(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178258
(43)【公開日】2024-12-24
(54)【発明の名称】ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 33/10 20160101AFI20241217BHJP
【FI】
A23L33/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024159887
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2023541401の分割
【原出願日】2022-07-28
(31)【優先権主張番号】P 2021131611
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】DIC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163290
【弁理士】
【氏名又は名称】岩本 明洋
(74)【代理人】
【識別番号】100186646
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】小関 友莉乃
(72)【発明者】
【氏名】今井 康行
(57)【要約】 (修正有)
【課題】運動器の障害により移動機能の低下をきたし、介護が必要な状態となるリスクが高まるロコモティブシンドロームの予防又は改善用組成物を提供する。
【解決手段】フィコシアニンを含有する、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物とする。さらにN-アセチルグルコサミン、コンドロイチン、ボスウェリアセラータ抽出物、ヒアルロン酸、コラーゲンからなる群から選択される1種以上を含有することが好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィコシアニンを含有する、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【請求項2】
さらにN-アセチルグルコサミン、コンドロイチン、ボスウェリアセラータ抽出物、ヒアルロン酸、コラーゲンからなる群から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【請求項3】
関節痛抑制用組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【請求項4】
移動機能低下抑制用組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【請求項5】
食品組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動器の障害により移動機能の低下をきたし、介護が必要な状態となるリスクが高まるロコモティブシンドロームの予防又は改善用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、社会の高齢化に伴い、特定保健用食品をはじめとした様々な機能性を有する健康食品が注目され、医薬品に頼らない健康増進、健康維持の選択肢として市場が拡大している。このトレンドにおいて、消費者ニーズは細分化され、様々な機能性を訴求する健康食品が開発されている。とりわけ加齢に伴い、筋肉、骨、神経といった運動器の機能が減衰することで歩行能力が低下し、日常生活に支障をきたすロコモティブシンドローム、さらには健康障害を起こすまでに症状が進行したフレイル等、高齢者の行動活性を低下させる症状を軽減できる製品の開発が求められている。
【0003】
ここで、スピルリナ(スピルリナ抽出物)には、スピルリナ由来のフィコシアニンに膵リパーゼ等のリパーゼの活性を阻害する作用があるとして、フィコシアニンを有効成分とするリパーゼ活性阻害剤が報告されている(特許文献1参照)。また、スピルリナ由来のフィコシアニンが大豆蛋白質よりも高い血清脂質改善作用を有するとして、フィコシアニンを有効成分とする血清脂質低下剤が報告されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-359638号公報
【特許文献2】特開2003-137805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしスピルリナ又はフィコシアニンを含有する組成物を経口摂取することにより、ロコモティブシンドロームの進行が緩和されること、移動機能の維持・改善効果が得られることは知られていなかった。
【0006】
本発明は、日常的に継続して経口摂取することができる、ロコモティブシンドロームを予防、症状の進行を改善・緩和し、移動機能の維持・改善効果が得られる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、スピルリナ及びフィコシアニンに、関節への効果及び移動機能改善効果があることが確認されたことからロコモティブシンドローム予防、改善効果を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含するものである。
