(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026995
(43)【公開日】2024-02-29
(54)【発明の名称】転写装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240221BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20240221BHJP
G03G 15/16 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
G03G21/16 180
G03G21/18 150
G03G15/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129655
(22)【出願日】2022-08-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100093997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀佳
(72)【発明者】
【氏名】高木 広彰
【テーマコード(参考)】
2H171
2H200
【Fターム(参考)】
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA10
2H171FA15
2H171GA12
2H171JA03
2H171JA08
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA38
2H171JA39
2H171JA48
2H171KA05
2H171KA06
2H171KA16
2H171KA21
2H171KA23
2H171KA25
2H171KA27
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QC03
2H171SA11
2H200FA12
2H200GA23
2H200JA02
2H200JC03
2H200LA02
2H200LA06
2H200LA17
2H200LA23
2H200LA24
2H200LA28
(57)【要約】
【課題】ユニットの着脱を迅速化する。
【解決手段】ベルト部材(中間転写ベルト2)と、ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる第1押さえ部材1-1~1-4とを有し、装置本体に対してベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された転写ユニット20と、転写ユニット20のベルト部材と隣接した状態で装置本体に対してベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された機能部材2-1~2-5と、を有する転写装置において、機能部材は第2押さえ部材4-1、4-2によって装置本体から離脱不能に構成され、第1押さえ部材1-1~1-4と第2押さえ部材4-1、4-2が、共通の操作部材16によって作動位置と非作動位置に移動可能に構成され、操作部材16は第1押さえ部材の非作動位置と第2押さえ部材の作動位置を選択する第1切換え位置と、第1押さえ部材の作動位置と第2押さえ部材の非作動位置を選択する第2切換え位置に切換え可能であることを特徴とする。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート部材を搬送するベルト部材と、前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる第1押さえ部材とを有し、装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された転写ユニットであって、前記第1押さえ部材は前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる作動位置と前記ベルト部材の幅方向端部から離間した非作動位置に移動可能に構成された転写ユニットと、
前記転写ユニットの前記ベルト部材と隣接した状態で前記装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された機能部材と、を有する転写装置において、
前記機能部材は第2押さえ部材によって前記装置本体から離脱不能に構成され、当該第2押さえ部材は、前記機能部材を離脱不能にする作動位置と離脱可能にする非作動位置に移動可能に構成され、
前記第1押さえ部材と前記第2押さえ部材が、共通の操作部材によって作動位置と非作動位置に移動可能に構成され、前記操作部材は前記第1押さえ部材の非作動位置と前記第2押さえ部材の作動位置を選択する第1切換え位置と、前記第1押さえ部材の作動位置と前記第2押さえ部材の非作動位置を選択する第2切換え位置に切換え可能であることを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記第2押さえ部材が前記転写ユニットに配設されていることを特徴とする請求項1の転写装置。
【請求項3】
前記操作部材が前記転写ユニットに配設されていることを特徴とする請求項2の転写装置。
【請求項4】
前記転写ユニットと前記機能部材を接離する接離機構を有し、当該接離機構が前記操作部材によって接離作動するように構成されていることを特徴とする請求項3の転写装置。
【請求項5】
前記操作部材は、付勢部材によって前記第2切換え位置から前記第1切換え位置に付勢され、かつ、前記第2切換え位置で前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2切換え位置に保持されることを特徴とする請求項4の転写装置。
【請求項6】
前記操作部材の回転軸に連結されたカムと、当該カムに接するカムフォロワとの間の摩擦力によって、前記前記操作部材が前記第2切換え位置に保持されることを特徴とする請求項4の転写装置。
【請求項7】
前記操作部材が、第1リンク機構を介して前記第1押さえ部材と連結され、第2リンク機構を介して前記第2押さえ部材と連結されていることを特徴とする請求項1の転写装置。
【請求項8】
前記操作部材が、第3リンク機構を介して前記接離機構と連結されていることを特徴とする請求項4の転写装置。
【請求項9】
前記操作部材が円板状の本体部を有し、当該本体部の全周が前記転写ユニットの前カバーで覆われていることを特徴とする請求項1の転写装置。
【請求項10】
前記機能部材が、前記シート部材上にトナー像を形成するプロセスカートリッジユニットであることを特徴とする請求項1の転写装置。
【請求項11】
前記機能部材が複数で配置されていることを特徴とする請求項1の転写装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項の転写装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート部材を搬送するベルト部材を備えた転写装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、画像形成に関する様々な機能を備えた複数のユニットを装置本体内に備える。これら複数のユニットに、プロセスカートリッジユニットや転写ユニットが含まれる。プロセスカートリッジユニットは、PCDU(Photo Conductor Development Unit)とも略称される。
【0003】
