(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029172
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】表示制御装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/46 20240101AFI20240227BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
A61B6/46 536Z
A61B6/03 560T
A61B6/03 560D
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000114
(22)【出願日】2024-01-04
(62)【分割の表示】P 2022505887の分割
【原出願日】2021-02-19
(31)【優先権主張番号】P 2020040358
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石垣 純一
(72)【発明者】
【氏名】今道 栄一
(57)【要約】
【課題】付与情報が付与されている断層画像を観察し易くすることができる表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供する。
【解決手段】CPU20は、断層位置を指定するためのスライダバーSB及びスライダSDを表示し、指定された断層位置に対応する断層画像を表示する。断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する。CPU20は、スライダSDで指定されている現在位置を基準として、基準からスライダバーSBの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付け、特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示し、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークを深さ方向に沿った順序で強調表示する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを備える表示制御装置であって、
前記プロセッサは、
被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、
前記指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、
前記断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、前記付与情報を表すマークを、前記特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、
前記複数の断層画像のうち前記特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付け、
前記特定表示指示を受け付けることにより、前記特定断層画像に付与されている前記付与情報を表すマークを前記深さ方向に沿った順序で他のマークと異なるように表示する
制御を行う、表示制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CT(Computed Tomography)装置及びMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等の撮影装置により撮影された医用の3次元画像を用いての画像診断が行われている。このような3次元画像には、異なる複数の断層位置での断層画像が含まれる。医師による3次元画像を用いた画像診断では、複数の断層画像を切り替えて表示することが行われる。
【0003】
複数の断層画像を切り替えて表示する技術として、複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するためのスライダバーを表示する技術が提案されている(特開2004-173910号公報参照)。この技術では、スライダバー上にスライダを表示し、ユーザはスライダを動かすことによって断層位置を指定し、指定された断層位置に対応する断層画像が表示される。また、この技術では、例えば、異常陰影候補等のコンピュータによって実行された画像診断の結果(以下、「コンピュータ診断結果」という)が含まれる断層画像に対応する断層位置に、コンピュータ診断結果が含まれることを表すマークが表示される。
【0004】
また、設定された断層位置の範囲に含まれる全ての断層画像を、1つずつ順送りで表示する技術が提案されている(国際公開第2014/203438号参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開2004-173910号公報に記載の技術のようにスライダバーによって断層位置を指定する方法では、コンピュータ診断結果等の付与情報が付与されている断層画像をユーザが観察し難い場合があった。こうした問題は、付与情報が付与されている断層画像の数が多い場合に特に問題となる。というのも、付与情報が付与されている断層画像の数が多い場合には、スライダバー上において各断層画像に対応する複数のマークが近接する場合がある。この場合において、近接したマーク同士の間に、マークが付与されていない断層画像の位置も含まれていると、ユーザは、スライダバーによってマークが付与されている断層画像の位置を指定しようとしているにもかかわらず、誤って、マークが付与されていない断層画像の位置を指定しまう場合がある。このように、スライダバーによって断層位置を指定する方法では、付与情報が付与されている断層画像をユーザが観察し難い場合があった。
【0006】
また、国際公開第2014/203438号に記載の技術は、付与情報の有無にかかわらず、断層画像を全て、順送りに表示させる技術にすぎず、付与情報が付与されている断層画像を観察する方法についてなんら考慮されていない。
【0007】
本開示は、以上の事情を鑑みてなされたものであり、付与情報が付与されている断層画像を観察し易くすることができる表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の態様の表示制御装置は、少なくとも一つのプロセッサを備える表示制御装置であって、プロセッサは、被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、指定オブジェクトで指定されている現在位置を基準として、基準から指定オブジェクトの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付け、特定表示指示を受け付けることにより、特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示し、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示されるのに応じて、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークを深さ方向に沿った順序で強調表示する制御を行う表示制御装置である。
【0009】
また、本開示の第2の態様の表示制御装置は、第1の態様の表示制御装置において、指定オブジェクトは、スライダバーを含む。
【0010】
また、本開示の第3の態様の表示制御装置は、第1の態様の表示制御装置において、指定オブジェクトは、シェーマを含む。
【0011】
また、本開示の第4の態様の表示制御装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、付与情報には、複数の種類があり、プロセッサは、特定表示指示として、付与情報の種類の指定を含む特定表示指示を受け付けることが可能であり、付与情報の種類が指定された特定表示指示を受け付けた場合、指定された種類の付与情報が付与されている特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示する制御を行う。
【0012】
また、本開示の第5の態様の表示制御装置は、第4の態様の表示制御装置において、複数の種類は、ユーザによって付与されたユーザ付与情報、及びコンピュータによって付与されたコンピュータ付与情報の少なくとも一方を含む。
【0013】
また、本開示の第6の態様の表示制御装置は、第4の態様または第5の態様の表示制御装置において、プロセッサは、特定表示指示として、付与情報の種類の指定を含まない特定表示指示を受け付けることが可能であり、特定表示指示を受け付けた場合、全ての付与情報が付与されている特定断層画像を種類によらず深さ方向に沿った順序で表示する制御を行う。
【0014】
また、本開示の第7の態様の表示制御装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、深さ方向に沿った順序は、深さ方向において予め設定された順方向に対応する第1の順序と順方向とは逆の逆方向に対応する第2の順序とを含み、プロセッサは、特定表示指示として、第1の順序及び第2の順序のいずれか一方が指定された特定表示指示を受け付け可能である。
【0015】
また、本開示の第8の態様の表示制御装置は、第1の態様から第7の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、プロセッサは、特定表示指示を行うための指示ボタンを表示する制御を行う。
【0016】
また、本開示の第9の態様の表示制御装置は、第1の態様から第8の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、プロセッサは、指示入力装置によって入力された特定表示指示を受け付ける。
【0017】
また、本開示の第10の態様の表示制御装置は、第1の態様から第9の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、プロセッサは、特定断層画像の総数を、指定オブジェクトの位置と異なる位置に表示する制御を行う。
【0018】
また、本開示の第11の態様の表示制御装置は、第1の態様から第10の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、プロセッサは、複数の断層画像に含まれる特定断層画像の総数と、特定表示指示によって表示中の1枚の特定断層画像が、深さ方向に沿った順序において、何番目かを表す順番情報とを表示する制御を行う。
【0019】
また、本開示の第12の態様の表示制御装置は、第11の態様の表示制御装置において、付与情報には、複数の種類があり、プロセッサは、複数の種類の各々に対して、総数と順番情報とを表示する制御を行う。
【0020】
また、本開示の第13の態様の表示制御装置は、第12の態様の表示制御装置において、プロセッサは、特定表示指示として、付与情報の種類の指定を含む特定表示指示を受け付けることが可能であり、指定された種類に応じて総数と順番情報とを選択的に表示する制御を行う。
【0021】
