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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017970
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】鼻表面洗浄用容器
(51)【国際特許分類】
   A61H 35/04 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
A61H35/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120963
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】中須賀 洋平
【テーマコード(参考)】
4C094
【Fターム(参考)】
4C094AA06
4C094DD15
4C094GG05
(57)【要約】
【課題】使用者の鼻表面を効果的に洗浄する鼻表面洗浄用容器を提供する。
【解決手段】使用者の少なくとも鼻孔を除いて鼻表面を覆い、前記鼻表面を洗浄する鼻表面洗浄用容器であって、前記鼻表面洗浄用容器は、前記鼻表面の一部に接触する接触部と、前記鼻表面を洗浄する洗浄剤を収容可能な収容部と、を含む、鼻表面洗浄用容器を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の少なくとも鼻孔を除いて鼻表面を覆い、前記鼻表面を洗浄する鼻表面洗浄用容器であって、前記鼻表面洗浄用容器は、
前記鼻表面の一部に接触する接触部と、
前記鼻表面を洗浄する洗浄剤を収容可能な収容部と、
を含む、鼻表面洗浄用容器。
【請求項2】
前記収容部が弾性変形可能である、請求項1に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項3】
前記接触部の少なくとも一部は、前記鼻表面洗浄用容器の他の少なくとも一部よりも剛性が低い、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項4】
前記収容部は、剛性が低い部分と、剛性が高い部分と、を含む、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項5】
前記鼻表面洗浄用容器が前記使用者の前記鼻表面の一部に接触している場合に前記使用者の目に近くなる側において、前記接触部は、前記使用者の鼻背に対向する位置から前記使用者の鼻に沿って延在し、前記接触部の幅方向軸線に対して鋭角に傾斜して広がる形状である、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項6】
前記鼻表面洗浄用容器は、前記接触部を接地面として直立可能である、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項7】
前記収容部は、前記洗浄剤に接触可能な凸部を有する、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【請求項8】
前記鼻表面洗浄用容器は透明である、請求項1又は2に記載の鼻表面洗浄用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鼻表面洗浄用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されるような、鼻うがい用コップが知られている。使用者は、鼻うがい用コップで鼻全体を覆い、鼻腔を洗浄する。また、洗顔等による顔の洗浄が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-167411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、使用者の鼻表面を効果的に洗浄することが求められている。
【0005】
本発明は、使用者の鼻表面を効果的に洗浄する鼻表面洗浄用容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、(1)使用者の少なくとも鼻孔を除いて鼻表面を覆い、前記鼻表面を洗浄する鼻表面洗浄用容器であって、前記鼻表面洗浄用容器は、前記鼻表面の一部に接触する接触部と、前記鼻表面を洗浄する洗浄剤を収容可能な収容部と、を含む、鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0007】
(2)前記収容部が弾性変形可能である、上記(1)に記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0008】
