(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024032397
(43)【公開日】2024-03-12
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20240305BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240305BHJP
H01L 33/58 20100101ALI20240305BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240305BHJP
F21Y 105/16 20160101ALN20240305BHJP
【FI】
F21V8/00 310
F21S2/00 482
F21S2/00 484
H01L33/58
F21Y115:10
F21Y105:16
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136024
(22)【出願日】2022-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】榎村 恵滋
【テーマコード(参考)】
3K244
5F142
【Fターム(参考)】
3K244AA01
3K244BA08
3K244BA11
3K244BA14
3K244BA23
3K244BA31
3K244BA48
3K244CA02
3K244DA01
3K244EA02
3K244EA10
3K244EA16
3K244EA23
3K244FA07
3K244FA12
3K244GA01
3K244GA02
5F142AA13
5F142CA11
5F142CE02
5F142CE16
5F142DA14
5F142DB38
5F142DB42
5F142EA12
5F142EA18
5F142EA34
5F142FA46
5F142GA12
(57)【要約】
【課題】ムラを低減した発光モジュールを提供する。
【解決手段】上面と、下面と、下面側に開口する孔部とを備える導光部材と、前記孔部に配置される光源と、第1光反射性部材とを備え、前記下面は、上面視、前記孔部を囲み、前記第1光反射性部材よりも外側に位置する傾斜面を有し、前記傾斜面は、前記光源の前記上面よりも下側に位置する第1上端と、前記第1上端よりも下側に位置する第1下端との間に配置される第1領域と、第2上端と、前記第2上端よりも下側に位置する第2下端との間に配置され、上面視、前記第1領域よりも外側に位置する第2領域とを有し、前記第1及び第2領域の断面視形状は、其々前記第1及び第2上端と前記第1及び第2下端とを最短距離で結ぶ第1及び第2仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である発光モジュール。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光面となる上面と、前記上面の反対側の下面と、前記下面側に開口する孔部と、を備える導光部材と、
前記孔部に配置される光源と、
前記光源の上方に配置される第1光反射性部材と、
を備え、
前記導光部材の前記下面は、上面視において、前記孔部を囲み、前記第1光反射性部材よりも外側に位置する傾斜面を有し、
前記傾斜面は、
前記光源の前記上面よりも下側に位置する第1上端と、前記第1上端よりも前記孔部に近い側であって前記第1上端よりも下側に位置する第1下端との間に配置される第1領域と、
前記第1上端よりも上側に位置する第2上端と、前記第2上端よりも前記孔部に近い側であって前記第2上端よりも下側に位置する第2下端との間に配置されると共に上面視において前記第1領域よりも外側に位置する第2領域と、を有し、
前記第1領域の断面視形状は、前記第1上端と前記第1下端とを最短距離で結ぶ第1仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状であり、
前記第2領域の断面視形状は、前記第2上端と前記第2下端とを最短距離で結ぶ第2仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である、発光モジュール。
【請求項2】
前記孔部は、前記導光部材の前記下面側に開口を有する有底孔部であり、前記第1光反射性部材は、前記導光部材の前記上面上に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記有底孔部は、側面と底とを有し、前記第1上端は、前記底よりも下側に位置している、請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記有底孔部の下端から前記第1領域の前記第1上端までの高さは、前記有底孔部の深さの12.5%以上40%以下である、請求項3に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記孔部は、前記導光部材の前記上面及び前記下面に開口を有する貫通孔部であり、前記第1光反射性部材は、前記貫通孔部内において前記光源の上方に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記第1領域と前記第2領域とは互いに隣接する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記導光部材は上面視において四角形であり、前記第1領域は、前記導光部材の中心と前記導光部材の角部との間において最も幅が広い、請求項1に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード等の発光素子を用いた発光モジュールが提案されている(特許文献1、2等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-203720号公報
