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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024967
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/16 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
G03G15/16 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127983
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100182453
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 英明
(72)【発明者】
【氏名】高木 広彰
(72)【発明者】
【氏名】須賀 智昭
(72)【発明者】
【氏名】古西 貴大
【テーマコード(参考)】
2H200
【Fターム(参考)】
2H200FA17
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA34
2H200GA44
2H200GB12
2H200GB22
2H200HA02
2H200HB12
2H200JA02
2H200JB06
2H200JB10
2H200JB32
2H200JB40
2H200JC04
2H200LA17
2H200LA24
(57)【要約】
【課題】二次転写ニップの圧力偏差を抑制する。
【解決手段】感光体との間に形成される一次転写ニップにおいて感光体上の画像が一次転写される中間転写装置7と、中間転写装置7との間に形成される二次転写ニップにおいて中間転写装置7から記録媒体へ画像を二次転写する二次転写装置8と、を備える画像形成装置であって、二次転写装置8は、二次転写ニップを通過する記録媒体の幅方向Xの一方側とこれとは反対の他方側において、中間転写装置7の同軸上に配置される支軸74によって支持される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体との間に形成される一次転写ニップにおいて前記感光体上の画像が一次転写される中間転写装置と、
前記中間転写装置との間に形成される二次転写ニップにおいて前記中間転写装置から記録媒体へ画像を二次転写する二次転写装置と、
を備える画像形成装置であって、
前記二次転写装置は、前記二次転写ニップを通過する前記記録媒体の幅方向の一方側とこれとは反対の他方側において、前記中間転写装置の同軸上に配置される支軸によって支持されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記同軸上に配置される支軸は、前記中間転写装置を貫通する直線状の貫通軸であり、
前記二次転写装置は、少なくとも2本の前記貫通軸によって支持される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記二次転写装置は、連結部材を介して前記支軸に連結され、
前記記録媒体の幅方向の一方側又は他方側から見て、前記支軸同士を繋ぐ直線と、前記連結部材に対する前記二次転写装置の連結箇所同士を繋ぐ直線と、前記支軸と前記連結箇所とを繋ぐ直線とによって囲まれる枠内に、前記二次転写ニップが配置される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記二次転写装置は、連結部材を介して前記支軸に連結され、
前記記録媒体の幅方向の一方側又は他方側から見て、前記支軸同士を繋ぐ直線と、前記連結部材に対する前記二次転写装置の連結箇所同士を繋ぐ直線と、前記支軸から鉛直下方向へ伸びる直線とによって囲まれる枠内に、前記二次転写ニップが配置される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記支軸は、前記二次転写装置を支持する部分よりも、前記二次転写装置を支持する部分の間の部分が太く形成される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記支軸は、画像形成装置本体の筐体部によって支持される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像形成装置本体は、前記二次転写装置を画像形成装置本体の筐体部から引出可能に保持する引出部材を有し、
前記支軸は、前記引出部材を介して前記筐体部に支持される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記中間転写装置は、前記二次転写ニップに転写電界を形成する導電性ローラを備え、
前記導電性ローラと前記支軸との間に、絶縁部材が介在する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上に形成されたトナー画像を用紙などの記録媒体に対して転写させる転写装置が搭載されている。
【0003】
特に、複数の感光体を備える画像形成装置においては、各感光体上のトナー画像を中間転写ベルト上に一次転写し、次いで、中間転写ベルト上のトナー画像を記録媒体に二次転写する、いわゆる間接転写方式が採用されている。そのため、斯かる画像形成装置においては、中間転写ベルトを備える中間転写装置と、中間転写ベルトから記録媒体へトナー画像を二次転写する二次転写装置とが搭載されている。
