(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024021851
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】発光モジュール及び面状光源
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240208BHJP
F21Y 105/00 20160101ALN20240208BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240208BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20240208BHJP
【FI】
F21S2/00 435
F21Y105:00
F21Y115:10
F21Y113:13
【審査請求】有
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022124984
(22)【出願日】2022-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100138863
【弁理士】
【氏名又は名称】言上 惠一
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(72)【発明者】
【氏名】若木 貴功
【テーマコード(参考)】
3K244
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA08
3K244BA11
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA16
3K244DA17
3K244DA22
3K244DA23
3K244DA25
3K244EA02
3K244EA13
3K244EA19
3K244EA23
3K244ED03
3K244ED09
3K244ED10
3K244ED27
3K244ED28
3K244GA02
3K244GA04
3K244GA05
3K244GA06
(57)【要約】
【課題】輝度むらの少ない発光モジュール及び面状光源の提供。
【解決手段】光源部と、前記光源部が発する光が入射され、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面とを有する導光部と、を備え、前記導光部は、前記上面の下方であって前記上面に対して前記下面よりも近くに位置する第1反射領域と、前記第1反射領域から前記下面側に延在する第2反射領域と、を含む面により規定される空隙部を含み、前記第1反射領域の表面粗さは、前記第2反射領域の表面粗さよりも小さい、発光モジュール。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
前記光源部が発する光が入射され、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面とを有する導光部と、を備え、
前記導光部は、前記上面の下方であって前記上面に対して前記下面よりも近くに位置する第1反射領域と、前記第1反射領域から前記下面側に延在する第2反射領域と、を含む面により規定される空隙部を含み、
前記第1反射領域の表面粗さは、前記第2反射領域の表面粗さよりも小さい、発光モジュール。
【請求項2】
前記第2反射領域は、前記上面側からの平面視において前記光源部側に位置する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1反射領域の表面粗さは、40nm以下である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第1反射領域の表面粗さは、5nm以下である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記第2反射領域の表面粗さは、80nm~2000nmである、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記第2反射領域の表面粗さは、115nm~300nmである、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記空隙部は、前記下面に開口している、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記空隙部の高さは、光源部から遠いほど高い、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記上面側からの平面視において、前記光源部と前記導光部の側面とを結ぶ任意の直線上に、少なくとも1つの前記空隙部が存在する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、前記光源部に対して回転対称に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項11】
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、前記光源部の周囲に円環状に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、略矩形状に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項13】
前記空隙部の上面視形状は、略円形である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項14】
前記空隙部の上面視形状は、略多角形である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項15】
前記空隙部の上面視における最大幅は、5μm~300μmである、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項16】
前記空隙部の高さ方向に垂直な断面の、幅に対する長さのアスペクト比は、1~100である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項17】
前記空隙部の高さ方向に垂直な断面の面積は、前記上面に近いほど小さい、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項18】
前記光源部は、透光性部材により覆われている、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項19】
前記光源部上に、光調整部材を有する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項20】
配線基板と、
前記配線基板上に配置された請求項1~19のいずれか1項に記載の発光モジュールと、
を含む、面状光源。
【請求項21】
さらに、前記配線基板と前記発光モジュールの間に、光反射部材を備える、請求項20に記載の面状光源。
【請求項22】
さらに、前記光反射部材上に酸化物層を有し、前記酸化物層上にシリコーン樹脂層を有し、前記シリコーン樹脂層上に前記発光モジュールを有する、請求項21に記載の面状光源。
【請求項23】
さらに、前記光反射部材と前記発光モジュールの間に、接着部材を有する、請求項21に記載の面状光源。
【請求項24】
前記接着部材は、光拡散剤を含む、請求項23に記載の面状光源。
【請求項25】
前記発光モジュールを複数有する、請求項20に記載の面状光源。
【請求項26】
