(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024178848
(43)【公開日】2024-12-25
(54)【発明の名称】測定装置、診断装置及びフィルタ装置
(51)【国際特許分類】
G01N 27/22 20060101AFI20241218BHJP
B01D 35/02 20060101ALI20241218BHJP
【FI】
G01N27/22 B
B01D35/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097312
(22)【出願日】2023-06-13
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)2020年度、新エネルギー・産業技術総合開発機構「IoT社会実現のための革新的センシング技術開発/革新的センシング技術開発/極限環境の液体管理をIoT化する革新的粘性センサの開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000178675
【氏名又は名称】ヤマシンフィルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170070
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 ゆかり
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰之
(72)【発明者】
【氏名】岡本 有貴
(72)【発明者】
【氏名】村本 智也
(72)【発明者】
【氏名】北島 信行
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 順基
(72)【発明者】
【氏名】須長 知裕
【テーマコード(参考)】
2G060
4D116
【Fターム(参考)】
2G060AA05
2G060AC01
2G060AE30
2G060AF08
2G060AF10
2G060AG03
2G060EA06
2G060HC02
2G060JA03
2G060KA05
4D116AA02
4D116AA30
4D116BB01
4D116BC13
4D116BC23
4D116BC27
4D116BC44
4D116BC46
4D116BC47
4D116BC76
4D116DD05
4D116FF16B
4D116GG12
4D116GG13
4D116QB36
4D116QC04A
4D116QC04B
4D116QC05A
4D116QC12A
4D116QC20A
4D116VV02
4D116VV03
(57)【要約】
【課題】フィルタに取り付ける測定装置で油に含まれる水分量を測定することができる。
【解決手段】油を濾過する濾材を有するフィルタ装置に設けられる測定装置は、フィルタ装置に取り付けられる筐体と、前記筐体に設けられ、油に含まれる水分を計測する油中水分計と、を備える。油中水分計は筐体に設けられており、筐体は柱状の先端部がフィルタ装置の内部に配置されており、油中水分計は油と接するように筐体の先端部に設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油を濾過する濾材を有するフィルタ装置に設けられる測定装置であって、
前記フィルタ装置に取り付けられる筐体と、
前記筐体に設けられ、前記油に含まれる水分を計測する油中水分計と、を備え、
前記筐体は、先端部が前記フィルタ装置の内部に配置されており、
前記油中水分計は、前記油と接するように前記筐体の前記先端部に設けられている
ことを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記油中水分計は、2枚の金属製の板状部材を有するキャパシタを有し、
前記筐体は、前記先端部に設けられた空洞部と、前記空洞部と前記筐体の外部とを連通し、前記油を前記空洞部に流入させる孔と、を有し、
前記空洞部には、前記キャパシタが設けられており、
前記板状部材は、前記先端部の中心軸と略直交する面に沿って設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記油中水分計は、前記キャパシタを複数有し、
全ての前記板状部材は、平行に、かつ、隣接して設けられている
ことを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記油の粘度を測定する粘度センサ、前記フィルタ装置が有する濾材の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出部又は前記油の温度を測定する温度センサの少なくとも一つをさらに備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項5】
柱状部材を渦巻き状に巻回した第1部材及び第2部材が対向して設けられた二重渦巻き構造の振動子が設けられた板状の板状基板と、前記第1部材に設けられた圧電素子を含む駆動部と、を有し、前記油の粘度を測定する粘度センサを備え、
前記板状基板は、前記圧電素子に接続された第1導電性パターンと、前記振動子に隣接して設けられた第2導電性パターンと、を有し、
前記油中水分計は、前記第2導電性パターンを含み、
前記第2導電性パターンは、隣接して設けられた一対の第3導電性パターン及び第4導電性パターンを有するキャパシタを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項6】
前記筐体は、前記先端部に設けられた空洞部と、前記空洞部と前記筐体の外部とを連通する孔と、を有し、
前記空洞部には、前記板状基板が設けられており、
前記板状基板は、前記先端部の中心軸と略直交する面に沿って設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の測定装置。
【請求項7】
前記油中水分計は、有機材料で形成された可撓性を有するシート部材を有し、
前記シート部材は、当該シート部材の表面を炭化させた一対の第5導電性パターン及び第6導電性パターンを有するキャパシタを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の測定装置と、
前記油中水分計の測定結果に基づいて前記油の導電率を算出し、当該導電率に基づいて前記油の劣化を判定する制御部と、
を備えたことを特徴とする診断装置。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載の測定装置と、
上端が開口している略有底筒状のケースと、前記ケースの上端を覆うように、前記ケースに設けられるヘッドと、を有するフィルタケースと、
前記フィルタケースの内部空間に設けられるフィルタエレメントであって、筒状の濾材を有するフィルタエレメントと、
を備え、
前記測定装置は、前記先端部が前記フィルタケースと前記フィルタエレメントとにより形成される空間に露出するように前記フィルタケースに設けられている
ことを特徴とするフィルタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置、診断装置及びフィルタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、フィルタケースの開口部を覆うように金属製のヘッドが設けられ、フィルタケース及びヘッドにより形成される内部空間に筒状の濾材が設けられ、濾材とプレートとの間にICタグが設けられ、ヘッドにICタグとの通信が可能なアンテナを含むアンテナ部を有するアンテナユニットが設けられたフィルタ装置が開示されている。このフィルタ装置において、アンテナユニットは、ヘッドに少なくとも一部が挿入される略柱状のケースを有し、アンテナ部はケースの一方の端である第1端に隣接して設けられており、ケースはヘッドをフィルタケース側から見たときにアンテナ部が露出するようにヘッドに設けられており、フィルタケースの開口部近傍に金属製のプレートが設けられており、プレートにはICタグを露出させる孔が設けられている。
