(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029058
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】ガス分配器および流量検証器
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240227BHJP
B01J 4/00 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
B01J4/00 102
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023215337
(22)【出願日】2023-12-21
(62)【分割の表示】P 2021502883の分割
【原出願日】2019-07-18
(31)【優先権主張番号】16/040,326
(32)【優先日】2018-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タスカー・マーク
(72)【発明者】
【氏名】シャリーフ・イクバル・エイ.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ガスを分配および混合するためのガス分配器および方法を提供する。
【解決手段】ガス分配器サブアセンブリ200は、本体と、ガスを本体に投入するためのガス入口(ノズル206)と、ガスを外部構成要素に分配するための環状配列205のガス出口(出口ノズル202)と、本体内において環状配列205のガス出口の中心に配置され、環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、
前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、
前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点と
を備える、ガス分配器。
【請求項2】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口は、前記中央ガス分配点の周りに放射状に等距離に隔置される、ガス分配器。
【請求項3】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記中央ガス分配点を前記環状配列のガス出口に接続する内部ガス導管を含む、ガス分配器。
【請求項4】
請求項3に記載のガス分配器であって、
前記中央ガス分配点から前記環状配列のガス出口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路は、長さが等しい、ガス分配器。
【請求項5】
請求項1に記載のガス分配器であって、
各ガス出口は、そのガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを含む、ガス分配器。
【請求項6】
請求項5に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記ガス出口を出る所定のガス流を許可または調節するために、それぞれの制御弁またはノズルの装着場所を含む、ガス分配器。
【請求項7】
請求項6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルの各々がオリフィスを含む、ガス分配器。
【請求項8】
請求項6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルをさらに備える、ガス分配器。
【請求項9】
請求項8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルが交換可能である、ガス分配器。
【請求項10】
請求項8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルが水平配向または垂直配向に構成される、ガス分配器。
【請求項11】
請求項8に記載のガス分配器であって、
第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、ガス分配器。
【請求項12】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記中央ガス分配点が実質的に球形の体積を含む、ガス分配器。
【請求項13】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口を流れる前記ガスのガス流量を測定または検証する1つまたは複数の真空計
をさらに備える、ガス分配器。
【請求項14】
ガスを分配する方法であって、
ガス分配器を設けることであって、前記ガス分配器は、
本体と、
ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、
前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、
前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点と
を備えることと、
前記ガス入口を通してガスを前記中央ガス分配点に供給することと、
前記環状配列内のガス出口の数、または動作中の前記ガス出口の割合に基づいて、前記供給されたガスを前記中央ガス分配点の内部で分割することと、
前記分割されたガスを前記ガス出口の各々、または動作中の前記ガス出口の各々に分配することと、
前記分配されたガスを下流の場所に供給することと
を含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
前記分割されたガスを前記本体内に形成された内部ガス導管を通して前記ガス出口に分配することであって、前記内部ガス導管は、前記環状配列のガス出口を前記中央ガス分配点に接続すること
をさらに含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、
前記中央ガス分配点から前記環状配列のガス出口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路に沿って前記分割されたガスを分配することであって、前記それぞれのガス流路は長さが等しいこと
をさらに含む、方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、
各ガス出口に関連して、そのガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを設けること
をさらに含む、方法。
【請求項18】
請求項14に記載の方法であって、
前記ガス分配器は、制御弁またはノズルをさらに備える、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記制御弁またはノズルの各々は、1つまたは複数のオリフィスを含み、第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、方法。
【請求項20】
機械によって読み取られると、ガス分配器を利用するガス分配方法における動作を前記機械に制御させる命令を含む機械可読媒体であって、前記ガス分配器は、本体と、ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点とを備え、前記動作は、少なくとも、
前記ガス入口を通してガスを前記中央ガス分配点に供給することと、
前記環状配列内のガス出口の数、または動作中の前記ガス出口の割合に基づいて、前記供給されたガスを前記中央ガス分配点の内部で分割することと、
前記分割されたガスを前記ガス出口の各々、または動作中の前記ガス出口の各々に分配することと、
前記分配されたガスを下流の場所に供給することと
を含む、機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[優先権の主張]
本出願は、2018年7月19日に出願された、Taskarらによる「Gas Distributor and Flow Verifier」と題する米国特許出願第16/040,326号の優先権の利益を主張し、上記の出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、ガス分配器および流量検証器に関し、一例では、中央ガス分配点の周りに配置された環状配列のガス出口、ノズル、またはオリフィスを有する環状ガス分配器または分割器に関する。
【0003】
