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特開2024-26711コンピュータシステムおよびゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026711
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】コンピュータシステムおよびゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/847 20140101AFI20240220BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240220BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240220BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240220BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20240220BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20240220BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/35
A63F13/45
A63F13/69
A63F13/792
A63F13/795
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002315
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2020030024の分割
【原出願日】2020-02-26
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(71)【出願人】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 祐司
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 武仁
(72)【発明者】
【氏名】耒嶋 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 洋海
(57)【要約】
【課題】複数のプレーヤが別々にゲームをプレイしながらも、プレーヤ間の一体感や連帯感を高めることができる新たな興趣を実現するための技術を提供すること。
【解決手段】サーバシステム1100は、前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する継承判定部244と、継承判定部244の判定結果に応じて、ゲームイベントの進行制御を行うイベント制御部240と、を備える。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する継承判定手段と、
前記継承判定手段の判定結果に応じて、前記目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行う進行制御手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項2】
前記継承判定手段は、継承中のゲームプレイの継承回数を計数する、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記継承回数が所定条件を満たした場合に、当該目標達成継承プレイに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う特典付与制御手段、
を更に備えた請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記特典付与制御手段は、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記目標達成継承プレイに参加した人数に基づいて決定する、
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記特典付与制御手段は、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記継承回数に基づいて決定する、
請求項3又は4に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記特典付与制御手段は、前記目標達成継承プレイにおいて同一プレーヤがゲームプレイを行った回数の差異に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、
請求項3~5の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記特典付与制御手段は、ゲームプレイを行った順番に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、
請求項3~6の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定する目標設定手段、
を更に備えた請求項1~6の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項9】
前記目標設定手段は、直前のゲームプレイの達成目標と同じ、又は、直前のゲームプレイの達成目標よりも難度の高い達成目標を設定することで、ゲームプレイ各々の達成目標を順番に設定する、
請求項8に記載のサーバシステム。
【請求項10】
x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを受け付けることで、前記目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける受付制御手段、
を更に備えた請求項1~9の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項11】
前記受付制御手段は、x+1番目のプレーヤ候補に宛てた招待通知をすることと、当該招待通知に対するx+1番目のプレーヤ候補からの承諾を受け付けることと、を行って、当該承諾の受け付けによってx+1番目のプレーヤを決定する、
請求項10に記載のサーバシステム。
【請求項12】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤによるプレーヤ指定操作に基づいてx+1番目のプレーヤ候補を選択する、
請求項11に記載のサーバシステム。
【請求項13】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤのフレンドプレーヤの中から、x+1番目のプレーヤ候補を選択する、
請求項11に記載のサーバシステム。
【請求項14】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤに基づく所与のマッチング条件を満たすプレーヤを、x+1番目のプレーヤ候補として選択する、
請求項11に記載のサーバシステム。
【請求項15】
前記マッチング条件は、x番目のプレーヤに対してx+1番目のプレーヤ候補が所与の優位条件を満たすこと、である、
請求項14に記載のサーバシステム。
【請求項16】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤの受け付けを所与の受付期間内に制限し、
前記継承判定手段は、前記受付制御手段による前記受付期間内の受け付けがなされなかった場合に、前記目標達成継承プレイが途切れたと判定する、
請求項10~15の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項17】
所定のアイテムの使用および/又は所定の対価の支払いと引き換えに、前記受付期間を変更する制御を行う手段、
を更に備えた請求項16に記載のサーバシステム。
【請求項18】
請求項1~17の何れか一項に記載のサーバシステムと、
前記サーバシステムに通信接続可能なプレーヤ端末と、
を具備するゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを実行するサーバシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば音楽ゲームのような時間経過とともに進行するゲームにおいて、複数のプレーヤがその進行途中で交代しながらプレイすることができるゲームが知られている。各プレーヤは、1つのゲームのゲームプレイを部分的に担当することによって、ゲームクリアに向けて生まれる一体感や連帯感等を楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4429791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のゲームは、複数のプレーヤが交代しながらではあるが、あくまでも1つのゲームをプレイするものであり、別個のゲームを複数のプレーヤが別々にプレイするゲームプレイの態様において、プレーヤ間の一体感等を生み出すものではなかった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、複数のプレーヤが別々にゲームをプレイしながらも、プレーヤ間の一体感や連帯感を高めることができる新たな興趣を実現するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する継承判定手段(例えば、図13の継承判定部244)と、前記継承判定手段の判定結果に応じて、前記目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行う進行制御手段(例えば、図13のイベント制御部240)と、を備えたサーバシステムである。
【0007】
第1の発明によれば、前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定することができる。そして、その判定結果に応じて、目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行うことができる。つまり、達成目標を達成したゲームプレイが続けば目標達成継承プレイは継承中となり、新たなゲームプレイが開始されることとなる。したがって、目標達成継承プレイに参加したプレーヤは、別々にゲームをプレイするものの、プレーヤ間の一体感や連帯感を楽しむことが可能となる。
【0008】
また、第2の発明として、前記継承判定手段は、継承中のゲームプレイの継承回数を計数する、第1の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0009】
第2の発明によれば、達成目標を達成したゲームプレイが続いて目標達成継承プレイが継承中と判定した場合に、その継承回数を更新することができる。
【0010】
また、第3の発明として、前記継承回数が所定条件を満たした場合に、当該目標達成継承プレイに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う特典付与制御手段、を更に備えた第2の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0011】
第3の発明によれば、例えば、達成目標を達成したゲームプレイが所定回数以上続いた場合に、当該ゲームプレイを行ったプレーヤの一部又は全部に特典を付与するといったことが可能となる。
【0012】
また、第4の発明として、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記目標達成継承プレイに参加した人数に基づいて決定する、第3の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0013】
第4の発明によれば、目標達成継承プレイに参加した人数に基づいて、付与する特典や、特典を付与する付与先のプレーヤを決定することができる。例えば、当該目標達成継承プレイで行われた継承回数のゲームプレイについて、その一部のゲームプレイを同じプレーヤが行った場合と、全て別のプレーヤが行った場合とで付与する特典の内容を変更したり、特典を付与するプレーヤを変更するといったことが可能となる。
【0014】
また、第5の発明として、前記特典付与制御手段は、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記継承回数に基づいて決定する、第3又は第4の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0015】
第5の発明によれば、目標達成継承プレイの継承回数に基づいて、付与する特典や、特典を付与する付与先のプレーヤを決定することができる。例えば、継承回数が多いほど付与する特典の数を増やすとか、付与先のプレーヤを増やすといったことが可能となる。
【0016】
また、第6の発明として、前記特典付与制御手段は、前記目標達成継承プレイにおいて同一プレーヤがゲームプレイを行った回数の差異に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、第3~第5の何れかの発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0017】