【0003】
また、非特許文献1には、油の誘電特性から蒸着油用の油に含まれる水分量を電気的に測定できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-074675号公報
【非特許文献1】新井智一・一条文二郎著 「油用容量形電気水分計の研究」 電気学会雑誌 1959年9月 第79巻 第852号 1146-1150頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のアンテナユニットは、フィルタケース及びヘッドにより形成される空間の圧力又は温度を測定する測定部を有するため、アンテナユニットをヘッドに取り付けるだけで測定部及びアンテナをフィルタ装置に設けることができる。そして、測定部が圧力や温度を測定することで、フィルタ装置が有する濾材の目詰まりが所定量を超えて発生していることを検知することができる。
【0006】
近年では、濾材の目詰まりのみでなく、濾材が濾過する油の劣化状況をモニタリングしたいという需要がある。そして、非特許文献1に示すように、油に含まれる水分量を測定することで油の劣化状況を推定できることも知られている。しかしながら、特許文献1に記載のアンテナユニットでは、油に含まれる水分量を測定することは困難である。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、フィルタに取り付ける測定装置であって、油に含まれる水分量を測定することができる測定装置及び当該測定装置を備えた診断装置を提供することを目的とする。また、油に含まれる水分量が測定できる小型の測定装置が設けられたフィルタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る測定装置は、例えば、油を濾過する濾材を有するフィルタ装置に設けられる測定装置であって、前記フィルタ装置に取り付けられる筐体と、前記筐体に設けられ、前記油に含まれる水分を計測する前記筐体に設けられた油中水分計と、を備え、前記筐体は、柱状の先端部が前記フィルタ装置の内部に配置されており、前記油中水分計は、前記油と接するように前記筐体の前記先端部に設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るフィルタ装置は、例えば、上記測定装置と、上端が開口している略有底筒状のケースと、前記ケースの上端を覆うように、前記ケースに設けられるヘッドと、を有するフィルタケースと、前記フィルタケースの内部空間に設けられるフィルタエレメントであって、筒状の濾材を有するフィルタエレメントと、を備え、前記測定装置は、前記先端部が前記フィルタケースと前記フィルタエレメントとにより形成される空間に露出するように前記フィルタケースに設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る測定装置及び当該測定装置を備えたフィルタ装置によれば、フィルタケース及びフィルタケースの内部空間に設けられるフィルタエレメント(筒状の濾材を有する)を備えたフィルタ装置に測定装置の筐体が取り付けられており、筐体には濾材が濾過する油に含まれる水分を計測する油中水分計が設けられている。筐体の柱状の先端部はフィルタ装置の内部に配置されており、油中水分計は筐体の先端部に油と接するように設けられている。これにより、フィルタに取り付ける測定装置を用いて、油に含まれる水分量を測定することができる。
【0011】
また、本発明は、上記測定装置と、前記油中水分計の測定結果に基づいて前記油の劣化を判定する制御部と、を備えた診断装置であってもよい。
【0012】
前記油中水分計は、2枚の金属製の板状部材を有するキャパシタを有し、前記筐体は、前記先端部に設けられた空洞部と、前記空洞部と前記筐体の外部とを連通し、前記油を前記空洞部に流入させる孔と、を有し、前記空洞部には、前記キャパシタが設けられており、前記板状部材は、前記先端部の中心軸と略直交する面に沿って設けられていてもよい。フィルタ装置の内部に配置された先端部の近傍に設けられた空洞部に油中水分計を設け、空洞部と筐体の外部とを連通する孔を筐体に設けることで、油中水分計が油に接し、油中水分計で油に含まれる水分量を測定することができる。また、板状部材を先端部の中心軸と略直交する面に沿って配置することで、板状部材72aの表面積が広くなる。したがって、油中水分計による誘電率の測定精度を高くすることができる。
【0013】
前記油中水分計は、前記キャパシタを複数有し、全ての前記板状部材は、平行に、かつ、隣接して設けられていてもよい。油中水分計がキャパシタを複数有することで、油中水分計の表面積を広くし、誘電率の測定精度を高くすることができる。また、全ての板状部材を平行に、かつ、隣接して設けることで、狭い空洞部に多くのキャパシタを設けることができる。
【0014】
板状の板状基板に設けられており、前記油の粘度を測定する粘度センサ、前記フィルタ装置が有する濾材の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出部又は前記油の温度を測定する温度センサの少なくとも一つをさらに備えてもよい。測定ユニットが粘度センサ、差圧検出部又は温度センサの少なくとも1つを有するため、油中水分計のみに基づいた油の劣化状況の推定よりも推定精度が高くなる。
【0015】
前記板状基板は、柱状部材を渦巻き状に巻回した第1部材及び第2部材が対向して設けられた二重渦巻き構造の振動子と、前記第1部材に設けられた圧電素子を含む駆動部と、を有してもよい。これにより、板状基板から粘度センサが突出しないようにし、粘度センサを狭い空間に設けることができる。
【0016】
柱状部材を渦巻き状に巻回した第1部材及び第2部材が対向して設けられた二重渦巻き構造の振動子が設けられた板状の板状基板と、前記第1部材に設けられた圧電素子を含む駆動部と、を有し、前記油の粘度を測定する粘度センサを備え、前記板状基板は、前記圧電素子に接続された第1導電性パターンと、前記振動子に隣接して設けられた第2導電性パターンと、を有し、前記油中水分計は、前記第2導電性パターンを含み、前記第2導電性パターンは、隣接して設けられた一対の第3導電性パターン及び第4導電性パターンを有するキャパシタを含んでもよい。このように、二重渦巻き構造の振動子及び圧電素子を有する粘度センサと、油中水分計の第2導電性パターンを同一の板状基板に設けることで、センサ部70を薄型化(小型化)し、筐体の先端部を小型化することができる。これにより、測定ユニットのフィルタ装置への突出量が小さくなり、測定ユニットの配置の自由度が高くなる。
【0017】
前記筐体は、前記先端部に設けられた空洞部と、前記空洞部と前記筐体の外部とを連通する孔と、を有し、前記空洞部には、前記板状基板が設けられており、前記板状基板は、前記先端部の中心軸と略直交する面に沿って設けられていてもよい。板状基板を先端部の中心軸と略直交する面に沿って設けることで、空洞部を狭くし、筐体の先端部を小型化することができる。これにより、測定ユニットのフィルタ装置への突出量が小さくなり、測定ユニットの配置の自由度が高くなる。
【0018】
