(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024180506
(43)【公開日】2024-12-26
(54)【発明の名称】薬液送達デバイス
(51)【国際特許分類】
A61J 1/20 20060101AFI20241219BHJP
【FI】
A61J1/20 314B
【審査請求】有
【請求項の数】61
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024177783
(22)【出願日】2024-10-10
(62)【分割の表示】P 2022552795の分割
【原出願日】2021-03-05
(31)【優先権主張番号】62/985,797
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ エム. ジアモ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ボヤジアン
(72)【発明者】
【氏名】エイミー マタカリ
(72)【発明者】
【氏名】アン グエン
(72)【発明者】
【氏名】ダイリャ キリトクマール メータ
(57)【要約】
【課題】再構成デバイスなどの薬液送達デバイス、及び関連する使用方法を提供すること
【解決手段】いくつかの実施形態では、再構成または薬液送達デバイスは、各々が容器を穿刺するように構成された、流体接続された2つのスパイクを含む移送エンジンを含む。逆止弁を2つのスパイクの間に配置して、一方の容器から他方の容器への一方向の流れを可能にすることができる。流体出口への物理的アクセスは、再構成または薬液送達デバイスが作動するまでハウジングによって妨げられることがあり、その後、流体出口への物理的アクセスが許可される。再構成または薬液送達デバイスは、平坦な表面上に置かれ、平坦な表面に向かって単一の方向に加えられる力で作動させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部および前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置との間で前記下部に対して移動可能である、ハウジングと、
前記ハウジングの前記下部内に配置され、第1の容器受容端部および第2の容器受容端部が前記ハウジングの前記上部の方を向いている移送エンジンと、
前記移送エンジンの前記第2の容器受容端部と流体連通する流体出口と
を備え、
前記上部が、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに、第1の容器および第2の容器に係合するように構成され、それにより、前記第1の容器および第2の容器がそれぞれ前記第1の容器受容端部および前記第2の容器受容端部に向かって移動し、
前記上部が前記非作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが少なくとも部分的に妨げられ、前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが許容される、再構成デバイス。
【請求項2】
前記上部が切り欠きを含み、前記上部が前記非作動位置にあるときに、前記上部が前記ハウジング内の前記流体出口を少なくとも部分的に取り囲み、前記上部が前記作動位置にあるときに、前記切り欠きが前記流体出口を露出させる、請求項1に記載の再構成デバイス。
【請求項3】
前記下部が流体出口レセプタクルを有し、前記流体出口が前記流体出口レセプタクル内に配置され、前記上部を前記作動位置に移動させることは、前記切り欠きを前記流体出口レセプタクルと整列させ、前記流体出口を露出させる、請求項2に記載の再構成デバイス。
【請求項4】
前記流体出口に連結された可撓性リーシュをさらに備える、請求項1~3のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項5】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの下部に対して固定される、請求項1~3のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項6】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの前記下部に対して可動である、請求項1~3のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項7】
前記流体出口が、可撓性チューブによって前記第2の容器受容端部に接続される、請求項6に記載の再構成デバイス。
【請求項8】
前記流体出口に取り付けられ、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記ハウジングの前記下部に連結されて、前記流体出口を前記ハウジングに保持するクリップをさらに備える、請求項6に記載の再構成デバイス。
【請求項9】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記クリップが前記ハウジングの前記下部から取り外し可能であり、前記ハウジングに対する前記流体出口の移動を可能にする、請求項8に記載の再構成デバイス。
【請求項10】
前記流体出口の少なくとも一部分を覆うキャップをさらに備え、前記ハウジングに対する前記クリップの保持力は、前記流体出口に対する前記キャップの保持力よりも小さい、請求項8に記載の再構成デバイス。
【請求項11】
前記ハウジングの前記下部が、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記流体出口を前記ハウジングに保持するために、前記クリップの少なくとも一部分が受容されるスロットを含む、請求項8に記載の再構成デバイス。
【請求項12】
第2のクリップをさらに備える、請求項8に記載の再構成デバイス。
【請求項13】
前記流体出口が前記移送エンジンに対して移動可能である、請求項1~4または6~12のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項14】
前記上部が、前記下部から離れる方向に延びる曲面を含む、請求項1~13のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項15】
前記下部が、前記上部と反対側の平坦面を含む、請求項1~14のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項16】
前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動したときにユーザに警告するように構成されている警告モジュールをさらに備える、請求項1~15のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項17】
前記警告モジュールが、視覚的警告、音声警告、および/または触覚警告を提供するように構成されている、請求項16に記載の再構成デバイス。
【請求項18】
前記警告モジュールは、無線通信によって警告メッセージを送信する、請求項16に記載の再構成デバイス。
【請求項19】
前記上部が、ユーザが前記第1の容器および第2の容器のうちの少なくとも1つを見ることができるように構成されている少なくとも1つの窓を含む、請求項1~18のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項20】
前記第1の容器受容端部が第1のスパイクとして構成され、前記第2の容器受容端部が第2のスパイクとして構成されている、請求項1~19のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項21】
前記第1のスパイクおよび第2のスパイクは、各々デュアル内腔スパイクである、請求項20に記載の再構成デバイス。
【請求項22】
前記第2のスパイクが、前記第2のスパイクの穿刺方向に対してある角度で傾斜した流路の少なくとも1つの開放端部を含む、請求項20に記載の再構成デバイス。
【請求項23】
前記角度が約90度である、請求項22に記載の再構成デバイス。
【請求項24】
前記移送エンジンが、前記移送エンジンに空気を入れるように構成されている入口を含む、請求項20に記載の再構成デバイス。
【請求項25】
前記入口が疎水性フィルタとして構成されている、請求項24に記載の再構成デバイス。
【請求項26】
前記流体出口がルアー作動弁またはルアーである、請求項1~25のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項27】
前記第1の容器受容端部が前記第2の容器受容端部と一方向に流体連通している、請求項1~26のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項28】
前記上部が前記下部と摺動可能に係合している、請求項1~26のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項29】
前記上部が少なくとも1つの上部保持機構を含み、前記下部が少なくとも1つの下部保持機構を含み、前記上部保持機構および下部保持機構が、互いに係合して、前記上部を前記作動位置に保持するように構成されている、請求項1~28のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項30】
前記流体出口が、送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジング内に解放可能に保持される、請求項1~28のいずれかに記載の再構成デバイス。
【請求項31】
前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジングに堅固に取り付けられ、前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結された後、前記ハウジングに対して移動可能である、請求項30に記載の再構成デバイス。
【請求項32】
下部および前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置との間で前記下部に対して移動可能である、ハウジングと、
前記ハウジングの前記下部内に配置された移送エンジンであって、第1の容器受容端部が前記ハウジングの前記上部の方を向いている、移送エンジンと、
前記移送エンジンと流体連通する流体出口と
を備え、
前記上部が、第1の容器と係合するように構成され、それにより、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに前記第1の容器が前記第1の容器受容端部に向かって移動し、
前記上部が前記非作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが少なくとも部分的に妨げられ、前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが許容される、薬液送達デバイス。
【請求項33】
前記上部が切り欠きを含み、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記上部が前記ハウジング内の前記流体出口を少なくとも部分的に囲み、前記上部が前記作動位置にあるときときに前記切り欠きが前記流体出口を露出させる、請求項32に記載の薬液送達デバイス。
【請求項34】
前記下部が流体出口レセプタクルを有し、前記流体出口が前記流体出口レセプタクル内に配置され、前記上部を前記作動位置に移動させることは、前記切り欠きを前記流体出口レセプタクルと整列させ、前記流体出口を露出させる、請求項33に記載の薬液送達デバイス。
【請求項35】
前記流体出口に連結された可撓性リーシュをさらに備える、請求項32~34のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項36】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの下部に対して固定される、請求項32~34のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項37】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの前記下部に対して移動可能である、請求項32~34のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項38】
前記流体出口に取り付けられ、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記ハウジングの前記下部に連結されて、前記流体出口を前記ハウジングに保持するクリップをさらに備える、請求項37に記載の薬液送達デバイス。
【請求項39】
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記クリップが前記ハウジングの前記下部から取り外し可能であり、前記ハウジングに対する前記流体出口の移動を可能にする、請求項38に記載の薬液送達デバイス。
【請求項40】
前記流体出口の少なくとも一部分を覆うキャップをさらに備え、前記ハウジングに対する前記クリップの保持力は、前記流体出口に対する前記キャップの保持力よりも小さい、請求項38に記載の薬液送達デバイス。
【請求項41】
前記ハウジングの前記下部が、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記流体出口を前記ハウジングに保持するために、前記クリップの少なくとも一部分が受容されるスロットを含む、請求項38に記載の薬液送達デバイス。
【請求項42】
第2のクリップをさらに備える、請求項38に記載の薬液送達デバイス。
【請求項43】
前記流体出口が前記移送エンジンに対して移動可能である、請求項32~35または37~42のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項44】
前記上部が前記下部から離れる方向に延びる曲面を含む、請求項32~43のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項45】
前記下部が前記上部と反対側の平坦面を含む、請求項32~44のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項46】
前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動したときにユーザに警告するように構成されている警告モジュールをさらに備える、請求項32~45のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項47】
前記警告モジュールが、視覚的警告、音声警告、および/または触覚警告を提供するように構成されている、請求項46に記載の薬液送達デバイス。
【請求項48】
前記警告モジュールが、無線通信によって警告メッセージを送信する、請求項46に記載の薬液送達デバイス。
【請求項49】
前記上部が、ユーザが前記第1の容器を見ることができるように構成されている少なくとも1つの窓を含む、請求項32~48のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項50】
前記第1の容器受容端部が、第1のスパイクとして構成されている、請求項32~49のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項51】
前記第1のスパイクがデュアル内腔スパイクである、請求項50に記載の薬液送達デバイス。
【請求項52】
前記第1のスパイクが、前記第1のスパイクの穿刺方向に対してある角度で傾斜した流路の少なくとも1つの開放端部を含む、請求項50に記載の薬液送達デバイス。
【請求項53】
前記角度が約90度である、請求項52に記載の薬液送達デバイス。
【請求項54】
前記移送エンジンが、前記移送エンジンに空気を入れるように構成されている入口を含む、請求項50に記載の薬液送達デバイス。
【請求項55】
前記入口が疎水性フィルタとして構成されている、請求項54に記載の薬液送達デバイス。
【請求項56】
前記流体出口が、ルアー作動弁またはルアーである、請求項32~55のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項57】
前記上部が前記下部と摺動可能に係合している、請求項32~56のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項58】
前記上部が少なくとも1つの上部保持機構を含み、前記下部が少なくとも1つの下部保持機構を含み、前記上部保持機構および下部保持機構が、互いに係合して、前記上部を前記作動位置に保持するように構成されている、請求項32~57のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項59】
送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで前記流体出口が前記ハウジング内に解放可能に保持される、請求項32~57のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
【請求項60】
前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジングに堅固に取り付けられ、前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結された後、前記ハウジングに対して移動可能である、請求項59に記載の薬液送達デバイス。
【請求項61】
前記上部が単一の容器のみと係合するように構成されている、請求項32に記載の薬液送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年3月5日出願の、米国仮出願第62/985,797号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
開示される実施形態は、再構成デバイスなどの薬液送達デバイス、及び関連する使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
薬液は、様々な方法で患者に投与される。これらの従来の方法は、典型的には、シリンジによる注射、摂取、または注入ポンプ及び針による送達を含む。制御された量の薬液が処方され、これらの方法の1つ以上によって送達される。
【0004】
いくつかの場合、製剤は、脱水されたまたはそうでなければ未構成の形態、例えば凍結乾燥された形態で製造される。すなわち、薬剤は、患者に投与する前に、水または別の再構成流体と合わせ、混合された乾燥材料として保存及び包装することができる。そのような場合、所定量の薬剤及び、多くの場合、注射用の滅菌水が、患者または他の医療提供者が投与直前に組み合わせるために提供される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態では、薬液を患者に投与するためのシステム及び方法が提供される。具体的には、乾燥(例えば、粉末)製剤の単純化された再構成を可能にする再構成システムが提供される。いくつかの実施形態では、システムは、液体医薬品の単純化されたアクセスを可能にする。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、第1のスパイク内に配置された第1の開放端部を含む第1の流路と、空気入口を含む反対側の端部とを含む。いくつかの実施形態では、デバイスは、第1のスパイク内に配置された第2の開放端部及び第2のスパイク内に配置された第3の開放端部を有する第2の流路も含む。いくつかの実施形態では、弁は、第2の開放端部と第3の開放端部の間の第2の流路内に配置される。いくつかの実施形態では、第3の流路は、第2のスパイク内に配置された第4の開放端部と、流体出口を含む反対側の端部とを含む。したがって、いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の容器(例えば、滅菌水を含む)から第2の容器(例えば、再構成のための薬剤を含む)への流体伝送を可能にする2つの相互接続されたデュアル内腔スパイクを含む。いくつかの実施形態では、流体出口はルアーロック弁を含んでもよく、それにより、シリンジを流体出口に流体接続することができ、再構成された薬液をデバイスから引き出すことができる。いくつかの実施形態では、粉末薬剤を含む容器は、低圧またはゼロ圧力の真空を含むように構成されてもよく、それにより、滅菌水または別の容器からの別の流体を、手動で圧力またはポンピングを加えることなく、薬剤を含む容器に押し込むことができる。いくつかの実施形態では、薬剤含有容器と流体含有容器の間の圧力差は、流体含有容器からの流体が薬剤含有容器に排出されるのに十分な大きさであり、それによって薬剤を攪拌して再構成を容易にすることができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、上部及び下部を有するハウジングを含んでもよく、下部は、上部に摺動可能に受容される。いくつかの実施形態では、上部は、少なくとも2つの容器を保持するように構成することができ、下部は、少なくとも2つの容器の各々に対して少なくとも1つのスパイクを含むことができる。いくつかの実施形態では、上部は、少なくとも2つの容器を少なくとも部分的に囲み、それらを下部のスパイクから離して選択的に保持するように構成することができる。いくつかの実施形態では、上部は、上部が第1の非作動位置から第2の作動位置まで摺動するときに、少なくとも2つの容器に力を加えるようにも構成されてもよい。いくつかの実施形態では、上部が作動位置に移動するとき、少なくとも2つの容器は、その容器に関連付けられたスパイク(複数可)によって穿刺されてもよい。いくつかの実施形態では、容器は、穿刺されると流体連通することができ、それにより、一方の容器からの流体は他方の容器に流れることができる。いくつかの実施形態では、第1の容器は真空下にあってもよく、それにより、2つの容器間の圧力差の結果として、第2の容器からの流体が第1の容器に押し込まれる。
【0007】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、第1の開放端部及び入口を有する第1の流路と、第2の開放端部及び第3の開放端部を有する第2の流路と、第1の容器受容端部を画定する第1の開放端部及び第2の開放端部と、第2の開放端部と第3の開放端部との間の第2の流路に沿って配置された弁と、第4の開放端部及び出口を有し、第3の開放端部と第4の開放端部は第2の容器受容端部を画定する、第3の流路と、を含む。第1の容器受容端部と第2の容器受容端部は、同じ方向を向いている。
【0008】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、下部及び下部と摺動可能に係合する上部を有するハウジングと、非作動位置と作動位置の間で下部に対して移動可能である上部と、ハウジングの下部内に配置され、第1の容器受容端部と第2の容器受容端部がハウジングの上部の方に向いている移送エンジンと、を含む。再構成デバイスは、移送エンジンの第2の容器受容端部と流体連通する流体出口も含む。上部は、上部が非作動位置から作動位置に移動するときに、第1の容器と第2の容器がそれぞれ第1の容器受容端部と第2の容器受容端部に向かって移動するように、第1の容器と第2の容器と係合する。上部が非作動位置にあるとき、流体出口への物理的アクセスは少なくとも部分的に妨げられ、上部が作動位置にあるとき、流体出口への物理的アクセスは許可される。
【0009】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、下部及び下部と摺動可能に係合する上部とを有するハウジングを含み、上部は、非作動位置と作動位置との間で下部に対して移動可能である。再構成デバイスは、ハウジングの下部内に配置された移送エンジンも含み、第1の容器受容端部と第2の容器受容端部はハウジングの上部の方に向いており、移送エンジンと下部は別個の構成要素である。再構成デバイスは、移送エンジンの第2の容器受容端部と流体連通する流体出口も含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、第1の部分及び第1の部分と移動可動に係合する第2の部分を有するハウジングと、非作動構成と作動構成の間で互いに対して移動可能である第1及び第2の部分と、ハウジングの第2の部分に連結された第1のスパイクと、ハウジングの第1の部分に連結され、第1の容器の肩部を少なくとも部分的に囲んで、第1の容器を第1のスパイクに対して保持するように構成された第1のリングと、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、下部及び下部と移動可能に係合する上部を有するハウジングと、非作動位置と作動位置との間で下部に対して移動可能である上部と、上部が作動位置にあるときにハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口と、上部の非作動位置で少なくとも部分的に妨げられたマーカであって、マーカは上部の作動位置でアクセス可能であるマーカと、を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、下部及び下部と移動可能に係合する上部を有するハウジングと、非作動位置と作動位置の間で下部に対して移動可能である上部と、上部が作動位置にあるときにハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口と、少なくとも1つの通信プロトコルを介してメッセージを送信するように構成された通信モジュールと、上部が非作動位置から作動位置に移動したときに通信モジュールを起動するように構成されたトリガと、を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、薬液を含む入口容器を有する入口アダプタと、入口容器を穿刺するように構成され、入口容器から薬液を受け取るように構成された入口スパイクと、空気入口と、入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、入口アダプタカップリングと、を含む。薬液送達デバイスは、薬液または薬用固体を含む中間容器を有する中間アダプタと、中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクと、中間スパイクに流体接続され、入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、中間スパイクに流体接続する第2の中間流体チャネルと、中間アダプタを入口アダプタに解放可能に取付けるために入口アダプタカップリングに接続するよう構成された第1の中間アダプタカップリングと、第2の中間アダプタカップリングと、も含む。薬液送達デバイスは、薬用固体を含む出口容器を有する出口アダプタと、出口容器を穿刺するように構成された出口スパイク、出口スパイクに流体接続され、第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、出口スパイクに流体接続された出口と、出口アダプタを中間アダプタに解放可能に取り付けるために第2の中間アダプタカップリングに接続するように構成された出口アダプタカップリングと、も含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、入口容器を穿刺するように構成された入口スパイクを有する入口アダプタと、空気入口と、入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、入口アダプタ流体チャネルから離間した入口アダプタカップリングと、を含む。薬液送達デバイスは、中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクを有する中間アダプタと、中間スパイクに流体接続され、入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、中間スパイクに流体接続された第2の中間流体チャネルと、中間アダプタを入口アダプタと解放可能にインターロックするために入口アダプタカップリングに受容されるように構成された第1の中間アダプタカップリングと、も含み、第1の中間アダプタカップリングと第2の中間カップリングは、第1の中間流体チャネルと第2の中間流体チャネルから離間している。薬液送達デバイスは、出口容器を穿刺するように構成された出口スパイクを有する出口アダプタと、出口スパイクに流体接続され、第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、出口スパイクに流体接続された出口と、出口アダプタを中間アダプタに解放可能にインターロックするために第2の中間アダプタカップリングに受容されるように構成され、出口アダプタ流体チャネルから離間された出口アダプタカップリングと、も含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、下部及び下部と摺動可能に係合する上部を有するハウジングを含み、上部は、非作動位置と作動位置の間で下部に対して移動可能である。薬液送達デバイスは、ハウジングの下部内に配置され、第1の容器受容端部がハウジングの上部の方を向いている移送エンジンと、移送エンジンと流体連通する流体出口と、を含み得る。上部は、第1の容器と係合するように構成することができ、それにより、上部が非作動位置から作動位置に移動するときに第1の容器は第1の容器受容端部に向かって移動する。流体出口への物理的アクセスは、上部が非作動位置にあるとき、少なくとも部分的に妨げられることがある。上部が作動位置にあるとき、流体出口への物理的なアクセスが許容され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、入口容器を穿刺するように構成された入口スパイクと、空気入口と、入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、を有する入口アダプタを含む。薬液送達デバイスは、中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクと、中間スパイクに流体接続され、入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、中間スパイクに流体接続された第2の中間流体チャネルと、を有する中間アダプタも含んでもよい。薬液送達デバイスは、出口容器を穿刺するように構成された出口スパイクと、出口スパイクに流体接続され、第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、出口スパイクに流体接続された出口と、を有する出口アダプタも含んでもよい。薬液送達デバイスは、アダプタプレートも含んでもよい。入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタは、アダプタプレートに連結するように構成され得る。
【0017】
本開示はこの点に限定されないため、前述の概念、及び以下で説明する追加の概念は、任意の適切な組み合わせで構成され得ることを理解されたい。さらに、本開示の他の利点及び新規な機構が、添付の図面と併せて考察すると、様々な非限定的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
第1の開放端部及び入口を有する第1の流路と、
第2の開放端部及び第3の開放端部を有する第2の流路であって、前記第1の開放端部
及び前記第2の開放端部が第1の容器受容端部を画定する前記第2の流路と、
前記第2の開放端部と前記第3の開放端部との間の前記第2の流路に沿って配置された弁と、
第4の開放端部及び出口を有する第3の流路であって、前記第3の開放端部及び前記第4の開放端部が第2の容器受容端部を画定する前記第3の流路と、を備え、
前記第1の容器受容端部と第2の容器受容端部が、同じ方向を向いている、
再構成デバイス。
(項目2)
前記入口が空気フィルタを含む、項目1に記載の再構成デバイス。
(項目3)
前記空気フィルタが疎水性空気フィルタである、項目2に記載の再構成デバイス。
(項目4)
前記弁が、流体が前記第2の開放端部から前記第3の開放端部に向かって流れることを可能にするように構成された一方向弁である、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目5)
前記出口がルアー作動弁である、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目6)
前記出口がルアーを備える、項目1、2、3、または4に記載の再構成デバイス。
(項目7)
前記第1の流路の少なくとも一部分が、前記第2の流路の少なくとも一部分と平行に延びる、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目8)
前記第2の流路の少なくとも一部分が、前記第3の流路の少なくとも一部分と平行に延びる、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目9)
第1のスパイクをさらに備え、前記第1の開放端部から延びる前記第1の流路の一部分が前記第1のスパイクの第1の内腔を形成し、前記第2の開放端部から延びる前記第2の流路の一部分が前記第1のスパイクの第2の内腔を形成する、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目10)
第2のスパイクをさらに備え、前記第3の開放端部から延びる前記第2の流路の一部分が前記第2のスパイクの第1の内腔を形成し、前記第4の開放端部から延びる前記第3の流路の一部分が前記第2のスパイクの第2の内腔を形成する、項目9に記載の再構成デバイス。
(項目11)
前記第3の開放端部が、前記第2のスパイクの穿刺方向に対してある角度で傾斜している、項目10に記載の再構成デバイス。
(項目12)
前記角度が約90度である、項目11に記載の再構成デバイス。
(項目13)
前記第1、第2、及び第3の流路の各々の一部分が同一平面上にある、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目14)
前記第3の流路に配置されたフィルタをさらに備える、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目15)
前記第1の開放端部及び第2の開放端部に流体接続された第1の容器をさらに備え、前記第1の容器は流体を収容する、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイ
ス。
(項目16)
前記流体が注射用滅菌水である、項目15に記載の再構成デバイス。
(項目17)
前記第3の開放端部及び第4の開放端部に流体接続された第2の容器をさらに備え、前記第2の容器が医薬品を収容する、項目15に記載の再構成デバイス。
(項目18)
前記第2の容器が真空を含み、それにより、前記第1の容器内の前記流体が前記第2の容器の内部の圧力よりも高い圧力であり、前記流体が前記第1の容器から前記第2の容器に流れるように促される、項目17に記載の再構成デバイス。
(項目19)
前記デバイスの全長の前記デバイスの全幅に対する比が3~5の間である、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目20)
前記第1の流路が、長手方向軸を横切って鏡映されて前記第2の流路の一部分を形成する部分を含む、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目21)
前記第2の流路が、前記長手方向軸を横切って鏡映されて前記第3の流路を形成する部分を含む、項目20に記載の再構成デバイス。
(項目22)
前記入口が前記出口に隣接して配置される、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目23)
前記第3の流路が、少なくとも部分的に可撓性チューブで形成される、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目24)
前記出口が、前記第1の容器受容端部及び前記第2の容器受容端部に対して移動可能である、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目25)
前記第3の流路に配置されたフィルタチャンバをさらに備え、前記第1の容器受容端部及び第2の容器受容端部が、前記第1及び第2の流路の第1の側に配置され、前記フィルタチャンバが、前記第1及び第2の流路の反対側の第2の側に配置される、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目26)
前記第1の流路が第1のハウジング内に配置され、前記第3の流路が第2のハウジング内に配置され、前記第2の流路が前記第1のハウジングと前記第2のハウジングの間に延びるチューブ内に少なくとも部分的に配置される、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目27)
前記第3の流路に配置されたフィルタチャンバをさらに備え、前記第1の容器受容端部及び第2の容器受容端部が、前記第1及び第2の流路の第1の側に配置され、前記フィルタチャンバが、前記第1及び第2の流路の反対側の第2の側に配置される、項目26に記載の再構成デバイス。
