(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024022619
(43)【公開日】2024-02-16
(54)【発明の名称】発光モジュール及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/62 20100101AFI20240208BHJP
H01L 25/07 20060101ALI20240208BHJP
【FI】
H01L33/62
H01L25/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023200896
(22)【出願日】2023-11-28
(62)【分割の表示】P 2021104304の分割
【原出願日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】山岡 賢介
(72)【発明者】
【氏名】三賀 大輔
(57)【要約】
【課題】生産性が高い発光モジュール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】発光モジュール1の製造方法は、中間体20を準備する工程を備える。中間体20は、金属層14を有する配線基板10と、金属層14に接する第1導電部材21及び第2導電部材22と、を備える。発光モジュール1の製造方法は、中間体20上に、少なくとも一部が第1導電部材21と第2導電部材22との間に配置されるレジスト層30を配置する工程と、下面41に配置された第1電極46及び第2電極47を含む発光素子40を、レジスト層30上に配置する工程と、金属層14上に、第1導電部材21及び第1電極46に接する第1接合部材51を形成すると共に、第1導電部材21から離隔し、第2導電部材22及び第2電極47に接する第2接合部材52を形成する工程と、レジスト層30を除去する工程と、を備える。
【選択図】
図12A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面及び前記上面に配置された金属層を有する配線基板と、前記金属層上に配置され前記金属層に接する第1導電部材と、前記金属層上に配置され前記第1導電部材から離隔し前記金属層に接する第2導電部材と、を備える中間体を準備する工程と、
前記中間体上に、少なくとも一部が前記第1導電部材と前記第2導電部材との間に配置されるレジスト層を配置する工程と、
下面と、前記下面に配置された第1電極と、前記下面に配置された第2電極と、を含む発光素子を、前記レジスト層上に、前記下面が前記配線基板の前記上面に対向するように配置する工程と、
前記金属層上に、前記第1導電部材及び前記第1電極に接する第1接合部材を形成すると共に、前記第1導電部材から離隔し、前記第2導電部材及び前記第2電極に接する第2接合部材を形成する工程と、
前記レジスト層を除去する工程と、
を備える発光モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記レジスト層を除去する工程の後に、
前記第1接合部材及び前記第2接合部材をマスクとして前記金属層を選択的に除去することにより、前記金属層を、前記第1導電部材及び前記第1接合部材に接する第1金属層と、前記第2導電部材及び前記第2接合部材に接する第2金属層と、に分離する工程と、
をさらに備える請求項1に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記第1接合部材及び前記第2接合部材を電解めっき法により形成する請求項1または2に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記中間体を準備する工程は、
前記配線基板を準備する工程と、
前記金属層上に前記第1導電部材及び前記第2導電部材を配置する工程と、
を有する請求項1~3のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記第1導電部材及び前記第2導電部材をめっき法、スパッタ法、または蒸着法により形成する請求項4に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項6】
前記発光素子の前記下面は矩形状であり、
前記発光素子を配置する工程において、前記発光素子の前記下面の外縁のうち互いに対向する2辺が前記レジスト層に接する請求項1~5のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項7】
前記中間体を準備する工程において、
前記配線基板は、前記金属層の上面に第1凹部及び第2凹部を有し、
前記第1導電部材は前記第1凹部内に配置されており、
前記第2導電部材は前記第2凹部内に配置されており、
前記第1導電部材の厚さは前記第1凹部の深さよりも大きく、
前記第2導電部材の厚さは前記第2凹部の深さよりも大きい請求項1~6のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項8】
上面と、前記上面に設けられた第1金属層と、前記上面に設けられた第2金属層と、を有する配線基板と、
前記第1金属層上に設けられ、前記第1金属層に接した第1導電部材と、
前記第2金属層上に設けられ、前記第2金属層に接した第2導電部材と、
