(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019659
(43)【公開日】2024-02-09
(54)【発明の名称】注入ポンプおよび注入ポンプ動作
(51)【国際特許分類】
A61M 5/142 20060101AFI20240202BHJP
【FI】
A61M5/142 530
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023215641
(22)【出願日】2023-12-21
(62)【分割の表示】P 2021518538の分割
【原出願日】2019-09-24
(31)【優先権主張番号】62/740,592
(32)【優先日】2018-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アンジェラ テレサ ミュリセット
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ベンジャミン ロウシュ
(72)【発明者】
【氏名】マドレーヌ クレア ギブソン
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー スコット アーガーシンガー
(57)【要約】
【課題】注入ポンプおよび注入ポンプ動作の提供。
【解決手段】本願の種々の側面によると、薬剤を患者に投与するための注入ポンプの実施形態が、提供される。一実施形態によると、注入ポンプは、薬剤の時間間隔および関連付けられる注入レートを自動的に決定し、ポンプエンジンを自動的に制御し、決定された時間間隔にわたって、関連付けられる注入レートで、薬剤を注入する。別の実施形態によると、注入ポンプは、注入セットが、1つの部位または2つの部位において、薬剤を患者の中に注入するように構成されているかどうかを決定する。注入ポンプは、次いで、注入セットの決定された構成に基づいて、ポンプエンジンを制御する。別の実施形態によると、注入ポンプは、患者の中への薬剤の注入のために、注入セットに自動的をプライミングする。別の実施形態によると、注入ポンプは、1つ以上の針が患者上に正しく設置されているかどうかを自動的に決定する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、35U.S.C.§119(e)下、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2018年10月3日に出願された、米国仮出願第62/740,592号の利点を主張する。
【0002】
本開示は、患者の中への薬剤の自動化注入のための注入ポンプおよび関連付けられる技法に関する。
【背景技術】
【0003】
薬用流体が、医療注入ポンプを使用して患者に投与され得る。医療従事者が、医療注入ポンプを動作させてもよく、非専門家介護者または患者が、注入ポンプを使用して、薬剤を患者自身に投与してもよい。
【0004】
従来の注入ポンプは、そのような注入ポンプの設定が、具体的注入セット、注射器、および容器薬用流体の容器の接続を要求し得るため、動作させることが複雑であり得る。故に、従来の注入ポンプは、具体的投与プロセスを実施するための効率的手順を欠いている。本発明者らは、患者への薬用流体の投与を簡略化する、注入ポンプの必要性を認識している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
種々の本願の側面によると、薬剤を患者に投与するための注入ポンプの種々の実施形態が、提供される。本発明者らは、患者による注入ポンプの使用に関する種々の課題および従来の注入ポンプにおける欠点に対処する、注入ポンプの種々の実施形態を開発している。一実施形態によると、(1)注入ポンプは、ユーザ規定時間間隔持続時間を受信し、時間間隔毎に、薬剤の関連付けられる注入レートを自動的に決定し、(2)ポンプエンジンを自動的に制御し、その時間間隔にわたって、関連付けられる注入レートで、薬剤を注入する。注入ポンプは、薬剤に関する処方情報に基づいて、注入レートを決定してもよい。別の実施形態によると、注入ポンプは、注入ポンプに結合される注入セットが、1つの注入部位または2つの注入部位において、薬剤を患者の中に注入するように構成されているかどうかを決定する。注入ポンプは、次いで、決定された注入セットタイプに基づいて、ポンプエンジンを制御する。別の実施形態によると、注入ポンプは、ユーザが、注入セットをプライミングすることを補助する。別の実施形態によると、注入ポンプは、ユーザが、ユーザが、1つ以上の針が患者の中に正しく挿入されているかどうかを決定し得るように、流体を引き戻すことによって、針設置チェックを実施することを補助する。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
薬剤を患者に投与するための注入ポンプであって、前記注入ポンプは、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記薬剤の時間間隔持続時間および投薬量を規定する1つ以上のユーザ入力を受信することと、
複数の時間間隔を有する注入プログラムを作成することであって、少なくとも1つの時間間隔は、前記時間間隔持続時間に等しい時間の長さを有し、各時間間隔は、関連付けられる注入レートを有し、前記プロセッサは、前記1つ以上のユーザ入力によって規定された前記時間間隔持続時間および前記投薬量に基づいて、前記関連付けられる注入レートを計算する、ことと、
少なくとも部分的に、前記注入プログラムに基づいて、ポンプエンジンを制御することによって、前記薬剤を前記患者の中に自動的に注入することであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤を源容器から前記患者の中に圧送するように構成される、ことと
を行わせる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体と
を備える、注入ポンプ。
(項目2)
前記ポンプエンジンをさらに備える、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目3)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、少なくとも部分的に、前記複数の時間間隔のそれぞれの間、前記時間間隔と関連付けられる前記注入レートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入することによって、前記注入プログラムに基づいて、前記ポンプエンジンを制御させる、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目4)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記患者の体重のインジケーションを規定する1つ以上のユーザ入力を受信すること
を行わせ、
前記プロセッサはさらに、前記患者の体重のインジケーションに基づいて、前記関連付けられる注入レートを計算する、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目5)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記薬剤の時間間隔持続時間、投薬量、および前記患者の体重のインジケーションを規定する1つ以上のユーザ入力を打ち込むようにユーザにプロンプトする1つ以上のユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目4に記載の注入ポンプ。
(項目6)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記複数の時間間隔および各関連付けられる注入レートを示すユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目7)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記注入プログラムを記憶させる、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目8)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
ユーザが前記注入プログラムを選択することを可能にするユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させることと、
前記注入プログラムの選択に応答して、前記注入プログラムに基づいて、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に自動的に注入することと
を行わせる、項目7に記載の注入ポンプ。
(項目9)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記薬剤が前記患者の中に注入されるレートの変更をコマンドするユーザ入力を受信することと、
前記ユーザ入力に応答して、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤が前記患者の中に注入されるレートを修正することと
を行わせる、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目10)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、最大注入レートを超える前記薬剤が前記患者の中に注入されるレートの変更を防止させ、前記最大注入レートは、時間間隔毎に異なる、項目9に記載の注入ポンプ。
(項目11)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、少なくとも部分的に、
前記時間間隔の第1のものが終了し、前記時間間隔の第2のものが開始したことを決定することと、
第1の時間間隔と関連付けられる第1のレートから第2の時間間隔と関連付けられる第2のレートに自動的に遷移させることと
によって、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に自動的に注入させる、項目1に記載の注入ポンプ。
(項目12)
注入ポンプによって薬剤を患者に投与する方法であって、前記方法は、
プロセッサを用いて、
前記薬剤の時間間隔持続時間および投薬量を規定する1つ以上のユーザ入力を受信するステップと、
複数の時間間隔を有する注入プログラムを作成するステップであって、少なくとも1つの時間間隔は、前記時間間隔持続時間に等しい時間の長さを有し、各時間間隔は、関連付けられる注入レートを有し、前記プロセッサは、前記1つ以上のユーザ入力によって規定された前記時間間隔持続時間および前記投薬量に基づいて、前記関連付けられる注入レートを計算する、ステップと、
少なくとも部分的に、前記注入プログラムに基づいて、ポンプエンジンを制御することによって、前記薬剤を前記患者の中に自動的に注入するステップであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤を源容器から前記患者の中に圧送するように構成される、ステップと
を含む、方法。
(項目13)
前記複数の時間間隔のそれぞれの間、前記時間間隔と関連付けられる複数のレートのうちの個別のもので、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入することによって、前記注入プログラムに基づいて、前記ポンプエンジンを制御するステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記患者の体重のインジケーションを規定する1つ以上のユーザ入力を受信するステップと、
さらに、前記患者の体重のインジケーションに基づいて、前記関連付けられる注入レートを計算するステップと
をさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目15)
1つ以上のユーザインターフェース画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含み、前記1つ以上のユーザインターフェース画面は、ユーザが、前記薬剤の時間間隔持続時間、投薬量、および前記患者の体重のインジケーションを規定する1つ以上のユーザ入力を打ち込むことを可能にする、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記複数の時間間隔および各関連付けられる注入レートを示すユーザインターフェース画面をディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目17)
前記注入プログラムを記憶するステップと、
ユーザが前記注入プログラムを選択することを可能にするユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップと、
前記注入プログラムの選択に応答して、前記注入プログラムに基づいて、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に自動的に注入するステップと
をさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
プロセッサ実行可能記憶命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ実行可能記憶命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
薬剤の時間間隔持続時間および投薬量を規定する1つ以上のユーザ入力を受信するステップと、
複数の時間間隔を有する注入プログラムを作成するステップであって、少なくとも1つの時間間隔は、前記時間間隔持続時間に等しい時間の長さを有し、各時間間隔は、関連付けられる注入レートを有し、前記プロセッサは、前記1つ以上のユーザ入力によって規定された前記時間間隔持続時間および前記投薬量に基づいて、前記関連付けられる注入レートを計算する、ステップと、
少なくとも部分的に、前記注入プログラムに基づいて、ポンプエンジンを制御することによって、前記薬剤を患者の中に自動的に注入するステップであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤を源容器から前記患者の中に圧送するように構成される、ステップと
を含む方法を実施させる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
(項目19)
前記複数の時間間隔のそれぞれの間、前記時間間隔と関連付けられる複数のレートのうちの個別のもので、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入することによって、前記注入プログラムに基づいて、前記ポンプエンジンを制御するステップをさらに含む、項目18に記載の方法。
(項目20)
前記複数の時間間隔および各関連付けられる注入レートを示すユーザインターフェース画面をディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目18に記載の方法。
(項目21)
薬剤を患者に投与するための注入ポンプであって、前記注入ポンプは、それを介して前記薬剤が前記患者の中に注入される注入セットに結合するように構成され、前記注入ポンプは、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を前記患者の中に注入するように構成されているかどうかを決定することと、
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第1の長さの時間を決定することと、
前記第1の長さの時間に基づいて、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入することであって、前記ポンプエンジンは、前記注入セットを通して、前記薬剤を圧送するように構成される、ことと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第2の長さの時間を決定することであって、前記第2の長さの時間は、前記第1の長さの時間と異なる、ことと、
前記第2の長さの時間に基づいて、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入することと
を行わせる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体と
を備える、注入ポンプ。
(項目22)
前記ポンプエンジンをさらに備える、項目21に記載の注入ポンプ。
(項目23)
センサをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、少なくとも部分的に、前記センサを使用することによって、前記注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定させる、項目21に記載の注入ポンプ。
(項目24)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第1の最大投薬量を決定することと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第2の最大投薬量を決定することであって、前記少なくとも1つの第2の最大投薬量は、前記少なくとも1つの第1の最大投薬量と異なる、ことと
を行わせる、項目21に記載の注入ポンプ。
(項目25)
前記命令は、前記プロセッサに、前記少なくとも1つの第2の最大投薬量が前記少なくとも1つの第1の最大投薬量の2倍であることを決定させる、項目24に記載の注入ポンプ。
(項目26)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、mL/時/部位の単位において、前記薬剤を注入すべき少なくとも1つのレートを決定させる、項目21に記載の注入ポンプ。
(項目27)
前記注入ポンプはさらに、1つの部位において前記薬剤を注入するための第1のタイプの注入セットと、2つの部位において前記薬剤を注入するための第2のタイプの注入セットとに結合するように構成される、項目21に記載の注入ポンプ。
(項目28)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記注入が前記第1のタイプの注入セットに結合されていることの決定に基づいて、前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることを決定することと、
前記注入ポンプが前記第2のタイプの注入セットに結合されていることの決定に基づいて、前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることを決定することと
を行わせる、項目27に記載の注入ポンプ。
(項目29)