転写ユニットは、シート部材を搬送するベルト部材を有する。PCDUはシート部材に画像を形成するもので、通常、複数ユニットで構成される。これら複数ユニットは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナーを用いる4つのユニットと、これら以外のトナー(以下「特色トナー」という。)を用いる1つのユニットの合計5ユニットで構成することができる。
【0004】
特色トナーには、透明トナー、白色トナー、金色トナーなどが含まれる。異なる特色トナーを用いる複数のPCDUを用意し、所望の特色トナーを1つ選択して装置本体に搭載することができる。
【0005】
各ユニットは、メンテナンスやクリーニング、部品交換、ユニット交換等のために、装置本体に対してベルト部材の幅方向で着脱可能に配置される。一方、転写ユニットのベルト部材は、基層と弾性層等を有する複層構造のため、ベルトの幅方向端部に熱変形や経時劣化によって反りが発生しやすい。
【0006】
転写ユニットとPCDUは、狭い隙間を挟んで隣接配置されるので、ユニットの着脱中にベルト端部の反りにユニットの一部が引っ掛かることがある。そうするとベルトに折れ痕が残ってしまい、この折れ痕が転写不良や画像不良の原因になる。
【0007】
そこで、ベルト端部の反りを抑えるベルト押さえを配置することが提案されている(例えば特許文献1参照)。このベルト押さえを接離機構で支持し、ユニットの着脱時に接離機構でベルト押さえを上下方向に移動させることで、ベルト端部の反りにユニットの一部が引っ掛かるのを防止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような接離機構を有する装置では、PCDUを離脱する際、接離機構を操作しない限りユニットの離脱が不能になるフールプルーフ構造が設けられる。このフールプルーフ構造は、PCDUの離脱を阻止するPCDU押さえを有する。そして、接離機構を操作することで当該PCDU押さえを解除操作可能になる。
【0009】
しかしながら、ユニットの着脱時に接離機構とPCDU押さえを順に操作するのは二度手間になり、ユニットの着脱に時間がかかるという課題があった。本発明は前記課題を解決するものであり、ユニットの着脱を迅速化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明に係る転写装置は、シート部材を搬送するベルト部材と、前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる第1押さえ部材とを有し、装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された転写ユニットであって、前記第1押さえ部材は前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる作動位置と前記ベルト部材の幅方向端部から離間した非作動位置に移動可能に構成された転写ユニットと、前記転写ユニットの前記ベルト部材と隣接した状態で前記装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された機能部材と、を有する転写装置において、前記機能部材は第2押さえ部材によって前記装置本体から離脱不能に構成され、当該第2押さえ部材は、前記機能部材を離脱不能にする作動位置と離脱可能にする非作動位置に移動可能に構成され、前記第1押さえ部材と前記第2押さえ部材が、共通の操作部材によって作動位置と非作動位置に移動可能に構成され、前記操作部材は前記第1押さえ部材の非作動位置と前記第2押さえ部材の作動位置を選択する第1切換え位置と、前記第1押さえ部材の作動位置と前記第2押さえ部材の非作動位置を選択する第2切換え位置に切換え可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユニットの着脱を迅速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2B】転写ユニットにPCDUを載せた転写装置の側面図である。
【
図3A】PCDU押さえが起立した状態の転写ユニットの斜視図である。
【
図3B】第1切換え位置にある操作レバーの正面図である。
【
図3C】PCDU押さえの作動リンクの正面図である。
【
図3D】PCDU押さえの作動リンクの斜視図である。
【
図4A】PCDU押さえが倒伏した状態の転写ユニットの斜視図である。
【
図4B】第2切換え位置にある操作レバーの正面図である。
【
図4C】PCDU押さえの作動リンクの正面図である。
【
図4D】PCDU押さえの作動リンクの斜視図である。
【
図5A】操作レバーの回転軸と作動リンクの斜視図である。
【
図5B】操作レバーの回転軸と作動リンクの側面図である。
【
図6A】ベルト押さえの(a)起立状態の側面図と(b)倒伏状態の側面図である。
【
図6B】ベルト押さえの作動リンクの斜視図である。
【
図7A】一次転写ローラがPCDUに当接し、PCDU押さえが起立した状態の側面図である。
【
図7B】一次転写ローラがPCDUから離間し、PCDU押さえが倒伏した状態の側面図である。
【
図10】カム部材及びその周辺構成を背面側から見た斜視図である。
【
図11】第1アーム及び第2アーム周辺の構成を示す正面図である。
【
図12】第2アーム及びその周辺構成を示す斜視図である。
【
図13】第2アーム及びその周辺構成を背面側から見た斜視図である。
【
図14】検知センサ及びセンサブラケットの接離構成を示す正面図である。
【
図15】第1センサブラケット及び第2センサブラケットを画像形成装置の正面側から見た斜視図である。
【
図16】「離間」の状態における第2センサブラケットの位置決めの様子を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0014】
(●画像形成装置)
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、潜像担持体としての感光体を複数並置したタンデム方式の構成のカラープリンタである。各感光体は、現像装置から供給された現像剤としてのトナーにより、色分解に対応した色のトナー画像を形成できる。各感光体上で形成されたトナー像を中間転写体に重畳転写した後、その重畳画像を記録用紙などのシートに対して一括転写することで、シートに多色画像を形成できる。本発明では、画像形成装置1として、カラープリンタに限らず、カラー複写機、ファクシミリ装置及び印刷機なども含まれること勿論である。
【0015】
図1において、画像形成装置1には、画像形成部1Aが上下方向の中央付近に配置され、その下方に給紙部1Bが、さらに画像形成部1Aの上方に原稿載置台1C1を備えた原稿走査部1Cがそれぞれ配置されている。画像形成部1Aは転写ユニット20を有する。この転写ユニット20に、中間転写体としてのベルト部材としての中間転写ベルト2が配置されている。
【0016】
中間転写ベルト2は水平方向に展張面を有する。中間転写ベルト2の上方には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。
【0017】
画像形成部1Aには、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による画像及び透明トナーによる光沢画像を形成可能な作像部10K、10C、10M、10Y、10Tが配置されている。各作像部10K、10C、10M、10Y、10Tには画像を担持可能な感光体3K、3C、3M、3Y、3T(透明トナー)が中間転写ベルト2の展張面に沿って並置されている。なお、以下の説明において、全ての感光体に共通する内容の場合には感光体を符号3により示す。
【0018】
各感光体3K、3C、3M、3Y、3Tは、それぞれ同じ方向(
