(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026718
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】超音波システムおよび超音波システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002426
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2023002122の分割
【原出願日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】P 2019149113
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100148080
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】服部 正人
(72)【発明者】
【氏名】坪田 圭司
(72)【発明者】
【氏名】井上 知己
(57)【要約】
【課題】遠隔地において超音波画像が撮影される場合であっても、適切な超音波画像が得られ且つ超音波診断の精度を向上することができる超音波システムおよび超音波システムの制御方法を提供する。
【解決手段】超音波システム(1C)は、超音波プローブ(2C)と携帯情報端末(3C)と外部装置(4C)を備え、携帯情報端末(3C)は、視野画像を取得するカメラ部(33)と、第1の情報が入力される第1の入力装置と、第1の情報伝達部と、視野画像、超音波画像および第1の情報を無線送信する端末側無線通信部(31)とを含み、外部装置(4C)は、外部モニタ(45)と、第2の情報が入力される第2の入力装置と、第2の情報伝達部と、超音波画像と視野画像を外部モニタ(45)に表示する表示制御部(44)と、第2の情報を無線送信する外部無線通信部(46C)とを含み、携帯情報端末(3C)と外部装置(4C)の間で双方向の情報伝達を行う。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムであって、
前記超音波プローブは、
振動子アレイと、
前記振動子アレイから超音波を送信し且つ前記振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する送受信回路と、
前記送受信回路により生成された前記音線信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成部と、
前記超音波画像を前記携帯情報端末のみに無線送信するプローブ側無線通信部と
を含み、
前記携帯情報端末は、
被検体における前記超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得するカメラ部と、
前記携帯情報端末の操作者により第1の情報が入力される第1の入力装置と、
第1の情報伝達部と、
前記外部装置と双方向に無線通信を行い、且つ、前記カメラ部により取得された前記視野画像、前記超音波プローブから受信した前記超音波画像および前記第1の入力装置に入力された前記第1の情報を前記外部装置に無線送信する端末側無線通信部と
を含み、
前記外部装置は、
外部モニタと、
前記外部モニタの観察者により第2の情報が入力される第2の入力装置と、
第2の情報伝達部と、
前記超音波画像と前記視野画像とを前記外部モニタに一緒に表示する表示制御部と、
前記携帯情報端末と双方向に無線通信を行い、且つ、前記第2の入力装置に入力された前記第2の情報を前記携帯情報端末に無線送信する外部無線通信部と
を含み、
前記携帯情報端末の前記第1の情報伝達部が前記外部装置の前記第2の入力装置に入力された前記第2の情報を前記操作者に伝達し且つ前記外部装置の前記第2の情報伝達部が前記携帯情報端末の前記第1の入力装置に入力された前記第1の情報を前記観察者に伝達することにより、前記携帯情報端末と前記外部装置との間において双方向の情報伝達を行う超音波システム。
【請求項2】
前記携帯情報端末は、端末モニタを含み、
前記超音波画像と前記視野画像とが前記端末モニタに表示される請求項1に記載の超音波システム。
【請求項3】
前記携帯情報端末は、前記超音波画像と前記視野画像とを互いに同期させる第2の画像同期部を含む請求項2に記載の超音波システム。
【請求項4】
前記外部装置は、入力装置を含み、
前記外部無線通信部は、前記入力装置を介して入力された外部入力情報を前記端末側無線通信部に無線送信し、
前記外部入力情報が前記端末モニタに表示される請求項2または3に記載の超音波システム。
【請求項5】
前記携帯情報端末は、前記超音波プローブおよび前記携帯情報端末を操作する操作者の頭部に装着可能である請求項1~4のいずれか一項に記載の超音波システム。
【請求項6】
超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムの制御方法であって、
前記超音波プローブにおいて、
前記超音波プローブの振動子アレイから超音波を送信し且つ前記振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成し、
生成された前記音線信号に基づいて超音波画像を生成し、
前記超音波画像を前記携帯情報端末に無線送信し、
前記携帯情報端末において、
被検体における前記超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得し、
前記携帯情報端末の操作者による第1の情報の入力を受け付け、
取得された前記視野画像、前記超音波プローブから無線送信された前記超音波画像および入力が受け付けられた前記第1の情報を前記外部装置に無線送信し、
前記外部装置において、
前記超音波画像と前記視野画像とを一緒に外部モニタに表示し、
前記外部モニタの観察者による第2の情報の入力を受け付け、
前記携帯情報端末が前記外部装置において入力された前記第2の情報を前記操作者に伝達し且つ前記外部装置が前記携帯情報端末において入力された前記第1の情報を前記観察者に伝達することにより、前記携帯情報端末と前記外部装置との間において双方向の情報伝達を行う
超音波システムの制御方法。
【請求項7】
超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムであって、
前記超音波プローブは、
振動子アレイと、
前記振動子アレイから超音波を送信し且つ前記振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する送受信回路と、
前記送受信回路により生成された前記音線信号に信号処理を施すことにより画像化前の受信データを生成する受信データ生成部と、
前記受信データを前記携帯情報端末のみに無線送信するプローブ側無線通信部と
を含み、
前記携帯情報端末は、
被検体における前記超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得するカメラ部と、
前記携帯情報端末の操作者により第1の情報が入力される第1の入力装置と、
第1の情報伝達部と、
前記外部装置と双方向に無線通信を行い、且つ、少なくとも前記カメラ部により取得された前記視野画像および前記第1の入力装置に入力された前記第1の情報を前記外部装置に無線送信する端末側無線通信部と
を含み、
前記外部装置は、
外部モニタと、
前記外部モニタの観察者により第2の情報が入力される第2の入力装置と、
第2の情報伝達部と、
前記受信データに基づいて生成された超音波画像と前記視野画像とを前記外部モニタに一緒に表示する表示制御部と
を含み、
前記携帯情報端末の前記第1の情報伝達部が前記外部装置の前記第2の入力装置に入力された前記第2の情報を前記操作者に伝達し且つ前記外部装置の前記第2の情報伝達部が前記携帯情報端末の前記第1の入力装置に入力された前記第1の情報を前記観察者に伝達することにより、前記携帯情報端末と前記外部装置との間において双方向の情報伝達を行う超音波システム。
【請求項8】
前記外部装置は、前記プローブ側無線通信部から無線送信された前記受信データに基づいて超音波画像を生成する画像処理部を含む請求項7に記載の超音波システム。
【請求項9】
前記プローブ側無線通信部は、前記受信データを前記携帯情報端末に無線送信し、
前記携帯情報端末は、前記プローブ側無線通信部から無線送信された前記受信データに基づいて超音波画像を生成する画像処理部を含み、
前記端末側無線通信部は、前記画像処理部により生成された前記超音波画像と前記カメラ部により取得された前記視野画像とを前記外部装置に無線送信する請求項7に記載の超音波システム。
【請求項10】
前記携帯情報端末は、端末モニタを含み、
前記超音波画像と前記視野画像とが前記端末モニタに表示される請求項9に記載の超音波システム。
【請求項11】
前記携帯情報端末は、前記超音波画像と前記視野画像とを互いに同期させる第2の画像同期部を含む請求項10に記載の超音波システム。
【請求項12】
前記外部装置は、入力装置を含み、
前記外部無線通信部は、前記入力装置を介して入力された外部入力情報を前記端末側無線通信部に無線送信し、
前記外部入力情報が前記端末モニタに表示される請求項10または11に記載の超音波システム。
【請求項13】
前記携帯情報端末は、前記超音波プローブおよび前記携帯情報端末を操作する操作者の頭部に装着可能である請求項7~12のいずれか一項に記載の超音波システム。
【請求項14】
超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムの制御方法であって、
前記超音波プローブにおいて、
前記超音波プローブの振動子アレイから超音波を送信し且つ前記振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成し、
生成された前記音線信号に信号処理を施すことにより画像化前の受信データを生成し、
前記受信データを前記携帯情報端末に無線送信し、
前記携帯情報端末において、
被検体における前記超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得し、
前記携帯情報端末の操作者による第1の情報の入力を受け付け、
少なくとも取得された前記視野画像および入力が受け付けられた前記第1の情報を前記外部装置に無線送信し、
前記外部装置において、
前記受信データに基づいて生成された超音波画像と前記視野画像とを外部モニタに一緒に表示し、
前記外部モニタの観察者による第2の情報の入力を受け付け、
前記携帯情報端末が前記外部装置において入力された前記第2の情報を前記操作者に伝達し且つ前記外部装置が前記携帯情報端末において入力された前記第1の情報を前記観察者に伝達することにより、前記携帯情報端末と前記外部装置との間において双方向の情報伝達を行う
超音波システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波システムおよび超音波システムの制御方法に係り、特に、携帯情報端末に超音波画像を表示する超音波システムおよび超音波システムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、医療分野において、超音波画像を利用した超音波診断装置が実用化されている。一般に、この種の超音波診断装置は、振動子アレイを内蔵した超音波プローブと、この超音波プローブに接続された装置本体とを有しており、超音波プローブから被検体に向けて超音波を送信し、被検体からの超音波エコーを超音波プローブで受信し、その受信信号を装置本体で電気的に処理することにより超音波画像が生成される。
【0003】
近年、例えば、特許文献1に開示されているように、超音波プローブを用いて取得された超音波画像を、ユーザから離れた位置に配置された外部モニタに表示し、超音波プローブおよび外部モニタの入力操作を行うための携帯情報端末を備えることにより、超音波診断における利便性を向上させようとする超音波診断装置が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、特許文献1に開示されるような超音波診断装置を用いた超音波診断において、超音波画像を確認することにより超音波画像に描出されている被検体内の部位を正確に把握するためには、一定以上の熟練度が必要であることが知られている。また、生成される超音波画像の画質は、操作者の手技に大きく左右されることが知られている。
【0006】
ここで、例えば、在宅看護等、病院外の遠隔地において超音波画像が撮影される場合には、超音波プローブを操作して超音波画像を撮影する操作者と、撮影された超音波画像を観察して診断を行う医師等の観察者が異なることがある。
