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特開2024-24989酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法
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  • 特開-酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法 図1
  • 特開-酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024989
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 59/34 20060101AFI20240216BHJP
   B01D 59/26 20060101ALI20240216BHJP
   C01B 13/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
B01D59/34 A
B01D59/26
C01B13/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022128033
(22)【出願日】2022-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】320011650
【氏名又は名称】大陽日酸株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金島 奎太
(72)【発明者】
【氏名】神邊 貴史
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 健大
【テーマコード(参考)】
4G042
【Fターム(参考)】
4G042AA09
(57)【要約】
【課題】装置構成を簡略化し、酸素処理量の削減が可能な酸素同位体の濃縮装置を提供する。
【解決手段】オゾン生成装置11、四フッ化炭素供給装置17、酸素分離装置12、オゾン光分解装置13、捕集装置14、及び濃縮装置15を有する複数の装置群と、第k群目(1≦k≦(n-1))の濃縮装置15で分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成装置11に導入する、1以上の酸素供給経路16と、任意の第j群目(2≦j≦n)の濃縮装置15で分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかに導入する、1以上の混合ガス返送経路23’とを備える酸素同位体の濃縮装置1を選択する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素からオゾンを生成するオゾン生成装置と、
前記オゾン生成装置の二次側に位置し、酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する四フッ化炭素供給装置と、
前記四フッ化炭素供給装置の二次側に位置し、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離装置と、
前記酸素分離装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解装置と、
前記オゾン光分解装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集装置と、
捕集装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮装置と、を有する、複数の装置群(第1群目~第n群目)と、
第k群目(1≦k≦(n-1))の前記濃縮装置で分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成装置に導入する、1以上の酸素供給経路と、
任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮装置で分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかに導入する、1以上の混合ガス返送経路と、を備える、酸素同位体の濃縮装置。
【請求項2】
前記混合ガス返送経路に位置し、前記混合ガス返送経路内のオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定装置をさらに備える、請求項1に記載の酸素同位体の濃縮装置。
【請求項3】
任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の装置群が、
前記濃縮装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害装置と、
前記オゾン除害装置の二次側に位置し、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離装置と、を有する、請求項1又は2に記載の酸素同位体の濃縮装置。
【請求項4】
酸素からオゾンを生成するオゾン生成ステップと、
未反応の酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する四フッ化炭素供給ステップと、
酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離ステップと、
オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解ステップと、
未分解のオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集ステップと、