前記第1金属層上に設けられ、前記第1導電部材を覆い、前記第1金属層及び前記第1導電部材に接した第1接合部材と、
前記第2金属層上に設けられ、前記第2導電部材を覆い、前記第2金属層及び前記第2導電部材に接した第2接合部材と、
下面と、前記下面に設けられ前記第1接合部材に接した第1電極と、前記下面に設けられ前記第2接合部材に接した第2電極と、を有し、前記下面が前記配線基板の上面に対向した発光素子と、
を備えた発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光モジュール及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、配線基板に多数の発光素子を搭載した発光モジュールが開発されている。このような発光モジュールにおいては、生産性の向上が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、生産性が高い発光モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態に係る発光モジュールの製造方法は、中間体を準備する工程を備える。前記中間体は、上面及び前記上面に配置された金属層を有する配線基板と、前記金属層上に配置され前記金属層に接する第1導電部材と、前記金属層上に配置され前記第1導電部材から離隔し前記金属層に接する第2導電部材と、を備える。前記方法は、前記中間体上に、少なくとも一部が前記第1導電部材と前記第2導電部材との間に配置されるレジスト層を配置する工程を備える。前記方法は、下面と、前記下面に配置された第1電極と、前記下面に配置された第2電極と、を含む発光素子を、前記レジスト層上に、前記下面が前記配線基板の前記上面に対向するように配置する工程を備える。前記方法は、前記金属層上に、前記第1導電部材及び前記第1電極に接する第1接合部材を形成すると共に、前記第1導電部材から離隔し、前記第2導電部材及び前記第2電極に接する第2接合部材を形成する工程を備える。前記方法は、前記レジスト層を除去する工程を備える。
【0006】
本発明の実施形態に係る発光モジュールは、配線基板と、第1導電部材と、第2導電部材と、第1接合部材と、第2接合部材と、発光素子と、を備える。前記配線基板は、上面と、前記上面に設けられた第1金属層と、前記上面に設けられた第2金属層と、を有する。前記第1導電部材は、前記第1金属層上に設けられ、前記第1金属層に接する。前記第2導電部材は、前記第2金属層上に設けられ、前記第2金属層に接する。前記第1接合部材は、前記第1金属層上に設けられ、前記第1導電部材を覆い、前記第1金属層及び前記第1導電部材に接する。前記第2接合部材は、前記第2金属層上に設けられ、前記第2導電部材を覆い、前記第2金属層及び前記第2導電部材に接する。前記発光素子は、下面と、前記下面に設けられ前記第1接合部材に接した第1電極と、前記下面に設けられ前記第2接合部材に接した第2電極と、を有し、前記下面が前記配線基板の上面に対向する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、生産性が高い発光モジュール及びその製造方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係る発光モジュールを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図は模式的なものであり、適宜強調又は簡略化されている。また、図間において、各構成要素の寸法比は必ずしも整合していない。
先ず、本実施形態に係る発光モジュールの製造方法について説明する。
本実施形態に係る発光モジュール1の製造方法は、上面16及び上面16に配置された金属層14を有する配線基板10と、金属層14上に配置され金属層14に接する第1導電部材21と、金属層14上に配置され第1導電部材21から離隔し金属層14に接する第2導電部材22と、を備える中間体20を準備する工程と、中間体20上に、少なくとも一部が第1導電部材21と第2導電部材22との間に配置されるレジスト層30を配置する工程と、下面41と、下面41に配置された第1電極46と、下面41に配置された第2電極47と、を含む発光素子40を、レジスト層30上に、下面41が配線基板10の上面16に対向するように配置する工程と、金属層14上に、第1導電部材21及び第1電極46に接する第1接合部材51を形成すると共に、第1導電部材21から離隔し、第2導電部材22及び第2電極47に接する第2接合部材52を形成する工程と、レジスト層30を除去する工程と、を備える。
【0010】
<中間体を準備する工程>
先ず、配線基板10を準備する。
図1は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図2Aは、
図1に示すIIA-IIA線による端面図である。
図2Bは、
図1に示すIIB-IIB線による端面図である。
図2Cは、
図1に示すIIC-IIC線による端面図である。
図2Dは、
図1に示すIID-IID線による端面図である。
図3は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図4Aは、
図3に示すIVA-IVA線による端面図である。
