(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024033604
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】乳房撮影装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20240101AFI20240306BHJP
A61B 6/08 20060101ALI20240306BHJP
A61B 6/04 20060101ALN20240306BHJP
【FI】
A61B6/00 330Z
A61B6/08
A61B6/04 309B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022137271
(22)【出願日】2022-08-30
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 大輔
(72)【発明者】
【氏名】太田 耕平
(72)【発明者】
【氏名】小林 丈恭
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 涼香
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA07
4C093CA35
4C093CA38
4C093DA06
4C093EC02
4C093EC12
4C093EC15
4C093ED21
4C093FA22
4C093FA36
4C093FB09
4C093FB20
(57)【要約】
【課題】プロジェクタを効率的に冷却可能な乳房撮影装置を提供する。
【解決手段】乳房に向けて放射線を照射する放射線源を収容し、かつスタンドに支持されるアームと、アーム内において、放射線源よりもスタンド側に配置され、アームの外部から空気を吸引し、放射線源を冷却した空気を、放射線源よりもスタンド側に設けられ第1排気口から排出する第1冷却ファンと、アーム内に配置され、情報を投影するプロジェクタと、アーム内において、プロジェクタと第1排気口との間に配置され、第1冷却ファンから第1排気口に向かう空気の一部を吸引し、プロジェクタに向けて送風することによりプロジェクタを冷却する第2冷却ファンであって、第1冷却ファンよりも流量が小さい第2冷却ファンと、第1排気口とは別に設けられ、プロジェクタを冷却した空気を排出する第2排気口とを備える乳房撮影装置。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳房に向けて放射線を照射する放射線源を収容し、かつスタンドに支持されるアームと、
前記アーム内において、前記放射線源よりも前記スタンド側に配置され、前記アームの外部から空気を吸引し、前記放射線源を冷却した空気を、前記放射線源よりもスタンド側に設けられた第1排気口から排出する第1冷却ファンと、
前記アーム内に配置され、情報を投影するプロジェクタと、
前記アーム内において、前記プロジェクタと前記第1排気口との間に配置され、前記第1冷却ファンから前記第1排気口に向かう空気の一部を吸引し、前記プロジェクタに向けて送風することにより前記プロジェクタを冷却する第2冷却ファンであって、前記第1冷却ファンよりも流量が小さい第2冷却ファンと、
前記第1排気口とは別に設けられ、前記プロジェクタを冷却した空気を排出する第2排気口とを備える
乳房撮影装置。
【請求項2】
前記第1冷却ファンが配置され前記第1冷却ファンから前記第1排気口に向かう第1流路と、
前記第1冷却ファンと前記第1排気口との間において、前記第1流路から分岐する分岐部分から前記第2排気口に向かう第2流路であって、前記第2冷却ファン及び前記プロジェクタが配置される第2流路とを備えており、
前記第1流路と前記第2流路との間は、前記分岐部分以外は、間仕切りが設けられている
請求項1に記載の乳房撮影装置。
【請求項3】
前記放射線源の前記第1冷却ファン側の端面から、前記分岐部分を経由して、前記第2冷却ファンに至るまでの第1距離は、前記端面から前記第1排気口までの第2距離よりも長い
請求項2に記載の乳房撮影装置。
【請求項4】
前記プロジェクタの光源は、前記第2排気口よりも前記第2冷却ファン側に配置されている
請求項1に記載の乳房撮影装置。
【請求項5】
前記プロジェクタから投影光を出射する出射口が、前記第2排気口を兼用する
請求項1に記載の乳房撮影装置。
【請求項6】
前記プロジェクタは、前記第1冷却ファン及び前記第2冷却ファンよりも、前記放射線源側に配置され、
前記第1流路と前記第2流路とを全体として見ると、前記分岐部分を頂点とするV字形状となっている
