において)エッジリングの回転中に距離を測定する。他の実施例と組み合わせることのできる1つの実施例では、1つ又は複数の距離センサは、エッジリングの複数の角度位置に沿った距離、例えばエッジリングの少なくとも180度の回転、例えばエッジリングの少なくとも360度の回転にわたる距離を測定する。他の実施例と組み合わせることのできる1つの実施例では、エッジリングが回転する間に距離を測定するために単一の距離センサが使用され、単一の距離センサは、エッジリングの少なくとも180度の回転に沿った距離、例えばエッジリングの少なくとも360度の回転に沿った距離を測定する。
【0046】
[0053]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、動作501での加熱後、動作503での冷却後、及び動作515に関連して説明されるように、ロボットが熱処理チャンバに入ってエッジリングに第2の基板を着地させる際に、距離が測定される。そのような実施態様では、距離は、動作507において第1の基板が除去された後で測定される。このような実施態様では、距離は、第2の基板がロボットブレードからリフトピンへ移送される前、及びリフトピンがエッジリング上に第2の基板を着地させる前に、第2の基板がロボットブレード上に支持されている間に測定される。そのような実施態様の態様は、エッジリングが水平方向に並進移動可能でない場合、エッジリングに対する第2の基板の正確な配置を容易にする。
【0047】
[0054]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離は、第2の基板がロボットブレードからリフトピンへ移送された後、及び/又はリフトピンがエッジリング上に第2の基板を着地させるために降下する間に測定される。このような実施態様では、距離は、第2の基板がリフトピン上に支持されている間、エッジリング上に第2の基板が着地する前に測定される。
【0048】
[0055]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、1つ又は複数の距離センサは、エッジリングに対して複数の角度位置でエッジリングの周りに配置された複数の距離センサを含む。複数の距離センサは、距離センサの複数の角度位置に対応するエッジリングの複数の角度位置における、エッジリングの外面とそれぞれの距離センサとの間の距離を同時に測定する。
【0049】
[0056]複数の角度位置に沿った距離を測定することにより、1つ又は複数の距離センサを使用して、角度位置に対応する複数の距離値が得られる。
【0050】
[0057]動作509において1つ又は複数の距離センサの各距離センサを使用して距離を測定することは、それぞれの距離センサからエッジリングの外面に向かって1つ又は複数の信号を放出することを含む。各距離センサを使用して測定することは、それぞれの距離センサにおいて、エッジリングの外面から反射される1つ又は複数の反射信号を受信することと、1つ又は複数の反射信号を使用して、エッジリングの外面とそれぞれの距離センサとの間の距離を決定することとを含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、距離は、信号速度及び動作時間を使用して決定される。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、信号速度は、1つ又は複数の信号が放出される速度であり、動作時間は、1つ又は複数の放出された信号が外面に到達し、外面で反射され、それぞれの距離センサで受信されるのに要する測定時間である。他の実施例と組み合わせることのできる一実施例では、動作時間は、それぞれの距離センサからの1つ又は複数の信号の放出と、それぞれの距離センサにおける1つ又は複数の反射信号の受信との間の経過時間である。
【0051】
[0058]他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、1つ又は複数の距離センサの各々は、レーザ放出器を含み、それぞれの距離センサが各々放出する1つ又は複数の信号は、レーザ放出器によって放出されるレーザ光を含む。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、1つ又は複数の反射信号は反射レーザ光を含み、信号速度はレーザ光速度である。
【0052】
[0059]信号速度と動作時間を使用して、それぞれの距離センサとエッジリングの外面との間の距離を計算し、測定する。本開示は、距離が、それぞれの距離センサ各々に搭載されたコントローラ及び/又はプロセッサによって計算され、距離が、それぞれの距離センサが通信しているコントローラ及び/又はプロセッサによって計算されうると想定している。
【0053】
[0060]動作511では、それぞれの距離センサとエッジリングの外面との間の距離を使用して、エッジリングの中心位置のシフトが決定される。中心位置のシフトは、水平面内のエッジリングの幾何学中心のシフトに関連する。中心位置のシフトは、1つ又は複数の距離センサと通信しているコントローラを使用して決定される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、エッジリングの中心位置のシフトは、X軸に沿った第1の水平シフトと、Y軸に沿った第2の水平シフトとを含む。X軸及びY軸は、エッジリングを通って延びる水平面に沿って延びる。また、動作511においては、ロボットの補正着地位置が、決定された中心位置のシフトを使用して決定される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、ロボットの補正着地位置は、X軸に沿った第1の水平補正位置と、Y軸に沿った第2の水平補正位置とを含む。
