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特開2024-27903発光モジュールの製造方法及び発光モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027903
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】発光モジュールの製造方法及び発光モジュール
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20240222BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20240222BHJP
   F21V 8/00 20060101ALI20240222BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20240222BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240222BHJP
   F21Y 107/70 20160101ALN20240222BHJP
【FI】
F21S2/00 481
H01L33/00 L
F21S2/00 482
F21S2/00 439
F21S2/00 441
F21S2/00 444
F21V8/00 100
F21Y105:10
F21Y115:10
F21Y107:70
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131083
(22)【出願日】2022-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】山本 泰正
【テーマコード(参考)】
3K244
5F142
【Fターム(参考)】
3K244BA08
3K244BA18
3K244BA23
3K244BA26
3K244BA31
3K244CA02
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA19
3K244EA02
3K244EA11
3K244EA19
3K244FA04
3K244GA02
3K244GA08
3K244LA10
5F142AA12
5F142CE06
5F142CE22
5F142CG04
5F142CG05
5F142DA12
5F142DA64
5F142DB38
5F142DB42
5F142EA04
5F142GA11
(57)【要約】
【課題】輝度むらを低減できる発光モジュールの製造方法及び発光モジュールを提供すること。
【解決手段】発光モジュールの製造方法は、平面視において隣り合って位置する第1光源及び第2光源を少なくとも有する複数の光源と、平面視において第1光源と第2光源とに跨がって配置された光調整中間部材とを有する中間体を準備する工程であって、光調整中間部材は、第1光源の上側に位置する第1光調整部と、第2光源の上側に位置する第2光調整部と、第1光調整部及び第2光調整部に接続された接続部と、上面から下面まで貫通し接続部及び第1光調整部の側面の一部によって画定される貫通部とを有する、前記中間体を準備する工程と、接続部の少なくとも一部を除去して、第1光調整部及び第2光調整部を分離する工程と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視において隣り合って位置する第1光源及び第2光源を少なくとも有する複数の光源と、前記第1光源の側面に接する第1透光性部材と、前記第2光源の側面に接する第2透光性部材と、平面視において前記第1光源と前記第2光源とに跨がって配置された光調整中間部材と、を有する中間体を準備する工程であって、前記光調整中間部材は、前記第1光源及び前記第1透光性部材の上側に位置する第1光調整部と、前記第2光源及び前記第2透光性部材の上側に位置する第2光調整部と、前記第1光調整部及び前記第2光調整部に接続された接続部と、上面から下面まで貫通し前記接続部及び前記第1光調整部の側面の一部によって画定される貫通部と、を有する、前記中間体を準備する工程と、
前記接続部の少なくとも一部を除去して、前記第1光調整部及び前記第2光調整部を分離する工程と、
を備える発光モジュールの製造方法。
【請求項2】
前記中間体を準備する工程において、
前記接続部は、前記第1光調整部と接続された第1接続部と、前記第2光調整部と接続された第2接続部と、を有し、
前記光調整中間部材は、前記第1接続部及び前記第2接続部に接続された支持部を有し、
前記接続部を除去する工程の後、前記支持部を除去する工程をさらに備える請求項1に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項3】
前記中間体を準備する工程において、
前記複数の光源は、前記第1光源と隣り合って位置する第3光源を有し、
前記光調整中間部材は、前記第3光源の上側に位置する第3光調整部と、前記接続部に含まれ前記第3光調整部に接続された第3接続部と、前記第1接続部、前記第2接続部、及び前記第3接続部に接続された1つの前記支持部を有する請求項2に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項4】
前記中間体を準備する工程において、
前記貫通部は、第1部分と、前記第1部分と繋がり平面視において前記第1部分が延びる方向に対して傾斜し前記第1光調整部から離れる方向に延びる第2部分とを有する請求項2または3に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項5】
前記中間体を準備する工程において、
前記貫通部は、前記接続部を介して隣り合って位置する第1貫通部及び第2貫通部を有し、
前記第1貫通部の先端部は、前記第1光調整部から離れて位置し、前記接続部の側面の一部と前記支持部の側面の一部とによって画定される請求項2または3に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項6】
前記中間体を準備する工程において、前記支持部は、複数の前記第1接続部を介して前記第1光調整部を支え、
複数の前記第1接続部は、平面視において前記第1光源の中心を挟んで位置する第1接続要素と第2接続要素とを有する請求項2または3に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項7】
複数の前記第1接続部は、平面視において前記第1光源の前記中心を挟んで位置する第3接続要素と第4接続要素とをさらに有し、
前記第1接続要素と前記第2接続要素とを結ぶ第1仮想直線と、前記第3接続要素と前記第4接続要素とを結ぶ第2仮想直線とが直交する請求項6に記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項8】
前記中間体を準備する工程において、前記第1光調整部が複数の貫通孔を有する請求項1~3のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項9】
前記中間体を準備する工程において、前記中間体は、前記第1光源が配置される第1収容部及び前記第2光源が配置される第2収容部を有する導光部材をさらに有する請求項1~3のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
【請求項10】
光源と、
前記光源の側面に接する透光性部材と、
前記光源の上側及び前記透光性部材の上側に位置する光調整部と、
断面視において、前記光源と前記光調整部との間、及び前記透光性部材と前記光調整部との間に位置する透光性樹脂部材と、
を備え、
前記透光性樹脂部材は、
断面視において、前記光調整部の外側面を第1幅で覆う第1部分と、
前記光調整部の外側面を前記第1幅よりも薄い第2幅で覆う、または、前記光調整部の外側面の全てが前記透光性樹脂部材から露出する、第2部分と、
を有する発光モジュール。
【請求項11】
前記光調整部の外側面は、横方向に凹む凹部を有し、
前記透光性樹脂部材の前記第2部分は、前記凹部に位置する請求項10に記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記光源が配置される収容部を有する導光部材をさらに備える請求項10または11に記載の発光モジュール。
【請求項13】
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、平面視において、前記光源の中心と前記導光部材の外縁とを最短距離で結ぶ第3仮想直線上に位置する第1外側面を有する請求項12に記載の発光モジュール。
【請求項14】
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、平面視において、前記光源の前記中心を挟んで前記第1外側面の反対側に位置し、前記第3仮想直線の延長線上に位置する第2外側面をさらに有する請求項13に記載の発光モジュール。
【請求項15】
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、第3外側面と第4外側面とをさらに有し、