ここで提供される背景の説明は、本開示の内容を概ね提示することを目的とする。この背景技術のセクションで説明される範囲内における、現時点で名前を挙げられている発明者らによる研究、ならびに出願の時点で先行技術として別途みなされ得ない説明の態様は、明示または暗示を問わず、本開示に対抗する先行技術として認められない。
【0004】
典型的なプラズマエッチング装置は、1つまたは複数の反応性ガスが流れるチャンバを含む反応器を備える。半導体処理では、各プロセス中のウエハ全体のエッチング速度または堆積速度の均一性が、デバイスの歩留まりに直接影響を与える。均一性は、プロセス反応器にとって主要な適格要件の1つになっているため、その設計および開発において非常に重要なパラメータと見なされている。
【0005】
プラズマエッチング反応器では、エッチングパラメータ(エッチング速度、プロファイル、断面寸法など)の均一性は、いくつかのパラメータの影響を受ける場合がある。これらのパラメータの1つは、プラズマガスの成分の含有量および供給量である。過渡応答を改善して均一なガスの混合および分配を維持しつつウエハの上方で一貫したプラズマ放電および化学的性質を提供することが、均一性を改善するためにますます重要となっている。
【発明の概要】
【0006】
いくつかの例では、ガス分配器は、本体と、ガスを本体に投入するためのガス入口と、ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、本体内において環状配列のガス出口の中心に配置され、環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点とを備える。
【0007】
いくつかの例では、環状配列のガス出口は、中央ガス分配点の周りに放射状に等距離に隔置される。いくつかの例では、本体は、中央ガス分配点を環状配列のガス出口に接続する内部ガス導管を含む。いくつかの例では、中央ガス分配点から環状配列のガス出口までの内部ガス導管のそれぞれのガス流路は、長さが等しい。いくつかの例では、各ガス出口は、そのガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを含む。いくつかの例では、本体は、ガス出口を出る所定のガス流を許可または調節するために、それぞれの制御弁またはノズルの装着場所を含む。いくつかの例では、制御弁またはノズルの各々がオリフィスを含む。
【0008】
いくつかの例では、ガス分配器は、制御弁またはノズルをさらに備える。いくつかの例では、制御弁またはノズルが交換可能である。いくつかの例では、制御弁またはノズルが水平配向または垂直配向に構成される。いくつかの例では、第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される。いくつかの例では、中央ガス分配点が実質的に球形の体積を含む。いくつかの例では、1つまたは複数の真空計が、環状配列のガス出口を流れるガスのガス流量を測定または検証する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付図面の図にいくつかの実施形態が図示されているが、これらは例示であって、限定として示されるものではない。
【0010】
【
図1】
図1は、本ガス分配器のいくつかの実施形態を採用することができる反応チャンバの概略図である。
【0011】
【
図2】
図2は、例示的な実施形態によるガス分配器の一部の図解である。
【0012】
【
図3】
図3は、
図2に示すガス分配器の一部の部分断面図である。
【0013】
【0014】
【
図5】
図5は、明確化のために特定の部分が省略された、
図2に示すガス分配器の一部の図解である。
【0015】
【
図6】
図6は、例示的な実施形態による環状配列のガス出口ノズルの概略図である。
【0016】
【
図7A】
図7Aは、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【
図7B】
図7Bは、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【0017】
【
図8A】
図8Aは、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【
図8B】
図8Bは、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【
図8C】
図8Cは、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【0018】
【
図9】
図9は、例示的な実施形態による、ガス分配器を出るガス流量を制限または検証するための「流量」オリフィスを含むガス出口の態様を示す図である。
【0019】
【
図10】
図10は、例示的な実施形態によるガス分配方法における動作を示すフローチャートである。
【0020】
【
図11】
図11は、1つまたは複数の例示的な方法の実施形態を実施または制御することができる機械の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明は、本主題の例示的な実施形態を具現化するシステム、方法、技術、命令シーケンス、およびコンピューティング機械プログラム製品を含む。以下の説明では、説明の目的で、例示的な実施形態の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記載されている。しかし、本実施形態をこれらの具体的な詳細なしで実践してもよいことが、当業者に明らかになるであろう。
【0022】
この特許文書の開示の一部は、著作権保護の対象となる資料を含む。著作権者は、特許書類または特許の開示が特許商標庁の特許包袋または記録に現れる限り、その特許書類または特許の開示がいかなる者によって複写されることに対して異議を唱えないが、それ以外の場合には一切の著作権を留保する。以下の表示は、後述または図示され本文書の一部を構成するすべてのデータに適用される:Copyright Lam Research Corporation,2018,All Rights Reserved.
【0023】
先に詳しく述べたように、典型的なプラズマエッチング装置は、1つまたは複数の反応性ガスが流れるチャンバを含む反応器を備える。チャンバ内において、ガスは通常、無線周波数エネルギーによってイオン化されてプラズマになる。プラズマガスの高反応性イオンは、集積回路(IC)に加工される半導体ウエハの表面のポリマーマスクのような特定の材料と反応する。エッチングの前に、ウエハはチャンバ内に載置され、ウエハの上面をプラズマガスに曝露するチャックまたはホルダによって適切な位置に保持される。
【0024】
当技術分野で知られているチャックには、いくつかのタイプが存在する。チャックは等温面を提供し、ウエハ用のヒートシンクとして機能する。あるタイプでは、機械的クランプ手段によって、半導体ウエハがエッチングの所定位置に保持される。別のタイプのチャックでは、チャックとウエハとの間の電場によって生成される静電力によって、半導体ウエハが所定の位置に保持される。本開示は、これら両方のタイプのチャックまたは他のタイプのチャックに適用可能である。
【0025】
半導体処理では、各プロセス中のウエハ全体のエッチング速度または堆積速度の均一性が、デバイスの歩留まりに直接影響を与える。均一性はプロセス反応器にとって主要な適格要件の1つになっているため、その設計および開発において非常に重要なパラメータと見なされている。ウエハ直径のサイズが増加するにつれて、より大きなウエハから加工されるICの各バッチの均一性を確保するという問題が一層困難になる。例えば、ウエハサイズが200mmから300mmに増加し、ウエハあたりのデバイスサイズが小さくなると、エッジ除外領域が、例えば2mm以下に縮小する。したがって、均一なエッチング速度、デバイスプロファイル、およびウエハのエッジから2mm以下まで所望の寸法を維持することが、非常に重要となっている。
【0026】
プラズマエッチング反応器では、エッチングパラメータ(エッチング速度、プロファイル、断面寸法など)の均一性は、いくつかのパラメータの影響を受ける。これらのパラメータの1つは、プラズマガスの成分の含有量および供給量である。反応器の上流で均一なガスの混合および分配を維持し、ウエハの上方で一貫したプラズマ放電および化学的性質を提供することが、ウエハの均一性を改善するためにますます重要となっている。
【0027】
図1は、本ガス分配器のいくつかの実施形態を採用することができる反応チャンバの概略図である。