図4Bは、
図3に示すIVB-IVB線による端面図である。
図4Cは、
図3に示すIVC-IVC線による端面図である。
図4Dは、
図3に示すIVD-IVD線による端面図である。
図1~
図4Dは、配線基板10を示す。但し、
図1~
図2Dにおいては、図を見やすくするために、金属層14を省略している。
【0011】
図1~
図4Dに示すように、配線基板10は、絶縁性の基材11、配線12、絶縁膜13、及び、金属層14を有する。配線基板10は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)基板である。
【0012】
配線12は基材11中に多層に配置されている。なお、
図2A~
図2Dにおいては、最上層の配線12のみを示し、他の配線12は省略している。後述する他の端面図においても同様である。絶縁膜13は、基材11の上面に配置されている。絶縁膜13には、絶縁膜13を貫通する複数の第1開口部15が設けられている。平面視で、第1開口部15は例えば行列状に配列されている。各第1開口部15の底部においては、配線12が露出している。各第1開口部15の形状は特に限定されないが、例えば、円形、楕円形、長円形、角部が丸められた長方形、又は、長方形である。
【0013】
以下、本明細書においては、説明の便宜上、XYZ直交座標系を採用する。絶縁膜13の第1開口部15の配列方向を、「X方向」及び「Y方向」とする。また、配線基板10の厚さ方向を「Z方向」とする。本明細書における「平面視で」との表現は、Z方向から見た場合を示している。
【0014】
図3~
図4Dに示すように、金属層14は、絶縁膜13上に設けられており、配線基板10の上面16に配置されている。金属層14の材料は、タングステン(W)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、若しくは白金(Pt)、又は、これらの一種を含む合金を用いることができる。例えば、放熱性の観点から銅を用いることが好ましい。金属層14には、金属層14を貫通する複数の第2開口部17が設けられている。平面視で、第2開口部17は例えばX方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。
【0015】
平面視において、金属層14の各第2開口部17の形状は、例えば、長方形又は角部が丸められた略長方形である。第2開口部17のX方向における長さは、Y方向における長さよりも長い。第2開口部17は、X方向において隣り合う2つの第1開口部15と、Y方向において対向するように配置されている。
【0016】
配線基板10において、平面視で、金属層14の第2開口部17は、絶縁膜13の第1開口部15から離隔して配置されている。より詳細には、X方向において隣り合う第1開口部15間には第2開口部17は配置されておらず、X方向において隣り合う第2開口部17間には第1開口部15は配置されていない。一方、Y方向において、第1開口部15と第2開口部17は交互に配列されている。つまり、金属層14は複数の第1開口部15を一括して被覆し、かつ、平面視で第1開口部15と離隔する位置に、金属層14を貫通する複数の第2開口部17を有する。
【0017】
平面視で、第1開口部15と第2開口部17とが離隔していることにより、絶縁膜13の第1開口部15は金属層14に覆われている。したがって、第1開口部15の底部において絶縁膜13から露出した配線12は、金属層14によって覆われており、金属層14に接している。一方、第2開口部17の底部においては、配線12ではなく、絶縁膜13が露出している。
【0018】
金属層14が絶縁膜13の第1開口部15を覆うことにより、金属層14は、第1開口部15の上方に第1開口部15の形状を反映した凹部を有する。この場合、配線基板10は、金属層14の上面に第1凹部18及び第2凹部19を有する。ここで、X方向において隣り合う第1凹部18間には第2凹部19は配置されておらず、X方向において隣り合う第2凹部19間には第1凹部18は配置されていない。一方、Y方向において、第1凹部18と第2凹部19は交互に配列されている。
【0019】
つまり、複数の第1凹部18がX方向に沿って配列された列と、複数の第2凹部19がX方向に沿って配列された列との間には、複数の第2開口部17がX方向に沿って配列された列が配置されている。これにより、Y方向に沿って、第1凹部18の列、第2開口部17の列、第2凹部19の列、第2開口部17の列が、この順に繰り返し配列されている。なお、絶縁膜13と比較して、金属層14が十分に厚い場合には、第1凹部18及び第2凹部19が形成されないこともある。このため、金属層14は、第1凹部18及び第2凹部19が形成される程度の厚みであることが好ましい。具体的には、金属層14の厚みは、0.10~0.30μmが挙げられ、第1凹部18及び第2凹部19の凹部の深さは0.30~0.90μm程度である。
【0020】
次に、金属層14上に第1導電部材21及び第2導電部材22を配置する。
図5は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図6Aは、
図5に示すVIA-VIA線による端面図である。
図6Bは、
図5に示すVIB-VIB線による端面図である。
図6Cは、
図5に示すVIC-VIC線による端面図である。
