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特開2024-33169ゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033169
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20240306BHJP
   F16K 51/02 20060101ALI20240306BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20240306BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20240306BHJP
【FI】
F16K27/00 Z
F16K51/02 B
C23C16/44 B
H01L21/302 101G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022136598
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】501417929
【氏名又は名称】株式会社キッツエスシーティー
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081293
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 哲男
(72)【発明者】
【氏名】星野 好文
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 海斗
(72)【発明者】
【氏名】大泉 行雄
【テーマコード(参考)】
3H051
3H066
4K030
5F004
【Fターム(参考)】
3H051AA03
3H051BB10
3H051CC11
3H051CC14
3H051CC16
3H051FF09
3H066AA03
3H066BA19
4K030KA10
4K030KA11
5F004AA13
5F004BC01
5F004BC03
5F004BD04
(57)【要約】
【課題】真空処理室及び真空予備室の気密性および清浄度を向上することができるゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法を提供すること。
【解決手段】ゲートバルブ30は、真空処理室10及び真空予備室20の互いに対向配置した基板搬出入口24aの全周を取り囲む環状のシール部材25a、25bに対して真空処理室10及び真空予備室20のそれぞれに対向する側の面を当接して真空処理室10と真空予備室20の間を開閉自在に接続し、真空処理室10又は真空予備室20の少なくとも一方の基板搬出入口24aの全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材25a、25bの間及びゲートバルブ30内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材40a、40bの間にシール用流路51、54を設け、複数のシール用流路を含んで流入口50aから流出口50nまで連続して流れるように不活性ガスを誘導するガス流通用流路50を備えた。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧自在な真空処理室及び減圧自在な真空予備室の互いに対向配置した基板搬出入口の全周を取り囲む環状のシール部材に対して前記真空処理室及び前記真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接して前記真空処理室と前記真空予備室の間を開閉自在に接続するゲートバルブであって、
前記真空処理室又は前記真空予備室の少なくとも一方の基板搬出入口の全周を内外2重で取り囲むように設けた前記シール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間にシール用流路を設け、複数の前記シール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように前記不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えたことを特徴とするゲートバルブ。
【請求項2】
前記ガス流通用流路が、前記流入口から前記流出口まで1本に連通している請求項1に記載のゲートバルブ。
【請求項3】
前記真空予備室に内外2重にして設けたシール部材の間の前記シール用流路が、前記真空予備室の内部のシール部位に向けて不活性ガスを送り出すガス送出口と、前記真空予備室の内部のシール部位から戻された不活性ガスを受け入れるガス受入口とを有する請求項1又は2に記載のゲートバルブ。
【請求項4】
減圧自在な真空処理室と、該真空処理室の基板搬出入口が対向配置された基板搬出入口を有する減圧自在な真空予備室と、前記真空処理室及び前記真空予備室のそれぞれの基板搬出入口の全周を取り囲む環状、かつ、前記真空処理室又は前記真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材に前記真空処理室及び前記真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接させて前記真空処理室と前記真空予備室の間を開閉自在に接続したゲートバルブと、を備えた基板処理装置であって、
前記ゲートバルブが、前記真空処理室又は前記真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けた前記シール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路とし、複数の前記シール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように前記不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えたことを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
減圧自在な真空処理室および減圧自在な真空予備室の対向配置された基板搬出入口の全周を取り囲む環状のシール部材に対して前記真空処理室及び前記真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接して前記真空処理室と前記真空予備室の間を開閉自在に接続したゲートバルブを通して前記真空処理室に基板を搬出入することによって該真空処理室での前記基板の処理を行う基板処理方法であって、
前記ゲートバルブによって互いに接続された前記真空処理室又は前記真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けた前記シール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路として含んで不活性ガスを流入口から流出口まで連続して流れるように誘導するガス流通用流路に前記不活性ガスを流した状態、又は、前記ガス流通用流路を真空引きした状態で、前記真空処理室又は前記真空予備室を減圧することを特徴とする基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法に関し、特に、半導体ウエハ、液晶基板、太陽電池パネル用基板などの基板を処理するための真空処理室と予備真空室との間を開閉自在に接続するゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体ウエハ、液晶基板、太陽電池パネル用基板等の基板の製造において、基板に対して各種の処理を施すため、各処理に対応した減圧自在な真空処理室が設けられる。 この真空処理室は、品質を安定させるため、処理内容に応じた所定の真空度や清浄度を保つ必要がある。
例えば、半導体ウエハに各種の処理を施す複数の真空処理室を有する基板処理装置では、各種の真空度に設定された真空処理室に基板を搬送して処理を施す。
このため、基板の搬出入によって真空処理室の環境が変動しないように、基板処理装置には、真空処理室と同様の真空度や清浄度に保持することができる真空予備室を真空処理室に隣接して設け、この真空予備室を経由して真空処理室に対して基板を搬出入するようにしている。
ここで、真空予備室とは、真空処理室の真空雰囲気に圧力を近づける調整を行うためのものであり、ロードロックチャンバ、トランスファチャンバと称されるもの、あるいは、その他のチャンバが含まれる。
【0003】
そして、真空処理室及び真空予備室の互いに対向配置した基板搬出入口の間にはゲートバルブを設け、このゲートバルブによって真空処理室と真空予備室の間を開閉自在に接続している。
ゲートバルブは、その互いに対向配置した基板搬出入口の全周を取り囲む環状のシール部材に対して真空処理室及び真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接して真空処理室と真空予備室との間に設けられている。
つまり、真空処理室及び真空予備室それぞれの基板搬出入口は、全周を取り囲む環状のシール部材によって大気が入り込まないように気密に封止されている。
【0004】
このように基板処理装置は、真空処理F室及び真空予備室それぞれの基板搬出入口を気密に封止しつつ、ゲートバルブによって開閉自在に接続することによって、気密性を保持しながら真空処理室に対して真空予備室を介して基板を搬出入できるようになっている。
そして、基板処理装置は、ゲートバルブを開いて真空処理室に対して基板を搬出入する際、真空処理室と真空予備室との圧力差によってパーティクルが巻き上がることを防止するため、真空予備室の真空度を真空処理室と同程度に調整する。
つまり、真空予備室についても真空処理室と同程度の真空度に保持する必要があるため、真空処理室及び真空予備室の両チャンバに対して同程度の気密性が要求される。
このように真空処理室及び真空予備室の両真空室について気密性が要求される一方、真空処理室及び真空予備室それぞれの基板搬出入口を気密に封止する上述のシール部材は、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなるため、真空室を真空引きする際、大気中の酸素を透過してしまう問題がある。
昨今の基板に対する高品質化の要求により、シール部材を透過する大気中の酸素であっても品質に悪影響を及ぼすため、シール部材を透過した酸素が真空室内に浸入すること防ぐことが基板の高品質化において重要な課題になっている。