また、本開示の第14の態様の表示制御装置は、第1の態様から第13の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、付与情報は、コンピュータによって付与されたコンピュータ付与情報を含み、プロセッサは、コンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える入力を受け付け、受け付けた入力に応じて、コンピュータ付与情報を表すマークの表示及び非表示を切り替える制御を行う。
【0022】
また、本開示の第15の態様の表示制御装置は、第14の態様の表示制御装置において、プロセッサは、コンピュータ付与情報が付与されている断層画像については、断層画像上にコンピュータ付与情報を表示する制御を行い、受け付けた入力に応じて、コンピュータ付与情報を表すマークと断層画像上のコンピュータ付与情報との双方の表示及び非表示を切り替える制御を行う。
【0023】
また、本開示の第16の態様の表示制御装置は、第1の態様から第15の態様のいずれか1態様の表示制御装置において、付与情報は、断層画像における関心領域の輪郭を含み、プロセッサは、指定されている断層位置に対応する断層画像に関心領域の輪郭が付与されている場合、断層画像上に関心領域の輪郭を表示する制御を行い、更に、表示対象の関心領域と同じ関心領域が検出された他の断層画像の何れかに付与されている関心領域の輪郭を表示する制御を行う。
【0024】
また、本開示の第17の態様の表示制御装置は、第16の態様の表示制御装置において、プロセッサは、他の断層画像に付与されている関心領域の輪郭のうち、最大の輪郭を表示する制御を行う。
【0025】
また、本開示の第18の態様の表示制御方法は、被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、指定オブジェクトで指定されている現在位置を基準として、基準から指定オブジェクトの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付け、特定表示指示を受け付けることにより、特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示し、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示されるのに応じて、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークを深さ方向に沿った順序で強調表示する制御を行う処理を表示制御装置が備えるプロセッサが実行するものである。
【0026】
また、本開示の第19の態様の表示制御プログラムは、被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、指定オブジェクトで指定されている現在位置を基準として、基準から指定オブジェクトの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付け、特定表示指示を受け付けることにより、特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示し、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示されるのに応じて、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークを深さ方向に沿った順序で強調表示する制御を行う処理を表示制御装置が備えるプロセッサに実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0027】
本開示によれば、付与情報が付与されている断層画像を観察し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】診断支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】表示制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】表示制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】スライダバー、表示情報、送りボタン、及び断層画像の表示画面の一例を示す図である。
【
図6】表示情報及び送りボタンを説明するための図である。
【
図7】順番情報の更新の一例を説明するための図である。
【
図8】断層画像上に表示されたコンピュータ付与情報及びユーザ付与情報のひとつであるアノテーションの一例を示す図である。
【
図9】コンピュータ付与情報を表すマークの表示及び非表示の切り替えを説明するための図である。
【
図10】断層画像上のコンピュータ付与情報の表示及び非表示の切り替えを説明するための図である。
【
図11】表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】表示制御処理のS16における処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【
図13】コンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【
図14】変形例1の表示情報及び送りボタンを説明するための図である。
【
図15】変形例1の表示制御処理のS16における処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【
図16】変形例2の表示情報及び送りボタンを説明するための図である。
【
図17】変形例に係るコンピュータ付与情報の表示状態の一例を示す図である。
【
図18】変形例に係るコンピュータ付与情報の付与処理を説明するための図である。
【
図19】変形例に係るシェーマ及び断層画像の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0030】
まず、
図1を参照して、本実施形態の診断支援システム10の構成を説明する。
図1に示すように、診断支援システム10は、表示制御装置12、撮影装置14、及び画像保管装置16を含む。表示制御装置12、撮影装置14、及び画像保管装置16は、それぞれネットワークNに接続され、ネットワークNを介して互いに通信が可能とされる。
【0031】
撮影装置14は、被検体の診断対象となる部位を撮影することにより、その部位を表す3次元の医用画像を生成する装置である。撮影装置14により撮影された3次元の医用画像は、複数の断層画像を含んで構成される。本実施形態では、撮影装置14として、CT装置を適用した例を説明するが、これに限定されない。例えば、撮影装置14として、MRI装置又はPET(Positron Emission Tomography)装置等のCT装置以外の3次元の医用画像を生成する装置を適用してもよい。また、本実施形態では、3次元の医用画像を構成する断層画像として、アキシャル断面の断層画像を適用した例を説明するが、これに限定されない。3次元の医用画像を構成する断層画像として、サジタル断面及びコロナル断面等のアキシャル断面以外の断面の断層画像を適用してもよい。
【0032】
画像保管装置16は、医用画像の保存及び管理をするコンピュータであり、医用画像が記憶される記憶装置等を備える。画像保管装置16は、ネットワークNを介して、表示制御装置12及び撮影装置14との間で、撮影装置14により生成された医用画像を送受信する。なお、医用画像の格納形式及びネットワークN経由での各装置間の通信は、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)等の予め定められたプロトコルに基づいている。
【0033】
次に、
図2を参照して、本実施形態の表示制御装置12のハードウェア構成を説明する。表示制御装置12の例としては、パーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータ等が挙げられる。なお、表示制御装置12は、クラウドサーバ等であってもよい。
【0034】
図2に示すように、表示制御装置12は、CPU(Central Processing Unit)20、一時記憶領域としてのメモリ21、及び不揮発性の記憶部22を含む。また、表示制御装置12は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ23、キーボードとマウス等の入力部24、及びネットワークNに接続されるネットワークI/F(InterFace)25を含む。なお、ディスプレイ23及び入力部24はタッチパネルディスプレイとして一体化されていてもよい。本実施形態の入力部24が、本開示の指示入力装置の一例である。本開示の指示入力装置は、本実施形態のように表示制御装置12に備えられていてもよいし、本実施形態と異なり、表示制御装置12の外部の装置であってもよい。CPU20、メモリ21、記憶部22、ディスプレイ23、入力部24、及びネットワークI/F25は、バス26に接続される。
【0035】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部22には、表示制御プログラム30が記憶される。CPU20は、記憶部22から表示制御プログラム30を読み出してからメモリ21に展開し、展開した表示制御プログラム30を実行する。
【0036】
次に、
図3を参照して、本実施形態の表示制御装置12の機能的な構成について説明する。
図3に示すように、表示制御装置12は、受付部40及び表示制御部42を備える。CPU20が表示制御プログラム30を実行することで、受付部40及び表示制御部42として機能する。
【0037】
受付部40は、ユーザによって入力部24を介して入力された各種指示等を受け付ける。このユーザによる各種指示の詳細は後述する。
【0038】
表示制御部42は、
図4に示すように、被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するためのスライダバーSBと、指定されている断層位置に対応する断層画像と、をディスプレイ23に表示する制御を行う。本実施形態のスライダバーSB及び後述のスライダSDが、本開示の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトの一例である。
【0039】
また、表示制御部42は、
図4に示すように、表示されている断層画像が何番目の断層画像であるかを表す表示情報WNと、表示されている断層画像を切り替えるための送りボタンBと、をディスプレイ23に表示する制御を行う。この被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像とは、画像保管装置16に保存されている3次元の医用画像のうち、表示対象として指定された3次元の医用画像を構成する断層画像群である。
図4に示すように、ディスプレイ23に表示される画面は、スライダバーSBを表示する表示領域A1、表示情報WN及び送りボタンBを表示する表示領域A2、及び断層画像を表示する表示領域A3を含んで構成される。なお、本実施形態の送りボタンBが、本開示の指示ボタンの一例である。
【0040】
