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特開2024-25662フォーカスリング及びこれを含むプラズマエッチング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025662
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】フォーカスリング及びこれを含むプラズマエッチング装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240216BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
H01L21/302 101B
H01L21/302 101G
H05H1/46 M
H05H1/46 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100381
(22)【出願日】2023-06-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0099835
(32)【優先日】2022-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】505232852
【氏名又は名称】エスケー エンパルス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK enpulse Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1043,Gyeonggi-daero,Pyeongtaek-si,Gyeonggi-do 17784, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ミン、キョンヨル
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ヨンス
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ソンシク
(72)【発明者】
【氏名】キム、キョンイン
(72)【発明者】
【氏名】カン、ジュンクン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、スマン
【テーマコード(参考)】
2G084
5F004
【Fターム(参考)】
2G084AA02
2G084BB02
2G084BB14
2G084CC33
2G084DD23
2G084DD37
2G084FF15
2G084FF31
2G084FF38
2G084FF39
5F004AA01
5F004BA04
5F004BA08
5F004BB13
5F004BB18
5F004BB22
5F004BB23
5F004BB25
5F004BB29
5F004CA02
5F004CA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より安定的にプラズマエッチング装置の部品に固定され、エッチング対象の均一なエッチングを満たすフォーカスリングを提供する。
【解決手段】プラズマエッチング装置は、チャンバと、チャンバの内部に配置された静電チャックと、静電チャック上に載置され、エッチング対象を支持するフォーカスリングとを含む。フォーカスリングは、載置部110及び本体部120を含む。載置部は、少なくとも一部にエッチング対象が載置される載置部上面111を含み、載置部と本体部と、は段差を有し、本体部は、本体領域121及びチャッキング強化領域130を含む。本体領域は第1耐食性層を含み、チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、第2耐食性層は、第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマが形成される内部を有するチャンバと、前記チャンバの内部に配置された静電チャックと、前記静電チャック上に載置され、エッチング対象を支持するフォーカスリングとを含み、
前記フォーカスリングは、載置部及び本体部を含み、
前記載置部は、少なくとも一部に前記エッチング対象が載置される載置部上面を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域及びチャッキング強化領域を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上である、プラズマエッチング装置。
【請求項2】
前記フォーカスリングと前記静電チャックとの間にはガス層が位置し、
前記ガス層は、3sccm~20sccmの流速で流れる不活性ガスを含む、請求項1に記載のプラズマエッチング装置。
【請求項3】
載置部及び本体部を含み、
前記載置部は、少なくとも一部にエッチング対象が載置される載置部上面を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域及びチャッキング強化領域を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上である、フォーカスリング。