(3)前記接触部の少なくとも一部は、前記鼻表面洗浄用容器の他の少なくとも一部よりも剛性が低い、上記(1)又は(2)に記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0009】
(4)前記収容部は、剛性が低い部分と、剛性が高い部分と、を含む、上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0010】
(5)前記鼻表面洗浄用容器が前記使用者の前記鼻表面の一部に接触している場合に前記使用者の目に近くなる側において、前記接触部は、前記使用者の鼻背に対向する位置から前記使用者の鼻に沿って延在し、前記接触部の幅方向軸線に対して鋭角に傾斜して広がる形状である、上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0011】
(6)前記鼻表面洗浄用容器は、前記接触部を接地面として直立可能である、上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0012】
(7)前記収容部は、前記洗浄剤に接触可能な凸部を有する、上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【0013】
(8)前記鼻表面洗浄用容器は透明である、上記(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の鼻表面洗浄用容器、が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、使用者の鼻表面を効果的に洗浄する鼻表面洗浄用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態としての鼻表面洗浄用容器の一実施形態を示す斜視図である。
図2図1に示す鼻表面洗浄用容器が鼻孔を除いて鼻表面を覆う様子を示す図である。
図3図1に示す鼻表面洗浄用容器が使用者の鼻表面の一部に接触している場合に使用者の目に近くなる側(鼻根側)を正面に見る図である。
図4図1に示す鼻表面洗浄用容器が使用者の鼻表面の一部に接触している場合に使用者の目から遠くなる側(鼻孔側)を正面に見る図である。
図5図4におけるC-C断面図である。
図6図1に示す鼻表面洗浄用容器を後側から見た図である。
図7図1に示す鼻表面洗浄用容器を、収容部が外側から押圧されている状態で、後側から見た図である。
図8】使用者が図1に示す鼻表面洗浄用容器を使用して鼻表面を洗浄する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る鼻表面洗浄用容器の実施形態が図面を参照して例示説明される。各図において共通する構成には同一の符号を付している。
【0017】
図1は、本発明に係る鼻表面洗浄用容器の一実施形態としての鼻表面洗浄用容器100を示す斜視図である。図2は、図1に示す鼻表面洗浄用容器100が鼻孔220を除いて鼻表面210を覆う様子を示す図である。図2を参照して、鼻表面洗浄用容器100は、例えば鼻表面洗浄用容器100を使用する使用者200が下方を向いた状態で、使用者200の少なくとも鼻孔220を除いて鼻表面210を覆い、鼻表面210を洗浄する。
【0018】
鼻表面洗浄用容器100は、鼻表面210の少なくとも一部を密封してもよい。鼻表面洗浄用容器100が鼻表面210に接触している状態で、鼻表面洗浄用容器100と鼻表面210との間に隙間が生じてもよい。
【0019】
鼻表面洗浄用容器100は透明であってよい。この構成により、鼻表面洗浄用容器100で後述するように使用者200の鼻表面210を洗浄した後に、使用者200は鼻表面210の汚れが落ちたことを実感できる。この構成により、使用者200は鼻表面洗浄用容器100による洗浄の様子を確認することもできる。鼻表面洗浄用容器100はエラストマー、シリコーン樹脂等で構成されてよい。
【0020】
鼻表面洗浄用容器100は、接触部10と、収容部20と、を含む。鼻表面洗浄用容器100は、連結部30を更に含んでよい。
【0021】