【0004】
一般的に、二次転写装置は、中間転写ベルトに対して接触する二次転写ローラを備えており、二次転写ローラと中間転写ベルトが接触して形成される二次転写ニップに用紙を通過させることにより、中間転写ベルト上のトナー画像が用紙に転写される(例えば、特許文献1:特開2015-102836号公報参照)。
【0005】
ところで、二次転写装置は、二次転写ニップを形成するために、バネなどの付勢部材によって中間転写装置側へ付勢され、二次転写ローラが中間転写ベルトに対して加圧された状態で保持されている。このとき、中間転写装置から二次転写装置へ作用する反力の少なくとも一部は、二次転写装置を支持する中間転写装置の支持部において受けることになる。
【0006】
しかしながら、従来の装置においては、二次転写装置を支持する支持部の位置が、二次転写ニップを通過する記録媒体の幅方向の一方側とこれとは反対の他方側において異なっているため、加圧力又はその反力に伴う装置の撓みなどの変形量にばらつきが生じ、これが原因で二次転写ニップにおいて圧力偏差が生じていた。そのため、圧力偏差を解消するための加圧力の調整作業が必要であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上の事情から、本発明においては、二次転写ニップの圧力偏差を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は、感光体との間に形成される一次転写ニップにおいて前記感光体上の画像が一次転写される中間転写装置と、前記中間転写装置との間に形成される二次転写ニップにおいて前記中間転写装置から記録媒体へ画像を二次転写する二次転写装置と、を備える画像形成装置であって、前記二次転写装置は、前記二次転写ニップを通過する前記記録媒体の幅方向の一方側とこれとは反対の他方側において、前記中間転写装置の同軸上に配置される支軸によって支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、二次転写ニップの圧力偏差を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図2】本実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置を幅方向の一方側から見た図である。
図3】本実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置を二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
図4】加圧バネの付勢力を受ける箇所と二次転写ニップとの好ましい配置例を示す図である。
図5】加圧バネの付勢力を受ける箇所と二次転写ニップとの好ましい配置例を示す図である。
図6】加圧バネの付勢力を受ける箇所と二次転写ニップとのより好ましい配置例を示す図である。
図7】加圧バネの付勢力を受ける箇所と二次転写ニップとのより好ましい配置例を示す図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置を二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置を二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
図10】本発明の第4実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置を幅方向の一方側から見た図である。
図11】比較例に係る中間転写装置及び二次転写装置を二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材及び構成部品などの構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
【0012】
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。ここで、本明細書中における「画像形成装置」には、プリンタ、複写機、ファクシミリ、印刷機、又は、これらのうちの二つ以上を組み合わせた複合機などが含まれる。また、以下の説明で使用する「画像形成」とは、文字及び図形などの意味を持つ画像を形成するだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を形成することも意味する。まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
【0013】
図1に示されるように、本実施形態に係る画像形成装置100は、画像を形成する画像形成部200と、用紙などの記録媒体に画像を転写する転写部300と、記録媒体に転写された画像を定着させる定着部400と、記録媒体を供給する記録媒体供給部500を備えている。
【0014】
上記画像形成部200においては、作像ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkと、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkが備える感光体2に静電潜像を形成する露光装置6が設けられている。
【0015】
