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特開2024-178733レピュテーション提供装置、レピュテーション提供方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178733
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】レピュテーション提供装置、レピュテーション提供方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0282 20230101AFI20241218BHJP
【FI】
G06Q30/0282
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097103
(22)【出願日】2023-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】304021417
【氏名又は名称】国立大学法人東京科学大学
(74)【代理人】
【識別番号】110004381
【氏名又は名称】弁理士法人ITOH
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮平
(72)【発明者】
【氏名】張 一凡
(72)【発明者】
【氏名】大橋 盛徳
(72)【発明者】
【氏名】笹原 和俊
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】本開示は、これから商品を購入又サービスの提供を受けようとするユーザに対するレピュテーションの信頼性を向上させることを目的とする。
【解決手段】本開示は、通信端末に対して、商品の販売者又はサービスの提供者に対するレピュテーションを提供するレピュテーション提供装置3であって、前記通信端末から、商品の所定の販売者又はサービスの所定の提供者に対する時系列の評価を示す時系列評価画面120の要求を受信する受信部と、前記通信端末に対して、前記時系列評価画面120のデータを送信する送信部と、を有するレピュテーション提供装置3である。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末に対して、商品の販売者又はサービスの提供者に対するレピュテーションを提供するレピュテーション提供装置であって、
前記通信端末から、商品の所定の販売者又はサービスの所定の提供者に対する時系列の評価を示す時系列評価画面の要求を受信する受信部と、
前記通信端末に対して、前記時系列評価画面のデータを送信する送信部と、
を有するレピュテーション提供装置。
【請求項2】
前記時系列評価画面には、当該時系列評価画面の生成日から前における前記所定の販売者又は前記所定の提供者の取引期間において、所定期間毎に、前記所定の販売者又は前記所定の提供者の評価値が含まれる、請求項1に記載のレピュテーション提供装置。
【請求項3】
前記時系列評価画面には、当該時系列評価画面の生成日から前における前記取引期間において、前記所定期間毎に、一定範囲の販売者又は提供者の評価値の平均値が含まれる、請求項2に記載のレピュテーション提供装置。
【請求項4】
前記時系列評価画面には、当該時系列評価画面の生成日から前における前記取引期間において、前記所定期間毎に、各所定期間から前の取引期間における前記所定の販売者又は前記所定の提供者の評価値の平均値が含まれる、請求項2に記載のレピュテーション提供装置。
【請求項5】
前記時系列評価画面には、前記所定の販売者又は前記所定の提供者の評価値の平均値に対する注意喚起部分を示す注意喚起情報が含まれる、請求項2に記載のレピュテーション提供装置。
【請求項6】
通信端末に対して、商品の販売者又はサービスの提供者に対するレピュテーションを提供するレピュテーション提供装置が実行するレピュテーション提供方法であって、
前記レピュテーション提供装置は、
前記通信端末から、商品の所定の販売者又はサービスの所定の提供者に対する時系列の評価を示す時系列評価画面の要求を受信する受信処理と、
前記通信端末に対して、前記時系列評価画面のデータを送信する送信処理と、
を実行するレピュテーション提供方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項6に記載の方法を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、EC(Electronic Commerce)サイト等におけるレビューや評価数等により示されるレピュテーション(評判)の提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ECサイトを利用して、商品又はサービスを提供する企業が急激に増加している。また、ECサイトでは、既に購入又は使用したレビュワーによるレビューや星の評価数等により提示されるレピュテーション(評判)も提供されている。これにより、これから商品の購入又サービスの提供を受けようとするユーザは、レピュテーションを参考にして、商品の販売者又はサービスの提供者を決めることができる。
【0003】
