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特開2024-30663ゲームシステム、プログラム及びゲーム提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030663
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ゲームシステム、プログラム及びゲーム提供方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/54 20140101AFI20240229BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20240229BHJP
【FI】
A63F13/54
A63F13/58
A63F13/55
A63F13/79
A63F13/35
A63F13/822
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133695
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】矢部 健太
(57)【要約】
【課題】音響処理が複雑になりがちな画像オブジェクトに効果音を対応付けることによって、当該画像処理に関する音響処理の負荷を削減することが可能なゲームシステムなどを提供すること。
【解決手段】サーバ装置10は、ゲーム演出制御処理として、オブジェクトパラメータ、及び、粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパラメータに基づいて、ゲーム空間にパーティクルオブジェクトを配置させるパーティクル配置制御処理、及び、パーティクルオブジェクトがゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて効果音情報を特定し、パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する構成を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させるゲームシステムであって、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段と、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段と、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が
前記効果音出力制御処理として、前記パーティクルパラメータに基づいて、前記効果音の音量、再生時間、音の高さ、及び、音色を制御する、ゲームシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が
前記効果音出力制御処理として、前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に複数配置される場合には、前記パーティクルオブジェクト毎に設定されている優先順位に基づいて、各パーティクルオブジェクトのそれぞれに対応付けられた前記効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記効果音情報には、前記パーティクルオブジェクトの音色を示す音色情報が含まれており、
前記出力制御処理手段が
複数の前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、前記効果音出力制御処理として、配置される各パーティクルオブジェクトの該当する前記音色情報を参照し、各パーティクルオブジェクトに対応するそれぞれの音色の組み合わせを効果音として出力制御する、ゲームシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が、
複数の前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、前記効果音出力制御処理として、
当該複数のパーティクルオブジェクトのゲーム空間内における分布状況を検出し、
当該検出した分布状況に基づいて、複数のパーティクルオブジェクトを1つのオブジェクト群と設定し、
当該オブジェクト群毎に、前記効果音を出力制御する、ゲームシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が、
前記配置されるパーティクルオブジェクトの分布状況に基づいて、前記効果音出力制御処理を制御する、ゲームシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が、
前記分布状況として、前記配置されたパーティクルオブジェクトの数に基づいて、前記複数のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音を一括して出力制御するか、又は、当該効果音を個別に出力制御するかを判断する、ゲームシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記配置制御手段が、
前記ゲームイベントを発生させたゲームイベントキャラクタに関連付けて前記パーティクルオブジェクトの配置を制御する、ゲームシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム空間が、複数のプレーヤによってそれぞれ操作される複数のプレーヤキャラクタが行動可能な空間であり、
前記出力制御処理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記効果音出力制御処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のゲームシステムにおいて、
前記出力制御処理手段が、
前記プレーヤ毎の前記効果音出力制御処理として、各プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタに関連付けられたパーティクルオブジェクトに応じた効果音が該当するプレーヤに対して優先的に出力するための制御を実行する、ゲームシステム。
【請求項11】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
所与の基準位置を設定する基準位置設定手段を更に備え、
前記配置制御手段が、
前記基準位置から前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトまでの深度を計測する深度計測処理を実行し、
当該計測した深度に基づいて、前記基準位置を基準とした音場状況を検出する音場状況検出処理を実行し、
当該検出した音場状況と、前記パーティクルパラメータと、に基づいて、前記パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項12】
請求項11に記載のゲームシステムにおいて、
前記配置制御手段が、
前記検出した音場状況と、前記ゲームイベントの発生状況と、前記パーティクルパラメータと、に基づいて、前記パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行する、ゲームシステム。
【請求項13】
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させるプログラムであって、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段、及び、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させる、ゲームを制御するサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段と、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段と、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段と、
を備える場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信することを特徴とするゲーム提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、プログラム及びゲーム提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、RPG(ロールプレイングゲーム:プレーヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通じて成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくことを遊戯するゲーム)と呼ばれるゲーム、又は、敵キャラクタとのバトルを中心に楽しむ対戦アクションゲームと呼ばれるゲームが各種提供されている。
【0003】
特に、これらのゲームにおいては、プレーヤの操作に基づいて、操作対象のキャラクタなどの「走る」、又は、「ジャンプする」など様々な行動(アクション)又はイベントが制御される。
【0004】
例えば、このようなゲームシステムにおいては、予めキャラクタの動作に効果音を対応付け、当該キャラクタの動作を検出したときに当該キャラクタの動作に対応付けられた効果音を出力するものが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許5546846号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載のゲームシステムにあっては、イベントの内容が多くなる場合や複雑になる場合、又は、ゲーム空間内の地形が複雑な場合であって残響音の制御など周囲の環境に応じて効果音を制御する場合に、効果音の出力制御に関する処理負荷が重くなる場合がある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、音響処理が複雑になりがちな画像オブジェクトに効果音を対応付けることによって、当該画像処理に関する音響処理の負荷を削減することが可能なゲームシステムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させるゲームシステムであって、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段と、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段と、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段と、
を備える、構成を有している。
【0009】
この構成により、本発明は、ゲームイベントの演出効果を有するパーティクルオブジェクトに応じて効果音を出力することができる。
【0010】
したがって、本発明は、プレーヤキャラクタの動作や他のオブジェクトの動きを検出しつつ、これらに合わせて音の割り当て、及び、効果音の出力制御を行うなどの画像演出の処理とは別に効果音の処理をすること無く、ゲームイベントの画像演出に応じた効果音を出力させることができる。
【0011】
この結果、本発明は、パーティクルオブジェクトを用いたゲームイベントにおいて、ゲームイベントに応じた演出効果となる効果音を的確に出力させることができるとともに、当該効果音を出力する際の音響処理の負荷を大幅に削減することができる。
【0012】