未分解のオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮ステップと、を有する、複数の工程群(第1群目~第n群目)を含み、
第k群目(1≦k≦(n-1))の前記濃縮ステップで分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成ステップで用いるとともに、
任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する、酸素同位体の濃縮方法。
【請求項5】
任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する際、前記混合ガス中のオゾン濃度を監視する、請求項4に記載の酸素同位体の濃縮方法。
【請求項6】
任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の工程群が、
前記濃縮ステップの後に、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害ステップと、
前記オゾン除害ステップの後に、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離ステップと、を有する、請求項4又は5に記載の酸素同位体の濃縮方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、安定同位体は、自然科学や医療分野でトレーサとして用いられているが、安定同位体の中にはその天然存在比が小さく、使用に際して大幅に濃縮をする必要があるものが多い。
【0003】
たとえば、酸素安定同位体を自然科学や医療分野でトレーサ等として使用する場合、%オーダーの濃度であることが求められるが、酸素17(17O)及び酸素18(18O)の天然存在比は、それぞれ0.038%及び0.205%であり、10~1000倍程度の濃縮倍率が必要である。
【0004】
酸素同位体の濃縮、分離方法としては、例えば、特許文献1、特許文献2、及び非特許文献1が知られている。
特許文献1に記載されている光反応による同位体の分離は、他の分離方法と比較して分離係数が大きいことが特徴であるが、その濃縮倍率は高いものでも10倍程度であり、高い倍率を得るためには多段のプロセスが必要となる。
【0005】
このような多段プロセスとしては、例えば、特許文献2に開示されている濃縮プロセスを、非特許文献1に開示されているカスケード接続する多段プロセスが考えられる。ここで、図3は、多段プロセスを備える従来の酸素同位体の濃縮装置の構成を示す。
【0006】
図3に示すように、従来の酸素同位体の濃縮装置100は、複数の装置群k、k+1を備えている。具体的には、各装置群k、k+1は、酸素(O)からオゾン(O)を生成するオゾン生成装置11と、酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素(CF)を供給する四フッ化炭素供給装置17と、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離装置12と、オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解装置13と、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集装置14と、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮装置15と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害装置18と、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離装置19と、をそれぞれ有する。そして、酸素同位体の濃縮装置100は、装置群kと次の装置群k+1との間に、第k群目の濃縮装置15で分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成装置11’に導入する酸素供給経路16を備える。なお、図3中に示すように、第(k+1)群目の各装置及び各経路であって、第k群目の各装置及び各経路と同じ構成には、符号の後に「’」を付している。
【0007】
また、従来の酸素同位体の濃縮装置100を用いた、濃縮方法は、複数の工程群k、k+1を備えている。具体的には、各工程群k、k+1は、酸素(O)からオゾン(O)を生成するオゾン生成ステップと、酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素(CF)を供給する四フッ化炭素供給ステップと、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離ステップと、オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解ステップと、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集ステップと、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮ステップと、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害ステップと、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離ステップと、をそれぞれ有する。そして、酸素同位体の濃縮方法では、第k群目の濃縮ステップで分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成ステップに原料として導入する。
【0008】