ところが、不誠実なレビュワーが、意図的に商品の販売者又はサービスの提供者の評価を下げることがあり得る。逆に、不誠実なレビュワーが、意図的に商品の販売者又はサービスの提供者の評価を上げることもあり得る。そのため、不誠実なレビュワーによる評価を抑制するための技術として、EigenTrustなどが知られている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Sepandar D. Kamvar, Mario T. Schlosser, and Hector Garcia-Molina. 2003. The Eigentrust algorithm for reputation management in P2P networks. In Proceedings of the 12th international conference on World Wide Web (WWW '03). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, 640-651.<https://doi.org/10.1145/775152.775242>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、新たに登場する不誠実なレビュワーを特定することが困難であるため、不誠実なレビュワーへの対策が不十分である。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、新たに登場する不誠実なレビュワーへの対策を行うことで、これから商品を購入又サービスの提供を受けようとするユーザに対するレピュテーションの信頼性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、通信端末に対して、商品の販売者又はサービスの提供者に対するレピュテーションを提供するレピュテーション提供装置であって、前記通信端末から、商品の所定の販売者又はサービスの所定の提供者に対する時系列の評価を示す時系列評価画面の要求を受信する受信部と、前記通信端末に対して、前記時系列評価画面のデータを送信する送信部と、を有するレピュテーション提供装置である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明によれば、レピュテーション提供装置が、時系列の評価結果を提供することで、レピュテーションの信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
図2】レピュテーション提供装置の電気的なハードウェア構成図である。
図3】レビュワー端末及びユーザ端末の電気的なハードウェア構成図である。
図4】通信システムの各機能構成図である。
図5】レビューの登録処理を示すシーケンス図である。
図6】レピュテーション画面及び時系列評価画面を表示する処理を示すシーケンス図である。
図7】ECサイトにおける本実施形態のレピュテーション(評価)画面を示す図である。
図8】時系列評価画面の生成処理を示すフローチャートである。
図9】時系列評価画面を示す図である。
図10】時系列評価画面の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0011】
〔実施形態のシステム構成〕
まず、図1を用いて、本実施形態の通信システムの構成の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【0012】
図1に示されているように、本実施形態の通信システム1は、レピュテーション提供装置3、レビュワー端末5、及びユーザ端末7によって構築されている。
【0013】
レピュテーション提供装置3は、EC(Electronic Commerce)サイト等のサイト運営者によって管理及び運営されている。また、レピュテーション提供装置3は、ECサイト等のように、商品又はサービスの取引(購入、賃貸等)が可能であり、商品の販売者又はサービスの提供者に対しての評判情報(レビュー、星等による評価ランク)を蓄積し、ユーザ端末7に対して、商品又はサービスに対するレピュテーション(評判)を提供するためのプラットフォーム(platform)を構築している。
【0014】
レビュワー端末5は、所定の商品の販売者又はサービスの提供者に対する評価及びレビューを書き込むレビュワーによって使用されている。ユーザ端末7は、これから、所定の商品の販売者又はサービスの提供者から、商品又はサービスを購入しようとするユーザよって使用されている。なお、ユーザ端末7は、通信端末の一例である。
【0015】
また、レピュテーション提供装置3は、レビュワー端末5及びユーザ端末7と、インターネット等の通信ネットワーク100を介して通信することができる。通信ネットワーク100の接続形態は、無線又は有線のいずれでも良い。
【0016】
レピュテーション提供装置3は、単数又は複数のコンピュータによって構成されている。レピュテーション提供装置3が複数のコンピュータによって構成されている場合には、「レピュテーション提供装置」と示しても良いし、「レピュテーション提供システム」と示しても良い。レピュテーション提供装置3は、ユーザに対して、ECサイト、並びに後述のレピュテーション(評判)画面110及び時系列評価画面120を提供する。
【0017】
レビュワー端末5及びユーザ端末7は、コンピュータであり、図1では、一例としてノート型パソコンが示されている。
【0018】
〔ハードウェア構成〕
<レピュテーション提供装置のハードウェア構成>