前記複数の発光モジュールは、行列状に配置される、請求項25に記載の面状光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光モジュール及び面状光源に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と、導光板とを組み合わせた発光モジュールは、例えば液晶ディスプレイのバックライト等の面状光源に広く利用されている。(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、輝度むらを低減できる発光モジュール及び面状光源を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る発光モジュールは、
光源部と、
前記光源部が発する光が入射され、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面とを有する導光部と、を備え、
前記導光部は、前記上面の下方であって前記上面に対して前記下面よりも近くに位置する第1反射領域と、前記第1反射領域から前記下面側に延在する第2反射領域と、を含む空隙部を含み、
前記第1反射領域の表面粗さは、前記第2反射領域の表面粗さよりも小さい。
【0006】
本開示に係る面状光源は、配線基板と、前記配線基板上に配置された本開示の発光モジュールと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示の発光モジュール及び面状光源は、輝度むらを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態1に係る面状光源の概略平面図である。
【
図2】
図1の面状光源の一の発光区画の概略平面図である。
【
図3】
図2のIII-III線における概略断面図である。
【
図4】
図1の面状光源における光源部の概略断面図である。
【
図5】
図1の面状光源における空隙部を含む導光部の概略断面図である。
【
図6】実施形態2に係る面状光源の概略平面図である。
【
図7】実施形態3に係る面状光源の概略平面図である。
【
図8A】
図7の面状光源の空隙部の概略平面図である。
【
図8B】実施形態3の面状光源における空隙部の変形例の概略平面図である。
【
図9】実施形態4に係る面状光源の概略断面図である。
【
図10】実施形態5に係る面状光源の概略断面図である。
【
図11】実施形態6に係る面状光源の概略断面図である。
【
図12A】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図12B】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図12C】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図13A】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図13B】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図14A】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図14B】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図14C】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図14D】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図14E】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図15A】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図15B】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【
図15C】実施形態に係る面状光源の製造方法を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本開示に係る発明を実施するための実施形態を説明する。尚、以下に説明する発光モジュール及び面状光源は、本開示に係る発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本開示に係る発明を以下のものに限定しない。各図面中、同一の機能を有する部材には、同一符号を付している場合がある。要点の説明又は理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態に分けて示す場合があるが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせは可能である。後述の実施形態では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態ごとには逐次言及しないものとする。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張して示している場合もある。また、断面図として切断面のみを示す端面図を用いる場合もある。本明細書において、「上」とは、図におけるZ軸正方向を意味し、「下」とは、図におけるZ軸負方向を意味する。
【0010】
(実施形態1)
本開示に係る実施形態1の面状光源301を、
図1から
図5を参照して説明する。
図1は、面状光源301の概略平面図である。
図2は、面状光源301の1つの発光区画の概略平面図である。
図3は、面状光源301の1つの発光区画の概略断面図である。
図3に示す概略断面図は、面状光源301を、
図2のIII-III線に沿って切断した断面を示す。
図4は、光源部1の概略断面図である。
図5は、空隙部5を含む導光部2の一部を拡大した概略断面図である。
【0011】
(実施形態1)
本開示に係る実施形態1は、面状光源301に関する。
図3に示すように、面状光源301は、発光モジュール101と、配線基板201と、を含む。発光モジュール101は、配線基板201上に配置される。面状光源301は、発光モジュール101を複数有し得る。複数の発光モジュール101は、行列状に配置される。
【0012】
(発光モジュール)
発光モジュール101は、
図1から
図3に示すように、光源部1と、導光部2と、を含む。導光部2には、光源部1が発する光が入射される。導光部2は、上面21と、上面21の反対側に位置する下面22と、上面21と下面22との間に位置する側面23と、を有する。
図5に示すように、導光部2は、上面21の下方であって上面21に対して下面22よりも近くに位置する第1反射領域51と、第1反射領域51から下面22側に延在する第2反射領域52と、を含む面により規定される空隙部5を含む。第1反射領域51の表面粗さは、第2反射領域52の表面粗さよりも小さい。
【0013】
発光モジュール101は、さらに、透光性部材3(以下、第1透光性部材ともいう)と、第1光調整部材4と、を含み得る。
【0014】
発光モジュール101は、1つの導光部2と少なくとも1つの光源部1とにより構成される発光区画を含む。光源部1から導光部2に入射した光の多くが外側の側面23aまで達すると、側面23a付近の輝度が高くなる。その結果、発光区画において、光源部1が存在する中央部の輝度、及び側面23a付近の周縁部の輝度と比較して、中央部と周縁部の間に位置する中間部の輝度が低くなる傾向にある。導光部2に空隙部5を配置し、第2反射領域52の表面粗さを大きくすることにより、光源部1から導光部2に入射した光を、空隙部5の第2反射領域52で拡散させ、側面23aに達する前に上方に取り出すことができる。即ち、光源部1から導光部2に入射し、側面23aに達する光の量を低減することができる。これにより、発光区画の中間部における輝度が高くなり、周縁部の輝度が低くなることから、発光モジュール101の輝度むらを低減することができる。
【0015】
