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特開2024-19759個人間カーシェアリング支援システム、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024019759
(43)【公開日】2024-02-14
(54)【発明の名称】個人間カーシェアリング支援システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20240206BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122409
(22)【出願日】2022-08-01
(71)【出願人】
【識別番号】000183646
【氏名又は名称】出光興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福永 青史
(72)【発明者】
【氏名】堀江 正晃
(72)【発明者】
【氏名】塩見 双美
(72)【発明者】
【氏名】相澤 亮佑
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】単発的・偶発的なスポット貸しではなく、同一ユーザに固定曜日・月単位での継続的な貸し出しを可能とする。
【解決手段】オーナ端末30から入力されるオーナ登録情報と、ユーザ端末40から入力されるユーザ登録情報を記憶し、ユーザ端末40から送信される検索情報に基づいてオーナ登録情報を検索し、該当する車両情報を抽出してユーザ端末40に送信し、ユーザ端末40から車両の利用申込情報を受信すると当該利用申込情報をオーナ端末30に送信し、オーナ端末30から貸出許可情報を受信すると、当該利用申込情報と貸出許可情報に基づいて利用契約情報を生成してオーナ端末30及びユーザ端末40に送信し、利用契約情報として、車両の貸出期間を週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間における、個人間カーシェアリングを支援するためのシステムであって、
前記オーナが使用するオーナ端末及び前記ユーザが使用するユーザ端末と通信可能に接続される個人間カーシェアリング装置と、を備え、
前記個人間カーシェアリング装置は、
前記オーナ端末から入力される、前記車両の所定の車両情報を含む前記オーナに関する所定のオーナ登録情報と、前記ユーザ端末から入力される、前記ユーザに関する所定のユーザ登録情報を記憶する記憶手段と、
前記ユーザ端末から送信される検索情報に基づいて、前記オーナ登録情報を検索し、該当する前記車両情報を抽出する検索抽出手段と、
抽出された前記車両情報を前記ユーザ端末に送信するとともに、前記ユーザ端末から前記車両情報についての所定の利用申込情報を受信すると、当該利用申込情報を前記オーナ端末に送信する送受信手段と、
前記オーナ端末から前記利用申込情報についての所定の貸出許可情報を受信すると、当該利用申込情報と貸出許可情報に基づいて、所定の利用契約情報を生成する契約情報生成手段と、を備え、
前記送受信手段は、
前記利用契約情報を、前記オーナ端末及びユーザ端末に送信し、
前記契約情報生成手段は、
前記利用契約情報として、前記車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定する
ことを特徴とする個人間カーシェアリング支援システム。
【請求項2】
前記契約情報生成手段は、
前記利用契約情報として、前記車両の貸出期間である月単位で算出される自動車保険料を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の個人間カーシェアリング支援システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末から入力される所定の走行距離情報に基づいて、当該ユーザ端末に係るユーザが使用した車両の燃料代を算出し、所定の請求情報を生成する請求情報生成手段を備え、
前記送受信手段は、
前記請求情報を、前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の個人間カーシェアリング支援システム。
【請求項4】
車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間における、個人間カーシェアリングを支援するための方法であって、
前記オーナが使用するオーナ端末及び前記ユーザが使用するユーザ端末と通信可能に接続される個人間カーシェアリング装置が、
前記オーナ端末から入力される、前記車両の所定の車両情報を含む前記オーナに関する所定のオーナ登録情報と、前記ユーザ端末から入力される、前記ユーザに関する所定のユーザ登録情報を記憶し、
前記ユーザ端末から送信される検索情報に基づいて、前記オーナ登録情報を検索し、該当する前記車両情報を抽出し、
抽出された前記車両情報を前記ユーザ端末に送信するとともに、前記ユーザ端末から前記車両情報についての所定の利用申込情報を受信すると、当該利用申込情報を前記オーナ端末に送信し、
前記オーナ端末から前記利用申込情報についての所定の貸出許可情報を受信すると、当該利用申込情報と貸出許可情報に基づいて、所定の利用契約情報を生成し、
前記利用契約情報を、前記オーナ端末及びユーザ端末に送信し、
前記利用契約情報として、前記車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定する
ことを特徴とする個人間カーシェアリング支援方法。
【請求項5】
車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間における、個人間カーシェアリングを支援するためのシステムにおいて、
前記オーナが使用するオーナ端末及び前記ユーザが使用するユーザ端末と通信可能に接続される個人間カーシェアリング装置を構成するコンピュータを、
前記オーナ端末から入力される、前記車両の所定の車両情報を含む前記オーナに関する所定のオーナ登録情報と、前記ユーザ端末から入力される、前記ユーザに関する所定のユーザ登録情報を記憶する記憶手段、
前記ユーザ端末から送信される検索情報に基づいて、前記オーナ登録情報を検索し、該当する前記車両情報を抽出する検索抽出手段、
抽出された前記車両情報を前記ユーザ端末に送信するとともに、前記ユーザ端末から前記車両情報についての所定の利用申込情報を受信すると、当該利用申込情報を前記オーナ端末に送信する送受信手段、
前記オーナ端末から前記利用申込情報についての所定の貸出許可情報を受信すると、当該利用申込情報と貸出許可情報に基づいて、所定の利用契約情報を生成する契約情報生成手段、として機能させるとともに、
前記送受信手段に、
前記利用契約情報を、前記オーナ端末及びユーザ端末に送信させ、
前記契約情報生成手段に、
前記利用契約情報として、前記車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定させる
ことを特徴とする個人間カーシェアリング支援プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間における、個人間でのカーシェアリングを支援するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば会員登録をしたユーザ会員間など、複数のユーザの間で自動車を共同利用するカーシェアリング(カーシェア)が行われるようになっている。
特に最近では、インターネットやスマートフォン,SNS等の普及・伸展などにも伴い、自動車愛好家などの間で、自動車を所有するオーナと自動車を利用したユーザとが、直接的に車両の貸し借り(共同利用)を行う個人間カーシェアリングのニーズが高まりを見せている。
【0003】
例えば、高級車に乗りたい・貸したいというニーズにフォーカスして、高級車両のオーナと高級車好きのユーザとの間を取り持って、個人間でのスポット貸しと、高級車向けの手厚い自動車保険等の契約を提供する個人間カーシェアリングのサービスが提案されている。
