(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024023321
(43)【公開日】2024-02-21
(54)【発明の名称】研磨パッドの溝を使用した、ウェハ縁部の非対称性の補正
(51)【国際特許分類】
B24B 37/005 20120101AFI20240214BHJP
B24B 37/10 20120101ALI20240214BHJP
B24B 37/12 20120101ALI20240214BHJP
B24B 37/26 20120101ALI20240214BHJP
B24B 37/30 20120101ALI20240214BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240214BHJP
【FI】
B24B37/005 Z
B24B37/10
B24B37/12 D
B24B37/26
B24B37/30 Z
H01L21/304 621D
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195286
(22)【出願日】2023-11-16
(62)【分割の表示】P 2022529774の分割
【原出願日】2020-11-19
(31)【優先権主張番号】62/939,538
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ジミン
(72)【発明者】
【氏名】タン, チエンショー
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン, ブライアン ジェー.
(72)【発明者】
【氏名】ルー, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ディープ, プリシラ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】基板全体の研磨レートの不均一性を低減する化学機械研磨システムを提供する。
【解決手段】化学機械研磨システムは、研磨パッドを保持するためのプラテン、研磨パッドの研磨面に対して基板を保持するためのキャリアヘッド、およびコントローラを含む。研磨パッドは、研磨制御溝を有する。キャリアは、研磨パッドを横切って第1のアクチュエータによって横方向に移動可能であり、第2のアクチュエータによって回転可能である。コントローラは、キャリアヘッドの複数の連続する振動にわたって、基板の縁部分の第1の角度スワスがキャリアヘッドの回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、第1の角度スワスは研磨面の上にあり、基板の縁部分の第2の角度スワスがその方位角位置にあるとき、第2の角度スワスは研磨制御溝の上にあるように、キャリアヘッドの横方向振動をキャリアヘッドの回転と同期させる。
【選択図】
図6A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨パッドを保持するための回転可能なプラテンであって、前記プラテンは、モーターによって回転可能であり、前記研磨パッドは、研磨面、および前記研磨パッドの回転軸と同心の研磨制御溝を有する、プラテンと、
研磨プロセス中に前記研磨パッドの前記研磨面に対して基板を保持するための回転可能なキャリアヘッドであって、前記研磨パッドを横切って第1のアクチュエータによって横方向に移動可能であり、第2のアクチュエータによって回転可能であるキャリアヘッドと、
前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを制御して、前記キャリアヘッドの複数の連続する振動にわたって、前記基板の縁部分の第1の角度スワスが前記キャリアヘッドの回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、前記第1の角度スワスは前記研磨面の上にあり、前記基板の前記縁部分の第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の上にあるように、前記キャリアヘッドの横方向振動を前記キャリアヘッドの回転と同期させるように構成されたコントローラと、
を備える化学機械研磨システム。
【請求項2】
前記研磨パッドが、スラリー供給溝をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スラリー供給溝が、前記研磨制御溝よりも細い、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記研磨パッドが、前記スラリー供給溝を囲む単一の研磨制御溝を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記研磨パッドが、前記スラリー供給溝によって囲まれた単一の研磨制御溝を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記研磨パッドが、正確に2つの研磨制御溝を有し、前記スラリー供給溝が、前記2つの研磨制御溝の間に配置されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記キャリアヘッドの回転の第1の周波数が前記キャリアヘッドの横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しくなるように、前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを制御するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