前記油中水分計は、有機材料で形成された可撓性を有するシート部材を有し、前記シート部材は、当該シート部材の表面を炭化させた一対の第5導電性パターン及び第6導電性パターンを有するキャパシタを含んでもよい。有機材料で形成された可撓性を有するシート部材で形成された油中水分計を用いることで、平坦ではない筐体の側面等に油中水分計を貼付することができる。したがって、油中水分計の配置の自由度が高くなる。また、油中水分計が小型になるため、測定ユニットの先端部を小型化し、フィルタ装置への配置の自由度が高くなる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、フィルタに取り付ける測定装置で油に含まれる水分量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】フィルタ装置1及び測定ユニット2の概略を示す断面図である。
【
図3】測定ユニット2の概略を示す側面図(一部拡大表示)である。
【
図4】測定ユニット2の概略を示す断面図(一部拡大表示)である。
【
図5】制御部100の電気的な構成を示すブロック図である。
【
図7】測定ユニット3の概略を示す断面図(一部拡大表示)である。
【
図8】センサ部70Aの概略を示す平面図(z方向からみた図)である。
【
図10】制御部100Aの電気的な構成を示すブロック図である。
【
図11】測定ユニット4の概略を示す断面図である。
【
図12】油中水分計75の概略を示す図であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は外観を示す図である。
【
図13】測定ユニット4Aの概略を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明にかかるフィルタ装置は、油、燃料等の油に含まれる塵埃等を除去するものである。本実施のフィルタ装置には、燃料フィルタ、リターンフィルタ等の様々なフィルタを採用することができる。以下、フィルタ装置についてリターンフィルタを例に説明する。また、本発明にかかる測定装置は、フィルタ装置に設けられ、フィルタ装置で濾過する油に含まれる水分量を測定するものである。
【0022】
<第1の実施の形態>
図1は、フィルタ装置1及び測定ユニット2の概略を示す断面図である。
図1では断面を示すハッチングを一部省略する。
【0023】
フィルタ装置1は、主として、ケース10と、フィルタエレメント20と、ヘッド30と、ICタグ40とを有する。測定ユニット2は、フィルタ装置1に取り付けて使用される。ICタグ40は、測定ユニット2に設けられたアンテナ90(後に詳述)と通信可能であるとともに、アンテナ90から受信した電波を用いて、内蔵したメモリのデータを非接触で読み書きする小型の電子部品である。なお、ICタグ40及びアンテナ90は必須ではない。
【0024】
ケース10は、耐腐食性の高い金属(例えば、ステンレス)により形成されており、タンク120の上面からタンク120の内部に突出するように設けられる。なお、
図1では、ケース10がタンク120と一体化されているが、ケース10がタンク120と別部品で形成されていてもよい。
【0025】
ケース10は、有底筒状であり、上端面が開口している。ケース10は、内部が空洞であり、上端の開口を覆うようにヘッド30が設けられている。ケース10及びヘッド30(本発明のフィルタケースに相当)の内部には、フィルタエレメント20等が設けられている。
【0026】
ケース10は、底面11を有する。底面11を貫通するように、流出部12が設けられる。流出部12は、フィルタエレメント20の内部の空間(空間S2)とケース10の外部の空間とを連通する。
【0027】
ケース10の側面には、流入部13が設けられる。流入部13は、フィルタケース(ここでは、ケース10)とフィルタエレメント20とにより形成される空間(空間S1)に油を流入させる。
【0028】
なお、流出部12及び流入部13の位置はこれに限られない。また、流出部12及び流入部13は、フィルタケースに設けられていればよく、例えばヘッド30に設けられていてもよい。
【0029】
フィルタエレメント20は、筒状(ここでは、円筒状)の部材であり、ケース10及びヘッド30により形成される内部空間に設けられる。フィルタエレメント20は、主として、濾材21と、内筒22と、プレート24と、プレート25とを有する。
【0030】
濾材21は、油を濾過する部材であり、両端に開口を有する筒状(ここでは、円筒状)の部材である。濾材21は、合成樹脂や紙等を用いた濾紙をひだ折りにし、ひだ折りにした濾紙の両端を連結して円筒状にすることによって形成される。濾材21の内側には、略全域に油が通過する孔が形成された内筒22が設けられる。なお、内筒22は必須ではない。また、濾材21の外側に、略全域に油が通過する孔が形成された外筒が設けられていてもよい。
【0031】
濾材21の上側の端には、樹脂製のプレート24が設けられる。プレート24は濾材21及び内筒22の上端面を覆う。プレート24と濾材21とは、接着剤により接着されている。接着剤は、樹脂、ゴム、エラストマーを主材料とする様々な種類の有機接着剤を用いることができる。
【0032】
プレート24は、下側に濾材が当接するとともに、内周面にヘッド30が挿入される。また、プレート24は上向き(濾材21とは反対側に向けて)に突出する凸部24aを有し、凸部24aにはICタグ40が設けられている。
【0033】
濾材21の下側の端には、プレート25が設けられる。プレート25は濾材21及び内筒22の下端面を覆う略中空円板形状の部材である。プレート25の上側の面には、濾材21が挿入される凹部25aが形成される。凹部25aと濾材21とは、接着剤により接着されている。
【0034】
プレート25の略中央に形成された孔25bには、流出部12が挿入される。孔25bと流出部12とは、シール部材(例えば、Oリング)91によりシールされる。
【0035】
ヘッド30は、ケース10の上端面の開口部を覆うように、ケース10及びプレート24に設けられている。
【0036】
ヘッド30は、耐腐食性の高い金属(例えば、ステンレス)により形成される。ヘッド30は、主として、筒状部31と、カバー32と、取付部33とを有する。筒状部31は、筒状(ここでは、円筒形状)であり、ケース10に固定されている。カバー32は、板状の部材であり、筒状部31の上側(+z側)に、筒状部31の中空部を覆うように設けられている。カバー32は、筒状部31に対して着脱可能である。カバー32と筒状部31とは、シール部材(例えば、Oリング)93によりシールされている。
【0037】
カバー32には、取付部33が設けられている。取付部33は、筒状の部材であり、カバー32から下向きに突出している。取付部33の先端(底面11側の端)には、バルブ47が設けられている。取付部33はプレート24の中空部に挿入されており、バルブ47は空間S2に挿入されている。取付部33とプレート24とは、シール部材(例えば、Oリング)92によりシールされている。通常バルブ47は閉じているが、濾材21が目詰まりしてケース10内の圧力が高くなると、バルブ47が開き、空間S1から空間S2に油が流れることで、フィルタ装置1の破損が防止される。バルブ47は既に公知であるため、説明を省略する。
【0038】
筒状部31の内径は、プレート24の外径より大きい。筒状部31の側面には、当該側面を貫通する孔31aが形成される。孔31aに測定ユニット2を挿入して固定することで、筒状部31に測定ユニット2が設けられ、測定ユニット2の先端部がフィルタ装置の内部(ここでは、空間S1)に配置される。筒状部31(孔31a)と測定ユニット2とは、シール部材(例えば、Oリング)94、95によりシールされている。
【0039】