平面視において、前記第3外側面と前記第4外側面とを結ぶ第4仮想直線は、前記光源の前記中心を通り、前記第3仮想直線と直交する請求項14に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュールの製造方法及び発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子と、導光部材とを組み合わせた発光モジュールは、例えば液晶ディスプレイのバックライト等の面状光源に広く利用されている。例えば、特許文献1には、反射シート及び複数の発光ダイオードが設けられたLED基板と、LED基板と対向する拡散板とを備えたバックライト装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-61929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、輝度むらを低減できる発光モジュールの製造方法及び発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光モジュールの製造方法は、平面視において隣り合って位置する第1光源及び第2光源を少なくとも有する複数の光源と、前記第1光源の側面に接する第1透光性部材と、前記第2光源の側面に接する第2透光性部材と、平面視において前記第1光源と前記第2光源とに跨がって配置された光調整中間部材と、を有する中間体を準備する工程であって、前記光調整中間部材は、前記第1光源及び前記第1透光性部材の上側に位置する第1光調整部と、前記第2光源及び前記第2透光性部材の上側に位置する第2光調整部と、前記第1光調整部及び前記第2光調整部に接続された接続部と、上面から下面まで貫通し前記接続部及び前記第1光調整部の側面の一部によって画定される貫通部と、を有する、前記中間体を準備する工程と、前記接続部の少なくとも一部を除去して、前記第1光調整部及び前記第2光調整部を分離する工程と、を備える。
【0006】
本発明の一態様によれば、発光モジュールは、光源と、前記光源の側面に接する透光性部材と、前記光源の上側及び前記透光性部材の上側に位置する光調整部と、断面視において、前記光源と前記光調整部との間、及び前記透光性部材と前記光調整部との間に位置する透光性樹脂部材と、を備え、前記透光性樹脂部材は、断面視において、前記光調整部の外側面を第1幅で覆う第1部分と、前記光調整部の外側面を前記第1幅よりも薄い第2幅で覆う、または、前記光調整部の外側面の全てが前記透光性樹脂部材から露出する、第2部分と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、輝度むらを低減できる発光モジュールの製造方法及び発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の発光モジュールの製造方法の一工程を説明するための模式平面図である。
図2図1のII-II線における模式断面図である。
図3図1の一部分の拡大平面図である。
図4】実施形態の発光モジュールの製造方法の一工程を説明するための模式平面図である。
図5図4のV-V線における模式断面図である。
図6】実施形態の発光モジュールの模式平面図である。
図7図6のVII-VII線における模式断面図である。
図8図6の一部分の拡大平面図である。
図9図8のIX-IX線における模式断面図である。
図10】実施形態の光調整中間部材の変形例を示す模式平面図である。
図11】実施形態の光調整中間部材の変形例を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。実施形態に記載されている構成部の寸法、材料、形状、相対的配置などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係などは、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を示す場合がある。
【0010】
以下の説明において、特定の方向又は位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向又は位置を分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向又は位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。本明細書において「上(又は下)」と表現する位置関係は、例えば、2つの部材があると仮定した場合に、2つの部材が接している場合と、2つの部材が接しておらず一方の部材が他方の部材の上方(又は下方)に位置している場合を含む。また、特定的な記載がない限り、部材が被覆対象を覆うとは、部材が被覆対象に接して被覆対象を直接覆う場合と、部材が被覆対象に非接触で被覆対象を間接的に覆う場合を含む。
【0011】
以下に示す図でX軸、Y軸、及びZ軸により方向を示す場合がある。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。実施形態の発光モジュールの発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。また、Z軸の矢印方向を上方とし、Z軸の矢印方向と反対側の方向を下方とする。また、XY平面においてX方向から0°以上360°より小さい角度で傾く方向を横方向とする。例えば、本明細書において、X軸に沿う方向を第1方向X、Y軸に沿う方向を第2方向Y、Z軸に沿う方向を第3方向Zとする。第3方向Zは、実施形態の発光モジュール及び面状光源の厚さ方向である。また、本明細書において、特に他の言及がない限り、各部材の厚さとは、第3方向Zにおける各部材の上面から各部材の下面までの距離が最大になるときの値とする。
【0012】
以下、図1図9を参照して、実施形態の発光モジュール100の製造方法について説明する。
【0013】
実施形態の発光モジュール100の製造方法は、図1及び図2に示すように、中間体400を準備する工程を有する。
【0014】
[中間体]
中間体400は、複数の光源10を有する。図1に示すように、複数の光源10は、平面視において隣り合って位置する第1光源10A及び第2光源10Bを少なくとも有する。第1光源10Aと第2光源10Bとは、例えば、第1方向Xにおいて隣り合って位置する。図2は、第1光源10A及び後述する第1光調整部30Aが配置された領域の模式断面図である。図3は、第1光源10A及び第1光調整部30Aが配置された領域の拡大平面図である。
【0015】
図1に示す例では、4つの光源10を示す。この例では、第1方向Xにおいて隣り合って位置する第1光源10A及び第2光源10Bの他に、第3光源10Cをさらに備える。第1光源10Aと第3光源10Cとは、第2方向Yにおいて隣り合って位置する。中間体400が3以上の光源10を有する場合、3以上の光源10のうち、第1方向Xにおいて隣り合って位置する2つの光源のうちの一方を第1光源10A、他方を第2光源10Bとする。また、第1光源10Aと第2方向Yにおいて隣り合って位置する光源を第3光源10Cとする。図1においては、便宜的に、左下の光源を第1光源10A、この第1光源10Aの右隣の光源を第2光源10B、第1光源10Aの上隣の光源を第3光源10Cとしている。第1光源10A、第2光源10B、及び第3光源10Cは、図1において符号10A、10B、及び10Cが付された3つの光源に限らず、3以上の光源のうちの上記配置関係を満たす任意の3つの光源を表す。
【0016】
中間体400は、5以上の光源10を有していてもよい。なお、本明細書において、第1光源10Aと、第2光源10Bと、第3光源10Cと、これら以外の光源と、を互いに区別せずに、単に光源10と言う場合もある。それぞれの光源10は、以下に説明する構成を有する。
【0017】
<光源>
図2に示すように、光源10は、発光素子11を含む。発光素子11は、半導体構造体を含む。半導体構造体は、例えば、サファイア又は窒化ガリウム等の基板と、基板上に配置されるn型半導体層と、p型半導体層と、n型半導体層とp型半導体層に挟まれた発光層とを含む。また、発光素子11は、n型半導体層と電気的に接続されたn側電極と、p型半導体層と電気的に接続されたp側電極とを含む。n側電極及びp側電極は、発光素子11の下面の一部を構成する。さらに、光源10は、正負の一対の電極12を含む。正負の一対の電極12は、光源10の下面の一部を構成する。一対の電極12のうちの一方はp側電極と電気的に接続され、他方はn側電極と電気的に接続されている。尚、光源10は電極12を含んでいなくてもよい。光源10が電極12を含んでいない場合には、発光素子11のn側電極とp側電極が、光源10の下面の一部を構成する。また、光源10はサファイア又は窒化ガリウム等の基板を備えていなくてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0018】
発光層の構造としては、ダブルヘテロ構造、単一量子井戸構造(SQW)のように単一の活性層を持つ構造でもよいし、多重量子井戸構造(MQW)のようにひとまとまりの活性層群を持つ構造でもよい。発光層は、可視光又は紫外光を発光可能である。発光層は、可視光として、青色から赤色までを発光可能である。このような発光層を含む半導体構造体としては、例えばInAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)を含むことができる。半導体構造体は、上述した発光が可能な発光層を少なくとも1つ含むことができる。例えば、半導体構造体は、n型半導体層とp型半導体層との間に1つ以上の発光層を含む構造であってもよいし、n型半導体層と発光層とp型半導体層とを順に含む構造が複数回繰り返された構造であってもよい。半導体構造体が複数の発光層を含む場合、発光ピーク波長が異なる発光層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ発光層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、例えば、数nm程度のばらつきがあってもよい。このような発光層の組み合わせとしては適宜選択することができ、例えば半導体構造体が2つの発光層を含む場合、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光層を選択することができる。また、発光層は、発光ピーク波長が異なる複数の活性層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ複数の活性層を含んでいてもよい。
