IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 小林製薬株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021005
(43)【公開日】2024-02-15
(54)【発明の名称】薬液供給装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/02 20060101AFI20240207BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20240207BHJP
【FI】
E03D9/02
C11D17/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022123625
(22)【出願日】2022-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(72)【発明者】
【氏名】小鍛治 泰斗
(72)【発明者】
【氏名】西戸 梓
(72)【発明者】
【氏名】中谷 耕治
(72)【発明者】
【氏名】笠川 郁
【テーマコード(参考)】
2D038
4H003
【Fターム(参考)】
2D038AA02
2D038AA03
2D038BA11
4H003AC01
4H003BA12
4H003DA06
4H003ED02
4H003FA30
(57)【要約】
【課題】長期に亘って薬液を安定的に供給することが可能な薬液供給装置を提供する。
【解決手段】本発明は、トイレの貯水タンクまたは便器に薬液を供給する薬液供給装置であって、薬液容器と、前記薬液容器に収容され、25℃における粘度が50~650mPa・sである薬液と、前記薬液容器から滴下される薬液を受ける凹部、及び前記凹部の底部に形成された排出孔を有する受け部と、前記排出孔から排出される薬液を前記貯水タンクまたは便器に供給する、可撓性を有するチューブと、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレの貯水タンク又は便器に薬液を供給する薬液供給装置であって、
薬液容器と、
前記薬液容器に収容され、25℃における粘度が50~650mPa・sである前記薬液と、
前記薬液容器から滴下される薬液を受ける凹部、及び前記凹部の底部に形成された排出孔を有する受け部と、
前記排出孔から排出される薬液を前記貯水タンクまたは前記便器に供給する、可撓性を有するチューブと、
を備えている、薬液供給装置。
【請求項2】
前記薬液の25℃における粘度が90~320mPa・sである、請求項1に記載の薬液供給装置。
【請求項3】
前記チューブを支持するとともに、前記薬液供給装置を前記貯水タンクまたは前記便器に取り付け可能に構成されている取付部材をさらに備え、
前記受け部は、前記取付部材に設けられている、請求項1または2に記載の薬液供給装置。
【請求項4】
前記チューブは、前記取付部材によって、前記排出孔よりも下方に位置するように支持されている、請求項3に記載の薬液供給装置。
【請求項5】
前記チューブの内径は、0.5~5.0mmである、請求項1または2に記載の薬液供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレの貯水タンクまたは便器に取り付けられる薬液供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、トイレの貯水タンクの上部の手洗い用の給水受け皿に設置され、洗浄、消臭及び芳香のための薬液を貯水タンク内の洗浄水に供給する薬液供給装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-79496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような薬液供給装置では、適切な洗浄効果等を長期に亘って適切に維持する必要があるため、薬液を貯水タンクに長期に亘って安定的に供給する必要がある。したがって、例えば、薬液が一気に吐出したり、効果を得られないほどの少量ずつしか供給されないことを抑制する必要があるため、そのような要望を満たす薬液供給装置が要望されていた。
【0005】
本発明は、長期に亘って薬液を安定的に供給することが可能な薬液供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
項1.トイレの貯水タンクまたは便器に薬液を供給する薬液供給装置であって、
薬液容器と、
前記薬液容器に収容され、25℃における粘度が50~650mPa・sである薬液と、
前記薬液容器から滴下される薬液を受ける凹部、及び前記凹部の底部に形成された排出孔を有する受け部と、
前記排出孔から排出される薬液を前記貯水タンクまたは前記便器に供給する、可撓性を有するチューブと、
を備えている、薬液供給装置。
【0007】
項2.前記薬液の25℃における粘度が90~320mPa・sである、項1に記載の薬液供給装置。