ヘッド30には、空間S2と孔31aとを連通する流路35が設けられている。流路35の一端が空間S2に開口し、他端が孔31aの側面に開口する。
【0040】
次に、測定ユニット2について説明する。
図2は、測定ユニット2の概略を示す断面図である。
図3は、測定ユニット2の概略を示す側面図であり、測定ユニット2の一部を拡大表示した図である。
図4は、測定ユニット2の概略を示す断面図であり、測定ユニット2の一部を拡大表示した図である。
図2、4では、断面を示すハッチングを一部省略する。
【0041】
測定ユニット2は、主として、筐体50と、差圧検出部60と、センサ部70と、アンテナ90とを有する。以下、筐体50の長手方向をz方向とし、z方向に直交する2方向をx方向及びy方向とする。また、x方向とy方向とは直交する。
【0042】
筐体50は、主として、ケース51と、カバー52、53と、挿入部材54と、固定部材55とを有する。ケース51は、フィルタ装置1に取り付けられる(
図2参照)柱状の柱状部51v、51wを有する。柱状部51vは、外周面に雄ねじ51xが形成されており、雄ねじ51xが孔31aに形成された雌ねじ(図示省略)に螺合することで、筐体50が孔31aに取り付けられ、筐体50の先端部(ここでは、底面53cを含むカバー53の少なくとも1部)がフィルタ装置1の内部(ここでは、空間S1、
図1参照)に配置される。
【0043】
カバー52、53は、有底円筒状であり、ケース51の両端にそれぞれ設けられている。カバー52は、ケース51の一方(+z側)の端を覆うように設けられており、カバー53は、ケース51の他方(-z側)の端を覆うように設けられている。ケース51とカバー52とは、シール部材(例えば、Oリング)96によりシールされており、ケース51とカバー53とは、シール部材(例えば、Oリング)97によりシールされている。
【0044】
ケース51には、穴51aと、穴51bと、孔51cと、穴51dと、溝51eと、孔51fと、穴51kとが設けられている。ケース51の両端はそれぞれ端面51m、51nである。
【0045】
穴51a、穴51b及び穴51dは一体となっており、穴51dは端面51nに開口する。穴51bは、穴51dよりも端面51m側(+z側)に設けられており、穴51aは、穴51bよりも端面51m側に設けられている。穴51bの直径は穴51aの直径より大きく、穴51dの直径は穴51bの直径より大きい。孔51cは、一端が穴51bの底面に開口し、他端が端面51nに開口する。穴51kは端面51mに開口する。
【0046】
穴51dには、溝51eが設けられている。穴51d及び穴51bには挿入部材54が設けられており、溝51eには固定部材55が設けられている。挿入部材54は、小径部54aと、小径部54aより直径が大きい大径部54bとを有する。大径部54bが穴51dに挿入されており、小径部54aが穴51bに挿入されている。穴51d及び穴51bに挿入部材54を挿入した状態で溝51eに固定部材55を取り付けることで、穴51aの端面51n側の端を覆う。その結果、両端が覆われた中空部S3が柱状部51v、51wの内部に設けられる。
【0047】
中空部S3には、濾材21の上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を検出する差圧検出部60が設けられている。差圧検出部60は、主として、検出ユニット61と、スプール62と、磁石63と、弾性部材64と、を有する。
【0048】
スプール62は、円柱形状であり、中空部S3の内部をz方向に移動可能に設けられている。外周面62bが穴51bに沿って摺動することで、スプール62がz方向に移動する。
【0049】
スプール62は、中空部S3を空間S4と空間S5とに分割する。空間S5には孔51fの一端が開口する。ケース51と挿入部材54とは、シール部材(例えば、Oリング)98によりシールされている。
【0050】
孔51fは、柱状部51vの側面を径方向(ここでは、x方向)に貫通しており、孔51fの他端は、柱状部51vの外周面に開口している。その結果、孔51fは空間S5と空間S1(濾材21の上流側、
図1参照)とを連通する。また、柱状部51vの側面を径方向に貫通する図示しない孔は、流路35と共に、空間S4と空間S2(濾材21の下流側、
図1参照)と連通する。
【0051】
弾性部材64は、例えばコイルばねであり、一端がスプール62に設けられ、他端が穴51bの底面に設けられる。弾性部材64は、スプール62に-z方向の力を付勢する。磁石63は、スプール62の穴51aの底面と対向する面、すなわちスプール62の端面51m側の面に設けられている。
【0052】
検出ユニット61は、穴51kの内部に設けられている。検出ユニット61は、z方向の位置が調整可能である。
【0053】
検出ユニット61には、磁界検出素子61aが設けられている。磁界検出素子61aは、磁石63により形成される磁界の変化を検出する。磁界検出素子61aは、リードスイッチ、ホール素子等を用いることができる。磁界検出素子61aの検出結果は、図示しない信号線を介して測定ユニット2の外部に出力される。リードスイッチ及びホール素子はすでに公知であるため、説明を省略する。
【0054】
カバー53は、柱状部51vの外側に設けられている。カバー53の少なくとも1部は、測定ユニット2の先端部に相当する。カバー53は、全体的にみて柱状である。
【0055】
カバー53は筒状部53dの一端が底面53cで覆われた構成であるため、カバー53をケース51に設けることで、筐体50の先端部に空間S6(本発明の空洞部に相当)が形成される。この空間S6には、センサ部70及びアンテナ90が設けられている。センサ部70及び差圧検出部60は、アンテナ90よりもケース51側に設けられている。
【0056】
カバー53には、カバー53の側面を径方向に貫通する孔53a、53bが設けられている。カバー53はフィルタ装置1の内部(空間S1、
図1参照)に配置されているため、孔53a、53bは空間S1と空間S6とを連通している。
【0057】
アンテナ90は、カバー53の底面53cに沿って設けられている。すなわち、アンテナ90は、空間S6、すなわち測定ユニット2の先端に設けられている。アンテナ90は、アンテナ90の一方の面(例えば、底面53cと対向する面)に形成された配線パターン(アンテナコイルパターン)を含む。アンテナ90は、底面53cに設けられた状態で、図示しない樹脂により覆われている。したがって、アンテナ90に油が接触することはない。
【0058】
また、空間S6には、センサ部70が設けられている。センサ部70は、油の温度を測定する温度センサ71及び油中水分計72を有する。
【0059】
温度センサ71は、例えば、熱電対が実装された板状の基板である。温度センサ71は、空間S6の中心軸(ここでは、カバー53の中心軸ax)と略直交する面に沿って設けられている。
【0060】
油中水分計72は、2枚の金属製の板状部材72aを有するキャパシタ72bを複数(ここでは、2つ)有する。本実施の形態では、油中水分計72は、4枚の板状部材72aを有する。油中水分計72は、板状部材72a(電極)間に直流電圧を印加して蓄積した電荷の量(静電容量)を測定することで、油の誘電率が測定できる。
【0061】
板状部材72aは、中心軸axと略直交する面に沿って設けられている。また、全ての板状部材72aは、平行に、かつ、隣接して設けられている。このように板状部材72aを配置することで、板状部材72aの表面積が広くなり、誘電率の測定精度が高くなる。
【0062】