【0019】
1つの光源10は、1つの発光素子11を含んでいる。1つの光源10は、複数の発光素子11を含んでいてもよい。1つの光源10が含む複数の発光素子11の発光ピーク波長は、同じでも異なっていてもよい。例えば、1つの光源10が2つの発光素子11を含む場合、青色光と緑色光、青色光と赤色光、紫外光と青光、紫外光と緑色光、紫外光と赤色光、又は緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子11の発光ピーク波長を選択することができる。例えば、1つの光源10が3つの発光素子11を含む場合、青色光と緑色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光、紫外光と青色光と緑色光、紫外光と青色光と赤色光、紫外光と緑色光と赤色光などの組み合わせで発光素子11の発光ピーク波長を選択することができる。
【0020】
図2に示す例では、光源10は、さらに透光性部材13(以下、光源透光性部材という)を含むことができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面及び側面を覆っている。光源透光性部材13によって発光素子11を保護することができる。光源透光性部材13は、発光素子11の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていてもよい。これにより、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0021】
光源透光性部材13は、発光素子11が発する光に対する透光性を有する。例えば、光源透光性部材13は、透光性樹脂を含み、蛍光体を更に含んでいてもよい。透光性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂等を用いることができる。また、蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(POCl:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、SrAl1425:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、CaMgSi16Cl:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)SiO:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)Si11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)Si:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si1-xAl)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I) ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se))等を用いることができる。光源透光性部材13に添加する蛍光体としては、1種類の蛍光体を用いてもよく、複数種類の蛍光体を用いてもよい。
【0022】
光源10は、さらに被覆部材15を含むことができる。被覆部材15は、発光素子11の下面に配置される。被覆部材15は、光源10の電極12の下面が被覆部材15から露出するように配置される。被覆部材15は、発光素子11の側面を覆う光源透光性部材13の下面にも配置される。
【0023】
被覆部材15は、発光素子11が発する光に対する反射性を有する。被覆部材15には、例えば、窒素や酸素等の気体を含む樹脂部材や、光散乱粒子を含む樹脂部材等を用いることができる。被覆部材15の樹脂部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂若しくはポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。被覆部材15の光散乱粒子としては、例えば、チタニア、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ジルコニア、イットリア、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、五酸化ニオブ、チタン酸バリウム、五酸化タンタル、硫酸バリウム、又は、ガラス等の粒子を用いることができる。被覆部材15は、気体と光散乱粒子の両方を含んでいてもよい。
【0024】
光源10は光調整部材14(以下、光源光調整部材という)を含むことができる。光源光調整部材14は、光源10の上面の少なくとも一部を構成する。光源光調整部材14は、発光素子11の上側に配置される。平面視において光源光調整部材14と発光素子11とが重なり、その重なる部分において光源光調整部材14が発光素子11の上側に位置する。光源光調整部材14は、光源透光性部材13の上側に配置され、光源透光性部材13の上面から出射する光の量や出射方向を調整する。光源光調整部材14は、発光素子11が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源透光性部材13の上面から出射した光の一部は光源光調整部材14により反射し、他の一部は光源光調整部材14を透過する。発光素子11のピーク波長に対する光源光調整部材14の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。光源10が光源光調整部材14を含むことにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減することができる。これにより、発光モジュール100の輝度むらが低減される。
【0025】
光源光調整部材14は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。光源光調整部材14の樹脂部材としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光源光調整部材14の光散乱粒子としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。また、光源光調整部材14は、例えば、アルミニウム若しくは銀などの金属部材、又は誘電体多層膜であってもよい。
【0026】
光源10は、図2に示す形態に限らない。以下に、光源10の他の形態について説明する。
【0027】
光源10は、光源光調整部材14を含まなくてもよい。これにより、光源10が発光素子11の上側に配置される光源光調整部材14を含む場合よりも、第3方向Zにおいて光源10を小型化しやすくなる。
【0028】
光源10は、被覆部材15を含まなくてもよい。例えば、発光素子11の下面、一対の電極12の下面、及び、光源透光性部材13の下面によって光源10の下面が構成されていてもよい。
【0029】
光源10は、発光素子11の単体のみであってもよい。
【0030】
光源10は、被覆部材15及び光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置された形態であってもよい。
【0031】
光源10は、光源透光性部材13を含まず、発光素子11の上面に光源光調整部材14が配置され、発光素子11の下面に被覆部材15が配置された形態であってもよい。
【0032】
平面視における光源10の形状は特に限定されない。平面視における光源10の形状は、例えば、円形、三角形、四角形、六角形又は八角形等の形状とすることができる。平面視における光源10の形状が四角形の場合には、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xと平行でもよく、第1方向Xに対して傾斜していてもよい。本実施形態では、図1及び図3に示すように、光源10の互いに平行な一対の外縁が第1方向Xに対して45°傾斜している。
【0033】
<透光性部材>
中間体400は、複数の透光性部材21をさらに備える。透光性部材21は、複数の光源10のそれぞれの側面に接する。複数の透光性部材21は、第1光源10Aの側面に接する第1透光性部材21Aと、第2光源10Bの側面に接する第2透光性部材21Bとを少なくとも有する。中間体400が第3光源10Cを備える場合、複数の透光性部材21は、第3光源10Cの側面に接する第3透光性部材21Cを備える。なお、本明細書において、第1透光性部材21Aと、第2透光性部材21Bと、第3透光性部材21Cと、これら以外の透光性部材と、を互いに区別せずに、単に透光性部材21と言う場合もある。それぞれの透光性部材21は、以下に説明する構成を有する。
【0034】
透光性部材21は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する透光性部材21の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0035】
透光性部材21が光源10の側面と接することで、光源10からの光が透光性部材21に入射しやすくなる。透光性部材21に入射した光源10からの光は、透光性部材21内を横方向に伝搬する。平面視において、透光性部材21は光源10の周囲を連続して囲む。これにより、光源10の周囲の360°の方向において、光源10からの光が透光性部材21に入射しやすくなる。
【0036】
透光性部材21は、光源10の上面の少なくとも一部を露出させるように配置されていることが好ましい。これにより、透光性部材21が光源10の上面の全てを覆う場合よりも、第3方向Zにおいて発光モジュール100を小型化しやすくなる。