(項目28)
前記チューブが可撓性である、項目26に記載の再構成デバイス。
(項目29)
前記チューブが湾曲している、項目26に記載の再構成デバイス。
(項目30)
前記第1のハウジングが前記第2のハウジングに取り付けられている、項目26に記載の再構成デバイス。
(項目31)
前記第1のハウジング及び前記第2のハウジングが、くぼみ内に受容される突出部を備えるインターロック配置を介して取り付けられる、項目30に記載の再構成デバイス。
(項目32)
前記第3の流路が成形チャネルを備える、項目1または先行項目のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目33)
前記第3の流路がハイポチューブを含む、項目1~31のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目34)
前記第1のスパイクの少なくとも一部分を覆うシースをさらに備える、項目9に記載の再構成デバイス。
(項目35)
下部及び前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置との間で前記下部に対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記下部内に配置され、第1の容器受容端部と第2の容器受容端部が前記ハウジングの前記上部の方を向いている移送エンジンと、
前記移送エンジンの前記第2の容器受容端部と流体連通する流体出口と、を備え、
前記上部が、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに、第1の容器及び第2の容器に係合するように構成され、それにより、前記第1の容器及び第2の容器がそれぞれ前記第1の容器受容端部と前記第2の容器受容端部に向かって移動し、
前記上部が前記非作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが少なくとも部分的に妨げられ、前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが許容される、
再構成デバイス。
(項目36)
前記上部が切り欠きを含み、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記上部が前記ハウジング内の前記流体出口を少なくとも部分的に取り囲み、前記上部が前記作動位置にあるときに前記切り欠きが前記流体出口を露出させる、項目35に記載の再構成デバイス。(項目37)
前記下部が流体出口レセプタクルを有し、前記流体出口が前記流体出口レセプタクル内に配置され、前記上部を前記作動位置に移動させると、前記切り欠きが前記流体出口レセプタクルと整列し、前記流体出口が露出する、項目36に記載の再構成デバイス。
(項目38)
前記流体出口に連結された可撓性リーシュをさらに備える、項目35~37のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目39)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの下部に対して固定される、項目35~37のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目40)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの前記下部に対して可動である、項目35~37のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目41)
前記流体出口が、可撓性チューブによって前記第2の容器受容端部に接続される、項目40に記載の再構成デバイス。
(項目42)
前記流体出口に取り付けられ、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記ハウジングの前記下部に連結されて、前記流体出口を前記ハウジングに保持するクリップをさらに備える、項目40に記載の再構成デバイス。
(項目43)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記クリップが前記ハウジングの前記下部から取り外し可能であり、前記ハウジングに対する前記流体出口の移動を可能にする、項目42に記載の再構成デバイス。
(項目44)
前記流体出口の少なくとも一部分を覆うキャップをさらに備え、前記ハウジングに対する前記クリップの保持力は、前記流体出口に対する前記キャップの保持力よりも小さい、項目42に記載の再構成デバイス。
(項目45)
前記ハウジングの前記下部が、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記流体出口を前記ハウジングに保持するために、前記クリップの少なくとも一部分が受容されるスロットを含む、項目42に記載の再構成デバイス。
(項目46)
第2のクリップをさらに備える、項目42に記載の再構成デバイス。
(項目47)
前記流体出口が前記移送エンジンに対して移動可能である、項目35~38または40~46のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目48)
前記上部が、前記下部から離れる方向に延びる曲面を含む、項目35~47のいずかに記載の再構成デバイス。
(項目49)
前記下部が、前記上部に反対側の平坦面を含む、項目35~48のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目50)
前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動したときにユーザに警告するように構成された警告モジュールをさらに備える、項目35~49のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目51)
前記警告モジュールが、視覚的警告、音声警告、及び/または触覚警告を提供するように構成された、項目50に記載の再構成デバイス。
(項目52)
前記警告モジュールは、無線通信によって警告メッセージを送信する、項目50に記載の再構成デバイス。
(項目53)
前記上部が、ユーザが前記第1の容器と第2の容器のうちの少なくとも1つを見ることができるように構成された少なくとも1つの窓を含む、項目35~52のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目54)
前記第1の容器受容端部が第1のスパイクとして構成され、前記第2の容器受容端部が第2のスパイクとして構成される、項目35~53のいずれかに記載の再構成デバイス。(項目55)
前記第1のスパイクと第2のスパイクは、各々デュアル内腔スパイクである、項目54に記載の再構成デバイス。
(項目56)
前記第2のスパイクが、前記第2のスパイクの穿刺方向に対してある角度で傾斜した流路の少なくとも1つの開放端部を含む、項目54に記載の再構成デバイス。
(項目57)
前記角度が約90度である、項目56に記載の再構成デバイス。
(項目58)
前記移送エンジンが、前記移送エンジンに空気を入れるように構成された入口を含む、項目54に記載の再構成デバイス。
(項目59)
前記入口が疎水性フィルタとして構成される、項目58に記載の再構成デバイス。
(項目60)
前記流体出口がルアー作動弁またはルアーである、項目35~59のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目61)
前記第1の容器受容端部が前記第2の容器受容端部と一方向に流体連通している、項目35~60のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目62)
前記上部が前記下部と摺動可能に係合している、項目35~60のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目63)
前記上部が少なくとも1つの上部保持機構を含み、前記下部が少なくとも1つの下部保持機構を含み、前記上部保持機構と下部保持機構が互いに係合して、前記上部を前記作動位置に保持するように構成される、項目35~62のいずれかに記載の再構成デバイス。(項目64)
前記流体出口が、送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジング内に解放可能に保持される、項目35~62のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目65)
前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジングに堅固に取り付けられ、前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結された後、前記ハウジングに対して移動可能である、項目64に記載の再構成デバイス。
(項目66)
下部及び前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置の間で前記下部に対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記下部内に配置され、第1の容器受容端部及び第2の容器受容端部が前記ハウジングの前記上部の方を向いている移送エンジンであって、前記移送エンジンと下部は別個の構成要素である前記移送エンジンと、
前記移送エンジンの前記第2の容器受容端部と流体連通する流体出口と、
を備える、再構成デバイス。
(項目67)
前記移送エンジンは、保持機構によって前記下部に保持される、項目66に記載の再構成デバイス。
(項目68)
前記保持機構が、機械的ファスナ、スナップ嵌めタブ、及び接着剤の群から選択される少なくとも1つを含む、項目67に記載の再構成デバイス。
(項目69)
前記第1の容器受容端部が第1のスパイクとして構成され、前記第2の容器受容端部が第2のスパイクとして構成される、項目66~68のいずれかに記載の再構成デバイス。(項目70)
前記第1のスパイクと第2のスパイクが、各々デュアル内腔スパイクである、項目69に記載の再構成デバイス。
(項目71)
前記移送エンジンが、前記移送エンジンに空気を入れるように構成された入口を含む、項目69に記載の再構成デバイス。
(項目72)
前記入口が疎水性フィルタとして構成される、項目71に記載の再構成デバイス。
(項目73)
前記流体出口がルアー作動弁またはルアーである、項目66~72のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目74)
前記上部が前記下部と摺動可能に係合している、項目66~73のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目75)
前記上部が少なくとも1つの上部保持機構を含み、前記下部が少なくとも1つの下部保持機構を含み、前記上部保持機構と下部保持機構が互いに係合して、前記上部を前記作動位置に保持するように構成される、項目66~74のいずれかに記載の再構成デバイス。(項目76)
前記流体出口が、送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジング内に解放可能に保持される、項目66~75のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目77)
前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジングに堅固に取り付けられ、前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結された後、前記ハウジングに対して移動可能である、項目76に記載の再構成デバイス。
(項目78)
第1の部分と、前記第1の部分と可動係合する第2の部分とを有するハウジングであって、前記第1及び第2の部分は、非作動構成と作動構成との間で互いに対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記第2の部分に連結された第1のスパイクと、
前記ハウジングの前記第1の部分に連結され、第1の容器の肩部を少なくとも部分的に囲んで、前記第1のスパイクに対して前記第1の容器を保持するように構成された、第1のリングと、
を備える、再構成デバイス。
(項目79)
前記第1のリングが、第1の直径から第2のより小さい直径に移行する内面を有して、前記第1の容器の前記肩部のプロファイルを収容する、項目78に記載の再構成デバイス。
(項目80)
前記第1のリングに連結され、前記第1の容器の前記肩部を受容するように構成された内側接触部をさらに備え、前記第1のリングが前記内側接触部よりも大きな剛性を有する、項目78に記載の再構成デバイス。
(項目81)
前記内側接触部がガスケットを備える、項目80に記載の再構成デバイス。
(項目82)
前記リングが溝を有する内面を含み、前記ガスケットが前記溝内に着座する、項目81に記載の再構成デバイス。
(項目83)
前記内側接触部が成形ナブを含む、項目80に記載の再構成デバイス。
(項目84)
前記ハウジングの前記第2の部分に連結された第2のスパイクをさらに備え、前記第1及び第2のスパイクが同じ方向を向いている、項目78~83のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目85)
前記ハウジングの前記第1の部分に連結され、第2の容器の肩部を少なくとも部分的に囲んで前記第2のスパイクに対して前記第2の容器を保持するにように構成された第2のリングをさらに備える、項目82に記載の再構成デバイス。
(項目86)
前記ハウジングの前記第1の部分に連結され、前記第1の容器の底部に接触するように構成されたプラットフォームをさらに備え、前記第1の部分を前記第2の部分に向けて前記非作動構成から前記作動構成に動かすことが、前記プラットフォームを前記第1の容器
の前記底部に押し付けて前記第1の容器を前記第1のスパイクに向けて移動させる、項目78~85のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目87)
前記ハウジングの前記第1の部分に連結され、前記ハウジングの前記第2の部分に向かって延びる複数のアームをさらに備え、前記複数のアームは、前記第1の容器の底部を少なくとも部分的に囲むように構成される、項目78~86のいずれかに記載の再構成デバイス。
(項目88)
前記複数のアームに連結され、前記複数のアームによって少なくとも部分的に囲まれるガスケットをさらに備える、項目87に記載の再構成デバイス。
(項目89)
前記第1のリングが、前記第1の部分に固定され、それにより、前記第1のリングが前記第1の部分の移動と共に移動する、項目78に記載の再構成デバイス。
(項目90)
下部及び前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置の間で前記下部に対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記ハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口と、
前記上部の前記非作動位置では少なくとも部分的に妨げられるマーカであって、前記マーカが前記上部の前記作動位置でアクセス可能である、前記マーカと、
を備える、薬液送達デバイス。
(項目91)
前記マーカがQRコード(登録商標)である、項目90に記載の薬液送達デバイス。
(項目92)
前記QRコード(登録商標)が、遠隔デバイスによって読み取り可能な情報を含む、項目91に記載の薬液送達デバイス。
(項目93)
前記情報が、投与量及び薬剤識別の群から選択された少なくとも1つを含む、項目92に記載の薬液送達デバイス。
(項目94)
前記遠隔デバイスがスマートフォンである、項目92に記載の薬液送達デバイス。
(項目95)
前記マーカが近接場通信タグである、項目90に記載の薬液送達デバイス。
(項目96)
前記マーカが無線周波数識別タグである、項目95に記載の薬液送達デバイス。
(項目97)
前記上部がマーカ窓を含み、前記非作動位置の前記上部が前記ハウジング内の前記マーカを囲み、前記マーカ窓は、前記上部が前記作動位置にある前記マーカを露出させる、項目90~96のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目98)
前記非作動位置の前記上部が前記マーカの少なくとも一部分を覆い、前記作動位置の前記上部が前記マーカを露出させる、項目90~96のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目99)
前記上部の不透明部分が、前記マーカの少なくとも一部分を隠して、前記マーカを少なくとも部分的に妨げる、項目90~96のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目100)
前記上部が前記作動位置にある状態で、前記上部の透明部分が前記マーカと整列している、項目99に記載の薬液送達デバイス。
(項目101)
下部及び前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置の間で前記下部に対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記ハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口と、
少なくとも1つの通信プロトコルを介してメッセージを送信するように構成された通信モジュールと、
前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に動かされたときに前記通信モジュールを作動させるように構成されたトリガと、
を備える、薬液送達デバイス。
(項目102)
前記トリガが、前記上部によって第1のスイッチ位置から第2のスイッチ位置に動かされるように構成されたスイッチである、項目101に記載の薬液送達デバイス。
(項目103)
前記トリガが、前記下部に配置されたホール効果センサを含み、前記トリガが、前記上部に配置された磁石を含む、項目101に記載の薬液送達デバイス。
(項目104)
前記トリガが、前記上部を前記作動位置に移動させるために前記上部に加えられる圧力を検出するように構成された圧力センサを含み、前記トリガが、前記上部に加えられる閾値圧力が前記圧力センサによって検出されるとき、前記通信モジュールを起動するように構成される、項目101に記載の薬液送達デバイス。
(項目105)
前記トリガが、前記下部に配置された光ビーム送信機及び光ビーム受信機を含み、前記光ビーム送信機が、前記光ビーム受信機によって受信された光ビームを放射するように構成され、前記上部が、前記作動位置で前記光ビームを物理的にブロックするように構成される、項目101に記載の薬液送達デバイス。
(項目106)
前記少なくとも1つの通信プロトコルがBluetooth(登録商標)を含む、項目101~105のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目107)
前記通信モジュールに情報を提供するように構成されたセンサをさらに備える、項目101~106のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目108)
前記センサが、前記通信モジュールに温度情報を提供するように構成された温度センサである、項目107に記載の薬液送達デバイス。
(項目109)
前記センサが、前記通信モジュールに運動情報を提供するように構成された加速度計である、項目107に記載の薬液送達デバイス。
(項目110)
前記トリガが、前記通信モジュールを電源に接続するように構成される、項目101~109のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目111)
前記通信モジュールが、投与量及び薬剤識別の群から選択される少なくとも1つを含むメッセージを送信するように構成される、項目101~110のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目112)
前記非作動位置にある前記上部が、前記流体出口への物理的アクセスを少なくとも部分的に妨げ、前記作動位置にある前記上部が、前記流体出口への物理的アクセスを許容するように構成される、項目90または101に記載の薬液送達デバイス。
(項目113)
前記上部が切り欠きを含み、前記非作動位置における前記上部が少なくとも部分的に前
記ハウジング内の前記流体出口を囲み、前記上部が前記作動位置にある状態で、前記切り欠きが前記流体出口を露出させる、項目112に記載の薬液送達デバイス。
(項目114)
前記容器と、
前記流体出口に流体接続され、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに前記容器を穿刺するように構成される、
ように構成される、第1のスパイクと、
をさらに備える、項目90または101に記載の薬液送達デバイス。
(項目115)
前記容器が第1の容器であり、前記薬液送達デバイスが、
第2の容器と、
前記第1のスパイクに流体接続され、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに前記第2の容器を穿刺するように構成される、
ように構成される第2のスパイクと、をさらに備える、項目114に記載の薬液送達デバイス。
(項目116)
前記第1の容器が凍結乾燥固体を含み、前記第2の容器が薬液を含み、前記上部が、前記薬液が前記作動位置で前記凍結乾燥固体を溶解できるように構成される、項目115に記載の薬液送達デバイス。
(項目117)
薬液を含む入口容器と、
前記入口容器を穿刺するように構成された入口スパイクであって、前記入口スパイクが前記入口容器から前記薬液を受け取るように構成された、前記入口スパイクと、
空気入口と、
前記入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、
入口アダプタカップリングと、を含む入口アダプタと、
薬液または薬用固体を含む中間容器と、
前記中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクと、
前記中間スパイクに流体接続され、前記入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、
前記中間スパイクに流体接続された第2の中間流体チャネルと、
前記中間アダプタを前記入口アダプタに解放可能に取り付けるために前記入口アダプタカップリングに接続するように構成された第1の中間アダプタカップリングと、
第2の中間アダプタカップリングと、を含む中間アダプタと、
薬用固体を含む出口容器と、
前記出口容器を穿刺するように構成された出口スパイクと、
前記出口スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、
前記出口スパイクに流体接続された出口と、
前記出口アダプタを前記中間アダプタに解放可能に取り付けるために前記第2の中間アダプタカップリングに接続するように構成された出口アダプタカップリングと、を含む出口アダプタと、
を備える、薬液送達デバイス。
(項目118)
前記出口アダプタカップリングが、前記入口アダプタカップリングに接続して、前記出口アダプタを前記入口アダプタに解放可能に取り付けるように構成される、項目117に記載の薬液送達デバイス。
(項目119)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記中間容器が第1の中間容器であり、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器と、
前記第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記第2の中間アダプタカップリングに接続して、前記第1の中間アダプタを前記第2の中間アダプタに直列構成で解放可能に取り付けるように構成された第3の中間アダプタカップリングと、
前記出口アダプタカップリングに接続して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタに直列構成で解放可能に取り付けるように構成された第4の中間アダプタカップリングと、を含む第2の中間アダプタをさらに備える、項目117に記載の薬液送達デバイス。(項目120)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記中間容器が第1の中間容器であり、前記入口アダプタが第2の入口アダプタカップリングを含み、前記出口アダプタが第2の出口アダプタカップリングを含み、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器と、
前記第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記第2の中間アダプタカップリングに接続して、前記入口アダプタを前記第2の中間アダプタに並列構成で解放可能に取り付けるように構成された第3の中間アダプタカップリングと、
前記第2の出口アダプタカップリングに接続して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタに並列構成で解放可能に取り付けるように構成された第4の中間アダプタカップリングと、を含む、第2の中間アダプタをさらに備える、項目117に記載の薬液送達デバイス。
(項目121)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記中間容器が第1の中間容器であり、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器と、
前記第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、第3の中間流体チャネルと、
記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記入口アダプタカップリングに接続して、前記入口アダプタを前記第2の中間アダプタに並列構成で解放可能に取り付けるように構成された第3の中間アダプタカップリングであって、前記入口アダプタカップリングが、前記第1の中間アダプタカップリングと前記第3の中間アダプタカップリングの両方に同時に接続するように構成された、前記第3の中間アダプタカップリングと、
前記出口アダプタカップリングに接続して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタに並列構成で解放可能に取り付けるように構成された第4の中間アダプタカップリングであって、前記出口アダプタカップリングが、前記第2の中間アダプタカップリングと前記第4の中間アダプタカップリングの両方に同時に接続するように構成された、前記第4
の中間アダプタカップリングと、を含む第2の中間アダプタをさらに備える、項目117に記載の薬液送達デバイス。
(項目122)
入口容器を穿刺するように構成された入口スパイクと、
空気入口と、
前記入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、
前記入口アダプタ流体チャネルから離間した入口アダプタカップリングと、を含む入口アダプタと、
中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクと、
前記中間スパイクに流体接続されて、前記入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、
前記中間スパイクに流体接続された第2の中間流体チャネルと、
前記中間アダプタを前記入口アダプタに解放可能にインターロックするために前記入口アダに構成プタカップリングに連結するようされた第1の中間アダプタカップリングと、
第2の中間アダプタカップリングと、を含む中間アダプタであって、前記第1の中間アダプタカップリングと第2の中間カップリングは、前記第1の中間流体チャネルと前記第2の中間流体チャネルから離間している、前記中間アダプタと、
出口容器を穿刺するように構成された出口スパイクと、
前記出口スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、
前記出口スパイクに流体接続された出口と、
前記第2の中間アダプタカップリングと連結して、前記出口アダプタを前記中間アダプタと解放可能にインターロックするように構成された出口アダプタカップリングであって、前記出口アダプタカップリングが前記出口アダプタ流体チャネルから離間している、前記出口アダプタカップリングと、を含む出口アダプタと、
を備えた、薬液送達デバイス。
(項目123)
前記出口アダプタカップリングが、前記入口アダプタカップリングに接続して、前記出口アダプタを前記入口アダプタに解放可能にインターロックするように構成される、項目122に記載の薬液送達デバイス。
(項目124)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、前記中間アダプタの反対側に配置される、項目117または122に記載の薬液送達デバイス。
(項目125)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、互いに対して斜めの角度で配向されている、項目117または122に記載の薬液送達デバイス。
(項目126)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、互いに対して鋭角に配向されている、項目117または122に記載の薬液送達デバイス。(項目127)
前記入口アダプタ流体チャネルと前記第1の中間流体チャネルとを流体接続するように構成された第1のチューブと、
前記第2の中間流体チャネルと前記出口アダプタ流体チャネルとを流体接続するように構成された第2のチューブと、をさらに含む、項目117または122に記載の薬液送達デバイス。
(項目128)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパ
イクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記第2の中間アダプタカップリングに受容されて、前記第1の中間アダプタを前記第2の中間アダプタに直列構成で解放可能にインターロックするように構成された第3の中間アダプタカップリングと、
前記出口アダプタカップリングを受容して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタに直列構成で解放可能にインターロックするように構成された第4の中間アダプタカップリングと、を含む第2の中間アダプタをさらに備える、項目122に記載の薬液送達デバイス。
(項目129)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記入口アダプタが第2の入口アダプタカップリングを含み、前記出口アダプタが第2の出口アダプタカップリングを含み、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記入口流体チャネルに流体接続するように構成された、第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記第2の中間アダプタカップリングに受容されて、前記第1の中間アダプタを前記第2の中間アダプタに並列構成で解放可能にインターロックするように構成された第3の中間アダプタカップリングと、
前記第2の出口アダプタカップリングを受容して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタに並列構成で解放可能にインターロックするように構成された第4の中間アダプタカップリングと、を含む第2の中間アダプタをさらに備える、項目122に記載の薬液送達デバイス。
(項目130)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記薬液送達デバイスが、
薬液または薬用固体を含む第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記入口流体チャネルに流体接続するように構成された、第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、
前記入口アダプタカップリングに受容されて、前記入口アダプタを前記第2中間アダプタに並列構成で解放可能にインターロックするように構成された第3の中間アダプタカップリングであって、前記入口アダプタカップリングが、前記第1の中間アダプタカップリングと前記第3の中間アダプタカップリングの両方を同時に受容するように構成される、前記第3の中間アダプタカップリングと、
前記出口アダプタカップリングを受容して、前記第2の中間アダプタを前記出口アダプタと並列構成で解放可能にインターロックするように構成された第4の中間アダプタカップリングであって、前記出口アダプタカップリングが、前記第2の中間アダプタカップリングと前記第4の中間アダプタカップリングの両方に同時に受容されるように構成される、前記第4の中間アダプタカップリングと、を含む第2の中間アダプタをさらに備える、
項目122に記載の薬液送達デバイス。
(項目131)
前記入口アダプタ流体チャネルと前記第1の中間流体チャネルとを流体接続するように構成された第1のチューブと、
前記第2の中間流体チャネルと前記第3の中間流体チャネルとを流体接続するように構成された第2のチューブと、
前記第4の中間流体チャネルと前記出口アダプタ流体チャネルとを流体接続するように構成された第3のチューブと、をさらに備える、項目119または128に記載の薬液送達デバイス。
(項目132)
前記入口アダプタ流体チャネルと前記第1の中間流体チャネルと前記第3の中間流体チャネルとを流体接続するように構成された第1のチューブと、
前記第2の中間流体チャネルと前記第4の中間流体チャネルと前記出口アダプタ流体チャネルとを流体接続するように構成された第2のチューブと、をさらに備える、項目119または128に記載の薬液送達デバイス。
(項目133)
前記第1の中間アダプタカップリングがネック及びタブを含み、前記タブがタブ幅を有し、前記ネックがネック幅を有し、前記タブ幅は前記ネック幅よりも大きく、前記入口アダプタカップリングがカラー及びポケットを含み、前記カラーがカラー幅を有し、前記ポケットがポケット幅を有し、前記ポケット幅が前記カラー幅よりも大きい、項目117または122に記載の薬液送達デバイス。
(項目134)
前記中間アダプタ及び前記入口アダプタがインターロックされるとき、前記入口アダプタカップリング及び前記第1の中間アダプタカップリングが、前記入口アダプタ及び前記中間アダプタの第1の方向への相対移動に抵抗し、前記第1の方向を横切る第2の方向への前記入口アダプタと前記中間アダプタの相対移動を可能にするように構成される、項目122に記載の薬液送達デバイス。
(項目135)
前記第1の方向及び前記第2の方向が互いに対して垂直である、項目134に記載の薬液送達デバイス。
(項目136)
下部及び前記下部と可動係合する上部を有するハウジングであって、前記上部が、非作動位置と作動位置との間で前記下部に対して移動可能である、前記ハウジングと、
前記ハウジングの前記下部内に配置され、第1の容器受容端部が前記ハウジングの前記上部の方を向いている移送エンジンと、
前記移送エンジンと流体連通する流体出口と、を備え、
前記上部が、第1の容器と係合するように構成され、それにより、前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動するときに前記第1の容器が前記第1の容器受容端部に向かって移動し、
前記上部が前記非作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが少なくとも部分的に妨げられ、前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口への物理的アクセスが許容される、薬液送達デバイス。
(項目137)
前記上部が切り欠きを含み、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記上部が前記ハウジング内の前記流体出口を少なくとも部分的に囲み、前記上部が前記作動位置にあるときときに前記切り欠きが前記流体出口を露出させる、項目136に記載の薬液送達デバイス。
(項目138)
前記下部が流体出口レセプタクルを有し、前記流体出口が前記流体出口レセプタクル内に配置され、前記上部を前記作動位置に移動させると、前記切り欠きが前記流体出口レセ
プタクルと整列し、前記流体出口が露出する、項目137に記載の薬液送達デバイス。
(項目139)
前記流体出口に連結された可撓性リーシュをさらに備える、項目136~138のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目140)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの下部に対して固定される、項目136~138のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目141)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記流体出口が前記ハウジングの前記下部に対して移動可能である、項目136~138のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目142)