【特許文献2】特開2013-26240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、発光ムラの少ない発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の構成を含む。
(1)発光面となる上面と、前記上面の反対側の下面と、前記下面側に開口する孔部と、を備える導光部材と、
前記孔部に配置される光源と、
前記光源の上方に配置される第1光反射性部材と、
を備え、
前記導光部材の前記下面は、上面視において、前記孔部を囲み、前記第1光反射性部材よりも外側に位置する傾斜面を有し、
前記傾斜面は、
前記光源の前記上面よりも下側に位置する第1上端と、前記第1上端よりも前記孔部に近い側であって前記第1上端よりも下側に位置する第1下端との間に配置される第1領域と、
前記第1上端よりも上側に位置する第2上端と、前記第2上端よりも前記孔部に近い側であって前記第2上端よりも下側に位置する第2下端との間に配置されると共に上面視において前記第1領域よりも外側に位置する第2領域と、を有し、
前記第1領域の断面視形状は、前記第1上端と前記第1下端とを最短距離で結ぶ第1仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状であり、
前記第2領域の断面視形状は、前記第2上端と前記第2下端とを最短距離で結ぶ第2仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である、発光モジュール。
(2)前記孔部は、前記導光部材の前記下面側に開口を有する有底孔部であり、前記第1光反射性部材は、前記導光部材の前記上面上に配置される(1)の発光モジュール。
(3)前記有底孔部は、側面と底とを有し、前記第1上端は、前記底よりも下側に位置している(2)の発光モジュール。
(4)前記有底孔部の下端から前記第1領域の前記第1上端までの高さは、前記有底孔部の深さの12.5%以上40%以下である(3)の発光モジュール。
(5)前記孔部は、前記導光部材の前記上面及び前記下面に開口を有する貫通孔部であり、前記第1光反射性部材は、前記貫通孔部内において前記光源の上方に配置される(1)~(4)のいずれかの発光モジュール。
(6)前記第1領域と前記第2領域とは互いに隣接する(1)~(5)のいずれかの発光モジュール。
(7)前記導光部材は上面視において四角形であり、前記第1領域は、前記導光部材の中心と前記導光部材の角部との間において最も幅が広い(1)~(6)のいずれかの発光モジュール。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、発光ムラの少ない発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】一実施形態の発光モジュールを示す概略上面図である。
【
図1B】
図1AのIB-IB線における概略平面断面図である。
【
図2C】
図2Bの導光部材のIIC-IIC’断面を示す概略端面図である。
【
図2D】
図2Cの導光部材のサイズ等を説明するための概略下面図である。
【
図3】
図1Aにおける光源を示す概略断面図である。
【
図4A】別の実施形態の発光モジュールを示す概略断面図(
図4BのIVC-IVC線断面)及び部分拡大断面図である。
【
図4C】
図4Bの導光部材のIVC-IVC’断面を示す概略断面図である。
【
図4D】
図4Cの導光部材のサイズ等を説明するための概略下面図である。
【
図5】さらに別の実施形態の発光モジュールを示す概略断面図である。
【
図7】本発明の発光モジュールを適用した液晶ディスプレイ装置を示す模式構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向及び位置を示す用語(例えば、「上」、「下」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするための表現であって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、以下の説明において、XYZ直交座標系を採用する。発光モジュールの光軸はZ軸と平行である。Z方向を上下方向又は厚み方向とも称する。さらに、上面視とは、かならずしも上面から見た状態のみを示すものではなく、下面から見た状態を示す場合もある。複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分又は部材を示す。
さらに以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例を示すものであって、本発明を以下に限定するものではない。以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。また、断面図として、切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。
【0009】
実施形態1〔発光モジュール〕
実施形態1に係る発光モジュール20は、
図1Aに示すように、導光部材10と、光源1と、第1光反射性部材8と、を備える。
発光モジュール20は、さらに、透光性部材6、封止部材7、9等を備えることができる。
【0010】
1つの発光モジュールは、
図1Aに示すように1つの光源1を備えることができる。あるいは、
図6A、
図6Bに示す配列のように、1つの発光モジュールは、複数の光源1を備えることができる。1つの発光モジュールが複数の光源1を備える場合、複数の光源1は、それぞれが独立で駆動するように、あるいは、複数の光源1を1つのグループとして、グループごとに独立して駆動するように接続される。これにより、ローカルディミング可能な発光モジュールとすることができる。
【0011】
導光部材10は、