前記第1のタイプの注入セットの存在および前記第2のタイプの注入セットの存在を検出するように構成されるセンサをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記センサによって検出される注入セットのタイプに基づいて、前記注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定させる、項目27に記載の注入ポンプ。
(項目30)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記第1のタイプの注入セットまたは前記第2のタイプの注入セットのうちの1つが前記薬剤の注入のために使用されるべきであることを規定するユーザ入力を受信することと、
検出された注入セットのタイプが、前記ユーザ入力によって規定されたタイプと異なることを決定することと、
前記ユーザ入力によって規定されたものと異なるタイプの注入セットが検出されたことを示す画面を前記ディスプレイ上に発生させることと
を行わせる、項目29に記載の注入ポンプ。
(項目31)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記センサによって検出される注入セットのタイプが前記ユーザ入力によって規定されたタイプと異なることが決定されるとき、前記ユーザによって規定された注入セットのタイプを装填するように命令する画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目30に記載の注入ポンプ。
(項目32)
注入ポンプによって薬剤を患者に投与する方法であって、前記方法は、
プロセッサを用いて、
前記注入ポンプに結合される注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を前記患者の中に注入するように構成されているかどうかを決定するステップであって、前記注入ポンプは、前記注入セットを介して、前記薬剤を前記患者の中に注入するように構成される、ステップと、
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第1の長さの時間を決定するステップと、
前記第1の長さの時間に基づいて、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入するステップであって、前記ポンプエンジンは、前記注入セットを通して、前記薬剤を圧送するように構成される、ステップと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第2の長さの時間を決定するステップであって、前記第2の長さの時間は、前記第1の長さの時間と異なる、ステップと、
前記第2の長さの時間に基づいて、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入するステップと
を含む、方法。
(項目33)
少なくとも部分的に、センサを使用することによって、前記注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定するステップをさらに含む、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第1の最大投薬量を決定するステップと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第2の最大投薬量を決定するステップであって、前記少なくとも1つの第2の最大投薬量は、前記少なくとも1つの第1の最大投薬量と異なる、ステップと
をさらに含む、項目32に記載の方法。
(項目35)
mL/時/部位の単位において、前記薬剤を注入すべき少なくとも1つのレートを決定するステップをさらに含む、項目32に記載の方法。
(項目36)
前記注入ポンプが第1のタイプに結合されているかまたは第2のタイプの注入セットに結合されているかを決定するステップをさらに含む、項目32に記載の方法。
(項目37)
前記注入ポンプが前記第1のタイプの注入セットに結合されていることの決定に基づいて、前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることを決定するステップと、
前記注入ポンプが前記第2のタイプの注入セットに結合されていることの決定に基づいて、前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることを決定するステップと
をさらに含む、項目36に記載の方法。
(項目38)
命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
注入ポンプに結合される注入セットが1つの部位または2つの部位において薬剤を患者の中に注入するように構成されているかどうかを決定するステップであって、前記注入ポンプは、前記注入セットを介して、前記薬剤を前記患者の中に注入するように構成される、ステップと、
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第1の長さの時間を決定するステップと、
前記第1の長さの時間に基づいて、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入するステップであって、前記ポンプエンジンは、前記注入セットを通して、前記薬剤を圧送するように構成される、ステップと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定される場合、
前記薬剤の注入のための第2の長さの時間を決定するステップであって、前記第2の長さの時間は、前記第1の長さの時間と異なる、ステップと、
前記第2の長さの時間に基づいて、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を前記患者の中に注入するステップと、
を含む方法を実施させる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
(項目39)
少なくとも部分的に、センサを使用することによって、前記注入セットが1つの部位または2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定するステップをさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記注入セットが1つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第1の最大投薬量を決定するステップと、
前記注入セットが2つの部位において前記薬剤を注入するように構成されていることが決定されるとき、前記患者が注入され得る薬剤の少なくとも1つの第2の最大投薬量を決定するステップであって、前記少なくとも1つの第2の最大投薬量は、前記少なくとも1つの第1の最大投薬量と異なる、ステップと
をさらに含む、項目38に記載の方法。
(項目41)
薬剤を患者に投与するための注入ポンプであって、前記注入ポンプは、それを介して前記薬剤が前記患者の中に注入される注入セットに結合するように構成され、前記注入ポンプは、
ディスプレイと、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記注入セットをプライミングするためにユーザ入力をプロンプトする1つ以上の画面を前記ディスプレイ上に発生させることと、
前記薬剤を前記患者の中に注入するために、前記注入セットをプライミングするために1つ以上のユーザ入力を受信することと、
前記1つ以上のユーザ入力を受信することに応答して、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を源容器から前記注入セットを通して前進させることであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して圧送するように構成される、ことと
を行わせる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体と
を備える、注入ポンプ。
(項目42)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、第1のステップおよび第2のステップにおいて、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して前進させる、項目41に記載の注入ポンプ。
(項目43)
前記注入セットは、第1の部分と、第2の部分とを備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
少なくとも部分的に、前記注入セットの第1の部分を通して、第1のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第1のステップを実施することと、
少なくとも部分的に、前記注入セットの第2の部分を通して、前記第1のレートと異なる第2のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第2のステップを実施することと
を行わせる、項目42に記載の注入ポンプ。
(項目44)
前記第2のレートは、前記第1のレートより低速である、項目43に記載の注入ポンプ。
(項目45)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記第1のステップを始動させるための入力をプロンプトする第1の画面を前記ディスプレイ上に発生させることと、
第1のユーザ入力を受信することと、
前記第1のユーザ入力を受信することに応答して、前記第1のステップを実施することと
を行わせる、項目42に記載の注入ポンプ。
(項目46)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記第2のステップを始動させるための入力をプロンプトする前記第1の画面と異なる第2の画面を前記ディスプレイ内に発生させることと、
第2のユーザ入力を受信することと、
前記第2のユーザ入力を受信することに応答して、前記第2のステップを実施することと
を行わせる、項目45に記載の注入ポンプ。
(項目47)
前記薬剤は、第1の薬剤と、第2の薬剤とを備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、ある量の第1の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、前記第1のステップを実施させ、
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、前記第1の薬剤と異なるある量の第2の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、前記第2のステップを実施させる、
項目42に記載の注入ポンプ。
(項目48)
前記注入セットは、針アセンブリを備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記ポンプエンジンを制御させ、前記針アセンブリに進入せずに、前記薬剤の量を前記注入セットを通して前進させる、項目41に記載の注入ポンプ。
(項目49)
前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して前進させるとき、前記注入セットがプライミング中であることを示す画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目41に記載の注入ポンプ。
(項目50)
注入ポンプによって薬剤を患者に投与する方法であって、前記方法は、
プロセッサを用いて、
前記注入ポンプに結合される注入セットをプライミングするためのユーザ入力をプロンプトする1つ以上の画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップであって、前記注入ポンプは、前記注入セットを介して、前記薬剤を前記患者の中に注入するように構成される、ステップと、
前記薬剤を前記患者の中に注入するために、前記注入セットをプライミングするために1つ以上のユーザ入力を受信するステップと、
前記1つ以上のユーザ入力を受信することに応答して、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を源容器から前記注入セットを通して前進させるステップであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して圧送するように構成される、ステップと
を含む、方法。
(項目51)
第1のステップおよび第2のステップにおいて、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して前進させるステップをさらに含む、項目50に記載の方法。
(項目52)
少なくとも部分的に、前記注入セットの第1の部分を通して、第1のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第1のステップを実施するステップと、
少なくとも部分的に、前記注入セットの第2の部分を通して、前記第1のレートと異なる第2のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第2のステップを実施するステップと
をさらに含む、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記第2のレートは、前記第1のレートより低速である、項目52に記載の方法。
(項目54)
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、ある量の第1の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、前記第1のステップを実施するステップと、
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、前記第1の薬剤と異なるある量の第2の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、前記第2のステップを実施するステップと
をさらに含む、項目51に記載の方法。
(項目55)
前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して前進させるとき、前記注入セットがプライミング中であることを示す画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目50に記載の方法。
(項目56)
命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記注入ポンプに結合される注入セットをプライミングするためにユーザ入力をプロンプトする1つ以上の画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップであって、前記注入ポンプは、前記注入セットを介して、薬剤を患者の中に注入するように構成されている、ステップと、
薬剤を患者の中に注入するために、前記注入セットをプライミングするために1つ以上のユーザ入力を受信するステップと、
前記1つ以上のユーザ入力を受信することに応答して、ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を源容器から前記注入セットを通して前進させるステップであって、前記ポンプエンジンは、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して圧送するように構成される、ステップと
を含む方法を実施させる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
(項目57)
第1のステップおよび第2のステップにおいて、前記薬剤の量を前記源容器から前記注入セットを通して前進させるステップをさらに含む、項目56に記載の方法。
(項目58)
少なくとも部分的に、前記注入セットの第1の部分を通して、第1のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第1のステップを実施するステップと、
少なくとも部分的に、前記注入セットの第2の部分を通して、前記第1のレートと異なる第2のレートで、前記ポンプエンジンを制御し、前記薬剤の量を前進させることによって、前記第2のステップを実施するステップと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記第2のレートは、前記第1のレートより低速である、項目58に記載の方法。
(項目60)
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、ある量の第1の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、前記第1のステップを実施するステップと、
少なくとも部分的に、前記ポンプエンジンを制御し、ある量の第2の薬剤を前記注入セットを通して前進させることによって、第2のステップを実施するステップと
をさらに含む、項目57に記載の方法。
(項目61)
薬剤を患者に投与するための注入ポンプであって、前記注入ポンプは、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記プロセッサ実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を源容器から前記患者の中に圧送することであって、前記ポンプエンジンは、
薬剤を前記源容器から受容するように構成される入口と、
前記薬剤を前記患者に送達するように構成される出口と
を備える注入セットに結合し、それと流動的に連通するように構成され、前記ポンプエンジンは、流体が前記源容器から前記入口を通して前記出口に向かって引き出される送達モードと、流体が前記出口を通して前記入口に向かって引き出される逆モードとで動作可能である、ことと、
針が前記患者の血管に進入したかどうかを決定するために、部位チェックを始動させるためのユーザ入力を受信することと、
前記ユーザ入力を受信することに応答して、前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を、前記患者から、前記出口から前記入口に向かって移動する方向に引き出すことと、
を行わせる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体と
を備える、注入ポンプ。
(項目62)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、前記ポンプエンジンの動作を逆モードで始動させ、流体を前記患者から引き出すための前記ユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目61に記載の注入ポンプ。
(項目63)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から引き出すとき、前記ポンプエンジンが前記逆モードで動作中であることを示すユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目61に記載の注入ポンプ。