【請求項4】
前記チャッキング強化領域は、前記第2耐食性層上に配置されるチャッキング強化層をさらに含み、前記チャッキング強化層は、前記第2耐食性層の材料よりも誘電率が低い材料を含む、請求項3に記載のフォーカスリング。
【請求項5】
前記チャッキング強化層は、空気層または真空層である、請求項4に記載のフォーカスリング。
【請求項6】
前記第1耐食性層及び前記第2耐食性層は、それぞれ独立して、シリコン、炭化珪素、炭化ホウ素及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたいずれか1つを含む、請求項3に記載のフォーカスリング。
【請求項7】
前記第1耐食性層の平均厚さは3.6mm以下である、請求項3に記載のフォーカスリング。
【請求項8】
V1は、前記チャッキング強化層を含むフォーカスリングの体積であり、
V2は、前記チャッキング強化層の体積であり、
前記V1を全体100%としたとき、V2の比率は15%以上である、請求項4に記載のフォーカスリング。
【請求項9】
前記フォーカスリングはリング状であり、
前記チャッキング強化領域はリング状であり、
Wは、前記載置部の内径から前記本体部の外径までの長さであり、
Dは、前記本体部の上面から前記本体部の上面と対向する本体部の底面までの距離であり、
Aは、前記フォーカスリングの厚さ方向の断面で見た前記チャッキング強化層の断面積であり、
前記Wと前記Dの積を全体100%としたとき、前記Aの比率は20%以上である、請求項4に記載のフォーカスリング。
【請求項10】
請求項1に記載のプラズマエッチング装置を適用して基板をエッチングする過程を含む、基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
具現例は、フォーカスリング及びこれを含むプラズマエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高集積化された半導体素子の微細パターンを形成するために、基板に乾式エッチングであるプラズマエッチングが主に用いられる。プラズマエッチング装置は、チャンバ、チャンバ内に配置された静電チャック(electrostatic chuck)、及び静電チャックの上下に設置された高周波電力を印加する電極などの手段を備える。プラズマエッチング工程は、前記電極の間に印加された高周波電力によって、前記チャンバ内に流入したガスをプラズマに変換させ、このプラズマを用いて、静電チャック上に載置された基板をエッチングする過程により行われ得る。プラズマを構成するラジカル又はイオンは、基板の表面と物理的及び化学的に反応してエッチングする。
【0003】
プラズマエッチング装置のプラズマは、エッチング対象が置かれた静電チャックの上下に印加される高周波電力によって生成されるので、高周波電力が印加される部分まではプラズマの制御が容易であるが、相対的に静電チャックの外側部分は直接的なプラズマの制御が難しい。静電チャックの外側部分に生成されるプラズマの量は相対的に少なく、それによって、基板の縁部のエッチング率が中央領域に比べて多少低くなり得る。そのため、基板全面にわたる均一なエッチングを達成することが難しくなり得る。
【0004】
このような基板のエッチングの均一度を向上させるために、静電チャック上に置かれるエッチング対象の外周には、エッチング対象を取り囲むようにフォーカスリングが設けられる。このフォーカスリングは、エッチング装置内でプラズマエッチング処理が行われると、プラズマをエッチング対象の表面に向かうように誘導して、処理効率を向上させる。
【0005】
このようなフォーカスリングを介したエッチング対象の処理効率を向上させるために、傾斜を設けるなどの様々な形状の変更が試みられた。但し、エッチング工程時にフォーカスリングに揺れなどが一部発生して、安定的にエッチング処理が行われない場合が報告された。
【0006】
そのため、より安定的にフォーカスリングを固定し、エッチング対象の均一なエッチングを満たすために、さらに改善された方案が必要な実情である。
【0007】
前述した背景技術は、発明者が具現例の導出のために保有していた、または導出過程で習得した技術情報であって、必ずしも本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術であるとは限らない。
【0008】
関連する先行技術として、韓国公開特許公報第10-2020-0052973号に開示された"静電チャックアセンブリ、静電チャック及びフォーカスリング"などがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
具現例の目的は、より安定的にプラズマエッチング装置の部品に固定され、エッチング対象の均一なエッチングを満たすようにするフォーカスリングを提供することにある。
【0010】
具現例の他の目的は、プラズマエッチング装置の静電チャックと良好な静電気的引力を満たすフォーカスリングを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
具現例に係るプラズマエッチング装置は、
プラズマが形成される内部を有するチャンバと、前記チャンバの内部に配置された静電チャックと、前記静電チャック上に載置され、エッチング対象を支持するフォーカスリングとを含み、