この種の個人間カーシェアリングを支援するための技術として、例えば特許文献1には、個人間のカーシェアリングにおいてドライバーとオーナとが自動車保険に関する情報を確認できるようにした「シェア支援装置及びシェア支援方法」が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-201648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている方法を含めて、これまでの個人間でのカーシェアリングは、ユーザが車両を利用したい特定の日時をピンポイントで指定して行われるスポット貸しを対象としており、申し込みや契約もその都度個別に行う必要があった。
このため、自動車保険の加入を含めた申し込みや契約の手続が煩雑であるだけでなく、利用料金や保険料も割高なものとなり、ユーザにとって使い勝手の良いものとは言えなかった。
【0006】
また、ユーザの申込に基づくピンポイントのスポット貸しは、車両のオーナにとっても継続的な貸し出しによる安定した売上は見込めず、申し込みの発生や貸出日時・タイミングなども想定できず、さらに、不特定多数のユーザにスポット的に貸し出すことへの不安などもあり、やはり使い勝手の良いものとは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するために提案されたものであり、単発的・偶発的なスポット貸しではなく、同一のユーザに月単位・固定曜日での継続的な車両の利用を可能とすることで、これまでの個人間カーシェアリングにおける、都度の貸し借りの手間や不特定多数の方への貸し出しの不安、利用料金や自動車保険料の高額化などを解消することができる、オーナとユーザの双方にとって使い勝手の良い個人間カーシェアリングを実現する個人間カーシェアリング支援システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の個人間カーシェアリング支援システムは、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間における、個人間カーシェアリングを支援するためのシステムであって、前記オーナが使用するオーナ端末及び前記ユーザが使用するユーザ端末と通信可能に接続される個人間カーシェアリング装置と、を備え、前記個人間カーシェアリング装置は、前記オーナ端末から入力される、前記車両の所定の車両情報を含む前記オーナに関する所定のオーナ登録情報と、前記ユーザ端末から入力される、前記ユーザに関する所定のユーザ登録情報を記憶する記憶手段と、前記ユーザ端末から送信される検索情報に基づいて、前記オーナ登録情報を検索し、該当する前記車両情報を抽出する検索抽出手段と、抽出された前記車両情報を前記ユーザ端末に送信するとともに、前記ユーザ端末から前記車両情報についての所定の利用申込情報を受信すると、当該利用申込情報を前記オーナ端末に送信する送受信手段と、前記オーナ端末から前記利用申込情報についての所定の貸出許可情報を受信すると、当該利用申込情報と貸出許可情報に基づいて、所定の利用契約情報を生成する契約情報生成手段と、を備え、前記送受信手段は、前記利用契約情報を、前記オーナ端末及びユーザ端末に送信し、前記契約情報生成手段は、前記利用契約情報として、前記車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定する構成としてある。
【0009】
また、本発明は、上記のような本発明に係る個人間カーシェアリング支援システムで実行される個人間カーシェアリング支援方法として構成することができる。
さらに、本発明は、上記のような本発明に係る個人間カーシェアリング支援システム及び方法を実行するための個人間カーシェアリング支援プログラムとして構成することもできる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、単発的・偶発的なスポット貸しではなく、同一のユーザに月単位・固定曜日での継続的な利用・貸し出しが行えるようになる。
これによって、これまでの個人間カーシェアリングにおける、都度の貸し借りの手間や不特定多数の方への貸し出しの不安、利用料金や自動車保険料の高額化などを解消することができる、オーナとユーザの双方にとって使い勝手の良い個人間カーシェアリングを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る個人間カーシェアリング支援システム(本システム)の全体構成を模式的に示す説明図である。
図2】本システムにおける各部の構成を示す機能ブロック図である。
図3】本システムにおけるデータベース(記憶部)に格納されるデータ例を示す説明図である。
図4】本システムにおける個人間カーシェアリング支援システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。
図5図4から引き続いて、本システムにおける個人間カーシェアリング支援システムによる処理の流れを示すシーケンス図である。
図6】本システムにおいてオーナ端末/ユーザ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図7図6から引き続いて、本システムにおいてオーナ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図8図6から引き続いて、本システムにおいてユーザ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図9図8から引き続いて、本システムにおいてユーザ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図10図7から引き続いて、本システムにおいてオーナ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図11図10から引き続いて、本システムにおいてオーナ端末に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
図12】本システムにおけるサーバ,オーナ端末,ユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る個人間カーシェアリング支援システム、方法及びプログラムの実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここで、以下に示す本発明に係る個人間カーシェアリング支援方法を実施するための個人間カーシェアリング支援システム(本システム)を構成する各装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理、手段、機能によって実現される。
プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示す本発明に係る処理や機能等を行わせることができる。すなわち、本発明における各処理や手段、機能は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
【0013】
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ、その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
また、システムは、複数の情報処理装置からなる装置群によって構成され、そのシステムの中に、後述する「サーバ」(個人間カーシェアリング支援装置)となるコンピュータや、「オーナ端末」及び「ユーザ端末」となるスマートフォン・タブレット端末・PC等が備えられるようになっている。但し、「システム」を構成する装置群の任意の情報処理装置は単一又は共通の装置であってもよい。
【0014】