第6の発明によれば、目標達成継承プレイの各ゲームプレイを行ったプレーヤのそれぞれのゲームプレイの回数が異なる場合に、その差異に基づいて付与する特典をプレーヤ間で変更することができる。例えば、3人のプレーヤa,b,cによって達成目標を達成したゲームプレイが順次6回行われた目標達成継承プレイにおいて、各ゲームプレイを行ったプレーヤの内訳が、プレーヤaが3回、プレーヤbが2回、プレーヤcが1回であった場合に、ゲームプレイの回数が多い順に付与する特典を増やす等、各プレーヤa,b,cに異なる特典を付与することが可能となる。或いは、最もゲームプレイの回数が多いプレーヤaのみに特典を付与するとか、複数回ゲームプレイを行ったプレーヤa,bのみに特典を付与するといったことも可能である。
【0018】
また、第7の発明として、前記特典付与制御手段は、ゲームプレイを行った順番に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、第3~第6の何れかの発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0019】
第7の発明によれば、目標達成継承プレイに参加したプレーヤによる当該ゲームプレイを行った順番(プレイ順)に基づいて、付与する特典をプレーヤ間で変更することができる。例えば、プレイ順が後のプレーヤほど付与する特典を増やす等して、プレーヤ毎に異なる特典を付与することが可能となる。
【0020】
また、第8の発明として、前記目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定する目標設定手段(例えば、図13の目標設定部243)、を更に備えた第1~第6の何れかの発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0021】
第8の発明によれば、目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定することができる。
【0022】
また、第9の発明として、前記目標設定手段は、直前のゲームプレイの達成目標と同じ、又は、直前のゲームプレイの達成目標よりも難度の高い達成目標を設定することで、ゲームプレイ各々の達成目標を順番に設定する、第8の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0023】
第9の発明によれば、ゲームプレイ各々の達成目標を直前のゲームプレイと同じ達成目標として設定することで、目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定することができる。或いは、ゲームプレイ各々の達成目標を直前のゲームプレイの達成目標より難度の高い達成目標として設定することで、目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定することができる。
【0024】
また、第10の発明として、x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを受け付けることで、前記目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける受付制御手段(例えば、図13の次順プレーヤ決定部245)、を更に備えた第1~第9の何れかの発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0025】
第10の発明によれば、x番目のプレーヤがゲームプレイを行ったら、その次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを受け付けることで、複数のプレーヤが順次ゲームプレイを行う目標達成継承プレイを実現できる。
【0026】
また、第11の発明として、前記受付制御手段は、x+1番目のプレーヤ候補に宛てた招待通知をすることと、当該招待通知に対するx+1番目のプレーヤ候補からの承諾を受け付けることと、を行って、当該承諾の受け付けによってx+1番目のプレーヤを決定する、第10の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0027】
第11の発明によれば、x+1番目のプレーヤ候補に宛てて招待通知を行い、それに対する承諾があった場合に、当該プレーヤ候補をx+1番目のプレーヤとすることができる。
【0028】
また、第12の発明として、前記受付制御手段は、x番目のプレーヤによるプレーヤ指定操作に基づいてx+1番目のプレーヤ候補を選択する、第11の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0029】
第12の発明によれば、x番目のプレーヤが指定したプレーヤを、x+1番目のプレーヤ候補として選択することができる。
【0030】
また、第13の発明として、前記受付制御手段は、x番目のプレーヤのフレンドプレーヤの中から、x+1番目のプレーヤ候補を選択する、第11の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0031】
第13の発明によれば、x番目のプレーヤのフレンドプレーヤを、x+1番目のプレーヤ候補として選択することができる。
【0032】
また、第14の発明として、前記受付制御手段は、x番目のプレーヤに基づく所与のマッチング条件を満たすプレーヤを、x+1番目のプレーヤ候補として選択する、第11の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0033】
第14の発明によれば、x番目のプレーヤに応じたマッチング条件を設定して用い、当該マッチング条件を満たすプレーヤをx+1番目のプレーヤ候補として選択することができる。
【0034】
また、第15の発明として、前記マッチング条件は、x番目のプレーヤに対してx+1番目のプレーヤ候補が所与の優位条件を満たすこと、である、第14の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0035】
第15の発明によれば、x番目のプレーヤに対する優位条件を満たすことをマッチング条件として設定し、当該マッチング条件を満たすプレーヤをx+1番目のプレーヤ候補として選択することができる。
【0036】
また、第16の発明として、前記受付制御手段は、x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤの受け付けを所与の受付期間内に制限し、前記継承判定手段は、前記受付制御手段による前記受付期間内の受け付けがなされなかった場合に、前記目標達成継承プレイが途切れたと判定する、第10~第15の何れかの発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0037】
第16の発明によれば、x+1番目のプレーヤを受け付ける受付期間を制限することができる。そして、受付期間内にx+1番目のプレーヤの受け付けがなされれば次回のゲームプレイを行い、受け付けがなされないときには、目標達成継承プレイが途切れたとして次回のゲームプレイを行わないとすることができる。
【0038】
また、第17の発明として、所定のアイテムの使用および/又は所定の対価の支払いと引き換えに、前記受付期間を変更する制御を行う手段、を更に備えた第16の発明のサーバシステムを構成してもよい。
【0039】
第17の発明によれば、x+1番目のプレーヤを受け付ける受付期間を、アイテムの使用や対価の支払いと引き換えに、例えば受付期間を延長する等して変更することが可能となる。
【0040】
また、第18の発明として、第1~第17の何れかの発明のサーバシステム(例えば、図1のサーバシステム1100)と、前記サーバシステムに通信接続可能なプレーヤ端末(例えば、図1のプレーヤ端末1500)と、を具備するゲームシステム(例えば、図1のゲームシステム1000)を構成してもよい。
【0041】
第18の発明によれば、第1~第17の何れかの発明と同様の効果を奏するゲームシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】ゲームシステムの全体構成例を示す図。
図2】プレーヤ端末の装置構成例を示す図。
図3】ゲーム画面の一例を示す図。
図4】目標達成継承プレイのイベントの実行に係るおおまかな処理の流れを示すフローチャート。
図5】イベント定義データのデータ構成例を示す図。
図6】実行中イベント一覧画面および参加操作画面の一例を示す図。
図7】招待通知画面の一例を示す図。
図8】個別目標テーブルの一例を示す図。
図9】プレイ曲リストの一例を示す図。
図10】特典テーブルの一例を示す図。
図11】特典テーブルの他の例を示す図。
図12】特典テーブルの他の例を示す図。
図13】サーバシステムの機能構成例を示すブロック図。
図14】ユーザ管理データのデータ構成例を示す図。
図15】楽曲データのデータ構成例を示す図。
図16】実行中イベントデータのデータ構成例を示す図。
図17】プレーヤ端末の機能構成例を示すブロック図。
図18】サーバシステムにおける処理の流れを説明するためのフローチャート。
図19】変形例1におけるプレーヤ端末の機能構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0044】
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1000の全体構成例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1000は、コンピュータシステムであるサーバシステム1100と、本実施形態のゲームのプレーヤ(ユーザ)2が所持するプレーヤ端末1500とを含み、これらがネットワーク9を介して相互にデータ通信可能に接続されて構成される。
【0045】
ネットワーク9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワーク9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0046】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを備え、本体装置1101は、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153等の電子部品が搭載された制御基板1150を内蔵している。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0047】
このサーバシステム1100は、CPU1151等が所定のプログラムおよびデータに基づいて演算処理することにより、ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、プレーヤ端末1500でゲームをプレイするのに必要なデータを提供してプレーヤ端末1500でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。プレーヤ2は、自分のプレーヤ端末1500でサーバシステム1100にアクセスし、発給されたアカウントによりログインして本実施形態のゲームを楽しむ。
【0048】
また、サーバシステム1100は、電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携し、ゲーム内通貨であるゲームコインの購入手続き(課金処理)を行う。課金処理に際し、電子決済サーバは、サーバシステム1100からの問合せに応答してゲームコインの購入額をプレーヤ2のクレジットカードやプリペイドカード等で清算する処理を行う。そして、サーバシステム1100は、電子決済サーバにより清算された購入額相当のゲームコインをプレーヤ2に付与する。
【0049】
なお、サーバシステム1100は、図1に示す単体の構成に限らず、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であってもよい。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、ネットワーク9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であってもよい。
【0050】
プレーヤ端末1500は、マンマシンインターフェースの機能を担うコンピュータシステムであって、携帯電話基地局や無線通信基地局等を介してネットワーク9に接続し、サーバシステム1100とデータ通信を行うことができる。このプレーヤ端末1500は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ等の形態を取り得る。
【0051】
図2は、プレーヤ端末1500の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、プレーヤ端末1500は、方向入力キー1502と、ホームキー1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540に対してデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示しない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0052】