【0037】
透光性部材21は、光源10の上面の全てを覆ってもよい。透光性部材21が光源10の上面の全てを覆うことによって、光源10の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、透光性部材21における光源10の上面を覆う部分の厚さを変更することにより、光源10の直上領域における輝度を調整できる。光源10の直上領域における輝度の調整が容易になることで、発光モジュール100の輝度むらを低減させやすくなる。
【0038】
透光性部材21は、第3方向Zにおいて、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。また、透光性部材21は蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。透光性部材21が積層体である場合には、各層が蛍光体及び/又は光散乱粒子を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、透光性部材21が、蛍光体を含む層と、蛍光体を含まない層とで構成されていてもよい。透光性部材21の材料として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。
【0039】
<光調整中間部材>
中間体400は、光調整中間部材130をさらに備える。光調整中間部材130は、平面視において複数の光源10に跨がって配置されている。図1に示すように、光調整中間部材130は、平面視において、少なくとも第1光源10Aと第2光源10Bとに跨がって配置されている。中間体400が第3光源10Cを備える場合、光調整中間部材130は、平面視において、第1光源10Aと第2光源10Bと第3光源10Cとに跨がって配置されている。
【0040】
光調整中間部材130は、複数の光調整部30を有する。光調整部30は、光源10及び透光性部材21の上側に位置する。複数の光調整部30は、第1光源10A及び第1透光性部材21Aの上側に位置する第1光調整部30Aと、第2光源10B及び第2透光性部材21Bの上側に位置する第2光調整部30Bとを少なくとも有する。中間体400が第3光源10Cを備える場合、複数の光調整部30は、第3光源10C及び第3透光性部材21Cの上側に位置する第3光調整部30Cを備える。なお、本明細書において、第1光調整部30Aと、第2光調整部30Bと、第3光調整部30Cと、これら以外の光調整部と、を互いに区別せずに、単に光調整部30と言う場合もある。
【0041】
光調整中間部材130は、光源10が発する光に対する反射性及び透光性を有する。光源10から出射した光の一部は光調整中間部材130により反射し、他の一部は光調整中間部材130を透過する。光源10のピーク波長に対する光調整中間部材130の透過率は、例えば、1%以上50%以下が好ましく、3%以上30%以下であることがより好ましい。
【0042】
光調整中間部材130は、例えば、樹脂部材(以下、光調整樹脂部材という)と、光調整樹脂部材に含まれる反射体(以下、光調整反射体という)によって構成することができる。光調整樹脂部材の材料としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。光調整反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。光調整反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。光調整中間部材130は、光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。光調整中間部材130は、単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。
【0043】
光調整中間部材130の光調整部30は、光源10の上側に配置される。図1に示すように、平面視において、光調整部30と光源10とが重なる。光調整部30が光源10の上側に位置することにより、光源10の直上領域が明るくなりすぎることを低減でき、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0044】
また、光調整部30は、透光性部材21の上側に配置される。平面視において、光調整部30と透光性部材21とが重なる。光調整部30が透光性部材21の上側に位置することにより、透光性部材21の直上領域(光源10の周辺領域)が明るくなりすぎることを低減することができ、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0045】
光調整中間部材130は、光調整部30に接続された接続部31を有する。光調整中間部材130は、少なくとも、第1光調整部30A及び第2光調整部30Bに接続された接続部31を有する。
【0046】
接続部31は、第1光調整部30Aと接続された第1接続部31Aと、第2光調整部30Bと接続された第2接続部31Bとを有する。光調整中間部材130は、第1接続部31A及び第2接続部31Bに接続された支持部35をさらに有する。第1光調整部30Aは第1接続部31Aを介して支持部35に接続され、第2光調整部30Bは第2接続部31Bを介して支持部35に接続されている。
【0047】
光調整中間部材130が第3光調整部30Cを有する場合、光調整中間部材130の接続部は第3光調整部30Cに接続された第3接続部31Cを有する。第3光調整部30Cは、第3接続部31Cを介して支持部35に接続されている。なお、本明細書において、第1接続部31Aと、第2接続部31Bと、第3接続部31Cと、これら以外の接続部と、を互いに区別せずに、単に接続部31と言う場合もある。
【0048】
図1に示すように、第1接続部31A、第2接続部31B、及び第3接続部31Cを含む複数の接続部31は、1つの支持部35に接続されている。平面視において、第1光調整部30A、第2光調整部30B、及び第3光調整部30Cを含む複数の光調整部30の周囲に配置された1つの支持部35が、接続部31を介して、複数の光調整部30を支えている。1つの光調整部30は、例えば複数の接続部31を介して支持部35に支えられている。図3には、4つの第1接続部31Aを介して支持部35に支えられた1つの第1光調整部30Aを示す。
【0049】
光調整中間部材130は、貫通部32をさらに有する。貫通部32は、光調整中間部材130の上面から下面まで貫通し、接続部31の側面、及び光調整部30の側面の一部によって画定される。平面視において、貫通部32は、光調整部30と支持部35との間に位置する。光調整部30は、貫通部32において支持部35と分離し、接続部31において支持部35と接続している。
【0050】
図1及び図3に示す平面視において、光源10の外縁が、例えば四角形の破線で表される。例えば、平面視において、対向する貫通部32の外縁の少なくとも一部と、光源10の外縁の一部と、は平行である。平面視において、1つの光調整部30の周囲には、例えば4つの貫通部32が配置されている。4つの貫通部32のそれぞれの延在方向の端に、接続部31が位置する。
【0051】
光調整部30は、複数の貫通孔36をさらに有してもよい。貫通孔36は、光調整部30の上面から下面まで貫通する。平面視において、貫通孔36は光調整部30の外縁の内側に位置する。平面視において、貫通部32は光調整部30の外縁の外側に位置し、光調整部30の外縁の一部によって画定される。光調整部30において、貫通孔36は、貫通孔36が配置されていない部分よりも光が透過しやすい。光調整部30に複数の貫通孔36を配置することで、光調整部30の直上領域における輝度の調整が容易になる。例えば、貫通孔36の横方向の大きさ(直径又は最大幅)、位置、及び数の少なくともいずれかを変更することにより、光調整部30によって遮られる光源10からの光を調整できる。これにより、光調整部30の直上領域における輝度の調整が容易になるので、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減させやすくなる。
【0052】
<導光部材>
図2に示すように、中間体400は、導光部材50をさらに備えることができる。導光部材50は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、光源10の発光ピーク波長に対する光調整部30の透過率よりも高い。光源10の発光ピーク波長に対する導光部材50の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0053】
導光部材50は、第1面51と、第3方向Zにおいて第1面51の反対側に位置する第2面52とを有する。第1面51は、光調整部30の上面とともに、発光モジュール100の発光面を構成する。
【0054】
導光部材50は、第1面51から第2面52まで貫通する複数の収容部53を有する。複数の収容部53は、少なくとも、第1光源10Aが配置される第1収容部53A及び第2光源10Bが配置される第2収容部53Bを有する。また、収容部53には、透光性部材21が配置される。
【0055】
図2に示す断面視において、透光性部材21は、光源10の側面と、導光部材50との間に位置する。導光部材50によって、光源10からの光を横方向においてさらに広い領域に伝搬しやすくできる。導光部材50は、透光性部材21と接することが好ましい。これにより、光源10からの光が、透光性部材21内を伝搬して、導光部材50に入射しやすくなる。
【0056】
図1及び図3に示す平面視において、収容部53の外縁が、例えば円形状の破線で表される。収容部53は、平面視において、楕円、又は、三角形、四角形、六角形若しくは八角形等の多角形状であってもよい。尚、収容部53は、導光部材50の第2面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。収容部53が凹部の場合には、収容部53は導光部材50により画定される底面を有する。収容部53が凹部の場合、透光性部材21は、凹部内において、少なくとも光源10の側面を覆う。