次に、図2を用いて、レピュテーション提供装置3の電気的なハードウェア構成を説明する。図2は、レピュテーション提供装置の電気的なハードウェア構成図である。
【0019】
レピュテーション提供装置3は、コンピュータとして、図2に示されているように、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、SSD(Solid State Drive)304、外部機器接続I/F(Interface)305、ネットワークI/F306、メディアI/F309、及びバスライン310を備えている。
【0020】
これらのうち、CPU301は、レピュテーション提供装置3全体の動作を制御する。ROM302は、IPL(Initial Program Loader)等のCPU301の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。
【0021】
SSD304は、CPU301の制御に従って各種データの読み出し又は書き込みを行う。なお、SDD304の代わりに、HDD(Hard Disk Drive)を用いても良い。
【0022】
外部機器接続I/F305は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、USB(Universal Serial Bus)メモリ、及びプリンタ等である。
【0023】
ネットワークI/F306は、通信ネットワーク100を介してデータ通信をするためのインターフェースである。
【0024】
メディアI/F309は、フラッシュメモリ等の記録メディア309mに対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。記録メディア309mには、DVD(Digital Versatile Disc)やBlu-ray Disc(登録商標)等も含まれる。
【0025】
バスライン310は、図2に示されているCPU301等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0026】
<レビュワー端末及びユーザ端末のハードウェア構成>
次に、図3を用いて、レビュワー端末5及びユーザ端末7の電気的なハードウェア構成を説明する。図3は、レビュワー端末及びユーザ端末の電気的なハードウェア構成図である。
【0027】
レビュワー端末5は、コンピュータとして、図3に示されているように、CPU501、ROM502、RAM503、SSD504、外部機器接続I/F(Interface)505、ネットワークI/F506、ディスプレイ507、入力デバイス508、メディアI/F509、及びバスライン510を備えている。
【0028】
これらのうち、CPU501は、レビュワー端末5全体の動作を制御する。ROM502は、IPL等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。
【0029】
SSD504は、CPU501の制御に従って各種データの読み出し又は書き込みを行う。なお、SSD504の代わりに、HDD(Hard Disk Drive)を用いてもよい。
【0030】
外部機器接続I/F505は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、ディスプレイ、スピーカ、キーボード、マウス、USBメモリ、及びプリンタ等である。
【0031】
ネットワークI/F506は、通信ネットワーク100を介してデータ通信をするためのインターフェースである。
【0032】
ディスプレイ507は、各種画像を表示する液晶や有機EL(Electro Luminescence)などの表示手段の一種である。
【0033】
入力デバイス508は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。
【0034】
メディアI/F509は、フラッシュメモリ等の記録メディア509mに対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。記録メディア509mには、DVDやBlu-ray Disc(登録商標)等も含まれる。
【0035】
バスライン510は、図4に示されているCPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0036】
なお、ユーザ端末7は、レビュワー端末5と同様の構成であるため、図3において500番台の符号を700番台の符号に変更して示しただけで、これらの説明を省略する。
【0037】
〔通信システムの各機能構成〕
続いて、図4を用いて、通信システム1の各機能構成を説明する。図4は、通信システムの各機能構成図である。
【0038】
<レピュテーション提供装置の機能構成>
まずは、レピュテーション提供装置3の機能構成について説明する。
【0039】
図4において、レピュテーション提供装置3は、送受信部31、算出部32、分析部33、及び画面生成部34を有する。これら各部は、プログラムに基づき図2のCPU301による命令によって実現される機能である。
【0040】
更に、図2のRAM303又はSSD304には、記憶部30が構築されている。
【0041】
送受信部31は、通信ネットワーク100を介して、レビュワー端末5及びユーザ端末7とデータ(情報)の送受信を行う。
【0042】