【0005】
例えば、特許文献1には、減圧可能なホットウォールチャンバ(真空処理室)と、このホットウォールチャンバに対して基板を搬出入する搬送アーム機構を有する減圧可能なトランスファチャンバ(真空予備室)と、これらのチャンバの間に設けられるゲートバルブ装置とを備えた基板処理装置であって、ゲートバルブ装置は、ホットウォールチャンバとの基板搬出入口と、トランスファチャンバとの基板搬出入口を有する筐体を備え、ホットウォールチャンバとトランスファチャンバのうち、より高い真空度を保持することが要求される方のチャンバの側壁と筐体の側壁との間は、そのチャンバとの基板搬出入口を第1シール部材とその外側の第2シール部材により囲んで2重シール構造とした基板処理装置が記載されている。
この基板処理装置は、これらシール部材間の隙間を筐体の内部空間に連通する少なくとも1つの連通孔を筐体の側壁に設け、2重シール構造によってシールするチャンバとの基板搬出入口を、筐体内を昇降自在な弁体によって開閉するようにし、2重シール構造によってシールするチャンバとの基板搬出入口を弁体で閉塞し、他方のチャンバとの基板搬出入口は開いたままその他方のチャンバを減圧することで、シール部材間の隙間を連通孔を介して他方のチャンバにより真空引きしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5806827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の基板処理装置では、チャンバ(真空処理室又は真空予備室)を真空引きする際、外側のシール部材を透過した大気中の酸素が連通孔を通してゲートバルブ装置の筐体の内部および他方のチャンバの内部を通ってそのチャンバの排気系から排気されるようになっているため、ゲートバルブ装置の筐体内及び他方のチャンバ内に酸素が浸入し、結果的に、ゲートバルブを通して接続された両チャンバに酸素が浸入し、高品質が要求される基板に対して悪影響を及ぼすおそれがあった。
また、外側のシール部材を透過した大気中の酸素を他方のチャンバの排気系を用いて排気する際、ゲートバルブ装置の筐体内についても真空引きされるため、この筐体内に外部から大気を引込み易くなり、大気中の酸素がゲートバルブ装置の可動部等を介して筐体内に浸入した場合、その酸素が筐体内からチャンバ内に浸入して、高品質が要求される基板に対して悪影響を及ぼすおそれがあった。
このため、チャンバが高品質の基板の処理に必要な気密性を保持できなくなるおそれがあり、特にゴム等のシール部材から透過する酸素の侵入を抑制することが不可欠であった。
【0008】
本発明は、従来の課題を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、真空処理室及び真空予備室の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材を透過して真空処理室及び真空予備室内に浸入する酸素を抑制することができるゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、減圧自在な真空処理室及び減圧自在な真空予備室の互いに対向配置した基板搬出入口の全周を取り囲む環状のシール部材に対して真空処理室及び真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接して真空処理室と真空予備室の間を開閉自在に接続するゲートバルブであって、真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方の基板搬出入口の全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間にシール用流路を設け、複数の前記シール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように窒素ガス等の不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えたゲートバルブである。
【0010】
請求項2に係る発明は、ガス流通用流路が、前記流入口から前記流出口まで1本に連通しているゲートバルブである。
【0011】
請求項3に係る発明は、真空予備室に内外2重にして設けたシール部材の間のシール用流路が、真空予備室の内部のシール部位に向けて不活性ガスを送り出すガス送出口と、真空予備室の内部のシール部位から戻された不活性ガスを受け入れるガス受入口とを有するゲートバルブである。
【0012】
上記目的を達成するため、請求項4に係る発明は、減圧自在な真空処理室と、該真空処理室の基板搬出入口が対向配置された基板搬出入口を有する減圧自在な真空予備室と、真空処理室及び真空予備室のそれぞれの基板搬出入口の全周を取り囲む環状、かつ、真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材に真空処理室及び真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接させて真空処理室と真空予備室の間を開閉自在に接続したゲートバルブと、を備え、ゲートバルブが、真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路とし、複数のシール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように窒素ガス等の不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えた基板処理装置である。
【0013】
上記目的を達成するため、請求項5に係る発明は、減圧自在な真空処理室の基板搬出入口が対向配置された基板搬出入口を有する減圧自在な真空予備室を介して真空処理室に基板を搬出入することによって該真空処理室での基板の処理を行い、真空処理室と真空予備室の対向配置された基板搬出入口の全周を取り囲む環状のシール部材に対してゲートバルブの真空処理室及び真空予備室のそれぞれに対向する側の面を当接してゲートバルブによって真空処理室と真空予備室の間を開閉自在に接続し、ゲートバルブによって互いに接続された真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路として含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように窒素ガス等の不活性ガスを誘導するガス流通用流路を設け、ガス流通用流路に不活性ガスを循環させた状態、又は、ガス流通用流路を真空引きした状態で、真空処理室又は真空予備室を減圧する基板処理方法である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によると、真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方の基板搬出入口の全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間にシール用流路を設け、複数のシール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えている。
これにより、2重のシール部材が設けられた真空処理室又は真空予備室を減圧する際に外側のシール部材を透過した大気中の酸素が、外側のシール部材と内側のシール部材との間のシール用流路に流れる窒素ガス等の不活性ガスによって内側のシール部材へ透過することを阻止されるため、外側のシール部材を透過した酸素が真空処理室又は真空予備室へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブの内部についても他のシール部材の間のシール用流路を流れる不活性ガスによって大気中の酸素がゲートバルブ内へ浸入することを阻止されるため、酸素がゲートバルブの内部を通して真空処理室又は真空予備室に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材を透過した大気中の酸素はシール用流路の不活性ガスの流れに取り込まれ、ガス流通用流路の流出口から排出されるため、減圧処理対象となる一方の真空処理室又は真空予備室にゲートバルブを介して接続された他方の真空処理室又は真空予備室の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通した真空処理室又は真空予備室への酸素の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブを介して接続された真空処理室又は真空予備室についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口から流出口にかけて、複数のシール用流路を満遍なく不活性ガスを行き渡らせているため、各シール用流路にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、真空処理室及び真空予備室の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材を透過して真空処理室及び真空予備室内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0015】
請求項2に係る発明によると、ガス流通用流路が、流入口から流出口まで1本に連通しているので、ガス流通用流路の分岐、合流等を原因とする不活性ガスの圧力損失の発生を防ぎ、不活性ガスが複数のシール用流路を安定した流量及び流速で流れるため、外側のシール部材を透過した酸素を安定的に取り込んで流出口から排出することができ、結果的に、大気からシール部材を透過してチャンバ内に浸入する酸素をより効果的に抑制することができる。
【0016】
請求項3に係る発明によると、真空予備室に内外2重にして設けたシール部材の間のシール用流路が、真空予備室の内部のシール部位に向けて不活性ガスを送り出すガス送出口と、真空予備室の内部のシール部位から戻された不活性ガスを受け入れるガス受入口とを有することにより、ゲートバルブに設けたガスの流入口から流出口まで連続するガス流通流路を真空予備室の内部のシール部位にも拡大できるため、簡便かつコンパクトな構成で真空予備室内部の気密性についても高めることができる。
【0017】