【0057】
導光部材50の材料としては、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。また、導光部材50の材料として、ガラス等を用いてもよい。導光部材50は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0058】
導光部材50の第3方向Zにおける厚さは、例えば、150μm以上800μm以下が好ましい。導光部材50は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。導光部材50が積層体で構成される場合、各層の間に透光性の接着剤を配置してもよい。尚、各層の間に接着剤を配置しなくてもよい。積層体の各層は、異なる種類の主材を用いてもよく、同じ種類の主材を用いてもよい。
【0059】
中間体400を準備する工程は、光調整中間部材130を、少なくとも第1光源10A及び第2光源10Bを含む複数の光源10上、及び少なくとも第1透光性部材21A及び第2透光性部材21Bを含む複数の透光性部材21上に配置する工程を有する。中間体400が導光部材50を有する場合、光調整中間部材130は導光部材50の第1面51上にも配置される。
【0060】
例えば、図2に示すように、透光性樹脂部材22を介して、光調整中間部材130を、複数の光源10上、複数の透光性部材21上、及び導光部材50の第1面51上に配置する。この場合、中間体400は、透光性樹脂部材22をさらに備える。
【0061】
<透光性樹脂部材>
透光性樹脂部材22は、光源10が発する光に対する透光性を有する。光源10の発光ピーク波長に対する透光性樹脂部材22の透過率は、例えば、60%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。
【0062】
透光性樹脂部材22は、断面視において、光源10と光調整中間部材130との間、及び/又は透光性部材21と光調整中間部材130との間に配置される。断面視において、光源10と光調整中間部材130との間に位置する透光性樹脂部材22は、光源10と光調整中間部材130の光調整部30とを接着する。つまり、断面視において、光源10と光調整中間部材130との間に位置する透光性樹脂部材22は、光源10の上面と光調整部30の下面と接する。尚、透光性部材21が、光源10の上面を覆う場合には、断面視において、光源10と光調整中間部材130との間に位置する透光性樹脂部材22は、透光性部材21の上面と光調整部30の下面と接する。断面視において、透光性部材21と光調整中間部材130との間に位置する透光性樹脂部材22は、透光性部材21と光調整部30とを接着する。つまり、断面視において、透光性部材21と光調整中間部材130との間に位置する透光性樹脂部材22は、透光性部材21の上面と光調整部30の下面と接する。
【0063】
透光性樹脂部材22の第3方向Zにおける最大厚さは、透光性部材21の第3方向Zにおける最大厚さよりも薄い。
【0064】
透光性樹脂部材22の材料としては、例えば、透光性部材21の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。この場合、透光性部材21と透光性樹脂部材22との屈折率差を小さくできる。これにより、透光性部材21と透光性樹脂部材22との界面における光の反射を低減でき、上方への光取り出し量を向上させやすくなる。透光性樹脂部材22は、蛍光体や光散乱粒子を含んでいてもよい。
【0065】
光調整中間部材130は、貫通部32及び貫通孔36を形成した後に、光源10上、透光性部材21上、及び導光部材50の第1面51上に配置される。貫通部32及び貫通孔36は、例えば、レーザ光の照射により形成される。
【0066】
光調整中間部材130を配置する前に、少なくとも、光源10上及び透光性部材21上に未硬化状態の透光性樹脂部材22が供給される。その後、透光性樹脂部材22上及び導光部材50の第1面51上に、光調整中間部材130を配置する。なお、導光部材50の第1面51上に透光性樹脂部材22を供給してもよい。このとき、未硬化状態の透光性樹脂部材22が貫通部32及び貫通孔36に配置される場合がある。光調整中間部材130を未硬化状態の透光性樹脂部材22上に配置した後、未硬化状態の透光性樹脂部材22を、例えば加熱して硬化させる。
【0067】
本実施形態によれば、複数の光源10のそれぞれの上側及び複数の透光性部材21のそれぞれの上側(以下、まとめて光調整領域とも言う)に配置される複数の光調整部30を含む光調整中間部材130を、複数の光源10に跨がって配置する。これにより、それぞれの光調整領域に個別に光調整部30を配置する場合に比べて、発光モジュールの製造時間を短縮することができる。
【0068】
図1に示す例では、平面視において、複数の光調整部30の周囲を連続して囲む1つの支持部35が複数の接続部31を介して光調整部30を支えている。第1光調整部30Aの側面の一部を画定する貫通部32と、第2光調整部30Bの側面の一部を画定する貫通部32と、の間に位置する支持部35の一部は、支持部35の上面から下面まで貫通する穴部を有していないことが好ましい。これにより、光調整中間部材130の強度を高くしやすくできるので、光調整中間部材130を透光性樹脂部材22上に配置することが容易になる。第1光調整部30Aの側面の一部を画定する貫通部32と、第3光調整部30Cの側面の一部を画定する貫通部32と、の間に位置する支持部35の一部は、支持部35の上面から下面まで貫通する穴部を有していないことが好ましい。これにより、光調整中間部材130の強度を高くしやすくできる。
【0069】
支持部35は、複数の第1接続部31Aを介して光調整部30を支えることが好ましい。これにより、光調整中間部材130を配置する際に、光調整中間部材130から光調整部30が脱落しにくくできる。
【0070】
接続部31の最小幅は特に限定されない。ここでの接続部31の最小幅とは、平面において、接続部31を挟む一対の貫通部32において、一方の貫通部32の一点から他方の貫通部32の一点を結ぶ線分が最小になる時の接続部31の長さとする。接続部31の最小幅は、貫通孔36の最大幅の0.2倍以上2倍以下であることが好ましい。接続部31の最小幅が、貫通孔36の最大幅の0.2倍以上であることにより、接続部31の強度を高くしやすくできる。これにより、光調整中間部材130を透光性樹脂部材22上に配置することが容易になる。接続部31の最小幅が、貫通孔36の最大幅の2倍以下であることにより、レーザ光の照射等により接続部31を除去することが容易になる。
【0071】
図3は、第1光調整部30Aに接続された複数の第1接続部31Aの配置例を示す。この配置例は、第1光調整部30A以外の他の光調整部に接続された複数の接続部31についても適用される。
【0072】
複数の第1接続部31Aは、平面視において、第1光源10Aの中心Cを挟んで位置する第1接続要素31A1と、第2接続要素31A2とを有する。本明細書において、第1接続要素31A1と第2接続要素31A2が第1光源10Aの中心Cを挟んで位置するとは、第1接続要素31A1と第2接続要素31A2を結ぶ複数の直線の内の少なくとも1本の直線が第1光源10Aの中心Cを通過することを意味する。第1接続要素31A1と第2接続要素31A2とは、第1方向Xにおいて、第1光源10Aの中心Cを挟んで位置する。これにより、第1光調整部30Aの荷重が分散されて支持部35にかかりやすくなるので、支持部35は第1光調整部30Aを安定して支えやすくなる。
【0073】
また、複数の第1接続部31Aは、平面視において第1光源10Aの中心Cを挟んで位置する第3接続要素31A3と第4接続要素31A4とをさらに有する。第1接続要素31A1と第2接続要素31A2とを結ぶ第1仮想直線L1と、第3接続要素31A3と第4接続要素31A4とを結ぶ第2仮想直線L2とが直交する。これにより、第1接続部31Aが2つの場合よりも、第1光調整部30Aの荷重が分散されて支持部35にかかりやすくなるので、支持部35は第1光調整部30Aを安定して支えやくなる。例えば、4つの第1接続部31A(第1接続要素31A1、第2接続要素31A2、第3接続要素31A3、及び第4接続要素31A4)が、第1光源10Aの中心Cに対して点対称に配置される。
【0074】
なお、1つの光調整部30に接続された接続部31の数は、5以上であってもよい。1つの光調整部30に接続された接続部31の数が増えると、支持部35が光調整部30を支える強度が増す。逆に、接続部31の数が少ないほど、次の工程において複数の光調整部30を分離する際に除去すべき接続部31の数が減るので、製造時間を短縮しやすくできる。
【0075】
発光モジュール100の製造方法は、中間体400を準備した後、接続部31の少なくとも一部を除去して、少なくとも第1光調整部30A及び第2光調整部30Bを含む複数の光調整部30を分離する工程を備える。
【0076】
例えば、レーザ光の照射により、接続部31を除去する。接続部31が除去されることで、図4及び図5に示すように、光調整部30は、支持部35及び他の光調整部30から分離する。
【0077】
例えば、レーザ光の照射により接続部31のすべてを除去し、図4に示すように、分離部37が、接続部31が位置していた部分に形成される。分離部37は、光調整部30の上面から下面まで貫通する。分離部37は、貫通部32に連続する。平面視において、光調整部30の周囲に、分離部37及び貫通部32によって構成される連続した孔部が形成される。孔部は、光調整部30の上面から下面まで貫通する。レーザ光の照射領域は、平面視において例えば円形状である。また、レーザ光の照射領域は、平面視において一方向に延びる直線状であってもよく、曲線状であってもよい。