図2Aから2Dに示すように、上面101と、上面101の反対側の下面102とを備える。導光部材10はさらに、下面102側に開口する孔部12を備える。実施形態1において、孔部12は下面のみに開口する有底孔部(凹部)である。光源1は、この孔部12内に配置される。本実施形態において、光源1が配置される有底の孔部12を凹部(第2凹部)と称することがある。光源1の上方には第1光反射性部材8が配置される。本実施形態においては、第1光反射性部材8は、光源1の上方に位置する導光部材10の上面101上に配置される。光源1の上方に位置する導光部材10の上面101が窪んだ部分(第1凹部11と称することがある)を備える場合、第1光反射性部材8はこの第1凹部11内に配置される。
【0012】
(導光部材)
導光部材10は、光源からの光が入射され、面状の光として出射させる透光性の板状部材である。導光部材10の上面101は、発光モジュールの出射面であり、光軸Zと直交するXY面方向に広がる上面である。
【0013】
(孔部、有底孔部(第2凹部))
孔部(第2凹部)12は、光源1が配置される部分である。第2凹部12は、
図2Cに示すように、底(第2底)12aと側面(第2側面)12bとによって規定される凹んだ部分である。第2凹部12の深さ(
図2CのH2)は、例えば、導光部材の厚みの15%以上50%以下とすることができ、10%以上40%以下が好ましい。また、第2凹部12の深さは、光源1の厚みの50%以上100%以下とすることができる。
【0014】
第2凹部12は、上面視において傾斜面13に囲まれている。上面視において、第2凹部12と第1光反射性部材8とは少なくとも一部が重なっている。導光部材10が第1凹部11を備える場合は、第2凹部12と第1凹部11とは少なくとも一部が重なることが好ましい。上面視において、第1光反射性部材8の中心と第2凹部12の中心とが略一致していることが好ましい。導光部材10が第1凹部11を備える場合は、上面視において、第1凹部11の中心と、第2凹部12の中心とが略一致していることが好ましい。
【0015】
第2凹部12は、柱状又は錐体台状の窪みである。例えば、第2凹部12は、円柱状、角柱状、円錐台状、角錐台状、あるいは、これらの一部を変形させたような形状の窪みとすることができる。第2凹部12の開口部の平面視における形状は、例えば、四角形、五角形、六角形等の多角形、円形又は楕円形とすることができる。
【0016】
第2凹部12は、
図2Cに示すように、第2凹部12の最も深い部分を含む底(第2底12a)と、上面視において第2底12aを囲む側面(第2側面12b)と、によって規定される。上面視において第2凹部12の開口部の中心と第2底12aの中心とは一致することが好ましい。第2底12aは、発光モジュールの光軸に対して略直交する面であることが好ましい。第2凹部12の第2側面12bは、第2凹部12の中心を通る断面において、直線又は第2凹部12の中心側に向かって凸又は凹状となる曲線、あるいはこれらの組み合わせとすることができる。第2凹部12の深さ(
図2CのH2)は、例えば、導光部材の厚み(
図2CのT)の15%以上50%以下とすることができ、10%以上40%以下が好ましい。
【0017】
(傾斜面)
導光部材10の下面102は、
図2Cに示すように、上面視において、第2凹部12を囲む傾斜面13を有する。傾斜面13は、第2凹部12に近い側に下端(例えば、第1領域の第1下端)130Uを有し、その下端130Uよりも外側に第2上端132Uを有するように傾斜している。また、傾斜面13は、上面視において第1光反射性部材8と重ならない位置に配置されている。言い換えると、傾斜面13は、その最も内側の縁U2、つまり傾斜面13の下端130Uが、上面視において第1光反射性部材8の外縁U1よりも外側に配置されている。
【0018】
下面102において、第2凹部12の第2側面12bの下端12Uと傾斜面13とは、連続していてもよく、離隔していてもよい。
図2Cに示す例では、第2側面12bの下端12Uと傾斜面13とは離隔している。つまり、下面102側において、第2凹部12と傾斜面13との間には、光軸に対して略直交する面である第2部分133が配置されている。このような第2部分133の距離(
図2D中のD9)は、例えば、導光部材10の一辺の長さに対して5%以上15%以下が挙げられる。なお、このような第2部分133は、平滑な面であることが好ましい。
【0019】
傾斜面13は、第1領域131と第2領域132とを有する。上面視において、光源1の外側に第1領域131が位置し、その外側に第2領域132が位置する。第1領域131は、第1上端と第1下端との間に配置される領域である。第1上端は、導光部材の上下方向において、光源の上面よりも下側に位置する。第1下端は、第1上端よりも下側に位置する。また、第2領域132は、第2上端と第2下端との間に配置される領域である。第2上端は、導光部材の上下方向において第1上端よりも上側に位置する。第2下端は、第2上端よりも下側に位置する。
【0020】
そして、第1領域の断面視形状は、第1上端と前記第1下端とを最短距離で結ぶ第1仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である。また、2領域の断面視形状は、第2上端と第2下端とを最短距離で結ぶ第2仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である。換言すると、第1領域131は、断面視において上面101側に凹となる凹曲線で構成されており、第2領域132は、断面視において下面102側に凸となる凸曲線又は直線で構成されている。
【0021】
第1領域131と第2領域132とは、
図2Cに示すように、互いに隣接することができる。換言すると、第1領域131の上端(第1上端)と、第2領域の下端(第2下端)とを一致させる(
図2C中、131U)ことができる。
【0022】