制御基板1550には、CPU1551やGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、ネットワーク9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局等と無線通信するための無線通信モジュール1553等が搭載されている。また、制御基板1550には、方向入力キー1502やホームキー1504からの信号を受信する回路、タッチパネル1506のドライバ回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音された音声の信号を生成する音声信号生成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)1557等が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。
【0053】
この制御基板1550においてICメモリ1552には、ゲームクライアントプログラムや、このゲームクライアントプログラムを実行するのに必要な各種設定データ等が格納される。ゲームクライアントプログラム等は、適宜のタイミングでサーバシステム1100からダウンロードされる。なお、別途入手したメモリカード1540等の記憶媒体から読み出す構成としてもよい。そして、CPU1551等がゲームクライアントプログラムを実行して演算処理を実行し、タッチパネル1506や方向入力キー1502、ホームキー1504に対する操作入力に応じてプレーヤ端末1500の各部を制御することで、プレーヤ2のゲームプレイを可能にする。
【0054】
[ゲームについて]
本実施形態のゲームは、和太鼓を仮想演奏する音楽ゲームである。ゲーム中、タッチパネル1506には、プレイ曲の譜面表示を含むゲーム画面が表示され、スピーカ1510からは、プレイ曲の音声や操作入力に応じた和太鼓の叩打音等が出力される。プレーヤは、スピーカ1510から出力されるプレイ曲を聞きながら、タッチパネル1506のゲーム画面に出現する音符に応じた操作入力を行って、プレイ曲の演奏を楽しむ。
【0055】
図3は、ゲーム画面の一例を示す図である。図3に示すように、ゲーム画面は、画面を左右に横切る帯状の譜面表示部10と、規準操作入力アイコン20と、プレイ開始からの経過時間表示部23と、プレイ曲の楽曲名を表示する曲名表示部25と、難易度表示部27とを備える。譜面表示部10のデザインは適宜設定可能であるが、本実施形態では、画面左側に示される基準位置11と、基準位置11へ向けて移動表示される音符Sと、プレイ曲における小節単位の区切りを示す小節区切り線15と、評価結果表示部17と、スコア表示部19とが含まれる。
【0056】
基準位置11は、移動表示される音符Sがいずれ到達する位置に設けられており、その到達タイミングを規準タイミング(目標とする操作入力のタイミング)として示すための基準となる位置を示している。本実施形態では1つの譜面表示部10に1つだけ表示されるが、複数箇所設ける構成としてもよい。
【0057】
音符Sは、規準操作の種類(規準操作種類)毎に異なるデザインで用意されている。この音符Sは、譜面表示部10の右側から出現表示され、プレイ曲の音声再生と同期して、小節区切り線15とともに基準位置11へ向けて流れるように移動表示される。そして、音符Sが基準位置11に到達したタイミングによって、その規準操作種類の操作入力をすべき規準タイミングであることがプレーヤに提示される。
【0058】
本実施形態では、規準操作種類(それに対応する音符Sの種類)は2種類ある。1つが、和太鼓の鼓面(打面)を叩打する操作入力を表す円形の音符(ドン)Saであり、もう1つが、鼓面フチや胴部の外周(打面外縁部)を叩打する操作入力を表す四角形の音符(カツ)Sbである。もちろん、例示した2種類以外の規準操作や音符も適宜設定することができる。
【0059】
そして、規準操作種類毎に、規準操作入力アイコン20が用意される。例えば、ゲーム画面の下部右端に円形の音符Saに対応する規準操作入力アイコン20aが、下部左端に四角形の音符Sbに対応する規準操作入力アイコン20bがそれぞれ配置され、何れの規準操作入力アイコン20a,20bにタッチ操作があったか(すなわち操作入力の種類)と、当該タッチ操作のタイミングに応じた操作入力評価がなされる。
【0060】
評価結果表示部17は、音符Sの移動表示による規準操作および規準タイミングの提示に対するプレーヤの操作入力評価の結果を、随時表示する。操作入力評価は、例えば、音符Sの中心が基準位置11の中心線と重なるタイミングを規準タイミングとし、重なった音符Sの種類を規準操作種類として、(1)規準タイミングとプレーヤが行った操作入力(規準操作入力アイコン20a,20bのタッチ操作)のタイミング(操作入力タイミング)との時間差と、(2)規準操作種類と操作入力種類との異同と、をそれぞれ評価することで行う。規準操作種類と操作入力種類が一致し、且つ、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差が小さいほど、高評価となる。本実施形態では、例えば、規準操作種類と操作入力種類とが異なる場合は当該操作入力を「不可」とする。そして、規準操作種類と操作入力種類とが一致する場合には、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差を、当該時間差に係る基準(時間差評価基準)を用いて「良」「可」「不可」「スルー」の4段階で評価する。
【0061】
ここで、本実施形態の音楽ゲームは、プレイ開始前にプレーヤがプレイ曲とともにプレイ難易度を選択して行う構成となっており、難易度表示部27には、当該選択したプレイ難易度(図3では「ふつう」)が表示される。選択可能な難易度は、例えば、難易度の低い方から順に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」「おに」の4段階とされる。なお、難易度の段階数は2段階や3段階でもよいし、5段階以上としてもよい。
【0062】
そして、本実施形態では、例えば時間差評価基準が難易度別に用意され、プレーヤが選択したプレイ難易度に応じた時間差評価基準を用いて、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差が評価される。
【0063】
スコア表示部19は、操作入力評価の結果に応じてプレーヤに付与されるゲームスコアの累計を表示する。本実施形態のゲームは、演奏終了時のゲームスコアが所定の基準スコアに達していれば、ゲームクリアとなる。
【0064】
[詳細]
本実施形態のゲームでは、前回のゲームプレイ(本実施形態ではプレイ曲の演奏)が目標達成して終了した後に、目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイのイベント(目標達成継承プレイイベント)を実行する。目標達成継承プレイイベントは、1回のゲームプレイが終了した後、後述する決定方法によって次のプレーヤが決定された場合に、当該次のプレーヤによって次のゲームプレイが行われることで進行していく。次のプレーヤは、前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤとされる。ゲームに参加するプレーヤは、自らイベントを開始させて当該イベントに参加したり、他のプレーヤが開始させたイベントに参加することができる。なお、ここでいう1回のゲームプレイは、プレイ曲の全部を演奏することに限られない。すなわち、プレイ曲の全部を演奏することを1回のゲームプレイとしてもよいし、プレイ曲の一部を演奏する(例えば1番だけを演奏する)ことを1回のゲームプレイとしてもよい。
【0065】
そして、イベントの実行にあたっては、サーバシステム1100は、その目標達成継承プレイの達成目標を設定し、開始した新たなゲームプレイが目標達成して終了したか否かを判定することで当該目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する(継承判定)。そして、継承中と判定した場合には目標達成継承プレイイベントを進行させ、次のプレーヤの決定に移る。また、継承中と判定した場合は、継承中のゲームプレイの継承回数を計数する。そしてその結果、継承回数が所定条件を満たした場合には、プレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う。
【0066】
本実施形態では、順次行われるゲームプレイ各々の達成目標を個別に設定することで、目標達成継承プレイの達成目標の設定を行う。具体的には、ゲームに先立って、そのゲームプレイでの達成目標(以下「個別目標」という)を設定する。基本的には、その後のゲームプレイでその個別目標が達成されればイベントを続行し、次回のゲームプレイの個別目標を設定する。ゲームプレイの結果個別目標が達成されなかった場合には、イベントはそこで終了する。また、本実施形態では、例えば、個別目標を達成したゲームプレイがM回(M≧1)続いた場合に、当該ゲームプレイを行って当該目標達成継承プレイに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う。すなわち、所定条件を「1回以上」として、継承回数が1回以上の場合に特典の付与制御を行う。なお、所定条件はこれに限らず、2回以上の回数を適宜設定してよい。
【0067】
個別目標は、例えば、ゲームクリアを前提とした目標として予め設定される。例を挙げると、「ゲームをクリアし、且つ、演奏終了時のゲームスコアが所定の高スコアを超えたこと」「ゲームをクリアし、且つ、当該ゲームで達成した最大のコンボ数が所定数を超えたこと」「フルコンボを達成してゲームをクリアしたこと」「所定のプレイ難易度でゲームをクリアしたこと」等として設定しておくことができる。コンボ数は、例えば、ミスをせずに(「不可」又は「スルー」の評価とならずに)連続して操作入力に成功した数、つまり、操作入力が連続して「良」又は「可」と評価された数のことをいう。また、フルコンボは、例えば、全ての操作入力に成功して(全て「良」又は「可」と評価されて)ゲームをクリアしたことをいう。
【0068】
先ず、イベントの実行に係るおおまかな処理の流れについて説明する。図4中左側の処理は、あるイベントでの1番目のプレーヤによる初回のゲームプレイに係る処理の概略フローを示す図であり、右側の処理は、当該イベントの2番目以降のプレーヤによる2回目以降のゲームプレイに係る処理の概略フローを示す図である。
【0069】
本実施形態では、サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500でのイベント開始操作を検出するとイベントを実行する。イベント開始操作に際し、プレーヤは、イベント種類を指定する。例えば、当該プレーヤのプレーヤ端末1500にイベント種類の一覧を表示する制御を行い、何れかのイベント種類を選択する操作と併せてイベント開始操作を受け付ける。そして、図4に示すように、サーバシステム1100は、プレーヤ端末1500でのイベント開始操作を検出した場合はイベントを開始する制御を行い、先ず、初回のプレイ曲を選曲して、そのゲームプレイの個別目標を設定する(ステップS101)。これにより、選曲されたプレイ曲の演奏中に達成すべき目標が、個別目標として設定される。
【0070】
その後、サーバシステム1100は、イベント開始操作を行ったプレーヤのプレーヤ端末1500に対し、設定した個別目標を表示する制御を行ってプレーヤに提示する(ステップS103)。その上で、当該プレーヤ端末1500におけるプレイ曲の再生を制御して、ゲームを開始する(ステップS105)。そして、当該プレーヤ端末1500のプレーヤ(イベント開始操作を行ったプレーヤ)が1番目のプレーヤとなってプレイ曲に合わせて操作入力を行うことで、初回のゲームプレイを行う(ステップS107)。その際、当該プレーヤは、ステップS101で設定された(ステップS103で提示された)個別目標の達成を目指してゲームをプレイする。例えば、上記した「フルコンボを達成してゲームをクリアしたこと」が個別目標とされた場合であれば、当該プレーヤは、フルコンボの達成に注力してプレイ曲を演奏する。
【0071】
ゲームプレイを終えたならば、個別目標の達成の成否を判定する。そして、個別目標の達成に失敗した場合、すなわち、当該プレーヤがゲームをクリアできなかった場合や、クリアしたものの個別目標を達成できなかった場合には(ステップS109:NO)、当該イベントを終了する。一方、個別目標の達成に成功した場合、すなわち、当該プレーヤが個別目標を達成してゲームをクリアした場合には(ステップS109:YES)、イベントを続行して、次のプレーヤにその目標達成継承プレイのタスキ(バトン)を引き継ぐ。そのために、2番目のプレーヤを決定する(ステップS111)。
【0072】
続いて、2回目以降のゲームプレイに係る図4中右側のステップS201に移行する。そして、サーバシステム1100は、次回(ここでは2回目のゲーム)のプレイ曲を選曲し、そのゲームプレイの個別目標を設定する。
【0073】
その後、サーバシステム1100は、次回のゲームプレイを行う次のプレーヤ(ここではステップS111で決定した2番目のプレーヤ)のプレーヤ端末1500に対し、設定した個別目標を表示する制御を行ってプレーヤに提示する(ステップS203)。その上で、当該プレーヤ端末1500におけるプレイ曲の再生を制御して、ゲームを開始する(ステップS205)。そして、当該プレーヤ端末1500のプレーヤがプレイ曲に合わせて操作入力を行うことで、M回目(ここではM=2)のゲームプレイを行う(ステップS207)。このときも、初回のゲームプレイの場合と同じように、当該プレーヤは、ステップS201で設定された個別目標の達成を目指してゲームをプレイする。
【0074】
ゲームプレイを終えたら個別目標の達成の成否によって継承判定を行い、個別目標の達成に失敗したのであれば(ステップS209:NO)、継承判定を否定判定する。その場合は、そのときの継承回数(当該イベントで行ったゲームプレイの回数)Mから失敗した分の1回を差し引いた数を、当該イベントでの最終的な継承回数M(つまり、その目標達成継承プレイにおいてタスキが繋がり、個別目標を達成したゲームプレイが続いた回数)として確定する。そして、当該イベントでゲームプレイを行って個別目標を達成したプレーヤ(以下「付与候補プレーヤ」という)の一部又は全部に特典を付与して(ステップS211)、当該イベントを終了する。