請求項4に係る発明によると、真空処理室と真空予備室の間を開閉自在に接続したゲートバルブを備え、このゲートバルブが、真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路とし、複数のシール用流路を含んで不活性ガスの流入口から流出口まで連続して流れるように不活性ガスを誘導するガス流通用流路を備えている。
これにより、2重のシール部材が設けられた真空処理室又は真空予備室を減圧する際に外側のシール部材を透過した大気中の酸素が、外側のシール部材と内側のシール部材との間のシール用流路に流れる窒素ガス等の不活性ガスによって内側のシール部材へ透過することを阻止されるため、外側のシール部材を透過した酸素が真空処理室又は真空予備室へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブの内部についても他のシール部材の間のシール用流路を流れる不活性ガスによって大気中の酸素がゲートバルブ内へ浸入することを阻止されるため、酸素がゲートバルブの内部を通して真空処理室又は真空予備室に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材を透過した大気中の酸素はシール用流路の不活性ガスの流れに取り込まれ、ガス流通用流路の流出口から排出されるため、減圧処理対象となる一方の真空処理室又は真空予備室にゲートバルブを介して接続された他方の真空処理室又は真空予備室の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通した真空処理室又は真空予備室への酸素の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブを介して接続された真空処理室又は真空予備室についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口から流出口にかけて、複数のシール用流路を満遍なく不活性ガスを行き渡らせているため、各シール用流路にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、真空処理室及び真空予備室の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材を透過して真空処理室及び真空予備室内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0018】
請求項5に係る発明によると、ゲートバルブによって互いに接続された真空処理室又は真空予備室の少なくとも一方に内外2重にして設けたシール部材の間、及び、当該ゲートバルブ内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材の間をシール用流路として含んで不活性ガスを流入口から流出口まで連続して流れるように誘導するガス流通用流路に不活性ガスを流した状態、又は、ガス流通用流路を真空引きした状態で、真空処理室又は真空予備室を減圧している。
これにより、2重のシール部材が設けられた真空処理室又は真空予備室を減圧する際に外側のシール部材を透過した大気中の酸素が、外側のシール部材と内側のシール部材との間のシール用流路に流れる窒素ガス等の不活性ガスによって内側のシール部材へ透過することを阻止されるため、外側のシール部材を透過した酸素が真空処理室又は真空予備室へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブの内部についても他のシール部材の間のシール用流路を流れる不活性ガスによって大気中の酸素がゲートバルブ内へ浸入することを阻止されるため、酸素がゲートバルブの内部を通して真空処理室又は真空予備室に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材を透過した大気中の酸素はシール用流路の不活性ガスの流れに取り込まれ、ガス流通用流路の流出口から排出されるため、減圧処理対象となる一方の真空処理室又は真空予備室にゲートバルブを介して接続された他方の真空処理室又は真空予備室の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通した真空処理室又は真空予備室への大気中の酸素の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブを介して接続された真空処理室又は真空予備室についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口から流出口にかけて、複数のシール用流路を満遍なく不活性ガスを行き渡らせているため、各シール用流路にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、真空処理室及び真空予備室の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材を透過して真空処理室及び真空予備室内に浸入する酸素を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係るゲートバルブ及びそれを組み込んだ基板処理装置の概略構成を示す図である。
図2図1に示す基板処理装置のゲートバルブ、プロセスチャンバ及びトランスファチャンバの構成をより詳細に説明するための図である。
図3図1に示すゲートバルブの斜視図であり、(a)がプロセスチャンバに対向する面から視た図であり、(b)がトランスファチャンバに対向する面から視た斜視図である。
図4】ゲートバルブの構成をより詳細に説明するための図である。
図5】(a)がゲートバルブの第1のシール用流路及び第3のシール用流路周辺を示す斜視断面図であり、(b)がゲートバルブの第1のシール用流路及び第3のシール用流路周辺を示す正面断面図である。
図6】(a)が図5(b)におけるゲートバルブのA-A線断面図であり、(b)が図5(b)におけるゲートバルブのB-B線断面図である。
図7】ゲートバルブのボンネットの表面位置における断面図である。
図8】ゲートバルブのチャンバ側の面における基板搬出入口周辺を示す図である。
図9】ボディカバーの底面より僅かに上方位置におけるゲートバルブの断面図である。
図10】実施形態の変形例1に係るゲートバルブを組み込んだ基板処理装置の概略構成を説明するための図である。
図11】実施形態の変形例2に係るゲートバルブを組み込んだ基板処理装置の概略構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係るゲートバルブ及び基板処理装置並びに基板処理方法の実施形態を図1図9に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に示す実施形態により本開示が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係るゲートバルブ30及びそれを組み込んだ基板処理装置1の概略構成を示す図である。図2は、図1に示す基板処理装置1のゲートバルブ30、プロセスチャンバ10及びトランスファチャンバ20の構成をより詳細に説明するための図である。図3は、図1に示すゲートバルブ30の斜視図であり、(a)がプロセスチャンバ10に対向する面から視た図であり、(b)がトランスファチャンバ20に対向する面から視た斜視図である。図4は、ゲートバルブ30の構成をより詳細に説明するための図である。図5は、(a)がゲートバルブ30の第1のシール用流路51及び第3のシール用流路53周辺を示す斜視断面図であり、(b)がゲートバルブ30の第1のシール用流路51及び第3のシール用流路53周辺を示す正面断面図である。図6は、(a)が図5(b)におけるゲートバルブ30のA-A線断面図であり、(b)が図5(b)におけるゲートバルブ30のB-B線断面図である。図7は、ゲートバルブ30のボンネット33の表面位置における断面図である。図8は、ゲートバルブ30のトランスファチャンバ20側の面における基板搬出入口32b周辺を示す図である。図9は、ボディカバー31の底面より僅かに上方位置におけるゲートバルブ30の断面図である。
なお、図1では、基板の投入も含めた全体の処理を説明するため、基板処理装置1に加えて基板供給・収納装置Dについても示す。
また、図3図9では、説明を分かりやすくするために、互いに直交する3軸の方向を表面方向(S)、背面方向(Ba)、上面方向(T)、そして底面方向(Bо)と定義している。
また、図6(b)では、説明を分かりやすくするため、ボンネット33を省略し、ボンネット33の裏面に形成された溝53a、シール用流路流入口53b及びシール用流路流出口53cのみ仮想線で示している。
【0021】
本発明の実施形態に係る基板処理装置1は、大気雰囲気の基板供給・収納装置Dに対してロードロックチャンバ60を介して接続し、基板供給・収納装置Dから供給された基板である半導体ウエハWに対して成膜処理やエッチング処理などの処理を施し、処理を施した半導体ウエハWを基板供給・収納装置Dに戻して収納するように構成されている。
つまり、基板処理装置1および基板供給・収納装置Dは、半導体ウエハWの供給から、半導体ウエハWの処理、そして、処理済みの半導体ウエハWの収納にいたるまでの一連の半導体製造プロセスを行う基板処理システムを構成している。
以下に本発明の実施形態に係る基板処理装置1について、基板処理システムの一部を構成する基板供給・収納装置Dを交えて説明する。
【0022】
<基板処理装置1の全体構成>
基板処理装置1は、真空処理室としての減圧自在な4つのプロセスチャンバ10と、真空予備室としての減圧自在な1つのトランスファチャンバ20と、各プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20の間を開閉自在に接続したゲートバルブ30と、基板供給・収納装置DのローダチャンバD1とトランスファチャンバ20の接続用のチャンバである2つのロードロックチャンバ60と、基板処理装置1の各部の動作を制御する制御部70と、を備えている。
なお、プロセスチャンバ10の数は、4つに限らず、その他の数であってもよい。
【0023】
<プロセスチャンバ10について>
各プロセスチャンバ10は、内部を所定の真空圧力に減圧自在、かつ、ガスを導入自在に構成されている。
プロセスチャンバ10は、例えば、Al(アルミニウム)やY(イットリウム)等を含む金属からなる箱型をなし、半導体ウエハWが搬出入される基板搬出入口11aが形成されたチャンバ本体11と、半導体ウエハWの処理に必要なガスをチャンバ本体11の内部に導入するためのガス導入系13と、チャンバ本体11の内部のガスを排気するための排気系14とを有している。
