IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社リコーの特許一覧

特開2024-17838情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム
<>
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図1
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図2
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図3
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図4
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図5
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図6
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図7
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図8
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図9
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図10
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図11
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図12
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図13
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図14
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図15
  • 特開-情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017838
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20240201BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
H04M11/00 301
G08B25/04 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120746
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】石倉 浩二
【テーマコード(参考)】
5C087
5K201
【Fターム(参考)】
5C087AA09
5C087AA10
5C087AA19
5C087DD03
5C087DD24
5C087DD30
5C087EE14
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG70
5C087GG83
5K201BA02
5K201BA19
5K201EA05
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED07
5K201EF04
(57)【要約】
【課題】対象者のプライバシーと、対象者に対する遠隔からの見守りとを両立させることを可能にする。
【解決手段】本発明の一実施形態の情報処理システムは、対象者の応答情報または前記対象者の環境情報を出力する出力機器と、前記対象者の撮影を行う撮影機器と、前記出力機器および前記撮影機器を管理する管理サーバと、を有し、前記管理サーバは、前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報に応じて、アクセスがある表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える制御部を有することを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の応答情報または前記対象者の環境情報を出力する出力機器と、
前記対象者の撮影を行う撮影機器と、
前記出力機器および前記撮影機器を管理する管理サーバと、
を有し、
前記管理サーバは、前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報に応じて、アクセスがある表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える制御部を、
有する情報処理システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報が設定の条件を満たす場合に、アクセスがある表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記出力機器は、通話装置であり、
前記管理サーバは、
前記表示機器から前記通話装置へ通話の要求があると、前記通話装置に呼び出しを行い、前記呼び出しに対し前記通話装置から応答がない場合に前記表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記出力機器は、外部Web通話システムを介する通話装置であり、
前記管理サーバは、