【0078】
接続部31のすべてを除去することに限らず、接続部31の一部を除去し、接続部31の非除去部が光調整部30及び/又は支持部35に接続して残ってもよい。また、接続部31は、レーザ光の照射に限らず、切削具等を用いた機械的加工により除去してもよい。
【0079】
本実施形態によれば、光調整中間部材130を光源10上及び透光性部材21上に配置する前に、光調整中間部材130に貫通部32及び貫通孔36を形成する加工をしている。光調整中間部材130を光源10上及び透光性部材21上に配置した後は、接続部31を除去する加工だけで済む。これにより、光調整中間部材130の加工による透光性部材21のダメージを低減できる。例えば、光調整中間部材130の加工にレーザ光を用いた場合には、レーザ光の照射による透光性部材21の損傷を低減することができる。また、切削具等を用いて光調整中間部材130を加工する場合には、切削具等による透光性部材21の損傷を低減することができる。尚、光調整中間部材130を光源10上及び透光性部材21上に配置する前に、光調整中間部材130に貫通部32及び貫通孔36の全てを形成する加工をしていてもよく、光調整中間部材130に貫通部32及び貫通孔36の一部を形成する加工をしていてもよい。光調整中間部材130を光源10上及び透光性部材21上に配置する前に、光調整中間部材130に貫通部32及び貫通孔36の一部を形成する加工をしている場合には、光調整中間部材130を光源10上及び透光性部材21上に配置した後に、貫通部32及び貫通孔36の他の一部を形成してもよい。このようにすることでも、光調整中間部材130の加工による透光性部材21のダメージを低減しやすくなる。
【0080】
光調整中間部材130が支持部35を有する場合、発光モジュール100の製造方法は、接続部31を除去する工程の後、支持部35を除去する工程をさらに備える。
【0081】
支持部35を除去することで、図6及び図7に示すように、光調整部30が配置された領域以外の領域において導光部材50の第1面51が露出する。このようにして、必要な位置(光源10の直上及び光源10の周辺の上方)に光調整部30が配置された発光モジュール100が得られる。発光モジュール100の発光面は、光調整部30の上面及び導光部材50の第1面51を含む。
【0082】
光源10の直上及び光源10の周辺の上方には光調整部30が配置されることで光源10の直上及び光源10の周辺の上方が明るくなりすぎないようにしつつ、その他の領域において光調整部が配置されないことで導光部材50の第1面51から取り出される光の輝度を向上できる。これにより、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減できる。
【0083】
支持部35は、レーザ光や切削具等を使わずに、導光部材50の第1面51から剥離する。これにより、導光部材50を損傷させることなく、支持部35を除去することができる。例えば、支持部35をつかんで導光部材50の第1面51から剥離する。また、支持部35に吸着する吸着部材を用いて、支持部35を剥離してもよい。
【0084】
例えば、支持部35のすべてを除去する。または、発光モジュール100の発光面における輝度分布に応じて、支持部35の一部を、光調整部30の配置位置以外の導光部材50の第1面51上に残してもよい。
【0085】
光調整中間部材130を準備する工程において、異なる光調整部30にそれぞれ接続された接続部31同士を直接接続することで、異なる光調整部30同士を接続してもよい。例えば、図11に示すように、第1方向Xにおいて隣り合う2つの光調整部30のそれぞれに接続された接続部31同士を第1方向Xに延ばして接続し、第2方向Yにおいて隣り合う2つの光調整部30のそれぞれに接続された接続部31同士を第2方向Yに延ばして接続してもよい。すなわち、第1方向X及び第2方向Yに延びる複数の接続部31を介して複数の光調整部30同士を接続してもよい。この場合、接続部31を除去することで、複数の光調整部30が互いに分離される。このため、光調整中間部材130において接続部31以外の部分を除去する工程を削減できる。
【0086】
図10は、光調整中間部材130の変形例を示す模式平面図である。図10は、例えば、第1光調整部30A、支持部35、及び第1光調整部30Aと支持部35とを接続する2つの第1接続部31(31A)が配置された部分の拡大模式平面図である。なお、図10に示す特徴は、第1光調整部30A以外の光調整部30及び第1接続部31A以外の接続部31が配置された部分についても適用できる。
【0087】
貫通部32は、第1部分32aと第2部分32bとを有する。第1部分32aは、平面視において光源10の外縁の一部と平行に延びている。第2部分32bは、第1部分32aと繋がり、平面視において第1部分32aが延びる方向に対して傾斜し、第1光調整部30Aから離れる方向に延びている。第2部分32bは、接続部31の側面の一部と支持部35の側面の一部とによって画定される。第2部分32bが延びる方向において、接続部31を挟む一対の貫通部32の一方の貫通部32が有する第2部分32bは、他方の貫通部32と離れて位置する。
【0088】
例えば、貫通部32を形成する際に、レーザ光の照射をオンにして第1部分32aが延びる方向にレーザ光を走査し、光調整中間部材130の一部を接続部31として残す位置でレーザ光の照射をオフにする。このとき、接続部31を形成する位置の直前で、レーザ光を第1部分32aが延びる方向に対して傾斜し、第1光調整部30Aから離れる方向に走査してレーザ光の照射をオフにすることで、レーザ光を第1部分32aが延びる方向に走査してレーザ光の照射をオフにする場合よりも接続部31の幅W1を制御しやすくなる。例えば、レーザ光の照射をオフにする位置がバラついても、レーザ光を第1部分32aが延びる方向に走査してレーザ光の照射をオフにする場合よりも、レーザ光を第1部分32aが延びる方向に対して傾斜して第1光調整部30Aから離れる方向に走査してレーザ光の照射をオフすることにより、接続部31の幅W1のバラつきを低減することができる。ここでの接続部31の幅W1は、第1部分32aが延びる方向における接続部31の最小幅を表す。
【0089】
また、貫通部32は、平面視において、接続部31を介して隣り合って位置する第1貫通部32A及び第2貫通部32Bを有する。第1貫通部32Aの先端部32Aaは、第1光調整部30Aから離れて位置し、接続部31の側面の一部と支持部35の側面の一部とによって画定される。平面視において、第1貫通部32Aが延びる方向は、第2貫通部32Bが延びる方向に対して傾斜している。また、平面視において、第1貫通部32Aが延びる方向において、第1貫通部32Aの先端部32Aaと第2貫通部32Bは離れて位置する。これにより、第1貫通部32Aが延びる方向と第2貫通部32Bが延びる方向が同じ方向である場合よりも、接続部31の幅W2を制御しやすくなる。ここでの接続部31の幅W2は、平面視において第1貫通部32Aと第2貫通部32Bとを最短距離で結ぶ方向の幅を表す。
【0090】
次に、実施形態の発光モジュール100及び面状光源300について説明する。
【0091】
前述した工程により、図6図9に示す発光モジュール100が得られる。発光モジュール100は、光源10と、光源10の側面に接する透光性部材21と、光源10の上側及び透光性部材21の上側に位置する光調整部30と、断面視において、光源10と光調整部30との間、及び透光性部材21と光調整部30との間に位置する透光性樹脂部材22とを備える。また、発光モジュール100は、光源10が配置される収容部53を有する導光部材50をさらに備えることができる。
【0092】
光調整部30の外側面38は、貫通部32を画定していた部分と、接続部31の除去により形成された部分とを有する。透光性樹脂部材22は、貫通部32を画定していた光調整部30の外側面38に位置する第1部分22aと、接続部31の除去により形成された光調整部30の外側面38に位置する第2部分22bとを有する。
【0093】
図9は、図8のIX-IX線における模式断面図であり、光調整中間部材130において貫通部32を画定していた部分の光調整部30の外側面38の断面を含む。光調整中間部材130を、未硬化状態の透光性樹脂部材22上に配置した後、未硬化状態の透光性樹脂部材22が導光部材50の第1面51と光調整部30の下面との間の領域から光調整部30の外側面38にはみ出す場合がある。この場合、硬化後の透光性樹脂部材22の第1部分22aが、断面視において、光調整部30の外側面38を第1幅で覆う。第1幅は、横方向の幅である。なお、未硬化状態の透光性樹脂部材22は、貫通孔36内から光調整部30の上面にはみ出し、光調整部30の上面の少なくとも一部を覆う場合がある。
【0094】
接続部31は、光調整中間部材130を未硬化状態の透光性樹脂部材22上に配置し、透光性樹脂部材22を硬化させた後に除去される。したがって、接続部31の除去により形成された光調整部30の外側面38に位置する透光性樹脂部材22の第2部分22bは、図7に示すように、光調整部30の外側面38の全てが透光性樹脂部材22から露出する部分である。また、レーザ光により接続部31を除去する時に、レーザ光の熱で接続部31や透光性樹脂部材22が溶ける。このため、溶けたごく僅かの透光性樹脂部材22が光調整部30の外側面38に付着する場合がある。この場合、透光性樹脂部材22の第2部分22bは、光調整部30の外側面38を第1幅よりも薄い第2幅(横方向の幅)で覆う部分である。
【0095】