(項目64)
ディスプレイをさらに備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から前記出口を通して前記入口に向かって引き出した後、血液が前記注入セット内に存在するかどうかを規定するユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目61に記載の注入ポンプ。
(項目65)
前記注入セットは、針セットを備え、前記命令はさらに、前記プロセッサに、
血液が前記注入セット内に存在することを規定するユーザ入力を受信することに応答して、前記注入セットの針セットを交換するように命令する1つ以上の画面を前記ディスプレイ上に発生させる、項目64に記載の注入ポンプ。
(項目66)
前記ポンプエンジンをさらに備える、項目61に記載の注入ポンプ。
(項目67)
注入ポンプによって薬剤を患者に投与する方法であって、前記方法は、
プロセッサを用いて、
ポンプエンジンを制御し、前記薬剤を源容器から前記患者の中に圧送するステップであって、前記ポンプエンジンは、
薬剤を前記源容器から受容するように構成される入口と、
前記薬剤を前記患者に送達するように構成される出口と
を備える注入セットに結合し、それと流動的に連通するように構成され、前記ポンプエンジンは、流体が前記源容器から前記入口を通して前記出口に向かって引き出される送達モードと、流体が前記出口を通して前記入口に向かって引き出される逆モードとで動作可能である、ステップと、
針が前記患者の血管に進入したかどうかを決定するために、部位チェックを始動させるためのユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ入力を受信することに応答して、前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を、前記患者から、前記出口から前記入口に向かって移動する方向に引き出すステップと
を含む、方法。
(項目68)
前記ポンプエンジンの動作を逆モードで始動させ、流体を前記患者から引き出すための前記ユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から引き出すとき、前記ポンプエンジンが前記逆モードで動作中であることを示すユーザインターフェース画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目67に記載の方法。
(項目70)
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から前記出口を通して前記入口に向かって引き出した後、血液が前記注入セット内に存在するかどうかを規定するユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目67に記載の方法。
(項目71)
血液が前記注入セット内に存在することを規定するユーザ入力を受信することに応答して、前記注入セットの針セットを交換するように命令する1つ以上の画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目70に記載の方法。
(項目72)
命令を記憶する少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
ポンプエンジンを制御し、薬剤を源容器から患者の中に圧送するステップであって、前記ポンプエンジンは、
薬剤を前記源容器から受容するように構成される入口と、
薬剤を前記患者に送達するように構成される出口と
を備える注入セットに結合し、それと流動的に連通するように構成され、前記ポンプエンジンは、流体が前記源容器から前記入口を通して前記出口に向かって引き出される送達モードと、流体が前記出口を通して前記入口に向かって引き出される逆モードとで動作可能である、ステップと、
針が前記患者の血管に進入したかどうかを決定するために、部位チェックを始動させるためのユーザ入力を受信するステップと、
前記ユーザ入力を受信することに応答して、前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を、前記患者から、前記出口から前記入口に向かって移動する方向に引き出すステップと
を含む方法を実施させる、少なくとも1つの非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
(項目73)
前記ポンプエンジンの動作を逆モードで始動させ、流体を前記患者から引き出すための前記ユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から引き出すとき、前記ポンプエンジンが前記逆モードで動作中であることを示すユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目75)
前記ポンプエンジンを制御し、前記逆モードで動作させ、流体を前記患者から前記出口を通して前記入口に向かって引き出した後、血液が前記注入セット内に存在するかどうかを規定するユーザ入力をプロンプトするユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目72に記載の方法。
(項目76)
血液が前記注入セット内に存在することを規定するユーザ入力を受信することに応答して、前記注入セットの針セットを交換するように命令する1つ以上の画面を前記注入ポンプのディスプレイ上に発生させるステップをさらに含む、項目75に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本願の種々の側面および実施形態は、以下の図を参照して説明されるであろう。図は、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことを理解されたい。複数の図中に現れるアイテムは、それらが現れる全ての図中で同一参照番号によって示される。
【0007】
【
図1】
図1は、本願のある側面による、注入ポンプのある実施形態の斜視図を示す。
【0008】
【
図2】
図2は、本願のある側面による、コンパートメント蓋が除去されている、
図1の注入ポンプの斜視図を示す。
【0009】
【
図3】
図3は、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤を患者の中に注入するためのプロセスの実施形態を示す。
【0010】
【
図4】
図4は、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを発生させるためのプロセスの実施形態を示す。
【0011】
【
図5A】
図5A-5Eは、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを作成するためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図5B】
図5A-5Eは、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを作成するためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図5C】
図5A-5Eは、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを作成するためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図5D】
図5A-5Eは、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを作成するためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図5E】
図5A-5Eは、本願のある側面による、注入ポンプによって薬剤注入プログラムを作成するためのユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【0012】
【
図6】
図6は、本願のある側面による、薬剤注入プログラムを作成するために注入ポンプによって使用され得る、データの実施例を示す。
【0013】
【
図7】
図7は、本願のある側面による、注入ポンプによって受信される注入セットの決定されたタイプに従って注入ポンプを構成するためのプロセスの実施形態を示す。
【0014】
【
図8A】
図8A-8Dは、本願のある側面による、注入ポンプによって受信される注入セットのタイプを決定するために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図8B】
図8A-8Dは、本願のある側面による、注入ポンプによって受信される注入セットのタイプを決定するために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図8C】
図8A-8Dは、本願のある側面による、注入ポンプによって受信される注入セットのタイプを決定するために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図8D】
図8A-8Dは、本願のある側面による、注入ポンプによって受信される注入セットのタイプを決定するために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【0015】
【
図9】
図9は、本願のある側面による、注入ポンプを使用して注入セットをプライミングするためのプロセスの実施形態を示す。
【0016】
【
図10A】
図10A-10Cは、本願のある側面による、注入セットをプライミングするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図10B】
図10A-10Cは、本願のある側面による、注入セットをプライミングするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図10C】
図10A-10Cは、本願のある側面による、注入セットをプライミングするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【0017】
【
図11】
図11は、本願のある側面による、複数の薬剤の注入のための注入セットをプライミングするためのプロセスの実施形態を示す。
【0018】
【
図12】
図12は、本願のある側面による、注入ポンプが、針が正しく設置されているかどうかをチェックするためのプロセスの実施形態を示す。
【0019】
【
図13A】
図13A-13Eは、本願のある側面による、針が正しく設置されているかどうかをチェックするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図13B】
図13A-13Eは、本願のある側面による、針が正しく設置されているかどうかをチェックするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図13C】
図13A-13Eは、本願のある側面による、針が正しく設置されているかどうかをチェックするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図13D】
図13A-13Eは、本願のある側面による、針が正しく設置されているかどうかをチェックするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【
図13E】
図13A-13Eは、本願のある側面による、針が正しく設置されているかどうかをチェックするために注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面の実施形態を示す。
【0020】
【
図14A】
図14A-14Bは、本願のある側面による、ポンプエンジンおよび注入セットセンサアセンブリの実施形態の正面および上面図を示す。
【
図14B】
図14A-14Bは、本願のある側面による、ポンプエンジンおよび注入セットセンサアセンブリの実施形態の正面および上面図を示す。
【0021】
【
図15】
図15は、本願のある側面による、
図14A-14Bに示されるポンプエンジンの実施形態の斜視断面図を示す。
【0022】
【
図16】
図16は、本願のある側面による、注入ポンプ内に配置されるポンプエンジンの実施形態を示す。
【0023】
【
図17】
図17は、本願のある側面による、注入セットの概略図を示す。
【0024】
【
図18】
図18は、本願のある側面による、コンピュータシステムの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明者らは、患者の中への薬剤の注入のために使用される従来の注入ポンプが、ユーザ(患者、医療従事者、または非専門家介護者であってもよい)が、薬剤の注入レートを手動で設定および修正することを要求することを認識している。薬剤の処方箋は、薬剤が、ある時間間隔のシーケンスにわたって、変動する注入レートで、注入されるべきであることを規定し得る。処方箋によって規定されるように薬剤を投与するために、ユーザは、特定の注入時間間隔およびその関連付けられる注入レートを計算および/または調べることが要求され得る。ある場合には、ユーザは、注入の間の時間を監視し、処方箋に従って薬剤を注入するための注入レートを手動で調節しなければならない。ある場合には、ユーザは、注入ポンプを手動で事前にプログラムし、時間間隔持続時間および関連付けられる注入レートを手動で打ち込む。自己投与患者が、薬剤を注入しながら、注入レートを調節する、および/または使用するための適切な注入レートを計算することは、困難であり得る。結果として、患者の治療のための従来の注入ポンプの使用は、時間がかかり、および/または不便であり得る。
【0026】
本明細書に説明されるものは、自動化されたプロセスを提供する、または別様に、注入を実施するために必要とされる手動ステップを低減させることによって、ユーザのための注入の容易性を促進する、ポンプ動作である。
【0027】
本願のいくつかの実施形態は、ユーザ規定時間間隔持続時間を受信し、ユーザの特性および患者がこれまで注入を受けた回数に基づいて、時間間隔毎に、適切な注入レートを自動的に決定する、薬剤を患者に投与するための改善された注入ポンプを提供する。いくつかの実施形態では、時間間隔持続時間は、各時間間隔持続時間に到達した後、注入ポンプが注入レートを増加させる、漸増送達プロファイルを作成するために使用される。換言すると、注入ポンプは、第1の注入レートで、その時間間隔持続時間に等しい時間の長さにわたって、注入し、次いで、同一の長さ時間にわたって、第2の増加される注入レートに漸増し、次いで、同一の長さ時間にわたって、第3の増加される注入レートに漸増する。実施例として、ユーザが、5分の時間間隔持続時間を選択する場合、注入ポンプは、5分毎に、注入レートを漸増させるであろう。
【0028】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、設定回数間隔にわたって、注入レートを漸増させ、次いで、注入の残りにわたって、単一注入レートのままである。いくつかの実施形態では、ユーザは、所望の時間間隔の総数を設定することができる。いくつかの実施形態では、総回数間隔は、事前に設定され、ユーザは、数を変更することができない。例えば、注入ポンプは、4つの漸増間隔で注入するように事前に設定されてもよく、ユーザは、その間隔にわたって、時間持続時間を設定することができるが、4つの間隔が完了された後、注入ポンプは、次いで、あるレートで、注入の残りにわたって、注入してもよい。本最後の注入区画は、持続時間において、漸増時間間隔より長い、それに等しい、またはより短くてもよい。
【0029】
1つの例証的実施形態では、ユーザは、患者の体重のインジケーション、患者が受けた薬剤の投薬量、患者がこれまで受けた注入の回数、および注入の漸増区画にわたるユーザの所望の時間間隔長を打ち込んでもよい。注入ポンプは、次いで、体重のインジケーション、投薬量、および注入歴に基づいて、各時間間隔の間に薬剤を注入すべきレートを決定してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、所望の注入間隔持続時間のインジケーション、すなわち、漸増周期の間、より高いレートに増加する前に、注入ポンプが第1のレートで注入すべき時間を打ち込んでもよい。注入ポンプは、次いで、使用されるべき間隔の数および間隔毎の適切なフローレートを自動的に決定してもよい。注入ポンプは、ユーザが薬剤を注入すべきレートの決定を行う必要性を排除し、ユーザが注入レートを手動で設定または調節する必要性を排除する。したがって、注入ポンプは、薬剤を送達するための便宜的方法を提供し得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される注入ポンプおよびポンプ動作は、皮下注入のために使用される。
【0031】
薬剤を患者の中に注入するために注入ポンプによって使用される注入セットは、患者の身体上の1つの部位または複数(例えば、2つまたは3つ)の部位において、薬剤を注入するように構成されてもよい。例えば、薬剤は、(1)単一針を介して、患者の身体上の1つの部位の中に、または(2)複数の針を介して、患者の身体上の複数の部位の中に注入されてもよい。患者の中への薬剤の注入は、それを通して注入セットが薬剤を注入するように構成されている、部位の数に基づいて、変動してもよい。例えば、時間および注入レートは、2つの部位を介して注入することと比較して、1つの部位を介して注入するとき、異なり得る。
【0032】
本発明者らは、従来の注入ポンプが、注入ポンプが、1つの部位、2つの部位、または任意の数の部位において、薬剤を注入するように構成されている、注入セットに結合されているかどうかを決定することが不可能であることを認識している。結果として、従来の注入ポンプは、注入ポンプに結合されている、注入セットのタイプ(例えば、注入セットが、1つの部位の中への注入のための単一針、または複数の部位の中への注入のための複数の針を有するかどうか)に基づいて、注入ポンプの動作を調節することが不可能である。加えて、いくつかの状況では、ユーザは、特定の注入セットタイプのために要求される注入レートを計算しなければならない。正しくない注入レートを使用することは、高すぎるまたは低すぎる、注入レートを使用することをもたらし得る。
【0033】
例えば、ユーザが、単一針を有する、注入セットを使用している場合、ユーザは、2つの部位の中への注入ではなく、単一部位注入と関連付けられる適切な注入レートを使用することを確実にしなければならない。単一部位の中に注入するとき、1つの部位の代わりに、2つの部位と関連付けられる、レートを正しくなく使用することは、単一部位にとって高すぎるレートでの薬剤の注入をもたらし得、これは、患者不快感につながり得る。別の実施例では、ユーザが、2つの針を有する、注入セットを使用している場合、ユーザは、1つのみではなく、2つの注入部位と関連付けられる、適切な注入レートを使用することを確実にしなければならない。2つの部位の中に注入するとき、2つの部位の代わりに、単一部位と関連付けられる、レートを正しくなく使用することは、より長い注入時間および/または完全薬剤投薬量の不完全な送達をもたらし得る。