また、本システムを構成する装置群に含まれる各情報処理装置は、図12に示すように、CPU301、RAM302、ROM303、HDD304、入力装置305、表示装置(ディスプレイ)306、通信IF307等を含むハードウェアによって構成される。これらの構成要素はシステムバスで接続され、システムバスを介してデータのやり取りが行われる。CPU(Central Processing Unit)301は、中央処理装置とも呼ばれ、コンピュータの中心的な処理を行う部位であり、各装置の制御やデータの計算や加工を行う。RAM(Random Access Memory)302は、メモリ装置の一種で、データの消去や書き換えが可能なものである。ROM(Read Only Memory)303は、半導体などを用いたメモリ装置の一種で、データ書き込みは製造時1回のみで、利用時には記録されたデータの読み出しのみできるものである。HDD(Hard Disk Drive)304は、磁性体の性質を利用し、情報を記録し読み出す補助記憶装置である。入力装置305は、ユーザがコンピュータに対して操作指示を行うため、あるいは、文字等を入力するために使用され、具体的には、キーボード、マウス等で構成される。表示装置306は、例えば液晶ディスプレイ等で構成される。本システムにおける各装置は、入力装置305及び表示装置306が一体となったタッチパネル機能を有する装置を備えていてもよい。また、他の端末や情報処理装置等との通信が可能となる通信機能(通信IF307)を備えることもできる。通信IF(Inter face)は、所定の通信規格に従って他の装置と通信するための装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)を含む。
【0015】
[システム構成]
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る個人間カーシェアリング支援システム1(以下「本システム1」という)は、個人間カーシェアリング支援装置となるサーバ10と、一又は二以上のオーナ端末30(30-1~30-n)と、一又は二以上のユーザ端末40(40-1~40-n)とを含む。
サーバ10、オーナ端末30及びユーザ端末40は、互いに、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを含むインターネット100を介して接続され、それぞれ相互にデータ通信が可能である。
【0016】
ここで、本システム1において個人間カーシェアリング支援の対象となるのは、車両(自動車)を所有するオーナと、車両(自動車)の利用を希望するユーザであり、具体的には、本システム1に対して所定のオーナ情報/ユーザ情報の登録を行っている会員オーナ/会員ユーザである。
すなわち、本システム1は、オーナが所持するオーナ端末30と、ユーザが所持するユーザ端末40を介して、車両の貸出を希望するオーナと車両の使用を希望するユーザとの間を取り持って、個人間におけるカーシェアリングの利用・契約締結等を支援するための技術・サービスを提供するものである。
【0017】
なお、本システム1においては、サーバ10と、オーナ端末30とユーザ端末40とは、それぞれ異なる組織・企業等に設置及び運営される情報処理装置、個人が使用する通信端末などによって実現される。
例えば、サーバ10は、本システム1をサービスとして顧客(オーナ/ユーザ)に提供する企業が運用する情報処理装置、オーナ端末30/ユーザ端末40は、本システム1によって個人間カーシェアリングの支援サービスの提供を受ける個人であるオーナ/ユーザが所有するスマートフォンや携帯電話端末,タブレット端末などで構成される。
【0018】
[サーバ]
サーバ10は、車両の貸出を希望するオーナと車両の使用を希望するユーザに対して個人間カーシェアリングの支援サービスを提供するための、本システム1の中核となる情報処理装置である。
サーバ10は、本実施形態においては、1つの情報処理装置として説明するが、2以上の情報処理装置によって構成されてもよい。例えば、サーバ10は、サーバコンピュータやパーソナルコンピュータ、クラウドコンピューティングサービス上に構築された1又は2以上の仮想サーバからなるサーバシステム等で実現されてもよい。
【0019】
サーバ10には、OS(Operating System)、DBMS(Data Base Management System)及びアプリケーションプログラムなどの所定のプログラム(サーバプログラムと呼ぶ)がインストールされている。
サーバ10は、1又は2以上のオーナ端末30及びユーザ端末40に対して、インターネット100等のネットワークを介して、例えばAPI(Application Programming Interface)の形式で利用可能なアプリケーションを公開及び提供する。
さらに、サーバ10は、後述する本システム外の保険会社システム50・決済会社システム60とも、インターネット100等のネットワークを介して通信可能に接続できるようになっている(図1参照)。
【0020】
具体的には、本実施形態に係るサーバ10は、図2に示すように、送受信部11,検索抽出部12,契約情報生成部13,カギ受渡情報生成部14,請求情報生成部15、及び記憶部20を備える。
これら各部は、図12に示すCPU301がサーバプログラムを実行している状態において、CPU301が、検索抽出部12,契約情報生成部13,カギ受渡情報生成部14及び請求情報生成部15の一例であり、CPU301及び通信IF307が送受信部11の一例であり、RAM302及びHDD304の少なくとも一方が記憶部20の一例である。
以下、具体的にサーバ10の各部について説明する。
【0021】
[送受信部]
送受信部11は、オーナが操作するオーナ端末30から送信される各種情報、及びユーザが操作するユーザ端末40から送信される各種情報を受信する受信手段である。
また、送受信部11は、サーバ10で生成される各種情報を該当するオーナ端末30/ユーザ端末40に対して送信する送信手段である。
この送受信部11が、本発明に係る送受信手段として機能する。
具体的には、送受信部11は、オーナ端末30から送信される所定のオーナ登録情報、ユーザ端末40から送信される所定のユーザ登録情報を受信する。受信されたオーナ/ユーザ登録情報は、後述するように記憶部20において所定のデータベース情報として生成・登録されるようになる(図3参照)。
【0022】
また、送受信部11は、ユーザ端末40から送信される、後述する所定の検索情報を受信し、受信した検索情報に基づいて後述する検索抽出部12で抽出された所定の車両情報を、当該検索情報を送信したユーザ端末40に対して送信する。
また、送受信部11は、ユーザ端末40から送信される、後述する所定の利用申込情報を受信し、当該利用申込情報を該当する車両のオーナのオーナ端末30に対して送信する。
また、送受信部11は、オーナ端末30から利用申込情報についての所定の貸出許可情報を受信し、当該利用申込情報・貸出許可情報に基づいて生成される所定の利用契約情報を、該当するオーナ端末30/ユーザ端末40に対して送信する。
【0023】
また、送受信部11は、後述するカギ受渡情報生成部14で生成される所定のカギ受渡情報を、該当するオーナ端末30又はユーザ端末40に送信する。
さらに、送受信部11は、後述する請求情報生成部15で生成される所定の請求情報を、該当するユーザ端末40に送信する。
この送受信部11により、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間において、有用な個人間カーシェアリング情報が提供されることになる。
【0024】
[検索抽出部]
検索抽出部12は、ユーザ端末40から送信される検索情報に基づいて、記憶部20に記憶されたオーナ登録情報を検索し、該当する車両情報を抽出する手段である。この検索抽出部12が、本発明に係る検索抽出手段として機能する。
具体的には、検索抽出部12は、上述した送受信部11において、ユーザ端末40から送信される所定の検索情報が受信されると、受信された検索情報に基づいて記憶部20に記憶されたデータを検索し、所定の車両情報を抽出する。
【0025】
ここで、検索抽出部12で処理される所定の検索情報とは、車両の利用を希望するユーザがユーザ端末40を介して入力・送信する情報であり、例えば、車両を利用する場所,希望の車種,利用の曜日などの情報がある。
また、検索情報に基づいて検索・抽出される所定の車両情報とは、例えば、検索情報に該当(マッチング)する車種や保管場所,利用可能日時などの情報がある。
この検索抽出部12で検索・抽出された車両情報が、送受信部11を介して該当するユーザ端末40に送信され、車両の利用を希望するユーザのカーシェアリング情報として提供されることになる。
【0026】
[契約情報生成部]