[1]スピルリナ又はフィコシアニンのいずれか1種以上を含有する、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
[2]さらにN-アセチルグルコサミン、コンドロイチン、ボスウェリアセラータ抽出物、ヒアルロン酸、コラーゲンからなる群から選択される1種以上を含有することを特徴とする[1]に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
[3]関節痛抑制用組成物であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
[4]移動機能低下抑制用組成物であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
[5]食品組成物であることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物。
【0009】
本発明によれば、日常的に継続して経口摂取することができる、ロコモティブシンドロームを改善、症状の進行を緩和、予防し、移動機能の維持・改善効果を有する組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態に係る組成物について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の一実施態様としての一例であり、これらの内容に特定されるものではない。
【0011】
本実施形態に係る組成物は、スピルリナ又はフィコシアニンのいずれか1種以上を含有する、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物に関する。
以下、本実施形態に係る組成物の有効成分について説明した後、組成物の用途及び形態等について説明する。
【0012】
<ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物>
本発明はロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物に関するものである。ここにおいてロコモティブシンドロームとは筋肉、骨、関節、神経等の運動器が加齢等により機能低下をきたす状態である。運動器の機能低下を引き起こす原因としては筋肉量の低下等のサルコペニア症状、骨量の低減を引き起こす骨粗鬆症、骨折、変形性膝関節症、変形性脊椎症が挙げられる。ロコモティブシンドロームが進行することにより単独で日常生活を送ることが困難となり、介護が必要となるリスクが高まり、更には健康障害を起こしやすくなったフレイルと呼ばれる状態にまで達する可能性がある。
【0013】
本発明のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物は後述する実施例に示すように歩行時の関節の痛み軽減、移動機能改善効果等、ロコモティブシンドロームに起因する各種の症状の予防又は改善効果を奏するものである。
【0014】
<スピルリナ>
本発明において用いるスピルリナは、藍藻類ネンジュモ目ユレモ科スピルリナ属に属する微細なラセン藻であり、豊富なタンパク質、糖類、各種ビタミン、ミネラル、植物性色素を含む。
【0015】
これらスピルリナとしては、例えば、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、スピルリナ・マキシマ(Spirulina maxima)、スピルリナ・ゲイトレリ(Spirulina geitleri)、スピルリナ・サイアミーゼ(Spirulina siamese)、スピルリナ・メイヤー(Spirulina major)、スピルリナ・サブサルサ(Spirulina subsalasa)、スピルリナ・プリンセプス(Spirulina princeps)、スピルリナ・ラキシシマ(Spirulina laxissima)、スピルリナ・クルタ(Spirulina curta)、スピルリナ・スピルリノイデス(Spirulina spirulinoides)等が挙げられる。これらの中でも、特に人工的に培養出来るため入手容易で好ましいスピルリナとして、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、スピルリナ・ゲイトレリ(Spirulina geitleri)、スピルリナ・サイアミーゼ(Spirulina siamese)等が挙げられる。
【0016】
本実施形態に係る組成物に用いられるスピルリナとしては、天然から得られたスピルリナや、液体培地中で培養した状態の藻体(湿藻体)をそのまま用いてもよいが、湿藻体のスピルリナを水やエタノール等の溶媒で抽出した抽出液、又はその抽出液を濃縮させたり乾燥させて得られる抽出物である、スピルリナエキスを用いるのが好ましい。
【0017】
<<スピルルリナエキス>>