前記表示機器から前記通話装置へ通話の要求があると、前記外部Web通話システムを介して前記通話装置に呼び出しを行い、前記呼び出しに対し前記外部Web通話システムに応答がない場合に前記表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記出力機器が出力する前記環境情報が前記設定の条件を満たす場合に、前記表示機器に対しアラートを送信することで前記撮影機器の映像表示へ切り替える、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記応答情報は、前記映像表示の拒否の確認情報であり、
前記管理サーバは、前記対象者から前記映像表示の拒否がなかった場合に、前記表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える、
請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
出力機器が出力する応答情報または環境情報の判定基準情報を記憶する記憶部と、
前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報が前記判定基準情報を満たすかを判定する判定部と、
前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報が前記判定基準情報を満たす場合に、アクセスがある表示機器に対し撮影機器の映像表示へ切り替える制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項8】
管理サーバにおいて、対象者を撮影する撮影機器の映像を表示機器で表示させる方法であって、
出力機器が出力する前記対象者の応答情報または前記対象者の環境情報を受信するステップと、
前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報に応じて、前記表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替えるステップと、
を含む方法。
【請求項9】
コンピュータを、
出力機器が出力する応答情報または環境情報の判定基準情報を記憶する記憶部と、
前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報が前記判定基準情報を満たすかを判定する判定部と、
前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報が前記判定基準情報を満たす場合に、アクセスがある表示機器に対し撮影機器の映像表示へ切り替える制御部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークカメラを見守りの用途として提供する商品やサービスがある。例えば高齢者あるいは身体障害者は自宅内で転倒による事故などのリスクが高いが、発見が遅れ、重大な事故につながるケースも少なくない。ネットワークカメラを用いた商品やサービスがあれば、離れた家族や担当施設が部屋の中の対象者の様子をオンラインで確認することができる。
【0003】
特許文献1には、ネットワークカメラを利用したリアルタイム配信機能を用いて高齢者の安否確認を遠隔地でリアルタイムに行うことを可能にする技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、自宅にネットワークカメラがあると、対象者は常に監視されている感覚になり、精神ストレスを感じて心身の調子を崩したり、監視されないようにネットワークカメラの電源を切ってネットワークカメラを利用できない状態にしたりするという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、対象者のプライバシーと、対象者に対する遠隔からの見守りとを両立させることが可能な情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一実施形態の情報処理システムは、対象者の応答情報または前記対象者の環境情報を出力する出力機器と、前記対象者の撮影を行う撮影機器と、前記出力機器および前記撮影機器を管理する管理サーバと、を有し、前記管理サーバは、前記出力機器が出力する前記応答情報または前記環境情報に応じて、アクセスがある表示機器に対し前記撮影機器の映像表示へ切り替える制御部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、対象者のプライバシーと、対象者に対する遠隔からの見守りとを両立させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、管理サーバの情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、表示機器のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、情報処理システムの機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図5図5は、設定情報のテーブルデータ構成の一例を示す図である。
図6図6は、設定情報のテーブルデータの構成の一例を示す図である。
図7図7は、設定情報のテーブルデータの構成の一例を示す図である。
図8図8は、設定情報の設定の登録処理の一例を示す概念図である。
図9図9は、情報処理システムにおいて対象者の撮影機器へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
図10図10は、情報処理システムを用いた見守りサービスの運用概念図である。
図11図11は、変形例1にかかる情報処理システムにおいて対象者の撮影機器へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