このように、従来の酸素同位体の濃縮装置100、及び濃縮方法では、特定の酸素安定同位体濃縮操作を連続的に実施する。
【0009】
また、従来の酸素同位体の濃縮装置100では、各装置群k、k+1が、オゾン除害装置18と、四フッ化炭素分離装置19と、四フッ化炭素分離装置19で分離した四フッ化炭素を前段の任意の工程群の四フッ化炭素供給装置17に返送する四フッ化炭素返送経路20をそれぞれ備えている。
そして、従来の酸素同位体の濃縮装置100では、任意の工程群kにおいて、四フッ化炭素分離装置19で分離した酸素を系外へ排出する酸素排気経路25を備えており、任意の工程群k+1において、四フッ化炭素分離装置19で分離した酸素を前段の工程群kのオゾン生成装置11に導入する酸素返送経路21’を備えている。
このように、従来の酸素同位体の濃縮装置100、及び濃縮方法では、酸素と四フッ化炭素とを再利用する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2007/020934号
【特許文献2】特開2008-080200号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】原子力化学工学 山本寛,金川昭,東邦夫 著 出版年1976年 日刊工業新聞社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、図3に示すような従来の酸素同位体の濃縮装置100及び濃縮方法では、酸素と四フッ化炭素とを再利用するために、各装置群にオゾン除害装置18及び四フッ化炭素分離装置19をそれぞれ設け、各工程群でオゾン除害ステップ及び四フッ化炭素分離ステップをそれぞれ行う必要があるため、装置構成及び工程数が複雑となる課題があった。
【0013】
また、従来の酸素同位体の濃縮装置100及び濃縮方法では、任意の装置群及び工程群において、オゾン生成装置11及びオゾン生成ステップでの酸素処理量が増加するという課題があった。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、酸素安定同位体濃縮プロセスをカスケードに構成した多段プロセスにおいて、装置構成及び処理工程を簡略化し、酸素処理量の削減が可能な酸素同位体の濃縮装置、及び酸素同位体の濃縮方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を備える。
[1] 酸素からオゾンを生成するオゾン生成装置と、
前記オゾン生成装置の二次側に位置し、酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する四フッ化炭素供給装置と、
前記四フッ化炭素供給装置の二次側に位置し、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離装置と、
前記酸素分離装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解装置と、
前記オゾン光分解装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集装置と、
捕集装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮装置と、を有する、複数の装置群(第1群目~第n群目)と、
第k群目(1≦k≦(n-1))の前記濃縮装置で分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成装置に導入する、1以上の酸素供給経路と、
任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮装置で分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかに導入する、1以上の混合ガス返送経路と、を備える、酸素同位体の濃縮装置。
[2] 前記混合ガス返送経路に位置し、前記混合ガス返送経路内のオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定装置をさらに備える、[1]に記載の酸素同位体の濃縮装置。
[3] 任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の装置群が、
前記濃縮装置の二次側に位置し、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害装置と、
前記オゾン除害装置の二次側に位置し、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離装置と、を有する、[1]又は[2]に記載の酸素同位体の濃縮装置。
[4] 酸素からオゾンを生成するオゾン生成ステップと、
未反応の酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する四フッ化炭素供給ステップと、
酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する酸素分離ステップと、
オゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解するオゾン光分解ステップと、
未分解のオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する捕集ステップと、
未分解のオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する濃縮ステップと、を有する、複数の工程群(第1群目~第n群目)を含み、
第k群目(1≦k≦(n-1))の前記濃縮ステップで分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成ステップで用いるとともに、