請求項2に記載の乳房撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、乳房撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、X線を曝射するX線曝射手段(例えば、放射線源に相当)と、検出面に入射したX線を検出するX線平面検出器と、乳房を圧迫し固定するための圧迫板と、圧迫板によって乳房を固定する際に参照される参照画像を、圧迫板上又は検出面上に投影する投影手段と、を具備することを特徴とする乳房撮影用X線診断装置が開示されている。特許文献1に記載の技術では、投影手段(例えば、プロジェクタ)を用いて乳房をポジショニングするための参照画像(例えば、スキンライン)を圧迫板又は検出面上に投影することが記載されている。投影手段は、X線管を収容するアーム内に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乳房撮影装置においては、例えば、放射線源を収容するアーム内に冷却ファンが設けられている。冷却ファンは、外部から吸引した空気で放射線源を冷却し、放射線源を通過した空気を排気口から外部に排出する。このような乳房撮影装置において、アームに収容されるプロジェクタの冷却方法が検討されている。例えば、放射線源と同様に外部から吸引した空気でプロジェクタを冷却し、プロジェクタを通過した空気を同じ排気口から外部に排出する冷却方法が考えられる。
【0005】
しかしながら、この冷却方法では、プロジェクタの冷却効率が低下する場合があった。というのも、放射線源のサイズはプロジェクタよりも大きいため、放射線源を通過させる空気の流量はプロジェクタよりも多くする必要がある。そのため、放射線源から排気口に向かう空気と、プロジェクタから排気口に向かう空気とを排気口の手前で合流させて排気口から排出しようとすると、プロジェクタを冷却する空気の流れが阻害され、プロジェクタの冷却効率が低下する場合があった。
【0006】
特許文献1においては、放射線源及びプロジェクタを冷却するための構成については記載されていない。
【0007】
本開示の技術は、プロジェクタを効率的に冷却可能な乳房撮影装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の技術に係る第1の態様は、乳房に向けて放射線を照射する放射線源を収容し、かつスタンドに支持されるアームと、アーム内において、放射線源よりもスタンド側に配置され、アームの外部から空気を吸引し、放射線源を冷却した空気を、放射線源よりもスタンド側に設けられた第1排気口から排出する第1冷却ファンと、アーム内に配置され、情報を投影するプロジェクタと、アーム内において、プロジェクタと第1排気口との間に配置され、第1冷却ファンから第1排気口に向かう空気の一部を吸引し、プロジェクタに向けて送風することによりプロジェクタを冷却する第2冷却ファンであって、第1冷却ファンよりも流量が小さい第2冷却ファンと、第1排気口とは別に設けられ、プロジェクタを冷却した空気を排出する第2排気口とを備える乳房撮影装置である。
【0009】
本開示の技術に係る第2の態様は、第1冷却ファンが配置され第1冷却ファンから第1排気口に向かう第1流路と、第1冷却ファンと第1排気口との間において、第1流路から分岐する分岐部分から第2排気口に向かう第2流路であって、第2冷却ファン及びプロジェクタが配置される第2流路とを備えており、第1流路と第2流路との間は、分岐部分以外は、間仕切りが設けられている第1の態様に係る乳房撮影装置である。
【0010】
本開示の技術に係る第3の態様は、放射線源の第1冷却ファン側の端面から、分岐部分を経由して、第2冷却ファンに至るまでの第1距離は、端面から第1排気口までの第2距離よりも長い第2の態様に係る乳房撮影装置である。
【0011】
本開示の技術に係る第4の態様は、プロジェクタの光源は、第2排気口よりも第2冷却ファン側に配置されている第1の態様に係る乳房撮影装置である。
【0012】
本開示の技術に係る第5の態様は、プロジェクタから投影光を出射する出射口が、第2排気口を兼用する第1の態様に係る乳房撮影装置である。
【0013】
本開示の技術に係る第6の態様は、プロジェクタは、第1冷却ファン及び第2冷却ファンよりも、放射線源側に配置され、第1流路と第2流路とを全体として見ると、分岐部分を頂点とするV字形状となっている第2の態様に係る乳房撮影装置である。
【発明の効果】
【0014】
本開示の技術は、プロジェクタを効率的に冷却可能な乳房撮影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】乳房撮影装置の構成の一例を示す外観斜視図である。
【
図2】乳房撮影装置の構成の一例を示す外観側面図である。
【
図3】乳房撮影装置における画像の投影の一例を示す模式図である。
【
図4】乳房撮影装置の空気の流れの一例を示す側面図である。
【
図5】乳房撮影装置の空気の流れの一例を示す側面図である。
【
図6】比較例に係る乳房撮影装置の内部構造の一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
なお、以下の説明では、説明の便宜上、乳房撮影装置10の高さ方向、幅方向及び前後方向(奥行方向ともいう)をX、Y及びZの3つの矢印で示す。まず、高さ方向を矢印Zで示し、矢印Zが指し示す矢印Z方向を乳房撮影装置10の上方向とし、その逆方向を下方向とする。高さ方向は鉛直方向である。幅方向を、矢印Zと直交する矢印Xで示し、矢印Xが指し示す方向を乳房撮影装置10の右方向とし、その逆方向を左方向とする。前後方向を、矢印Z及び矢印Xと直交する方向を矢印Yで示し、矢印Yが指し示す方向を乳房撮影装置10の前方向とし、その逆を後方向とする。すなわち、乳房撮影装置10においてスタンド20側が後方向であり、その反対側の被検者Aが立つ側(