前記流体出口に取り付けられ、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記ハウジングの前記下部に連結されて、前記流体出口を前記ハウジングに保持するクリップをさらに備える、項目141に記載の薬液送達デバイス。
(項目143)
前記上部が前記作動位置にあるとき、前記クリップが前記ハウジングの前記下部から取り外し可能であって、前記ハウジングに対する前記流体出口の移動を許容する、項目142に記載の薬液送達デバイス。
(項目144)
前記流体出口の少なくとも一部分を覆うキャップをさらに備え、前記ハウジングに対する前記クリップの保持力は、前記流体出口に対する前記キャップの保持力よりも小さい、項目142に記載の薬液送達デバイス。
(項目145)
前記ハウジングの前記下部が、前記上部が前記非作動位置にあるときに前記流体出口を前記ハウジングに保持するために、前記クリップの少なくとも一部分が受容されるスロットを含む、項目142に記載の薬液送達デバイス。
(項目146)
第2のクリップをさらに備える、項目142に記載の薬液送達デバイス。
(項目147)
前記流体出口が前記移送エンジンに対して移動可能である、項目136~139または141~146のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目148)
前記上部が前記下部から離れる方向に延びる曲面を含む、項目136~147のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目149)
前記下部が前記上部に反対側の平坦面を含む、項目136~148のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目150)
前記上部が前記非作動位置から前記作動位置に移動したときにユーザに警告するように構成された警告モジュールをさらに備える、項目136~149のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目151)
前記警告モジュールが、視覚的警告、音声警告、及び/または触覚警告を提供するように構成される、項目150に記載の薬液送達デバイス。
(項目152)
前記警告モジュールが、無線通信によって警告メッセージを送信する、項目150に記載の薬液送達デバイス。
(項目153)
前記上部が、ユーザが前記第1の容器を見ることができるように構成された少なくとも1つの窓を含む、項目136~152のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目154)
前記第1の容器受容端部が、第1のスパイクとして構成される、項目136~153のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目155)
前記第1のスパイクがデュアル内腔スパイクである、項目154に記載の薬液送達デバイス。
(項目156)
前記第1のスパイクが、前記第1のスパイクの穿刺方向に対してある角度で傾斜した流路の少なくとも1つの開放端部を含む、項目154に記載の薬液送達デバイス。
(項目157)
前記角度が約90度である、項目156に記載の薬液送達デバイス。
(項目158)
前記移送エンジンが、前記移送エンジンに空気を入れるように構成された入口を含む、項目154に記載の薬液送達デバイス。
(項目159)
前記入口が疎水性フィルタとして構成される、項目158に記載の薬液送達デバイス。(項目160)
前記流体出口が、ルアー作動弁またはルアーである、項目136~159のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目161)
前記上部が前記下部と摺動可能に係合している、項目136~160のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目162)
前記上部が少なくとも1つの上部保持機構を含み、前記下部が少なくとも1つの下部保持機構を含み、前記上部保持機構と下部保持機構が互いに係合して、前記上部を前記作動位置に保持するように構成される、項目136~161のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目163)
送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで前記流体出口が前記ハウジング内に解放可能に保持される、項目136~161のいずれかに記載の薬液送達デバイス。
(項目164)
前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結されるまで、前記ハウジングに堅固に取り付けられ、前記流体出口が、前記送達デバイスが前記流体出口に連結された後、前記ハウジングに対して移動可能である、項目163に記載の薬液送達デバイス。
(項目165)
前記上部が単一の容器のみと係合するように構成される、項目136に記載の薬液送達デバイス。
(項目166)
入口容器を穿刺するように構成された入口スパイクと、
空気入口と、
前記入口スパイクに流体接続された入口アダプタ流体チャネルと、を含む入口アダプタと、
中間容器を穿刺するように構成された中間スパイクと、
前記中間スパイクに流体接続され、前記入口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された第1の中間流体チャネルと、
前記中間スパイクに流体接続された第2の中間流体チャネルと、を含む中間アダプタと、
出口容器を穿刺するように構成された出口スパイクと、
前記出口スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された出口アダプタ流体チャネルと、
前記出口スパイクに流体接続された出口と、を含む出口アダプタと、
アダプタプレートと、を備え、
前記入口アダプタ、前記中間アダプタ、及前記出口アダプタが、前記アダプタプレートに連結するように構成される、薬液送達デバイス。
(項目167)
前記入口アダプタ、前記中間アダプタ、及び前記出口アダプタが、締まりばめによって前記アダプタプレートに連結するように構成される、項目166に記載の薬液送達デバイス。
(項目168)
前記アダプタプレートが、前記入口アダプタ前記中間アダプタ、及び前記出口アダプタと係合するように構成されたスタッドを含む、項目166に記載の薬液送達デバイス。
(項目169)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、前記中間アダプタの反対側に配置される、項目166~168に記載の薬液送達デバイス。(項目170)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、互いに対して斜めの角度で配向されている、項目166~168に記載の薬液送達デバイス。
(項目171)
前記第1の中間アダプタカップリング及び前記第2の中間アダプタカップリングが、互いに対して鋭角に配向されている、項目166~168に記載の薬液送達デバイス。
(項目172)
前記入口アダプタ流体チャネルと前記第1の中間流体チャネルとを流体接続するように構成された第1のチューブと、
前記第2の中間流体チャネルと前記出口アダプタ流体チャネルとを流体接続するように構成された第2のチューブと、をさらに備える、項目166~171に記載の薬液送達デバイス。
(項目173)
前記中間アダプタが第1の中間アダプタであり、前記薬液送達デバイスが、
第2の中間容器を穿刺するように構成された第2の中間スパイクと、
前記第2の中間スパイクに流体接続され、前記第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成された、第3の中間流体チャネルと、
前記第2の中間スパイクに流体接続された第4の中間流体チャネルであって、前記第4の中間流体チャネルが、前記出口アダプタ流体チャネルに流体接続するように構成された、前記第4の中間流体チャネルと、を含む第2の中間アダプタをさらに備え、
前記第2の中間アダプタが、前記アダプタプレートに連結するように構成される。項目166~172に記載の薬液送達デバイス。
【0018】
添付の図面は縮尺どおりに描くことを意図していない。図面では、様々な図に示されている各々同一またはほぼ同一の構成要素は、同様の数字で表され得る。明確にするために、全ての構成要素が全ての図面においてラベル付けされるとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】再構成デバイス用の移送エンジンの一実施形態の概略図である。
【0020】
【
図2】再構成デバイスの一実施形態の斜視図である。
【0021】
【
図3】再構成及び薬液送達プロセスの一実施形態の第1の段階中の再構成デバイス用の移送エンジンの一実施形態の概略図である。
【0022】
【
図4】再構成及び薬液送達プロセスの第2の段階中の、
図3の移送エンジンの概略図である。
【0023】
【
図5】再構成及び薬液送達プロセスの第3の段階中の、
図3の移送エンジンの概略図である。
【0024】
【
図6】再構成及び薬液送達プロセスの任意選択の第4の段階中の、
図3の移送エンジンの概略図である。
【0025】
【
図7】非作動状態の再構成デバイスの一実施形態の斜視図である。
【0026】
【
図8】作動状態の
図7の再構成デバイスの斜視図である。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【
図11】線11-11に沿って取った
図7の再構成デバイスの断面図である。
【0031】
【
図12】線12-12に沿って取った
図8の再構成デバイスの断面図である。
【0032】
【
図13】再構成デバイスの移送エンジンの一実施形態の側方立面図である。
【0033】
【
図14】14-14に沿って取った
図13の移送エンジンの上面断面図である。
【0034】
【
図15】再構成及び薬液送達プロセスの一実施形態のフローチャートである。
【0035】
【
図16】再構成及び薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。
【0036】
【
図17】再構成及び薬液送達プロセスの一実施形態のフローチャートである。
【0037】
【
図18】1つ以上の遠隔デバイスと通信する再構成デバイスの一実施形態の概略図である。
【0038】
【
図19A】第1の状態における再構成デバイスの別の実施形態の概略図である。
【0039】
【0040】
【
図20A】第1の状態における再構成デバイスのさらに別の実施形態の概略図である。
【0041】
【0042】
【
図21A】第1の状態における再構成デバイスの別の実施形態の概略図である。
【0043】
【0044】
【
図22】移送エンジンの別の実施形態の斜視図である。
【0045】
【
図23】線23-23に沿って取った
図22の移送エンジンの側面断面図である。
【0046】
【
図24】線24-24に沿って取った
図22の移送エンジンの上面断面図である。
【0047】
【
図25】線25-25に沿って取った
図22の移送エンジンの上面断面図である。
【0048】
【
図26】移送エンジンの別の実施形態の斜視図である。
【0049】
【
図27】線27-27に沿って取った
図26の移送エンジンの側面断面図である。
【0050】
【
図28】線28-28に沿って取った
図26の移送エンジンの上面断面図である。
【0051】
【
図29】スパイクの一実施形態の断面概略図である。
【0052】
【
図30】スパイクの別の実施形態の断面概略図である。
【0053】
【
図31】スパイクの別の実施形態の断面概略図である。
【0054】
【
図32A】第1の状態における再構成デバイスの別の実施形態の概略図である。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【
図33】移送エンジンの別の実施形態の上面斜視図である。
【0059】
【0060】
【0061】
【
図36】再構成デバイスの別の実施形態の分解斜視図である。
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【
図38】再構成デバイスの別の実施形態の分解斜視図である。
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【
図41】再構成デバイスの別の実施形態の分解斜視図である。
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【
図44】線44-44に沿った取った
図40Bの再構成デバイスの断面図である。
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【
図49】線49-49に沿った取った
図40Bの再構成デバイスの斜視破断図である。
【0082】
【
図50A】移送エンジンの別の実施形態の分解平面図である。
【0083】
【0084】
【
図51】移送エンジンアダプタカップリングの一実施形態の概略図である。
【0085】
【
図52】移送エンジンの別の実施形態の平面図である。
【0086】
【
図53】移送エンジンの別の実施形態の平面図である。
【0087】
【
図54】移送エンジンの別の実施形態の平面図である。
【0088】
【
図55】薬液送達デバイスの別の実施形態の側面図である。
【0089】
【
図56】薬液送達デバイスの別の実施形態の側面図である。
【0090】
【
図57】移送エンジンの別の実施形態の平面概略図である。
【0091】
【
図58】移送エンジンの別の実施形態の平面概略図である。
【0092】
【
図59】移送エンジンの別の実施形態の平面概略図である。
【0093】
【
図60】移送エンジンの別の実施形態の平面概略図である。
【0094】
【
図61A】第1の状態における薬液送達デバイスの別の実施形態の正面側概略図である。
【0095】
【0096】
【
図62A】第1の状態における薬液送達デバイスの別の実施形態の正面側概略図である。
【0097】
【0098】
【
図63】薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。
【0099】
【
図64A】第1の状態における薬液送達デバイスの別の実施形態の正面側概略図である。
【0100】
【0101】
【
図65】通信モジュールの一実施形態の概略図である。
【0102】
【
図66】薬液送達デバイスの別の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0103】
典型的な再構成及び投与プロセス中、シリンジを使用して、液体希釈剤(例えば、注射用滅菌水)を液体、乾燥、または未構成の医薬品、例えば凍結乾燥形態の医薬品と混合することができる。各ステップで、看護師または他の医療専門家は、再構成流体が包装から取り出され、混合容器または医薬品の容器に排出される際に、汚染を避けるように注意を払う。そのようなプロセスには、通常、複数の容器とシリンジの取り扱いが含まれる。したがって、看護師や他の医療専門家によって行われる従来の再構成方法は、時間がかかり、複雑になる可能性がある。
【0104】
場合によっては、患者が実施する再構成と投与が、利便性とコストの観点から好ましい選択肢となる場合がある。医療専門家による実行時、すでに時間がかかっている困難な手順は、自己投与を実践している患者にとっては困難な場合がある。薬液の再構成と投与にかかる時間と複雑さを軽減することは、自己投与患者だけでなく医療提供者にとっても望ましい場合がある。
【0105】
上記の観点で、本発明者らは、患者または医療提供者が、ある容器に収容された医薬品を別の容器内の再構成流体で再構成及び投与することを可能にする再構成デバイスの利点を認識した。従来の再構成及び投与プロセスと比較して、本再構成デバイスは、より少ないステップを有するより単純な再構成及び投与プロセスの使用を可能にすることができる。再構成デバイスは、容器の取り扱いを減らして再構成及び投与を行うことも可能にすることができる。さらに、再構成デバイスは、従来のデバイスよりもデバイスを作動させるために加えられる圧力を少なくすることを可能にすることができ、ユーザにとってより容易な作動感覚を促進する。さらに、再構成デバイスは、医薬品及び再構成流体の撹拌及び混合を改善することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、移送エンジンは、例えば、第1の容器から第2の容器への流体の移送を容易にして、第2の容器内にある薬剤を再構成する、コンパクトな配置の複数の流路を含んでもよい。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、第1の開放端部及び空気入口を含む第1の流路を含む。再構成デバイスは、第2の開放端部及び第3の開放端部を有する第2の流路も含む。第1及び第2の開放端部は、互いに平行であり、一緒に第1の容器受容端部を画定することができる。再構成デバイスは、第2の開放端部と第3の開放端部の間の第2の流路に沿って配置された弁も含む。第3の流路は、第4の開放端部及び流体出口を含む。第3の開放端部及び第4の開放端部は、互いに平行であり、一緒に第2の容器受容端部を画定することができる。いくつかの実施形態では、容器受容端部は、容器内にスパイクするように構成されたスパイクを含み得る。この実施形態によれば、デバイスは、2つの相互接続されたデュアル内腔スパイクを含み、第1の容器(例えば、滅菌水を含む)から第2の容器(例えば、再構成のための薬剤を含む)への流体伝送を可能にする。いくつかの実施形態では、第1の流路の第1の開放端部及び第2の流路の第2の開放端部は、第1のスパイク内に配置される。いくつかの実施形態では、第2の流路の第3の開放端部及び第3の流路の第4の開放端部は、第2のスパイク内に配置される。第1の流路の一部分及び第2の流路の一部分は、第1のスパイクの内腔を形成することができる。第2の流路の一部分及び第3の流路の一部分は、第2のスパイクの内腔を形成することができる。いくつかの実施形態では、移送エンジンは、再構成デバイス以外の流体送達デバイス、例えば、プール用のデバイスまたは単一の容器にアクセスするために使用されるデバイスと共に使用され得る。したがって、いくつかの実施形態では、移送エンジンは、複数の容器受容端部ではなく、単一の容器受容端部のみを含むことができることを理解されたい。
【0107】
いくつかの実施形態では、流体出口はルアーロック弁を含んでもよく、それにより、シリンジまたは他の送達デバイスは流体出口に流体的に接続され、再構成された薬液をデバイスから引き出すことができる。しかしながら、他の実施形態では、他の適切な流体出口が、再構成デバイスで使用されてもよく、これには、ルアー作動デバイス、単純なルアーまたは他のネジ付きコネクタ、スリップフィットコネクタ、及び穿刺可能な隔壁が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、粉末薬剤を含む容器は、低圧またはゼロ圧力の真空を含むように構成されてもよく、それにより、滅菌水または別の容器からの別の流体を、手動で圧力またはポンピングを加えることなく、薬剤を含む容器に押し込むことができる。いくつかの実施形態では、薬剤含有容器と流体含有容器の間の圧力差は、流体含有容器からの流体を、再構成を促進するために薬剤を攪拌するのに役立ち得る速度で薬剤含有容器内に排出すのに十分大きなものであってもよい。
【0108】
本発明者らは、単一の方向に力を加えることで再構成プロセスを実行できる自己完結型再構成デバイスの利点も認識した。第1の容器は、医薬品を収容する第2の容器と共に、再構成流体を収容する再構成デバイス内に予め配置されてもよい。再構成デバイスは、ハウジングに力を加えて第1の容器を第2の容器に流体接合し、流体が第1の容器から第2の容器に流れ、医薬品を再構成できるようにすることができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、上部及び下部を有するハウジングを含んでもよく、下部は、上部に摺動可能に受容され、またはその逆も可能である。上部は、少なくとも2つの容器を保持するように構成することができ、下部は、少なくとも2つの容器の各々に対して少なくとも1つのスパイクを含むことができる。いくつかの実施形態では、上部は、少なくとも2つの容器を少なくとも部分的に囲み、それらを下部のスパイクから離して選択的に保持するように構成することができる。上部は、上部が第1の非作動位置から、上部が下部に近づく第2の作動位置まで摺動するときに、少なくとも2つの容器に力を加えるように構成されてもよい。具体的には、上部の最底面は、下部の基部により近い。上部が作動位置に移動するとき、少なくとも2つの容器は、その容器に関連するスパイク(複数可)によって穿刺され得る。穿刺されると、容器は、流体連通することができ、それにより、一方の容器からの流体は他方の容器に流れることができる。いくつかの実施形態では、第1の容器は真空下にあってもよく、それにより、2つの容器間の圧力差の結果として、第2の容器からの流体が第1の容器に押し込まれる。ハウジングの下部は、平らな表面(例えば、テーブル、カウンタートップなど)上に置くことができる基部として形成することができる。基部は、再構成デバイスを支持することができ、ユーザが力を加えることができるプラットフォームを提供することができる。いくつかの実施形態では、ハウジングの上部の上面は湾曲している場合があり、それにより、ユーザが上部の上面を平らな表面に載せて基部として使用しようとすると、再構成デバイスが安定しない可能性がある。不安定性は、デバイスが使用のために不適切な方向に配置されていることをユーザに知らせるのに役立つ場合がある。そのような配置は、再構成デバイスの使用のための単一の方向を促進することもできる。そのような配置は、従来の再構成デバイスに比べて人間工学を改善することもできる。湾曲した表面は、手を休める自然な場所を提供することができ、形状が、ユーザの手のひらに一般的に受容される他の物体及び表面に対応する。この点に関して、湾曲した上面は積極的な移動をもたらすことができ、それによって再構成デバイスの好ましい取り扱い及び操作を促進する。
【0110】
本発明者らはまた、再構成デバイスの完全な作動のためにユーザにフィードバックを提供することの利点を認識した。さらに、本発明者らは、再構成デバイスを作動状態に保持して、再構成デバイスからの使用済み容器の繰り返しの起動または回収を思いとどまらせる、1つ以上の保持機構の利点を認識した。さらに、そのような配置は、上部を下部から離れるように付勢する容器の穿刺された隔壁の弾性の結果として、ハウジングの上部がハウジングの下部から離れて移動するのを軽減することができる。
【0111】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、下部及び上部を有するハウジングを含んでもよく、下部は、上部に摺動可能に受容され、またはその逆も可能である。上部は、少なくとも2つの容器を保持するように構成することができ、下部は、少なくとも2つの容器の各々に対して少なくとも1つのスパイクを含むことができる。いくつかの実施形態では、上部は、少なくとも2つの容器を少なくとも部分的に囲み、それらを下部のスパイクから離して選択的に保持するように構成することができる。上部は、上部が第1の非作動位置から上部が下部に近づく第2の作動位置まで摺動するときに、少なくとも2つの容器に力を加えるようにも構成されてもよい。ハウジングの上部は少なくとも1つの上部ストップを有することができ、下部は少なくとも1つの下部ストップを有することができる。少なくとも1つの上部ストップは、上部ハウジングが作動位置に移動して少なくとも2つの容器のそれぞれを穿刺するときに、少なくとも1つの下部ストップと係合するように構成され得る。いくつかの実施形態では、上部及び下部ストップは、ハウジングの上部がハウジングの下部に向かってさらに移動するのを防止するために互いに当接するハウジングの対応する棚または出っ張りであってもよい。いくつかの実施形態では、容器は、上部ハウジングが作動位置に移動したときに、ハウジングの下部に当接する(例えば、底に達する)上部ストップとして機能することができる。本開示はそのように限定されないので、上部及び下部ストップは、互いに接触することができる上部及び下部ハウジングの任意の適切な部分に配置することができる。いくつかの実施形態では、ハウジングの上部及び下部は、再構成デバイスを作動位置で一方向に捕捉できるようにするための1つ以上の保持機構を含み得る。保持機構は、可撓性タブ、ラチェット及び爪、フック、面ファスナ、接着剤、または作動時に再構成デバイスハウジングの2つの部分を一緒に固定するための別の適切な配置を含むことができる。例えば、一実施形態では、ハウジングの下部に配置された可撓性タブは、上部が作動位置に移動したときに、ハウジングの上部の対応する戻り止めまたは凹部に係合することができる。
【0112】
本発明者らは、デバイス作動前に流体出口への物理的なユーザアクセスを妨げ、再構成デバイスハウジングの作動に応答して流体出口へのユーザアクセスを許可することの利点も認識した。具体的には、本発明者らは、医薬品の再構成前に流体出口へのアクセスを物理的に妨げる利点を認識した。再構成デバイスハウジングは2つの容器が流体接合された後にのみ流体出口へのアクセスを可能にするように配置することができ、それにより、第1の容器からの流体は再構成のために医薬品を含む第2の容器に流れることができる。そのような配置は、再構成及び投与プロセスを簡素化することができ、さらに、ユーザが送達デバイス(例えば、シリンジ、注入ポンプなど)を再構成デバイスに連結しようとする前に、医薬品が再構成されることをさらに確実にすることができる。これは、再構成が完了する前にユーザが医薬品を早期に取り出すことを防止するのに役立ち得る。さらに、第1の容器と第2の容器の間で流体を移送するために真空が使用される場合、そのような配置は、圧力が第1の容器と第2の容器の間で等しくなるまで、容器の内部の真空が維持されることを保証し得る。具体的には、そのような配置は、空気が流体出口を介して流路に引き込まれるのを回避することができる。
【0113】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、上部及び下部を有するハウジングを含み、下部は、上部に摺動可能に受容される。上部は、少なくとも2つの容器を保持するように構成することができ、下部は、少なくとも2つの容器の各々に対して少なくとも1つのスパイクを含むことができる。上部は、少なくとも2つの容器を少なくとも部分的に囲み、デバイスの作動前に下部内に配置されたスパイクから距離を置いて選択的に保持するように構成されてもよい。上部は、上部が第1の非作動位置から、上部が下部に近づく第2の作動位置まで摺動するときに、少なくとも2つの容器に力を加えるように構成されてもよい。具体的には、上部の最底面は、下部の基部により近くなる場合がある。上部が作動位置に移動するとき、少なくとも2つの容器は、1つ以上の関連するスパイクによって穿刺され得る。穿刺されると、容器は流体連通することができ、それにより、1つの容器からの流体が第1の容器から第2の容器に流れ、第2の容器内の医薬品が第1の容器からの流体によって再構成され得る。スパイクは、ハウジングの下部に保持され得る流体出口に流体接続され得る。ハウジングの上部は、上部が非作動位置にあるとき、流体出口への物理的なユーザのアクセスを覆うか、さもなければ妨げるように構成される。再構成デバイスが作動すると、流体出口への物理的アクセスが可能になる。例えば、一実施形態では、上部の切り欠きは、上部が作動位置に移動したときに流体出口を露出するように構成される。いくつかの実施形態では、流体出口は可撓性チューブを介して1つ以上のスパイクに接続することができ、それにより、流体出口がスパイクに対して移動可能である。この実施形態によれば、流体出口は、上部が作動位置にあるときに、切り欠きを介して下部ハウジングにアクセスし、そこから取り外すことができる。取り外されると、送達デバイス(例えば、シリンジ)は流体出口に連結され、再構成された医薬品を引き出すために使用され得る。いくつかの実施形態では、流体出口は、流体出口を密閉し、取り外されるまで空気がスパイクと流体出口の間の流路に入るのを防止するように構成されたポートキャップを含むことができる。この実施形態によれば、ポートキャップは、上部が作動位置になるまで、アクセスし、流体出口から取り外すことができない。
【0114】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、ユーザが再構成デバイスハウジングに対して流体出口を移動させることを可能にする可撓性チューブを使用するが、再構成デバイスの作動まで流体出口が物理的に妨げられる他の構成を使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体出口は、再構成デバイスハウジングに堅固に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、流体出口は、ハウジングの下部に対して固定することができる。いくつかの実施形態では、流体出口は、再構成デバイスハウジングに移動可能に固定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、流体出口は、ピンで再構成デバイスハウジングに連結することができ、それにより、流体出口はハウジングに対して回転することができる。そのような実施形態では、再構成デバイスの作動は、流体出口を第1の回転位置から第2の回転位置まで回転させることができる。別の実施形態では、流体出口は、再構成デバイスのハウジング上に形成されたソケット内に配置されたボール上に配置することができる。そのような配置では、ハウジングに対する流体出口の角度は調整することができるが、流体出口はハウジングから取り外すことができない場合がある。もちろん、流体出口は、任意の適切な配置を有することができ、再構成デバイスハウジングの任意の適切な部分に関連付けることができ、本開示はそのように限定されない。例えば、流体出口は、再構成デバイスハウジングの下部、中間部、または上部分(例えば、上部3分の1、中間部3分の1、または下部3分の1)に配置することができる。流体出口は、再構成デバイスのハウジングに可撓性をもって接続することができ、ヒンジまたはピボットを中心に移動可能にすることができ、またはハウジングに対して固定することができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、再構成デバイス出口に解放可能に取り付けられた流体出口を含むことができる。流体出口は、流体出口がハウジングに解放可能に取り付けられるとき、再構成デバイスハウジングの内部に配置された可撓性チューブにも連結することができる。流体出口は、再構成デバイスハウジングの下部、中間部、または上部3分の1にしっかりと保持されてもよく、再構成デバイスハウジングが作動した後にのみ、ユーザが物理的にアクセスできるようになってもよい。流体出口が物理的にアクセス可能になると、送達デバイスを流体出口に連結することができる。例えば、送達デバイス(例えば、シリンジ)は、ねじり動作で流体出口に連結することができる。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な動作を用いて、送達デバイスを流体出口に連結することができる。送達デバイスが連結されると、ユーザは、送達デバイスを用いて流体出口を引っ張る、または力を加えて、再構成デバイスハウジングから流体出口を切り離すことができる。切り離されると、流体出口は、再構成デバイスハウジングに対して移動し、それによって可撓性チューブを延長することができる。
【0116】
本発明者らは、適切な投与量及び再構成を確実にするために方向性の流れを促進することの利点を認識した。具体的には、本発明者らは、第1の容器から第2の容器への一方向の流れの促進において、逆止弁または他の一方向弁の利点を認識した。いくつかの実施形態では、逆止弁または他の一方向弁は、第1の容器と第2の容器の間の流路に配置することができる。再構成プロセス中、再構成流体は、第1の容器から第2の容器に流れてもよく、逆止弁によって第2の容器内に保持されてもよい。そのような配置は、第2の容器からの流体または再構成された医薬品の逆流及び損失を防止するのに役立ち得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス用の移送エンジンは、入口と第1のスパイクの間に延びる第1の流路と、第1のスパイクと第2のスパイクの間に延びる第2の流路と、第2のスパイクと流体出口の間に延びる第3の流路と、を含む。いくつかの実施形態では、逆止弁は第2の流路に沿って配置される。逆止弁は、第1のスパイクから第2のスパイクへの流れを許容するが、反対方向の流れを防止するように構成される。したがって、再構成流体を収容する第1の容器が第1のスパイクによって穿刺され、流体接続される場合、流体は第1の容器から第2の流路を通って第2の容器に流れることができる。再構成用の医薬品を含む第2の容器が第2のスパイクによって穿刺され、流体接続されている場合、第1の容器からの流体は第2の容器に流入できるが、逆止弁の存在により第1の容器に逆流できない場合がある。いくつかの実施形態では、第2の容器は少なくとも部分真空を含むことができるが、第1の容器の内部圧力は大気圧であっても大気圧より高くてもよく、それにより、第1の容器と第2の容器の間の圧力差によって、第1の容器内の流体は第2の容器に流れるように促される。圧力差は、第1の容器からの流体のすべてが逆止弁を通過して第2の容器に向かって流れ、医薬品と混合して再構成できるように構成することができる。逆止弁は、再構成された薬剤の逆流を阻止し、再構成された医薬品の正確な投与量が第2の容器に保持され、流体出口を介して送達デバイス(例えば、シリンジ)にアクセス可能であることを保証する。
【0118】
本発明者らは、ユーザが1つ以上の容器を取り扱う必要なく、再構成プロセス中の攪拌及び混合を改善する利点を認識した。具体的には、本発明者らは、第1の容器と第2の容器の間に配置され、第2の容器内に流体を保持し、第1の容器への逆流を阻止する逆止弁の利点を認識した。再構成された、または部分的に再構成された医薬品が引き出され、送達デバイス(例えばシリンジ)を用いて第2の容器に入れられると、流体は、混合を促進するために攪拌され得るが、第2の容器内の送達デバイスにはアクセス可能なままとなる。次いで、投与前に医薬品が完全に溶解または再水和されるのを確実にするように、送達デバイスを使用して医薬品を効果的に攪拌及び混合することができる。
【0119】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、ハウジングの上部内に配置された第1の容器及び第2の容器を含み、ハウジングの上部は、第1及び第2の容器を少なくとも部分的に囲む。いくつかの実施形態では、再構成プロセスを実行する方法は、上部に力を加えて上部を第1の非作動位置から第2の作動位置に移動させることを含む。第1の容器は、ハウジングの下部に配置された第1のスパイクで穿刺することができ、第2の容器は、ハウジングの下部に配置された第2のスパイクで穿刺することができ、上部は第2の作動位置に移動する。穿刺すると、流体は第1の容器から第2の容器に流れて、第2の容器内に真空または低圧容積を占めることができる。流体が第1の容器から第2の容器に流れるとき、流体は、反対方向の流れ(すなわち、第1の容器に向かって戻る)を防止するように構成された逆止弁を通って流れることができる。この方法は、流体出口を介してシリンジを用いて第2の容器から流体の少なくとも一部を引き出すことも含む。流体の少なくとも一部が引き出されると、シリンジを使用して流体を第2の容器に再析することができる。シリンジを使用して、第2の容器内の薬剤が十分に混合され、再構成されるまで、流体を第2の容器から引き出して再析することができる。流体が第2の容器に出入りする間、逆止弁は、流体または医薬品が第1の容器に戻らないようにすることを確実にし得る。再構成されると、薬剤はシリンジによって完全に引き出され、次いでユーザによって自己投与されるか、または患者に投与され得る。
【0120】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は再構成デバイスを対象としているが、本明細書に記載された様々な機構及び方法は、再構成に必ずしも使用されない薬液送達デバイスを用いて使用され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、(例えば、患者への送達のために単一の容器の内容物にアクセスするために)単一の容器のみを用いて使用することができる。別の例では、薬液送達デバイスを使用して、再構成することなく複数の容器から内容物をプールすることができる。しかしながら、他の実施形態では、薬液送達デバイスは、再構成及びプールの両方を行うことができる(例えば、流体を含む2つ以上の容器及び固体を含む1つ以上の容器の内容物にアクセスする)。したがって、本開示はそのように限定されないので、本明細書に記載される様々な機構及び方法は、任意の数の容器を有する薬液送達デバイスにも適用可能である。
【0121】