【0054】
[0061]動作513では、ロボットが、第2の基板を、動作511で決定された補正着地位置に位置合わせするように命令される。ロボットは、エッジリングの中心位置のシフト及び/又はロボットの補正着地位置を決定する同じコントローラを使用して命令されうる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、第2の基板の底面の中心は、補正着地位置に対して0.1mm以下のオフセット内で位置合わせされる。このような実施態様では、第2の基板の底面の中心は、補正着地位置から0.1mm以下の距離に位置合わせされる。ロボットは、第2の基板を、補正着地位置に位置合わせする。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、ロボットは、第2の基板を、補正着地位置に位置合わせし、リフトピンは、第2の基板が補正着地位置に位置合わせされている間に、上昇して第2の基板をロボットのロボットブレードから持ち上げる。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、動作513において、動作511で決定された補正着地位置に対応するロボットの着地場所が指定される。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、動作513において、ロボットの着地場所が事前に選択され、動作511で決定された補正着地位置が、補正着地位置に対応する補正着地場所に着地場所を補正するために使用される。
【0055】
[0062]本開示は、動作513において、エッジリングが1つ又は複数の水平方向に並進移動可能である実施態様では、ロボット及び/又はエッジが、第2の基板を補正着地位置に移動させるか又は位置合わせするように命令されうると想定している。他の実施態様と組み合わせることのできる一実施態様では、エッジリングは、エッジリングを支持する支持シリンダ及びロータを使用して、1つ又は複数の水平方向に並進移動可能であり、1つ又は複数の垂直方向に並進移動可能である。ロータは磁気浮上し、磁気的に移動する。
【0056】
[0063]動作515では、第2の基板を、エッジリング上に着地させる。第2の基板は、補正着地位置に位置合わせされる間はリフトピン上に支持され、リフトピンは、第2の基板の底面がエッジリングに係合してエッジリング上に第2の基板を着地させるまで下降する。第2の基板は、エッジリング上に支持され、補正着地位置に位置合わせされる。
【0057】
[0064]動作517では、第2の基板は、ピークアニール温度にアニーリングされるように、第1の温度に加熱される。第2の基板は、動作517で第2の基板が加熱される間に、エッジリングの補正着地位置に位置合わせされる。動作517における加熱は、動作501における第1の基板の加熱に関連して記載された態様、特徴、部品、及び/又は特性のうちの1つ又は複数を含む。
【0058】
[0065]図6は、一実装態様による、熱処理チャンバシステム600の概略部分上面図を示す。2つの距離センサ611、612は、エッジリング614の周りで角度的に90度に離れて配置される。エッジリング614の所定位置615が示されている。熱処理後、エッジリング614は所定位置615からシフト位置616にシフトする。エッジリング614の所定位置615は、エッジリング614を支持及び回転させるために使用されるロータ(ロータ130など)の幾何学中心に対応する。基板のアニーリングの間、エッジリング614はロータに対して移動し、エッジリング614の中心位置は、所定位置615からシフト位置616にシフトする。
【0059】
[0066]第1の距離センサ611は、X軸に沿って位置合わせされ、エッジリングがシフト位置616にシフトされた後の、第1の距離センサ611とエッジリング614の外面との間の第1の水平距離HD1を測定する。X軸に沿った第1の水平シフトHS1は、第1の水平距離HD1から所定の第1の水平距離PH1を引くことによって決定される。所定の第1の水平距離PH1は、エッジリングが所定位置615にある間の、第1の距離センサ611とエッジリング614の外面との間の測定された水平距離である。
【0060】
[0067]第2の距離センサ612は、Y軸に沿って位置合わせされ、エッジリングがシフト位置616にシフトされた後の、第2の距離センサ612とエッジリング614の外面との間の第2の水平距離HD2を測定する。Y軸に沿った第2の水平シフトHS2は、所定の第2の水平距離PH2から第2の水平距離HD2を引くことによって決定される。所定の第2の水平距離PH2は、エッジリング614が所定位置615にある間の、第2の距離センサ612とエッジリング614の外面との間の測定された水平距離である。
【0061】