前記フォーカスリングは、載置部及び本体部を含み、
前記載置部は、少なくとも一部に前記エッチング対象が載置される載置部上面を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域及びチャッキング強化領域を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上であってもよい。
【0012】
一具現例において、前記フォーカスリングは、前記チャッキング強化領域を適用していないフォーカスリングと比較して、30%以上チャッキング力が向上することができる。
【0013】
一具現例において、前記フォーカスリングと前記静電チャックとの間にはガス層が位置し、前記ガス層は、3sccm~20sccmの流速で流れる不活性ガスを含むことができる。
【0014】
上記の目的を達成するために、具現例に係るフォーカスリングは、
載置部及び本体部を含み、
前記載置部は、少なくとも一部にエッチング対象が載置される載置部上面を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域及びチャッキング強化領域を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上であってもよい。
【0015】
一具現例において、前記チャッキング強化領域は、前記第2耐食性層上に配置されるチャッキング強化層をさらに含み、前記チャッキング強化層は、前記第2耐食性層の材料よりも誘電率が低い材料を含むことができる。
【0016】
一具現例において、前記チャッキング強化層は、空気層または真空層であってもよい。
【0017】
一具現例において、前記第2耐食性層は、曲げ強度が300Mpa以上であってもよい。
【0018】
一具現例において、前記第1耐食性層及び前記第2耐食性層は、それぞれ独立して、シリコン、炭化珪素、炭化ホウ素及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたいずれか1つを含むことができる。
【0019】
一具現例において、前記第1耐食性層の平均厚さは3.6mm以下であってもよい。
【0020】
一具現例において、V1は、前記チャッキング強化層を含むフォーカスリングの体積であり、
V2は、前記チャッキング強化層の体積であり、前記V1を全体100%としたとき、V2の比率は15%以上であってもよい。
【0021】
一具現例において、前記フォーカスリングはリング状であり、前記チャッキング強化領域はリング状であり、Wは、前記載置部の内径から前記本体部の外径までの長さであり、Dは、前記本体部の上面から前記本体部の上面と対向する本体部の底面までの距離であり、Aは、前記フォーカスリングの厚さ方向の断面で見た前記チャッキング強化層の断面積であり、前記Wと前記Dの積を全体100%としたとき、前記Aの比率は20%以上であってもよい。
【0022】
上記の目的を達成するために、具現例に係る基板の製造方法は、前記によるプラズマエッチング装置を適用して基板をエッチングする過程を含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
具現例に係るフォーカスリングは、プラズマエッチング装置の静電チャックとさらに向上した静電気的引力を満たすと共に、良好な耐久性及び耐食性を示すことができる。
【0024】
具現例に係るフォーカスリングを適用したプラズマエッチング装置は、エッチング対象のプラズマエッチング時に均一なエッチング率を示すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】具現例に係るプラズマエッチング装置の一例を断面で示した概略図である。
図2】具現例に係るプラズマエッチング装置に適用されるフォーカスリングの一部を断面で示した概略図である。
図3】具現例に係るフォーカスリングの右側の一部の断面を示した概念図である。
図4】具現例に係るフォーカスリングを上から見た観点で示した平面図である。
図5】具現例に係るフォーカスリングの断面において右側部分に関連領域の一例を表示した概念図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように、一つ以上の具現例について添付の図面を参照して詳細に説明する。しかし、具現例は、様々な異なる形態で実現可能であり、ここで説明する実施例に限定されない。明細書全体にわたって類似の部分に対しては同一の図面符号を付した。
【0027】
本明細書において、ある構成が他の構成を「含む」とするとき、これは、特に反対の記載がない限り、それ以外の他の構成を除くものではなく、他の構成をさらに含むこともできることを意味する。
【0028】
本明細書において、ある構成が他の構成と「連結」されているとするとき、これは、「直接的に連結」されている場合のみならず、「それらの間に他の構成を介在して連結」されている場合も含む。
【0029】
本明細書において、A上にBが位置するという意味は、A上に直接当接してBが位置するか、またはそれらの間に他の層が位置しながらA上にBが位置することを意味し、Aの表面に当接してBが位置することに限定されて解釈されない。