算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間(例えば、6ヶ月間)において、所定期間(例えば、1日間、1週間)毎に、一定範囲の販売者又は提供者の評価値の平均値aを算出する。「一定範囲の販売者又は提供者」は、本実施形態のECサイトを利用する販売者又は提供者のうち、全ての販売者又は提供者を示す。あるいは、「一定範囲の販売者又は提供者」は、本実施形態のECサイトを利用する販売者又は提供者のうち、所定の販売者又は所定の提供者に対する全ての同業者を示す。例えば、所定の販売者が家電販売業者の場合、一定範囲は本実施形態のECサイトを利用する全ての家電販売業者を示す。
【0043】
また、算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間(例えば、6ヶ月間)において、所定期間(例えば、1日間、1週間)毎に、所定の販売者又は所定の提供者の評価値bを算出する。
【0044】
更に、算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間(例えば、6ヶ月間)において、所定期間(例えば、1日間、1週間)毎に、各所定期間から前の取引期間における所定の販売者又は所定の提供者の評価値の平均値cを算出する。
【0045】
例えば、平均値cは、本日の平均値として、現在設定されている取引期間(6ヶ月間)(=本日から6ヶ月前))における所定の販売者又は所定の提供者の評価値の平均値を示す。また、平均値cは、2ヶ月前の平均値として、現在設定されている取引期間(6ヶ月間(=2ヶ月前から8ヶ月前))における所定の販売者又は所定の提供者の評価値の平均値を示す。
【0046】
分析部33は、算出部32によって算出された各算出結果(平均値a、評価値b、及び平均値c)のうち少なくとも評価値bを分析して、注意喚起部分(図9の「CAUTION!」123参照)を特定する。
【0047】
画面生成部34は、各種画面を生成する。例えば、算出部32による各算出結果及び分析部33による注意喚起部分に基づいて、時系列評価画面(図9全体参照)を生成する。
【0048】
<レビュワー端末の機能構成>
続いて、レビュワー端末5の機能構成について説明する。
【0049】
図4において、レビュワー端末5は、送受信部51、受付部52、及び表示制御部54を有する。これら各部は、プログラムに基づき図3のCPU501による命令によって実現される機能である。
【0050】
送受信部51は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末)とデータ(情報)の送受信を行う。
【0051】
受付部52は、入力デバイス508、又は外部機器接続I/F505に接続されたキーボード若しくはマウス等の操作を受け付ける。
【0052】
表示制御部54は、ディスプレイ507、又は外部機器接続I/F505に接続された外付けのディスプレイ等に画像(画面)を表示させるための制御を行う。
【0053】
<ユーザ端末の機能構成>
続いて、ユーザ端末7の機能構成について説明する。
【0054】
図4において、ユーザ端末7は、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74を有する。これら各部は、プログラムに基づき図3のCPU701による命令によって実現される機能である。
【0055】
なお、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74は、それぞれ、送受信部71、受付部72、及び表示制御部74と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0056】
〔実施形態の処理又は動作〕
続いて、図5乃至図10を用いて、本実施形態の処理又は動作について詳細に説明する。
【0057】
<レビューの登録処理>
まず、図5を用いて、レビュワーが入力したレビューの登録処理を説明する。図5は、レビューの登録処理を示すシーケンス図である。
【0058】
S11:レビュワーがレビュワー端末5を操作することで、送受信部51がレピュテーション提供装置3のECサイトにアクセスする。
【0059】
S12:レピュテーション提供装置3の送受信部31が、レビュワー端末5に対して、レピュテーション画面のデータを送信する。これにより、レビュワー端末5の送受信部51は、レピュテーション画面のデータを受信する。
【0060】
S13:レビュワー端末5では、表示制御部54がディスプレイ507等の表示部に、図7に示すようなレピュテーション画面110を表示させる。
【0061】
(レピュテーション画面)
ここで、図7を用いて、レピュテーション画面110を説明する。図7は、ECサイトにおける本実施形態のレピュテーション(評価)画面を示す図である。
【0062】
図7に示すように、レピュテーション画面110には、評価欄111が含まれている(表示されている)。更に、評価欄111には、商品の販売者又はサービスの提供者に対しての総合評価点(ここでは3.6点)が含まれている(表示されている)。この総合評価点は、最初の評価である過去の所定日から本日までの全評価点の平均点を示している。また、評価欄111には、複数の評価値のランク(ここでは5つ)が含まれている(表示されている)。なお、評価値は「5」が最も高い値であり、「1」が最も低い値である。
【0063】