契約情報生成部13は、ユーザ端末40から送信された所定の利用申込情報と、オーナ端末30から送信される利用申込情報に対する所定の貸出許可情報に基づいて、所定の利用契約情報を生成するする手段である。この契約情報生成部13が、本発明に係る契約情報生成手段として機能する。
具体的には、契約情報生成部13は、オーナ端末30から送信された貸出許可/不許可情報が受信されると、利用申込情報に係るユーザへの該当車両の貸出を「許可/不許可」とするマッチング判定処理を実行する。
このマッチング判定の結果、「貸出不許可(マッチング不成立)」の場合には、契約情報生成部13において、その「貸出不許可」を示す所定情報が生成され、送受信部11を介して該当するユーザ端末40に送信される。
一方、マッチング判定の結果、「貸出許可(マッチング成立)」の場合には、契約情報生成部13において、所定の共同利用契約情報が生成される。
【0027】
契約情報生成部13で生成・出力される利用契約情報は、車両を貸し出すオーナと、車両を借り受けるユーザとの間で締結される「共同利用契約」に則った所定項目・所定内容を定めた契約情報である。
この契約情報生成部13で生成・出力された利用契約情報が、送受信部11を介して該当するオーナ端末30/ユーザ端末40の双方に送信されることで、オーナ/ユーザ間で該当車両についての共同利用契約が締結・成立されることになる。
【0028】
ここで、所定の利用申込情報とは、車両の利用を申し込むユーザがユーザ端末40を介して入力・送信する情報であり、例えば、ユーザの氏名・住所・電話番号,利用する車両の識別情報,利用期間,利用曜日などの情報がある。
また、所定の貸出許可情報とは、車両の貸出を了承・許可したオーナがオーナ端末30を介して入力・送信する情報であり、例えば、対応する利用申込情報を示す識別情報,貸出を許可する車両の識別情報,許可期間,許可曜日などの情報がある。
さらに、所定の利用契約情報とは、オーナ/ユーザ間で締結される車両の共同利用契約の内容を示す情報であり、例えば、オーナ/ユーザの氏名・住所・電話番号,利用する車両の識別情報,利用期間,利用曜日などの情報がある。
【0029】
そして、本システム1では、契約情報生成部13で生成される利用契約情報として、車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定するようになっている。
例えば、該当する車両の貸出期間(共同利用期間)として「6か月/毎週土曜及び日曜」や、「12か月/毎週月曜~金曜」というように、貸出期間を「月単位/固定曜日」で設定するようになっている。
このような「月単位/固定曜日」の貸出期間を設定することで、従来行われていた特定の日時をピンポイントで指定したスポット貸しにおける都度契約のような煩雑さが無くなり、使い勝手の良いカーシェアリング契約が締結できるようになる。
【0030】
そして、このような「月単位/固定曜日」の契約ができることで、ユーザにとっては、自分が利用したい車両を、継続的かつ希望の曜日、必要な曜日のみで借り出すことができるようになる。
また、オーナにとっても、月単位・曜日単位で同一ユーザに対して継続的な貸し出しができることから、安定した売上が見込め、不特定多数のユーザへの貸出不安も解消され、さらに、利用契約以外の曜日にはオーナ自らも車両を使用することができる。
これによって、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザの双方にとって、使い勝手の良い、利便性やメリットに優れた個人間カーシェアリングが実現されるようになる。
【0031】
また、本システム1では、契約情報生成部13は、利用契約情報として、車両の貸出期間である月単位で算出される自動車保険料を設定するようになっている。
すなわち、本システム1では、従来のスポット貸しの都度契約で加入していたような単発の自動車保険ではなく、月単位の一定期間に亘る自動車保険に加入することができ、長期契約による保険料の割引を受けることが可能となり、保険料を含めた利用料金をリーズナブルな価格に設定することができ、特にユーザにとってメリットの大きいカーシェアリングサービスを提供できるようになる。
【0032】
なお、この月単位で算出される自動車保険料は、インターネット100等のネットワークを介して本システム1(サーバ10)に接続される、後述する本システム外の保険会社システム50(例えば損害保険会社)から、必要な情報・データが本システム1に提供されるようになっている(図1参照)。
【0033】
[カギ受渡情報生成部]
カギ受渡情報生成部14は、記憶部20に記憶されたオーナ登録情報に基づいて、所定のカギ受渡情報を生成するする手段である。このカギ受渡情報生成部14が、本発明に係る検カギ受渡情報生成手段として機能する。
具体的には、カギ受渡情報生成部14は、カギ受渡情報として、オーナ端末30に送信する物理キー発送依頼情報や、ユーザ端末40に送信する電子キー情報を生成するようになっている。
【0034】
ここで、所定のカギ受渡情報となる物理キー発送依頼情報とは、例えば、利用締約が締結された車両のオーナのオーナ端末30に送信される、車両の物理キー(自動車のカギ)を、車両を利用するユーザに対して発送・郵送等を依頼するための情報がある。
なお、後述するように、この物理キー発送依頼情報に対応しては、オーナ端末30において、依頼に係る車両の物理キーについての発送先,発送日時,発送方法等を示す情報が生成することができ、物理キー受渡情報としてサーバ10に送信され、サーバ10を経由して該当するユーザ端末40に送信されるようになっている。したがって、このオーナ端末30において生成・送信される物理キー受渡情報についても、本システム1における所定のカギ受渡情報に含めることができる。
【0035】
また、所定のカギ受渡情報となる電子キー情報とは、利用締約が締結された車両を利用するユーザ端末40に送信される、例えば車両に備えられた読取装置等で読み取られることで車両の施錠を解除するためのバーコードや二次元コード,認証コード等の情報がある。この場合、施錠が解除された車両の内部(例えばグローブボックス内)に備えられた物理キーによって車両の利用・運転等が行えるようになる。さらに、本システム1のカギ受渡情報として、例えば、ユーザの免許証のICチップに記憶された情報、登録済みのクレジットカードの情報等を車両の読取装置等で読み取らせることで車両の解錠・施錠が可能となることをユーザに通知する情報を、電子キー情報として使用することもできる。
このようにして、カギ受渡情報生成部14で生成・出力されたカギ受渡情報が、送受信部11を介して該当するオーナ端末30やユーザ端末40に送信されることで、車両のキー(カギ)がユーザに提供され、ユーザは該当車両を契約内容に従って利用できるようになる。
【0036】
[請求情報生成部]
請求情報生成部15は、ユーザ端末40から入力される所定の走行距離情報に基づいて、当該ユーザ端末40に係るユーザが使用した車両の燃料代を算出し、所定の請求情報を生成するする手段である。この請求情報生成部15が、本発明に係る請求情報生成手段として機能する。
具体的には、請求情報生成部15で生成・出力される所定の請求情報とは、車両を利用したユーザ端末40に送信される、例えば月単位で集計・算出される車両の利用料金を示す情報である。
【0037】
本システム1では、請求情報生成部15において、ユーザ端末40から入力される所定の走行距離情報(利用前/利用号の走行距離情報)に基づいて、当該ユーザ端末40に係るユーザが使用した車両の燃料代を算出し、その燃料代が請求情報としてユーザ端末40に送信されるようになっている。この車両の燃料代は、例えば該当する車両の平均燃費データ等から算出される。
また、請求情報生成部15で生成される請求情報には、例えば月単位で算出される車両の自動車保険料を含めることができる。この自動車保険料は、上述のとおり、本システム外の保険会社システムから、保険期間や対象車両に基づく保険料データとして取得することができる。
この請求情報生成部15で生成・出力されたカギ受渡情報が、送受信部11を介して該当するユーザ端末40に送信されることで、車両を利用したユーザが、例えば月単位での利用料金の支払い処理を行うことになり、例えばクレジットカードを利用した支払い・決済処理が実行される。
【0038】