第1領域131及び第2領域132は、平滑面であることが好ましい。また、第1領域131及び第2領域132は、粗面とすることができる。その場合、第1領域131の面粗さと第2領域132との面粗さとは、同程度とすることができる。あるいは、第1領域131の面粗さは、第2領域132の面粗さよりも、大きく又は小さくすることができる。
【0023】
第1領域131は、上下方向において、光源1の上面1aよりも下側に第1上端131Uを有する。
図1Aに示すように、光源1の上面1aが第2凹部12の第2底12aと直接接する場合は、第1領域131の第1上端131Uは、上下方向において、第2凹部12の第2側面12bの下端12Uと光源1の上面1aとの間に位置する。また、光源1の上面1aと第2凹部12の第2底12aとが透光性部材6を介して接合されている場合は、第1領域131の上端(第1上端131U)は、上下方向において、孔部12の底12a(第2凹部12の第2底12a)よりも下側に位置していてもよい。つまり、第1領域131の上端は光源1の透光性樹脂部材3の下端と上端の間に位置することが好ましい。このように、光源1の側面に対して第1領域131の占める比率を調整することで光を分配し発光ムラを抑制することができる。
【0024】
第1上端131Uは、第1領域131において、もっとも上側に配置される。第1上端131Uは、第1領域131において最も外側に位置する。このような配置により、発光装置から出射された光を、発光面である上面に効率よく導くことができる。
【0025】
第1領域131の第1上端131Uの高さは、透光性樹脂部材3の厚みに応じて、調整することができる。例えば、第1領域131は、上下方向において第2凹部12の下端(
図2C中、130Uに相当)から第1上端131Uまでの高さ(
図2Cの高さT1)が、第2凹部12の深さH2よりも小さいことが好ましい。あるいは、第2凹部12内に配置される透光性樹脂部材3の厚みが第2凹部12の深さH2と異なる場合は、高さT1を透光性樹脂部材3の厚みよりも小さくすることが好ましい。例えば、この高さT1は、透光性樹脂部材3の厚みの12.5%以上40%以下が挙げられ、25%以上70%以下が好ましい。
【0026】
また、第1領域131は、第2凹部12に最も近い側の縁における傾斜の立ち上がり角度(
図2C中α1)は、90度以上160度以下が挙げられる。このような第2凹部側の立ち上がり角度とすることにより、光源から出射される光を、導光部材10内の角部において分散させることができる。ここで、立ち上がり角度とは傾斜面の下端(第1領域の第1下端)の接線と光軸と直交する面との間の角度を指す。第1領域131の第2凹部12に遠い側では、例えば、光軸と直交する面から1度以上20度以下が挙げられ、1度以上8度以下が好ましい。
【0027】
第1領域131は、
図2Bに示すように、上面視において、第2凹部12の中心から第1領域131の上端までの幅(第1領域131の幅)が異なっている。例えば、導光部材の上面視形状が四角形である場合には、第1領域131は、上面視において、導光部材10の中心と導光部材10の角との間において最も幅が広く、導光部材10の中心と導光部材10の辺の中心との間において最も幅が狭いことが好ましい。これにより、導光部材10の角方向に導光される光の割合を多くすることができる。
【0028】
図2Dに示すように、上面視において、導光部材10の中心と導光部材10の辺の中心とを通る直線L1上に位置する第1上端131Uと第2上端132Uとの間の距離D1は、導光部材10の一辺の長さH0の10%以上30%以下とすることができる。導光部材10の角部に最も近い第1上端131Uから、その最も近い導光部材10の一辺までの距離D2は、導光部材10の一辺の長さH0の5%以上15%以下とすることができる。また、上面視において、導光部材10の中心と導光部材10の角とを通る直線L2上に位置する第1上端131Uと第2上端132Uとの間の距離D3は、導光部材10の一辺の長さH0の7%以上17%以下とすることができる。直線L1上に位置する第1上端131Uと傾斜面13の下端130U(第1領域の第1下端)との間の距離D4は、導光部材10の一辺の長さH0の5%以上18%以下とすることができる。直線L2上に位置する第1上端131Uと傾斜面13の下端130U(第1領域の第1下端)との距離D5は、導光部材10の一辺の長さH0の25%以上45%以下とすることができる。また、
図1Bに示したように、第1領域131の第1上端131Uは、上面視において曲線的に変化してもよく、あるいは、導光部材10Aは、
図1Cに示すように直線的に変化してもよい。このような形状によって、光源から出射された光を、発光面である上面に効率よく導くことができる。
【0029】
第2領域132は、上下方向において、第1上端131Uよりも上側に第2上端132Uを有する。第2領域132は、上下方向において、光源1の上面1aよりも上側に第2上端132Uを有する。第2上端132Uは、上下方向において、第2領域132で、最も上側に配置されている。第2上端132Uは、上面視において第2領域132の最も外側に位置する。第2領域132は、その全てが、第1領域131よりも、上側に位置することが好ましい。つまり、第2領域132の下端(第2下端)が、上下方向において、第2領域132においてもっとも下側に配置されることが好ましい。このように、第2領域132を上面に対して凹となる面とすることで、発光装置から出射された光を、集光しつつ発光面である上面に効率よく導くことができる。
【0030】
第2領域132は、第2部分133から第2上端132Uまでの高さ(
図2Cの高さT2)が、第2凹部12の深さH2よりも大きいことが好ましい。例えば、この高さT2は、第2凹部の深さH2の112.5%以上140%以下とすることができる。
【0031】
また、第2領域132の第2凹部12に最も近い側の縁における傾斜の立ち上がり角度(