この際に、操作者は、通常、得られた超音波画像を自分で確認しながら超音波プローブを操作して、目的とする被検体内の部位の超音波画像を撮影する必要があるため、特に、操作者の熟練度が低い場合には、操作者は、目的とする被検体の部位を正確に観察できているか否かを判断することが困難なことがあった。また、熟練度の低い操作者は、適切な手技を用いて超音波プローブを操作できない場合があり、画質の低い超音波画像が得られてしまうことがあった。また、観察者は、超音波診断装置の操作者が撮影した超音波画像を確認して診断を行うことになるが、操作者が超音波画像を撮影する様子を把握できないため、特に、熟練度の低い操作者により超音波画像が撮影された場合に、撮影された超音波画像が適切な手技により撮影されたものであるか否かを正確に判断することが困難なことがあった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、遠隔地において超音波画像が撮影される場合であっても、適切な超音波画像が得られ且つ超音波診断の精度を向上することができる超音波システムおよび超音波システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の超音波システムは、超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムであって、超音波プローブは、振動子アレイと、振動子アレイから超音波を送信し且つ振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する送受信回路と、送受信回路により生成された音線信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成部と、超音波画像を携帯情報端末のみに無線送信するプローブ側無線通信部とを含み、携帯情報端末は、被検体における超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得するカメラ部と、携帯情報端末の操作者により第1の情報が入力される第1の入力装置と、第1の情報伝達部と、外部装置と双方向に無線通信を行い、且つ、カメラ部により取得された視野画像、超音波プローブから受信した超音波画像および第1の入力装置に入力された第1の情報を外部装置に無線送信する端末側無線通信部とを含み、外部装置は、外部モニタと、外部モニタの観察者により第2の情報が入力される第2の入力装置と、第2の情報伝達部と、超音波画像と視野画像とを外部モニタに一緒に表示する表示制御部と、携帯情報端末と双方向に無線通信を行い、且つ、第2の入力装置に入力された第2の情報を携帯情報端末に無線送信する外部無線通信部とを含み、携帯情報端末の第1の情報伝達部が外部装置の第2の入力装置に入力された第2の情報を操作者に伝達し且つ外部装置の第2の情報伝達部が携帯情報端末の第1の入力装置に入力された第1の情報を観察者に伝達することにより、携帯情報端末と外部装置との間において双方向の情報伝達を行うことを特徴とする。
【0009】
携帯情報端末は、端末モニタを含み、超音波画像と視野画像とが端末モニタに表示され得る。
携帯情報端末は、超音波画像と視野画像とを互いに同期させる第2の画像同期部を含むことができる。
また、外部装置は、入力装置を含み、外部無線通信部は、入力装置を介して入力された外部入力情報を端末側無線通信部に無線送信し、外部入力情報が端末モニタに表示され得る。
携帯情報端末は、超音波プローブおよび携帯情報端末を操作する操作者の頭部に装着可能であってもよい。
【0010】
本発明に係る第1の超音波システムの制御方法は、超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムの制御方法であって、超音波プローブにおいて、超音波プローブの振動子アレイから超音波を送信し且つ振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成し、生成された音線信号に基づいて超音波画像を生成し、超音波画像を携帯情報端末に無線送信し、携帯情報端末において、被検体における超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得し、携帯情報端末の操作者による第1の情報の入力を受け付け、取得された視野画像、超音波プローブから無線送信された超音波画像および入力が受け付けられた第1の情報を外部装置に無線送信し、外部装置において、超音波画像と視野画像とを一緒に外部モニタに表示し、外部モニタの観察者による第2の情報の入力を受け付け、携帯情報端末が外部装置において入力された第2の情報を操作者に伝達し且つ外部装置が携帯情報端末において入力された第1の情報を観察者に伝達することにより、携帯情報端末と外部装置との間において双方向の情報伝達を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る第2の超音波システムは、超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムであって、超音波プローブは、振動子アレイと、振動子アレイから超音波を送信し且つ振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する送受信回路と、送受信回路により生成された音線信号に信号処理を施すことにより画像化前の受信データを生成する受信データ生成部と、受信データを携帯情報端末のみに無線送信するプローブ側無線通信部とを含み、携帯情報端末は、被検体における超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得するカメラ部と、携帯情報端末の操作者により第1の情報が入力される第1の入力装置と、第1の情報伝達部と、外部装置と双方向に無線通信を行い、且つ、少なくともカメラ部により取得された視野画像および第1の入力装置に入力された第1の情報を外部装置に無線送信する端末側無線通信部とを含み、外部装置は、外部モニタと、外部モニタの観察者により第2の情報が入力される第2の入力装置と、第2の情報伝達部と、受信データに基づいて生成された超音波画像と視野画像とを外部モニタに一緒に表示する表示制御部とを含み、携帯情報端末の第1の情報伝達部が外部装置の第2の入力装置に入力された第2の情報を操作者に伝達し且つ外部装置の第2の情報伝達部が携帯情報端末の第1の入力装置に入力された第1の情報を観察者に伝達することにより、携帯情報端末と外部装置との間において双方向の情報伝達を行うことを特徴とする。
【0012】
外部装置は、プローブ側無線通信部から無線送信された受信データに基づいて超音波画像を生成する画像処理部を含むことができる。
または、プローブ側無線通信部は、受信データを携帯情報端末に無線送信し、
携帯情報端末は、プローブ側無線通信部から無線送信された受信データに基づいて超音波画像を生成する画像処理部を含み、端末側無線通信部は、画像処理部により生成された超音波画像とカメラ部により取得された視野画像とを外部装置に無線送信することもできる。
この際に、携帯情報端末は、端末モニタを含み、超音波画像と視野画像とが端末モニタに表示され得る。
【0013】
外部装置は、入力装置を含み、外部無線通信部は、入力装置を介して入力された外部入力情報を端末側無線通信部に無線送信し、外部入力情報が端末モニタに表示され得る。
携帯情報端末は、超音波プローブおよび携帯情報端末を操作する操作者の頭部に装着可能であってもよい。
【0014】
本発明に係る第2の超音波システムの制御方法は、超音波プローブと携帯情報端末と外部装置とを備える超音波システムの制御方法であって、超音波プローブにおいて、超音波プローブの振動子アレイから超音波を送信し且つ振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成し、生成された音線信号に信号処理を施すことにより画像化前の受信データを生成し、受信データを携帯情報端末に無線送信し、携帯情報端末において、被検体における超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得し、携帯情報端末の操作者による第1の情報の入力を受け付け、少なくとも取得された視野画像および入力が受け付けられた第1の情報を外部装置に無線送信し、外部装置において、受信データに基づいて生成された超音波画像と視野画像とを外部モニタに一緒に表示し、外部モニタの観察者による第2の情報の入力を受け付け、携帯情報端末が外部装置において入力された第2の情報を操作者に伝達し且つ外部装置が携帯情報端末において入力された第1の情報を観察者に伝達することにより、携帯情報端末と外部装置との間において双方向の情報伝達を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、超音波プローブが、振動子アレイと、振動子アレイから超音波を送信し且つ振動子アレイにより取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する送受信回路と、送受信回路により生成された音線信号に基づいて超音波画像を生成する超音波画像生成部と、超音波画像を携帯情報端末のみに無線送信するプローブ側無線通信部とを含み、携帯情報端末が、被検体における超音波プローブの走査箇所を撮像した視野画像を取得するカメラ部と、携帯情報端末の操作者により第1の情報が入力される第1の入力装置と、第1の情報伝達部と、外部装置と双方向に無線通信を行い、且つ、カメラ部により取得された視野画像、超音波プローブから受信した超音波画像および第1の入力装置に入力された第1の情報を外部装置に無線送信する端末側無線通信部とを含み、外部装置が、外部モニタと、外部モニタの観察者により第2の情報が入力される第2の入力装置と、第2の情報伝達部と、超音波画像と視野画像とを外部モニタに一緒に表示する表示制御部と、携帯情報端末と双方向に無線通信を行い、且つ、第2の入力装置に入力された第2の情報を携帯情報端末に無線送信する外部無線通信部とを含み、携帯情報端末の第1の情報伝達部が外部装置の第2の入力装置に入力された第2の情報を操作者に伝達し且つ外部装置の第2の情報伝達部が携帯情報端末の第1の入力装置に入力された第1の情報を観察者に伝達することにより、携帯情報端末と外部装置との間において双方向の情報伝達を行うため、遠隔地において超音波画像が撮影される場合であっても、適切な超音波画像が得られ且つ超音波診断の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態1における送受信回路の内部構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態1における携帯情報端末の例を模式的に示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態1における外部装置の例を模式的に示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態1の変形例において視野画像上に配置されたカーソルの例を模式的に示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態1の他の変形例における携帯情報端末の構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の実施の形態1の他の変形例における外部装置の構成を示すブロック図である。
【
図8】本発明の実施の形態2に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の実施の形態3に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施の形態4に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施の形態5に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施の形態5における外部装置に表示される超音波画像と視野画像の例を模式的に示す図である。
【
図13】本発明の実施の形態6に係る超音波システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「同一」、「同じ」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。
【0018】
実施の形態1
図1に、本発明の実施の形態1に係る超音波システム1の構成を示す。超音波システム1は、超音波プローブ2と携帯情報端末3と外部装置4とを備えている。超音波プローブ2に、携帯情報端末3および外部装置4が無線通信により接続されており、携帯情報端末3と外部装置4は、無線通信により互いに接続されている。
【0019】
超音波プローブ2は、振動子アレイ21を備えており、振動子アレイ21に送受信回路22、信号処理部23およびプローブ側無線通信部24が順次接続されている。プローブ側無線通信部24は、携帯情報端末3および外部装置4に無線通信により接続されている。また、図示しないが、信号処理部23により、受信データ生成部が構成されている。