本実施形態では、付与情報が、断層画像毎に付与されるべく設定されている。また、1つの断層画像に対して、複数種類の付与情報が付与可能とされている。具体的には、複数種類の付与情報として、ユーザによって付与されたユーザ付与情報及びコンピュータによって付与されたコンピュータ付与情報が付与可能とされている。以下では、ユーザ付与情報及びコンピュータ付与情報を区別することなく総称する場合、換言すると種類を区別せずに総称する場合は「付与情報」といい、付与情報が付与されている断層画像について付与情報が付与されていない断層画像と区別する場合は「特定断層画像」という。また、本実施形態において付与情報とは、特定断層画像毎に固有な付与情報である。そして、各特定断層画像に付与された付与情報と付与情報に対応する後述するマークとは1対1で結び付けられている。ユーザ付与情報の例としては、ユーザが後から観察したい断層画像の目印として付与したブックマーク、及び断層画像に含まれる関心領域(ROI:Region of Interest)に関する情報等のアノテーション等が挙げられる。また、コンピュータ付与情報の例としては、CAD(Computer-Aided Diagnosis)によって検出された関心領域に関する情報、又はAI(Artificial Intelligence)画像診断によって検出された関心領域に関する情報等が挙げられる。ここでいう関心領域とは、腫瘤等の病変の領域等のユーザが注目する領域を意味する。また、関心領域に関する情報の例としては、関心領域の輪郭、位置、及び面積等が挙げられる。また、コンピュータ付与情報を付与するコンピュータは、特に限定されない。例えば、コンピュータ付与情報を付与するコンピュータの数は、1台でもよいし複数台でもよい。また例えば、コンピュータ付与情報を付与するコンピュータは、表示制御装置12でもよいし、撮影装置14が備える制御装置でもよいし、画像保管装置16でもよい。また例えば、コンピュータ付与情報を付与するコンピュータは、診断支援システム10の外部の画像処理装置等のコンピュータでもよい。
【0041】
図5には、
図4に示した表示領域A1、表示領域A2、及び表示領域A3のうち、表示領域A1のみが示されている。表示制御部42は、指定されている断層位置に対応するスライダバーSBの長手方向に沿った位置に、スライダSDを表示する制御を行う。
図5における矩形に囲まれた「H」は被検体の頭側を表し、矩形に囲まれた「F」は足側を表す。すなわち、スライダバーSB上のスライダSDの位置は、3次元の医用画像を構成する断層画像それぞれの断層位置のうち、「H」に近づくほど頭側の断層位置を表し、「F」に近づくほど足側の断層位置を表している。
図5では、3次元の医用画像を構成する断層画像それぞれの断層位置のうち、最も頭側の断層位置が指定された例を示している。
【0042】
また、表示制御部42は、付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークであって、1つのマークによって1枚の断層画像が特定可能なマークを、付与されている断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する制御を行う。
【0043】
具体的には、表示制御部42は、ブックマークが付与されている断層画像については、ブックマークを表すマークBMを、付与されている断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する制御を行う。また、表示制御部42は、アノテーションが付与されている断層画像については、アノテーションを表すマークANを、付与されている断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する制御を行う。また、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像については、コンピュータ付与情報を表すマークCDを、付与されている断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する制御を行う。
【0044】
表示制御部42は、各マークを、断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダバーSBの長手方向に直交する方向(すなわち、スライダSDの長手方向)に沿ってずらして表示する制御を行う。これにより、同じ断層位置に複数のマークがあっても、各マークが重ならない。
【0045】
また、表示制御部42は、ユーザによるコンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える入力を受け付けるためのボタンBTを表示する制御を行う。
【0046】
ユーザは、入力部24を介して表示したい断層画像の断層位置を指定する。例えば、ユーザは、スライダバーSB上の表示したい断層画像の断層位置にスライダSDをドラッグすることによって断層位置を指定する。また、例えば、ユーザは、マウスのホイールをスクロールすることによってスライダバーSB上の表示したい断層画像の断層位置を指定する。
【0047】
一方、
図6には、
図4に示した表示領域A1、表示領域A2、及び表示領域A3のうち、表示領域A2のみが示されている。表示領域A2には、表示情報WN、及び複数の送りボタンBが表示され、表示制御部42は、表示情報WN、及び複数の送りボタンBの各々を表示する制御を行う。
【0048】
表示情報WNは、表示領域A1に表示されている断層画像が何番目の断層画像であるかを表す情報である。
図6に示した例では、対象の断層画像の総数mに対する、表示領域A1に表示されている断層画像がn番目である場合を、「n/m」として表している。なお、本実施形態では、一例として、被検体の頭側に最も近い位置を1番目とし、足側に向かうほど、何番目であるかを表す数が増加する。なお、以下では、表示情報WNにおける何番目であるかを表す数を、「順番情報」という。
【0049】
一例として本実施形態の表示情報WNは、表示対象の断層画像に対する表示情報WNp、ブックマークが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNb、アノテーションが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNa、及びコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像に対する表示情報WNauを含む。表示情報WNpは、表示対象とされている断層画像の総数に対して、表示されている断層画像が何番目であるかを表す情報である。
図6には、表示対象とされている断層画像の総数が「52」であり、表示されている断層画像が「1番目」である場合の表示情報WNpが示されている。また、
図6には、ブックマークが付与されている特定断層画像の総数が「4」であり、表示されている断層画像にはブックマークが付与されていない場合の表示情報WNbが示されている。また、
図6には、アノテーションが付与されている特定断層画像の総数が「3」であり、表示されている断層画像にはアノテーションが付与されていない場合の表示情報WNaが示されている。また、
図6には、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像の総数が「6」であり、表示されている断層画像にはコンピュータ付与情報が付与されていない場合の表示情報WNauが示されている。
【0050】
一方、送りボタンBは、表示する断層画像を順送りするための指示をユーザが行うための順送りボタンFB、及び表示する断層画像を逆送りするための指示をユーザが行うための逆送りボタンRBを含む。なお、本実施形態では、被検体の頭側に最も近い位置から、被検体の足側に最も近い位置に向かう順序で、表示する断層画像を切り替える場合を「順送り」という。また、本実施形態では、逆に被検体の足側に最も近い位置から、被検体の頭側に最も近い位置に向かう順序で、表示する断層画像を切り替える場合を「逆送り」という。具体的には、ユーザが送りボタンBをクリックすることにより、表示する断層画像の順送りまたは逆送りの指示が行われる。送りボタンBがクリックされると、受付部40は、特定表示指示を受け付ける。なお、本実施形態のスライダバーSBに沿った方向が、本開示の深さ方向の一例である。また、本実施形態の被検体の頭側に最も近い位置から被検体の足側に最も近い位置に向かう順序である順送りが、本開示の順方向に対応する第1の順序の一例である。また、本実施形態の被検体の足側に最も近い位置から被検体の頭側に最も近い位置に向かう順序である逆送りが、本開示の逆方向に対応する第2の順序の一例である。
【0051】
なお、本実施形態では、表示する断層画像の順送りまたは逆送りの指示を、ユーザが送りボタンBをクリックすることにより行う形態について説明するが、ユーザが順送りまたは逆送りを指示するする方法は本形態に限定されない。例えば、キーボードのカーソルをユーザが操作することにより順送りまたは逆送りを指示してもよい。この場合の具体例としては、上向き、または右向きの矢印のカーソルを操作することにより、順送りを指示し、下向き、または左向きの矢印のカーソルを操作することにより、逆送りを指示する形態としてもよい。
【0052】
本実施形態では、
図6に示すように順送りボタンFB及び逆送りボタンRBの各々は、表示情報WNb、WNa、及びWNau毎に設けられている。すなわち、本実施形態では、ブックマークが付与されている断層画像、アノテーションが付与されている断層画像、及びコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像毎に、一対の順送りボタンFB及び逆送りボタンRBが設けられている。
【0053】
図7には、ブックマークが付与されている特定断層画像のうち、2番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている場合において、表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされた場合における表示形態例が示されている。表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされると、受付部40は、ブックマークが付与されている特定断層画像の順送りの指示を受け付ける。受付部40が受け付けた指示に応じて、表示制御部42は、ブックマークが付与されている特定断層画像のうち、表示されている特定断層画像の次の順番に該当する特定断層画像、例えば
図7では、ブックマークが付与されている特定断層画像のうちの3番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う(図示省略)。また、
図7に示すように、表示制御部42は、表示情報WNbにおける、順番情報をインクリメントする制御を行う。すなわち、表示制御部42は、表示情報WNbにおける、特定断層画像の順番を表す数を、1を加算した値とする。また、本実施形態の表示制御部42は、
図7に示すように、表示している特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの長手方向に沿った位置に、スライダSDを表示する制御を行う。
【0054】