【0075】
一方、個別目標の達成に成功した場合には(ステップS209:YES)、継承判定を肯定判定する。その場合は、イベントを続行してタスキの引き継ぎをするか否か(次のゲームプレイを行うか否か)の繰り返し判定を行う。本実施形態では、イベントの種類毎にゲームプレイの上限回数(図5の上限回数576)が設定されており、当該イベントで実行済みのゲームプレイの回数Mが上限回数に達していなければ次のゲームプレイを行うとして(ステップS213:YES)、次のプレーヤ(ここでは3番目のプレーヤ)を決定する(ステップS215)。その後、ステップS201に戻って3回目以降のゲームプレイに係る処理を繰り返す。一方、そのときの継承回数(当該イベントで行ったゲームプレイの回数)Mが上限回数に達した場合には(ステップS213:NO)、ステップS211に移行して特典の付与を行い、当該イベントを終了する。その場合は、上限回数576が最終的な継承回数M(タスキが繋がった回数)となる。
【0076】
次に、イベント定義データについて説明する。本実施形態では、上記イベントを実行するために、予めイベント種類毎にプレイ曲のリストや個別目標の設定等を含むイベントの内容を定義したイベント定義データが用意されている。そして、イベント開始操作を検出した場合には、指定されたイベント種類のイベントに係るイベント定義データに従って、イベントを実行する。
【0077】
図5は、イベント定義データ570のデータ構成例を示す図である。図5に示すように、1つのイベント定義データ570には、イベント種類を識別するためのイベント種類番号571と対応付けて、該当するイベントのイベント名572と、プレイ曲選曲方法573と、プレーヤ決定方法574と、個別目標テーブル575と、上限回数576と、プレイ曲リスト577と、特典テーブル578とが設定される。図8に個別目標テーブル575の一例を示し、図9にプレイ曲リスト577の一例を示し、図10図12に特典テーブル578の一例を示す。
【0078】
プレイ曲選曲方法573には、ゲームプレイに先立ちプレイ曲を選曲する際の当該選曲の方法が設定される。サーバシステム1100は、図4のステップS101やステップS201に係る処理としてプレイ曲選曲処理を行い、プレイ曲選曲方法573の設定を用いてプレイ曲リスト577からプレイ曲を選曲する。
【0079】
本実施形態では、(1)プレイ曲リスト577からそのプレイ順にプレイ曲名を読み出して選曲する第1の選曲方法、(2)プレイ曲リスト577のプレイ曲名の中からランダムに1つを選んで選曲する第2の選曲方法、(3)ゲームプレイを行うプレーヤにプレイ曲リスト577のプレイ曲名のうちの当該イベントで未プレイのプレイ曲名を提示して、その中から1曲を選択する操作を受け付けて選曲する第3の選曲方法、の何れかが選択的に設定される。プレイ曲の提示に際しては、そのプレイ難易度や、次回のゲームプレイでの個別目標等を併せて提示するとよい。
【0080】
プレーヤ決定方法574には、当該イベントにおいてx番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤ(つまり、2回目以降のゲームをプレイする2番目以降のプレーヤ)を決定する際の当該決定の方法が設定される。サーバシステム1100は、図4のステップS111やステップS215に係る処理として次順プレーヤ決定処理を行い、プレーヤ決定方法574の設定を用いて次にゲームプレイを行う2番目又は3番目以降のプレーヤを決定する。
【0081】
具体的には、次順プレーヤ決定処理では、所定の選択対象メンバーの一部又は全部を次のプレーヤ候補として、当該プレーヤ候補から次のプレーヤを決定する。選択対象メンバーは、例えば、ゲームに参加している全プレーヤとすることができる。その場合は、次のプレーヤを決定するにあたり、全プレーヤの中から次のプレーヤ候補が選ばれることとなる。
【0082】
一方、選択対象メンバーは、一部のプレーヤに限定する構成とすることもできる。具体的には、予めイベントの開始時において、当該イベントについての選択対象メンバーを設定しておく構成が挙げられる。例えば、イベント開始操作を行ったプレーヤのフレンドリストを用い、当該プレーヤと、当該プレーヤのフレンドプレーヤとを選択対象メンバーとして設定する。その場合は、イベント開始操作を行ったプレーヤとそのフレンドプレーヤの中から、次のプレーヤ候補が選択される。
【0083】
或いは、次(x+1番目)のプレーヤを決定する際に、その都度選択対象メンバーを設定する構成も可能である。例えば、当該決定に先立ち終了したゲームで個別目標の達成に成功したx番目のプレーヤのフレンドリストを用い、当該プレーヤと、当該プレーヤのフレンドプレーヤとを選択対象メンバーとして設定する。その場合は、当該イベントで前回ゲームをプレイしたプレーヤとそのフレンドプレーヤの中から、次のプレーヤ候補が選択される。
【0084】
そして、サーバシステム1100は、当該次順プレーヤ決定処理での次のプレーヤの決定を、プレーヤ決定方法574の設定に従って行う。本実施形態では、プレーヤ決定方法574には、(1)所定の参加操作を受け付けて決定する第1の決定方法、(2)招待通知を行って決定する第2の決定方法、(3)所定のプレーヤ指定操作を受け付けて決定する第3の決定方法、(4)所与のマッチング条件を用いて決定する第4の決定方法、の何れかが選択的に設定される。すなわち、サーバシステム1100は、その具体的な手順をプレーヤ決定方法574の設定に応じた手順として次順プレーヤ決定処理を行うことで、次のプレーヤを決定する。以下、順番に各方法について説明する。
【0085】
(1)第1の決定方法
プレーヤ決定方法574の設定が第1の決定方法とされている場合には、サーバシステム1100は、選択対象メンバーの全部を次のプレーヤ候補として選択する。その後、各プレーヤ候補による参加操作を受け付けることで、目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける。そして、サーバシステム1100は、何れかのプレーヤ候補のプレーヤ端末1500において参加操作を検出した場合に、当該プレーヤ端末1500のプレーヤを次のプレーヤとして決定する。
【0086】
例えば、サーバシステム1100は、次のプレーヤ候補のプレーヤ端末1500に対し、図6(a)に示す実行中イベント一覧画面を表示する制御を行う。ここでの処理は、例えば、ゲームメニューにイベントメニューを設け、当該メニューから実行中イベント一覧画面の表示メニューを選べるようにすることで実現できる。
【0087】
図6(a)に示すように、実行中イベント一覧画面には、実行中のイベントであって、当該プレーヤ端末1500のプレーヤが次のプレーヤ候補となっているイベントが一覧表示され、参加操作を受け付けている旨や、当該イベントにおける個別目標の達成状況(当該イベントが何回目のゲームプレイまで進んでいるのか)が付記される。この実行中イベント一覧画面において何れかのイベントがタッチ操作されて選択されると、図6(b)に示す参加操作画面に遷移する。参加操作画面には参加ボタンB1が配置され、次回のプレイ曲やそのゲームプレイの個別目標等が併せて表示される。そして、サーバシステム1100は、参加操作画面での参加ボタンB1のタッチ操作を検出した場合に、当該プレーヤ端末1500のプレーヤを次のプレーヤとして決定する。
【0088】
また、第1の決定方法に係る次順プレーヤ決定処理では、x番目のゲームプレイの終了後、プレーヤ候補を選択した時点からの経過時間を計時することで次のプレーヤの受け付けを所与の受付期間内に制限する。そして、当該受付期間内の受け付けがなされない場合は目標達成継承プレイが途切れたとして、強制終了判定を肯定判定する。具体的には、プレーヤ決定方法574の設定が第1の決定方法の場合には、前述の強制終了判定に係る強制終了判定処理として、先ず、プレーヤ候補の選択時点から所定期間(例えば3日としてもよいし、1週間等としてもよい)が経過するまでの間を受付期間として、参加操作を受け付ける。そして、受付期間内に参加操作がなく次のプレーヤの受け付けがなければ、目標達成継承プレイが途切れたとして強制終了判定を肯定判定し、そのイベントを強制終了する。
【0089】
なお、参加操作は、先着順で受け付けて次のプレーヤを決定するとしてもよいし、受付期間内に参加操作を行ったプレーヤの中からランダムに1人を選ぶことで次のプレーヤを決定するとしてもよい。或いは、受付期間内の参加操作を行ったプレーヤのうち、後述するプレイ成績が同程度以上のプレーヤの中から1人を選び、次のプレーヤを決定するとしてもよい。
【0090】
(2)第2の決定方法
プレーヤ決定方法574の設定が第2の決定方法とされている場合には、サーバシステム1100は、次のプレーヤ候補に宛てた招待通知をする。その後、招待通知に対する次のプレーヤ候補からの承諾を受け付けることで、目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける。そして、サーバシステム1100は、当該承諾の受け付けによって、次のプレーヤを決定する。
【0091】
例えば先ず、選択対象メンバーの中からランダムに1人を選択し、次のプレーヤ候補とする。そして、当該プレーヤ候補のプレーヤ端末1500に対し、図7に示す招待通知画面を表示する制御を行うことで招待通知を行う。ここでの処理は、例えば、イベントメニューから招待通知画面の表示メニューを選べるようにすることで実現できる。或いは、プレーヤ候補とされたプレーヤのログイン時等においてそのプレーヤ端末1500に招待通知画面をポップアップ表示し、招待通知を行う構成とすることもできる。
【0092】
図7に示すように、招待通知画面には、イベントに招待する旨の表示とともに、当該招待に承諾するための参加ボタンB21と、承諾しないための不参加ボタンB23とが配置されて構成される。そして、サーバシステム1100は、参加ボタンB21のタッチ操作を検出した場合に招待通知に対する承諾があったとして、当該プレーヤ候補を次のプレーヤとして決定する。
【0093】
一方、不参加ボタンB23のタッチ操作を検出した場合や、そのプレーヤをプレーヤ候補に選んだ時点から所定の応答期間を経過しても応答がない場合には、新たなプレーヤ候補を選択して再度招待通知を行い、承諾を受け付けるまでこれを繰り返す。新たなプレーヤ候補は、選択対象メンバーのうち、既に不参加を選んだプレーヤ以外のプレーヤの中から1人を選べばよい。また、応答期間は適宜設定でき、例えば、10時間等の時間単位の期間としてもよいし、1日等の日単位の期間でもよい。
【0094】
また、第2の決定方法に係る次順プレーヤ決定処理では、x番目のプレーヤのゲームプレイが終了した後、プレーヤ候補の最初の選択を行った時点からの経過時間を計時することで次のプレーヤの受け付けを所与の受付期間内に制限して強制終了判定を行う。具体的には、プレーヤ決定方法574の設定が第2の決定方法の場合には、前述の強制終了判定に係る強制終了判定処理として、先ず、最初のプレーヤ候補の選択時点から所定期間が経過するまでの間を受付期間として、招待通知およびその承諾の受け付けを繰り返す。ここでの所定期間は、応答期間よりも長い期間として設定しておく。そして、受付期間内に承諾がなく次のプレーヤを受け付けないときには、目標達成継承プレイが途切れたとして強制終了判定を肯定判定し、そのイベントを強制終了する。
【0095】
(3)第3の決定方法
プレーヤ決定方法574の設定が第3の決定方法とされている場合には、サーバシステム1100は、先ず、x番目のプレーヤのプレーヤ端末1500に対し、選択対象メンバーの一覧を表示したプレーヤ指示画面を表示する制御を行う。具体的には、x番目のプレーヤが個別目標の達成に成功した場合に、当該プレーヤのプレーヤ端末1500にプレーヤ指示画面を表示制御する。
【0096】
そして、サーバシステム1100は、プレーヤ指示画面の一覧から1人を選ぶプレーヤ指定操作を受け付けて、プレーヤ候補を選択する。その後は、第2の決定方法と同様の要領で当該プレーヤ候補に宛てた招待通知をし、その承諾を受け付ける。そして、当該承諾の受け付けによって、次のプレーヤを決定する。
【0097】
(4)第4の決定方法
プレーヤ決定方法574の設定が第4の決定方法とされている場合には、サーバシステム1100は、x番目のプレーヤに基づく所与のマッチング条件を用い、選択対象プレーヤの中から当該マッチング条件を満たすプレーヤをx+1番目のプレーヤ候補として選択する。本方法により次のプレーヤを決定する場合の選択対象プレーヤは、ゲームに参加している全プレーヤとするとよい。
【0098】
マッチング条件は、例えば、「x番目のプレーヤに対して所与の優位条件を満たしたプレーヤであること」とすることができる。優位条件は、例えば、「過去のプレイ成績がx番目のプレーヤよりも優れていること」等とすることができる。具体的には、過去のゲームプレイで獲得した最高スコアや最大コンボ数、フルコンボの達成回数、プレーヤレベル、ゲームプレイの回数といった各種プレイ実績を比較し、x番目のプレーヤを上回っているプレーヤをプレーヤ候補として選択する。
【0099】
その後は、例えば、第1の決定方法と同様の要領で選択したプレーヤ候補による参加操作を受け付けて、次のプレーヤを決定する。或いは、選択したプレーヤ候補から1人をランダムに選ぶ。そして、第2の決定方法と同様の要領で選んだプレーヤ候補に宛てた招待通知をし、その承諾の受け付けによって次のプレーヤを決定するのでもよい。
【0100】