また、送受信回路22、信号処理部23およびプローブ側無線通信部24に、プローブ制御部26が接続されている。また、信号処理部23、プローブ側無線通信部24およびプローブ制御部26により、プローブ側プロセッサ27が構成されている。
【0020】
携帯情報端末3は、超音波プローブ2および外部装置4に無線通信により接続される端末側無線通信部31を備えており、端末側無線通信部31に、画像処理部32が接続されている。また、携帯情報端末3は、カメラ部33を備えており、カメラ部33は、端末側無線通信部31に接続されている。また、画像処理部32とカメラ部33に、画像同期部34が接続されている。
また、画像同期部34に、表示制御部35と端末モニタ36が順次接続されている。また、端末側無線通信部31、画像処理部32、カメラ部33、画像同期部34、表示制御部35に、端末制御部37が接続されている。また、端末制御部37に、入力装置38が接続されている。また、端末側無線通信部31、画像処理部32、画像同期部34、表示制御部35および端末制御部37により、端末側プロセッサ39が構成されている。
【0021】
外部装置4は、超音波プローブ2および携帯情報端末3に無線通信により接続される外部無線通信部41を備えており、外部無線通信部41に、画像処理部42および画像同期部43が接続されている。また、画像処理部42は、画像同期部43に接続されている。また、画像同期部43に、表示制御部44と外部モニタ45が順次接続されている。
また、外部無線通信部41、画像処理部42、画像同期部43および表示制御部44に、外部制御部46が接続されている。また、外部制御部46に、入力装置47が接続されている。また、外部無線通信部41、画像処理部42、画像同期部43、表示制御部44および外部制御部46により、外部装置側プロセッサ48が構成されている。
【0022】
超音波プローブ2の振動子アレイ21は、1次元または2次元に配列された複数の振動子を有している。これらの振動子は、それぞれ送受信回路22から供給される駆動信号に従って超音波を送信すると共に、被検体からの超音波エコーを受信して、超音波エコーに基づく受信信号を出力する。各振動子は、例えば、PZT(Lead Zirconate Titanate:チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミック、PVDF(Poly Vinylidene Di Fluoride:ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電素子およびPMN-PT(Lead Magnesium Niobate-Lead Titanate:マグネシウムニオブ酸鉛-チタン酸鉛固溶体)に代表される圧電単結晶等からなる圧電体の両端に電極を形成することにより構成される。
【0023】
送受信回路22は、プローブ制御部26による制御の下で、振動子アレイ21から超音波を送信し且つ振動子アレイ21により取得された受信信号に基づいて音線信号を生成する。送受信回路22は、
図2に示すように、振動子アレイ21に接続されるパルサ51と、振動子アレイ21から順次直列に接続される増幅部52、AD(Analog Digital)変換部53、ビームフォーマ54を有している。
【0024】
パルサ51は、例えば、複数のパルス発生器を含んでおり、プローブ制御部26からの制御信号に応じて選択された送信遅延パターンに基づいて、振動子アレイ21の複数の振動子から送信される超音波が超音波ビームを形成するようにそれぞれの駆動信号を、遅延量を調節して複数の振動子に供給する。このように、振動子アレイ21の振動子の電極にパルス状または連続波状の電圧が印加されると、圧電体が伸縮し、それぞれの振動子からパルス状または連続波状の超音波が発生して、それらの超音波の合成波から、超音波ビームが形成される。
【0025】
送信された超音波ビームは、例えば、被検体の部位等の対象において反射され、超音波プローブ2の振動子アレイ21に向かって伝搬する。このように振動子アレイ21に向かって伝搬する超音波エコーは、振動子アレイ21を構成するそれぞれの振動子は、伝搬する超音波エコーを受信することにより伸縮して、電気信号である受信信号を発生させ、これらの受信信号を増幅部52に出力する。
【0026】
増幅部52は、振動子アレイ21を構成するそれぞれの振動子から入力された信号を増幅し、増幅した信号をAD変換部53に送信する。AD変換部53は、増幅部52から送信された信号をデジタルの受信データに変換し、これらの受信データをビームフォーマ54に送信する。ビームフォーマ54は、プローブ制御部26からの制御信号に応じて選択された受信遅延パターンに基づいて設定される音速または音速の分布に従い、AD変換部53により変換された各受信データに対してそれぞれの遅延を与えて加算することにより、いわゆる受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、AD変換部53で変換された各受信データが整相加算され且つ超音波エコーの焦点が絞り込まれた音線信号が取得される。
【0027】
信号処理部23は、送受信回路22のビームフォーマ54により生成された音線信号に信号処理を施すことにより、画像化前の受信データを生成する。より具体的には、信号処理部23は、送受信回路22のビームフォーマ54により生成された音線信号に対して、超音波が反射した位置の深度に応じて伝搬距離に起因する減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施して、画像化前の受信データとして、被検体内の組織に関する断層画像情報を表す信号を生成する。
【0028】
プローブ側無線通信部24は、電波の送信および受信を行うためのアンテナを含んでおり、信号処理部23により生成された画像化前の受信データに基づいてキャリアを変調して、画像化前の受信データを表す伝送信号を生成する。プローブ側無線通信部24は、このようにして生成された伝送信号をアンテナに供給してアンテナから電波を送信することにより、画像化前の受信データを携帯情報端末3の端末側無線通信部31および外部装置4の外部無線通信部41に対して順次無線送信する。キャリアの変調方式としては、ASK(Amplitude Shift Keying:振幅偏移変調)、PSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:四位相偏移変調)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation:16直角位相振幅変調)等が用いられる。
【0029】
また、超音波プローブ2のプローブ側無線通信部24、携帯情報端末3の端末側無線通信部31および外部装置4の外部無線通信部41の間の無線通信は、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)、4G(4th Generation:第4世代移動通信システム)等の移動体通信に関する通信規格、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線システム)等の近距離無線通信に関する通信規格に従ってなされることができる。
【0030】
超音波プローブ2と携帯情報端末3とは、互いに近傍に位置することが想定されるため、超音波プローブ2と携帯情報端末3との間の無線通信として、移動体通信および近距離無線通信のいずれの無線通信方式が採用されることもできる。
また、外部装置4は、超音波プローブ2および携帯情報端末3に対して遠隔地に位置することが想定されるため、外部装置4と超音波プローブ2との間の無線通信および外部装置4と携帯情報端末3との間の無線通信として、移動体通信がなされることが好ましい。特に、外部装置4と超音波プローブ2および携帯情報端末3との間のデータの伝送におけるタイムラグを低減する観点から、外部装置4と超音波プローブ2との間の無線通信および外部装置4と携帯情報端末3との間の無線通信として、5Gに従う移動体通信がなされることが好ましい。
【0031】
プローブ制御部26は、予め記憶している制御プログラム等に基づいて、超音波プローブ2の各部の制御を行う。
また、図示しないが、プローブ制御部26に、プローブ側格納部が接続されている。プローブ側格納部は、超音波プローブ2の制御プログラム等を記憶している。また、プローブ側格納部としては、例えば、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory:ランダムアクセスメモリ)、SDカード(Secure Digital card:セキュアデジタルカード)、SSD(Solid State Drive:ソリッドステートドライブ)等を用いることができる。
また、図示しないが、超音波プローブ2には、バッテリが内蔵されており、このバッテリから超音波プローブ2の各回路に電力が供給される。
【0032】
なお、信号処理部23、プローブ側無線通信部24およびプローブ制御部26を有するプローブ側プロセッサ27は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA(Field Programmable Gate Array:フィードプログラマブルゲートアレイ)、DSP(Digital Signal Processor:デジタルシグナルプロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:アプリケーションスペシフィックインテグレイテッドサーキット)、GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスプロセッシングユニット)、その他のIC(Integrated Circuit:集積回路)を用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
【0033】
また、プローブ側プロセッサ27の信号処理部23、プローブ側無線通信部24およびプローブ制御部26は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成することもできる。
【0034】
携帯情報端末3の端末側無線通信部31は、電波の送信および受信を行うためのアンテナを含んでおり、端末制御部37の制御の下で、超音波プローブ2のプローブ側無線通信部24により送信された画像化前の受信データを表す伝送信号を、アンテナを介して受信し、受信した伝送信号を復調することにより画像化前の受信データを出力する。さらに、端末側無線通信部31は、画像化前の受信データを画像処理部32に送出する。
【0035】
画像処理部32は、端末側無線通信部31から送出された画像化前の受信データを、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、端末モニタ36用の表示フォーマットに従う明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことによりBモード(Brightness mode:輝度モード)画像信号を生成する。このようにして生成されたBモード画像信号を、単に、超音波画像Uと呼ぶ。また、画像処理部32は、生成された超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
【0036】
カメラ部33は、被検体における超音波プローブ2の走査箇所を撮像した視野画像Cを取得する。図示しないが、カメラ部33は、撮影レンズと、撮影レンズを通して超音波プローブ2の走査箇所を撮影して、アナログ信号である視野画像信号を取得するイメージセンサと、イメージセンサにより取得された視野画像信号を増幅し且つデジタル信号に変換するアナログ信号処理回路と、変換されたデジタル信号に対してゲイン等の各種の補正を行って視野画像Cを生成するデジタル信号処理回路が内蔵されている。アナログ信号処理回路およびデジタル信号処理回路は、端末側プロセッサ39に内蔵されることもできる。カメラ部33は、生成された視野画像Cを、端末側無線通信部31および画像同期部34に送出する。また、端末側無線通信部31に送出された視野画像Cは、端末側無線通信部31により、外部装置4に無線送信される。
【0037】