このように、本実施形態の表示制御部42は、送りボタンBがユーザによってクリックされた場合、換言すると、受付部40が特定表示指示を受け付けた場合、付与されている付与情報の種類毎に、付与情報が付与されている特定断層画像のみを順送りまたは逆送りで表示する制御を行う。本実施形態の場合、表示制御部42は、表示情報WNbに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、ブックマークが付与されている特定断層画像のみを順送りまたは逆送りで表示領域A3に表示する制御を行う。この場合、ブックマークが付与されたn番目の特定断層画像と、n+1番目の特定断層画像との間に、他の付与情報が付与されている特定断層画像、または何も付与情報が付与されていない断層画像が存在しても、その断層画像は、表示領域A3に表示されない。同様に、表示制御部42は、表示情報WNaに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、アノテーションが付与されている特定断層画像のみを順送りまたは逆送りで表示領域A3に表示する制御を行う。この場合、アノテーションが付与されたn番目の特定断層画像と、n+1番目の特定断層画像との間に、他の付与情報が付与されている特定断層画像、または何も付与情報が付与されていない断層画像が存在しても、その断層画像は、表示領域A3に表示されない。また、表示制御部42は、表示情報WNauに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像のみを順送りまたは逆送りで表示領域A3に表示する制御を行う。この場合、コンピュータ付与情報が付与されているn番目の特定断層画像と、n+1番目の特定断層画像との間に、他の付与情報が付与されている特定断層画像、または何も付与情報が付与されていない断層画像が存在しても、その断層画像は、表示領域A3に表示されない。
【0055】
上記のように、表示制御部42は、ブックマークが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNbの順番情報をインクリメントする制御を行う。一方、表示制御部42は、ブックマークが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNbに対応する逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNbの順番情報をデクリメントする制御を行う。また、表示制御部42は、アノテーションが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNaに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNaの順番情報をインクリメントする制御を行う。また、表示制御部42は、アノテーションが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNaに対応する逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNaの順番情報をデクリメントする制御を行う。また、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像に対する表示情報WNauに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNauの順番情報をインクリメントする制御を行う。また、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像に対する表示情報WNauに対応する逆送りボタンRBがユーザによってクリックされた場合、表示情報WNauの順番情報をデクリメントする制御を行う。
【0056】
また、
図7に示すように、本実施形態の表示制御部42は、表示領域A3に表示した断層画像が、付与情報が付与されている断層画像である場合、表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に設けられたマークを、他のマークの色(通常色)と異なる色(例えば、オレンジ色)で表示する制御を行う。
図7に示した例では、表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがユーザによってクリックされると、表示制御部42は、ブックマークが付与された2番目の断層画像に対するマークBMの色を他と同じ色(通常色)に戻し、ブックマークが付与された3番目の断層画像に対するマークBMの色を他と異なる色(オレンジ色)に変更する制御を行う。
【0057】
なお、本実施形態における、表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に設けられたマークを、他のマークの色と異なる色で表示することが、本開示の強調表示の一例である。強調表示の方法は、本実施形態に限定されず、表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に設けられたマークが強調される方法であればよい。例えば、上記のようにマーク全体の色を異ならせるのではなく、マークの輪郭の色を異ならせることによって強調表示を行ってもよい。また例えば、指定されている断層位置に対応するマークのみを点滅表示させることによって強調表示を行ってもよい。
【0058】
また、
図8に示すように、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像については、特定断層画像上にコンピュータ付与情報を表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が表す関心領域を、他の領域とは異なる色(例えば、オレンジ色)で塗りつぶした状態で表示する制御を行う。
【0059】
また、
図8に示すように、表示制御部42は、アノテーションが付与されている断層画像については、断層画像上にアノテーションを表示する制御を行う。具体的には、例えば、表示制御部42は、アノテーションが表す関心領域の輪郭を、コンピュータ付与情報が表す関心領域とは異なる色(例えば、白色)で表示する制御を行う。従って、ユーザは、断層画像に表示された関心領域が、ユーザ操作によって検出されたものであるか、又はコンピュータによって検出されたものであるかを把握することができる。なお、
図8では、分かり易くするために、アノテーションが表す関心領域の輪郭であって、白色の実線の輪郭を破線で表している。
【0060】
コンピュータによる検出では、多数の関心領域を検出する場合もある。そこで、ユーザは、画像診断にあたり、コンピュータ付与情報を非表示としたい場合もある。ユーザは、コンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替えたい場合、入力部24を介して、ボタンBTを指定する。
【0061】
受付部40が、コンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える入力を受け付けた場合、表示制御部42は、
図9に示すように、受け付けた入力に応じて、コンピュータ付与情報を表すマークCDの表示及び非表示を切り替える制御を行う。更に、本実施形態では、表示制御部42は、
図10に示すように、マークCDに加えて、断層画像上のコンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える制御も行う。
【0062】
次に、
図11を参照して、本実施形態の表示制御装置12の作用を説明する。CPU20が表示制御プログラム30を実行することによって、
図11に示す表示制御処理が実行される。表示制御処理は、例えば、ユーザによって入力部24を介して実行指示及び表示対象の3次元医用画像を構成する断層画像群を特定可能な識別情報が入力された場合に実行される。
【0063】
図11のステップS10で、表示制御部42は、入力された識別情報に従って特定される断層画像群を画像保管装置16から取得し、取得した断層画像群に基づいて初期画面をディスプレイ23に表示する制御を行う。具体的には、表示制御部42は、前述したように、取得した断層画像群それぞれに対応する断層位置を指定するためのスライダバーSBと、指定されている断層位置に対応する断層画像と、表示情報WNと、送りボタンBと、をディスプレイ23に表示する制御を行う。また、表示制御部42は、前述したように、指定されている断層位置に対応するスライダバーSBの長手方向に沿った位置に、スライダSDを表示する制御を行う。なお、初期画面では、指定されている断層位置として、最も頭側の断層位置を適用した例を説明するが、これに限定されない。初期画面では、指定されている断層位置として、最も足側の断層位置を適用してもよいし、中央の断層位置を適用してもよい。
【0064】
また、表示制御部42は、前述したように、断層画像群のそれぞれについて、付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、付与されている断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に表示する制御を行う。また、表示制御部42は、ユーザによるコンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える入力を受け付けるためのボタンBTを表示する制御を行う。ステップS10の処理により、一例として
図4に示す画面がディスプレイ23に表示される。なお、表示制御部42は、2回目以降にステップS10が実行される場合は、直近の表示状態を引き継いだ状態とする。
【0065】
ステップS12で、受付部40は、ユーザによって入力部24を介して入力された指示を受け付けるまで待機する。ユーザによって入力部24を介して指示が入力されると、ステップS12の判定が肯定判定となり、処理はステップS14へ移行する。ステップS14で、受付部40は、ステップS12で受け付けた指示が、表示終了の指示であるか否かを判定する。この判定が否定判定となった場合は、処理はステップS16へ移行する。ステップS16で、表示制御部42は、ステップS12で受け付けられた指示に応じて表示を切り替える制御を行う。ステップS16の処理が終了すると、処理はステップS12に戻る。一方、ステップS14の判定が肯定判定となった場合、表示制御処理が終了する。この表示制御処理が終了する時点での表示領域A1、表示領域A2、及び表示領域A3に表示されている各表示オブジェクトの表示状態は、例えば、断層画像群に対応付けられて画像保管装置16に保存され、2回目以降にステップS10が実行される場合に表示状態が引き継がれる。
【0066】
ステップS12で受け付けられた指示が、スライダSDのドラッグ操作又はマウスホイールのスクロール操作等による断層位置を指定する指示、または送りボタンBによる断層画像の順送りまたは逆送りの指示の場合、ステップS16において
図12に示す処理ルーチンが実行される。
【0067】