図12図12は、変形例2にかかる設定情報のテーブルデータの構成の一例を示す図である。
図13図13は、図12の設定情報の登録処理の動作の一例を示すシーケンス図である。
図14図14は、情報処理システムにおいて対象者の撮影機器へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
図15図15は、出力機器(表示デバイス)に表示する確認画面の一例を示す図である。
図16図16は、情報処理システムを用いた見守りサービスの運用概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、情報処理システム、情報処理装置、方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。以下では、情報処理システムの一例として、高齢者または身体障害者などの見守りを遠隔から行う遠隔見守りシステムへの適用例について示す。なお、以下において「対象者」とは、見守りが必要な高齢者または身体障害者などのことを指す。また、以下において自宅または施設という場合、対象者が居る自宅または施設のことを指すものとする。自宅または施設の他に、他の集合体または組織であっても勿論よい。
【0010】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図1に示されているように、情報処理システム1は、管理サーバ10と、撮影機器20と、出力機器21と、表示機器30と、管理端末40とが通信ネットワークNに接続可能な構成を有する。
【0011】
撮影機器20は、対象者の自宅または施設に設置される。撮影機器20は、一例としてネットワークカメラである。
【0012】
出力機器21は、対象者の自宅または施設に設置される。出力機器21は、対象者の応答情報または対象者の環境情報を出力する出力機器である。応答情報は、出力機器21が通話装置などの場合に対象者が通話に応答したことを示す情報である。環境情報は、一例としては周囲の温度またはCO濃度などの情報である。なお、出力機器21には、対象者が通常に行動することができているか、それとも、それ以外の状態かを判断することができる因子を出力できるものであれば適宜利用してよい。
【0013】
具体的に、通話装置は、対象者が通話装置で通話に応答した場合に、対象者が通常に行動することができていると解することができる。通話装置に繰り返しコールしても対象者が応答しない場合は、コール回数を決めておき、決めた回数になった時点で、対象者が通常とは異なる状態にあるものと解する。
【0014】
また、環境情報を出力する出力機器として、周囲環境を検出する検出用のデバイスを設けてもよいし、自宅または施設に設置されているネットワーク家電、医療機器、あるいは対象者が装着する医療機器など、検出の対象となり得るものであれば、それを代用してもよい。
【0015】
出力機器21は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップ、PCゲーム機、集音装置、医療機器、自動車(Connected Car)、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、または産業機械等、であってもよい。
【0016】
表示機器30は、動画データを表示することが可能な端末である。表示機器30は、対象者の家族または施設の担当者など、対象者を見守る側が使用する。撮影機器20の映像を通信ネットワークを介して表示する機能を有する。表示機器30は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、PDA、ノートPC、デスクトップPC、ゲーム機、またはHUD(Head Up Display)装置等である。
【0017】
管理サーバ10は、一つまたは複数の情報処理装置の装置群である。管理サーバ10は、クラウド上に設けられていてもよい。管理サーバ10は、対象者の状態または対象者の周囲環境の状態に応じて、家族または施設担当者などの表示機器30に対し撮影機器20の映像表示への切り替えを許可する。例えば管理サーバ10は、対象者の状態または対象者の周囲環境の状態から緊急性がないと判断すると、対象者のプライバシーの確保を優先し、一方緊急性があると判断すると表示機器30に対し撮影機器20の映像表示への切り替えを許可する。この場合、緊急性がない場合には、表示機器30で撮影機器20の映像を表示させることはできない。
【0018】
管理端末40は、管理者が管理サーバ10に設定を登録するPC等の端末である。ここで設定とは、管理サーバ10により見守りサービスを受けるための各種設定である。
【0019】
図2は、管理サーバ10の情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されているように、管理サーバ10は、コンピュータによって構築されており、図2に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、HD504、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ505、ディスプレイ506、外部機器接続I/F(Interface)508、ネットワークI/F509、バス510、キーボード511、ポインティングデバイス512、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ514、メディアI/F516を備えている。
【0020】