図9に示すように、光調整部30の外側面38において透光性樹脂部材22の第1部分22aによって第1幅で覆われる外側面では、透光性樹脂部材22を介して光源10からの光が光調整部30の外部に取り出されやすくなり、輝度を高くすることができる。これに対して、光調整部30の外側面38において透光性樹脂部材22から露出する部分、または第1幅よりも薄い第2幅で覆われる部分では、透光性樹脂部材22の第1部分22aで覆われる外側面よりも輝度が低くなる。光調整部30の外側面38に、相対的に輝度が高い部分と低い部分とを混在させることで、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0096】
例えば、レーザ光の照射により接続部31を除去した場合、平面視において、接続部31が除去された部分は、平面視において曲線を含む。この後、支持部35が除去されると、接続部31の除去によって形成された光調整部30の外側面38は、図8に示すように横方向に凹む凹部を有する。したがって、透光性樹脂部材22の第2部分22bは、光調整部30の外側面38の横方向に凹む凹部に位置する。
【0097】
図8に示す例において、透光性樹脂部材22の第2部分22bが位置する光調整部30の外側面38は、平面視において、光源10の中心Cと導光部材50の外縁とを最短距離で結ぶ第3仮想直線L3上に位置する第1外側面38Aを有する。導光部材50の外縁において、光源10の中心Cから最短距離に位置する導光部材50の外縁は、最短距離に位置しない導光部材50の外縁よりも輝度が高くなりやすい。つまり、第3仮想直線L3上に位置する導光部材50の外縁は輝度が高くなりやすい。このため、第3仮想直線L3上に、輝度が高くなりやすい導光部材50の外縁の一部と、透光性樹脂部材22の第1部分22aよりも輝度が低くなりやすい透光性樹脂部材22の第2部分22bと、が位置する。これにより、第3仮想直線L3上に、輝度が高くなりやすい導光部材50の外縁の一部と、輝度が低くなりやすい透光性樹脂部材22の第2部分22bと、が位置するので、発光モジュール100の発光面における輝度むらを低減しやすくできる。
【0098】
また、透光性樹脂部材22の第2部分22bが位置する光調整部30の外側面38は、平面視において、光源10の中心Cを挟んで第1外側面38Aの反対側に位置し、第3仮想直線L3の延長線L5上に位置する第2外側面38Bをさらに有する。このようにすることで、第3仮想直線L3の延長線L5上が明るくなりすぎることを低減しやすくできる。
【0099】
また、透光性樹脂部材22の第2部分22bが位置する光調整部30の外側面38は、第3外側面38Cと第4外側面38Dとをさらに有する。平面視において、第3外側面38Cと第4外側面38Dとを結ぶ第4仮想直線L4は、光源10の中心Cを通り、第3仮想直線L3と直交する。このようにすることで、第4仮想直線L4上が明るくなりすぎることを低減しやすくできる。
【0100】
図6に示すように、導光部材50は、第1方向Z及び第2方向Yに延びる区画溝54によって、複数の発光領域50Aに区画することができる。1つの発光領域50Aは、ローカルディミングの駆動単位とすることができる。なお、発光モジュール100は、複数の発光領域50Aに限らず、1つの発光領域50Aを備えた構成であってもよい。また、導光部材50の区画溝54を有することにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させやすくなる。例えば、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光の一部は、区画溝54を画定する導光部材50の表面によって反射又は屈折する。このため、導光部材50内を横方向に伝搬する光源10からの光が、隣に位置する発光領域の導光部材50に入射することを低減しやすくなる。これにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させやすくなる。
【0101】
図7に示すように、区画溝54は、導光部材50の第1面51から第2面52まで貫通することが好ましい。これにより、導光部材50を複数に分離することができるので、例えば導光部材50と、導光部材50を支持する後述の支持部材200との熱膨張係数の違いから生じる支持部材200の反りを低減することができる。支持部材200の反りの低減により、後述する導電部材67に亀裂が生じることを低減できる。また、区画溝54は、導光部材50の第1面51側のみにおいて開口する凹部であってもよく、導光部材50の第2面52側のみにおいて開口する凹部であってもよい。区画溝54が凹部の場合には、区画溝54は導光部材50により画定される底面を備えている。
【0102】
区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されていてもよい。これにより、発光状態の発光領域50Aと、非発光状態の発光領域50Aとのコントラスト比を向上させることができる。尚、区画溝54内に、光源10が発する光に対する反射性を有する部材が配置されなくてもよい。
【0103】
実施形態の面状光源300は、前述した発光モジュール100に加えて、支持部材200をさらに備える。図7に示すように、発光モジュール100は支持部材200上に配置され、支持部材200は発光モジュール100を支持する。導光部材50は、第2面52を支持部材200の上面に対向させて、支持部材200上に配置される。
【0104】
支持部材200は、配線基板60を有する。配線基板60は、絶縁基材61と、絶縁基材61の少なくとも一方の面に配置された少なくとも1層の配線層62とを有する。絶縁基材61は、リジッド基板であってもよく、フレキシブル基板であってもよい。面状光源300の薄型化のため、絶縁基材61はフレキシブル基板であることが好ましい。絶縁基材61は、第3方向Zにおいて単層で構成されてもよいし、複数の層の積層体で構成されてもよい。例えば、絶縁基材61は、単層のフレキシブル基板で構成されていてもよく、複数のリジッド基板の積層体で構成されていてもよい。絶縁基材61の材料として、例えば、ポリイミドなどの樹脂を用いることができる。配線層62は、金属膜であり、例えば銅膜である。
【0105】
支持部材200は、配線基板60上に配置された第1接着層63と、第1接着層63上に配置された反射部材64と、反射部材64上に配置された第2接着層65と、をさらに有する。
【0106】
第1接着層63は、配線基板60と反射部材64との間に配置され、配線基板60と反射部材64を接着している。第1接着層63は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第1接着層63の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第1接着層63の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第1接着層63として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0107】
第1接着層63の樹脂部材の屈折率は、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。第1接着層63の樹脂部材の屈折率を、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、反射部材64から第1接着層63に進む光の一部が、反射部材64と第1接着層63との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0108】
反射部材64は、導光部材50の下方、光源10の下方、透光性部材21の下方、及び区画溝54の下方に配置されている。反射部材64は、光源10が発する光に対する反射性を有する。反射部材64は、樹脂部材と、樹脂部材中に含まれる反射体によって構成することができる。反射部材64の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。反射部材64の反射体の材料としては、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。反射部材64の反射体として窒素や酸素等の気体を用いてもよい。また、反射部材64は、反射体として光散乱粒子と気体の両方を含んでいてもよい。
【0109】
反射部材64の反射体の屈折率は、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低いことが好ましい。反射部材64の反射体の屈折率を、反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低くすることで、反射部材64に入射した光源10からの光の一部が、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体との界面において全反射しやすくなる。これにより、反射部材64から下方へ光が抜ける低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0110】
反射部材64の反射体の屈折率が反射部材64の樹脂部材の屈折率よりも低い場合には、反射部材64の樹脂部材の屈折率は導光部材50の屈折率よりも高いことが好ましい。これにより、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体の屈折率差を大きくしやすくなり、反射部材64に入射した光源10からの光の一部が、反射部材64の樹脂部材と反射部材64の反射体との界面において全反射しやすくなる。
【0111】
第2接着層65は、反射部材64と導光部材50の第2面52との間に配置され、反射部材64と導光部材50を接着している。光源10は、導光部材50の収容部53内において第2接着層65上に配置される。第2接着層65は、例えば、光散乱粒子を含む樹脂部材によって構成することができる。第2接着層65の樹脂部材として、例えば、被覆部材15の樹脂部材と同様の材料を用いることができる。第2接着層65の光散乱粒子として、例えば、被覆部材15の光散乱粒子と同様の材料を用いることができる。第2接着層65として、シート状の光学用透明粘着剤を用いてもよい。