本発明者らは、再構成デバイス自体の1つ以上の警告を介して、または補完デバイスを介して、自己投与を実践するユーザに合図を提供する再構成デバイスまたは薬液送達デバイスの利点も認識した。再構成または薬液送達デバイスは、再構成プロセスの状態について、視覚的、聴覚的、及び/または触覚的な警告をユーザに提供することができ、そのような配置は、ユーザにとって再構成または薬液送達プロセスを簡素化することができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、再構成または薬液送達デバイスは、流体(例えば、再構成流体)を有する第1の容器及び医薬品(例えば、凍結乾燥医薬品)を有する第2の容器を含むことができる。再構成または薬液送達デバイスは、電源(例えば、電池)、プロセッサ、及び少なくとも1つのインジケータ(例えば、警告モジュール)も含むことができる。少なくとも1つのインジケータは、視覚インジケータ(例えば、LED、表示画面など)、聴覚インジケータ(例えば、スピーカ)、及び/または触覚インジケータ(例えば、偏心回転質量アクチュエータ、線形共振アクチュエータ、圧電アクチュエータなど)を含むことができる。少なくとも1つのインジケータは、再構成または薬液送達プロセス中の再構成または薬液送達デバイスの1つ以上の状態を示すことができる。例えば、一実施形態では、少なくとも1つのインジケータは、再構成デバイスが作動し、再構成流体が流れ、医薬品と混合されているときを示すことができる。別の例では、少なくとも1つのインジケータは、再構成流体が医薬品と混合するのに適切な時間を有したときを示すことができ、それによって、薬液が送達デバイス(例えば、シリンジ)を用いて再構成デバイスから引き出すのに適しているときを示すことができる。さらに別の例では、再構成または薬液送達デバイスは方向センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)を含むことができ、インジケータは、再構成または薬液送達デバイスが所定の方向にあるとき、または逆に、再構成または薬液送達デバイスが所定の方向とは異なる方向にあるとき、を示すことができる。いくつかの実施形態では、再構成または薬液送達デバイスは、通信デバイス(例えば、Bluetooth(登録商標)、BluetoothLow-Energy、Wi-Fi、802.15.4、ZigBee(登録商標)、GSM(登録商標)、HSPA、CDMA、及び/または他の任意の適切なプロトコルのうちの1つ以上を使用して無線信号を送受信する無線トランシーバ)を含むことができる。通信デバイスは、遠隔デバイス(例えば、スマートフォン、ポケットベル、パーソナルコンピュータ、タブレットなど)に1つ以上の警告を通信及び送信するために使用することができる。次いで、遠隔デバイスは、視覚、聴覚、及び/または触覚インジケータによってユーザに警告を提供する。
【0123】
本発明者らは、1つ以上の遠隔デバイスと通信するように構成された薬液送達デバイスの利点も認識した。薬液送達デバイスは、情報を1つ以上の遠隔デバイスに通信するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、投与量、時間、及び/または1つ以上のセンサ値(例えば、温度、配向など)を遠隔デバイスに通信することができ、それにより、1つ以上の遠隔デバイスが治療スケジュールを追跡するか、そうでなければ薬液送達デバイスの使用に関する情報を記録することができる。いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、薬液送達デバイスが作動されると、露わにされるか、そうでなければアクセス可能(例えば、物理的にアクセス可能、視覚的にアクセス可能、または無線でアクセス可能)なマーカを含むことができる。他の実施形態では、薬液送達デバイスが作動すると、薬液送達デバイスの通信モジュールはトリガによって起動することができる。
【0124】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、下部及び下部と移動可能に係合する上部を有するハウジングを含む。前述の実施形態と同様に、上部は、非作動位置(例えば、上部位置)と作動位置(例えば、下部位置)の間で下部に対して可動であってもよい。薬液送達デバイスは、上部が作動位置にあるときに、ハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口も含むことができる。いくつかの実施形態では、上部が非作動位置にあるとき、流体出口はユーザがアクセスできない場合がある。そのような実施形態によれば、上部を作動位置に移動させることにより、流体出口への物理的なアクセス及び/または流体出口を露わにすることができる。薬液送達デバイスは、アクセス可能なときに遠隔デバイス(例えば、スマートフォン)によって読み取り可能であるように構成されたマーカも含むことができる。例えば、マーカは、QRコード(登録商標)、バーコード、無線周波数識別(RFID)タグ、近距離通信(NFC)タグ、または別の適切なマーカであってもよい。マーカは電力を供給されなくてもよく、それにより薬液送達デバイスは搭載電源を含まない。いくつかの実施形態では、上部が非作動位置にあるとき、マーカは部分的に遮られ、上部が作動位置にあるとき、ユーザはマーカにアクセス可能であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、上部は、非作動位置でマーカを囲んでもよく、作動位置でマーカを露出させてもよい(例えば、切り欠きを介して)。マーカは、遠隔デバイスによって使用して、投与量、製造日などの薬液送達デバイスに関する情報を取得することができる。
【0125】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスは、下部及び下部と移動可能に係合する上部を有するハウジングを含む。前述の実施形態と同様に、上部は、非作動位置(例えば、上部位置)と作動位置(例えば、下部位置)の間で下部に対して可動である。薬液送達デバイスは、上部が作動位置にあるときに、ハウジング内に配置された容器から流体を送達するように構成された流体出口も含むことができる。いくつかの実施形態では、上部が非作動位置にあるとき、流体出口はユーザがアクセスできない場合がある。そのような実施形態によれば、上部を作動位置に移動させることにより、流体出口への物理的なアクセス及び/または流体出口を明らかにすることを可能にすることができる。薬剤送達デバイスはまた、少なくとも1つの通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low-Energy、Wi-Fi、802.15.4、ZigBee(登録商標)、GSM(登録商標)、HSPA、CDMA、及び/または任意の他の適切なプロトコル)を介してメッセージを送信するように構成された通信モジュールも含むことができる。通信モジュールは、薬液送達デバイスに関する情報(例えば、投与量、薬剤識別、時間、及び/または温度、配向などの1つ以上のセンサ値)を含むメッセージを遠隔デバイス(例えば、スマートフォン)に送信するように構成されてもよい。薬液送達デバイスは、また、上部が作動位置に移動したときに通信モジュールを作動させるように構成されたトリガを含むことができる。そのような配置は、作動前に通信モジュールが電力をほとんどまたはまったく消費しないことを保証することができ、それにより、薬液送達デバイスの電源は、通信モジュールに対して所望の貯蔵寿命のために十分な電力を有する。いくつかの実施形態では、トリガは、スイッチ、ホール効果センサ、歪みゲージ、または作動位置に移動する上部を検出するように構成された他の適切なセンサであってもよい。
【0126】
本発明者らは、従来の再構成デバイスと比較して再構成デバイスを作動させるために使用される力を低減するために、ユーザに機械的利点及び/または電気機械的支援を提供する再構成デバイスの利点を認識した。このような配置により、ユーザによる再構成デバイスのより容易でより一貫した起動を可能にし得る。
【0127】
いくつかの実施形態では、ハウジングの上部とハウジングの下部は、ねじ機構を介して動作可能に連結され、ねじ機構に加えられた回転力が直線力を加えて、上部を下部に近づけ、ねじ機構は、直線力を直接加える場合に比べて、機械的な利点を与える。別の例として、いくつかの実施形態では、レバーがハウジングの下部に連結され、レバーに加えられる直線力がハウジングの上部に加えられる力を拡大して、ハウジングの上部を下部の方へ移動させるようにすることができる。さらに別の実施形態では、上部ハウジングは、傾斜面圧搾機構を含むことができ、再構成デバイスが配置される表面に平行な方向に傾斜面を含む少なくとも1つのウェッジを圧搾することにより、上部ハウジング部分を下部ハウジング部分に向けて(または、2つの容器を対応するスパイクに向けて)押すことができる。もちろん、本開示はそのように限定されないので、機械的利点を含む、または機械的利点を含まない任意の適切な配置を再構成デバイスに使用することができる。機械的利点を含む再構成デバイスのいくつかの実施形態は、
図19A~
図21Bを参照してさらに説明される。
【0128】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスのハウジングは、再構成デバイスの作動力を低減する機械的または電気機械的アクチュエータを含み得る。例えば、再構成デバイスは、ばね(例えば、圧縮、引張、ねじり、空気)、サーボ、モータ、及び線形アクチュエータのうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、再構成デバイスは、電気機械アクチュエータに電力を供給し得る電源(例えば、電池)を含むことができる。アクチュエータは、対応して再構成デバイスを作動させるために、ユーザによって作動され得る。ボタンまたはスイッチを含むがこれらに限定されない様々なユーザ入力デバイスが、そのような起動のために使用され得る。機械的支援要素(例えば、ばね)が使用される実施形態では、ユーザは、解放を操作して、再構成デバイスを作動させることができる。すなわち、ばねまたは他の機械的支援要素は、予め付勢されていてもよく(すなわち、位置エネルギーを蓄積している)、これは、解放されたときにデバイスを作動させるために使用されてもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の機械的または電気機械的補助構成、またはそれらの組み合わせを再構成デバイスに使用することができる。
【0129】
本発明者らは、広範囲の薬液を異なる量で送達するために使用できるモジュール式薬液送達デバイスの利点も認識した。具体的には、本発明者らは、所与の流体送達用途に応じて交換または拡張できる複数のアダプタを含むモジュール式移送エンジンの利点を認識した。アダプタは、別のアダプタの少なくとも1つの第2の流体チャネルに接続するように構成された少なくとも1つの流体チャネルを含むことができる。さらに、アダプタは、アダプタを別のアダプタと物理的にインターロックするために使用され得る、少なくとも1つの流体チャネルから離れて離間されたカップリングを含むことができる。このように、移送エンジンは、任意の所望の構成で任意の数のアダプタを含んで、薬液を送達することができる。モジュール式移送エンジンは、凍結乾燥固体を再構成するために、または複数の薬液をプールするために、または単一の容器にアクセスするために使用することができる。
【0130】
いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスはモジュール式であってもよい。モジュール式薬液送達デバイスは、入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタを含むことができる。薬液送達デバイスは、特定の送達量に適合するように、モジュール方式で任意の数の中間アダプタを使用できるように構成することができる。いくつかの実施形態では、入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタはすべて、容器に流体接続するように構成することができる。例えば、入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタはすべて、容器を穿刺して容器をそれぞれのアダプタに流体接続するように構成されたスパイクを含むことができる。入口アダプタは、入口アダプタ流体チャネル及び入口アダプタカップリングを含むことができる。中間アダプタは、第1の中間流体チャネル、第2の中間流体チャネル、第1の中間アダプタカップリング、及び第2の中間アダプタカップリングを含むことができる。出口アダプタは、出口アダプタ流体チャネル及び出口アダプタカップリングを含むことができる。第1の中間アダプタカップリングは入口アダプタカップリングと接続するように構成され、第2の中間アダプタカップリングは出口アダプタカップリングと接続するように構成される。同様に、入口アダプタ流体チャネルは、第1の中間流体チャネルに流体接続するように構成され、出口アダプタ流体チャネルは、第2の中間流体チャネルに流体接続するように構成される。流体チャネルは、カップリングとは別個に、カップリングから間隔をおいて配置されてもよく、それにより、アダプタは流体接続とは別に(例えば、カップリングを介して)物理的に互いに接続されてもよい(例えば、流体チャンネルを介して)。追加の中間アダプタが望まれる場合、追加の中間アダプタは、第1の中間アダプタと同一であってもよく、第1の中間アダプタ及び入口アダプタ、または第1の中間アダプタ及び出口アダプタに流動的かつ物理的に取り付けるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、追加の中間アダプタは、第1の中間アダプタと同一でなくてもよいが、それにもかかわらず、第1の中間アダプタ及び入口アダプタ、または第1の中間アダプタ及び出口アダプタに流体的かつ物理的に取り付けるように構成されてもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な数の中間アダプタを使用することができる。さらに、モジュール式薬液送達デバイスは、1つ以上の容器に保存された固体医薬品を再構成するために、1つ以上の容器もしくは再構成とプールの任意の組み合わせから液体医薬品をプールするために、またはたった1つの容器の内容物にアクセスするために、使用されてもよいことに留意されたい。
【0131】
本開示の目的のために、用語「連結」(そのすべての形態、連結、連結する、連結される、などにおいて)は、一般に、2つの構成要素を直接的または間接的に互いに接合することを意味する。そのような連結は、本質的に静止していても、本質的に可動であってもよく、2つの構成要素及び任意の追加の中間部材が、互いにまたは2つの構成要素と単一の単体として一体的に形成されることによって達成されてもよく、特に明記されていない限り、本質的に永続的であるか、または本質的に取り外し可能もしくは解放可能であってもよい。
【0132】
本デバイスの特定の実施形態を本明細書でさらに説明するが、本再構成デバイスに関連するすべての構成要素の他の代替実施形態は、異なる用途に適合するように交換可能である。図面を参照すると、再構成デバイス及び対応する方法の特定の非限定的な実施形態がさらに詳細に記載されている。本開示は、本明細書に記載された特定の実施形態のみに限定されないので、これらの実施形態に関して説明された様々なシステム、構成要素、機構、及び方法は、個別に及び/または任意の所望の組み合わせで使用されてもよいことを理解されたい。
【0133】
図1は、再構成デバイスまたは他の混合デバイスで使用することができる移送エンジン100の一実施形態の概略図である。
図1に示されるように、移送エンジンは、第1のスパイク102及び第2のスパイク105を含み、これらは各々、ゴム栓、隔壁、または容器の任意の他の適切なシールを穿刺するように構成される。第1のスパイク102は、第1の流路103及び第2の流路104に関連している。具体的には、第1の流路の第1の開放端部は、第2の流路の第2の開放端部と同様に、第1のスパイク内に配置される。第1のスパイク内に配置された第1及び第2の流路の部分は互いに平行であり、一緒になって第1の容器受容端部を画定する。
図1の実施形態によれば、第1の流路は入口108に関連している。図示の実施形態では、入口は空気入口として構成され、空気が第1の流路に入るのを可能にするように構成された疎水性フィルタを含むが、いずれの液体も疎水性フィルタを横切るのを阻止される。もちろん、本開示はそのように限定されないので、空気が移送エンジンに入るのを可能にする任意の適切な入口またはベントを使用することができる。いくつかの実施形態では、空気入口は、空気または流体が第1の流路から出るのを防ぎながら、空気を第1の流路に入れるように構成された逆止弁として構成されてもよい。第2の流路は、第1のスパイクと第2のスパイク105の間に延びる。逆止弁109は、第2の流路104に沿って配置される。逆止弁109は、流体及び空気が第2の流路を通って第1のスパイクから第2のスパイクに向かう方向に流れることを可能にするが、その逆はできないように構成される。第3の流路107は、同じく第2のスパイク内に配置された第4の開放端部も有し、第4の開放端部から出口111まで延びる。第2のスパイク内に配置された第2の流路及び第3の流路の部分は互いに平行であり、一緒になって第2の容器受容端部を画定する。図示の実施形態の出口は、ルアー起動弁として構成される。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な弁または流体出口接続を移送エンジン100と共に使用することができる。例えば、他の実施形態では、ルアー起動デバイス、単純なルアーまたは他のねじ付きコネクタ、スリップフィットコネクタ、及び穿刺可能な隔壁を含むがこれらに限定されない別の適切な流体出口を移送エンジンと共に使用することができる。
図1の実施形態によれば、移送エンジンは、第3の流路に配置され、出口に流れる流体から薬剤沈殿物または未溶解の医薬品を濾過するように構成された薬剤フィルタ110も含む。
【0134】
図1の移送エンジンによれば、第1の容器受容端部と第2の容器受容端部は各々、第1の容器と第2の容器をそれぞれ受容するように構成される。第1の容器は、再構成流体(例えば、注射用滅菌水)を収容するように構成されてもよく、第2の容器は、再構成用の医薬品(例えば、乾燥製剤)を収容してもよい。第1の容器が第1のスパイク102によって穿刺され、第2の容器が第2のスパイク105によって穿刺されるとき、第1の容器からの流体は第2の容器に流れ込み、医薬品と混合して薬液を形成することができる。逆止弁109は、薬液を第2の容器に保持し、第2の容器から第1の容器への薬液の逆流を阻止することができる。薬液が第2の容器内に配置されると、シリンジなどの送達デバイスを用いて出口111を介して薬液を引き出すことができる。再構成プロセスの一実施形態は、
図3~
図6を参照してさらに説明される。
【0135】
図2は再構成デバイス200の一実施形態の斜視図である。
図2に示される再構成デバイスは、2つの容器を使用して薬液を再構成するように構成された移送デバイス(例えば、
図1のものと同様の移送デバイス)を含むことができる。すなわち、
図2の再構成デバイスは、2つの容器を収容し、薬剤を再構成し、送達するように構成される。
図2に示されるように、再構成デバイスは、上部202及び下部204を有するハウジング201を含む。
図2に示す実施形態によれば、上部202は、作動位置と非作動位置の間で下部204に対して摺動可能である。この摺動運動及び関連する機構の例は、
図7~
図12の実施形態を参照してさらに説明される。下部204は、テーブル、デスク、カウンタートップなどの平坦な表面上で安定した向きで再構成デバイスを支持することができる平らな基部として形成される。対照的に、上部202は丸みを帯びた上面203を含み、それにより、再構成デバイスは、平らな面に置かれたときに、丸みを帯びた上部によって安定した方向で支持されない。したがって、
図2に示すハウジング201は、ハウジングが平らな面に置かれたときに安定する主要配向を有するように構成される。この主要配向では、下部204がハウジングの回転を阻止している間に、上部202にも力を加えることができる。さらに、丸みを帯びた上面203は、ユーザが握るためのハンドルを提供するように構成され、再構成デバイスの正しい使用を促進する。
【0136】
図2の実施形態によれば、再構成デバイスは、2つの容器を収容するように構成される。前述のように、2つの容器は、再構成デバイスに配置された移送エンジンによって接合されてもよく、その例示的な実施形態が本明細書に記載されている。各容器には、特定の投与量の医薬品及び/または再構成流体が含まれもよい。薬液を再構成し、投与する前に、患者は、特に容器がハウジング201の上部202によって囲まれ、取り外し不可能である場合に、再構成デバイス内に正しいサイズ及び投与量の容器が配置されていることを確認したいと思うであろう。したがって、
図2の実施形態では、上部202は、ユーザが上部の内部を見ることができるように構成された窓206A、206Bを含む。具体的には、窓206A、206Bは、ハウジングの内側に配置された容器のラベルと位置合わせすることができ、ユーザは、容器内の医薬品に関する情報、例えば、薬剤のタイプ、容量、投与量などを得ることができる。窓206A、206Bは、ユーザが再構成デバイスに指を挿入するのを防止するカバーを有する。
図2の実施形態によれば、上部はまた、ラベルの視認性をさらに改善する窓210も含む。いくつかの実施形態では、窓210により、ユーザは、窓に隣接する容器に接触し、回転させて、容器のラベルをよりよく見ることができる。そのような窓は、上部の両側に配置することができ、ハウジング内に配置された両方の容器が、視認可能及び/または好適に回転されてラベルを見ることを可能にする。いくつかの実施形態では、再構成デバイスハウジングの窓は、ユーザが再構成デバイスハウジング内に配置された容器上のテキストをより容易に読むことを可能にするように、拡大レンズを含んでもよい。いくつかの実施形態では、LEDまたは他の適切な照明要素を上部の内側に配置して、容器の任意のラベルを照らし、及び/またはユーザに1つ以上の視覚的な警告を提供することができる。容器の照明は、患者の視覚化が望ましい医薬品にとって有益であり得る。いくつかの実施形態では、照明要素は、容器内に配置された医薬品が分解しにくい波長の光を放射することができる。そのような配置は、いくいつかの感光性医薬品にとって有益であり得る。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは窓を有しなくてもよく、ハウジングの内側に容器を隠すように配置されてもよい。一例として、そのような配置は、光劣化を受けやすい感光性医薬品に適している場合がある。
【0137】
図2の実施形態によれば、再構成デバイス200は、デバイス作動前にハウジング201内に配置された移送エンジンの流体出口へのアクセスを妨げ、続いてデバイス作動後に流体出口へのアクセスを可能にするように構成される。すなわち、下部204に対する上部202の摺動は、下部に対する上部の位置に応じて、流体出口を選択的に露出させるかまたは覆う。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、ユーザから流体出口を隠すこと、及び流体出口へのアクセスを物理的に妨げることの両方によって、流体出口へのアクセスを妨げる。他の実施形態では、流体出口は、デバイス作動前にユーザに見えるが、流体出口へのアクセスは、例えば物理的な障害物によって妨げられる。
【0138】
図2の実施形態では、
図9~
図10Bに示されるように、上部は、
図10A、
図10Bに示されるように上部が作動位置にあるときに流体出口を露出させ、ハウジングから物理的にアクセスして取り外すことを可能にする、より大きな切り欠きの一部分を形成するスロット208を含む。
【0139】
図3は、再構成及び薬液送達プロセスの一実施形態の第1の段階中の再構成デバイス用の移送エンジン100の一実施形態の概略図である。
図3~
図6の実施形態によれば、移送エンジンは、
図1で説明した実施形態と同様である。第1の流路103は、入口108と第1のスパイク102に配置された第1の開放端部の間に延びる。第2の流路104は、第1のスパイク102に配置された第2の開放端部と第2のスパイク105に配置された第3の開放端部の間に延びる。第3の流路107は、第2のスパイクに配置された第4の開放端部と出口111の間に延びる。第1のスパイクは第1の容器受容端部を画定し、第2のスパイクは第2の容器受容端部を画定する。入口108は空気ベントとして構成され、疎水性フィルタを含んで、空気が移送エンジンに流入することを可能にするが、流体が入口を介して移送エンジンから流出するのを防止する。逆止弁109は、第2の流路104に沿って含まれてもよい。逆止弁109は、流体が第2の流路を通って第1のスパイクから第2のスパイクに向かう方向に一方向に流れることを可能にするように構成される。出口111は、移送エンジンから再構成された医療用流体を引き出すことができる送達デバイス(例えば、シリンジ)を受容することができるルアー起動弁として構成される。
図3~
図6の実施形態によれば、移送エンジンは、第3の流路に配置され、出口に流れる流体から薬剤沈殿物または未溶解の医薬品を濾過するように構成された薬剤フィルタ110も含む。薬剤フィルタは、出口111と第3の流路107の第4の開放端部の間の流路内の任意の場所に配置することができる。
【0140】
図3~
図6の実施形態に示されるように、2つの容器は移送エンジン100と共に使用される。具体的には、第1の容器300は、第1のスパイク102によって穿刺されるように構成される。第1の容器は、ストッパ304によって密封された再構成流体302を含む。再構成流体は、注射用滅菌水または別の適切な流体であってもよい。ストッパ304は、第1のスパイク102によって穿刺され得る隔壁を有するストッパとして構成される。ストッパは、ゴム、シリコーン、または他の適切な材料から作ることができる。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切なストッパまたはシールを使用することができる。第2の容器350は、第2のスパイク105によって穿刺されるように構成される。第2の容器は、ストッパ354の反対側の第2の容器の最下部に配置された医薬品352を含む。そのような配置は、第3と第4の開放端部をそれぞれ介して第2の流路104または第3の流路107のいずれかを通る流体の流れを医薬品が遮断またはそうでなければ阻害しないことを保証することができる。もちろん、他の実施形態では、医薬品は第2の容器の別の部分に配置されてもよく、本開示はそのように限定されない。例えば、医薬品は、ストッパ354に隣接し、当接して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ストッパ354が穿刺されたとき、医薬品が第2のスパイク105に当接している場合でも、そこを通る流体の流れは、流路が自由なままであるように、医薬品を分解することができる。いくつかの実施形態では、スパイクの穿刺する先端が医薬品を持ち上げ、医薬品を流路の開放端部から離間させておくことができる。第1の容器のストッパと同様に、第2の容器のストッパ354は、第2のスパイク105によって穿刺され得る隔壁を有するストッパとして構成される。医薬品は、再構成流体への溶解を促進するために粉末形態であり得る凍結乾燥製剤であってもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないため、医薬品は任意の適切な形態をとることができる。
図3~
図6の実施形態に示されるように、第1と第2の容器は反転されて、重力が、容器内の流体を出口111またはそうでなければ移送エンジンのより低い高さ部分に向けて促すことを可能にする。別の言い方をすれば、いくつかの実施形態では、第1及び第2の容器は、容器内の空気がスパイクと反対側の端部で容器内に配置されるように配置される。そのような配置は、容器内の空気よりも先に流体がスパイクを通して引き込まれることを確実にすることができる。さらに、
図3~
図6の実施形態によれば、10mLの容器が示されている。しかしながら、0.1mL、0.3mL、0.5mL、1mL、1.25mL、2mL、2.5mL、5mL、10mL、20mL、30mL、及び40mL、50mL、75mL、100mL、200mL及び300mL以上の容積を有する容器を含むが、これらに限定されない任意の適切なサイズの容器を使用することができる。
【0141】
図3の状態に示されるように、第1の容器300は反転され、第1のスパイク102の上に配置される。同様に、第2の容器350は反転され、第2のスパイク105の上に配置される。第1の容器のストッパ304と第2の容器のストッパ354は、それぞれ第1のスパイクと第2のスパイクから離間しており、それにより、第1の容器及び第2の容器が密封されたままであり、移送エンジン100と流体連通しない。したがって、
図3に示す状態は、再構成プロセスを開始する直前の再構成デバイスの状態であることができる。第1の容器及び第2の容器は、第1の容器内の流体302及び第2の容器内の医薬品352が、エンドユーザまたは患者への輸送、保管、及び送達中に滅菌されたままであり、すぐに使用できる状態に維持されるように、スパイク102、105に対して離間した関係で保持することができる。いくつかの実施形態では、移送エンジン100を第1のハウジング部分に配置し、第1及び第2の容器300、350を第2のハウジング部分に配置することができる。第2のハウジング部分は、再構成プロセスの開始時に第1のハウジング部分に対して選択的に移動可能であることができる。再構成プロセスが開始されていないとき、第2のハウジング部分は、そのプロセスを開始するまで、第1及び第2の容器が密封されたままであることを保証することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ピンまたは安全具は、ユーザによって取り外されるか、そうでなければ起動されて、スパイクによって容器を穿刺することができるようにすることができる。別の例では、第1及び第2の容器が穿刺される前に、第2のハウジング部分に加えられる閾値の力が必要とされる場合がある。
【0142】
図4は、再構成及び薬液送達プロセスの第2の段階中の、
図3の移送エンジン100の概略図である。
図4の段階によれば、第1の容器300と第2の容器350は、それぞれ第1のスパイク102と第2のスパイク105によって穿刺されている。
図4の実施形態によれば、第2の容器350は少なくとも部分的な真空下にあり、それにより、第2の容器350の内部の圧力は、第1の容器300の内部の圧力及び/または移送エンジンの周りの大気圧よりも低くなる。したがって、
図4に示されるように、第1の容器及び第2の容器が同時に穿刺されるとき、第1の容器300と第2の容器350との間の圧力差は、再構成流体302を第2の容器350に促す。実際、
図4に示されるように、圧力差は非常に大きいので、流体302が第2の流路104の第3の開放端部から排出され、第2のスパイク105と反対側の第2の容器350の端部に配置された医薬品352に衝突する可能性がある。流体が第2の容器350に押し込まれると、流体は医薬品と混合し、薬液を形成する。第2のスパイク105から離間した最下部の医薬品の配置は、流体353の噴流が医薬品に衝突し、分散して、医薬品と再構成流体との混合を促進させるように構成される。いくつかの実施形態では、医薬品352は再構成流体に溶解する。他の実施形態では、医薬品は医薬品を再水和させる。
【0143】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスの少なくとも1つのスパイクは、流体の流れをある角度で容器内に向ける内部内腔(すなわち、流路)用の開放端部を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、スパイクの内側の内腔は、スパイクの側面に配置された開放端部で終端することができる。すなわち、開放端部は、スパイクの実質的に垂直な面に形成することができ、それにより、スパイクを通る流体の流れがスパイクの穿刺方向に対して横向きになる。いくつかの実施形態では、スパイクは、流れがスパイクの複数の側面から外に向けられるように、内腔のための複数の開放端部を含むことができる。いくつかの実施形態では、開放端部は、スパイクの穿刺方向または挿入方向に対して角度を付けられてもよく、そのため、流体の流れはその角度で導かれる。いくつかの実施形態では、スパイクの内側の内腔の開放端部は、スパイクの穿刺方向に対して1~90度の角度を付けることができる。開放端部の角度と特定のスパイクの配置に応じて、流体がスパイクから容器に流れ込むときに、様々なタイプの流体の流れが生成される場合がある。例えば、スパイク穿刺方向に対して傾斜した流れは、容器の内部に渦を生成する可能性がある。いくつかの実施形態では、スパイクは、緩やかなまたはさもなければ遅い霧化スプレーを生成するフローノズルを含むことができる。理論に拘束されることを望むものではないが、流れに応じて異なる医薬品をより容易に再構成することができる。さらに、いくつかの医薬品は、特に過酷なまたは強力な流れによって損傷を受ける可能性がある。したがって、本明細書に記載の例示的な実施形態は、任意の適切なスパイク配置を使用して、容器の内部に望ましい流体の流れを生成することができる。
【0144】
上述のように、いくつかの場合、特定の過酷なまたは強力な流れによって、異なる医薬品が損傷または劣化する可能性がある。さらに、いくつかの再構成された医薬品は、高い流体せん断下で分解に敏感である可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、移送エンジンの1つ以上の流路は、流量制限器を含むか、さもなければ、第1の容器と、第2の容器と、出口との間の流量を制限するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の容器と第2の容器の間の流路の直径は、移送エンジンの他の場所の流路の断面積よりも小さい断面積を有し得る。いくつかの実施形態では、第2の容器と流体出口の間の流路は、移送エンジンの他の場所の流路の断面積よりも小さな断面積を有することができる。いくつかの実施形態では、流路は、流体流量が高すぎる場合に閉じるように構成された流量逆止弁を含むことができる。そのような構成は、流体が正確な速度で流れ、医薬品が送達デバイス内に引き出されるときに誤って損傷を受けることがないことを保証することができる。
【0145】
もちろん、本開示はそのように限定されないので、再構成流体及び医薬品は、任意の初期形態を取って、最終的に薬液を形成することができる。さらに、本開示はそのように限定されないので、
図4に示される例示的な移送エンジン及びプロセスは、2つの流体を混合するために使用することができる。2つの流体は、同じ流体であっても異なる流体であってもよい。
【0146】
図4の実施形態によれば、再構成流体302が第2の容器350に流れ込むとき、流体302は逆止弁109によって第1の容器300に逆流することが防止される。第1の容器300と第2の容器350の間の圧力差は、再構成流体の実質的にすべてが逆止弁109を通過して流れるように構成され得る。流体が第1の容器300から排出されると、空気が入口108に入って流れている流体と置き換わる。したがって、圧力が第1の容器と、第2の容器と、大気との間で等しくなると、第1の容器は空気を含み、第2の容器は再構成流体及び医薬品の両方を含む。そのような配置は、再構成流体の一部が第1の容器300に逆流するのを防ぐのに役立つ可能性がある。いくつかの場合に、第1の容器300に逆流する流体は、移送エンジンから引き出すのが困難な場合がある。さらに、逆止弁は、混合及び再構成される第2の容器350内に医薬品の全用量が残り、したがって、全用量または適切な濃度が出口111を介して引き出され得ることを確実にするのに役立つ場合がある。
【0147】
いくつかの実施形態では、圧力が第1の容器300と、第2の容器350と、大気圧との間で等しくなると、医薬品はまだ再構成流体と完全には結合していない。したがって、いくつかの実施形態では、ユーザは、移送エンジン100または移送エンジンを含むデバイスを旋回させるかまたは振って、再構成流体302と医薬品352の適切な混合を確実にすることができる。いくつかの実施形態では、
図6を参照してさらに説明されるように、送達デバイスを使用して、再構成流体及び医薬品を攪拌及び混合することができる。
【0148】
図5は、再構成及び薬液送達プロセスの第3の段階中の、
図3の移送エンジン100の概略図である。
図5に示されるように、送達デバイスは出口111に接続される。
図5の送達デバイスは、プランジャ404に接続されたハンドル402を含むシリンジ400である。シリンジは、ルアーロックコネクタまたは任意の他の適切な流体及び機械的接続を用いて出口に接続され得る。
図5の状態によれば、ハンドルは、移送エンジン100から離れる方向に引き抜かれて、
図3~
図4に示される再構成された医薬品によって形成された薬液356でシリンジを満たす。
図5に示されるように、逆止弁109は、薬液が第1の容器300に逆流するのを防止する。薬液は、第2の容器350から引き出され、破線の矢印によって示されるように、入口108を介して空気に置き換えられる。
図5の実施形態によれば、フィルタ110は、シリンジに移送される薬剤沈殿物または溶解していない医薬品を濾過する。したがって、薬液356が完全に再構成された場合、流体は、シリンジ400内に引き出され、その後、適切な投与プロセスを使用して患者に投与することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、容器の内容物の再構成または他の混合を容易にするために、さらなる混合ステップが施されてもよい。この混合ステップは、いくつかの実施形態では任意選択であってもよい。