これらのうち、CPU501は、管理サーバ10全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HD504は、プログラムおよび各種データを記憶する。HDDコントローラ505は、CPU501の制御にしたがってHD504に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ506は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。外部機器接続I/F508は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F509は、通信ネットワークNを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バス510は、図2に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0021】
また、キーボード511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス512は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ514は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW513に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F516は、フラッシュメモリ等の記録メディア515に対するデータの読み出し又は書き込みを制御する。
【0022】
図3は、表示機器30のハードウェア構成の一例を示す図である。図3は、表示機器30の一例であるスマートフォンのハードウェア構成である。図3に示されているように、表示機器30は、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、CMOSセンサ405、撮像素子I/F406、加速度・方位センサ407、メディアI/F409、GPS受信部411を備えている。
【0023】
これらのうち、CPU401は、表示機器30は、全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401やIPL等のCPU401の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ405は、CPU401の制御に従って被写体(主に自画像)を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等の撮像手段であってもよい。撮像素子I/F406は、CMOSセンサ405の駆動を制御する回路である。加速度・方位センサ407は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F409は、フラッシュメモリ等の記録メディア408に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部411は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
【0024】
また、表示機器30は、遠距離通信回路412、CMOSセンサ413、撮像素子I/F414、マイク415、スピーカ416、音入出力I/F417、ディスプレイ418、外部機器接続I/F(Interface)419、近距離通信回路420、近距離通信回路420のアンテナ420a、及びタッチパネル421を備えている。
【0025】
これらのうち、遠距離通信回路412は、通信ネットワーク100を介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ413は、CPU401の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F414は、CMOSセンサ413の駆動を制御する回路である。マイク415は、音を電気信号に変える内蔵型の回路である。スピーカ416は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。音入出力I/F417は、CPU401の制御に従ってマイク415及びスピーカ416との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ418は、表示情報を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。外部機器接続I/F419は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路420は、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)等の通信回路である。タッチパネル421は、利用者がディスプレイ418を押下することで、表示機器30を操作する入力手段の一種である。
【0026】
また、表示機器30は、バス410を備えている。バス410は、図3に示されているCPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0027】
図4は、情報処理システム1の機能ブロックの構成の一例を示す図である。管理サーバ10は、登録部11と、判定部12と、通信制御部(「制御部」に相当)13、記憶部14とを有する。
【0028】
登録部11は、見守りサービスに使用する設定情報Tを記憶部14に登録する。
【0029】
判定部12は、出力機器21の出力情報が設定情報Tに設定されている判定基準情報を満たすかを判定する。判定基準情報は、撮影機器20が撮影する対象者の映像を家族または施設担当者などの表示機器30に表示させるか否かを判定する基準であり、判定基準情報を満たす場合に表示可と判定する。
