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特開2024-34057ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034057
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】ロボットアーム装置の先端部のハンド及びこれを用いた坩堝のハンドリング方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/00 20060101AFI20240306BHJP
   F27D 3/06 20060101ALI20240306BHJP
   C22B 11/02 20060101ALN20240306BHJP
   F27B 17/00 20060101ALN20240306BHJP
【FI】
B25J15/00 Z
F27D3/06 A
F27D3/06 B
C22B11/02
F27B17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138056
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136825
【弁理士】
【氏名又は名称】辻川 典範
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】近藤 千果
【テーマコード(参考)】
3C707
4K001
4K055
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS10
3C707DS05
3C707LV18
4K001AA01
4K001AA04
4K001BA01
4K055AA05
4K055EA05
(57)【要約】
【課題】 長期間に亘って使用しても安定的に坩堝を持ち上げたり載置したりできるうえ、坩堝を安定的に傾動させることが可能なハンドを提供する。
【解決手段】 ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンドであって、坩堝Cを嵌め込んで保持する貫通部11を備えた保持部10と、坩堝Cの保持部10からの脱落防止用に保持部10に貫通部11ごとに設けた脱落防止部20とから構成されており、脱落防止部20は、略逆J字形状のアーム部21と、アーム部21において坩堝Cの開口縁部に引っ掛かる一端部とは反対側の他端部に取り付けられたウエイト部22とを有しており、坩堝Cを傾けるため保持部10をその長手方向に平行な軸を中心として回動させたとき、脱落防止部20は保持部10に当接するアーム部21の中間部分を支点とするバランサーとして機能する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンドであって、1又は複数個の坩堝を嵌め込んで保持する貫通部を備えた棒状又は短冊状の保持部と、該坩堝の該保持部からの脱落防止用に該保持部に該貫通部ごとに設けた脱落防止部とから構成されており、該脱落防止部は、略逆J字形状のアーム部と、該アーム部において該坩堝の開口縁部に引っ掛かる一端部とは反対側の他端部に取り付けられたウエイト部とを有しており、該坩堝を傾けるため該保持部をその長手方向に平行な軸を中心として回動させたとき、該脱落防止部は該保持部に当接する該アーム部の中間部分を支点とするバランサーとして機能するハンド。
【請求項2】
前記保持部の貫通部は、該保持部の長手方向に延在する一側縁部側から前記1又は複数個の坩堝を出し入れできるように該一側縁部側が開放している、請求項1に記載のハンド。
【請求項3】
ロボットアーム装置の先端部に取り付けられたハンドを用いて坩堝をハンドリングする方法であって、1又は複数個の坩堝を嵌め込んで保持する貫通部を備えた棒状又は短冊状の保持部を水平方向に移動させることで、該保持部に保持されている加熱前の内容物の入った坩堝を該保持部の長手方向に延在する一側縁部側における該貫通部の開放部分を通過させて加熱炉の装入口の上流側の位置に載置する工程と、該保持部を再度水平方向に移動させることで、該加熱炉の退出口の下流側の位置で待機している加熱後の内容物の入った坩堝を該開放部分を通過させて掬い上げる工程と、該保持部をその長手方向に平行な軸を中心として回動させて該掬い上げた坩堝内の加熱後の内容物を排出する工程とからなり、該排出する工程の前後に該坩堝の開口縁部に一端部を引っ掛ける略逆J字形状のアーム部と、該アーム部の該一端部とは反対側に設けたウエイト部とからなる脱落防止部を該保持部に着脱する工程を有する坩堝のハンドリング方法。
【請求項4】