【0024】
このプロセスチャンバ10は、基板搬出入口11aの全周を取り囲む環状のシール部材12a、12bが内外2重にして設けられている。
シール部材12a、12bは、例えば、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなる。なお、シール部材12a、12bは、フッ素系やパーフロ系等のゴムに限らず、その他のゴムを用いても構わない。
【0025】
ガス導入系13は、ガス供給源13aと、MFC(マスフローコントローラ)13bと、ガス導入バルブ13cとを有してチャンバ本体11に接続されている。
ガス導入系13によってプロセスチャンバ10に導入されるガスは、例えば、Ru膜成膜の場合、常温で固体のRu錯体(例えば、Ru(CO)12:ルテニウムカルボニウム)を加熱気化させたガス、これを気化させるのに用いるキャリアガス(例えば、COガス)、希釈ガス(例えば、Arガス、Nガス)が挙げられる。
【0026】
排気系14は、真空ポンプ14aと、圧力調整バルブ14bとを有してチャンバ本体11に接続されている。
真空ポンプ14aは、例えば、ターボ分子ポンプなどの主ポンプとこの主ポンプに対して排気側に接続される補助ポンプとで構成し、補助ポンプによって所定の真空度まで粗引き排気を行った後、主ポンプによって更に高い真空度まで本引き排気を行う。
圧力調整バルブ14bは、例えば、APC(Autо Pressure Cоntrоller)バルブを用いる。
【0027】
<トランスファチャンバ20について>
トランスファチャンバ20は、内部を所定の真空圧力に減圧自在、かつ、ガスを導入自在に構成されている。
このトランスファチャンバ20は、例えば、Al(アルミニウム)やY(イットリウム)等を含む金属からなる箱型をなし、半導体ウエハWが搬出入される基板搬出入口21aが一側面側に形成されたチャンバ本体21と、半導体ウエハWの処理に必要なガスをチャンバ本体21の内部に導入するためのガス導入系22と、チャンバ本体21の内部のガスを排気するための排気系23と、を有している。
【0028】
本実施形態では、トランスファチャンバ20には、チャンバ本体21とゲートバルブ30との間を断熱性を有して接続する断熱接続部24が設けられている。
この断熱接続部24は、例えば、ウレタン材及びアルミプレートを用いて構成され、基板搬出入口21aが形成されたチャンバ本体21の一側面側に設けられている。
そして、断熱接続部24は、チャンバ本体21の基板搬出入口21aに連通する基板搬出入路24aが設けられている。この基板搬出入路24aのゲートバルブ30に対向する側の端部開口が、トランスファチャンバ20の基板搬出入口24bになっている。
【0029】
この断熱接続部24は、基板搬出入口24bの全周を取り囲む環状のシール部材25a、25bが内外2重にして設けられている。
なお、本実施形態において、内外2重の「内外」とは、大気中の酸素の浸入方向から視て内側となる位置を「内」と定義し、外側となる位置を「外」と定義している。
シール部材25a、25bは、例えば、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなる。なお、シール部材は、フッ素系やパーフロ系等のゴムに限らず、その他のゴムを用いても構わない。
【0030】
また、断熱接続部24には、トランスファチャンバ20のチャンバ本体21に対向する側の面についても、基板搬出入路24aの端部開口の全周を取り囲む環状のシール部材26a、26bが内外2重にして設けられている。
【0031】
ガス導入系22は、ガス供給源22aと、MFC(マスフローコントローラ)22bと、ガス導入バルブ22cとを有してトランスファチャンバ20に接続されている。
ガス導入系22によってトランスファチャンバ20に導入されるガスは、パージガスや圧力調整がガスとして用いられるArガス、Neガス、Heガス、Nガスなどの不活性ガスが挙げられる。
【0032】
排気系23は、真空ポンプ23aと、圧力調整バルブ23bとを有してトランスファチャンバ20に接続されている。
真空ポンプ23aは、例えば、ターボ分子ポンプなどの主ポンプとこの主ポンプに対して排気側に接続される補助ポンプとで構成し、補助ポンプによって所定の真空度まで粗引き排気を行った後、主ポンプによって更に高い真空度まで本引き排気を行う。
【0033】
このトランスファチャンバ20内には、半導体ウエハWを搬送する不図示のトランスファチャンバ側搬送機構が設けられ、このトランスファチャンバ側搬送機構が、各ロードロックチャンバ60及び各プロセスチャンバ10に対して半導体ウエハWを搬出入する。
【0034】
<基板供給・収納装置Dについて>
基板処理システムの一部を構成する基板供給・収納装置Dは、ローダチャンバD1を有する。
ローダチャンバD1には、複数の半導体ウエハWが収容自在なカセット容器によって構成された複数の基板収容部D2が隣接されている。
そして、ローダチャンバD1内には、半導体ウエハWを搬送する不図示のローダチャンバ側搬送機構が設けられ、このローダチャンバ側搬送機構が各ロードロックチャンバ60及び各基板収容部D2に対して半導体ウエハWを搬出入する。
【0035】
<ゲートバルブ30について>
ゲートバルブ30は、減圧自在なプロセスチャンバ10及び減圧自在なトランスファチャンバ20の互いに対向配置した基板搬出入口11a、24bの全周を取り囲む環状のシール部材12a、12b、25a、25bに対してプロセスチャンバ10及びトランスファチャンバ20のそれぞれに対向する側の面を当接してプロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20の間を開閉自在に接続する。
【0036】
ゲートバルブ30は、ボディカバー31と、ボディ32と、ボンネット33と、バルブ本体34と、アクチュエータ35とが上から下に向けて順に組み付けられて構成されている。
【0037】
ボディカバー31は、板状をなし、ボディ32の上面開口を塞ぐものである。
このボディカバー31は、図4及び図9に示すように、ボディ32の上面に当接される側となる裏面に内外2重にして環状のシール部材(以下、トランスファチャンバ20のシール部材25a、25bと区別するため、「他のシール部材」という。)31a、31bが設けられ、この内外2重の他のシール部材31a、31bを介してボディ32の上面開口を気密に封止しつつボディ32に固定されるようになっている。
シール部材31a、31bは、例えば、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなる。なお、シール部材は、フッ素系やパーフロ系等のゴムに限らず、その他のゴムを用いても構わない。
【0038】
ボディ32は、上下両面が開口した箱型をなし、上面開口にボディカバー31が組付けられ、下面開口にボンネット33が組付けられている。
ボディ32の表裏両面、すなわち、プロセスチャンバ10に対向する面、及び、トランスファチャンバ20に対向する面には、それぞれ基板搬出入口32a、32bが形成されている。
【0039】
ボンネット33は、板状をなし、図4及び図7に示すように、ボディ32の下面に当接される側となる表面に内外2重にして環状のシール部材(以下、トランスファチャンバ20のシール部材25a、25bと区別するため、「他のシール部材」という。)33a、33bが設けられ、この内外2重の他のシール部材33a、33bを介してボディ32の下面開口を気密に封止しつつボディ32に固定されるようになっている。
シール部材33a、33bは、例えば、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなる。なお、シール部材は、フッ素系やパーフロ系等のゴムに限らず、その他のゴムを用いても構わない。
【0040】
バルブ本体34の内部には、弁体36を上端部に設けたステム37が、ボンネット33の挿通孔を通してボディ32側にその上端部を突出した状態で設けられている。
ステム37は、バルブ本体34内に昇降移動自在に設けたステムガイド38によって支持されている。
また、バルブ本体34は、内部にベローズ39が設けられ、ステム37が挿通されるボンネット33の挿通孔を気密に封止するようになっている。
このベローズ39は、下端がベローズリング40を介してステム37に固定され、上端がベローズフランジ41を介してボンネット33に固定されている。
ベローズリング40には、図5(b)に示すように、内周面にベローズリング40の内周面とステム37の外周面との間の隙間を気密に封止するため、内外2重にして他のシール部材40a、40bが設けられている。
なお、上述したように、本実施形態において、内外2重の「内外」とは、大気中の酸素の浸入方向から視て内側となる位置を「内」と定義し、外側となる位置を「外」と定義している。
従って、2重の他のシール部材40a、40bは、下方を大気中の酸素の浸入方向から視て外側とし、上方を内側として内外2重にしてステム37の外周面に当接するように設けられている。
【0041】
ベローズフランジ41は、図5(a)に示すように、シール部材(以下、トランスファチャンバ20のシール部材25a、25bと区別するため、「他のシール部材」という。)41a、41bが径外方を外側とし、径内方を内側として内外2重にしてボンネット33の裏面に当接するように設けられている。
ベローズリング40及びベローズフランジ41に用いる他のシール部材40a、40b、41a、41bは、例えば、フッ素系やパーフロ系等のゴムからなる。なお、シール部材は、フッ素系やパーフロ系等のゴムに限らず、その他のゴムを用いても構わない。
【0042】
アクチュエータ35は、ピストンヘッド35bとピストンロッド35cを有するエアアクチュエータからなる昇降駆動機構35aを有している。
ピストンロッド35cは、不図示のカム機構等を介してステムガイド38に連結することによって、ステムガイド38を介してステム37を昇降させるようになっている。
なお、アクチュエータ35は、さらに不図示の水平駆動機構を有する。水平駆動機構は、プロセスチャンバ10に対向する基板搬出入口32aに対して弁体36を接離自在に移動させるものである。
【0043】
そして、ゲートバルブ30は、ガス流通用流路50を備えている。