発光モジュール101は、第2反射領域52と、第2反射領域52の表面粗さよりも小さい第1反射領域51を含む空隙部5を設けることにより、発光区画の中間部における上方への光の取り出し効率を向上させて中間部と周縁部間の輝度むらを低減している。また、第1反射領域51の表面粗さが小さいことにより、導光部2の上方から入射する光を、より効率的に上方に反射することができる。例えば、面状光源301を液晶バックライトに用いた場合、発光モジュール101の上方に位置するプリズムシート等により反射して発光モジュール101側に戻ってくる光を、効率的に再度上方に反射することができる。即ち、光のリサイクル効率が向上し、ひいては、発光モジュール101の輝度が向上する。
【0016】
(導光部)
導光部2は、光源部1が発する光に対する透光性を有する部材である。光源部1のピーク波長に対する導光部2の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0017】
導光部2の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂、又は、ガラスなどを用いることができる。
【0018】
導光部2の厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。本明細書において、導光部2の厚さとは、上面21から下面22までのZ軸方向における最大距離とする。導光部2は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部2が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着部材を配置してもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよい。接着部材の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0019】
図3に示すように、導光部2は、上面21と、上面21の反対側に位置する下面22と、上面21と下面22との間に位置する側面23とを有する。
図1に示すように、側面23は、外側の側面23aと、内側の側面23bと、を含む。
【0020】
図1から
図3に示すように、導光部2は、側面23bにより規定される孔部24を有する。即ち、孔部24は、導光部2の上面21から下面22まで貫通する。孔部24内には、光源部1が配置される。実施形態1において、孔部24は、上面21側からの平面視(以下、上面視という)において、円形である。孔部24の平面視における形状を円形とすることにより、側面23bに入射される光が偏るのを減らすことができ、輝度むらを低減することができる。
【0021】
図3に示すように、側面23aは、下面22に対して鋭角に傾斜する傾斜面、即ちx軸方向において導光部2の外側に行くほど下面22に近づくよう傾斜する傾斜面を含む。傾斜面は、側面23aの一部であってもよいし、全部であってもよい。例えば、側面23aは、下面22側において側面23aの一部から連続して延びる延伸部28を含んでいる。尚、側面23aは、上記の態様に限定されず、下面22に対して鈍角に傾斜する傾斜面を含んでいてもよいし、上面21及び下面22に対して垂直な面を含んでいてもよい。
【0022】
図2、
図3及び
図5に示すように、導光部2は、上面21の下方であって上面21に対して下面22よりも近くに位置する第1反射領域51と、第1反射領域51から下面22側に延在する第2反射領域52と、を含む面により規定される空隙部5を含む。第1反射領域51の表面粗さは、第2反射領域52の表面粗さよりも小さい。空隙部5は、第1反射領域51と、第1反射領域51から下面22側に延在する側面と、により規定される。側面のすべてが第2反射領域52であってもよく、側面の一部のみが第2反射領域52であってもよい。
【0023】
第2反射領域52は、上面視において、光源部1側に位置することが好ましい。第2反射領域52を、上面視において、光源部1側に配置することにより、光源部1からの光をより効率的に散乱させることができる。
【0024】
第1反射領域51の表面粗さは、好ましくは40nm以下、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは5nm以下であり得る。第1反射領域51の表面粗さをより小さくすることにより、鏡面反射率を高めることができ、光をより効率的に上方に反射することが可能になる。第1反射領域51の表面粗さの下限は、鏡面反射可能な実質的に0nmであることが好ましく、例えば0.1nmであり得る。
【0025】
第2反射領域52の表面粗さは、好ましくは80nm以上2000nm以下、より好ましくは100nm以上1000nm以下、さらに好ましくは115nm以上300nm以下であり得る。第2反射領域52の表面粗さを上記の範囲内とすることにより、より効率的に光を散乱させることができる。
【0026】
第2反射領域52の表面粗さは、好ましくは光源部1が発する光のピーク波長の1/4以上の表面粗さを有する。第2反射領域52の表面粗さを、光源部1が発する光のピーク波長の1/4以上の表面粗さとすることにより、より効率的に光を散乱させることができる。
【0027】
上記表面粗さは、ISO25178で規定される表面粗さ(Sa)とする。表面粗さ(Sa)は、白色干渉計を用いて測定することができる。具体的には、50倍レンズを用いて、φ50μm以上500μmのエリアを測定して得たデータからSaを算出する。かかる測定方法によれば、第1反射領域51及び第2反射領域52の形状に合わせて、測定エリアを限定して測定することができる。尚、表面粗さ(Sa)を算出する際は、傷等を含まない領域のデータを用いる。
【0028】
実施形態1の導光部2において、空隙部5は、下面22に開口している。下面22に開口した空隙部5とすることにより、空隙部5の形成が容易になる。尚、空隙部5は、下面22に開口した形態に限定されず、その少なくとも一部が下面22に対して平行な方向において光源部1と重なり、上面21から離隔した位置に形成されていればよい。例えば、空隙部5は、導光部2の内部に形成、即ち上面21と下面22とのいずれからも離隔した位置に形成されていてもよい。尚、空隙部の上下方向(Z軸方向)における最大距離は、導光部の厚さの0.1倍以上である。
【0029】
実施形態1の導光部2において、空隙部5は、光源部1から近い順に空隙部5a、5b、5c及び5dを含む。空隙部5の高さは、空隙部5aが最も低く、空隙部5b、空隙部5cの順に高くなり、空隙部5dが最も高い。言い換えると、空隙部5の高さは、光源部から遠いほど高くなる。空隙部5の高さとは、空隙部5の下端から第1反射領域51までの高さをいう。空隙部5が下面22に開口している場合、空隙部5の下端は下面22と同一面とする。
図5に示すように、空隙部5の高さを光源部から遠いほど高くすることにより、導光部2に入射した光を、空隙部5a~5dにおいて段階的に散乱させることができる。これにより、発光モジュール101の上面21から出射する光が側面23a側に偏るのを低減することが容易になり、発光モジュール101の輝度むらをより低減することができる。
【0030】
実施形態1の導光部2において、空隙部5は、上面視において、光源部1に対して回転対称に配置される。より具体的には、空隙部5は、上面視において、光源部1の周囲に円環状に配置される。空隙部5を、上面視において光源部1に対して回転対称に、特に円環状に配置することにより、発光モジュール101の輝度むらをより低減することができる。
【0031】
空隙部5の上面視形状は、略円形であり得る。略円形とは、正円に限定されず、非正円、例えば楕円等も含み得る。空隙部5の上面視形状を略円形とすることにより、応力が集中する角部が存在しないことから、空隙部5が変形しにくく、信頼性が高くなる。
【0032】
尚、空隙部5の上面視形状は、略円形に限定されず、他の形状、例えば三角形、四角形、五角形、六角形等の略多角形であってもよい。空隙部5の断面形状を略多角形とすることにより、光源部1に対して平面としての第2反射領域52を向けることができ、光源部1からの光の散乱効率を高めることができる。
【0033】