各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色のトナー(現像剤)を収容している以外、基本的に同じ構成である。具体的に、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電部材3と、感光体2の表面に現像剤としてのトナーを供給してトナー画像を形成する現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング部材5を備えている。
【0016】
上記転写部300においては、各感光体2上の画像が一次転写される中間転写装置7と、中間転写装置7から記録媒体へ画像を二次転写する二次転写装置8が設けられている。
【0017】
中間転写装置7は、中間転写ベルト70と、一次転写ローラ71などを備えている。中間転写ベルト70は、無端状のベルトによって構成され、一次転写ローラ71を含む複数の支持ローラに張架されて支持されている。一次転写ローラ71は、感光体2上の画像を中間転写ベルト70上へ一次転写させる一次転写部材であり、各感光体2に対向する位置に4つ配置されている。各一次転写ローラ71は、中間転写ベルト70を介して各感光体2に接触し、中間転写ベルト70と各感光体2との間に一次転写ニップを形成している。
【0018】
二次転写装置8は、二次転写ベルト80と、二次転写ローラ81などを備えている。二次転写ベルト80は、無端状のベルトによって構成され、二次転写ローラ81を含む複数の支持ローラによって張架されている。二次転写ローラ81は、中間転写ベルト70上の画像を記録媒体上へ二次転写する二次転写部材であり、中間転写ベルト70を支持する二次転写バックアップローラ72に対向するように配置されている。二次転写ローラ81は、二次転写ベルト80及び中間転写ベルト70を介して二次転写バックアップローラ72に対して接触し、中間転写ベルト70と二次転写ベルト80との間に二次転写ニップを形成している。
【0019】
上記定着部400においては、定着装置9が設けられている。定着装置9は、ヒータなどの加熱源により加熱される定着回転体10と、定着回転体10と対向するように配置される加圧回転体11を備えている。定着回転体10と加圧回転体11は互いに接触しており、これらの回転体同士の間に定着ニップが形成されている。
【0020】
上記記録媒体供給部500においては、記録媒体としての用紙を収容する給紙カセット12と、給紙カセット12から用紙を送り出す給紙ローラ13が設けられている。以下、「記録媒体」を「用紙」として説明するが、「記録媒体」は紙(用紙)に限定されない。「記録媒体」は、紙(用紙)だけでなくOHPシート又は布帛、金属シート、プラスチックフィルム、あるいは炭素繊維にあらかじめ樹脂を含浸させたプリプレグシートなども含む。また、「用紙」には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙及びアート紙など)、トレーシングペーパなども含まれる。
【0021】
次に、図1を参照しつつ本実施形態に係る画像形成装置100の印刷動作について説明する。
【0022】
画像形成装置100において印刷動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkの感光体2と、中間転写装置7の中間転写ベルト70が図1中の矢印方向へ回転を開始する。また、給紙ローラ13が、回転を開始し、給紙カセット12から用紙が送り出される。送り出された用紙は、一対のタイミングローラ14に接触することにより静止し、用紙に転写される画像が形成されるまで用紙の搬送が一旦停止される。
【0023】
各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkにおいては、まず、帯電部材3によって、感光体2の表面を均一な高電位に帯電させる。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント画像情報に基づいて、露光装置6が、各感光体2の表面(帯電面)に露光する。これにより、露光された部分の電位が低下して各感光体2の表面に静電潜像が形成される。そして、これらの静電潜像に対して現像装置4がトナーを供給し、各感光体2上にトナー画像が形成される。各感光体2上に形成されたトナー画像は、各感光体2の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ71の位置)に達すると、回転する中間転写ベルト70上に順次重なり合うように転写される。かくして、中間転写ベルト70上にフルカラーのトナー画像が形成される。なお、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、いずれか2つ又は3つのプロセスユニットを用いて2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。また、感光体2から中間転写ベルト70へトナー画像が転写された後は、クリーニング部材5によって各感光体2上の残留トナーなどが除去される。
【0024】
中間転写ベルト70上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト70の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ81の位置)へ搬送され、タイミングローラ14によって搬送されてきた用紙上に転写される。その後、用紙は、定着装置9へ搬送され、定着回転体10と加圧回転体11との間(定着ニップ)を通過する。このとき、用紙上のトナー画像が加熱及び加圧されることにより、トナー画像が用紙に定着される。そして、用紙は装置外へ排出され、一連の印刷動作が終了する。