【0034】
いくつかの実施形態は、注入ポンプに結合される注入セットが、患者の身体上の1つの部位または2つの部位において、薬剤を注入するように構成されているかどうかを自動的に決定する、薬剤を患者に投与するための注入ポンプを提供する。注入ポンプは、注入セットの決定された構成(例えば、1つの部位または2つの部位)を使用し、患者の中への薬剤の注入を完了するための持続時間を決定し、次いで、ポンプエンジンを制御し、決定された持続時間にわたって、薬剤を患者の中に注入してもよい。例えば、注入ポンプが、1つの部位において薬剤を注入するように設定されるとき、薬剤が患者の中に注入され得る、総レートは、注入ポンプが2つの部位において薬剤を注入するように設定されるとき未満であってもよい。注入ポンプは、注入セットの構成の決定を使用して、ポンプエンジンを制御してもよい(例えば、注入レートを決定および/または制御する)。
【0035】
薬剤を患者の中に注入するための注入ポンプは、注入セットを調製し、薬剤を患者の中に注入するために、プライミング段階を受けてもよい。薬剤の量は、源容器から、それを介して注入ポンプが薬剤を患者の中に注入する、注入セットを通して、圧送されてもよい。従来の注入ポンプは、ユーザが、注入に先立って、注入セットをある量の薬剤で手動でプライミングすることを要求する。例えば、ユーザは、注射器を手動で引き戻すことによって、ある量の薬剤を注入セットの中に引き出してもよい。本発明者らは、プライミングが、多くの場合、注入セット内の精密な場所への薬剤の移動を要求し、したがって、手動プライミングが、時間がかかり、および/または限定された器用さを伴う人にとって困難であり得ることを認識している。例えば、プライミングは、ある量の薬剤が、針に実際に進入せずに、注入セットを通して注入針まで移動されることを要求し得る。
【0036】
いくつかの実施形態は、ユーザが注入セットをプライミングすることを補助する、薬剤を患者に投与するための注入ポンプを提供する。注入ポンプは、ポンプエンジンをアクティブ化し、1つ以上のフローレートで、ある量の薬剤を源容器から注入セットを通して前進させることができる。レートは、ユーザが、手動で行うことが困難であり得る、薬剤を注入セット内の具体的点に移動させることを可能にし得る。
【0037】
注入ポンプを使用して、薬剤を患者の中に注入するとき、患者の身体内の1つ以上の針の設置をチェックする必要があり得る。例えば、皮下療法では、針が1つ以上の血管の中に挿入されていないことを確認する必要があり得る。
【0038】
本発明者らは、適切な針設置をチェックすることを補助するように構成される、注入ポンプを有することが、注入を促進することを補助し得ることを認識している。いくつかの実施形態は、流体を自動的に引き戻す、薬剤を患者に投与するための注入ポンプを提供し、したがって、ユーザは、患者の身体内の1つ以上の針の適切な設置をチェックすることができる。注入ポンプは、薬剤を患者の中に注入するように構成される、ポンプエンジンを制御するように構成されてもよい。注入ポンプは、(1)流体が源容器から注入セットの入口を通して注入セットの出口に向かって引き出される、送達モードと、(2)ポンプエンジンが流体を出口から入口に向かって引き出す、逆モードとで動作してもよい。注入ポンプは、逆モードで動作し、流体を患者から引き出してもよく、したがって、ユーザは、針の近傍の注入セット管類を視覚的に点検することによって、血液が患者から引き出されたかどうかを決定することができる。注入ポンプは、患者が流体を手動で引き戻し、針の適切な設置を確認する必要性を排除し、本発明者らは、これが、時間がかかり、限定された器用さを伴う患者にとって困難であることを認識している。
【0039】
図1は、筐体102と、ユーザインターフェース110と、ポンプエンジン(例えば、
図2におけるポンプエンジン200参照)とを有する、注入ポンプ100のある実施形態の斜視図を示す。注入ポンプ100は、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。筐体102は、コンパートメント103を含み、モータおよびコントローラ等の内部構成要素を含有する。コンパートメント103は、開放可能コンパートメント蓋104によって被覆され、これは、開放されると、ポンプエンジンを受容し、閉鎖されると、ポンプエンジンに固着するように構成される。ユーザインターフェース110は、ディスプレイ112と、電源ボタンとして構成される、電源スイッチ114と、ユーザ制御116とを含む。ディスプレイ112は、圧送ステータス、使用説明書、アラート、警告、または任意の他の望ましい情報等の情報を注入ポンプ100のユーザに伝えるように構成される。電源ボタン114は、電力をコントローラおよび/またはモータに供給するために使用されてもよい。
図1に示されるように、注入ポンプ100は、電力源を供給するように構成される、注入ポンプ100を電源に接続するための電源コネクタ120を含む。いくつかの実施形態では、注入ポンプ100は、内部バッテリを含んでもよく、これは、電力をコントローラおよびモータに選択的に供給するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ制御116は、注入ポンプ100の異なる動作モードをプログラムまたは選択する、プロンプトに応答する、または別様に、コントローラと相互作用するために使用されてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、注入ポンプ100は、コンピュータシステムを含んでもよい。例えば、コンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサと、メモリと、記憶装置とを含んでもよい。注入ポンプ100の一部を形成し得る、例示的コンピュータシステムは、
図18を参照して下記に説明される。
【0041】
図2は、コンパートメント蓋104が除去されている、
図1の注入ポンプ100の斜視図を描写する。
図2に示されるように、コンパートメント103は、ポンプエンジン200を受容し、それに固着するように構成される、レセプタクル106を含む。ポンプエンジン200は、筐体202と、入口204と、出口206とを含む。いくつかの実施形態では、ポンプエンジン200は、流体を入口204から出口206に回転および移動させるように構成される、筐体202内に配置される、回転子を含む。回転子は、任意の好適な正の変位回転子または遠心ポンプ回転子として構成されてもよい。
図2に示されるように、ポンプエンジン200は、非対称であって、指用把持部208aと、レセプタクル106と相互作用し、ポンプエンジン200と注入ポンプ100との間の動作可能接続のために、ポンプエンジン200を整合させるように構成される、整合部分212とを含む。すなわち、レセプタクル106は、ポンプエンジン200を受容し、ポンプ結合部とモータ結合部との間の整合のための正しい配向に配向するように成形される。レセプタクル106は、指用把持部208aと、整合部分212とを伴う、ポンプエンジン200の形状を補完するように成形される。故に、レセプタクル106は、ポンプエンジン200が正しい配向ではない限り、ポンプエンジン200の受容を防止し、それによって、ポンプエンジン200と注入ポンプ100との間の一貫したかつ信頼性がある動作可能接続を助長し得る。
【0042】
図3は、本願のある側面による、薬剤を患者の中に注入するためのプロセス300を示す。プロセス300は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス300は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0043】
プロセス300は、ブロック302から開始し、プロセス300を実施する、注入ポンプは、1つ以上の薬剤を患者の中に注入すべき時間間隔およびレートを発生させる。発生された時間間隔およびレートは、本明細書では、「注入プログラム」と称され得る。いくつかの実施形態では、時間間隔毎の持続時間は、ユーザ規定されてもよい。いくつかの実施形態では、注入プログラムは、時間間隔毎の注入レートを計算し、割り当ててもよい。計算は、送達されるべき薬剤の要件および/または治療されるべき条件に基づいて、行われてもよい。例えば、注入プログラムは、5分の第1の間隔と、10分の第2の間隔と、10分の第3の間隔とを含んでもよい。注入プログラムは、5mL/時の注入レートを第1の間隔に、10mL/時のレートを第2の間隔に、20mL/時のレートを第3の間隔に割り当ててもよい。いくつかの実施形態は、本明細書に説明される任意の数の間隔、間隔の長さ、またはレートに限定されず、本明細書に提供される値は、例証目的のためのものである。注入ポンプは、注入プログラムを実行し、規定された時間間隔にわたって、各時間間隔と関連付けられるレートで、薬剤の注入を実施してもよい。いくつかの実施形態では、注入プログラムは、薬剤を患者の中に注入すべき関連付けられるレートを伴う、時間間隔のシーケンスであってもよい。注入ポンプは、注入プログラムを使用して、シーケンスに従って、薬剤の注入を実施してもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、それに基づいて注入ポンプが注入プログラムを発生させる、情報を規定する、1つ以上のユーザ入力を受信するように構成されてもよい。注入ポンプは、ユーザ入力を使用して、特定の患者、特定の薬剤、および/または特定のタイプの注入のためにカスタマイズされる、注入プログラムを発生させてもよい。例えば、注入ポンプは、患者の体重のインジケーション、患者が受けるべき薬剤の総投薬量、患者がこれまで受けた注入の回数、および/または注入ポンプが注入すべき薬剤のタイプを受信してもよい。注入ポンプは、受信される入力に基づいて、注入プログラムを発生させてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信せずに、注入プログラムを発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのメモリ内に記憶される情報に基づいて、注入プログラムを発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、患者、患者の注入歴、および/または注入されるべき1つ以上の薬剤についての情報を記憶し、記憶される情報に基づいて、注入プログラムを発生させてもよい。
【0046】
302において、注入プログラムを発生させた後、プロセス300は、ブロック304に進み、注入ポンプは、注入セットを受容する。注入セットは、注入ポンプのレセプタクル(例えば、
図2に見られるようなレセプタクル106)の中に差し込まれてもよい。注入セットは、注入ポンプによって制御される、ポンプエンジン(例えば、
図2に見られるようなポンプエンジン200)を含んでもよい。注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、注入セットを介して、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入セットは、投与セットと、針セットとを含む。いくつかの実施形態では、投与セットは、管類と、ポンプエンジンとを含む。いくつかの実施形態では、針セットは、管類と、それぞれ、患者の身体上の部位の中に挿入され得る、針を含む、1つ以上の針アセンブリとを含む。注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を、源容器から、投与セットを通して、針セットを通して圧送し、針を介して、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。
【0047】
プロセス300は、ブロック306に進み、注入ポンプは、注入セットが、患者の身体上の1つの部位または患者の身体上の複数(例えば、2つ)の部位を介して、薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、異なるタイプの注入セットが、薬剤を異なる数の部位に投与するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、薬剤を1つの部位に注入するように構成される、第1のタイプの注入セットを受容するように構成されてもよい。第1のタイプの注入セットは、患者の身体上の単一部位において、薬剤を患者に送達する、単一針を伴う、単一針アセンブリを有してもよい。注入ポンプはさらに、薬剤を2つの部位に注入するように構成される、第2のタイプの注入セットを受容するように構成されてもよい。第2のタイプの注入セットは、それぞれ、針を有する、2つの針アセンブリを含んでもよい。2つの針は、2つの異なる部位において、患者の中に挿入されてもよい。注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、両方の部位を介して、同時に、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、3つ、4つ、5つ、6つ、および/または7つの部位において、薬剤を注入するように構成される、注入セットを受容するように構成されてもよく、3つ、4つ、5つ、6つ、および/または7つの針を有してもよい。
【0048】
プロセス300は、ブロック308に進み、注入ポンプは、薬剤を患者の中に注入するために、注入セットをプライミングする。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、1つ以上の薬剤を、個別の源容器から、ブロック304において注入ポンプによって受容される、注入セットの1つ以上の部分の中に引き出すように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を、針に進入せずに、注入セットを通して、1つ以上の針アセンブリまで圧送してもよい。
【0049】
プロセス300は、ブロック310に進み、注入ポンプは、1つ以上の針が患者の身体上の部位に正しく設置されているかどうかを決定する。例えば、注入ポンプは、針が患者の血管の中に挿入されたかどうかを決定してもよい。本シナリオでは、針を交換し、それらを部位の中に再挿入する必要があり得る。注入ポンプは、自動化された針チェック手順を実施し、針が血管の中に挿入されたかどうかを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプによって制御されるポンプエンジンは、注入ポンプが流体を患者から外に針を介して引き出し得る、逆モードで動作可能であってもよい。注入ポンプは、ポンプエンジンを逆モードで動作させ、ポンプエンジンに、流体を患者から引き出させるように構成されてもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザが、血液が針の中に引き出されるかどうかに基づいて、針が正しく設置されたかどうかを決定することを補助してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、センサ(例えば、光学センサ)を使用して、血液が針の中に引き出されるかどうかを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力に基づいて、血液が針の中に引き出されるかどうかを決定するように構成されてもよい。注入ポンプが、血液が針の中に引き出されたことを決定する場合、注入ポンプは、針が正しく設置されていないことを決定してもよく、プロセス300は、ブロック312に進み、注入セットは、交換される。例えば、注入ポンプは、ユーザに、注入セットを新しい注入セットと交換し、針を再挿入するように命令してもよい。注入ポンプが、血液が注入セットに進入していないことを決定する場合、注入ポンプは、針が正しく設置されていることを決定してもよく、プロセス300は、ブロック314に進み、注入ポンプは、ブロック302において発生された注入プログラムに従って、薬剤を注入する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、時間間隔およびレートに基づいて、ポンプエンジンを制御することによって、薬剤を患者の中に自動的に注入するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンを動作させ、薬剤を個別の源容器から引き出し、1つ以上の部位において、薬剤を注入セットを通して患者の中に圧送する、モータを始動および変調するように構成されてもよい。ブロック314において薬剤を注入後、プロセス300は、終了する。
【0051】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、
図3を参照して上記に説明されるプロセスのそれぞれおよび全てのものを実施するように限定されない。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ステップのうちの1つ以上のものを実施し、他のステップを実施しないように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ブロック306を参照して説明されるように、注入ポンプに結合される注入セットのタイプを自動的に決定するように構成されてもよいが、ブロック308を参照して説明されるように、ポンプエンジンをプライミングすることを補助するように構成されなくてもよい。いくつかの実施形態は、
図3を参照して上記に説明される機能の任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0052】
図4は、本願のある側面による、注入プログラムを発生させるためのプロセス400を示す。プロセス400は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス400は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0053】
プロセス400は、ブロック402から開始し、プロセス400を実施する、注入ポンプは、注入ポンプの中に挿入されている、注入セットのタイプを決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入セットが、1つの部位を介して、または複数(例えば、2つ)の部位を介して、薬剤を送達するように構成されているかどうかを決定するように構成されてもよい。例えば、ユーザは、
図2に示されるように、注入セットを注入ポンプ100のレセプタクル106の中に挿入してもよい。第1のタイプの注入セットは、1つの部位において、薬剤を送達するように構成されてもよい(例えば、単一針を有することによって)一方、第2のタイプの注入セットは、2つの部位において、薬剤を送達するように構成されてもよい(例えば、2つの針を有することによって)。注入セットの構成を決定するための例示的技法は、
図6を参照して下記に説明される。
【0054】