図6は、再構成及び薬液送達プロセスの再構成の第4の段階中の、
図3の移送エンジンの概略図である。具体的には、
図6に示される状態では、シリンジ400は、薬液356の混合を容易にするために使用され、移送エンジン100の旋回及び振盪などの他の混合方法を補完または置換する。薬液が少なくとも部分的にシリンジに引き込まれた、
図5に示される状態から、シリンジのハンドル402を移送エンジン100に向けて押して、対応してプランジャ404を動かし、薬液を第2の容器350に戻すように駆動することができる。そのような動作は、医薬品と再構成流体の組み合わせを容易にすることができる。
図6に示されるように、薬液は逆止弁により第1の容器300への逆流が阻止される。したがって、第2の容器への薬液の逆流は、第2の容器内の空気を圧縮し、薬液の圧力を上昇させる可能性がある。第2の容器から薬液の一部を引き出し、堆積させるプロセスは、薬液が投与のために十分に結合されるまで繰り返すことができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、第3の流路107は、第2の容器350を減圧させることを可能にする空気出口を含むことができる。一実施形態では、空気出口は、一方向ベントとして配置することができ、それにより、空気は第3の流路107を介して第2の容器350から逃げることができるが、空気は第2の容器に入ることができない。この実施形態によれば、再構成流体が第1の容器から第2の容器に引き込まれるように、第2の容器350内に配置された空気源は空気入口108から生じることができる。しかし、シリンジ400を使用して、薬液の一部を第2の容器350から前後に移動させることによって薬液356を混合するのに使用されるとき、空気出口は、流体の圧力を効果的に一定に保つことを可能にし、それによって、流体を第2の容器に戻して堆積させる力を低減することができる。もちろん、空気出口は、弁またはフィルタの任意の適切な形態を取ることができ、移送エンジン100及び/または第2の容器350の任意の適切な部分に配置されてもよい。例えば、空気出口は、第2の流路104において逆止弁109の第2の容器側に配置されてもよい。別の例として、空気出口は、薬液356の上の加圧空気が逃げることができるように、第2の容器(例えば、第2の容器の底部)に配置されてもよい。
【0151】
図7は、非作動状態の再構成デバイス200の一実施形態の斜視図であるが、
図8は、作動状態にある再構成デバイスを示す。
図7~
図8に示されるように、再構成デバイスは、
図2を参照して説明したハウジングと同様に配置された上部202及び下部204を含むハウジング201を含む。下部204は、上部202を支持し、下部204に対して上部が摺動することを可能にする内側ガイド205を含む。すなわち、内側ガイドは、
図7に示される非作動位置と
図8に示される作動位置との間で上部が下部に対して直線的に移動することを可能にする。上部が非作動位置にあるとき、上部内に配置された容器は、下部204に配置された移送エンジンから離間することができる。すなわち、容器は密封されたままであり、移送エンジンから流体的に切り離されたままであってもよい。上部が
図8に示される作動位置に移動するとき、
図8に示されるように、容器は移送エンジンに向かって移動し、容器エリアはスパイクによって各々穿刺されて、容器を移送エンジンと流体連通させ、それによって再構成プロセスを開始させる。そのような配置については、
図11~
図12を参照してさらに説明される。
【0152】
いくつかの実施形態では、内側ガイドは、上部202上の機構(複数可)と摺動可能に係合する1つ以上の係合機構を含んでもよい。例えば、内側ガイドは、上部のフィンを受容する世に成形された溝を有することができ、フィンは溝に沿って摺動可能である。溝が上部にあり、フィンが内側ガイド上にあるように、構成要素を逆にしてもよい。他のレール、囲まれたチャネルを通って延びる細長い部材、または他の任意の適切な摺動係合配置など、他の摺動係合配置を使用することができる。
【0153】
図7~
図8の実施形態によれば、再構成デバイス200は、ハウジング201の上部202に形成された上部ストップ207、及びハウジングの下部204に形成された下部ストップ209を含む。上部ストップ及び下部ストップは、次いで再構成デバイスが作動したときに、互いに当接し、上部202が下部204に向かってさらに移動するのを防止するように構成されたレッジとして形成される。すなわち、上部ストップと下部ストップは、上部ストップと下部ストップが互いに接触する作動位置を画定する。
図7~
図8の実施形態では、上部及び下部ストップは、それぞれハウジングの上部及び下部の周囲に沿って延びる。もちろん、他の実施形態では、ストップは任意の適切な配置を有してもよく、本開示はそのように限定されない。
【0154】
図9は、非作動状にある
図7の再構成デバイス200の側方立面図であり、
図10Aは、作動状態にある再構成デバイスの側方立面図である。
図9~
図10Bは、具体的には、再構成デバイスの流体出口111への物理的アクセスが作動前にどのように妨げられるかを示している。
図9~
図10Bの特定の実施形態によれば、流体出口111は、作動前に、ハウジング201内に少なくとも部分的に隠蔽されるかまたは封入され得る。作動時、流体出口111は、薬液が再構成されると送達デバイスによってアクセスされ得るように露出されてもよい。
図9に示されるように、ハウジングの上部202は、ハウジングの上部に開口部を形成するスロット208及び切り欠き212を含む。しかしながら、
図9に示される位置では、ハウジング201の下部204の内側ガイド205の一部を除いて、切り欠き212またはスロット208を通してアクセスできるものは何もない。しかしながら、上部が下部に向かって移動すると、切り欠き212は流体出口111と整列し、それによって流体出口の物理的なアクセス及び取り外しが可能になる。
図9に示されるように、流体出口111は、下部204に形成された流体出口レセプタクル213に配置される。したがって、切り欠き212が流体出口レセプタクル213と整列するとき、流体出口111は、切り欠き212を通して流体出口レセプタクルからアクセス可能であり、取り外し可能である。取り外しを容易にするために、流体出口は可撓性リーシュ112を含む。可撓性リーシュ112へのユーザアクセスは、切り欠き212を流体出口レセプタクル213と整列させると許可される。いくつかの実施形態では、リーシュは、切り欠きが流体出口レセプタクルと整列したときに少なくとも部分的に展開することができる。リーシュは、ユーザがハウジング201の外側から流体出口111を引っ張ることを可能にし、それによってその取り外しを容易にする。
図10A~
図10Bの実施形態によれば、流体出口は、可撓性チューブ114を介して関連する移送エンジンに接続され、ハウジング201が静止したままで、流体出口を取り外し、操作することを可能にする。可撓性チューブ114は、スロット208と位置合わせされ、可撓性チューブの一部分がスロットを通して解放されることを可能にして、流体出口を操作できるようになる。したがって、
図10A~
図10Bの実施形態では、複数の容器が穿刺されると、流体出口111が露出され、送達デバイスを接続するためにユーザがアクセスできるようになる。そのような配置は、送達デバイスが接続される前に薬液が少なくとも部分的に再構成されることを保証することができる。
【0155】
図10Bに示されるように、流体出口111は、流体出口レセプタクル213内に配置され、再構成デバイスが作動したとき、ユーザは物理的にアクセス可能である。
図10Bの実施形態によれば、流体出口111は、シリンジまたは他の送達デバイスの対応するねじを受容するように構成された雄ねじ113を含むルアー起動デバイスである。流体出口111は、再構成デバイスハウジング内で折り畳まれ、デバイスが起動されると展開するように構成された可撓性リーシュ112を含む。リーシュ112は、プラスチックフィルム、ゴムなどを含む任意の適切な可撓性材料で形成されてもよい。ユーザは、リーシュを引っ張って流体出口111を取り外すことができるが、さもなければ流体出口レセプタクル213からつかんで取り外すのが困難な場合がある。いくつかの実施形態では、リーシュ112は、可撓性チューブを使用して流体出口レセプタクルから流体出口を取り外すことができるように、流体出口111の代わりに可撓性チューブ114上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、リーシュは、流体出口111の少なくとも一部分に適合し、ユーザがリーシュをつかみ、それを使用して流体出口レセプタクルから流体出口を取り外すことができる領域を提供する成形スリーブであってもよい。
【0156】
もちろん、流体出口への物理的アクセスを選択的に可能にするハウジングの一実施形態が示され、
図9~
図10Bを参照して説明されているが、他の適切な構成が企図される。例えば、一実施形態では、上部ハウジングは切り欠きを含まなくてもよいが、代わりに、上部ハウジングの壁を流体出口レセプタクルとの整列から外に移動させてもよい。別の実施形態では、可動構成要素(例えば、カム、ドア、など)は、再構成デバイスのハウジングの作動と同時に移動することができ、それによって、作動後にのみ流体出口への物理的アクセスを提供する。いくつかの実施形態では、流体出口は、再構成デバイスの作動前にユーザに見えてもよいが、流体出口に物理的にアクセスできないように、少なくとも部分的に塞がれていてもよい。そのような一実施形態では、流体出口レセプタクルは、再構成デバイスが作動していないときに部分的に開いている開口部を有することができる。再構成デバイスが作動するとき、レセプタクルの開口部は、流体出口が開口部を通して物理的にアクセスできるように、広げられるか、または他の方法でさらに開放されてもよい。もちろん、流体出口は、本開示はそのように限定されないので、デバイスの作動前に、ハウジングの下部またはハウジングの上部を含む、再構成デバイスハウジングの任意の適切な部分に保持され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングの上部は、
図9~
図10Bの実施形態に示されるような成形されているが、ハウジングは透明であり、それにより、流体出口は見えるが、デバイス作動前に物理的にアクセスすることはできない。
【0157】
図11は、非作動状態の容器を有する再構成デバイスを示す線11-11に沿って取られた
図7の再構成デバイスの断面図であるが、
図12は、作動状態の容器を有する再構成デバイスを示す線12-12に沿って取られた
図8の再構成デバイスの断面図である。
図11に示され、先に説明されたように、再構成デバイスは、上部202及び下部204を有するハウジング201を含む。下部は上部に摺動可能に配置され、内側ガイド205は上部との摺動式インターフェースを提供する。
図11~
図12に示されるように、第1の容器300及び第2の容器350は上部202に配置される。
図11では、第1と第2の容器は、移送エンジンの第1のスパイク102と第2のスパイク105からそれぞれ離間しており、それにより、第1及び第2の容器は密封されたままである。
図12では、第1と第2の容器はスパイク102、105に向かって移動し、それにより、スパイクが第1の容器のストッパ304と第2の容器のストッパ354を同時に穿刺する。非作動位置から作動位置に移動するとき、ユーザはハウジング201の下部204を平らな面に置いて基部として機能させることができる。次いで、ユーザはハウジングの湾曲した上面203に力を加えて上部202を下部204に向けて動かし、それによって第1及び第2の容器300、350をスパイクと接触させるように動かすことができる。第1及び第2の容器が穿刺されると、再構成プロセスを開始することができ、その例示的な実施形態は、
図3~
図6を参照して前に説明された。
【0158】
ハウジング201の特定の実施形態が
図11~
図12に示されているが、ハウジングは、任意の適切な形状を取って、2つの容器が流体移送エンジンの1つ以上の容器受容端部に向かって選択的に移動することを可能にすることができることに留意されたい。例えば、一実施形態では、ハウジングの上部を下部の内側に収容することができる。別の実施形態として、ハウジングの上面203は、湾曲していなくてもよく、またはより少ない程度に湾曲していてもよい。さらに、上部ハウジングは、1つ以上の保持機構を含んで、内部に第1の容器300及び第2の容器350を固定することができる。例えば、容器の形状に対応するタブ、突起、及び/または棚を使用して、容器と移送エンジンの間の間隔を維持することができる。さらに、いくつかの実施形態では、1つ以上の付勢部材を使用して、再構成デバイスを非作動位置に向けて付勢し、それにより、上部に閾値の力を加えて、再構成デバイスを作動させる必要がある。
【0159】
いくつかの実施形態では、移送エンジンは、ハウジングの下部とは別個の構成要素であってもよい。すなわち、再構成デバイスの移送エンジンとハウジングは、別個に形成されてもよい。ハウジングの下部は、移送エンジンを受容するように構成されたスロットまたは移送エンジン受容部分を含むことができる。移送エンジンは、機械的締結具(例えば、ネジ、ボルトなど)、スナップ嵌めタブ、及び接着剤(例えば、接着剤、エポキシなど)を含むがこれらに限定されない任意の適切な構成で下部に固定することができる。そのような配置により、再構成デバイスハウジングと組み立てる前に、移送エンジンの流路を滅菌することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、医薬品または電子機器の容器など、特定の滅菌プロセスに敏感であり得る他の構成要素を含む。いくつかの実施形態では、デバイスハウジングと組み立てる前に個別に滅菌できる移送エンジンを有することにより、再構成デバイス全体を滅菌する必要がなくなり、したがって、特定の滅菌プロセスに敏感な構成要素をそのようなプロセスにさらす必要がない。
【0160】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、包装容器に保管し、輸送することができる。包装容器は、再構成デバイスのハウジングの形状に対応する形状を有するクラムシェルまたはブリスタパックとして形成することができる。包装容器は、ハウジングの上部がハウジングの下部に対して移動するのを阻止するか、またはその逆を阻止する、1つ以上の突起またはタブも含んでもよい。すなわち、1つ以上の突起またはタブが上部と係合して、上部を非作動位置に保持することができる。そのような配置は、再構成デバイスが輸送及び保管中に誤って作動しないことを保証することができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、作動位置と非作動位置の間で互いに対して移動可能な上部及び下部を備えたハウジングを有する再構成デバイスは、デバイスの作動後にハウジングを恒久的に作動位置にロックする1つ以上のロックラッチを含んでもよい。例えば、一実施形態では、ハウジングの下部に配置されたラッチは、上部ハウジングが作動位置に移動したときに、ハウジングの上部を捕捉し、永久に保持することができる。ラッチは、ユーザがアクセスできないようにハウジングの内側に配置することができる。したがって、ハウジングを作動位置に効果的にロックすることができ、上部を非作動位置に非破壊的に戻すことはできない。そのような配置は、ユーザが再構成デバイスを分解することを妨げ、または使用済み容器を再構成デバイスから取り出そうとする試みを思いとどまらせことができる。
【0162】
図13は、再構成デバイスの移送エンジン100の一実施形態の側方立面図である。
図13に示されるように、移送エンジンは、第1のスパイク102及び第2のスパイクを含む。
図1を参照して説明した概略図と同様に、第1のスパイク102は、空気入口108及び第1の流路103に関連している。空気入口は、空気が第1の流路103に入るのを可能にし、流体が第1の流路から逃げるのを防ぐ疎水性フィルタを含む。第2のスパイク105は、流体出口コネクタ115まで延びる第3の流路107に関連している。第2の流路は、
図14を参照してさらに説明されるように、第1のスパイク102と第2のスパイク105の間に延びる。
図13の実施形態によれば、流体出口111は、可撓性チューブ114を介して第3の流路107に接続され、それにより、流体出口は第1のスパイク及び第2のスパイクに対して移動できる。流体出口111は、ルアー起動弁として構成され、ユーザが流体出口を再構成デバイスハウジングから取り外すのを支援するように構成されたリーシュ112を含む。
図13の実施形態によれば、流体出口111は空気入口108に隣接しており、それにより、移送エンジンは効果的に幾何学的回路を形成する。さらに、
図13に示されるいくつかの実施形態では、すべての流路の部分は移送エンジン内で互いに同一平面上にある。
【0163】
いくつかの実施形態では、移送エンジン100のスパイク102、105の各々は、移送エンジン内に配置された流路を密封及び/または保護するように構成された対応するシースを有してもよい。シースは、圧縮可能であるように構成することができ、容器がスパイクによって穿刺されると、スパイク102、105によって破壊される。そのような配置は、移送エンジンの滅菌された流路が、再構成デバイスの保管及び輸送中に滅菌状態を維持するのに役立ち得る。さらに、シースは、一方の容器が穿刺され、他方の容器の前に移送エンジンに流体接続される場合に、任意の再構成流体または医薬品の損失を防止するスパイク用の流体シールを提供することができる。
【0164】
図14は、14-14に沿って取られた
図13の移送エンジン100の上面断面図であり、様々な流路の幾何学的配置を示す。
図14に示されるように、第1の流路103は、空気入口108と第1のスパイク102の位置の間に延びる。第1の流路103は、第1のスパイク内に第1の内腔120を画定する。第2の流路104は、第1のスパイク内に第2の内腔122を、第2のスパイク105内に第3の内腔124を画定する。逆止弁109は、第2の流路104に沿って配置される。最後に、第3の流路107は、第2のスパイク内に第4の内腔126を画定し、流体出口コネクタ115まで延びる。前述のように、流体出口コネクタは、可動流体出口への連続的な流路を生成する可撓性チューブを受容することができる。
【0165】
図14の実施形態によれば、移送エンジン100は、コンパクトな矩形形状に配置されている。流路ならびに第1及び第2のスパイク102、105の並列回路状配置は、輸送及び取り扱いを容易にするために、移送エンジンを含む再構成デバイスのサイズを縮小することができるようなものである。すなわち、流路の少なくとも一部は、単一の直線経路で延びるのではなく、それ自体の上に湾曲している。
図14に示されるように、第1の流路103、第2の流路104、及び第3の流路107の部分はすべて互いに平行である。実際、各々の流路は、移送エンジンの長手方向軸XーXに平行な部分を有する。さらに、
図14に示されるいくつかの実施形態によれば、第1の流路103の少なくとも一部分は、長手方向軸XーXを横切って鏡映されて、第2の流路104の少なくとも一部分を形成することができる。同様に、第2の流路104の少なくとも一部分は、長手方向軸XーXを横切って鏡映されて、第3の流路107を形成することができる。したがって、流路は、長手方向軸を横切って少なくとも部分的に対称であって、移送エンジンの全体サイズを低減する。
図14の第1、第2、及び第3の流路は、流路が方向を変える湾曲部分を含むが、流路の方向を変えるために任意の適切な配置が使用され得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、流路は、流路の方向を移行する1つ以上の角度部分を含むことができる。
【0166】
図14の実施形態には矩形の移送エンジンが示されているが、他の実施形態では、移送エンジンは、任意の適切な形状を取ることができる。例えば、移送エンジンは、円形、楕円形、正方形、または別の適切な形状であってもよく、本開示はこの点に関して限定されない。
【0167】
図14の実施形態によれば、移送エンジン100は、コンパクトな再構成デバイスに配置するのによく適した矩形のサイズを有することができる。すなわち、移送デバイスの全幅Wは、移送デバイスの全長Lよりも小さい。具体的には、
図14の実施形態によれば、長さLと幅Wとの間の比は、3~5であってもよい。したがって、移送エンジンの長さは、移送エンジンの幅よりも3倍から5倍長くてもよく、直線的に配置された容器収容するのによく適したものにする。移送エンジンは、可撓性チューブを介して接続された可動流体出口を含むことができるので(
図13を参照)、スパイク102、105と、入口108と、流体出口コネクタ115との間に延びる流路を平行に配置して、移送エンジンを採用した再構成デバイスの全体サイズを低減することができる。別の言い方をすれば、第1の流路103及び第3の流路107は、第2の流路104と平行に延びるように回り込み、それによって、幅を実質的に増加させることなく、移送エンジンの全長を低減する。もちろん、本開示はそのように限定されないので、他の実施形態では、任意の適切な長さ対幅の比を使用することができる。
【0168】
図15は、再構成及び薬液送達プロセスの一実施形態のフローチャートである。ステップ500では、第1及び第2の容器はハウジング内に提供され、ハウジングの上部は、第1及び第2の容器を少なくとも部分的に囲む。第1と第2の容器は、それぞれ、再構成流体と再構成のための医薬品を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ500は省略されてもよく、プロセスはステップ502で開始されてもよい。ステップ502では、ハウジングの上部に力が加えられ、上部を第1の非作動位置から第2の作動位置に移動させる。上部に力を加えることは、ハウジングが配置される平面に向けて直線方向に上部に力を加えることを含むことができる。ステップ504では、上部が作動位置に移動するときに、第1の容器は第1のスパイクで穿刺され、第2の容器は第2のスパイクで穿刺される。ステップ506では、流体は、第1の容器から第2の容器に流れて、第2の容器内の真空部を占めることを可能にされる。流体が第2の容器に流れることを可能にすることは、第1のスパイクと第2のスパイクの間に配置された逆止弁を通過して流体を移動させ、再構成を促進するのに役立ち得る速度で流体を第2の容器に排出することを含むことができる。ステップ508では、流体は、第2の容器内で製剤または医薬品と混合されて、薬液を生成する。ステップ510では、シリンジ(または他の送達デバイス)は流体出口に連結されて、第2の容器から薬液を引き出す。
【0169】
図16は、再構成及び薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。ステップ600では、第1及び第2の容器はハウジング内に提供され、ハウジングの上部は、第1及び第2の容器を少なくとも部分的に囲む。第1及び第2の容器は、それぞれ、再構成流体及び再構成のための医薬品を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ600は省略されてもよく、プロセスはステップ602で開始されてもよい。ステップ602では、ハウジングの上部に力が加えられ、上部を第1の非作動位置から第2の作動位置に移動させる。上部に力を加えることは、ハウジングが配置される平面に向けて直線方向に上部に力を加えることを含むことができる。ステップ604では、上部が作動位置に移動するときに、第1の容器は第1のスパイクで穿刺され、第2の容器は第2のスパイクで穿刺される。ステップ606では、流体は、第1の容器から第2の容器に流れて、第2の容器内の真空部を占めることを可能にされる。流体が第2の容器に流れることを可能にすることは、第1のスパイクと第2のスパイクの間に配置された逆止弁を通過して流体を移動させ、再構成を促進するのに役立ち得る速度で流体を第2の容器に排出することを含むことができる。ステップ608では、シリンジは流体出口に連結されて、第2の容器から薬液の少なくとも一部を引き出す。例えば、一実施形態では、シリンジハンドルを流体出口から離れるように移動させることができる。ステップ610では、薬液の引き出された部分はシリンジを用いて第2の容器に戻して堆積される。例えば、ステップ610は、シリンジハンドルを流体出口に向けて押して、薬液の圧力を増加させることによって達成することができる。
【0170】
いくつかの実施形態では、
図16に示されるステップ608及び610は、第2の容器内に真空が存在しないか、または第1の容器から第2の容器に再構成流体を引き込むのには不十分な真空が存在するプロセスで使用することができる。そのような実施形態では、シリンジを使用して、第1の容器から第2の容器へ、そして最終的にシリンジへと流体を引き込むことができる。流体がシリンジ内に少なくとも部分的に配置されると、流体の引き出された部分は第2の容器に戻って堆積されて、第1の容器と第2の容器の内容物を互いに混合することができ、プロセスは、第1の容器と第2の容器の内容物が十分に混合されるまで繰り返される。
【0171】
図17は、再構成及び薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。ステップ650では、第1及び第2の容器はハウジング内に提供され、ハウジングの上部は、第1及び第2の容器を少なくとも部分的に囲む。第1と第2の容器は、それぞれ、再構成流体及び再構成のための液体医薬品を含むことができる。いくつかの実施形態では、ステップ650は省略されてもよく、プロセスはステップ652で開始されてもよい。ステップ652では、ハウジングの上部に力が加えられ、上部を第1の非作動位置から第2の作動位置に移動させる。上部に力を加えることは、ハウジングが配置される平面に向けて直線方向に上部に力を加えることを含むことができる。ステップ654では、上部が作動位置に移動するときに、第1の容器は第1のスパイクで穿刺され、第2の容器は第2のスパイクで穿刺される。ステップ656では、流体は、第1の容器から第2の容器に流れることが可能になる。
図17の実施形態によれば、流体は、第1の容器から第2の容器に自動的に流れなくてもよい。それにもかかわらず、再構成流体及び液体医薬品は、容器が穿刺されると、少なくとも部分的に混合し得る。ステップ658では、シリンジは流体出口に連結されて、第2の容器から薬液の少なくとも一部を引き出す。例えば、一実施形態では、シリンジハンドルを流体出口から離れるように移動させることができる。ステップ658では、液体医薬品及び再構成流体のすべてが、1回の引き出しでシリンジに引き出されてもよい。ステップ660では、薬液の引き出された部分はシリンジを用いて第2の容器に戻して堆積される。例えば、ステップ660は、シリンジハンドルを流体出口に向けて押すことによって達成することができる。ステップ660は、医薬品と再構成流体が十分に混合されていない場合に使用することができる。いくつかの場合、ステップ658と660を繰り返して、再構成流体及び医薬品をより完全に混合することができる。
【0172】
図18は、1つ以上の遠隔デバイスと通信する再構成デバイス700の一実施形態の概略図である。
図18に示されるように、再構成デバイスは、形状及びサイズにおいて、
図2を参照して説明した再構成デバイスと同様である。再構成デバイスは、上部702及び下部704を含むハウジング701を含む。上部は下部に対して摺動するように構成され、非作動位置と作動位置との間で摺動するときに上部を支持し、案内する内側ガイド705が上部に受容される。
図18の実施形態によれば、再構成デバイス700は、通信デバイス710及び電池712として構成された内部電源と共に、下部704に配置されたプロセッサ708(例えば、プログラマブルロジックコントローラ)を含む。プロセッサは、下部704に配置された揮発性または不揮発性メモリに記憶された一連の1つ以上のコンピュータ可読命令を実行するように構成される。通信デバイスは、有線及び無線プロトコルのうちの少なくとも1つによって信号を送信するように構成される。例えば、通信モジュールは、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low-Energy、Wi-Fi、802.15.4、ZigBee(登録商標)、GSM(登録商標)、HSPA、CDMA、及び/または任意の他の適切なプロトコルの1つ以上を用いて1つ以上の遠隔デバイスと通信するように構成された無線トランシーバとして構成されてもよい。電池712は、本開示がそのように限定されないので、NiMH、Liイオン、またはアルカリ電池などの任意の適切なバッテリであってもよい。
【0173】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、QRコード(登録商標)または他の識別ラベル(例えば、バーコード)などのマーカを含むことができる。そのようなマーカを使用して、再構成デバイスをアプリケーション(たとえば、スマートフォンアプリケーション)にリンクするか、または、そうでなければ、補完的な遠隔デバイス(たとえば、スマートフォン)によって追跡することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、適切なリーダーまたはカメラを用いてQRコード(登録商標)をスキャンすることにより、医薬品の投与量、薬剤の識別、及び/または再構成デバイスに配置された医薬品の量に関する情報を、ユーザに表示するために、補完的な遠隔デバイスに取り込むことができる。補完的なデバイスは、タイミング、投与量、頻度、薬剤ロット情報、及び他の医学的に関連するパラメータを追跡して、ユーザまたは医師が拡張された治療プロセスを監視できるようにすることもできる。いくつかの実施形態では、QRコード(登録商標)または他のマーカは、再構成デバイスハウジングの内部の視界から隠されるか、またはさもなければデバイス作動前にアクセスされることを妨げ得る。デバイスが作動すると、QRコード(登録商標)が表示されるか、または他の方法でアクセス可能になって、ユーザがスキャンすることができる。
【0174】
いくつかの実施形態によれば、及び
図18に示されるように、再構成デバイスの電子機器は、再構成デバイスが作動された場合にのみ作動することができる。すなわち、上部702が非作動位置にあるとき、プロセッサ708及び通信デバイス710は、休止状態にあるか、スリープ状態にあるか、または電源から電気的に切断されている可能性がある。上部702が作動位置に移動するとき(例えば、下部704に近づくように近づき、それにより、例えば、上部の最底面が下部の基部に近づく)、1つ以上のスイッチがトリガされて、プロセッサと通信デバイスを起動させるかまたは電源に接続する。したがって、オンボード電源は、輸送及び保管中に消耗しない可能性があり、デバイスが作動したときに再構成デバイスに電力を供給するのに十分な電荷を保持することができる。
図18の実施形態によれば、再構成デバイスは、ハウジングの下部704に配置された第1のホール効果センサ716及び第2のホール効果センサ718を含む。ホール効果センサは、上部ハウジングに配置された磁石714の隣接した存在を感知するように構成される。すなわち、第1のホール効果センサは、上部702が非作動位置にあるときを感知するように構成され、第2のホール効果センサは、上部702が作動位置にあるときを感知するように構成される。磁石714が第2のホール効果センサ718に隣接して移動すると、プロセッサ708及び通信デバイス710が起動され得る。もちろん、ホール効果センサは
図18に示されているが、線形ポテンショメータまたはマイクロスイッチを含むがこれらに限定されない任意の適切なスイッチまたはセンサを使用して上部の位置を決定することができる。
【0175】
いくつかの実施形態では、及び
図18に示されるように、再構成デバイス700は、再構成デバイスの1つ以上の状態をユーザに示すLEDとして構成された1つ以上の視覚インジケータ720を含むことができる。視覚インジケータは、プロセッサ708によって制御することができ、作動位置への上部702の移動によって起動することができる。視覚インジケータは、再構成プロセスが進行中であるときに、再構成デバイスの1つ以上の状態を示すことができる。例えば、一実施形態では、少なくとも1つのインジケータは、再構成デバイスが作動し、再構成流体が流れ、医薬品と混合しているときを示すことができる。別の例では、少なくとも1つのインジケータは、リアルタイムクロックモジュールからの入力に基づいて、再構成流体が医薬品と混合するのに適切な時間を有したときを示し、それによって、薬液が送達デバイス(例えば、シリンジ)を用いて再構成デバイスから引き出すのに適しているときを示すことができる。1つのそのような例によれば、1つ以上の視覚インジケータ720は、再構成流体が医薬品と混合しているときに第1の色を示し、再構成流体が医薬品と混合するのに所定の時間を有すると、第2の色を示してもよい。別のそのような例では、1つ以上の視覚インジケータ720は、再構成流体が医薬品と混合しているときに第1のパターンで点滅し、再構成流体が医薬品と混合するのに所定の時間を有すると、第2のパターンで点滅するか、または単色を表示することができる。さらに別の例では、再構成または薬液送達デバイスは配向センサ(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)を含むことができ、インジケータは、再構成または薬液送達デバイスが所定の配向にあるとき、または逆に、再構成または薬液送達デバイスが、所定の配向とは異なる配向にあるとき、を示すことができる。もちろん、本開示はそのように限定されないので、上記の例のいずれも単独で、または所望の情報をユーザに中継するために互いに任意に組み合わせて使用することができる。
【0176】
視覚インジケータによる状態の表示は、1つ以上のセンサから情報を受信し、処理することができるプロセッサ708によって調整されてもよい。いくつかの実施形態では、再構成プロセス中に再構成デバイスの一般的な状態を中継するために、視覚インジケータを色分けすることができる。例えば、視覚インジケータは、エラー状態の場合は赤色に、再構成流体がデバイス内の医薬品と混合している場合は黄色に、薬液がデバイスから引き出される準備ができている場合は緑色に点灯してもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な色または点滅パターンを使用して、任意の所望の状態を示すことができる。いくつかの実施形態では、通信デバイス710は、以下でさらに説明されるように、再構成デバイスの状態を遠隔デバイスに通信することもできる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、再構成デバイス内に配置された容器を照明するように構成された1つ以上の光源を含むことができる。
【0177】
図18の実施形態によれば、再構成デバイス700は、パーソナルコンピュータ721、モバイルデバイス722、及び遠隔サーバ724を含むがこれらに限定されない、1つ以上の遠隔デバイスと通信するように構成される。そのような通信を通じて中継される情報は、1人以上の関係者と共有されてもよく、関係者はその情報を異なる方法で使用することができる。通信は、いずれかの方向に一方向でも双方向でもよい。通信は、遠隔デバイスと通信するために、インターネットを含む任意の適切な数のローカルまたは外部ネットワークを利用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、赤外線伝送、及び無線周波数(RF)通信などの基地局またはローカルリレーと通信するために短距離通信プロトコルを使用することができる。したがって、再構成デバイスにWi-Fiやセルラーネットワーク技術などのより長い範囲の長距離通信能力がない場合、またはユーザがこれらの通信機能を起動していない場合でも、再構成デバイスはローカルリレーと無線で通信できる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、短距離通信プロトコルも使用して、モバイルデバイスなどの近くの外部デバイスと無線で通信することができる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、遠隔サーバ724またはパーソナルコンピュータ721に直接など、他の外部デバイスと、より長い距離を介して無線で通信することができる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、情報を含むメッセージを1つ以上の遠隔デバイスに送信することができる。この情報は、時間情報、投与量、薬剤ロット情報、及びその他の医学関連パラメータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、位置情報をプロセッサ708に提供するように構成された全地球測位システム(GPS)センサを含むことができる。そのような実施形態では、情報はGPSセンサからの位置情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、再構成デバイスの動き及び/または配向を検出するように構成された加速度計を含んでもよい。そのような実施形態では、情報は、加速度計からの配向、平均加速度などを含むことができる。いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、再構成デバイスの温度を検出するように構成された温度センサを含み得る。そのような実施形態では、情報は、温度センサからの現在の温度、平均温度、ピーク最高温度、ピーク最低温度などを含むことができる。