図6Dは、
図5に示すVID-VID線による端面図である。
図5~
図6Dは、中間体20を示す。
【0021】
図5~
図6Dに示すように、金属層14における、第1凹部18に第1導電部材21を配置すると共に、第2凹部19に第2導電部材22を配置する。第1導電部材21及び第2導電部材22の材料には、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、若しくは白金(Pt)、又は、これらの一種を含む合金を用いることができる。なかでも、放熱性の観点から、銅(Cu)を用いることが好ましい。一例では、第1導電部材21及び第2導電部材22は、電解めっき法、無電解めっき法、スパッタ法、蒸着法等により形成することができる。
【0022】
各第1導電部材21及び各第2導電部材22の形状は例えば柱状であり、例えば、円柱形、楕円柱形、長円柱形、角部が丸められた略四角柱形、又は、四角柱形である。平面視で、第1導電部材21は第1凹部18に内包されるように配置されることが好ましく、第1導電部材21の外縁は第1凹部18の底部の外縁と同じであるか、第1凹部18の底部の外縁より僅かに小さいことが好ましい。同様に、平面視で、第2導電部材22は第2凹部19に内包されるように配置されることが好ましく、第2導電部材22の外形は第2凹部19の底部の外縁と同じであるか、第2凹部19の底部の外縁より僅かに小さいことが好ましい。
【0023】
第1導電部材21の厚さ、すなわち、Z方向の長さは、第1凹部18の深さよりも大きいことが好ましい。同様に、第2導電部材22の厚さ、すなわち、Z方向の長さは、第2凹部19の深さよりも大きいことが好ましい。これにより、第1導電部材21の上端及び第2導電部材22の上端は、金属層14の上面よりも上方に位置する。具体的には、第1導電部材21及び第2導電部材22の厚さは1.5μm~2.5μmが挙げられる。
【0024】
このようにして、中間体20が準備される。中間体20は、配線基板10と、配線基板10の金属層14上に配置され金属層14に接する第1導電部材21と、金属層14上に配置され第1導電部材21から離隔し金属層14に接する第2導電部材22と、を備える。なお、中間体20は、製造することにより準備してもよく、外部から購入等によって入手することにより準備してもよい。中間体20を製造する場合は、上述の方法によって製造してもよいが、他の方法によって製造してもよい。
【0025】
<レジスト層を配置する工程>
次に、中間体20上に、少なくとも一部が第1導電部材21と第2導電部材22との間に配置されるレジスト層30を配置する。
図7は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図8Aは、
図7に示すVIIIA-VIIIA線による端面図である。
図8Bは、
図7に示すVIIIB-VIIIB線による端面図である。
図8Cは、
図7に示すVIIIC-VIIIC線による端面図である。
図8Dは、
図7に示すVIIID-VIIID線による端面図である。
【0026】
レジスト層30は、例えば、フォトリソグラフィ法により形成する。
図7~
図8Dに示すように、平面視で、レジスト層30の形状は、X方向に延びる第1部分31と、Y方向に延びる第2部分32と、Y方向に延びる第3部分33を有する格子状である。第1部分31は、Y方向に配列された第2開口部17の直上域を1つおきに通過するように配置される。このため、第1部分31は、Y方向において、第1導電部材21と第2導電部材22との間に配置される。レジスト層30の厚みは、第1凹部18及び第2凹部19を取り囲む金属層14の上面から、第1導電部材21及び第2導電部材22の上端までの距離よりも大きいことが好ましい。レジスト層30の厚みは、第1導電部材21及び第2導電部材22の厚みの1.4倍~2.6倍とすることが好ましい。例えば、3.5μm~4.0μmが挙げられる。
【0027】
第2部分32と第3部分33は、X方向に沿って交互に配列される。第2部分32は、平面視で、X方向において隣り合う2つの第2開口部17の間を通過し、第2開口部17のX方向の両端部と重なるように配置される。第3部分33は、平面視で、第2開口部17のX方向の中央部を通過するように配置される。
【0028】
これにより、各第1導電部材21及び各第2導電部材22は、平面視で、レジスト層30及び金属層14の第2開口部17によって囲まれる。すなわち、第1導電部材21及び第2導電部材22のそれぞれは、三方、すなわち、X方向両側及びY方向の一方側をレジスト層30によって囲まれる。第1導電部材21及び第2導電部材22のそれぞれは、残りの一方、すなわち、Y方向の他方側はレジスト層30によって囲まれず、第2開口部17が配置される。
【0029】
<レジスト層上に発光素子を配置する工程>
次に、レジスト層30上に発光素子40を配置する。
図9は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図10Aは、
図9に示すXA-XA線による端面図である。
図10Bは、
図9に示すXB-XB線による端面図である。
図10Cは、
図9に示すXC-XC線による端面図である。
図10Dは、
図9に示すXD-XD線による端面図である。
【0030】