図1では、反時計方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周辺には、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置,書き込み装置5,現像装置6,一次転写部材としての一次転写ローラ7,及びクリーニング装置が配置されている(便宜上、感光体3Tを対象として、各装置の符号にTを付して示してある)。
【0019】
転写ユニット20は、中間転写ベルト2と、転写部材としての複数の一次転写ローラ7(便宜上、一次転写ローラ7Tのみに符号を付して示してある)、複数のローラ2A~2Cを備える。
【0020】
中間転写ベルト2は、各感光体3を備えた作像部からのトナー像を順次転写される。中間転写ベルト2は複数のローラ2A~2C、及び、
図1に符号をつけていない複数のローラに掛け回されて
図1の矢印方向へ周回走行できる。ローラ2A、2Bは、中間転写ベルト2の各感光体3に対向する対向位置の中間転写ベルト2の走行方向外側の両側で中間転写ベルト2を張架する。二次転写対向ローラ2Cは、中間転写ベルト2を挟んで二次転写装置9に対峙している。
【0021】
二次転写装置9は二次転写ローラ9Aを有する。二次転写ローラ9Aは中間転写ベルト2を挟んで二次転写対向ローラ2Cとの間に二次転写ニップを形成する。二次転写対向ローラ2Cにはトナーと同極性の二次転写バイアスが印加されているのに対し、二次転写ローラ9Aは接地されている。これにより、二次転写ニップには中間転写ベルト2上の多色トナー像をベルト側から二次転写ローラ9A側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。この二次転写ニップにより、二次転写ニップに搬送されてきたシートに多色トナー画像が転写される。
【0022】
二次転写位置には給紙部1Bから記録シートが給送される。給紙部1Bは、複数の給紙カセット1B1と、複数の搬送ローラ1B2とを備えている。複数の搬送ローラ1B2は、給紙カセット1B1から繰り出される記録シートの搬送路に配置される。
【0023】
書き込み装置5は書き込み光を感光体3K、3C、3M、3Y、3Tに照射し、感光体3K、3C、3M、3Y、3Tに対して画像情報に応じた静電潜像を形成する。この画像情報は原稿走査部1Cに有する原稿載置台1C1上の原稿を走査することにより、あるいは、コンピュータから出力される画像情報により得られる。
【0024】
原稿走査部1Cには、スキャナ1C2及び自動原稿給送装置1C3が備えられている。スキャナ1C2は原稿載置台1C1上の原稿を露光走査する。自動原稿給送装置1C3は原稿載置台1C1の上面に配置される。自動原稿給送装置1C3は、原稿載置台1C1上に繰り出される原稿を反転可能な構成を備え、原稿の表裏各面での走査が行えるようになっている。
【0025】
書き込み装置5により形成された感光体3上の静電潜像は、現像装置6(
図1では、便宜上、符号6Tで示してある)によって可視像処理され、中間転写ベルト2に一次転写される。中間転写ベルト2に対して各色のトナー像が重畳転写されると、二次転写装置9により記録シートに対して一括して二次転写される。
【0026】
二次転写された記録シートは、表面に担持している未定着画像が定着装置11によって定着される。定着装置11は、加熱ローラにより加熱される定着ベルトと定着ベルトに対向当接する加圧ローラとを備えたベルト定着構造を備える。定着ベルトと加圧ローラとの当接領域、つまりニップ領域を設けることにより熱ローラ定着方式の構造に比べて記録シートへの加熱領域を広げることができる。
【0027】
定着装置11を通過した記録シートは、定着装置11の後方に配置されている搬送路切り換え爪によって搬送方向が切り換えられるようになっている。具体的には、搬送路切り換え爪により、排紙部13に向けた搬送路と、反転搬送路RPとに搬送方向が選択される。
【0028】
以上のような構成を備えた画像形成装置1では、原稿載置台1C1上に載置された原稿を露光走査することにより、あるいはコンピュータからの画像情報により、一様帯電された感光体3に対して静電潜像が形成され、静電潜像が現像装置6によって可視像処理された後、トナー像が中間転写ベルト2に一次転写される。
【0029】
中間転写ベルト2に転写されたトナー像は、単一色画像の場合にはそのまま給紙部1Bから繰り出された記録シートに対して転写され、多色画像の場合には一次転写が繰り返されることで重畳された上で記録シートに対して一括して二次転写される。二次転写後の記録シートは定着装置11により未定着画像を定着された後、排紙部13あるいは、反転されて再度二次転写位置に向けて給送される。
【0030】
図1において、中間転写ベルト2は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層又は複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させて構成される。中間転写ベルト2の体積抵抗率を10
8~10
12Ωcm、かつ表面抵抗率を10
9~10
13Ωcmの範囲となるよう調整されている。
【0031】
なお、必要に応じ中間転写ベルト2の表面に離型層をコートしても良い。コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン-四フッ化エチレン共重合体)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ-フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
【0032】
中間転写ベルト2の製造方法は注型法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。中間転写ベルト2の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。
【0033】
また、転写工程、転写紙剥離工程などで中間転写ベルト2の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率及び表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。
【0034】
したがって、本実施形態における中間転写ベルト2の体積抵抗率及び表面抵抗率は上記範囲内が好ましい。なお、体積抵抗率及び表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9mm,リング電極内径11mm)を接続し、中間転写ベルト2の表裏に100V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
【0035】
中間転写ベルト2は、少なくとも一対のローラであるローラ2A、2B、二次転写位置に設けられている二次転写対向ローラ2Cにそれぞれ掛け回されて駆動ローラ2Aが時計方向に回転設定されることで
図1において中間転写ベルト2の内部に示す矢印方向に移動することができるようになっている。ローラ2A及び2B間で移動するベルトの転写面が各作像ユニットの感光体3K、3Y、3C、3M、3Tに対向している。
【0036】
中間転写ベルト2を挟んで各感光体と対向する位置には、感光体上の可視像を静電転写するための転写部材に相当する一次転写ローラ7(
図1では、特殊トナーを対象として符号7Tで示してある)がそれぞれ配置されている。本実施形態に用いられる一次転写ローラ7は、発泡樹脂剤を金属製(鉄、SUS、AI等)の芯金に塗布したものである。
【0037】