空隙部5の上面視における最大幅は、好ましくは5μm以上300μm以下、より好ましくは10μm以上200μm以下、例えば20μm以上150μm以下、又は30μm以上100μm以下であり得る。空隙部5の上面視における最大幅を、5μm以上とすることにより、1つの空隙部5あたりの光の反射量が大きくなる。また、空隙部5の上面視における最大幅を、300μm以下とすることにより、空隙部5の配置の自由度が向上する。
【0034】
空隙部5の高さ方向に垂直な断面の面積は、好ましくは上面21に近いほど小さい。言い換えると、空隙部5は、上面21に近いほど細くなる形状を有する。空隙部5の形状を上面21に近いほど細くなる形状とすることにより、空隙部5の形成が容易になる。例えば、空隙部5を有する導光部2を、インプリント法により形成する場合、空隙部5を上面21に近いほど細くすることにより、導光部2を金型から取り出しやすくなり、成形性が向上する。また、空隙部5を上面21に近いほど細くすることにより、第2反射領域52が上面21側に斜めに向いた形状となることから、第2反射領域52により散乱された光が上面21から出射しやすくなる。
【0035】
導光部2は、さらに、上面21に開口する凹部を含んでいてもよい。導光部2に、上面21に開口する凹部を設けることにより、光源部1からの光が上記凹部の壁面により拡散され、導光部2の外部に取り出される。従って、上記凹部を発光モジュールの輝度の低い部分に設けることにより、輝度むらを低減することができる。また、上記凹部は、発光モジュールの輝度の低い部分において、下面22に対して平行な方向に空隙部5と重なる位置に設けるのが好ましく、輝度むらをより低減することができる。さらに、上記凹部は、導光部2の上方から入射する光を空隙部5がより効率よく上方に反射できるように、上面視において空隙部5と重さならない位置に設けるのが好ましい。上記凹部の上面視形状は、特に限定されず、例えば、V字形状、L字形状、略円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の略多角形であり得る。
【0036】
(光源部)
実施形態1の発光モジュール101において、光源部1は、孔部24内に配置される。尚、図示する例では、孔部24内に1つの光源部が配置されていている。光源部1は、これに限定されず、例えば、孔部24内に複数の光源部が配置されていてもよい。尚、光源部1は、4つの側面のそれぞれが導光部2の各角に向くように配置されている。光源部1は、これに限定されず、例えば、側面のそれぞれが導光部2の側面23aと平行になるように配置されてもよい。
【0037】
図4に示すように、光源部1は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体積層体を含む。半導体積層体は、n型半導体層およびp型半導体層と、これらに挟まれた発光層とを含む。発光層は、ダブルヘテロ接合または単一量子井戸(SQW)等の構造を有していてもよいし、多重量子井戸(MQW)のように複数の井戸層を含む構造を有していてもよい。半導体積層体は、可視光または紫外光を発光可能に構成されている。このような発光層を含む半導体積層体は、例えばIn
xAl
yGa
1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。
【0038】
半導体積層体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造を有していてもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造を有していてもよい。半導体積層体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。尚、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光層の間の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば半導体積層体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。各発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0039】
図4に示すように、光源部1は、さらに第2透光性部材12(以下、光源透光性部材ともいう)を含み得る。光源透光性部材12は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材12は、発光素子11を保護するとともに、光源透光性部材12に添加される粒子に応じて、波長変換や光拡散等の機能を備える。
【0040】
例えば、光源透光性部材12は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)3Si6N11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)2Si5N8:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si1-xAlx)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)3 ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2)等を用いることができる。光源透光性部材12に含む蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0041】
また、上述した蛍光体を含む波長変換シートを、発光モジュール101の上方に配置してもよい。この場合もまた、波長変換シートにて波長変換及び反射され、発光モジュール101側に戻ってくる光を、第1反射領域51によって再度上方に反射することができる。波長変換シートは、光源部1からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発し、白色光を出射する発光モジュール101とすることができる。例えば、青色の発光が可能な光源部1と、黄色の発光が可能な蛍光体を含む波長変換シートと、を組み合わせて白色光を得ることができる。また、青色の発光が可能な光源部1と、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含む波長変換シートとを組み合わせてもよい。また、青色の発光が可能な光源部1と、複数の波長変換シートとを組み合わせてもよい。複数の波長変換シートとしては、例えば、赤色の発光が可能な蛍光体を含む波長変換シートと、緑色の発光が可能な蛍光体を含む波長変換シートと、を選択することができる。また、青色の発光が可能な発光素子11と赤色の発光が可能な蛍光体を含む光源透光性部材12とを有する光源部1と、緑色の発光が可能な蛍光体を含む波長変換シートと、を組み合わせてもよい。
【0042】
波長変換シートに用いられる黄色の蛍光体としては、例えば、上述したイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる緑色の蛍光体としては、発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したβサイアロン系蛍光体又は量子ドットを用いるのが好ましい。また、波長変換シートに用いられる赤色の蛍光体としては、緑色の蛍光体同様に発光ピーク波長の半値幅の狭い、例えば、上述したKSF系蛍光体、KSAF系蛍光体又は量子ドットを用いるのが好ましい。
【0043】
図4に示すように、光源部1は、さらに第2光調整部材13を含み得る。第2光調整部材13は、光源部1の上面に配置される。第2光調整部材13は、発光素子11の上面を覆っている。第2光調整部材13は、光源透光性部材12の上面に配置され、光源透光性部材12の上面から出射する光の量や出射方向を制御する。第2光調整部材13は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材12の上面から出射した光の一部は第2光調整部材13により反射し、他の一部は第2光調整部材13を透過する。発光素子11のピーク波長に対する第2光調整部材13の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。これにより、光源部1の直上での輝度を低くし、発光モジュール101の輝度むらを低減する。