プロセス400は、ブロック404に進み、注入ポンプは、患者体重のインジケーションを決定する。注入ポンプは、情報に関してユーザにプロンプトすることによって、患者体重のインジケーションを決定してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザに、種々の体重範囲を提供し、ユーザに、患者に関する適切な体重範囲を選択するように求めてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザに、患者の具体的体重を入力するようにプロンプトしてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、ユーザに、患者体重のインジケーションを打ち込むようにプロンプトする、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図5Aは、ユーザが、患者体重を含む、範囲を選択することを可能にする、例示的ユーザインターフェース画面502を示す。例えば、ユーザインターフェース画面502に示されるように、ユーザは、患者の体重が閾値体重(例えば、88ポンド)を上回ることを示す、第1の選択、または患者の体重が閾値体重を下回ることを示す、第2の選択を行なってもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザに、具体的体重値を打ち込むようにプロンプトする、ユーザインターフェース画面をディスプレイ上に発生させてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を伴わずに、体重のインジケーションを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、患者に関する体重の記憶されたインジケーションにアクセスするように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのメモリ内に記憶された患者の体重に基づいて、体重のインジケーションを決定してもよい。記憶される体重は、介護者によって打ち込まれ、後続注入のために記憶されていてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザが、後続注入の間、患者体重を再び打ち込むことを要求しない。
【0057】
プロセス400は、ブロック406に進み、注入ポンプは、患者の中に注入されるべき薬剤の投薬量を決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、患者の中に注入されるべき薬剤の総量を決定するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、患者の中に注入されるべき薬剤の総質量を決定するように構成されてもよい。別の実施例では、注入ポンプは、患者の中に注入されるべき薬剤の総体積を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、それを介して注入ポンプが、患者の中に注入されるべき薬剤の総量を規定する、ユーザ入力を受信し得る、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ユーザによって打ち込まれる、総質量および/または体積の値を受信してもよい。
図5Bは、それを介して注入ポンプが、薬剤の投薬量を規定する、ユーザ入力を受信し得る、例示的ユーザインターフェース画面504を示す。画面504では、ユーザは、患者の中に注入されるべき薬剤の総質量を規定することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信せずに、投薬量を自動的に決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、データ記憶装置にアクセスし、患者が注入されるべき投薬量を決定するように構成されてもよい。例えば、介護者は、投薬量を注入ポンプの中に打ち込んでいてもよく、これは、次いで、薬剤の後続注入のために記憶される。
【0059】
プロセス400は、ブロック408に進み、注入ポンプは、注入の時間間隔長を決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザから、時間間隔長を規定する、入力を受信することによって、時間間隔長を決定する。時間間隔長は、それにわたって注入ポンプが薬剤を特定のレートで患者の中に注入すべき、持続時間である。例えば、注入ポンプは、それにわたって注入ポンプが薬剤の1つ以上の注入レートを維持すべき、秒または分数を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、それを介して注入ポンプが、時間間隔持続時間を規定する、ユーザ入力を受信する、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図5Cは、それを介して注入ポンプが、時間間隔持続時間を規定する、ユーザ入力を受信し得る、例示的ユーザインターフェース画面506を図示する。ユーザインターフェース画面506は、ユーザが、持続時間の具体的値を打ち込むことを可能にする。
【0060】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信せずに、時間間隔長を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのメモリ内に記憶される時間間隔長値にアクセスするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤の前の注入時に患者に関して打ち込まれた値にアクセスするように構成されてもよい。注入ポンプは、次いで、以前に打ち込まれた値を使用してもよい。いくつかの実施形態では、時間間隔長は、事前に設定され、ユーザによって変更されることができない。
【0061】
プロセス400は、ブロック410に進み、注入ポンプは、時間間隔毎の注入レートを計算する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、時間間隔毎に薬剤が患者の中に注入されるべきレートを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ブロック402-408において決定された情報を使用して、適切な注入レートを計算するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプによって決定される情報の異なる値に関する時間間隔長を規定する、データを記憶するように構成されてもよい。
図6は、注入ポンプによって記憶され、適切な注入レートを計算するためにアクセスされ得る、例示的データを図示する、表600を示す。例えば、ブロック402-408において、注入ポンプが、患者が、88ポンドを上回り、時間間隔持続時間が、15分であるべきであると決定した場合、注入ポンプは、10、30、120、240、および300mL/時/部位の個別のレートを伴う、一連の5つの15分の注入間隔を含む、注入シーケンスを設定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、
図5D-Eに表示される画面508-510等の、発生された間隔およびレートを表示する、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、時間間隔および関連付けられる注入レートを表示する、表を発生させてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、タイマ間隔および長さを決定するために使用される、データ(例えば、表600に図示されるデータ)を、注入ポンプの内部記憶装置内に記憶するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、データをメモリ内に記憶してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、部位あたりの1時間あたりmL(mL/時/部位)の単位で注入レートを決定するように構成されてもよい。部位あたりの注入レートを決定することによって、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、異なる数の注入部位を有する、異なるタイプの注入セットを使用して、薬剤を注入してもよい。例えば、注入ポンプが、ブロック402において、注入セットが第1のタイプである(例えば、単一針を有する)ことを決定する場合、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、mL/時/部位の規定されたレートで、薬剤を単一部位に注入してもよい。別の実施例では、注入ポンプが、402において、注入セットが第2のタイプである(例えば、2つの針を有する)ことを決定する場合、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、mL/時/部位の規定されたレートで、薬剤を2つの部位に注入してもよい。2つの部位の中に注入するとき、注入ポンプは、正確なレートを各部位に送達するために、ポンプエンジンを制御し、規定されたmL/時/部位のレートの2倍のレートである、総注入レートで、薬剤を注入してもよい。例えば、2つの注入部位を使用して、10mL/時/部位のレートで注入するために、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、20mL/時のレートで出力してもよい。
【0064】
ブロック410において、時間間隔およびレートを決定後、プロセス400は、ブロック412に進み、注入ポンプは、決定された時間間隔および注入レートに基づいて、ポンプエンジン(例えば、
図2に見られるようなポンプエンジン200)を制御する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、モータのスロットルを変調し、ポンプエンジンが薬剤を注入セットを通して移動させる、レートを制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、それに基づいて注入ポンプが、ブロック410において決定された間隔およびレートに従って、注入レートを修正する、タイマを使用するように構成されてもよい。注入ポンプは、注入ポンプが薬剤の注入を始動させると、タイマを始動させてもよい。例えば、注入ポンプは、
図5D-Eに示される注入プログラムのために、10mL/時/部位のレートで、注入を始動させてもよい。タイマに基づいて、15分が経過したことを決定することに応答して、注入ポンプは、注入レートを10mL/時/部位から30mL/時/部位に増加させてもよい。続いて、注入ポンプが、タイマに基づいて、さらに15分が経過したことを決定すると、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、注入レートを30mL/時/部位から120mL/時/部位に増加させてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、決定された注入プログラムに基づいて、ブロック406において決定された投薬量が患者の中に注入されるまで、注入を継続してもよい。注入ポンプは、患者の中に注入された総量(例えば、体積および/または質量)を計算してもよい。注入ポンプは、総量とブロック406において規定された投薬量を比較してもよい。注入ポンプは、注入された量がブロック406において決定された投薬量を満たすことを検出する場合、注入を停止してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤が患者の中に注入されるレートを決定された注入プログラムによって規定されたものと異なる値に変更するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤が注入されるレートの変更を規定する、ユーザ入力を受信するように構成されてもよい。例えば、患者は、特定の注入レートで注入するとき、容認不可能な疼痛量を被り、レートを増加または減少させることを所望し得る。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入レートの変更をコマンドする、ユーザ入力を受信するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、押下されると、注入レートの変更をコマンドする、1つ以上のボタンを含んでもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入レートの変更をコマンドする、ユーザ入力を受信することに応答して、現在の注入レートを修正するように構成されてもよい。例えば、ユーザは、ボタンを押下し、注入レートの減少をコマンドしてもよく、ボタンが押下されたことを検出することに応答して、注入ポンプは、現在の注入レートを減少させてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、現在の注入レートを変更させる結果として、1つ以上の後続時間間隔および/または関連付けられる注入レートを修正するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプが、第1の時間間隔における注入レートを減少させた場合、注入ポンプは、1つ以上の後続時間間隔の長さを延長し、薬剤の総投薬量が患者の中に注入されることを確実にしてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、閾値レートを超えた注入レートの修正を防止するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、最大レートを超えて現在の注入レートを増加させることを防止するように構成されてもよい。別の実施例では、注入ポンプは、最小レートを下回って現在の注入レートを減少させることを防止するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、現在の注入レートの減少のみを可能にするように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、現在の注入レートを増加させるためのユーザのコマンドを否認するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザが現在の注入レートを修正することを禁止される、設定を有してもよい。例えば、現在の注入レートを修正するための任意のコマンドは、注入ポンプによって否認されるであろう。
【0067】
注入ポンプが、ブロック412において、注入ポンプを制御し、薬剤を患者の中に注入後、プロセス400は、終了する。
【0068】
いくつかの実施形態では、プロセス400の一部として、注入ポンプは、患者がこれまで受けた注入の回数を決定するであろう。注入ポンプは、例えば、ユーザに、情報を入力するようにプロンプトすることによって、またはメモリ内に記憶される注入歴にアクセスすることによって、本情報を決定してもよい。注入ポンプは、適切な注入レートを決定するそのプロセスにおいて、注入歴情報を使用してもよい。
【0069】
図7は、本願のある側面による、注入セットの決定された構成に従って注入ポンプを構成するためのプロセス700を示す。プロセス700は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス700は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0070】
プロセス700は、ブロック702から開始し、注入ポンプは、注入セットを受容する。例えば、患者は、
図2に示されるように、注入セットを注入ポンプ100のレセプタクル106の中に挿入してもよい。いくつかの実施形態では、注入セットは、1つの部位において薬剤を送達するように構成される、第1のタイプの注入セット、または2つの部位において薬剤を送達するように構成される、第2のタイプの注入セットであってもよい。第1のタイプの注入セットは、単一針を伴う、単一針アセンブリを有してもよい。患者は、単一針を患者の身体上の1つの部位に挿入してもよい。注入ポンプが、ポンプエンジン(例えば、
図2に見られるようなポンプエンジン200)を制御し、第1のタイプの注入セットを使用して、薬剤を注入するとき、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、単一部位における針を介して、薬剤を患者の中に圧送してもよい。第2のタイプの注入セットは、それぞれ、針を伴う、2つの針アセンブリを有してもよい。患者は、2つの針を患者の身体上の2つの異なる部位に挿入してもよい。注入ポンプが、ポンプエンジンを制御し、第2のタイプの注入セットを使用して、薬剤を注入するとき、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、2つの部位における2つの針の両方を介して、薬剤を患者の中に圧送してもよい。
【0071】
プロセス700は、ブロック704に進み、注入ポンプは、注入ポンプによって受容される注入セットが、1つの部位または2つの部位において、薬剤を注入するように構成されているかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプによって受容される注入セットのタイプを決定することによって、注入ポンプが、1つの部位または2つの部位において、薬剤を注入するように構成されるべきかどうかを決定するように構成されてもよい。注入ポンプが、受信される注入セットが第1のタイプであることを決定する場合、注入ポンプは、注入セットが、1つの部位において、薬剤を送達するように構成されることを決定してもよい。注入ポンプが、受信される注入セットが第2のタイプであることを決定する場合、注入ポンプは、注入セットが、2つの部位において、薬剤を送達するように構成されることを決定してもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、注入セットは、筐体と、入口と、出口とを含む、ポンプエンジンを含む。入口および出口は、流体コネクタおよび/または針セットに事前に接続されてもよい。注入セットは、注入セットを形成する、投与セットおよび針セットの特性に応じて、特定のタイプを有してもよい。例えば、針セットは、単数、二叉、三叉である、および/または注入セットの流体流動性質(例えば、フローレート、乱流、粘性抵抗等)を変化させる、特定の針サイズを有してもよい。別の実施例では、投与セットは、流体コネクタを含んでもよく、これは、(1)注入セットが結合され得る、注入ポンプのタイプと、(2)注入セットの流体流動特性とを決定する。故に、注入セットのタイプを自動的に決定し、注入ポンプの1つ以上の動作モードをアクティブ化または修正することが望ましくあり得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入セットのポンプエンジンに基づいて、注入セットのタイプを決定するように構成されてもよい。注入セットに結合される、特定のポンプエンジンは、所定の位置において、ポンプエンジンの筐体内または上に配置される、少なくとも1つの注入セットインジケータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、センサに近接する1つ以上の注入セットインジケータを感知するように構成される、注入ポンプ内の所定の場所に配置される、1つ以上のセンサを含んでもよい。注入ポンプは、感知された注入セットインジケータの数および/または注入セットインジケータの相対的位置付けに基づいて、注入セットのタイプを決定するように構成されてもよい。