発泡樹脂剤の肉厚は2mm~10mmである。なお、転写部材としては、公知であるブレード状やブラシ状のものも用いることができる。
【0038】
本実施例では、フルカラー画像形成に用いられるトナーに加えて、画像に白色の下地を形成する目的で白トナーが用いられる。この他、画像の光沢性、転写性を向上させる目的で透明トナーを用いてもよいし、色域を増やすためにライトシアントナー、ライトマゼンタトナーなどが選択される場合もある。赤銅色、青銅色などの色のついた金属色を作成する目的で、金トナー、銀トナーなどの金属色のトナーを下地に用いる場合もある。
【0039】
(●転写ユニットと転写装置)
図2Aは前述した転写ユニット20の斜視図である。この転写ユニット20の手前側左右2箇所と後ろ側左右2箇所に、第1押さえ部材としてのベルト押さえ1-1、1-2、1-3、1-4が配設されている。これらベルト押さえ1-1~1-4によって、中間転写ベルト2の幅方向両端部の上向きの反りを抑制可能にしている。
【0040】
また、転写ユニット20の手前側左右2箇所に第2押さえ部材としてのPCDU押さえ4-1、4-2が配設されている。これらPCDU押さえ4-1、4-2によって、
図2Bの右側(下流側)の2つのPCDU2-1~2-2の
図2B手前側への離脱を阻止するようにしている。なお、
図2Bの左側(上流側)の3つのPCDU2-3~2-5の手前側にも、同様のPCDU押さえを配設してもよい。
【0041】
転写ユニット20の手前側右端には、操作部材としての操作レバー16が配設されている。この操作レバー16を回動操作することで、ベルト押さえ1-1~1-4とPCDU押さえ4-1、4-2を、作動位置と非作動位置に移動することができるようになっている。転写ユニット20に操作レバー16と、ベルト押さえ1-1~1-4及びPCDU押さえ4-1、4-2を配設することで、後述のリンク機構を容易低コストに構成することができる。
【0042】
図2Bに本実施形態の転写装置を示す。この転写装置では、転写ユニット20の上に5つのPCDU2-1~2-5を配置している。5つのPCDU2-1~2-5は、
図1の作像部10T、10C、10M、10Y、10Kに対応する。
【0043】
中間転写ベルト2の走行方向下流側から上流側に向かって、PCDU2-1~2-5が順番に配設されている。PCDU2-1は作像部10T(透明トナー)に、PCDU2-2は作像部10C(シアン)に、PCDU2-3は作像部10M(マゼンタ)に、PCDU2-4は作像部10Y(イエロー)に、PCDU2-5は作像部10K(ブラック)に、それぞれ対応している。
【0044】
(●PCDU押さえの第2リンク機構)
図3A~
図3Dと
図4A~
図4Dに、操作レバー16とPCDU押さえ4-1、4-2の間の第2リンク機構を示す。この第2リンク機構を介して、操作レバー16の動きがPCDU押さえ4-1、4-2に伝達される。
【0045】
図3A~
図3Dが、操作レバー16の第1切換え位置でPCDU押さえ4-1、4-2を作動位置に移動した状態を示す。この作動位置でPCDU押さえ4-1、4-2が起立し、
図2BのPCDU2-1~2-2の手前側への離脱が阻止される。
【0046】
図4A~
図4Dが、操作レバー16の第2切換え位置でPCDU押さえ4-1、4-2を非作動位置に移動した状態を示す。この非作動位置でPCDU押さえ4-1、4-2が倒伏し、
図2BのPCDU2-1~2-2の手前側への離脱が可能になる。
【0047】
操作レバー16は
図3Cの回転軸14に取付けられる。回転軸14に第1リンク9が固定されている。第1リンク9は引張バネ50で時計方向、すなわち第2切換え位置⇒第1切換え位置に付勢されるようになっている。
【0048】
図3Cの第1切換え位置の状態で引張バネ50は最短長さとなり、引張バネ50の長手方向延長線上に回転軸14が位置する。この状態で引張バネ50の付勢力がゼロになる。回転軸14ないし操作レバー16は、ストッパにより
図3C、
図3Dよりもさらに右回転はできない。
【0049】
第1リンク9は、
図5A、
図5Bに示すように、第2リンク12と第3リンク11を介して第4リンク6と連結されている。すなわち、第1リンク9のピン9aに、第2リンク12と第3リンク11の一端が連結されている。
【0050】
また、第2リンク12と第3リンク11の他端が、第4リンク6の右端に連結されている。すなわち、第4リンク6の右端近傍に形成された長孔15に、第2リンク12の他端のピン12aが係合されている。また、第4リンク6の右端に、第3リンク11の他端のピン11aが連結されている。
【0051】
第4リンク6は、
図3A、
図4Aに示すように、転写ユニット20の手前側においてPCDU押さえ4-1、4-2相互間に水平に配設されている。第4リンク6が左右長手方向にスライド移動することでPCDU押さえ4-1、4-2が起立・倒伏する。
【0052】
回転軸14を左右に回動することで、第2リンク機構の第4リンク6が左右にスライド移動する。このスライド移動で、PCDU押さえ4-1、4-2を
図3A~
図3Dのように起立させたり、
図4A~
図4Dのように倒伏させたりする。
【0053】
PCDU押さえ4-1、4-2の長手方向中間に長孔4-1-1、4-2-1が形成され、この長孔に固定ピン8-1、8-2がスライド可能に係合している。PCDU押さえ4-1、4-2の長手方向一端は前記第4リンク6にピン4-1-2、4-2-2で連結されている。
【0054】
したがって、第4リンク6を左右にスライド移動することで、前述したようにPCDU押さえ4-1、4-2を起立・倒伏させることができる。ピン4-1-2、4-2-2の先端には、PCDU押さえ4-1、4-2の抜け止め用として、
図5Aのように抜け止めピン4-1-3が装着される。
【0055】
第4リンク6の左端は、第5リンク7を介して連結軸8に連結されている。連結軸8は機枠に支持され、
図3A、
図4Aに示すように、手前側のカム7-1と後ろ側のカム7-2を連結している。カム7-1、7-2によって、ベルト押さえ1-1~1-4を上下動させることができる。
【0056】
(●ベルト押さえの第1リンク機構)
操作部材としての操作レバー16は、
図6A、
図6Bに示す第1リンク機構を介して、4つのベルト押さえ1-1、1-2、1-3、1-4と連結されている。
図6A、
図6Bに、後ろ側のカム7-2と後ろ側のベルト押さえ1-3、1-4を連結する連結構造を示す。手前側のカム7-1と手前側のベルト押さえ1-1、1-2も同様の連結構造で連結される。
【0057】
図3A~
図3Dの操作レバー16の第1切換え位置で、ベルト押さえ1-1~1-4が非作動位置に移動する(中間転写ベルト2から離間)。また
図4A~
図4Dの操作レバー16の第2切換え位置で、ベルト押さえ1-1~1-4が作動位置に移動する(中間転写ベルト2の幅方向端部を押圧)。
【0058】
図6Aの右端のカム7-2に、カムフォロワ5-2-2が係合している。カムフォロワ5-2-2は側面視でF字形状をしており、スライダ5-2と一体である。スライダ5-2は、引張バネ5-2-3によって
図6Aで右方に付勢されている。
【0059】
スライダ5-2の両端にピン5-2-1が固定されている。このピン5-2-1が、ベルト押さえ1-3、1-4のベルト押さえ回転部(カム溝)1-3-3、1-4-3に係合している。
【0060】
ベルト押さえ1-3、1-4は、
図6Aで左右方向に回動可能に支持されている。ピン5-2-1がスライダ5-2と共に左右方向にスライドすることで、ベルト押さえ1-3、1-4が
図6A(a)のように上昇(起立)したり、
図6A(b)のように下降(倒伏)したりする。
【0061】
中間転写ベルト2の幅方向両端部の上向きの反りを抑えるときは、カム7-2によりスライダ5-2を