任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する、酸素同位体の濃縮方法。
[5] 任意の第j群目(2≦j≦n)の前記濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する際、前記混合ガス中のオゾン濃度を監視する、[4]に記載の酸素同位体の濃縮方法。
[6] 任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の工程群が、
前記濃縮ステップの後に、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成するオゾン除害ステップと、
前記オゾン除害ステップの後に、四フッ化炭素と酸素との混合ガスから四フッ化炭素を分離する四フッ化炭素分離ステップと、を有する、[4]又は[5]に記載の酸素同位体の濃縮方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明の酸素同位体の濃縮装置は、酸素安定同位体濃縮プロセスをカスケードに構成した多段プロセスにおいて、装置構成を簡略化し、酸素処理量の削減が可能である。
また、本発明の酸素同位体の濃縮方法は、酸素安定同位体濃縮プロセスをカスケードに構成した多段プロセスにおいて、処理工程を簡略化し、酸素処理量の削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態である酸素同位体の濃縮装置の構成を示す系統図である。
図2】本発明の実施例に適用する酸素同位体の濃縮装置の構成を示す系統図である。
図3】従来の酸素同位体の濃縮装置の構成を示す系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を適用した一実施形態である酸素同位体の濃縮装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0019】
<酸素同位体の濃縮装置>
先ず、本発明の一実施形態である酸素同位体の濃縮装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置の構成の一例を示す系統図である。
図1に示すように、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、複数の装置群(第1群目~第n群目、nは2以上の整数)を備える。なお、図1中では、便宜上、装置群k及び装置群k+1(1≦k≦(n-1))のみを示している。
【0020】
装置群k及び装置群k+1は、オゾン生成装置11、四フッ化炭素供給装置17、酸素分離装置12、オゾン光分解装置13、捕集装置14、及び濃縮装置15を、それぞれ有する。なお、図1中に示すように、第(k+1)群目の各装置及び各経路であって、第k群目の各装置及び各経路と同じ構成には、符号の後に「’」を付して説明を省略する。
【0021】
オゾン生成装置11は、図示略の酸素供給源から供給される原料酸素、あるいは前段の装置群から酸素供給経路16を介して供給される濃縮酸素を原料として、酸素からオゾンを生成する。オゾン生成装置11では、高周波電源装置を備えた電極からの放電により、あるいは、水銀ランプからの紫外線の照射により、酸素からオゾンを生成する。生成したオゾンは、酸素とオゾンとの混合物として、オゾン生成装置11から導出される。
【0022】
四フッ化炭素供給装置17は、オゾン生成装置11の二次側に位置し、オゾン生成装置11から導出される酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する。四フッ化炭素が供給された後の混合物は、後段の酸素分離装置12に導入される。
【0023】
酸素分離装置12は、オゾン生成装置11及び四フッ化炭素供給装置17の二次側に位置し、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する。酸素分離装置12では、具体的には、蒸留あるいはシリカゲル等の吸着剤により、酸素を分離する。なお、分離して回収した酸素は、経路10を介して前段のオゾン生成装置11に返送して再利用する。
【0024】
オゾン光分解装置13は、酸素分離装置12の二次側に位置し、酸素分離装置12から導出されたオゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解する。なお、オゾン光分解装置13では、特定の波長域をもつ光源を用いて、特定の酸素同位体を含むオゾン分子の分解を実施する。
【0025】
特定のオゾン分子としては、例えば、161617O、161618O、161717O、161818O、161718Oが挙げられる。
【0026】
また、特定の波長域をもつ光源としては、例えば、太陽光の分光、InGaAsP系半導体レーザ又は発光ダイオード、AlGaInP系半導体レーザ又は発光ダイオード、GaAsSb系半導体レーザ又は発光ダイオード、CdZnTe系半導体レーザ又は発光ダイオード、CdZnSe系半導体レーザ又は発光ダイオード、あるいは、水銀ランプ、YAGレーザ、Arイオンレーザ、Krイオンレーザ等で光ポンピングが可能な色素レーザが挙げられる。
【0027】
オゾン光分解装置13では、オゾンと四フッ化炭素との混合物が流通する部分において、オゾンの自然分解を抑制するために低温(例えば、100~250Kの範囲)に保つことが好ましい。
【0028】
捕集装置14は、オゾン光分解装置13の二次側に位置し、オゾン光分解装置13から導出されるオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する。捕集装置14としては、例えば、混合ガスを連続的に液化して捕集する二重管凝縮器が挙げられる。