画像同期部34は、画像処理部32により生成された超音波画像Uと、カメラ部33により生成された視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cに基づいて合成画像Mを生成する。ここで、超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させるとは、同一のタイミングで撮影された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに関連付けることである。例えば、画像処理部32により、超音波画像Uが生成された時刻を表すタイムスタンプが超音波画像Uに対して付与され、カメラ部33により、視野画像Cが生成された時刻を表すタイムスタンプが視野画像Cに対して付与された場合に、画像同期部34は、超音波画像Uのタイムスタンプを超音波画像Uが撮影された時刻を表すものとみなし、視野画像Cのタイムスタンプを視野画像Cが撮影された時刻を表すものとみなして、超音波画像Uおよび視野画像Cのタイムスタンプを参照することにより、同一のタイミングで撮影された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期することができる。
【0038】
また、画像同期部34は、超音波画像Uと視野画像Cとを関連付ける際に、例えば、超音波画像Uのタイムスタンプと視野画像Cのタイムスタンプを参照して、超音波画像Uが撮影された時刻と視野画像Cが撮影された時刻との差が、一定の範囲内、例えば0.1秒以内であれば、超音波画像Uと視野画像Cが同一のタイミングで撮影されたものとみなして、関連付けを行うことができる。また、画像同期部34は、例えば、超音波画像Uのタイムスタンプと視野画像Cのタイムスタンプを参照し、関連付けの対象となる超音波画像Uが撮影された時刻に対して最も近い時刻に撮影された視野画像Cを選択して、選択された視野画像Cと超音波画像Uとを関連付けることもできる。また、画像同期部34は、例えば、関連付けの対象となる視野画像Cが撮影された時刻に対して最も近い時刻に撮影された超音波画像Uを選択して、選択された超音波画像Uと視野画像Cとを関連付けることもできる。
画像同期部34は、このようにして同期した超音波画像Uと視野画像Cを、表示制御部35に送出する。
【0039】
表示制御部35は、端末制御部37の制御の下、画像同期部34から送出された合成画像Mに所定の処理を施して、
図3に示すように、携帯情報端末3の端末モニタ36に、同期された超音波画像Uと視野画像Cとを一緒に表示する。
端末モニタ36は、表示制御部35の制御の下、超音波画像Uおよび視野画像C等を表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等のディスプレイ装置を含む。
【0040】
携帯情報端末3の入力装置38は、操作者が入力操作を行うためのものであり、端末モニタ36に重ねて配置されたタッチセンサを含んでいる。例えば、入力装置38を介して操作者により、超音波プローブ2を制御するためのプローブ制御情報が入力されることができる。このようにして入力されたプローブ制御情報は、端末制御部37を経由して端末側無線通信部31に送出され、端末側無線通信部31から超音波プローブ2に無線送信される。
【0041】
端末制御部37は、予め記憶している制御プログラム等に基づいて、携帯情報端末3の各部の制御を行う。
また、図示しないが、端末制御部37に、端末側格納部が接続されている。端末側格納部は、携帯情報端末3の制御プログラム等を記憶している。また、端末側格納部としては、例えば、フラッシュメモリ、RAM、SDカード、SSD等を用いることができる。
また、図示しないが、携帯情報端末3には、バッテリが内蔵されており、このバッテリから携帯情報端末3の各回路に電力が供給される。
【0042】
なお、端末側無線通信部31、画像処理部32、画像同期部34、表示制御部35および端末制御部37を有する端末側プロセッサ39は、CPU、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA、DSP、ASIC、GPU、その他のICを用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、端末側プロセッサ39の端末側無線通信部31、画像処理部32、画像同期部34、表示制御部35および端末制御部37は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成することもできる。
【0043】
外部装置4の外部無線通信部41は、電波の送信および受信を行うためのアンテナを含んでおり、外部制御部46の制御の下で、超音波プローブ2のプローブ側無線通信部24により送信された画像化前の受信データを表す伝送信号および携帯情報端末3の端末側無線通信部31により送信された視野画像Cを表す伝送信号を、アンテナを介して受信し、受信した伝送信号を復調することにより画像化前の受信データおよび視野画像Cを出力する。さらに、外部無線通信部41は、画像化前の受信データを画像処理部42に送出し、視野画像Cを画像同期部43に送出する。
【0044】
画像処理部42は、外部無線通信部41から送出された画像化前の受信データを、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、外部モニタ45用の表示フォーマットに従う明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより超音波画像Uを生成する。画像処理部42は、生成された超音波画像Uを画像同期部43に送出する。
【0045】
外部装置4の画像同期部43は、画像処理部42から送出された超音波画像Uと外部無線通信部41から送出された視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cに基づいて合成画像Mを生成する。例えば、外部装置4の画像処理部42により、超音波画像Uが生成された時刻を表すタイムスタンプが超音波画像Uに対して付与され、携帯情報端末3のカメラ部33により視野画像Cが生成された時刻を表すタイムスタンプが視野画像Cに対して付与された場合に、画像同期部43は、超音波画像Uのタイムスタンプを超音波画像Uが撮影された時刻を表すものとみなし、視野画像Cのタイムスタンプを視野画像Cが撮影された時刻を表すものとみなして、超音波画像Uおよび視野画像Cのタイムスタンプを参照することにより、同一のタイミングで撮影された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期することができる。
【0046】
表示制御部44は、外部制御部46の制御の下、画像同期部43から送出された合成画像Mに所定の処理を施して、
図4に示すように、外部装置4の外部モニタ45に、同期された超音波画像Uと視野画像Cとを一緒に表示する。
外部モニタ45は、表示制御部44の制御の下、超音波画像Uおよび視野画像C等を表示するものであり、例えば、LCD、有機ELディスプレイ等のディスプレイ装置を含む。
外部装置4の入力装置47は、操作者が入力操作を行うためのものであり、外部モニタ45に重ねて配置されたタッチセンサを含んでいる。
【0047】
外部制御部46は、予め記憶している制御プログラム等に基づいて、外部装置4の各部の制御を行う。
また、図示しないが、外部装置4に、外部装置側格納部が接続されている。外部装置側格納部は、外部装置4の制御プログラム等を記憶している。また、外部装置側格納部としては、例えば、フラッシュメモリ、RAM、SDカード、SSD等を用いることができる。
また、図示しないが、外部装置4には、バッテリが内蔵されており、このバッテリから外部装置4の各回路に電力が供給される。
【0048】
なお、外部無線通信部41、画像処理部42、画像同期部43、表示制御部44および外部制御部46を有する外部装置側プロセッサ48は、CPU、および、CPUに各種の処理を行わせるための制御プログラムから構成されるが、FPGA、DSP、ASIC、GPU、その他のICを用いて構成されてもよく、もしくはそれらを組み合わせて構成されてもよい。
また、外部装置側プロセッサ48の外部無線通信部41、画像処理部42、画像同期部43、表示制御部44および外部制御部46は、部分的にあるいは全体的に1つのCPU等に統合させて構成することもできる。
【0049】
次に、本発明の実施の形態1に係る超音波システム1の動作について説明する。
まず、操作者により、被検体の体表面上に超音波プローブ2が接触されて、プローブ制御部26の制御の下で、送受信回路22のパルサ51からの駆動信号に従って振動子アレイ21の複数の振動子から被検体内に超音波ビームが送信される。送信された超音波ビームに基づく超音波エコーは、各振動子により受信され、アナログ信号である受信信号が増幅部52に出力されて増幅され、AD変換部53でAD変換されて受信データが取得される。この受信データに対してビームフォーマ54により受信フォーカス処理が施されることにより、音線信号が生成される。
【0050】
生成された音線信号は、信号処理部23により、被検体内の組織に関する断層画像情報を表す信号である画像化前の受信データに変換される。この際に、信号処理部23は、音線信号に対して、超音波が反射した位置の深度に応じて伝搬距離に起因する減衰の補正を施した後、包絡線検波処理を施す。
プローブ側無線通信部24は、生成された音線信号を携帯情報端末3および外部装置4に対して無線送信する。
【0051】
携帯情報端末3の端末側無線通信部31は、超音波プローブ2から無線送信された画像化前の受信データを受信して、受信された画像化前の受信データを画像処理部32に送出する。画像処理部32は、端末側無線通信部31から送出された画像化前の受信データを、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、端末モニタ36用の表示フォーマットに従う明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより超音波画像Uを生成する。このようにして生成された超音波画像Uは、画像同期部34に送出される。
【0052】
また、携帯情報端末3のカメラ部33は、端末制御部37の制御の下で、被検体における超音波プローブ2の走査箇所を撮像した視野画像Cを取得する。図示しないが、この際に、例えば操作者は、カメラ部33の撮影レンズを被検体における超音波プローブ2の走査箇所に向けながら携帯情報端末3の入力装置38を介して視野画像Cを撮影する旨の制御情報を入力することができる。この場合に、例えば、操作者に入力された制御情報が端末制御部37に入力されることにより、端末制御部37は、制御情報に従って視野画像Cを撮影するようにカメラ部33を制御することができる。このようにして取得された視野画像Cは、端末側無線通信部31および画像同期部34に送出される。
【0053】
画像同期部34は、画像処理部32から超音波画像Uを受け取り且つカメラ部33から視野画像Cを受け取ると、受け取った超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cが1つにまとめられた合成画像Mを生成する。例えば、画像処理部32により、超音波画像Uが生成された時刻を表すタイムスタンプが超音波画像Uに対して付与され、カメラ部33により、視野画像Cが生成された時刻を表すタイムスタンプが視野画像Cに対して付与された場合に、画像同期部34は、超音波画像Uのタイムスタンプを超音波画像Uが撮影された時刻を表すものとみなし、視野画像Cのタイムスタンプを視野画像Cが撮影された時刻を表すものとみなして、超音波画像Uおよび視野画像Cのタイムスタンプを参照することにより、同一のタイミングで撮影された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに関連付けることができる。
【0054】
画像同期部34により互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cは、合成画像Mとして表示制御部35に送出される。表示制御部35は、合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを端末モニタ36に送出し、
図3に示すように、端末モニタ36において、超音波画像Uと視野画像Cとを一緒に表示させる。
図3に示す例では、端末モニタ36の上下に視野画像Cと超音波画像Uのそれぞれが表示されている。また、この例では、視野画像Cに、被検体の腹部に超音波プローブ2が接触されている様子が描出され、超音波画像Uに、被検体の腹部の内部組織が描出されている。そのため、操作者は、携帯情報端末3の端末モニタ36を確認することにより、被検体における超音波プローブ2の走査箇所を表す視野画像Cと、視野画像Cに対応する超音波画像Uとを同時に確認して、被検体における超音波プローブ2の走査箇所と、それによって観察される被検体内の組織を容易に対応付けて把握することができる。
【0055】
また、カメラ部33により取得された視野画像Cは、端末側無線通信部31から外部装置4へと無線送信される。
外部装置4の外部無線通信部41は、超音波プローブ2から無線送信された画像化前の受信データと携帯情報端末3から無線送信された視野画像Cを受信して、受信した画像化前の受信データを画像処理部42に送出し、受信した視野画像Cを画像同期部43に送出する。
【0056】
