(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180440
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】複合成形品、複合成形品の製造方法および溝付き樹脂成形品
(51)【国際特許分類】
B29C 45/14 20060101AFI20241219BHJP
B29C 65/70 20060101ALI20241219BHJP
【FI】
B29C45/14
B29C65/70
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024176489
(22)【出願日】2024-10-08
(62)【分割の表示】P 2019231438の分割
【原出願日】2019-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】390006323
【氏名又は名称】ポリプラスチックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】見置 高士
(72)【発明者】
【氏名】香村 友美
(72)【発明者】
【氏名】望月 章弘
(72)【発明者】
【氏名】束田 拓平
(72)【発明者】
【氏名】山本 誠司
(57)【要約】
【課題】樹脂成形品にガラス繊維等の無機充填剤が含まれていない場合であっても、他の成形品と接合したときの強度をよりいっそう高めることの可能な複合成形品を提供すること。
【解決手段】接合部を有する部材4と、接合部において樹脂Aからなる成形品5とが一体化された複合成形品であって、部材4は該接合部に、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝3を有し、溝3は部材4が内部に有する空隙2と接続されており、空隙2が球状であって、径が1.0~200μmの範囲である複合成形品、複合成形品の製造方法および溝付き樹脂成形品である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接合部を有する部材と、該接合部において樹脂Aからなる成形品とが一体化された複合成形品であって、該部材は該接合部に、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を有し、該溝は該部材が内部に有する空隙と接続されており、
前記空隙が球状であって、径が1.0~200μmの範囲である、複合成形品。
【請求項2】
径が1.0~200μmの範囲の球状である空隙を内部に有する部材に、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を形成し、ついで該部材の溝に樹脂Aを射出成形する複合成形品の製造方法。
【請求項3】
前記溝が、レーザ照射により形成される請求項2に記載の複合成形品の製造方法。
【請求項4】
接合部を有し、該接合部において樹脂Aからなる成形品と一体化されて複合成形品を成形するための、径が1.0~200μmの範囲の球状である空隙を内部に有する部材であって、該空隙に接続された、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を前記接合部に有する溝付き部材。
【請求項5】
該部材が熱可塑性樹脂Bからなる、請求項1に記載の複合成形品。
【請求項6】
該熱可塑性樹脂Bの分解温度と融点の差が250℃以下である、請求項5に記載の複合成形品。
【請求項7】
該部材の空隙の体積の合計が、該部材の全体積に対して15~30%である請求項1に記載の複合成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合成形品、その複合成形品の製造方法および複合成形品を形成するための溝付き樹脂成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車、電気製品、産業機器等をはじめとした分野では、二酸化炭素の排出量削減、製造コストの削減等の要請に応えるため、金属成形品の一部を樹脂成形品に置き換える動きが広がっている。これに伴い、樹脂成形品と金属成形品とを一体化した複合成形品が広く普及している。これに限らず、同種又は異種の材料からなる成形品を一体化した複合成形品も広く普及している。
【0003】
一の成形品と他の成形品とを一体化した複合成形品の製造方法として、例えば、特許文献1には、一方の樹脂成形品の表面に電磁放射線を照射することで該表面にナノ構造を形成し、その後、該表面に他方の樹脂成形品を接して充填、成形し、一体化させることが提案されている。
【0004】
特許文献2には、ガラス繊維を含有する第1樹脂成形品の接合面にレーザにより溝を形成し、その接合面に第2樹脂を射出成型することで複合成形品とする技術が提案されている(