発光素子40は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。発光素子40の形状は特に限定されないが、例えば、四角錐台形又は直方体とすることができる。発光素子40の形状が四角錐台形又は直方体である場合、発光素子40は、下面41、下面41と反対側の上面42、下面41と上面42との間に配置された4つの側面43を有する。下面41の形状は矩形状である。また、発光素子40は、半導体積層体45と、第1電極46と、第2電極47と、を含む。第1電極46及び第2電極47は、下面41において相互に離隔して配置されている。なお、ここでは、発光素子40は、上面42が下面41より大きい四角錘台形である。
【0031】
発光素子40をレジスト層30上に配置する。このとき、発光素子40の下面41を配線基板10の上面16に対向させる。発光素子40はレジスト層30によって配線基板10から離隔し、配線基板10と対向して配置される。発光素子40は、第1電極46が第1導電部材21に、第2電極47が第2導電部材22に、それぞれ対向するように、レジスト層30上に配置されている。
【0032】
発光素子40は、レジスト層30の第1部分31と第3部分33との交点毎に配置する。これにより、発光素子40のY方向中央部は、レジスト層30の第1部分31に接触する。発光素子40のX方向中央部は、レジスト層30の第3部分33に接触する。つまり、発光素子40は、少なくともレジスト層30の第1部分31及び第3部分33によって支持される。このように、発光素子40は、下面41の中心がレジスト層30の第1部分31と第3部分33とが交差する領域上に位置するように、レジスト層30上に配置されることが好ましい。これにより、発光素子40を安定して保持することができる。
【0033】
また、発光素子40のX方向両端部、すなわち、発光素子40の下面41の外縁のうち互いに対向する2辺41aが、レジスト層30の第2部分32に接することが好ましい。これにより、発光素子40のX方向両端部もレジスト層30の第2部分32によって支持され、発光素子40をより安定して保持することができる。
【0034】
<第1接合部材及び第2接合部材を形成する工程>
次に、金属層14上に第1接合部材51及び第2接合部材52を形成する。
図11は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図12Aは、
図11に示すXIIA-XIIA線による端面図である。
図12Bは、
図11に示すXIIB-XIIB線による端面図である。
図12Cは、
図11に示すXIIC-XIIC線による端面図である。
図12Dは、
図11に示すXIID-XIID線による端面図である。
【0035】
図11~
図12Dに示すように、金属層14上に、第1接合部材51及び第2接合部材52を形成する。第1接合部材51及び第2接合部材52の材料としては、タングステン(W)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、若しくは白金(Pt)、又は、これらの一種を含む合金を用いることができる。なかでも、第1導電部材21及び第2導電部材22と同様に、放熱性の観点から銅を用いることが好ましい。第1接合部材51及び第2接合部材52は、例えば銅のめっき液を用いた電解めっき法により形成することができる。電解めっき法により第1接合部材51及び第2接合部材52を形成する場合は、金属層14、第1導電部材21及び第2導電部材22が、めっきのシード層となる。
【0036】
具体的には、レジスト層30および発光素子40が配置された中間体をめっき液101が収容されためっき層内に浸漬させる。これにより、めっき液101が発光素子40の上方から金属層14に供給される。めっき液101は、主として、Y方向において隣り合う2つの発光素子40間の隙間のうち、レジスト層30の第1部分31が配置されていない隙間から発光素子40の下方に回り込み、Y方向両側に向けて流入する。そして、めっき液101は、金属層14、第1導電部材21及び第2導電部材22に接する。これにより、金属層14の表面、第1導電部材21の表面、及び、第2導電部材22の表面を起点として、めっき層が成長する。
【0037】
この結果、金属層14における第1導電部材21に接した部分の近傍、及び、第1導電部材21を覆うように、第1接合部材51が形成される。また、金属層14における第2導電部材22に接した部分の近傍、及び、第2導電部材22を覆うように、第2接合部材52が形成される。
【0038】
第1接合部材51は、発光素子40の第1電極46に到達し、第1電極46に接する。第2接合部材52は、発光素子40の第2電極47に到達し、第2電極47に接する。このようにして、金属層14上に、第1導電部材21及び第1電極46に接する第1接合部材51が形成されると共に、第1導電部材21から離隔し、第2導電部材22及び第2電極47に接する第2接合部材52が形成される。
【0039】
この工程において、第1接合部材51は第1導電部材21を起点として成長するため、短時間で効率的に形成することができる。同様に、第2接合部材52は第2導電部材22を起点として成長するため、短時間で効率的に形成することができる。
【0040】