【0044】
第2光調整部材13は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光散乱材によって構成することができる。透光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光散乱材としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子等を用いることができる。また、第2光調整部材13は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0045】
光源部1は、さらに被覆部材14を含み得る。被覆部材14は、発光素子11の下面に配置される。被覆部材14は、光源部1の電極15の下面が被覆部材14から露出するように配置される。被覆部材14は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材12の下面にも配置される。
【0046】
被覆部材14は、光源部1が発する光に対する反射性を有し得る。被覆部材14は、例えば、光散乱材を含む樹脂部材である。被覆部材14の光散乱材として例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材14の樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0047】
光源部1は、図示する例に限定されない。例えば、光源部1は被覆部材14を含んでいなくてもよい。例えば、発光素子11の下面及び光源透光性部材12の下面によって光源部1の下面が構成されていてもよい。他の形態としては、光源部1は第2光調整部材13を含まず、例えば、光源透光性部材12の上面によって光源部1の上面が構成されていてもよい。また、他の形態としては、光源部1は発光素子11の単体のみであってもよい。また、他の形態としては、光源部1は、被覆部材14及び光源透光性部材12を含まず、例えば、発光素子11の上面に第2光調整部材13が配置されたものであってもよい。また、他の形態としては、光源部1は、光源透光性部材12を含まず、例えば、発光素子11の上面に第2光調整部材13が配置され、発光素子11の下面に被覆部材14が配置されたものであってもよい。
【0048】
(第1透光性部材)
第1透光性部材3は、光源部1が発する光に対する透光性を有する。光源部1のピーク波長に対する第1透光性部材3の透過率は、例えば、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。第1透光性部材3の材料として、例えば樹脂を用いることができる。例えば、第1透光性部材3の材料として導光部2の材料と同じ樹脂、又は導光部2の材料との屈折率の差が小さい樹脂を用いることができる。
【0049】
第1透光性部材3は、光源部1を覆うように、孔部24に配置される。言い換えると、第1透光性部材3は、孔部24内において導光部2及び光源部1と接するように配置される。このように配置することにより、光源部1からの光を導光部2に導光させやすくなる。
【0050】
第1透光性部材3は、上下方向(Z軸方向)において、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、第1透光性部材3は、蛍光体や光散乱材を含んでいてもよい。第1透光性部材3が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱材を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、第1透光性部材3が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。
【0051】
(第1光調整部材)
第1光調整部材4は、第1透光性部材3の上に配置される。尚、第1光調整部材4は、第1透光性部材3の上に、第1透光性部材3と接して配置されてもよいし、接着部材を介して配置されてもよい。
図1から
図3に示すように、第1光調整部材4は、光源部1の上方に配置される。言い換えると、第1光調整部材4は、上面視において光源部1と重なるように配置される。第1光調整部材4は、光源部1が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源部1のピーク波長に対する第1光調整部材4の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0052】
第1光調整部材4は、その上面と下面とを貫通する貫通孔を設け得る。貫通孔の大きさや個数、位置等を適宜変更することにより、第1光調整部材4の直上における輝度を容易に調整することができる。
【0053】
上面視における第1光調整部材4の形状は、特に限定されず、例えば、略円形、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の略多角形とすることができる。実施形態1の第1光調整部材4は、平面視における形状が略円形であり、その外縁に沿って複数の空隙部5が配列されている。これにより、平面視において、第1光調整部材4と各空隙部4との距離が等しくなり、発光モジュール101の輝度むらをより低減することができる。
【0054】
第1光調整部材4は、透光性樹脂と、透光性樹脂中に含まれる光散乱材によって構成することができる。また他には、第1光調整部材4は、複数の空隙が設けられた透光性樹脂によって構成してもよいし、複数の空隙が設けられた透光性樹脂中にさらに光散乱材を含有させて構成してもよい。透光性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光散乱材としては、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子等を用いることができる。また、第1光調整部材4は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0055】
第1光調整部材4の上面は、導光部2の上面21とともに発光モジュール101の発光面として機能する。第1光調整部材4は、光源部1から出射された上方へ向かう光の一部を反射させ、他の一部を透過させる。これにより、発光モジュール101の発光面において、光源部1の直上及び周辺の領域の輝度と、他の領域の輝度との差を小さくすることができる。これにより、発光モジュール101の発光面における輝度むらを低減することができる。光源部1のピーク波長に対する第1光調整部材4の透過率は、光源部1のピーク波長に対する第2光調整部材13の透過率よりも高いことが好ましい。このようにすることで、第1光調整部材4が設けられた領域と、その周辺領域の輝度むらを低減することができる。
【0056】
(配線基板)
図3に示すように、配線基板201は、絶縁基材60と、絶縁基材60の上面及び下面の少なくとも一方の面に配置された配線層61と、を有する。
【0057】
絶縁基材60は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。面状光源301の薄型化のため、絶縁基材60はフレキシブル基板であることが好ましい。絶縁基材60は、上下方向(Z軸方向)において単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。例えば、絶縁基材60は、単層のフレキシブル基板で構成されていてもよく、複数のリジッド基板の積層体で構成されていてもよい。絶縁基材60の材料として、例えば、ポリイミドなどの樹脂を用いることができる。
【0058】
配線層61は、金属膜であり得、例えば銅膜である。