接触部10は、鼻表面210の一部に接触する。図3は、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の鼻表面210の一部に接触している場合に(図2参照)使用者200の鼻根230側を示す図である。図3を参照して、接触部10は、鼻根230側において、使用者200の鼻背に対向する位置Pcaから使用者200の鼻に沿って延在し、接触部10の幅方向(使用者200の左右方向)軸線lwに対して鋭角θaに傾斜して広がる形状であってよい。この構成により、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の鼻表面210に強く押し込まれる場合にも、接触部10は上下方向(使用者200の鼻背に沿う方向)に変形しにくくなり得る。そのため、接触部10が使用者200の目の近くに伸びることを妨げ得る。具体的に、接触部10は、幅方向軸線lwに対して、幅方向中心部10caにおいて他の部分よりも小さく傾斜してよい。接触部10は、位置Pca近傍で湾曲してよい。
【0022】
図1を参照して、鼻表面洗浄用容器100が鼻表面210の一部に接触している場合に鼻根230に近くなる側(以下、「鼻根側」ともいう)における接触部10の幅は、鼻孔側における接触部10の幅よりも狭くてよい。この構成によって、接触部10の鼻根230側は上下方向に変形しにくくなり得る。
【0023】
接触部10は、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の鼻表面210の一部に接触している場合に、鼻表面洗浄用容器100を後側から(使用者の鼻表面210から)見て(図6参照)、内周10i及び外周10оが楕円形状の環状であってよい。接触部10における、使用者200の鼻根230及び鼻尖に接触する部分は、外側(それぞれ上側及び下側)に突出する領域を含んでよい。接触部10の幅方向両側は、接触部10の他の部分の少なくとも一部より幅広であってよい。
【0024】
図1図3、及び鼻表面洗浄用容器100の側方断面図である図5を参照して、接触部10は、内周10iから外周10оにかけて、後方(使用者200の顔の後方)に広がるスカート状でよい。接触部10の傾斜は周方向で異なってもよい。例えば、接触部10において、使用者200の鼻尖に接触する部分の(例えば下方向の)傾斜は、使用者200の鼻根230に接触する部分の傾斜よりも小さくてよい。この構成により、接触部10は使用者200の鼻表面210により密着しやすくなり得る。
【0025】
接触部10は、使用者200の目より下から鼻の下端より上まで接触してよい。接触部10は、使用者200の左右方向において、一方の頬から鼻背を経て他方の頬まで接触してよい。接触部10は、使用者200の鼻尖に接触してよい。接触部10は、使用者200の鼻孔には接触しなくてよい。接触部10は、使用者200の鼻柱又は鼻翼に接触しなくてよい。
【0026】
図4は、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の鼻表面210の一部に接触している場合に(図2参照)使用者200の鼻孔220側を示す図である。図4を参照して、接触部10は、鼻孔220側において、使用者200の鼻背に対向する位置Pcrから使用者200の鼻に沿って延在し、接触部10の幅方向(使用者200の左右方向)軸線lwに対して鋭角θrに傾斜して広がる形状であってよい。位置Pcrは、鼻背に対向する位置Pcaよりも後側(使用者200の後側)に位置してよい。鋭角θrは鋭角θaより小さくてよい。幅方向両端部10erは、接触部10の幅方向軸線lwに対して直交してよい。接触部10は、位置Pcr近傍で湾曲してよい。接触部10は、幅方向両端部10erの幅方向軸線lw側近傍で湾曲してよい。
【0027】
接触部10は、弾性変形してよい。接触部10の少なくとも一部は、鼻表面洗浄用容器100の他の少なくとも一部よりも剛性が低くてよい。この構成により、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の鼻表面210の一部に接触している場合に、接触部10は使用者200ごとに異なる鼻の形状に追従しやすくなるとともに、剛性が高い部分において変形が妨げられ得る。鼻表面洗浄用容器100の各部分において、厚さを変えることで剛性が変化してよい。具体的に、図5を参照して、接触部10の厚さt1は1ミリメートルであってよく、後述する連結部30の壁の厚さt3は1.5ミリメートルであってよい。
【0028】
接触部10の形状は、使用者200の平均的な鼻の寸法に合わせてよい。このことにより、鼻表面洗浄用容器100は、鼻が平均より大きい使用者200の鼻表面210を覆う場合には、鼻表面洗浄用容器100を使用者200の鼻に適切に押し付けることで、接触部10が使用者200の鼻に追従して広がり得る。同様に、鼻表面洗浄用容器100が、鼻が平均より小さい使用者200の鼻表面210を覆う場合には、接触部10が使用者200の鼻に追従して狭まり得る。言い換えれば、接触部10は、使用者200の鼻が平均より小さい場合には、使用者200の鼻が平均より大きい場合とは逆方向に変形してよい。