[0068]エッジリング614の中心位置のシフトに関連するロボットの補正着地位置は、第1の水平シフトHS1及び第2の水平シフトHS2を使用して決定される。エッジリング614が所定位置615にあったときに使用されたX軸に沿ったロボットの第1の所定の着地位置PL1に第1の水平シフトHS1を加えることによって、X軸に沿った第1の水平補正位置が決定される。エッジリング614が所定位置615にあったときに使用されたY軸に沿ったロボットの第2の所定の着地位置PL2に第2の水平シフトHS2を加えることによって、Y軸に沿った第2の水平補正位置が決定される。ロボットは、後で処理される基板の着地位置を、第1の水平補正位置及び第2の水平補正位置を含む補正着地位置に調整するために使用される。
【0062】
[0069]図7は、一実装態様による、熱処理チャンバシステム700の概略部分上面図を示す。熱処理チャンバシステム700は、図6に示される熱処理チャンバシステム600と同様であり、その態様のうちの1つ又は複数を含む。4つの距離センサ611、612及び711、712は、エッジリング614の周りで角度的に90度離れて配置されている。熱処理後、エッジリング614は所定位置615からシフト位置616にシフトする。
【0063】
[0070]第3の距離センサ711は、X軸に沿って位置合わせされ、エッジリングがシフト位置616にシフトした後の、第3の距離センサ711とエッジリング614の外面との間の第3の水平距離HD3を測定する。X軸に沿った第3の水平シフトHS3は、第3の水平距離HD3から所定の第3の水平距離PH3を引くことによって決定される。所定の第3の水平距離PH3は、エッジリング614が所定位置615にある間の、第3の距離センサ711とエッジリング614の外面との間の測定された水平距離である。
【0064】
[0071]第4の距離センサ712は、Y軸に沿って位置合わせされ、エッジリングがシフト位置616にシフトされた後の、第4の距離センサ712とエッジリング614の外面との間の第4の水平距離HD4を測定する。Y軸に沿った第4の水平シフトHS4は、所定の第2の水平距離PH4から第4の水平距離HD4を引くことによって決定される。所定の第4の水平距離PH4は、エッジリング614が所定位置615にある間の、第4の距離センサ712とエッジリング614の外面との間の測定された水平距離である。
【0065】
[0072]エッジリング614の中心位置のシフトに関連するロボットの補正着地位置が決定される。補正着地位置は、第1の水平シフトHS1、第2の水平シフトHS2、第3の水平シフトHS3、及び第4の水平シフトHS4を使用して決定される。
【0066】
[0073]エッジリング614が所定位置615にあったときに使用されたX軸に沿ったロボットの第1の所定の着地位置PL1に第1の水平補正C1を加えることによって、X軸に沿った第1の水平補正位置が決定される。X軸に沿った第1の水平補正C1は、以下に示す式1を使用して決定される:
C1=0.5x((PH3-HD3)-(PH1-HD1))(式1)
【0067】
[0074]エッジリング614が所定位置615にあったときに使用されたY軸に沿ったロボットの第2の所定の着地位置PL2に第2の水平補正C2を加えることによって、Y軸に沿った第2の水平補正位置が決定される。Y軸に沿った第2の水平補正C2は、以下に示す式2を使用して決定される:
C2=0.5x((PH2-HD2)-(PH4-HD4))(式2)
【0068】
[0075]ロボットは、後で処理される基板の着地位置を、第1の水平補正位置及び第2の水平補正位置を含む補正着地位置に調整するために使用される。
【0069】
[0076]エッジリング114の外面162と1つ又は複数の距離センサ160との間の距離を測定することで、熱膨張及び/又は熱収縮に起因するエッジリング114の中心位置のシフトを単純に、迅速に、正確に、且つ効果的に決定することが容易になる。エッジリング114の中心位置の変化を考慮し、熱処理の間に変化した中心位置に基板を位置合わせすることにより、基板のエッジに隣接するなど、基板に沿った温度均一性が促進される。温度均一性は特徴の均一性を促進し、それによりスループットの増加、費用削減、及び動作効率の上昇が促進される。
【0070】
[0077]本開示は、エッジリング114の中心位置の変化を測定すること、及び補正着地位置を使用して基板をエッジリング114の変化した中心位置に位置合わせすることが、他の動作パラメータのみを変化させる及び/又は他の動作パラメータのみを測定する実装態様と比べて、より効果的に、正確に、及び迅速に均一性を促進すると想定している。
【0071】
[0078]また、本明細書に開示される態様は、0.1mm以下であるエッジリング114の中心位置のシフトを正確且つ単純に考慮することを容易にする。一実施例として、単一距離センサ160及びエッジリング114の回転を使用することにより、実装及び使用が容易な測定システムでの正確な測定が容易になる。測定はリアルタイムで行うこともでき、基板の着地調整をリアルタイムで行うことができ、迅速な測定が容易になり、調整を行うための機械のダウンタイムが短縮される。
【0072】
[0079]側壁に取り付けられた距離センサ160とエッジリング114の外面162との間の距離を測定することはまた、距離センサ160によって放出された信号171によるヒートランプ126からの熱光の干渉を低減又は排除し、正確で効果的な測定を容易にする。本明細書に開示される態様はまた、システムでの適用におけるモジュール性を容易にする。一実施例として、本明細書に開示される態様は、垂直方向及び/又は水平方向にエッジを並進移動させることができないシステムにおけるエッジリングの中心位置の変化を考慮するために使用することができる。
【0073】