図1は、容量結合プラズマ処理チャンバ100を示しており、基板のエッチングに通常採用されるタイプの例示的なプラズマ処理チャンバを表す。チャンバ100はチャック102を含んでおり、このチャック102は、エッチング中にウエハ104などの基板が位置決めされるワークピースホルダーを表す。チャック102は、任意の適切なチャッキング技術(例えば、静電式、機械式、クランプ式、真空式など)によって実現することができる。エッチング中、チャック102には、通常、二重周波数源106によるエッチング中に、二重RF周波数(低周波数および高周波数、例えば2MHzおよび27MHz)が同時に供給される。
【0028】
ウエハ104の上方には、上部電極108が位置している。上部電極108は接地されている。
図1に示すエッチング反応器では、上部電極108の表面がチャック102およびウエハ104の表面よりも大きい。エッチング中、プラズマ110は、混合ガスライン112を介して供給され排気ライン114を通してポンプ排出されるエッチャントソースガスから形成される。チャンバ100の内部で、混合ガスライン112をシャワーヘッド(図示せず)に接続してもよい。チャンバ100の外側における上流でのガスの混合および分配については、より詳細に後述する。
【0029】
電気絶縁リング109は、接地されたチャンバ100から上部電極108を絶縁する。
図1のチャック102のように、上部電極108と下部電極との間に閉じ込めリング116を載置することができる。プロセス制御の改善と再現性の確保のため、一般に、閉じ込めリング116は、エッチングプラズマ110をウエハ104の上の領域に閉じ込めることを促進する。
【0030】
RF電力が二重周波数電源106からチャック102に供給されると、等電位場線がウエハ104上に設定される。等電位場線は、ウエハ104とプラズマ110との間にあるプラズマシースを横切る電場線である。プラズマ処理中、正イオンは等電位場線を横切って加速してウエハ104の表面に衝突し、それによってエッチング指向性の改善などの所望のエッチング効果を提供する。上部電極108およびチャック102の形状のために、電場線は、ウエハ表面全体で均一ではなく、ウエハ104のエッジで著しく変化する場合がある。したがって通常は、ウエハ表面全体のプロセスの均一性を改善するために、フォーカスリング118が設けられる。
図1を参照すると、ウエハ104はフォーカスリング118内に配置された状態で示されている。フォーカスリング118は、セラミック、石英、プラスチックなどの適切な誘電体材料で形成することができる。このように、フォーカスリング118の存在により、等電位場線をウエハ104の表面全体にわたって実質的に均一に配置することが可能になる。
【0031】
導電性シールド120は、フォーカスリング118を実質的に取り囲んでいる。導電性シールド120は、プラズマ処理チャンバ100内で実質的に接地されるように構成される。シールド120は、フォーカスリング118の外側に不要な等電位場線が存在することを防ぐ。混合ガスライン112を介して供給されるチャンバソースガスに関して、プラズマ反応器の内部およびその上流のガス搬送特性は、エッチングまたは堆積の不均一性に寄与する最も敏感な変数となりえることが見出された。
【0032】
従来、混合ガスライン112の上流のガス供給パネルが、混合前にガス固有の個々の供給ラインによって供給される。これらのラインは、ガス混合物中の各ガス成分に対する弁、調節器、マスフローコントローラ(MFC)などの配管および流量構成要素を含むことができる。通常、これらの個々のラインは、マニホールド入口を介して従来のガス混合マニホールドにガスを供給する。個々のガスはマニホールド内で混合された後、出口を介してマニホールドを出て、他の構成要素に分配されるか、またはガス供給ライン(例えば、混合ガスライン112、
図1)を介して処理チャンバ(例えば、処理チャンバ100、
図1)に分配される。
【0033】
従来のガス混合マニホールドまたは分配器は、通常、比較的大容量の細長い管状構造を含む。所望のガス混合物を生成するための各ガス供給ラインは、ガスマニホールドの長さに沿って特定の距離をあけて隔置される。一部のマニホールドの長さは、例えば、最大27インチであり得る。所与のマニホールドの全長は、供給を行うガスラインの数に基づいて決めることができる。次に、ガスラインの数は、処理チャンバ100内の所与のプロセスに望まれるガス混合物に応じて決めることができる。ガスラインの接続位置は、マニホールドごとに同じではないことや、処理チャンバ100が異なると同じではないことが多い。さらに、1つのマニホールド上であっても、いくつかのガスライン入口位置は、他のものよりもマニホールド出口からより遠くに配置されることが理解されよう。
【0034】
従来のマニホールドまたは分配器に入る各ガスの運動量は、ガス分子のサイズおよび流量が異なるために大幅に異なる場合がある。マニホールド内の高速で流れる重質ガスは、おそらく乱流などの要因により、低速で不安定に流れるガスの流れおよび同伴に影響を与える可能性がある。低速で流れるガスの入口がマニホールド出口から比較的遠くに配置されている場合、それに応じて、例えば、所望のガス混合物の変化に対応する反応速度が厳しく抑制される可能性がある。従来のマニホールドは、誘発された変化に応じて固有の遅延時間を伴うコンデンサと同様の方法で作動し得る。さらに、所望のガス混合物の変化をもたらす弁が迅速に作動したとしても、従来のマニホールド構成には固有の待ち時間があり、ガスの様々な流量、移動距離、および運動量は大部分が不明な場合があるので、所与のガス混合物の正確な成分を識別可能にするには依然として大きな課題がある。
【0035】
この状況をさらに複雑にするのは、適切な制御がない場合に、従来のマニホールドに供給するガスラインの既存の線状配列に基づくガス混合物またはガス流の安定性が、新しいガスラインがマニホールドに対して着脱されるときに乱される可能性があることである。特に、これは異なる圧力での供給時に起こり得る。例えば、上流のリザーバが枯渇したとき、またはマニホールド内もしくは処理チャンバ100内で異なるガス混合物が望まれるときに、ガスラインの位置が不意にまたはランダムに変化する場合がある。従来のマニホールドへの個々のガスの供給を制御する試みには、ソフトウェア制御による弁の使用が含まれているが、これでも上述の課題に完全には対処していない。ウエハエッチング用途は、必要な混合物をチャンバに供給する供給時間に非常に敏感である。上述の要因は、各々がガス供給性能に大きな影響を与える可能性があり、応答時間の遅延、並流の不整合、およびガス混合の遅延によって引き起こされる潜在的な問題は、ウエハの均一性を損なうおそれがある。
【0036】
いくつかの用途では、混合ガス源としての混合ガスマニホールドまたは分配器が、直列または並列配置で形成された一グループのプロセスチャンバ100に供給するために必要となる場合がある。他の用途では、複数のゾーン(中心ゾーン、エッジゾーン、または中間ゾーンなど)は各々、信頼ができるガス源を必要とする。グループ内の処理チャンバ100ごとにチャンバの場所および分配ラインの長さが違うことを考慮すると、上述の問題が悪化するおそれがある。
【0037】
ガス分配器サブアセンブリ200の図解を
図2に示す。サブアセンブリ200は、本体201と、環状または環状配列205のガス出口、ノズル、またはオリフィスとを含む。出口は、中央ガス分配点(またはゾーン)302(
図3参照)の周りに配置された図示のノズル202の形態をとることができる。いくつかの例では、ノズル202が、所定のレベルでガス流を調節するように特別に設計およびサイズ設定されたオリフィスを含むことができる。これについては以下でより完全に説明する。本明細書では「ガス」という用語が使用されているが、文脈による別段の指示がない限り、本明細書に記載のシステムおよび方法は、より一般的に「流体」に適用できることが理解されよう。
【0038】
いくつかの例では、ガス分配点302は、本明細書でさらに説明されるように、配列205のガス入口または出口に対して特定の寸法および中心位置を有する局所的な領域または体積である。したがって、「点」という用語は、ゼロ次元の幾何学的要素を意味することを意図するものではない。中央混合ガス分配点302の一例は、
図3に提供されるサブアセンブリ200の部分断面図においてより明確に見ることができる。
【0039】
いくつかの例では、
図2~
図3に示すサブアセンブリ200は、ガス分配器300の第1の半体部を形成する。完全なガス分配器は、対向する半体部または第2の半体部を第1の半体部に結合することによって形成できる。いくつかの例では、ガス分配器の対向する半体部または第2の半体部は、本質的には、
図2~
図3に示すサブアセンブリ200の鏡像である。この配置は、