研磨パッドを保持するための回転可能なプラテンであって、前記プラテンは、モーターによって回転可能であり、前記研磨パッドは、研磨面、および前記研磨パッドの回転軸と同心の研磨制御溝を有し、前記研磨制御溝は、複数の弧状セグメントを有する、プラテンと、
研磨プロセス中に前記研磨パッドの前記研磨面に対して基板を保持するための回転可能なキャリアヘッドであって、アクチュエータによって回転可能であるキャリアヘッドと、
前記モーターおよび前記アクチュエータを制御して、前記キャリアヘッドの複数の連続する回転にわたって、前記基板の縁部分の第1の角度スワスが前記キャリアヘッドの回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、第2の角度スワスは弧状セグメント間の前記研磨面の領域の上にあり、前記基板の前記縁部分の第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の弧状セグメントの上にあるように、前記プラテンの回転を前記キャリアヘッドの回転と同期させるように構成されたコントローラと、
を備える化学機械研磨システム。
【請求項9】
前記弧状セグメントが、前記プラテンの回転軸の周りに等角度間隔で配置されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記弧状セグメントが、等しい長さを有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
各弧状セグメントが、5~15°の弧を定める、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
4~20個の弧状セグメントがある、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記研磨パッドが、スラリー供給溝をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記スラリー供給溝が、前記研磨制御溝よりも細い、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コントローラは、前記キャリアヘッドの回転の第1の周波数が前記プラテンの回転の第2の周波数の整数倍になるように、前記モーターおよび前記アクチュエータを制御するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
化学機械研磨のための方法であって、
回転軸の周りに研磨パッドを回転させることと、
研磨面および前記回転軸と同心の研磨制御溝を有する前記研磨パッドに対して基板を配置することと、
前記基板の第1の縁部分が研磨面の上に配置され、前記基板の第2の縁部分が前記研磨制御溝の上に配置されるように、前記研磨パッドを横切って横方向に前記基板を振動させ、かつ前記基板を回転させることと、
を含む方法。
【請求項17】
前記基板の回転の第1の周波数が、前記基板の横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しい、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
化学機械研磨のための方法であって、
回転軸の周りに研磨パッドを回転させることと、
研磨面、および前記回転軸と同心の研磨制御溝であって、複数の弧状セグメントを有する研磨制御溝を有する前記研磨パッドに対して基板を配置することと、
前記基板の第1の縁部分が弧状セグメント間の前記研磨面の部分の上に配置され、前記基板の第2の縁部分が前記研磨制御溝の弧状セグメントの上に配置されるように、前記基板を回転させることと、
を含む方法。
【請求項19】
前記基板の回転の第1の周波数が、前記研磨パッドの回転の第2の周波数の整数倍に等しい、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化学機械研磨に関するものである。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、通常、シリコンウェハ上に導電層、半導体層、または絶縁層を順次堆積させることによって、基板上に形成される。1つの製造ステップは、非平面表面上に充填層を堆積させ、充填層を平坦化することを含む。特定の用途では、パターニングされた層の上面が露出するまで、充填層が平坦化される。例えば、パターニングされた絶縁層上に導電性充填層を堆積させて、絶縁層内のトレンチまたは穴を充填することができる。平坦化後、絶縁層の隆起したパターンの間に残っている導電層の部分は、基板上の薄膜回路間に導電経路を提供するビア、プラグ、およびラインを形成する。酸化物研磨などの他の用途では、充填層は、所定の厚さが非平面表面上に残るまで、平坦化される。加えて、基板表面の平坦化は、通常、フォトリソグラフィーに必要とされる。
【0003】
化学機械研磨(CMP)は、一般に受け入れられた、平坦化の1つの方法である。この平坦化方法では、通常、基板をキャリアまたは研磨ヘッドに取り付ける必要がある。基板の露出面は、通常、回転する研磨パッドに対して配置される。キャリアヘッドは、基板を研磨パッドに押し付けるための制御可能な荷重を基板に提供する。研磨スラリーが、通常、研磨パッドの表面に供給される。