図12のステップS100で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、スライダSDのドラッグ操作又はマウスホイールのスクロール操作等によるスライダSDの移動の指示であるか否かを判定する。上記ステップS12で受け付けられた指示が、スライダSDの移動の指示ではない場合、ステップS100の判定が否定判定となる。例えば、上記ステップS12で受け付けられた指示が、送りボタンBがクリックされた場合、すなわち、受け付けられた指示が特定表示指示の場合、ステップS100の判定が否定判定となり、処理はステップS102へ移行する。
【0068】
ステップS102で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、ブックマークが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNbに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。表示情報WNbに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS102の判定が肯定判定となり、処理はステップS104へ移行する。
【0069】
ステップS104で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、順送りボタンFBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS104の判定が肯定判定となり、処理はステップS106へ移行する。
【0070】
ステップS106で、表示制御部42は、順送り方向の次のブックマークが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、ブックマークが付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n+1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、ブックマークが付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3の断層画像の断層位置から、順送り方向の最も近い断層位置にあるブックマークが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0071】
また、被検体の足側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNbに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、現在の表示領域A3に表示されている断層画像よりも断層位置が順方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0072】
次のステップS108で、表示制御部42は、表示情報WNbの順番情報をインクリメントする。ステップS108の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0073】
一方、上記ステップS104において、順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けていない場合、換言すると、逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、判定が否定判定となり、処理はステップS110へ移行する。
【0074】
ステップS110で、表示制御部42は、逆送り方向の次のブックマークが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、ブックマークが付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n-1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、ブックマークが付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNbに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像の断層位置から、逆送り方向の最も近い断層位置にあるブックマークが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0075】
また、被検体の頭側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNbに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、現在、表示領域A3に表示されている断層画像よりも断層位置が逆方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0076】
次のステップS112で、表示制御部42は、表示情報WNbの順番情報をデクリメントする。ステップS112の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0077】
一方、上記ステップS102において、上記ステップS12で受け付けられた指示が、ブックマークが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNbに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示ではない場合、ステップS102の判定が否定判定となり、処理はステップS114へ移行する。
【0078】
ステップS114で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、アノテーションが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNaに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。表示情報WNaに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS114の判定が肯定判定となり、処理はステップS116へ移行する。
【0079】
ステップS116で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、順送りボタンFBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS116の判定が肯定判定となり、処理はステップS118へ移行する。
【0080】
ステップS118で、表示制御部42は、順送り方向の次のアノテーションが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、アノテーションが付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n+1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、アノテーションが付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNaに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像の断層位置から、順送り方向の最も近い断層位置にあるアノテーションが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0081】
また、被検体の足側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNaに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が順方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0082】
次のステップS120で、表示制御部42は、表示情報WNaの順番情報をインクリメントする。ステップS120の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0083】
一方、上記ステップS116において、順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けていない場合、換言すると、逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、判定が否定判定となり、処理はステップS122へ移行する。
【0084】
ステップS122で、表示制御部42は、逆送り方向の次のアノテーションが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、アノテーションが付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n-1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、アノテーションが付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNaに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像の断層位置から、逆送り方向の最も近い断層位置にあるアノテーションが付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0085】
また、被検体の頭側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNaに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が逆方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0086】
次のステップS124で、表示制御部42は、表示情報WNaの順番情報をデクリメントする。ステップS124の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0087】
一方、上記ステップS114において、上記ステップS12で受け付けられた指示が、アノテーションが付与されている特定断層画像に対する表示情報WNaに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示ではない場合、ステップS114の判定が否定判定となり、処理はステップS126へ移行する。
【0088】
ステップS126で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像に対する表示情報WNauに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。表示情報WNauに対応する順送りボタンFBまたは逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS126の判定が肯定判定となり、処理はステップS128へ移行する。
【0089】
ステップS128で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、順送りボタンFBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS128の判定が肯定判定となり、処理はステップS130へ移行する。