【0178】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700は、再構成デバイスからの情報を利用し、及び/または再構成デバイスにコマンドまたは他の情報を送信し得る多数の異なる当事者と直接的及び/または間接的に相互作用してもよい。第1の例として、再構成デバイスからの情報は、患者に直接または間接的に送信することができる。患者は、再構成デバイス上の視覚インジケータ720から、再構成デバイスへのコンパニオンアプリケーションを実行している可能性があるモバイルデバイス722から、または遠隔サーバ724から情報を取得することができる。一例として、患者はモバイルデバイスを使用して、インターネットウェブサイトまたは他のプログラムを介して遠隔サーバ724から情報を取得することができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザに対する顧客サービスのタイプとして機能する「患者サービス」機構にアクセスすることができる。ユーザは、再構成デバイス及び/または投薬に関連する支援のために、電話、テキスト、ウェブサイト、ライブチャット、または他の適切な通信形式を介してこのサービスに接続することができる。一例として、いくつかの実施形態では、患者は、患者サービス機能を使用して、再構成デバイス及び/または再構成デバイスに関連する任意の付属品の使用方法、生じ得る任意の問題のトラブルシューティング方法、または再構成デバイス若しくは投薬に関連する任意の質問に関するトレーニングを受けることができる。いくつかの実施形態では、患者は患者サービス機能を使用して、支払い及び/または保険に関する問題を支援することができる。患者サービスは、これらの問題のいくつかについて患者を支援するために、患者の再構成デバイスからの情報にアクセスする必要がある場合がある。いくつかの実施形態では、情報は、遠隔サーバ724から取得することができる。
【0179】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700は、病院、診療所などの医療提供者、及び看護師または医師などの職員と直接的または間接的に通信することができる。医療提供者は、遠隔サーバ724、または再構成デバイス700から情報を受信するモバイルデバイス722などの他の外部デバイスから情報を取得することができる。または、医療提供者は、再構成デバイス700と直接通信していてもよい。医療提供者に送信され得情報には、投与時、投薬量、患者の症状などが含まれるが、これらに限定されない。医療提供者は、情報を使用して、患者の順守を監視し、及び/または、患者に対する投薬及び/または投薬量の計画の有効性を判断することができる。医療提供者は、情報から、例えば、患者への教育及び/もしくは奨励を行うことを選択し、並びに/または患者の治療を調整することができる。再構成デバイスと医療提供者との間の通信は、一方向または双方向の通信であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、医療提供者は、再構成デバイス自体、または患者が再構成デバイスと組み合わせて使用するモバイルデバイスに、例えば、再構成デバイス及び/または再構成デバイスが使用されている特定の治療との併用に特有であり得るモバイルデバイス上で動作するアプリケーションを介して、リマインダまたは警告などのメッセージを患者に送ることが可能である場合がある。モバイルデバイスのアプリケーションまたは再構成デバイス自体を介して、患者は質問や懸念事項を医療提供者に直接送信でき、医療提供者は患者に返信を提供することができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700から通信された情報は、患者の電子健康記録と統合することができる。記録には、投与時、投薬量、患者の症状などの情報が含まれ得る。
【0181】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700は、保険会社としても知られる支払人と直接的または間接的に通信することができる。支払者は、再構成デバイスからの情報を使用して、患者の順守、投薬の有効性、及び治療計画の有効性などの側面を監視できる。いくつかの実施形態では、支払人は、特定の行動を奨励または報奨しようとする可能性がある。例えば、支払者は、料金を引き下げるかまたは割引を提供して、順守が良好な患者に報奨を与えることができる。支払者は、治療のリマインダまたは警告を患者及び/または医療提供者に送信することにより、順守を奨励することもできる。
【0182】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700から及び/または再構成デバイス700への通信を通じて中継される情報は、データ分析に使用されてもよく、これは様々な関係者が使用することができる。例えば供給者(例えば、医薬品及び/または再構成デバイスの製造者)は、再構成デバイスからの情報を使用して、どの機能がいつ、ユーザによって最も使用されているか、どのようなエラーまたは問題が発生しているかなどを判断することができる。情報は、年齢、性別、収入、経験レベルなどの異なるカテゴリにフィルタリングできる場合がある。いくつかの実施形態では、データ分析のために収集された情報は匿名で、PHI(患者の健康情報)が含まれていない場合がある。しかしながら、他の実施形態では、情報はPHIを含んでもよい。
【0183】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700から収集された情報は、医薬品の性能を提供するのに役立ち得る。発明者らは、臨床試験以外では、医薬品が広く一般に普及した場合、薬品の性能を評価することが困難な場合があることを認識している。再構成デバイス並びに、モバイルデバイス及び/または医療提供者などの他の情報源からの通信は、医薬品及び/または再構成デバイスの性能に関する情報を提供するのに役立つことができる。患者の症状及び治療の進捗に関する情報は、例えば、モバイルデバイス上で動作するコンパニオンアプリに組み込まれた電子症状日記を介して、患者から収集することができ、及び/または患者の診療所訪問中にとられた医療提供者のメモから収集することができる。収集された情報は、供給者のために将来の製剤及び/または再構成デバイスの設計を知らせるのに役立つことができ、肯定的な性能を使用して、医薬品の使用を促進するのに役立ち得る。
【0184】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700から及び/または再構成デバイス700への通信を通じて中継される情報は、サプライチェーン管理を支援するために使用することができる。情報は、どの医薬品がいつ使用されたかの識別を含んでもよい(例えば、医薬品に関連するロット/バッチ番号または他の識別子を送信することによって)。情報は、医薬品使用の地理的地域も含んでもよい。そのような情報は、医薬品の供給者が、医薬品の実際の使用によって反映される、例えば世界の様々な地域における医薬品の供給と需要を理解するのに役立ち得る(処方箋記入情報に限定されるのと比較して)。これは、供給者が、特定の地域でより多くのまたはより少ない薬をストックすべきかどうか、特定の地域でのマーケティング活動を強化すべきかどうか、及び/または過去のマーケティング活動が需要の増加に効果的であったかどうかを理解するのに役立ち得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、再構成デバイス700は、スマートフォンのような遠隔デバイスが通信デバイス710とペアリングすることを可能にする近距離無線通信(NFC)モジュールを含むことができる。すなわち、NFCモジュールは、対応するNFCモジュールを有するデバイスにペアリング情報を中継し、典型的なペアリングプロセスを回避することを可能にすることができる。そのような構成は、デバイスを事前にペアリングするか、そうでなければ再構成デバイスとの特定の使用のために遠隔デバイスを準備することなく、再構成デバイス通信を可能にするのに有益であり得る。
【0186】
図18の実施形態は再構成デバイスを示すが、他の実施形態では、
図18のようなデバイスは、固体医薬品を再構成するのとは対照的に、薬液をプールするように構成された薬液送達デバイスであってもよいことに留意されたい。したがって、
図18を参照して説明した様々な機構及び方法は、本開示はそのように限定されないので、流体をプールするために構成された薬液送達デバイスにも適用可能である。
【0187】
上記に加えて、
図18のデバイスは、2つの容器の内容物を、アクセスし送達するように構成されているが、任意の適切な数の容器を使用し得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、
図18を参照して説明されたような薬液送達デバイスは、単一の容器、2つの容器、3つの容器、4つの容器、5つの容器、または任意の適切な数の容器を含んでもよい。したがって、本開示はそのように限定されないので、
図18を参照して説明される様々な機構及び方法は、任意の数の容器を有する薬液送達または再構成デバイスにも適用可能である。
【0188】
図19A~
図19Bは、それぞれ非作動状態と作動状態にある再構成デバイス800の別の実施形態の概略図である。描写された実施形態によれば、再構成デバイスは、第1の容器300及び第2の容器350を収容するハウジング802を含む。デバイスは、傾斜面として配置された第1のアクチュエータ806A及び第2のアクチュエータ806Bも含む。第1及び第2のアクチュエータは、再構成デバイスを作動させるためにハウジング802内に移動するように構成される。具体的には、アクチュエータは、対応する第1のウェッジ808A及び第2のウェッジ808Bを移動させるように構成される。第1と第2のウェッジは、第1と第2の容器をハウジング802の基部804に向かって移動させて、それぞれ第1のスパイクと第2のスパイクによって穿刺するように構成される。ずなわち、
図19A~
図19Bに示されるように、第1及び第2のアクチュエータは、ハウジング802内に圧搾または他の方法で押し込まれて、第1及び第2のウェッジをハウジングの基部804に向けて下げるように駆動することができる。アクチュエータとウェッジの傾斜面が互いに係合すると、アクチュエータの横方向の動きはウェッジの下向きの動きに変換され、容器を駆動して穿刺する。そのような構成は、容器を穿刺するための機械的利点を提供することができる。
【0189】
図20A~
図20Bは、それぞれ非作動状態と作動状態にある再構成デバイス900の別の実施形態の概略図である。
図20A~
図20Bに示されるように、再構成デバイスは、上部902及び下部904を有するハウジングを含む。上部は、下部に対して可動(例えば、摺動可能)であり、上部は非作動位置から作動位置まで下部に向かって移動する。再構成デバイスは、下部に固定されたボルト906を含む。ナット908及びハンドル910は、ボルトにねじ連結され、上部に対して固定される。したがって、ユーザは、ハンドル910を回して上部を下部に向けて移動させ、再構成デバイスを作動させることができる。そうすることで、第1のスパイク102で第1の容器300を穿刺し、第2のスパイク105で第2の容器350を穿刺することができる。
【0190】
図21A~
図21Bは、それぞれ、非作動状態と作動状態にある再構成デバイス1000の別の実施形態の概略図である。
図21A~
図21Bに示されるように、再構成デバイスは、上部1002及び下部1004を有するハウジングを含む。上部は、下部に対して可動(例えば、摺動可能)であり、上部は非作動位置から作動位置まで下部に向かって移動する。再構成デバイスは、下部1004に回転可能に連結されたレバー1008を含む。レバー1008は、レバーが上部に力を加えることができるように、上部1002のスロット1006から突出する。したがって、再構成デバイスを作動させるために、レバーは、
図21Aに示される上部位置から下部に向かって移動して、上部を下部に向けて対応して移動させることができる。そうすることで、第1のスパイク102で第1の容器300を穿刺し、第2のスパイク105で第2の容器350を穿刺することができる。
【0191】
図22は、移送エンジン1100の別の実施形態の斜視図である。
図22に示されるように、移送エンジンは、第1のプレート1102の一部として形成される第1のスパイク1111及び第2のスパイク1114を含む。移送エンジンは、第1のプレートと流路、及び第3のプレート1106とフィルタチャンバ1117を形成する第2のプレート1104も含む。移送エンジンは、いくつかの実施形態では、疎水性フィルタを含み得る入口1109(例えば、空気入口)を含む。入口は、湾曲し第1のスパイク1111まで延びる第1の流路1110に接続される。第2の流路1112は、第1のスパイク1111から第2のスパイク1114まで延びる。第2の流路には、第1のスパイクから第2のスパイクへの一方向の流れを可能にする逆止弁1119が配置される。第3の流路1115は、第2のスパイク1114から延び、フィルタ入口1116を含む。フィルタ入口は、流体が、第1のプレート1102と第2のプレート1104の間の第3の流路から、第2のプレート1104と第3のプレート1106の間に配置されたフィルタチャンバ1117に流れることを可能にする。フィルタはフィルタチャンバ内に配置されて、流体出口に向かって通過する薬液を効果的に濾過することができる。フィルタチャンバの配置により、より大きな表面積のフィルタを使用することが可能になり得る。フィルタチャンバは出口1118で終端し、この出口は、本明細書に記載された以前の実施形態を参照して説明したように、任意の適切な流体コネクタとして形成されてもよく、またはこれに連結されてもよい。
【0192】
図23は、線23-23に沿って取られた
図22の移送エンジンの側面断面図である。
図23に示されるように、移送エンジンは3つの別個のプレートで形成されている。第1のプレート1102は、第1のスパイク1111及び第2のスパイク1114を含む。第2のプレート1104は、第1のプレートと流路を形成し、フィルタチャンバ1117は、第3のプレート1106と流路を形成する。第3のプレートは、第2のプレート1104とフィルタチャンバを形成する。
図22の移送エンジンは3つの別個のプレートによって形成されるが、移送エンジンは、単一の一体部品または様々な流路を形成する任意の適切な数の構成要素によって形成されてもよいことに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、移送エンジンは、互いに接合された2つの別個のプレートによって形成されて、複数の流路を形成することができる。
【0193】
図23にも示されるように、流路は、第1及び第2のスパイクの内腔内に延びる。すなわち、第1の流路1110は、第1のスパイク1111内に配置された第1の内腔1120内に延びる。第3の流路1115は、第2のスパイク1114内に配置された第4の内腔1126内に延びる。
【0194】
図24は、線24-24に沿って取られた
図22の移送エンジンの上面断面図であり、
図25は、線25-25に沿って取られた
図22の移送エンジンの上面断面図である。
図24に示されるように、流路は、本明細書で前述した実施形態と同様の回路状構成で配置される。すなわち、第1の流路1110及び第3の流路1115は、第2の流路1112に対して鏡映平行配置で配置される。しかしながら、出口1118が入口1109に隣接して配置される代わりに、出口1118は、フィルタ入口1116の向かいに移送エンジンの反対側に配置される。
図24に示されるように、第1の流路1110は、第1の内腔1120内に延びる。第2の流路1112は、第2の内腔1122から第3の内腔1124内に延びる。第3の流路1115は、第4の内腔1126からフィルタ入口1116まで延びる。
図25は、レーストラックまたは正方形の矩形の形状で延びるフィルタチャンバ1117を示す。フィルタチャンバは、フィルタチャンバを通過する流体を濾過する平面フィルタ(例えば、1ミクロンフィルタ)を受容し、保持するように構成される。
図25の実施形態によれば、出口1118は、流体が出口を通って引き戻される前にフィルタ入口1116から流れ落ちて、患者に送達されるように構成される。そのような配置により、流体は送達される前にフィルタを通過することが保証される。
図26は、移送エンジン1200の別の実施形態の斜視図である。
図26に示されるように、移送エンジンは、チューブによって分離された2つのスパイクハウジングを含む。すなわち、第1のスパイクハウジング1202は、第1のスパイク1203及び入口1204を含む。第2のスパイクハウジング1210は、第2のスパイク1211を含む。スパイクハウジングを接続するのはチューブ1220である。チューブ1220は、可撓性または剛性であってもよい。そのような配置は、スパイク1203、1211の中心間間隔を、同じスパイクハウジングを使用して様々な容器サイズに対して変化させることを可能にする。すなわち、チューブ1220は、異なる様々な長さを有するように交換されて、異なるサイズの再構成デバイスの実施形態に適合することができる。
【0195】
図27は、線27-27に沿って取られた
図26の移送エンジン1200の側面断面図であり、
図28は、線28-28に沿って取られた移送エンジンの上面断面図である。
図27~
図28に示されるように、移送エンジン1200は線形レイアウトを有する。第1のスパイクハウジング1202は、第1の流路1205に接続された入口を含む。第1の流路は、入口から第1のスパイク1203に配置された第1の内腔1206まで延びる。いくつかの実施形態では、空気入口1204は、空気が移送エンジンに入るのを可能にしつつ、移送エンジンからの流体の損失を防止する疎水性フィルタを含むことができる。第1のスパイクハウジングは、第1のスパイク内に配置された第2の内腔1207に接続された第2の流路1208も含む。第2の流路は、チューブ1220、具体的にはチューブ流路1221に接続される。第2のスパイクハウジング1210は、チューブ流路1221に接続され、第2のスパイク1211内に配置された第3の内腔1214まで延びる第3の流路1212を含む。したがって、第2の流路1208、チューブ流路1221、及び第3の流路1212は、第2の内腔1207から第3の内腔1214までの連続的な流路を形成する。逆止弁1213は、第3の流路1212内に配置され、第2の内腔1207から第3の内腔1214への一方向の流れを可能にする。第2のスパイクハウジングは、第2のスパイク1211内に配置された第4の内腔1215も含む。第4の流路1216は、第4の内腔1215とフィルタチャンバ1217の間に延びる。フィルタチャンバは、次に、移送エンジンから流体を引き出すことができる出口1218に接続される。フィルタチャンバ内にフィルタを配置して、移送エンジンから引き出される流体を濾過することができる。
【0196】
図29は、スパイク1300の一実施形態の断面概略図である。
図29に示されるように、スパイクは、第1の開放端部1304で終端する第1の流路1302を含む。
図29の実施形態によれば、第1の開放端部は、スパイク挿入方向Sに対して角度αだけ角度を付けられる。具体的には、第1の開放端部は、スパイク穿刺または挿入方向に対して垂直であり、αは90度に等しい。したがって、流体が第1の開放端部1304から高速で出る場合、流体は、容器内に渦を生成して、再構成流体と医薬品の混合を促進することができる。
図29に示されるように、スパイクは、第2の開放端部1308で終端する第2の流路1306を含む。第1の開放端部とは対照的に、第2の開放端部はスパイク挿入方向に平行である。もちろん、他の実施形態では、本開示はそのように限定されないので、第1及び第2の開放端部は対称であるか、またはスパイク挿入方向に対して角度の任意の組み合わせを有してもよい。
【0197】
図30は、スパイク1400の別の実施形態の断面概略図である。
図30に示されるように、スパイクは、第1の開放端部1404で終端する第1の流路1402を含む。
図30の実施形態によれば、第1の開放端部は、スパイク挿入方向Sに対して角度αだけ角度を付けられる。具体的には、第1の開放端部は、約45度に等しい非垂直角度βでスパイク挿入方向に対して傾斜している。したがって、流体が第1の開放端部1404から高速で出る場合、流体は、容器内に渦を生成して、再構成流体と医薬品の混合を促進することができる。
図30に示されるように、スパイクは、第2の開放端部1408で終端する第2の流路1406を含む。第1の開放端部とは対照的に、第2の開放端部はスパイク挿入方向に平行である。もちろん、他の実施形態では、第1の開放端部または第2の開放端部は、スパイク挿入方向に対して任意の適切な角度だけ傾斜していてもよい。いくつかの実施形態では、スパイク挿入方向に対する開放端部の角度は、15度、30度、60度、75度、または1~90度の任意の他の角度であってもよい。
【0198】
図31は、スパイク1500の別の実施形態の断面概略図である。
図31に示されるように、スパイクは、複数の第1の開放端部1504A、1504B、1504Cで終端する第1の流路1502を含む。
図31の実施形態によれば、第1の開放端部は、スパイク挿入方向Sに対して角度が付けられている。複数の開放端部を有する第1の流路の配置は、第1の流路を高速で通過する流体の流れ特性を変更することができる。例えば、複数の開放端部は、単一の第1の開放端部を有する配置と比較して、第1の流体流路を出る流体の全体的な力及び速度を低減することができる。
図31に示されるように、スパイクは、第2の開放端部1508で終端する第2の流路1506を含む。第1の開放端部とは対照的に、第2の開放端部はスパイク挿入または穿刺方向に平行である。
【0199】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、送達デバイスが連結されるまで、再構成デバイスのハウジング内に解放可能に保持される流体出口を含むことができる。
図32A~
図32Dは、1つのそのような再構成デバイス1600の別の実施形態の概略図を描写する。
図32A~
図32Dに示されるように、再構成デバイスは、上部1602及び下部1604を有するハウジングを含む。上部は、下部に対して可動(例えば、摺動可能)であり、上部は非作動位置から作動位置まで下部に向かって移動する。ハウジングの上部1602は、再構成デバイスハウジングの内部に配置された流体出口1610への物理的アクセスを選択的に提供するように構成された切り欠き1606を含む。すなわち、流体出口1610は、ハウジングが非作動位置にあるときは物理的にアクセスできないが、再構成デバイスが作動すると切り欠き1606を通して物理的にアクセス可能である。流体出口1610は、流体出口1610上に配置された突起1612に当接するように構成された保持器1608によって、再構成デバイスハウジングの内部に解放可能に保持される。保持器及び突起は、送達デバイス(例えば、シリンジ)の流体出口1610への連結が、再構成デバイスハウジングから流体出口を解放するように配置される。次いで、流体出口1610は、可撓性チューブ1616によって再構成デバイスの移送エンジンに接続されているので、流体出口をハウジングから取り外し、移動させることができる。
【0200】
図32Aに示される状態では、再構成デバイス非作動状態にある。すなわち、上部1602は下部1604に向かって移動していない。したがって、切り欠き1606は、流体出口1610と整列せず、それにより、流体出口1610は、ユーザが物理的にアクセスできない。
図32Aの実施形態によれば、デバイスが作動していないとき、流体出口は完全にハウジング内に保持されるが、他の構成も考えられる。例えば、流体出口は、ハウジング内に部分的に配置され、再構成デバイスが作動するまでブロックされてもよい。いくつかの実施形態では、流体出口は、再構成デバイスの作動前にユーザに見えてもよいが、流体出口に物理的にアクセスできないように、少なくとも部分的に塞がれていてもよい。流体出口1610は、
図32Aにおいて明確にするために破線の斜線で陰影を付けて示されている。
【0201】
図32Bに示される状態では、再構成デバイスは作動している。すなわち、ハウジングの上部1602は、ハウジングの下部1604に向かって移動している。本明細書に記載の他の例示的な実施形態を参照して説明したように、再構成デバイスの作動は、再構成デバイスハウジング内の流体容器を穿刺することができる。
図32Bに示されるように、切り欠き1606は流体出口1610と整列しており、それにより、流体出口1610は、再構成デバイスハウジングの外でユーザによって物理的にアクセス可能である。
図32Bに示されるように、流体出口1610の突起1612は、保持器1608の内側に(すなわち、再構成デバイスハウジングに対して保持器の内側に)配置される。したがって、流体出口1610は物理的にアクセス可能であるが、保持器1608は、再構成デバイスハウジングの内側に流体出口を解放可能に保持する。さらに、保持器1608は、再構成デバイスハウジング内の流体出口1610の回転に対して摩擦抵抗を提供することができる。
図32Bの実施形態では、保持器及び流体出口は、送達デバイスを流体出口に完全に連結して、再構成デバイスハウジングから流体出口を解放するように構成される。すなわち、いくつかの実施形態では、流体出口は、適切な送達デバイスが再構成デバイスに完全に連結されるまで、再構成デバイスハウジング内に保持することができる。
図32Bの実施形態では、保持器は、
図32Cを参照してさらに説明されるように、回転力が送達デバイスによって流体出口1610に加えられて保持器から突起1612を解放することを可能にするように構成される。
図32Bの実施形態によれば、切り欠き1606は、ハウジングの上部1602が、ユーザが適切な送達デバイス以外のものを用いて、流体出口1610に物理的にアクセスするのを妨げ得るようなサイズ及び形状であってもよい。例えば、切り欠きは、複数の指が切り欠きを通して挿入して流体出口1610を把持することはできないが、シリンジのような送達デバイスが切り欠きを通して挿入して流体出口と相互作用できるような、サイズ及び形状であってもよい。このように、切り欠き1606は、送達デバイスの適切な使用を促進して、流体出口を送達デバイスに連結することができる。
【0202】
図32Cに示された状態では、送達デバイス(例えばシリンジ)1614が、再構成デバイスの内部に配置された流体出口1610に連結されている。
図32A~
図32Dの実施形態では、流体出口1610は雄ねじを含み、ルアー作動デバイスとして構成される。したがって、送達デバイス1614は、流体出口のねじ山と係合するように構成された対応するねじ山を含む。再構成デバイスが
図32Bに示される状態にあるとき、保持器1608が摩擦抵抗を提供して流体出口の回転位置を維持しながら、送達デバイス1614は流体出口に(例えば、送達デバイスを時計回りに回転させることによって)ねじ連結され得る。送達デバイスはねじ連結されているので、送達デバイスが流体出口に完全に連結されるまで、流体出口1610を再構成デバイスハウジング内に保持することができる。送達デバイスが完全に連結されると、送達デバイスのさらなる回転は、保持器1608の摩擦抵抗に打ち勝ち、流体出口1610を
図32Cに示される状態まで回転させることができ、ここで、突起1612はもはや保持器1608と整列していない。流体出口のこの回転は、送達デバイスが流体出口に完全に連結されたこと、及び流体出口が再構成デバイスハウジングから解放可能であることをユーザに示すことができる。
【0203】
図32Dに示されるように、流体出口1610は、再構成デバイスハウジングから解放され、切り欠き1606を介して取り外されている。前述のように、送達デバイス1614が流体出口1610にねじ連結されると、突起1612は保持器1608を通過することができる。したがって、送達デバイス1614を引っ張ると、切り欠き1606を介して流体出口1610を取り外すことができる。
図32Dに示されるように、流体出口1610を所望の位置に移動できるように、流体出口は可撓性チューブ1616を介して再構成デバイスに接続される。流体出口1610が再構成デバイスハウジングから取り外されるとき、可撓性チューブ1616は、再構成デバイスハウジングの内側から延びるかまたはほどくことができる。
【0204】
送達デバイスが連結されるまで、ハウジング内に解放可能に保持される流体出口を含む再構成デバイスハウジングの一実施形態が、
図32A~
図32Dを参照して説明されているが、他の構成が企図され、本開示はこの点に関してそのように限定されない。例えば、いくつかの実施形態では、流体出口は、送達デバイスを流体出口に連結することによって破断可能な壊れやすい接続を用いて再構成デバイスハウジングに連結してもよい。いくつかの実施形態では、送達デバイスを流体出口に連結することにより、再構成デバイスハウジング内に流体出口を保持するラッチを解放することができる。いくつかの実施形態では、流体出口は、再構成デバイスハウジングとの摩擦嵌合を有する場合があり、送達デバイスを流体出口に連結すると、摩擦嵌合は解消される。ユーザは、押す、引く、回転する、ねじるなどを含む、送達デバイスの任意の適切な動作または動作の組み合わせを使用して、再構成デバイスハウジングから流体出口を解放することができる。
【0205】
移送エンジン2100の別の例示的な実施形態が、
図33~
図35に示されている。
図33に示されるように、移送エンジンは、第1のスパイク11及び第2のスパイク14を含む。
図35に示されるように、いくつかの実施形態では、移送エンジンは、疎水性フィルタを含み得る入口136(例えば、空気入口)を含む。移送エンジンは、いくつかの実施形態では、入口の疎水性フィルタを受容するフィルタチャンバ137を含むことができる。入口136は、第1のスパイク11を通る第1の内腔を形成する第1の流路291に接続される。第2の内腔282、チューブ290、及び第3の内腔293を備える第2の流路は、第1のスパイク11を第2のスパイク14に接続する。第3の内腔293は、第2のスパイク14を通って延びる。第2の流路には、第1のスパイクから第2のスパイクへの一方向の流れを可能にする逆止弁271が配置される。第2のスパイク14を通る第4の内腔286と経路135を備える第3の流路は、第2のスパイク14を出口298に流体接続する。いくつかの実施形態では、チューブは出口298に連結して、ユーザへの投与のために流体を流体出口(例えば、ルアーコネクタまたは他のコネクタ)に導くことができる。
【0206】
第1のスパイク11は、第1のプレート262の一部として形成されるか、そうでなければ第1のプレート262に取り付けられてもよく、第2のスパイク14は、第2のプレート264の一部として形成されるか、そうでなければ第2のプレート264に取り付けられてもよい。第1及び第2のプレートは、インターロック280を介して互いに嵌合することができる。いくつかの実施形態では、インターロック280は、第1のプレート262上のくぼみ283内に受容される第2のプレート264上の突起284によって形成されてもよい。突起とくぼみの位置が逆であってもよいことを理解されたい。さらに、複数の突起/くぼみ、他のジグソー形状、または他の任意の適切な形状など、他のインターロック形状が使用されてもよい。
【0207】
図33~
図35の例示的な実施形態では、経路135は、第2のプレート264の一部分として成形されるか、またはそうでなければ第2のプレート264に取り付けられ得る成形チャネルである。しかし、経路135の他の実施態様が可能であることを理解されたい。他の実施形態では、経路135は、チューブ、ハイポチューブ、または任意の他の適切な配置であってもよく、この態様はそのように限定されない。
【0208】
図33~
図35の例示的な実施形態では、チューブ290は、第1のスパイク11を第2のスパイク14に接続する。いくつかの実施形態では、プレート262、264は、チューブ290を収容するために、それぞれ、くぼみ78、79を含んでもよい。しかし、他の実施形態では、チューブの代わりに成形経路または他の適切な配置を使用して、チューブの代わりに、第1と第2のスパイクを接続できることを理解されたい。
【0209】
図33に見られるように、いくつかの実施形態では、移送エンジンは、再構成デバイスの作動前にスパイク11、14を覆うスパイクシース85、87を含むことができる。作動中に容器がスパイクの上に押し下げられると、スパイクはスパイクシースを通り、容器中に穿刺してもよい。いくつかの実施形態では、スパイクシースは、使用前にスパイクの内腔を覆うことによって、流路への異物の侵入を防止するのに役立ち、及び/または不注意による容器の早期穿刺を防ぐのに役立つ。
【0210】
スパイクシースは、シリコーン、プラスチック、エラストマ、または他の適切な材料からできていてもよい。
【0211】
上述のように、いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、流体出口への物理的アクセスが作動前に妨げられるように構成され得る。前述のように、いくつかの実施形態では、可撓性リーシュを流体出口に連結することができる。可撓性リーシュへのユーザのアクセスは、ハウジングの上部の切り欠きを流体出口レセプタクルと整列させることで許容され得る。一態様によれば、いくつかの実施形態では、可撓性リーシュ、例えばプルタブは、流体出口を覆うキャップの一部であるか、そうでなければキャップに取り付けられてもよい。リーシュを引っ張ることにより、流体出口からキャップを取り外して、シリンジまたは他の送達デバイスなどの別の構成要素に接続するために流体出口を露出することができる。いくつかの実施形態では、流体出口はハウジングに対して移動可能であり、それにより、リーシュを引っ張ると流体出口をハウジングから取り外すことができる。いくつかの実施形態では、流体出口とハウジングの間の保持力は、キャップと流体出口の間の保持力より小さくてもよく、それにより、プルタブを引っ張るとまず流体出口がハウジングから取り外され、次いで、液体出口からキャップが取り外される。しかし、他の実施形態では、流体出口はハウジングに対して固定されており、使用中にハウジングから引き出されるようには構成されていない。
【0212】
再構成デバイス3200の1つの例示的な実施形態が、
図36に示されており、デバイスは、上部421及び下部422を有するハウジング420を有する。デバイスは、ハウジングの下部422に固定された流体出口430を含む。
図36の例示的な実施形態では、流体出口430は、ハウジングの下部422の延長部250に取り付けられ得るフランジ440を用いて形成されてもよく、またはフランジ440に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、追加のフランジを延長部250の後ろに配置されてもよく、タブに取り付けて、さらなる保持補強を提供してもよい。しかしながら、この態様はそのように限定されないので、流体出口は、任意の適切な取り付け配置によってハウジングの下部に固定され得ることを理解されたい。
【0213】
プルタブ434を有するキャップ432は、流体出口430を覆う。プルタブ434は、ハウジングの上部421が非作動状態にあるとき、上部421の内面がプルタブ434を押し、それにより、プルタブが折り畳まれた状態またはそうでなければ圧縮された状態になるように、可撓性であってもよい。上部421が押し下げられるとき、上部421の切り欠き424が流体出口430及びキャップ432と整列するように移動し、したがって、プルタブ434は展開し、ユーザによるアクセスのために切り欠き424から外に延びることができる。
【0214】
図37A~
図37Cは、再構成デバイス3200の様々な操作段階を描写する。
図37Aでは、デバイスは非作動状態にある。ハウジングの上部421の切り欠き424は、流体出口から離間しており、プルタブは、折り畳まれた状態にあってもよく、例えば、上部421の内面に当接する。したがって、プルタブ及び流体出口への物理的なアクセスは、ハウジングの上部によって妨げられる。いくつかの実施形態では、プルタブは見えなくてもよい。他の実施形態では、プルタブは、例えば、上部が透明な材料で作られている場合、目に見えてもよいが、ユーザはプルタブにアクセスできないままであってもよい。
【0215】
デバイスを
図37Bに示される作動状態に移動するには、ユーザは、ハウジングの上部421を下方に押して、上部421をハウジングの下部422に向けて下方に摺動させることができる。上部421の下方の移動は、切り欠き424を流体出口430及びキャップ432と整列させ、プルタブ434を切り欠き424から展開し、延ばすことを可能にする。
【0216】
次いで、ユーザは、プルタブ434を引っ張ってキャップ432を取り外し、それによって、
図37Cに示されるように、流体出口430を露出させることができる。流体出口430が露出した状態で、ユーザは、シリンジまたは他の送達デバイスを流体出口430に取り付けることに進むことができる。
【0217】
再構成デバイス3300の別の例示的な実施形態が、
図38~
図40Dに示されており
、デバイスは、上部821及び下部822を有するハウジング820を有する。デバイスは、ハウジングの下部822に対して移動可能な流体出口830を含む。
図38及び