前記保持部は複数個の坩堝を保持するものであり、前記着脱する工程が前記保持部の複数の貫通部のピッチに一致するピッチで並んだ歯部群を有する櫛状の整列部において互いに隣接する歯部の間に前記ウエイト部が押込手段で押し込まれた状態で待機している複数の前記脱落防止部を拾い上げる工程と、前記排出する工程の後に、前記拾い上げた複数の脱落防止部を前記整列部の前記歯列の手前に戻す工程とである、請求項3に記載の坩堝のハンドリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンド及び該ハンドを用いた坩堝のハンドリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉱石に含まれる金や銀等の貴金属成分を定量分析する方法として、乾式試金分析法が知られている。乾式試金分析法は、分析対象の鉱石を酸化鉛及び融剤と混合することで調製した試料を坩堝に入れ、これを融解炉に装入して融解することで金や銀等の貴金属を鉛に溶け込ませて他の金属と分離し、得られた貴金属と鉛との合金に対して灰吹き法によって処理することで、貴金属のみを取り出してその質量を測定する定量分析法である。
【0003】
上記の乾式試金分析法では、試料の入った坩堝を融解炉内に装入し、該坩堝内の試料を例えば1200℃程度の温度条件で所定の時間かけて加熱することにより十分に融解させた後、該坩堝を融解炉から取り出して内部の融解状態の試料を速やかに鋳型に注ぎ込む作業が必要であり、従来は作業者がこれら一連の作業を坩堝バサミを用いて手作業で行なっていた。そのため、作業者は高温の環境下で融解炉に近接して作業を行なう必要があり、作業者にとって作業負担が大きく、また安全性を確保するために様々な措置を講ずる必要があった。
【0004】
このような状況のもと、作業者の作業負担を軽減すると共に安全上の問題を解消するため、上記のように手作業に頼っていた乾式試金分析の際の坩堝のハンドリングを自動化することが提案されている。例えば特許文献1には、複数の坩堝の載置面を備えた回転可能な円形の台座と、該台座によって連続的に搬送される複数の坩堝を順次装入してその内部の試料を溶解する溶解炉と、融解炉の装入口より上流側の該載置面上に溶解前の試料が入った坩堝を載置したり、融解炉の退出口より下流側の該載置面上に載置されている溶融状態の試料が入った坩堝を持ち上げたりするロボットアーム装置とを備えた試料融解装置が開示されている。特許文献1には、上記の試料融解装置を用いることで乾式試金分析試料の溶解作業を簡略化できるので、作業効率を大幅に高めることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-132676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1のロボットアーム装置の先端部に設けられているチャック手段は、開閉自在な爪状部材によって坩堝を把持するものであるため、該坩堝を台座の載置面上に載置したり該載置面上から持ち上げたりする動作は効率よく行なうことはできるものの、坩堝を傾動させる動作については特に開示されておらず、特許文献1の試料溶解装置をそのまま用いて坩堝内の融解した試料を金型に鋳込むことは困難であると思われる。
【0007】
仮に、特許文献1のチャック手段を用いて坩堝を傾動させることが可能であったとしても、チャック手段は一般的に複雑な機構及びこれを作動させる電装品で構成されるため、ロボットアームによって試料融解装置内やその近傍に移動させられたときに熱の影響により変形や酸化等のダメージを受けやすく、長期間使用しているうちに傾動等の動作に支障をきたすおそれがある。本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、長期間に亘って使用する場合においても、安定的に坩堝を持ち上げたり載置したりできることに加えて、坩堝を安定的に傾動させることが可能なロボットアーム装置の先端部のハンドを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るハンドは、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるハンドであって、1又は複数個の坩堝を嵌め込んで保持する貫通部を備えた棒状又は短冊状の保持部と、該坩堝の該保持部からの脱落防止用に該保持部に該貫通部ごとに設けた脱落防止部とから構成されており、該脱落防止部は、略逆J字形状のアーム部と、該アーム部において該坩堝の開口縁部に引っ掛かる一端部とは反対側の他端部に取り付けられたウエイト部とを有しており、該坩堝を傾けるため該保持部をその長手方向に平行な軸を中心として回動させたとき、該脱落防止部は該保持部に当接する該アーム部の中間部分を支点とするバランサーとして機能することを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る坩堝のハンドリング方法は、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられたハンドを用いて坩堝をハンドリングする方法であって、1又は複数個の坩堝を嵌め込んで保持する貫通部を備えた棒状又は短冊状の保持部を水平方向に移動させることで、該保持部に保持されている加熱前の内容物の入った坩堝を該保持部の長手方向に延在する一側縁部側における該貫通部の開放部分を通過させて加熱炉の装入口の上流側の位置に載置する工程と、該保持部を再度水平方向に移動させることで、該加熱炉の退出口の下流側の位置で待機