なお、「ゲームイベント」とは、例えば、敵キャラクタと戦うイベント、所定エリアを探索するイベント、敵キャラクタなどが登場(誕生)するイベント、戦闘に勝利した若しくは敗退した際のイベント、タスクを達成するイベント、キャラクタと壁などの配置オブジェクトとが衝突するイベント、天候が変化するイベント、又は、ミニゲームを実行するイベントなどのゲームイベントが含まれる。
【0013】
そして、「パーティクルオブジェクト毎」とは、水、炎又は爆発などの画像処理の形態が異なるものごとである旨を示すが、炎と炎などの同じ形態であっても、サイズ、広がり又は色が異なるなどの属性や特性が異なる場合には、異なるものとして規定されてもよい。
【0014】
また、「パーティクルオブジェクト」とは、破壊によって飛び散る岩などを表す粒子の集合体、又は、発生した霧、煙若しくは火花を表現したオブジェクトであり、多数の粒子から構成され、粒子毎に、例えば、形状、動き(移動方向、速度及び移動距離など)、座標、表示時間(ライフタイム)、色(明度及び透明度を含む。)が制御されるオブジェクトである。
【0015】
そして、「オブジェクトパラメータ」としては、パーティクルオブジェクトとしての形状、大きさ、色、配置位置(例えば、オブジェクトの中心位置)、全体の明度(演出効果の強調度に応じて変化する度合い)、及び、これらの変化量などのパーティクルオブジェクト全体を規定するためのパラメータである。
【0016】
さらに、「粒子パラメータ」としては、粒子毎に、粒子の形状、大きさ、数、動き(移動方向、速度、移動距離、移動範囲及びそれらを含む動きのパターンなど)、座標、表示時間(ライフタイム)、及び、色(明度及び透明度を含む。)などが含まれる。
【0017】
上記に加えて、「効果音情報の特定」とは、音色(周波数の波形)又は音程(周波数)などの効果音のベースとなる音を特定することを示す。
【0018】
また、「効果音の出力を制御する」とは、ベースとなる音に対して、効果音の音色、音程(音の高さ)、再生時間、音量、可聴範囲(可聴周波数範囲)又はこれらの2以上の組み合わせを制御することを示す。ただし、効果音情報の特定として、音色が特定された場合には、出力制御としては、それ以外の音の要素を制御する。
【0019】
さらに、「効果音出力制御処理」とは、例えば、ゲームシステムがサーバ装置として機能する場合には、ネットワークを介して端末装置における効果音の出力を制御する出力制御処理を示し、スタンドアローン型のゲームシステムとして機能する場合には、効果音をスピーカなどによって外部に出力する出力制御処理を示す。
【0020】
(2)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が
前記効果音出力制御処理として、前記パーティクルパラメータに基づいて、前記効果音の音量、再生時間、音の高さ、及び、音色を制御する、構成を有している。
【0021】
この構成により、本発明は、ゲームイベントの演出効果を有するパーティクルオブジェクトに応じて効果音を出力することができるので、画像演出の処理とは別に効果音の処理をすること無く、ゲームイベントの画像演出に応じた効果音を出力させることができる。
【0022】
(3)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が
前記効果音出力制御処理として、前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に複数配置される場合には、前記パーティクルオブジェクト毎に設定されている優先順位に基づいて、各パーティクルオブジェクトのそれぞれに対応付けられた前記効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する、構成を有している。
【0023】
この構成により、本発明は、優先順位に基づいて効果音の出力を制御することができるので、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができる。
【0024】
なお、「パーティクルオブジェクト毎に設定されている優先順位」としては、例えば、記憶手段に記憶されている効果音情報に予め優先順位情報として規定されていてもよいし、ゲームイベントの状況に応じてパーティクルオブジェクト毎に予め優先順位を定める優先順位処理を実行し、当該優先順位処理の結果に応じて設定された優先順位であることなどが含まれる。
【0025】
特に、「優先順位」は、パーティクルオブジェクトの大きさ、仮想カメラの位置若しくはプレーヤキャラクタの位置からの近さ、占める割合(全体のパーティクルオブジェクトの数に対する特定の種別のパーティクルオブジェクトの数の割合)、ゲーム状況若しくはイベント状況、及び、プレーヤキャラクタとの関連度などに基づいて設定される。
【0026】
(4)また、本発明は、
前記効果音情報には、前記パーティクルオブジェクトの音色を示す音色情報が含まれており、
前記出力制御処理手段が
複数の前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、前記効果音出力制御処理として、配置される各パーティクルオブジェクトの該当する前記音色情報を参照し、各パーティクルオブジェクトに対応するそれぞれの音色の組み合わせを効果音として出力制御する、構成を有している。
【0027】
この構成により、本発明は、複数のパーティクルオブジェクトについて、効果音をまとめて制御することができるので、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができる。
【0028】
(5)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が、
複数の前記パーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、前記効果音出力制御処理として、
当該複数のパーティクルオブジェクトのゲーム空間内における分布状況を検出し、
当該検出した分布状況に基づいて、複数のパーティクルオブジェクトを1つのオブジェクト群と設定し、
当該オブジェクト群毎に、前記効果音を出力制御する、構成を有している。
【0029】
この構成により、本発明は、例えば、特定の種別のパーティクルオブジェクトが密集している場合には、当該密集しているパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音の音量を高くし、中央に配置されたパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音の音量を、端に配置されたパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音の音量より大きくすることができる。
【0030】
したがって、本発明は、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができる。
【0031】
(6)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が、
前記配置されるパーティクルオブジェクトの分布状況に基づいて、前記効果音出力制御処理を制御する、構成を有している。
【0032】
この構成により、本発明は、パーティクルオブジェクトの分布状況(例えば、パーティクルオブジェクトの種別毎の分布状況)に基づいて、例えば、音量、再生時間、音の高さ又は音色のバランスを制御することができるので、多くのパーティクルオブジェクトを配置する場合であっても、的確に効果音の出力制御を行うことができる。
【0033】
(7)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が、
前記分布状況として、前記配置されたパーティクルオブジェクトの数に基づいて、前記複数のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音を一括して出力制御するか、又は、当該効果音を個別に出力制御するかを判断する、構成を有している。
【0034】
この構成により、本発明は、パーティクルオブジェクトの配置状況に応じて、的確に効果音の出力制御を行うことができるとともに、パーティクルオブジェクトが数多く配置された場合であっても、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができる。
【0035】
(8)また、本発明は、
前記配置制御手段が、
前記ゲームイベントを発生させたゲームイベントキャラクタに関連付けて前記パーティクルオブジェクトの配置を制御する、構成を有している。
【0036】
この構成により、本発明は、ゲームイベントキャラクタに関係する効果音を的確に出力することができる。
【0037】
特に、本発明は、ゲームイベントを演出するパーティクルオブジェクトによって、当該ゲームイベントの中心となるゲームイベントキャラクタに関係する効果音の出力を制御することができるので、ゲームイベントに適した効果音を複雑な処理を行うことなく実現することができる。
【0038】
(9)また、本発明は、
前記ゲーム空間が、複数のプレーヤによってそれぞれ操作される複数のプレーヤキャラクタが行動可能な空間であり、
前記出力制御処理手段が、
前記プレーヤ毎に、前記効果音出力制御処理を実行する、構成を有している。
【0039】
この構成により、本発明は、例えば、多人数同時参加型のオンラインゲームであっても、該当するプレーヤの端末装置にそれぞれ適切な効果音を出力させることができる。
【0040】
なお、「プレーヤ毎の効果音出力制御処理」とは、例えば、ゲームシステムがサーバ装置として機能する場合であって、ネットワークを介して端末装置における効果音の出力を制御する出力制御処理を示す。
【0041】
(10)また、本発明は、
前記出力制御処理手段が、
前記プレーヤ毎の前記効果音出力制御処理として、各プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタに関連付けられたパーティクルオブジェクトに応じた効果音が該当するプレーヤに対して優先的に出力するための制御を実行する、構成を有している。
【0042】
この構成により、本発明は、例えば、大規模多人数同時参加型のオンラインゲームであっても、該当するプレーヤの端末装置にそれぞれ適切な効果音を出力させることができる。
【0043】
(11)また、本発明は、
所与の基準位置を設定する基準位置設定手段を更に備え、
前記配置制御手段が、
前記基準位置から前記ゲーム空間に配置されたオブジェクトまでの深度を計測する深度計測処理を実行し、
当該計測した深度に基づいて、前記基準位置を基準とした音場状況を検出する音場状況検出処理を実行し、
当該検出した音場状況と、前記パーティクルパラメータと、に基づいて、前記パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行する、構成を有している。
【0044】
この構成により、本発明は、効果音を形成する音場状況を適切に認識することができるので、例えば、多くの反響音又は残響音が含まれる音場状況、又は、多くの効果音が混在する音場状況など、そのまま効果音を出力して場合に聞きづらい音場状況であっても、より適切な効果音を出力制御することができる。
【0045】
すなわち、本発明は、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができるとともに、より適切な効果音を出力制御することができる。
【0046】
なお、「深度計測処理」としては、例えば、基準位置から光線(レイ)を飛ばして当該光線が当たったオブジェクトの情報を取得するレイキャストの技術を用いる。