温度センサ71及び油中水分計72は、隣接して設けられている。本実施の形態では、温度センサ71が油中水分計72よりも柱状部51v寄り(+z方向)に設けられているが、温度センサ71及び油中水分計72の配置はこれに限られない。例えば、油中水分計72が温度センサ71よりも柱状部51v寄りに設けられていてもよい。
【0063】
また、温度センサ71と油中水分計72とが離れて設けられていてもよい。ただし、油の状態を正確に把握するために、温度センサ71及び油中水分計72は、近傍に(たとえば、隣接して)配置することが望ましい。
【0064】
温度センサ71にはリード線81が接続されており、油中水分計72(板状部材72a)にはリード線82が接続されている。また、アンテナ90のアンテナコイルパターンにはアンテナ線83が接続されている。ケース51には中心軸axに沿った孔51cが設けられており、リード線81、82及びアンテナ線83は孔51cの内部を貫通し、端が基板85に設けられている。
【0065】
基板85には、図示しないICチップ等が実装されている。ICタグ40からの電波を受信すると、アンテナ線を介して基板85で受信信号を生成し、図示しない信号線を介して測定ユニット2の外部に信号が出力される。同様に、温度センサ71及び油中水分計72における測定結果も基板85に伝達される。
【0066】
基板85は、処理を行う制御部100を有する。
図5は、制御部100の電気的な構成を示すブロック図である。制御部100は、機能的には、主として、測定データ取得部101と、劣化推定部102と、記憶部103とを有する。
【0067】
なお、制御部100の機能構成要素は、処理内容に応じてさらに多くの構成要素に分類されてもよいし、1つの構成要素が複数の構成要素の処理を実行してもよい。
【0068】
測定データ取得部101は、センサ部70が有する温度センサ71及び油中水分計72から測定結果を取得する。温度センサ71及び油中水分計72における測定結果は、測定データ取得部101から劣化推定部102に出力される。劣化推定部102は、温度センサ71の測定結果に基づいて油の温度を取得し、油中水分計72の測定結果に基づいて誘電率を取得する。温度センサ71や油中水分計72の測定結果から温度や誘電率を取得する方法は公知であるため、説明を省略する。
【0069】
記憶部103には、油の誘電率の温度特性(温度と誘電率との関係)、誘電率と水分量との関係、水分量や誘電率と油の劣化との関係を含む誘電率に関する情報等が格納されている。劣化推定部102は、誘電率に関する情報を記憶部103から取得し、この情報と温度センサ71及び油中水分計72における測定結果に基づいて油の劣化の程度を推定する。誘電率等に基づいて油の劣化を判定する方法は、公知の様々な技術を用いることができるため、説明を省略する。劣化推定部102は、推定結果を、図示しない信号線を介して測定ユニット2の外部に出力する。
【0070】
例えば、制御部100は、基板85に実装されたICで構成することができる。また、制御部100は、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を含むコンピュータシステム等によって構成されていてもよい。例えば、温度センサ71及び油中水分計72における測定結果を図示しない信号線を介して外部のコンピュータシステムに出力し、コンピュータシステムで油の劣化状況を推定してもよい。
【0071】
次に、このように構成されたフィルタ装置1及び測定ユニット2の機能について、
図1~5を用いて説明する。
【0072】
作業機械のエンジンが稼動すると、
図1の二点鎖線矢印で示すように、ケース10の内部の空間S1に油が流入する。空間S1に流入した油は、濾材21の外側から内側へ向って流れ、濾材21により油中の塵埃等が除去される。濾過後の油は空間S2に流出する。その後、濾過後の油は、流出部12からタンク内部に流出する。
【0073】
ケース10内に油が充填されたら、
図2に示す測定ユニット2の差圧検出部60が濾材21の上流側の圧力(空間S1)と下流側(空間S2)の圧力との差圧を検出する。
【0074】
濾材21の目詰まり等が発生せず、空間S1、S5の圧力が低い状態では、弾性部材64の付勢力により、スプール62は挿入部材54側に押されており、磁石63が穴51aの底面から最も遠い位置にある。
【0075】
濾材21の目詰まり等により空間S1の圧力が高くなると、弾性部材64の付勢力に抗して、スプール62が穴50aの底面側に移動する。検出ユニット61は磁石63の移動による磁界の変化を検出し、検出結果を外部機器に送信する。
【0076】
濾材21の目詰まりは、フィルタエレメント20の稼働時間と略比例するため、ICタグ40でフィルタエレメント20の稼働時間を測定し、アンテナ90がICタグ40の読み取りを行い、この読取結果を測定ユニット2から外部機器に送信する。また、交換後のフィルタエレメントとしてICタグ40が設けられていない模造品等が使用された場合には、ICタグ40が読み取れないため、外部機器がエラーを表示したり、フィルタ装置が動作しないようにしたりすることができる。また、例えば交換後のフィルタエレメント20に設けられたICタグ40を読み取ることで、外部機器は、所定のフィルタエレメント以外のフィルタエレメントが設けられていることを判定することもできる。
【0077】
また、空間S6には、孔53a、53bを介して油が流入するため、温度センサ71及び油中水分計72に油が接触する。これにより、測定ユニット2が有するセンサ部70で油の温度及び誘電率を測定することができる。誘電率は温度依存性を有するため、劣化推定部102は、温度センサ71における測定結果に基づいて油中水分計72における誘電率の測定結果を補正し、この補正後の結果と誘電率に関する情報とに基づいて油の劣化の程度を推定する。また、油の劣化が原因で生じた塵埃等で濾材21が目詰まりを起こしたり、油の劣化により粘度が高くなったりすることによって差圧検出部60で検出される差圧が変化するため、劣化推定部102は、差圧検出部60における測定結果を用いて、最終的に油の劣化の程度を推定する。
【0078】
本実施の形態によれば、油中水分計72を有する測定ユニット2をフィルタ装置1に設けることで、濾材21が濾過する油に含まれる水分量を測定することができる。その結果、制御部100により、油の劣化状況を推定することができる。また、温度センサ71の測定結果を用いることで、油の劣化状況の推定精度を高くすることができる。
【0079】
また、本実施の形態によれば、カバー53をフィルタ装置1の内部(空間S1)に配置し、カバー53の内部に空間S6を形成し、カバー53に筐体50の外部(空間S1)と空間S6とを連通する孔53aを設けることで、油中水分計72が油と接するように測定ユニット2(ここでは、空間S6)に設けることができる。これにより、測定ユニット2に油中水分計72を含ませ、測定ユニット2をフィルタ装置1に設けるだけで、油に含まれる水分量を測定することができる。同様に、測定ユニット2に温度センサ71を含ませ、測定ユニット2をフィルタ装置1に設けるだけで、油の温度を測定することができる。
【0080】
また、本実施の形態によれば、板状部材72aを中心軸axと略直交する面に沿って設けることで、板状部材72aの表面積が広くなり、誘電率の測定精度を高くすることができる。また、油中水分計72がキャパシタ72bを複数有するため、誘電率の測定精度を高くすることができる。
【0081】
また、本実施の形態によれば、全ての板状部材72aを平行に、かつ、隣接して設けることで、カバー53、すなわち測定ユニット2の先端部を小型化(薄型化)することができる。また、狭い空洞部(空間S6)に多くのキャパシタ72bを設けることができる。
【0082】