【0030】
通信制御部13は、外部機器と通信を行う。また、通信制御部13は、判定部12の判定結果に応じて表示機器30に対し撮影機器20の映像表示へ切り替える。
【0031】
記憶部14は、設定情報TをHD504に記憶する。記憶部14はデータベース等である。
【0032】
表示機器30は、見守りサービスのアプリケーション(以下、アプリと称する)31を有する。アプリ31は、表示機器30にインストールされる見守りサービス用のアプリであり、見守りサービスの各種画面を生成して表示する。なお、アプリ31はWebアプリであってもよい。Webアプリの場合には、表示機器30は管理サーバ10にアクセスすることにより管理サーバ10から見守りサービスの各種画面の提供を受けて表示する。
【0033】
(管理サーバ10の記憶部のデータ構成)
記憶部14は、テーブルデータを記憶する。記憶部14は、テーブルデータとして、設定情報T(設定情報T1、設定情報T2、および設定情報T3)を有し、これらをデータベース等により管理する。
【0034】
図5は、設定情報T1のテーブルデータ構成の一例を示す図である。設定情報T1には、見守りサービスを利用する家族または施設の識別情報と、対象者の自宅または施設などに設置される出力機器21および撮影機器20の識別情報とが対応付けられる。
【0035】
設定情報T1のテナントID項目t11は、見守りサービスを利用するユーザまたは施設などを識別する固有のIDである。なお、見守りサービスを利用するユーザまたは施設などを識別することができる情報であれば、他の情報でもよく、例えばユーザのメールアドレスなどでも代用可能である。
【0036】
デバイスID項目t12には、対象者の自宅または施設に設置される出力機器21および撮影機器20それぞれのデバイスIDが設定される。デバイス名称項目t13には、出力機器21および撮影機器20それぞれのデバイス名称が設定される。デバイス種類項目t14には、出力機器21および撮影機器20それぞれのデバイスの種類が設定される。ここには4つの機器を例示しているが一例であり、対象者の自宅または施設などに設置される出力機器21および撮影機器20の種類および数に応じて適宜設定される。
【0037】
なお、出力機器21として通話装置が含まれる場合は、通話装置の電話番号を紐づけて記憶してもよい。
【0038】
図6は、設定情報T2のテーブルデータの構成の一例を示す図である。設定情報T2には、見守りサービスを利用する家族または施設の表示機器30において、撮影機器20が撮影する映像を表示させて良いか否かのルール(条件)が設定される。図6に示される設定情報T2には、一例として、出力機器21が出力する出力情報の種類と、判定基準と、出力情報毎にその判定基準を有効とするか無効とするかの各設定項目が設けられている。
【0039】
出力情報種類項目t21には、一例として「通話」、「室内温度」、「異常音」、および「CO濃度」が設定される。「通話」、「室内温度」、「異常音」、および「CO濃度」は、対象者の自宅などに出力機器21として、それぞれ、通話装置、冷暖房機器、集音器、CO濃度測定器などがある場合に使用される。なお、この設定に限らず、対象者の自宅などに設置する出力機器21の種類に応じて設定を設けてよい。
【0040】
判定基準項目t22には、異常として判定するルールが設定される。「通話」については電話の連続コール回数が設定回数を超えた場合に異常とするルールが設定される。一例として、図6には平日9:00-21:00において通話装置に20回コールしても出ない場合を異常として設定している。また、一例として「室内温度」については30度を超えた場合を異常として設定している。また、一例として「異常音」については80dB以上の音を検知した場合を異常として設定している。また、一例として「CO濃度」については所定の高濃度を検知した場合を異常として設定している。有効/無効項目t23には、出力情報種類項目t21毎に、ルールを有効とするか無効とするかのフラグを設定する。有効/無効項目t23が無効である出力情報については、撮影機器20が撮影する映像を表示させて良いか否かの判定からは除外される。
【0041】
図7は、設定情報T3のテーブルデータの構成の一例を示す図である。図7に示されているように、設定情報T3は、撮影機器20の接続先としてネットワークカメラのデバイスID項目t31と、ネットワークカメラへの接続先のURL(Uniform Resource Locator)項目t32とを有し、それぞれの値が紐づけて設定されている。
【0042】
設定情報T1、T2、T3は、見守りサービスを提供する管理者が設定する。例えば管理者は管理端末40を使用して管理サーバ10に各種情報を設定する。なお、図6の設定情報T2において網掛けで示される時刻や数値などのパラメータは変更可能である。これらのパラメータなど一部の情報については、家族または施設担当者が対象者の承諾を受けて設定または変更を行うことも可能である。設定および変更は、例えば管理端末、あるいは表示機器30のアプリ31で管理サーバ10にアクセスして行うことができる。
【0043】
(出力機器21の設定)
出力機器21は、管理サーバ10のURLなどのアドレス情報を記憶する。アドレス情報は、例えば出力機器21の設置前または設置時などに設定する。各出力機器21は、検出したそれぞれの出力情報を、設定されたアドレス情報を用いて管理サーバ10に対して送信する。
【0044】
(設定の登録)
設定情報Tの各種設定は、例えば管理サーバ10の管理者が管理端末40で行う。管理者以外であっても、アプリ31から管理サーバ10にアクセスすることで設定を行ってもよい。また、設定情報T1および設定情報T3の出力機器21の設定は、撮影機器20などの各種デバイスから管理サーバ10にアクセスすることで設定を行ってもよい。