【0029】
なお、他の構成の例として、接触部10が硬性であってもよい。
【0030】
鼻表面洗浄用容器100は、接触部10を接地面として直立可能であってよい。この構成により、特に収容部20が接触部10に向けて開口する構成において、収容部20等を洗浄した後の水切りが容易になり得る。本実施形態では、図3を参照して上述したように、接触部10は、鼻根230側において、接触部10の幅方向軸線lwに対して鋭角に傾斜して広がる形状である。そのため、接触部10の鼻孔側下端部10r(図5)における幅方向両端部10er近傍は、十分に接地されにくい。本実施形態では、図5を参照して、接触部10の鼻孔側下端部10rには、接触部10が接地している状態で、接触部10の鼻根側下端部10hよりも所定の角度θ(例えば2°)だけ前側(図5の上方)に傾くように、切り欠きが形成されている。この構成により、接触部10は水平面に接地する場合に、鼻根側下端部10hの幅方向両端部における接地性が向上され得る。その結果、鼻表面洗浄用容器100が接触部10を接地面として直立している場合の安定性が向上され得る。
【0031】
図6及び図7を参照して、接触部10には、装着位置を示すマーク11-13が設けられてよい。鼻表面洗浄用容器100の接触部10が使用者200の鼻表面210に正しく接触している状態で、マーク11及び12はそれぞれ、使用者200の左方及び右方を示してよい。マーク13は、使用者200の鼻尖に対向する位置を示してよい。
【0032】
図2を参照して、収容部20は、鼻表面210を洗浄する洗浄剤300を収容可能である。洗浄剤300は、鼻表面洗浄用容器100が使用者200の少なくとも鼻孔220を除いて鼻表面210を覆う前に、収容部20に収容されてよい。収容部20は、鼻表面洗浄用容器100が使用される前に、洗浄剤300を収容しなくてよい。
【0033】
収容部20が収容する洗浄剤300は、使用者200の鼻表面210を洗浄する。洗浄剤300が収容部20から例えば連結部30に流出して、使用者200の鼻表面210上及び毛穴に流れてよい。当該洗浄剤300の流出は、収容部20が弾性変形することで生じてもよい。
【0034】
洗浄剤300は角質除去剤であってよい。洗浄剤300はアミノ酸系角栓崩壊補助成分を含んでよい。洗浄剤300は液体であってよい。洗浄剤300は石鹸等の泡であってもよい。当該泡はエアゾールスプレーで形成されてもよい。
【0035】
上述したように、鼻表面洗浄用容器100は、使用者200の少なくとも鼻孔220を除いて鼻表面210を覆う。そのため、鼻表面洗浄用容器100が鼻表面210の一部に正しく接触している場合に、収容部20が収容する洗浄剤300は、使用者200の鼻の内部に侵入しない。そのため、使用者200は鼻表面210の洗浄中も呼吸を続けることができる。
【0036】
図6を参照して、収容部20は、底面が楕円形状である楕円筒形であってよい。この構成により、収容部20の押圧及び保持が容易になり得る。収容部20は、上壁21及び下壁24(図5参照)と、側壁22、23(図3参照)と、を含んでよい。上壁21及び下壁24と、側壁22、23との間の境界は、例えば楕円の焦点を通り上下方向に沿う面と収容部20との交線近傍であってよい。上壁21及び下壁24の面積は、側壁22、23の面積より大きくてよい。上壁21は使用者200の鼻根側に位置してよい。下壁24は使用者200の鼻孔側に位置してよい。収容部20の内面に、洗浄剤300の適正量を示す目盛り25が形成されてよい。収容部20が押圧されていない状態で、適正量の洗浄剤300は使用者200の鼻表面210に接触していなくてよい。
【0037】
収容部20の変形等により、洗浄剤300は、収容部20から流出して、鼻表面洗浄用容器100が覆う鼻表面210に流れ得る。収容部20は弾性変形可能であってよい。収容部20の外表面を、例えば使用者200の指によって押圧することで、収容部20が弾性変形してもよい。収容部20に、押圧位置を示すマーク26が設けられてよい。
【0038】
収容部20は、剛性が低い部分と、剛性が高い部分と、を含んでよい。具体的に、収容部20の上壁21及び下壁24の厚さは収容部20の側壁22、23の厚さよりも厚く、その結果上壁21及び下壁24の剛性が側壁22、23の剛性より高くてよい。上壁21及び下壁24の厚さは例えば2.5ミリメートルである。収容部20の側壁22、23の厚さは例えば1ミリメートルである。
【0039】