【0059】
(中間部材)
面状光源301において、配線基板201上に発光モジュール101が配置される。面状光源301は、配線基板201と発光モジュール101との間にさらに中間部材を有し得る。
【0060】
中間部材としては、接着部材、光反射部材、酸化物層等が挙げられる。
【0061】
面状光源301は、中間部材として、絶縁基材60上に配置された第1接着部材73と、第1接着部材73上に配置された光反射部材72と、光反射部材72上に配置された第2接着部材71と、を有し得る。
【0062】
第1接着部材73は、絶縁基材60と光反射部材72との間に配置され、絶縁基材60と光反射部材72とを接着している。
【0063】
第1接着部材73は、例えば、光散乱材を含む樹脂層である。光散乱材として、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。第1接着部材73の樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0064】
光反射部材72は、導光部2及び光源部1の下方に配置されている。光反射部材72は、光源部1が発する光に対する反射性を有する。光反射部材72として、例えば、複数の空隙が設けられた樹脂、光散乱材を含む樹脂、又は複数の空隙が設けられ、光散乱材を含む樹脂を用いることができる。光反射部材72に用いられる樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。光散乱材として、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。面状光源301が光反射部材72を含むことにより、面状光源の発光面から取り出される光の輝度を向上させることができる。
【0065】
第2接着部材71は、光反射部材72と導光部2の間に配置され、光反射部材72と導光部2とを接着している。また、光源部1は、第2接着部材71上に配置されている。第2接着部材71は、光源部1が発する光に対する透光性を有する。第2接着部材71の材料として、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又は環状ポリオレフィン樹脂などを用いることができる。第2接着部材71は、光散乱材を含むことができ、面状光源の発光面から取り出される光の輝度を向上させることができる。
【0066】
尚、光源部1は、第2接着部材71上に配置される形態に限定されず、例えば第1接着部材73上に配置されてもよい。例えば、第2接着部材71と光反射部材72とを貫通する貫通孔が設けられ、光源部1は、上記貫通孔から露出する第1接着部材73上に配置される。このような構成とすることにより、発光モジュールを薄型化することができ、ひいては面状光源を薄型化することができる。
【0067】
面状光源301は、導電部材63をさらに有し得る。導電部材63は、接続部63aと、配線部63bと、を有する。接続部63aは、第2接着部材71、光反射部材72、第1接着部材73及び絶縁基材60を、上下方向(Z軸方向)に貫通している。配線部63bは、絶縁基材60の下面に配置される。配線部63bは、接続部63aと配線層61とを接続する。
【0068】
光源部1の正負の一対の電極15に対応して、一対の導電部材63が互いに離れて配置されている。一方の導電部材63の接続部63aは、光源部1の下方において正側の電極15と接続され、他方の導電部材63の接続部63aは、光源部1の下方において負側の電極15と接続されている。光源部1の電極15は、導電部材63及び配線層61と電気的に接続されている。
【0069】
導電部材63は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材63の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0070】
面状光源301は、導電部材63が短絡等から保護するために、絶縁層62をさらに有し得る。絶縁層62は、導電部材63の下面を覆って保護している。絶縁層62の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂を用いることができる。
督促
【0071】
実施形態1の面状光源301及び発光モジュール101は、以下のような種々の変形が可能である。
【0072】
(変形例1)
図6は、変形例1の面状光源302の概略平面図である。
図6に示すように、変形例1の面状光源302の発光モジュールにおいて、空隙部5は、上面側からの平面視において、光源部1の周囲に略矩形状に配置される。言い換えると、空隙部5は、上面側からの平面視において、光源部1を取り囲む略矩形を描くように配置される。上記略矩形状の各角部は、直角である必要はなく、例えば図示するように、丸みを有する形状であってもよい。
【0073】
変形例1の面状光源302の発光モジュールにおいては、空隙部5が、上面視において、光源部1の周囲に略矩形状に配置されることから、導光部2の角部付近まで空隙部5が存在できる。これにより、導光部2の角部における輝度むらを低減することができる。
【0074】
(変形例2)
図7は、変形例2の面状光源303の概略平面図である。
図7に示すように、変形例2の面状光源303の発光モジュールにおいて、空隙部5の上面視形状は、帯状である。空隙部5は、上面側からの平面視において、光源部1の周囲に略矩形状に配置される。上記帯状とは、細長い形状を意味する。上記帯状は、直線状に限定されず、曲線部又は屈折部を含む形状であってもよい。
【0075】
空隙部5の上面視形状を帯状とすることにより、第2反射領域52の面積を大きくすることができる。これにより、第2反射領域52での散乱光が多くなり、発光区画の中間部における輝度を高めることが容易になる。
【0076】
空隙部5の高さ方向に垂直な断面の、幅に対する長さのアスペクト比は、好ましくは1以上100以下、より好ましくは1以上50以下であり得る。上記断面の長さとは、該断面において最も離れた縁間の直線の長さを意味する。上記断面の幅とは、該断面において最も離れた縁間の直線を二等分する垂線が交わる部分の長さを意味する。例えば、
図8Aにおいて、空隙部5の高さ方向に垂直な断面の長さは、該断面において最も離れた縁間の直線p1-p2の長さl1である。空隙部5の高さ方向に垂直な断面の幅は、該断面において直線p1-p2を二等分する垂線が交わる部分の長さw1である。上記アスペクト比は、l1/w1である。また、
図8Bにおいて、空隙部5の高さ方向に垂直な断面の長さは、最も離れた縁間の直線p3-p4の長さl2である。空隙部5の高さ方向に垂直な断面の幅は、該断面において直線p3-p4を二等分する垂線が交わる部分の長さw2である。上記アスペクト比は、l2/w2である。
【0077】
空隙部5の高さ方向に垂直な断面の幅に対する長さのアスペクト比を1以上とすることにより、空隙部5の第2反射領域52の面積を大きくすることができる。これにより、第2反射領域52での散乱光が多くなり、発光区画の中間部における輝度を高めることが容易になる。空隙部5の高さ方向に垂直な断面の幅に対する長さのアスペクト比を100以下とすることにより、断面の幅が大きくなることから、空隙部5の第1反射領域51の面積を大きくすることができる。これにより、上方からの光のリサイクル効率が向上し、発光モジュールの輝度が向上する。
【0078】
空隙部5は、上面側からの平面視において、光源部1と導光部2の側面23aとを結ぶ任意の直線上に、少なくとも1つ存在し得る。
【0079】
上面側からの平面視において、光源部1と導光部2の側面23aとを結ぶ任意の直線上に、少なくとも1つの空隙部5を存在させることにより、導光部2の周縁部に到達する光の量を低減させることが容易になる。すなわち、発光区画の周縁部の輝度を低くすることができ、輝度むらの低減が容易になる。
【0080】
(変形例3)
図9は、変形例3の面状光源304の概略断面図である。