【0047】
(12)また、本発明は、
前記配置制御手段が、
前記検出した音場状況と、前記ゲームイベントの発生状況と、前記パーティクルパラメータと、に基づいて、前記パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行する、構成を有している。
【0048】
この構成により、本発明は、画像化されたゲームイベントに適した音場空間を認識することができるので、より適切な効果音を出力制御することができるとともに、複雑な音響処理を行うことなく効果音の出力に対する処理負荷を軽減することができる。
【0049】
なお、「ゲームイベントの発生状況」とは、例えば、ゲームイベントの種別(戦闘状況(多人数対戦又は個人対戦)、静かなゲームシーン(例えば、シリアスなゲームシーンや静寂な演出が行われているシーン)若しくは派手なゲームシーン)、及び、プレーヤキャラクタの数などが含まれる。
【0050】
(13)また、上記課題を解決するため、本発明は、
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させるプログラムであって、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段、及び、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段、
としてコンピュータを機能させる、構成を有している。
【0051】
この構成により、本発明は、プレーヤキャラクタの動作や他のオブジェクトの動きを検出しつつ、これらに合わせて音の割り当て、及び、効果音の出力制御を行うなどの画像演出の処理とは別に効果音の処理をすること無く、ゲームイベントの画像演出に応じた効果音を出力させることができる。
【0052】
したがって、本発明は、パーティクルオブジェクトを用いたゲームイベントにおいて、ゲームイベントに応じた演出効果となる効果音を的確に出力させることができるとともに、当該効果音を出力する際の音響処理の負荷を大幅に削減することができる。
【0053】
(14)また、上記課題を解決するため、本発明は、
所与のゲームイベントに伴って、画像の演出効果を有するオブジェクトであって、動きのある複数の粒子から構成されたパーティクルオブジェクトを、ゲーム空間に、発生させる、ゲームを制御するサーバ装置から、ネットワークを介して接続され、かつ、プレーヤによって操作される端末装置に、ゲームに関する情報を提供するためのゲーム提供方法であって、
前記サーバ装置が、
前記パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報が対応付けて記憶されている記憶手段を管理する管理手段と、
前記パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、前記ゲーム空間に前記パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する配置制御手段と、
前記パーティクルオブジェクトが前記ゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて前記効果音情報を特定し、前記パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する出力制御処理手段と、
を備える場合において、
前記端末装置によって受け付けられた前記プレーヤの操作に関する情報をサーバ装置に送信し、
前記ゲームに関する処理を実行するサーバ装置からゲームに関する情報を受信する、構成を有している。
【0054】
この構成により、本発明は、プレーヤキャラクタの動作や他のオブジェクトの動きを検出しつつ、これらに合わせて音の割り当て、及び、効果音の出力制御を行うなどの画像演出の処理とは別に効果音の処理をすること無く、ゲームイベントの画像演出に応じた効果音を出力させることができる。
【0055】
したがって、本発明は、パーティクルオブジェクトを用いたゲームイベントにおいて、ゲームイベントに応じた演出効果となる効果音を的確に出力させることができるとともに、当該効果音を出力する際の音響処理の負荷を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本発明に係る一実施形態のゲームシステムのネットワーク図の一例を示す図である。
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロック図の一例を示す図である。
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロック図の一例を示す図である。
図4】一実施形態のサーバ装置によって実行されるパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の処理を説明するための図である。
図5】一実施形態のパーティクル情報記憶部に記憶されるパーティクルオブジェクトのオブジェクトパラメータの一例を示す図である。
図6】一実施形態のパーティクル情報記憶部に記憶されるパーティクルオブジェクトの粒子パラメータの一例を示す図である。
図7】一実施形態のパーティクル配置制御処理においてパーティクルオブジェクト及び粒子オブジェクトとオブジェクトパラメータ及び粒子パラメータとの関係を説明するための図である。
図8】一実施形態の効果音出力制御処理の基本原理について説明するための図である。
図9】一実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における優先順位効果音制御について説明するための図である。
図10】一実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における効果音組み合わせ制御について説明するための図である。
図11】一実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における分布状況効果音制御について説明するための図である。
図12】一実施形態のサーバ装置によって実行されるパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0058】
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0059】
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0060】
ユーザは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレイすることができる。さらに、ユーザは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
【0061】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、ユーザにゲームをプレイさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0062】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0063】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH(登録商標)、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0064】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0065】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0066】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報記憶部146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0067】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0068】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、タブレット、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0069】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、ユーザ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0070】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報記憶部146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0071】
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。
【0072】
なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0073】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、及び、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0074】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0075】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0076】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0077】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0078】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。また、記憶部140は、本発明の記憶手段を構成する。
【0079】
また、本実施形態の記憶部140は、主記憶部142の他に、ゲームに関する情報を示すゲーム情報が記憶されるゲームデータ記憶部144、各プレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報及びプレーヤのゲームに関する情報(以下、「プレーヤ関連情報」という。)記憶されるプレーヤ情報記憶部146、及び、画像演出に用いるパーティクルオブジェクトに関する情報が記憶されるパーティクル情報記憶部148を有している。
【0080】
ゲームデータ記憶部144には、ゲームマップ、ゲームに用いられる各オブジェクトの情報、各種のテーブル情報、各プレーヤのプレーヤキャラクタに関する情報、及び、各種の判定に用いる条件情報などゲームを実行する上で必要な各種の情報が記憶される。
【0081】
プレーヤ情報記憶部146には、プレーヤ毎に、プレーヤのニックネームやプレーヤIDなどの識別情報及びチームに属している場合には、所属チーム名やそのID(以下、「所属情報」という。)に対応付けて、プレーヤに関する情報、及び、プレーヤキャラクタに関する情報など、プレーヤ関連情報が記憶される。
【0082】
パーティクル情報記憶部148には、パーティクルオブジェクトの種別毎に、パーティクルオブジェクトに関する情報(以下、「パーティクルオブジェクト情報」という。)が記憶されている。
【0083】