【0004】
研磨における1つの問題は、基板全体の研磨レートの不均一性である。例えば、基板の縁部分は、基板の中央部分に比べて大きいレートで研磨され得る。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、化学機械研磨システムは、研磨パッドを保持するための回転可能なプラテン、研磨プロセス中に研磨パッドの研磨面に対して基板を保持するための回転可能なキャリアヘッド、およびコントローラを含む。プラテンは、モーターによって回転可能であり、研磨パッドは、研磨パッドの回転軸と同心の研磨制御溝を有する。キャリアは、研磨パッドを横切って第1のアクチュエータによって横方向に移動可能であり、第2のアクチュエータによって回転可能である。コントローラは、第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータを制御して、キャリアヘッドの複数の連続する振動にわたって、基板の縁部分の第1の角度スワスがキャリアヘッドの回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、第1の角度スワスは研磨面の上にあり、基板の縁部分の第2の角度スワスがその方位角位置にあるとき、第2の角度スワスは研磨制御溝の上にあるように、キャリアヘッドの横方向振動をキャリアヘッドの回転と同期させるように構成されている。
【0006】
実施態様は、以下の特徴の1つ以上を含むことができる。
【0007】
研磨パッドは、スラリー供給溝を有していてもよく、スラリー供給溝は、研磨制御溝より細くてもよい。研磨パッドは、スラリー供給溝を囲む単一の研磨制御溝、スラリー供給溝に囲まれる単一の研磨制御溝、または2つの研磨制御溝の間にスラリー供給溝が配置された正確に2つの研磨制御溝を有し得る。コントローラは、キャリアヘッドの回転の第1の周波数がキャリアヘッドの横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しくなるように、第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータを制御するように構成され得る。
【0008】
別の態様では、化学機械研磨システムは、研磨パッドを保持するための回転可能なプラテン、研磨プロセス中に研磨パッドの研磨面に対して基板を保持するための回転可能なキャリアヘッド、およびコントローラを含む。プラテンは、モーターによって回転可能であり、研磨パッドは、研磨パッドの回転軸と同心の研磨制御溝を有し、研磨溝は、複数の弧状セグメントを有する。キャリアヘッドは、アクチュエータによって回転可能である。コントローラは、モーターおよびアクチュエータを制御して、キャリアヘッドの複数の連続する回転にわたって、基板の縁部分の第1の角度スワスがキャリアヘッドの回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、第2の角度スワスは弧状セグメント間の研磨面の領域の上にあり、基板の縁部分の第2の角度スワスがその方位角位置にあるとき、第2の角度スワスは研磨制御溝の弧状セグメントの上にあるように、プラテンの回転をキャリアヘッドの回転と同期させるように構成されている。
【0009】
実施態様は、以下の特徴の1つ以上を含むことができる。
【0010】
弧状セグメントは、プラテンの回転軸の周りに等角度間隔で配置することができる。弧状セグメントは、等しい長さを有することができる。各弧状セグメントは、10~45°の弧を定めることができる。4~20個の弧状セグメントがある。研磨パッドは、さらにスラリー供給溝を有していてもよく、スラリー供給溝は、研磨制御溝より細くてもよい。コントローラは、キャリアヘッドの回転の第1の周波数がプラテンの回転の第2の周波数の整数倍になるように、モーターおよびアクチュエータを制御するように構成されている。
【0011】
改善点は、以下の1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。不均一性、詳細には基板の縁の近くでの角度的に非対称な不均一性を低減することができる。
【0012】
1つ以上の実施態様の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載されている。他の態様、特徴、および利点が、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】研磨制御溝を有する研磨パッドを備えた化学機械研磨システムの概略断面図である。
【
図2】スラリー供給溝と研磨制御溝の両方を有する研磨パッドの半径方向断面の概略断面図である。
【
図3A】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、例示的な化学機械研磨装置の概略上面図である。
【
図3B】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、例示的な化学機械研磨装置の概略上面図である。
【
図4】時間に対するプラテン上の基板位置の例示的なグラフである。
【
図5A】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、化学機械研磨装置の概略上面図である。
【