【0025】
続いて、図2及び図3に基づき、本実施形態に係る中間転写装置及び二次転写装置の構成について説明する。図2は、中間転写装置7及び二次転写装置8を、二次転写ニップを通過する用紙Pの幅方向の一方側から見た図であり、図3は、中間転写装置7及び二次転写装置8を、二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。なお、ここでいう「用紙の幅方向」とは、用紙搬送面内における用紙搬送方向Y(図2参照)とは直交する方向X(図3参照)を意味し、二次転写ローラ81又は二次転写バックアップローラ72の軸方向と同じ方向でもある。以下の説明においては、「用紙の幅方向」を便宜的に「幅方向」と称する。
【0026】
図3に示されるように、本実施形態に係る中間転写装置7は、幅方向Xへ互いに間隔をあけて配置される一対のフレーム部材73A,73Bを備えており、各フレーム部材73A,73Bに二次転写バックアップローラ72などの支持ローラの両端が回転可能に取り付けられている。また、中間転写装置7は、位置決め部材及び支軸として機能する2本の貫通軸74を備えている(図2参照)。各貫通軸74は、水平に配置され、一対のフレーム部材73a,73Bを貫通するように設けられている。さらに、各貫通軸74は、各フレーム部材73A,73Bよりも幅方向Xの外側に配置される前側板75A及び後側板75Bも貫通するように設けられている。
【0027】
このように、本実施形態に係る中間転写装置7においては、各貫通軸74が、中間転写装置7の一対のフレーム部材73A,73Bを貫通し、さらに前側板75A及び後側板75Bも貫通していることにより、中間転写装置7が各貫通軸74を介して前側板75A及び後側板75Bに対し位置決めされている。すなわち、中間転写装置7は、各貫通軸74によって前側板75A及び後側板75Bに対し貫通軸74の軸方向とは交差する方向に位置決めされている。
【0028】
また、図3に示されるように、後側板75Bは、画像形成装置本体の筐体部を構成する本体後側板101に対してネジなどの締結部材90により取り付けられている。詳しくは、本体後側板101から突出する突起102が後側板75Bに設けられた孔部76を貫通し、貫通した突起102の先端に締結部材90が締結されることにより、後側板75Bが本体後側板101に取り付けられている。なお、本実施形態においては、本体後側板101に対する組み付け時の後側板75Bの変形防止、及び、後側板75Bの取り外し作業の作業性向上のため、突起102と孔部76との間に隙間が介在しており、後側板75Bが本体後側板101に対して僅かに変位できるように構成されている。
【0029】
次に、本実施形態に係る二次転写装置8は、二次転写ベルト80などから成る二次転写ユニットU1と、二次転写ユニットU1を保持する保持部材としての基台82と、二次転写ユニットU1を中間転写装置8側へ付勢する付勢部材としての加圧バネ83を備えている。二次転写ユニットU1は、二次転写ベルト80のほか、二次転写ベルト80を支持する二次転写ローラ81などの支持ローラにより構成されている。
【0030】
基台82は、底面部82aと、底面部82aから上方へ立ち上がるように設けられる側面部82bとを有している。基台82の側面部82bには、二次転写ローラ81を含む各支持ローラの両端部が回転可能に取り付けられている。加圧バネ83は、基台82の底面部82aに設けられ、加圧レバー84(図2参照)を上方へ付勢している。加圧レバー84は、二次転写ローラ81以外の1つの支持ローラを中心軸として回転するように構成されており、加圧レバー84が加圧バネ83によって上方へ付勢されることにより、二次転写ユニットU1が全体的に中間転写装置7側へ押し上げられる。これにより、二次転写ローラ81が二次転写ベルト80及び中間転写ベルト70を介して二次転写バックアップローラ72に押し当てられ、二次転写ベルト80と中間転写ベルト70との間に二次転写ニップNが形成される。本実施形態においては、加圧バネ83が、幅方向Xの一方側と他端側に1つずつ設けられている。
【0031】
図2及び図3に示されるように、基台82は、各貫通軸74に対し前側板75A及び後側板75Bを介して連結されている。すなわち、本実施形態において、前側板75A及び後側板75Bは、基台82と各貫通軸74とを連結する連結部材として機能する。具体的に、本実施形態においては、基台82の幅方向Xの一方側と他方側に配置される側面部82bにそれぞれ水平方向へ突出するピン状の位置決め突起85が2つずつ設けられており、各位置決め突起85が前側板75A及び後側板75Bを貫通することにより、基台82が前側板75Aと後側板75Bに対して連結されている。また、この状態において、基台82は、前側板75A及び後側板75Bに対して、幅方向X(位置決め突起85の突出方向)とは交差する方向に位置決めされている。
【0032】
また、本実施形態においては、基台82が、前側板75Aに対してネジなどの固定部材91により固定されている。このため、前側板75Aは二次転写装置8と一体に画像形成装置本体から図3における左側へ取り外し可能に構成されている。すなわち、前側板75Aは、二次転写装置8を取り外す方向へ移動させると、二次転写装置8に追従して移動し、各貫通軸74から取り外される。また、二次転写装置8は、図3における右側(後ろ側)の位置決め突起85において、後側板75Bに対して取り外し可能に構成されている。このように、本実施形態においては、二次転写装置8が画像形成装置本体(後側板75B)に対して着脱可能に構成されているので、二次転写ニップNに紙詰まりが生じた場合、あるいは二次転写装置8のメンテナンス作業時などにおいて、二次転写装置8を取り外すことにより、二次転写ニップNにおける紙の除去作業又はメンテナンス作業などが行いやすくなる。