特に、パーティクルオブジェクト情報には、パーティクルオブジェクトのゲーム空間への配置に関する情報の他に、ゲームに関する効果音の情報(以下、「効果音情報」という。)を有している。
【0084】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0085】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0086】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0087】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、ゲーム管理部103、オブジェクト配置制御部104、入力受付処理部105、ゲーム演算部106、仮想カメラ制御部107、画像生成部108、効果音出力制御部109、タイマ管理部110、及び、情報提供部111を少なくとも有している。
【0088】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該プレーヤの端末装置20に送信する処理を行う。
【0089】
特に、通信制御部101は、端末装置20に送信するパケットを生成する処理、パケット送信先の端末装置のIPアドレスやポート番号を指定する処理、受信したパケットに含まれるデータをプレーヤ情報記憶部146に保存する処理、受信したパケットを解析する処理、その他のパケットの送受信に関する制御処理等を行う。
【0090】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0091】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0092】
ゲーム管理部103は、端末装置20と連動し、仮想空間としてのゲーム空間を構築し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてシューティングゲーム、対戦ゲーム(アクションゲームやスポーツゲーム)、音ゲーム、パズルゲーム、レースゲーム、シミュレーションゲーム、及び、RPGに関する各種のゲーム処理を実行する。
【0093】
特に、ゲーム管理部103は、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)などの多人数同時参加型のオンラインゲームにあっては、プレーヤ毎に、該当するプレーヤの操作に基づいて、当該プレーヤが実行するゲームの進行に係る処理を実行する。
【0094】
例えば、ゲーム管理部103は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理(以下、「ゲーム開始処理」ともいう。)、プレーヤの操作入力に応じて、プレーヤキャラクタを制御して各種のゲームの進行を制御するゲーム制御処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理(以下、「ゲーム終了処理」ともいう。)、最終ステージをクリアした場合にはエンディングを進行させる処理、ゲーム終了処理の実行時に終了したゲーム(ゲームオーバーとなったゲーム)に対して所与の条件が具備された場合に当該終了したゲームを再開(コンティニュー)させるための処理などがある。
【0095】
また、ゲーム管理部103は、記憶部140を管理し、例えば、パーティクルオブジェクトの種別毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報を管理する。
【0096】
オブジェクト配置制御部104は、オブジェクト(プレーヤオブジェクト、移動体、敵オブジェクト)、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。
【0097】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0098】
また、オブジェクト配置制御部104は、炎などの不定形な表示物もリアルに表示するために、オブジェクト空間であるゲーム空間にパーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する。
【0099】
なお、オブジェクト空間(ゲーム空間)とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0100】
そしてオブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれについて設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
【0101】
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
【0102】
また、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
【0103】
一方、オブジェクト配置制御部104は、オブジェクトの形状が変形する不定形な表示物(例えば炎、煙、水、爆発)を表現するためのパーティクルオブジェクト(例えば、炎パーティクルや煙パーティクルのオブジェクト)を、時間経過に伴い順次発生させ、移動させ、消滅させる処理を実行する。
【0104】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトにおける粒子(パーティクル・プリミティブ)の発生量、発生位置、移動状態(速度、加速度等)又はライフタイム(寿命)等をランダムに変化させる処理を行う。
【0105】
そして、オブジェクト配置制御部104は、各パーティクルオブジェクトが形成される形成領域(粒子が動く範囲を含む。)において、所与の寿命に消滅する複数の粒子を発生させ、当該粒子が、形成領域の外に移動しないように、その移動を制限するための処理も行う。
【0106】
なお、オブジェクト配置制御部104は、基準線から放射状に配置された複数のプリミティブ面でオブジェクトが構成される場合には、これらのプリミティブ面を用いて、形成領域を区分けすることができる。
【0107】
また、各粒子は、炎や煙などの絵のテクスチャがマッピングされたプリミティブ面(スプライトポリゴン)で表現してもよいし、プリミティブ点やプリミティブ線などで表現してもよい。
【0108】
入力受付処理部105は、各端末装置20によって入力されたそれぞれのプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示をゲーム演算部106に出力する。
【0109】
ゲーム演算部106は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、プレーヤキャラクタや敵キャラクタなどのキャラクタオブジェクト)等の操作対象のキャラクタオブジェクトの移動演算を行う。
【0110】
すなわち、ゲーム演算部106は、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
【0111】
仮想カメラ制御部107は、プレーヤ毎に、所与の視点から見えるゲーム空間の画像であって、奥行きがあるように見える画像を生成する。この場合に、仮想カメラ制御部107が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
【0112】
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
【0113】
この場合には、ゲーム制御部214で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、各仮想カメラを制御できる。或いは、各仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ってもよい。また、この場合には、各仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて各仮想カメラを制御する。
【0114】
なお、各仮想カメラをそれぞれ各プレーヤが操作する操作対象のプレーヤキャラクタの視点として設定してもよい。
【0115】
画像生成部108は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、各端末装置20の表示部(ディスプレイ)で表示可能なデータを生成する。
【0116】
画像生成部108が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、画像生成部108は、オブジェクト空間における各仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
【0117】
ここで2次元画像を生成する場合には、画像生成部108は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
【0118】
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の画像生成部108は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0119】
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、あるいは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる。
【0120】
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0121】
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0122】
なお、画像生成部108が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0123】
効果音出力制御部109は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、各端末装置20に提供する。
【0124】
特に、効果音出力制御部109は、パーティクルオブジェクトが配置される際に、当該パーティクルオブジェクト対応する効果音を特定し、当該パーティクルオブジェクトのパラメータ(すなわち、パーティクルパラメータ)に基づいて、当該特定した効果音の出力の制御を実行する。
【0125】
タイマ管理部110は、タイマ機能を有し、ゲームの進行状況を管理するために用いる。特に、タイマ管理部110は、ゲーム管理部103及びゲーム演算部106と連動し、現在時刻や予め設定された時刻を各部に出力する。また、タイマ管理部110は、各端末装置と同期を取るために用いられる。
【0126】
情報提供部111は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0127】
具体的には、情報提供部111は、各プレーヤの対象プレーヤキャラクタを該当する端末装置20によって制御するための情報(すなわち、ゲーム情報)を生成し、生成したゲーム情報を該当する端末装置20を介してプレーヤに提供する。
【0128】
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0129】
入力部260は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。
【0130】
なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)12への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0131】