[0080]本開示の利点は、システムでの適用にモジュール性を使用すること、リアルタイムでエッジリングの中心位置の変化を効果的に、迅速に、且つ正確に測定すること、0.1mm以下であるエッジリングの中心位置の変化を正確に測定すること、基板をリアルタイムでエッジリングの中心位置の変化に効果的に、迅速に、且つ正確に適合させること、基板の温度均一性、基板の特徴の均一性、スループットの向上、効率の向上、及び機械のダウンタイムの短縮を含む。
【0074】
[0081]本開示の態様は、外面162に向かって方向付けられた1つ又は複数の距離センサ160と、距離測定を使用してエッジリング114の中心位置のシフトを決定することと、中心位置のシフトを使用してエッジリング114の補正着地位置を決定することと、基板をエッジリング114の補正着地位置に位置合わせするようにロボットに命令することと、熱処理チャンバ100と、コントローラ180と、熱処理チャンバシステム110と、熱処理チャンバシステム200と、熱処理チャンバシステム300と、ロボット装置400と、方法500とを含む。本明細書で開示される1つ又は複数の態様は、組み合わせることができると想定されている。さらに、本明細書で開示される1つ又は複数の態様は、前述の利点の一部又は全部を含みうると企図されている。
【0075】
[0082]上記は、本開示の実施態様を対象とするが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、本開示の他の実施態様及びさらなる実施態様が考案されうる。本開示では、本明細書に記載される実施態様の1つ又は複数の態様が、記載される他の態様のうちの1つ又は複数において置換されうることも想定されている。本開示の範囲は、特許請求の範囲によって決定される。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱処理チャンバ装置であって
1つ又は複数の側壁及び処理容積を含むチャンバ本体
前記チャンバ本体の前記処理容積内に配置されたロータ
前記ロータ上に支持されたエッジリングであって、内面及び外面を含むエッジリング、並びに
前記チャンバ本体の前記1つ又は複数の側壁に取り付けられた1つ又は複数の距離センサであって、各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かって方向付けられて、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を測定する、1つ又は複数の距離センサ
を含む熱処理チャンバ装置。
【請求項2】
前記ロータの外側に配置された駆動リングをさらに含み、前記駆動リングが、前記ロータに磁気結合されて前記ロータを回転させる、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数の側壁が、1つ又は複数の窓部分を含み、各側壁が内面及び外面を含み、前記1つ又は複数の距離センサの各距離センサが、それぞれの前記側壁の前記外面に取り付けられ、且つそれぞれの前記窓部分に隣接している、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項4】
前記エッジリングの下に配置された1つ又は複数の高温計をさらに含、請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項5】
前記1つ又は複数の距離センサの各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かってレーザ光を放出するように方向付けられたレーザ放出器を含み、
各距離センサが、前記エッジリングの前記外面に向かって方向付けられて、前記エッジリングの前記外面から反射された反射レーザ光を受け取り、前記反射レーザ光を使用して、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を決定する、
請求項1に記載の熱処理チャンバ装置
【請求項6】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体をさらに含み、前記命令は、実行されると
数のヒートランプに、前記処理容積内に配置された第1の基板を加熱させ
前記1つ又は複数の距離センサに、前記エッジリングの前記外面とそれぞれの前記距離センサとの間の距離を測定させ
前記距離を使用して前記エッジリングの中心位置のシフトを決定させ
前記中心位置のシフトを使用して、補正着地位置を決定させ
ロボットに、第2の基板を前記補正着地位置に位置合わせさせる、
請求項1に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項7】
前記中心位置のシフトが、X軸に沿った第1の水平シフト、及びY軸に沿った第2の水平シフトを含む、請求項6に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項8】
前記命令は、実行されると、前記ロータに、前記1つ又は複数の距離センサが前記エッジリングの複数の角度位置に沿って前記距離を測定する間に、前記エッジリングを回転させる、請求項6に記載の熱処理チャンバ装置。
【請求項9】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、熱処理チャンバシステムが、
チャンバ本体の処理容積内のエッジリング上に配置された第1の基板を加し、
前記チャンバ本体の側壁に取り付けられた第1の距離センサに、