図39の分解図に示されるように、流体出口830は、クリップ310を用いて形成されてもよく、またはそうでなければクリップ310に取り付けられてもよい。クリップ310は、第1の脚部317及び第2の脚部319を有してもよい。作動前に、クリップはハウジングの下部822に取り外し可能に連結される。作動後、ユーザは、ハウジングから流体出口を引き出すことによって、下部ハウジングからクリップを分離することができる。
図39に見られるように、ハウジングの下部822の内側ガイド823は、クリップ310の第2の脚部319を受容するサイズのスロット306を含むことができる。クリップは、
図38において、スロット306と完全に係合して示されている。
図38に示されるように、310がスロット306と完全に係合した状態で、クリップ310及びスロット306は、流体出口830の下に垂直に配置されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、クリップ及び/またはスロットは、流体出口の垂直上方、左側、または右側など、流体出口に対して異なる位置に配置することができる。
【0218】
この例示的な実施形態では、プルタブ842を備えたキャップ840が、デバイス作動前に流体出口430を覆うことができる。デバイスが作動した後にユーザがプルタブ842を引っ張るとき、第2の脚部319がスロット306を通って摺動し、出てくるので、クリップ及び流体出口830をハウジングの下部822から連結解除する。したがって、プルタブ842は、ハウジングから流体出口を取り外すためにユーザが引っ張ることができるリーシュとして機能することができる。いくつかの実施形態では、流体出口830に対するキャップ840の保持力は、ハウジングの下部822に対するクリップ310の保持力よりも大きくてもよい。したがって、プルタブ842を引っ張ると、キャップ840が流体出口830から分離する前に、まずクリップ310がスロット306から出て、分離してもよい。
【0219】
いくつかの実施形態では、上部821の切り欠き824は、拡張開口部825を含んで、切り欠きを通るクリップ310の移動に適応することができる。
【0220】
図40A~
図40Dは、再構成デバイス3300の様々な操作段階を描写する。
図40Aでは、デバイスは非作動状態にある。ハウジングの上部821の切り欠き824は、流体出口830から離間しており、プルタブは、上部821の内面に当接する折り畳まれた状態にあってもよい。したがって、プルタブ及び流体出口への物理的なアクセスは、ハウジングの上部によって妨げられる。
【0221】
デバイスを
図40Bに示された作動状態に移動するには、ユーザは、ハウジングの上部821を下方に押して、上部821をハウジングの下部822に向けて下方に摺動させることができる。上部821の下方の移動は、切り欠き824を流体出口及びキャップ840と整列させ、プルタブ842を切り欠き824から展開し、延ばすことを可能にする。
【0222】
次いで、ユーザはプルタブ842を引っ張ることができる。流体出口に対するキャップ840の保持力が、ハウジングの下部822に対するクリップ310の保持力よりも大きい状態で、プルタブ842を引っ張ると、クリップは下部822のスロット306から出ることになる。その結果、
図40Cに示されるように、キャップ840、及びキャップに取り付けられた流体出口830は、両方とも、ユーザがプルタブ842を引っ張ると、ハウジングから引き出すことができる。流体出口830がハウジングの下部822から連結を解除された後、ユーザは、プルタブ842を引っ張り続けて、キャップ840を流体出口830から取り外し、それによって、
図40Dに示されるように、流体出口830を露出させることができる。いくつかの実施形態では、ユーザは、流体出口830からキャップ840を引き離すために、一方の手でプルタブ842を引っ張ると共に、他方の手で流体出口830、クリップ310、及び/またはチューブ313の一部分を保持することができる。
【0223】
再構成デバイス3350の別の例示的な実施形態が、
図41~
図43Cに示されており、デバイスは、上部921及び下部922を有するハウジング920を有する。
図38の例示的な実施形態と同様に、再構成デバイス3300は、ハウジングの下部922に対して移動可能な流体出口940を含む。しかしながら、この実施形態では、
図41及び
図42に示されるように、流体出口940は、2つのクリップ、第1のクリップ320及び第2のクリップ322で形成されるか、または他の方法でそれらに取り付けられる。作動前に、第1のクリップ320及び第2のクリップ322は、ハウジングの下部922に取り外し可能に連結される。いくつかの実施形態では、内側ガイド928は、それぞれがスロット55を有する2つの延びるタブ360を含むことができる。いくつかの実施形態では、スロットは、2つの反対側のアーム51、53によって画定することができる。他の実施形態では、スロットは、タブを通る貫通孔であってもよい。再構成デバイスを作動させる前に、流体出口940のクリップ320、322をスロット55内に受容して、流体出口をハウジングの下部922に連結することができる。
図41に示されるように、クリップ320、322がスロット55内に受容された状態で、スロット55及びクリップ320、322は、流体出口の左側及び右側に隣接してもよい。しかしながら、他の実施形態では、クリップ及び/またはスロットは、流体出口に対して異なる位置、例えば、流体出口の上方及び下方に垂直に配置されてもよい。
【0224】
いくつかの実施形態では、切り欠き924は拡張開口部925、926を含んで、切り欠きを通るクリップの移動に適応することができる。
【0225】
この例示的な実施形態では、プルタブ932を備えたキャップ930は、デバイス作動前に流体出口940を覆うことができる。デバイスが作動した後にユーザがプルタブ932を引っ張るとき、クリップ320、322はスロット55を通って摺動して出ていき、したがって、クリップ及び流体出口940をハウジングの下部922から連結解除する。したがって、プルタブ932は、ハウジングから流体出口を取り外すためにユーザが引っ張ることができるリーシュとして機能することができる。いくつかの実施形態では、流体出口940に対するキャップ930の保持力は、ハウジングの下部822に対するクリップ320、322の保持力よりも大きくてもよい。したがって、プルタブ932を引っ張ると、キャップ930が流体出口940から分離する前に、まずクリップ320、322がスロット55から出て分離してもよい。
【0226】
図43A~
図43Cは、再構成デバイス3350の様々な操作段階を描写する。
図43Aでは、デバイスは非作動状態にある。ハウジングの上部921の切り欠き924は、流体出口940から離間しており、プルタブは、上部921の内面に当接する折り畳まれた状態にあってもよい。したがって、プルタブ及び流体出口への物理的なアクセスは、ハウジングの上部921によって妨げられる。
【0227】
デバイスを
図43Bに示された作動状態に移動するには、ユーザは、ハウジングの上部921を下方に押して、上部921をハウジングの下部922に向けて下方に摺動させることができる。上部921の下方の移動は、切り欠き924を流体出口及びキャップ930と整列させ、プルタブ932が切り欠き924から展開し、延びることを可能にする。
【0228】
次いで、ユーザはプルタブ932を引っ張ることができる。流体出口に対するキャップ930の保持力が、ハウジングの下部922に対するクリップ320、322の保持力よりも大きい状態で、プルタブ932を引っ張ると、クリップは下部922のスロット55から出ることになる。その結果、
図43Cに示されるように、キャップ930、及びキャップに取り付けられた流体出口940は、両方とも、ユーザがプルタブ932を引っ張ると、ハウジングから引き出すことができる。流体出口940がハウジングの下部922から連結を解除された後、ユーザは、プルタブ932を引っ張り続けて、キャップ930を流体出口940から取り外し、それによって、流体出口940を露出させることができる。
【0229】
図38の実施形態は、単一のクリップを使用し、
図41の実施形態は2つのクリップを使用しているが、任意の数のクリップを使用できることを理解されたい。
【0230】
一態様によれば、再構成デバイスは、容器を保持するのに役立つ1つ以上の機構を含むことができる。そのような保持機構は、例えば、容器の時期尚早の穿刺の防止に役立つように、及び/またはスパイク中にスパイクと容器の整列を容易にすることによって容器の穿刺を支援するように、容器を配置するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、容器保持機構は、作動中に移動するハウジングの一部分に連結されてもよい。例えば、再構成デバイスを作動させるためにハウジングの上部がユーザによって下方に押される実施形態では、1つ以上の容器保持機構がハウジングの上部に連結されてもよい。
【0231】
いくつかの実施形態では、容器保持機構は、容器を保持するために容器の一部分を囲むリングを含む。いくつかの実施形態では、リングは、容器の肩部分を取り囲むように構成することができる。リングの内面は、容器の肩部分の形状に適合するように輪郭を形成することができる。
【0232】
図38~
図40D及び
図44~
図48に示される例示的な実施形態では、再構成デバイスは、第1の容器300を囲む第1のリング740、及び第2の容器350を囲む第2のリング750を含む。以下でより詳細に説明されるように、リングは、ハウジングの上部821に取り付けることができる。容器を囲むことにより、リングは容器の左右の動きを制限する働きをすることができる。
【0233】
いくつかの実施形態では、容器はリングの一部分の上に載ることができる。
図44に見られるように、リング740、750は、容器の肩部35の形状に適合するように輪郭付けされる。例えば、リング750は、直径が変化する内面744を有し、輪郭のある面を形成する。内面744は、第1の直径から第2のより小さな直径に移行して、容器350の肩部35の輪郭に適応する。いくつかの実施形態では、内面の断面はS字形を形成することができる。
【0234】
容器の肩部がリングの成形された内面に当接した状態で、リングは容器がスパイクに向かって移動するのを制限する働きをすることができる。デバイスの作動中にハウジングの上部821がハウジングの下部822に向かって移動すると、ハウジングの上部821に取り付けられたリングはスパイクに向かって移動し、したがって容器が穿刺のためにスパイクに向かって移動することを許容する。
【0235】
いくつかの実施形態では、内側接触部はリングの内面に連結することができる。リングの内面は、内側接触部よりも剛性が高い場合がある。内側接触部は、容器とのクリアランスを減らすのを助け得るより細かいサイジング部材として機能することができる。内側接触部は、ガスケット、成形ナブ、半径方向内方に延びるフィンガ、または任意の他の適切な接触部であってもよい。例えば、1つの例示的な実施形態では、リングの内面は、ガスケットが収まる円周方向の溝を含んでもよい。
【0236】
容器保持機構は、容器の異なる部分と係合することができることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、容器保持機構は、容器の、本体の側壁、肩部、ネック部、クリンプ、及び/または任意の他の適切な部分と係合することができる。
【0237】
ハウジングへのリングの取り付けについて、ここで説明する。
図46に見られるように、リング740は、各々が凹部743を含み得る複数の半径方向に延びる延長部分742を含んでもよい。
図45、47、及び48に見られるように、ハウジングの上部821は、リングの凹部の形状と一致するように成形された複数の突出部745を含む。図の例示的な実施形態では、凹部及び突出部は半楕円形である。リングは、上部821の突出部をリングの凹部と嵌合させることによって、ハウジングの上部に取り付けられる。いくつかの実施形態では、接着剤またはファスナなどのさらなる保持補強を使用して、取り付けを補強することができる。しかしながら、他の実施形態では、リングは、単に突出部と凹部の間のスナップ嵌め係合によってハウジングの上部に保持される。突出部と凹部は逆にしてもよく、それにより、凹部がハウジングの上部上に位置し、突出部がリング上に位置することを理解されたい。さらに、図に示された突出部及び凹部は半楕円形であるが、それらは、半球形、角柱形、円錐形、円錐台形、台形柱形、または他の任意の適切な形状であってもよいことを理解されたい。
【0238】
いくつかの実施形態では、ハウジングへのリングの取り付けは、上記の突出部と凹部の嵌合配置の代替として、またはそれに加えて、接着剤、ファスナ、及び/または他の取り付け配置によって達成されてよい。
【0239】
いくつかの実施形態ではリングを省略できることを理解されたい。いくつかの実施形態では、接着剤、ファスナ、または他の取り付け配置を使用して、ハウジングに対して容器(複数可)を保持することができる。
【0240】
いくつかの実施形態では、容器保持機構は、容器の動きを制限するために容器の一部分を少なくとも部分的に囲む複数のアームを含む。
【0241】
図47~49に示される例示的な実施形態では、再構成デバイスは、ハウジングの上部821から延びる複数のアーム456を含む。ハウジングの上部821で受容された容器300、350の一部分を示す斜視断面図である
図49に示されるように、複数のアーム456は容器300、350を囲む。複数のアーム456は、容器の半径方向外側に配置され、容器の底端部を受容する。
【0242】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、容器の底端部に当接するプラットフォームを含んでもよい。プラットフォームは、ハウジングと容器の間の空隙を埋める働きをして、作動前、例えば輸送中にハウジング内で容器が移動するのを防ぐことができる。
【0243】
図47~
図48に示される例示的な実施形態では、再構成デバイスは、容器の底端部に当接するように構成されたプラットフォーム450、451を含む。例示的な実施形態では、プラットフォームは弓形である。しかし、他の実施形態では、プラットフォームは、円形、楕円形、正方形、ドーム形、または任意の他の適切な形状であってもよい。プラットフォームは、発泡体、エラストマ、シリコーン、または他の適切な材料からできていてもよい。
【0244】
いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、同じハウジングで異なる容器サイズの収容を可能にし得るモジュール式設計を有してもよい。例えば、プラットフォーム450、451は、他の高さ及び/または曲率半径のプラットフォームと交換して、様々な容器サイズに適応することができる。例えば、より高い高さのプラットフォームを使用することによって、同じハウジングでより短い容器を依然として使用することができる。同様に、複数のアーム456は、他のアーム、例えば、異なる直径の容器に適応するために異なる距離に配置されたアームと交換することができる。いくつかの実施形態では、複数のアームは及び/またはプラットフォームは、ハウジングの上部821の内側に取り付けることができるプレートに予め成形されるか、そうでなければ予め取り付けられてもよい。アーム及び/またはプラットフォームの異なる組み合わせを有するプレートが製造されて、様々な容器のサイズ及び形状に適応することができる。ハウジングの上部は、これらのプレートのいずれかに取り付けられるように構成することができ、したがって、ハウジングは、同じハウジングを使用して異なるサイズの容器に適応できるモジュール式設計を有することを可能にする。さらに、リング740、750は、異なる容器サイズに適応するために、異なる内径のリングと交換することもできる。
【0245】
上述のように、いくつかの実施形態では、再構成デバイスは、ハウジングの上部及び下部が互いに摺動可能に係合することを可能にする1つ以上の係合機構を含むことができる。いくつかの実施形態では、内側ガイドは、上部上の機構(複数可)と摺動可能に係合する1つ以上の係合機構を含んでもよい。例えば、内側ガイドは、上部のフィンを受容する形状の溝を有することができ、フィンは溝に沿って摺動可能である。構成要素は逆にしてもよく、それにより、溝が上部にあり、フィンが内側ガイドにある。他のレール、囲まれたチャネルを通って延びる細長い部材、または任意の他の適切な摺動係合配置など、他の摺動係合配置を使用することができる。
【0246】
図45の例示的な実施形態では、内側ガイド823は、溝760内で摺動して上部821が下部822に対して摺動可能に移動することを可能にするフィン314を受容する溝760を含むことができる。
【0247】
図50Aは、移送エンジン3400の別の実施形態の分解平面図である。
図50Aの実施形態によれば、移送エンジンはモジュール式であり、それにより、移送エンジンの流体接続の数を増減して、所望の数の容器を取り付けることができる。
図50Aに示される構成では、移送エンジンは、3つの容器に適合するように構成される。
図50Aに示されるように、移送エンジンは入口アダプタ3402を含む。入口アダプタは、第1の入口スパイクチャネル3406及び第2の入口スパイクチャネル3408を有する入口スパイク3404を含む。第1の入口スパイクチャネル3406は、いくつかの実施形態では疎水性フィルタまたは逆止弁を含み得る空気入口に流体接続されてもよい。第2の入口スパイクチャネルは、入口アダプタ流体チャネル3410に接続され、接続された容器から入口アダプタの外に流体が流れることを可能にする。
図50Aの特定の実施形態では、入口アダプタ流体チャネル3410は、図示の実施形態ではチューブを受容するように構成された入口流体コネクタ3412で終端する。もちろん、他の実施形態では、本開示はそのように限定されないので、他の流体コネクタを使用することができる。入口アダプタ3402の流体配置により、入口スパイクが入口容器を穿刺すると流体が入口アダプタ流体チャネル3410から流出するときに、空気が第1の入口スパイクチャネル3406を介して容器に導入されることが可能になる。いくつかの実施形態では、入口アダプタ3402は、スパイクから入口アダプタ流体チャネル3410を通って出る一方向の流れを可能にするように構成された逆止弁を含んでもよい。そのような配置は、流体が第1の入口スパイクチャネル3406を通って空気入口に向かって流れないことを確実にすることができる。
【0248】
図50Aの実施形態によれば、入口アダプタ3402は、入口アダプタが他のアダプタ(例えば、中間アダプタ3420)に解放可能に取り付けられることを可能にするように構成された入口アダプタカップリング3414を含む。具体的には、
図50Aの実施形態では、入口アダプタカップリングは、入口アダプタを中間アダプタ3420に解放可能に取り付ける(例えば、インターロックする)ように構成される。
図50Aの中間アダプタカップリングは、カラー3416及びポケット3418を含み、ポケット3418は、対応する形状を有する第1の中間アダプタカップリング3435を受容するように構成される。
図50Bを参照してさらに説明されるように、第1の中間アダプタカップリング3435及び入口アダプタカップリング3414が係合され、インターロックされるとき、中間アダプタ3420及び入口アダプタは、第1の方向に互いに対して移動できない可能性がある。
図50Aの特定の例では、解放可能に連結されるとき、中間アダプタ及び入口アダプタは、平面(例えば、x-y平面)内での互いの相対移動に抵抗することができる。しかしながら、解放可能に連結されるとき、入口アダプタカップリング及び中間アダプタカップリングは、第2の方向(例えば、z方向)への相対移動を可能にして、アダプタが互いに解放されることを可能にし得る。
図50Aの実施形態によれば、入口アダプタカップリングは対称的である。他の実施形態では、入口アダプタは、本開示はそのように限定されないので、不規則な形状であってもよく、またはアダプタがインターロックすることを可能にするように任意の適切な形状を有していてもよい。
図50Aの実施形態では、入口アダプタカップリングは、対応するカップリングを受容するように構成される。他の実施形態では、入口アダプタカップリングは、対応するカップリングに受容されるように構成されてもよい。
図50Aの実施形態では、入口アダプタカップリングは、入口アダプタ流体チャネル3410から分離され、離間されており、それにより、物理的な相互接続及び流体接続は分離されている。そのような配置は、製造の簡素化及び接続の信頼性に有益であり得る。
【0249】
図50Aに示されるように、中間アダプタ3420は、第1の中間アダプタカップリング3435を含む。第1の中間アダプタカップリングは、ネック3436及びタブ3437を含む。ネック3436は、入口アダプタカップリング3414のカラー3416と係合するように構成される。同様に、タブは、入口アダプタカップリングのポケット3418と係合するように構成される。
図51を参照してさらに説明されるように、ネック、ポケット、カラー、及びタブの配置により、アダプタが互いに確実にインターロックされることが可能になる。
図50Aに示されるように、中間アダプタは、第2の中間アダプタカップリング3438も含む。第2の中間アダプタカップリングは、対応する形状のカップリング(例えば、出口アダプタカップリング3456)を受容するように構成される。
図50Aの実施形態では、第1の中間アダプタカップリング及び第2の中間アダプタカップリングは、中間アダプタの反対側に配置されるが、
図54を参照してさらに説明されたように、他の構成が企図される。
図50Aに示されるいくつかの実施形態では、第2の中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリング3414と同じ形状及びサイズを共有することができる。そのような配置では、中間アダプタ3420は、中間アダプタの他のコピーで交換または拡張することができる。すなわち、別の中間アダプタを中間アダプタ3420と交換してもよく、または別の中間アダプタを使用して移送エンジン3400を拡張してもよい(例えば、
図52の例示的実施形態参照)。第1の中間アダプタカップリング(例えば、第1の中間アダプタカップリング3435のような)は、第2の中間アダプタカップリング3438に受容されてもよい。したがって、最終的に患者に薬液を送達できる所望の数の容器に対応するようにスパイクの数を拡張するために、所望の中間アダプタを追加することができる。
【0250】
図50Aに示されるように、中間アダプタ3420は、中間容器を穿刺するように構成された中間スパイク3422を含む。中間スパイクは、第1の中間流体チャネル3428に流体接続された第1の中間スパイクチャネル3424を含む。入口アダプタと同様に、第1の中間流体チャネルは、中間流体コネクタ3430(例えば、チューブコネクタ)で終端する。中間スパイクは、第2の中間流体チャネル3432に流体接続された第2の中間スパイクチャネル3426も含む。第1の中間流体チャネルと同様に、第2の中間流体チャネルも中間流体コネクタ3434(例えば、チューブコネクタ)で終端する。
図50Aの実施形態によれば、及び
図50Bを参照してさらに説明されるように、第1の中間流体チャネルは、入口アダプタ流体チャネル3410に(例えば、チューブを介して)流体接続されるように構成される。第2の中間流体チャネルは、出口アダプタ流体チャネル3448に接続されるように構成される。したがって、中間アダプタは、入口アダプタから出口アダプタまでの流路を形成するように構成される。入口アダプタ3402と同様に、中間アダプタの流体チャネルは、第1の中間アダプタカップリング3435及び第2の中間アダプタカップリング3438から分離されている。
【0251】
図50Aの実施形態によれば、移送エンジン3400は、出口アダプタ3440を含む。出口アダプタは、出口アダプタ流体チャネル3448に流体接続された第1の出口スパイクチャネル3444を含む出口スパイク3442を含む。入口アダプタ3402及び中間アダプタ3420と同様に、出口アダプタ流体チャネルは、出口流体コネクタ3450(例えば、チューブコネクタ)で終端する。出口スパイクは、出口3452に流体接続された第2の出口スパイクチャネル3446も含む。出口3452は、移送エンジン3400からの流体が最終的に患者に流れることを可能にし得る輸液セットカップリング3454に接続される。他の実施形態では、本開示はそのように限定されないので、輸液セットまたは他の送達デバイスを出口3452に直接接続することができる。
【0252】
図50Aに示されるように、出口アダプタ3440は、出口アダプタカップリング3456を含む。
図50Aの実施形態では、出口アダプタカップリングは、第2の中間アダプタカップリング3438に受容されるように構成される。出口アダプタカップリングは、第1の中間アダプタカップリング3435のものと一致するサイズ及び形状を有する。したがって、所望であれば、出口アダプタカップリングを入口アダプタカップリング3414内に受容して、出口アダプタを入口アダプタに取り外し可能に取り付けることもできる。そのような配置は、中間アダプタ3420を省略できるように、2つの容器だけが移送エンジンに接続される場合に有益である。
【0253】
図50Bは、組み立てられた構成の
図50Aの移送エンジンの平面図である。
図50Bに示されるように、第1の中間アダプタカップリング3435は、入口アダプタカップリング3414に受容される。したがって、カラー3416はネック3436と係合し、ポケット3418はタブ3437と係合する。したがって、入口アダプタ3402は、中間アダプタ3420と解放可能にインターロックされる。同様に、
図50Bに示されるように、出口アダプタカップリング3456は、第2の中間アダプタカップリング3438に受容され、それにより、中間アダプタと出口アダプタ3440は解放可能に連結される。したがって、入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタはすべて、カップリングを介して互いに物理的に接続されている。
【0254】
カップリングの物理的な接続とは別に、アダプタは、流体が輸液セットまたは他の送達デバイス(例えば、シリンジ)を介して患者に送達され得るように、入口スパイク3404と、中間スパイク3422と、出口スパイク3442と、最終的に出口3452との間に連続的な流路を形成するように流体接続される。
図50Bに示されるように、入口アダプタ流体チャネル3410は、第1のチューブ3460を用いて第1の中間流体チャネル3428に流体接続される。第1のチューブは、入口流体コネクタ3412及び第1の中間流体コネクタ3430に連結される。出口アダプタ流体チャネル3448は、第2のチューブ3462を用いて第2の中間流体チャネル3432に連結される。第2のチューブは、出口流体コネクタ3450及び第2の中間流体コネクタ3434に連結される。したがって、入口アダプタ、中間アダプタ、及び出口アダプタは、直列配置で流体接続される。いくつかの実施形態では、流体コネクタはクイックコネクトチューブコネクタであってもよい。いくつかの実施形態では、アダプタは、他のアダプタのチューブを相互接続するように構成された一体型チューブを含んでもよい。そのような実施形態では、クイックコネクトフィッティングまたは他のフィッティングを使用することができる。他の実施形態では、本開示はそのように限定されないので、アダプタを流体接続するために任意の適切なコネクタを使用することができる。
【0255】
図50Bの実施形態ではチューブ及びチューブコネクタが使用されているが、様々なアダプタを流体的に相互接続するために、任意の適切な流路を使用することができることに留意されたい。例えば、アダプタを相互接続するチューブは、剛性のチューブまたは可撓性のチューブであってもよい。さらに、いくつかの実施形態では、アダプタは、チューブなどの追加の構成要素なしで流体接続を可能にするためにカップリングから分離された一体型流体コネクタ及び経路を含み得る。
【0256】
いくつかの実施形態では、
図50A~
図50Bの移送エンジンが再構成またはプールのために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、中間アダプタ及び/または出口アダプタは、固体医薬品(例えば、凍結乾燥固体)を収容する容器を受容し接続するように構成されてもよい。他の実施形態では、中間アダプタ及び/または出口アダプタは、薬液を収容する容器を受容し接続するように構成されてもよい。本開示はそのように限定されないので、固体医薬品または薬液を収容する任意の数の容器を、本明細書に記載の実施形態による移送エンジンと共に使用することができる。
【0257】
スパイクチャネル及び流体チャネルは、
図50A~
図50Bの実施形態では別々に説明され、ラベル付けされているが、他の実施形態では、スパイクチャネルと流体チャネルは単一の構成要素と見なされ得ることに留意されたい。例えば、流体チャネルがスパイクチャネルを形成するようにアダプタが成形されてもよい。
【0258】
前述のように、
図50A~
図50Bのモジュール式移送エンジンは、広範なアレイの異なる形状で構成して、所望の数の容器に適応することができる。例えば、いくつかの実施形態では、入口アダプタ及び出口アダプタは、2つの容器(例えば、入口容器及び出口容器)から流体を送達するために一緒に使用されてもよい。別の例として、いくつかの実施形態では、入口アダプタ及び出口アダプタは、4つの容器(例えば、入口容器、第1の中間容器、第2の中間容器、及び出口容器)から流体を送達するための2つの中間アダプタと共に使用されてもよい。このように、アダプタの数は、2つの容器、3つの容器、4つの容器、5つの容器、6つの容器、7つの容器、及び8つの容器を含むがこれらに限定されない任意の数の容器について所望により拡張、収縮しもよい。
【0259】
図50A~
図50Bの実施形態では、入口アダプタカップリングは、中間アダプタカップリングまたは出口アダプタカップリングをソケットとして受容するように構成されるが、他の実施形態では、配置を逆にすることができる。すなわち、いくつかの実施形態では、中間アダプタカップリングまたは出口アダプタカップリングは、入口アダプタカップリングを受容するように構成されてもよい。代替的に言えば、中間アダプタカップリングまたは出口アダプタカップリングは、突出した入口アダプタカップリングを受容するように構成されたソケットとして構成することができる。いくつかの実施形態では、アダプタのカップリングは、ソケット部分及び突出部分を含んでもよく、それにより、カップリングは、別のカップリングの対応する突出部分を受容し、他のカップリングの対応するソケット部分にも受容される。したがって、本開示はそのように限定されないので、アダプタを本明細書に記載の任意の実施形態に対して互いに物理的に接続することができる任意の適切なカップリングを使用することができる。
【0260】
図51は、移送エンジンのアダプタを一緒に固定するための例示的な嵌合係合を示す、移送エンジンアダプタカップリングの一実施形態の概略図である。
図51に示されるように、第1のカップリング3500はソケットとして構成され、カラー3502及びポケット3504を含む。第2のカップリング3550は、第1のカップリング3500に受容されるように構成され、ネック3552及びタブ3554を含む。
図51に示されるように、第1のカップリングの形状及びサイズは、第2のカップリングの形状及びサイズと一致する。タブ3554はポケット3504に受容されるように構成され、カラー3502はネック3552に係合するように構成される。
図51に示されるように、カラー3502及びネック3552は、ポケット3504及びタブ3554の幅よりも小さい幅を有する。具体的には、ポケット3504はポケット幅Aを有し、カラー3502はカラー幅Bを有し、タブ3554はタブ幅Cを有し、ネック3552はネック幅Dを有する。ポケット幅Aはタブ幅Cにほぼ等しく、タブ幅はタブがポケット内に適合できるようにポケット幅よりわずかに小さい(例えば、ポケット幅の1%以内)。同様に、カラー幅Bはネック幅Dにほぼ等しく、ネック幅はネックがカラー内に適合できるようにカラー幅よりわずかに小さい(例えば、カラー幅の1%以内)。ポケット幅Aはカラー幅Bより大きい(すなわち、カラー幅Bはポケット幅Aより小さい)。同様に、タブ幅Cはネック幅Dより大きい(すなわち、ネック幅Dはタブ幅Cより小さい)。したがって、第2のカップリングが第1のカップリングに受容されるとき、カップリングは平面(例えば、x-y平面)内で互いに対して移動することができない。しかし、カップリングは、図示の実施形態では平面に垂直な第2の方向(例えば、z方向)に互いに対して移動することができる。他の実施形態では、カップリングは、第1の方向に互いに対して移動するのを防止することができ、第2の方向に互いに対して移動できるようにすることができる。いくつかの実施形態では、第2の方向は、第1の方向に対して横方向(例えば垂直)であってもよい。
【0261】
カップリングの一実施形態が
図51に示されており、他の実施形態では、他のカップリングを使用することができることに留意されたい。例えば、複数のアダプタを物理的に接続するために使用されるカップリング対は、ほぞ穴とほぞ、TスロットとTスロットアダプタ、または任意の他の適切なカップリングであってもよい。いくつかの実施形態では、カップリングは、ユーザが複数のアダプタを整列及び接続するのを支援するように構成されたポカヨケタブを含んでもよい。いくつかの実施形態では、カップリングは、複数のアダプタによって形成される移送エンジンの方向性を制御するように構成された形状を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、アダプタカップリングは、単一の方向で接続することが可能であり得る。
【0262】
図52は移送エンジン3600の別の実施形態の平面図である。
図52の実施形態によれば、移送エンジンは、第2の中間アダプタ3602が、移送エンジンが4つの容器に接続することを可能にするように追加されていることを除いて、
図50A~
図50Bのものと同様である。すなわち、移送エンジンは、
図50A~
図50Bのものと同様の構成を有する、入口アダプタ3402と、第1の中間アダプタ3420と、出口アダプタ3440とを含む。
図52の実施形態では、第2の中間アダプタ3602は、第1の中間アダプタと同一である。すなわち、第2の中間アダプタは、第3の中間流体チャネル3610に接続された第3の中間スパイクチャネル3606と、第4の中間流体チャネル3614に接続された第4の中間スパイクチャネル3608とを有する第2の中間スパイク3604を含む。第3の中間流体チャネル3610及び第4の中間流体チャネル3614は、中間流体コネクタ3612、3616(例えば、チューブコネクタ)で終端する。第2の中間アダプタは、第3の中間アダプタカップリング3618及び第4の中間アダプタカップリング3620を含む。第3の中間アダプタカップリング3618は、第2の中間アダプタカップリング3438に受容される。第4の中間アダプタカップリングは、出口アダプタカップリング3456を受容する。したがって、第2の中間アダプタカップリングは、第2の中間アダプタカップリングと出口アダプタカップリングとを直列構成で解放可能に取り付け及び/またはインターロックすることができる。
図52の実施形態によれば、第2の中間アダプタカップリングは、第1の中間アダプタカップリングと交換可能である。したがって、所望であれば、第3の中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリング3414に受容されてもよい。対応して、いくつかの実施形態では、第4の中間アダプタカップリングは、第1の中間アダプタカップリング3435を受容することができる。
【0263】
図52に示されるように、アダプタ間の流体接続は、
図50Bと同様にチューブを用いて行われる。具体的には、第1のチューブ3460は、入口アダプタ流体チャネル3410を第1の中間流体チャネル3428に流体接続する。第2のチューブ3462は、第2の中間流体チャネル3432を第3の中間流体チャネル3610と流体接続する。最後に、第3のチューブ3464は、第4の中間流体チャネル3614を出口アダプタ流体チャネル3448に流体接続する。
図50A~
図50Bを参照して前述したように、
図52では、カップリングを介したアダプタ間の物理的接続は、アダプタ間の流体接続から分離しており及び/または離間している。
【0264】
図52の実施形態では、様々なアダプタが流体接続され、直列配置で物理的に接続されている。他の実施形態では、アダプタは流体接続されるか、または並列配置で物理的に接続されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、入口アダプタ、第1の中間アダプタ、及び第2の中間アダプタはすべて、出口アダプタに流体接続されてもよい。例えば、入口アダプタ、第1の中間アダプタ、及び第2の中間アダプタの各々からのチューブは、Y接合部で出口アダプタ流体チャネル3448に接合することができる。そのような実施形態では、第1の中間流体チャネル3428及び第3の中間流体チャネル3610は、空気入口として機能することができる。1つ以上の流体チャネルが入口として構成される実施形態では、流体チャネルは、それぞれの流体チャネルへの空気の流入を可能にするが、それぞれの流体チャネルを介して流体が逃げるのを阻止するように構成された逆止弁を含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、流体チャネルは、それぞれの流体チャネルへの空気の流入を可能にするが、それぞれの流体チャネルを介して流体が逃げるのを阻止するように構成された疎水性フィルタを含んでもよい。