【0033】
ここで、図11を参照しつつ、上記本発明の実施形態とは異なる比較例の構成について説明する。
【0034】
図11に示される比較例においては、二次転写装置800が、中間転写装置700の中間転写ベルト760及び二次転写バックアップローラ720などを支持する一対のフレーム部材730A,730Bに設けられた支軸740によって支持されている。詳しくは、二次転写装置800の二次転写ベルト850などを保持する基台820が、幅方向Xの一方側と他方側とにおいて支軸740に支持されている。基台820は、底面部820aと、底面部820aから上方へ立ち上がる側面部820bを有しており、基台820の幅方向Xの一方側と他方側において側面部820bが支軸740に連結されている。
【0035】
また、二次転写装置800は、基台820の底面部820aに設けられる加圧バネ830によって中間転写装置700側へ加圧されている。これにより、中間転写装置700との間に二次転写ニップNが形成されている。すなわち、上記本発明の実施形態と同じように、加圧バネ830によって、二次転写ベルト850及びこれを支持する二次転写ローラなどが押し上げられ、二次転写ベルト850が中間転写ベルト760に接触して二次転写ニップNが形成される。
【0036】
一方、基台820は、加圧バネ830の押し上げ力とは反対方向の反力を受けることになる。このため、基台820は、加圧バネ830によって図11における下方へ押圧される。また、基台820を下方へ押圧する反力は、底面部820aから側面部820bへ伝わるため、側面部820bへ反力が伝わると、特に側面部820bの支軸740によって支持されている箇所から下側の部分が下方へ伸びるように変形する。
【0037】
しかしながら、比較例においては、支軸740の位置が幅方向Xの一方側と他方側において異なっているため、反力による側面部820bの伸び量にもばらつきが生じる。すなわち、比較例においては、二次転写装置800が支持される位置(支軸740の位置)から加圧バネ830の付勢力(反力)を受ける位置(底面部820aの位置)までの距離L1,L2が、幅方向Xの一方側と他方側において異なっているため(L1>L2)、各加圧バネ830の付勢力が同じであっても、幅方向Xの一方側と他方側とにおいて基台820の側面部820bの伸び量に違いが生じる。その結果、基台820の底面部820aの姿勢が傾くように変化し、これに伴い二次転写ニップNにおける加圧力にもばらつき(圧力偏差)が生じる。このような、二次転写ニップNにおける圧力偏差は画像転写不良の原因となるため、幅方向Xの一方側と他端側とにおける各加圧バネ830の付勢力を調整する作業が必要となる。
【0038】
これに対して、上記本発明の実施形態においては、図3に示されるように、二次転写装置8を支持する支軸が、中間転写装置7を貫通する直線状の貫通軸74により構成されているので、二次転写装置8は貫通軸74によって幅方向Xの一方側と他方側とにおいて同軸上で支持されている。すなわち、本発明の実施形態は、比較例とは異なり、二次転写装置8が、幅方向Xの一方側と他方側において同軸上に配置される支軸(貫通軸74)によって支持されている。
【0039】
このように、本発明の実施形態においては、二次転写装置8が、幅方向Xの一方側と他方側において中間転写装置7の同軸上に配置される支軸(貫通軸74)によって支持されているため、図3に示されるように、二次転写装置8が支持される位置(貫通軸74の位置)から加圧バネ83の付勢力(反力)を受ける位置(底面部82の位置)までの距離L1,L2が、幅方向Xの一方側と他方側において同じとなる(L1=L2)。
【0040】
これにより、幅方向Xの一方側と他方側とにおいて、加圧バネ83の付勢力(反力)に伴う基台82などの伸び量のばらつき低減できるようになる。具体的に、本発明の実施形態においては、上記距離L1,L2間における基台82の側面部82bの伸び量と各側板75A,75Bの伸び量のばらつきを低減できる。その結果、本発明の実施形態においては、基台82の底面部82aが傾くのを回避できるので、幅方向Xに渡る二次転写ニップNの圧力偏差を抑制できるようになる。また、二次転写ニップNの圧力偏差を抑制できることにより、幅方Xの一方側と他方側とにおける各加圧バネ83の付勢力の調整作業も不要になるため、作業者の負担を軽減できるようになる。
【0041】
特に、上記本発明の実施形態においては、二次転写装置8を支持する支軸が一体に形成された貫通軸74により構成されているため、幅方向Xの一方側と他方側における支軸の相対的位置精度を向上させることができる。ただし、二次転写装置8を支持する支軸は、一体に形成された貫通軸に限らず、同軸上に配置される軸であれば、中間転写装置7の各フレーム部材73A,73Bに別体で設けられる軸であってもよい。
【0042】
なお、本発明の説明において、「同軸上」とは、幅方向Xの一方側と他方側における支軸の中心が完全に同軸上に配置される場合のほか、加工誤差、取付誤差などによるずれがある場合も含まれる。具体的に、二次転写装置を支持する支軸は、その中心同士が±3mm以下の範囲内でずれている場合であってもよい。
【0043】