なお、本実施の形態では、ケース51の内部に差圧検出部60が設けられていたが、差圧検出部60は必須ではない。また、温度センサ71も必須ではない。測定ユニット2は、少なくとも油中水分計72が設けられていればよい。また、センサ部70は、温度センサ71及び油中水分計72以外のセンサを含んでもよい。例えば、センサ部70は、油の粘度を測定する粘度センサをさらに備えてもよい。そして、粘度センサを板状の板状基板に設け、板状基板と油中水分計72とを隣接して設けることで、カバー53を小型化(薄型化)できる。なお、粘度センサには、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、QCM(Quartz Crystal Microbalance)等のアクチュエータを用いることができる。また、粘度センサに二重渦巻き構造の振動子と、圧電素子を含む駆動部とを用いる(後に詳述する粘度センサ74参照)ことで、粘度センサを薄型化し、板状基板から粘度センサが突出しないようにすることができる。その結果、狭い空間に粘度センサを設けることができる。
【0083】
また、本実施の形態では、油中水分計72が2つのキャパシタ72bを有したが、油中水分計72が有するキャパシタ72bの数はこれに限られない。油中水分計72が1つのキャパシタ72bのみを有してもよい。ただし、キャパシタ72bの数が増える毎に表面積が増えて誘電率の測定精度が高くなるため、油中水分計72が複数のキャパシタ72bを有することが望ましい。
【0084】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態は、測定ユニット2に対して油中水分計の態様が異なる形態である。以下、第2の実施の形態にかかる測定ユニット3について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、第2の実施の形態にかかる測定ユニット3がフィルタ装置1に取り付けられる点についても第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0085】
図6、7は、測定ユニット3の概略を示す断面図である。
図7は、
図6の一部を拡大表示している。測定ユニット3は、主として、主として、筐体50Aと、差圧検出部60と、センサ部70Aと、アンテナ90とを有する。
【0086】
筐体50Aは、主として、ケース51と、カバー52、53Aと、挿入部材54と、固定部材55とを有する。カバー53Aは、柱状部51vの外側に、ケース51の-z側の端を覆うように設けられている。したがって、カバー53Aの少なくとも1部は、筐体50Aの先端部に相当する。カバー53Aは、全体的にみて柱状である。カバー53Aをケース51に設けることで、筐体50Aの先端部に空間S7(本発明の空洞部に相当)が形成される。空間S7は、空間S6に対して高さ(z方向の距離)が低く、体積が小さい。また、カバー53Aには、孔53a(図示省略)が形成されている。
【0087】
空間S7には、センサ部70A及びアンテナ90が設けられている。アンテナ90は底面53cに沿って設けられており、センサ部70Aはアンテナ90よりもケース51側に設けられている。センサ部70Aは、空間S7の中心軸(ここでは、カバー53Aの中心軸ax)と略直交する面に沿って設けられている。センサ部70Aには、リード線84の一端が設けられている。リード線84及びアンテナ線83は孔51cの内部を貫通し、他端が基板85に設けられている。
【0088】
図8は、センサ部70Aの概略を示す平面図(+z方向からみた図)である。センサ部70Aは、板状の板状基板70aに油中水分計73と粘度センサ74とが設けられたものである。リード線84は2本のリード線を有し、そのうちの1方が油中水分計73に接続されており、他方が粘度センサ74に接続されている。
【0089】
油中水分計73は、板状基板70aに設けられた2つの電極パターン73a、73b(本発明の第2導電性パターンに相当)を有する。電極パターン73a、73bは、それぞれ、パターン73c(本発明の第3導電性パターンに相当)及びパターン73d(本発明の第4導電性パターンに相当)を有する。パターン73c、73dは、隣接して設けられている。パターン73c、73dにはそれぞれリード線84の一端が設けられている。
【0090】
パターン73c、73dはキャパシタに含まれる。リード線84及び電極パターン73a、73bを介してパターン73c、73dに直流電圧が印加されると、パターン73c、73d間に電荷が蓄積される。この電荷の量(静電容量)を測定することで、油の誘電率が測定できる。
【0091】
粘度センサ74は、油の粘度を測定する。粘度センサ74は、主として、振動子741と、パターン742(本発明の第1導電性パターンに相当)とを有する。パターン742は振動子741に隣接して設けられており、パターン742にはリード線84の一端が設けられている。
【0092】
なお、本実施の形態では、油中水分計73及びパターン742が板状基板70aの+zの面に設けられていたが、油中水分計73及びパターン742が板状基板70aの-zの面に設けられていてもよい。
【0093】
図9は、粘度センサ74の概略を示す図である。振動子741は、棒状部材を渦巻き状に巻回した振動体74a(本発明の第1部材に相当)及び感力体74b(本発明の第2部材に相当)を有する。振動子741は、振動体74a及び感力体74bが対向して設けられた二重渦巻き構造である。振動体74aと感力体74bとの間には数μm~数百μmの隙間が設けられている。振動体74a及び感力体74bは、最外周に位置する端(外端74c、74d)が基板等に固定されており、中央部の端(中心端11e、12f)は自由に移動可能である。
【0094】
振動子741は、駆動部743と、変位測定部744とを有する。振動子741は、駆動部743により、z方向(
図9の紙面に対して垂直方向)に、すなわち振動子741の中心軸に沿って移動可能である。
【0095】
駆動部743は、主として、複数の圧電素子74gと、圧電素子74gを連結する連結部74hとを有する。連結部74hはパターン73cに接続されている。圧電素子74gは、連結部74hを介して電源に接続されている。
【0096】
連結部74hは、振動体74aの長手方向に沿って延設されている。圧電素子74gは、それぞれ、振動体74aの長手方向に対して略45度傾いている。また、複数の圧電素子74gは、振動体74aの長手方向に沿って並んで配置されている。圧電素子74gが振動体74aに対してねじりによる変形を発生させ、振動体74aの中心端11eがz方向に大きく変形する。
【0097】
変位測定部744は、振動体74a及び感力体74bの表面にそれぞれ設けられた圧電体薄膜である。変位測定部744は、主として、複数の変位センサ74iと、変位センサ74iを連結する連結部74jとを有する。連結部74jはパターン73dに接続されている。
【0098】
連結部74jは、振動体74a又は感力体74bの長手方向に沿って延設されている。変位センサ74iは、それぞれ、振動体74a、感力体74bの長手方向に対して略45度傾いている。また、複数の変位センサ74iは、振動体74a又は感力体74bの長手方向に沿って並んで配置されている。圧電素子74gのねじりによる変形が振動体74aの長手方向であるため、振動体74aの変形の方向に対して略45度傾けて変位センサ74iを配置することで、振動体74aの変位センサ74iが設けられた位置における変形量を、各変位センサ74iで効率よく測定することができる。
【0099】
図8の説明に戻る。振動子741とパターン73c、73dとは隣接して設けられている。これにより、同様の環境下にある油を用いて粘度及び水分含有量を測定することができる。
【0100】
基板85は、処理を行う制御部100Aを有する。