図9に示すように、変形例3の面状光源304の発光モジュールにおいて、導光部2は、孔部24を有さず、導光部2の下面22側に開口する凹部26を有する点で、面状光源301の発光モジュールとは異なる。光源部1は、凹部26内に配置され、光源部1の上面16は、凹部の底面27と接している。
【0081】
(変形例4)
図10は、変形例4の面状光源305の概略断面図である。
図10に示すように、変形例4の面状光源305の発光モジュールにおいて、側面23aは、上面21及び下面22に対して垂直である。
【0082】
(変形例5)
図11は、変形例5の面状光源306の概略断面図である。
図11に示すように、変形例5の面状光源306において、配線基板201と、発光モジュール101との間に、中間部材として、絶縁基材60上に配置された接着部材79と、接着部材79上に配置された光反射部材78と、光反射部材78上に配置された酸化物層77と、酸化物層77上に配置されたシリコーン樹脂層76と、を有する。
【0083】
接着部材79は、例えば、光散乱材を含む樹脂層である。光散乱材として、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。接着部材79の樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0084】
光反射部材78は、導光部2及び光源部1の下方に配置されている。光反射部材78は、光源部1が発する光に対する反射性を有する。光反射部材78として、例えば、複数の空隙が設けられた樹脂、光散乱材を含む樹脂、又は複数の空隙が設けられ、光散乱材を含む樹脂を用いることができる。
【0085】
光反射部材78に用いられる樹脂として、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0086】
上記光散乱材として、例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。面状光源306が光反射部材78を含むことにより、面状光源306の発光面から取り出される光の輝度を向上させることができる。
【0087】
酸化物層77は、光反射部材78の上面に配置されている。酸化物層77は、光反射部材78とシリコーン樹脂層76の間に配置され、光反射部材78とシリコーン樹脂層76とを接着している。
【0088】
酸化物層77として、例えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムが用いられる。
【0089】
酸化物層77の厚さは、例えば、100Å以上、好ましくは120Å以上であり得る。酸化物層77を80Å以上の厚さとすることにより、光反射部材78とシリコーン樹脂層76との密着性が向上する。酸化物層77の厚さの上限は、特に限定されないが、例えば1000Å以下、好ましくは500Å以下であり得る。
【0090】
シリコーン樹脂層76は、酸化物層77と導光部2の間に配置され、光反射部材78と導光部2とを接着している。
【0091】
(製造方法1)
次に、
図12Aから
図14Eを参照して、面状光源305の製造方法の一例について説明する。
【0092】
図12Aに示す導光板110を購入等により準備する。導光板110は、上面121と、上面121の反対側に位置する下面122と、を含む。
【0093】
図12Bに示すように、導光板110に空隙部5を形成する。空隙部5は、下面122側に開口された有底の穴として形成される。空隙部5は、例えば、ドリル加工、又はレーザー加工等により形成される。また、空隙部5は、導光板110と同時に形成されてもよい。例えば、空隙部5を有する導光板110を射出成形により形成してよい。尚、各工程の途中の状態の部材を購入により準備してもよい。例えば、
図12Bに示す空隙部5が形成された導光板110を購入により準備してもよい。
【0094】
図12Cに示すように、導光板110に孔部24及び溝部25を形成する。孔部24は、例えば、ドリル加工、パンチ加工、又はレーザー加工等により形成することができる。溝部25は、上面121側と下面122側とに開口された溝として形成される。即ち、溝部25は、導光板110を上面121から下面122まで貫通する。溝部25は、例えば、切削加工、又はレーザー加工により形成される。
低減
【0095】
図13Aに示す積層部材210を購入等により準備する。積層部材210は、配線基板201と、配線基板201上に配置された第1接着部材73と、第1接着部材73上に配置された光反射部材72と、光反射部材72上に配置された第2接着部材71と、を備える。積層部材210を準備する工程は、配線基板201を購入等により準備した後に、配線基板201上と第1接着部材73を配置する工程と、第1接着部材73上に光反射部材72を配置する工程と、光反射部材72上に第2接着部材71を配置する工程と、を含んでいてもよい。尚、各工程の途中の状態の部材を購入により準備してもよい。積層部材210は、配線基板201の下面を覆う絶縁層をさらに備えていてもよい。
【0096】
図13Bに示すように、第2接着部材71、光反射部材72、第1接着部材73、及び配線基板201を貫通する貫通孔211を積層部材210に形成する。貫通孔211は、例えば、パンチ加工、ドリル加工、又はレーザー加工等によって形成される。平面視における貫通孔211の形状は、円形状である。平面視における貫通孔211の形状は、円形状以外にも、楕円形状または多角形形状であってもよい。貫通孔211は、後に配置する光源部1の正負一対の電極のうち、一方の電極(例えば正電極)に1つの貫通孔211が対向し、他方の電極(例えば負電極)に他の1つの貫通孔211が対向するように配置される。平面視において、1つの貫通孔211は、1つの電極の少なくとも一部と重なるように配置される。
【0097】
図14Aに示すように、貫通孔211を形成した積層部材210上に導光部2を配置する。導光部2の下面22が、積層部材210の第2接着部材71に接着される。積層部材210に形成された貫通孔211は、導光部2に形成された孔部24に重なるように配置される。即ち、平面視において、孔部24と、2つの貫通孔211と、が重なる。
【0098】
図14Bに示すように、孔部24内に光源部1を配置する。例えば、光源部1の下面である被覆部材14の下面と第2接着部材71の上面とを接着させてもよい。光源部1は、上面視において光源部1の電極15と、積層部材210に形成された貫通孔211と、が重なるように配置される。
【0099】
図14Cに示すように、貫通孔211内に接続部63aを、配線基板201の下面に配線部63bを形成する。貫通孔211内及び配線基板201の下面に、例えば導電ペーストを配置した後、硬化させることで、光源部1の電極15と接続された接続部63a、及び配線基板201の配線層61と接続された配線部63bを形成できる。
【0100】
図14Dに示すように、配線部63bの下面を覆う絶縁層62を形成する。絶縁層62は、例えば、印刷、ポッティング、スプレー、インクジェット、又は樹脂シートの貼り合わせ等の方法により形成することができる。
【0101】
図14Eに示すように、孔部24において光源部1を覆う第1透光性部材3を形成する。第1透光性部材3は、光源部1の側面及び上面を覆うように形成される。例えば、液状の透光性樹脂を孔部24内に供給した後、透光性樹脂を加熱して硬化させることで、第1透光性部材3を形成することができる。
【0102】
次いで、第1透光性部材3を覆う第1光調整部材4を形成することにより、
図10に示す面状光源305を製造することができる。第1光調整部材4は、例えば、印刷、ポッティング、スプレー、インクジェット、又は樹脂シートの貼り合わせ等の方法により形成される。
【0103】
(製造方法2)
別法として、
図15Aから
図15Cを参照して、面状光源306の製造方法の一例について説明する。
【0104】
図15Aに示すように、
図12Aから
図12Cで説明した方法と同様にして準備した導光部2の下面22に、シリコーン樹脂層76を配置して、積層部材220を準備する。
【0105】