特に、第1導電部材21の上端及び第2導電部材22の上端が、金属層14の上面よりも上方に位置することにより、第1導電部材21の上端及び第2導電部材22の上端上に形成される第1接合部材51及び第2接合部材52がより早く第1電極46及び第2電極47に達しやすい。つまり、中間体が第1導電部材21及び第2導電部材22を備えることにより、第1接合部材51及び第2接合部材52には、第1凹部18及び第2凹部19の形状を反映した凹部が形成されない。第1接合部材51及び第2接合部材52が表面に凹形状を反映させながら第1電極46及び第2電極47に達すると、第1接合部材51と第1電極46、第2接合部材52と第2電極47の界面に凹形状に起因する空洞が形成され、接合強度、電気特性、及び放熱性が低下する虞がある。
【0041】
また、第1接合部材51及び第2接合部材52は、発光素子40の下面と配線基板10との間において、それぞれ、三方をレジスト層30によって囲まれた空間内で形成されるため、形状の制御が容易である。特に、1つの発光素子40の第1電極46に接続される第1接合部材51と、第2電極47に接続される第2接合部材52との間に、レジスト層30の第1部分31が配置されているため、第1接合部材51と第2接合部材52が接触することを抑制できる。
【0042】
<レジスト層を除去する工程>
図13は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図14Aは、
図13に示すXIVA-XIVA線による端面図である。
図14Bは、
図13に示すXIVB-XIVB線による端面図である。
図14Cは、
図13に示すXIVC-XIVC線による端面図である。
図14Dは、
図13に示すXIVD-XIVD線による端面図である。
【0043】
次に、
図13~
図14Dに示すように、レジスト層30を除去する。例えば、第1導電部材21及び第2導電部材22が形成された配線基板10を剥離液に浸漬することにより、レジスト層30を除去する。これにより、絶縁膜13及び金属層14におけるレジスト層30に覆われていた部分が露出する。
【0044】
<金属層を分離する工程>
図15は、実施形態に係る発光モジュールの製造方法を示す平面図である。
図16Aは、
図15に示すXVIA-XVIA線による端面図である。
図16Bは、
図15に示すXVIB-XVIB線による端面図である。
図16Cは、
図15に示すXVIC-XVIC線による端面図である。
図16Dは、
図15に示すXVID-XVID線による端面図である。
【0045】
次に、
図15~
図16Dに示すように、第1接合部材51及び第2接合部材52をマスクとして金属層14をエッチングする。エッチングは、例えば、ウェットエッチングとする。これにより、金属層14が選択的に除去される。すなわち、金属層14のうち、第1接合部材51及び第2接合部材52に覆われている部分が残留し、それ以外の部分が除去される。この際、第1接合部材51及び第2接合部材52の一部もエッチングされるが、X方向及びY方向における第1接合部材51及び第2接合部材52の幅と比較して、金属層14の膜厚が十分小さいことにより、第1接合部材51及び第2接合部材52から露出する金属層14を選択的に除去することが可能となる。
【0046】
この結果、金属層14が、第1導電部材21及び第1接合部材51に接する第1金属層14aと、第2導電部材22及び第2接合部材52に接する第2金属層14bと、に分離される。金属層14のうち、第1金属層14aと第2金属層14bとの間に位置する部分はエッチングにより除去されるため、第1金属層14aと第2金属層14bとは相互に離隔される。これにより、第1金属層14a、第1導電部材21及び第1接合部材51からなる金属部材は、第2金属層14b、第2導電部材22及び第2接合部材52からなる金属部材から離隔する。このようにして、本実施形態に係る発光モジュール1が製造される。
【0047】
<金属膜を形成する工程>
さらに、本実施形態に係る発光モジュールの製造方法は、金属層を分離する工程の後に、無電解めっき法により、第1接合部材51及び第2接合部材52の表面を金属膜60により被覆する工程を含んでもよい。このようなめっき処理を行うことで、第1接合部材51及び第2接合部材52を形成する材料(例えばCu)が外部に露出しないように被膜することができる。形成される金属膜60は、最表面に金(Au)を用いることが好ましい。具体的には、Auの単層膜、又は、Ni、Ag、Pd、Ptの少なくとも1つからなる層とAuからなる層との積層膜が挙げられる。
【0048】
<発光モジュール>
次に、上述の如く製造された発光モジュール1の構成について説明する。
図17は、実施形態に係る発光モジュールを示す平面図である。
図18は、
図17に示すXVIII-XVIII線による端面図である。
【0049】
図15~
図18に示すように、本実施形態に係る発光モジュール1は、配線基板10と、第1導電部材21と、第2導電部材22と、第1接合部材51と、第2接合部材52と、発光素子40と、を備える。配線基板10と発光素子40とは、Z方向において相互に離隔して配置されており、配線基板10と発光素子40との間に第1接合部材51及び第2接合部材52が配置されている。配線基板10と発光素子40との間であって、第1接合部材51間、第2接合部材52間、第1接合部材51と第2接合部材52との間は、空間100となっている。空間100には例えば大気が存在している。