図10は、制御部100Aの電気的な構成を示すブロック図である。制御部100Aは、機能的には、主として、測定データ取得部101Aと、劣化推定部102Aと、記憶部103Aとを有する。なお、制御部100Aの機能構成要素は、処理内容に応じてさらに多くの構成要素に分類されてもよいし、1つの構成要素が複数の構成要素の処理を実行してもよい。
【0101】
測定データ取得部101Aは、センサ部70Aが有する油中水分計73及び粘度センサ74から測定結果を取得する。油中水分計73及び粘度センサ74における測定結果は、測定データ取得部101Aから劣化推定部102Aに出力される。劣化推定部102Aは、油中水分計73の測定結果から誘電率を取得し、粘度センサ74の測定結果から油の粘度を取得する。粘度センサ74の測定結果から粘度を取得する方法は公知であるため、説明を省略する。
【0102】
記憶部103Aには、油の誘電率と水分量との関係、水分量や誘電率と油の劣化との関係を含む誘電率に関する情報、粘度油の劣化との関係を含む粘度に関する情報等が格納されている。劣化推定部102Aは、誘電率及び粘度に関する情報を記憶部103Aから取得し、この情報とセンサ部70Aにおける測定結果に基づいて油の劣化の程度を検知する。誘電率、粘度等に基づいて油の劣化を判定する方法は、公知の様々な技術を用いることができるため、説明を省略する。劣化推定部102Aは、推定結果を、図示しない信号線を介して測定ユニット2の外部に出力する。
【0103】
例えば、制御部100Aは、基板85に実装されたICで構成することができる。また、制御部100Aは、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を含むコンピュータシステム等によって構成されていてもよい。例えば、油中水分計73及び粘度センサ74における測定結果を図示しない信号線を介して外部のコンピュータシステムに出力し、コンピュータシステムで油の劣化状況を推定してもよい。
【0104】
次に、このように構成されたフィルタ装置1及び測定ユニット3の機能について説明する。作業機械のエンジンが稼動してケース10内に油が充填されたら、測定ユニット3の差圧検出部60が濾材21の上流側の圧力(空間S1)と下流側(空間S2)の圧力との差圧を検出する。濾材21の目詰まり等により空間S1の圧力が高くなると、弾性部材64の付勢力に抗して、スプール62が穴50aの底面側に移動する。検出ユニット61は磁石63の移動による磁界の変化を検出し、検出結果を外部機器に送信する。また、ICタグ40でフィルタエレメント20の稼働時間を測定し、アンテナ90がICタグ40の読み取りを行い、この読取結果を測定ユニット2から外部機器に送信することができる。
【0105】
センサ部70Aは、油の誘電率及び粘度を測定する。空間S7には、孔53aを介して油が流入するため、センサ部70Aに油が接触する。これにより、センサ部70Aの測定結果に基づいて、制御部100Aにより油の誘電率及び粘度が測定され、油の劣化状況が推定できる。また、センサ部70Aがアクチュエータ(振動子741)を有するため、空間S7への油の流入及び流出がさらに容易になる。そのため、空間S7に存在する油が順次入れ替わり、現時点における油の誘電率及び粘度が測定可能である。
【0106】
劣化推定部102Aは、油中水分計73における測定結果に基づいて油の劣化の程度を推定する。また、油の酸化や劣化が進むことで粘度が高くなるため、劣化推定部102Aは、粘度センサ74における測定結果に基づいて油の劣化の程度を推定する。そして、劣化推定部102Aは、粘度センサ74における測定結果を用いて油中水分計73における測定結果を補正して、最終的に油の劣化の程度を推定する。
【0107】
本実施の形態によれば、油中水分計73を有する測定ユニット3をフィルタ装置1に設けることで、濾材21が濾過する油に含まれる水分量を測定することができる。その結果、制御部100Aにより、油の劣化状況を推定することができる。さらに、測定ユニット3が粘度センサ74を有するため、油中水分計73の測定結果のみに基づいた油の劣化状況の推定よりも推定精度が高くなる。
【0108】
また、本実施の形態によれば、板状基板70aに油中水分計73と粘度センサ74とが設けられており、センサ部70Aが薄型化(小型化)されているため、空間S7、すなわちカバー53Aを小型化することができる。そのため、測定ユニット3のフィルタ装置1への突出量が小さくなり、測定ユニット3の配置の自由度が高くなる。例えば、狭い空間に先端部(カバー53Aの少なくとも1部)を配置できるようになり、様々な場所に測定ユニット3を配置できるようになる。
【0109】
また、本実施の形態によれば、二重渦巻き構造の振動子及び圧電素子を含む駆動部を有する粘度センサ74を用いるため、板状基板70aから粘度センサ74が突出しないようにすることができる。その結果、狭い空間S7に粘度センサ74を設けることができる。
【0110】
なお、本実施の形態では、センサ部70Aが油中水分計73及び粘度センサ74を有したが、センサ部70Aの構成はこれに限られない。例えば、センサ部70Aは、油の温度を測定する温度センサを有していてもよい。粘度は温度により変化する(例えば、消泡材が劣化すると粘度が低下する)ため、センサ部70Aが温度センサを有する場合には、より正確に油の劣化を推定することができる。また、粘度センサ74は、振動子741以外のアクチュエータ(例えば、MEMS)等で構成してもよい。また、本実施の形態についても、測定ユニット2と同様に差圧検出部60は必須ではない。
【0111】
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態は、フィルタ装置1に対して油中水分計の態様が異なる形態である。以下、第3の実施の形態にかかる測定ユニット4について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。また、第3の実施の形態にかかる測定ユニット4がフィルタ装置1に取り付けられる点についても第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0112】
図11は、測定ユニット4の概略を示す断面図である。測定ユニット4は、主として、主として、筐体50Bと、差圧検出部60と、センサ部70Bと、アンテナ90とを有する。
【0113】
筐体50Bは、主として、ケース51と、カバー52、53Bと、挿入部材54と、固定部材55とを有する。カバー53Bは、柱状部51vの外側に、ケース51の-z側の端を覆うように設けられている。したがって、カバー53Bの少なくとも1部は、筐体50Bの先端部に相当する。カバー53Bは、全体的にみて柱状である。カバー53Bをケース51に設けることで、先端部(ここでは、カバー53B)の内部に空間S8(本発明の空洞部に相当)が形成される。空間S8は、空間S6に対して高さ(z方向の距離)が低く、体積が小さい。また、カバー53Bには、孔53a(図示省略)が形成されている。
【0114】
空間S8には、センサ部70B及びアンテナ90が設けられている。アンテナ90は底面53cに沿って設けられており、センサ部70Bはアンテナ90よりもケース51側に設けられている。センサ部70Bは、主として、温度センサ71と、油中水分計75とを有する。油中水分計75には、リード線82の一端が設けられている。
【0115】
油中水分計75は、可撓性を有し、カバー53Bの内周面に沿って設けられている。
図12は、油中水分計75の概略を示す図であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は外観を示す図である。