【0045】
図8は、設定情報T2の設定の登録処理の一例を示す概念図である。まず、対象者Aと、家族B1または施設担当者との間で、撮影機器20による対象者Aの室内の撮影ルールについて決める(図8(a))。
【0046】
対象者Aの承諾が得られたら、管理者Cが管理端末40から管理サーバ10にアクセスし、撮影ルールに基づき設定情報T2のパラメータの値および有効/無効を設定する(図8(b))。家族B1または施設担当者が設定または変更を行うことができるように、表示機器30のアプリ31などから設定変更できるようにしてもよい。
【0047】
なお、管理端末40での設定の登録は、対象者Aと一緒に確認しながら行ってもよい。この設定の登録により、管理サーバ10では、登録部11が設定を受け付けて記憶部14が管理する設定情報T2の値を設定または変更する。
【0048】
(全体シーケンス)
次に、情報処理システム1において対象者Aの撮影機器20へアクセスするまでの全体的な動作について説明する。なお、ここでは出力機器21を通話装置とし、表示機器30のアプリ31が通話機能を有する場合を例にして全体動作を説明する。
【0049】
図9は、情報処理システム1において対象者Aの撮影機器20へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
【0050】
図9に示されるように、まず、表示機器30のアプリ31は、アプリ31の通話機能を用いて、対象者Aの出力機器21(通話装置)との接続を管理サーバ10に要求する(S1)。
【0051】
管理サーバ10は、対象者Aの出力機器21(通話装置のアプリ)に呼び出しを行い、対象者Aが設定以下のコール回数で応答すると、表示機器30のアプリ31との出力機器21(通話装置のアプリ)とを通信接続する(S2)。通信接続後は、表示機器30と通話装置との間で、家族B1または施設担当者と対象者Aとの通話が可能になる(S3-1)。
【0052】
また、管理サーバ10は、コール回数が設定(例えば20回)を超えると、「通話」についての異常の判定基準を満たすことになるで、撮影機器20のネットワークカメラの機能を有効にし(S3-2)、その後、表示機器30のアプリ31に撮影機器20のURLを通知する(S3-2-1)。
【0053】
表示機器30のアプリ31は、URLの通知を受けると、そのURLにアクセスし(S3-2-2)、アクセス先の撮影機器20の映像(動画データ)を取得して表示する(S3-2-3)。
【0054】
なお、この例では、管理サーバ10が表示機器30に撮影機器20のURLを送信することで、表示機器30が撮影機器20にアクセスして映像を直接取得することを可能にしているが、この形態に限定するものではない。管理サーバ10が撮影機器20から映像を受信し、その受信映像を表示機器30のアプリ31に提供するようにしてもよい。
【0055】
また、管理サーバ10は、表示機器30からの呼び出し先が設定に登録されていない場合には、対象者Aへの呼び出しではないので設定回数を超えてもコールし続ける設定としてよい。また、対象者A以外への通話であるとしてエラーを返す設定にしてもよい。
【0056】
(運用例)
図10は、情報処理システム1を用いた見守りサービスの運用概念図である。図10に示されるように、高齢者などの対象者Aが、熱射病などによる急な体調不良や、転倒などの事故が生じた場合に、室内Dに一人でいると発見し難く対応が遅れる可能性がある。
【0057】
(運用1)
情報処理システム1では、図10(a)に示されるように家族B1または施設担当者などが表示機器30のアプリ31のオンラインコミュニケーションを使って連絡を取ろうと対象者Aの通話装置にコールした際に(S101)、コール回数が設定回数になっても対象者Aから応答がないと(S102)、管理サーバ10が撮影機器20への接続に自動で切り替える(S103)。そして、表示機器30のアプリ31で撮影機器20の映像を表示することができるようになり、家族B1または施設担当者などが、対象者Aの室内Dの様子を映像Mから確認することができる(S104)。一方、対象者Aの健康状態が良いときなど、設定回数になる前に対象者Aが通話に応答した場合には、プライバシー保護のため表示機器30への撮影機器20の映像表示を行わない。
【0058】
(運用2)
また、出力機器21として環境を示す情報を出力する機器を備える場合には、図10(b)に示されるような運用も可能である。一例として、出力機器21は室内Dの温度を測定する機器とする。出力機器21は、測定した室内Dの温度を定期的に管理サーバ10に通知する(S111)。
【0059】
管理サーバ10は、室内温度が上昇して室内温度が設定を満たすつまり室内温度が異常値であると、家族B1または施設担当者の表示機器30にアラートを通知する(S112)。
【0060】
家族B1または施設担当者などは、アプリ31を起動して管理サーバ10からのアラートに含まれるURLに表示機器30のアプリ31でアクセスし(S113)、表示機器30で撮影機器20の映像を表示する(S114)。
【0061】
なお、家族B1または施設担当者などが表示機器30で管理サーバ10に撮影機器20へのアクセスを要求してから、管理サーバ10が出力機器21から温度を取得し、室内温度が設定を満たすかを判定してもよい。また、管理サーバ10は、室内温度が設定を満たす場合に、撮影機器20への接続に自動で切り替えるようにしてもよい。
【0062】
また、アラートに対して利用者がアプリ31を起動した場合に、管理サーバ10は、アプリ31に撮影機器20の映像を表示するか否かを確認してもよいし、直ちに、アプリ31に対して撮影機器20のURLを通知してもよい。
【0063】