【0050】
配線基板10は、基材11、配線12、絶縁膜13、第1金属層14a及び第2金属層14bを有する。配線基板10は例えばASIC基板である。基材11は、例えばシリコン(Si)等を含む半導体基材であり、基材11中に多層の配線12が設けられている。基材11上には絶縁膜13が設けられている。絶縁膜13には第1開口部15が形成されており、第1開口部15の底部には配線12が露出している。配線基板10の上面16には、第1金属層14a及び第2金属層14bが相互に離隔して設けられている。第1金属層14a及び第2金属層14bのそれぞれは、大部分が絶縁膜13の第1開口部15内に配置されており、周縁部が絶縁膜13上に配置されている。
【0051】
これにより、第1金属層14a及び第2金属層14bは、それぞれが、第1開口部15において絶縁膜13からそれぞれ露出する配線12に接続されている。そして、第1金属層14aには第1開口部15に対応した第1凹部18が設けられており、第2金属層14bには第1開口部15に対応した第2凹部19が設けられている。
【0052】
第1導電部材21は第1金属層14a上に設けられ、第1金属層14aに接している。第2導電部材22は第2金属層14b上に設けられ、第2金属層14bに接している。平面視で、第1導電部材21は第1凹部18に内包され、第2導電部材22は第2凹部19に内包されている。第1導電部材21の厚さは第1凹部18の深さよりも大きいことが好ましく、第2導電部材22の厚さは第2凹部19の深さよりも大きいことが好ましい。
【0053】
第1接合部材51は、第1金属層14a上に設けられ、第1導電部材21を覆い、第1金属層14a及び第1導電部材21に接している。第2接合部材52は、第2金属層14b上に設けられ、第2導電部材22を覆い、第2金属層14b及び第2導電部材22に接している。換言すれば、第1導電部材21の下面は第1金属層14aに接し、側面及び上面は第1接合部材51によって覆われている。第1導電部材21は第1接合部材51及び第1金属層14aから露出していない。同様に、第2導電部材22の下面は第2金属層14bに接し、側面及び上面は第2接合部材52によって覆われている。第2導電部材22は第2接合部材52及び第2金属層14bから露出していない。また、第1金属層14aは第1接合部材51の直下域のみに配置され、第2金属層14bは第2接合部材52の直下域のみに配置されている。
【0054】
発光素子40は例えば発光ダイオードであり、その形状は例えば四角錐台形又は直方体である。発光素子40は、下面41、上面42、下面41と上面42との間に配置された4つの側面43を有する。また、発光素子40は、半導体積層体45と、第1電極46と、第2電極47と、を含む。第1電極46及び第2電極47は、下面41に相互に離隔して配置されている。発光素子40の下面41は、配線基板10の上面16に対向している。発光素子40の第1電極46は第1接合部材51に接しており、第2電極47は第2接合部材52に接している。
【0055】
本実施形態に係る発光モジュール1においては、1枚の配線基板10に複数の発光素子40が搭載されている。複数の発光素子40は、X方向及びY方向に沿って行列状に配列されている。X方向及びY方向において隣り合う発光素子40間には、隙間が存在する。そして、各発光素子40の第1電極46には、2つの第1接合部材51が接続されており、第2電極47には、2つの第2接合部材52が接続されている。1つの発光素子40に接続された2つの第1接合部材51はX方向に配列されており、1つの発光素子40に接続された2つの第2接合部材52もX方向に配列されており、1つの発光素子40に接続された第1接合部材51と第2接合部材52はY方向に配列されている。
【0056】
<効果>
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、
図7~
図8Dに示す工程において格子状のレジスト層30を形成し、
図9~
図10Dに示す工程において、レジスト層30上に発光素子40を配置している。これにより、配線基板10と発光素子40との距離を均一化できると共に、発光素子40の位置決めが容易になる。
【0057】
また、
図11~
図12Dに示す工程において、レジスト層30上に発光素子40を配置したまま、第1接合部材51及び第2接合部材52を形成している。また、第1接合部材51及び第2接合部材52を第1導電部材21及び第2導電部材22を起点として成長させることができるため、複数の発光素子40それぞれを配線基板10に接合させる複数の第1接合部材51及び第2接合部材52を効率よく形成することができる。
【0058】
このとき、発光素子40のY方向中央部をレジスト層30の第1部分31によって支持し、発光素子40のX方向中央部をレジスト層30の第3部分33によって支持することにより、発光素子40を確実に保持することができる。また、発光素子40のX方向両端部をレジスト層30の第2部分32によって支持することにより、発光素子40をより確実に保持することができる。一方、発光素子40のY方向両端部の下方にはレジスト層30を設けないことにより、めっき液101を第1導電部材21及び第2導電部材22に到達させることができる。
【0059】