画像処理部42は、外部無線通信部41から送出された画像化前の受信データを、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、外部モニタ45用の表示フォーマットに従う明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより超音波画像Uを生成する。画像処理部42は、生成された超音波画像Uを画像同期部43に送出する。
【0057】
画像同期部43は、画像処理部42から送出された超音波画像Uと外部無線通信部41から送出された視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cが1つにまとめられた合成画像Mを生成する。例えば、外部装置4の画像処理部42により、超音波画像Uが生成された時刻を表すタイムスタンプが超音波画像Uに対して付与され、携帯情報端末3のカメラ部33により、視野画像Cが生成された時刻を表すタイムスタンプが視野画像Cに対して付与された場合に、画像同期部43は、超音波画像Uのタイムスタンプを超音波画像Uが撮影された時刻を表すものとみなし、視野画像Cのタイムスタンプを視野画像Cが撮影された時刻を表すものとみなして、超音波画像Uおよび視野画像Cのタイムスタンプを参照することにより、同一のタイミングで撮影された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期することができる。この際に、携帯情報端末3における時刻と外部装置4における時刻とは、互いに共有されることができる。
【0058】
なお、携帯情報端末3における時刻と外部装置4における時刻は、互いに共有されることができるが、具体的には、例えば、携帯情報端末3と外部装置4のいずれかを基準として、時刻が共有されることができる。また、例えば、携帯情報端末3と外部装置4のいずれか一方がインターネットに接続されている場合には、NTP(Network Time Protocol)、NITZ(Network Identity and Time Zone)等の通信プロトコルを用いて内蔵時計の時刻が設定されてもよい。
【0059】
画像同期部43により互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cは、合成画像Mとして表示制御部44に送出される。表示制御部44は、合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを外部モニタ45に送出し、
図4に示すように、外部モニタ45において、超音波画像Uと視野画像Cとを一緒に表示させる。
図4の例では、外部装置4が携帯情報端末3と同様の携帯型の端末であることが示されており、外部装置4の端末モニタ36の上下に視野画像Cと超音波画像Uのそれぞれが表示されている。また、この例では、携帯情報端末3の端末モニタ36に表示されている超音波画像Uおよび視野画像Cと同様に、視野画像Cに、被検体の腹部に超音波プローブ2が接触されている様子が描出され、超音波画像Uに、被検体の腹部の内部組織が描出されている。
【0060】
ここで、携帯情報端末3の端末モニタ36と外部装置4の外部モニタ45には、それぞれ、互いに同期された視野画像Cと超音波画像Uが表示されるが、端末モニタ36と外部モニタ45には、ほぼ同時に同一の視野画像Cと超音波画像Uが表示される。そのため、例えば、外部装置4が携帯情報端末3に対して遠隔地に位置している場合でも、外部モニタ45を観察している観察者は、被検体と操作者が位置している検査の現場において撮影された視野画像Cと超音波画像Uをほぼリアルタイムに観察することができる。
【0061】
ところで、一般的に、超音波画像を確認することにより超音波画像に描出されている被検体内の部位を正確に把握するためには、一定以上の熟練度が必要であることが知られている。また、超音波診断装置において生成される超音波画像の画質は、操作者の手技に大きく左右されることが知られている。
【0062】
例えば、在宅看護等、病院外の遠隔地において超音波画像が撮影される場合には、超音波プローブを操作して超音波画像を撮影する操作者と、撮影された超音波画像を観察して診断を行う医師等の観察者が互いに異なることがある。この際に、操作者は、通常、得られた超音波画像を自分で確認しながら超音波プローブを操作して、目的とする被検体内の部位の超音波画像を撮影する必要があるため、特に、操作者の熟練度が低い場合には、操作者は、目的とする被検体の部位を正確に観察できているか否かを判断することが困難なことがあった。また、熟練度の低い操作者は、適切な手技を用いて超音波プローブを操作できない場合があり、画質の低い超音波画像が得られてしまうことがあった。
【0063】
また、被検体および操作者に対して遠隔地に位置する観察者は、超音波診断装置の操作者が撮影した超音波画像を確認して診断を行うことになるが、操作者が超音波画像を撮影する様子を把握できないため、特に、熟練度の低い操作者により超音波画像が撮影された場合に、撮影された超音波画像が適切な手技により撮影されたものであるか否かを正確に判断することが困難なことがあった。
【0064】
本発明の実施の形態1に係る超音波システム1によれば、端末モニタ36と外部モニタ45には、ほぼ同時に同一の視野画像Cと超音波画像Uが表示されるため、例えば、外部装置4が携帯情報端末3に対して遠隔地に位置している場合でも、外部モニタ45を観察している観察者は、被検体と操作者が位置している検査の現場において撮影された視野画像Cと超音波画像Uをほぼリアルタイムに観察することができる。これにより、例えば、熟練度の高い観察者が操作者に対してリアルタイムに助言を与えることができるため、観察者に対して遠隔地に位置する操作者の熟練度が低い場合であっても、適切な超音波画像Uが得られ、且つ、超音波診断の精度を向上することができる。
【0065】
また、本発明の実施の形態1に係る超音波システム1によれば、例えば、熟練度の高い操作者が超音波プローブ2を操作する様子を表す視野画像Cと、その視野画像Cに対応する適切な超音波画像Uを、操作者に対して遠隔地に位置し且つ熟練度の低い観察者に確認させることもできる。このように、本発明の実施の形態1に係る超音波システム1は、教育の観点においても非常に有用である。
【0066】
なお、携帯情報端末3の画像処理部32および外部装置4の画像処理部42において、それぞれ、生成された超音波画像Uに対してタイムスタンプが付与されることが説明されているが、携帯情報端末3の画像処理部32および外部装置4の画像処理部42が超音波画像Uに対してタイムスタンプを付与する代わりに、超音波プローブ2の信号処理部23が、包絡線検波処理を施した信号に対してタイムスタンプを付与することもできる。この場合に、例えば、超音波プローブ2における時刻と携帯情報端末3における時刻とが互いに共有されることにより、タイムスタンプが付与された信号に基づいて携帯情報端末3の画像処理部32により生成された超音波画像Uとカメラ部33により生成された視野画像Cとを互いに同期し、且つ、外部装置4の画像処理部42により生成された超音波画像Uとカメラ部33により生成された視野画像Cとを互いに同期することができる。
【0067】
ここで、超音波プローブ2における時刻と携帯情報端末3における時刻とは、例えば、超音波プローブ2と携帯情報端末3のいずれかを基準として、共有されることができる。また、例えば、超音波プローブ2と携帯情報端末3のいずれか一方がインターネットに接続されている場合には、NTP、NITZ等の通信プロトコルを用いて内蔵時計の時刻が設定されてもよい。
【0068】
また、超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期する方法は、上述したタイムスタンプを用いる方法に限定されない。例えば、特開2011-183056号公報に開示されているように、超音波プローブ2による超音波画像Uの撮影タイミングと携帯情報端末3のカメラ部33による視野画像Cの撮影タイミングとを同期させ、さらに、超音波画像Uが撮影された時点と視野画像Cが撮影された時点との時間差が一定の範囲内、例えば0.1秒以内である場合に、携帯情報端末3の画像同期部34および外部装置4の画像同期部43は、超音波画像Uと視野画像Cとが同一のタイミングで撮影されたとみなし、超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期することができる。
【0069】
また、携帯情報端末3の画像同期部34は、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cが1つにまとめられた合成画像Mを生成し、生成された合成画像Mを表示制御部35に送出しているが、合成画像Mを生成する代わりに、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cをそれぞれ表示制御部35に送出することもできる。この場合に、表示制御部35は、画像同期部34から送出された超音波画像Uと視野画像Cに対してそれぞれ所定の処理を施し、端末モニタ36において、
図3に示すように、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cとを一緒に表示させる。そのため、操作者は、超音波プローブ2の位置と、それに対応した被検体内の組織の様子を同時に確認することができる。
【0070】
また、外部装置4の画像同期部43も同様に、合成画像Mを生成する代わりに、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cをそれぞれ表示制御部44に送出することができる。この場合にも、外部モニタ45には、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cが同時に表示されるため、外部モニタ45を見ている観察者は、被検体と操作者が位置している検査の現場において撮影された視野画像Cと超音波画像Uをほぼリアルタイムに観察することができる。
【0071】
また、超音波プローブ2と携帯情報端末3とは、互いに無線通信により接続されているが、例えば、無線通信による接続の代わりに、有線通信により互いに接続されることもできる。
また、
図4において、外部装置4が、携帯情報端末3と同様に、いわゆるスマートフォンまたはタブレットと呼ばれる携帯型の薄型コンピュータであることが例示されているが、外部装置4は、これに限定されない。例えば、外部装置4として、いわゆるノート型のパーソナルコンピュータおよび据え置き型のパーソナルコンピュータ等を用いることもできる。
【0072】
また、図示しないが、操作者により被検体の検査がなされている現場の近傍に、モニタを有する第2の外部装置を設置して、第2の外部装置を超音波プローブ2および携帯情報端末3を接続し、第2の外部装置のモニタに超音波画像Uと視野画像Cを表示することもできる。特に、第2の外部装置が大型のモニタを有している場合には、操作者は、超音波画像Uと視野画像Cをより明確に確認できるため、被検体における超音波プローブ2の走査箇所と、観察される被検体内の組織を、より明確に対応付けて把握することができる。
【0073】
また、
図3では、携帯情報端末3は、いわゆるスマートフォンまたはタブレットと呼ばれる携帯型の薄型コンピュータとして例示されているが、携帯型の情報端末であれば、これに限定されない。例えば、携帯情報端末3として、操作者の頭部に装着可能な端末装置を用いることもできる。このような端末装置は、例えば、頭部に装着された状態において操作者の眼に対面するように端末モニタ36が配置され且つカメラ部33により操作者の前方の視野を表す視野画像Cが撮影される。操作者は、前方の視野を直接的に確認する代わりに、端末モニタ36に表示された視野画像Cを確認することにより、間接的に前方の視野を確認することができる。このように、携帯情報端末3が操作者の頭部に装着される場合には、操作者は、携帯情報端末3をその手に持つ必要が無いため、例えば、操作者は、一方の手を用いて超音波プローブ2を操作しながら他方の手を用いて被検体にいわゆる穿刺針を挿入する手技を行う等、より多様な検査を行うことが可能である。
【0074】
また、
図2に示すように、送受信回路22が増幅部52およびAD変換部53と一緒にビームフォーマ54を有しているが、ビームフォーマ54は、送受信回路22の内部ではなく、送受信回路22と信号処理部23との間に配置されていてもよい。この場合に、プローブ側プロセッサ27によりビームフォーマ54を構成することもできる。
【0075】
また、例えば、