また、入力部260は、指示位置以外の操作情報(操作信号)を入力可能なボタンやレバー、キーボード、ステアリング、マイク、加速度センサなどを備えていてもよい。
【0132】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0133】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0134】
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0135】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0136】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0137】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0138】
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0139】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体や記憶部270に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0140】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0141】
特に、本実施形態においては、ゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤオブジェクト、敵オブジェクトなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0142】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0143】
特に、本実施形態の処理部200は、入力受付部201と、ゲーム処理部202と、Webブラウザ211と、描画部220と、音処理部230とを含む。また、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0144】
入力受付部201は、入力部260によって入力されたプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示を、ゲーム処理部202の制御の下、サーバ装置10に提供する。
【0145】
ゲーム処理部202は、入力受付部201によって受け付けたコマンドをサーバ装置10に提供する。
【0146】
また、ゲーム処理部202は、サーバ装置10から提供されたゲームデータ、表示制御データ及び効果音データを受信し、当該受信したゲームデータ、表示制御データ、又は、効果音データに基づいて、入力受付部201、描画部220及び音処理部230を制御する。
【0147】
さらに、ゲーム処理部202は、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを設定し、サーバ装置10に提供する。
【0148】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面やゲーム実況プレイ画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0149】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲーム、又は、ゲーム実況の視聴を実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバから受信したJavaScript(登録商標)、FLASH(登録商標)、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0150】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0151】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部(ディスプレイ)290に出力する。
【0152】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0153】
[4]本実施形態の手法
[4.1]概要
次に、図4を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行されるパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の概要について説明する。
【0154】
なお、図4は、本実施形態のサーバ装置10によってパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の処理を説明するための図である。
【0155】
本実施形態のサーバ装置10は、複数のプレーヤによって同一のゲーム空間において、RPG、戦闘ゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、対戦ゲーム及び街づくりゲームなどの所与のゲームを実行させるための構成を有している。
【0156】
すなわち、本実施形態のサーバ装置10は、複数のプレーヤによってそれぞれ操作される複数のプレーヤキャラクタが行動可能なゲーム空間において、所与のゲームを実行させるための構成を有している。
【0157】
そして、本実施形態のサーバ装置10は、敵キャラクタと戦うイベント、所定エリアを探索するイベント、敵キャラクタなどが登場(誕生)するイベント、戦闘に勝利した又は敗退した際のイベント、タスクを達成するイベント、キャラクタと壁などの配置オブジェクトが衝突するイベント、天候が変化するイベント、又は、ミニゲームを実行するイベントなどのゲームイベントに伴ってパーティクルオブジェクトをゲーム空間に発生させる際に、当該ゲームの効果音を制御するための構成を有している。
【0158】
特に、本実施形態のサーバ装置10は、プレーヤキャラクタの動作や他のオブジェクトの動きを検出しつつ、これらに合わせて音の割り当て、及び、効果音の出力制御を行うなどの画像演出の処理とは別に効果音の処理をすること無く、ゲームイベントの画像演出に応じた効果音を出力させることが可能な構成を有している。
【0159】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、パーティクルオブジェクト毎に、ゲームに関する効果音の情報が規定されている効果音情報を用いてパーティクルオブジェクトを用いたゲーム演出の制御を行うゲーム演出制御処理を実行する構成を有している。
【0160】
また、本実施形態のサーバ装置10は、図4に示すように、ゲーム演出制御処理として
(A1)パーティクルオブジェクト(以下、「パーティクルOB」ともいう。)の全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、及び、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータの少なくともいずれか一方のパーティクルパラメータに基づいて、ゲーム空間にパーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理(以下、「パーティクル配置制御処理」という。)、及び、
(A2)パーティクルオブジェクトがゲーム空間内に配置される際に、当該配置するパーティクルオブジェクトに応じて効果音情報を特定し、パーティクルパラメータに基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理、
を実行する構成を有している。
【0161】
そして、本実施形態のサーバ装置10は、各端末装置20と連動させて、効果音出力制御処理として、ネットワークを介して、各プレーヤが操作する端末装置20における効果音の出力を制御する、構成を有している。
【0162】
なお、図4には、端末装置20からサーバ装置10に入力操作データが提供されてゲームが実行されている場合に、サーバ装置10からゲーム用の画像データ及び効果音の出力制御データ(すなわち、効果音出力制御データ)を含むゲーム制御データが提供され、それに基づくゲーム画面が端末装置20に表示されている場合の例である。
【0163】
特に、図4において、サーバ装置10が、パーティクル配置制御処理として、
(B1)配置するパーティクルの特定、
(B2)オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータの設定、並びに、
(B3)パーティクルオブジェクトの表示用画像データの生成、
を実行している例を示している。
【0164】
また、図4において、サーバ装置10が、効果音出力制御処理として、
(C1)特定されたパーティクルオブジェクトに基づく効果音情報の設定、
(C2)オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータに基づいて端末装置20において効果音の出力制御を行うための出力制御用のデータの生成、
を実行している例を示している。
【0165】
このような構成を有することによって、本実施形態のサーバ装置10は、ゲームイベントの演出効果を有するパーティクルオブジェクトに応じて効果音を出力することができるようになっている。
【0166】
そして、本実施形態のサーバ装置10は、パーティクルオブジェクトを用いたゲームイベントにおいて、ゲームイベントに応じた演出効果となる効果音を的確に出力させることができるとともに、当該効果音を出力する際の音響処理の負荷を大幅に削減することができるようになっている。
【0167】
[4.2]パーティクルオブジェクト
次に、図5を用いて本実施形態のパーティクルオブジェクトについて説明する。
【0168】
なお、図5は、本実施形態のパーティクル情報記憶部148に記憶されるパーティクルオブジェクトのオブジェクトパラメータの一例を示す図であり、図6は、本実施形態のパーティクル情報記憶部148に記憶されるパーティクルオブジェクトの粒子パラメータの一例を示す図である。
【0169】
(パーティクルオブジェクト)
パーティクルオブジェクトは、ゲーム空間に配置されるオブジェクトの1種であって、画像の演出効果を有するオブジェクトであり、かつ、動きのある複数の粒子から構成されたオブジェクトである。
【0170】
特に、パーティクルオブジェクトは、破壊によって飛び散る岩などを表す粒子の集合体、又は、発生した霧、煙若しくは火花を表現したオブジェクトであり、多数の粒子から構成され、粒子毎に、例えば、形状、動き(移動方向、速度及び移動距離など)、座標、表示時間(ライフタイム)、色(明度及び透明度を含む。)が制御されるオブジェクトである。
【0171】
すなわち、パーティクルオブジェクトは、形状が不安定であるばかりでなく明確な表面が存在しないような物体や現象のモデルとして多数の粒子の動きとして表現するオブジェクトである。
る。
【0172】
具体的には、粒子(パーティクル)は、色や寿命などのパラメータで規定される特性を有し、粒子の発生源(エミッター)、パラメータによって定まる所与の規則、及び、発生後に各粒子に作用する力(フォース)によって、発生、移動、及び、消滅する。
【0173】
また、各フレームにおける粒子の位置は、エミッター又はフォースに基づき流体計算、衝突計算、及び、運動計算等の3次元空間における位置を決定する演算を行い決定されることになる。
【0174】
(パーティクルオブジェクト情報)