【0008】
項3.前記チューブを支持するとともに、前記薬液供給装置を前記貯水タンクまたは前記便器に取り付け可能に構成されている取付部材をさらに備え、
前記受け部は、前記取付部材に設けられている、項1または2に記載の薬液供給装置。
【0009】
項4.前記チューブは、前記取付部材によって、前記排出孔よりも下方に位置するように支持されている、項3に記載の薬液供給装置。
【0010】
項5.前記チューブの内径は、0.5~5.0mmである、項1から4のいずれかに記載の薬液供給装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る薬液供給装置によれば、長期に亘って薬液を安定的に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る薬液供給装置の斜視図である。
図2図1の薬液供給装置の分解側面図である。
図3】貯水タンクの断面図である。
図4】薬液容器の斜視図である。
図5】薬液誘導部材の斜視図である。
図6】支持体を上方から見た斜視図である。
図7】支持体を下方から見た斜視図である。
図8】取付部材の側面図である。
図9】取付部材を上方から見た斜視図である。
図10】取付部材を背面から見た斜視図である。
図11】薬液供給装置の貯水タンクへの取付の例を示す側面図である。
図12】薬液供給装置の貯水タンクへの取付方法を示す側面図である。
図13】薬液供給装置の貯水タンクへの取付方法を示す側面図である。
図14】薬液供給装置の貯水タンクへの取付方法を示す側面図である。
図15】薬液供給装置における薬液の供給の例を示す側面図である。
図16】薬液供給装置における薬液の供給の例を示す側面図である。
図17】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図18】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図19】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図20】固定部が直線状に形成された薬液供給装置の貯水タンクへの取付方法を示す側面図である。
図21】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図22】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図23】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図24】他の貯水タンクへの薬液供給装置の取付方法を示す側面図である。
図25】薬液供給装置の貯水タンクへの他の取付方法を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係る薬液供給装置について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る薬液供給装置の斜視図、図2図1の薬液供給装置の分解側面図、図3は貯水タンクの断面図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、この薬液供給装置は、便器の貯水タンク1に薬液を供給する装置であり、薬液が収容される薬液容器2と、薬液容器2から薬液を排出させるための薬液誘導部材3と、薬液容器2を支持するとともに、薬液を受ける支持体4と、支持体4を便器の貯水タンク1に取り付けるための取付部材5と、薬液を貯水タンクに供給するためのチューブ6と、を備えている。
【0015】
図3に示すように、対象とする貯水タンク1は、フラッシュ用の洗浄水が溜められるタンク本体11と、このタンク本体11の上部開口を塞ぐ蓋体12と、を備えている。タンク本体11は、蓋体12の外周縁には、下方に延びる第1縁部121と、第1縁部121の内側に間隔をおいて配置される第2縁部122とが設けられている。そして、タンク本体11の上部開口の縁111が、蓋体12の第1縁部121と第2縁部122との間に嵌まるようになっている。そのため、蓋体12は、タンク本体11の外周面からやや外側に張り出すように設置される。上述した取付部材5は、タンク本体11と蓋体12との間に挟まれるように取り付けられる。以下、薬液供給装置の各部材について、詳細に説明する。
【0016】
<1.薬液容器>
図4は薬液容器の斜視図である。図4に示すように、薬液容器2は、透明のドーム状に形成され、下面が平坦な容器本体21を有しており、この容器本体21に薬液が収容されている。容器本体21の下面には排出口211が形成されており、この排出口211には、使用前に、キャップ22が取り付けられている。このキャップ22は、環状の本体部221と、その中央の穴を塞ぐ薄膜部222とで構成されており、使用に際しては、薄膜部222を破断させて薬液を排出させる。
【0017】