なお、例えば月単位で行われる利用料金の支払い・決算処理については、インターネット100等のネットワークを介して本システム1(サーバ10)に接続される、後述する本システム外の決済会社システム60(例えばクレジットカード会社)から、処理された支払い・決済内容等を示す必要な情報・データが本システム1に提供されるようになっている(図1参照)。
【0039】
[記憶部]
記憶部20は、本システム1の管理対象となるオーナ/ユーザに関する情報がデータベースとして管理される、本発明に係る記憶手段である。
記憶部20には、本システム1の運用に必要となる所定の情報が蓄積される。
具体的には、記憶部20には、各種の情報リソースとして、本システム1における管理対象となる各オーナ及びユーザを特定するための登録情報、オーナ/ユーザ間で締結される車両の共同利用契約に関する契約情報、ユーザからオーナに支払うべき利用料金を算出するための車両の走行距離情報などが記憶される。
また、記憶部20には、後述するオーナ端末30やユーザ端末40のディスプレイ等の表示手段に表示される表示画面(図6~11参照)の生成や表示に必要となる描画データが記憶される。
【0040】
そして、これらの情報又はデータが、本システム1の運用に伴って随時必要な情報が読み出されたり追加されたり更新される。
すなわち、記憶部20には、オーナ端末から入力される、車両に関する所定の車両情報を含むオーナに関する所定のオーナ登録情報と、ユーザ端末から入力される、ユーザに関する所定のユーザ登録情報を含む、各種情報が記憶されるようになっており、また、各オーナやユーザの車両の利用状況や契約状況などに応じて、データが随時追加及び更新される。
また、記憶部20には、インターネット100等のネットワークを介して各オーナ端末30やユーザ端末40からサーバ10に対して情報が送信されると、それらの情報に応じてもデータが随時追加及び更新される。
【0041】
具体的には、記憶部20に格納される情報としては、本システム1の管理対象となる、上記のような各オーナ及びユーザの個人間カーシェアリングに関する情報であり、例えば、図2及び図3に示すように、オーナ情報DB21,ユーザ情報DB22,契約情報DB23、及び走行距離情報DB24に記憶される各種情報がある。
なお、以下に示す記憶部20に記憶される情報は、本システム1において処理対象となる情報の一例であって、特に以下の情報のみに限定されるものではなく、本システム1として必要な情報を追加、削除、変更等することができることは言うまでもない。
【0042】
具体的には、オーナ情報DB21,ユーザ情報DB22,契約情報DB23,走行距離情報DB24の構成は、例えば以下のようなものがある。
[オーナ情報DB]
オーナ情報DB21には、オーナ端末30から入力・送信される、所定の車両情報を含む所定のオーナ登録情報に基づく必要な情報が生成・記憶される。
オーナ端末30から入力・送信されるオーナ登録情報としては、例えばオーナの氏名,生年月日,住所,電話番号,メールアドレス,パスワード,車両の車種,年式,貸出可能期間,貸出可能曜日,カギ渡し条件などの情報がある。
そして、そのようなオーナ登録情報に基づく、オーナ情報DB21で生成・記憶される情報しては、図3(a)に示すように、例えば以下のような項目・内容を示す情報がある。
1:オーナID
2:車両ID
3:利用月額料金(保険代込み)
4:位置情報
5:カギ渡し条件
6:車種
7:貸出曜日
8:その他
【0043】
[ユーザ情報DB]
ユーザ情報DB22には、ユーザ端末40から入力・送信される、所定のユーザ登録情報に基づく必要な情報が生成・記憶される。
ユーザ端末40から入力・送信されるユーザ登録情報としては、例えばユーザの氏名,生年月日,住所,電話番号,メールアドレス,パスワードなどの情報がある。
そして、そのようなユーザ登録情報に基づく、ユーザ情報DB22で生成・記憶される情報しては、図3(b)に示すように、例えば以下のような項目・内容を示す情報がある。
1:ユーザID
2:ユーザ氏名
3:メールアドレス
4:パスワード
5:その他
【0044】
[契約情報DB]
契約情報DB23には、オーナ/ユーザ間で締結される利用契約に係る情報が記憶される。
契約情報DB23に記憶される情報しては、図3(c)に示すように、例えば以下のような項目・内容を示す情報がある。
1:オーナID
2:ユーザID
3:車両ID
4:利用月額料金
5:カギ渡し条件
6:契約曜日
7:契約開始日
8:保険加入状況確認チェック日
9:最終決済完了日
10:共同契約書PDF
11:その他
【0045】
[走行距離情報DB]
走行距離情報DB24には、ユーザ端末40から入力・送信される車両の走行距離に係る情報が記憶される。
走行距離情報DB24に記憶される情報としては、図3(d)に示すように、例えば以下のような項目・内容を示す情報がある。
1:オーナID
2:ユーザID
3:車両ID
4:Start時の距離計
5:End時の距離計
6:走行距離
7:その他
【0046】
以上のような記憶部20で記憶されるデータに基づいて、図2に示す各部による処理動作が実行され、対象となるオーナ/ユーザに対する個人間カーシェアリングの支援サービスの提供が行われる。
本実施形態に係るサーバ10の具体的な機能及び動作については、オーナ端末30及びユーザ端末40に表示される表示画面例も参照しつつ後述する(図6~11参照)。
【0047】
[オーナ端末]
オーナ端末30(30-1~30-n)は、インターネット100等のネットワークを介してサーバ10に接続可能な、本システム1を介して車両の提供・貸出を行うオーナが操作する、例えばスマートフォンやタブレット端末、ノートPCなど、一又は二以上の情報処理装置によって構成することができる。
【0048】
具体的には、オーナ端末30は、受付部31、送信部32、表示部33及び受信部34を備える。オーナ端末30は、上述した図12に示すハードウェア構成を含む。図12に示すCPU301がオーナ端末30で動作するプログラム(オーナプログラムと呼ぶ)を実行している状態において、CPU301及び通信IF307が送信部32及び受信部34の一例であり、CPU301及び入力装置305が受付部31の一例であり、CPU301及びディスプレイ306が表示部33の一例である。
このようなオーナ端末30を介して、オーナ端末30を使用する車両のオーナは、インターネット100を介して、サーバ10にアクセスして、上述した所定のオーナ情報や利用申込情報,貸出許可情報,利用契約情報,カギ受渡情報(物理キー発送依頼情報)など、必要な各種情報を送信又は受信でき、出力又は表示させることができる。
【0049】
オーナ端末30の各部について説明する。
受付部31は、オーナによる操作を示す操作信号を受け付ける。受付部31は、例えば、アプリの起動操作、当該アプリに対する入力操作を示す信号を受け付ける。
送信部32は、受付部31が受け付けた操作信号に基づいて、各種情報をサーバ10に送信する。具体的には、所定のオーナ情報や貸出許可情報,物理キー受渡情報等を送信することができる。
表示部33は、受付部31が受け付けた操作信号に基づいた画面を生成及び表示する。例えば、表示部33は、オーナの入力操作に応じて、サーバ10から受信した利用申込情報や利用契約情報,カギ受渡情報(物理キー発送依頼情報)などを画面に表示することができる。
受信部34は、サーバ10から送信される利用申込情報,利用契約情報,カギ受渡情報(物理キー発送依頼情報)などの各情報を受信する。また、受信部34は、例えば、GPS受信機の機能を有しており、図示しないGPS衛星から送信されるGPS信号に基づいた位置を示す情報を取得することができる。
【0050】
[ユーザ端末]
ユーザ端末40(40-1~40-n)は、インターネット100等のネットワークを介してサーバ10に接続可能な、本システム1を介して車両の利用・提供を受けるユーザが操作する、例えばスマートフォンやタブレット端末、ノートPCなど、一又は二以上の情報処理装置によって構成することができる。
【0051】
具体的には、ユーザ端末40は、受付部41、送信部42、表示部43及び受信部44を備える。ユーザ端末40は、上述した図12に示すハードウェア構成を含む。図12に示すCPU301がユーザ端末40で動作するプログラム(ユーザプログラムと呼ぶ)を実行している状態において、CPU301及び通信IF307が送信部42及び受信部44の一例であり、CPU301及び入力装置305が受付部41の一例であり、CPU301及びディスプレイ306が表示部43の一例である。