図52の実施形態では、第1の中間流体チャネル3428及び第3の中間流体チャネル3610は、空気がチャネルに流入することを可能にするが、チャネルから流体が流出することを可能にしない逆止弁を含んでもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な並列、直列、または並列と直列の流体構成の組み合わせを、移送エンジンから薬液を送達するために使用することができる。並列流路と直列流路の組み合わせを有する流体構成の追加の例は、
図53の例示的な実施形態を参照して説明される。
【0265】
本明細書に記載の例示的実施形態によれば、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な数の逆止弁をアダプタの1つ以上の流体チャネルに使用することができる。逆止弁は、流体チャネルが空気入口として使用されるかどうかに関係なく、アダプタからの流体の一方向の流れを確保することができる。流体チャネルが空気入口である場合、逆止弁は、空気入口を介して流体が逃げるのを阻止することができる一方、取り付けられた容器から空気を排出することを可能にする。しかしながら、流体チャネルが流体入口である代替的な場合では、逆止弁は一方向の流れを強制することができる。このように、いくつかの実施形態では、アダプタは流体チャネル内に少なくとも1つの逆止弁を含むことができ、それにより、空気入口を有する構成または流体入口を有する構成でアダプタをモジュール式に使用することができる。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な配置または数の逆止弁をアダプタに使用することができる。
【0266】
図53は、物理的にコンパクトなフットプリントを維持しながら移送エンジンの容器容量を拡張するように構成された複数の中間カップリングを含む移送エンジン3700の別の実施形態の平面図である。
図53の実施形態によれば、移送エンジンは、
図50A~
図50Bの実施形態を参照して説明した構成を有する入口アダプタ3402及び出口アダプタ3440を含む。
図53に示されるように、移送エンジンは、第1の中間アダプタ3702及び第2の中間アダプタ3720を含む。
図53の実施形態では、第1の中間アダプタ及び第2の中間アダプタは、互いの鏡像であり(例えば、y軸を横切って)、概して、
図50A~
図50Bを参照して示され、説明されたような単一の中間アダプタの空間に2つのスパイクを提供するように構成される。第1及び第2の中間アダプタは、入口アダプタ及び出口アダプタに同時に解放可能に取り付けるように構成される。
【0267】
図53に示されるように、第1の中間アダプタ3702は、第1の中間スパイクチャネル3706及び第2の中間スパイクチャネル3708を有する第1の中間スパイク3704を含む。第1の中間スパイクチャネルは、第1の中間流体チャネル3710に流体接続される。第2の中間スパイクチャネルは、第2の中間流体チャネル3714に流体接続される。第1の中間スパイクチャネル及び第2の中間スパイクチャネルは各々、中間流体コネクタ3712、3716で終端する。最後に、第1の中間アダプタは、第1の中間アダプタカップリング3718及び第2の中間アダプタカップリング3719を含む。
図53の実施形態によれば、第1の中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリング3414に受容される。第1中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリングの第1の側に受容されるように構成され、それにより、第1の中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリングの少なくとも一部分(例えば、入口アダプタカップリングの半分)を占める。第2の中間アダプタカップリング3719は、出口アダプタカップリング3456を受容する。第1の中間アダプタカップリングと同様に、第2の中間アダプタカップリングは、出口アダプタカップリングの第1の部分を受容するように構成される。具体的には、
図53の実施形態では、第2の中間アダプタは、コンセントアダプタカップリングの少なくとも一部分(例えば、出口アダプタカップリングの半分)を受容するように構成される。もちろん、他の実施形態では、本開示はそのように限定されないので、第1の中間アダプタカップリング及び第2の中間アダプタカップリングは、対応するカップリングの任意の部分と係合することができる。
【0268】
図53に示されるように、第2の中間アダプタ3720は、第1の中間アダプタ3702の(例えば、y軸を横切る)鏡像である。したがって、第2の中間アダプタは、第1の中間アダプタと同じ構成要素を含む。第2の中間アダプタ3720は、第3の中間スパイクチャネル3726及び第4の中間スパイクチャネル3728を有する第2の中間スパイク3724を含む。第3の中間スパイクチャネルは、第3の中間流体チャネル3730に流体接続される。第4の中間スパイクチャネルは、第4の中間流体チャネル3734に流体接続される。第3の中間スパイクチャネルと第4の中間スパイクチャネルは各々、中間流体コネクタ3732、3736(例えば、チューブコネクタ)で終端する。最後に、第2の中間アダプタは、第3の中間アダプタカップリング3738及び第2の中間アダプタカップリング3739を含む。第3の中間アダプタカップリングは、入口アダプタカップリング3414内に受容され、
図53の特定の実施形態では、入口アダプタカップリングの少なくとも一部分(例えば、入口アダプタカップリングの半分)と係合する。第4の中間アダプタカップリングは、出口アダプタカップリング3456を受容し、
図53の特定の実施形態では、出口アダプタカップリングの少なくとも一部分(例えば、出口アダプタカップリングの半分)を受容する。したがって、第1の中間アダプタと第2の中間アダプタはともに、入口アダプタ及び出口アダプタと同時に接続し、解放可能にインターロックする。
【0269】
図53に示されるように、移送エンジン3700は、部分的に直列で部分的に並列の流体構成で配置される。入口アダプタは、第1のチューブ3460及び第2のチューブ3462を介して、第1の中間アダプタと第2の中間アダプタの両方に流体接続される。第1のチューブ及び第2のチューブは、Y接合部3461で接続され、入口アダプタ流体チャネル3410に流体接続される。出口アダプタは、第3のチューブ3464及び第4のチューブ3466を介して、第1の中間アダプタと第2の中間アダプタの両方にも流体接続される。第3のチューブ及び第4のチューブは、第2のY接合部3465で接続され、出口アダプタ流体チャネル3448に流体接続される。したがって、中間アダプタは互いに連続的に流体接続されておらず、代わりに入口アダプタと出口アダプタとの間で並列に接続されている。ただし、入口アダプタからの流体の流れは、出口アダプタに到達する前に2つの中間アダプタを通過し、このようにして、移送エンジンは、入口アダプタと、中間アダプタと、出口アダプタとの間に直列の流体構成を有する。
【0270】
図53の実施形態では、様々なアダプタを相互接続するためにY接合部が使用されるが、他の実施形態では、アダプタは、複数の流体チャネルまたは一体型流体接合部を含んで、複数の中間アダプタの並列接続を容易にすることができる。例えば、入口アダプタは複数の流体コネクタ(例えば、2つのチューブコネクタ)を含み、入口アダプタが複数のチューブを収容することができ、流体コネクタは両方とも入口アダプタ流体チャネルに流体接続される。したがって、入口アダプタは、内部Y接合部を含み、それにより、Y接合部のない直接管を使用して入口アダプタを2つの中間アダプタに相互接続することができる。同様に、出口アダプタは、出口アダプタが複数のチューブに適応することができるように、複数の流体コネクタ(例えば、2つのチューブコネクタ)も含み、流体コネクタは両方とも出口アダプタ流体チャネルに流体接続される。入口アダプタ及び出口アダプタは、本開示はそのように限定されないので、任意の数の中間アダプタを並列に接続できるように、任意の適切な数の流体チャネル及び対応する流体コネクタを含むことができる。
【0271】
図54は、アダプタの代替的レイアウトを示す移送エンジン3800の別の実施形態の平面図である。いくつかの場合、所与の数の容器に対してアダプタのフットプリントを低減することが望ましい場合があり、またはそうでなければ移送エンジンの特定の寸法を低減することが望ましい場合がある。例えば、先に論じた
図54の実施形態では、移送エンジンは直線状に配置され、これは、より長い長さを持たせることによって移送エンジン全体の幅を低減している。しかしながら、全体の最大寸法(例えば、幅または長さ)を低減するために、アダプタは、
図54に示されるようにジグザグパターンで配置することができる。
図4の実施形態では、流体配置は
図52のものと同様である。すなわち、移送エンジンは、入口アダプタ3402、第1の中間アダプタ3802、第2の中間アダプタ3810、及び出口アダプタ3440を含む。入口アダプタ及び出口アダプタは、
図50A~
図50Bと同様に配置される。同様に、第1の中間アダプタ及び第2の中間アダプタの流体配置は、
図52のものと同様である。しかしながら、
図52の実施形態とは対照的に、中間アダプタカップリングは、以下でさらに説明されるように、互いに対して角度を付けられている。
【0272】
図54に示されるように、第1の中間アダプタ3802は、第1の中間アダプタカップリング3804及び第2の中間アダプタカップリング3806を含む。第2の中間アダプタは、第3の中間アダプタカップリング3812及び第4の中間アダプタカップリング3814を含む。第1の中間アダプタカップリング3804は、入口アダプタカップリング3414に受容される。第2の中間アダプタカップリングは、第3の中間アダプタカップリングを受容する。最後に、第4の中間アダプタカップリングは、出口アダプタカップリング3456を受容する。
図54に示されるように、第1の中間アダプタカップリング3804及び第2の中間アダプタカップリング3806は、互いに対して角度がついている。第1の中間アダプタカップリングは第1の軸E-Eと整列し、第2の中間アダプタカップリングは第2の軸F-Fと整列する。軸E-Eと軸F-Fは、互いに対して角度αで傾斜している。
図54の実施形態では、第1の中間アダプタカップリングと第2の中間アダプタカップリングの間の角度は90度であり(例えば、α=90度)、それにより、カップリングは互いに直交する。他の実施形態では、中間カップリングは、互いに対して鋭角に傾斜していてもよい(例えば、α<90度)。さらに他の実施形態では、中間カップリングは、互いに対して斜角で傾斜していてもよい(例えば、α>90度)。
図54の実施形態では、第3の中間アダプタカップリング及び第4の中間アダプタカップリングは、第1と第2の中間アダプタカップリングの間の角度に等しい角度で互いに対して角度を付けられている。いくつかの実施形態では、第1と第2の中間アダプタカップリング間の角度は、第3と第4の中間アダプタカップリングと異なってもよい。
【0273】
図55は薬液送達デバイス4400の別の実施形態の側面図である。
図55に示されるように、デバイスは、第1のチューブ4416及び第2のチューブ4418を介して直列流体配置で接続された第1のアダプタ4410(例えば、入口アダプタ)、第2のアダプタ4412(例えば、中間アダプタ)、及び第3のアダプタ4414(例えば、出口アダプタ)を含む。アダプタはすべて、ハウジングの下部4402に配置される。
図55の実施形態によれば、ハウジングの下部は、モジュール式アダプタを一緒に物理的に連結するように構成されたアダプタプレート4404を含む。アダプタプレート4404は、下部4402と一体的に形成されてもよく、または別個の構成要素として形成されてもよい。
図55に示されるように、アダプタプレート4404は、スタッド4408によって形成された複数の窪み4406を含む。窪みとスタッドは一緒に、アダプタを受容し、それらの間の相対的な移動を阻止するようなサイズと形状になっている。スタッド4408は、第1のアダプタ基部4411、第2のアダプタ基部4413、及び第3のアダプタ基部4415と係合して(例えば、締まりばめによって)、アダプタ間の相対移動を阻止するように構成される。
図55に示されるいくつかの実施形態では、スタッドはアダプタ基部の側面と係合するように構成される。このように、アダプタの基部は、アダプタプレート4404を介して互いに解放可能に接続し、第1の方向(例えば、x-y平面)に互いに対して移動することができないカップリングである。もちろん、
図55の実施形態では、スタッド4408はアダプタ基部の側面と係合するが、他の実施形態では、スタッドはアダプタの任意の適切な部分と係合してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、アダプタ基部は、スタッドを受容するように構成されたアダプタ窪み(例えば、ほぞ)を含むことができる。いくつかの実施形態では、アダプタ基部は、アダプタプレートの窪みに受容されるように構成されたスタッドを含んでもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、複数のアダプタを互いに解放可能に接続できるように、任意の適切な数のスタッド及びくぼみをカップリングとしてアダプタ基部及びアダプタプレートに使用してもよい。さらに、
図55の実施形態は3つのアダプタを含むが、任意の適切な数のアダプタを、
図55のものと同様の配置で使用することができる。同様に、
図55の実施形態は、直列配置のアダプタを含むが、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な流体または物理的配置を使用することができる(例えば、マトリックス状、ジグザグ状など)。
【0274】
図56は、薬液送達デバイス4500の別の実施形態の側面図である。
図56に示されるように、デバイスは、第1のアダプタ4510(例えば、入口アダプタ)、第2のアダプタ4512(例えば、中間アダプタ)、及び第3のアダプタ4514(例えば、出口アダプタ)を含む。アダプタの流体接続は、
図56には示されていないが、アダプタは、3つの容器の内容物を送達するために、直列配置、並列配置、または任意の他の適切な構成で流体接続されてもよい。アダプタはすべて、ハウジングの下部4502に配置される。
図56の実施形態によれば、ハウジングの下部は、アダプタと締まりばめを形成するように構成される。図示の実施形態では、ハウジングの下部は、第1のアダプタ基部4511及び第3のアダプタ基部4515に圧力を加えるように構成される。次に、第1のアダプタ基部及び第3のアダプタ基部4515は、第2のアダプタ基部4513に圧力を加えるように構成される。したがって、下部ハウジングと第1のアダプタ基部4511、第2のアダプタ基部4513、及び第3のアダプタ基部4515との間の締まり嵌めは、締め及び摩擦を介してアダプタ間の相対運動を阻止する。
図56に示す構成のとき、アダプタは、第1の方向(例えば、x-y平面)に互いに対して移動することができない場合がある。閾値力より大きな力が第2の方向(例えば、z方向)に加えられる場合、摩擦力が克服される可能性があり、それにより、アダプタは他のアダプタに対して第2の方向に移動する。したがって、
図56の実施形態では、アダプタ基部4511、4513、4515は、ハウジングの下部4502と協働してアダプタ間のカップリングとして機能する。
図56に示されるいくつかの実施形態では、下部4502は、アダプタを所定の位置に案内し、下部とアダプタ4510、4512、4514との間の締まり嵌めの形成を容易にするように構成されたリードイン4504を含む。もちろん、本開示はそのように限定されないので、リードインのない実施形態を含め、締まり嵌めを有する任意の適切な構成を下部に使用することができる。さらに、
図56の実施形態は3つのアダプタを含むが、任意の適切な数のアダプタを、
図56と同様の配置で使用することができる。同様に、
図55の実施形態は、直列物理的配置のアダプタを含むが、本開示はそのように限定されないので、任意の適切な物理的配置を使用することができる(例えば、マトリックス状、ジグザグ状など)。
【0275】
図57は、移送エンジン4600の別の実施形態の平面概略図である。
図57の実施形態では、「I」は入口アダプタ、「M」は中間アダプタ、「O」は出口アダプタであり、本明細書に記載の例示的実施形態に従って説明される。矢印は、アダプタ間の流路を示す。アダプタの相対的な配置は、移送エンジンの物理的な配置を示す。いくつかの実施形態では、アダプタは、様々なカップリングを含み、及び/またはハウジングの下部と協働して、アダプタを
図57に示す物理的位置に保持することができる。
図57の実施形態では、物理的な配置は、
図54に示されるものと同様にジグザグ状である。さらに、アダプタは、直列流体配置で流体接続され、流体は、入口アダプタから、2つの中間アダプタを通り、出口アダプタに順次流れ、薬液は、適切な送達デバイスを介してユーザに送達され得る。
【0276】
図58は、移送エンジン4700の別の実施形態の平面概略図である。
図58の実施形態では、「I」は入口アダプタ、「M」は中間アダプタ、「O」は出口アダプタであり、本明細書に記載の例示的実施形態に従って説明される。矢印は、アダプタ間の流路を示している。アダプタの相対的な配置は、移送エンジンの物理的な配置を示す。いくつかの実施形態では、アダプタは、様々なカップリングを含み、及び/またはハウジングの下部と協働して、アダプタを
図58に示す物理的位置に保持することができる。
図58の実施形態では、物理的配置は菱形マトリックスである。さらに、アダプタは並列流体配置で流体接続され、流体は入口アダプタ及び2つの中間アダプタから出口アダプタに個々に流れる。得られた薬液は、出口アダプタから適切な送達デバイスを介してユーザに送達することができる。
【0277】
図59は、移送エンジン4800の別の実施形態の平面概略図である。
図59の実施形態では、「I」は入口アダプタ、「M」は中間アダプタ、「O」は出口アダプタであり、本明細書に記載の例示的実施形態に従って説明される。矢印は、アダプタ間の流路を示している。アダプタの相対的な配置は、移送エンジンの物理的な配置を示す。いくつかの実施形態では、アダプタは、様々なカップリングを含み、及び/またはハウジングの下部と協働して、アダプタを
図59に示す物理的位置に保持することができる。
図59の実施形態では、物理的配置は菱形マトリックスである。さらに、アダプタは、部分的に並列、部分的に直列の流体配置で流体接続される。特に、流体は2つの入口アダプタから1つの中間アダプタに個々に流れる。次いで、流体は中間アダプタから出口アダプタへ流れる。得られた薬液は、出口アダプタから適切な送達デバイスを介してユーザに送達することができる。
【0278】
図60は、移送エンジン4900の別の実施形態の平面概略図である。
図60の実施形態では、「I」は入口アダプタ、「M」は中間アダプタ、「O」は出口アダプタであり、本明細書に記載の例示的実施形態に従って説明される。矢印は、アダプタ間の流路を示している。アダプタの相対的な配置は、移送エンジンの物理的な配置を表す。いくつかの実施形態では、アダプタは、様々なカップリングを含み、及び/またはハウジングの下部と協働して、アダプタを
図60に示す物理的位置に保持することができる。
図60の実施形態では、物理的な配列は正方形マトリクスである。さらに、アダプタは、
図57のような直列流体配置で流体接続される。具体的には、流体は、入口アダプタから2つの中間アダプタを通って出口アダプタへ順次流れる。得られた薬液は、出口アダプタから適切な送達デバイスを介してユーザに送達することができる。
【0279】
本明細書に記載された例示的な実施形態は、直線状、傾斜状、及びマトリックス状のパターンで配置されているが、本開示はそのように限定されないので、他の実施形態では、移送エンジンは、正方形マトリックス、六角形パターン、または任意の他の適切な幾何学パターンで配置されてもよい。いくつかの実施形態では、アダプタは、複数の移送エンジンが所望のマトリックスに配置され得るように、任意の数のカップリングを含んでもよい。例えば、アダプタは、1つのカップリング、2つのカップリング、3つのカップリング、4つのカップリング、または任意の他の適切な数のカップリングを含んでもよい。いくつかの実施形態では、入口アダプタは、第1の入口アダプタカップリング及び第2の入口アダプタカップリングを含んでもよく、第1と第2の入口アダプタカップリングは各々、並列構成で別個の中間アダプタカップリングに接続するように構成される。そのような配置は、
図53の実施形態と同様の流体配置を提供することができるが、他の流体構成が考えられる。いくつかの実施形態では、出口アダプタは、第1の出口アダプタカップリング及び第2の出口アダプタカップリングを含んでもよく、第1と第2の出口アダプタカップリングは各々、並列構成で別個の中間アダプタカップリングに接続するように構成される。
【0280】
図61Aは、第1の状態にある薬液送達デバイス3900の別の実施形態の正面側概略図であり、
図61Bは、第2の状態にある薬液送達デバイスを示す。
図61A~
図61Bの実施形態によれば、デバイスは、上部3902及び下部3910を有するハウジングを含む。ハウジングは、単一の容器を受容するように構成されるが、他の実施形態では、任意の適切な数の容器がハウジング内に配置されてもよい。上部は、
図61Aに示される非作動位置と
図61Bに示される作動位置の間を移動するように構成される。前述のいくつかの実施形態のように、上部は、内側ガイド3912に沿って摺動するように構成されている。上部は、上部が作動位置に移動したときに、流体出口を露出させ、流体出口への物理的アクセスを可能にするように構成された流体出口切り欠き3904を含む。
図61A~
図61Bの実施形態では、切り欠き3904は、上部が作動位置にあるときに流体出口3914と整列するように構成される。もちろん、流体出口へのアクセスを選択的に可能にするための任意の配置を、本明細書に記載の他の例示的な実施形態に従って使用することができる。いくいつかの代替的実施形態では、流体出口は、本開示がそのように限定されないため、上部3902の状態に関係なく、物理的にアクセス可能であり得る。
【0281】
図61A~
図61Bの実施形態は、情報を遠隔デバイス(例えば、スマートフォンなどのユーザデバイス)に選択的に通信するように構成されたマーカを含む。
図61A~
図61Bの実施形態では、マーカはハウジングの下部3910に配置されたQRコード(登録商標)3916である。いくつかの実施形態では、
図61A~
図61Bに示されるように、QRコード(登録商標)は、上部が非作動位置にあるとき、上部によって少なくとも部分的に妨げられる。具体的には、上部の不透明な部分がマーカを隠すため、上部が非作動位置にあるとき、QRコード(登録商標)は隠され、見えない。しかしながら、作動位置では、上部に形成されたマーカ窓3906がQRコード(登録商標)と整列して、QRコード(登録商標)をユーザに露出させ、QRコード(登録商標)がアクセス可能になる。したがって、薬液送達デバイスが作動すると、ユーザは遠隔デバイスを用いてQRコード(登録商標)をスキャンすることができる。QRコード(登録商標)は、スキャンされるとき、投与量、薬剤ロット情報などの情報を遠隔デバイスに中継することができる。すなわち、QRコード(登録商標)は、遠隔デバイスによって読み取り可能な情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、マーカ窓3906は、上部の穴として形成されてもよい。いくつかの実施形態では、マーカ窓3906は、上部が作動位置にあるときにマーカと整列するように構成された上部の透明部分であってもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、QRコード(登録商標)は、任意の適切な構成でユーザにアクセス可能にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、上部は、非作動位置ではマーカの少なくとも一部分を覆い、作動位置では窓なしでマーカを暴露することができる。
図61A~
図61Bの構成は、ペアリングまたは薬液送達デバイスに搭載された電源なしで、情報を遠隔デバイスに転送することを可能にすることができる。
【0282】
図62Aは、第1の状態にある薬液送達デバイス4000の別の実施形態の正面側概略図であり、
図62Bは、第2の状態にある薬液送達デバイスを示す。
図62A~
図62Bの実施形態によれば、デバイスは、上部4002及び下部4010を有するハウジングを含む。ハウジングは、単一の容器を受容するように構成されるが、他の実施形態では、任意の適切な数の容器がハウジング内に配置されてもよい。上部は、
図62Aに示される非作動位置と
図62Bに示される作動位置の間を移動するように構成される。前述の実施形態のように、上部は、内側ガイド4012に沿って摺動するように構成されている。上部は、上部が作動位置に移動したときに、流体出口を露出させ、流体出口への物理的アクセスを可能にするように構成された流体出口切り欠き4004を含む。
図62A~
図62Bの実施形態では、切り欠き4004は、上部が作動位置にあるときに流体出口4014と整列するように構成される。もちろん、流体出口へのアクセスを選択的に可能にするための任意の構成を、本明細書に記載の他の例示的な実施形態に従って使用することができる。
【0283】
図62A~
図62Bの実施形態は、遠隔デバイスに情報を選択的に通信するように構成されたマーカを含む。
図62A~
図62Bの実施形態では、マーカは、ハウジングの下部4010に配置されたNFCタグ4016である。
図62A~
図62Bに示されるように、NFCタグは非作動位置で上部によって囲まれている。しかし、作動位置では、上部に形成されたマーカ窓4006がNFCタグと整列して、NFCタグをユーザに明らかにし、NFCタグをアクセス可能にする。いくつかの実施形態では、上部は、上部が非作動位置にあるときにNFCタグが上部によって少なくとも部分的に遮られるように、NFC信号インピーダまたは他の無線周波数(RF)シールドで形成されてもよい。そのような実施形態によれば、NFCタグは、NFCタグが無線透過性であり得る窓と整列するまで、遠隔デバイスによって作動されない場合がある。他の実施形態では、ユーザがNFCタグを読み取ることができる場所の視覚インジケータは、非作動位置にある上部によって少なくとも部分的に妨げられる場合がある。そのような実施形態によれば、窓は、ユーザがNFCタグを読み取ることができる場所の視覚インジケータを明らかにすることができる。したがって、薬液送達デバイスが作動すると、ユーザは遠隔デバイスを用いてNFCタグをスキャンすることができる。NFCタグは、投与量、薬剤ロット情報などの情報を遠隔デバイスに中継することができる。いくつかの実施形態では、マーカ窓4006は、上部の穴として形成することができる。いくつかの実施形態では、マーカ窓4006は、上部4002の無線透過部分であってもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、NFCタグは、任意の適切な配置でユーザにアクセス可能にすることができる。
図62A~
図62Bの配置は、NFCタグが遠隔デバイスによって無線で給電され得るので、薬液送達デバイスに搭載された電源なしで、情報が遠隔デバイスに転送されることを可能にし得る。
【0284】
図63は、薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。ステップ4100に示されるように、第1の容器がハウジング内に提供され、ハウジングの上部が第1の容器を少なくとも部分的に囲む。ステップ4102では、上部に力を加えて、上部を非作動位置から作動位置に移動させる。いくつかの実施形態では、上部を作動位置に移動させることにより、第1の容器を穿刺することができる。ステップ4104では、上部が第2の作動位置に移動すると、マーカが露出される。例えば、上部に形成された窓は、マーカと整列することができる。いくつかの実施形態では、本明細書の他の例示的な実施形態に従ってさらに説明されるように、上部を作動位置に移動させると、流体出口を物理的にアクセス可能にすることもできる。ステップ4106では、流体は第1の容器から流体出口に流れることが可能になる。例えば、前述のように、上部を作動位置に移動させると、第1の容器を流体出口に(例えば、スパイクを介して)流体接続することができる。
【0285】
図64Aは、第1の状態にある通信モジュールを含む薬液送達デバイス4200の別の実施形態の正面側概略図であり、
図64Bは、第2の状態にある
図64Aの薬液送達デバイスを示す。
図64A~
図64Bの実施形態によれば、及び前述の実施形態と同様に、デバイスは、上部4202及び下部4210を有するハウジングを含む。ハウジングは、単一の容器を受容するように構成されるが、他の実施形態では、任意の適切な数の容器がハウジング内に配置されてもよい。上部は、
図64Aに示される非作動位置と
図64Bに示される作動位置の間を移動するように構成される。前述の実施形態のように、上部は、内側ガイド4212に沿って摺動するように構成されている。上部は、上部が作動位置に移動したときに、流体出口を明らかにし、流体出口への物理的アクセスを可能にするように構成された流体出口切り欠き4204を含む。
図64A~
図64Bの実施形態では、切り欠き4204は、上部が作動位置にあるときに流体出口4214と整列するように構成される。もちろん、流体出口へのアクセスを選択的に可能にするための任意の配置が、本明細書に記載の他の例示的な実施形態に従って使用されてもよい。
【0286】
図64A~
図64Bの実施形態は、通信モジュール4230を含み、1つ以上の遠隔デバイス(例えば、ユーザデバイス)と通信するように構成される。通信及び関連する機能は、
図18の実施形態を参照して説明されたものと同様である。通信モジュールについては、
図65を参照してさらに説明する。
図64A~
図64Bの実施形態によれば、通信モジュールは、下部4210に容易に取り付けることができる。通信モジュールは、自己完結型であってもよく、それにより、薬液送達デバイスがトリガと対になったときに容易に遠隔デバイスと通信するようになり得る。
【0287】
図64A~
図64Bの実施形態によれば、薬液送達デバイス4200は、通信モジュール4230を起動するように構成されたトリガを含む。トリガの2つの例が、
図64A~
図64Bの実施形態に示されており、これらは、他の実施形態では単独で使用することができる。第1に、デバイスは、ハウジングの上部4202の係合部分4203と係合するように構成されたスイッチ4224(例えば、マイクロスイッチ)を含む。
図64A~
図64Bの係合部分4203はリップであるが、他の実施形態では、係合部分は、ハウジング壁、内部突起または機構、またはハウジングの上部4202の任意の他の適切な機構であってもよい。スイッチは、上部が作動位置に移動したときに起動される(例えば、押し下げられる)ように構成される。すなわち、スイッチは、上部によって第1のスイッチ位置から第2のスイッチ位置に移動するように構成される。第2に、デバイスは、光ビーム4227を放出する下部4210に配置された光ビームセンサ4226を含む。具体的には、光ビームセンサは、光ビーム送信機と光ビーム受信機とを含み、光ビーム送信機は、光ビーム受信機によって受信された光ビームを放射するように構成される。上部4202は、上部が作動位置にあるときに光ビームを物理的に遮断するように構成された突起4206を含む。光ビームセンサは、光ビームが遮断されたときを検出するように構成され、それによって、上部が作動していることを判断する。いくつかの実施形態では、薬液送達デバイスのトリガは、通信モジュール4230を電源に接続することができる。通信モジュールが一方または両方のトリガによって起動されると、通信モジュールは、情報を含む1つ以上のメッセージを遠隔デバイスに送信することができる。トリガの2つの例が
図64A~
図64Bに示されているが、本開示はそのように限定されないので、任意の適切なセンサを使用して通信モジュールを起動することができる。例えば、歪みゲージまたは他の圧力センサを上部に配置することができ、ユーザによって上部に加えられた力または圧力を検出するように構成することができる。検出された力または圧力が閾値の力または圧力を超えるとき、通信モジュールが起動され得る。別の例として、本明細書の他の例示的な実施形態を参照して前述したように、ホール効果センサを使用して、作動位置への上部の移動を検出し、通信モジュールを起動することができる。さらに別の例として、近接センサを使用して、作動位置への上部の移動を検出し、通信モジュールを起動することができる。
【0288】
図65は、通信モジュール4230の一実施形態の概略図である。
図65に示されるように、通信モジュールは、非一時的メモリに記憶されたコンピュータ可読命令を実行するように構成され得るプロセッサ4232を含む。通信モジュールは、通信モジュールの様々な構成要素に電力を供給するように構成された電源4234(例えば、電池)も含む。通信モジュールはまた、任意の適切な無線周波数通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low-Energy、Wi-Fi、802.15.4、ZigBee(登録商標)、GSM(登録商標)、HSPA、CDMAなど)を使用する無線トランシーバであってもよい通信デバイス4236も含む。
図65に示すいくつかの実施形態では、通信モジュールは、通信モジュールに情報を提供するように構成された1つ以上のセンサ4238を任意選択で含むことができる。センサは、運動情報を通信モジュールに提供するように構成された加速度計、及び通信モジュールに温度情報を提供するように構成された温度センサ(例えば、熱電対)を含んでもよい。これらのセンサからの情報は、通信モジュールによって1つ以上の遠隔デバイスに送信されるメッセージに含まれてもよい。もちろん、本開示はそのように限定されないので、任意の適切なセンサを通信モジュールの一部分として使用することができる。
【0289】
いくつかの実施形態では、通信モジュールは、医療用送達デバイスの使用を容易にする追加の機能を提供することができる追加の構成要素を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、通信モジュールは、デバイスを撹拌するように構成された振動モータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、振動モータを使用して、医療用流体送達デバイスの様々な流体及び固体を混合するのを支援することができる。いくつかの実施形態では、振動モータは、本明細書に記載の他の実施形態を参照して説明したように、ユーザに触覚警告を提供するように構成されてもよい。別の例として、いくつかの実施形態では、通信モジュールはスピーカを含んでもよい。いくつかの実施形態では、スピーカは、本明細書に記載の他の実施形態を参照して説明したように、ユーザに音声警告を提供するように構成されてもよい。
【0290】
図66は、薬液送達プロセスの別の実施形態のフローチャートである。ステップ4300に示されるように、第1の容器がハウジング内に提供され、ハウジングの上部が第1の容器を少なくとも部分的に囲む。ステップ4302では、上部に力を加えて、上部を非作動位置から作動位置に移動させる。いくつかの実施形態では、上部を作動位置に移動させることにより、第1の容器を穿刺することができる。ステップ4304では、通信モジュールは、上部が作動位置に移動するとき、トリガで起動される。例えば、スイッチは、上部が作動位置に移動するとき、上部によって押下されてもよい。いくつかの実施形態では、本明細書の他の例示的な実施形態に従ってさらに説明されるように、上部を作動位置に移動させると、流体出口を物理的にアクセス可能にすることもできる。ステップ4306では、流体は第1の容器から流体出口に流れることが可能になる。例えば、前述のように、上部を作動位置に移動させると、第1の容器を流体出口に(例えば、スパイクを介して)流体接続することができる。
【0291】
上記の実施形態のいくつかは再構成デバイスを示しているが、他の実施形態では、これらの実施形態と同様のデバイスは、固体医薬品の再構成とは対照的に、薬液をプールするように構成された薬液送達デバイスであってもよく、または単一の容器のみの内容物にアクセスするように構成されてもよいことに留意されたい。したがって、これらの実施形態を参照して説明された様々な機構及び方法は、本開示はそのように限定されないので、流体をプールするように、または単一の容器のみの内容物にアクセスするように構成された薬液送達デバイスにも適用可能である。
【0292】
上記に加えて、上述したいくつかのデバイスのデバイスは、2つの容器の内容物にアクセスし送達するように構成されているが、任意の適切な数の容器が使用され得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、上述のもののような薬液送達デバイスは、単一の容器、2つの容器、3つの容器、4つの容器、5つの容器、または任意の適切な数の容器を含んでもよい。したがって、本開示はそのように限定されないので、上述した様々な機構及び方法は、任意の数の容器を有する薬液送達または再構成デバイスにも適用可能である。
【0293】
本教示は、様々な実施形態及び例と関連して説明されてきたが、本教示がそのような実施形態に限定されることを意図するものではない。それどころか、本教示は、当業者に理解されるように、様々な代替物、修正物、及び均等物を包含する。したがって、前述の説明及び図面は、例示に過ぎない。