【0090】
ステップS130で、表示制御部42は、順送り方向の次のコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n+1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、コンピュータ付与情報が付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNauに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3の断層画像の断層位置から、順送り方向の最も近い断層位置にあるコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0091】
また、被検体の足側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNauに対応する順送りボタンFBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が順方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3の断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0092】
次のステップS132で、表示制御部42は、表示情報WNauの順番情報をインクリメントする。ステップS132の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0093】
一方、上記ステップS128において、順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けていない場合、換言すると、逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、判定が否定判定となり、処理はステップS134へ移行する。
【0094】
ステップS134で、表示制御部42は、逆送り方向の次のコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。具体的には、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n-1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、コンピュータ付与情報が付与されていない断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNauに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3の断層画像の断層位置から、逆送り方向の最も近い断層位置にあるコンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0095】
また、被検体の頭側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより表示情報WNauに対応する逆送りボタンRBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が逆方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3の断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0096】
次のステップS136で、表示制御部42は、表示情報WNauの順番情報をデクリメントする。ステップS136の処理が終わると、処理はステップS142へ移行する。
【0097】
ステップS142で、表示制御部42は、上記、ステップS106、S110、S118、S122、S130、及びS134のいずれかの処理により表示領域A3に表示した断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御を行う。
【0098】
一方、上記ステップS100において、受け付けられた指示が、スライダSDのドラッグ操作又はマウスホイールのスクロール操作等によるスライダSDの移動の指示である場合、判定が肯定判定となり、処理はステップS138へ移行する。
【0099】
ステップS138で、表示制御部42は、ユーザ操作により指定された断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御を行う。次のステップS140で、表示制御部42は、表示領域A3の断層画像を、指定された断層位置の断層画像に切り替える制御を行う。ステップS140の処理が終わると、処理はステップS144へ移行する。
【0100】
ステップS144で、表示制御部42は、表示情報WNpの順番情報を、ステップS106、S110、S118、S122、S130、S134、及びS140のいずれかの処理により表示領域A3に表示した断層画像の順番に応じた値に変更する。
【0101】
ステップS144の処理が終了すると、
図12に示す処理ルーチンが終了する。また、上記ステップS126の判定が否定判定となった場合も、
図12に示す処理ルーチンが終了する。
【0102】
ステップS12で受け付けられた指示が、ボタンBTの指定によるコンピュータ付与情報の表示及び非表示を切り替える指示の場合、ステップS16において
図13に示す処理ルーチンが実行される。
【0103】
図13のステップS160で、受付部40は、受け付けた指示が、コンピュータ付与情報を表示する指示であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS162に移行する。受付部40が受け付けた指示が、コンピュータ付与情報を非表示とする指示である場合は、ステップS160の判定が否定判定となり、処理はステップS164に移行する。
【0104】
ステップS162で、表示制御部42は、上述したように、コンピュータ付与情報を表すマークCDを表示し、かつ断層画像上のコンピュータ付与情報を表示する制御を行う。ステップS162の処理が終了すると、
図13に示す処理ルーチンが終了する。ステップS164で、表示制御部42は、上述したように、コンピュータ付与情報を表すマークCDを非表示とし、かつ断層画像上のコンピュータ付与情報を非表示とする制御を行う。ステップS164の処理が終了すると、
図13に示す処理ルーチンが終了する。
【0105】
以上説明したように、本実施形態の表示制御装置12は、少なくとも一つのプロセッサとしてCPU20を備える表示制御装置12である。CPU20は、被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するためのスライダバーSB及びスライダSDを表示する。また、CPU20は、スライダSDによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示する。また、CPU20は、断層画像毎に付与されるべく設定されている付与情報が付与されている特定断層画像については、付与情報を表すマークを、特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの深さ方向の位置に表示する。また、CPU20は、スライダSDで指定されている現在位置を基準として、基準からスライダバーSBの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付ける。また、CPU20は、特定表示指示を受け付けることにより、特定断層画像のみを深さ方向に沿った順序で表示する。さらに、CPU20は、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示されるのに応じて、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークを深さ方向に沿った順序で強調表示する。
【0106】
このように本実施形態によれば、ユーザの指示に応じて、付与情報が付与されている特定断層画像のみを、複数の断層画像の深さ方向に沿った順序で表示する制御を行う。そのため、例えば、ユーザは、スライダバーSB上において、付与情報が付与されていることを表すマークが付与されている特定断層画像の位置に、スライダSDをドラッグする等の操作を行わなくても、付与情報が付与されている特定断層画像のみを上記深さ方向に沿った順序で表示させることができる。また、本実施形態の表示制御装置12によれば、ユーザによる観察対象となる可能性が、付与情報が付与されている特定断層画像よりも低い、付与情報が付与されていない断層画像については、飛ばして付与情報が付与されている特定断層画像のみを連続して観察することができるようになる。
【0107】
従って、本実施形態の表示制御装置12によれば、付与情報が付与されている特定断層画像を観察し易くすることができる。
【0108】
なお、表示情報WN及び送りボタンBの表示形態並びに表示方法は、上述した形態並びに方法に限定されない。例えば、以下の変形例1及び2のようにしてもよい。
【0109】
(変形例1)
上記では、付与情報の種類毎に、表示情報WN及び送りボタンBの組を並べて表示する形態について説明した。具体的には、表示制御部42が、ブックマークWNb、アノテーションWNa、及びコンピュータ付与情報WNauという3種類の表示情報WN、及び各々に対応する送りボタンBを同時に表示領域A2に表示する形態について説明した。これに対して、本変形例では、表示制御部42が、複数種類ある付与情報のうち、ユーザが選択した種類の付与情報に対応する表示情報WN及び送りボタンBのみを表示領域A2に表示する制御を行う形態について説明する。
【0110】
一例として、本変形例では、
図14に示すように、スライダバーSB上のスライダSDの位置に付与情報に対応するマークがない場合、すなわち、表示領域A3に表示されている断層画像に付与情報が全く付与されていない場合、表示制御部42は、表示情報WN及び送りボタンBを非表示とする制御を行う。すなわち、
図14に示すように、表示領域A2には、何も表示されない。また、本変形例では、ユーザによってスライダSDがドラッグされた場合、
図14の左側の図に示すように、表示制御部42は、表示領域A2における表示情報WN及び送りボタンBを非表示とする制御を行う。
【0111】
一方、ユーザにより、スライダバーSBの位置にある付与情報に対応するマークがクリック等により指示された場合、表示制御部42は、指示されたマークが表す付与情報の種類に対応する表示情報WN及び送りボタンBを表示領域A2に表示する制御を行う。すなわち、ユーザは、スライダバーSBの位置にある付与情報に対応するマークを指示することにより、所望の種類の付与情報について、表示情報WN及び送りボタンBを表示領域A2に表示させることができる。
【0112】
一例として、
図14の右側の図には、コンピュータ付与情報を表すマークCDがユーザによりクリックされた状態を示している。この場合、