また、図10(c)に示される出力機器21は集音器であり、集音器は、音の大きさの情報を出力する。管理サーバ10は、音の大きさが設定を満たすつまり異常値の場合に、撮影機器20への接続に自動で切り替える。対象者Aが躓くなどして大きな声を上げた場合に、集音器から異常値が出力される。出力機器21は、環境を示す情報を出力する機器であるため、図10(b)と同様に動作させることができる。手順は図10(b)と同様なので、ここでのこれ以上の説明は省略する。
【0064】
以上のように、運用1では、アプリ31から対象者の通話装置を呼び出す行動により異常が検知された場合に、室内の撮影機器の映像に切り替える。運用2では、アプリ31からの行動にかかわらず、出力機器21からのイベントで異常が検知された場合に室内の撮影機器の映像に切り替える。
【0065】
(実施の形態の変形例1)
なお、実施の形態の情報処理システム1において「外部Web通話システム」が含まれていてもよい。外部Web通話システムは、見守りサービスの提供者とは別の主体が提供し管理するサーバによって実現される。外部Web通話システムは、例えばMicrosoft Teams(登録商標)、Skype(登録商標)、Zoom(登録商標)などがあり得る。この場合、管理サーバ10は、外部Web通話システムのAPIを呼び出すことで、外部Web通話システムに接続して通話装置を呼び出すことができる。
【0066】
図11は、変形例1にかかる情報処理システム1において対象者Aの撮影機器20へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
【0067】
図11に示されるように、まず、表示機器30のアプリ31は、外部Web通話システムの通話機能を用いて、対象者Aの出力機器21(通話装置)との通話を管理サーバ10に要求する(S11)。
【0068】
管理サーバ10は、外部Web通話システム50に対しAPIにより対象者Aの出力機器21(通話装置)の呼び出しを行い(S12)、外部Web通話システム50が、対象者Aの出力機器21(通話装置)の呼び出しを行う(S13)。
【0069】
対象者Aが設定以下のコール回数で応答すると、表示機器30のアプリ31と出力機器21(通話装置のアプリ)とを通信接続し通話が可能になる(S3-1)。
【0070】
また、管理サーバ10は、外部Web通話システムにてコール回数が設定(例えば20回)を超えると、「通話」についてのルールを満たすことになるで、撮影機器20のネットワークカメラの機能を有効にし(S3-2)、その後、表示機器30のアプリ31に撮影機器20のURLを通知する(S3-2-1)。その後のステップは、図9と同様であるため説明を省略する。
【0071】
(実施の形態の変形例2)
変形例2では、対象者Aが出力機器21から撮影の拒否を要求することができる構成に変形した例を示す。一例として、出力機器21にタッチ入力式の表示デバイスを備える場合の構成について説明する。
【0072】
(テーブルデータの構成)
図12は、変形例2にかかる設定情報T3のテーブルデータの構成の一例を示す図である。図12に示されているように設定情報T3には、撮影機器20のネットワークカメラのデバイスID(撮影デバイス)t31-1と、ネットワークカメラへの接続先のURL(撮影デバイスのURL)t32-1と、表示デバイスのURLt33と、アクセス可能なユーザIDt34とが紐づけて設定されている。アクセス可能なユーザIDt34は、撮影デバイスにアクセス可能な家族または施設担当者となどを識別する情報である。ここでは、メールアドレスを例として表示しているが、テナントIDであってもよい。
【0073】
(全体動作)
次に、変形例2にかかる情報処理システム1において対象者Aの撮影機器20へアクセスするまでの全体的な動作について説明する。
【0074】
まず、撮影機器20の登録の動作を説明し、その後、対象者Aが表示デバイスにより撮影の拒否を要求するときの動作について説明する。
【0075】
図13は、図12の設定情報T3の登録処理の動作の一例を示すシーケンス図である。図13に示されるように、撮影機器20の設置後に、撮影機器20から管理サーバ10にアクセスすることにより撮影機器20の撮影機器IDとURLの事前登録を行う(S21)。さらに、出力機器(表示デバイス)21の設置後に、出力機器21から管理サーバ10にアクセスすることにより出力機器(表示デバイス)21のURLの事前登録を行う(S22)。
【0076】
管理サーバ10には、アクセス可能なユーザのユーザID(メールアドレス等)が登録されている。これらの登録は、撮影機器20などとは別に行っておいてもよいし、撮影機器20などの登録と一緒に行ってもよい。撮影機器20と出力機器21(表示デバイス)との登録により、設定情報T3に、撮影機器20のデバイスIDと、撮影機器20のURLと、表示デバイスのURLと、ユーザIDとが、対応付けて設定される。
【0077】
図14は、情報処理システム1において対象者Aの撮影機器20へアクセスするまでの全体的な動作の一例を示すシーケンス図である。
【0078】
図14に示されるように、まず、家族または施設担当者が表示機器30のアプリ31で管理サーバ10に撮影機器20へのアクセスを要求する(S31)。
【0079】
管理サーバ10は、要求元がアクセス可能な撮影機器20を設定情報T3に基づいて特定し、撮影機器20に対応する出力機器21(表示デバイス)に対し撮影機器20へのアクセスの確認画面を表示する(S32)。出力機器21(表示デバイス)が複数ある場合には、複数の出力機器21(表示デバイス)に対し確認画面を表示する。確認画面は、家族または施設担当者による撮影機器20へのアクセスを許可するか拒否するかをタッチ操作などで受け付ける画面である。