図2参照)が前方向である。また、以下において、上側、下側、左側、右側、前側、及び後側といった側を用いた表現も方向を用いた表現と意味は同じである。
【0018】
また、本実施形態において、「鉛直方向」とは、完全な鉛直方向の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの鉛直方向を指す。また、「水平方向」についても同様であり、完全な水平方向の他に、本開示の技術が属する技術分野で一般的に許容される誤差であって、本開示の技術の趣旨に反しない程度の誤差を含めた意味合いでの水平方向を指す。
【0019】
図1及び
図2に示すように、第1実施形態に係る乳房撮影装置10は、被写体となる被検者Aの乳房Mに放射線を照射して、乳房Mの放射線画像を撮影する放射線撮影装置である。放射線は一例としてX線であるが、γ線でもよい。被検者Aは、乳房撮影装置10に対して前方側に位置する。乳房撮影装置10は、本開示の技術に係る「乳房撮影装置」の一例である。
【0020】
乳房撮影装置10は、図示しないコンソールに接続されている。コンソールは撮影オーダに応じて乳房撮影装置10を設定する設定機能の他、乳房撮影装置10が撮影した放射線画像を取得して、取得した放射線画像を表示する機能を有する。コンソールは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク(図示せず)を介して、画像データベースサーバ(図示せず)と通信可能に接続されている。
【0021】
乳房撮影装置10は、スタンド20とアーム21とを有する。スタンド20は、放射線撮影室の床面に設置される台座20Aと、台座20Aから高さ方向に延びる支柱20Bとで構成される。アーム21は、左側から見た形状が略C字状であり、支柱20Bに接続されている。アーム21は、支柱20Bに対して高さ方向に移動可能であることにより、被検者Aの身長に応じた高さ調節が可能である。また、アーム21は、支柱20Bに垂直な回転軸回りに回転可能である。スタンド20は、本開示の技術に係る「スタンド」の一例である。アーム21は、本開示の技術に係る「アーム」の一例である。
【0022】
アーム21は、線源収容部22、本体部23、及び撮影台24で構成される。線源収容部22には放射線源25が収容されている。線源収容部22は、例えば、水平方向(すなわち、
図2に示すY方向に沿った方向)に長手方向を有する筐体構造を有している。撮影台24には、被検者Aの乳房Mが載置される。撮影台24には放射線検出器26が収容されている。本体部23は、線源収容部22と撮影台24とを一体的に接続する。本体部23は、線源収容部22と撮影台24とを対向する位置に保持する。本体部23の両側には、被検者Aが把持するための手すり27が設けられている。
【0023】
放射線源25は、撮影台24に載置された乳房Mに向けて放射線を照射する。放射線源25は、本開示の技術に係る「放射線源」の一例である。放射線源25から出射された放射線は、圧迫板30を透過した後、乳房Mに入射する。放射線検出器26は、乳房Mを透過した放射線を検出して放射線画像を出力する。放射線検出器26は、FPD(Flat Panel Detector)と呼ばれる。放射線検出器26は、放射線を可視光に変換するシンチレータを有し、シンチレータが発する可視光を電気信号に変換する間接変換型でもよいし、放射線を直接電気信号に変換する直接変換型でもよい。
【0024】
線源収容部22と撮影台24との間には、照射野限定器31が設けられている。照射野限定器31はコリメータとも呼ばれ、撮影台24への放射線の照射野を規定する。
【0025】
線源収容部22には、フェイスガード32が取り付けられている。フェイスガード32は、放射線が透過しない材料で形成、又はコーティングされており、被検者Aの顔を放射線から防護する。
【0026】
撮影台24と照射野限定器31との間には、乳房Mを撮影台24との間に挟んで圧迫する圧迫板30が設けられている。圧迫板30は、放射線が透過する材料で形成されている。圧迫板30は、撮影台24と対向する位置に配置されている。本実施形態では、圧迫板30を、上面側が開口された箱形状としている。圧迫板30は、平板形状等の他の形状であってもよい。
【0027】
駆動機構35は、放射線源25と撮影台24との間で移動可能に圧迫板30を支持している。また、可動部34は、圧迫板30と駆動機構35との間に配置されている。可動部34は、駆動機構35に設けられたレール28に摺動自在に保持されている。レール28は、上下方向に延伸している。
【0028】
圧迫板30は、可動部34に取り付けられている。可動部34は、後述する駆動機構35によって、圧迫板30と一緒に上下方向に移動する。上下方向は、機能的には、圧迫板30が撮影台24に向かう方向(すなわち、下方向)と、及び圧迫板30が撮影台24から離れる方向(すなわち、上方向)である。このように、圧迫板30は、撮影台24との間隔を変化させる態様で移動可能に構成されている。
【0029】