なお、ゲームに参加しているプレーヤが過去の参照期間(例えば、1週間等の比較的短期間としてもよいし、3ヶ月等のある程度長期の期間でもよい)に行ったゲームのプレイ履歴を参照し、次回のゲームプレイでの個別目標を達成しているプレーヤをプレーヤ候補として選択することもできる。例えば、「プレイ難易度「おに」でクリアすること」が次回のゲームプレイの個別目標とされるのであれば、直近の参照期間においてプレイ難易度「おに」でゲームをクリアした履歴のあるプレーヤをプレーヤ候補として選択する、といった具合である。
【0101】
その他、「x番目のプレーヤとプレイ成績が同程度のプレーヤであること」をマッチング条件とし、プレーヤ候補を選択する構成も可能である。例えば、x番目のプレーヤと同じプレーヤレベルのプレーヤをプレーヤ候補として選択する等としてもよい。
【0102】
図5の説明に戻り、個別目標テーブル575は、当該イベントに係る個別目標の設定を格納する。例えば、図8に示すように、個別目標テーブル575には、プレイ順と対応付けて、当該プレイ順のゲームプレイで達成すべき個別目標が設定される。プレイ順は、1から対応する上限回数576(図8の例では「10」)までの通し番号とされる。サーバシステム1100は、図4のステップS101やステップS201に係る処理として目標設定処理を行い、個別目標テーブル575の設定を用いて当該イベントでのゲームプレイ各々の個別目標を設定する。
【0103】
例えば、イベント種類毎の個別目標テーブル575には、全てのプレイ順で個別目標の内容が同じものの他、一部のプレイ順で内容が同じものや、全てのプレイ順で内容が異なるものが含まれる。一部又は全てのプレイ順で内容が異なる場合は、その目標達成継承プレイのゲームプレイ各々の個別目標が可変に設定されることとなる。
【0104】
その他、プレイ順毎に個別目標が異なる設定のものとして、プレイ順が後の個別目標ほどその達成の難度が高い内容とされたものを含めることができる。またその場合は、対応する特典テーブル578を、プレイ順によって付与先が規定され(図10を参照)、且つ、プレイ順が後の特典内容ほど高価値(特典の付与数が多いとか、個々の特典のレア度が高い等)とされた設定のものとするとよい。そうすると、イベントが進むにつれて(継承回数Mが増えるにつれて)個別目標の達成が困難となる一方で、それを達成した場合により高価値の特典を入手できるようになる。
【0105】
上限回数576には、当該イベントにおいて行われるゲームプレイの上限回数として、2回以上の回数が設定される。サーバシステム1100は、図4のステップS213に係る処理で行う繰り返し判定において、この上限回数576を用いる。したがって、例えば、上限回数576が「10」のイベントであれば、各ゲームプレイにおいて連続して個別目標が達成されることを条件に、ゲームプレイが最大で10回繰り返される。
【0106】
なお、イベント種類毎のイベント定義データ570には、上限回数576の設定が「無制限」とされたものを含めてもよい。その場合は、個別目標が達成され続ける限り、回数の制限なくゲームプレイが繰り返される。
【0107】
プレイ曲リスト577は、当該イベントのゲームプレイで演奏することができるプレイ曲の楽曲名(プレイ曲名)を格納する。例えば、対応するプレイ曲選曲方法573が第1の選曲方法とされたイベントのプレイ曲リスト577には、図9に示すように、プレイ順と対応付けて、プレイ曲名と、プレイ難易度とが設定される。したがって、当該イベントに参加したプレーヤは、自身のプレイ順に対応するプレイ曲を対応するプレイ難易度で演奏して、ゲームをプレイする。
【0108】
プレイ難易度には、上記した4つの難易度のうちの何れかが設定される。例えば、プレイ順が後のものほど難易度を高く設定することができる。もちろん、全てのプレイ順で難易度を同じにした設定とすることもできる。また、個別目標テーブル575において対応するプレイ順についてクリアすべきプレイ難易度を規定した個別目標の設定がされている場合には、それと同じ難易度が設定される。
【0109】
また、図示しないが、対応するプレイ曲選曲方法573が第2の選曲方法又は第3の選曲方法とされている場合はプレイ順の規定は必要ないため、そのプレイ曲リスト577には、複数のプレイ曲名がそのプレイ難易度と対応付けられて設定される。
【0110】
なお、1つのイベントで行われるゲームプレイ各々のプレイ曲は全て同じであってもよいし、一部が同じでもよく、適宜設定してよい。
【0111】
特典テーブル578は、当該イベントでゲームプレイを行ったプレーヤに付与される特典に係る設定を格納する。例えば、図10図12に例示するように、特典テーブル578は、付与条件と対応付けて、付与候補プレーヤの一部又は全部として規定された付与先と、特典内容とを対応付けたデータテーブルである。サーバシステム1100は、図4のステップS211に係る処理として特典付与制御処理を行い、特典テーブル578の設定に従って、付与先のプレーヤにその特典内容の特典を付与する制御を行う。
【0112】
付与条件は、例えば、当該イベントでの最終的な継承回数M(当該イベントで行ったゲームプレイの回数M)や、それらM回のゲームプレイを行ったプレーヤの人数N、当該M回のゲームプレイを行ったプレーヤの内訳、達成した個別目標の種類等の各項目や、その組合せによって規定される。
【0113】
付与先は、対応する特典内容の特典を付与するプレーヤを規定する。イベント種類毎の特典テーブル578には、当該イベントでゲームプレイを行って個別目標を達成したプレーヤである付与候補プレーヤの全部が付与先とされた設定のものと、当該付与候補プレーヤのうちの一部が付与先とされた設定のものとが含まれる。
【0114】
特典内容には、イベント終了時に付与される特典の内容が設定される。例えば、ゲームで使用可能なキャラクタやアイテム等のゲームオブジェクトを付与する内容を含む。また、新しいゲームステージやマップの開放、ミニゲームの実行といった各種ゲームイベントを発動する内容を含む。ゲームオブジェクトには、プレーヤキャラクタとして選択可能なキャラクタ、プレーヤキャラクタが装備し、又は使用することができる武器や防具、弾、薬等の各種アイテム、プレーヤキャラクタの乗り物、召喚獣、魔法やスキル等のプレーヤキャラクタに付加できる追加能力、抽選権等が含まれる。本実施形態のゲームでいえば、新たにプレイすることができる新規の楽曲や、ゲーム画面に登場するキャラクタの着せ替えアイテム等の各種アイテム、ミニゲームの実行等を特典として付与することができる。
【0115】
具体的には、例えば、イベント種類毎の特典テーブル578には、図10に示すように、継承回数Mによって付与条件が規定されたものを含めることができる。図10では、対応する上限回数576が「10」である特典テーブル578の例を示しており、継承回数Mを「1」~「10」の範囲で3段階に分けた各段階のそれぞれについて、付与先と、特典内容とが設定されている。
【0116】
また、イベント種類毎の特典テーブル578には、図11に示すように、継承回数Mと、人数Nとの組合せによって付与条件を規定したものを含めることができる。その他、図示しないが、イベント種類毎の特典テーブル578には、人数Nによって付与条件を規定したものを含めることができる。
【0117】
また、イベント種類毎の特典テーブル578には、M回のゲームプレイを行った各プレーヤに対し、達成した個別目標の種類によって異なる内容の特典を付与する設定のものを含めることができる。例えば、対応する個別目標テーブル575に設定されている個別目標の種類をそれぞれ付与条件とし、当該イベントにおいて対応する種類の個別目標を達成したプレーヤを付与先として、各々の特典内容を規定した特典テーブル578を含めることができる。特典内容は、個別目標の種類毎に全て異なる設定としてもよいし、一部同じものが含まれる設定でもよいが、難度の高い個別目標ほど高価値の特典内容とするとよい。
【0118】
また、イベント種類毎の特典テーブル578には、図12に示すように、M回のゲームプレイを行ったプレーヤの内訳によって異なる内容の特典を付与するものを含めることができる。図12では、対応する上限回数576が「12」である特典テーブル578の例を示しており、継承回数Mを「1」~「12」の範囲で2段階に分けた各段階のそれぞれについて、付与先と、特典内容とが設定されて構成される。具体的には、継承回数Mと人数Nとが同一の場合と異なる場合とに分けて付与先が規定され、そのうちの後者の付与先が、当該イベントでのゲームプレイの回数によって規定されている。特典内容については、例えば、当該イベントでのゲームプレイの回数が多いほど高価値の特典内容とすることができる。
【0119】
また、イベント種類毎の特典テーブル578には、図10に示すように、当該イベントでゲームプレイを行ったプレイ順によって付与先を規定したものを含めることができる。その場合の特典内容については、継承回数Mが多く、プレイ順が後の付与先に対するものほど高価値の特典内容とするとよい。
【0120】
[機能構成]
1.サーバシステム
図13は、サーバシステム1100の機能構成例を示すブロック図である。図13に示すように、本実施形態のサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、画像表示部390sと、音出力部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0121】
操作入力部100sは、システム管理や保守等のための各種操作を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等で実現できる。図1では、キーボード1106やタッチパネル1108がこれに該当する。
【0122】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、プレーヤ端末1500から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、サーバシステム1100の動作を統括制御する。図1では、制御基板1150やそのCPU1151がこれに該当する。
【0123】
このサーバ処理部200sは、ユーザ管理部210と、課金処理部220と、ゲーム管理部230と、画像生成部290sと、音生成部292sと、通信制御部294sとを備える。
【0124】
ユーザ管理部210は、ユーザ登録に係る処理およびアカウントに紐付けられる各登録ユーザ(プレーヤ)のデータの管理を行う。例えば、ユーザ登録を済ませたプレーヤへの固有のアカウントの付与処理、アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理処理、ログインおよびログアウトの履歴等を管理する利用履歴管理処理等を実行することができる。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理処理も適宜含めることができる。
【0125】
課金処理部220は、プレーヤによるゲームコイン(ゲーム内通貨)の購入操作に応じて課金処理を行い、購入額相当のゲームコインを当該プレーヤに付与する。
【0126】
ゲーム管理部230は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームはクライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、ゲーム管理部230は、プレーヤ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。このゲーム管理部230は、ゲーム進行制御部231と、操作入力評価部233と、イベント制御部240とを含む。
【0127】
ゲーム進行制御部231は、ゲームプレイを行うプレーヤのプレーヤ端末1500におけるプレイ曲の再生を制御する。そして、当該プレイ曲の再生と同期してプレイ譜面を表示し、規準操作および規準タイミングをプレーヤに提示する制御を行ってゲームを実行する。本実施形態では、譜面表示部10において規準操作種類に応じた音符を移動表示させ、その規準タイミングにて当該音符を基準位置に重ならせるように制御すること(図3を参照)、がこれに該当する。
【0128】
操作入力評価部233は、プレーヤ端末1500におけるプレーヤの操作入力に基づいて、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差に基づく評価を行う。そして、規準操作種類と操作入力種類とが一致するか否かを評価して、プレーヤのゲームスコアを算出・更新する。
【0129】
イベント制御部240は、何れかのプレーヤ端末1500でのイベント開始指示操作を検出した場合に目標達成継承プレイイベントを開始し、その進行を制御する。目標達成継承プレイイベントは、前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に、目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイのイベントである。
このイベント制御部240は、プレイ曲選曲部241と、目標設定部243と、継承判定部244と、特典付与制御部249と、を備える。
【0130】
プレイ曲選曲部241は、イベントの実行にあたってプレイ曲選曲処理を行う機能部であり、当該イベントに係るプレイ曲選曲方法573に応じた手順で、当該イベントでの次回のプレイ曲を選曲する。
【0131】
目標設定部243は、目標設定処理を行う機能部であり、目標達成継承プレイのイベントを実行するにあたって次回のゲームプレイの個別目標を設定することで、当該目標達成継承プレイの達成目標を設定する。
【0132】