また、レピュテーション画面110には、項目別の評価を表した項目別評価欄112、レビューを入力する画面を表示するためのボタン113、及び過去のレビュー内容が表示されたレビュー閲覧官114等が含まれている(表示されている)。
【0064】
更に、本実施形態のレピュテーション画面110には、図9に示す時系列評価画面を表示するための「時系列評価」ボタン118が含まれている(表示されている)。
【0065】
S14:図5に戻り、レビュワーがレビュワー端末5を操作して、アイコン115を押下し、ECサイトで提示されている商品又はサービスに対する評価及びレビューを入力することで、受付部52が、評価及びレビューの入力を受け付ける。
【0066】
S15:レビュワー端末5の送受信部51は、レピュテーション提供装置3に対して、受付部52によって受け付けられた評価及びレビューを示す情報を送信する。これにより、レピュテーション提供装置3の送受信部31は、評価及びレビューを示す情報を受信する。
【0067】
S16:レピュテーション提供装置3の送受信部31が、記憶部30に、レビュワーを識別するためのレビュワー識別情報、レビュー対象である商品の販売者又はサービスの提供者を識別するためのレビュー対象識別情報、及びステップS15で受信された評価及びレビューを関連付けて登録する。レビュワー識別情報は、レビュワーID(identification)、レビュワー名等を含む。レビュー対象識別情報は、商品の販売者又はサービスの提供者のID、企業名等を含む。
【0068】
以上により、レビューの登録処理が終了する。
【0069】
<レピュテーション(評判)画面を表示する処理>
次に、図6を用いて、レピュテーション(評判)画面を表示する処理を説明する。図6は、ユーザによりユーザ端末7で選択された評価傾向のレピュテーション(評判)画面を表示する処理を示すシーケンス図である。
【0070】
S31:商品を購入すること又はサービスの提供を受けることを考えているユーザがユーザ端末7を操作することで、送受信部71がレピュテーション提供装置のECサイトにアクセスする。
【0071】
S32:レピュテーション提供装置3の送受信部31が、ユーザ端末7に対して、レピュテーション画面のデータを送信する。これにより、ユーザ端末7の送受信部71は、レピュテーション画面のデータを受信する。
【0072】
S33:ユーザ端末7では、表示制御部74がディスプレイ707等の表示部に、図7に示すようなレピュテーション画面110を表示させる。
【0073】
S34:ここで、ユーザは、「家電のA社」の評価を更に詳しく知りたいとする。このような場合、ユーザは、ユーザ端末7を操作して、「時系列評価」ボタン118を押下すると、受付部72がこの押下を受け付ける。
【0074】
S35:図6に戻り、送受信部71は、レピュテーション提供装置3に対して時系列評価画面の要求を送信する。これにより、レピュテーション提供装置3は、時系列評価画面の要求を受信する。
【0075】
S36:レピュテーション提供装置3は、時系列評価画面の生成を行う。ここで、図8を用いて、時系列評価画面の生成処理を詳細に説明する。図8は、時系列評価画面の生成処理を示すフローチャートである。
【0076】
S111:算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間(例えば、6ヶ月間)において、所定期間(例えば、1日間、1週間)毎に、全ての商品の販売者又はサービスの提供者の評価値の平均値aを算出する。
【0077】
S112:算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間において、所定期間毎に、所定の販売者又は所定の提供者の評価値bを算出する。
【0078】
S113:算出部32は、時系列評価画面120の生成日から前における所定の販売者又は所定の提供者の取引期間において、所定期間毎に、各所定期間から前の取引期間における所定の販売者又は所定の提供者の評価値の平均値cを算出する。
【0079】
S114:分析部33は、算出部32によって算出よる各算出結果(平均値a、評価値b、及び平均値c)のうち少なくとも評価値bを分析して、注意喚起部分(図9の「CAUTION!」123参照)を特定する。例えば、分析部33は、急に評価値が変化した所定期間(1日、1週間等)、不安定な評価値が続く所定期間(1ヶ月間、3ヶ月間等)等を特定する。
【0080】
S115:画面生成部34は、各算出結果及び注意喚起部分に基づいて、時系列評価画面120を生成する。時系列評価画面120については、後ほど詳細に説明する。
【0081】
S37:図6に戻り、レピュテーション提供装置3の送受信部31は、ユーザ端末7に対して、ステップS36の処理で生成された時系列評価画面のデータを送信する。これにより、ユーザ端末7の送受信部71は、時系列評価画面のデータを受信する。
【0082】
S38:ユーザ端末7では、表示制御部74がディスプレイ707等の表示部に、図4に示すような時系列評価画面120を表示させる。
【0083】
(時系列評価画面)
ここで、図9を用いて、時系列評価画面120を説明する。図9は、時系列評価画面を示す図である。図9では、約3ヶ月前あたりから評価が不安定になっている状態を示している。
【0084】