【0029】
濃縮装置15は、捕集装置14の二次側に位置し、捕集装置14から導出されるオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する。濃縮装置15では、具体的には、蒸留あるいはシリカゲル等の吸着剤により、酸素を分離する。
【0030】
本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、複数の装置群(第1群目~第n群目、nは2以上の整数)を備えるが、装置群の数としては、2~10が好ましく、2~5がより好ましい。
【0031】
また、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、第k群目(1≦k≦(n-1))の濃縮装置15で分離した酸素を、第(k+1)群目のオゾン生成装置11’に導入する、1以上の酸素供給経路16を備える。これにより、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、特定の酸素安定同位体の濃縮操作を、連続的に実施することができる。
【0032】
また、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、任意の第j群目(2≦j≦n)の装置群において、濃縮装置15で分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第j群目よりも前段の、第1群目から第(j-1)群目の何れかに導入する、1以上の混合ガス返送経路23を備える。具体的には、図1に示すように、第k+1群目において、濃縮装置15’ で分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第k群目の酸素分離装置12に導入する、混合ガス返送経路23’を備える。
【0033】
本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1によれば、混合ガス返送経路23’を備えるため、第k+1群目のオゾン光分解装置13’において酸素に分解されなかった未分解のオゾンを、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとしてそのまま再利用することができる。このため、第k+1群目の装置群を構成する濃縮装置15’の二次側で生成した酸素を第k群目のオゾン生成装置11に供給することがなく、オゾン生成装置11における酸素の処理量を低減できる。
【0034】
混合ガス返送経路23’は、第k+1群目の装置群における濃縮装置15’と第1群目の装置群における酸素分離装置12との間に位置する経路である。なお、混合ガス返送経路23’において、オゾンが非同位体を選択的に分解すると同位体濃縮度の低下を招くため、混合ガス返送経路23’を構成する配管の内側にあらかじめ高濃度オゾンなどにより酸化皮膜を形成させ、配管内表面の金属触媒反応によるオゾン分解を抑えることが好ましい。また、混合ガス返送経路23’は、オゾンの自然分解を抑制するために低温(例えば、100~250Kの範囲)に保つことが好ましい。
【0035】
混合ガス返送経路23’には、混合ガス返送経路23’内を流通するオゾンと四フッ化炭素との混合ガス中のオゾン濃度を測定するオゾン濃度測定装置22’が位置する。これにより、混合ガス返送経路23’内のオゾン濃度を監視し、安全な濃度範囲で管理することができる。
【0036】
オゾン濃度測定装置22’は、特に限定されるものではないが、オゾンが変質しにくいことから、紫外分光式等の光吸収による装置が好ましい。
【0037】
さらに、本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1は、任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の装置群が、オゾン除害装置18と、四フッ化炭素分離装置19と、を有する。換言すると、任意の第j群目(2≦j≦n)の装置群は、オゾン除害装置18と、四フッ化炭素分離装置19と、を有さない。
【0038】
具体的には、図1に示すように、第k群目の装置群が、オゾン除害装置18と、四フッ化炭素分離装置19と、を有する。そして、第k+1群目の装置群が、オゾン除害装置18と、四フッ化炭素分離装置19と、を有さない。
【0039】
オゾン除害装置18は、濃縮装置15の二次側に位置し、濃縮装置15から導出されるオゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成する。オゾン除害装置18では、室温でオゾン分解を実施する。具体的には、触媒を用いてオゾンの自己分解反応の活性化エネルギーを低下させて分解する。
【0040】
四フッ化炭素分離装置19は、オゾン除害装置18の二次側に位置し、オゾン除害装置18から導出される四フッ化炭素と酸素との混合ガスから、四フッ化炭素を分離する。四フッ化炭素分離装置19では、具体的には、蒸留あるいはシリカゲル等の吸着剤により、四フッ化炭素と酸素との混合ガスを、四フッ化炭素と酸素とに分離する。
【0041】
なお、四フッ化炭素分離装置19によって分離した四フッ化炭素は、経路20を介して前段の四フッ化炭素供給装置17に返送して再利用に用いる。
また、四フッ化炭素分離装置19によって分離した酸素は、酸素排気経路25を介して取り出すことができる。
【0042】
本実施形態の酸素同位体の濃縮装置1によれば、第k群目の装置群が、オゾン除害装置18と四フッ化炭素分離装置19とを有し、第k+1群目の装置群が、オゾン除害装置18と四フッ化炭素分離装置19とを有さないため、装置構成を簡略化することができる。
【0043】
<酸素同位体の濃縮方法>