スピルリナエキスを製造する際に用いる抽出液としては、本発明の効果が得られる範囲で特に限定されるものではないが、例えば、熱水を用いることができる。本実施形態では、藻体のスピルリナを熱水抽出することにより得られる抽出液、或いはその抽出液を濃縮や乾燥させることで得られる抽出物が好ましく用いることができる。
スピルリナエキスを得る方法としては、特に制限されず、常法に従って得ることができるが、例えば、上記非特許文献1や特開平8-9940号公報等に記載の抽出液の製造方法等を挙げることができる。具体的には、下記に記載の製造方法を挙げることができる。
【0018】
<<スピルリナエキスの製造方法>>
スピルリナエキスは、スピルリナ藻体を100℃を超える温度で熱水抽出し、当該抽出液のpHを特定の酸性条件下に調整し、その後、不溶性画分を除去することにより、スピルリナ抽出液を得ることで、製造することができる。
スピルリナエキスを液体状態で使用する場合には、上記のようにして得られたスピルリナ抽出液をそのまま使用することができる。また、上記スピルリナ抽出液を濃縮や乾燥させた粉末として使用することもできる。本実施形態に係る組成物に用いられるスピルリナエキスとしては、スピルリナ抽出液であっても、スピルリナ抽出液を濃縮或いは乾燥させて製造されたものであってもよい。
【0019】
スピルリナエキスを製造するためのスピルリナは、市販のものを用いてもよいし、自ら培養したものを用いてもよい。また、生の状態のスピルリナを使用してもよいし、生の状態のスピルリナを乾燥させたものでもよい。
スピルリナを培養する際の培養方法としては、藍藻の培養に用いられている通常の方法に従って行うことができる。例えば、屋外において塩基性条件下でスピルリナを培養し、増殖させることができる。
培養して得られたスピルリナ(以下、スピルリナ藻体ともいう)はそのまま用いることもできるし、培養したスピルリナをろ布やろ紙で回収し、水で洗浄後、水に懸濁し懸濁液としてもよい。更に、培養液や懸濁液を濃縮した湿藻体としてもよいし、その湿藻体を凍結乾燥やスプレー乾燥(噴霧乾燥)等により乾燥した乾燥藻体としてもよいし、その乾燥藻体を粉末化してもよい。
熱水抽出に用いるスピルリナ藻体は、湿藻体、凍結乾燥藻体、スプレー乾燥藻体、破砕藻体等いずれでもよい。例えば、破砕藻体を得るには、藻体を通常の方法、例えば工業的にはフレンチ・プレスの様な高圧押し出し法等による破砕処理が挙げられる。
【0020】
次に熱水抽出操作について説明する。例えば上記のように加工したスピルリナ藻体を、あらかじめ加圧容器内にて抽出溶媒中、例えば蒸留水中に懸濁させておく。懸濁濃度は特に制限されないが、抽出効率や回収時のコスト等を考慮すれば、溶媒に対して1~20質量%が好ましい。抽出溶媒は水道水でもよいが、抽出液を食品素材として適用する点を考慮すると蒸留水が好ましい。抽出温度としては、通常100℃を超える温度であり、105℃~140℃が好ましく、110~130℃がより好ましい。抽出の際の圧力としては1.0~2.5気圧が好ましい。また抽出時撹拌操作を行っても行わなくてもよいが、熱効率上撹拌操作は行う方が好ましい。抽出時間は長いほど抽出量は増大するが、効率を考えると通常抽出時間は0.5~4時間であるのが好ましい。
【0021】
次に、上記抽出操作後の藻体残渣懸濁液(pH=6.8~7.0程度)から藻体残渣や熱変性による凝集タンパク質を除去する。除去する操作としては、例えば、当該懸濁液の遠心分離や濾過等の操作を行えばよく、この操作により上清を得る。ただし、上清には未だ多量のタンパク質が溶存しているため、溶存タンパク質をさらに除去するのが好ましい。溶存タンパク質をさらに除去するには、当該懸濁液に酸を加えて抽出液のpHをタンパク質の等電点以下の酸性条件とするのがよい。これにより、タンパク質を凝集させ、凝集したタンパク質を遠心分離や濾過等により分離してスピルリナエキスを得ることができる。或いは初めに藻体残渣等を除去することなく、抽出操作後の藻体残渣懸濁液のpHを上記のようにタンパク質の等電点以下に調整した後、藻体残渣や凝集タンパク質を同様に遠心分離や濾過等により分離してもよい。凝集されたタンパク質を除去することにより、高収量の多糖類を含むスピルリナエキスを得ることができる。
【0022】
本発明において、スピルリナの添加量は効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物中乾燥重量換算で10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であるとロコモティブシンドローム改善効果が顕著に得られるためより好ましい。
【0023】
スピルリナの一日の摂取量としては本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、1日に200~100,000mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから500~6,000mg摂取されることが好ましい。
【0024】
<フィコシアニン>
フィコシアニンは、本実施形態に係る組成物における有効成分の一種である。フィコシニンは、色素タンパク質であり、発色団としてフィコシアノビリンを有する。フィコシアニンは、フィコシアノビリンとタンパクとが結合した構造を備えている。
【0025】