このようなユーザ端末40を介して、ユーザ端末40を使用する車両の利用を希望するユーザは、インターネット100を介して、サーバ10にアクセスして、上述した所定のユーザ情報や利用申込情報,利用契約情報,カギ受渡情報(電子キー情報)など、必要な各種情報を送信又は受信でき、出力又は表示させることができる。
【0052】
ユーザ端末40の各部について説明する。
受付部41は、ユーザによる操作を示す操作信号を受け付ける。受付部41は、例えば、アプリの起動操作、当該アプリに対する入力操作を示す信号を受け付ける。
送信部42は、受付部41が受け付けた操作信号に基づいて、各種情報をサーバ10に送信する。具体的には、所定のユーザ情報や検索情報,利用申込情報等を送信することができる。
表示部43は、受付部41が受け付けた操作信号に基づいた画面を生成及び表示する。例えば、表示部43は、ユーザの入力操作に応じて、サーバ10から受信した車両情報や利用契約情報,カギ受渡情報(電子キー情報,物理キー受渡情報)などを画面に表示することができる。
受信部44は、サーバ10から送信される車両情報,利用契約情報,カギ受渡情報(電子キー情報,物理キー受渡情報)などの各情報を受信する。また、受信部44は、例えば、GPS受信機の機能を有しており、図示しないGPS衛星から送信されるGPS信号に基づいた位置を示す情報を取得することができる。
【0053】
[保険会社システム/決済会社システム]
保険会社システム50、決済会社システム60は、インターネット100等のネットワークを介して本システム1(サーバ10)と通信可能に接続される、本システム外の装置・システムである(図1参照)。
保険会社システム50は、例えば自動車保険を提供・販売する損害保険会社によって運営される情報処理システムであり、本システム1(請求情報生成部15)に対して、オーナ/ユーザ間で締結される利用契約情報に基づく、月単位で算出される自動車保険料を示す情報・データを提供するようになっている。
【0054】
決済会社システム60は、例えばオンライン決済サービスを提供するクレジットカード会社によって運営される情報処理システムであり、本システム1(請求情報生成部15)に対して、オーナ/ユーザ間で締結される利用契約情報に基づく、月単位で行われる利用料金の支払い・決算処理を示す情報・データを提供するようになっている。
なお、保険会社システム50/決済会社システム60は、インターネット100等を介してアクセス可能な既存システムであり、自動車保険の販売・提供、オンライン決済サービスの提供を行うことができれば、特にシステム構成や機能等には限定はなく、本システム外の構成でもあるので、詳細な説明は割愛する。
【0055】
[動作]
次に、以上のような本システム1における具体的な処理、動作(個人間カーシェアリング支援システムの実施)について、図4~11を参照して説明する。
本システム1では、上述した各部における一連の処理動作が実行されることにより、オーナが所持するオーナ端末30と、ユーザが所持するユーザ端末40を介して、車両の貸出を希望するオーナと車両の使用を希望するユーザとの間で、車両の共同利用契約に必要となる情報が送受信されることで、個人間において、「月単位/固定曜日」のカーシェアリングの利用・契約締結等が迅速かつ円滑に行われるものである。
【0056】
具体的には、図4~5と、図6~11を参照しつつ、本システム1におけるデータ処理全体の流れと、オーナ端末30/ユーザ端末40における具体的な入力操作や表示内容等について説明する。
図4~5は、本システム1における個人間カーシェアリング支援システムにおける一連の処理の流れを示したシーケンス図である。
また、図6~11は、本システム1においてオーナ端末30に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
【0057】
前提として、本システム1のオーナ/ユーザは、自らのオーナ端末30/ユーザ端末40を操作して、本システム1において起動・実行されるアプリケーションプログラムをオーナ端末30/ユーザ端末40に実装・インストールし、当該アプリケーションを起動することで、本システム1にアクセスする。
オーナ端末30/ユーザ端末40では、例えば、アプリを起動し、当該アプリに登録されたログインIDやパスワードが入力されることにより、本システム1にログインすることができる。
そして、本システム1を介して、サーバ10、オーナ端末30及びユーザ端末40のそれぞれに格納されたプログラムが起動されて、以下のようにして本システム1で提供される機能を実行し利用することができる。
【0058】
≪登録フロー≫
まず、本システム1における、オーナ/ユーザの「登録フロー」について説明する。
本システム1における登録フローでは、図4に示すように、まず、車両の貸出を希望するオーナは、オーナ端末30を操作して、本システム1のアプリを起動し(ステップS401)、本システム1にログインして、所定のオーナ登録情報を入力する(ステップS402)。ここで入力するオーナ登録情報としては、上述のとおり、例えば、オーナの氏名,生年月日,住所,電話番号,メールアドレス,パスワード,車両の車種,年式,貸出可能期間,貸出可能曜日,カギ渡し条件などの情報がある。
入力されたオーナ登録情報は、オーナ端末30から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS403)。
【0059】
同様に、車両の使用を希望するユーザは、ユーザ端末40を操作して、本システム1のアプリを起動し(ステップS404)、本システム1にログインして、所定のユーザ登録情報を入力する(ステップS405)。ここで入力するユーザ登録情報としては、上述のとおり、例えば、ユーザの氏名,生年月日,住所,電話番号,メールアドレス,パスワードなどの情報がある。
入力されたユーザ登録情報は、ユーザ端末40から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS406)。
【0060】
サーバ10では、オーナ端末30/ユーザ端末40から送信されたオーナ/ユーザ登録情報が受信され(ステップS407)、記憶部20へのデータベース情報としての記憶・登録処理が実行される(ステップS408)。
このようにしてサーバ10に登録されたオーナ/ユーザ登録情報は、インターネット100等を介して公開される個人間カーシェアリング支援情報として、例えば貸出可能な車両リスト/マップ情報などの形式で公開される(ステップS409)。
したがって、本システム1にアクセスしたオーナ/ユーザは、本システム1においてカーシェアリングが可能な車両情報を自由に閲覧・参照等することができるようになる。
【0061】
図6(1)~(4)に、オーナ端末30/ユーザ端末40に表示される登録フローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、オーナ/ユーザは、オーナ端末30/ユーザ端末40を操作することにより、(1)Webリンクをクリックすることで本システム1にログインすることができ、例えば(2)メールアドレス・パスワード等を入力することができ、(3)また、所定のプロフィール情報を入力することができ、(4)本システム1から通知されるセキュリティ用の認証コードを入力・送信することで、入力した所定のオーナ登録情報/ユーザ登録情報を、本システム1に送信・登録することができる。
【0062】
図7(5)~(9)に、図6(4)から引き続いてオーナ端末30に表示される登録フローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、オーナは、オーナ端末30を操作することにより、セキュリティ用の認証情報として、(5)電話番号や(6)上述した認証コードを入力・送信することで、更なる登録情報として、例えば(7)個人プロフィールや免許証,顔写真、(8)貸出を行う車両の基本情報、(9)車検証の画像や銀行口座の情報などを入力することができ、入力したこれらの情報を、所定のオーナ登録情報として本システム1に送信・登録することができる。
【0063】