図5B】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、化学機械研磨装置の概略上面図である。
【
図6A】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、化学機械研磨装置の別の実施態様の概略上面図である。
【
図6B】異なる横方向位置のキャリアヘッドを示す、化学機械研磨装置の別の実施態様の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
様々な図面での同様の参照番号と名称は、同様の要素を示している。
【0015】
化学機械研磨では、基板の縁部分での除去速度は、基板の中央部分での除去速度とは異なる可能性がある。さらに、基板の縁の近くでの研磨レートは、円周に沿って均一である必要はない。この効果は、「縁部の非対称性」と呼ぶことができる。結果として生じる基板の厚さの不規則性に対処するために、基板を専用の研磨「タッチアップ」ツールに搬送して、基板上の局所領域を研磨することができる。このようなツールは、基板縁部の非対称性を補正するために使用できる。例えば、研磨プロセスが完了した後、基板の縁部のより厚い領域を局所的に研磨して、均一な厚さの基板を提供することができる。ただし、このようなタッチアップツールのスループットは低く、タッチアップツールは、製造施設に追加のコストと設置面積を追加する。
【0016】
この問題に対処できる1つの手法は、キャリアヘッドの回転をキャリアヘッドの横方向の動きまたはプラテンの回転と同期させて、基板の過剰研磨された領域を研磨制御溝上に優先的に配置することである。この手法は、研磨された基板の不均一性、詳細には縁部の非対称性を低減させることができる。さらに、この手法は、化学機械研磨ツール自体に適用できるので、多額の資本的費用や新しいツールの設置を回避できる。
【0017】
図1は、化学機械研磨システム20の研磨ステーションの例を示している。研磨システム20は、研磨パッド30が上に配置されている回転可能な円盤状のプラテン24を含む。プラテン24は、軸25の周りで回転するように動作可能である。例えば、モーター26が、駆動シャフト28を回転させて、プラテン24を回転させることができる。研磨パッド30は、外側研磨層32およびより柔らかい裏打ち層34を備えた2層研磨パッドであり得る。外側研磨層32は、研磨面36を有する。
【0018】
研磨システム20は、研磨スラリーなどの研磨液94を研磨パッド30上に分配するための供給ポートまたは一体化された供給リンスアーム92を含むことができる。研磨システム20は、研磨パッド30の研磨面36の表面粗さを維持するために、コンディショニングディスク42を備えたパッドコンディショナー装置40を含むことができる。コンディショニングディスク42は、研磨パッド30を横切って半径方向にディスク42をスイープさせるようにスイングすることができるアーム44の端部に配置することができる。
【0019】
キャリアヘッド70は、研磨パッド30に対して基板10を保持するように動作可能である。キャリアヘッド70は、支持構造50、例えばカルーセルまたはトラックから吊り下げられており、キャリアヘッドが軸55の周りを回転できるように、駆動シャフト58によってキャリアヘッド回転モーター56に接続されている。キャリアヘッド70は、例えば、カルーセル上のスライダー上で、トラックに沿った動きによって、またはカルーセル自体の回転振動によって、横方向に振動し得る。
【0020】
キャリアヘッド70は、ハウジング72、ベース76および複数の加圧可能チャンバ80を画定する可撓性膜78を含む基板バッキングアセンブリ74、ジンバル機構82(アセンブリ74の一部と見なされ得る)、ローディングチャンバ84、保持リングアセンブリ100、ならびにアクチュエータ122を含む。
【0021】
ハウジング72は、一般に、形状が円形であり得、駆動シャフト58に接続されて、研磨中にそれと共に回転することができる。空気圧によるキャリアヘッド100の制御のために、ハウジング72を貫通して延びる通路(図示せず)があってもよい。基板バッキングアセンブリ74は、ハウジング72の下に配置された垂直に移動可能なアセンブリである。ジンバル機構82は、ベース76がハウジング72に対して横方向に動くのを防ぎながら、ベース76がハウジング72に対してジンバル制御されることを可能にする。ローディングチャンバ84は、ハウジング72とベース76との間に配置されて、荷重、すなわち、下向きの圧力または重量を、ベース76に、したがって基板バッキングアセンブリに加える。研磨パッドに対する基板バッキングアセンブリ74の垂直位置もまた、ローディングチャンバ84によって制御される。可撓性膜78の下面は、基板10のための取り付け面を提供する。
【0022】
いくつかの実施態様では、基板バッキングアセンブリ74は、ハウジング72に対して移動可能な別個の構成要素ではない。この場合、チャンバ84およびジンバル82は、不要である。
【0023】
引き続き
図1を参照すると、研磨パッド30は、研磨面36に形成された少なくとも1つの研磨制御溝102を有する。各研磨制御溝102は、研磨パッド30のくぼんだ領域である。各研磨制御溝102は、環状の溝、例えば円形の溝であり得、プラテン24の回転軸25と同心であり得る。各研磨制御溝102は、研磨に寄与しない研磨パッド30の領域を提供する。
【0024】