パーティクルオブジェクト情報は、種別毎に、パーティクル情報記憶部148に記憶されており、ゲームに該当するパーティクルオブジェクトの情報(以下、「パーティクルオブジェクト情報」という。)が読み出されてゲーム空間に対応するパーティクルオブジェクトが配置される。
【0175】
具体的には、パーティクルオブジェクト情報は、種別を規定する識別情報(以下、「種別ID」という。)に対応付けて、パーティクル全体を規定するパラメータ(以下、「オブジェクトパラメータ」という。)と、パーティクルを構成する複数の粒子において各粒子を規定するためのパラメータ(以下、「粒子パラメータ」という。)と、を有している。
【0176】
例えば、オブジェクトパラメータには、図5に示すように、種別ID毎に、
(A1)オブジェクト全体の形状、
(A2)オブジェクト全体の大きさ、
(A3)オブジェクト全体の色、
(A4)オブジェクト全体の配置位置(例えば、オブジェクトの中心位置)、
(A5)オブジェクト全体の明度(演出効果の強調度に応じて変化する度合い)、及び、
(A6)(A1)-(A5)の変化量、
などが含まれる。
【0177】
また、例えば、粒子パラメータには、図6に示すように、粒子(粒子ID)毎に
(B1)各粒子の形状、
(B2)各粒子の大きさ、
(B3)各粒子の数、
(B4)各粒子の動き(移動方向、速度、移動距離、移動範囲及びそれらを含む動きのパターンなど)、
(B5)各粒子の座標、
(B6)各粒子の表示時間(ライフタイム)、及び、
(B7)各粒子の色(明度及び透明度を含む。)、
などが含まれる。
【0178】
パーティクル用効果音情報は、パーティクルオブジェクト情報とともに、各種別に対応付けられて記憶されている。
【0179】
具体的には、パーティクル用効果音情報は、効果音として音色(周波数の波形)、音程(周波数)又はその双方などの効果音のベースとなる音を特定するための情報であり、例えば、wav形式の波形ファイルなどの所与のフォーマットで形成された音源の情報である。
【0180】
[4.3]パーティクル配置制御処理
[4.3.1]基本原理
次に、図7を用いて本実施形態のパーティクル配置制御処理の基本原理について説明する。
【0181】
なお、図7は、本実施形態のパーティクル配置制御処理においてパーティクルオブジェクト及び粒子オブジェクトとオブジェクトパラメータ及び粒子パラメータとの関係を説明するための図である。
【0182】
オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトのパラメータに基づいて、ゲーム空間に当該パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する。
【0183】
また、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトの全体に関するパラメータを示すオブジェクトパラメータ、当該パーティクルオブジェクトを構成する粒子のパラメータを示す粒子パラメータ、又は、双方のパラメータに基づいて、配置制御処理を実行する。
【0184】
特に、オブジェクト配置制御部104は、図7に示すように、オブジェクトパラメータとして、パーティクルオブジェクトとしての形状、大きさ、色、配置位置(例えば、オブジェクトの中心位置)、全体の明度(演出効果の強調度に応じて変化する度合い)、及び、これらの変化量などを用いる。
【0185】
また、オブジェクト配置制御部104は、図7に示すように、粒子パラメータとして、粒子毎に、粒子の形状、大きさ、数、動き(移動方向、速度、移動距離、移動範囲及びそれらを含む動きのパターンなど)、座標、表示時間(ライフタイム)、及び、色(明度及び透明度を含む。)などを用いる。
【0186】
そして、オブジェクト配置制御部104は、粒子パラメータに基づいて、各粒子(パーティクル)を時間経過に伴い順次発生させる処理、移動させる処理、又は、消滅させる処理などの各処理を実行し、各粒子の発生量、発生位置、移動状態(速度、加速度等)又は寿命をランダムに変化させる処理を行う。
【0187】
すなわち、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトのそのものを配置だけでなく、配置後の粒子の動きまで含めパーティクルオブジェクトの配置制御を実行する。
【0188】
なお、図7には、炎のパーティクルオブジェクトとその粒子において、規定されているオブジェクトパラメータ及び粒子パラメータの例である。
【0189】
特に、図7においては、大きさは、縦横の長い方を基準とした例であって、粒子は、当該パーティクルオブジェクトにおいて100個発生しているうちの25番目の粒子であること、座標がオブジェクトの中心座標からx方向に+5、y方向から+30及びz方向に±0の位置であることなどを示している。
【0190】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、ゲーム進行に沿って、ゲーム状況、又は、ゲームの演出に応じて、オブジェクトパラメータ、粒子パラメータ、又は、その双方のパラメータを設定する。
【0191】
特に、本実施形態のオブジェクト配置制御部104は、効果音の出力制御の観点から、ゲームイベント状況、パーティクルオブジェクトの配置位置、及び、当該パーティクルオブジェクトの配置する数などに基づいて、オブジェクトパラメータ、粒子パラメータ、又は、その双方のパラメータを設定する。
【0192】
例えば、オブジェクト配置制御部104は、ゲームイベントの発生状況として、ゲームイベントの種別(戦闘状況(多人数対戦又は個人対戦)、静かなゲームシーン(例えば、シリアスなゲームシーンや静寂な演出が行われているシーン)若しくは派手なゲームシーン)、及び、プレーヤキャラクタの数などを検出し、当該検出した状況に応じてオブジェクトパラメータ、粒子パラメータ、又は、その双方のパラメータを設定する。
【0193】
また、例えば、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトの配置位置として、ゲーム空間内の位置(ワールド座標)、プレーヤキャラクタ又は他のパーティクルオブジェクトなどの他のオブジェクトとの相対的な位置(ローカル座標)、又は、その双方の位置に基づいて、オブジェクトパラメータ、粒子パラメータ、又は、その双方のパラメータを設定する。
【0194】
さらに、例えば、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトの配置する数としては、同種のパーティクルオブジェクトの数、配置されたパーティクルオブジェクトにおいて同種のパーティクルオブジェクトが占める割合などに基づいて、オブジェクトパラメータ、粒子パラメータ、又は、その双方のパラメータを設定する。
【0195】
[4.3.2]音場状況に基づくパーティクル配置制御処理
次に、本実施形態の、ゲーム空間内の音場状況に基づいてパーティクルオブジェクトを配置するパーティクル配置制御処理について説明する。
【0196】
(基本原理)
本実施形態においては、効果音の出力制御としてパーティクルオブジェクトを用いているが、多くの反響音又は残響音が含まれる音場状況、又は、多くの効果音が混在する音場状況など、そのまま効果音を出力して場合に聞きづらい音場状況に、各種のパーティクルオブジェクトを配置した場合に、聴取しづらい状況となる場合がある。
【0197】
そこで、本実施形態のオブジェクト配置制御部104は、効果音を形成する音場状況を適切に認識するため、音場状況に基づいてパーティクル配置制御処理を実行する構成を有していてもよい。
【0198】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、上述のように、仮想カメラが当該ゲーム空間内に配置制御されており、当該仮想カメラを視点としたゲーム空間を画像化する場合において、以下の具体的な処理を実行する。
【0199】
オブジェクト配置制御部104は、具体的な処理として、
(A1)仮想カメラのゲーム空間内の配置位置からゲーム空間に配置されたオブジェクトまでの深度を計測する深度計測処理、及び、
(A2)当該計測した深度に基づいて、前記仮想カメラのゲーム空間内の配置位置を基準とした音場状況を検出する音場状況検出処理、
を実行する。
【0200】
そして、オブジェクト配置制御部104は、検出した音場状況と、パーティクルパラメータと、に基づいて、パーティクルオブジェクトを配置させる配置制御処理を実行する。
【0201】
(深度計測処理)
オブジェクト配置制御部104は、深度計測処理としては、仮想カメラのゲーム空間内の配置位置を基準位置とし、当該仮想カメラの配置位置から、当該仮想カメラの見える範囲の地形又は遮蔽物などを構成する各種のオブジェクトの種別及び特性を認識しつつ、当該オブジェクトまでの深度を計測する。
【0202】
このとき、オブジェクト配置制御部104は、視点を上下左右に振ることによって(例えば、360度回転させることによって)、仮想カメラの位置を基準とした周囲に配置された各種のオブジェクトまでの深度を計測する。
【0203】
特に、本実施形態のオブジェクト配置制御部104は、深度計測処理としては、一方の参照点(すなわち、仮想カメラの視点としての位置)からもう一方の参照点(すなわち、オブジェクトの配置位置)に向かって仮想の光線を出力し、当該光線と交わるオブジェクトが存在するか否かを調べ、ゲーム空間におけるオブジェクト同士の位置関係を調べるレイキャスト処理を実行する。
【0204】
なお、深度計測処理の基準位置としては、仮想カメラの配置位置を用いたが、仮想カメラの配置位置に代えて、プレーヤキャラクタの位置、プレーヤキャラクタに関連する位置、又は、複数のプレーヤキャラクタが配置されている場合には、その中心位置などを用いてもよい。
【0205】
(音場状況検出処理)
オブジェクト配置制御部104は、音場状況検出処理としては、深度計測処理によって仮想カメラを基準とした周囲のオブジェクトとの位置関係、及び、それらのオブジェクトの種別及び特性に基づいて、当該仮想カメラの位置を基準とした音場環境を検出する。
【0206】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、例えば、周囲に遮蔽物があるような閉所の音場環境、地形オブジェクトのない平地のような音場環境、多くの建物やキャラクタが存在する市街地のような音場環境などを検出する。
【0207】
(音場状況検出処理)
オブジェクト配置制御部104は、上記のように検出した音場環境に応じて、オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータを制御し、当該制御したパラメータに従って該当するパーティクルオブジェクトをゲーム空間に配置させる。
【0208】
特に、オブジェクト配置制御部104は、オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータに従って効果音の音量、音色又は音の高さが変わるため、音場状況とパラメータの関係に応じてパーティクルオブジェクトを配置させる。
【0209】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトのサイズが小さい場合には割り当てられた効果音の音量が小さく、粒子の数及び動きが少ない場合には割り当てられた効果音の音が低いく、音場環境が閉所空間の場合には、パーティクルオブジェクトのサイズを小さくし、粒子の数や動きを減少させるように、パーティクルオブジェクトを配置させる。
【0210】
(ゲームイベント発生状況)