継承判定部244は、継承判定を行う機能部であり、開始した新たなゲームプレイが目標達成して終了したか否かを判定することで目標達成継承プレイが継承中か否かの継承判定を行い、継承中の場合の継承回数Mを計数する。継承判定部244は、開始した新たなゲームプレイが目標達成せずに終了した場合は、目標達成継承プレイが途切れたと判定する。この継承判定部244は、次順プレーヤ決定部245と、強制終了判定部247とを備える。
【0133】
次順プレーヤ決定部245は、目標達成継承プレイが継承中であると判定した場合に次順プレーヤ決定処理を行い、x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを決定する。本実施形態では、次順プレーヤ決定部245は、実行中のイベントに係るプレーヤ決定方法574に応じた手順で、ゲームに参加しているプレーヤのうちの選択対象メンバーから次(x+1番目)のプレーヤ候補を選択して、当該プレーヤ候補から次のプレーヤを決定する。
【0134】
強制終了判定部247は、強制終了判定処理を行う。本実施形態では、実行中のイベントのプレーヤ決定方法574に応じた手順で次のプレーヤの受け付けをその受付期間内に制限して強制終了判定を行い、受付期間内の受け付けがなされなければ目標達成継承プレイが途切れたとして強制終了判定を肯定判定し、当該イベントを強制終了する。
【0135】
特典付与制御部249は、特典付与制御処理を行う機能部であり、継承回数Mが所定条件を満たした場合に、当該目標達成継承プレイのイベントに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う。本実施形態では、当該イベントにおいて個別目標を達成したゲームプレイがM回(M≧1)続いた場合に、当該ゲームプレイを行ったプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う。
【0136】
画像生成部290sは、サーバシステム1100のシステム管理等に関する画像を生成し、画像表示部390sへ出力する。
【0137】
音生成部292sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理や動画配信に係る操作音、BGM等の音声データを生成し、或いはデコードする。システム管理に関する音声信号は、音出力部392sへ出力される。
【0138】
通信制御部294sは、通信部394sを介して外部装置(例えばプレーヤ端末1500)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0139】
画像表示部390sは、画像生成部290sから入力される画像信号に基づいてシステム管理等のための各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、タッチパネル1108がこれに該当する。
【0140】
音出力部392sは、音生成部292sから入力される音声信号を放音する。図1では、本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0141】
通信部394sは、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1153がこれに該当する。
【0142】
サーバ記憶部500sには、サーバシステム1100を動作させ、サーバシステム1100が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、ICメモリ1152やストレージ1140がこれに該当する。
【0143】
また、サーバ記憶部500sには、サーバプログラム501と、配信用ゲームクライアントプログラム503と、ユーザ管理データ510と、ゲーム初期設定データ520と、実行中イベントデータ600とが格納される。
【0144】
その他にも、サーバ記憶部500sには、タイマーやカウンタ、各種フラグ等、必要なデータが適宜格納される。また、ゲームをプレイしているプレーヤがいる場合には、当該プレイ中のプレーヤ毎に、そのゲームの進行状況を記述したプレイ中データが格納される。このプレイ中データには、当該プレーヤのアカウント(プレーヤID)、プレイ曲名、プレイ難易度、これらプレイ曲名およびプレイ難易度に基づき選択した譜面データ(以下「参照譜面データ」という。)540の譜面番号541、プレイ開始からの経過時間(本実施形態ではプレイ曲の再生時間に相当)、参照譜面データ540に設定された音符S(規準タイミング)毎の操作入力評価の結果、ゲームスコア等を格納する。
【0145】
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sをユーザ管理部210、課金処理部220、およびゲーム管理部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290sや音生成部292s、通信制御部294sとして機能させるプログラムも適宜これに含めることができる。
【0146】
配信用ゲームクライアントプログラム503は、プレーヤ端末1500にダウンロードされるゲームクライアントプログラム502(図17を参照)の原本である。
【0147】
ユーザ管理データ510は、ユーザ登録を済ませたプレーヤ毎に用意され、当該プレーヤのゲームプレイに関する管理用の各種データを格納する。具体的には、1つのユーザ管理データ510は、図14に示すように、該当するプレーヤのアカウント(プレーヤID)511と、決済媒体帳簿データ512と、プレイ実績データ513と、フレンドリスト514と、親密度データ515とを含む。また、その他にも、プレイ日時やプレイ時間等のプレイ履歴、プレイ状況に係るセーブデータ等を含む。
【0148】
決済媒体帳簿データ512は、当該プレーヤに紐付けられる電子決済媒体(本実施形態ではゲーム内通貨であるゲームコイン)の収支の情報、例えば、ゲームコインの購入日時や購入数(課金額)の履歴、ゲームコインの消費日時や消費数の履歴等を格納する。
【0149】
プレイ実績データ513は、当該プレーヤの各種プレイ実績を格納する。フレンドリスト514は、当該プレーヤがフレンド登録した他のプレーヤであるフレンドプレーヤのアカウント(プレーヤID)を格納する。
【0150】
親密度データ515は、他のプレーヤそれぞれとの間の親密度レベルを格納する。親密度レベルは、プレーヤ間の親密度を示す指標値であり、例えば、「高」「中」「低」の3段階で設定される。具体的には、チームを組んでゲームをプレイした回数や頻度、対戦者となってゲームをプレイした回数や頻度、やり取りしたチャットの回数や頻度等に基づいて随時更新される。したがって、特定のプレーヤと繰り返しゲームをプレイしたり、高頻度でチャットをする等すると、当該プレーヤとの間の親密度レベルは上がっていく。なお、親密度のレベルは例示した3段階に限定されるものではなく、2段階でもよいし、4段階以上であってもよい。
【0151】
図13に戻る。ゲーム初期設定データ520は、ゲームを実行するために必要な初期設定データを格納する。このゲーム初期設定データ520は、楽曲リスト521と、楽曲データ530と、図5を参照して説明したイベント種類番号571毎のイベント定義データ570とを含む。また、その他にも、難易度別の時間差評価基準のデータ等を格納する。
【0152】
楽曲リスト521は、ゲームをプレイするプレーヤが選曲可能な楽曲の一覧を格納する。そして、楽曲データ530は、楽曲リスト521の各楽曲に関するデータを格納する。具体的には、1つの楽曲データ530は、図15に示すように、固有の楽曲名531と、楽曲音声データ533と、楽曲長535と、譜面データ540とを含む。
【0153】
楽曲音声データ533は、該当する楽曲をプレイ曲として再生するための音楽データである。楽曲長535は、当該楽曲の再生時間を格納する。
【0154】
譜面データ540は、譜面表示部10において音符を移動表示するためのデータである。この譜面データ540はプレイ難易度別に用意され、音符の配列順や配列位置、小節区切り線の配列位置等が定義される。
【0155】
具体的には、1つの譜面データ540は、当該譜面データ540を識別するための譜面番号541と、当該譜面データ540がどのプレイ難易度用に用意されているかを示す適用プレイ難易度543と、1拍分の時間的長さの基準となるテンポを表すBPM(Beats Per Minute)545と、拍子547と、小節別音符構成データ550とを含む。
【0156】
小節別音符構成データ550は、当該譜面を構成する小節560毎に用意される。1つの小節別音符構成データ550は、小節番号551と、当該小節560が再生時間のどこからどこまでに該当するかを示す再生時間範囲553と、ポジション555と対応付けられた音符種類557および音符番号559とを有する。
【0157】
ポジション555は、当該小節560における拍子547に基づいて音符Sを配置する位置であり、対応付けられる音符Sの規準タイミングを決めることとなる。図15の例では、4分音符、8分音符、および16分音符のそれぞれでその小節560を分割した場合の何番目の位置(グリッド:4分音符第1グリッド561,4分音符第2グリッド562,4分音符第3グリッド563,4分音符第4グリッド564,・・・,16分音符第15分リッド565)であるかを示す。
【0158】
音符種類557は、対応するポジション555に配列される音符Sの種類、すなわち規準操作種類を定義している。音符番号559は、当該音符に固有に割り当てられる識別番号である。
【0159】
実行中イベントデータ600は、実行中のイベント毎に用意され、イベントの開始制御にあたり、イベント制御部240によって生成される。具体的には、図16に示すように、1つの実行中イベントデータ600は、当該イベントを識別するためのイベント番号601と、そのイベント種類番号603と、ゲームプレイデータ610と、継承回数(M)621と、強制終了判定結果623とを含む。
【0160】
ゲームプレイデータ610は、当該イベントで行われたゲームプレイ毎に用意され、当該ゲームプレイを行ったプレーヤのアカウント(プレーヤID)611と、当該プレーヤのプレイ順613と、プレイしたプレイ曲名615と、個別目標設定617と、個別目標の達成成否619とを格納する。
【0161】
個別目標設定617は、当該ゲームプレイについて設定された個別目標を格納する。個別目標達成成否619は、当該ゲームプレイで個別目標設定617の個別目標が達成されたか否かのフラグ情報(達成:ON/失敗:OFF)を格納する。このゲームプレイデータは、当該イベントにおいて1回のゲームプレイが終わると生成されて、実行中イベントデータ600に追加される。
【0162】
強制終了判定結果623は、強制終了判定の結果を示すフラグ情報を格納する。この強制終了判定結果623には、初期値として「OFF」が格納される。そして、強制終了判定部247による強制終了判定が肯定判定され、当該イベントが強制終了となった場合に、「ON」に書き換えられる。
【0163】
2.プレーヤ端末
図17は、プレーヤ端末1500の機能構成例を示すブロック図である。図17に示すように、プレーヤ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0164】
操作入力部100は、プレーヤが各種操作を入力するためのものであり、例えば、ボタンスイッチ、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール等によって実現できる。図2では、方向入力キー1502やホームキー1504、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0165】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、操作入力部100や端末記憶部500を含む装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ等に基づいて各種の演算処理を行い、プレーヤ端末1500の動作を統括制御する。図2では、制御基板1550やそのCPU1551がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、プレーヤ端末演算部270と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294とを備える。
【0166】
プレーヤ端末演算部270は、プレーヤ端末1500をプレーヤのゲームプレイのための端末として機能させるための各種演算処理を実行する。例えば、プレーヤ端末演算部270は、操作信号送信制御部271と、ゲーム画面表示制御部273とを含む。
【0167】
操作信号送信制御部271は、操作入力部100に対する操作入力に応じて、各種データやリクエスト情報をサーバシステム1100へ送信するための処理を行う。
【0168】
ゲーム画面表示制御部273は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて、ゲーム画面を表示するための制御を行う。例えば、本実施形態のオンラインゲームをウェブゲームとして実現するならば、ウェブブラウザをベースとしてHTMLとともにJava(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)を利用して能動的に画面表示を制御するウェブ技術、Adobe(登録商標)Flash等のプラグインを用いて実現できる。勿論、その他の方法でもかまわない。
【0169】
画像生成部290は、ゲーム画面表示制御部273と連係して、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を表示するための画像信号を生成し、生成した画像信号を画像表示部390に出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現できる。