【0080】
管理サーバ10は、出力機器21(表示デバイス)から例えば10秒など一定時間経過しても拒否操作を受け付けなかった場合に、撮影機器20の機能を有効にして(S33)、撮影機器20の映像(動画データ)を取得して(S34)、表示機器30に送信する(S35)。
【0081】
また、管理サーバ10は、出力機器21(表示デバイス)から一定時間内に拒否操作を受け付けた場合は、表示機器30から受けた撮影機器20へのアクセスの要求を拒否する。
【0082】
図15は、出力機器21(表示デバイス)に表示する確認画面の一例を示す図である。ここで確認画面は「映像表示の拒否の確認情報」に対応する。図15に示される確認画面1000には、撮影停止ボタン1001が設けられている。撮影停止ボタン1001は、家族または施設担当者による撮影機器20へのアクセスを拒否するための意思表示のボタンである。対象者Aが、家族または施設担当者による撮影機器20へのアクセスを拒否したい場合には、このボタンをタッチ操作する。出力機器21(表示デバイス)は、撮影停止ボタン1001がタッチ操作されると管理サーバ10に拒否信号を送信する。
【0083】
(運用3)
情報処理システム1では、図16に示されるように家族B1または施設担当者などが表示機器30で出力機器21に電話をかける(S201)。
【0084】
誰も電話に応答しない場合、家族B1または施設担当者などは続いて表示機器30のアプリ31で管理サーバ10にアクセスし、室内Dの撮影機器20で様子を確認しようとする(S202)。
【0085】
管理サーバ10は、表示機器30から撮影機器20へのアクセスの要求があると、出力機器21(表示デバイス)に確認画面1000を表示出力する(S203)。
【0086】
一定時間経過しても対象者Aから応答がないと、管理サーバ10が撮影機器20への接続に自動で切り替える(S204)。これにより、表示機器30のアプリ31で撮影機器20の映像を表示することができるようになる。なお、この例では、まず、家族B1または施設担当者などが表示機器30で出力機器21に電話をかけるとしたが、電話連絡なしで、表示機器30のアプリ31で管理サーバ10にアクセスし、室内Dの撮影機器20で様子を確認しようとしてもよい。
【0087】
実施例に記載された管理サーバ10の装置群は、本明細書に開示された実施形態を実施するための複数のコンピューティング環境のうちの1つを示すものにすぎない。ある実施形態では、第1の装置は、サーバクラスタといった複数のコンピューティングデバイスを含む。複数のコンピューティングデバイスは、ネットワークや共有メモリなどを含む任意のタイプの通信リンクを介して互いに通信するように構成されており、本明細書に開示された処理を実施する。同様に、第2の装置は、互いに通信するように構成された複数のコンピューティングデバイスを含むことができる。
【0088】
さらに、第1の装置および第2の装置は、開示された処理ステップ、例えば図9図11図13図14を様々な組み合わせで共有するように構成できる。例えば、所定のユニットによって実行されるプロセスは、第2の装置によって実行され得る。同様に、所定のユニットの機能は、第2の装置によって実行することができる。また、第1の装置と第2の装置の各要素は、1つのサーバ装置にまとめられていても良いし、複数の装置に分けられていても良い。
【0089】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0090】
実施の形態及び各変形例で実行される処理は、ASICに実装して提供してもよいし、コンピュータにプログラムを実行させることにより提供してもよい。後者の場合、ROMやHDDなどに予めプログラムを組み込んで機能部として提供することができる。この場合、CPUがプログラムを読み出してステップごとに実行することで各種の機能部を実現する。また、このプログラムを、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供してもよい。例えば、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、フレキシブルディスク、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等の記録媒体に記録して提供してもよい。
【0091】
また、このプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、実施形態及び各変形例で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0092】
以上、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、実施の形態及び実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施の形態及び実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施の形態及び実施例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0093】
1 情報処理システム
10 管理サーバ
11 登録部
12 判定部
13 通信制御部(制御部)
14 記憶部
20 撮影機器
21 出力機器
30 表示機器
31 アプリ
40 管理端末
N 通信ネットワーク
T 設定情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0094】
【特許文献1】特開2003-61003号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16