図2C中α2)は、130度以上170度以下が挙げられ、135度以上165度以下が好ましい。このような第2凹部側の立ち上がり角度とすることにより、光源から出射される光を、導光部材10内において効率よく分散させることができる。なお、第1領域131の立ち上がり角度α1と、第2領域132の立ち上がり角度α2は同程度であってもよく、また、α1<α2であってもよい。
【0032】
(第1凹部)
導光部材10の上面101は、
図1A、2A、2Cに示すような第1凹部11を備えることができる。第1凹部11は、例えば、導光部材10の面内で光を広げる機能を有する。なお、第1凹部11は必須ではなく、導光部材10の上面101は平らな面であってもよい。
【0033】
第1凹部11は、略錐体状又は略錐体台状の窪みである。例えば、第1凹部11は、円錐状、角錐状、円錐台状、角錐台状又はこれらの一部を変形させたような形状とすることができる。第1凹部11の開口部の上面視形状は、例えば、四角形、五角形、六角形等の多角形であってもよいし、
図2Aに示すような円形又は楕円形であってもよい。第1凹部11の開口部の大きさは、上面視において少なくとも光源1の大きさより大きいことが好ましい。
【0034】
第1凹部11は、上面視において第1凹部11の中心に位置する。第1凹部11は、
図2Cに示すように、第1凹部11の最も深い部分を含む底(第1底)11aと、上面視において第1底11aを囲む側面(第1側面)11bと、によって規定される。第1凹部11の第1底11aは、光源の光軸に対して略直交する面であることが好ましい。第1凹部11を規定する側面11bは、第1凹部11の中心を通る断面において、直線又は第1凹部11の中心側に向かって凸又は凹状となる曲線、あるいはこれらの組み合わせとすることができる。第1凹部11の深さ(
図2CのH1)は、例えば、導光部材10の厚み(
図2CのT)の10%以上45%以下とすることができ、10%以上38%以下が好ましい。
【0035】
上面101は、第1凹部11の周囲に、光軸に対して垂直な面を含む第1部分14を有していてもよい。第1部分14は平坦な面又は微細な凹部や凸部を備えた面とすることができる。第1部分14は、光軸方向において下面から最も離れた位置にある。なお、第1部分14は省略することができる。つまり、上面101の全体が第1凹部11であってもよい。
【0036】
導光部材10の材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、エポキシ、シリコーン等の熱硬化性樹脂等の樹脂材料、ガラス等が挙げられる。導光部材10の厚み(
図2CのT)は、例えば、0.1mm以上5mm以下とすることができ、0.5mm以上3mm以下が好ましい。導光部材10の大きさは、例えば、上面101又は下面102の一辺が1cm以上200cm以下とすることができ、3cm以上30cm以下が好ましい。導光部材10の平面視における形状は、例えば、四角形、円形等とすることができ、四角形が好ましい。
【0037】
導光部材10は、単層であることが好ましい。また、複数の透光性の層が積層された積層構造であってもよい。積層構造の場合には、同じ材料の層又は異なる材料の層を接着シート等で接着した構造とすることができる。また、任意の層間に屈折率の異なる層として、例えば空気の層等を設けてもよい。これにより、光をより拡散させやすくなり、輝度ムラを低減した発光モジュールとすることができる。
【0038】
導光部材10は、例えば、射出成型、トランスファーモールド、圧縮成形、熱転写等で成形して準備することができる。また、導光部材10は、購入して準備することができる。
【0039】
(第1光反射性部材8)
第1光反射性部材8は、光源1の上方に配置される。本実施形態では、第1光反射性部材8は、例えば、第1凹部11の内部に配置される。第1光反射性部材8は、第1凹部11内のうち、上面視において少なくとも光源1と重なる領域に配置されることが好ましい。これにより、特に光源から直上方向に出射される光を横方向に反射することができ、光源の直上が他の領域に比べて明るくなりすぎることを抑制することができる。
【0040】
導光部材が第1凹部11を備える場合、第1光反射性部材8は、第1凹部11内において、第1凹部11を規定する第1側面の上端から離隔した位置に配置されることが好ましい。換言すると、第1凹部11の第1側面11bの一部は、第1光反射性部材8から露出していることが好ましい。第1光反射性部材8は、上面視において、後述において説明する下面102の傾斜面13よりも外側に配置される。
【0041】
また、上面視において、第1光反射性部材8の大きさは、第2凹部12よりも大きいことが好ましい。言い換えると、上面視において、第1光反射性部材8の外縁は、第2凹部12の外縁の外側に配置されることが好ましい。
【0042】
導光部材が、第2凹部12の周りに第2部分133を備える場合、上面視において、第2部分133と第1光反射性部材8は重なることが好ましい。
【0043】
第1光反射性部材8としては、例えば、光反射性の金属、光拡散剤を含む樹脂材料、気泡を含む樹脂材料等の光反射性の材料が挙げられる。透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材を用いることができる。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等が挙げられる。封止部材7に含まれる樹脂材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂などを用いることができる。特に、第1光反射性部材8は、TiO2を含有させたシリコーン樹脂又は気泡を含むポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0044】
(光源)
光源1は、発光素子2を備える。光源1は、発光素子2のみであってもよく、
図1A、3に示すように、発光素子2と樹脂材料等とを備えた発光装置であってもよい。
【0045】