本実施形態に係る組成物に用いられるフィコシアニンとしては、例えば、藍藻類由来のフィコシアニン、紅藻類由来のフィコシアニン、クリプト藻由来のフィコシアニン等の藻類由来のフィコシアニン等が挙げられる。これらの中でも、大量に採取できることから藍藻類由来のフィコシアニンが好ましい。
【0026】
藍藻類としては、例えば、スピルリナ(Spirulina)属、アルスロスピラ(Arthrospira)属、アファニゾメノン(Aphanizomenon)属、フィッシェレラ(Fisherella)属、アナベナ(Anabaena)属、ネンジュモ(Nostoc)属、シネコキスチス(Synechocystis)属、シネココッカス(Synechococcus)属、トリポスリクス(Tolypothrix)属、スイゼンジノリ(Aphanothece)属、マスティゴクラディス(Mastigoclaus)属、プルロカプサ(Pleurocapsa)属等の藍藻類が挙げられる。これらの中でも、工業的規模で生産され、その安全性が確認されている、スピルリナ属及びアルスロスピラ属の藍藻類が好ましく、スピルリナ属の藍藻類がより好ましい。
また、フィコシアニン調製の原料としては、生の藍藻類を用いてもよく、乾燥処理した藍藻類を用いてもよい。藍藻類の乾燥品としては、生の藍藻類を常法に従い乾燥品としてもよく、市販の乾燥品を用いてもよい。
【0027】
フィコシアニンとしては、例えば、C-フィコシアニン、R-フィコシアニン、アロフィコシアニン等が挙げられる。品質、安全性、あるいは入手容易性等の観点からは、フィコシアニンとして、C-フィコシアニンを含有することが好ましい。従って、本実施形態に係る組成物の好ましい実施態様としては、C-フィコシアニンを有効成分として含有する組成物が挙げられる。さらに本実施形態に係る組成物の好ましい実施態様としては、C-フィコシアニンとアロフィコシアニンとを含有する組成物が挙げられる。例えば、スピルリナ属の藍藻類から抽出することにより得られるC-フィコシアニンとアロフィコシアニンからなるフィコシアニンの混合物を組成物に含有させることができる。
【0028】
フィコシアニンは、例えば、藍藻類を水やリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等の緩衝液中に懸濁し、藍藻類中のフィコシアニンを抽出することにより得ることができる。
フィコシアニンを抽出する方法としては、特に制限は無く、常法に従って抽出することができる。
抽出方法の好ましい実施態様としては、例えば、特開2006-230272号公報に記載の抽出方法等を挙げることができる。具体的には、下記抽出方法(i)で記載する抽出方法が挙げられる。下記抽出方法(i)により、高純度であざやかな色調のフィコシアニンを得ることができる。
【0029】
<<フィコシアニンの抽出方法(i)>>
抽出方法(i)は、藍藻類中のフィコシアニンを水懸濁液中に抽出させた抽出液を得る第一工程と、該抽出液中でカルシウム塩とリン酸塩とを反応させてリン酸カルシウムを生成させると共に該リン酸カルシウムにフィコシアニンの夾雑物を吸着させ吸着物を得る第二工程と、該抽出液から藍藻類の残渣及び吸着物を除去する第三工程と、を有する。
【0030】
さらに上記抽出方法(i)が下記抽出方法(ii)であると、より好ましい。
<<フィコシアニンの抽出方法(ii)>>
抽出方法(ii)は、藍藻類中のフィコシアニンを水懸濁液中に抽出させた抽出液を得る第一工程と、該抽出液中でカルシウム塩とリン酸塩とを反応させてリン酸カルシウムを生成させると共に該リン酸カルシウムにフィコシアニンの夾雑物を吸着させ吸着物を得る第二工程と、該抽出液から藍藻類の残渣及び吸着物を除去する第三工程と、第三工程より前に、抽出液にキレート剤を含有させる工程と、を有する。
【0031】
上記フィコシアニンの抽出方法(i)又は(ii)を用いることにより、品質のよいフィコシアニンを藍藻類から抽出することができる。
特にスピルリナ属の藍藻類に対して、上記抽出方法(i)又は(ii)を用いることにより、C-フィコシアニンとアロフィコシアニンとの混合比が良好な品質のよいフィコシアニンを抽出することができる。
なお、上記抽出方法において、抽出条件を適宜選択することにより、C-フィコシアニンとアロフィコシアニンとの混合比を所望の範囲とするよう調整するとよい。
【0032】
フィコシアニンの種類は、すべてC-フィコシアニンであってもよい。あるいは、アロフィコシアニンを含有し、C-フィコシアニンとアロフィコシアニンとの混合物を組成物に含有させてもよい。
C-フィコシアニンとアロフィコシアニンとの混合比は、例えば、質量比で3~9.5:0.5~7が好ましく、6~9.5:0.5~4がより好ましく、7~8:2~3がさらに好ましい。
【0033】
本発明において、フィコシアニンの添加量は効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、ロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物中乾燥重量換算で0.1質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であるとロコモティブシンドローム改善効果が顕著に得られるためより好ましい。