図3に見ることができる。第2のまたは対向するサブアセンブリには番号200’が付けられている。いくつかの例では、ガス分配器300は、2つのサブアセンブリ(すなわち半体部)200および200’を連結することにより形成される。連結形態では、中央混合ガス分配点302がガス分配器の中央混合ガス入口(環状配列205の出口ノズルまたはオリフィス202の中心に配置された図示のノズル206など)と流体連通している。いくつかの例では、本開示のガス分配器300を、上述のタイプの従来のガス分配器の代わりに使用してもよく、またはガス供給システムにおける同様の構成要素または他の構成要素と組み合わせて使用してもよい。
【0040】
いくつかの例では、ガス分配器300は、ガス入口がガス出口として機能して(逆もまた同様)分配器内のガスが反転されるように、ガス混合器として動作することができる。中央ガス混合点は、中央ガス分配点によって形成される。そのような配置では、ガス分配器を上述のタイプのガス混合器に接続することができ、それによりガス分配器とガス混合器が協同して混合(または均質)ガスを混合し、1つまたは複数のプロセスチャンバに分配し、したがって従来のガスマニホールドおよび分配器の使用に関連して本明細書で論じた不利な点に対処することができる。
【0041】
再び
図2を参照すると、いくつかの例では、出口ノズル202の各々は、ガス分配器300の内部で(例えば、ガス供給チャネル間の所望の比率を満たすため)分割されて他の出口ノズルからのガスと組み合わせられるか、または別々の流れに分離された単一ガスまたは混合ガスを、下流の複数の場所に分配することができる。例えば、図に示す出口ノズル202の各々は、ガス源を必要とする下流構成要素またはプロセスチャンバ100に接続され得る。この図では、8つの出口ノズル202が、サブアセンブリ200の第1の半体部に接続されている。ノズルの数は8つ以外でもよい。必須ではないが、通常は同じ数の出口ノズル202がガス分配器300の第2の半体部に設けられ、この特定の例では合計16個の出口ノズル202が設けられる。下流構成要素またはプロセスチャンバ100に供給する(または代替のガス混合モードで混合する)ためのガス分配器300の所望の能力に応じて、他の数のノズル202を採用してもよい。
【0042】
ここで
図3を参照すると、各出口ノズル202および202’は、各サブアセンブリ200および200’内に形成された内部導管304を介して中央ガス分配点302と流体連通していることが示されている。各内部導管304(別の言い方をするならば、ガス経路)は同じ長さを有する。各制御弁208および208’は、内部導管304を通過する流量および流速を調整し、所望のガスまたはガス混合物を生成または供給するように動作することができる。内部導管304は
図4にも示されており、内部導管304に対するガス流出口が
図5の502に示されている。内部導管304は、
図4に示すように放射状に等距離に隔置される。水平に配向された制御弁は、図示のように環状配列205を形成する。いくつかの例では、ガス流出口502は、ねじ切りされ、出口ノズル202および202’の相補的なねじ込み支持ステム203および203’の取り付け点としてそれぞれ機能し得る。いくつかの例では、ガス流出口502は、スタブシャフトとして、またはCシールの表面実装継手としてガス分配器300に溶接される。
【0043】
再び
図3を参照すると、ガス分配器300の第1および第2のサブアセンブリすなわち半体部200および200’が連結されるとき、中央ガス分配点302は、実質的にボール形または球形を有する体積によって定義されることが理解されよう。この形状は図中に点線で示されている。いくつかの例では、中央ガス分配点302の体積形状は、楕円形または非球形である。例えば、円形、正方形、または長方形の断面を含む他の形状も可能である。いくつかの例では、ボール形、球形、または円形の輪郭の直径は0.1~100mmの範囲であり、いくつかの例では0.5~50mmの範囲であり、いくつかの例では1~10mmである。
【0044】
本開示において、いくつかの例では、中央ガス分配点302が出口ノズル202および202’の各々から等距離にあることに留意されたい。このため、従来のガス混合または分配マニホールドによって引き起こされる問題またはそれらに固有の上述の問題のいくつかは、各ガス流路が同じ長さであり、例えば従来技術のように、細長いマニホールドに沿った出口ノズルの直線上の位置に依存しないという意味で対処される。所与のガス混合物中の各ガスの移動距離は同じである。ガス分配器のガス混合モードでは、ある1つのガス成分が中央混合点302に達するまでに別のガス成分と衝突または干渉することはない。中央ガス分配点302の体積は、例えば、約27インチの長さを有する従来のガスマニホールドの体積と比較して比較的小さい。
【0045】
16個の出口ノズル202を有する環状配列205を、
図6に概略的に示す。ガス分配器300の第1の半体部(すなわち、サブアセンブリ200)に接続された出口ノズル202は、実線で示される供給ラインを有し、番号202が付けられている。ガス分配器300の第2の半体部に接続された出口ノズル202’は、点線で示される供給ラインを有し、番号202’が付けられている。したがって、この例では、合計で16個の出口ノズルが設けられる。各ノズル202および202’は、所望のガスまたはガス混合物を、例えば、処理チャンバ100(
図1)に分配して供給する。
【0046】
ガス分配器300に流入するガスは、開状態で動作中の出口ノズル202および202’の数に比例して「分割」、すなわち、配分または分配されることが理解されよう。一部のノズル202および202’は、閉状態で動作していないことがある。中央ガス分配点の体積は従来のガス混合器および分配器に比べて比較的小さいため、混合ガスの成分はガス分配器300を通過することによる影響を受けず、混合ガス内の成分の比率が実質的に維持される。先に詳しく説明したガス分配器300のガス混合構成では、開状態の入口ノズル200および200’を16個有する配置の場合、最大16個のガス成分を有する混合ガスを形成することができる。
図6に例示される入口ノズル配列205の環状形状は、いくつかの例では、全体的に環状ではない、または完全な環状ではない場合があることが理解されよう。ある程度の楕円形または他の円形の形状を、いくつかの例で使用してもよい。
【0047】
いくつかの例では、制御弁208は、各出口ノズル202および202’と流体連通して設けられる。配列205の制御弁208は、出口ノズル202および202’を介してガス分配器300を出るガスのそれぞれの質量流量を分配するように、またはそのガス混合構成においてガス分配器300によって形成される混合ガスの成分を分配するように機能する。それぞれの制御弁208には、
図6において符号208および208’を同様に交互に付し、また、同じ図において個々のそれぞれのガス流量に符号FRを付して、排出ガスの流量制限を示す。出口ノズル202および202’を通るガス流は、制御弁208および208’を使用して制御することができ、いくつかの例では、関連する測定機器を使用して検証することができる。
【0048】
いくつかの例では、ガス分配器300はまた、ガスを分配する際のガス流量検証器または調節器として動作することができる。例えば、測定対象のガス流(Q)を、超音速流がオリフィスを横切るようにサイズ設定された適切なサイズのオリフィスを通過させるよう導いてもよい。超音速流条件下では、ガス流Q=KP1であり、式中、(K)はガス依存定数、(P1)は上流圧力である。上流圧力(P1)は、高精度デジタル隔膜真空計で測定することができる。ガス依存定数(K)は温度依存性が弱く、独立した方法論を使用して経験的に決定することができる。したがって、所与のオリフィスサイズ(例えば、出口ノズル202または202’のオリフィス)について、その出口ノズル202または202’を通るガスの流れ(Q)を、所与の上流圧力(P1)(例えば、いくつかの例では、真空計によって測定され得る中央ガス分配点302内の圧力)に対して検証できる(すなわち、計算可能である、または保証できる)。
【0049】
ここで
図7A~
図7Bを参照すると、ガス流量検証器300の概略上面図が示されている。ガス流量検証器300は中央ガス分配点302を含む。ガス流量検証器300は環状配列205の制御弁208を含んでおり、垂直に配向されたこれらの制御弁208が中央ガス分配点302を囲んでいる。各制御弁208は、図示のように代表的なガス出口202を含む。ガス流量検証器300は、一対の真空計702Aおよび702Bと、第3の真空計704とを含むガス分配配置700に含まれる。
【0050】