【0170】
音生成部292は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームの効果音やBGM、各種操作音の音声信号を生成して音出力部392に出力する。
【0171】
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置(例えばサーバシステム1100)とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0172】
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて、ゲーム画面等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図2では、タッチパネル1506がこれに該当する。
【0173】
音出力部392は、音生成部292から入力される音声信号に基づいてゲームに関する効果音やBGM等を放音する。図2では、スピーカ1510がこれに該当する。
【0174】
通信部394は、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図2では、無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0175】
端末記憶部500には、プレーヤ端末1500を動作させ、プレーヤ端末1500が備える機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図2では、ICメモリ1552や、メモリカード1540がこれに該当する。
【0176】
また、端末記憶部500には、ゲームクライアントプログラム502が格納される。ゲームクライアントプログラム502は、端末処理部200をプレーヤ端末演算部270として機能させるためのプログラムである。このゲームクライアントプログラム502は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じた専用のクライアントプログラムであってもよいし、ウェブブラウザプログラムおよびインタラクティブな画像表示を実現するプラグイン等により構成するとしてもよい。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム503(図13を参照)のコピーとする。
【0177】
[処理の流れ]
図18は、複数回のゲームプレイを順番に行う目標達成継承プレイのイベントの実行に係るサーバシステム1100の処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、サーバ処理部200sがサーバプログラム501を読み出して実行することによって実現される。図18では、あるプレーヤ端末1500のプレーヤがイベント開始操作を行った場合における、1つのイベントの実行に着目した処理の流れを示している。
【0178】
サーバシステム1100では、プレーヤ端末1500でのイベント開始操作を検出すると、イベント制御部240が、当該イベント開始操作で指定されたイベント種類番号571のイベント定義データ570を読み出して、イベントを開始する制御を行う。先ず、プレイ曲選曲部241が、プレイ曲選曲処理を行って次回のプレイ曲を選曲し(ステップS1)、目標設定部243が、目標設定処理を行って次回のゲームプレイでの個別目標を設定する(ステップS3)。
【0179】
そして、イベント制御部240は、次回のゲームプレイを行うプレーヤのプレーヤ端末1500にステップS3で設定した個別目標を表示制御して、当該ゲームプレイで達成すべき個別目標を提示する(ステップS5)。提示先のプレーヤは、当該イベントについてステップS3の初回の処理後であれば、イベント開始操作を行った1番目のプレーヤである。また、2回目以降のステップS3の処理後であれば、ステップS21で受け付けたプレーヤが提示先となる。
【0180】
その後、プレイ曲を再生する制御を行って、ゲームを実行する(ステップS7)。具体的には、ゲーム進行制御部231が、参照譜面データ540に従ってプレイ曲の再生と同期した譜面表示を行う。これによって、小節番号551の順番に各小節を構成する音符Sがゲーム画面(譜面表示部10)に出現して移動表示される。また、操作入力評価部233が操作入力評価を開始し、評価結果に基づきゲームスコアを算出・更新する。プレーヤは、プレイ曲に合わせて操作入力を行い、個別目標の達成を目指してゲームをプレイする。
【0181】
そして、プレイ曲の再生を終えてゲームプレイを終了したら(ステップS9:YES)、継承判定部244が、ステップS3で設定した個別目標を当該ゲームプレイで達成したか否かを判定する。
【0182】
そして、個別目標の達成に成功したと判定した場合には(ステップS11:YES)、継承判定を肯定判定する。その場合は、継承判定部244は、上限回数576に従って繰り返し判定を行う(ステップS13)。そして、当該イベントで行ったゲームプレイの回数Mが上限回数576に達するまでの間はゲームプレイを繰り返すと判定し(ステップS15:YES)、続いて次順プレーヤ決定部245が、プレーヤ決定方法574の設定に従って次順プレーヤ決定処理を開始する(ステップS17)。すなわち、次順プレーヤ決定部245は、当該プレーヤ決定方法574の設定に応じた手順で選択対象メンバーからプレーヤ候補を選択して、次のプレーヤを決定する。
【0183】
また、当該次順プレーヤ決定処理での次のプレーヤの決定にあたって、強制終了判定部247が強制終了判定処理を行う。すなわち、強制終了判定部247は、次のプレーヤを受け付ける受付期間を設定し、受付期間内の受け付けがなされなかった場合に、目標達成継承プレイが途切れたとする強制終了判定を行う(ステップS19)。そして、強制終了判定部247は、受付期間内に次のプレーヤを受け付けたのであれば、強制終了判定を否定判定する(ステップS21:YES)。その場合はステップS1に戻り、次のプレーヤのゲームプレイについて上記した処理を繰り返す。
【0184】
一方、次のプレーヤを受け付けることなく受付期間を過ぎた場合は強制終了判定を肯定判定し(ステップS21:NO)、ステップS23に移行する。また、ステップS11において個別目標の達成に失敗したと判定した場合は(ステップS11:NO)、目標達成継承プレイが途切れたとして継承判定を否定判定し、ステップS23に移行する。そして、ステップS23では、そのときの継承回数(当該イベントで行ったゲームプレイの回数)Mから失敗した分の1回を差し引いた数を、当該イベントでの最終的な継承回数Mとして確定し、継承回数Mが0回、つまり、終了したゲームプレイが当該イベントでの初回のゲームプレイの場合は(ステップS23:NO)、そのままイベントを終了する。
【0185】
一方、継承回数Mが1回以上の場合(つまり、当該イベントで個別目標を達成したゲームプレイが1回以上続いた場合)には(ステップS23:YES)、特典付与制御部249が特典付与制御処理を行い、特典テーブル578に従って、その付与先のプレーヤに、その特典内容の特典を付与する制御を行う(ステップS25)。
【0186】
以上説明したように、本実施形態のゲームでは、複数回のゲームプレイを順次行う目標達成継承プレイのイベントを実行することができる。そしてその際に、個別目標を達成したゲームプレイが続くことを条件の1つとしてイベントを続行し、次のプレーヤにタスキを引き継ぐことができる。具体的には、当該イベントに参加したプレーヤがゲームプレイを行い、その結果当該ゲームプレイについて設定された個別目標を達成した場合に、次回のゲームプレイを行うこととしてその個別目標を設定することができる。その場合、タスキを受け取ったプレーヤは、次のゲームプレイを行うことができる。
【0187】
ここで、ゲームプレイを行ったプレーヤが個別目標を達成できないと次のプレーヤにタスキは繋がらず、イベントは終了する。その場合、当該プレーヤはイベントの進行に貢献していないため、特典も受け取れない。一方で、個別目標を達成できればそのイベントは続くため、最終的な継承回数Mによっては、より高価値の特典が当該プレーヤに付与され得る。これによれば、イベントに参加するプレーヤは、各々のゲームプレイにおいて緊張感をもって個別目標の達成に注力し、特典の獲得を狙ってイベント(ゲームプレイ)を楽しむことができる。したがって、複数のプレーヤが別々にゲームをプレイしながらも、プレーヤ間の一体感や連帯感を高めることができる新たな興趣を実現できる。
【0188】
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0189】
[変形例1]
上記実施形態では、本発明の適用例として、クライアント・サーバ型のゲームシステム1000のサーバシステム1100を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、複数のプレーヤ端末1500をピアツーピア接続して実現することもできる。その場合は、何れかのプレーヤ端末1500に、上記実施形態のサーバシステム1100の機能を担わせる。或いは、複数のプレーヤ端末1500でゲーム管理部230が有する機能を分担する構成としてもよい。
【0190】
例えば、上記実施形態のサーバシステム1100が有する機能を分担して担うプレーヤ端末1500Aの機能構成例は、図19のようになる。図19では、上記実施形態と同様の構成には同一の符号を付して示している。なお、この場合のサーバシステム1100は、ユーザ登録とその情報の管理を主に行い、プレーヤ端末1500Aからのリクエストに応じてそれらの情報を提供する。
【0191】
図19に示すように、本変形例のプレーヤ端末1500Aは、端末処理部200がゲーム管理部230を有し、ゲーム画面表示制御部273が省略される。すなわち、本変形例のプレーヤ端末1500Aは、サーバシステム1100からゲーム画面の画像を表示するためのデータを取得するのではなく、自身のゲーム管理部230がゲーム管理に関する処理を実行してゲームの進行を制御し、ゲーム画面の画像を生成する。このプレーヤ端末1500Aの端末記憶部500には、端末処理部200をプレーヤ端末演算部270およびゲーム管理部230として機能させるためのゲームプログラム504が格納され、当該プレーヤ端末1500Aのプレーヤに係るユーザ管理データ510と、ゲーム初期設定データ520と、実行中イベントデータ600とが格納される。
【0192】
そして、本変形例のプレーヤ端末1500Aの処理の流れは図18に示したフローチャートと基本的には同じで、プレーヤ端末1500Aのゲーム管理部230により各ステップを実行するものと読み替えればよい。
【0193】
本変形例によれば、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、プレーヤ端末1500Aがゲーム管理部230の全ての機能を担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
【0194】
[変形例2]
或いは、ゲームシステムは、据置型家庭用ゲーム装置や業務用ゲーム装置等にて行うスタンドアローンのゲームシステムとすることもできる。
【0195】
[変形例3]
また、上記実施形態では、プレーヤ端末1500でのイベント開始操作を受けて目標達成継承プレイのイベントを開始することとしたが、予め設定される初回の個別目標を達成してゲームをクリアしたプレーヤがいた場合に、イベントを開始するとしてもよい。例えば、何れかのプレーヤ端末1500でゲームをプレイしたプレーヤが当該ゲームプレイで初回の個別目標の達成に成功した場合に、当該プレーヤにイベントを開始するか否かの選択を促す。そしてイベントを開始する選択がなされた場合に、イベントを開始する制御を行うとしてもよい。
【0196】
また、その場合も、上記実施形態で例示した各種プレーヤ決定方法によって、次回のゲームプレイを行うプレーヤを決定することができる。例えば、特定のプレーヤに宛てた招待通知を行ったり、特定のプレーヤの指定操作を受け付ける等して次回のゲームプレイを行う次のプレーヤを決定するのでもよいし、ゲームに参加している全プレーヤ又は前回ゲームプレイしたプレーヤのフレンドプレーヤを次のプレーヤ候補として、各プレーヤ候補による参加操作を受け付けることで次のプレーヤを決定する構成でもよい。その場合の参加操作の受け付けについても、例えば先着順で受け付けることができる。最初に参加操作を行ったプレーヤがゲームをプレイし、その結果個別目標を達成できなかったときは、イベント終了となる。
【0197】
[変形例4]
また、特典付与制御処理での付与先のプレーヤに対する特典の付与にあたり、プレイ順が連続するx番目のプレーヤとx+1番目のプレーヤとの間の親密度レベルを考慮して、各プレーヤに付与する特典を変更する構成としてもよい。
【0198】
例えば、特典テーブル578に従って付与先とされたプレーヤ毎に、当該付与先のプレーヤの親密度データ515を参照して、プレイ順が1つ前の比較対象のプレーヤとの間の親密度レベルを読み出す。そして、読み出した親密度レベルに基づいて、当該付与先のプレーヤに付与する特典を変更するとともに、比較対象のプレーヤに付与する特典を変更する。付与先のプレーヤについてのみ特典を変更するのでもよいし、比較対象のプレーヤについてのみ特典を変更してもよい。特典の変更は、例えば、特典テーブル578に従って付与する特典に加えて、読み出した親密度レベルに応じたボーナス特典を付与することで実現できる。或いは、特典テーブル578の設定に基づく当初の特典について、その付与数を当該親密度レベルに応じた分増やすとしてもよい。