線源収容部22には、プロジェクタ14が収容されている。プロジェクタ14は、出射口39を介して投影光Lを出射する。プロジェクタ14は、撮影台24の撮影面24Aに向けて画像を投影する。ここで、撮影面24Aは、撮影台24において、放射線源25と対向する面である。また、プロジェクタ14は、圧迫板30における放射線源25と対向する面に向けて画像を投影する。本実施形態の圧迫板30は箱形状をしているので、箱形状の底面30Aが放射線源25と対向する面となっている。プロジェクタ14は、圧迫板30の底面30Aに向けて画像を投影する。プロジェクタ14は、本開示の技術に係る「プロジェクタ」の一例である。
【0030】
線源収容部22には、線源冷却ファン41及びプロジェクタ冷却ファン42が収容されている。線源冷却ファン41は、放射線源25を冷却するためのファンである。線源冷却ファン41は、アーム21の外部から空気を吸引し、さらにアーム21の外部へ排気する。これにより、放射線源を通過する空気の流れF1がアーム21内に生じる。プロジェクタ冷却ファン42は、プロジェクタを冷却するためのファンである。プロジェクタ冷却ファン42は、線源冷却ファン41から外部へ向かう排気の一部を吸引し、プロジェクタ14へ向けて送風する。これにより、プロジェクタ14を通過する空気の流れF2がアーム21内に生じる。線源冷却ファン41は、本開示の技術に係る「第1冷却ファン」の一例であり、プロジェクタ冷却ファン42は、本開示の技術に係る「第2冷却ファン」の一例である。
【0031】
図3に示すように、乳房撮影装置10では、プロジェクタ14から投影光Lを出射させることにより、圧迫板30には、撮影条件情報50が投影され、さらに撮影面24Aには、スキンライン24Bが投影されている。
【0032】
撮影条件情報50により示される撮影条件は、例えば、乳房Mに対する現在の圧迫圧力、圧迫厚み、又は撮影手技の種類が挙げられる。撮影手技としては、例えば、CC撮影(CC; Cranio-Caudal)、MLO撮影(MLO; Medio-Lateral)等がある。撮影条件情報50は、本開示の技術に係る「情報」の一例である。
【0033】
圧迫板30の底面30Aにおいて、撮影条件情報50が投影される領域51には、光の透過を抑制する処理(例えば、ブラスト加工処理)が施されている。これにより、撮影条件情報50を表す投影光Lが圧迫板30を透過しにくくなり、圧迫板30上での反射光量が増加するので、撮影条件情報50が明瞭に視認される。
【0034】
圧迫板30の領域51以外の部分は、投影光Lに対して透明な材質である。このため、圧迫板30を透過した投影光Lは、撮影面24Aに投影される。撮影面24A上には、乳房Mを載置する際の指標となる乳房Mの輪郭を示すスキンライン24Bが投影される。スキンライン24Bは、本開示の技術に係る「情報」の一例である。なお、撮影面24Aには、スキンライン24Bに代えて、又はスキンライン24Bとともに乳房Mの乳頭の位置を示すマーク(例えば、乳頭の位置に交点を有する十字のマーク)が投影されてもよい。
【0035】
撮影台24の撮影面24A上には、被検者Aの乳房Mがユーザによってポジショニングされる。乳房Mがポジショニングされた状態で、圧迫板30により乳房Mが圧迫される。
【0036】
なお、ここでは、圧迫板30に撮影条件情報50が投影され、撮影面24Aにスキンライン24Bが表示される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、圧迫板30に撮影条件情報50及びスキンライン24Bが表示される態様であってもよい。
【0037】
図4に示すように、線源冷却ファン41は、水平方向(
図4に示すY方向に沿った方向)において、放射線源25よりもスタンド20側(すなわち、後方側)に配置されている。線源冷却ファン41は、線源収容部22の前方側から空気を吸引し、線源収容部22の後方側へ排気する。具体的には、線源収容部22の上面壁22Aの前側には、給気口37が設けられている。また、線源収容部22の後方壁22Bの上側には、排気口38が設けられている。線源冷却ファン41は、給気口37から外部の空気を吸引し、排気口38へ向けて排気する。排気口38は、本開示の技術に係る「第1排気口」の一例である。
【0038】
線源冷却ファン41によって、気流F1が生じる。気流F1は、給気口37から線源収容部22の内部へ入り、線源収容部22内の上部流路52を通過して、排気口38から外部へと排出される空気の流れである。放射線源25は、給気口37の下方に設けられている。気流F1が放射線源25に当たることで、放射線源25の熱が気流F1へ移動し、放射線源25が冷却される。放射線源25を冷却した気流F1は、線源冷却ファン41を介して排気口38へ向けて排出される。
【0039】
プロジェクタ冷却ファン42は、水平方向において排気口38とプロジェクタ14との間に配置されている。プロジェクタ冷却ファン42は、線源冷却ファン41から排出されて排気口38へ向かう気流F1の一部を吸引し、プロジェクタ14ヘ向けて送風する。プロジェクタ冷却ファン42によって、気流F2が生じる。気流F2は、気流F1の一部がプロジェクタ14の出射口39へと向かう空気の流れである。気流F2がプロジェクタ14に当たることで、プロジェクタ14の熱が気流F2へと移動し、プロジェクタ14が冷却される。ここで、一般に、乳房撮影装置10に搭載されるプロジェクタ14における発熱の温度(例えば、70℃程度)は、放射線源25における発熱の温度(例えば、40℃程度)よりも高い。従って、放射線源25を冷却した後の空気であっても、プロジェクタ14における発熱の温度より低い温度の空気であるので、プロジェクタ14を冷却することが可能である。