図6A(b)のように左動させてベルト押さえ1-3、1-4を下降(倒伏)する。この状態で、ベルト押さえ1-3、1-4はその自重によって中間転写ベルト2の幅方向端部を押圧する。
【0062】
したがって、カム7-2に作用する力は小さく、操作レバー16を第1切換え位置⇒第2切換え位置に回動操作する時と、第2切換え位置⇒第1切換え位置に回動操作する時の操作力は、非常に小さくて済む。このため、カム7-2やベルト押さえ回転部1-3-3、1-4-3を樹脂成型品で低コストに構成可能である。また、これらカム7-2等の耐久性を向上することができる。
【0063】
各ベルト押さえ1-3、1-4は、上側の硬質板状部と下側の軟質フェルト部の2層構造を有する。すなわち、一方のベルト押さえ1-3を
図6Bで説明すると、ベルト押さえ1-3は上側の硬質板状部1-3-1と下側の軟質フェルト部1-3-2の2層構造を有する。軟質フェルト部1-3-2は中間転写ベルト2を傷付けないためのもので、
図6A(b)と
図6Bの下降状態で軟質フェルト部1-3-2が中間転写ベルト2の幅方向端部に当接する。
【0064】
(●転写ユニットの接離機構)
【0065】
次に、
図7A、
図7Bを参照して、転写ユニット20の左端の従動ローラ33Aを、下流端のPCDU2-1に対して接離(昇降)させる接離機構(第3リンク機構)を説明する。第1転写ローラ19-1、従動ローラ21A、右端の第2転写ローラ19-2は、他の接離機構でPCDU2-1、PCDU2-2に対して接離(昇降)される。
【0066】
図7A、
図7Bは、画像形成装置1を
図1~
図4Cと反対側である背面側から見た断面図である。前述した操作レバー16に連結された回転軸14が、装置の背面側に突出している。この回転軸14に、カム14-1が取付けられている。
【0067】
回転軸14と干渉しないように前スライダ17が配設されている。この前スライダ17は、
図7A、
図7Bで左右方向に移動可能に配設されている。
【0068】
前スライダ17に、前記カム14-1が当接可能なカムフォロワ23が形成されている。操作レバー16を引張バネ50に抗して
図4Bのように回転させると、カム14-1が
図7Bのようにカムフォロワ23に当接し、前スライダ17を右方向に移動させる。
【0069】
一方、中間転写ベルト2を張架するローラの一つである従動ローラ33Aが、回転部材33の一端に設けられる。回転部材33は、回転支点33aを中心に回転可能に設けられる。回転部材33は、従動ローラ33Aが設けられる側とは反対側の端部に孔部33bを有する。
【0070】
孔部33bには前スライダ17に設けられる挿入部17aが挿入されている。挿入部17aは前スライダ17に固定された軸部に玉軸受が圧入されて構成される。挿入部17aに玉軸受が設けられることにより、挿入部17aと回転部材33との摺動抵抗を減らすことができる。
【0071】
図7Bのように前スライダ17が右方向に移動すると、回転部材33が回転支点33aを中心に反時計方向に回転し、従動ローラ33Aを下流端のPCDU2-1から離間する。この状態でカム14-1はカムフォロワ23に当接しており、両者の摩擦力が引張バネ50に勝っている。したがって、
図4Bの状態で操作レバー16から手を離しても、操作レバー16は
図4Bの状態で停止したままとなる。
【0072】
このため、操作レバー16の第1切換え位置から第2切換え位置への1回の解除動作で、
1)従動ローラ33AをPCDU2-1から離間状態に保持することができる。
2)PCDU押さえ4-1、4-2を倒伏状態に保持することができる。
3)ベルト押さえ1-1~1-4を下降(倒伏)させて中間転写ベルト2の幅方向両端部の上向きの反りを抑えた状態に保持することができる。したがって、
図2BのPCDU2-1~2-2の前後方向の着脱作業を、中間転写ベルト2を損傷することなく、容易迅速に行うことができる。
【0073】
操作レバー16は、前述したように引張バネ50で時計方向、すなわち第2切換え位置⇒第1切換え位置に付勢されている。操作レバー16を引張バネ50で時計方向に付勢していないと、第1切換え位置と第2切換え位置の間の中途半端な位置で操作レバー16が停止する可能性がある。
【0074】
その場合、ユーザが操作レバー16を完全に第2切換え位置に切換えたと誤信し、ベルト押さえ1-1~1-4が作動状態(ベルト押さえ状態)にあると誤信する可能性がある。そして、PCDU2-1~2-2の着脱作業を引き続き実施して中間転写ベルト2を不測に損傷してしまうおそれがある。
【0075】
操作レバー16に引張バネ50を設けることにより、操作レバー16が第1切換え位置と第2切換え位置の間の中途半端な位置で不測に停止するのを防止することができる。したがって、ユーザによる前述した操作レバー16の位置の誤信に基づくPCDU着脱の誤操作を防止することができる。
【0076】
また、PCDU2-1~2-2の装着後に操作レバー16を第2切換え位置から時計方向に少しでも移動させると、カム14-1がカムフォロワ23から外れる。その途端に、操作レバー16は引張バネ50の付勢力で第1切換え位置に瞬時に復帰する。それに伴い、PCDU押さえ4-1、4-2が瞬時に起立位置に復帰し、ベルト押さえ1-1~1-4も瞬時に上昇(起立)する。このように、PCDUの着脱作業を迅速確実に完了することができる。
【0077】
図3Cの第1切換え位置の状態で引張バネ50は最短長さとなり、引張バネ50の長手方向延長線上に回転軸14が位置する。この状態で引張バネ50の付勢力がゼロになる。回転軸14ないし操作レバー16は、ストッパにより
図3C、
図3Dよりもさらに右回転はできない。
【0078】
(●他の接離機構)
第1転写ローラ19-1、従動ローラ21A、右端の第2転写ローラ19-2をPCDU2-1、PCDU2-2に対して接離する他の接離機構は、モータの駆動力が伝達されるカム部材31を有する。カム部材31は、
図9のように第1カム31Aと第2カム31Bとを有し、回転軸31aを中心に回転可能に設けられる。
【0079】
第2カム31Bは外輪を有する玉軸受であり、回転軸31aに対して偏心したカムである。第1カム31Aは、スライド部材としての前スライダ17に当接する。
【0080】
前スライダ17はスプリング18により左方向へ付勢されている。モータの駆動力により、第1カム31Aが回転して前スライダ17に当接する面を変えることで、前スライダ17をスプリング18の付勢力に抗して
図7A、
図7Bの右方向へ移動させることができる。
【0081】
一次転写ローラ19-1(
図1の一次転写ローラ7Tに対応)が、回転部材34の一端に設けられる。回転部材34は、回転支点34aを中心に回転可能に設けられる。回転部材34は、一次転写ローラ19-1が設けられる側とは反対側の端部に孔部34bを有する。
【0082】
孔部34bには前スライダ17に設けられたピン17bが挿入されている。スプリング35は画像形成装置1の筐体に固定され、回転部材34を、回転支点34aを中心に
図7A、
図7Bの時計回りに回転する方向へ付勢している。
【0083】
従動ローラ33Aは、最下流一次転写部の一次転写ローラ19-1よりも下流側に設けられる第1張架ローラである。前スライダ17が
図7A、
図7Bの左右方向へ移動することにより、挿入部17aが回転部材33を押し、回転部材33が回転支点33aを中心に回転する。
【0084】
これにより、従動ローラ33Aがその位置を変更する。また前スライダ17が
図7A、
図7Bの右方向へ移動することにより、回転部材34がピン17bに押され、スプリング35の付勢力に抗して回転支点34aを中心に反時計回りに回転する。
【0085】