図5に示すように、外部装置4の入力装置47を介した観察者の入力操作により移動可能なカーソルA等の外部入力情報を、外部装置4の外部モニタ45と携帯情報端末3の端末モニタ36に同時に表示することができる。この場合に、例えば、外部装置4の外部モニタ45に表示されたカーソルAが外部装置4の入力装置47を介した観察者の入力操作により移動されると、携帯情報端末3の端末モニタ36に表示されているカーソルAも同様に移動される。これにより、例えば、超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの操作者と外部装置4Aの近傍に位置する観察者との間において、より詳細な情報共有を行うことができる。例えば、外部装置4Aの外部モニタ45で超音波画像Uと視野画像Cを観察している熟練度の高い観察者が超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの熟練度の低い操作者に対して、超音波プローブ2を走査させるべき位置を、カーソルAを用いて示す等、操作者が行う検査を容易に支援することができる。
【0076】
また、例えば、携帯情報端末3の入力装置38を介した操作者の入力操作により移動可能なカーソルAを、携帯情報端末3の端末モニタ36と外部装置4の外部モニタ45に同時に表示することもできる。この場合には、例えば、熟練度の高い操作者が、外部装置4Aの近傍に位置する熟練度の低い観察者に対して、より容易に且つ詳細に超音波診断についての教育を行うことができる。
なお、カーソルAの形状は、矢印形状には限定されず、円形状、多角形状等の任意の形状を有することができる。
【0077】
また、例えば、携帯情報端末3と外部装置4との間で音声データを双方向に無線通信することもできる。
図6に、本発明の実施の形態1の変形例における携帯情報端末3Aの構成を示す。携帯情報端末3Aは、
図1に示す携帯情報端末3において、マイク61とスピーカ62が追加され、端末制御部37の代わりに端末制御部37Aが備えられ、端末側プロセッサ39の代わりに端末側プロセッサ39Aが備えられたものである。携帯情報端末3Aにおいて、端末側無線通信部31に、マイク61とスピーカ62が接続されている。
【0078】
また、
図7に、本発明の実施の形態1の変形例における外部装置4Aの構成を示す。外部装置4Aは、
図1に示す外部装置4において、マイク63とスピーカ64が追加され、外部制御部46の代わりに外部制御部46Aが備えられ、外部装置側プロセッサ48の代わりに外部装置側プロセッサ48Aが備えられたものである。外部装置4Aにおいて、外部無線通信部41に、マイク63とスピーカ64が接続されている。
【0079】
本発明の実施の形態1の変形例では、携帯情報端末3Aと外部装置4Aの間で音声データが双方向に送受信される。例えば、携帯情報端末3Aに向かって超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの操作者が音声を発すると、発せられた音声は、携帯情報端末3Aのマイク61に入力され、マイク61により音声データが生成される。生成された音声データは、端末側無線通信部31から外部装置4Aに無線送信される。外部装置4Aの外部無線通信部41は、携帯情報端末3Aから無線送信された音声データを受信して、受信した音声データをスピーカ64に送出する。スピーカ64は、外部無線通信部41から受け取った音声データに基づいて、超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの操作者が発した音声を再生する。
【0080】
また、例えば、外部装置4Aの外部モニタ45で超音波画像Uと視野画像Cを観察している観察者が、外部装置4Aに向かって音声を発すると、発せられた音声は、外部装置4Aのマイク63に入力され、マイク63により音声データが生成される。生成された音声データは、外部無線通信部41から携帯情報端末3Aに無線送信される。携帯情報端末3Aの端末側無線通信部31は、外部装置4Aから無線送信された音声データを受信して、受信した音声データをスピーカ62に送出する。スピーカ62は、端末側無線通信部31から受け取った音声データに基づいて、外部装置4の近傍に位置する観察者が発した音声を再生する。
【0081】
このようにして、携帯情報端末3Aと外部装置4Aの間で音声データが双方向に送受信されることにより、超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの操作者と外部装置4Aの近傍に位置する観察者との間において、より詳細な情報共有を行うことができる。例えば、外部装置4Aの外部モニタ45で超音波画像Uと視野画像Cを観察している熟練度の高い観察者が超音波プローブ2および携帯情報端末3Aの熟練度の低い操作者に対して、より容易に且つ詳細に助言を行うことが可能となる。また、例えば、熟練度の高い操作者が、外部装置4Aの近傍に位置する熟練度の低い観察者に対して、より容易に且つ詳細に超音波診断についての教育を行うことも可能である。
【0082】
また、携帯情報端末3Aのマイク61に入力された操作者の音声を操作者の入力操作として使用することもできる。例えば、端末制御部37Aが、マイク61により操作者の音声に基づいて生成された音声データを解析することにより指示情報を取得し、取得された指示情報に従って、カメラ部33による視野画像Cの撮影開始および撮影停止等、携帯情報端末3Aの各部の制御を行うことができる。さらに、端末制御部37Aにより解析された音声データに基づいて超音波プローブ2の制御が行われることもできる。この場合に、例えば、端末制御部37Aにより解析された音声データが、操作者からの入力情報として端末側無線通信部31から超音波プローブ2に無線送信され、プローブ側無線通信部24を経由してプローブ側制御部26に入力される。プローブ制御部26は、入力情報に基づいて、例えば振動子アレイ21による超音波の送信開始および送信停止、カメラ部33による視野画像Cの撮影開始および撮影停止等、超音波プローブ2の各部を制御することができる。
【0083】
また、外部装置4Aのマイク63に入力された観察者の音声を、観察者の入力操作として使用することもできる。例えば、外部制御部46Aが、マイク63により観察者の音声に基づいて生成された音声データを解析することにより指示情報を取得し、取得された指示情報に従って、携帯情報端末3Aのカメラ部33による視野画像Cの撮影開始および撮影停止等の携帯情報端末3Aの各部の制御および超音波プローブ2の振動子アレイ21による超音波の送信開始および送信停止等の、超音波プローブ2の各部の制御を行うこともできる。
【0084】
実施の形態2
実施の形態1では、超音波プローブ2において、音線信号に対して包絡線検波処理がなされた画像化前の受信データが生成され、生成された画像化前の受信データが携帯情報端末3および外部装置4に無線送信されているが、超音波プローブ2において超音波画像Uが生成され、生成された超音波画像Uが携帯情報端末3および外部装置4に無線送信されることもできる。
【0085】
図8に、本発明の実施の形態2に係る超音波システム1Bの構成を示す。超音波システム1は、
図1に示す実施の形態1の超音波システム1において、超音波プローブ2の代わりに超音波プローブ2Aが備えられ、携帯情報端末3の代わりに携帯情報端末3Bが備えられ、外部装置4の代わりに外部装置4Bが備えられたものである。
【0086】
超音波プローブ2Bは、実施の形態1における超音波プローブ2において、画像処理部71が追加され、プローブ制御部26の代わりにプローブ制御部26Bが備えられ、プローブ側プロセッサ27の代わりにプローブ側プロセッサ27Bが備えられたものである。超音波プローブ2Bにおいて、信号処理部23に、画像処理部71が接続されている。また、画像処理部71に、プローブ側無線通信部24およびプローブ制御部26Bが接続されている。図示しないが、信号処理部23と画像処理部71により、超音波画像生成部が構成されている。
【0087】
携帯情報端末3Bは、実施の形態1における携帯情報端末3において、画像処理部32が取り除かれ、端末制御部37の代わりに端末制御部37Bが備えられ、端末側プロセッサ39の代わりに端末側プロセッサ39Bが備えられたものである。携帯情報端末3Bにおいて、端末側無線通信部31に画像同期部34およびカメラ部33が接続されている。
外部装置4Bは、実施の形態1における外部装置4において、画像処理部42が取り除かれ、外部制御部46の代わりに外部制御部46Bが備えられ、外部装置側プロセッサ48の代わりに外部装置側プロセッサ48Bが備えられたものである。
【0088】
超音波プローブ2Bの画像処理部71は、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた信号を、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより、携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Bの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uを生成する。さらに、画像処理部71は、携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uをプローブ側無線通信部24から携帯情報端末3Bに無線送信し、外部装置4Bの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uをプローブ側無線通信部24から外部装置4Bに無線送信する。
【0089】
携帯情報端末3Bの端末側無線通信部31は、超音波プローブ2Bから無線送信された超音波画像Uを受信し、受信した超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
画像同期部34は、端末側無線通信部31から送出された超音波画像Uとカメラ部33により生成された視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cに基づいて合成画像Mを生成する。例えば、超音波プローブ2Bの画像処理部71により、超音波画像Uが生成された時刻を表すタイムスタンプが超音波画像Uに対して付与され、携帯情報端末3Bのカメラ部33により、視野画像Cが生成された時刻を表すタイムスタンプが視野画像Cに対して付与された場合に、画像同期部34は、超音波画像Uと視野画像Cに付与されたタイムスタンプに基づいて、超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させることができる。
【0090】
表示制御部35は、画像同期部34により生成された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを端末モニタ36に送出し、
図3に示すように、端末モニタ36において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示させる。
【0091】
外部装置4Bの外部無線通信部41は、超音波プローブ2Bから無線送信された超音波画像Uと携帯情報端末3Bから無線送信された視野画像Cを受信し、受信した超音波画像Uと視野画像Cを画像同期部43に送出する。
画像同期部43は、外部無線通信部41から送出された超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させて、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cに基づいて合成画像Mを生成する。
表示制御部44は、画像同期部43により生成された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを外部モニタ45に送出し、
図4に示すように、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示させる。
【0092】
以上のように、本発明の実施の形態2に係る超音波システム1Bによれば、超音波プローブ2Bが画像処理部71を備えている場合であっても、携帯情報端末3が画像処理部32を備え且つ外部装置4が画像処理部42を備える実施の形態1の超音波システム1と同様に、端末モニタ36と外部モニタ45にほぼ同時に同一の視野画像Cと超音波画像Uが表示される。そのため、例えば、超音波プローブ2Bおよび携帯情報端末3Bの操作者に対して、遠隔地に配置された外部装置4Bにより視野画像Cと超音波画像Uを観察する観察者が助言を与えることができるため、適切な超音波画像Uが得られ、且つ、超音波診断の精度を向上することができる。
【0093】
また、
図1に示す実施の形態1の超音波システム1では、携帯情報端末3に画像処理部32が備えられ且つ外部装置4に画像処理部42が備えられているが、実施の形態2に係る超音波システム1Bでは、超音波プローブ2Bに画像処理部71が備えられているため、携帯情報端末3Bおよび外部装置4Bがそれぞれ画像処理部32、42を有する必要がなく、携帯情報端末3Bおよび外部装置4Bの内部構成は、実施の形態1の超音波システム1における携帯情報端末3および外部装置4の内部構成と比較して簡略化されている。そのため、実施の形態2に係る超音波システム1Bによれば、実施の形態1の超音波システム1と比べて、携帯情報端末3Bおよび外部装置4Bの消費電力および計算負荷等を軽減することが可能である。