図14に示すように、表示制御部42は、表示領域A2に表示情報WNとして表示情報WNauと表示し、また、送りボタンBを表示する制御を行う。なお、上述したように、この状態において、ユーザによってスライダSDがドラッグされた場合、
図14の左側の図に示すように、表示制御部42よる、表示領域A2における表示情報WN及び送りボタンBを非表示とする制御が行われ、表示領域A2には、何も表示されていない状態となる。
【0113】
次に、
図15を参照して、本変形例の表示制御装置12の作用を説明する。
【0114】
本変形例の表示制御処理(
図11参照)は、ステップS16において実行される処理ルーチンが、上記
図12を参照して説明した処理ルーチンと異なっている。
図15には、本変形例において実行される処理ルーチンの一例を示す。
【0115】
図15のステップS200で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、スライダSDのドラッグ操作又はマウスホイールのスクロール操作等によるスライダSDの移動の指示であるか否かを判定する。スライダSDの移動の指示ではない場合、ステップS200の判定が否定判定となる。例えば、スライダSDにおける付与情報を表すマークがクリックされた場合や、送りボタンBがクリックされた場合、ステップS200の判定が否定判定となり、処理はステップS202へ移行する。
【0116】
ステップS202で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、スライダSDにおける付与情報を表すマークを指示(クリック)したことによる指示であるか否かを判定する。ステップS202の判定が肯定判定となった場合、処理はステップS204へ移行する。
【0117】
ステップS204で、表示制御部42は、指示されたマークに応じた種類の付与情報に対応する表示情報WN及び送りボタンBを表示領域A2に表示する制御を行う。例えば、上述したように、コンピュータ付与情報を表すマークCDがユーザによってクリックされた場合、
図14の右側の図に示したように、表示制御部42は、表示領域A2に表示情報WNとして表示情報WNauと表示し、また、送りボタンBを表示する制御を行う。
【0118】
次のステップS206で、表示制御部42は、ユーザにより指示されたマークのスライダバーSB上の位置に応じた断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御を行う。次のステップS208で、表示制御部42は、表示領域A3の断層画像を、スライダSDが表す断層位置の特定断層画像に切り替える制御を行う。ステップS208の処理が終了すると、
図15に示す処理ルーチンが終了する。
【0119】
一方、上記ステップS202において否定判定となった場合、処理はステップS210へ移行する。ステップS210で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、順送りボタンFBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS210の判定が肯定判定となり、処理はステップS212へ移行する。
【0120】
ステップS212で、表示制御部42は、順方向の次の、指示されている種類の付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。例えば、ユーザによってコンピュータ付与情報を表すマークCDがクリックされたことにより、コンピュータ付与情報の表示情報WNau及び送りボタンBが表示領域A2に表示されており、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n+1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0121】
また、被検体の足側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより順送りボタンFBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が順方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0122】
次のステップS214で、表示制御部42は、表示情報WNの順番情報をインクリメントする。ステップS214の処理が終了すると、
図15に示す処理ルーチンが終了する。
【0123】
一方、上記ステップS210において、順送りボタンFBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けていない場合、換言すると、逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、判定が否定判定となり、処理はステップS216へ移行する。
【0124】
ステップS216で、表示制御部42は、上記ステップS12で受け付けられた指示が、逆送りボタンRBがクリックされたことにより受け付けられた特定表示指示であるか否かを判定する。逆送りボタンRBがクリックされたことによる特定表示指示を受け付けた場合、ステップS216の判定が肯定判定となり、処理はステップS218へ移行する。
【0125】
ステップS218で、表示制御部42は、逆方向の次の、指示されている種類の付与情報が付与されている特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。例えば、ユーザによってコンピュータ付与情報を表すマークCDがクリックされたことにより、コンピュータ付与情報の表示情報WNau及び送りボタンBが表示領域A2に表示されており、コンピュータ付与情報が付与されている特定断層画像のうちのn番目の特定断層画像が表示領域A3に表示されている状態であった場合、n-1番目の特定断層画像を表示領域A3に表示する制御を行う。なお、表示制御部42は、表示領域A3に表示した特定断層画像の断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御も行う。
【0126】
また、被検体の頭側に最も近い断層位置の断層画像が表示領域A3に表示されている状態において、ユーザにより逆送りボタンRBがクリックされた場合、現在、表示領域A3の断層画像よりも断層位置が逆方向にあたる断層画像が存在しない。この場合、表示制御部42は、現在、表示領域A3に表示されている断層画像をそのまま表示し続ける制御を行ってもよい。また、この場合、表示制御部42は、本ステップを省略してもよい。なお、このような場合、表示制御部42は、表示すべき特定断層画像がないことを表す情報を、ディスプレイ23に表示する制御を行うことが好ましい。
【0127】
次のステップS230で、表示制御部42は、表示情報WNの順番情報をデクリメントする。ステップS230の処理が終了すると、
図15に示す処理ルーチンが終了する。また、上記ステップS216の判定が否定判定となった場合も、
図15に示す処理ルーチンが終了する。
【0128】
一方、上記ステップS200において、受け付けられた指示が、スライダSDのドラッグ操作又はマウスホイールのスクロール操作等によるスライダSDの移動の指示である場合、判定が肯定判定となり、処理はステップS232へ移行する。
【0129】
ステップS232で、表示制御部42は、表示領域A2に表示情報WNが表示されているか否かを判定する。具体的には、表示制御部42は、表示領域A2に表示情報WN及び送りボタンBが表示されているか否かを判定する。表示領域A2に表示情報WNが表示されていない場合、ステップS232の判定が否定判定となり、処理はステップS236へ移行する。一方、表示領域A2に、表示情報WNが表示されている場合、ステップS232の判定が肯定判定となり、処理はステップS234へ移行する。
【0130】
ステップS234で、表示制御部42は、表示領域A2に表示されている表示情報WN及び送りボタンBを非表示とする制御を行う。本制御により、
図14の左側の図に示したように、表示領域A2には、何も表示されていない状態となる。
【0131】
次のステップS236で、表示制御部42は、ユーザ操作により指定された断層位置に対応するスライダバーSBの位置に、スライダSDを移動させる制御を行う。次のステップS238で、表示制御部42は、表示領域A3の断層画像を、指定された断層位置の断層画像に切り替える制御を行う。ステップS238の処理が終了すると、
図15に示す処理ルーチンが終了する。
【0132】
このように本変形例では、表示制御部42は、ユーザが選択した付与情報の種類に応じた、表示情報WN及び送りボタンBを、表示領域A2に表示する制御を行う。従って、上述した形態と同様に、本変形例の表示制御装置12によれば、付与情報が付与されている特定断層画像を観察し易くすることができる。
【0133】
(変形例2)
上述した形態では、付与情報の種類毎に、表示制御部42が表示情報WN及び送りボタンBを表示する形態について説明した。具体的には、
図6には、付与情報の種類毎に、表示情報WN及び送りボタンBの組を並べて表示領域A2に表示する形態を示した。また、
図14には、付与情報の種類毎に、1種類ずつ、表示情報WN及び送りボタンBの組を表示領域A2に表示する形態を示した。
【0134】
これに対して、
図16に示した本変形例のように、付与情報の種類によらず、表示情報WN及び送りボタンBの組を表示する形態としてもよい。
図16に示した例では、種類に係わらず、何かしらの付与情報が付与されている特定断層画像の総数mに対する、表示領域A3に表示されている特定断層画像がn番目である場合を、「n/m」として表している。
【0135】
図16に示した例では、送りボタンBがユーザによって操作された場合、表示制御部42は、付与情報の種類に係わらず、何かしらの付与情報が付与されている特定断層画像のみを、順次表示する制御を行う。具体的には、順送りボタンFBがクリックされた場合、表示制御部42は、何かしらの付与情報が付与されている複数の特定断層画像のうちから、現在、表示領域A3に表示されている特定断層画像の断層位置よりも順方向の次の断層位置である特定断層画像を、表示領域A3に表示する制御を行う。なお、この場合、表示制御部42は、上記した形態と同様に、表示領域A3に表示している特定断層画像の断層位置に、スライダSDを移動させ、かつ、表示番目情報WNをインクリメントする。一方、逆送りボタンRBがクリックされた場合、表示制御部42は、何かしらの付与情報が付与されている複数の特定断層画像のうちから、現在、表示領域A3に表示されている特定断層画像の断層位置よりも逆方向の次の断層位置である特定断層画像を、表示領域A3に表示する制御を行う。なお、この場合、表示制御部42は、上記した形態と同様に、表示領域A3に表示している特定断層画像の断層位置に、スライダSDを移動させ、かつ、表示番目情報WNをデクリメントする。
【0136】
このように本変形例では、表示制御部42は、付与情報の種類にかかわらず付与情報が付与されている断層画像の総数に応じた、表示情報WN及び送りボタンBの組を、表示領域A2に表示する制御を行う。従って、上述した形態と同様に、本変形例の表示制御装置12によれば、付与情報が付与されていない断層画像を飛ばして、付与情報が付与されている断層画像のみを連続して観察することができるため、付与情報が付与されている特定断層画像を観察し易くすることができる。