薬液には、洗浄剤、除菌剤、消臭剤及び芳香剤を含む群から選択される1以上の要素が含有され、その他、着色料が含有されてもよい。薬液は、貯水タンクに溜められた洗浄水と混合され、薬液に含有される成分の効能を便器内、又はトイレの部屋内に提供する。例えば、薬液に洗浄剤及び除菌剤が含まれる場合には、便器を洗浄し、除菌することができ、消臭剤及び芳香剤が含まれる場合には、トイレの部屋内において嫌な臭いを消臭し、良い香りを漂わせることができる。
【0018】
薬液が、後述するサイフォン現象により貯水タンク1に一気に排出されることを抑制し、且つ適度な量の薬液を貯水タンク1に供給するため、薬液の25℃における粘度は、例えば、50~650mPa・sが好ましく、70~400mPa・sがさらに好ましく、90~320mPa・sが特に好ましく、90~150mPa・sがより好ましい。また、薬液の15℃における粘度は、例えば、100~800mPa・sが好ましく、150~600mPa・sがさらに好ましく、180~320mPa・sが特に好ましい。さらに、薬液の15℃と25℃における粘度の差は、200mPa・s以内が好ましく、150mPa・s以内がさらに好ましく、100mPa・s以内が特に好ましい。このように温度による粘度の差が小さいと、環境による薬液の吐出量の差が大きくなるのを抑制し、その結果、洗浄力のばらつきを抑制することができる。なお、貯水タンク1に供給される薬液の適度な量とは、例えば、1日当たり、0.6~7.0gが好ましく、0.8~4.0gがさらに好ましく、1.0~3.0gが特に好ましい。
【0019】
<2.薬液誘導部材>
図5は薬液誘導部材の斜視図である。薬液誘導部材3は、薬液容器2から排出された薬液を支持体4へ誘導するための部材である。図5に示すように、この薬液誘導部材3は、矩形状の上面部31と、その周縁部から下方に延びる側面部32と、を有している。また、上面部31の中央には環状の凹部311が形成されており、この凹部311に、薬液容器2のキャップ22の本体部221が嵌まるようになっている。また、凹部311の内側には、先端が斜めに切りかかれて鋭利な円筒状の連通管33が設けられている。この連通管33が薬液容器2のキャップ22の薄膜部222に突き刺さるようになっている。これにより、薬液容器2の薬液が連通管33を介して次に説明する支持体4の支持部42に流れるようになっている。また、側面部32において対向する箇所には、突部34が形成されている。
【0020】
<3.支持体>
次に、支持体4について説明する。図6は支持体を上方から見た斜視図であり、図7は支持体を下方から見た斜視図である。図6及び図7に示すように、支持体4は、平面視楕円状の筐体41を有している。そして、筐体41によって囲まれる内部空間には、薬液誘導部材3が取り付けられる支持部42と、支持部42の下方に配置され、支持部42を支持する一対の支持板43と、取付部材5を固定するための固定板44と、を備えている。
【0021】
筐体41は、長手方向に延びる一対の長壁部411と、短手方向に延び、湾曲した一対の短壁部412とを有しており、これらの上端で薬液容器2を支持するようになっている。また、筐体41には、複数の開口413が形成されており、これら開口413を介して、筐体41の内部空間と外部とが連通している。なお、一部の図面では開口413を省略していることがある。
【0022】
一対の支持板43は、筐体41の内部空間において、所定間隔をおいて配置され、短手方向に延びている。そして、各支持板43の両端部は、筐体41の内壁面に連結されている。これら支持板43の間には、後述する取付部材5の受け部51が配置されるようになっている。
【0023】
固定板44の両側は、各支持板43に連結され、これら支持板43の間で長手方向に延びている。また、固定板44は、内部空間の短手方向の中央よりも、一方の長壁部(以下、第1長壁部411aといい、他方の長壁部を第2長壁部411bと称することとする)側に配置されている。そして、後述する取付部材5の受け部51は、第2長壁部411bと固定板44との間に嵌め込まれるようになっている。より詳細には、第2長壁部411bと固定板44との距離は、受け部51の短手方向の長さよりもやや短くなっている。そのため、可撓性のある受け部51は、第2長壁部411bと固定板44と間に圧入されるようになっている。
【0024】
各支持板43の上部端部には、薬液誘導部材3の両側の突部34に弾性変形しつつ係合する係合部45が設けられており、これら係合部45の間に、薬液を受ける支持部42が配置されている。支持部42は平面視矩形状のカップ状に形成されており、底面の中央に貫通孔421が形成されている。そして、支持部42の外縁が、薬液誘導部材3の側面部32の内側に入り込むようになっている。また、支持部42の底面からは下方に延びるガイド板46が形成されており、貫通孔421を通過した薬液はガイド板46を伝って下方に流れるようになっている。なお、ガイド板46は、筐体41の短手方向の中央付近に配置されており、第2長壁部411bと向き合っている。
【0025】
<4.取付部材>