ガス流通用流路50は、トランスファチャンバ20の基板搬出入口24bの全周、より具体的には、断熱接続部24の基板搬出入口24bの全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材25a、25bの間、及び、ゲートバルブ30内部の1以上の部位に内外2重にして設けた環状の他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間にシール用流路51、52、53、54、55を設けている。
より具体的には、ガス流通用流路50は、シール用流路51~55及び後述するその他の流路50a~50nを有している。
そして、ガス流通用流路50は、複数のシール用流路51、52、53、54、55を含んで不活性ガスGの流入口50aから流出口50nまで連続して流れるように不活性ガスGを誘導するものである。
本実施形態では、不活性ガスとして、N(窒素)ガスを用いている。なお、不活性ガスは、半導体ウエハの処理に影響しないものであれば、N(窒素)ガス以外のその他のガスを用いても構わない。例えば、Ar(アルゴン)ガスを用いてもよい。
【0044】
なお、流入口50a及び流出口50nは、例えば、チューブ継手を用いて、不図示のチューブを介して各接続先に接続されている。
例えば、流入口50aは、チューブを介して不活性ガスGの供給源に接続され、流出口50nは、チューブを介して不活性ガスGの回収先に接続されている。
【0045】
<ガス流通用流路50の詳細構成ついて>
ガス流通用流路50は、第1~第5の5つのシール用流路51、52、53、54、55が設けられている。
以下に、ガス流通用流路50の窒素ガスGの流入口50aから流出口50nまでの上流側から下流に向けて順に各シール用流路51、52、53、54、55について説明する。
【0046】
まず、図4に示すように、流入口50aからガス流通用流路50内に流入された窒素ガスGは、上方に延びてから折り返す入口L字配管50bからなる流路、そして、下方に向けて螺旋状に設けた第1螺旋配管50cからなる流路を通った後、ステム37の下端に設けたステム入口継手50dからステム37の内部に設けたステム内流路50eを通ってベローズリング40に設けた第1のシール用流路51に流入する。
【0047】
第1のシール用流路51は、図5(b)に示すように、ベローズリング40に設けた内外2重の他のシール部材40a、40bの間に設けた流路である。
より具体的には、第1のシール用流路51は、内外2重の他のシール部材40a、40bの間にベローズリング40の内周に沿って環状に形成した溝51aを有する。
この第1のシール用流路51は、溝51aと溝51aの開口を塞ぐステム37の外周面とを合わせて窒素ガスGがステム37の外周面に沿って環状に流れるための流路を形成している。
そして、第1のシール用流路51は、図5(a)及び図6(a)に示すように、上流側から窒素ガスGが流入する1つのシール用流路流入口51bと、シール用流路流入口51bから流入した窒素ガスGが下流に向けて流出する1つのシール用流路流出口51cと有する。
このため、第1のシール用流路51のシール用流路流入口51bから流入した窒素ガスGは、分流してステム37の外周面に沿ってそれぞれ半円状に流れた後、1つのシール用流路流出口51cに合流して下流に向けて流出する。
【0048】
第1のシール用流路51のシール用流路流出口51cから流出した窒素ガスGは、ステム37の下端に設けたステム出口継手50fからステム37外に流出し、上方に向けて螺旋状に設けた第2螺旋配管50gからなる流路を流れ、ボンネット33に設けた縦孔からなる流路を通ってボンネット33の表面に設けた第2のシール用流路52に流入する。
【0049】
第2のシール用流路52は、図7に示すように、ボンネット33の表面に設けた内外2重の他のシール部材33a、33bの間に設けた流路である。
この第2のシール用流路52は、ボディ32の下面と合わせて窒素ガスGが内外2重のシール部材33a、33bの間を環状に流れるための流路を形成している。
そして、第2のシール用流路52は、3つの隔壁52a、52b、52cが設けられており、これら3つの隔壁52a、52b、52cによって第1~第3の3つの領域52A、52B、52Cに分けられている。
また、第1~第3の各領域52A、52B、52Cには、窒素ガスGのシール用流路流入口52Aa、52Ba、52Ca及びシール用流路流出口52Ab、52Bb、52Cbが設けられている。
【0050】
第1のシール用流路51を経由した窒素ガスGは、まず、第2のシール用流路52の第1の領域52Aのシール用流路流入口52Aaから流入し、第1の領域52Aを流れてステム37の周辺にあるシール用流路流出口52Abからステム37に沿った縦孔からなる流路を流れてボンネット33の裏面側でベローズフランジ41に設けた第3のシール用流路53に流入する。
【0051】
第3のシール用流路53は、図5(b)及び図6(b)に示すように、ベローズフランジ41に設けた内外2重のシール部材41a、41bの間に設けた流路である。
より具体的には、第3のシール用流路53は、ボンネット33の裏面にベローズフランジ41の2重のシール部材41a、41bの間となる位置に環状に形成した溝53aを有する。
この第3のシール用流路53は、溝53aと、溝53aの開口を塞ぐベローズフランジ41の上面であり内外2重の他のシール部材41a、41bの間の面とを合わせて窒素ガスGを環状に流すための流路を形成している。
そして、第3のシール用流路53は、図6(b)に示すように、上流側から窒素ガスGが流入する1つのシール用流路流入口53bと、シール用流路流入口53bから流入した窒素ガスGが下流に向けて流出する1つのシール用流路流出口53cとが設けられている。
これらシール用流路流入口53b及びシール用流路流出口53cは、ボンネット33の裏面に形成した溝53aの両端部に設けられている。
このため、第3のシール用流路53のシール用流路流入口53bから流入した窒素ガスGは、環状の流路に沿って流れた後、シール用流路流出口53cから下流に向けて流出する。
【0052】
第3のシール用流路53のシール用流路流出口53cから流出した窒素ガスGは、ボンネット33の裏面から縦孔の流路を流れてボディ32の表面、すなわち、ゲートバルブ30とトランスファチャンバ20とのシール面に設けた第4のシール用流路54に流入する。
【0053】
第4のシール用流路54は、図8に示すように、トランスファチャンバ20に対向する側の面にトランスファチャンバ20に設けた内外2重のシール部材25a、25bの間となる位置に形成された環状の溝54aを有する。
この第4のシール用流路54は、トランスファチャンバ20のゲートバルブ30に対向する面、より具体的には、ゲートバルブ30に対向する断熱接続部24の面であり、内外2重のシール部材の間の面と合わせて窒素ガスGが環状に流れるための流路を形成している。
この第4のシール用流路54は、上下にそれぞれ隔壁54b、54cが設けられており、これら2つの隔壁54b、54cによって第1及び第2の2つのコの字状の領域54A、54Bに分けられている。
なお、本実施形態では、トランスファチャンバ20が、ゲートバルブ30に設けたガス流通用流路50に連通するガス流通用流路27(以下、「チャンバ側ガス流通用流路」という。)を備えている。
このチャンバ側ガス流通用流路27は、図2に示すように、断熱接続部24の内部をゲートバルブ30側とトランスファチャンバ20のチャンバ本体21側の両面で貫通した往路及び復路の2つの流路と、断熱接続部24のトランスファチャンバ20側の面に設けた内外2重のシール部材26a、26bの間の環状のチャンバ側シール用流路27aとを有している。
【0054】
第4のシール用流路54は、このようなチャンバ側ガス流通用流路27に連通するようになっているため、第4のシール用流路54の第1の領域54Aには、第3のシール用流路53を流れた窒素ガスGが流入するシール用流路流入口54Aaと、チャンバ側ガス流通用流路27の往路となる流路に窒素ガスGを送出するガス送出口54Abとを設けている。
そして、第4のシール用流路54の第2の領域54Bには、チャンバ側ガス流通用流路27のチャンバ側シール用流路27aを流れ、復路となる流路を流れて戻された窒素ガスGを受け入れるガス受入口54Baと、ゲートバルブ30の下流に向けて窒素ガスGを流出するシール用流路流出口54Bbとを設けている。
【0055】
窒素ガスGは、第4のシール用流路54の第1の領域54Aから、トランスファチャンバ20のチャンバ側ガス流通用流路27及び第4のシール用流路54の第2の領域54Bを流れてシール用流路流出口54Bbから流出し、ボンネット33の表面に設けられた第2のシール用流路52の第2の領域52Bに流入する。
【0056】
そして、第2のシール用流路52の第2の領域52Bを流れてシール用流路流出口52Bbから流出した窒素ガスGは、ボディ32に設けた縦孔からなる流路50h1を上方に向けて流れてボディカバー31の裏面に設けた第5のシール用流路55に流入する。
【0057】
第5のシール用流路55は、図9に示すように、ボディカバー31の裏面に設けた内外2重の他のシール部材31a、31bの間に設けた流路である。
この第5のシール用流路55は、ボディ32の上面と合わせて窒素ガスGが内外2重の他のシール部材31a、31bの間を略環状、より具体的にはC字状の流路を形成している。
そして、第5のシール用流路55は、上流側から窒素ガスGが流入する1つのシール用流路流入口55bと、シール用流路流入口55bから流入した窒素ガスGが下流に向けて流出する1つのシール用流路流出口55cと、これらシール用流路流入口55bとシール用流路流出口55cとを近傍で隔てる隔壁55aとを有している。
【0058】
第5のシール用流路55に沿って環状に流れてシール用流路流出口55cから流出した窒素ガスGは、ボディ32に設けた縦孔からなる流路50h2を下方に向けて流れてボンネット33の表面に設けた第2のシール用流路52の第3の領域52Cを流れ、第3の領域52Cの終端位置に設けたシール用流路流出口52Cbからボディ32に縦孔からなる流路50i、さらには、ボディ32の横孔からなる流路50j及び縦孔からなる流路50kを流れて、ボンネット33の縦孔からなる流路50lを抜け、出口L字配管50mからなる流路を経由してゲートバルブ30の外部の流出口50nから排気される。
【0059】