【0112】
第2接着層65の樹脂部材の屈折率は、導光部材50の屈折率よりも低いことが好ましい。第2接着層65の樹脂部材の屈折率を、導光部材50の屈折率よりも低くすることで、導光部材50から第2接着層65に進む光の一部が、導光部材50と第2接着層65との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0113】
第2接着層65の樹脂部材の屈折率は、透光性部材21の屈折率よりも低いことが好ましい。第2接着層65の樹脂部材の屈折率を、透光性部材21の屈折率よりも低くすることで、透光性部材21から第2接着層65に進む光の一部が、透光性部材21と第2接着層65との界面において全反射しやすくなる。これにより、発光モジュール100の下方へ抜ける光を低減できるので、発光モジュール100の光取り出し効率が向上しやすくなる。
【0114】
支持部材200は、導電部材67をさらに有する。導電部材67は、例えば、樹脂と、樹脂中に含まれる金属粒子とを含む。導電部材67の樹脂として、例えば、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂を用いることができる。導電部材67の金属粒子として、例えば、銅又は銀の粒子を用いることができる。
【0115】
導電部材67は、接続部67aと配線部67bとを有する。接続部67aは、第2接着層65、反射部材64、第1接着層63、及び絶縁基材61を、第3方向Zにおいて貫通している。配線部67bは、配線基板60における配線層62が配置された面に配置され、接続部67aと接続している。接続部67aと配線部67bは、同じ材料で一体に形成することができる。配線部67bの一部は、配線層62と接続している。
【0116】
光源10の正負の一対の電極12に対応して、一対の導電部材67が互いに離れて配置されている。一対の導電部材67のうち、一方の導電部材67の接続部67aは、光源10の下方において正側の電極12と接続され、他方の導電部材67の接続部67aは、光源10の下方において負側の電極12と接続されている。光源10の電極12は、導電部材67を介して、配線層62と電気的に接続されている。
【0117】
支持部材200は、絶縁層66をさらに有する。絶縁層66は、配線基板60の下面に配置され、配線層62を覆っている。絶縁層66の材料として、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はアクリル樹脂を用いることができる。
【0118】
本発明の実施形態は、以下の発光モジュールの製造方法及び発光モジュールを含む。
【0119】
[項1]
平面視において隣り合って位置する第1光源及び第2光源を少なくとも有する複数の光源と、前記第1光源の側面に接する第1透光性部材と、前記第2光源の側面に接する第2透光性部材と、平面視において前記第1光源と前記第2光源とに跨がって配置された光調整中間部材と、を有する中間体を準備する工程であって、前記光調整中間部材は、前記第1光源及び前記第1透光性部材の上側に位置する第1光調整部と、前記第2光源及び前記第2透光性部材の上側に位置する第2光調整部と、前記第1光調整部及び前記第2光調整部に接続された接続部と、上面から下面まで貫通し前記接続部及び前記第1光調整部の側面の一部によって画定される貫通部と、を有する、前記中間体を準備する工程と、
前記接続部の少なくとも一部を除去して、前記第1光調整部及び前記第2光調整部を分離する工程と、
を備える発光モジュールの製造方法。
[項2]
前記中間体を準備する工程において、
前記接続部は、前記第1光調整部と接続された第1接続部と、前記第2光調整部と接続された第2接続部と、を有し、
前記光調整中間部材は、前記第1接続部及び前記第2接続部に接続された支持部を有し、
前記接続部を除去する工程の後、前記支持部を除去する工程をさらに備える上記項1に記載の発光モジュールの製造方法。
[項3]
前記中間体を準備する工程において、
前記複数の光源は、前記第1光源と隣り合って位置する第3光源を有し、
前記光調整中間部材は、前記第3光源の上側に位置する第3光調整部と、前記接続部に含まれ前記第3光調整部に接続された第3接続部と、前記第1接続部、前記第2接続部、及び前記第3接続部に接続された1つの前記支持部を有する上記項2に記載の発光モジュールの製造方法。
[項4]
前記中間体を準備する工程において、
前記貫通部は、第1部分と、前記第1部分と繋がり平面視において前記第1部分が延びる方向に対して傾斜し前記第1光調整部から離れる方向に延びる第2部分とを有する上記項1~3のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
[項5]
前記中間体を準備する工程において、
前記貫通部は、前記接続部を介して隣り合って位置する第1貫通部及び第2貫通部を有し、
前記第1貫通部の先端部は、前記第1光調整部から離れて位置し、前記接続部の側面の一部と前記支持部の側面の一部とによって画定される上記項1~4のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
[項6]
前記中間体を準備する工程において、前記支持部は、複数の前記第1接続部を介して前記第1光調整部を支え、
複数の前記第1接続部は、平面視において前記第1光源の中心を挟んで位置する第1接続要素と第2接続要素とを有する上記項1~5のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
[項7]
複数の前記第1接続部は、平面視において前記第1光源の前記中心を挟んで位置する第3接続要素と第4接続要素とをさらに有し、
前記第1接続要素と前記第2接続要素とを結ぶ第1仮想直線と、前記第3接続要素と前記第4接続要素とを結ぶ第2仮想直線とが直交する上記項6に記載の発光モジュールの製造方法。
[項8]
前記中間体を準備する工程において、前記第1光調整部が複数の貫通孔を有する上記項1~7のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
[項9]
前記中間体を準備する工程において、前記中間体は、前記第1光源が配置される第1収容部及び前記第2光源が配置される第2収容部を有する導光部材をさらに有する上記項1~8のいずれか1つに記載の発光モジュールの製造方法。
[項10]
光源と、
前記光源の側面に接する透光性部材と、
前記光源の上側及び前記透光性部材の上側に位置する光調整部と、
断面視において、前記光源と前記光調整部との間、及び前記透光性部材と前記光調整部との間に位置する透光性樹脂部材と、
を備え、
前記透光性樹脂部材は、
断面視において、前記光調整部材の外側面を第1幅で覆う第1部分と、
前記光調整部の外側面を前記第1幅よりも薄い第2幅で覆う、または、前記光調整部の外側面の全てが前記透光性樹脂部材から露出する、第2部分と、
を有する発光モジュール。
[項11]
前記光調整部の外側面は、横方向に凹む凹部を有し、
前記透光性樹脂部材の前記第2部分は、前記凹部に位置する上記項10に記載の発光モジュール。
[項11]
前記光源が配置される収容部を有する導光部材をさらに備える上記項10または11に記載の発光モジュール。
[項13]
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、平面視において、前記光源の中心と前記導光部材の外縁とを最短距離で結ぶ第3仮想直線上に位置する第1外側面を有する上記項12に記載の発光モジュール。
[項14]
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、平面視において、前記光源の前記中心を挟んで前記第1外側面の反対側に位置し、前記第3仮想直線の延長線上に位置する第2外側面をさらに有する上記項13に記載の発光モジュール。
[項15]
前記透光性樹脂部材の前記第2部分が位置する前記光調整部の外側面は、第3外側面と第4外側面とをさらに有し、
平面視において、前記第3外側面と前記第4外側面とを結ぶ第4仮想直線は、前記光源の前記中心を通り、前記第3仮想直線と直交する上記項14に記載の発光モジュール。
【0120】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0121】
10…光源、10A…第1光源、10B…第2光源、10C…第3光源、21…透光性部材、21A…第1透光性部材、21B…第2透光性部材、21C…第3透光性部材、22…透光性樹脂部材、22a…透光性樹脂部材の第1部分、22b…透光性樹脂部材の第2部分、30…光調整部、30A…第1光調整部、30B…第2光調整部、30C…第3光調整部、31…接続部、31A…第1接続部、31A1…第1接続要素、31A2…第2接続要素、31A3…第3接続要素、31A4…第4接続要素、31B…第2接続部、31C…第3接続部、32…貫通部、32a…貫通部の第1部分、32b…貫通部の第2部分、32A…第1貫通部、32Aa…第1貫通部の先端部、32B…第2貫通部、35…支持部、36…貫通孔、38…外側面、38A…第1外側面、38B…第2外側面、38C…第3外側面、38D…第4外側面、50…導光部材、53…収容部、54…区画溝、60…配線基板、61…絶縁基材、62…配線層、63…第1接着層、64…反射部材、65…第2接着層、66…絶縁層、67…導電部材、130…光調整中間部材、100…発光モジュール、200…支持部材、300…面状光源、400…中間体、L1…第1仮想直線、L2…第2仮想直線、L3…第3仮想直線、L4…第4仮想直線、L5…第3仮想直線の延長線
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