研磨制御溝102の壁は、研磨面36に垂直である。研磨制御溝102は、長方形またはU字形の断面を有することができる。研磨制御溝102は、10から80ミル、例えば、10から60ミルの深さであり得る。
【0025】
いくつかの実施態様では、パッド30は、研磨パッド30の外縁の近くに、例えば、外縁の15%以内、例えば、10%以内、例えば、5%以内(半径で)に配置された研磨制御溝102aを含む。例えば、溝102は、30インチの直径を有するプラテンの中心から14インチの半径方向距離に配置することができる。
【0026】
いくつかの実施態様では、パッド30は、研磨パッド30の中心の近くに、例えば、中心または回転軸25の15%以内、例えば、10%以内(半径で)に配置された研磨制御溝102bを含む。例えば、溝102bは、30インチの直径を有するプラテンの中心から1インチの半径方向距離に配置することができる。
【0027】
いくつかの実施態様では、パッド30は、研磨パッド30の外縁の近くに配置された研磨制御溝102aのみを含む(
図3Aおよび
図3Bを参照)。この場合、研磨パッド30の外縁の近くにただ1つの制御研磨溝102aがあり得る。いくつかの実施態様では、パッド30は、研磨パッド30の中心の近くに配置された研磨制御溝102bのみを含む。この場合、研磨パッド30の中心の近くにただ1つの制御研磨溝102bがあり得る。いくつかの実施態様では、パッド30は、研磨パッド30の縁の近くに配置された第1の研磨制御溝102aと、研磨パッド30の中心の近くに配置された第1の研磨制御溝102bとを含む(
図1を参照)。この場合、研磨面には正確に2つの研磨溝102があり得る。
【0028】
研磨制御溝102は、基板10の一部分を溝の上に配置することによって、その部分の研磨レートが実質的に低下するように、十分に広い。詳細には、縁部補正のために、溝102は、基板の縁部における環状の帯、例えば、少なくとも3mm幅の帯、例えば、3~15mm幅の帯、例えば、3~10mm幅の帯が、研磨レートを低下させるように、十分に広い幅である。研磨制御溝102は、幅が5から50ミリメートル、例えば、幅が10から20ミリメートルであり得る。
【0029】
基板10が、研磨パッド30の研磨面36の上に配置されているとき、研磨面36は、基板10に接触して基板10を研磨し、材料の除去が行われる。他方、基板10の縁部が、研磨制御溝102の上に配置されているとき、除去が行われるような、基板10の縁部の接触または研磨はない。任意選択で、溝102は、基板10を摩耗させることなく研磨スラリーが通るための導管を提供することができる。
【0030】
ここで
図2を参照すると、研磨パッド30はまた、1つ以上のスラリー供給溝112を含むことができる。スラリー供給溝112は、環状の溝、例えば、円形の溝であり得、研磨制御溝102と同心であり得る。あるいは、スラリー供給溝は、別のパターンを有することができ、例えば、長方形のクロスハッチ、三角形のクロスハッチなどであってもよい。スラリー供給溝は、約0.015から0.04インチの間(0.381から1.016mmの間)、例えば0.20インチの幅、および約0.09から0.24インチの間、例えば0.12インチのピッチ、を有することができる。
【0031】
スラリー供給溝112は、研磨制御溝102よりも細い。例えば、スラリー供給溝112は、少なくとも3分の1、例えば、少なくとも6分の1、例えば、6~100分の1になるように幅を細くすることができる。スラリー供給溝112は、研磨パッド30を横切って均一に間隔を空けることができる。研磨制御溝102は、スラリー供給溝112よりも浅い、同様の、またはより深い深さを有することができる。いくつかの実施態様では、研磨制御溝102は、スラリー供給溝112よりも広い、研磨パッド上の唯一の溝である。いくつかの実施態様では、研磨制御溝102aおよび102bは、スラリー供給溝112よりも広い、研磨パッド上の唯一の溝である。
【0032】
ここで
図3Aを参照すると、研磨動作の少なくとも一部、例えば第1の継続時間の間、基板10は、基板10の中央部分12および基板10の縁部分14が両方とも研磨パッド30の研磨面36によって研磨されるように、第1の位置または第1の範囲の位置に配置されることができる。したがって、基板10のどこも、研磨制御溝102と重ならない。基板10の一部は、スラリー供給溝112と重なっているが、スラリー供給溝112は、比較的間隔が狭く、相対運動が、研磨レートへの影響を平均化させる。
【0033】
図3Bを参照すると、研磨動作の少なくとも一部の間、例えば第2の継続時間の間、基板10は、基板10の中央部分12が研磨面36によって研磨され、基板10の縁部分14の領域14aが研磨制御溝102の上にあるように、配置されることができる。第2の継続時間の間、基板10は、第2の位置で横方向に固定されて保持され得る。したがって、基板10の中央部分12は、第2の継続時間中に研磨され、一方、研磨制御溝102の上に位置する基板10の縁部分14の領域14aは、研磨されない。縁部分14の一部(14bで示す)が、研磨面36の上に残っているので、縁部分14は、なおもある程度は研磨されるが、領域14aでの研磨がないため、中央部分12よりも低いレートで研磨される。基板10の一部は、スラリー供給溝112と重なっているが、スラリー供給溝112は、比較的間隔が狭く、相対運動が、研磨レートへの影響を平均化させる。
【0034】
縁部分14の領域14aが研磨制御溝102の上に留まる特定の時間は、振動の周波数と大きさ、および溝と基板の寸法に依存する。コントローラ90(