発光素子2は、例えば、サファイア等の透光性基板と、透光性基板の上に積層された半導体構造体とを有する半導体発光素子とすることができる。半導体構造体は、n側半導体層と、p側半導体層と、n側半導体層とp側半導体層とに挟まれた活性層とを含む。活性層は、単一量子井戸(SQW)構造としてもよいし、複数の井戸層を含む多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。半導体構造体は、窒化物半導体からなる複数の半導体層を含む。窒化物半導体は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)からなる化学式において組成比x及びyをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含む。活性層の発光ピーク波長は、目的に応じて適宜選択することができる。活性層は、例えば可視光または紫外光を発光可能に構成されている。
【0046】
半導体構造体は、n側半導体層と、活性層と、p側半導体層とを含む発光部を複数含んでいてもよい。半導体構造体が複数の発光部を含む場合、それぞれの発光部において、発光ピーク波長が異なる井戸層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ井戸層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光部の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば、半導体構造体が2つの発光部を含む場合、それぞれの発光部が発する光の組み合わせとして、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせが挙げられる。例えば、半導体構造体が3つの発光部を含む場合、それぞれの発光部が発する光の組み合わせとして、青色光、緑色光、及び赤色光とする組み合わせが挙げられる。各発光部は、他の井戸層と発光ピーク波長が異なる井戸層を1以上含んでいてもよい。
【0047】
発光素子としては、好ましくは上面視において縦及び横の大きさが1mm以下の四角形の素子であることが好ましく、500μm以下、さらに200μm以下の大きさの素子が好ましい。これにより、例えば、液晶ディスプレイ装置のローカルディミングを行った際に、高精細な映像を実現することができる。
【0048】
光源1として、
図3に示すように、発光素子2の発光面を被覆する透光性樹脂部材3を備えた発光装置を用いることができる。透光性樹脂部材3は、発光素子2の発光面と側面とを被覆してもよい。透光性樹脂部材3としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、これらを混合した樹脂などの透光性材料を用いることができる。透光性樹脂部材3の母材としては、導光部材10の材料よりも高い屈折率を有する材料が好ましい。
【0049】
透光性樹脂部材3は、上述の透光性材料に加え、発光素子2からの光の波長を変換する蛍光体を含んでいてもよい。蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)、α系サイアロン蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si,Al)F6:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I)3)、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS2又はAgInSe2)等を用いることができる。
【0050】
透光性樹脂部材3は、単一の層又は複数の層が積層された積層構造とすることができる。また、透光性樹脂部材3は、光拡散材を含有していてもよい。光拡散材としては、TiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等が挙げられる。
【0051】
透光性樹脂部材3は、発光素子2の発光面(上面)よりも面積が大きいことが好ましい。言い換えると、透光性樹脂部材3の外縁は、発光素子2の発光面の外縁の外側に配置される大きさであることが好ましい。また、透光性樹脂部材3は、発光素子2の発光面に、透光性接合部材4によって接合されていてもよい。透光性接合部材4は、発光素子2から出射される光の60%以上を透過し、好ましくは90%以上を透過する材料を用いることが好ましい。透光性接合部材4の材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性の熱硬化性の樹脂材料等が挙げられる。
【0052】
光源1として、例えば
図3に示すように、発光素子2の側面と電極面とを覆う光反射性の被覆部材5を備える構造の発光装置を用いることができる。被覆部材5は、例えば、TiO
2、SiO
2、Al
2O
3、ZrO
2、ZnO等を含む樹脂材料が挙げられる。透光性樹脂部材が発光素子の側面を覆う場合は、被覆部材5は透光性樹脂部材の下面及び発光素子の下面(電極以外の面)を覆うことができる。
【0053】
導光部材10の第2凹部12内には、導光部材10と光源1とを接合させる透光性部材6を備える。この場合、透光性部材6は、第2凹部12内のみに配置されてもよく、あるいは、第2凹部12から導光部材10の第2部分133にまで延在して配置されていてもよい。透光性部材6は、上述した透光性接合部材4と同様のものを用いることができる。
【0054】
(封止部材)