【0040】
プロジェクタ14を冷却した気流F2は、プロジェクタ14の出射口39から排出される。換言すれば、出射口39が、気流F2が排出される開口として兼用されている。出射口39は、本開示の技術に係る「出射口」及び「第2排気口」の一例である。
【0041】
プロジェクタ冷却ファン42の流量は、線源冷却ファン41の流量よりも小さい。ここで、流量とは、単位時間当たりにファンを通過する空気の体積を指す。一般に、乳房撮影装置10に搭載されるプロジェクタ14のサイズは、放射線源25のサイズよりも小さい。上述したように、放射線源25の温度は、プロジェクタ14の温度よりも低い。しかしながら、放射線源25のサイズはプロジェクタ14のサイズよりも大きい。そのため、線源冷却ファン41の流量は大きくする必要があり、プロジェクタ冷却ファン42の流量は相対的に小さくなる。
図4に即して言えば、気流F2の流量は、気流F1の流量よりも小さい。
【0042】
線源収容部22内には、上部流路52及び下部流路53が形成されている。上部流路52及び下部流路53は、線源収容部22内が仕切り板54によって鉛直方向で上下に分割されることで形成されている。上部流路52は、線源収容部22内において仕切り板54よりも上方側に形成された流路である。上部流路52内には、線源冷却ファン41が配置されている。上部流路52は、少なくとも線源冷却ファン41から排気口38に向かう流路である。
図4に示す例では、上部流路52は、給気口37から排気口38までの間で、気流F1をガイドする。すなわち、上部流路52は、線源収容部22内において予め定められた経路で気流F1を進行させ、かつ気流F1が、他の気流F2に流入することを抑制する。上部流路52は、本開示の技術に係る「第1流路」の一例であり、下部流路53は、本開示の技術に係る「第2流路」の一例である。また、仕切り板54は、本開示の技術に係る「間仕切り」の一例である。
【0043】
下部流路53は、線源収容部22内において仕切り板54よりも下方側に形成された流路である。下部流路53は、分岐部分55から出射口39へ向かう流路である。分岐部分55は、上部流路52が線源冷却ファン41と排気口38との間において分岐する領域である。換言すれば、上部流路52と下部流路53との間は、分岐部分55以外は、仕切り板54によって仕切られている。下部流路53内には、プロジェクタ14及びプロジェクタ冷却ファン42が配置されている。下部流路53は、分岐部分55から出射口39まで気流F2をガイドする。すなわち、下部流路53は、線源収容部22内において予め定められた経路で気流F2を進行させ、かつ気流F2が、他の気流F1に流入することを抑制する。分岐部分55は、本開示の技術に係る「分岐部分」の一例である。
【0044】
上部流路52と下部流路53とを乳房撮影装置10の側面から見た場合(すなわち、
図4に示すX方向から見た場合)、上部流路52と下部流路53とが分岐部分55を頂点としたV字形状(すなわち、「>」の形状)を成している。すなわち、下部流路53は、分岐部分55において折り返すようにして上部流路52から分岐している。ここで、プロジェクタ14は、線源冷却ファン41及びプロジェクタ冷却ファン42よりも放射線源25側(すなわち、前方側)に配置されている。これによって、線源冷却ファン41からプロジェクタ14までの距離が確保される。
【0045】
例えば、放射線源25は、放射線を発生させる管球25A、及び管球25Aを収容する容器25Bを備えている。容器25Bは、管球25Aの周囲を絶縁油で満たした状態で収容する絶縁容器である。容器25Bにおいて、容器25Bの線源冷却ファン41側の端面25C(すなわち、後方端面25C)から排気口38までの距離をL1とする。ここで、距離L1は、上部流路52を側面から見た場合における後方端面25Cから排気口38までの上部流路52に沿った最短距離である。一方、後方端面25Cから分岐部分55までの距離をL2とする。さらに、分岐部分55からプロジェクタ冷却ファン42までの距離をL3とする。距離L2は、上部流路52を側面から見た場合における後方端面25Cから分岐部分55までの上部流路52に沿った最短距離である。また、距離L3は、下部流路53を側面から見た場合の分岐部分55からプロジェクタ冷却ファン42までの下部流路53に沿った最短距離である。
【0046】
この場合、距離L2及び距離L3の和は、距離L1よりも長くなっている(すなわち、L2+L3>L1)。このように放射線源25の後方端面25Cから分岐部分55を経由して、プロジェクタ冷却ファン42までの距離は、後方端面25Cから排気口までの距離よりも長く設定されている。従って、線源冷却ファン41からプロジェクタ14までの距離が確保されている。
【0047】