図1を参照)は、モーター25、56を制御して、プラテン20およびキャリアヘッド70の回転速度を制御することができ、支持体に連結されたアクチュエータを制御して、キャリアヘッド70の横方向振動の周波数と大きさを制御することができる。
【0035】
図4を参照すると、基板は、基板が、第1の継続時間T
1(t
0~t
1)の間、単一のスイープを行う振動パターンで、移動することができる。いくつかの実施態様では、第1の継続時間の終了時に、基板は、基板10の中央部分12が研磨パッド30の研磨領域の上に配置され、基板10の縁部分14が研磨制御溝102の上に配置され保持される位置で、第2の継続時間T
2(t
1~t
2)の間、保持される。この場合、振動の周波数は、1/(T
1+T
2)である。
【0036】
第1の継続時間T1と第2の継続時間T2との比率は、中央部分12と比較して縁部分14の研磨レートを所望の量だけ低下させるように選択することができる。例えば、比率T1/T2は、縁部における所望の平均研磨レートを達成するように、例えば中央部分12と同じ平均研磨レートを達成するように、選択することができる。
【0037】
図5Aを参照すると、上述したように、基板は、非対称性を有し得る。例えば、基板10の縁部分14は、それぞれ異なる厚さを有する第1の角度スワス16aおよび第2の角度スワス16bを有することができる。基板10の縁部非対称性を補償するために、コントローラ90は、基板10の縁部分14の異なるスワスが研磨制御溝102の上または研磨パッド30の研磨領域の上のいずれかになるように、キャリアヘッド70の動きを引き起こすことができる。これは、キャリアヘッド70の振動とキャリアヘッド70の回転を同期させることによって行うことができる。例えば、各第2の継続時間T
2は、第2の角度スワス16bが研磨制御溝102の上にある時間に相当する。
【0038】
例えば、第1の角度スワス16aが第2の角度スワス16bよりも厚いと仮定すると、基板10の第1の角度スワス16aがキャリアヘッド70の回転軸55の周りの所定の方位角位置18にあるとき、第1の角度スワス16aが研磨パッド30の研磨部分104の上にあるようにキャリアヘッド70を配置できるように、キャリアヘッドの横方向位置とキャリアヘッドの回転を同期させることができる。方位角位置18は、研磨パッドの回転軸25から最も遠いキャリアヘッド70上の位置とすることができる。同様に、方位角位置18は、研磨パッド30の回転軸25とキャリアヘッド70の回転軸55とを通る線上とすることができる。
【0039】
図5Bを参照すると、キャリアヘッド70が回転すると、第2の角度スワス16bは、所定の方位角位置18に向かって移動する。キャリアヘッド70の横方向位置とキャリアヘッド70の回転は、第2の角度スワス16bがキャリアヘッド70の回転軸55の周りの所定の方位角位置12になる時までに、第2の角度スワス16bが研磨制御溝102の上になるようにキャリアヘッド70が横方向に移動するように、同期させることができる。その結果、第1の角度スワス16aは、第2の角度スワス16bよりも高いレートで研磨される。これにより、より均一な基板10を提供することができ、特に、縁部の非対称性を低減することができる。
【0040】
同期をとるために、コントローラ90は、キャリアヘッドの回転の第1の周波数がキャリアヘッドの横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しくなるように、モーター26およびアクチュエータ58を制御するように、構成され得る。例えば、回転の第1の周波数は、第2の周波数と等しくすることができる。この同期はかなり正確に維持されなければならないことに留意されたい。不一致は、所定の方位角位置18に対する角度スワスの歳差運動をもたらし、したがって、縁部非対称性補正の効果を無くす。
【0041】
図4では、基板が、第2の継続時間T
2の間、所定の位置に保持されることを示しているが、これは必要ではない。キャリアヘッド70が研磨パッド30を横切って前後に絶えずスイープしていても(例えば、半径方向位置が、時間の三角関数または正弦関数である)、第2の角度スワス16bが研磨制御溝102の上にある期間が存在することができる。
【0042】
さらに、上記の議論は、研磨パッドの外周付近に単一の研磨制御溝102aを有する研磨パッドに焦点を当てているが、同様の原理は、研磨パッドの中央付近に研磨溝120bが配置されて、そうでなければ過剰に研磨されたであろう第2の角度スワス16bが、そのスワスの研磨レートを低減するために研磨制御溝102bの上に配置される場合にも、適用することができる。
【0043】
図6Aおよび
図6Bを参照すると、いくつかの実施態様において、研磨制御溝102は、(連続した円であるよりもむしろ)複数の弧状セグメント132を含み得る。4~20個の弧状セグメント132が存在し得る。弧状セグメント132は、プラテンの回転軸25の周りに等角度間隔で配置することができる。弧状セグメント132は、等しい長さを有することができる。各弧状セグメントは、15~90°の弧を定めることができる。
【0044】
コントローラ90は、基板の過剰研磨されている領域における研磨レートを低減するように、キャリアヘッド70の回転と、プラテン24および研磨パッド30の回転(矢印Cで示す)とを同期させることができる。この構成では、縁部非対称性の補償を実現するために、キャリアヘッド70の横方向のスイープは不要である。