【0116】
油中水分計75は、有機材料で形成された可撓性を有するシート部材である。本実施の形態では、油中水分計75は、主として、有機基板75aと、フィルム75bとを有する。ただし、フィルム75bは必須ではない。
【0117】
有機基板75a及びフィルム75bは、それぞれ有機材料で形成されている。有機材料として様々な材料が採用できるが、本実施の形態では、有機基板75aにポリイミドを用い、フィルム75bにアクリルを用いる。また、有機基板75a及びフィルム75bは、可撓性を持たせるため、シート状に形成されている。本実施の形態では、有機基板75aは50μmであり、フィルム75bは100μmであるが、厚さはこれらに限られない。
【0118】
有機基板75aには、一対の導電性パターン75c(本発明の第5導電性パターンに相当)及び導電性パターン75d(本発明の第6導電性パターンに相当)が形成されている。導電性パターン75c、75dは、有機基板75aの表面を炭化させることで形成されている。導電性パターン75c、75dにはリード線82の一端が設けられている。
【0119】
導電性パターン75c、75dは、隣接して設けられており、キャパシタに含まれる。リード線82を介して導電性パターン75c、75dに直流電圧が印加されると、導電性パターン75c、75d間に電荷が蓄積される。この電荷の量(静電容量)を測定することで、油の誘電率が測定できる。
【0120】
基板85は、処理を行う制御部100を有する。制御部100では、測定データ取得部101が温度センサ71及び油中水分計75から測定結果を取得し、劣化推定部102が温度センサ71の測定結果から油の温度を取得し、油中水分計75の測定結果から誘電率を取得して、これらの情報と記憶部103に格納された情報とに基づいて油の劣化を推定する。
【0121】
次に、このように構成されたフィルタ装置1及び測定ユニット4の機能について説明する。作業機械のエンジンが稼動してケース10内に油が充填されたら、測定ユニット4の差圧検出部60が濾材21の上流側の圧力(空間S1)と下流側(空間S2)の圧力との差圧を検出する。濾材21の目詰まり等により空間S1の圧力が高くなると、弾性部材64の付勢力に抗して、スプール62が穴50aの底面側に移動する。検出ユニット61は磁石63の移動による磁界の変化を検出し、検出結果を外部機器に送信する。また、ICタグ40でフィルタエレメント20の稼働時間を測定し、アンテナ90がICタグ40の読み取りを行い、この読取結果を測定ユニット2から外部機器に送信することができる。
【0122】
センサ部70Bは、油の温度及び誘電率を測定する。空間S8には、孔53aを介して油が流入するため、センサ部70Bに油が接触する。これにより、センサ部70Bの測定結果に基づいて、制御部100により油の温度及び誘電率が測定され、油の劣化状況が推定できる。
【0123】
本実施の形態によれば、油中水分計75を有する測定ユニット4をフィルタ装置1に設けることで、濾材21が濾過する油に含まれる水分量を測定することができる。その結果、制御部100により、油の劣化状況を推定することができる。
【0124】
また、本実施の形態によれば、油中水分計75が可撓性を有するため、油中水分計75をカバー53Bの壁面に沿って湾曲させることができる。そして、油中水分計75をカバー53Bの壁面に設けることで、空間S8、すなわちカバー53Bを小型化することができる。そのため、測定ユニット4のフィルタ装置1への突出量が小さくなり、フィルタ装置1の様々な場所に測定ユニット4を配置できるようになる。
【0125】
なお、本実施の形態では、油中水分計75をカバー53Bの壁面に設けたが、油中水分計75の配置はこれに限られない。
図13は、変形例にかかる測定ユニット4Aの概略を示す断面図である。測定ユニット4と測定ユニット4Aとは、油中水分計75の位置と、筐体50Cのカバー53Cの大きさのみが異なる。
【0126】
アンテナ90は、アンテナコイルパターンの保護等のために、カバー53Cの底面53cに設けられた状態で樹脂91により覆われている。油中水分計75は、樹脂91の表面91aに貼付されている。油中水分計75は可撓性を有するため、表面91aが平面でなくても、油中水分計75を表面91aに貼付可能である。
【0127】
また、油中水分計75は薄いため、センサ部70Bを設ける空間、すなわちカバー53Cの高さをカバー53Bよりも薄型化(小型化)することができる。その結果、筐体50Cをさらに小型化することができる。また、測定ユニット4Aのフィルタ装置1への突出量がより小さくなり、測定ユニット4Aの配置が容易になる。
【0128】
また、本実施の形態及び変形例にかかる測定ユニット4、4Aは、測定ユニット2と同様に、差圧検出部60及び温度センサ71は必須ではない。また、センサ部70Bは、温度センサ71及び油中水分計75以外のセンサを含んでもよい。
【0129】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。
【0130】
また、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「円筒状」とは、厳密に円筒状の場合には限られず、例えば円筒状と同一視できる場合を含む概念である。また、例えば、単に直交、平行、一致等と表現する場合において、厳密に直交、平行、一致等の場合のみでなく、略平行、略直交、略一致等の場合を含むものとする。
【0131】
また、「近傍」とは、基準となる位置の近くのある範囲(任意に定めることができる)の領域を含むことを意味する。例えば、端近傍という場合に、端の近くのある範囲の領域であって、端を含んでもいても含んでいなくてもよいことを示す概念である。
【符号の説明】
【0132】
1 :フィルタ装置
2、3、4、4A:測定ユニット
10 :ケース
11 :底面
11e :中心端
12 :流出部
12f :中心端
13 :流入部
20 :フィルタエレメント
21 :濾材
22 :内筒
24、25:プレート
24a :凸部
25a :凹部
25b :孔
30 :ヘッド
31 :筒状部
31a :孔
32 :カバー
33 :取付部
35 :流路
40 :ICタグ
47 :バルブ
50、50A、50B、50C:筐体
51 :ケース
52、53、53A、53B、53C:カバー
50a、51a、51b、51d、51k:穴
51c、51f、53a、53b:孔
51e :溝
51m、51n:端面
51v、51w:柱状部
51x :雄ねじ
53d :筒状部
53c :底面
54 :挿入部材
54a :小径部
54b :大径部
55 :固定部材
60 :差圧検出部
61 :検出ユニット
61a :磁界検出素子
62 :スプール
62b :外周面
63 :磁石
64 :弾性部材
70、70A、70B:センサ部
70a :板状基板
71 :温度センサ
72 :油中水分計
72a :板状部材
72b :キャパシタ
73 :油中水分計
73a、73b:電極パターン
73c :パターン
73d :パターン
74 :粘度センサ
74a :振動体
74b :感力体
74c、74d:外端
74g :圧電素子
74h :連結部
74i :変位センサ
74j :連結部
75 :油中水分計
75a :有機基板
75b :フィルム
75c、75d:導電性パターン
81、82、84:リード線
83 :アンテナ線
85 :基板
90 :アンテナ
91 :樹脂
91a :表面
100、100A:制御部
101、101A:測定データ取得部
102、102A:劣化推定部
103 :記憶部
103A :記憶部
120 :タンク
741 :振動子
742 :パターン
743 :駆動部
744 :変位測定部