図12)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2011-529404号公報
【特許文献2】特開2015-91642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一の成形品と他の成形品とを接合したときの強度に関し、さらなる改良の余地がある。特に、樹脂成形品にガラス繊維等の無機充填剤が含まれていない場合にさらなる改良の余地がある。
【0007】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、樹脂成形品にガラス繊維等の無機充填剤が含まれていない場合であっても、他の成形品と接合したときの強度をよりいっそう高めることの可能な複合成形品を提供することである。
【0008】
本発明のもう一つの目的は内部に空隙を有した非樹脂からなる部材と熱可塑性樹脂により一体化した複合成形品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、下記によって達成された。
1)接合部を有する部材と、該接合部において樹脂Aからなる成形品とが一体化された複合成形品であって、該部材は該接合部に、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を有し、該溝は該部材が内部に有する空隙と接続されており、
前記空隙が球状であって、径が1.0~200μmの範囲である、複合成形品。
2)径が1.0~200μmの範囲の球状である空隙内部にを有する部材に、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を形成し、ついで該部材の溝に樹脂Aを射出成形する複合成形品の製造方法。
3)前記溝が、レーザ照射により形成される前記2に記載の複合成形品の製造方法。
4)接合部を有し、該接合部において樹脂Aからなる成形品と一体化されて複合成形品を成形するための、径が1.0~200μmの範囲の球状である空隙を内部に有する部材であって、該空隙に接続された、開口部がスリット状で、幅が漸次狭くなりながら深さ方向の途中まで延び、尖鋭な先端を有する複数の溝を前記接合部に有する溝付き部材。
5)該部材が熱可塑性樹脂Bからなる前記1~3記載の複合成形品。
6)該熱可塑性樹脂Bの分解温度と融点の差が250℃以下である複合成形品。
7)該部材の空隙の体積の合計が、該部材の全体積に対して15~30%である前記1記載の複合成形品。
【発明の効果】
【0010】
本発明の複合成形品は、部材に空隙が存在することによって、部材と樹脂Aからなる成形品との接合部である溝表面とが、空隙の一部又は全部と接続し、実質的に接合に関与する溝の接合面積を増大させることから、より強固に接合し成形品の破壊を抑えるアンカーの役割を果たし、結果として複合成形体の強度を著しく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の部材を形成する前の例を示す断面模式図である。
【
図2】本発明の溝を有する部材の例を示す断面模式図である。
【
図3】本発明の複合成形品の例を示す断面模式図である。
【
図4】本発明の空隙が筒状である場合の溝を有する部材の例を示す断面模式図である。
【
図5】本発明の空隙が筒状である場合の複合成形品の例を示す断面模式図である。
【
図6】本発明の複合成形品の一例を示す断面金属顕微鏡写真である。
【
図7】本発明の溝を有する部材の一例を示すX線CT写真である。
【
図8】本発明の部材の溝の角度を示す模式図である。
【
図9】本発明の部材接合部が有する溝様式及び寸法を示す模式図である(格子状)。
【
図10】本発明の複合成形品を引張試験で破壊した状態を示す写真である。
【
図11】本発明の複合成形品の引張試験を示す概略図である。
【
図12】従来(先行文献2)の複合成形品の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
【0013】
<複合成形品>
本発明の複合成形品は、接合部に溝を有する部材と、該接合部において樹脂Aにより成形で一体化された複合成形品であって、該部材が内部に空隙を有する、複合成形品であることを特徴とする。
【0014】
<部材>
≪溝≫
部材の表面には複数の溝が形成されている。本発明は、部材の溝を有する面を接合部として、他の成形品と一体化して複合成形品を製造する。
【0015】
部材の表面に形成される溝は、複数の溝を設けることにより、アンカーの効果がより高まる。複数の溝は、1本の溝で隣り合う形で折り返し形成しても良いし、複数の溝で形成しても良い。
【0016】
複数の溝は両端が繋がった溝を等高線のように並べて設けても良いし、交差しない縞状に形成されても、溝が交差する格子状に形成されてもよく、水玉状に形成されてもよい。溝を格子状に形成する場合は、ひし形状であっても良い。