【0074】
図14A-14Bは、本願のある側面による、ポンプエンジン200および注入セットセンサアセンブリ130の実施形態の正面および上面図を示す。
図14Aに示されるように、ポンプエンジン200は、筐体202と、入口204と、出口206とを含む。ポンプエンジン200は、筐体202内に配置される、単一注入セットインジケータ280を含む。注入セットインジケータは、注入ポンプ内に配置され得る、注入セットセンサアセンブリ130によって検出可能である。注入セットセンサアセンブリは、第1および第2の注入セットセンサ132A、132Bを含み、これは、ポンプエンジンの筐体内または上に配置される、1つ以上の注入セットインジケータの存在を検出するように構成される。注入セットセンサ132A-Bは、PCB134上に配置され、これは、電力およびデータ通信を注入セットセンサのそれぞれに供給してもよい。いくつかの実施形態では、注入セットインジケータ280は、磁石として構成され、注入セットセンサ132A、132Bは、ホール効果センサであって、これは、磁気注入セットインジケータの磁場の存在を検出する。注入セットインジケータは、限定ではないが、光学インジケータ、放射性インジケータ、および/または磁気インジケータを含む、ポンプエンジンの任意の好適な検出可能部分であってもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、センサ132A-Bは、ポンプエンジン200上の1つ以上の注入インジケータの存在を決定することによって、注入ポンプによって使用され、注入セットのタイプを検出してもよい。例えば、第1の注入セットセンサ132Aは、ポンプエンジン200が、
図14Bに図示されるように、注入セットセンサアセンブリに近接され、それと整合されると、注入セットインジケータ280を検出する。注入ポンプは、注入セットインジケータ280が検出されたことを示す、センサ132Aからの入力、および/またはインジケータが検出されていないことを示す、センサ132Bからの入力に基づいて、注入セットが特定のタイプであることを決定してもよい。注入セットインジケータ280は、ポンプエンジン200が、注入ポンプによって受容されると、注入セットインジケータ280が、第2の注入セットセンサ132Bに近接され、それと整合されるように、
図14Bに示されるものと異なる、ポンプエンジン200上に位置付けられてもよい。注入ポンプは、注入セットが、注入ポンプが、注入セットインジケータ280が検出されたことを示す第2の注入セットセンサ132Bからのインジケーションを受信するとき、注入ポンプが、注入セットインジケータ280が検出されたことを示す、第1の注入セットセンサ132Aからのインジケーションを受信するときと異なるタイプであることを決定してもよい。いくつかの実施形態では、1つのタイプの注入セットは、ポンプエンジン200上の複数の場所に存在する、インジケータを有してもよい一方、異なるタイプの注入セットは、ポンプエンジン200上の単一場所に存在する、インジケータを有してもよい。注入ポンプは、センサ132A-Bから受信される入力が、注入セットインジケータの存在がセンサ132A-Bの両方によって検出されていることを示すか、または注入セットインジケータの存在がセンサ132A-Bのうちの1つによって検出されていることを示すかに基づいて、注入セットのタイプを決定するように構成されてもよい。
【0076】
図15は、
図26Bの線2-2に沿って得られた、
図14A-Bのポンプエンジン200の斜視断面図を示す。
図15に示され、前述で議論されるように、ポンプエンジンは、筐体202と、入口204と、出口206とを含む。ポンプエンジン200は、筐体内に配置される、回転子270を含み、これは、回転子が回転されると、流体を入口204から出口206または出口206から入口204に移動させるように配列される。また、筐体内に配置されるものは、注入セットインジケータ280であって、これは、磁石として構成される。いくつかの実施形態では、注入セットインジケータ280は、回転子の入口側上の筐体202の中に統合される。筐体202はまた、随意の第2の注入セットインジケータ282のための空間を回転子の出口側上に有する。本明細書に議論されるように、各注入セットインジケータは、注入ポンプの少なくとも1つの注入セットセンサによって、検出可能であってもよい。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの注入セットセンサは、ホール効果センサとして構成され、これは、センサが注入セットインジケータに近接すると、注入セットインジケータ280および/または注入セットインジケータ282の磁場を検出するように配列される。
【0077】
いくつかの実施形態では、センサによって検出される、注入セットインジケータ280、282の位置および数は、注入ポンプによって使用され、注入セットのタイプを決定してもよい。例えば、注入セットインジケータ280が、
図15に示されるように、回転子270の入口側上に位置付けられる場合、ポンプエンジンは、薬剤を2つの部位に注入するように構成される(例えば、二叉針セットを有する)、注入セットの一部であり得る。本実施例では、第2の注入セットインジケータ282が、回転子の入口側上に注入セットインジケータ280を伴わずに、回転子の出口側上に位置付けられる場合、ポンプエンジン200は、薬剤を1つの部位に注入するように構成される(例えば、単数針セットを有する)、注入セットの一部であり得る。いくつかの実施形態では、ポンプエンジン200は、第1の注入セットインジケータ280および第2の注入セットインジケータ282の両方を含んでもよく、両方のインジケータの存在は、別の明確に異なるタイプの注入セット(例えば、三叉針セット)と関連付けられる。いくつかの実施形態では、ポンプエンジン200は、注入セットのタイプが注入ポンプによって決定され得るように、任意の好適な数の注入セットインジケータを任意の好適な位置に伴って構成されてもよい。
【0078】
図16は、注入セットセンサアセンブリ130を含む、注入ポンプ100の制御ユニット100のある実施形態内に配置される、注入セットインジケータ280を含む、ポンプエンジン200の実施形態を示す。
図16に示されるように、ポンプエンジン200は、筐体202と、入口204と、出口206とを含む。注入セットインジケータ280は、回転子の入口側上に配置され(例えば、
図27に示されるように)、筐体内に完全に封入される。注入セットセンサアセンブリ130は、注入ポンプ100の筐体102の内側に位置付けられ、PCB134とポンプエンジン200との間のPCB134上に配置される、第1の注入セットセンサ132Aと、第2の注入セットセンサ132Bとを含む。
図15では、注入セットセンサは、PCB134上に配置されるように示されるが、注入セットセンサは、任意のPCBまたは他の要素から独立して搭載されてもよく、本開示は、そのように限定されない。第1および第2の注入セットセンサ132A-Bは、注入セットインジケータ280が注入セットセンサ132A-Bに近接すると、注入セットインジケータ280の存在を検出するように構成される。注入セットセンサ132A-Bは、注入セットインジケータの存在を検出するための任意の好適なセンサとして構成される。例えば、注入セットインジケータ280は、磁気であってもよく、注入セットセンサ132A-Bは、ホール効果センサであってもよい。別の実施例として、注入セットインジケータ280は、ポンプユニットの残りと光学的に明確に異なり、光学センサ(例えば、レーザスキャナ、カメラベースの読取機、色センサ等)として構成される、注入セットセンサ132A-Bによって検出可能であってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤の注入のために使用されるべき注入セットのタイプを規定する、ユーザ入力を受信するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ(例えば、
図1に見られるようなディスプレイ112)上に、それを介して注入ポンプが、薬剤の注入のために使用されるべき注入セットのタイプのユーザ選択を受信し得る、ユーザインターフェース画面を発生させてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力によって規定された注入セットのタイプとセンサを使用して検出された注入セットのタイプを比較するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプが、センサを使用して検出された注入セットのタイプがユーザ入力によって規定された注入セットのタイプと異なることを決定する場合、相違のインジケーションを発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、ユーザに、検出された相違を通知する、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図8Bは、注入ポンプが、注入セットが第1のタイプであるが、ユーザ入力が第2のタイプの注入セットを規定することを検出する場合、注入ポンプによって発生され得る、例示的ユーザインターフェース画面802を示す。画面802は、薬剤が1つの部位を介してのみ患者の中に注入されるであろうため、注入時間がより長くなり得ることを示す。
図8Cは、注入ポンプが、注入セットが第2のタイプであるが、ユーザ入力が第1のタイプの注入セットを規定することを検出する場合、注入ポンプによって発生され得る、例示的ユーザインターフェース画面804を示す。画面804は、薬剤が患者の中に2つの部位において同時に注入されるであろうため、注入時間がより短くなり得ることを示す。したがって、全体的注入レートは、1つの部位のものを上回り得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入セットタイプのユーザ入力を受信し得る一方、また、それ自体でも、注入ポンプに結合されている注入セットのタイプを決定する。このように、注入タイプを決定する2つの方法は、相互チェックとしての役割を果たし得る。いくつかの実施形態では、2つの方法が、異なる結果に達する場合、注入ポンプは、ユーザに、結合される注入セットが単一針を有するかまたは2つの針を有するかを視覚的に二重チェックし、注入セットタイプをポンプの中に再入力するようにプロンプトしてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプが、検出された注入セットのタイプがユーザ入力によって規定されたタイプと異なることを決定する場合、薬剤の注入を防止するように構成されてもよい。例えば、医師または他の医療従事者は、治療の意図される方法に基づいて、ユーザ入力を提供されている場合がある。注入ポンプは、検出された注入セットのタイプとユーザ入力を比較することによって、注入ポンプを使用する患者が医師または他の医療従事者によって処方された治療に準拠していることを確実にしてもよい。
【0082】
ブロック704において、注入ポンプが、注入セットが1つの部位において薬剤を注入するように構成されることを決定する場合、プロセス700は、ブロック706に進み、注入ポンプは、1つの部位において薬剤を注入するための時間の長さを決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入プログラムに基づいて、1つの部位において薬剤を注入するための時間の長さを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、
図4を参照して上記に説明されるプロセス400の間、プロセスによって決定される1つ以上の時間間隔および1つ以上の関連付けられるレートに基づいて、総注入時間を計算してもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプが、決定された総投薬量、時間間隔持続時間、および部位あたりの関連付けられる注入レートに基づいて、ポンプエンジンを制御し、薬剤を患者の中に注入するであろう、総時間長を計算してもよい。
【0083】
プロセス700は、ブロック708に進み、注入ポンプは、注入セットが1つの部位において薬剤を注入するように構成されているとき、患者が受け得る、薬剤の最大投薬量を決定する。患者は、ある時間周期にわたって、ある部位を通して、薬剤の最大量を受けることが可能であり得る。注入ポンプは、患者が、ある時間周期にわたって、単一部位を通して受け得る、薬剤の最大量として、薬剤の最大投薬量を決定してもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、決定された注入のための時間の長さおよび/または決定された最大投薬量のインジケーションを発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ(例えば、
図1に見られるようなディスプレイ112)上に、決定された時間の長さおよび最大投薬量を示す、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図8Aは、時間の長さおよび最大投薬量を表示する、注入ポンプによって発生され得る、例示的ユーザインターフェース画面800を示す。ユーザインターフェース画面は、ユーザが決定された時間の長さおよび決定された最大投薬量を認知したことを確認するためのユーザ入力を要求してもよい。
【0085】
プロセス700は、ブロック710に進み、注入ポンプは、注入ポンプによって受信される、薬剤のユーザ規定投薬量が、ブロック708において決定された最大投薬量を上回るかどうかを決定する。例えば、注入ポンプは、注入ポンプによって発生されたユーザインターフェース画面を介して注入ポンプによって受信される、投薬量値が、1つの部位を通して患者の中に注入することが可能であるかどうかを決定してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力によって規定された投薬量とブロック708において決定された最大投薬量を比較するように構成されてもよい。
【0086】
ブロック710において、注入セットが1つの部位において薬剤を注入するように構成されているとき、注入ポンプが、受信された投薬量が最大投薬量を上回ることを決定する場合、プロセス700は、ブロック712に進み、注入ポンプは、ユーザに、2つの部位のために注入セットを構成するように命令する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、ユーザ規定された投薬量が最大投薬量を上回ることを決定することに応答して、注入セットを変更するための命令のインジケーションを発生させるように構成されてもよい。
図8Dは、例示的ユーザインターフェース画面806を示し、これは、注入ポンプが、注入ポンプが相違を検出する場合に、注入ポンプのディスプレイ上に発生させ得る。ユーザインターフェース画面806は、注入セットが注入プログラム(例えば、最大投薬量)に準拠しないことを示し、異なるタイプの注入セットを装填するための命令を表示する。注入ポンプが、2つの部位において薬剤を注入するように構成される、注入セット(例えば、第2のタイプの注入セット)を受容すると、プロセス700は、ブロック714に進み、注入ポンプは、下記に説明されるように、2つの部位において薬剤を注入するように構成される注入セットのための注入の持続時間を決定する。
【0087】
ブロック710において、注入セットが1つの部位において薬剤を注入するように構成されているとき、注入ポンプが、受信される投薬量が最大投薬量未満であることを決定する場合、プロセス700は、ブロック718に進み、注入ポンプは、薬剤の注入を実施する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤の注入のために注入セットをプライミングする、針が部位に正しく設置されているかどうかを決定するためのチェックを実施する、および/またはポンプエンジンを制御し、薬剤を患者の中に注入するためのプロセスを継続してもよい。
【0088】
再び、ブロック704に戻ると、注入ポンプが、注入セットが、2つの部位において薬剤を注入するように構成されていることを決定する場合、プロセス700は、ブロック714に進み、システムは、2つの部位において薬剤を注入するための持続時間を決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入プログラムに基づいて、2つの部位において薬剤を注入するための持続時間を決定するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、
図4を参照して上記に説明されるプロセス400の間、プロセスによって決定される1つ以上の時間間隔および1つ以上の関連付けられるレートに基づいて、総注入時間を計算してもよい。注入ポンプは、注入ポンプが、注入プログラムによって規定される、決定された総投薬量、時間間隔、および部位あたりの関連付けられる注入レートに基づいて、ポンプエンジンを制御し、薬剤を患者の中に注入するであろう、総時間長を計算してもよい。いくつかの実施形態では、2つの部位において薬剤を注入するための決定された時間の長さは、ブロック706において決定された1つの部位において薬剤を注入するための長さ時間未満であってもよい。注入ポンプは、注入プログラムによって規定されたレートで、ポンプエンジンを制御し、薬剤を2つの部位に注入してもよい。結果として、2つの部位における全体的注入レートは、1つの部位における注入のものを上回ってもよい。いくつかの実施形態では、2つの部位における注入のための持続時間は、1つの部位における注入のための持続時間の約半分であってもよい。
【0089】