図5に示すように、プロジェクタ14は、表示器14A、投影光学系14D、及び光源14Eを備えている。表示器14Aは、画像表示面14A1に表示された画像を投影する。表示器14Aの一例としては、LCD(Liquid Crystal Display)が挙げられる。LCDは、周知のように、複数の画素に対応する複数の液晶セルを備えており、液晶セル毎に光源14Eからの光の透過状態を変化させることで、投影する画像に応じた光変調を行う。表示器14AがLCDの場合は、複数の液晶セルが二次元に配列された配列面が画像表示面14A1に相当する。投影光学系14Dは、内蔵光学系14B及びミラー14Cを備えている。内蔵光学系14Bは、レンズ14B1を含む光学系である。また、ミラー14Cは、内蔵光学系14Bから出射された投影光Lを反射することで、圧迫板30及び撮影面24Aに投影光Lを出射する。光源14Eは、表示器14Aへ向けて投影光Lを出射する。また、光源14Eの表示器14Aとは反対側には、反射板14Fが設けられており、投影光Lの一部を表示器14Aへ向けて反射する。これにより、表示器14Aへ向かう投影光Lの光量を多くすることができる。光源14Eは、本開示の技術に係る「光源」の一例である。
【0048】
なお、ここでは、表示器14AとしてLCDが用いられる形態例を挙げて説明したが、これはあくまでも一例にすぎない。例えば、表示器14AとしてDMD(Digital Micromirror Device)が用いられてもよい。DMDは、周知のように、複数の画素に対応する複数のマイクロミラーを備えている。一例として、各マイクロミラーの角度を変化させることにより、光源14Eからの光を投影光学系14Dに入射させるオン光と、投影光学系14Dに入射しないオフ光とに反射方向を変更する。そして、オン光の継続時間によって画素毎の光量が調整される。
【0049】
プロジェクタ14において、光源14Eは、出射口39よりもプロジェクタ冷却ファン42側に配置されている。換言すれば、プロジェクタ冷却ファン42から排出された気流F2は、光源14Eへ向かう。プロジェクタ14における主な熱源は、光源14Eである。プロジェクタ冷却ファン42から排出された後の気流F2が、プロジェクタ14の光源14E側の部位に当たると、プロジェクタ14の熱(例えば、光源14Eから発生した熱)が気流F2へ移動する。
【0050】
以上説明したように、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、線源収容部22内において、外部から空気を吸引し、放射線源25を冷却した空気を、線源収容部22の後方壁22Bに設けられた排気口38から排出する線源冷却ファン41が設けられている。また、線源収容部22内において、線源冷却ファン41から排気口38に向かう空気の一部を吸引し、プロジェクタ14に向けて送風することによりプロジェクタ14を冷却するプロジェクタ冷却ファン42が設けられている。さらに、プロジェクタ冷却ファン42は、線源冷却ファン41よりも流量が小さく設定されている。そして、プロジェクタ14を冷却した空気は、出射口39から排出される。これにより、プロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0051】
例えば、比較例として
図6に示すように、プロジェクタ冷却ファン42として、線源冷却ファン41と同様に外部から空気を吸引し、プロジェクタ14を冷却した空気を排気口38から排出する冷却ファンを用いた場合においては次のような問題があった。すなわち、プロジェクタ冷却ファン42の流量が線源冷却ファン41の流量よりも小さい場合、プロジェクタ冷却ファン42から排気口38に向かう空気の流れ(すなわち、気流F3)が、線源冷却ファン41から排気口38に向かう空気の勢いに負けてしまう。これにより、プロジェクタ14を冷却する気流F3がスムーズに流れないため、プロジェクタ14の冷却効率が低下するという問題が生じる。
【0052】
本構成では、プロジェクタ冷却ファン42は、線源冷却ファン41から排気口38に向かう空気の一部を吸引し、プロジェクタ14に向けて送風する。そして、プロジェクタ14を冷却した空気は排気口38とは別の出射口39から排出される。そのため、プロジェクタ冷却ファン42は、線源冷却ファン41と同じ排気口38に向けて空気を流さないため、プロジェクタ冷却ファン42の流量が、線源冷却ファン41の流量より小さい場合であっても、プロジェクタ14を冷却する空気をスムーズに流すことができる。これにより、プロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0053】
また、例えば、本構成では、線源冷却ファン41から排出された気流F1が、排気口38だけでなく、一部が気流F2として出射口39からも排出される。このため、
図6に示す比較例と比較して、線源冷却ファン41による排気も効率的に行われるので、放射線源25の冷却効率も向上する。
【0054】
なお、
図6に示す比較例において、例えば、プロジェクタ冷却ファン42の流量を、線源冷却ファン41よりも大きくすることで、排気口38から排気することも考えられる。しかし、この場合、プロジェクタ冷却ファン42における電力消費が増加し、また送風に伴う騒音が問題となる。本構成によれば、このようなプロジェクタ冷却ファン42の大型化の問題も解消しつつ、プロジェクタ14の冷却効率を向上するという効果も期待できる。