このようなガス流通用流路50は、流入口50aから窒素ガスGを流入すると、窒素ガスGが、ベローズリング40に設けられた第1のシール用流路51、ボンネット33に設けられた第2のシール用流路52の第1の領域52A、ベローズフランジ41に設けられた第3のシール用流路53、ボディ32の裏面のトランスファチャンバ20に対向する側の面に設けられた第4のシール用流路54の第1の領域54A、さらには、トランスファチャンバ20に設けられたチャンバ側ガス流通用流路27に送出されて到達したチャンバ側シール用流路27a、チャンバ側ガス流通用流路27から受け入れた第4のシール用流路54の第2の領域54B、ボンネット33に設けられた第2のシール用流路52の第2の領域52B、ボディカバー31に設けられた第5のシール用流路55、最後にボンネット33に設けられた第2のシール用流路52の第3の領域52Cを流れて流出口50nから排気される。
【0060】
なお、本実施形態では、ガス流通用流路50は、第1のシール用流路51において、分流して流れた後、1つに合流して下流に向けて流出するようになっていたが、1本の流路で構成してもよい。例えば、第1のシール用流路を、第5のシール用流路と同様に1つの隔壁を設けてC字形状の1本の流路にしてもよい。
このように第1のシール用流路を1本の流路にした場合、ガス流通用流路50は、窒素ガスGの流入口50aから流出口50nまで1本に連通して構成することができる。
【0061】
本実施形態では、ゲートバルブ30は、不図示のヒータによって弁体36を加熱するようにしているため、ガス流通用流路50の一部を形成している入口L字配管50b、第1螺旋配管50c、第2螺旋配管50g及び出口L字配管50mは、耐熱性のPFA(Perfluoroalkoxy alkane)チューブを用いている。
なお、入口L字配管50b、第1螺旋配管50c、第2螺旋配管50g及び出口L字配管50mは、耐熱性があればその他の材質も用いても良く、耐熱性が要求されない場合には、耐熱性のいかんに関わらず各種の材質を用いてもよい。ステム37に対する追従性を考慮すると、ウレタン等の柔軟性の高い材質を用いるとよい。
【0062】
また、本実施形態では、プロセスチャンバ10の基板搬出入口11aの全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材12a、12bの間には、プロセスチャンバ10側に設けた窒素ガスGの供給源から窒素ガスGが供給される不図示の流路が設けられ、この流路に窒素ガスGが流れるようになっている。
【0063】
<ロードロックチャンバ60について>
ロードロックチャンバ60は、真空雰囲気の基板処理装置1と、大気圧雰囲気の基板供給・収納装置Dとの圧力調整を行うものである。
このロードロックチャンバ60は、半導体ウエハWが基板供給・収納装置Dから基板処理装置1に移動する際の搬送経路、及び、半導体ウエハWが基板処理装置1から基板供給・収納装置Dに戻される際の搬送経路として2つ設けられている。
各ロードロックチャンバ60は、減圧自在になっており、トランスファチャンバ20、及び、ローダチャンバD1に対してゲートバルブ30を介して接続されるようになっている。
【0064】
<制御部70について>
制御部70は、基板処理装置1及び基板供給・収納装置Dに接続し、各装置の各部の動作を制御するものである。
この制御部70は、例えば、マイクロコンピュータによって実現され、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えて基板処理装置1及び基板供給・収納装置Dの各部を制御する不図示のコントローラと、ディスプレイ等によって実現される不図示のユーザーインターフェースと、制御プログラムなどの各種のプログラムが記憶された不図示の記憶部と、を有する。
制御部70は、記憶部に記憶された制御プログラム等に基づいて、トランスファチャンバ側搬送機構、ローダチャンバ側搬送機構、各プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20とを接続する各ゲートバルブ30、各ロードロックチャンバ60とトランスファチャンバ20とを接続する各ゲートバルブV1、各ロードロックチャンバ60とローダチャンバD1とを接続するゲートバルブV2、などを制御する。
【0065】
<基板処理システム全体の動作について>
つづいて、基板処理システム全体の動作について説明する。
まず、ローダチャンバD1内に設けられたローダチャンバ側搬送機構によって基板収納部D2のカセット容器から処理前の半導体ウエハWが搬出され、位置決めされた後、往路用のロードロックチャンバ60に搬送される。
ロードロックチャンバ60に搬送された半導体ウエハWは、トランスファチャンバ20内に設けられたトランスファチャンバ側搬送機構によってトランスファチャンバ20から所定の処理に対応したプロセスチャンバ10に搬入される。
そして、プロセスチャンバ10内で処理が施された半導体ウエハWは、トランスファチャンバ側搬送機構によってプロセスチャンバ10からトランスファチャンバ20に搬出され、他のプロセスチャンバ10にて次の処理がある場合には、トランスファチャンバ20から次のプロセスチャンバ10に搬入される。
このようにして、半導体ウエハWに対して各プロセスチャンバ10による全ての処理が完了すると、処理済みの半導体ウエハWは、トランスファチャンバ側搬送機構によって復路用のロードロックチャンバ60に搬送される。
そして、復路用のロードロックチャンバ60に搬送された処理済みの半導体ウエハWは、ローダチャンバ側搬送機構によって基板収容部D2のカセット容器に収容される。
この基板処理システム全体の動作において、各プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20の間を接続するゲートバルブ30は、プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20との間で半導体ウエハWの搬出入を行うときだけ開くようになっている。
【0066】
プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20との間で半導体ウエハWの搬出入を行うためにゲートバルブ30を開くとき、トランスファチャンバ20内の圧力がプロセスチャンバ10内の圧力とほぼ同等になるように調整する。
トランスファチャンバ20の圧力を調整するため真空引きする場合、図2に示すように、プロセスチャンバ10の基板搬出入口11aをゲートバルブ30の弁体36によって閉じ、トランスファチャンバ20の基板搬出入口24bを開放した状態で真空引きを行う。
【0067】
このとき、ガス流通用流路50には、流入口50aから窒素ガスGが流入され、流入口50aから流出口50nまで不活性ガスが連続して流れた状態になっている。
つまり、上述した第1~5のシール用流路51、52、53、54、55、さらには、チャンバ側シール用流路27aに窒素ガスGが流れた状態になっている。
【0068】
トランスファチャンバ20の真空引きが完了すると、ゲートバルブ30が開かれる。具体的には、弁体36がアクチュエータ35によってプロセスチャンバ10の基板搬出入口11aから離れるように水平方向に移動された後、さらに下降される。
なお、ガス流通用流路50は、弁体36が移動するためステム37が移動しても、第1及び第2螺旋配管50c、50gによって、管に柔軟性を持たせているため、ステム37の移動に追従するようになっている。
このようにして、ゲートバルブ30が開くことによって、プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20との間で半導体ウエハWの搬出入を行うことができる。
【0069】
<実施形態の効果>
以上のように、実施形態に係るゲートバルブ30によると、トランスファチャンバ20の基板搬出入口24bの全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材25a、25bの間、及び、ゲートバルブ30内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間に第1~第5のシール用流路51、52、53、54、55を設け、第1~第5のシール用流路51、52、53、54、55を含んで窒素ガスGの流入口50aから流出口50nまで連続して流れるように窒素ガスGを誘導するガス流通用流路50を備えている。
これにより、内外2重のシール部材25a、25bが設けられたトランスファチャンバ20を減圧する際に外側のシール部材25aを透過した大気中の酸素が、外側のシール部材25aと内側のシール部材25bとの間のシール用流路54に流れる窒素ガスGによって内側のシール部材25bへ透過することを阻止されるため、外側のシール部材25aを透過した酸素がトランスファチャンバ20へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブ30の内部についても他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間のシール用流路51、52、53、55を流れる窒素ガスGによって大気中の酸素がゲートバルブ30内へ浸入することを阻止されるため、大気中の酸素がゲートバルブ30の内部を通してトランスファチャンバ20に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材25aを透過した大気中の酸素はシール用流路54の窒素ガスGの流れに取り込まれ、ガス流通用流路50の流出口50nから排出されるため、減圧処理対象となるトランスファチャンバ20にゲートバルブ30を介して接続されたプロセスチャンバ10の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通したプロセスチャンバ10への大気の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブ30を介してプロセスチャンバ10に接続されたトランスファチャンバ20についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口50aから流出口50nにかけて、複数のシール用流路51、52、53、54、55を満遍なく窒素ガスGを行き渡らせているため、各シール用流路51、52、53、54、55にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、真空予備室20の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材を透過して真空予備20室内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0070】