プロセス700は、ブロック716に進み、注入ポンプは、注入セットが2つの部位において薬剤を注入するように構成されているとき、患者によって受けられ得る、薬剤の最大投薬量を決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ブロック708において決定される、1つの部位において注入され得る、最大投薬量を上回る、2つの部位において注入され得る、最大投薬量を決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、2つの部位において注入するように構成される、注入セットのための最大投薬量は、1つの部位において注入するように構成される、注入セットのための最大投薬量の約2倍であってもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入されるべき薬剤のユーザ規定投薬量が、ブロック716において決定された最大可能投薬量未満であることを確認するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ規定投薬量が、ブロック716において決定された最大可能投薬量を上回る場合、薬剤の注入を防止するように構成されてもよい。注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、打ち込まれた投薬量が最大投薬量を上回ることを示す、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させてもよい。注入ポンプは、ユーザが異なる投薬量を打ち込むことを要求してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、患者の中に注入される薬剤の投薬量が、患者の安全性のための限界を満たす、および/または薬剤の処方箋要件を満たすことを確実にするように構成されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、決定された注入のための時間の長さおよび/または決定された最大投薬量のインジケーションを発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、決定された時間の長さおよび最大投薬量を示す、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図8Aは、時間の長さおよび最大投薬量を表示する、注入ポンプによって発生され得る、例示的ユーザインターフェース画面800を示す。ユーザインターフェース画面は、ユーザが決定された時間持続時間および最大投薬量を認知したことを確認するためのユーザ入力を要求してもよい。
【0092】
プロセス700は、ブロック718に進み、注入ポンプは、2つの部位を通して、薬剤の注入を実施する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入のために注入セットをプライミングし、2つの部位における2つの針の設置をチェックし、および/またはポンプエンジンを制御し、2つの部位において、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。
【0093】
図9は、本願のある側面による、注入セットをプライミングするために薬剤を患者の中に注入するためのプロセス900を示す。プロセス900は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス90は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0094】
プロセス900は、注入ポンプによって実施され、注入セットを調製し、薬剤を患者の中に注入してもよい。いくつかの実施形態では、プロセス900は、注入ポンプが、それを介して注入ポンプが薬剤を患者の中に注入すべき注入セットを受容した後、実施されてもよい。例えば、注入セットは、
図2に示されるように、注入ポンプ100のレセプタクル106の中に挿入されてもよい。
【0095】
図17は、本願のある側面による、注入セット1700の概略図を示す。注入セット1700は、入口1702と、入口1702とポンプエンジン1706との間の管類1704と、ポンプエンジン1706と1つ以上の針アセンブリ1708との間の管類1708とを含む。各針アセンブリ1708は、針1708Aを含んでもよく、これは、患者の中に挿入されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ポンプエンジン1706を動作させ、薬剤を源容器から注入セットを通して圧送するように構成されてもよい。薬剤は、入口1702を介して、注入セット1700に進入し、管類1704を通して、ポンプエンジン1706に向かって進行する。薬剤は、次いで、管類1708を通して、1つ以上の針アセンブリ1708のそれぞれの中に圧送される。いくつかの実施形態では、注入セット1700の第1の部分は、入口1702と、管類1704と、ポンプエンジン1706とを備えてもよい。いくつかの実施形態では、注入セット1700の第2の部分は、管類1708と、1つ以上の針アセンブリ1708とを備えてもよい。
【0096】
プロセス900は、ブロック902から開始し、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ(例えば、
図1に見られるようなディスプレイ112)上に、薬剤を受容された注入セットの第1の部分を通して前進させるためのユーザ入力をプロンプトする、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させる。いくつかの実施形態では、注入セットの第1の部分は、注入セットの投与セットであってもよい。例えば、第1の部分は、注入セットの入口から注入セットのポンプエンジン200の出口206までであってもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプがある量の薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させる、プライミングの第1のステップを受けてもよい。
図10Aは、ユーザに、第1のステップにおいて薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させるためのユーザ入力を提供するように命令する、ユーザインターフェース画面1000の実施例を示す。
【0097】
プロセス900は、ブロック904に進み、注入ポンプは、ユーザ入力を受信し、ユーザ入力に応答して、ポンプエンジンを制御し、ある量の薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させる。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンに給電し、ある量の薬剤を源容器から注入セットの第1の部分を通して前進させる、モータのスロットルを制御することによって、ポンプエンジンを制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、注入セットの後続部分に進入せずに、薬剤を投与セットを通して前進させるように構成されてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプ上のボタンが押下されたことを検出することに応答して、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ボタンは、注入ポンプ上の物理的ボタンであってもよく、これは、押下されると、注入ポンプにボタンが押下されたことを示す、信号の発生をトリガする。例えば、ボタンの押下は、それに基づいて注入ポンプがボタンが押下されたことを検出する、電圧信号の変化をトリガしてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのタッチスクリーンディスプレイを介して受信される入力を検出することに応答して、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させてもよい。例えば、注入ポンプは、タッチスクリーンディスプレイ上に表示されるオプションのタップまたは長押しを検出することに応答して、薬剤を前進させてもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信する間、薬剤を源容器から第1の部分を通して持続的に前進させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ボタンが押下されている間またはタッチスクリーン上のオプションが保持される間、薬剤を前進させ続けてもよい。注入ポンプは、注入ポンプがユーザ入力をもはや受信しなくなると、薬剤を源容器から第1の部分を通して前進させることを停止してもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプが、ボタンがもはや押下されていない、またはタッチスクリーン上に表示されるユーザインターフェース内のオプションがもはや選択されていないことを検出する場合、薬剤を前進させることを停止してもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力に応答して、源容器から第1の部分を通した薬剤の前進をトリガするように構成されてもよい。注入ポンプは、ある量の薬剤が第1の部分の端部に到達した後、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させることを自動的に停止するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ある量の薬剤が注入セットの投与セットと針セットとの間の接合部に到達したことを決定し、それに応答して、薬剤を前進させることを停止してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、容器から引き出された薬剤の数量(例えば、体積)を決定することによって、薬剤を前進させることを自動的に停止するように構成されてもよい。決定された数量が、閾値に到達すると、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を前進させることを停止してもよい。薬剤の数量は、注入セットの第1の部分を充填する、量であってもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、第1のレートで、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、約500~1,500、700~1,200、800~1,000、または850~950mL/時で、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させるように構成されてもよい。
【0102】
薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させた後、プロセス900は、ブロック906に進み、注入ポンプは、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させ、ユーザに、薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させるための入力をプロンプトする。いくつかの実施形態では、注入セットの第2の部分は、針セットであってもよい。例えば、注入セットの第2の部分は、針セットの入口から針セットの1つ以上の針までであってもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプがある量の薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させる、プライミングの第2のステップを受けてもよい。
図10Bは、ユーザに、第2のステップにおいて薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させるためのユーザ入力を提供するように命令する、ユーザインターフェース画面1002の実施例を示す。
【0103】
プロセス900は、ブロック908に進み、注入ポンプは、ユーザ入力を受信し、ユーザ入力に応答して、ポンプエンジンを制御し、ある量の薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させる。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンに給電し、ある量の薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させる、モータのスロットルを制御することによって、ポンプエンジンを制御するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、注入セットの1つ以上の針アセンブリの針に進入せずに、薬剤を針セットを通して前進させるように構成されてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプ上のボタンが押下されたことを検出することに応答して、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ボタンは、注入ポンプ上の物理的ボタンであってもよく、これは、押下されると、注入ポンプに、ボタンが押下されたことを示す、信号の発生をトリガする。例えば、ボタンの押下は、それに基づいて注入ポンプがボタンが押下されたことを検出する、電圧信号の変化をトリガしてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのタッチスクリーンディスプレイ上の入力を検出することに応答して、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第1の部分を通して前進させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、タッチスクリーンディスプレイ上に表示されるオプションのタップまたは長押しを検出することに応答して、薬剤を前進させてもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信する間、薬剤を源容器から第2の部分を通して持続的に前進させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ボタンが押下される間またはタッチスクリーン上のオプションが押下される間、薬剤を前進させ続けてもよい。注入ポンプは、注入ポンプがユーザ入力をもはや受信しなくなると、薬剤を第2の部分を通して前進させることを停止してもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプが、ボタンがもはや押下されていない、またはタッチスクリーン上に表示されるユーザインターフェース内のオプションがもはや押下されていないことを検出する場合、薬剤を前進させることを停止してもよい。
【0106】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力に応答して、薬剤を源容器から第2の部分を通して前進させることをトリガするように構成されてもよい。注入ポンプは、ある量の薬剤が第2の部分の端部に到達した後、薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させることを自動的に停止するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ある量の薬剤が1つ以上の針アセンブリに到達したことを決定してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、容器から引き出された薬剤の数量(例えば、体積)を決定することによって、薬剤を前進させることを自動的に停止するように構成されてもよい。決定された数量が、閾値に到達すると、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を前進させることを停止してもよい。薬剤の数量は、プライミングの第2のステップのために要求されるような注入セットの第2の部分を充填する、量であってもよい。例えば、薬剤の量は、薬剤を1つ以上の針アセンブリの中に前進させずに、注入セットの第2の部分を薬剤で充填する、量であってもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤が注入セットの第1の部分を通して前進された、第1のレートと異なる第2のレートで、薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、約100~500または200~300mL/時のレートで、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットの第2の部分を通して前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、薬剤が注入セットの第2の部分を通して前進される、第2のレートは、薬剤が注入セットの第1の部分を通して前進される、第1のレートより低速である。第2のステップのより低速なレートは、ユーザが、第2の部分を通して前進する薬剤の量をより容易に可視化し、特定の点に到達した後、薬剤が前進しないように停止させることを可能にし得る。例えば、ユーザは、薬剤が1つ以上の針の中に前進しないように停止させることが可能であり得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプが薬剤を注入セットを通して前進させていることを示す、画面を注入ポンプのディスプレイ(例えば、
図1に見られるようなディスプレイ112)上に発生させるように構成されてもよい。
図10Cは、ステータスディスプレイの例示的ユーザインターフェース画面1004を示し、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を注入セットを通して前進させていることを示す。ユーザインターフェース画面1004は、薬剤が前進していることを示す、「充填中…」メッセージを表示する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤の前進を始動させる、1つ以上のユーザ入力を受信することに応答して、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ボタンが押下されたことを検出することに応答して、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤を源容器から圧送するためのポンプエンジンの動作に応答して、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプを給電するために使用されるモータのスロットル速度が閾値に到達すると、ユーザインターフェース画面を発生させてもよい。
【0109】
薬剤が、注入の第2の部分を通して前進された後、ブロック908において、プライミングプロセス900は、終了する。例えば、注入ポンプは、プライミングプロセス900を実施した後、ポンプエンジンを制御し、薬剤を患者の中に注入することに進んでもよい。
【0110】
プロセス900は、2つのステップにおいて実施される、プライミング手順を説明するが、いくつかの実施形態は、2つを上回るプライミングステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、上記に説明されるプライミングの第1または第2の部分のうちの1つは、複数の部分に分離されてもよい。例えば、第1のステップは、2つのステップに分割されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、複数のステップにおいて、注入セットの部分(例えば、投与セットおよび/または針セット)を通して、薬剤を前進させるように構成されてもよい。注入ポンプは、ステップのそれぞれの間、注入セットの部分の異なる区分を通して、薬剤を前進させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、薬剤が注入セットの部分の異なる区分を通して前進されるレートを修正するように構成されてもよい。