【0030】
本明細書において、マーカッシュ形式の表現に含まれた「これらの組み合わせ」という用語は、マーカッシュ形式の表現に記載された構成要素からなる群から選択される1つ以上の混合又は組み合わせを意味するものであって、前記構成要素からなる群から選択される1つ以上を含むことを意味する。
【0031】
本明細書において、「A及び/又はB」の記載は、「A、B、または、A及びB」を意味する。
【0032】
本明細書において、「第1」、「第2」又は「A」、「B」のような用語は、特に説明がない限り、同一の用語を互いに区別するために使用される。
【0033】
本明細書において、単数の表現は、特に説明がなければ、文脈上解釈される単数又は複数を含む意味で解釈される。
【0034】
プラズマエッチング装置
図1及び図2は、具現例に係るプラズマエッチング装置の概略的な形態を示した図である。以下、図1及び図2を参照して、具現例に係るプラズマエッチング装置を説明する。
【0035】
具現例に係るプラズマエッチング装置は、
プラズマが形成される内部を有するチャンバ2と、前記チャンバの内部に配置された静電チャック20と、前記静電チャック上に載置され、エッチング対象10を支持するフォーカスリング100とを含み、
前記フォーカスリングは、載置部110及び本体部120を含み、
前記載置部は、少なくとも一部に前記エッチング対象が載置される載置部上面111を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域121及びチャッキング強化領域130を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上であってもよい。
【0036】
前記チャンバ2の内部には、エッチング対象としてウエハなどの基板を載置する上部静電チャック21が配置され得る。
【0037】
前記上部静電チャック21及び静電チャック20は、クーロン力を発揮できる体積抵抗率を有することができ、窒化アルミニウム、窒化珪素及び酸化アルミニウムなどのセラミック材料を含むことができる。
【0038】
前記上部静電チャック21の内部には、静電気力を生成して、エッチング対象10を静電チャックの上面に載置する際に静電気的吸着を誘導する第1電極31が配置され得る。前記第1電極は、直流電源である第1電源52と電気的に接続されて直流電源の印加を受けることができ、前記静電チャック上に載置されるエッチング対象と静電チャックの静電気的吸着を維持するようにすることができる。
【0039】
前記上部静電チャック21の上部には、前記上部静電チャックと対向するようにシャワーヘッド60が配置され得る。
【0040】
前記シャワーヘッド60は、上部電極61、及び前記上部電極を支持する電極支持体62が含まれ得、前記上部電極及び電極支持体には貫通孔63が多数個形成され得る。そして、前記シャワーヘッドの内部に、前記貫通孔と連通する拡散部64が配置され得る。
【0041】
前記シャワーヘッド60の上部電極61は上部電源66と電気的に接続され得、高周波電力が印加され得る。
【0042】
前記シャワーヘッド60の内部の拡散部64は処理ガス供給部65と連通することができ、処理ガス供給部の処理ガスが前記拡散部及び貫通孔63を介して外部に吐出され得る。
【0043】
前記静電チャック20は、前記フォーカスリング100の下部に配置され得る。
【0044】
前記静電チャック20の下部には基材40が配置され得、導電性材料が含まれ得る。
【0045】
前記基材40は、プラズマの発生のために高周波電力を供給する高周波電源51と電気的に接続され得る。これにより、前記基材に高周波電力が印加され得る。
【0046】
前記基材40の内部には基材冷却部41を含むことができ、冷却ガス供給部35と連通して冷却ガスの流れがなされ得る。
【0047】
前記チャンバ2の側壁と、前記基材40又は基材を支持する支持部45との間には排気路42が形成され得る。前記排気路の下部には排気口43が配置され、前記排気口は排気装置44と連通することができる。前記排気装置44は、真空ポンプなどの排気手段を含むことができ、前記チャンバ内の空間を所定の真空度まで減圧することができる。
【0048】
前記チャンバ2の側壁は、前記エッチング対象10を引き込み及び引き出しすることができる出入口46を含むことができる。
【0049】
前記上部静電チャック21に置かれるエッチング対象10の外周にはフォーカスリング100が配置され得る。前記フォーカスリングについては、以下で詳細に後述する。
【0050】
前記フォーカスリング100の下部領域の静電チャック20上には、冷却ガスが供給され得るガス層34が配置され得、前記フォーカスリングと前記静電チャックとの間に前記ガス層が配置され得る。
【0051】
前記ガス層は、3sccm~20sccmの流速で流れる不活性ガスを含むことができる。
【0052】
前記フォーカスリング100は、特有のチャッキング強化領域130を含むことで、プラズマエッチング時に前記ガス層34を挟んで静電チャック20と安定的にチャッキングが行われ得、全体的なバランスを維持することができる。
【0053】