図8(5)~(8)に、図6(4)から引き続いてユーザ端末40に表示される登録フローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、ユーザは、ユーザ端末40を操作することにより、セキュリティ用の認証情報として、(5)電話番号や(6)上述した認証コードを入力・送信することで、更なる登録情報として、例えば(7)免許証の画像やクレジットカードの情報、(8)詳細なプロフィール情報などを入力することができ、入力したこれらの情報を、所定のユーザ登録情報として本システム1に送信・登録することができる。
【0064】
≪マッチングフロー≫
次に、本システム1における、オーナ/ユーザ間の「マッチングフロー」について説明する。
本システム1におけるマッチングフローでは、図4に示すように、まず、車両の使用を希望するユーザが、ユーザ端末40を操作して、所定の検索情報を入力する(ステップS410)。ここで入力する検索情報としては、上述のとおり、例えば、ユーザが車両を利用する場所,希望の車種,利用の曜日などの情報がある。
入力された検索情報は、ユーザ端末40から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS411)。
【0065】
サーバ10では、ユーザ端末40から送信された検索情報が受信され(ステップS412)、検索抽出部12において記憶部20に記憶されたデータベース情報に基づく検索処理が実行され(ステップS413)、該当する車両についての車両情報が抽出される(ステップS414)。ここで抽出される車両情報としては、上述のとおり、例えば、検索情報に該当(マッチング)する車種や保管場所,利用可能日時などの情報がある。
抽出された車両情報は、該当するユーザ端末40に送信され(ステップS415)、車両の利用を希望するユーザのカーシェアリング情報として参照・活用されることになる。
【0066】
サーバ10から送信された車両情報は、該当するユーザ端末40において受信され(ステップS416)、ユーザは当該車両の利用を申し込むか否かを検討・判断することができるようになる。
そして、当該車両の利用を申し込む場合には、ユーザ端末40が操作されて、所定の共同利用申込情報が入力・生成される(ステップS417)。ここで、ユーザ端末40で入力・生成される所定の共同利用申込情報としては、上述のとおり、例えば、ユーザの氏名・住所・電話番号,利用する車両の識別情報,利用期間,利用曜日などの情報がある。
入力された共同利用申込情報は、ユーザ端末40から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS418)。
【0067】
サーバ10では、ユーザ端末40から送信された共同利用申込情報が受信され(ステップS419)、受信された共同利用申込情報に係る車両のオーナのオーナ端末30日して、当該共同利用申込情報が送信される(ステップS420)。
サーバ10から送信された共同利用申込情報は、該当するオーナ端末30において受信され(ステップS421)、オーナは共同利用申込情報に係るユーザの車両の利用申込を許可するか否かを検討・判断することができるようになる。
そして、オーナ端末30が操作されて、共同利用申込情報に係るユーザの利用申込について、所定の貸出許可/不許可情報が入力・生成される(ステップS422)。ここで、オーナ端末30で入力・生成される所定の貸出許可/不許可情報としては、共同利用申込情報に示されたユーザに対する、オーナの車両の利用・貸出についての「許可又は不許可」を示す情報であり、上述のとおり、例えば、対応する利用申込情報を示す識別情報,貸出を許可/不許可とする車両の識別情報,許可期間,許可曜日などの情報がある。
入力された貸出許可/不許可情報は、オーナ端末30から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS423)。
【0068】
サーバ10では、オーナ端末30から送信された貸出許可/不許可情報が受信され(ステップS424)、共同利用申込情報に係るユーザへの該当車両の貸出の「許可/不許可」のマッチング判定処理が契約情報生成部13において実行される(ステップS425)。
サーバ10における判定の結果、「マッチング不成立(貸出不許可)」の場合には(ステップS425:No)、その「マッチング不成立」を示す所定情報が送信され(ステップS426)、ユーザ端末40で受信される(ステップS427)。これにより、当該不成立情報を受信したユーザは、利用申込が不成立となったことを認識し、他の車両とを探すことになる。
【0069】
一方、サーバ10における判定の結果、「マッチング成立(貸出許可)」の場合には(ステップS425:Yes)、契約情報生成部13において所定の共同利用契約情報が生成される(ステップS428)。ここで生成される共同利用契約情報は、車両を貸し出すオーナと、車両を借り受けるユーザとの間で締結される「共同利用契約」に則った所定項目・所定内容を定めた契約情報である。具体的には、共同利用契約情報としては、上述のとおり、オーナ/ユーザ間で締結される車両の共同利用契約の内容を示す、例えば、オーナ/ユーザの氏名・住所・電話番号,利用する車両の識別情報,利用期間,利用曜日などの情報がある。特に、本システム1では、共同利用契約情報として、車両の貸出期間を、週単位で少なくとも一の曜日を固定した期間とし、当該曜日を繰り返し車両の貸出を受ける期間として設定するようになっている。
【0070】
サーバ10で生成された共同利用契約情報は、該当するオーナ端末30及びユーザ端末40にそれぞれ送信され(ステップS429)、該当するオーナ端末30/ユーザ端末40の双方において受信される(ステップS430,431)。
この共同利用契約情報が、オーナ端末30及びユーザ端末40で受信されることで、オーナ/ユーザ間で該当車両についての共同利用契約が締結・成立されることになる。
【0071】
図9(9)~(11)に、図8(8)から引き続いてユーザ端末40に表示されるマッチングフローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、ユーザは、ユーザ端末40を操作することにより、所定の検索情報として、例えば(9)利用を希望する車両の場所、車種等の情報を入力して本システム1に送信することができ、送信した検索情報に対して本システム1で抽出・送信される車両情報として、(10)1又は2以上の車両情報から希望する車両が選択可能に表示され、さらに、(11)選択した車両の詳細情報やオーナのプロフィールや他のユーザのレビューなどの情報を表示させて閲覧・参照等できるようになる。
【0072】
図10(10)~(13)に、図7(9)から引き続いてオーナ端末30に表示されるマッチングフローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、オーナは、オーナ端末30を操作することにより、ユーザ端末40から送信・提示される所定の利用申込情報として、例えば(10)まずビジネスカードの発行手続を経た上で、(11)予約リクエストの承認や(12)契約の完了の処理を行うことができ、さらに、(13)ユーザとの間で車両の詳細などの必要な情報をチャット等で送受信することができる。
【0073】
≪カギ受渡フロー≫
次に、本システム1における、オーナ/ユーザに対する「カギ受渡フロー」について説明する。
本システム1におけるカギ受渡フローでは、図5に示すように、まず、上述したオーナ/ユーザ間で締結・成立された共同利用契約情報に基づいて、カギ受渡情報生成部14において、記憶部20に記憶されたデータベース情報に基づくカギ受渡条件の抽出処理が実行され(ステップS501)、該当する車両についてのカギ受渡条件を示す情報が抽出される。ここで抽出される情報としては、カギ受渡条件を示す情報であり、上述のとおり、例えば「物理キーの発送/電子キーの送信」のいずれかを指定した情報である。
【0074】
そして、登録されたカギ受渡条件が「物理キーの発送」ではない場合、すなわち「電子キーの送信」である場合には(ステップS502:No)、カギ受渡情報生成部14において電子キーが発行・送信され(ステップS503)、ユーザ端末40において電子キーが受信される(ステップS504)。これにより、電子キーを受信したユーザは、その電子キーを使用して該当車両の解錠・施錠を行って、車両を利用できるようになる。