更に、第1接合部材51及び第2接合部材52をそれぞれ、三方をレジスト層30によって囲まれた空間内で形成しているため、X方向及びY方向における第1接合部材51及び第2接合部材52の形状の制御が容易である。
【0060】
更にまた、1つの発光素子40の第1電極46に接続される第1接合部材51と、第2電極47に接続される第2接合部材52との間に、レジスト層30の第1部分31が配置されているため、第1接合部材51と第2接合部材52の短絡を抑制できる。
【0061】
このようにして、本実施形態によれば、発光モジュール1を生産性よく製造することができる。また、製造された発光モジュール1において、各部の形状のばらつきを抑制できるため、特に第1接合部材51及び第2接合部材52と発光素子40との接合部に空洞が生じにくいため、より信頼性の高い発光モジュール1が得られる。
【0062】
なお、配線基板10と発光素子40との位置関係は、上述の例には限定されない。例えば、発光素子40の配列の態様は行列状には限定されず、例えば千鳥状又は六方最密状であってもよい。また、各発光素子40の第1電極46は1つの第1接合部材51に接続されていてもよく、3つ以上の第1接合部材51に接続されていてもよい。さらに、各発光素子40には複数の第1電極46が設けられており、それぞれ異なる第1接合部材51に接続されていてもよい。第2電極47及び第2接合部材52についても、同様である。
【0063】
また、発光素子40としては、任意の波長の光を発することが可能な半導体発光素子を選択することができる。一例として、発光素子40としては、青色光を発するものを用いることができるが、これに限定されることなく、発光素子40としては、青色光以外の他の色の光を発するものを用いてよい。発光モジュール1において、所定の間隔をおいて各々配置された複数の発光素子40を用いる場合には、同色の光を各々発するものを用いてもよいし、赤色、緑色等、異なる色の光を発するものを用いてもよい。
【0064】
青色光を発することが可能な発光素子40の半導体積層体45として、窒化物系半導体(InxAlyGa1-x-yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いることができる。この場合、半導体積層体45は、発光層と、発光層をはさむように位置づけられたn型半導体層及びp型半導体層とを含む。n型半導体層及びp型半導体層に、電極であるn側電極およびp側電極がそれぞれ電気的に接続される。平面視において、発光素子40の形状は四角形には限定されず、例えば、三角形又は六角形等の多角形であってもよい。
【0065】
更に、発光素子40上に、蛍光体を含む波長変換部材を設けてもよい。蛍光体としては、例えば、黄色系の発光をするYAG蛍光体(例えば(Y,Lu,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce等)、緑色系の発光をするβサイアロン蛍光体(例えば(Si,Al)3(O,N)4:Eu等)、赤色系の発光をするフッ化物系蛍光体(例えばK2(Si,Ti,Ge)F6:Mn又はK2(Si,Al)F6:Mn等)、窒化物系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN3:Eu等)等が挙げられる。波長変換部材は、単一種の蛍光体を含んでいてもよいし、複数の蛍光体を含んでいてもよい。
【0066】
更に、発光素子40間に遮光部材を設けても良い。遮光部材は、発光素子40を囲むように設けられ、発光素子40の側面を被覆する。遮光部材は、隣接する発光素子間における光の伝搬を阻止する部材である。また、遮光部材は、発光素子40と配線基板10との間にも配置されることが好ましく、具体的には、上述したレジスト層が配置されていた領域に配置されることが好ましい。遮光部材は、例えば、光反射性物質を含む樹脂である。光反射性物質としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸バリウム、硫酸バリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、ガラスフィラーなどを、樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂を好適に用いることができる。
【0067】
前述の実施形態は、本発明を具現化した例であり、本発明はこの実施形態には限定されない。例えば、前述の実施形態において、いくつかの構成要素又は工程を追加、削除又は変更したものも本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、例えば、車両の前照灯又は表示装置等に利用することができる。
【符号の説明】
【0069】
1:発光モジュール
10:配線基板
11:基材
12:配線
13:絶縁膜
14:金属層
14a:第1金属層
14b:第2金属層
15:第1開口部
16:上面
17:第2開口部
18:第1凹部
19:第2凹部
20:中間体
21:第1導電部材
22:第2導電部材
30:レジスト層
31:第1部分
32:第2部分
33:第3部分
40:発光素子
41:下面
41a:辺
42:上面
43:側面
45:半導体積層体
46:第1電極
47:第2電極
51:第1接合部材
52:第2接合部材
60:金属膜
100:空間
101:めっき液