あるいは、前スライダ17が図の左方向へ移動することにより、スプリング35の付勢力で回転部材34が回転支点34aを中心に時計回りに回転する。これらにより、回転部材34に設けられた一次転写ローラ19-1が感光体3に対して接離する。
【0086】
また
図7A、
図7Bに示すように、一次転写ローラ19-1の中間転写ベルト2の走行方向上流側で、一次転写ローラ19-1よりも一つ上流の一次転写ローラ7Cの下流側には、中間転写ベルト2を張架し、中間転写ベルト2の回転によって従動する従動ローラ21Aが設けられる。従動ローラ21Aは、回転部材21の一端に設けられる。
【0087】
回転部材21は、回転支点21aを中心に回転可能に設けられる。回転部材21は、スプリング39により回転支点21aを中心に時計回りに回転する方向の力を受けている。
【0088】
例えば
図7A⇒
図7Bのように、前スライダ17が
図7Aの右方向へ移動することにより、回転部材34がスプリング35の付勢力に抗して回転支点34aを中心に反時計回りに回転し、一次転写ローラ19-1が感光体3から離間する方向へ移動する。
【0089】
また前スライダ17が
図7Aの右方向へ移動することにより、前スライダ17に設けられたピン17c(
図12参照)が回転部材21の従動ローラ21Aが設けられる側とは反対側を押圧する。
【0090】
これにより、回転部材21がスプリング39の付勢力に抗して回転支点21aを中心に反時計回りに回転する。これにより、
図7Bでは、従動ローラ21Aが中間転写ベルト2から離間する。
【0091】
このように、「当接」と「離間」のそれぞれの状態で従動ローラ33Aの配置を変更することにより、各状態における中間転写ベルト2を張架する位置を変更できる。従って、中間転写ベルト2を適切な位置で張架させることができ、検知センサ22により中間転写ベルト2の走行速度を精度良く検知させることができる。
【0092】
検知センサ22は中間転写ベルト2の端部内面に貼り付けられたスケールテープのスケールマークを光学的に検出するもので、「スケールマークセンサ」と呼称されたり単に「スケールセンサ」と呼称されたりする。検知センサ22は反射型センサであり、発光側が中間転写ベルト2の端部の下側に配置され、反射側であるスケールテープが上側に配置される。中間転写ベルト2に波打ちがあると検知センサ22の読み取りがうまくいかないため、
図3Dのように中間転写ベルト2を上から押さえる押さえ部22aが検知センサ22と一体的に設けられている。
【0093】
押さえ部22aが中間転写ベルト2の端部を上から押さえることで、検知センサ22とベルトとの間隔を一定に維持して検知精度を確保する。このため、検知センサ22の押さえ部22aによってベルト押さえ機能が付随的に提供される。
【0094】
特に本実施形態では、最下流一次転写部の一次転写ローラ19-1よりも下流側に配置され、中間転写ベルト2を張架する従動ローラ33Aの張架位置を変更することにより、中間転写ベルト2の張架姿勢を適切に変更することができ、検知センサ22が中間転写ベルト2の走行速度を精度良く検知できる。中間転写ベルト2が張架される位置を
図7Bのように下方向へずらすことで、PCDUや転写ユニット20の脱着時において、感光体3T(
図1参照)と中間転写ベルト2との干渉による感光体3Tや中間転写ベルト2の傷つきを防止できる。
【0095】
(●検知センサの接離機構)
次に、検知センサ22を昇降させる接離機構について説明する。
図7Aに示すように、カム部材31に設けられた第2カム31Bの外周面を第1アーム37が把持している。第1アーム37は、回転支点37aを中心に回転可能に設けられる。
【0096】
回転支点37aは玉軸受を介して前スライダ17に固定されている。第2カム31Bの回転により、
図7Aに示すように、第1アーム37は回転支点37aを中心に回転する。またカム部材31に設けられた第1カム31A(
図12参照)の回転による前スライダ17の移動により、第1アーム37は
図7Aの左右方向へ移動する。
【0097】
図9はカム部材31を示す斜視図である。
図9に示すように、カム部材31は第1カム31A及び第2カム31Bを有する。カム部材31は回転軸31aを中心に回転可能に設けられる。
【0098】
第1カム31Aは、それぞれの径の異なる小径部、中径部、大径部を120度ずつ有する。
図10に示すように、第1カム31Aは、玉軸受からなるカムフォロワ36に当接する。
【0099】
カムフォロワ36は第1アーム37に設けられる第1伝達部材である。第1カム31Aが回転によってカムフォロワ36に当接する面を変えることで、前スライダ17を
図7Aの左右方向へ移動させることができる。また前スライダ17の移動により、回転支点37aが前スライダ17に固定される第1アーム37が前スライダ17に連動して
図7Aの左右方向へ移動する。
【0100】
図10及び
図11に示すように、第1アーム37は第2カム31Bを把持部37c1,37c2の2箇所で把持する。第2カム31Bの回転により、第1アーム37は回転支点37aを中心に回転する。
【0101】
図10に示すように、第1アーム37には、規制部材及び抜け止め部材としてのスラスト止め部材60が取り付けられる。スラスト止め部材60は、抜け止め部としての当接部60a及び規制部60bを有する。
【0102】
当接部60aを第1アーム37の回転支点37aに対して
図10の上方から当接させることで、回転支点37aの前スライダ17に対する抜け止めとして機能する。なお、
図11はスラスト止め部材60を取り除いた図である。
【0103】
またスラスト止め部材60は
図10の下方からも回転支点37aに当接し、
図10の下方向への抜け止めも行っている。スラスト止め部材60の規制部60bは、軸受である第2カム31Bに設けられた外輪の外周面に沿って設けられた面である。
【0104】
規制部60bが第2カム31Bの外周面の位置を規制することで、第1アーム37の第2カム31Bに対する相対移動方向を規制できる。つまり、第1アーム37が第2カム31Bの外周面に沿った方向ではない、例えば第2カム31Bに対して滑り方向へ移動することを規制できる。従って、第1アーム37の第2カム31Bに対する傾きなどの位置ズレを防止でき、把持部37c1,37c2の摩耗を防止できる。
【0105】
本実施形態では、第1アーム37の前スライダ17に対する抜け止めとして機能する当接部60aと、第1アーム37の第2カム31Bに対する相対移動方向を規制する規制部60bを共通のスラスト止め部材60に設けることにより、転写装置の部品点数を削減できる。ただし、これらが別々の部材に設けられていてもよい。
【0106】
図12は第1アーム37及び第2アーム38の周辺の正面側の斜視図である。
図13は第1アーム37及び第2アーム38の背面側の斜視図である。
【0107】
図12に示すように、第2リンク部材としての第2アーム38は、その両端にそれぞれ他の長孔38aと長孔38bとを有する。第1アーム37の一端37bが他の長孔38aに挿入されている。
【0108】
図13に示すように、第1アーム37の一端37bは軸受40を有する。軸受40は他の長孔38a内を相対移動可能に設けられる。軸受40は他の長孔38aに対する他の挿入部である。
【0109】
軸受40にはその背面側に、抜け止め部としての平行ピン40aが設けられる。平行ピン40aの長さは他の長孔38aの長手方向の長さよりも短く設けられる。
【0110】
平行ピン40aを他の長孔38aの長手方向と略平行に配置することで、軸受40を他の長孔38aに挿入できる。
図13の状態で、平行ピン40aは軸受40の他の長孔38aに対する抜け止めとして機能する。
【0111】
図12に示すように、長孔38bには軸受41が挿入される。軸受41は、段ネジ42により、保持部材としての第1センサブラケット43に固定される。