相互接続された一連のガス経路または導管706により、制御弁208ならびに真空計702A、702B、および704を互いに流体連通するように設置する。図示のガス分配配置700において、真空計704は、ガス流量検証器300の図中右側にある2つの制御弁208のガス出口202を出るガスの圧力を測定する。一対の真空計702Aおよび702Bは、ガス流量検証器300の図中左側にある3つの制御弁208の3つのガス出口202について同様に測定する。図示の真空計は、ガス流量検証器300を通るガス流、そしていくつかの例では、ガス流量検証器300の特定のガス出口202の各々を通るガス流を測定および検証するために使用することができる。いくつかの例では、真空計702A、702B、または704によって測定されたガス圧力は、特定のガスルックアップテーブルを使用して実際の流量に変換される。ガス流量誤差を計算して、例えばユーザインターフェースディスプレイに表示することができる。システムソフトウェアは、特定のガスの使用に適用可能なガス流量誤差を計算するための特定のガステーブルを含むことができる。いくつかの例では、ガステーブルは、ガス流量検証器300に設置された1つまたは複数のオリフィスの場所における、選択されたガスの圧力と流量の関係を含む。いくつかの例では、適切なルックアップガステーブルで定義されている対応する予測圧力と比較したガス圧力率の増加について、1つまたは複数の測定を行うことができる。安定した圧力に達するまでの測定時間は、ガスの分子量とガス(またはMFC)流量の関数である。
【0051】
制御弁208の各々を通るガス流は、いくつかの例では、オリフィス707(または「流量オリフィス」)によって調節することができる。オリフィス707は、
図7Bに示す制御弁208の断面概略図にさらに明確に示されている。先に詳しく説明したガス流量方程式に従って、例えば、制御弁208を通るガス流を所望の、指定の、または所定のガス流量または質量流量で許可または制御するように、オリフィス707を設計およびサイズ設定することができる。したがって、例えば、図示の制御弁208の各々におけるオリフィス707の各々が等しいサイズである場合、所与の上流圧力に対して各制御弁208を通る(したがって、各ガス出口202を通る)ガス流は同じになる。このようにして、本開示のガス流量検証器は、ガスを下流構成要素に均等に分配(分割)して供給することができる。あるいは、各オリフィス707を各ガス出口またはノズル202に対して適切かつ異なるサイズにすることによって、各出口202について、分配されるガスの所望のまたは所定の異なる流量をそれぞれ確立することができ、またこれと同時に、ガス流量検証器300の下流に位置する同数の所望の構成要素にガスを分配することができる。例示的な下流構成要素として、1つまたは複数のウエハ処理チャンバ100を含めることができる。
【0052】
いくつかの例では、オリフィス707は、
図7Bの交換可能または置換可能部品708に含めることができる。置換可能部品708は、例えば、表面実装制御弁208の内部またはその下方に位置決めすることができる。他の配置も可能であり、例えば
図3の概略的な点線の輪郭に示すように、例示的なオリフィス707は、ガス流量検証器300を出るガスのガス流路においてガス出口またはノズル202の内部に直接設けられる。オリフィス707は、いくつかの例では、出口202のすべてに設けてもよく、または選択された数の出口202に設けてもよい。
【0053】
いくつかの例では、各々が特定のサイズのオリフィス707を含む一連の置換可能部品708が設けられ、その結果、すべてのガス出口202からのガス流量を好都合に調整することができる。他の例では、個々のガス出口202について、特定の異なるガス流量を好都合に確立することができる。いくつかの例では、ガス流量検証器300は、同時に2つのモードで動作可能な(すなわち、1つのモードでガスを比例的に分割および分配し、別のモードでガス流量を制限または検証する)二重機能デバイスとして好都合に機能する。本質的に、ガス流量検証器300の同じハードウェアは、同時に2つの機能を実施することができる。したがって、本開示のガス流量検証器300は、半導体製造システム内の特定の変化する条件およびガス流量要件に応じて適合するように高度に構成可能である。
【0054】
他の例では、ここで
図8A~
図8Cを参照すると、オリフィス707を制御弁208に直接または間接的に埋め込み、(例えば、オリフィス707が取り付けられる制御弁208を通る所望のまたは所定のガス流量を許可または調節するよう上述した方式で)工場で較正してもよい。
図8B~
図8Cは、オリフィス707を設ける代替の構成を示しており、
図8Cは、例えば、交換部品708の代替形態を示している。
【0055】
ここで
図9を参照すると、ガス流量検証器300の代替の構成が示されている。この例では、制御弁208は水平に配向され、再び環状配列205を形成する。
図7Aに示した部品に対応する同様の部品は、対応する符号を付けて示される。
【0056】
ガス流量検証器300、およびガス分配配置700は、さらに別の構成が可能である。いくつかの例において、ガス分配システム700の一部を形成する真空計702A~702Bおよび704は、ガス経路または導管706を通るガス流量を検証するように機能し、より具体的には、ガス出口202またはオリフィス707の閉塞状態を検証または決定するように機能する。真空計702A~702Bおよび704は、ある時点で、またはある期間にわたって、供給中のガス流量をガス流量検証器300によって測定して検証することができる。
【0057】
本明細書に記載のガス分配器またはガス流量検証器300のいくつかの例示的な実施形態では、従来のガス混合または分配マニホールドの比較的大きな体積と比較すると、ガス分配点302の体積が比較的無視できる大きさであるため、そうでない場合に従来技術のシステムで誘発される混合の遅延または待ち時間を大幅に減らすことができる。本開示によるガス流量調節は、±0.5%の誤差で、広い範囲のガス流量(例えば、0.5sccm~5000sccm)で実施することができる。
【0058】
本開示はまた、例示的な方法を含む。
図10を参照すると、ガス分配方法1000は、動作1002において、ガス分配器を設けることであって、ガス分配器は、本体と、ガスをガス分配器の本体に投入するための入口と、ガス分配器からガスを分配するための環状配列のガス出口と、ガス分配器の本体内かつ環状配列のガス出口の中心に配置された中央ガス分配点とを備えることと、動作1004において、ガス入口を通してガスを中央ガス分配点に供給することと、動作1006において、環状配列内のガス出口の数、または動作中のガス出口の割合に基づいて、供給されたガスを中央ガス分配点の内部で分割することと、動作1008において、分割されたガスを少なくともガス出口の各々、または動作中のガス出口の各々に分配することと、動作1010において、分配されたガスを下流の場所に供給することとを含む。
【0059】
いくつかの例では、方法1000は、分割されたガスをガス分配器の本体内に形成された内部ガス導管を通してガス出口に分配することであって、内部ガス導管は、環状配列のガス出口を中央ガス分配点に接続することをさらに含む。
【0060】
いくつかの例では、方法1000は、中央ガス分配点からガス出口までの内部ガス導管のそれぞれのガス流路に沿って分割されたガスを分配することであって、それぞれのガス流路は長さが等しいことをさらに含む。
【0061】
いくつかの例では、方法1000は、各ガス出口に関連して、それぞれのガス出口を通る特定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを設けることをさらに含む。
【0062】
いくつかの例では、方法1000は、ガス分配器の本体内において、中央ガス分配点に、実質的に球形の体積または実質的に環状の断面輪郭を与えることをさらに含む。
【0063】
いくつかの例では、非一時的機械可読媒体は、機械1100によって読み取られると、上に要約された非限定的な例示的動作を少なくとも含む方法において機械に動作を制御させる命令1124を含む。
【0064】
図11は、本明細書に記載の1つまたは複数の例示的なプロセスの実施形態を実施することができる、または本明細書に記載の1つまたは複数の例示的なプロセスの実施形態を制御することができる機械1100の一例を示すブロック図である。代替の実施形態では、機械1100はスタンドアロンデバイスとして動作してもよく、または他の機械に接続(例えば、ネットワーク接続)されてもよい。ネットワーク展開では、機械1100は、サーバ-クライアントネットワーク環境において、サーバ機械、クライアント機械、またはその両方の性能で動作することができる。一例では、機械1100はピアツーピア(P2P)(または他の分散型)ネットワーク環境においてピア機械として作動することができる。さらに、単一の機械1100のみが示されているが、「機械」という用語は、クラウドコンピューティング、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)、または他のコンピュータクラスタ構成などを介して、本明細書で論じられる方法論のいずれか1つまたは複数を実施するための1セット(または複数セット)の命令個別にまたは共同で実行する機械の任意の集合を含むとも解釈されるべきである。