前記フォーカスリング100は、前記チャッキング強化領域130を適用していないフォーカスリングと比較して、30%以上チャッキング力が向上することができ、200%以上チャッキング力が向上することができ、または450%以上チャッキング力が向上することができる。前記フォーカスリングは、前記チャッキング強化領域130を適用していないフォーカスリングと比較して、500%以下でチャッキング力が向上することができる。このような比率でチャッキング力が向上して、前記静電チャック20と安定的にチャッキングが行われ得、全体的なバランスを維持してプラズマエッチングが効果的に行われ得るようにする。前記チャッキング力は、後述する式1を通じても概略的に計算され得、プラズマエッチング装置の静電チャックの内部の電極に電力を印加時における、前記静電チャックとフォーカスリングとの間の静電気的引力を意味することができる。
【0054】
前記冷却ガス供給部35は、前記フォーカスリング100に向かうガス層34に冷却ガスを供給するだけでなく、前記上部静電チャック21とエッチング対象10との間にある空間にも別途の流路を介して冷却ガスを供給することができる。
【0055】
前記冷却ガスは、例示的にヘリウムガスを用いることができる。
【0056】
前記静電チャック20は、前記フォーカスリング100の下部に位置した領域に第2電極32及び第3電極33が配置され得、これらは、それぞれ第2電源53及び第3電源54と電気的に接続されて直流電力が印加され得る。これによって、前記フォーカスリング100と、その下部の静電チャック20との間の静電気的吸着が行われ得る。
【0057】
前記プラズマエッチング装置の各構成要素は制御部と接続され得る。
【0058】
前記制御部は、中央処理装置及び記憶装置を含み、記憶装置に記憶されたプログラム及び処理プロセスを読み出して実行して、前記プラズマエッチング装置の処理に応じて、前記フォーカスリング100を静電吸着するための処理や、冷却ガスを供給する処理も制御することができる。
【0059】
前記チャンバ2の内部は、別途の磁石を介して一方向の水平磁界が形成され得る。
【0060】
前記チャンバ2の内部は、前記基材40とシャワーヘッド60との間に印加される高周波電力によって一方向の高周波電界が形成され得る。これによって、前記チャンバの内部で処理ガスを介したマグネトロン放電が行われ、前記基材の上部の上部静電チャック21に載置されたエッチング対象10に前記処理ガスから高密度のプラズマが生成され、前記プラズマ中のラジカルやイオンによって前記エッチング対象の表面はエッチングされ得る。
【0061】
前記プラズマエッチング装置のエッチングは、約500mTorr以下のチャンバ圧力、フッ素含有化合物又は塩素含有化合物を含む処理ガス、そして、約500W~15,000Wの電力で約100時間以上行われ得る。
【0062】
フォーカスリング100
図2乃至図5は、具現例に係るフォーカスリング100の概略的な形態を示した図である。以下、図2乃至図5を参照して、具現例に係るフォーカスリングを説明する。
【0063】
具現例に係るフォーカスリング100は、
載置部110及び本体部120を含み、
前記載置部は、少なくとも一部にエッチング対象が載置される載置部上面111を含み、
前記載置部と前記本体部は段差を有し、
前記本体部は、本体領域121及びチャッキング強化領域130を含み、
前記本体領域は第1耐食性層を含み、
前記チャッキング強化領域は第2耐食性層を含み、
前記第2耐食性層は、前記第1耐食性層よりも薄い厚さを有し、
前記第2耐食性層は最小厚さが1mm以上であってもよい。
【0064】
前記第2耐食性層の平均厚さは約0.5mm~2.3mmであってもよく、または約1mm~2mmであってもよい。
【0065】
前記載置部110は、エッチング対象10が載置され得るようにする載置部上面111を含むことができる。前記載置部上面は、前記フォーカスリング100の半径方向に所定の幅を有するように形成され得、エッチング対象が載置可能な平らな面を有することができる。
【0066】
前記載置部110の平均厚さは約1mm~2mmであってもよく、または約1.2mm~1.8mmであってもよい。
【0067】
フォーカスリング100の半径方向と垂直な方向から見た前記載置部110の平均高さは、約1mm~2mmであってもよく、または約1.2mm~1.8mmであってもよい。
【0068】
前記載置部110の幅は、前記フォーカスリング100の半径方向を基準として約2mm~8mmであってもよく、または約3mm~7mmであってもよい。
【0069】
前記載置部110は、このような厚さ、高さ及び幅を有することによって、前記エッチング対象10を余裕をもって載置することができ、安定性を確保することができる。
【0070】
前記本体部120は、前記載置部110とは異なる厚さをもって外周に延長されたものであってもよく、さらに大きい厚さをもって外周に延長されたものであってもよい。
【0071】
前記本体部120は、前記載置部110の外周に位置する本体領域121を含むことができる。前記本体領域は第1耐食性層を含むことができ、前記第1耐食性層の上面は、前記載置部上面111と実質的に平行であってもよく、または平均的にさらに高い位置に配置されてもよい。前記第1耐食性層の上面は全体が傾斜していてもよく、または第1耐食性層の上面の一部が傾斜し、他の一部は前記載置部上面と実質的に平行であってもよい。前記第1耐食性層の傾斜した領域における傾斜角度は、前記載置部上面を基準として0°超であり得、70°以下であり得る。このような傾斜角を有する場合、プラズマエッチング装置内でプラズマイオンの流れをより安定的に制御することができる。前記本体領域121は、前記フォーカスリング100の半径方向を基準として、幅が約1mm~3mmであってもよく、または約1.5mm~2.5mmであってもよい。