【0112】
軸受41は長孔38b内を移動可能に設けられる。軸受41は長孔38bに対する挿入部である。
【0113】
カム部材31の回転により、
図7Aの状態から前スライダ17を右側へ移動させることで、第2カム31Bの回転により第1アーム37は回転支点37aを中心にして反時計回りに回転する。これにより、第1アーム37の先端が
図7A⇒
図7Bのように上方へ移動する。
【0114】
これにより、第2アーム38を
図7Bのように右上方へ移動する。これにより、軸受41が長孔38bの一端まで相対移動して長孔38bを形成する壁面部に当接する。そして、第2アーム38が第1センサブラケット43を
図7Bのように左下方向へ引き込む。
【0115】
図14は第1センサブラケット43及び検知センサ22周辺の構成を示す図で、
図7Aなどから回転部材21を取り外した状態の図である。
図14では便宜上、検知センサ22及び第2センサブラケット44を簡略化して記載している。
【0116】
図14に示すように、第1センサブラケット43は回転支点43aを中心に回転可能に設けられる。第1センサブラケット43は、画像形成装置1の筐体に固定されたスプリング45により、回転支点43aを中心に
図14の反時計回りに回転する方向の力を受けている。
【0117】
また第1センサブラケット43には規制部材63が固定されている。規制部材63の孔部63aに、前スライダ17のピン17dが挿入されている。
図7Aの「当接」の状態及び
図7Bの「離間」の状態では、ピン17dが孔部63aを形成する壁面部左側に当接することで、前スライダ17が第1センサブラケット43に、回転支点43aを中心に
図14の時計回りに回転する力を加えている。
【0118】
第1センサブラケット43に設けられたスタッド43bを介して、第2センサブラケット44が第1センサブラケット43に固定されている。第2センサブラケット44は検知センサ22を保持する。第2センサブラケット44は、
図14のように、スプリング62(
図7A、
図7B参照)の一端が取り付けられるフック44aと、第1当接部44bと、第2当接部44cとを有する。
【0119】
第2センサブラケット44は、
図7Aの「当接」の状態では、スプリング62により付勢されて、回転支点43aを中心に時計回りに回転する方向へ移動し、第1当接部44bが、画像形成装置1の筐体に設けられたスタッド64に当接する位置で位置決めされている。
【0120】
一方、
図7Bの「離間」の状態では、前スライダ17に設けられたピン17dが
図7Aよりも右側へ移動することにより、第1センサブラケット43及び第2センサブラケット44及び検知センサ22は、自重及びスプリング45の付勢力により回転支点43aを中心に反時計回りに回転する力を受ける。また
図15に示す第1センサブラケット43に設けられたピン43cが第2センサブラケット44の曲げ部44dを押圧し、第2センサブラケット44が回転支点43aを中心に
図7Bの反時計回りに回転する力を受ける。
【0121】
これらにより、第1センサブラケット43及び第2センサブラケット44及び検知センサ22は
図7Bの反時計回りに回転し、
図7Aよりも感光体3と離れる方向である
図7Bの下方向へ移動する。なお、
図15は第1センサブラケット43及び第2センサブラケット44の
図7Bの紙面裏側を示した斜視図である。
【0122】
また
図7Bの「離間」の状態では、ピン17dがさらに右方向へ移動することにより、
図14に示すように、ピン17dが規制部材63を
図14の左方向へ押圧する力が解除されるとともに、前述のように第2アーム38が第1センサブラケット43を
図14の左下の方向へ引き込むことにより、第1センサブラケット43が回転支点43aを中心に
図14の時計回りに回転する。これにより、スタッド43bを介して第1センサブラケット43に固定された第2センサブラケット44が
図14の上方向へ移動し、検知センサ22も
図14の上方向へ移動する。
【0123】
この際、
図16に示すように、第2センサブラケット44の第2当接部44cが、回転部材21の位置決め部21bに当接する位置で、第2センサブラケット44が位置決めされる。つまり、第2センサブラケット44及び検知センサ22の
図14などの上方向への移動が規制され、検知センサ22が位置決めされる。
【0124】
このように、第1アーム37や第2アーム38などのリンク部材を介してカム部材31の駆動力を第1センサブラケット43に伝達し、第1センサブラケット43を回転させる機構とすることで、第1センサブラケット43を所望の方向へ回転させることができる。
【0125】
検知センサ22を保持する第1センサブラケット43に連結されるリンク部材の個数は本実施形態の二つに限らない。3つ以上であってもよいし1つでもよい。
【0126】
また長孔とそれに挿入されるピンなどの挿入部材を設ける部材の組み合わせは逆であってもよい。またモータの駆動力により、検知センサ22、一次転写ローラ19-1、従動ローラ21A、33Aのすべてを必ずしも動作させる必要はない。
【0127】
以上のように本実施形態では、
図9に示す第1カム31Aの回転により前スライダ17を
図7Aの左右方向へ移動させて各一次転写ローラ7と従動ローラを移動させることができる。また第1カム31A及び第2カム31Bの回転により、検知センサ22を移動させることができる。
【0128】
具体的には、
図7Aの「当接」状態及び
図7Bの「離間」状態では、第1カム31Aの回転により移動するピン17d(
図14参照)による押圧により、第1センサブラケット43に時計回りに回転する方向の力を加え、検知センサ22の位置を変更できる。また「離間」の状態では、第2カム31Bの回転により第1センサブラケット43が第2アーム38に引き込まれることにより、検知センサ22の位置を変更できる。
【0129】
(●操作レバー)
操作レバー16は、
図8A、
図8Bのように円板状の本体部16bを有する。円板状の本体部16bの中心が回転軸14に連結される。本体部16bの手前側に、回転軸14の延長線と重なるようにつまみ部16aが形成されている。
【0130】
つまみ部16aは、本体部16bの中心部付近から半径方向外周部まで直線状に延びている。回転軸14の延長線を挟むようにして力Fをつまみ部16aの両端部に互いに逆方向に作用させることで、力Fを分散させ、つまみ部16aを容易回転させることができるようにしている。
【0131】
本体部16bは、つまみ部16aの高さよりも低く形成されている。本体部16bの外周部には段部16cが形成され、この段部16cの全周囲が転写ユニット20の前カバー20-1で覆われる。これにより、前カバー20-1の内側の内部機構が、手前側から或いは手前斜め方向からでも全く見えないようにされている。
【0132】
また、前カバー20-1には切欠き部20-2が形成されている。この切欠き部20-2の左側に操作レバー16が露出される。切欠き部20-2は鈍角のV字形状であり、つまみ部16aを
図8Bの実線の第1切換え位置と鎖線の第2切換え位置に回転させた時に、つまみ部16aを持つ指が前カバー20-1の切欠き部20-2と干渉しないようにしている。
【0133】
すなわち、第1切換え位置と第2切換え位置において、切欠き部20-2のV字形状の二辺がつまみ部16aとほぼ平行になる。これにより、つまみ部16aを回転する時に手指を切欠き部20-2に挟み込むのを防止できる。
【0134】
操作レバー16の操作力は、特許文献1の転写装置の操作レバー(
図14の手動レバー549)よりも軽い。特許文献1の転写装置では、複数の転写ローラの昇降と複数のベルト押さえ部材の昇降を1つの操作レバーで行っている。このため操作レバーの操作に大きな力を要する。また、接離機構に使用するカム等の材質を強度のある金属にする等の工夫が必要となる。