図9に示すように、時系列評価画面120には、時系列の評価画像121が含まれている(表示されている)。時系列の評価画像121には、上述の算出結果(平均値a、評価値b、及び平均値c)毎に、過去の評価値(ここでは5ランク)が時系列で示されている。ここでは、縦軸に複数の評価値のランク(ここでは5つ)が示され、横軸に時系列評価画面120の生成日(本日)から前の取引期間(例えば、6ヶ月間)が示されている。なお、評価値は「5」が最も高い値であり、「1」が最も低い値である。また、ここでは予め取引期間が6ヶ月に設定されている場合が示されている。
【0085】
更に、評価画像121には、分析部33による分析によって特定された注意喚起部分に注意喚起情報(例えば「CAUTION!」)123が示されている。図9では、約3ヶ月前あたりから評価が不安定になり、その後、評価が一定しない状態を示している。そのため、図9に示すように、評価画像121には、約3ヶ月前あたりから本日までの間に渡って注意喚起情報(例えば「CAUTION!」)123が示されている。
【0086】
また、時系列評価画面120の下部には、表示する取引期間の設定を変更するための設定領域125が示されている。この設定領域125には、変更可能な期間(ここでは、0年から3年)が示されている。ユーザがスライドバーb1を変更することで、受付部52が変更後の取引期間を受け付け、送受信部51がレピュテーション提供装置3に変更後の取引期間を示す取引期間情報を送信することで、処理S36,S37が再度行われて、表示制御部54が新たな時系列評価画面120を表示させる。
【0087】
また、時系列評価画面120の右下部には、図7に示すレピュテーション画面110の表示に戻るための「戻る」ボタン129が示されている。
【0088】
(時系列評価画面の変形例)
次に、図10を用いて、時系列評価画面120の変形例である時系列評価画面130を説明する。図10は、時系列評価画面の変形例を示す図である。なお、図9と同一の符号は同様の内容を示すため、説明を省略する。
【0089】
図10では、約3ヶ月前あたりから評価が連続して下がり、その後、評価が回復していない状態を示している。そのため、図10に示すように、時系列評価画面130に含まれている(表示されている)評価画像131には、約3ヶ月前あたりの評価が下がり始めた頃に、注意喚起情報(例えば「CAUTION!」)133が示されている。
【0090】
〔実施形態の効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、これから商品を購入又サービスの提供を受けようとするユーザに対するレピュテーションの信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0091】
〔補足〕
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような構成又は処理(動作)であってもよい。
【0092】
(1)上記実施形態では、評価画像121に、上述の算出結果(平均値a、評価値b、及び平均値c)毎に、過去の評価値が時系列で示されているがこれに限らない。例えば、平均値a、評価値b、及び平均値cのうち、少なくとも評価値bが示されればよい。
【0093】
(2)また、上記実施形態では、注意喚起情報123,13が表示されたが、表示されなくても良い。この場合、ユーザが自分で注意すべき点を判断する。
【0094】
(3)上記実施形態では、評価画像121,131は、グラフ形式で示されているが、これに限らない。例えば、評価画像121,131は、表形式で示されてもよい。
【0095】
(4)レピュテーション提供装置3はコンピュータとプログラムによっても実現できるが、このプログラムを(非一時的な)記録媒体に記録することも、通信ネットワーク100を介して提供することも可能である。
【0096】
(5)レピュテーション提供装置3とレビュワー端末5又はユーザ端末7との間の通信において、他の装置(サーバ、ルータ等)がデータを中継してもよい。例えば、本明細書では、簡略化のために、レピュテーション提供装置3の送受信部31がレビュワー端末5又はユーザ端末7に対してデータを送信する旨が記載しているが、この送信処理には、他の装置がデータを中継する場合も含まれる趣旨である。逆に、本明細書では、簡略化のために、レビュワー端末5の送受信部51又はユーザ端末7の送受信部71がレピュテーション提供装置3の送受信部31に対してデータを送信する旨が記載しているが、この送信処理には、他の装置がデータを中継する場合も含まれる趣旨である。
【0097】
(6)上記実施形態では、レビュワー端末5及びユーザ端末7の一例としてノート型パソコンが示されているが、これに限るものではない。例えば、デスクトップパソコン、タブレット端末、スマートフォン、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション装置、冷蔵庫、電子レンジ等であってもよい。
【0098】
(7)各CPU301,501、701は、単一だけでなく、複数であってもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 通信システム
3 レピュテーション提供装置
5 レビュワー端末
7 ユーザ端末(通信端末の一例)
30 記憶部
31 送受信部(送信部の一例、受信部の一例)
32 算出部
33 分析部
34 画面生成部
121 時系列の評価画像
131 時系列の評価画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10