また、上記実施形態においては、貫通軸74が用紙搬送方向の上流側と下流側に2本並んで設けられているが(図2参照)、貫通軸74の数は2本である場合に限らず、3本以上であってもよい。また、二次転写装置8を問題なく支持できるのであれば、貫通軸74の数を1本にしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態においては、二次転写装置8の基台82が、貫通軸74に対して前側板75Aと後側板75Bを介して間接的に連結されているが、各側板75A,75Bと基台82の側面部82bとを一体に構成し、基台82の側面部82bが貫通軸74(支軸)に直接連結されるようにしてもよい。
【0045】
ところで、上記実施形態のように、基台82が、貫通軸74に対して前側板75Aと後側板75Bを介して間接的に連結される構成においては、加圧バネ83の付勢力(反力)によって基台82が押し下げられると、その付勢力(反力)の少なくとも一部は、二次転写装置8を支持する各貫通軸74のほか、二次転写装置8を位置決めする各位置決め突起85、あるいは二次転写装置8を前側板75A及び後側板75Bに固定する各固定部材91の位置において受け止められる。
【0046】
しかしながら、上記のような付勢力(反力)を受ける箇所の配置のバランスが良くないと、二次転写装置8の姿勢が安定せず、二次転写ニップNの圧力管理が難しくなる。例えば、付勢力を受ける貫通軸74、位置決め突起85、あるいは固定部材91の位置が、二次転写ニップNに対して図2における左側に片寄って配置される場合は、二次転写装置8が加圧バネ83の付勢力(反力)を受けて図の反時計回りに回転する力が生じるため、二次転写装置8の姿勢が不安定になる。
【0047】
従って、付勢力を受ける箇所は、二次転写ニップNの位置に対してバランス良く配置されることが好ましい。
【0048】
具体的には、図4に示されるように、幅方向の一方側又は他方側から見た状態において、支軸である各貫通軸74同士を繋ぐ直線S1と、前後の各側板75A,75Bに対する連結箇所である各位置決め突起85同士を繋ぐ直線S2と、各貫通軸74と各位置決め突起85とを繋ぐ直線S3とによって囲まれる枠(図に示される台形の枠)内に、二次転写ニップNが配置されることが好ましい。このような配置とすることにより、二次転写ニップNを挟んで幅方向Xの一方側と他方側において(各貫通軸74及び各位置決め突起85において)加圧バネ83の付勢力(反力)をバランス良く受けることができるようになる。これにより、二次転写装置8の姿勢が安定し、二次転写ニップNの圧力管理が行いやすくなる。
【0049】
また、図5に示されるように、二次転写ニップNは、幅方向の一方側又は他方側から見た状態において、各貫通軸74同士を繋ぐ直線S1と、前後の各側板75A,75Bに対する他の連結箇所である各固定部材91同士を繋ぐ直線S4と、各貫通軸74と各固定部材91とを繋ぐ直線S5とによって囲まれる枠(図に示される台形の枠)内に配置されるようにしてもよい。この場合も、二次転写ニップNを挟んで幅方向Xの一方側と他方側において(各貫通軸74及び各固定部材91において)加圧バネ83の付勢力(反力)をバランス良く受けることができるので、二次転写装置8の姿勢が安定し、二次転写ニップNの圧力管理が行いやすくなる。
【0050】
また、二次転写装置8の姿勢を安定させるには、図6に示されるように、二次転写ニップNが、幅方向の一方側又は他方側から見た状態において、各貫通軸74同士を繋ぐ直線S1と、各位置決め突起85同士を繋ぐ直線S2と、各貫通軸74から垂直下方へ伸びる直線S6とによって囲まれる枠(図に示される長方形の枠)内に配置されるのがより好ましい。この場合、二次転写装置8の姿勢がより一層安定し、二次転写ニップNの圧力管理がさらに行いやすくなる。
【0051】
また、図7に示されるように、二次転写ニップNは、幅方向の一方側又は他方側から見た状態において、各貫通軸74同士を繋ぐ直線S1と、各固定部材91同士を繋ぐ直線S4と、各貫通軸74から垂直下方へ伸びる直線S6とによって囲まれる枠(図に示される長方形の枠)内に配置されてもよい。この場合も、二次転写装置8の姿勢がより一層安定するため、二次転写ニップNの圧力管理がさらに行いやすくなる。
【0052】
続いて、上記実施形態(第1実施形態)とは異なる他の実施形態について説明する。以下、主に上記実施形態とは異なる部分について説明し、同じ部分については適宜説明を省略する。
【0053】
図8は、本発明の第2実施形態に係る中間転写装置7及び二次転写装置8を、二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
【0054】
図8に示される第2実施形態においては、貫通軸74が、二次転写装置8を支持する両端側の部分よりも、両端側の部分の間の中央側の部分において、太く形成されている(D1>D2)。それ以外は、上記実施形態と同じである。
【0055】
このように、貫通軸74がその中央側の部分において太く形成されていることにより、加圧バネ83の付勢力(反力)による貫通軸74の撓みを低減できるようになる。これにより、幅方向Xに渡って二次転写ニップNへ加圧力を効果的に付与できるようになるので、二次転写ニップNにおける加圧力のばらつきをより高度に抑制できるようになる。
【0056】
一方、両端側の細い部分においては、貫通軸74の加工精度を確保しやすくなる。このため、二次転写装置8を支持する部分の加工精度が向上し、二次転写装置8の位置決め精度(貫通軸74の軸方向とは交差する方向の位置決め精度)を向上させることができる。しかも、加工精度を向上させる部分が両端側の部分のみであるので、製造コストの低減も図れる。