図8は取付部材の側面図、図9は取付部材を上方から見た斜視図、図10は取付部材を背面から見た斜視図である。図8図10に示すように、取付部材5は、支持体4に取り付けられる受け部51と、この受け部51の下端面に連結される当接部52と、当接部52からタンク本体11の縁111を乗り越えるように延びる固定部53と、固定部53の端部から当接部52側に延びる折り返し部54と、を備えており、これらは可撓性のある材料により一体的に形成されている。また、この取付部材5には上述したチューブ6が取り付けられている。
【0026】
受け部51は、平面視八角形状のブロック状に形成されており、上面の中央に矩形状の凹部511が形成されている。この凹部511の底面はすり鉢状に形成されており、底面の最下部には、排出孔512が形成されている。受け部51の下面において凹部511が形成されている部分には、排出孔512と連通する貫通孔が形成された棒状部材513が取り付けられている。この棒状部材513は、チューブ6の上端に差し込まれ、凹部511に溜まる薬液が排出孔512と貫通孔を介してチューブ6内に流れるようになっている。
【0027】
チューブ6は、可撓性のある公知のチューブを用いることができる。チューブ6の内径は、例えば、0.5~5.0mmであることが好ましく、1.0~4.0mmであることがさらに好ましく、2.0~3.0mmであることが特に好ましい。例えば、チューブ6の内径が0.5mm未満であれば、薬液が吐出し難くなり、チューブ6が詰まるおそれがある。一方、チューブ6の内径が5mmより大きければ、チューブ6の軸方向に沿って液と空気が交互に並ぶ状態を形成しがたくなり、薬液を少量ずつ供給することができないおそれがある。したがって、サイフォン現象が生じたときには、薬液が一気に吐出することを抑制できないおそれがある。以上より、適度な量の薬液を供給するためには、チューブ6の内径を上記のように設定することが好ましい。
【0028】
当接部52は、受け部51から下方に延びる前面板55と、前面板55の両側に連結される一対の側面板56と、を有しており、一対の側面板56によって前面板55が支持されている。前面板55は、受け部51の貯水タンク1側の外周面から下方に延びる第1延在面551と、第1延在面551の下端から下に凸となるように湾曲する湾曲面552と、湾曲面552から斜め上方に延びる第2延在面553と、この第2延在面553の端部から下方に延びる当接面554と、を有している。また、各側面板56において、貯水タンク1側の縁部は、第1延在面551、湾曲面552、第2延在面553、及び当接面554に沿うように形成されている。一方、各側面板56において、貯水タンク1とは反対側の縁部は、受け部51の下端部から当接面554の下端部まで直線状に斜めに延びている。
【0029】
前面板55において、湾曲面552には貫通孔555が形成されており、第2延在面553には貫通孔555と連続するように貯水タンク1側へ延びる第1溝556が形成されている。上述したように、棒状部材513に差し込まれたチューブ6は、貫通孔555を介して貯水タンク1側に引き出され、第2延在面553の第1溝556に沿うように配置される。第1溝556は、断面円弧状に形成されており、チューブ6の断面積の30%以上、好ましくは50%以上が埋まるように形成されている。
【0030】
また、前面板55において、第1延在面551の背面には、板状の案内部材557が配置されている。この案内部材557は、貫通孔555の上縁から上方に延び、棒状部材513と隙間を空けて配置されている。また、棒状部材513から貫通孔555に至る案内部材557の端縁は、円弧状に形成されている。そのため、棒状部材513に差し込まれたチューブ6は、案内部材557の端縁に沿うように配置され、貫通孔555に向かうようにガイドされている。
【0031】
次に、固定部53について説明する。固定部53は、初期状態において、上述した第2延在面553の上端から上に凸となるように延びる湾曲部531と、湾曲部531の先端から下方に延びる延在部532と、を有する帯状に形成されている。固定部53には第2延在面553に形成された第1溝556と連続する第2溝533が形成されている。第2溝533は、第1溝556と同様の断面形状を有し、湾曲部531及び延在部532に亘って延びている。また、延在部532には、第2溝533を覆うような抜け止め部534が形成されており、第2溝533にはめ込まれたチューブ6が離脱しないように、抜け止め部534によって覆われる。なお、チューブ6は、延在部532の下端からさらに下方に延びるような長さになっている。
【0032】
延在部532の下端には、当接面554に向かって斜め上方に延びる帯状の折り返し部54が連結されている。折り返し部54は、弾性変形可能であるため、力を作用させることで、延在部532側に近接するようになっている。すなわち、折り返し部54を押圧すると、折り返し部54と延在部532とのなす角が小さくなる。
【0033】