【0135】
これに対して本実施形態では、中間転写ベルト2の下流側端部を張架する従動ローラ33Aを操作レバー16で昇降するが、その他の複数のローラ(第1転写ローラ19-1、従動ローラ21A、右端の第2転写ローラ19-2)を、モータ駆動のカム部材31で昇降するようにしている。このため操作レバーを軽い力で操作可能であり、接離機構に使用するカム等の材質を金属以外の樹脂等にすることで低コスト化が可能となる。
【0136】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。シート部材としては、用紙(普通紙)の他、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔等が含まれる。また、転写ユニット上の機能部材はPCDUに限られるものではなく、シート部材に任意の処置を施すことが可能な様々な機能部材を適用可能である。
【0137】
<付記>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
<第1態様>
シート部材を搬送するベルト部材と、前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる第1押さえ部材とを有し、装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された転写ユニットであって、前記第1押さえ部材は前記ベルト部材の幅方向端部の反りを押さえる作動位置と前記ベルト部材の幅方向端部から離間した非作動位置に移動可能に構成された転写ユニットと、前記転写ユニットの前記ベルト部材と隣接した状態で前記装置本体に対して前記ベルト部材の幅方向で着脱可能に配置された機能部材と、を有する転写装置において、前記機能部材は第2押さえ部材によって前記装置本体から離脱不能に構成され、当該第2押さえ部材は、前記機能部材を離脱不能にする作動位置と離脱可能にする非作動位置に移動可能に構成され、前記第1押さえ部材と前記第2押さえ部材が、共通の操作部材によって作動位置と非作動位置に移動可能に構成され、前記操作部材は前記第1押さえ部材の非作動位置と前記第2押さえ部材の作動位置を選択する第1切換え位置と、前記第1押さえ部材の作動位置と前記第2押さえ部材の非作動位置を選択する第2切換え位置に切換え可能であることを特徴とする転写装置。
<第2態様>
前記第2押さえ部材が前記転写ユニットに配設されていることを特徴とする第1態様の転写装置。
<第3態様>
前記操作部材が前記転写ユニットに配設されていることを特徴とする第1態様又は第2態様の転写装置。
<第4態様>
前記転写ユニットと前記機能部材を接離する接離機構を有し、当該接離機構が前記操作部材によって接離作動するように構成されていることを特徴とする第1態様から第3態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第5態様>
前記操作部材は、付勢部材によって前記第2切換え位置から前記第1切換え位置に付勢され、かつ、前記第2切換え位置で前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2切換え位置に保持されることを特徴とする第1態様から第4態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第6態様>
前記操作部材の回転軸に連結されたカムと、当該カムに接するカムフォロワとの間の摩擦力によって、前記前記操作部材が前記第2切換え位置に保持されることを特徴とする第1態様から第5態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第7態様>
前記操作部材が、第1リンク機構を介して前記第1押さえ部材と連結され、第2リンク機構を介して前記第2押さえ部材と連結されていることを特徴とする第1態様から第6態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第8態様>
前記操作部材が、第3リンク機構を介して前記接離機構と連結されていることを特徴とする第1態様から第7態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第9態様>
前記操作部材が円板状の本体部を有し、当該本体部の全周が前記転写ユニットの前カバーで覆われていることを特徴とする第1態様から第8態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第10態様>
前記機能部材が、前記シート部材上にトナー像を形成するプロセスカートリッジユニットであることを特徴とする第1態様から第9態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第11態様>
前記機能部材が複数で配置されていることを特徴とする第1態様から第10態様のいずれか1の態様の転写装置。
<第12態様>
第1態様から第11態様のいずれか1の態様の転写装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【符号の説明】
【0138】
1:画像形成装置 1-1:第1押さえ部材
1-3-1:硬質板状部 1-3-2:軟質フェルト部
1-3-3:回転部(カム溝) 1A:画像形成部
1B:給紙部 1B1:給紙カセット
1B2:搬送ローラ 1C:原稿走査部
1C1:原稿載置台 1C2:スキャナ
1C3:自動原稿給送装置 2:中間転写ベルト
2:中間転写ベルト(ベルト部材) 2-1~2-5:PCDU(機能部材)
2A~2C:ローラ 3K、3Y、3M、3C、3T:感光体
4-1、4-2:第2押さえ部材 4-1-1、4-2-1:長孔
4-1-2、4-2-2:ピン 4-1-3:抜け止めピン
5:書き込み装置 5-2:スライダ
5-2-1:ピン 5-2-2:カムフォロワ
5-2-3:引張バネ 6:現像装置
7:一次転写ローラ 7-1、7-2:カム
8:連結軸 8-1、8-2:固定ピン
9:二次転写装置 9A:二次転写ローラ
9a:ピン 10K、10Y、10M、10C、10T:作像部
11:定着装置 11a、12a:ピン
13:排紙部 14:回転軸
14-1:カム 15:長孔
16:操作レバー(操作部材) 16a:つまみ部
16b:本体部 16c:段部
17:前スライダ 17a:挿入部
17b~17d:ピン 18:スプリング
19-1:一次転写ローラ 20:転写ユニット
20-1:前カバー 20-2:切欠き部
21:回転部材 21A、33A:従動ローラ
21a:回転支点 21b:位置決め部
22:検知センサ 22a:押さえ部
23:カムフォロワ 31:カム部材
31a:回転軸 33:回転部材
33A:従動ローラ 33a:回転支点
33b:孔部 34:回転部材
34a:回転支点 34b:孔部
35:スプリング 36:カムフォロワ
37:第1アーム 37a:回転支点
37b:一端 37c1,37c2:把持部
38:第2アーム 38a、38b:長孔
39:スプリング 40:軸受
40a:平行ピン 41:軸受
42:段ネジ 43a:回転支点
43b:スタッド 43c:ピン
44a:フック 44d:曲げ部
45:スプリング 50:引張バネ
60:スラスト止め部材 60a:当接部
60b:規制部 62:スプリング
63:規制部材 63a:孔部
64:スタッド RP:反転搬送路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0139】