【0055】
また、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、線源収容部22において、上部流路52と下部流路53とが設けられている。上部流路52には、線源冷却ファン41が配置されている。下部流路53には、プロジェクタ冷却ファン42及びプロジェクタ14が配置されており、下部流路53は、分岐部分55から出射口39へ向かう流路である。分岐部分55以外の領域では、上部流路52と下部流路53との間には仕切り板54が設けられている。分岐部分55以外から、上部流路52から下部流路53への空気の流入が抑制されるため、プロジェクタ14を冷却する空気の流れの乱れを抑制することができる。これにより、プロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0056】
また、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、後方端面25Cから排気口38までの距離L1、後方端面25Cから分岐部分55までの距離L2、及び分岐部分55からプロジェクタ冷却ファン42までの距離L3とした場合、距離L2及び距離L3の和は、距離L1よりも長くなっている。これにより、L2及びL3の和が、L1よりも短い場合と比較して、プロジェクタ冷却ファン42が吸引し、プロジェクタ14に送風する気流F2の冷却期間が長くなる。このため、気流F2の温度が十分低下し、プロジェクタ冷却ファン42によるプロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0057】
また、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、プロジェクタ14の光源14Eは、排気口38よりもプロジェクタ冷却ファン42側に配置されている。プロジェクタ14において、光源14Eが主な熱源となっている。プロジェクタ14の光源14Eは、出射口39よりもプロジェクタ冷却ファン42側に配置されている。換言すれば、プロジェクタ冷却ファン42は、プロジェクタ14の光源14Eに向かって送風する。これにより、プロジェクタ14の光源14Eがプロジェクタ14よりも出射口39側に配置される場合と比較して、プロジェクタ14の光源14Eに送風される空気の流量が多くなるため、プロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0058】
例えば、
図6に示す比較例では、プロジェクタ冷却ファン42は、出射口39から空気を吸引し、排気口38へ向けて排気する。そして、プロジェクタ14は、下部流路53において出射口39と排気口38との間に配置されている。従って、プロジェクタ冷却ファン42は、プロジェクタ14側から空気を吸引し、排気口38に向かって排出している。すなわち、
図6に示す比較例では、プロジェクタ冷却ファン42は、プロジェクタ14の熱源に向かって送風していない。この場合、プロジェクタ冷却ファン42の排気側にプロジェクタ14が配置されて冷却される場合と比較して、冷却効率が低下する。本構成では、プロジェクタ冷却ファン42は、プロジェクタ14の熱源に向かって送風するので、より効率的にプロジェクタ14を冷却することができる。
【0059】
また、本構成では、上述したように、放射線源25を冷却した後の空気を利用して、プロジェクタ14の冷却を行うため、プロジェクタ14の冷却において冷却効率を向上することが求められる。従って、本構成では、プロジェクタ14の光源14Eを、排気口38よりもプロジェクタ冷却ファン42側に配置することで、プロジェクタ14の光源14Eに送風される空気の流量が多くなり、プロジェクタ14の冷却効率が向上する。
【0060】
また、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、プロジェクタ14から投影光Lを出射する出射口39が、プロジェクタ14を冷却した空気を排気するための開口として兼用される。これにより、出射口39からプロジェクタ14に向かって流入する空気が抑制されるため、プロジェクタ14の投影光学系14Dにホコリ等が付着することが抑制される。
【0061】
また、本実施形態に係る乳房撮影装置10では、プロジェクタ14は、線源冷却ファン41及びプロジェクタ冷却ファン42よりも、放射線源25側に配置され、上部流路52と下部流路53とを全体として見ると、上部流路52と下部流路53とが、分岐部分55を頂点とするV字形状となっている。これにより、1枚の仕切り板54で上部流路52と下部流路53の2つの流路を区画することができるため、折り返し部分が複数有る形状と比較して、構成を簡素化しやすい。また、V字形状とすることで、例えば、L字形状の場合と比較して、線源収容部22の高さ方向の厚みを抑制できるという効果も期待できる。
【0062】