以上のように構成された取付部材5は、可撓性のある材料によって一体的に形成されている。取付部材5を構成する材料は特には限定されないが、ウレタンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの材料で形成することができる。また、取付部材5の硬度(国際ゴム硬さ)は、60~100IRHDであることが好ましく、85~95IRHDであることがさらに好ましい。国際ゴム硬さは、例えば、JIS K 6253-2(ISO480)に規定する試験で測定することができる。
【0034】
<5.薬液供給装置の組立方法及び使用方法>
次に、上記のように構成された各部材による薬液供給装置の組立方法及び使用方法について説明する。まず、薬液誘導部材3を支持体4に取り付ける。すなわち、薬液誘導部材3を支持体4の支持部42を覆うように取り付ける。このとき、薬液誘導部材3の突部34が支持体4の係合部45に係合することで、薬液誘導部材3が支持体4に固定される。
【0035】
次に、取付部材5を支持体4に取り付ける。このとき、貯水タンク1の蓋体12の位置によって取付部材5の取り付け方法が異なる。例えば、図3に示すような蓋体12がタンク本体11から側方にせり出している場合には、支持体4が蓋体12と干渉しないようにする必要がある。そのため、取付部材5の受け部51の前面板55側の面と支持体4の第2長壁部411bとが接するように受け部51を支持体4に嵌め込む。これにより、図11に示すように、支持体4の第2長壁部411bと、取付部材5の第1延在面551とが概ね面一になるため、支持体4と蓋体12とが干渉するのが抑制される。
【0036】
また、取付部材5の受け部51は、支持体4の筐体41の短手方向の中心からずれた位置に配置されるため、ガイド板46の真下には、受け部51の排出孔512が配置されず、受け部51の凹部511のすり鉢状の底面が配置される。したがって、ガイド板46を伝う薬液はすり鉢状の底面に滴下される。
【0037】
次に、取付部材5を貯水タンクに取り付ける。まず、蓋体12をタンク本体11からずらし、タンク本体11の上端の縁111を露出させる。次に、図12に示すように、タンク本体11の縁111を上方から跨ぐように固定部53を取り付ける。このとき、タンク本体11の縁111の外面に取付部材5の当接面554が当接し、縁111の内壁面が折り返し部54によって押圧される。したがって、タンク本体11の縁111は、当接面554と折り返し部54とによって挟まれ、これによって、取付部材5がタンク本体11に固定される。続いて、図13に示すように、蓋体12をタンク本体11に取り付けると、蓋体12の第1縁部121と第2縁部122との間に固定部53が配置される。また、第1縁部121は、取付部材5の湾曲面552及び第2延在面553の辺りを押圧する(この部分が本発明の設置面を構成する)。但し、チューブ6は第1溝556に嵌め込まれているため、第1縁部121によってチューブ6全体が押圧されるのが抑制される。
【0038】
こうして、取付部材5を貯水タンク1に取り付けた後、図14に示すように、薬液容器2を支持体4に取り付ける。薬液容器2のキャップ22の薄膜部222には、薬液誘導部材3の連通管33が刺し込まれるため、これによって、薬液は連通管33を経て、支持体4の支持部42に流れ込む。そして、この薬液は、支持部42の貫通孔421からガイド板46を伝って下方に流れる。薬液はガイド板46の下端から、取付部材5の受け部51の凹部511に滴下される。このとき、ガイド板46の下端は、凹部511の排出孔512ではなく、すり鉢状の底面に落下し、底面を流れながら、排出孔512に入っていく。排出孔512に入った薬液は、チューブ6に流れ込み、チューブ6から貯水タンク1に溜められた洗浄水に供給される。
【0039】
貯水タンク1内に洗浄水とともに貯められた薬液は、芳香成分により芳香消臭効果を奏する。また、フラッシュ時に貯水タンク1から便器に流された薬液により、便器が洗浄され、芳香消臭効果も得ることができる。なお、薬液容器2を支持体4に取り付けた後、薬剤供給装置を貯水タンク1に取り付けることもできる。
【0040】
<6.特徴>
以上のように構成された薬液供給装置においては、次の効果を得ることができる。
(1)薬液容器2から薬液を受け部に対して滴下するようにしているため、薬液は排出孔を介してチューブへ断続的に供給される。したがって、薬液は、空気と交互にチューブ6内に入るため、チューブ6から貯水タンク1内に少量ずつ薬液を供給することができる。その結果、長期に亘って薬液を貯水タンク1に供給することができ、洗浄効果等を長期に亘って奏することができる。
【0041】
(2)薬液の粘度を上記のように調整しているため、薬液が、サイフォン現象により貯水タンク1に一気に排出されることを抑制し、且つ長期に亘って適度な量の薬液を貯水タンク1に供給することができる。
【0042】