【0094】
実施の形態3
実施の形態1では、携帯情報端末3と外部装置4において、それぞれ、超音波画像Uと視野画像Cを同期しているが、例えば、携帯情報端末3においてのみ超音波画像Uと視野画像Cを同期することもできる。
【0095】
図9に、本発明の実施の形態3に係る超音波システム1Cの構成を示す。超音波システム1は、
図1に示す実施の形態1の超音波システム1において、超音波プローブ2と同一の内部構成を有する超音波プローブ2Cが備えられ、携帯情報端末3の代わりに携帯情報端末3Cが備えられ、外部装置4の代わりに外部装置4Cが備えられたものである。超音波プローブ2Cは、携帯情報端末3Cにのみ無線通信により接続され、外部装置4Cは、携帯情報端末3Cにのみ無線通信により接続される。
【0096】
携帯情報端末3Cは、実施の形態1における携帯情報端末3において、端末制御部37の代わりに端末制御部37Cが備えられ、端末側プロセッサ39の代わりに端末側プロセッサ39Cが備えられたものである。携帯情報端末3Cにおいて、端末側無線通信部31に、画像同期部34が接続されている。また、カメラ部33は、画像同期部34に接続されている。
【0097】
外部装置4Cは、実施の形態1における外部装置4において、画像処理部42と画像同期部43が取り除かれ、外部制御部46の代わりに外部制御部46Cが備えられ、外部装置側プロセッサ48の代わりに外部装置側プロセッサ48Cが備えられている。外部装置4Cにおいて、外部無線通信部41に、表示制御部44が接続されている。
【0098】
超音波プローブ2Cのプローブ側無線通信部24は、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた画像化前の受信データを携帯情報端末3Cのみに無線送信する。
携帯情報端末3Cの端末側無線通信部31は、超音波プローブ2Cから無線送信された画像化前の受信データを受信して、受信した画像化前の受信データを画像処理部32に送出する。
【0099】
画像処理部32は、端末側無線通信部31から送出された画像化前の受信データを、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより、携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Bの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uを生成する。さらに、画像処理部32は、携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Bの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
【0100】
カメラ部33は、被検体における超音波プローブ2Cの走査箇所を撮像した視野画像Cを取得し、取得された視野画像Cを画像同期部34に送出する。
画像同期部34は、画像処理部32から送出された超音波画像Uとカメラ部33から送出された視野画像Cとを互いに同期させる。より具体的には、画像同期部34は、携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させて合成画像Mを生成し、さらに、外部装置4Cの外部モニタ45用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させて合成画像Mを生成する。
【0101】
また、画像同期部34は、互いに同期された携帯情報端末3Bの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて生成された合成画像Mを、表示制御部35に送出する。表示制御部35は、画像同期部34から送出された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを端末モニタ36に送出し、
図3に示すように、端末モニタ36において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示させる。また、画像同期部34は、外部装置4Cの外部モニタ45用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて生成された合成画像Mを端末側無線通信部31に送出する。
【0102】
端末側無線通信部31は、画像同期部34から送出された合成画像Mを外部装置4Cに無線送信する。
外部装置4Cの外部無線通信部41は、携帯情報端末3Cから無線送信された合成画像Mを受信し、受信した合成画像Mを表示制御部44に送出する。表示制御部44は、外部無線通信部41から送出された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを外部モニタ45に送出し、
図4に示すように、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示させる。
【0103】
以上から、本発明の実施の形態3に係る超音波システム1Cによれば、画像処理部32と画像同期部34が携帯情報端末3Cにのみ備えられている場合であっても、携帯情報端末3が画像処理部32を備え且つ外部装置4が画像処理部42を備える実施の形態1の超音波システム1と同様に、端末モニタ36と外部モニタ45にほぼ同時に同一の視野画像Cと超音波画像Uが表示される。そのため、例えば、超音波プローブ2Cおよび携帯情報端末3Cの操作者に対して、遠隔地に配置された外部装置4Cにより視野画像Cと超音波画像Uを観察する観察者が助言を与えることができるため、適切な超音波画像Uが得られ、且つ、超音波診断の精度を向上することができる。
【0104】
また、
図1に示す実施の形態1の超音波システム1では、外部装置4に画像処理部42および画像同期部43が備えられているが、実施の形態3に係る超音波システム1Cでは、携帯情報端末3Cから超音波画像Uと視野画像Cに基づいて生成された合成画像Mが外部装置4Cに無線送信されるため、外部装置4Cが画像処理部42と画像同期部43を有する必要がなく、外部装置4Cの内部構成は、実施の形態1における外部装置4の内部構成よりも簡略化されている。そのため、実施の形態3に係る超音波システム1Cによれば、外部装置4Cの消費電力および計算負荷等を軽減することが可能である。
【0105】
実施の形態4
実施の形態3では、超音波プローブ2の信号処理部23により包絡線検波処理がなされた画像化前の受信データが携帯情報端末3と外部装置4に無線送信されているが、超音波プローブ2において超音波画像Uが生成されることもできる。
【0106】
図10に、本発明の実施の形態4に係る超音波システム1Dの構成を示す。超音波システム1Dは、
図9に示す実施の形態3の超音波システム1Cにおいて、超音波プローブ2Cの代わりに超音波プローブ2Dが備えられ、携帯情報端末3Cの代わりに携帯情報端末3Dが備えられ、外部装置4Cの代わりに外部装置4Dが備えられたものである。超音波プローブ2Dは、携帯情報端末3Dにのみ無線通信により接続され、外部装置4Dは、携帯情報端末3Dにのみ無線通信により接続される。
【0107】
超音波プローブ2Dは、実施の形態3における超音波プローブ2Cにおいて、画像処理部81が追加され、プローブ制御部26の代わりにプローブ制御部26Dが備えられ、プローブ側プロセッサ27の代わりにプローブ側プロセッサ27Dが備えられたものである。超音波プローブ2Dにおいて、信号処理部23に画像処理部81が接続されており、画像処理部81に、プローブ側無線通信部24とプローブ制御部26Dが接続されている。図示しないが、信号処理部23と画像処理部81により、超音波画像生成部が構成されている。
【0108】
携帯情報端末3Dは、実施の形態3における携帯情報端末3Cにおいて、画像処理部32が取り除かれ、端末制御部37Cの代わりに端末制御部37Dが備えられ、端末側プロセッサ39Cの代わりに端末側プロセッサ39Dが備えられたものである。携帯情報端末3Dにおいて、端末側無線通信部31に画像同期部34が接続されている。また、カメラ部33は、画像同期部34に接続している。
【0109】
外部装置4Dは、実施の形態3における外部装置4Cにおいて、外部制御部46Cの代わりに外部制御部46Dが備えられ、外部装置側プロセッサ48Cの代わりに外部装置側プロセッサ48Dが備えられたものである。
【0110】
超音波プローブ2Dの画像処理部81は、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた信号を、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより、携帯情報端末3Dの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Dの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uを生成する。また、画像処理部81は、生成されたこれらの超音波画像Uをプローブ側無線通信部24に送出する。
【0111】
プローブ側無線通信部31は、画像処理部81から送出された超音波画像Uを携帯情報端末3Dに無線送信する。
端末側無線通信部31は、超音波プローブ2Dから無線送信された超音波画像Uを受信し、受信された超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
カメラ部33は、被検体における超音波プローブ2Dの走査箇所を撮像した視野画像Cを取得し、取得された視野画像Cを画像同期部34に送出する。
【0112】
画像同期部34は、端末側無線通信部31から送出された超音波画像Uとカメラ部33から送出された視野画像Cとを互いに同期させ、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cに基づいて合成画像Mを生成する。具体的には、画像同期部34は、携帯情報端末3Dの端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させ、さらに、外部装置4Dの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させる。
【0113】
画像同期部34は、互いに同期された端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて生成された合成画像Mを表示制御部35に送出する。
表示制御部35は、画像同期部34から送出された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを端末モニタ36に送出し、
図3に示すように、端末モニタ36において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
【0114】
また、画像同期部34は、互いに同期された外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて生成された合成画像Mを端末側無線通信部31に送出する。
端末側無線通信部31は、画像同期部34から送出された合成画像Mを外部装置4Dに無線送信する。
【0115】
外部装置4Dの外部無線通信部41は、携帯情報端末3Dから無線送信された合成画像Mを受信し、受信した合成画像Mを表示制御部44に送出する。
表示制御部44は、外部無線通信部41から送出された合成画像Mに対して所定の処理を施した後、合成画像Mを外部モニタ45に送出し、
図4に示すように、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
【0116】
以上から、実施の形態4に係る超音波システム1Dによれば、画像処理部81が超音波プローブ2Dのみに備えられ、画像同期部34が携帯情報端末3Dにのみ備えられている場合であっても、携帯情報端末3Cが画像処理部32を備え且つ外部装置4が画像処理部42を備える実施の形態3の超音波システム1Cと同様に、端末モニタ36と外部モニタ45にほぼ同時に同一の視野画像Cと超音波画像Uが表示される。そのため、例えば、超音波プローブ2Dおよび携帯情報端末3Dの操作者に対して、遠隔地に配置された外部装置4Dにより視野画像Cと超音波画像Uを観察する観察者が助言を与えることができるため、適切な超音波画像Uが得られ、且つ、超音波診断の精度を向上することができる。
【0117】
実施の形態5
実施の形態3において、外部装置4Cは、携帯情報端末3Cから合成画像Mを受信し、受信した合成画像Mを外部モニタ45に表示しているため、外部モニタ45に表示される超音波画像Uおよび視野画像Cの配置および大きさを外部装置4C側で自由に変更することができなかったが、