【0072】
前記本体領域121の第1耐食性層の平均厚さは3.6mm以下であってもよく、3.3以下であってもよく、または2.7mm以下であってもよい。前記第1耐食性層の厚さは1mm以上であってもよく、または1.5mm以上であってもよい。前記第1耐食性層の最大厚さtmaxは3.7mm以下であってもよく、または3.3mm以下であってもよい。前記tmaxは1.7mm以上であってもよく、または2mm以上であってもよい。このような幅、厚さを有することによって、プラズマエッチング装置内でプラズマイオンの流れをより安定的に制御することができる。
【0073】
前記フォーカスリング100の半径方向から見た前記本体領域121の幅Wsと、前記チャッキング強化領域130の幅Wgとの比Ws/Wgは、約0.04~0.2であってもよく、または約0.05~0.16であってもよい。このようなWs/Wgの幅比を有するフォーカスリング100は、プラズマエッチング時に、溝形状によりエッチングの均一度が低下することを防止することができる。
【0074】
前記本体部120の上面のRa粗さは、約0.05μm~0.5μmであってもよく、または約0.08μm~0.3μmであってもよい。このような上面のRa粗さを有することによって、プラズマエッチング装置でエッチング工程を行う際に、エッチング対象の良好なエッチング率を示すようにすることができる。
【0075】
前記チャッキング強化領域130は、前記第1耐食性層と連結される第2耐食性層を含むことができる。
【0076】
フォーカスリング100の半径方向と垂直な方向から見た前記第2耐食性層の平均高さは、約0.5mm~2.3mmであってもよく、または約1mm~2mmであってもよい。
【0077】
フォーカスリング100の半径方向から見た前記第2耐食性層の最大幅は、約15mm~25mmであってもよく、または約17mm~22mmであってもよい。
【0078】
前記第2耐食性層の平均厚さTgと、前記第2耐食性層を除いた本体部120の平均厚さTbとの比Tg/Tbは、約0.16~0.72であってもよく、または約0.19~0.58であってもよい。
【0079】
前記第2耐食性層の平均厚さTg、及び前記第2耐食性層を除いた本体部120の平均厚さTbは、フォーカスリング100の半径方向に一定の間隔でn等分し、n等分されたものの厚さの平均として計算することができる。前記nは、3~10の整数であり得る。また、モデリングを通じて平均厚さを計算できる手段(CATIA、SolidWorks、AutoCADなど)を活用することができる。
【0080】
前記第2耐食性層がこのような厚さ、高さ、幅及びTg/Tbを有することによって、破損やクラックを防止し、前記フォーカスリング100がプラズマエッチング装置の静電チャックと安定的に吸着を誘導することができる。
【0081】
前記第2耐食性層は、長手方向に厚さが一定であってもよく、一定でなくてもよい。
【0082】
前記第2耐食性層は、前記載置部上面111と実質的に平行な上面を有してもよく、または一部は曲面を有し、一部は角張った形態の上面を有してもよい。
【0083】
前記第2耐食性層は、曲げ強度が300MPa以上であり得、450MPa以下であり得る。このような場合に、後述するチャッキング強化層132を有するにもかかわらず、強度が強いフォーカスリングを提供することができる。
【0084】
前記第1耐食性層及び前記第2耐食性層は、それぞれ独立して、シリコン、炭化珪素、炭化ホウ素及びこれらの組み合わせからなる群から選択されたいずれか1つを含むことができる。
【0085】
前記チャッキング強化領域130は、前記第2耐食性層上に配置されるチャッキング強化層132をさらに含み、前記チャッキング強化層は、前記第2耐食性層の素材よりも誘電率が低い材料を含むことができる。
【0086】
前記チャッキング強化層132は、前記第2耐食性層の側壁が第2耐食性層の上面と直交して形成され得、実質的に四角形の形態を有することができる。
【0087】
前記チャッキング強化層132は、前記載置部上面111と実質的に平行な仮想の線と第2耐食性層の側壁が直交する一側面、及び一側面と繋がり、傾斜した他側面を有して形成される、実質的に断面が四分円または三角形の形態であってもよい。
【0088】
前記チャッキング強化層132は、前記第2耐食性層の上面が曲面である形態で形成されて、凹、凸、またはこれらの組み合わせからなる形態の面を有することができる。
【0089】
前記チャッキング強化層132は、空気層または真空層であってもよい。このようなチャッキング強化層は、前記第2耐食性層を研削、エッチングなどの加工をしたり、加工後に密閉したりして形成することができる。
【0090】
前記チャッキング強化層132の体積は、例示的に約8,268mm~41,342mmであってもよく、または約15,720mm~29,501mmであってもよいが、前記エッチング対象10の直径、大きさに応じて変わるフォーカスリングの大きさに応じて、前記体積は変わり得る。