(3)この薬液供給装置は、タンク本体11の縁111に取り付け可能に構成されている取付部材5を有しているため、給水受け皿が設けられていない貯水タンクに薬剤供給装置を取り付けることができる。また、取付部材5には、薬液容器2の薬液を貯水タンク1に案内する、可撓性を有するチューブ6が支持されているため、このチューブ6によって、薬液容器2の薬液を安定して貯水タンク1に供給することができる。
【0043】
(4)チューブ6が取付部材5によって、受け部の排出孔よりも下方に位置するように支持されているため、次の効果を得ることができる。例えば、図15に示すように、チューブの一部が受け部の排出孔よりも上方に位置する場合には、排出孔から滴下された薬液は、チューブにおいて排出孔よりも上方に位置する部分と排出孔との間に溜まるため、溜まった薬液が一気に流れ出る可能性がある。
【0044】
一方、図16に示すように、チューブ6が、受け部51の排出孔512よりも下方に位置していれば、ガイド板46から受け51部に滴下される薬液は、空気と交互にチューブ6内に入るため、チューブ6から貯水タンク1内に少量ずつ薬液を供給することができる。
【0045】
(5)固定部53及び折り返し部54が変形可能であるため、種々の幅のタンク本体11の縁111に取付部材5を取り付けることができる。上述した図14の例では、タンク本体11の縁111の幅が狭い場合、つまり、縁111の幅が、当接面554と固定部53の延在部532との距離より短い場合の例を示したが、タンク本体11の縁111の幅が広い場合には、次のように、取付部材5を取り付けることができる。
【0046】
図17に示すように、タンク本体11の縁111の幅がやや広い場合には、折り返し部54が縁111によって押圧され、折り返し部54は固定部53の延在部532に接触する。そして、タンク本体11の縁111は当接面554と折り返し部54との間に挟まれる。この場合、タンク本体11の縁111は、概ね固定部53の弾性力によって挟まれる。つまり、タンク本体11の縁111の幅が、固定部53の延在部532と当接面554との距離と概ね同等の場合には、このような挟み方になる。
【0047】
図18に示すように、タンク本体11の縁111の幅が広い場合には、湾曲した固定部53を直線状に延ばし、さらに折り返し部54と延在部532との角度を広げ、両者が概ね90度をなすようにする。これにより、当接面554と折り返し部54との間にタンク本体11の縁111を挟むことができる。すなわち、タンク本体11の縁111の幅が、固定部53の延在部532と当接面554との距離よりも長い場合には、このような挟み方になる。
【0048】
図19に示すように、タンク本体11の縁111に内側に延びるフランジ18が形成されている場合には、湾曲した固定部53を直線状に延ばし、この部分をフランジ18の上面に沿って配置する。このとき、折り返し部54は、フランジ18の下面に係合する。
【0049】
このように、本実施形態に係る取付部材5は、種々の幅のタンク本体11の縁111に取付部材5を取り付けることができる。
【0050】
(6)固定部53が上に凸の湾曲部531を有しているため、タンク本体11の縁111を乗り越えるように固定部53を配置することができる。例えば、図20に示すように、固定部8が直線状に延びていると、蓋体12が固定部8の上に乗り上げ、蓋体12が傾く、または、取付部材5が傾くおそれがある。これに対して、上記のように固定部53を形成すると、固定部53がタンク本体11の縁111を乗り越えるように配置されるため、タンク本体11と蓋体12との嵌合部分と、固定部53との干渉を抑制することができる。その結果、蓋体12が傾いて配置されるのを抑制することができる。また、取付部材5が傾いて配置されるのを抑制することができるため、薬液容器2が傾くのも抑制することができる。
【0051】
上述した形態の貯水タンク1のほか、次のような貯水タンクにも取付部材5を取り付けることができる。図21の例は、蓋体12の外周縁に下方に延びる第1縁部121のみが設けられており、この第1縁部121とタンク本体11の縁111とが接している。この場合、固定部53はタンク本体11の縁111を跨ぐように配置されるため、取り付け可能である。また、蓋体12の第1縁部121は固定部53の湾曲部531の辺りを押圧するが、チューブ6は第2溝533に埋め込まれているため、第1縁部121によってチューブ6全体が押圧されるのが抑制される。したがって、薬液の流れが阻害されるのが防止される。
【0052】
図22の例は、蓋体12の外周縁に下方に延びる第1縁部121が設けられているが、この第1縁部121の幅がタンク本体11の縁111よりも広くなっている。また、第1縁部121の下端にはタンク本体11の縁111の内面側に配置される突部124が形成されている。この場合も、固定部53はタンク本体11の縁111を跨ぐように配置されるため、取り付け可能である。
【0053】
図23の例は、蓋体12の外周縁に下方に延びる第1縁部121が設けられているが、この第1縁部121の幅がタンク本体11の縁111よりも広くなっている。一方、タンク本体11の縁111の上端面の外側には上方に突出する突部112が形成されている。また、第1縁部121の下端にはタンク本体11の縁111の内面側に配置される突部125が形成されており、この突部125が、タンク本体11の突部112の内側に配置される。この場合も、固定部53はタンク本体11の縁111を跨ぐように配置されるため、取り付け可能である。