【0057】
また、貫通軸74の細い部分と太い部分の間の段差部74aを、貫通軸74に対する各フレーム部材73A,73Bの位置決め部として利用することもできる。すなわち、各フレーム部材73A,73Bを貫通軸74の両端側から軸方向へ組み付ける際、各フレーム部材73A,73Bが貫通軸74の段差部74aに突き当たることにより軸方向の位置決めを行うことができる。これにより、貫通軸74に対する各フレーム部材73A,73Bの組み付け精度を向上させることができるようになる。
【0058】
図9は、本発明の第3実施形態に係る中間転写装置7及び二次転写装置8を、二次転写ニップの用紙搬送方向上流側から見た図である。
【0059】
図9に示される第3実施形態においては、貫通軸74が、一対のフレーム部材73A,73Bと、前側板75A及び後側板75Bのほか、画像形成装置本体の筐体部を構成する本体後側板101と、画像形成装置本体から引出可能な引出部材103にも貫通するように設けられている。
【0060】
引出部材103は、二次転写装置8を画像形成装置本体から図9における左方向へ引出可能に保持する部材である。図9に示される例においては、引出部材103が、底面部103aと、底面部82aから上方へ立ち上がるように設けられる側面部103bとを有している。底面部103aは二次転写装置8よりも下方に配置され、側面部103bは二次転写装置8を挟んで本体後側板101とは反対側(前側)に配置されている。また、側面部103bは、貫通軸74に対して軸方向へスライド可能に取り付けられている。
【0061】
引出部材103を貫通軸74に対してスライドさせながら引き出すと、引出部材103に追従して二次転写装置8が引き出される。また、引出部材103が画像形成装置本体内に収容されている状態(図9に示される状態)においては、引出部材103が画像形成装置本体の筐体部に設けられるピン状の係合部104に対して係合することにより、画像形成装置本体に対する引出部材103の引出方向又は収容方向(幅方向X)とは交差する方向の変位が規制される。すなわち、引出部材103が収容されている状態においては、引出部材103が、画像形成装置本体の筐体部に対して図9における上下方向及び紙面直交方向の変位が規制され、引出部材103が位置決めされる。
【0062】
このように、本実施形態においては、上記のような引出部材103に対して貫通軸74が貫通していることにより、貫通軸74は、引出部材103を介して画像形成装置本体の筐体部に支持される。すなわち、貫通軸74は、引出部材103の側面部103bに対して図9における上下方向及び紙面直交方向へ変位しないように支持され、引出部材103は、ピン状の係合部104によって図9における上下方向及び紙面直交方向へ変位しないように支持されるので、貫通軸74は引出部材103を介して画像形成装置本体の筐体部に支持される。
【0063】
また、貫通軸74は、本体後側板101に対しても図9における上下方向及び紙面直交方向に位置決めされている。すなわち、貫通軸74は、画像形成装置本体の筐体部である本体後側板101に対して軸方向とは交差する方向に位置決め支持されている。
【0064】
このように、本実施形態においては、貫通軸74が、幅方向Xの一方側(前側)に配置される引出部材103に支持され、さらに、幅方向Xの他方側に配置される本体後側板101に支持される。すなわち、貫通軸74は、幅方向Xの一方側と他方側において画像形成装置本体の筐体部によって支持されるので、貫通軸74に作用する力を画像形成装置本体の筐体部によって受けることができるようになる。これにより、本実施形態においては、貫通軸74が二次転写装置8の荷重によって下方へ撓むのを抑制できるようになる。
【0065】
本実施形態のように、複数のプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkが中間転写ベルト70上に水平方向へ並んで配置される構成(図1参照)においては、中間転写装置7が水平方向へ長く形成されるため、中間転写装置7はその長手方向の中央側の箇所において自重と二次転写装置8の荷重により下方へ撓みやすい傾向にある。そして、中間転写装置7が下方へ撓むと、中間転写ベルト70と感光体2との接触圧が良好に得られなくなるほか、接触圧にばらつきが生じる虞がある。
【0066】
これに対して、本実施形態の場合、貫通軸74が幅方向Xの一方側と他方側において画像形成装置本体の筐体部によって支持されることにより、二次転写装置8の荷重による貫通軸74の下方への撓みを抑制できるようになる。これにより、中央側における中間転写装置8の撓みを抑制できるようになるので、中間転写ベルト70と各感光体2との接触圧を維持できるようになり、一次転写ニップの圧力を良好に確保できるようになる。
【0067】
図10は、本発明の第4実施形態に係る中間転写装置7及び二次転写装置8を、幅方向の一方側から見た図である。
【0068】
図10に示される第4実施形態においては、金属製の各貫通軸74と導電性ローラから成る二次転写バックアップローラ72との間に絶縁部材93を介在させている。
【0069】