図6は、変形していない場合の収容部20を示す図である。図7は、収容部20の上壁21及び下壁24が互いに近づく方向に押圧されている場合の収容部20を示す図である。図8を参照して、上壁21及び下壁24が互いに近づく方向に押圧される場合に、剛性の高い上壁21及び下壁24の形状は保たれ、剛性の低い側壁22、23は大きく変形する。その結果、使用者200は上壁21及び下壁24を安定して保持したまま、収容部20の容積を大きく減少させることができる。その結果、図8を参照して、洗浄剤300の大部分が収容部20から流出し得る。また、洗浄剤300は形状が保持された状態の上壁21及び下壁24に押圧されるため、洗浄剤300は収容部20から勢いよく流出し得る。
【0040】
収容部20が弾性変形可能である構成では、収容部20の外表面が押圧されなくなった(解放された)場合に、収容部20が元の形状に復元する。この復元により、収容部20から流出した洗浄剤300が、再び収容部20に収容されてよい。収容部20の外表面の押圧及び解放を繰り返すことで、鼻表面210が洗浄剤300により繰り返し洗浄され得る。鼻表面210が洗浄された後に、接触部10は鼻表面210から離れてよい。その後、使用者200は水で顔をすすいでよい。
【0041】
収容部20は、洗浄剤300に接触可能な凸部を有してよい。具体的には、図6を参照して、収容部20の内面には、リブ27a-27dが形成されてよい。リブ27a-27dは収容部20の前後方向(使用者200の顔の前後方向)に沿って延在してよい。リブは収容部20の幅方向(使用者200の顔の左右方向)に沿って延在してもよい。
【0042】
上壁リブ27c、27dが、収容部20の上壁21(使用者200の鼻根側)の内面に形成されてよい。下壁リブ27a、27bは、収容部20の下壁24(使用者200の鼻孔側)の内面に形成されてよい。上壁リブ27c、27dと、下壁リブ27a、27bとは、収容部20の幅方向にずれて配置されてよい。この構成により、収容部20の上壁21及び下壁24が互いに近づく方向に押圧される場合に、上壁リブ27c、27dと、下壁リブ27a、27bとが互いに接触することが妨げられ得る。言い換えれば、上壁リブ27c、27dは、下壁24の平坦な部分(下壁リブ27a、27bとは異なる部分)に接触してよい。下壁リブ27a、27bは、上壁21の平坦な部分(上壁リブ27c、27dとは異なる部分)に接触してよい。
【0043】
図6を参照して、上壁リブ27c、27d及び下壁リブ27a、27bはそれぞれ2本であってよい。他の構成では、上壁リブ又は下壁リブが1本又は3本以上であってよい。上壁リブ又は下壁リブが形成されなくてもよい。リブが側壁22又は23に形成されてもよい。
【0044】
収容部20の内面に凹部が形成されてもよい。より一般的に、収容部20の内面は平坦でなくてよい。
【0045】
収容部20の上壁21及び下壁24が互いに近づく方向に押圧される場合に、図7を参照して、上壁リブ27c、27d及び下壁リブ27a、27bは、洗浄剤300を両側に押し分ける。その結果、洗浄剤300が波打ちながら、洗浄剤300の水面が上昇して、洗浄剤300が収容部20から例えば連結部30に複雑な流れで流出する。
【0046】
図1を参照して、鼻表面洗浄用容器100は、収容部20を接地面として直立可能であってよい。収容部20は脚28を含んでよく、脚28が接地面であってよい。収容部20の底面は平坦であってよい。
【0047】
連結部30は、接触部10と収容部20とを連結してよい。連結部30は、使用者200が鼻表面洗浄用容器100を使用している場合に、使用者200の鼻表面210に接触しないことが好ましい。この構成により、連結部30が鼻表面210に吸着して、鼻表面洗浄用容器100による鼻表面210の洗浄が妨げられることが低減され得る。具体的には、図1を参照して、連結部30は、接触部10の内周10iから収容部20の後縁にかけて、ふくらんで湾曲してよい。上述したように、図5を参照して、連結部30の壁の厚さt3は1.5ミリメートルであってよい。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は鼻表面洗浄用容器に関する。
【符号の説明】
【0049】
100:鼻表面洗浄用容器
10:接触部
10i:内周
10o:外周
10h:鼻根側下端部
10r:鼻孔側下端部
10ca:幅方向中心部
10ea、10er:幅方向端部
11、12、13:マーク
20:収容部
21:上壁
22、23:側壁
24:上壁
25:目盛り
26:マーク
27a、27b:下壁リブ
27c、27d:上壁リブ
28:脚
30:連結部
200:使用者
210:鼻表面
220:鼻孔
230:鼻根
300:洗浄剤
Pca、Pcr:位置
lw:幅方向軸
t1、t3:厚さ
θ、θa、θr:角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8