図11に示す実施の形態5の超音波診断装置1Eによれば、外部モニタ45に表示される超音波画像Uおよび視野画像Cの配置および大きさを、外部装置4E側で任意に変更可能にすることができる。
【0118】
図11に、本発明の実施の形態5に係る超音波システム1Eの構成を示す。超音波システム1Eは、実施の形態3の超音波システム1Cにおいて、超音波プローブ2Cと同一の内部構成を有する超音波プローブ2Eが備えられ、携帯情報端末3Cの代わりに携帯情報端末3Eが備えられ、外部装置4Cの代わりに外部装置4Eが備えられたものである。超音波プローブ2Eは、携帯情報端末3Eとのみ無線通信により接続され、外部装置4Eは、携帯情報端末3Eとのみ無線通信により接続されている。
【0119】
携帯情報端末3Eは、実施の形態3における携帯情報端末3Cにおいて、端末制御部37の代わりに端末制御部37Eが備えられ、端末側プロセッサ39の代わりに端末側プロセッサ39Eが備えられたものである。携帯情報端末3Eにおいて、カメラ部33に画像同期部34が接続され、画像同期部34は、端末側無線通信部31に接続している。
【0120】
外部装置4Eは、実施の形態3における外部装置4Cにおいて、外部制御部46の代わりに外部制御部46Eが備えられ、外部装置側プロセッサ48の代わりに外部装置側プロセッサ48Eが備えられたものである。
【0121】
超音波プローブ2Eのプローブ側無線通信部24は、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた画像化前の受信データを携帯情報端末3Eに無線送信する。
携帯情報端末3Eの端末側無線通信部31は、超音波プローブ2Eから無線送信された画像化前の受信データを受信し、受信した画像化前の受信データを画像処理部32に送出する。
【0122】
画像処理部32は、端末側無線通信部31から送出された画像化前の受信データに基づいて、携帯情報端末3Eの端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Eの外部モニタ45用の表示フォーマットに従う超音波画像Uを生成する。また、画像処理部32は、これらの超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
カメラ部33は、被検体における超音波プローブ2Eの走査箇所を撮像した視野画像Cを取得し、取得された視野画像Cを画像同期部34に送出する。
【0123】
画像同期部34は、端末側無線通信部31から送出された超音波画像Uとカメラ部33から送出された視野画像Cとを互いに同期させる。具体的には、画像同期部34は、携帯情報端末3Eの端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させ、さらに、外部装置4Eの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させる。
【0124】
画像同期部34は、互いに同期された端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて1つの合成画像Mを生成することなく、超音波画像Uと視野画像Cを、それぞれ、表示制御部35に送出する。
表示制御部35は、画像同期部34から送出された超音波画像Uと視野画像Cに対して所定の処理を施して、
図3に示すように、端末モニタ36において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
【0125】
また、画像同期部34は、互いに同期された外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて1つの合成画像Mを生成することなく、超音波画像Uと視野画像Cを、それぞれ、端末側無線通信部31に送出する。
端末側無線通信部31は、画像同期部34から送出された超音波画像Uと視野画像Cを外部装置4Eに無線送信する。
外部装置4Eの外部無線通信部41は、携帯情報端末3Eから無線送信された超音波画像Uと視野画像Cを受信し、受信した超音波画像Uと視野画像Cをそれぞれ表示制御部44に送出する。
【0126】
表示制御部44は、外部無線通信部41から送出された超音波画像Uと視野画像Cに対して所定の処理を施し、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
ここで、外部モニタ45に表示される超音波画像Uと視野画像Cの表示位置および大きさ等の配置および大きさは、入力装置47を介した観察者の入力操作により、調整されることができる。例えば、観察者が入力装置47を介して超音波画像Uと視野画像Cの外部モニタ45における配置および大きさを調整する旨の指示情報を入力すると、入力された指示情報は、外部制御部46Eを経由して表示制御部44に入力される。表示制御部44は、入力された指示情報に基づいて、例えば、
図12に示すような配置および大きさにより、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを表示する。
図12に示す例では、
図4に示す例と比較して外部装置4E、超音波画像Uおよび視野画像Cが90度回転しており、超音波画像Uの一部に視野画像Cが重畳されるように、超音波画像Uと視野画像Cが外部モニタ45に表示されている。
【0127】
以上から、本発明の実施の形態5に係る超音波システム1Eによれば、外部装置4Eの外部モニタ45において表示される超音波画像Uと視野画像Cの配置および大きさを調整できるため、外部モニタ45に表示される超音波画像Uと視野画像Cを観察する観察者は、その好みに合わせて、より明確に超音波画像Uと視野画像Cを確認することができる。
【0128】
実施の形態6
実施の形態5では、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた画像化前の受信データが、プローブ側無線通信部24により、携帯情報端末3Eに無線送信されているが、超音波プローブ2において超音波画像Uが生成されることもできる。
【0129】
図13に、本発明の実施の形態6に係る超音波システム1Fの構成を示す。超音波システム1Fは、
図11に示す実施の形態5に係る超音波システム1Eにおいて、超音波プローブ2Eの代わりに超音波プローブ2Fが備えられ、携帯情報端末3Eの代わりに携帯情報端末3Fが備えられ、外部装置4Eの代わりに外部装置4Fが備えられたものである。超音波プローブ2Fは、携帯情報端末3Fにのみ無線通信により接続され、外部装置4Fは、携帯情報端末3Fにのみ無線通信により接続される。
【0130】
超音波プローブ2Fは、実施の形態5における超音波プローブ2Eにおいて、画像処理部91が追加され、プローブ制御部26の代わりにプローブ制御部26Eが備えられ、プローブ側プロセッサ27の代わりにプローブ側プロセッサ27Eが備えられたものである。超音波プローブ2Fにおいて、信号処理部23に画像処理部91が接続されており、画像処理部91に、プローブ側無線通信部24とプローブ制御部26Fが接続されている。図示しないが、信号処理部23と画像処理部91により、超音波画像生成部が構成されている。
【0131】
携帯情報端末3Fは、実施の形態5における携帯情報端末3Eにおいて、画像処理部32が取り除かれ、端末制御部37Eの代わりに端末制御部37Fが備えられ、端末側プロセッサ39Eの代わりに端末側プロセッサ39Fが備えられたものである。携帯情報端末3Fにおいて、端末側無線通信部31に画像同期部34が接続されている。また、カメラ部33は、画像同期部34に接続している。
【0132】
外部装置4Fは、実施の形態5における外部装置4Eにおいて、外部制御部46Eの代わりに外部制御部46Fが備えられ、外部装置側プロセッサ48Eの代わりに外部装置側プロセッサ48Fが備えられたものである。
【0133】
超音波プローブ2Fの画像処理部91は、信号処理部23により包絡線検波処理がなされた信号を、通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号にラスター変換し、変換された画像信号に対して、明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、画像サイズ補正、リフレッシュレート補正、走査周波数補正および色補正等の各種の必要な画像処理を施すことにより、携帯情報端末3Fの端末モニタ36用の表示フォーマットに従う超音波画像Uと外部装置4Fの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uを生成する。また、画像処理部91は、生成されたこれらの超音波画像Uをプローブ側無線通信部24に送出する。
【0134】
端末側無線通信部31は、超音波プローブ2Fから無線送信された超音波画像Uを受信し、受信された超音波画像Uを画像同期部34に送出する。
カメラ部33は、被検体における超音波プローブ2Fの走査箇所を撮像した視野画像Cを取得し、取得された視野画像Cを画像同期部34に送出する。
【0135】
画像同期部34は、端末側無線通信部31から送出された超音波画像Uとカメラ部33から送出された視野画像Cとを互いに同期させる。具体的には、画像同期部34は、携帯情報端末3Fの端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させ、さらに、外部装置4Fの外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cとを互いに同期させる。
【0136】
画像同期部34は、互いに同期された端末モニタ36用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて1つの合成画像Mを生成することなく、超音波画像Uと視野画像Cを、それぞれ、表示制御部35に送出する。
表示制御部35は、画像同期部34から送出された超音波画像Uと視野画像Cに対して所定の処理を施して、端末モニタ36において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
【0137】
また、画像同期部34は、互いに同期された外部モニタ45用のフォーマットに従う超音波画像Uと視野画像Cに基づいて1つの合成画像Mを生成することなく、超音波画像Uと視野画像Cを、それぞれ、端末側無線通信部31に送出する。
端末側無線通信部31は、画像同期部34から送出された超音波画像Uと視野画像Cを外部装置4Fに無線送信する。
【0138】
外部装置4Fの外部無線通信部41は、携帯情報端末3Fから無線送信された超音波画像Uと視野画像Cを受信し、受信した超音波画像Uと視野画像Cをそれぞれ表示制御部44に送出する。
表示制御部44は、外部無線通信部41から送出された超音波画像Uと視野画像Cに対して所定の処理を施して、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cを一緒に表示する。
【0139】
この際に、表示制御部44は、入力装置47を介した観察者の入力操作に従って外部モニタ45に表示される超音波画像Uと視野画像Cの配置および大きさを調整することができる。これにより、例えば、
図12に示すように、外部モニタ45において、互いに同期された超音波画像Uと視野画像Cが一緒に表示される。
【0140】
以上から、本発明の実施の形態6に係る超音波システム1Fによれば、超音波プローブ2Fが画像処理部91を備えている場合であっても、外部装置4Fの外部モニタ45において表示される超音波画像Uと視野画像Cの配置および大きさを調整できるため、外部モニタ45に表示される超音波画像Uと視野画像Cを観察する観察者は、その好みに合わせて、より明確に超音波画像Uと視野画像Cを確認することができる。
【符号の説明】
【0141】
1,1B,1C,1D,1E,1F 超音波システム、2,2B,2C,2D,2E,2F 超音波プローブ、3,3A,3B,3C,3D,3E,3F 携帯情報端末、4,4A,4B,4C,4D,4E,4F 外部装置、21 振動子アレイ、22 送受信回路、23 信号処理部、24 プローブ側無線通信部、26,26B,26D,26F プローブ制御部、27,27B,27D,27F プローブ側プロセッサ、31 端末側無線通信部、32,42,71,81,91 画像処理部、33 カメラ部、34,43 画像同期部、35,44 表示制御部、36 端末モニタ、37,37A,37B,37C,37D,37E,37F 端末制御部、38,47 入力装置、39,39A,39B,39C,39D,39E,39F 端末側プロセッサ、41 外部無線通信部、45 外部モニタ、46,46A,46B,46C,46D,4E6,46F 外部制御部、48,48A,48B,48C,48D,48E,48F 外部装置側プロセッサ、51 パルサ、52 増幅部、53 AD変換部、54 ビームフォーマ、61,63 マイク、62,64 スピーカ、A カーソル、C 視野画像、U 超音波画像。