【0034】
フィコシアニンの一日の摂取量としては本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、1日に5~1,000mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから15~5,000mg摂取されることが好ましい。
【0035】
本発明のロコモティブシンドローム改善用組成物は、前記スピルリナに加えN-アセチルグルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸、ボスウェリアセラータ抽出物等の動物又は植物由来原料を1種以上を付加成分として含有することがより好ましい。これらの成分は市販の原料などを用いることができ、本発明の効果の増強を目的として適宜添加して用いてよい。中でもN-アセチルグリコサミン、コンドロイチンを用いた場合にロコモティブシンドローム改善効果が高まるため好ましい。
【0036】
<N-アセチルグルコサミン>
本発明に付加成分として用いられるN-アセチルグルコサミンは、グルコースの2位のヒドロキシル基がアセチルアミノ基に置換された担当である。本発明において用いるN-アセチルグルコサミンとしては、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではなく、市販されるものや適宜化学処理等により修飾されたものを用いても良い。
【0037】
本発明においてN-アセチルグルコサミンを添加する場合、その添加量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、組成物中20~90質量%添加されることが好ましく、30~80質量%添加されるとより顕著な関節への効果が得られることから好ましい。
【0038】
N-アセチルグルコサミンの一日の摂取量としては特に制限されるものではないが、1日に300~1,500mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから400~600mg摂取されることが好ましい。
【0039】
<コンドロイチン>
本発明に付加成分として用いられるコンドロイチンは、コンドロイチン硫酸として人体も存在するムコ多糖の一種である。本発明において用いるコンドロイチンは、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではなく、硫酸塩、ナトリウム塩等を用いてもよい。これらコンドロイチンとしては市販のものを用いてよく、特に制限されるものではない。
【0040】
本発明においてコンドロイチンを添加する場合、その添加量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、組成物中0.01~10質量%添加されることが好ましく、1~7質量%の範囲で添加されるとより顕著な関節への効果が得られることから好ましい。
【0041】
コンドロイチンの一日の摂取量としては特に制限されるものではないが、1日に5~1,500mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから15~30mg摂取されることが好ましい。
【0042】
<ヒアルロン酸>
本発明に付加成分として用いられるヒアルロン酸は、直鎖状ムコ多糖の一種である。本発明において用いるヒアルロン酸は、本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではなく、ナトリウム塩等を用いてもよい。これらヒアルロン酸としては市販のものを用いてよく、特に制限されるものではない。
【0043】
本発明においてヒアルロン酸を添加する場合、その添加量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、組成物中0.01~10質量%添加されることが好ましく、1~5質量%添加されるとより顕著な関節への効果が得られることから好ましい。
【0044】
ヒアルロン酸の一日の摂取量としては特に制限されるものではないが、1日に10~240mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから20~120mg摂取されることが好ましい。
【0045】
<ボスウェリアセラータ抽出物>
本発明に付加成分として用いられるボスウェリアセラータ抽出物は、インドの乳香を原料とする抽出物である。本発明において用いるボスウェリアセラータ抽出物としては本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではなく、各種抽出法、加工法により製造されたものを用いてもよい。
【0046】
本発明においてボスウェリアセラータ抽出物を添加する場合、その添加量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、組成物中1.0~30質量%添加されることが好ましく、5.0~20質量%添加されるとより顕著な関節への効果が得られることから好ましい。