なお、上記実施形態では、給気口37が線源収容部22の上面壁22Aの前側に設けられている形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、給気口37は、線源収容部22の前方壁に設けられてもよい。また、上記実施形態では、排気口38が、線源収容部22の後方壁22Bに設けられている形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、排気口38は、線源収容部22の上面壁22Aの後側に設けられてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、出射口39から気流F2が排出される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、気流F2は、出射口39とは別に線源収容部22の下面に設けられた開口から排出されてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、上部流路52及び下部流路53が、仕切り板54によって形成される形態例を挙げて説明したが、本開示の技術はこれに限定されない。例えば、上部流路52及び下部流路53は、線源収容部22内に設けられた管状部材によって形成されてもよい。
【0065】
以上に示した記載内容及び図示内容は、本開示の技術に係る部分についての詳細な説明であり、本開示の技術の一例に過ぎない。例えば、上記の構成、機能、作用、及び効果に関する説明は、本開示の技術に係る部分の構成、機能、作用、及び効果の一例に関する説明である。よって、本開示の技術の主旨を逸脱しない範囲内において、以上に示した記載内容及び図示内容に対して、不要な部分を削除したり、新たな要素を追加したり、置き換えたりしてもよいことは言うまでもない。また、錯綜を回避し、本開示の技術に係る部分の理解を容易にするために、以上に示した記載内容及び図示内容では、本開示の技術の実施を可能にする上で特に説明を要しない技術常識等に関する説明は省略されている。
【0066】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0067】
上記実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0068】
<付記1>
乳房に向けて放射線を照射する放射線源を収容し、かつスタンドに支持されるアームと、
上記アーム内において、上記放射線源よりも上記スタンド側に配置され、上記アームの外部から空気を吸引し、上記放射線源を冷却した空気を、上記放射線源よりもスタンド側に設けられた第1排気口から排出する第1冷却ファンと、
上記アーム内に配置され、情報を投影するプロジェクタと、
上記アーム内において、上記プロジェクタと上記第1排気口との間に配置され、上記第1冷却ファンから上記第1排気口に向かう空気の一部を吸引し、上記プロジェクタに向けて送風することにより上記プロジェクタを冷却する第2冷却ファンであって、上記第1冷却ファンよりも流量が小さい第2冷却ファンと、
上記第1排気口とは別に設けられ、上記プロジェクタを冷却した空気を排出する第2排気口とを備える
乳房撮影装置。
<付記2>
上記第1冷却ファンが配置され上記第1冷却ファンから上記第1排気口に向かう第1流路と、
上記第1冷却ファンと上記第1排気口との間において、上記第1流路から分岐する分岐部分から上記第2排気口に向かう第2流路であって、上記第2冷却ファン及び上記プロジェクタが配置される第2流路とを備えており、
上記第1流路と上記第2流路との間は、上記分岐部分以外は、間仕切りが設けられている
付記1に記載の乳房撮影装置。
<付記3>
上記放射線源の上記第1冷却ファン側の端面から、上記分岐部分を経由して、上記第2冷却ファンに至るまでの第1距離は、上記端面から上記第1排気口までの第2距離よりも長い
付記2に記載の乳房撮影装置。
<付記4>
上記プロジェクタの光源は、上記第2排気口よりも上記第2冷却ファン側に配置されている
付記1から付記3のうちの何れか一つに記載の乳房撮影装置。
<付記5>
上記プロジェクタから投影光を出射する出射口が、上記第2排気口を兼用する
付記1から付記4のうちの何れか一つに記載の乳房撮影装置。
<付記6>
上記プロジェクタは、上記第1冷却ファン及び上記第2冷却ファンよりも、上記放射線源側に配置され、
上記第1流路と上記第2流路とを全体として見ると、上記分岐部分を頂点とするV字形状となっている
付記2又は付記3に記載の乳房撮影装置。
【符号の説明】
【0069】
10 乳房撮影装置
14 プロジェクタ
14A 表示器
14A1 画像表示面
14B 内蔵光学系
14B1 レンズ
14C ミラー
14D 投影光学系
14E 光源
14F 反射板
20 スタンド
20A 台座
20B 支柱
21 アーム
22 線源収容部
22A 上面壁
22B 後方壁
23 本体部
24 撮影台
24A 撮影面
24B スキンライン
25 放射線源
25A 管球
25B 容器
25C 後方端面
26 放射線検出器
27 手すり
28 レール
30 圧迫板
30A 底板
31 照射野限定器
32 フェイスガード
34 可動部
35 駆動機構
41 線源冷却ファン
42 プロジェクタ冷却ファン
50 撮影条件情報
51 領域
52 上部流路
53 上部流路
54 仕切り板
55 分岐部分
A 被検者
F1,F2,F3 気流
L 投影光
L1,L2,L3 距離
M 乳房
X,Y,Z 矢印