【0054】
図24の例は、蓋体12の外周縁に下方に延びる第1縁部121が設けられている。一方、タンク本体11の縁111の上端面の内側には上方に突出する突部113が形成されている。そして、第1縁部121は、タンク本体11の突部113の外面側に配置される。この場合も、固定部53はタンク本体11の縁111を跨ぐように配置されるため、取り付け可能である。
【0055】
このように、本実施形態に係る取付部材5は、種々の態様の貯水タンク1に取り付けることができる。
【0056】
(7)上記の例では、蓋体12がタンク本体11からせり出しているため、支持体4の第2長壁部411bが取付部材5の固定部53側を向くように、取付部材5の受け部51を支持体4に嵌め込んでいる。これにより支持体4と蓋体12とが干渉するのが抑制される。一方、図23に示すような蓋体12の側面とタンク本体11の側方とが概ね面一である場合には、支持体4の第1長壁部411aが取付部材5の固定部53側を向くように、取付部材5の受け部51を支持体4に嵌め込む。これにより、支持体4の第1長壁部411aが、取付部材5の第1延在面551よりも貯水タンク1側にせり出すため、支持体4と蓋体12との間が離れすぎるのを抑制することができる。
【0057】
このように、本実施形態に係る取付部材5及び支持体4では、蓋体12のせり出しの有無に応じて、取付部材5に対する支持体4の向きを変えることができる。したがって、蓋体12と支持体4との干渉を防止したり、あるいは蓋体12と支持体4との距離が開きすぎないように配置することができる。
【0058】
(8)取付部材5において、チューブ6が配置される案内部材557、湾曲面552、第2延在面553、及び固定部53は、曲面または平坦面によって形成されているため、角を有していない。したがって、チューブ6が折れ曲がるのを防止することができる。その結果、チューブ6にキンクが生じるのを抑制できるため、チューブ6内に薬液をスムーズに流すことができる。
【0059】
(9)ガイド板46は、支持体4の筐体41の内部において、第2長壁部411bと向き合っている。そのため、ガイド板46を伝う薬液の一部は、ガイド板46上で揮散する。そのため、筐体の開口413から芳香成分が外部に流れるため、芳香効果を得ることができる。
【0060】
(10)支持体4のガイド板46の真下には、受け部51の排出孔512が配置されず、受け部51の凹部511のすり鉢状の底面が配置される。したがって、ガイド板46を伝う薬液は、排出孔512に直接入らず、すり鉢状の底面に滴下される。そのため、この底面上で薬液の一部は揮散するため、芳香効果を得ることができる。
【0061】
(11)取付部材5に蓋体12が設置され、蓋体12によってチューブ6が押圧されたとしても、その箇所(設置部)においてチューブ6は溝に収容されているため、完全には押し潰されない。したがって、チューブ6内に薬液をスムーズに流すことができる。また、取付部材5は可撓性を有しているため、蓋体12に押圧されると、溝は縮径される。これにより、溝の内壁面とチューブ6とが密着するため、チューブ6を溝に対してしっかりと固定することができる。
【0062】
<7.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
【0063】
<7-1>
上記実施形態では、薬液誘導部材3及び支持体4を有しているが、薬液容器2から排出された薬液が、受け部51及び排出孔512を介してチューブ6によって貯水タンク1に供給されるように構成されていれば、薬液容器2と取付部材5との間の構造は特には限定されない。また、上記実施形態では、受け部51を取付部材5に設けているが、受け部51を取付部材5とは異なる位置、例えば、支持体4に設けることもできる。
【0064】
<7-2>
上記実施形態では、チューブ6が取付部材5に取り付けられ、排出孔512よりも下方に位置するように支持されているが、例えば、図15に示すように、チューブ6が支持されていても、上記のように薬液の粘度が調整されていれば、薬液が一気に吐出されるのを抑制することができる。
【0065】
<7-3>
上記実施形態では、取付部材5によって、薬液供給装置を貯水タンク1に取り付けているが、取付部材5の構成は特には限定されず、薬液供給装置を貯水タンク1に固定できればよい。また、上記実施形態の貯水タンク1の構成は一例であり、他の形態の貯水タンクであっても、取付部材5によって薬液供給装置を貯水タンク1に取り付けることができればよい。
【0066】
<7-4>
貯水タンク1に薬液を供給できるのであれば、取付部材5を設けなくてもよい。例えば、薬液供給装置を貯水タンク1の外に固定し、チューブ6が貯水タンク1内に配置されていればよい。
【0067】
<7-5>