【0065】
本明細書に記載の例は、ロジック、いくつかの構成要素、またはメカニズムを含み得るか、またはそれらによって動作することができる。回路セットは、ハードウェア(例えば、単純な回路、ゲート、ロジックなど)を含む有形のエンティティに実装された回路の集合である。回路セットのメンバシップは、時間の経過および基礎となるハードウェアの変動性に柔軟に対応することができる。回路セットは、単独でまたは組み合わせて、動作時に特定の動作を実施することができるメンバを含む。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作を実行するように不変に設計されてもよい(例えば、ハードワイヤード)。一例では、回路セットのハードウェアは、特定の動作の命令を符号化するために物理的に修正された(例えば、磁気的、電気的、不変質量粒子の可動配置などによって)コンピュータ可読媒体を含む、可変的に接続された物理的構成要素(例えば、実行ユニット、トランジスタ、単純な回路など)を含み得る。物理的構成要素を接続する際に、ハードウェア構成要素の基礎となる電気的特性が変更される(例えば、絶縁体から導体へ、またはその逆)。命令は、組み込みハードウェア(例えば、実行ユニットまたはローディングメカニズム)が、可変接続を介してハードウェア内に回路セットのメンバを作成し、動作時に特定の動作の一部を実行することを可能にする。したがって、コンピュータ可読媒体は、デバイスが動作しているときに回路セットの他の構成要素に通信可能に結合される。一例では、物理的構成要素のいずれかが、複数の回路セットの複数のメンバで使用され得る。例えば、動作中、実行ユニットは、ある時点で第1の回路セットの第1の回路で使用され、別の時点で第1の回路セット内の第2の回路によって、または第2の回路セット内の第3の回路によって再利用されてもよい。
【0066】
機械(例えば、コンピュータシステム)1100は、ハードウェアプロセッサ1102(例えば、中央処理装置(CPU)、ハードウェアプロセッサコア、またはそれらの任意の組み合わせ)、グラフィック処理ユニット(GPU)1103、メインメモリ1104、および静的メモリ1106を含むことができ、その一部またはすべては、相互リンク(例えば、バス)1108を介して互いに通信することができる。機械1100はさらに、表示デバイス1110、英数字入力デバイス1112(例えば、キーボード)、およびユーザインターフェース(UI)ナビゲーションデバイス1114(例えば、マウス)を含むことができる。一例では、表示デバイス1110、英数字入力デバイス1112、およびUIナビゲーションデバイス1114は、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。機械1100はさらに、大容量記憶デバイス(例えば、駆動ユニット)1116、信号生成デバイス1118(例えば、スピーカ)、ネットワークインターフェースデバイス1120、および1つまたは複数のセンサ1121(全地球測位システム(GPS)センサ、コンパス、加速度計、または別のセンサなど)を含むことができる。機械1100は、1つまたは複数の周辺機器(例えば、プリンタ、カードリーダなど)と通信するため、またはそのような周辺機器を制御するために、シリアル(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB))、パラレル、または他の有線または無線(例えば、赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)など)接続などの出力コントローラ1128を含んでもよい。
【0067】
大容量記憶デバイス1116は、機械可読媒体1122を含むことができる。この機械可読媒体1122には、本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数を具現化する、または本明細書に記載の技術または機能のいずれか1つまたは複数によって利用されるデータ構造または命令1124(例えば、ソフトウェア)のセットが1つまたは複数セット格納される。また、命令1124は、機械1100による実行中、完全にまたは少なくとも部分的に、メインメモリ1104内、静的メモリ1106内、ハードウェアプロセッサ1102内、またはGPU1103内に存在してもよい。一例では、ハードウェアプロセッサ1102、GPU1103、メインメモリ1104、静的メモリ1106、または大容量記憶デバイス1116のいずれか1つ、またはその任意の組み合わせによって、機械可読媒体1122を構成してもよい。
【0068】
機械可読媒体1122は単一の媒体として示されているが、「機械可読媒体」という用語は、1つまたは複数の命令1124を格納するように構成された単一の媒体、または複数の媒体(例えば、集中型もしくは分散型データベース、ならびに/または関連するキャッシュおよびサーバ)を含むことができる。
【0069】
「機械可読媒体」という用語は、機械1100によって実行するための命令1124を格納、符号化、または搬送することができ、かつ機械1100に本開示の技術のいずれか1つまたは複数を実施させる任意の媒体、またはそのような命令1124によって使用されるデータ構造もしくはそのような命令1124に関連するデータ構造を格納、符号化、または搬送することができる任意の媒体を含むことができる。機械可読媒体の非限定的な例は、固体メモリ、光学媒体、および磁気媒体を含むことができる。一例では、大容量機械可読媒体は、不変(例えば、静止)質量を有する複数の粒子を有する機械可読媒体1122を含む。したがって、大容量機械可読媒体は、一時的に伝播する信号ではない。大容量機械可読媒体の特定の例は、半導体メモリデバイス(例えば、電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EEPROM))およびフラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリ、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含むことができる。さらに命令1124は、伝送媒体を使用し、ネットワークインターフェースデバイス1120を介して、通信ネットワーク1126を通じて送信または受信することができる。
【0070】
特定の例示的な実施形態を参照して実施形態が説明されてきたが、本発明の主題のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正および変更を行うことができることは明らかであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味において考慮されるべきである。本明細書の一部を形成する添付の図面は、限定ではなく例示として、主題が実践され得る特定の実施形態を示す。例示された実施形態は、本明細書に開示された教示を当業者が実践できるように十分詳細に説明されている。本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置換および変更を行うことができるように、他の実施形態を利用してもよく、また、明細書に開示された教示から他の実施形態を導き出してもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲と、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物のすべての範囲とによってのみ定義される。
【0071】
本発明の主題のそのような実施形態は、本明細書において個々におよび/または集合的に「発明」という用語によって言及される場合があるが、これは単に便宜上の問題であり、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念(もし実際に複数が開示されているならば)に自発的に限定する意図はない。したがって、本明細書では特定の実施形態を例示し説明したが、同じ目的を達成するために算定された任意の構成が、示された特定の実施形態の代替となり得ることを理解されたい。本開示は、様々な実施形態のすべての適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態と、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス分配器であって、