【0091】
前記チャッキング強化層132を含むフォーカスリング100とプラズマエッチング装置の静電チャック20との間のチャッキング力Fcは、概略的に次の式1のように計算され得る。
【0092】
[式1]
Fc=(ε×ε×A×V)/(2×D
【0093】
前記式1において、εは、真空の誘電率であり、εは、フォーカスリングの誘電率であり、Aは、フォーカスリングと静電チャックが接する断面積であり、Vは、フォーカスリングと接する静電チャックの下部に位置した電極に印加される電圧であり、Dは、フォーカスリングの平均厚さである。
【0094】
前記チャッキング力(Fc)は、絶対的な値ではなく相対的な値として理解しなければならず、他の条件が一定であるとき、フォーカスリングの平均厚さの二乗と反比例することが分かる。
【0095】
前記フォーカスリング100の平均厚さ又は平均高さは、約3.2mm以下であってもよく、約3.0mm以下であってもよく、または約2.7mm以下であってもよい。前記フォーカスリングの平均厚さ又は平均高さは、約1.7mm以上であってもよく、または約2mm以上であってもよい。このような厚さ又は高さの範囲を満たすフォーカスリングは、前記のような適切なチャッキング強化領域を備えることで、プラズマエッチング装置の静電チャックと安定的に固定され得、良好な耐久性を示すことができる。
【0096】
一方、V1は、前記チャッキング強化層132を含むフォーカスリング100の体積であり、V2は、前記チャッキング強化層132の体積であり、前記V1を全体100%としたとき、V2の比率は15%以上であり得、50%以下であり得る。前記V2の比率は、V1全体100%に対して20%以上であり得、35%以下であり得る。このようなV2とV1の比率を有するフォーカスリングは、フォーカスリングの下部に位置するプラズマエッチング装置の静電チャックとさらに安定的に静電気的吸着が形成されるように誘導することができ、静電チャックとフォーカスリングとの間のチャッキング力の向上を期待することができる。前記比率未満または超える場合、安定した固定がなされなかったり、耐摩耗性が低下し、クラックなどが容易に発生したりするおそれがある。
【0097】
前記V1及びV2などは、モデリングを通じて体積を計算できる手段(CATIA、SolidWorks、AutoCADなど)により計算、測定され得る。
【0098】
前記V2は、以下のような式2によっても計算され得る。
【0099】
[式2]
V2=(Hb-Hg)×Wavg×Lsum
【0100】
前記式2において、Hbは、前記本体部120の上面の最大高さであり、Hgは、前記第2耐食性層の平均高さであり、Wavgは、前記フォーカスリング100の半径方向(図3のy方向)から見た前記第2耐食性層の平均幅であり、Lsumは、前記フォーカスリングの円周方向を基準とする第2耐食性層の長さの和である。
【0101】
前記フォーカスリング100はリング状であってもよく、前記チャッキング強化領域130はリング状であってもよい。このとき、図5を参照すると、Wは、前記載置部110の内径から前記本体部120の外径までの長さであり、Dは、前記本体部の上面から前記本体部の上面と対向する本体部の底面までの距離であり、Aは、前記フォーカスリングの厚さ方向の断面で見た前記チャッキング強化層132の断面積であり、前記Wと前記Dの積を全体100%としたとき、前記Aの比率は20%以上であってもよい。前記Aの比率は30%以上であり得、55%以下であり得る。このようなAの範囲を有するフォーカスリング100は、適切な体積のチャッキング強化層を有することで、プラズマエッチング装置の静電チャックと安定した固定がなされ得、耐摩耗性が高く、クラックなどが容易に発生しない。
【0102】
前記フォーカスリング100の本体部120は、前記チャッキング強化領域130の外周に位置する縁領域124を含むことができる。
【0103】
前記縁領域124は、前記第2耐食性層と連結され得る第3耐食性層を含むことができ、前記第3耐食性層の平均厚さは、前記第2耐食性層の平均厚さよりも厚くすることができる。
【0104】
前記第3耐食性層の平均厚さは、約1.7mm~3.7mmであってもよく、または約1.9mm~3.5mmであってもよい。このような平均厚さを有する第3耐食性層は、前記フォーカスリング100がプラズマエッチング装置の静電チャックに置かれる際に、全体的なバランスを維持するようにすることができる。
【0105】
前記縁領域124は、第3耐食性層の底面の一部に溝が形成された底面溝部125をさらに含むことができる。
【0106】
前記フォーカスリング100の半径方向を基準として、前記第2耐食性層の底面から前記底面溝部125までの最小幅は、約0.5mm~5mmであってもよく、または約1mm~3mmであってもよい。このような幅を満たすようにして、プラズマエッチング時に適切な冷却効率を示すことができるようにすることができる。
【0107】
前記フォーカスリング100の内郭を基準として、内径は、前記エッチング対象10の長さや直径に応じて変わり得、例示的に約100mm~400mmであってもよい。
【0108】