また、実施形態に係るゲートバルブ30によると、ガス流通用流路50が、流入口50aから流出口50nまで1本に連通しているので、ガス流通用流路50の分岐、合流等を原因とする窒素ガスGの圧力損失の発生を防ぎ、窒素ガスGが複数のシール用流路51、52、53、54、55を安定した流量及び流速で流れるため、外側のシール部材25a、31a、33a、40a、41aを透過した酸素を安定的に取り込んで流出口50nから排出することができ、結果的に、大気からシール部材を透過してトランスファチャンバ20内に浸入する酸素をより効果的に抑制することができる。
【0071】
また、実施形態に係るゲートバルブ30によると、トランスファチャンバ20に内外2重にして設けたシール部材25a、25bの間のシール用流路54が、トランスファチャンバ20の内部のシール部位である断熱接続部24の内側に内外2重にして設けたシール部材26a、26bの間のチャンバ側シール用流路27aに向けて窒素ガスGを送り出すガス送出口54Abと、トランスファチャンバ20の内部のシール部位から戻された窒素ガスGを受け入れるガス受入口54Baとを有することにより、ゲートバルブ30に設けたガスの流入口50aから流出口50nまで連続するガス流通流路50をトランスファチャンバ20の内部のシール部位にも拡大できるため、簡便かつコンパクトな構成でトランスファチャンバ20内部の気密性についても高めることができる。
【0072】
また、実施形態に係る基板処理装置1によると、プロセスチャンバ10とトランスファチャンバ20の間を開閉自在に接続したゲートバルブ30を備え、このゲートバルブ30が、トランスファチャンバ20に内外2重にして設けたシール部材25a、25bの間、及び、当該ゲートバルブ30内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間をシール用流路とし、第1~第5のシール用流路51、52、53、54、55を含んで窒素ガスGの流入口50aから流出口50nまで連続して流れるように窒素ガスGを誘導するガス流通用流路50を備えている。
これにより、2重のシール部材25a、25bが設けられたトランスファチャンバ20を減圧する際に外側のシール部材25aを透過した大気中の酸素が、外側のシール部材25aと内側のシール部材25bとの間のシール用流路54に流れる窒素ガスGによって内側のシール部材25bへ透過することを阻止されるため、外側のシール部材25aを透過した酸素がトランスファチャンバ20へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブ30の内部についても他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間のシール用流路51、52、53、55を流れる窒素ガスGによって大気中の酸素がゲートバルブ30内へ浸入することを阻止されるため、酸素がゲートバルブ30の内部を通してトランスファチャンバ20に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材25a、31a、33a、40a、41aを透過した大気中の酸素はシール用流路51、52、53、54、55の窒素ガスGの流れに取り込まれ、ガス流通用流路50の流出口50nから排出されるため、減圧処理対象となるトランスファチャンバ20にゲートバルブ30を介して接続されたプロセスチャンバ10の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通したプロセスチャンバ10への大気中の酸素の浸入についても防ぎ、結果として、ゲートバルブ30を介してプロセスチャンバ10に接続されたトランスファチャンバ20についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口50aから流出口50nにかけて、複数のシール用流路51、52、53、54、55を満遍なく窒素ガスGを行き渡らせているため、各シール用流路51、52、53、54、55にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、トランスファチャンバ20の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材25a、31a、33a、40a、41aを透過してトランスファチャンバ20内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0073】
また、実施形態に係る基板処理方法によると、ゲートバルブ30によって互いに接続されたプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20のトランスファチャンバ20に内外2重にして設けたシール部材25a、25bの間、及び、当該ゲートバルブ30内部の1以上の部位に内外2重にして設けた他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間をシール用流路として含んで窒素ガスGを流入口50aから流出口50nまで連続して流れるように誘導するガス流通用流路50に窒素ガスGを流した状態で、トランスファチャンバ20を減圧している。
これにより、2重のシール部材25a、25bが設けられたトランスファチャンバ20を減圧する際に外側のシール部材25aを透過した大気中の酸素が、外側のシール部材25aと内側のシール部材25bとの間のシール用流路54に流れる窒素ガスGによって内側のシール部材25bへ透過することを阻止されるため、外側のシール部材25bを透過した酸素がトランスファチャンバ20へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブ30の内部についても他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間のシール用流路51、52、53、55を流れる窒素ガスGによって大気中の酸素がゲートバルブ30内へ浸入することを阻止されるため、酸素がゲートバルブ30の内部を通してトランスファチャンバ20に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材25aを透過した大気中の酸素はシール用流路54の窒素ガスGの流れに取り込まれ、ガス流通用流路50の流出口50nから排出されるため、減圧処理対象となるトランスファチャンバ20にゲートバルブ30を介して接続されたプロセスチャンバ10の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通したプロセスチャンバ10への大気中の酸素の浸入についても防ぎ、結果として、ゲートバルブ30を介してプロセスチャンバ10に接続されたトランスファチャンバ20についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口50aから流出口50nにかけて、複数のシール用流路51、52、53、54、55を満遍なく窒素ガスGを行き渡らせているため、各シール用流路51、52、53、54、55にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、トランスファチャンバ20の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材25a、31a、33a、40a、41aを透過してトランスファチャンバ20内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0074】
<変形例1>
つづいて、実施形態に係るゲートバルブ30の変形例1について、図10を参照しながら説明する。図10は、実施形態の変形例1に係るゲートバルブ130を組み込んだ基板処理装置110の概略構成を説明するための図である。
なお、変形例1では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
この変形例1のゲートバルブ130は、ガス流通用流路150の第4のシール用流路154がゲートバルブ130のプロセスチャンバ10に対向する側の面に設けられている点で実施形態のゲートバルブ30と異なる。
【0075】
第4のシール用流路154は、図10に示すように、プロセスチャンバ10に対向する側の面にプロセスチャンバ10に設けた内外2重のシール部材12a、12bの間となる位置に形成された環状の溝54aを有する。
この第4のシール用流路154は、プロセスチャンバ10のゲートバルブ30に対向する面であり内外2重のシール部材12a、12bの間の面と合わせて窒素ガスGが環状に流れるための流路を形成している。
なお、この変形例1では、第4のシール用流路154は、2つの領域に分かれることなく1本の流路を形成し、プロセスチャンバ10の内部を経由せずにゲートバルブ30内に戻るようになっている。
【0076】
<変形例1の効果>
変形例1に係るゲートバルブ130によると、2重のシール部材12a、12bが設けられたプロセスチャンバ10を減圧する際に外側のシール部材12aを透過した大気中の酸素が、外側のシール部材12aと内側のシール部材12bとの間のシール用流路154に流れる窒素ガスGによって内側のシール部材12bへ透過することを阻止されるため、外側のシール部材12aを透過した大気中の酸素がプロセスチャンバ10へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブ130の内部についても他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間のシール用流路51、52、53、55を流れる窒素ガスGによって大気中の酸素がゲートバルブ130内へ浸入することを阻止されるため、大気中の酸素がゲートバルブ130の内部を通してプロセスチャンバ10に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材12a、31a、33a、40a、41aを透過した大気はシール用流路154の窒素ガスGの流れに取り込まれ、ガス流通用流路150の流出口50nから排出されるため、減圧処理対象となるプロセスチャンバ10にゲートバルブ130を介して接続されたトランスファチャンバ20の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通したトランスファチャンバ20への大気中の酸素の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブ130を介してトランスファチャンバ20に接続されたプロセスチャンバ10についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口50aから流出口50nにかけて、複数のシール用流路51、52、53、154、55を満遍なく窒素ガスGを行き渡らせているため、各シール用流路51、52、53、154、55にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、プロセスチャンバ10の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材12a、31a、33a、40a、41aを透過してプロセスチャンバ10内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0077】