【0045】
例えば、基板10の縁部分14の第1の角度スワス16aが、第2の角度スワス16bよりも厚い場合、第1の角度スワス16aが溝の弧状セグメント132間の研磨面36のセクション130の上にある状態で、研磨を開始することができる。研磨パッド30とキャリアヘッド70の両方が回転すると、第2の角度スワス16bは、弧状セグメントが配置されている半径の方へ外側に向かって移動する。コントローラ90は、第2の角度スワス16bが溝102の半径方向位置に到達したときに、第2の角度スワス16bが弧状セグメント132の1つの上にあるように、キャリアヘッド70の回転と研磨パッド30の回転を同期させることができる。その結果、第1の角度スワス16aを第2の角度スワス16bよりも高いレートで研磨することができるので、縁部の非対称性を低減し、均一性を向上させることができる。
【0046】
同期をとるために、コントローラ90は、キャリアヘッドの回転の第1の周波数がプラテンの回転の第2の周波数の整数倍に等しくなるように、モーター26、56を制御するように、構成され得る。例えば、回転の第1の周波数は、Nに等しくすることができ、ここで、Nは、弧状セグメント132の数の約数である。いくつかの実施態様では、Nは1に等しい。この同期はかなり正確に維持されなければならないことに留意されたい。不一致は、所定の方位角位置18に対する角度スワスの歳差運動をもたらし、したがって、縁部非対称性補正の効果を無くす。
【0047】
本明細書で使用する場合、基板という用語は、例えば、製品基板(例えば、複数のメモリまたはプロセッサダイを含む)、テスト基板、ベア基板、およびゲーティング基板を含むことができる。基板は、集積回路製造の様々な段階にあることができ、例えば、基板は、ベアウェハであることができ、または、1つ以上の堆積層および/またはパターニングされた層を含むことができる。基板という用語は、円形ディスクや長方形シートを含むことができる。
【0048】
コントローラ90は、専用のマイクロプロセッサ、例えばASIC、または不揮発性のコンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムを実行する従来のコンピュータシステムを含むことができる。コントローラ90は、中央処理装置(CPU)と、関連する制御ソフトウェアを含むメモリとを含むことができる。
【0049】
上記の研磨システムおよび研磨方法は、様々な研磨システムに適用することができる。研磨パッド、キャリアヘッドのいずれか一方、または両方が移動して、研磨面と基板との間の相対運動を提供することができる。研磨パッドは、プラテンに固定された円形(または他の形状)のパッドとすることができる。研磨層は、標準的な(例えば、フィラー入りまたはフィラーなしのポリウレタン)研磨材、軟質材、または固定研磨材とすることができる。相対的な位置関係の用語が使用されているが、研磨面と基板は垂直の向きまたは他の向きで保持されてもよいことを理解されたい。
【0050】
本発明の特定の実施形態について説明してきた。他の実施形態も、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。例えば、特許請求の範囲に記載された動作は、異なる順序で実行されても、望ましい結果を得ることができる。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターによって第1の回転軸の周りを回転可能な、研磨パッドを保持するように構成されたプラテンであって、前記研磨パッドは、研磨面、および前記プラテンの回転軸と同心の研磨制御溝を有する、プラテンと、
研磨プロセス中に前記研磨パッドの前記研磨面に当接するように基板を保持するための回転可能なキャリアヘッドであって、前記研磨パッドに亘って第1のアクチュエータによって横方向に移動可能であり、第2のアクチュエータによって第2の回転軸の周りを回転可能であるキャリアヘッドと、
前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを制御して、前記キャリアヘッドの複数の連続する振動にわたって、前記基板の環状縁部分の第1の角度スワスが前記キャリアヘッドの前記第2の回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、前記第1の角度スワスは前記研磨面の上にあり、且つ、前記基板の前記環状縁部分の、そうでなければ前記第1の角度スワスに対して過剰研磨される第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の上にあるように、前記キャリアヘッドの横方向振動を前記キャリアヘッドの回転と同期させるように構成されたコントローラと、
を備える化学機械研磨システム。
【請求項2】