二次転写装置8及び中間転写装置7の剛性を高め、加圧バネ83の付勢力による二次転写装置8及び中間転写装置7の変形を効果的に抑制するには、加圧力を受ける二次転写ニップNと支軸である貫通軸74との間の距離を短くすることが好ましい。しかしながら、二次転写バックアップローラ72に電圧を印加し、中間転写ベルト70から用紙へトナー画像を静電的に転写する構成においては、二次転写装置8と貫通軸74との間の距離を短くすると、二次転写バックアップローラ72へ電圧を印加した際に、二次転写バックアップローラ72から近くにある金属部材の貫通軸74へ電流がリークする虞がある。
【0070】
そのため、本実施形態においては、金属製の各貫通軸74と導電性ローラから成る二次転写バックアップローラ72との間に絶縁部材93を介在させている。これにより、二次転写バックアップローラ72から各貫通軸74への電流のリークを防止できるようになるので、二次転写ニップNにおける転写電界を良好に形成できるようになり、転写不良の発生を防止できる。また、貫通軸74を二次転写バックアップローラ72に近づけて配置できるようになるので、二次転写装置8と貫通軸74との間の距離を短くして二次転写装置8及び中間転写装置7の変形を効果的に抑制でき、二次転写ニップNにおける加圧力を良好に確保できるようになる。絶縁部材93としては、例えば、樹脂製のケースなど、ある程度の剛性を有し、二次転写バックアップローラ72との間に隙間を確保できる部材であることが好ましい。
【0071】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能である。例えば、上記各実施形態の構成のうち、2つ以上の構成を適宜組み合わせてもよい。
【0072】
また、二次転写装置8は、上記実施形態のような、二次転写ベルト80を備える構成に限らず、二次転写ローラ81が二次転写ベルト80を介さず中間転写ベルト70に対して直接接触する構成であってもよい。また、二次転写装置8は、中間転写装置7の下方に配置される場合に限らず、中間転写装置7の横方向(水平方向)又は上方に配置される場合であってもよい。
【0073】
以上説明した本発明の態様をまとめると、本発明には、少なくとも下記の構成を備える画像形成装置が含まれる。
【0074】
[第1の構成]
第1の構成は、感光体との間に形成される一次転写ニップにおいて前記感光体上の画像が一次転写される中間転写装置と、前記中間転写装置との間に形成される二次転写ニップにおいて前記中間転写装置から記録媒体へ画像を二次転写する二次転写装置と、を備える画像形成装置であって、前記二次転写装置は、前記二次転写ニップを通過する前記記録媒体の幅方向の一方側とこれとは反対の他方側において、前記中間転写装置の同軸上に配置される支軸によって支持される画像形成装置である。
【0075】
[第2の構成]
第2の構成は、前記第1の構成において、前記同軸上に配置される支軸は、前記中間転写装置を貫通する直線状の貫通軸であり、前記二次転写装置は、少なくとも2本の前記貫通軸によって支持される画像形成装置である。
【0076】
[第3の構成]
第3の構成は、前記第1又は第2の構成において、前記二次転写装置は、連結部材を介して前記支軸に連結され、前記記録媒体の幅方向の一方側又は他方側から見て、前記支軸同士を繋ぐ直線と、前記連結部材に対する前記二次転写装置の連結箇所同士を繋ぐ直線と、前記支軸と前記連結箇所とを繋ぐ直線とによって囲まれる枠内に、前記二次転写ニップが配置される画像形成装置である。
【0077】
[第4の構成]
第4の構成は、前記第1又は第2の構成において、前記二次転写装置は、連結部材を介して前記支軸に連結され、前記記録媒体の幅方向の一方側又は他方側から見て、前記支軸同士を繋ぐ直線と、前記連結部材に対する前記二次転写装置の連結箇所同士を繋ぐ直線と、前記支軸から鉛直下方向へ伸びる直線とによって囲まれる枠内に、前記二次転写ニップが配置される画像形成装置である。
【0078】
[第5の構成]
第5の構成は、前記第1から第4のいずれか1つの構成において、前記支軸は、前記二次転写装置を支持する部分よりも、前記二次転写装置を支持する部分の間の部分が太く形成される画像形成装置である。
【0079】
[第6の構成]
第6の構成は、前記第1から第5のいずれか1つの構成において、前記支軸は、画像形成装置本体の筐体部によって支持される画像形成装置である。
【0080】
[第7の構成]
第7の構成は、前記第1から第5のいずれか1つの構成において、画像形成装置本体は、前記二次転写装置を画像形成装置本体の筐体部から引出可能に保持する引出部材を有し、前記支軸は、前記引出部材を介して前記筐体部に支持される画像形成装置である。
【0081】
[第8の構成]
第8の構成は、前記第1から第7のいずれか1つの構成において、前記中間転写装置は、前記二次転写ニップに転写電界を形成する導電性ローラを備え、前記導電性ローラと前記支軸との間に、絶縁部材が介在する画像形成装置である。
【0082】
2 感光体
7 中間転写装置
8 二次転写装置
70 中間転写ベルト
71 一次転写ローラ(一次転写部材)
72 二次転写バックアップローラ(導電性ローラ)
74 貫通軸(支軸)
75A 前側板(連結部材)
75B 後側板(連結部材)
80 二次転写ベルト
81 二次転写ローラ(二次転写部材)
82 基台(保持部材)
83 加圧バネ(付勢部材)
85 位置決め突起
91 固定部材
93 絶縁部材
100 画像形成装置
101 本体後側板(筐体部)
103 引出部材
P 用紙(記録媒体)
X 幅方向
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【特許文献1】特開2015-102836号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11