前記フォーカスリング100の外郭を基準として、外径は、前記内径と同様に、前記エッチング対象10の長さや直径に応じて変わり得、例示的に約150mm~500mmであってもよい。
【0109】
前記フォーカスリング100の底面は、内郭と外郭との段差が約0.1μm~12μmになるように傾斜していてもよく、または前記段差が約1μm~7μmになるように傾斜していてもよい。このような傾斜を有するフォーカスリングは、底面で冷却ガスが効果的に循環できるようにし、プラズマエッチング時にエッチング対象が均一にエッチングされるようにすることができる。
【0110】
前記フォーカスリング100は、炭化珪素(SiC)または炭化ホウ素(BC)を含むことができる。前記炭化珪素または炭化ホウ素は、非常に高い強度を有する材料であって、耐化学性及び耐侵食性が非常に優れる。
【0111】
具現例において、炭化珪素は、珪素及び炭素をベースとするあらゆる化合物を指し、炭化ホウ素は、ホウ素及び炭素をベースとするあらゆる化合物を指す。前記炭化珪素または炭化ホウ素は、単相または複合相のいずれか1つであってもよい。ここで、単相は、化学量論的相、及び化学量論的組成から外れた非化学量論的相の両方を含む。具現例の炭化珪素または炭化ホウ素は、単相または複合相に不純物が追加されて固溶体をなしたり、製造工程で不可避に追加される不純物が混入したりする場合も含む。
【0112】
前記フォーカスリング100に適用される炭化ホウ素は、25℃~800℃のいずれかの温度で測定した熱伝導度の値が約5W/mK~60W/mKであってもよい。このような熱伝導度を有する炭化ホウ素の場合、より優れた耐エッチング性を有することができる。
【0113】
前記フォーカスリング100に適用される炭化ホウ素は、相対密度が約97%~99.999%であってもよい。
【0114】
前記フォーカスリング100に適用される炭化ホウ素は、空隙率が約0.01%~3%であってもよい。
【0115】
このような相対密度及び空隙率の特性を有するフォーカスリング100は、より強い耐エッチング性を有することができる。
【0116】
前記フォーカスリング100の本体部120の上面は、約800Wのプラズマパワー及び約100mTorrのチャンバ圧力で約300分の露出時間の間エッチングする際に、前記上面の平均エッチング率が約0.5%~1.2%であってもよい。このようなエッチング率を有するフォーカスリングをプラズマエッチング装置に適用する際に、フォーカスリングの耐久性を高めることができ、交換頻度を低減することができる。前記エッチング率は、前記上面の平均エッチング率で評価する。前記上面の平均エッチング率は、所定の距離を置いて上面の少なくとも3つの地点以上で評価したエッチング率の平均を前記平均エッチング率として評価する。
【0117】
基板の製造方法
具現例に係る基板の製造方法は、
前記によるプラズマエッチング装置を適用して基板をエッチングする過程を含むことができる。
【0118】
前記基板をエッチングする過程は、まず、前記プラズマエッチング装置の制御部の記憶装置に記憶されたプログラム及び処理プロセスを読み出して実行して、前記プラズマエッチング装置の処理に応じて、前記フォーカスリング100を静電吸着するための処理や、冷却ガスを供給する処理を制御する過程を含むことができる。
【0119】
前記基板をエッチングする過程において、前記プラズマエッチング装置のチャンバ2の内部は、別途の磁石を介して一方向の水平磁界が形成され得る。
【0120】
前記基板をエッチングする過程において、前記プラズマエッチング装置のチャンバ2の内部で前記基材40とシャワーヘッド60との間に印加される高周波電力によって一方向の高周波電界が形成され得る。これによって、前記チャンバの内部で処理ガスを介したマグネトロン放電が行われ、前記基材の上部の上部静電チャック21に載置されたエッチング対象10に前記処理ガスから高密度のプラズマが生成され、前記プラズマ中のラジカルやイオンによって前記エッチング対象の表面はエッチングされ得る。
【0121】
前記基板をエッチングする過程は、約500mTorr以下のチャンバ圧力、フッ素含有化合物又は塩素含有化合物を含む処理ガス、そして、約500W~15,000Wの電力で約100時間以上行われ得る。
【0122】
以上、本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲は、これに限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0123】
2 チャンバ
10 エッチング対象
20 静電チャック
31 第1電極
32 第2電極
33 第3電極
34 ガス層
35 冷却ガス供給部
40 基材
41 基材冷却部
42 排気路
43 排気口
44 排気装置
45 支持部
46 出入口
51 高周波電源
52 第1電源
53 第2電源
54 第3電源
60 シャワーヘッド
61 上部電極
62 電極支持体
63 貫通孔
64 拡散部
65 処理ガス供給部
100 フォーカスリング
110 載置部
111 載置部上面
120 本体部
121 本体領域
124 縁領域
125 底面溝部
130 チャッキング強化領域
132 チャッキング強化層
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】