【0017】
溝の長さは特に限定されるものでなく、溝が短い場合、開口部の形状は四角形であってもよいし、丸形や楕円形であってもよい。アンカー効果を得るためには、溝は長い方が好ましい。
【0018】
本発明の隣り合う溝の間隔は、溝の幅の0.5倍以上4倍以下、すなわち溝の幅が200μmであれば100μm以上800μm以下、であることが好ましく、溝の幅の1倍以上2倍以下、すなわち溝の幅が200μmであれば200μm以上400μm以下、であることがより好ましい。
【0019】
隣り合う溝の間隔は、溝の形状が斜格子状であれば200μm以下であることが好ましく、一方向の直線状であれば200μm以下であることがより好ましい。また、溝の深さは、溝の短手方向の長さの1/2以上であることが好ましい。
【0020】
≪溝の深さ方向の角度θ≫
図2および
図8は本発明の部材の断面模式図である。上部が接合部、矢印の方向が接合部の垂直方向であり、
図8のθが溝の深さ方向の角度である。θは0≦θ≦90°であり適宜選択することができる。θの異なる溝を使用してもよい。
【0021】
≪空隙≫
本発明の部材は内部に空隙を有し、その空隙の一部又は全部が接合部と接続している。空隙が泡状の場合は、部材を形成するものがもともと泡状空間を有する発泡樹脂であってもよいし、焼結金属であっても良い。空隙が管状の場合、成形により部材に管状に穴が生じるように設計された金型を用い作成しても良い。
【0022】
泡状の場合であって部材に熱可塑性樹脂Bを用いる場合は、射出成型時に発泡剤等により泡状の空隙(以下、泡状空隙ともいう)を形成してもよい。泡状空隙の形状が一定である割合の高いことから、発泡剤による形成が好ましい。
【0023】
泡状空隙の径の範囲は0.1~100μmであり、1~80μmであることが好ましい。この範囲であれば、溝を形成する際のレーザ照射による空隙の塞がりが抑制されやすい。なお、泡状空隙の径は、部材の断面図の金属顕微鏡写真によって測定することができる。泡状空隙の形状は、樹脂Bがもともと泡状空隙を有する発泡樹脂である場合、混練などにより不定形となるため、径とはその泡状空隙の短軸をいう。発泡剤による形成の場合、ほぼ球形となることからその直径をいう。
【0024】
本発明の泡状空隙の部材全体に対する割合は、15~30体積%であることが好ましい。小さい場合は、十分なアンカー効果が得られない場合があり、大きい場合は、部材の強度を小さくしてしまう場合がある。
【0025】
空隙が管状の場合(
図4)、部材表面からレーザ照射により管状空隙まで貫通させるために、管状空隙は成形品表面から0.1mmから2mm以内であることが好ましく、更に好ましくは0.2~1.0mm以内が好ましい。
【0026】
これより表面から遠い位置に管状空隙が設置された場合、樹脂Aの充填が難しく、強度が得られにくくなる。また、管状空隙の太さはレーザによって照射される溝よりも大きいことが好ましい。管状空隙の太さがレーザによって照射される溝よりも小さい場合、レーザによって溶融された樹脂が管状空隙を塞いでしまい、十分な強度が得られにくくなる。
【0027】
≪部材の素材≫
部材の素材は、レーザ照射により溝を形成できるものであれば特に限定されない。熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂といった樹脂でも良いし、セラミックや金属などの非樹脂でも良い。熱可塑性樹脂では例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)等を挙げることができる。部材が結晶性の熱可塑性樹脂の場合、融点と窒素雰囲気下の分解温度の差は250℃以下であることが望ましい。
【0028】
融点と分解温度の差が250℃以上になるとレーザ照射によりガス化する前に溶融が起こりやすい。過剰に溶融すると微細な溝形成が難しく、さらに溶融した樹脂により管部が詰まったり、狭小になり管状に加工することが困難である。
【0029】
≪レーザ照射による溝の形成方法≫
本発明の部材が有する溝は、部材表面にレーザの照射を行い、部材の一部を除去し、複数の溝を形成することによって得られる。
【0030】
レーザの照射は、照射対象材料の種類やレーザ装置の出力等をもとに設定されるが、部材が樹脂の場合、適度のエネルギーを照射して溝を形成しないと、設定どおりの幅や深さの溝を形成することが難しかったりするため、複数回に分けて行うことが好ましい。
【0031】
部材内の溝の角度θの調整は、レーザをθと同角度で接合部に対して照射することで調整することができる。部材に樹脂Bを用いる場合、樹脂Bにレーザの吸収を向上させるために色素、染料等のレーザ吸収剤を添加することもできる。レーザ吸収剤としては、カーボンブラックが好ましい。