次に、本発明の一実施形態である酸素同位体の濃縮方法について、上述した酸素同位体の濃縮装置1を用いる場合を一例として詳細に説明する。
本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、複数の工程群(第1群目~第n群目、nは2以上の整数)を含む。なお、本実施形態では、便宜上、工程群k及び工程群k+1(1≦k≦(n-1))のみを示している。
【0044】
工程群k及び工程群k+1は、オゾン生成ステップ、四フッ化炭素供給ステップ、酸素分離ステップ、オゾン光分解ステップ、捕集ステップ、及び濃縮ステップを、それぞれ有する。
【0045】
オゾン生成ステップでは、オゾン生成装置11において、図示略の酸素供給源から供給される原料酸素、あるいは前段の装置群から酸素供給経路16を介して供給される濃縮酸素を原料として、酸素からオゾンを生成する。生成したオゾンは、酸素とオゾンとの混合物として、オゾン生成装置11から導出する。
【0046】
四フッ化炭素供給ステップでは、オゾン生成ステップで得られる酸素とオゾンとの混合物に四フッ化炭素を供給する。四フッ化炭素が供給された後の混合物は、後段の酸素分離ステップで用いる。
【0047】
酸素分離ステップでは、酸素分離装置12において、酸素とオゾンと四フッ化炭素との混合物から酸素を分離する。分離して回収した酸素は、前段のオゾン生成ステップで再利用する。
【0048】
オゾン光分解ステップでは、オゾン光分解装置13において、酸素分離ステップで得られるオゾンと四フッ化炭素との混合物に光を照射して、特定の酸素同位体を含むオゾンを選択的に酸素に分解する。
【0049】
捕集ステップでは、捕集装置14を用い、オゾン光分解ステップで得られるオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを捕集する。
【0050】
濃縮ステップでは、濃縮装置15を用い、捕集ステップで得られるオゾンと四フッ化炭素と酸素とを含む混合ガスを、酸素と、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとに分離して、酸素中に酸素同位体を濃縮する。
【0051】
本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、複数の工程群(第1群目~第n群目、nは2以上の整数)を備えるが、工程群の数としては、2~10が好ましく、2~5がより好ましい。
【0052】
また、本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、第k群目(1≦k≦(n-1))の濃縮ステップで分離した酸素を、第(k+1)群目の工程群を構成するオゾン生成ステップで用いる。これにより、本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、特定の酸素安定同位体の濃縮操作を、連続的に実施することができる。
【0053】
また、本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、任意の第j群目(2≦j≦n)の工程群において、濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第j群目よりも前段の、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する。具体的には、第k+1群目において、濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第k群目の酸素分離ステップに導入して用いる。
【0054】
本実施形態の酸素同位体の濃縮方法によれば、第k+1群目のオゾン光分解ステップにおいて酸素に分解されなかった未分解のオゾンを、オゾンと四フッ化炭素との混合ガスとしてそのまま再利用することができる。このため、第k+1群目の工程群を構成する濃縮ステップの二次側で生成した酸素を第k群目のオゾン生成ステップで用いることがなく、オゾン生成ステップにおける酸素の処理量を低減できる。
【0055】
本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、任意の第j群目(2≦j≦n)の濃縮ステップで分離したオゾンと四フッ化炭素との混合ガスを、第1群目から第(j-1)群目の何れかの工程群に返送する際、混合ガス中のオゾン濃度を監視する。
【0056】
オゾン濃度の監視は、適宜行うことが出来る。例えば、図1に示す酸素同位体の濃縮装置1が定常運転している場合、一定の時間毎の監視を行ってもよい。また、例えば、装置の起動時、装置の状態が安定していない場合、装置の運転条件を変更した場合には、常時、オゾン濃度を監視してもよい。
【0057】
なお、オゾン濃度が所定の値を超えた場合、酸素同位体の濃縮装置1内の他の流体を混合ガス返送経路23’内に導入し、経路中のオゾンを希釈することで、オゾン濃度を低下させることが出来る。
【0058】
さらに、本実施形態の酸素同位体の濃縮方法は、任意の第j群目(2≦j≦n)を除く1以上の工程群が、オゾン除害ステップと、四フッ化炭素分離ステップと、を有する。換言すると、任意の第j群目(2≦j≦n)の工程群は、オゾン除害ステップと、四フッ化炭素分離ステップと、を有さない。
【0059】
具体的には、第k群目の工程群が、オゾン除害ステップと、四フッ化炭素分離ステップと、を有する。そして、第k+1群目の工程群が、オゾン除害ステップと、四フッ化炭素分離ステップと、を有さない。
【0060】
オゾン除害ステップは、オゾン除害装置18を用い、濃縮ステップで得られるオゾンと四フッ化炭素との混合ガスからオゾンを分解して酸素を生成する。
【0061】