【0111】
図11は、本願のある側面による、2つのタイプの薬剤を患者の中に注入するために注入セットをプライミングするためのプロセス1100を示す。プロセス1100は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス1100は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0112】
プロセス1100は、ブロック1102から開始し、注入ポンプは、ポンプエンジン(例えば、
図2に見られるようなポンプエンジン200)を制御し、ある量の第1の薬剤を注入セットを通して第1の源容器から前進させる。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信することに応答して、ポンプエンジンを制御し、第1の薬剤を注入セットを通して前進させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのボタンの押下またはタッチスクリーンディスプレイ上に表示される選択可能オプションの選択を検出してもよい。それに応答して、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、第1の薬剤を第1の容器から注入セットを通して圧送してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、
図9を参照して上記に説明されるように、第1の薬剤を注入セットを通して圧送するように構成されてもよい。
【0113】
プロセス1100は、ブロック1104に進み、注入ポンプは、第1の薬剤が第1の源容器から空になったことを決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入セットを通して流動するさらなる流体が存在しないことを決定することによって、第1の薬剤が源容器から空になったことを決定するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入セットを通して流動する流体のフローレートを示す、フローレートメータを含んでもよい。注入ポンプは、フローレートが約ゼロであるとき、第1の薬剤が源容器から空になったことを決定してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、液体が管類を通してもはや流動していないことを検出し得る、光学検出器および/または圧力センサを使用するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力に基づいて、第1の薬剤が第1の容器から空になったことを決定するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、第1の容器が空になったことを示す、ユーザ選択を受信してもよい。
【0114】
プロセス1100は、ブロック1106に進み、注入ポンプは、ユーザに、第2の薬剤を保持する第2の源容器に接続するように命令する、1つ以上の画面を発生させる。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザに、第2の薬剤を保持する第2の源容器に接続するように命令する、ユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に発生させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ユーザインターフェース画面をディスプレイ100上に表示するように構成されてもよい。
【0115】
プロセス1100は、ブロック1108に進み、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、第2の薬剤を注入セットを通して前進させる。注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、ある量の第2の薬剤を第2の源容器から注入セットを通して圧送させる。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信することに応答して、ポンプエンジンを制御し、第2の薬剤を注入セットを通して前進させるように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのボタンが押下された、または注入ポンプのタッチスクリーンディスプレイ上に表示される選択可能オプションが選択されたことを検出してもよい。それに応答して、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、第2の薬剤を第2の源容器から注入セットを通して圧送してもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、
図9を参照して上記に説明されるように、第2の薬剤を注入セットを通して圧送するように構成されてもよい。
【0116】
第2の薬剤の量を注入セットを通して前進させた後、プロセス2100は、終了する。例えば、注入ポンプは、針設置をチェックする、および/またはポンプエンジンを制御し、2つの薬剤を患者の中に注入すること等の1つ以上の後続ステップに進んでもよい。
【0117】
図12は、本願のある側面による、1つ以上の針が患者の身体上に正しく設置されているかどうかを決定するためのプロセス1200を示す。プロセス1200は、1つ以上のプロセッサを備える、任意のコンピューティングデバイスによって実施されてもよい。例えば、プロセス1200は、
図1を参照して上記に説明される注入ポンプ100によって実施されてもよい。
【0118】
プロセス1200は、1つ以上の針が患者上の1つ以上の部位に設置された後、実施されてもよい。例えば、ユーザは、針を患者の身体上のある部位の中に挿入している。プロセス1200は、ユーザが、針がその部位に適切に挿入されたことを確実にすることを補助するために実施されてもよい。例えば、プロセス1200は、針が誤ってその部位の近傍の1つ以上の血管の中に挿入されたかどうかをチェックするために実施されてもよい。
【0119】
プロセス1200は、ブロック1202から開始し、注入ポンプは、流体を患者から引き戻すことをトリガする。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、流体を患者から針セット管類を通して引き戻すことを始動させるためのユーザ入力をプロンプトする、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザインターフェース画面を注入ポンプのディスプレイ上に表示するように構成されてもよい。
図13Aは、注入ポンプによって発生および表示され得る、例示的ユーザインターフェース画面1300を示す。ユーザインターフェース画面1300は、注入ポンプのユーザに、開始ボタンまたはオプションを押下し、注入ポンプに、ポンプエンジン(例えば、
図2に見られるようなポンプエンジン200)を制御させ、流体を患者から引き戻させるように命令する、メッセージを含む。
【0120】
プロセス1200は、ブロック1204に進み、注入ポンプは、ユーザ入力を受信し、それに応答して、ポンプエンジンを制御し、逆モードで動作させ、流体を患者から引き出す。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、複数のモードで動作してもよい。複数のモードは、注入ポンプが薬剤を源容器から注入セットを通して患者の中に圧送する、第1のモード(「送達モード」とも称される)を含んでもよい。複数のモードは、注入ポンプが流体を患者から(例えば、患者の中に挿入される針を介して)注入セットを通して圧送する、第2のモード(「逆モード」とも称される)を含んでもよい。ユーザ入力に応答して、注入ポンプは、ポンプを逆モードで動作させてもよい。例えば、ポンプエンジンの動作モードを制御するために、注入ポンプは、
図7A-Bに見られるように、モータ180の動作の方向を制御するように構成されてもよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ(例えば、
図1に見られるようなディスプレイ112)上に、ポンプエンジンが逆モードで動作中であることを示す、ユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図13Bは、逆モードでの動作を示す、注入ポンプによって発生され得る、例示的ユーザインターフェース画面1302を示す。ユーザインターフェース画面1302は、注入ポンプが、ポンプエンジンを動作させ、流体を患者から引き戻し、部位チェックを実施することを示す、メッセージを示す。
【0122】
プロセス1200は、ブロック1206に進み、注入ポンプは、ポンプエンジンを逆モードで動作させた後、注入セットの管類内に血液が存在するかどうかを決定する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、管類内に血液が存在するかどうかを示す、ユーザ入力を受信することによって、管類内に血液が存在するかどうかを決定するように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、注入セットの管類内に血液が存在するかどうかのユーザ入力を要求する、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させてもよい。
図13Cは、管類内に血液が存在するかどうかを示す、ユーザ入力を要求する、例示的ユーザインターフェース画面1304を示す。ユーザインターフェース画面1304は、ユーザに、管類内に血液が存在するかどうかを尋ね、「いいえ」選択可能オプションおよび「はい」選択可能オプションを提供する。注入ポンプは、応答に基づいて、注入セットの管類内に血液が存在するかどうかを決定してもよい。
【0123】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入セットの管類内に血液が存在するかどうかを自動的に決定するように構成されてもよい。注入ポンプは、患者から注入セットの中に流動する流体を感知する、センサを含んでもよい。例えば、センサは、逆方向に流動する流体を示す、フローレートの変化(例えば、逆転)を検出する、フローレートセンサであってもよい。注入ポンプは、センサを使用して、注入セットの管類内に血液が存在するかどうかを決定してもよい。例えば、注入ポンプが、逆方向における流体の流動が存在することを決定する場合、注入ポンプは、管類内に血液が存在することを決定してもよい。
【0124】
ブロック1206において、注入ポンプが、管類内に血液が存在しないことを決定する場合、プロセス1200は、ブロック1208に進み、注入ポンプは、患者の中への薬剤の注入を実施する。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、薬剤を源容器から注入セットを通して圧送し、薬剤を患者の中に注入するように構成されてもよい。
【0125】
ブロック1206において、注入ポンプが、管類内に血液が存在することを決定する場合、プロセス1200は、ブロック1210に進み、注入ポンプは、針セット(またはいくつかの実施形態では、注入セット全体)の交換を命令する。例えば、針セットの1つ以上の針が、患者の血管の中に挿入されていてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、注入ポンプのディスプレイ上に、ユーザに、針セットを交換するように命令する、1つ以上のユーザインターフェース画面を発生させるように構成されてもよい。
図13D-Eは、ユーザに、1つ以上の針を除去し、針セットまたは注入セット全体を廃棄し、針セットを新しい針セットと交換する(または注入セット全体を新しい注入セットと交換する)ように命令する、ユーザインターフェース画面1306-1308を示す。
【0126】
いくつかの実施形態では、注入ポンプは、針セット/注入セットが交換されたときを決定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、ユーザ入力を受信することに基づいて、針セットが交換されたときを決定してもよい。例えば、注入ポンプは、それに基づいて注入ポンプが針セットが交換されたことを決定する、ボタンの押下またはタッチスクリーンディスプレイ内のオプションの選択を検出してもよい。一実施例では、ユーザインターフェース画面1308は、「OK」を押下するユーザ入力を要求する。ユーザ入力に応答して、注入ポンプは、針が交換されたことを決定してもよい。
【0127】
針セットが、ブロック1210において交換された後、プロセス1200は、ブロック1212に進み、注入ポンプは、新しい針セットをプライミングする。いくつかの実施形態では、注入ポンプは、
図9を参照して上記に議論されるステップ1206-1208に説明されるように、新しい針セットをプライミングするように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、患者の中に注入されるべきある量の薬剤を針セットを通して圧送するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、針セットが、ブロック1210において交換された後、注入ポンプは、針をチェックするプロセスを繰り返すように構成されてもよい。例えば、注入ポンプは、プロセス1200のブロック1202に戻るように構成されてもよい。
【0128】
ブロック1212において、新しい針セットにプライミング後、プロセス1200は、ブロック1208に進み、注入ポンプは、上記に説明されるように、薬剤の注入を実施する。例えば、注入ポンプは、ポンプエンジンを制御し、1つ以上の針を介して、薬剤を注入セットを通して患者の中に前進させるように構成されてもよい。
【0129】
本明細書に説明される技術の実施形態のいずれかに関連して使用され得る、コンピュータシステム1800の例証的実装が、
図18に示される。コンピュータシステム1800は、1つ以上のプロセッサ810と、非一過性コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ1820および1つ以上の不揮発性記憶媒体1830)を備える、1つ以上の製造品とを含んでもよい。プロセッサ1810は、任意の好適な様式において、データをメモリ1820および不揮発性記憶デバイス1830に書き込み、データをそこから読み取ることを制御してもよく、本明細書に説明される技術の側面は、本点において限定されない。本明細書に説明される機能性のいずれかを実施するために、プロセッサ1810は、プロセッサ1810による実行のためのプロセッサ実行可能命令を記憶する、非一過性コンピュータ可読記憶媒体としての役割を果たし得る、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ1820)内に記憶される、1つ以上のプロセッサ実行可能命令を実行してもよい。
【0130】
用語「プログラム」または「ソフトウェア」は、本明細書では、上記に議論されるような実施形態の種々の側面を実装するようにコンピュータまたは他のプロセッサをプログラムするために採用され得る、任意のタイプのコンピュータコードまたはプロセッサ実行可能命令のセットを指すための一般的意味において使用される。加えて、一側面によると、実行されると、本明細書に説明される技術の方法を実施する、1つ以上のコンピュータプログラムは、単一コンピュータまたはプロセッサ上に常駐する必要はなく、異なるコンピュータまたはプロセッサ間にモジュール式方式で分散され、本明細書に説明される技術の種々の側面を実装してもよいことを理解されたい。
【0131】
プロセッサ実行可能命令は、1つ以上のコンピュータまたは他のデバイスによって実行される、プログラムモジュール等の多くの形態にあってもよい。概して、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する、または特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造等を含む。典型的には、プログラムモジュールの機能性は、種々の実施形態では、所望に応じて、組み合わせられる、または分散されてもよい。
【0132】
また、データ構造が、任意の好適な形態において、1つ以上の非一過性コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてもよい。例証の便宜上、データ構造は、データ構造内の場所を通して関連される、フィールドを有するように示される。そのような関係は、同様に、フィールド間の関係を伝える、非一過性コンピュータ可読媒体内の場所とともに、フィールドのための記憶領域を割り当てることによって達成されてもよい。しかしながら、データ要素間の関係を確立する、ポインタ、タグ、または他の機構の使用を通したものを含む、任意の好適な機構が、データ構造のフィールド内の情報間の関係を確立するために使用されてもよい。
【0133】
前述の開示に基づいて、本明細書に開示される実施形態は、特定のコンピュータシステムプラットフォーム、プロセッサ、オペレーティングシステム、ネットワーク、または通信プロトコルに限定されないことが、当業者に明白となるべきである。また、本明細書に開示される実施形態は、具体的アーキテクチャに限定されないことが、明白となるべきである。
【0134】
本明細書に説明される方法および装置の実施形態は、以下の説明に記載される、または付随する図面に図示される、構造および構成要素の配列の詳細に用途において限定されないことを理解されたい。方法および装置は、他の実施形態における実装、および種々の方法で実践されること、または実行されることが可能である。具体的実装の実施例が、例証目的のためのみに本明細書に提供され、限定的であることを意図していない。特に、いずれか1つ以上の実施形態に関連して説明される行為、要素、および特徴は、任意の他の実施形態において類似する役割から除外されることを意図していない。
【0135】
用語「約」、「実質的に」、および「およそ」は、いくつかの実施形態では、標的値の±20%以内、いくつかの実施形態では、標的値の±10%以内、いくつかの実施形態では、標的値の±5%以内、さらに、いくつかの実施形態では、標的値の±2%以内を意味するために使用されてもよい。用語「約」および「およそ」は、標的値を含んでもよい。
【0136】
このように、本発明の少なくとも1つの実施形態のいくつかの側面を説明したが、種々の改変、修正、および改良が、当業者に容易に想起されるであろうことを理解されたい。そのような改変、修正、および改良は、本開示の一部であることを意図しており、本発明の精神および範囲内に該当することを意図している。故に、前述の説明および図面は、一例にすぎない。
【外国語明細書】