【0199】
本変形例の構成の場合には、対応するプレーヤ決定方法574の設定を、第3の決定方法とするとよい。これによれば、ゲームプレイを行って個別目標を達成した場合に、自分と親密度の高いプレーヤを指定してタスキを引き継ぐことで、その結果当該プレーヤが個別目標を達成して継承回数Mが更新されれば、より高価値の特典を入手できるようになる。指定を受ける側のプレーヤにとっても、親密度の高いプレーヤからの指定を受け付けて次回のゲームをプレイし、その結果個別目標を達成できれば、より高価値の特典を入手できる。
【0200】
[変形例5]
或いは、次のプレーヤを受け付ける受付期間中における当該次のプレーヤの受け付けのタイミングに応じて、特典を変更することとしてもよい。例えば、次のプレーヤを受け付けたタイミングが受付期間の前半の場合は、ここで受け付けたプレーヤを付与先とする特典を高価値のものに変更する。一方、当該タイミングが受付期間の後半の場合は、当該プレーヤを付与先とする特典を低価値のものに変更する。低価値のものへの変更は、特典テーブル578の設定に基づく当初の特典の付与数を減らすとか、よりレア度の低いものに変更する等して行うことができる。
【0201】
これによれば、前回のゲームプレイから時間をあけずに次のプレーヤがゲームプレイを行った場合の当該プレーヤに対する特典と、前回のゲームプレイからある程度時間が経ってから次のプレーヤがゲームプレイを行った場合の当該プレーヤに対する特典とを変更し、前者に対してより高価値の特典を付与するといったことが可能となる。
【0202】
[変形例6]
また、強制終了判定処理において次のプレーヤの受け付けを制限するために設定される受付期間を、所定のアイテムを使用することで変更できるようにしてもよい。例えば、受付期間を所定の期間(例えば1日)延長することができるアイテムを用意し、サーバシステム1100は、適宜のタイミングでゲームに参加するプレーヤに付与する制御を行う。一方、本変形例の強制終了判定処理では、サーバシステム1100(強制終了判定部247)は、当該アイテムの使用が指示されたイベントの有無を監視する。そして、当該指示があった場合には、当該イベントでそのときに受け付けているプレーヤの受付期間を所定期間長くして再設定することで、受付期間を変更する制御を行う。所定期間の長さは、アイテムの種類によって調整できるようにしてもよい。
【0203】
また、アイテムの使用に限らず、所定額のゲームコインの消費等、対価の支払いと引き換えに受付期間を変更する制御を行うとしてもよい。或いは、所定額の対価の支払いがされて所定のアイテムが購入され、当該アイテムが使用された場合に、受付期間を変更する制御を行う構成でもよい。その場合は、対価の額によって所定期間の長さを調整できるようにしてもよい。
【0204】
アイテムの使用や対価の支払いは、例えば、x+1番目のプレーヤを受け付ける受付期間についてx番目のプレーヤが行うものとする。もちろん、x番目のプレーヤが行えるようにしてもよいし、当該イベントにおいて既にゲームプレイを行ったx番目より前のプレイ順のプレーヤが行えるとしてもよい。
【0205】
また、ここでの受付期間の変更を受けて、そのイベントの終了時に付与する特典を変更するようにしてもよい。例えば、アイテムの使用および/又は対価の支払いを行ったプレーヤを付与先とする特典を変更することができる。具体的には、新たにボーナス特典を付与する変更や、特典テーブル578の設定に基づく当初の特典の付与数を増やす等、より高価値の特典への変更が可能である。
【0206】
[変形例7]
また、特定のプレーヤで編成されたチーム単位で目標達成継承プレイのイベントを行う構成としてもよい。その場合は、チームのメンバーを選択対象メンバーとし、その中からゲームをプレイするプレーヤを順次決定していくことでイベントを進行していく。
【0207】
また、本変形例の場合には、上限回数576を「無制限」とした設定の同種のイベントを複数のチームがそれぞれ行うことで、チーム毎に継承回数Mを競う構成とすることもできる。その場合は、各チームが達成した継承回数Mに応じて、各チームのプレーヤに付与する特典を変更するとしてもよい。例えば、継承回数Mの新記録を達成したチームのプレーヤにボーナス特典を付与するといったことが可能となる。
【0208】
[変形例8]
また、ゲームプレイを行ったプレーヤが個別目標を達成したことでイベントを続行し、タスキを次のプレーヤに引き継ぐ場合に、実際に当該プレーヤ間で所定のゲームオブジェクトを移転させるようにしてもよい。例えば、当該引き継ぎに伴って前回のゲームプレイを行ったプレーヤから次のプレーヤへとタスキやバトンの形状を模したアイテムを移転させるのでもよいし、次のプレーヤにタスキが引き継がれるたびに1つずつスタンプが押されていくスタンプカードのアイテムを、新たにスタンプを押した上で移転させる構成としてもよい。
【0209】
[その他の変形例]
また、適用可能なゲームは、上記実施形態の音楽ゲームに限定されるものではなく、音楽ゲーム以外のジャンルのゲームにも同様に適用が可能である。
【符号の説明】
【0210】
1000…ゲームシステム
1100…サーバシステム
100s…操作入力部
200s…サーバ処理部
210…ユーザ管理部
220…課金処理部
230…ゲーム管理部
231…ゲーム進行制御部
233…操作入力評価部
240…イベント制御部
241…プレイ曲選曲部
243…目標設定部
244…継承判定部
245…次順プレーヤ決定部
247…強制終了判定部
249…特典付与制御部
290s…画像生成部
292s…音生成部
294s…通信制御部
390s…画像表示部
392s…音出力部
394s…通信部
500s…サーバ記憶部
501…サーバプログラム
503…配信用ゲームクライアントプログラム
510…ユーザ管理データ
513…プレイ実績データ
514…フレンドリスト
515…親密度データ
520…ゲーム初期設定データ
521…楽曲リスト
530…楽曲データ
570…イベント定義データ
573…プレイ曲選曲方法
574…プレーヤ決定方法
575…個別目標テーブル
576…上限回数
577…プレイ曲リスト
578…特典テーブル
600…実行中イベントデータ
610…ゲームプレイデータ
617…個別目標設定
619…個別目標達成成否
621…継承回数
623…強制終了判定結果
1500,1500A…プレーヤ端末
100…操作入力部
200…端末処理部
270…プレーヤ端末演算部
271…操作信号送信制御部
273…ゲーム画面表示制御部
290…画像生成部
292…音生成部
294…通信制御部
390…画像表示部
392…音出力部
394…通信部
500…端末記憶部
502…ゲームクライアントプログラム
504…ゲームプログラム
9…ネットワーク
2…プレーヤ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-01-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定し、継承中のゲームプレイの継承回数を計数する継承判定手段と、
前記継承判定手段の判定結果に応じて、前記目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行う進行制御手段と、
前記継承回数が所定条件を満たした場合に、当該目標達成継承プレイに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う特典付与制御手段と、
を備え
前記特典付与制御手段は、前記特典を付与する付与先プレーヤと、当該付与先プレーヤの1つ前にゲームプレイをしたプレーヤとの関係性に基づいて、当該付与先プレーヤに付与する特典を可変に制御する、
コンピュータシステム
【請求項2】
前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する継承判定手段と、
前記継承判定手段の判定結果に応じて、前記目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行う進行制御手段と、
グループ毎に当該グループへのプレーヤの所属を管理するグループ管理手段と、
同一の前記グループに所属するプレーヤの中から前記目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に選択することで、グループ単位での前記目標達成継承プレイの実行を制御するグループ単位実行制御手段と、
を備えたコンピュータシステム
【請求項3】
前回のゲームプレイが目標達成して終了した後に目標達成を目指して前回のゲームプレイのプレーヤとは異なるプレーヤが新たなゲームプレイを開始することを繰り返すことでゲームプレイを継承する目標達成継承プレイが継承中か否かを判定する継承判定手段と、
前記継承判定手段の判定結果に応じて、前記目標達成継承プレイのゲームイベントの進行制御を行う進行制御手段と、
x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを受け付けることで、前記目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける受付制御手段と、
x番目のプレーヤのゲームプレイをx+1番目のプレーヤのゲームプレイに継承する場合に、x番目のプレーヤからx+1番目のプレーヤに所定のオブジェクトを移転させるオブジェクト移転制御手段と、
を備えたコンピュータシステム
【請求項4】
前記継承判定手段は、継承中のゲームプレイの継承回数を計数する、
請求項2又は3に記載のコンピュータシステム
【請求項5】
前記継承回数が所定条件を満たした場合に、当該目標達成継承プレイに参加したプレーヤの一部又は全部に特典を付与する制御を行う特典付与制御手段、
を更に備えた請求項に記載のコンピュータシステム
【請求項6】
前記特典付与制御手段は、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記目標達成継承プレイに参加した人数に基づいて決定する、
請求項に記載のコンピュータシステム
【請求項7】
前記特典付与制御手段は、前記特典および/又は前記特典の付与先を、前記継承回数に基づいて決定する、
請求項又はに記載のコンピュータシステム
【請求項8】
前記特典付与制御手段は、前記目標達成継承プレイにおいて同一プレーヤがゲームプレイを行った回数の差異に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、
請求項の何れか一項に記載のコンピュータシステム
【請求項9】
前記特典付与制御手段は、ゲームプレイを行った順番に基づいて、付与する前記特典をプレーヤ間で変更する、
請求項の何れか一項に記載のコンピュータシステム
【請求項10】
前記目標達成継承プレイにおけるゲームプレイ各々の達成目標を設定する目標設定手段、
を更に備えた請求項1~の何れか一項に記載のコンピュータシステム
【請求項11】
前記目標設定手段は、直前のゲームプレイの達成目標と同じ、又は、直前のゲームプレイの達成目標よりも難度の高い達成目標を設定することで、ゲームプレイ各々の達成目標を順番に設定する、
請求項10に記載のコンピュータシステム
【請求項12】
x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤを受け付けることで、前記目標達成継承プレイに挑むプレーヤを順番に受け付ける受付制御手段、
を更に備えた請求項1又は2に記載のコンピュータシステム
【請求項13】
前記受付制御手段は、x+1番目のプレーヤ候補に宛てた招待通知をすることと、当該招待通知に対するx+1番目のプレーヤ候補からの承諾を受け付けることと、を行って、当該承諾の受け付けによってx+1番目のプレーヤを決定する、
請求項3又は12に記載のコンピュータシステム
【請求項14】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤによるプレーヤ指定操作に基づいてx+1番目のプレーヤ候補を選択する、
請求項13に記載のコンピュータシステム
【請求項15】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤのフレンドプレーヤの中から、x+1番目のプレーヤ候補を選択する、
請求項13に記載のコンピュータシステム
【請求項16】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤに基づく所与のマッチング条件を満たすプレーヤを、x+1番目のプレーヤ候補として選択する、
請求項13に記載のコンピュータシステム
【請求項17】
前記マッチング条件は、x番目のプレーヤに対してx+1番目のプレーヤ候補が所与の優位条件を満たすこと、である、
請求項16に記載のコンピュータシステム
【請求項18】
前記受付制御手段は、x番目のプレーヤの次にゲームプレイを行うx+1番目のプレーヤの受け付けを所与の受付期間内に制限し、
前記継承判定手段は、前記受付制御手段による前記受付期間内の受け付けがなされなかった場合に、前記目標達成継承プレイが途切れたと判定する、
請求項3,12~17うちの何れか一項に記載のコンピュータシステム
【請求項19】
所定のアイテムの使用および/又は所定の対価の支払いと引き換えに、前記受付期間を変更する制御を行う手段、
を更に備えた請求項17に記載のコンピュータシステム
【請求項20】
請求項1~19の何れか一項に記載のコンピュータシステムであるサーバシステムと、
前記サーバシステムに通信接続可能なプレーヤ端末と、
を具備するゲームシステム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、コンピュータシステム等に関する。