【0032】
なお、部材に樹脂Bを用いた場合、溝部のラマン分光分析によって、樹脂の炭化層が存在することが確認できれば、溝がレーザ光照射によって形成されたものであると判断することができる。
【0033】
<複合成形品>
図3および
図5は本発明の複合成形品の概略拡大断面の模式図である。
図3では、溝が同方向に並列的に形成されている、各溝のθが同一の場合である。
図5は、空隙が筒状の場合を示している。
図6、断面の顕微鏡写真である。
【0034】
≪樹脂A≫
樹脂Aは、樹脂であれば特に種類を問わない。例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)等を挙げることができる。
【0035】
<複合成形品の形成方法>
本発明の複合成形品は、成形によって得られる。ここで成形方法としては、熱板溶着、プレス加工、接着、塗装、メッキ、印刷等が挙げられるが、二重成形であることが好ましい。
【0036】
二重成形は、樹脂Aを金型内部に封入する際の圧力により、溝に樹脂を充填しやすく、溝の内部において、無機充填剤を囲むように配することが容易である。
【0037】
図10は二重成形により作成した複合成形品を引張試験にて破壊した接合部の断面について部材と樹脂A側を並べたものである。左側はレーザ照射におり溝を形成した部材であり、右側の樹脂Aが部材の溝に入り込んでいることが分かる。
【実施例0038】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断りの無い限り、測定は23℃50%RHの雰囲気下で行った。
【0039】
<実施例1>
実施例において使用した材料は下記のとおりである。
≪部材:樹脂B≫
PBT:ジュラネックス2002 ED3002(ポリプラスチックス社製)
融点223℃ 分解温度373℃
PE:ハイゼックス6203B(プライムポリマー社製)
融点130℃ 分解温度470℃
発泡剤:マイクロスフェアーMBF-260EVA50(松本油脂製薬(株))
≪樹脂A≫
POM:ジュラネックスM450-44CF2001(ポリプラスチックス社製)
融点165℃ 分解温度280℃
POM+GF25%:ジュラネックスGH-25CF2001(ポリプラスチックス社製)(グラスファイバー25質量%含有POM)
融点165℃ 分解温度279℃
分解温度は窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分にてティー・エイ・インスツルメント社製Q500により測定を行った。
【0040】
<部材の作製>
≪試験片の作製≫
部材は、ASTM D256のアイゾット試験片形状(W12.7×D6.4×L63.5mm )で作製した。
樹脂Bおよび発泡剤を、19:1(質量比)で混合練り合わせ、下記成形条件で、ASTMのアイゾット試験片金型に射出成形し溝を形成する前の部材を作製した。
PBT:シリンダー温度260℃、金型温度80℃
PE :シリンダー温度200℃、金型温度60℃
【0041】
ついでレーザ照射装置にて、照射径80μmレーザを、幅500μmの格子状になるように接合部に対して垂直に照射し、深さ2.0mmの溝付き部材を作製した。空隙の大きさは5~70μmであった(
図9)。
【0042】
≪レーザ照射条件≫
レーザ波長 :1064nm
レーザ照射径:80μm
照射機 :キーエンス社製レーザーマーカー MD-X1520
レーザ出力 :22.5W
照射速度 :20mm/s
【0043】
<複合成形品の作製>
上記で作製した試験片を、ASTM試験片金型を用い、樹脂Aによりシリンダー温度190℃、金型温度80℃の条件にて二重成形を行い、
図11のようなASTM D790の曲げ試験片(12.7×6.4×127mm)を作製した。接合部の断面積は、81.3mm
2(12.7×6.4mm)である。
【0044】
<接合強度測定>
作製した複合成形品試料について、万能試験機を用いて、ASTMの曲げ試験片の引張破壊強度を測定し、接合部の断面積より引張応力を算出した。結果を表1に示す。
破壊速度:10mm/min/
試験機 :島津製作所製万能試験機 AG-20kNXDplus
【0045】
<発泡倍率>
発泡剤未添加組成で作製した溝を形成する前の部材の質量を、発泡剤添加組成で作製した溝を形成する前の部材の質量で除したものに100を乗じたものを、発泡倍率とし算出した。
【0046】
<空隙の体積>
空隙の体積は、発泡剤未添加組成で作製した溝を形成する前の部材の質量から、発泡剤添加組成で作製した溝を形成する前の部材の質量で減じたものを、発泡剤未添加組成で作製した溝を形成する前の部材の質量で除し、100を乗じたものを部材の空隙の体積として算出した。
【0047】
【0048】
表1から、本発明の空隙を有する部材は、空隙を有していない部材に対して接合強度が改善されていることが分かる。