図15Bに示す積層部材230を準備する。積層部材230は、配線基板201と、配線基板201上に配置された接着部材79と、接着部材79上に配置された光反射部材78と、光反射部材78上に配置された酸化物層77と、を備える。積層部材230は、酸化物層77、光反射部材78、接着部材79、及び配線基板201を貫通する貫通孔212を備える。積層部材230を準備する工程は、配線基板201を購入等により準備した後に、配線基板201上と接着部材79を配置する工程と、接着部材79上に光反射部材78を配置する工程と、光反射部材78上に酸化物層77を配置する工程と、貫通孔212を形成する工程、を含んでいてもよい。
【0106】
光反射部材78上に酸化物層77を配置する工程は、例えば、スパッタリング法や蒸着法等の公知の方法を用いて行うことができる。
【0107】
図15Cに示すように、積層部材220と、積層部材230とを、積層部材220のシリコーン樹脂層76と、積層部材230の酸化物層77とが接するように接合する。接合は、シリコーン樹脂層76の表面と、酸化物層77の表面とに、大気圧プラズマを照射して、次いで、積層部材220と、積層部材230とを、シリコーン樹脂層76と、酸化物層77とが接するように貼り合わせ、次いで、加圧することにより行うことができる。
【0108】
このように、シリコーン樹脂層76と、酸化物層77とを接合することにより、密着性が向上する。
【0109】
次いで、
図14Bから
図14Eと同様にして、面状光源306を製造することができる。
【0110】
上記に示した面状光源の製造方法は一例であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の改変が可能である。
【0111】
本開示は、以下の態様を含む。
[項1]
光源部と、
前記光源部が発する光が入射され、上面と、前記上面の反対側に位置する下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面とを有する導光部と、を備え、
前記導光部は、前記上面の下方であって前記上面に対して前記下面よりも近くに位置する第1反射領域と、前記第1反射領域から前記下面側に延在する第2反射領域と、を含む面により規定される空隙部を含み、
前記第1反射領域の表面粗さは、前記第2反射領域の表面粗さよりも小さい、発光モジュール。
[項2]
前記第2反射領域は、前記上面側からの平面視において前記光源部側に位置する、項1に記載の発光モジュール。
[項3]
前記第1反射領域の表面粗さは、40nm以下である、項1又は2に記載の発光モジュール。
[項4]
前記第1反射領域の表面粗さは、5nm以下である、項1~3のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項5]
前記第2反射領域の表面粗さは、80nm~2000nmである、項1~4のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項6]
前記第2反射領域の表面粗さは、115nm~300nmである、項1~5のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項7]
前記空隙部は、前記下面に開口している、項1~6のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項8]
前記空隙部の高さは、光源部から遠いほど高い、項1~7のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項9]
前記上面側からの平面視において、前記光源部と前記導光部の側面とを結ぶ任意の直線上に、少なくとも1つの前記空隙部が存在する、項1~7のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項10]
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、前記光源部に対して回転対称に配置される、項1~8のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項11]
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、前記光源部の周囲に円環状に配置される、項1~9のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項12]
前記上面側からの平面視において、前記空隙部は、略矩形状に配置される、項1~9のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項13]
前記空隙部の上面視形状は、略円形である、項1~12のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項14]
前記空隙部の上面視形状は、略多角形である、項1~12のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項15]
前記空隙部の上面視における最大幅は、5μm~300μmである、項1~14のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項16]
前記空隙部の高さ方向に垂直な断面の、幅に対する長さのアスペクト比は、1~100である、項1~15のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項17]
前記空隙部の高さ方向に垂直な断面の面積は、前記上面に近いほど小さい、項1~16のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項18]
前記光源部は、第1透光性部材により覆われている、項1~17のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項19]
前記光源部上に、光調整部材を有する、項1~18のいずれか1項に記載の発光モジュール。
[項20]
配線基板と、
前記配線基板上に配置された項1~19のいずれか1項に記載の発光モジュールと、
を含む、面状光源。
[項21]
さらに、前記配線基板と前記発光モジュールの間に、光反射部材を備える、項20に記載の面状光源。
[項22]
さらに、前記光反射部材上に酸化物層を有し、前記酸化物層上にシリコーン樹脂層を有し、前記シリコーン樹脂層上に前記発光モジュールを有する、項21に記載の面状光源。
[項23]
さらに、前記光反射部材と前記発光モジュールの間に、接着部材を有する、項21に記載の面状光源。
[項24]
前記接着部材は、光拡散剤を含む、項23に記載の面状光源。
[項25]
前記発光モジュールを複数有する、項20~24のいずれか1項に記載の面状光源。
[項26]
前記複数の発光モジュールは、行列状に配置される、項25に記載の面状光源。
【符号の説明】
【0112】
101…発光モジュール、201…配線基板、
301,302,303,304,305,306…面状光源、
1…光源部、2…導光部、3…透光性部材(第1透光性部材)、4…第1光調整部材、
5…空隙部、5a,5b,5c,5d…空隙部、
11…発光素子、12…第2透光性部材(光源透光性部材)、13…第2光調整部材、
14…被覆部材、15…電極、16…光源部の上面、
21…導光部の上面、22…導光部の下面、23…導光部の側面、
23a,23b…導光部の側面、24…孔部、25…溝部、
26…凹部、27…凹部の底面、28…延伸部、
51…第1反射領域、52…第2反射領域、
60…絶縁基材、61…配線層、62…絶縁層、
63…導電部材、63a…接続部、63b…配線部、
71…第2接着部材、72…光反射部材、73…第1接着部材、
76…シリコーン樹脂層、77…酸化物層、78…光反射部材、79…接着部材、
110…導光板、111…導光板の上面、112…導光板の下面、
210…積層部材、211…貫通孔、212…貫通孔、220…積層部材、
230…積層部材