上記実施形態では、薬液供給装置を貯水タンクに取り付けているが、取付部材5を介して便器に取り付けることもできる。これにより、チューブから排出される薬液を便器に供給することもできる。また、チューブから薬液を便器に供給できるのであれば、薬液供給装置を便器以外に取り付けてもよい。
【実施例0068】
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されない。
【0069】
以下では、薬液の粘度と薬液の吐出の関係について検討した。まず、上記実施形態で示した薬液供給装置を準備した。チューブの内径は2.0mmとした。そして、以下の2つの試験を行った。
【0070】
(1)サイフォン現象が生じ得る状態になったとき、薬液が一気に吐出されるか否かを確認した。サイフォン現象は、現実には以下の状態で生じ得る。
(a) 外部空気の気温が大きく変化し、ガイド板46に薬液が過剰に供給されたとき
(b) 薬液容器2に大きな外圧がかかり、ガイド板46に薬液が過剰に供給されたとき
(c) 上記(a)(b)以外で、「ガイド板46からの薬液供給量>排出孔512からの薬液排出量」となったとき
【0071】
このようなサイフォン現象が生じ得る状態を強制的に実現するために、薬液供給装置を30度傾け、受け部51の凹部511に薬液が過剰に供給されるようにして、チューブからの薬液の吐出を被験者に観察させた。具体的には、7種類の粘度の薬液を用い、被験者6名のそれぞれに対し、チューブから出る液体量を見せて、VAS(Visual analogue scale)を用いたアンケートによる官能評価を行った。
【0072】
実施例及び比較例で用いた薬液は、香料:5~15%、ノニオン界面活性剤:10~70%、水:残渣(5~85%)を適宜組合せ、さらに、必要に応じて、他の界面活性剤(カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤)や粘度調整剤を適宜加えることで、表1~表3に示す粘度の薬液を調製した。粘度は、調製した各薬液200gをマヨネーズ瓶225に収容し、25℃において粘度計(東機産業(株)製B型粘度計(TV-10型))により測定した。
【0073】
アンケートでは、10cmの直線を準備し、その左端を「薬液が一気に出ている」、右端を「薬液が一気に出ていない」と規定した。そして、実際にチューブから出ている薬液を被験者が見たときに感じた感覚が直線上のどの位置に当てはまるかを記入させた。記入した位置の左端0cmからの距離をVAS測定値とした。得られたVAS測定値の平均値を表1に示す。ここでは、VAS値が1.0以下である評価を×、1.0以上4.0以下の評価を△、4.0以上8.0以下の評価を○、8.0以上の評価を◎とした
【表1】
【0074】
表1の結果からすると、25℃における粘度が50mPa・s以上の薬液であれば、サイフォン現象が生じうる状態にあるときでも、薬液が一気に出ているとの感覚がほとんどないことが分かる。
【0075】
(2)次に、薬液の1日当たりの吐出量(g/day)を測定した。ここでは、吐出量が、0.5g/day以下または8.0g/day以上を×、0.5g/day以上1.0g/day以下または3.3g/day以上8.0g/day以下を○、1.0g/day以上3.3g/day以下を◎とした。すなわち、×であれば、薬液の吐出量が少なすぎるか、多すぎるかのいずれかであり、◎であれば、薬液の吐出量が適切であり、○は×と◎の間の評価である。特に、◎であれば、薬液を長期に亘って適切な量だけ貯水タンクに供給できるため、薬液による洗浄効果等を長期に亘って適切に維持することができることが本発明者によって確認されている。また、○であっても、実用には耐えうると本発明者は判断している。結果は、以下の通りである。
【表2】
【0076】
表2によれば、25℃における粘度が50mPa・s以上650mPa・s以下であることが好ましく、90mPa・s以上320mPa・s以下であることが特に好ましいことが分かる。
【0077】
以上の(1)(2)の結果を総合すると以下の通りである。
【表3】
【0078】
表3では、上記(1)(2)の評価における×、△、○、◎のうち、低い方の評価を総合評価とした。例えば、粘度が20mPa・sの場合、(1)の評価が△、(2)の評価が×であるため、総合評価は×とした。以上の結果から、25℃における粘度は、50mPa・s以上650mPa・s以下であることが好ましく、70mPa・s以上400mPa・s以下であることが好ましく、90mPa・s以上320mPa・s以下であることが特に好ましく、適度な量の薬液を供給しながら、サイフォン現象が生じたときには、薬液が一気に吐出することを抑制することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 貯水タンク
2 薬液容器
5 取付部材
51 受け部
6 チューブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25