本体と、
ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、
前記環状配列のガス出口内に配置され、前記ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、
前記ガス入口から離れたガス分配点であって、前記本体内に配置され、前記環状配列のガス出口に囲まれた内部体積を含み、前記内部体積は、前記内部体積から前記ガス出口の各々に延びる対応する配列のガス経路を介して前記環状配列のガス出口と流体連通し、前記ガス経路のガス路長さは同じである、ガス分配点と、を備え、
各ガス出口は、該ガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを含む、ガス分配器。
【請求項2】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口は、前記ガス分配点の周りに放射状に等距離に隔置される、ガス分配器。
【請求項3】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記ガス分配点を前記環状配列のガス出口に接続する内部ガス導管を含む、ガス分配器。
【請求項4】
請求項3に記載のガス分配器であって、
前記ガス分配点から前記環状配列のガス出口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路は、長さが等しい、ガス分配器。
【請求項5】
請求項4に記載のガス分配器であって、
前記内部ガス導管は、前記ガス分配点から前記環状配列のガス出口のそれぞれのガス出口に向かって延びる各内部ガス導管を伴って放射状配列に配置される、ガス分配器。
【請求項6】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記ガス出口を出る所定のガス流を許可または調節するために、制御弁またはノズルの装着場所を含む、ガス分配器。
【請求項7】
請求項6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルは各々、それぞれのガス出口を通るガス流を制御するためのそれぞれの制御手段が各ガス出口に設けられるように、前記装着場所のうちのそれぞれの装着場所に装着可能であり、前記制御弁またはノズルの各々はオリフィスを含む、ガス分配器。
【請求項8】
請求項6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルをさらに備える、ガス分配器。
【請求項9】
請求項8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルは置換可能である、ガス分配器。
【請求項10】
請求項8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルは同一平面に構成される、ガス分配器。
【請求項11】
請求項8に記載のガス分配器であって、
第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、ガス分配器。
【請求項12】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記ガス分配点の前記内部体積は球形の体積を含む、ガス分配器。
【請求項13】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口を流れる前記ガスのガス流量を測定または検証する1つまたは複数の真空計
をさらに備える、ガス分配器。
【請求項14】
請求項1に記載のガス分配器であって、
前記本体は、間に分割線を定義する2つの構成要素を含み、前記内部体積は、前記2つの構成要素の前記分割線に配置され、前記2つの構成要素の第1の構成要素は、前記内部体積の第1の壁を定義し、前記2つの構成要素の第2の構成要素は、前記内部体積の第2の壁を定義する、ガス分配器。
【請求項15】
ガス混合器であって、
本体と、
混合ガスの1つまたは複数の成分を受け入れるための環状配列のガス入口と、
前記環状配列のガス入口内に配置され、前記本体から前記混合ガスを放出するための混合ガス出口と、
前記混合ガス出口から離れたガス混合点であって、前記本体内に配置され、前記環状配列のガス入口に囲まれた内部体積を含み、前記内部体積は、前記内部体積から前記環状配列のガス入口の各々に延びる対応する配列のガス経路を介して前記ガス入口と流体連通し、前記ガス経路のガス路長さは同じである、ガス混合点と、を備え、
各ガス入口は、該ガス入口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを含む、ガス混合器。
【請求項16】
請求項15に記載のガス混合器であって、
前記環状配列のガス入口は、前記ガス混合点の周りに放射状に等距離に隔置される、ガス混合器。
【請求項17】
請求項15に記載のガス混合器であって、
前記本体は、前記ガス混合点を前記環状配列のガス入口に接続する内部ガス導管を含む、ガス混合器。
【請求項18】
請求項17に記載のガス混合器であって、
前記ガス混合点から前記環状配列のガス入口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路は、長さが等しい、ガス混合器。
【請求項19】
請求項17に記載のガス混合器であって、
前記内部ガス導管は、前記ガス混合点から前記環状配列のガス入口のそれぞれのガス入口に向かって延びる各内部ガス導管を伴って放射状配列に配置される、ガス混合器。
【請求項20】
請求項19に記載のガス混合器であって、
前記本体は、前記ガス入口に入る所定のガス流を許可または調節するために、制御弁またはノズルの装着場所を含む、ガス混合器。
【請求項21】
請求項20に記載のガス混合器であって、
前記制御弁またはノズルは各々、それぞれのガス入口を通るガス流を制御するためのそれぞれの制御手段が各ガス入口に設けられるように、前記装着場所のうちのそれぞれの装着場所に装着可能であり、前記制御弁またはノズルの各々はオリフィスを含む、ガス混合器。
【請求項22】
請求項20に記載のガス混合器であって、
前記制御弁またはノズルをさらに備える、ガス混合器。
【請求項23】
請求項22に記載のガス混合器であって、
前記制御弁またはノズルは置換可能である、ガス混合器。
【請求項24】
請求項22に記載のガス混合器であって、
前記制御弁またはノズルは同一平面に構成される、ガス混合器。
【請求項25】
請求項22に記載のガス混合器であって、
第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、ガス混合器。
【請求項26】
請求項15に記載のガス混合器であって、
前記ガス混合点の前記内部体積は球形の体積を含む、ガス混合器。
【請求項27】
請求項15に記載のガス混合器であって、
前記環状配列のガス入口または混合ガス出口を流れる前記ガスのガス流量を測定または検証する1つまたは複数の真空計をさらに備える、ガス混合器。
【請求項28】
請求項15に記載のガス混合器であって、
前記本体は、間に分割線を定義する2つの構成要素を含み、前記内部体積は、前記2つの構成要素の前記分割線に配置され、前記2つの構成要素の第1の構成要素は、前記内部体積の第1の壁を定義し、前記2つの構成要素の第2の構成要素は、前記内部体積の第2の壁を定義する、ガス混合器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
図1は、本ガス分配器のいくつかの実施形態を採用することができる反応チャンバの概略図である。
図1は、容量結合プラズマ処理チャンバ100を示しており、基板のエッチングに通常採用されるタイプの例示的なプラズマ処理チャンバを表す。チャンバ100はチャック102を含んでおり、このチャック102は、エッチング中にウエハ104などの基板が位置決めされるワークピースホルダーを表す。チャック102は、任意の適切なチャッキング技術(例えば、静電式、機械式、クランプ式、真空式など)によって実現することができる
。チャック102には、通常、二重周波数源106によるエッチング中に、二重RF周波数(低周波数および高周波数、例えば2MHzおよび27MHz)が同時に供給される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