封止部材7、9は、導光部材10の下面102と対向して配置される光反射性の部材である。封止部材7、9は、導光部材10の下面102と接するように配置、もしくは、接合部材等を介して間接的に接するように配置される。封止部材7は、光源1と接して配置もしくは接合部材等を介して配置される。封止部材7は、光反射性であることが好ましい。光反射性の封止部材7は、光源1から出射される光に対して60%以上の反射率を有し、好ましくは90%以上の反射率を有する。光反射性の封止部材7の材料としては、透光性の樹脂材料に多数の気泡を含む樹脂部材を用いることができる。または、封止部材7として、透光性の樹脂材料に光拡散剤を含む白色の樹脂部材を用いることができる。光拡散剤としては、例えばTiO2、SiO2、Al2O3、ZrO2、ZnO等が挙げられる。封止部材7に含まれる樹脂材料としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、又は、エポキシ若しくはシリコーン等の熱硬化性樹脂などを用いることができる。特に、TiO2を含有させたシリコーン樹脂又は気泡を含むポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0055】
封止部材7は、光源1の周辺に配置され、導光部材10の下面102、第1側面B1、第2側面B2、第3側面B3、第4側面B4及び第5側面B5の一部又は全部を被覆することが好ましい。封止部材7を配置することで、発光装置から出射された光を効率的に導光部材10の上面に、良好な輝度で導くことができる。また、光源1と導光部材10とを補強することができる。封止部材7と導光部材10とは、空気層を介して被覆していてもよく、直接接触して被覆してもよい。
【0056】
〔発光モジュールの変形例〕
発光モジュール41は、
図4Aに示すように、導光部材40と、光源1とを備える。この発光モジュール41は、上述した発光モジュール20と、導光部材の形状の一部が異なる以外は、実質的には、発光モジュール20と同様の構成を有する。
【0057】
(導光部材)
導光部材40は、
図4Cに示すように、発光面となる上面401と、上面401と反対側の下面402とを有する。上面401には第1凹部11が配置されており、下面402には第2凹部12が配置されている。下面402はさらに、断面視において第2凹部12を挟む位置に傾斜面43を有する。導光部材40は、傾斜面43の形状が、上述した導光部材40と異なる以外は、実質的に同様の構成を有する。
【0058】
本実施形態において傾斜面43は、
図4B等に示すように、第1領域431と第2領域432と、第1領域431及び第2領域432の間に配置された第3領域433を有する。
【0059】
導光部材の第1領域431は、断面視において、第1上端と第1下端とを最短距離で結ぶ第1仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である。換言すると、第1領域431は、上面401側に凹となる凹曲線で構成されている。第3領域433は、断面視において、その上端(つまり、第2領域の下端)と下端(つまり、第1領域の上端)とを最短距離で結ぶ仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である。換言すると、上面401側に凹となる凹曲線で構成されている。第2領域432は、断面視において、第2上端と第2下端とを最短距離で結ぶ第2仮想線よりも上側に配置される曲線及び/又は直線を含む形状である。換言すると、第2領域432は、上面401側に凸となる凸曲線又は直線で構成されている。
【0060】
第1領域431は、上下方向において、第2凹部12の第2側面12bの下端と第2底12aとの間の位置に、第1上端431Uを有する。第1上端431Uは、第1領域431において、もっとも上側に配置されている。第3領域433は、上下方向において、第1領域431よりも上側の位置に配置されている。第3領域433は、上下方向において、第2凹部12の第2側面12bの下端と第2底12aとの間の位置に、第3上端433Uを有する。第3上端433Uは、第3領域433において、もっとも上側に配置されている。第2領域432は、第3上端433Uよりも上側に、第2上端432Uを有する。第2上端432Uは、第2領域432において、もっとも上側に配置されている。さらに、第2領域432は、上下方向において、第3領域433の第3上端433Uよりも上側に配置されている。第1上端431Uは、第1領域431の最も外側に位置することが好ましい。第3上端433Uは、第3領域433の最も外側に位置することが好ましい。第2上端432Uは、第2領域432の最も外側に位置することが好ましい。
【0061】
第3領域433は、その全てが、第1領域431よりも、上側に位置することが好ましい。第2領域432は、その全てが、第1領域431及び第3領域433よりも、上側側に位置することが好ましい。このような配置により、発光装置から出射された光を、効率的に、発光面である上面に導くことができる。
【0062】
第1領域431は、最も上側に位置する第1上端431Uまでの高さ(
図4Cの高さT11)が、第2凹部12の深さH12よりも小さいことが好ましい。例えば、この高さT11は、第2凹部12の深さH12の12.5%以上40%以下が挙げられる。
【0063】
また、第1領域431の第2凹部12に最も近い側の縁における傾斜の立ち上がり角度(
図4A中α11)は、90度以上160度以下が挙げられる。第1領域431は、このような第2凹部側の立ち上がり角度とすることにより、光源から出射される光を、効果的に導光部材内において分散させることができる。なお、第1領域431の第2凹部12に遠い側では、例えば、光軸と直交する面から0.1度以上20度以下が挙げられ、1度以上8度以下が好ましい。
【0064】
第1領域431は、
図4Bに示すように、上面視において、第2凹部12の中心から第1領域431の上端までの幅が、360度の方向において等しい幅で配置されている。このような配置により、光源から出射された光を、効率的に発光面である上面に導くことができる。
【0065】
第3領域433は、最も上側に位置する第3上端433Uまでの高さ(
図4Cの高さT13)は、第2凹部12の深さH12の17.5%から110%が挙げられる。
また、第3領域433の第2凹部12に最も近い側の縁における傾斜の立ち上がり角度(