【0047】
ボスウェリアセラータ抽出物の一日の摂取量としては特に制限されるものではないが、1日に50~200mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから70~150mg摂取されることが好ましい。
【0048】
<コラーゲン>
本発明に付加成分として用いられるコラーゲンは、脊椎動物等の軟骨、腱、靭帯、真皮等を構成するタンパク質である。本発明で付加成分として用いるコラーゲンとしては、動物由来コラーゲン、合成コラーゲンのいずれであってもよく、さらにコラーゲンタンパク質の他、コラーゲンタンパク質を加水分解して得られるコラーゲンペプチドや、コラーゲン分子をプロテアーゼで処理し、テロペプチド部分を取り除いたアテロコラーゲンを用いても良い。前記動物由来のコラーゲンとしては、魚類由来のコラーゲンが好ましい。
【0049】
本発明において用いるコラーゲンとしては、その平均分子量(重量平均分子量)特に制限されるものではないが、例えば、500~1,000,000であることが好ましく、1000~300000であることがより好ましい。
【0050】
本発明においてコラーゲンを添加する場合、その添加量は本発明の効果が得られる範囲において特に制限されるものではないが、組成物中0.1~10質量%添加されることが好ましく、0.2~5質量%添加されるとより顕著な関節への効果が得られることから好ましい。
【0051】
コラーゲンの一日の摂取量としては特に制限されるものではないが、1日に0.5~100,000mg摂取されることが良く、関節の痛み軽減効果が顕著になることから1~50mg摂取されることが好ましい。
【0052】
本発明のロコモティブシンドローム予防又は改善用組成物は、下記のような経口用食品組成物や医薬組成物として用いることができる。
【0053】
(食品組成物)
本実施形態に係る組成物は、食品の分野において、一般の食品の他、目的となる作用を有効に発揮できる有効な量の有効成分を食品素材として各種食品に配合することにより、当該作用を有する食品組成物として提供することができる。本実施形態に係る組成物は、例えば、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、サプリメント、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能性食品、機能性表示食品、病者用食品、食品添加剤、飼料及び飼料添加剤等の食品組成物に好適に用いることができる。食品組成物の形態としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固形状、液状、ゲル状等とすることができる。
【0054】
なお、機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品であり、販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られた食品である。本実施形態に係る食品組成物には、ロコモティブシンドローム予防又は改善を目的とした食品組成物として、「移動時におけるひざ関節の悩みを改善する」、「歩行や階段の上り下りが気になる方に。」、「ひざの動きの悩みを緩和する」、「膝の違和感を軽減する」等の表示が付されていてもよい。
【0055】
食品組成物としては、例えば、清涼飲料水、炭酸飲料、果汁入り飲料、野菜汁入り飲料、果汁及び野菜汁入り飲料、牛乳等の畜乳、豆乳、乳飲料、ドリンクタイプのヨーグルト、ドリンクタイプやスティックタイプのゼリー、コーヒー、ココア、茶飲料、栄養ドリンク、エナジー飲料、スポーツドリンク、ミネラルウォーター、ニア・ウォーター、ノンアルコールのビールテイスト飲料等の非アルコール飲料;飯類、麺類、パン類及びパスタ類等炭水化物含有飲食品;チーズ類、ハードタイプ又はソフトタイプのヨーグルト、畜乳その他の油脂原料による生クリーム、アイスクリーム等の乳製品;クッキー、ケーキ、チョコレート等の洋菓子類、饅頭や羊羹等の和菓子類、ラムネ等のタブレット菓子(清涼菓子)、キャンディー類、ガム類、ゼリーやプリン等の冷菓や氷菓、スナック菓子等の各種菓子類;ウイスキー、バーボン、スピリッツ、リキュール、ワイン、果実酒、日本酒、中国酒、焼酎、ビール、アルコール度数1% 以下のノンアルコールビール、発泡酒、その他雑酒、酎ハイ等のアルコール飲料;卵を用いた加工品、魚介類や畜肉(レバー等の臓物を含む)の加工品(珍味を含む)、味噌汁等のスープ類等の加工食品、みそ、しょうゆ、ふりかけ、その他シーズニング調味料等の調味料及び濃厚流動食等の流動食等が挙げられる。
また、食品組成物が、例えば、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、サプリメント、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能性食品、機能性表示食品、病者用食品、食品添加剤、飼料及び飼料添加剤等の場合は、錠剤(チュアブル錠等を含む)、カプセル、トローチ、シロップ、ゼリー、顆粒、粉末等であってもよい。
【0056】