<変形例2>
実施形態に係るゲートバルブ30の変形例2について、図11を参照しながら説明する。図11は、実施形態の変形例2に係るゲートバルブ230を組み込んだ基板処理装置210の概略構成を説明するための図である。
なお、以下の変形例2では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
変形例2のゲートバルブ230は、ガス流通用流路250に対して、トランスファチャンバ20に対向する側の面に設けられた第4のシール用流路54に加えて、プロセスチャンバ10に対向する側の面についてもシール用流路254(以下、「チャンバ側シール用流路」という。)を設けている点、すなわち、ゲートバルブ230の両面にシール用流路を設けている点で実施形態のゲートバルブ30と異なる。
【0078】
チャンバ側シール用流路254は、第4のシール用流路54を流れてゲートバルブ230内に戻された窒素ガスGが流れる流路に連通した流路が、プロセスチャンバ10の基板搬出入口11aの全周を内外2重で取り囲むように設けたシール部材12a、12bの間に設けられている。
【0079】
<変形例2の効果>
変形例2に係るゲートバルブ230によると、2重のシール部材12a、12b、25a、25bが設けられたプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20を減圧する際に外側のシール部材12a、25aを透過した大気中の酸素が、外側のシール部材12a、25aと内側のシール部材12b、25bとの間のシール用流路254、54に流れる窒素ガスGによって内側のシール部材12b、25bへ透過することを阻止されるため、外側のシール部材12a、25aを透過した大気中の酸素がプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20へ浸入することを防ぐことができる。
また、ゲートバルブ230の内部についても他のシール部材31a、31b、33a、33b、40a、40b、41a、41bの間のシール用流路51、52、53、55を流れる窒素ガスGによって大気中の酸素がゲートバルブ230内へ浸入することを阻止されるため、大気がゲートバルブ230の内部を通してプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20に浸入することを防ぐことができる。
さらに、外側のシール部材12a、25a、31a、33a、40a、41aを透過した大気中の酸素はシール用流路51、52、53、54、254、55の窒素ガスGの流れに取り込まれ、ガス流通用流路250の流出口50nから排出されるため、減圧処理対象となる一方のプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20にゲートバルブ230を介して接続された他方のプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20の排気系を大気中の酸素の排気に利用する必要がないため、排気系を通したプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20への大気中の酸素の浸入を防ぎ、結果として、ゲートバルブ230を介して接続されたプロセスチャンバ10又はトランスファチャンバ20についてもその酸素の浸入を防ぐことができる。
そして、流入口50aから流出口50nにかけて、複数のシール用流路51、52、53、54、254、55を満遍なく窒素ガスGを行き渡らせているため、各シール用流路51、52、53、54、254、55にそれぞれ流入口及び流出口を有したガス流通用流路を設ける必要がない。
従って、プロセスチャンバ10及びトランスファチャンバ20の気密性を向上することができ、しかも、コンパクト化を維持しつつ、大気からシール部材12a、25a、31a、33a、40a、41aを透過してプロセスチャンバ10及びトランスファチャンバ20内に浸入する酸素を抑制することができる。
【0080】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0081】
例えば、上記の実施形態では、第2及び第4のシール用流路52、54に隔壁52a、52b、52c、54b、54cを設けて流路を複数の領域に分けるようにしていたが、開示された技術はこれに限定されるものではない。例えば、第4のシール用流路54の上側の隔壁54bを除き、2つの領域に分かれていた流路を1つにし、窒素ガスGをトランスファチャンバ20に送出することなくゲートバルブ30内に戻すようにしてもよい。
【0082】
また、例えば、上記の実施形態では、トランスファチャンバ20には、チャンバ本体21とゲートバルブ30との間を接続する断熱接続部24が設けられていたが、トランスファチャンバ20には断熱接続部24を設けず、チャンバ本体21の基板搬出入口21aを介してゲートバルブ30に接続するようにしてもよい。
【0083】
また、例えば、上記の実施形態では、ガス流通用流路50が窒素ガスGの流入口50aから流出口50nまで略1本(第1のシール用流路51のみ、流路が2つに分かれている。)に連通していたが、開示された技術はこれに限定されるものではない。すなわち、ガス流通用流路50が複数のシール用流路を含んで窒素ガスGの流入口から流出口まで連続して流れるように窒素ガスGを誘導することができればよい。例えば、流入口50aから流出口50nまでの間に複数箇所で分岐するようにしても構わない。
【0084】
また、例えば、上記の実施形態では、基板処理装置1が半導体ウエハWを処理するものであったが、開示された技術はこれに限定されるものではない。例えば、基板処理装置1が液晶基板、太陽電池パネル用基板等の基板の処理を行うものであってもよい。
【0085】
また、例えば、上記の実施形態では、ガス流通用流路50に窒素ガスGを流していたが、開示された技術はこれに限定されるものではない。例えば、流入口50aを閉じて流出口50nからガス流通用流路50を真空引きするようにしてもよい。
この場合、シール用流路51、52、53、54、55が真空状態になるため、シール用流路51、52、53、54、55に窒素ガスGが流れる実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0086】
今回開示された各実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形体で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0087】
1、110、210 基板処理装置
10 プロセスチャンバ(真空処理室)
11 チャンバ本体
11a 基板搬出入口
12a シール部材(外側)
12b シール部材(内側)
13 ガス導入系
13a ガス供給源
13b MFC
13c ガス導入バルブ
14 排気系
14a 真空ポンプ
14b 圧力調整バルブ
20 トランスファチャンバ(真空予備室)
21 チャンバ本体
21a 基板搬出入口
22 ガス導入系
22a ガス供給源
22b MFC
22c ガス導入バルブ
23 排気系
23a 真空ポンプ
23b 圧力調整バルブ
24 断熱接続部
24a 基板搬出入路
24b 基板搬出入口
25a シール部材(外側)
25b シール部材(内側)
26a シール部材(外側)
26b シール部材(内側)
27 チャンバ側ガス流通用流路
27a チャンバ側シール用流路
30、130、230 ゲートバルブ
31 ボディカバー
31a (他の)シール部材(外側)
31b (他の)シール部材(内側)
32 ボディ
32a 基板搬出入口(表面)
32b 基板搬出入口(裏面)
33 ボンネット
33a (他の)シール部材(外側)
33b (他の)シール部材(内側)
34 バルブ本体
35 アクチュエータ
36 弁体
37 ステム
38 ステムガイド
39 ベローズ
40 ベローズリング
40a (他の)シール部材(外側)
40b (他の)シール部材(内側)
41 ベローズフランジ
41a (他の)シール部材(外側)
41b (他の)シール部材(内側)
50、150、250 ガス流通用流路
50a 流入口
50b 入口L字配管
50c 第1螺旋配管
50d ステム入口継手
50e ステム内流路
50f ステム出口継手
50g 第2螺旋配管
50h1、50h2、50i、50k、50l 縦孔からなる流路
50j 横孔からなる流路
50m 出口L字配管
50n 流出口
51 第1のシール用流路
51a 溝
51b シール用流路流入口
51c シール用流路流出口
52 第2のシール用流路
52A、52B、52C 第1~3領域
52a、52b、52c 隔壁
52Aa、52Ba、52Ca シール用流路流入口
52Ab、52Bb、52Cb シール用流路流出口
53 第3のシール用流路
53a 溝
53b シール用流路流入口
53c シール用流路流出口
54、154、254 第4のシール用流路
54A 第1領域
54B 第2領域
54a 溝
54b、54c 隔壁
54Aa シール用流路流入口
54Ab ガス送出口
54Ba ガス受入口
54Bb シール用流路流出口
55 第5のシール用流路
55a 隔壁
55b シール用流路流入口
55c シール用流路流出口
60 ロードロックチャンバ
70 制御部
D 基板供給・収納装置
D1 ローダチャンバ
D2 基板収納部
V1、V2 ゲートバルブ
W 半導体ウエハ
G 窒素ガス(不活性ガス)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11