なお、本システム1において発行・送信されるカギ受渡情報となる電子キーとしては、上述のとおり、例えば、車載の読取装置等で識別・認識される車両の施錠を解除するためのバーコードや二次元コード,認証コード等の情報であり、このような電子キーを用いて施錠が解除されることで、ユーザは、車両の内部(例えばグローブボックス内)に備えられた物理キーによって車両の利用・運転等が行えるようになる。
【0075】
一方、登録されたカギ受渡条件が「物理キーの発送」の場合には(ステップS502:Yes)、カギ受渡情報生成部14において物理キーの発送依頼情報が生成され、該当するオーナのオーナ端末30に送信される(ステップS505)。
ここで、カギ受渡情報生成部14で生成され送信されるカギ受渡情報となる物理キー発送依頼情報は、上述のとおり、例えば、利用締約が締結された車両のオーナのオーナ端末30に送信される、車両の物理キー(自動車のカギ)を、車両を利用するユーザに対して発送・郵送等を依頼するための情報がある。
【0076】
物理キー発送依頼情報を受信したオーナ端末30では、所定の物理キー受渡情報が生成され(ステップS506)、オーナ端末30から本システム1のサーバ10に送信される(ステップS507)。
ここで、オーナ端末30において生成・送信される物理キー受渡情報としては、上述した物理キー発送依頼情報に対応する情報として、例えば、依頼に係る車両の物理キーについての発送先,発送日時,発送方法等を示す情報がある。
サーバ10で受信された物理キー受渡情報(ステップS508)は、ユーザ端末40に向けて送信され(ステップS509)、該当するユーザ端末40で受信される(ステップS510)。
これにより、ユーザは共同利用契約に係る車両の物理キーが発送されたことや到着予定日時などを知ることができ、実際に物理キーを受け取ることで、その物理キーを使用して車両を利用できるようになる。
【0077】
≪清算フロー≫
さらに、本システム1における、オーナ/ユーザ間の「清算フロー」について説明する。
本システム1における清算フローでは、図5に示すように、まず、車両を使用するユーザが、ユーザ端末40を操作して、車両の利用前/利用後の走行距離情報を入力し(ステップS511)、その利用前/利用後の走行距離情報をサーバ10に送信する(ステップS512)。この利用前/利用後の走行距離情報は、車両のオドメータの表示を、ユーザが目視等で確認してユーザ端末40にデータ入力し、あるいはユーザ端末40のカメラ機能等を使用して撮影し、そのデータをサーバ10に送信することができる。
【0078】
サーバ10では、ユーザ端末40から送信された利用前/利用後の走行距離情報が受信されると(ステップS513)、請求情報生成部15において、利用走行距離が算出され(ステップS514)、算出された利用走行距離情報に基づいて、当該ユーザが使用した車両の燃料代が算出され(ステップS515)、その燃料代を含む所定の請求情報が生成され(ステップS516)、ユーザ端末40に送信される(ステップS517)。
サーバ10から送信された請求情報は、該当するユーザ端末40において受信され(ステップS518)、ユーザは請求情報に示される車両の月単位の利用料金を、例えば銀行振り込みやクレジットカード決済等によって支払処理を行う(ステップS519)。
【0079】
ユーザによって行われた支払処理を示す決済情報は、例えばユーザ端末40から送信され、あるいは、本システム外の決済会社システム60から送信されて、サーバ10で受信される(ステップS520)。
決済情報を受信したサーバ10は、当該決済情報を、該当する車両のオーナのオーナ端末30に送信し(ステップS521)、その決済情報がオーナ端末30で受信される(ステップS522)。
これによって、車両のオーナは、ユーザによる車両の利用料金の支払処理が行われたことを把握できるようになる。
以上の図4及び図5に示した処理を繰り返すことにより、本システム1を介したオーナ/ユーザ間における個人間カーシェアリングが円滑に行われるようになる。
【0080】
図11(14)~(17)に、図10(13)から引き続いてオーナ端末30に表示される清算フローにおける遷移画面の一例を示す。
同図に示すように、オーナは、オーナ端末30を操作することにより、ユーザ端末40から送信・提示される車両返却時の情報として、例えば(14)走行距離と燃料代の確定情報や、(15)車両を利用したユーザの評価情報などを表示・確認することができる。
さらに、ユーザの支払処理が行われる場合には、本システム1から所定の決済情報として、例えば(16)登録した銀行口座へ入金さえる入金額の情報を受信・表示することができ、(17)オーナ端末30で「金額確定(承認)」の操作を行うことで、決済処理を確定・完了させることができる。
【0081】
以上説明したように、本システム1によれば、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザとの間で、単発的・偶発的なスポット貸しではなく、同一のユーザによる月単位・固定曜日での継続的な貸し出しのり利用契約が行えるようになる。
このような「月単位/固定曜日」の利用契約は、ユーザにとっては、自分が利用したい車両を、継続的かつ希望の曜日、必要な曜日のみで借り出すことができるようになり、例えばファミリー層の「毎週土日だけ借りたい」といった多様なニーズにも応えることができるようになる。
【0082】
また、オーナにとっても、月単位・曜日単位で同一ユーザに対して継続的な貸し出しができることから、安定した売上が見込め、不特定多数のユーザへの貸出不安も解消され、利用契約以外の曜日にはオーナ自らも車両を使用することができ、計画的な車両の貸出・運用が可能となる。
さらに、従来のスポット貸しの都度契約におけるような単発の自動車保険ではなく、月単位の長期の自動車保険に加入することができ、長期契約による保険料の割引を受けることもでき、保険料を含めた利用料金をリーズナブルな価格に設定することができる。
【0083】
これによって、これまでの個人間カーシェアリングにおける、都度の貸し借りの手間や不特定多数の方への貸し出しの不安、利用料金や自動車保険料の高額化などの課題を解消することができるようになる。
したがって、車両の貸出を希望するオーナと、車両の使用を希望するユーザの双方にとって、使い勝手の良い、利便性やメリットに優れた魅力的な個人間カーシェアリングを支援し実現することができる。
【0084】
以上、本発明について好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、車両の貸し借り・共同利用を行うオーナとユーザとが、それぞれ一対一(1人対1人)の場合を想定して説明してあるが、車両のオーナ、車両を利用するユーザとも、複数人の場合であっても本発明を適用することができる。
【0085】
また、上述した実施形態では、貸し借り・共同利用の対象となる車両として、軽自動車を含む乗用車などの比較的小型・中型の車両(普通自動車)を想定して説明してあるが、本発明の対象となる車両としては、乗用車や軽自動車などの普通自動車のみに限らず、例えば業務用のトラックなどの大型自動車やショベルカーやクレーン車などの作業用車両や特殊自動車、大型オートバイなどの自動二輪車など、個人間でのカーシェアリングのニーズのある車両であれば、どのような自動車・車両等であっても本発明の対象とすることができる。
【0086】
また、上述した実施形態では、本システム1について、複数の情報処理装置で構成することを例に説明を行ったが、単一の情報処理装置(例えば一台のパーソナルコンピュータ等)で構成することもできる。
【符号の説明】
【0087】
1 個人間カーシェアリング支援システム
10 サーバ(個人間カーシェアリング支援装置)
11 送受信部
12 検索抽出部
13 契約情報生成部
14 カギ受渡情報生成部
15 請求情報生成部
20 記憶部
21 オーナ情報DB
22 ユーザ情報DB
23 契約情報DB
24 走行距離情報DB
30 オーナ端末
40 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
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図12