本実施形態のオブジェクト配置制御部104は、音場状況に加えて、ゲームイベントの発生状況に応じて、パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行してもよい。
【0211】
音場空間が異なる場合であっても、対戦中なのか静寂なシーンなのかなどゲームイベントの種別によっては、パーティクルオブジェクトに基づく効果音の出力制御を行う場合には、音場状況に加えてゲームイベントの発生状況も加味した方がよい場合もある。
【0212】
そこで、本実施形態のオブジェクト配置制御部104は、検出した音場状況と、ゲームイベントの発生状況と、パーティクルパラメータと、に基づいて、パーティクルオブジェクトを配置させる前記配置制御処理を実行してもよい。
【0213】
例えば、オブジェクト配置制御部104は、ゲーム発生状況として、ゲーム演算部106と連動し、例えば、ゲームイベントの種別(戦闘状況(多人数対戦又は個人対戦)、静かなゲームシーン(例えば、シリアスなゲームシーンや静寂な演出が行われているシーン)若しくは派手なゲームシーン)、及び、プレーヤキャラクタの数などを検出する。
【0214】
例えば、オブジェクト配置制御部104は、個人対戦の場合には、当該対戦の演出で用いるパーティクルオブジェクトのサイズを大きくし、閉所空間のサイズによってその大きさを制御する。
【0215】
[4.3.3]ゲームイベントキャラクタに基づく配置制御
次に、本実施形態の、ゲームイベントをキャラクタに基づいてパーティクルオブジェクトを配置するパーティクル配置制御処理について説明する。
【0216】
オブジェクト配置制御部104は、ゲームイベントを演出するパーティクルオブジェクトによって当該ゲームイベントの中心となるゲームイベントキャラクタに関係する効果音の出力を制御するため、ゲームイベントを発生させたゲームイベントキャラクタに関連付けてパーティクルオブジェクトの配置を制御してもよい。
【0217】
すなわち、オブジェクト配置制御部104は、ゲームイベントを発生させたゲームイベントキャラクタに関連付けてパーティクルオブジェクトの配置を制御してもよい。
【0218】
具体的には、オブジェクト配置制御部104は、例えば、プレーヤキャラクタなどのゲームイベントを実行若しくは主導するキャラクタ、又は、当該ゲームイベントによって特典を取得するなどの影響を受けるキャラクタのゲーム空間の位置、攻撃力又は魔法力などの影響力、当該キャラクタのサイズなどに基づいて、パーティクル配置制御処理を実行する。
【0219】
例えば、オブジェクト配置制御部104は、ゲームイベントキャラクタ(プレーヤキャラクタ)と敵キャラクタとの距離が近い場合、又は、イベント発生キャラクタ(他のキャラクタ)とプレーヤキャラクタとの距離が近い場合には、パーティクルオブジェクトのサイズを大きくし、又は、粒子の数を多くするなどのパーティクルオブジェクトの配置を制御する。
【0220】
また、例えば、オブジェクト配置制御部104は、ゲームイベントキャラクタ(プレーヤキャラクタ)が武器「剣」を使用した場合には、剣攻撃用の効果音エフェクトが割当られたパーティクルオブジェクトの配置を制御する。
【0221】
[4.4]効果音出力制御処理
[4.4.1]基本原理
次に、図8を用いて本実施形態の効果音出力制御処理の基本原理について説明する。
【0222】
なお、図8は、本実施形態の効果音出力制御処理の基本原理について説明するための図である。
【0223】
(基本原理)
効果音出力制御部109は、上述のように、パーティクルオブジェクトが配置される際に、パーティクル情報記憶部148に記憶されているパーティクル情報を参照し、配置されたパーティクルオブジェクトに応じた効果音情報を特定する。
【0224】
また、効果音出力制御部109は、配置されたパーティクルオブジェクトのパラメータ(すなわち、パーティクルパラメータ)に基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行する。
【0225】
特に、効果音情報には、音色(周波数の波形)などの効果音のベースとなる音が規定されており、効果音出力制御部109は、このベースとなる音に対して、パーティクルパラメータに基づいて、音程(音の高さ)、再生時間、音量、可聴範囲(可聴周波数範囲)又はこれらの2以上の組み合わせを制御する。
【0226】
また、上記に代えて、効果音情報に、効果音のベースとなる音に対する音程(周波数)が規定されている場合には、効果音出力制御部109は、このベースとなる音に対して、パーティクルパラメータに基づいて、効果音の音色、再生時間、音量、可聴範囲(可聴周波数範囲)又はこれらの2以上の組み合わせを制御する。
【0227】
例えば、効果音出力制御部109は、図8に示すように、各粒子の平均のライフタイムが長いほど、効果音の再生時間を長くし、パーティクルオブジェクトのサイズが大きい(すなわち、粒子の広がり範囲が大きいほど)又は粒子の数が多いほど、効果音の音量を大きくし、粒子の透明度の平均が高いほど、可聴周波数範囲の高音域を強調するなどの効果音の出力を制御する。
【0228】
なお、図8には、パーティクルオブジェクトの炎(山型)に基づいて効果音「炎パターン1」が特定され、当該効果音の制御に用いられる制御パラメータ1-4(オブジェクトパラメータの大きさと、粒子パラメータの数、ライフタイム及び透明度)に基づいて、効果音の音量、周波数及び再生期間が定められた例を示している。
【0229】
また、効果音出力制御部109は、複数のプレーヤによってそれぞれ操作される複数のプレーヤキャラクタが行動可能なゲーム空間において、プレーヤ毎に、効果音出力制御処理を実行する。
【0230】
すなわち、効果音出力制御部109は、プレーヤ毎の前記効果音出力制御処理として、各プレーヤの操作対象のプレーヤキャラクタに関連付けられたパーティクルオブジェクトに応じた効果音が該当するプレーヤに対して優先的に出力するための制御を実行する。
【0231】
具体的には、効果音出力制御部109は、各プレーヤの視点となる仮想カメラを基準に、各プレーヤが操作するプレーヤキャラクタを基準に、又は、双方を基準に、プレーヤ毎にそれぞれ効果音出力制御処理を実行する。
【0232】
[4.4.2]付加処理
次に、図9図11を用いて本実施形態の効果音出力制御処理に対する付加処理について説明する。
【0233】
なお、図9は、本実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における優先順位効果音制御について説明するための図であり、図10は、本実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における効果音組み合わせ制御について説明するための図であり、図11は、本実施形態の効果音出力制御処理の付加処理における分布状況効果音制御について説明するための図である。
【0234】
(概要)
効果音出力制御部109は、効果音出力制御処理を実行する際に、上記の効果音制御に加えて、
(A1)ゲームイベントに応じた効果音を出力するための優先順位に基づく効果音の制御(以下、「優先順位効果音制御」という。)、及び
(A2)複数の効果音を組み合わせた制御(以下、「効果音組み合わせ制御」という。)、
(A3)複数のパーティクルオブジェクトのゲーム空間内における分布状況に基づく効果音の制御(以下、「分布状況効果音制御」という。)、
の各付加処理を実行してもよい。
【0235】
(優先順位効果音制御)
効果音出力制御部109は、効果音出力制御処理として、パーティクルオブジェクトがゲーム空間に複数配置される場合には、パーティクルオブジェクト毎に設定されている優先順位に基づいて、各パーティクルオブジェクトのそれぞれに対応付けられた効果音(例えば、種別毎の効果音)の出力を制御するための効果音出力制御処理を実行してもよい。
【0236】
例えば、種別の異なる複数のパーティクルオブジェクトが配置されて、各種別のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音が出力された場合には、複数の効果音が出力されることによって効果音の統一感が失われ、かつ、処理負荷が増大する。
【0237】
また、同じ種別のパーティクルオブジェクトが同時に配置された場合には、同じ音色であるため、処理負荷を軽減する観点から検討すると、いずれか一方の効果音を出力すればよい。
【0238】
そこで、効果音出力制御部109は、効果音について全体的な統一感を持たせ、かつ、効果音の出力制御に関する処理負荷を軽減させるために、複数のパーティクルオブジェクトがゲーム空間に複数配置される場合には、優先順位制御を実行する構成を有していてもよい。
【0239】
具体的には、この場合には、効果音出力制御部109は、異なる種別のパーティクルオブジェクトがゲーム空間に複数配置される場合には、パーティクル情報記憶部148に記憶されているパーティクルオブジェクトの種別毎のパーティクル情報に規定され優先順位情報を参照する。
【0240】
そして、効果音出力制御部109は、参照した優先順位情報に基づいて、出力すべき効果音(及び出力しない効果音)を決定し、各効果音の音量若しくは音の高さを決定し、又は、これらをそれぞれ決定し、当該決定した内容によって効果音出力制御処理を実行する。
【0241】
例えば、図9に示すように、優先情報として煙のパーティクルオブジェクトよりも爆発のパーティクルオブジェクトの優先順位が高いことを示す優先順位情報が記憶されている場合であって、煙と炎のパーティクルオブジェクトの双方が配置される場合には、効果音出力制御部109は、煙のパーティクルオブジェクトに対応付けられている効果音の出力を中止し、爆発のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音を出力する効果音出力制御処理を実行する。
【0242】
なお、図9には、3つの煙パーティクルオブジェクト(優先順位:5位)と、1つの爆発パーティクルオブジェクト(優先順位:1位)とがゲーム空間に配置されている場合の例である。
【0243】
一方、効果音出力制御部109は、予め記憶されている優先順位情報に代えて、パーティクルオブジェクトの配置制御処理時に、優先順位を設定してもよい。
【0244】
この場合には、効果音出力制御部109は、当該設定した優先順位に基づいて効果音出力制御処理を実行してもよい。
【0245】
例えば、効果音出力制御部109は、仮想カメラ又はゲームイベントの対象となっているプレーヤキャラクタとの距離、各パーティクルオブジェクトの画面占有割合、他のパーティクルオブジェクトの関連性若しくは種別、ゲーム状況に応じて、配置される各パーティクルオブジェクトの優先順位を定める優先順位処理を実行する。
【0246】
(効果音組み合わせ制御)
効果音出力制御部109は、複数のパーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、効果音出力制御処理として、配置される各パーティクルオブジェクトの該当する音色情報を参照し、各パーティクルオブジェクトに対応するそれぞれの音色の組み合わせを効果音として出力制御してもよい。
【0247】
すなわち、本実施形態の効果音出力制御部109は、パーティクルオブジェクトに対応付けられている各効果音をそれぞれ出力制御するための処理を削減するために、効果音組み合わせ制御を実行する構成を有している。
【0248】
具体的には、各効果音情報には、パーティクルオブジェクトの音色を示す音色情報が含まれており、効果音出力制御部109は、仮想カメラ又はゲームイベントの対象となっているプレーヤキャラクタとの距離、各パーティクルオブジェクトの画面占有割合、他のパーティクルオブジェクトの関連性若しくは種別、ゲーム状況に応じて、各パーティクルオブジェクトに対応するそれぞれの音色の組み合わせを効果音として出力制御する。