図4A中α13)は、90度以上160度以下が挙げられる。第3領域433は、このような第2凹部側の立ち上がり角度とすることにより、光源から出射される光を、効果的に導光部材内において分散させることができる。なお、第3領域433の第2凹部12に遠い側では、例えば、光軸と直交する面から1度以上60度以下が挙げられ、1度以上40度以下が好ましい。
【0066】
第3領域433は、
図4Bに示すように、上面視において、第2凹部12の中心から第1領域431の上端までの幅が異なっている。例えば、導光部材の上面視形状が四角形である場合には、上面視において、導光部材の中心と角との間において最も幅が広く、導光部材10の中心と導光部材の辺の中心との間において最も幅が狭いことが好ましい。例えば、
図4Dに示すように、上面視において、導光部材40の第1上端431Uと傾斜面43の下端である縁U2(第1領域の第1下端)との間の距離は、導光部材10の一辺の長さH0の5%以上15%以下とすることができる。第1上端431Uと第3上端433Uとの間の距離は、導光部材10の一辺の長さH0の10%以上30%以下とすることができる。導光部材40の中心と導光部材40の角とを通る直線L2上に位置する第3上端433Uと第2上端432Uとの間の距離は、導光部材10の一辺の長さH0の15%以上45%以下とすることができる。
図4Bに示したように、第3領域433の第3上端433Uは、上面視において曲線的に変化してもよく、あるいは、直線的(
図1Cの導光部材10A参照)に変化してもよい。このような形状によって、光源から出射された光を、発光面である上面に効率よく導くことができる。
【0067】
第2領域432は、最も上側に位置する第2上端432Uまでの高さ(
図4Cの高さT12)が、第2凹部12の深さH12の50%以上350%以下が挙げられる。
【0068】
第2領域432は、例えば、下面とのなす角(
図4Aのα12)が、100度以上150度以下であることが挙げられる。第2部分434から第2上端432Uまでの高さ(
図4CのT12)は、第2凹部12の深さH12よりも大きいことが好ましい。例えば、この高さT12は、第2凹部の深さの80%以上500%以下が挙げられ、120%以上400%以下が好ましい。
【0069】
実施形態2〔発光モジュール50〕
実施形態2に係る発光モジュール50は、
図5に示すように、導光部材54に配置される孔部が、貫通孔部51である点において、実施形態1と異なる。貫通孔部51は、導光部材54の上面54aから下面54bまで貫通している。つまり、貫通孔部51は、上面54a及び下面54bの両方に開口している。実施形態2では、光源1は貫通孔部51内に配置されている。また、貫通孔部51には、透光性の第1部材52が配置されている。本実施形態において、導光部材54の厚みは、例えば光源の厚みの50%以上200%以下とすることができ、80%以上100%以下が好ましい。
【0070】
第1部材52は、貫通孔部51内において、貫通孔部51を規定する導光部材54の内壁面51aと接している。
【0071】
第1光反射性部材53は、光源1の上方に配置されている。第1光反射性部材53は、光源1の上面と接して配置することができる。あるいは、第1部材52が光源1の上面に配置されている場合は、第1光反射性部材53は第1部材52上に配置される。第1光反射性部材53は、第1部材52上から導光部材54の上面54aにまで延在して配置されていてもよい。
【0072】
発光モジュール50では、光源1が配置される孔部が貫通孔部51であること以外については実施形態1と同様である。貫通孔部は、
図5においては、その上下方向に平行な断面における幅が一定であるが、変動していてもよい。
【0073】
(第1部材52)
貫通孔部51内に配置される第1部材52は、光源1の側面に接する。また、第1部材52は、貫通孔部51内において、光源1の上面に配置されていてもよい。また、第1部材52は光源1と配線基板35との間に配置されていてもよい。第1部材52は、貫通孔部51を規定する導光部材54の内壁面51aの全面又は一部と接する。第1部材52の上面は、導光部材54の上面54aと面一とすることができる。あるいは、第1部材52の上面は、導光部材54の上面よりも低い位置とすることができる。
第1部材52の材料は、例えば、実施形態1における透光性部材6と同じ材料を用いることができる。
【0074】
以上説明した各実施形態に係る発光モジュール20、41、50は、例えば、特開2019-12681号公報に記載の製造方法又はこれに準じた製造方法等、公知の方法によって製造することができる。
【0075】
発光モジュール20、41、50は、例えば、
図7に示すように、液晶ディスプレイ装置30のバックライトとして用いることができる。この場合、光源1と導光部材10、40、54とを有する発光モジュールの発光面側に、拡散シート31、レンズシート32、レンズシート33、液晶パネル34等を積層することができる。
【符号の説明】
【0076】
1 光源
1a 上面
2 発光素子
3 透光性樹脂部材
4 透光性接合部材
5 被覆部材
6 透光性部材
7、9 封止部材
8、53 第1光反射性部材
10、10A、40、54 導光部材
101、401、54a 上面
102、402、54b 下面
11 第1凹部
11a 第1底
11b 第1側面
12 第2凹部(孔部)
12a 底(第2底)
12b 側面(第2側面)
12U 下端
13、43 傾斜面
130U 下端
131、431 第1領域
131U、431U 第1上端
132、432 第2領域
132U、432U 第2上端
133、434 第2部分
433 第3領域
433U 第3上端
14 第1部分
20、41、50 発光モジュール
30 液晶ディスプレイ装置
31 拡散シート
32 レンズシート
33 レンズシート
34 液晶パネル
35 配線基板
51 貫通孔部
51a 内壁面
52 第1部材