四フッ化炭素分離ステップは、四フッ化炭素分離装置19を用い、オゾン除害ステップで得られる四フッ化炭素と酸素との混合ガスから、四フッ化炭素を分離する。四フッ化炭素分離ステップでは、具体的には、四フッ化炭素と酸素との混合ガスを、四フッ化炭素と酸素とに分離する。
【0062】
なお、四フッ化炭素分離ステップで分離した四フッ化炭素は、経路20を介して前段の四フッ化炭素供給装置17に返送し、四フッ化炭素供給ステップで再利用する。
また、四フッ化炭素分離ステップで分離した酸素は、酸素排気経路25を介して取り出すことができる。
【0063】
本実施形態の酸素同位体の濃縮方法によれば、第k群目の工程群が、オゾン除害ステップと四フッ化炭素分離ステップとを有し、第k+1群目の工程群が、オゾン除害ステップと四フッ化炭素分離ステップとを有さないため、工程を簡略化することができる。
【0064】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【実施例0065】
以下、実施例によって本発明の効果を説明するが、本発明は実施例の構成に限定されるものではない。
【0066】
<実施例>
本発明の酸素同位体の濃縮装置として、図2に示す酸素同位体の濃縮装置51を用いた。なお、酸素同位体の濃縮装置51は、図1に示す酸素同位体の濃縮装置1において、2つの装置群(第1群、第2群)を用いる形態を示すものである。
【0067】
(装置構成)
酸素同位体の濃縮装置51は、以下の構成を備える。
・オゾン生成装置11:原料酸素からオゾンを生成する。
・酸素供給経路16:第1群目の濃縮装置15と、第2群目のオゾン生成装置11’との間に位置する。
・濃縮酸素導出経路24’:第2群目の濃縮装置15’に接続されている。
・酸素排気経路25:第1群目の四フッ化炭素分離装置19に接続されている。
・混合ガス返送経路23’:第2群目の濃縮装置15’と、第1群目の酸素分離装置12との間に位置する。
【0068】
(オゾン光分解条件)
・オゾン光分解装置13、13’:特定のオゾン分子(161617O)の分解を実施する。
・レーザ光: 外部共振器型レーザ(Sacher Lasertechnik社製、「TEC-320」)によるレーザ光(992nm)を用いた。
【0069】
レーザ光がオゾンに照射されると、以下の式(1)のように、1個の酸素分子と1個の酸素原子とに分離する。
【0070】
【数1】
【0071】
上記式(1)の反応で生成された酸素原子はエネルギーを得ているため、式(2)のように、周りに存在するオゾン分子をいくつか分解する。ここで、式(2)中、nは先行技術文献(特開2017-223547号公報)に記載の巻き込み係数である。
【0072】
【数2】
【0073】
本実施例では、巻き込み係数:n=5とした。その一方で、オゾン光分解とは無関係に熱によるオゾンの非選択的分解(以下、熱分解)も同時に発生する。オゾンの熱分解により発生する酸素分子の量は、オゾン光分解装置13に導入されるオゾン流量に比例するとして計算した。
装置の起動後、「混合ガス返送経路23’」を使用していない段階において、定常状態では、原料酸素の供給量とオゾン光分解装置13に導入されるオゾン量は、酸素原子数ベースで等量となる。つまり、オゾンの熱分解により発生する酸素分子の量は、原料酸素の流量に比例するともいえる。
【0074】
また、オゾン光分解装置13、13’において、レーザによる目的のオゾン分子(161617O)の分解率を50%とした。
【0075】
第1群目のオゾン光分解装置13において、レーザ分解量を7.63×10-8(mol/s)、熱による分解量を8.96×10-7(mol/s)とした(先行技術文献:特開2017-223547号公報と同条件)。
【0076】
レーザ分解量:7.63×10-8(mol/s)と、レーザ分解率:50%とにより、原料酸素の流量は、6.36×10-8(mol/s)となった。
【0077】
以上の条件から、実施例の酸素同位体の濃縮装置51における各群の流量と、酸素17(17O)の濃度は、以下の表1のように算出される。
【0078】
【表1】
【0079】
表1に示したように、酸素同位体の濃縮装置51によれば、第1群目のオゾン生成装置11に、17O濃度が0.200(atom%)の原料酸素が導入された場合、第1群目では0.624(atom%)に濃縮され、第2群目では1.67(atom%)に濃縮される。
【0080】
このように、実施例の酸素同位体の濃縮装置(濃縮方法)51によれば、複数の装置群(工程群)を備える構成とすることで、原料酸素中の濃縮対象となる同位体成分が希薄な場合においても、%オーダーに濃縮可能であることが示された。
【0081】
また、図2に示す酸素同位体の濃縮装置(濃縮方法)51によれば、第2群目において、オゾン除害装置と四フッ化炭素分離装置を省略することができる。
なお、第2群目に設けられた混合ガス返送経路23’によって返送されるオゾン量分だけ、第1群目のオゾン生成装置11の酸素処理量を削減することができる。
ここで、削減可能な酸素量は、以下の式(3)で算出される。
【0082】
【数3】
【0083】
以上説明したように、図2に示す酸素同位体の濃縮装置(濃縮方法)51によれば、第2群目のオゾン光分解装置13’において未分解のオゾンをそのまま再利用することで、第1群目のオゾン生成装置11における酸素処理量を年間5.08(m)削減可能であることが示唆された。
【符号の説明】
【0084】
1、51 濃縮装置
10、20 経路
11、11’ オゾン生成装置
12、12’ 酸素分離装置
13、13’ オゾン光分解装置
14、14’ 捕集装置
15、15’ 濃縮装置
16 酸素供給経路
17、17’ 四フッ化炭素供給装置
18 オゾン除害装置
19 四フッ化炭素分離装置
21’ 酸素返送経路
22’ オゾン濃度測定装置
23’ 混合ガス返送経路
24’ 濃縮酸素導出経路
25 酸素排気経路
図1
図2
図3