RF電力が
二重周波数源106からチャック102に供給されると、等電位場線がウエハ104上に設定される。等電位場線は、ウエハ104とプラズマ110との間にあるプラズマシースを横切る電場線である。プラズマ処理中、正イオンは等電位場線を横切って加速してウエハ104の表面に衝突し、それによってエッチング指向性の改善などの所望のエッチング効果を提供する。上部電極108およびチャック102の形状のために、電場線は、ウエハ表面全体で均一ではなく、ウエハ104のエッジで著しく変化する場合がある。したがって通常は、ウエハ表面全体のプロセスの均一性を改善するために、フォーカスリング118が設けられる。
図1を参照すると、ウエハ104はフォーカスリング118内に配置された状態で示されている。フォーカスリング118は、セラミック、石英、プラスチックなどの適切な誘電体材料で形成することができる。このように、フォーカスリング118の存在により、等電位場線をウエハ104の表面全体にわたって実質的に均一に配置することが可能になる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
ガス分配器サブアセンブリ200の図解を
図2に示す。サブアセンブリ200は、本体201と
、環状配列205のガス出口、ノズル、またはオリフィスとを含む。出口は、中央ガス分配点(またはゾーン)302(
図3参照)の周りに配置された図示のノズル202の形態をとることができる。いくつかの例では、ノズル202が、所定のレベルでガス流を調節するように特別に設計およびサイズ設定されたオリフィスを含むことができる。これについては以下でより完全に説明する。本明細書では「ガス」という用語が使用されているが、文脈による別段の指示がない限り、本明細書に記載のシステムおよび方法は、より一般的に「流体」に適用できることが理解されよう。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
本発明の主題のそのような実施形態は、本明細書において個々におよび/または集合的に「発明」という用語によって言及される場合があるが、これは単に便宜上の問題であり、本出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念(もし実際に複数が開示されているならば)に自発的に限定する意図はない。したがって、本明細書では特定の実施形態を例示し説明したが、同じ目的を達成するために算定された任意の構成が、示された特定の実施形態の代替となり得ることを理解されたい。本開示は、様々な実施形態のすべての適応または変形を網羅することを意図している。上記の実施形態と、本明細書に具体的に記載されていない他の実施形態との組み合わせは、上記の説明を検討すれば、当業者には明らかであろう。
本開示は、以下の形態により実現されてもよい。
[形態1]
本体と、
ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、
前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、
前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点と
を備える、ガス分配器。
[形態2]
形態1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口は、前記中央ガス分配点の周りに放射状に等距離に隔置される、ガス分配器。
[形態3]
形態1に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記中央ガス分配点を前記環状配列のガス出口に接続する内部ガス導管を含む、ガス分配器。
[形態4]
形態3に記載のガス分配器であって、
前記中央ガス分配点から前記環状配列のガス出口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路は、長さが等しい、ガス分配器。
[形態5]
形態1に記載のガス分配器であって、
各ガス出口は、そのガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを含む、ガス分配器。
[形態6]
形態5に記載のガス分配器であって、
前記本体は、前記ガス出口を出る所定のガス流を許可または調節するために、それぞれの制御弁またはノズルの装着場所を含む、ガス分配器。
[形態7]
形態6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルの各々がオリフィスを含む、ガス分配器。
[形態8]
形態6に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルをさらに備える、ガス分配器。
[形態9]
形態8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルが交換可能である、ガス分配器。
[形態10]
形態8に記載のガス分配器であって、
前記制御弁またはノズルが水平配向または垂直配向に構成される、ガス分配器。
[形態11]
形態8に記載のガス分配器であって、
第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、ガス分配器。
[形態12]
形態1に記載のガス分配器であって、
前記中央ガス分配点が実質的に球形の体積を含む、ガス分配器。
[形態13]
形態1に記載のガス分配器であって、
前記環状配列のガス出口を流れる前記ガスのガス流量を測定または検証する1つまたは複数の真空計
をさらに備える、ガス分配器。
[形態14]
ガスを分配する方法であって、
ガス分配器を設けることであって、前記ガス分配器は、
本体と、
ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、
前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、
前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点と
を備えることと、
前記ガス入口を通してガスを前記中央ガス分配点に供給することと、
前記環状配列内のガス出口の数、または動作中の前記ガス出口の割合に基づいて、前記供給されたガスを前記中央ガス分配点の内部で分割することと、
前記分割されたガスを前記ガス出口の各々、または動作中の前記ガス出口の各々に分配することと、
前記分配されたガスを下流の場所に供給することと
を含む、方法。
[形態15]
形態14に記載の方法であって、
前記分割されたガスを前記本体内に形成された内部ガス導管を通して前記ガス出口に分配することであって、前記内部ガス導管は、前記環状配列のガス出口を前記中央ガス分配点に接続すること
をさらに含む、方法。
[形態16]
形態15に記載の方法であって、
前記中央ガス分配点から前記環状配列のガス出口までの前記内部ガス導管のそれぞれのガス流路に沿って前記分割されたガスを分配することであって、前記それぞれのガス流路は長さが等しいこと
をさらに含む、方法。
[形態17]
形態14に記載の方法であって、
各ガス出口に関連して、そのガス出口を通過する所定のガス流を許可または調節するようにサイズ設定されたオリフィスを設けること
をさらに含む、方法。
[形態18]
形態14に記載の方法であって、
前記ガス分配器は、制御弁またはノズルをさらに備える、方法。
[形態19]
形態18に記載の方法であって、
前記制御弁またはノズルの各々は、1つまたは複数のオリフィスを含み、第1の制御弁またはノズルに関連するオリフィスは、第2の制御弁またはノズルに関連するオリフィスとは異なるようにサイズ設定される、方法。
[形態20]
機械によって読み取られると、ガス分配器を利用するガス分配方法における動作を前記機械に制御させる命令を含む機械可読媒体であって、前記ガス分配器は、本体と、ガスを前記本体に投入するためのガス入口と、前記ガスを外部構成要素に分配するための環状配列のガス出口と、前記本体内において前記環状配列のガス出口の中心に配置され、前記環状配列のガス出口と流体連通する中央ガス分配点とを備え、前記動作は、少なくとも、
前記ガス入口を通してガスを前記中央ガス分配点に供給することと、
前記環状配列内のガス出口の数、または動作中の前記ガス出口の割合に基づいて、前記供給されたガスを前記中央ガス分配点の内部で分割することと、
前記分割されたガスを前記ガス出口の各々、または動作中の前記ガス出口の各々に分配することと、
前記分配されたガスを下流の場所に供給することと
を含む、機械可読媒体。
【外国語明細書】