前記研磨パッドが、スラリー供給溝をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スラリー供給溝が、前記研磨制御溝よりも細い、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記研磨パッドが、前記スラリー供給溝を囲む単一の研磨制御溝を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記研磨パッドが、前記スラリー供給溝によって囲まれた単一の研磨制御溝を有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記研磨パッドが、正確に2つの研磨制御溝を有し、前記スラリー供給溝が、前記2つの研磨制御溝の間に配置されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記キャリアヘッドの回転の第1の周波数が前記キャリアヘッドの横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しくなるように、前記第1のアクチュエータおよび前記第2のアクチュエータを制御するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
モーターによって第1の回転軸の周りを回転可能な、研磨パッドを保持するように構成されたプラテンであって、前記研磨パッドは、研磨面、および前記第1の回転軸と同心の研磨制御溝を有し、前記研磨制御溝は、複数の弧状セグメントを有する、プラテンと、
研磨プロセス中に前記研磨パッドの前記研磨面に当接するように基板を保持するための回転可能なキャリアヘッドであって、アクチュエータによって第2の回転軸の周りを回転可能であるキャリアヘッドと、
前記モーターおよび前記アクチュエータを制御して、前記キャリアヘッドの複数の連続する回転にわたって、前記基板の環状縁部分の第1の角度スワスが前記キャリアヘッドの前記第2の回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、第1の角度スワスは弧状セグメント間の前記研磨面の領域の上にあり、且つ、前記基板の前記環状縁部分の、そうでなければ前記第1の角度スワスに対して過剰研磨される第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の弧状セグメントの上にあるように、前記プラテンの回転を前記キャリアヘッドの回転と同期させるように構成されたコントローラと、
を備える化学機械研磨システム。
【請求項9】
前記弧状セグメントが、前記プラテンの回転軸の周りに等角度間隔で配置されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記弧状セグメントが、等しい長さを有する、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
各弧状セグメントが、5~15°の弧を定める、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
4~20個の弧状セグメントがある、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記研磨パッドが、スラリー供給溝をさらに備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記スラリー供給溝が、前記研磨制御溝よりも細い、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記コントローラは、前記キャリアヘッドの回転の第1の周波数が前記プラテンの回転の第2の周波数の整数倍になるように、前記モーターおよび前記アクチュエータを制御するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
化学機械研磨のための方法であって、
第1の回転軸の周りに研磨パッドを回転させることと、
研磨面および前記第1の回転軸と同心の研磨制御溝を有する前記研磨パッドに当接するように基板を配置することと、
第2の回転軸の周りに前記基板を回転させることと、
前記基板の複数の連続する振動にわたって、前記基板の環状縁部分の第1の角度スワスが前記第2の回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、前記第1の角度スワスは前記研磨面の上にあり、且つ、前記基板の前記環状縁部分の、そうでなければ前記第1の角度スワスに対して過剰研磨される第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の上にあるように、前記研磨パッドに亘って横方向に前記基板を振動させ、かつ前記基板を回転させることと、
を含む方法。
【請求項17】
前記基板の回転の第1の周波数が、前記基板の横方向振動の第2の周波数の整数倍に等しい、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
化学機械研磨のための方法であって、
第1の回転軸の周りに研磨パッドを回転させることと、
研磨面、および前記第1の回転軸と同心の研磨制御溝であって、複数の弧状セグメントを有する研磨制御溝を有する前記研磨パッドに当接するように基板を配置することと、
前記基板の複数の連続する回転にわたって、前記基板の環状縁部分の第1の角度スワスが第2の回転軸の周りのある方位角位置にあるとき、前記第1の角度スワスは前記研磨面の弧状セグメントの間の領域の上にあり、且つ、前記基板の前記環状縁部分の、そうでなければ前記第1の角度スワスに対して過剰研磨される第2の角度スワスが前記方位角位置にあるとき、前記第2の角度スワスは前記研磨制御溝の弧状セグメント上にあるように、第2の回転軸の周りに前記基板を回転させることと、
を含む方法。
【請求項19】
前記基板の回転の第1の周波数が、前記研磨パッドの回転の第2の周波数の整数倍に等しい、請求項18に記載の方法。
【外国語明細書】