本実施形態に係る食品組成物には、上記有効成分に加えて、通常食品組成物に用いることができる成分を、1種又は2種以上自由に選択して配合してもよい。例えば、各種調味料、保存剤、乳化剤、安定剤、賦形剤、滑沢剤、香料、着色剤、防腐剤及びpH調整剤等の、食品分野で通常使用し得る全ての添加剤を含有させることができる。
【0057】
(医薬組成物)
本実施形態に係る組成物は、医薬品の分野において、目的となる作用を有効に発揮できる有効な量の有効成分と共に、薬学的に許容される担体や添加剤等を配合することにより、当該作用を有する医薬組成物として提供することができる。本実施形態に係る組成物は、例えば、ロコモティブシンドロームの治療、予防又は改善用の医薬組成物に好適に用いることができる。なお、医薬組成物としては、医薬品であっても医薬部外品であってもよい。
医薬組成物の形態としては、特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固形状、液状、ゲル状等であり得る。
【0058】
医薬組成物は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張化剤などの添加剤等を含有させることできる。医薬組成物は、経口用であってもよく非経口用であってもよいが、経口用であることがより好ましい。経口用としては、通常用いられる投与形態、例えば、錠剤、粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液等の剤型とすることができる。非経口用としては、通常用いられる投与形態、例えば、溶液、乳剤、懸濁液等の剤型を注射(皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射等)、又はスプレー剤の剤型で鼻孔内投与などが挙げられる。
【0059】
下記に食品組成物及び/又は医薬組成物の形態が錠剤の場合の一例を示す。
食品組成物及び/又は医薬組成物の形態が、例えば、錠剤(タブレットともいう)である場合、有効成分を、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、保存剤、酸化防止剤、等張化剤、緩衝剤、コーティング剤、矯味剤、溶解補助剤、基剤、分散剤、安定化剤、着色剤等の添加剤と適宜組み合わせて、常法に従って調製することができる。
【0060】
本発明に係る打錠飲食品は、本発明の効果が得られる範囲においてその製造方法は特に限定されるものではないが、各種原料を混合する混合工程、打錠工程を有する工程から製造されるものである。
【0061】
前記混合工程としては、V型混合機、W型混合機、ボーレコンテナミキサーを用いた混合を採用することができ、特にV型混合機を用いた混合が好ましい。
【0062】
前記打錠工程としては、ロータリー型打錠機、単発打錠機、双発打錠機、を用いた打錠を採用することができ、特にロータリー型打錠機を用いた打錠が好ましい。
【0063】
賦形剤としては、でんぷん及びその誘導体(デキストリン、カルボキシメチルスターチ等)、セルロース及びその誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、糖類(乳糖、白糖、ブドウ糖、トレハロース等)等、クエン酸又は同塩類、リンゴ酸又は同塩類、エチレンジアミン四酢酸又は同塩類が挙げられる。
【0064】
結合剤としては、でんぷん及びその誘導体(アルファー化デンプン、デキストリン等)、セルロース及びその誘導体(エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、糖類(ブドウ糖、白糖等)、エタノール等が挙げられる。
【0065】
崩壊剤としては、でんぷん及びその誘導体(カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ等)、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム等)、トラガント、ゼラチン、寒天等が挙げられる。
【0066】
滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、酸化チタン、リン酸水素カルシウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、ショ糖脂肪酸エステル、食用油脂等が挙げられる。
【0067】
保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、リン酸塩類(リン酸ナトリウム、ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等)、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸グリセリン、糖類等が挙げられる。
【0068】
酸化防止剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等)、エリソルビン酸、L-アスコルビン酸、システイン、チオグリセロール、ブチルヒドロキシアニゾール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、アスコルビン酸パルミテート、dl-α-トコフェロール等が挙げられる。