前記エッジリングの外面に向かって第1の信号を放出させて、前記第1の信号が前記外面から反射し第1の反射信号となるようにさせ、且つ
前記第1の反射信号を受信させ、
第2の距離センサに、
前記エッジリングの外面に向かって第2の信号を放出させて、前記第2の信号が前記外面から反射し第2の反射信号となるようにさせ、且つ
前記第2の反射信号を受信させ、
前記第1の反射信号を使用して前記第1の距離センサと前記エッジリングの外面との間の第1の距離を決定し、
前記第2の反射信号を使用して前記第2の距離センサと前記エッジリングの外面との間の第2の距離を決定し、
前記エッジリングを回転させる間に前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行し、且つ
繰り返された前記第1の距離及び前記第2の距離の決定に基づいて、前記エッジリングの中心位置のシフトを決定するようにさせる、非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行する間に前記エッジリングを少なくとも180度回転させる、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、前記中心位置のシフトを使用して補正着地位置を決定させる、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記命令が、ロボットに、第2の基板を前記補正着地位置と整列させ、前記第2の基板は前記第1の基板と異なる、請求項11に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、前記第1の基板の前記処理容積からの除去中又は除去後に、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行させる、請求項9に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項14】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、第2の基板の前記チャンバ本体内への移動前に、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行させる、請求項13に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、第2の基板がロボットブレードから前記チャンバ本体内のリフトピンに移送される前に、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行させる、請求項13に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項16】
命令を含む非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、実行されると、熱処理チャンバシステムが、
第1の距離センサとエッジリングの外面との間の第1の距離を、前記エッジリングがチャンバ本体の処理容積内の所定の位置に配置されている間に、決定し、
第2の距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の第2の距離を、前記エッジリングが前記所定の位置に配置されている間に、決定し、
前記エッジリング上に配置された第1の基板上で処理動作を実行し、
前記第1の基板上で処理動作を実行した後に前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行し、且つ
繰り返された前記第1の距離及び前記第2の距離の決定に基づいて、前記エッジリングの前記所定の位置からのシフトを決定するようにさせる、非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行する間に前記エッジリングを少なくとも180度回転させる、請求項16に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、前記第1の基板の前記処理容積からの除去中又は除去後に、前記第1の距離及び前記第2の距離の決定を繰り返し実行させる、請求項16に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、
前記エッジリングが前記所定の位置に配置されている間に、第3の距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の第3の距離を決定させ、
前記第1の基板上での処理動作の実行後に、前記第3の距離の決定を繰り返し実行させ、且つ
繰り返された前記第3の距離の決定に基づいて、前記エッジリングの前記所定の位置からの前記シフトを決定させる、請求項16に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記命令が、前記熱処理チャンバシステムに、
前記エッジリングが前記所定の位置に配置されている間に、第4の距離センサと前記エッジリングの前記外面との間の第4の距離を決定させ、
前記第1の基板上での処理動作の実行後に、前記第4の距離の決定を繰り返し実行させ、且つ
繰り返された前記第4の距離の決定に基づいて、前記エッジリングの前記所定の位置からの前記シフトを決定させる、請求項19に記載の非一過性のコンピュータ可読媒体。
【外国語明細書】