【0249】
例えば、効果音出力制御部109は、図10に示すように、効果音出力制御処理において、同じ種別のパーティクルオブジェクトを複数ゲーム空間に配置する場合には、どちらかの効果音を特定しつつ、オブジェクトパラメータのサイズを合計し、当該合計したサイズに応じた効果音によって出力するための出力制御を実行する。
【0250】
なお、図10には、3つの同一の炎パーティクルオブジェクト(山型)がゲーム空間に配置されている場合であって、炎パーティクルオブジェクト(山型)1の効果音を採用し、かつ、すべての炎パーティクルオブジェクト(山型)のサイズを合計した値に基づいてその音量を制御した例を示している。
【0251】
また、例えば、プレーヤキャラクタが炎属性を有する剣で敵キャラクタを攻撃した際に、炎パーティクルオブジェクトと金属パーティクルオブジェクトが配置制御されるので、この場合には、効果音出力制御部109は、炎の効果音と金属の効果音を組み合わせて出力する。
【0252】
そして、効果音出力制御部109は、異なる種別のパーティクルオブジェクトを複数ゲーム空間に配置する場合には、異なる効果音を組み合わせて当該組み合わせた効果音に対してパラメータの制御を実行して該当する端末装置20に提供する。
【0253】
(分布状況効果音制御)
効果音出力制御部109は、複数のーティクルオブジェクトがゲーム空間に配置された場合には、効果音出力制御処理として、
(B1)当該複数のパーティクルオブジェクトのゲーム空間内における分布状況を検出し、
(B2)当該検出した分布状況に基づいて、複数のパーティクルオブジェクトを1つのオブジェクト群と設定し、
(B3)当該オブジェクト群毎に、前記効果音を出力制御する。
【0254】
すなわち、効果音出力制御部109は、ゲーム空間内に配置された各パーティクルオブジェクトの分布状況に基づいて、複数のパーティクルオブジェクトを1つのオブジェクト群として設定して、当該オブジェクト群毎に、効果音(1の効果音)を調整して出力する。
【0255】
具体的には、効果音出力制御部109は、配置されるパーティクルオブジェクトの種別毎の分布状況に基づいて、種別毎の1のオブジェクトの効果音として、効果音出力制御処理を制御する。
【0256】
特に、効果音出力制御部109は、複数の同種のパーティクルオブジェクトの粒子の数、又は、パーティクルオブジェクトのサイズに対する粒子の数(いわゆる密度)などの複数のパーティクルオブジェクトのゲーム空間内における分布状況を検出する。
【0257】
そして、効果音出力制御部109は、複数の同種のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音に対して、検出した分布状況に基づいて、効果音を調整し、当該調整した効果音を該当する端末装置20に提供する。
【0258】
また、効果音出力制御部109は、分布状況に基づいて、効果音の音量、再生期間、音の高さ、音色のバランス又はこれらの組み合わせなど調整を実行する。
【0259】
例えば、効果音出力制御部109は、図11に示すように、同種のパーティクルオブジェクトが複数ゲーム空間内に配置される場合には、各パーティクルオブジェクトの粒子の数を分布状況として検出する。
【0260】
なお、図11には、3つの同一の炎パーティクルオブジェクト(山型)がゲーム空間に配置されている場合であって、炎パーティクルオブジェクト(山型)1の効果音を採用し、かつ、すべての炎パーティクルオブジェクト(山型)の粒子の数を合計した値に基づいてその音量を制御した例を示している。
【0261】
また、効果音出力制御部109は、各パーティクルオブジェクトをオブジェクト群として設定し、当該オブジェクト群の効果音として、当該オブジェクト群と同じ粒子数を有する1のパーティクルオブジェクトの効果音の音量と同じ音量を有する効果音を設定する。
【0262】
そして、効果音出力制御部109は、設定した効果音を該当する端末装置20に提供する。
【0263】
なお、効果音出力制御部109は、分布状況として配置されたパーティクルオブジェクトの数に基づいて、複数のパーティクルオブジェクトに対応付けられた効果音を一括して出力制御するか、又は、当該効果音を個別に出力制御するかを判断してもよい。
【0264】
すなわち、効果音出力制御部109は、分布状況として、多くのパーティクルオブジェクト(例えば、4つ以上)が配置されている場合には、これらをパーティクル群として管理し、効果音に対して分布状況制御を実行してもよい。
【0265】
[4.5]効果音出力制御データの提供
次に、本実施形態の効果音出力制御データの提供処理について説明する。
【0266】
情報提供部111は、端末装置20によってゲームを処理させるため各種のゲーム情報(ゲーム進行に関する情報)を生成して該当する端末装置20に提供する。
【0267】
すなわち、情報提供部111は、ゲーム中に、ゲームの制御及び表示に関する各種のゲーム情報とともに、該当する端末装置20に、パーティクルオブジェクトに割り当てられ、かつ、各パラメータが制御された効果音を出力するための効果音出力制御データを該当する端末装置20に提供する。
【0268】
特に、情報提供部111は、各端末装置20において出力する効果音をプレーヤ毎に設定されている場合には、各端末装置20にそれぞれ対応する効果音出力データを提供する。
【0269】
なお、端末装置20は、効果音出力制御データを受信すると、当該効果音出力制御データに基づいて、効果音を出力する。
【0270】
[5]本実施形態における動作
次に、図12を用いて本実施形態のサーバ装置10によって実行されるパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の動作について説明する。
【0271】
なお、図12は、本実施形態のサーバ装置10によって実行されるパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理の動作を示すフローチャートである。
【0272】
本動作は、所与のゲームが開始されている状態であって、所与のゲームイベントの開始指示を受け付けた際の動作であって、プレーヤ毎に実行される動作である。
【0273】
また、本動作においては、予め定められたパーティクル情報が種別毎にパーティクル情報記憶部148に記憶されているものとする。
【0274】
なお、本動作は、パーティクルオブジェクトの配置制御処理を含む効果音制御処理であって、地形を含む物体オブジェクト、及び、プレーヤキャラクタを含むキャラクタオブジェクトなどのその他のオブジェクトについては、既に形成され、又は、別途形成するための処理が実行されているものとする。
【0275】
まず、オブジェクト配置制御部104は、パーティクルオブジェクトの配置指示を受信すると(ステップS101)、当該配置指示に含まれるパーティクルオブジェクトの種別を特定する(ステップS102)。
【0276】
次いで、オブジェクト配置制御部104は、特定したパーティクルの種別に応じて、パーティクル情報記憶部148に記憶されている該当するパーティクル情報を特定する(ステップS103)。
【0277】
次いで、オブジェクト配置制御部104は、特定したパーティクル情報を参照しつつ、ゲーム状況などに応じて、オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータを規定する(ステップS104)。
【0278】
次いで、効果音出力制御部109は、特定したパーティクル情報によって効果音情報を取得する(ステップS105)。
【0279】
次いで、オブジェクト配置制御部104は、特定したパーティクルオブジェクトをゲーム空間に設置し、各粒子の動き制御を開始するとともに、効果音出力制御部109は、特定されたパーティクルパラメータ(すなわち、オブジェクトパラメータ及び粒子パラメータ)に基づいて、当該特定した効果音情報に規定されている効果音の出力を制御するための効果音出力制御処理の実行を開始し(ステップS106)、本動作を終了させる。
【0280】
なお、情報提供部111は、パーティクルオブジェクトの配置及び粒子の動き制御が開始され、かつ、効果音出力制御処理の実行が開始されと、それぞれの制御データを生成して該当する端末装置20に例えば、ストリーミング形式によって送信する。
【0281】
[6]変形例
本実施形態のパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理においては、サーバ装置10によって提供されたゲームを端末装置20によって実行することによって実現されているが、サーバ装置10の機能を備えた単一のゲーム装置、すなわち、サーバ装置などの他の機器に依存せず単独で動作する装置(スタンドアローン)によって実現してもよい。
【0282】
この場合には、複数のプレーヤにゲームを興趣させるためには、複数の入力端末装置を用意すればよい。
【0283】
また、このようなスタンドアローン型の複数のゲーム装置を有線又は無線によって連結させ、1のゲーム装置がサーバ装置10として機能して、複数のゲーム装置によって実現することも可能である。
【0284】
また、本実施形態においては、ネットワークを通じて端末装置20と連動して実行するサーバ装置10に本実施形態のパーティクルオブジェクトの配置に伴う効果音制御処理を実行させているが、タブレット型情報端末装置やパーソナルコンピュータ、又は、アミューズメントパークに設置されるゲーム装置としても適用することも可能である。
【0285】
[7]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
本実施形態では、RPGのゲームの操作入力として説明しているが、対戦型ゲーム又はシミュレーションゲームなどの他のゲームにおいても用いることがきる。
【0286】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に提供してもよい。
【0287】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって提供されたゲームを端末装置20によって実行されているが、上記のサーバ装置10の処理部100の各機能及びゲームプログラムの実行を端末装置20で実行してもよい。
【0288】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0289】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0290】
1 :ゲームシステム
10 :サーバ装置
20 :端末装置
100 :処理部
101 :通信制御部
102 :Web処理部
103 :ゲーム管理部
104 :オブジェクト配置制御部
105 :入力受付処理部
106 :ゲーム演算部
107 :仮想カメラ制御部
108 :画像生成部
109 :効果音出力制御部
110 :タイマ管理部
111 :情報提供部
120 :入力部
130 :表示部
140 :記憶部
142 :主記憶部
144 :ゲームデータ記憶部
146 :プレーヤ情報記憶部
148 :パーティクル情報記憶部
180 :情報記憶媒体
196 :通信部
200 :処理部
201 :入力受付部
202 :ゲーム処理部
211 :Webブラウザ
220 :描画部
230 :音処理部
260 :入力部
262 :検出部
270 :記憶部
271 :主記憶部
272 :画像バッファ
280 :情報記憶媒体
290 :表示部
292 :音出力部
296 :通信部
図1
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