【0069】
等張化剤としては、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、デキストリン、グリセリン、ブドウ糖等が挙げられる。
【0070】
緩衝剤としては、炭酸ナトリウム、塩酸、ホウ酸、リン酸塩(リン酸水素ナトリウム等)等が挙げられる。
【0071】
コーティング剤としては、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)、セラック、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン類(ポリ-2-ビニルピリジン、ポリ-2-ビニル-5-エチルピリジン等)、ポリビニルアセチルジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコールフタレート、メタアクリレート・メタアクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0072】
矯味剤としては、糖類(ブドウ糖、白糖、乳糖等)、サッカリンナトリウム、糖アルコール類等が挙げられる。
【0073】
溶解補助剤としては、エチレンジアミン、ニコチン酸アミド、サッカリンナトリウム、クエン酸、クエン酸塩類、安息香酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン、ポリプレングリコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0074】
基剤としては、脂肪類(豚脂等)、植物油(オリーブ油、ゴマ油等)、動物油、ラノリン酸、ワセリン、パラフィン、樹脂、ベントナイト、グリセリン、グリコール油、等が挙げられる。
【0075】
分散剤として、アラビアゴム、トラガント、セルロース誘導体(メチルセルロース等)、アルギン酸ナトリウム、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられる。
【0076】
安定化剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸水素ナトリウム等)、窒素、二酸化炭素等が挙げられる。
【0077】
本実施形態に係る食品組成物及び/又は医薬組成物における有効成分の総含有量(組成物中に含まれる全ての有効成分の含有量を合算した含有量)は、食品や医薬品の種類、成分、及び形態等の条件により異なり、本発明の効果が得られる範囲で特に制限されるものではなく、適宜選択することができる。
【0078】
また特に、本実施形態に係る食品組成物及び/又は医薬組成物の形態が錠剤である場合、錠剤における有効成分の総含有量としては、本発明の効果が得られる範囲で特に制限されるものではないが、食品組成物及び/又は医薬組成物の全質量中、有効成分の乾燥重量換算で、20質量%以上であると好ましく、50質量%以上であるとより好ましい。また、上記総含有量としては、100質量%以下であればよく、99質量%以下であると好ましい。
【0079】
本発明において、各成分の総摂取量は本発明の効果が得られる範囲において特に限定されないが、前記した各成分の配合量、一日摂取量の範囲で含有されることが好ましい。
【実施例0080】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0081】
下記表1に記載の配合で各成分を混合し打錠成型することで本発明の実施例1~3及び比較例1~2の打錠品を製造した。各配合成分は市販の成分を用い、外観を統一するため青色2号を添加し調色を行った。各実施例及び比較例は1日摂取量を1,800mgとし、各6錠ずつ製造した。
【0082】
<効果の確認方法>
移動機能の低下に実感を持つ40~70代の男女20名を4名ずつ5群に分けた。各群に本発明の実施例1、2、3、比較例1、2の錠剤を4週間、毎日朝昼晩の3回2錠ずつ摂取させ、試験開始2週間、試験開始4週間の経過後に下記のアンケートを行った。
【0083】
<関節の痛み軽減効果>
0から10まで均等幅に設定されたスケールを用意し、試験開始前と変化なしを意味する5を中心として、0側を悪化した、10側を改善した、として各被験者に歩行時に感じる関節の痛み軽減効果の体感評価をプロットさせた。各被験者のプロットした点を試験の評価とし、試験開始後2週間及び試験開始後4週間の参加者の各群の平均点を表1に示す。
【0084】
<移動機能改善への効果>
0から10まで均等幅に設定されたスケールを用意し、変化なしを意味する5を中心として、0側を歩きにくくなった、10側を歩きやすくなった、として各被験者に体感評価をプロットさせた。各被験者のプロットした点を試験の評価とし、試験開始後2週間及び試験開始後4週間の参加者の各群の平均点を表1に示す。
【0085】
【0086】
表1の結果から、スピルリナ及びフィコシアニンは関節への効果、移動機能改善への効果が認められた。一方比較例1の組成物は関節への効果は認められたものの移動機能改善効果は認められなかった。