【0137】
なお、本開示の技術は上述した変形例1及び2によっても限定されない。例えば、送りボタンBの順送りボタンFBをクリックすることにより順送りを、また逆送りボタンRBをクリックすることにより逆送りの指示を行うのに代えて、ユーザが表示情報WN上にカーソルを合わせ、マウスのホイールを動かすことにより、動かす向きに応じて、順送りの指示または逆送りの指示を行う形態としてもよい。
【0138】
また、上記実施形態において、
図17に示すように、表示制御部42は、コンピュータ付与情報が付与されている断層画像については、その断層画像に付与されているコンピュータ付与情報が表す関心領域の輪郭O1に加え、関心領域の輪郭O2を更に表示する制御を行ってもよい。この場合、例えば、表示制御部42は、輪郭O2として、同じ関心領域が検出された他の断層画像の何れかに付与されているコンピュータ付与情報が表す関心領域の輪郭を表示する制御を行う。具体的には、表示制御部42は、輪郭O2として、同じ関心領域が検出された他の断層画像の何れかに付与されているコンピュータ付与情報が表す関心領域の輪郭のうち、最大の輪郭を表示する制御を行う。ここでいう最大の輪郭の例としては、面積が最大の輪郭又は輪郭の長さが最長の輪郭等が挙げられる。
【0139】
また、上記実施形態では、コンピュータが関心領域を検出した全ての断層画像に、コンピュータ付与情報を付与する場合について説明したが、これに限定されない。
図18に示すように、コンピュータが、3次元医用画像を構成する複数の断層画像の中から、同じ対象(例えば、関心領域)が写っている断層画像群を抽出し、抽出した断層画像群の中から代表となる断層画像を選択し、選択した断層画像に対してのみ、コンピュータ付与情報を付与してもよい。この場合、例えば、コンピュータは、連続する断層画像において、検出した関心領域の重心位置の差の絶対値が予め定められた第1閾値以下で、かつ面積の差の絶対値が予め定められた第2閾値以下の関心領域を、同じ関心領域と特定する。この場合の第1閾値及び第2閾値としては、連続する断層画像において同じ関心領域のそれぞれの差の上限値として予め設定された値を適用することができる。また、この場合、例えば、コンピュータは、抽出した断層画像群の中から、面積が最大であるか、又は輪郭の長さが最長の関心領域が検出された断層画像を、代表となる断層画像として抽出する。この場合におけるコンピュータは、表示制御装置12でもよいし、撮影装置14が備える制御装置でもよいし、画像保管装置16でもよいし、診断支援システム10の外部のコンピュータでもよい。
【0140】
また、この場合におけるコンピュータが付与情報を付与する断層画像として選択した処理を、同じようにユーザが入力部24を介して行ってもよい。この場合におけるユーザ付与情報は、複数の断層画像のうち、同じ対象が写っている断層画像群の代表となる断層画像に対してユーザによって付与された情報となる。
【0141】
また、上記実施形態では、複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトとして、スライダバーSB及びスライダSDを適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、
図19に示すように、複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトとして、シェーマSM及びスライダSDを適用する形態としてもよい。ここでいうシェーマSMとは、人体の一部を模式的に示した模式図を意味する。
図19では、複数の断層画像として、マンモグラフィ装置を用いたトモシンセシス撮影によって得られた医用の複数の断層画像を適用した例を示している。
図19の上段は、右側の乳房に対してMLO(Medio-Lateral Oblique)撮影を行うことによって得られた断層画像を示し、下段は右側の乳房に対してCC(Cranio-Caudal)撮影を行うことによって得られた断層画像を示している。また、
図19では、断層画像の深さ方向、すなわち、スライダSDの移動方向を破線の両矢印で示している。この形態例でも、例えば、ユーザは、シェーマSM上の表示したい断層画像の断層位置にスライダSDをドラッグすることによって断層位置を指定する。また、この場合、指定されている断層位置に対応する断層画像に付与情報が付与されている場合、付与情報を表すマークが強調表示される。また、この場合、シェーマSM上で指定されている現在位置を基準として、基準からシェーマSMの深さ方向の両端部のいずれ側における、複数の断層画像のうち特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付ける。特定表示指示を受け付けることにより、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示される。さらに、特定断層画像のみが深さ方向に沿った順序で表示されるのに応じて、特定断層画像に付与されている付与情報を表すマークが深さ方向に沿った順序で強調表示される。また、この形態例において、マークAN及びマークCDを、乳房を正面視したときの2次元的な配置が分かるように、シェーマSM内に表示してもよい。
【0142】
また、
図4及び
図5に示したスライダSD及びスライダバーSBと、
図19に示したシェーマSM及びスライダSDの双方を表示領域A1に表示する形態としてもよい。また、この形態例において、これらの何れか一方に対して行った操作を他方に連動して反映させてもよい。
【0143】
また、上記実施形態において、例えば、受付部40及び表示制御部42といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0144】
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0145】
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0146】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【0147】
また、上記実施形態では、表示制御プログラム30が記憶部22に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。表示制御プログラム30は、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、表示制御プログラム30は、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
その他、上記実施形態及び各変形例における診断支援システム10及び表示制御装置12等の構成や表示制御方法等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることはいうまでもない。
2020年3月9日出願の日本国特許出願2020-040358号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【符号の説明】
【0148】
10 診断支援システム
12 表示制御装置
14 撮影装置
16 画像保管装置
20 CPU
21 メモリ
22 記憶部
23 ディスプレイ
24 入力部
25 ネットワークI/F
26 バス
30 表示制御プログラム
40 受付部
42 表示制御部
A1、A2、A3 表示領域
AN、BM、CD マーク
B、BT、FB、RB ボタン
N ネットワーク
O1、O2 輪郭
SB スライダバー
SD スライダ
SM シェーマ
WN、WNa、WNau、WNb、WNp 表示情報
【手続補正書】
【提出日】2024-02-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを備える表示制御装置であって、
前記プロセッサは、
被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、
前記指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、
前記断層画像毎に付与情報が付与されている特定断層画像については、前記付与情報を表すマークを、前記特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、
前記マークの種類が複数ある場合に、前記指定オブジェクトを軸として前記軸の一方の側と他方の側にそれぞれ異なる種類の前記マークを表示する
制御を行う、表示制御装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記一方の側または前記他方の側に複数の前記マークがある場合、複数の前記マークを種類毎に前記軸に直交する方向に沿ってずらして表示する制御を行う
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記断層画像と前記指定オブジェクトを同じ画面内に表示する制御を行う
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記断層画像を1つずつ順送りまたは逆送りで表示させる指示を行うためのボタンと、前記指定オブジェクトとを同じ領域内に表示する制御を行う
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記複数の断層画像のうち前記特定断層画像のみを表示するための特定表示指示を受け付けると、前記特定断層画像に付与されている前記付与情報を表すマークを他のマークと異なるように表示する制御を行う
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記付与情報を表すマークを前記深さ方向に沿った順序で表示する制御を行う
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、
前記指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、
前記断層画像毎に付与情報が付与されている特定断層画像については、前記付与情報を表すマークを、前記特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、
前記マークの種類が複数ある場合に、前記指定オブジェクトを軸として前記軸の一方の側と他方の側にそれぞれ異なる種類の前記マークを表示する
制御を行う処理を表示制御装置が備えるプロセッサが実行する表示制御方法。
【請求項8】
被検体を撮影して得られた医用の複数の断層画像それぞれに対応する断層位置を指定するための指定オブジェクトを表示し、
前記指定オブジェクトによって指定された断層位置に対応する断層画像を表示し、
前記断層画像毎に付与情報が付与されている特定断層画像については、前記付与情報を表すマークを、前記特定断層画像の断層位置に対応する指定オブジェクトの深さ方向の位置に表示し、
前記マークの種類が複数ある場合に、前記指定オブジェクトを軸として前記軸の一方の側と他方の側にそれぞれ異なる種類の前記マークを表示する
制御を行う処理を表示制御装置が備えるプロセッサに実行させるための表示制御プログラム。