している加熱後の内容物の入った坩堝を該開放部分を通過させて掬い上げる工程と、該保持部をその長手方向に平行な軸を中心として回動させて該掬い上げた坩堝内の加熱後の内容物を排出する工程とからなり、該排出する工程の前後に該坩堝の開口縁部に一端部を引っ掛ける略逆J字形状のアーム部と、該アーム部の該一端部とは反対側に設けたウエイト部とからなる脱落防止部を該保持部に着脱する工程を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、長期間に亘ってロボットアーム装置を使用する場合においても、安定的に坩堝を持ち上げたり載置したりできることに加えて、坩堝を安定的に傾動させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態のハンドを先端部に有するロボットアーム装置の一具体例を示す斜視図である。
図2】本発明の実施形態のハンドの斜視図である。
図3図2のハンドを構成する保持部の先端部分の貫通部を真上から見た部分平面図(a)、及び該保持部の貫通部に坩堝を出し入れするときのそれらの位置関係を示す側面図(b)である。
図4図2のハンドの保持部に6個の坩堝が保持されている状態を示す斜視図である。
図5図4の状態から6個の坩堝を同時に載置するときの一連の動作を示す側面図である。
図6図2のハンドを構成する保持部を用いて坩堝を掬い上げるときの一連の動作を示す側面図である。
図7】6個の脱落防止部が整列して載置台の上に載置されている状態を示す斜視図である。
図8図2のハンドを90°以上回動して保持部に保持している坩堝内の試料を注いでいる状態を示す側面図である。
図9図2のハンドを構成する保持部を用いて脱落防止部を拾い上げた後に該保持部を回動させて坩堝を傾ける一連の動作を示す側面図である。
図10図2のハンドを先端部に備えたロボットアーム装置を用いて坩堝をハンドリングする方法の一具体例の平面図である。
図11】エアーシリンダーを備えた櫛状の整列部によって6個の脱落防止部が載置台上で1列に配置されている状態を示す斜視図である。
図12図2のハンドを先端部に備えたロボットアーム装置を用いて坩堝をハンドリングする方法の他の具体例の平面図である。
図13】本発明の参考例のハンドの斜視図であり、開閉自在な爪状部材からなる保持部が用いられている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るハンド及び該ハンドを用いた坩堝のハンドリング方法の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この本発明の実施形態のハンドは、ロボットアーム装置の先端部に取り付けられるいわゆるエンドエフェクターであり、被加熱物が入った複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送してそれらを順次加熱炉内に装入する搬送手段の載置面上のうち、該加熱炉の装入口よりも上流側の位置に坩堝を1又は複数個ずつ載置する機能と、該加熱炉の退出口よりも下流側の位置で待機している坩堝を1又は複数個ずつ掬い上げる機能とを兼ね備えている。
【0013】
上記の加熱炉については特に限定はなく、例えば無限軌道のベルトコンベア等の一方向に走行する搬送手段によって搬送される複数個の坩堝をトンネル状の加熱炉内に順次通過させて連続的に加熱する加熱炉でもよいし、円型又は環状の基台をその中心軸の周りに回転することによって搬送される複数個の坩堝をトンネル状の加熱炉内に順次通過させて連続的に加熱する加熱炉でもよい。また、加熱炉の用途についても特に限定はないが、以下の本発明の実施形態においては、鉱石に含まれる金や銀等の貴金属を乾式試金分析法により定量分析するため、該鉱石を酸化鉛及び融剤と混合して調製した試料が入った複数の坩堝を一方向に走行する搬送手段で順次炉内に装入することで試料を融解する融解炉である場合を例に挙げて説明する。
【0014】
1.融解装置
本発明の実施形態のハンドによってハンドリングされる坩堝の内容物である試料を融解処理する融解装置は、載置面上に載置された複数の坩堝を連続的又は断続的に搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される複数の坩堝がトンネル状の炉内を順次通過する間にそれらの内容物である試料を加熱することで融解する融解炉とから構成される。
【0015】
具体的に説明すると、上記搬送手段は例えば無限軌道を有するベルトコンベアからなり、融解炉の装入口から入って該融解炉内の炉底部分を一方向に走行した後、反対側の退出口から出るように搬送経路が構成されている。これにより、該ベルトコンベアの載置面となるコンベア面上のうち、融解炉の装入口の上流側の装入前坩堝載置位置に後述するロボットアーム装置で順次載置された坩堝は、該ベルトコンベアの連続的又は断続的な走行により融解炉の装入口から装入され、融解炉の内部で加熱されることで該坩堝内の試料の融解が行われる。融解炉内で融解された試料の入った坩堝は、該ベルトコンベアの連続的又は断続的な搬送によって融解炉の退出口から出た後、この退出口の下流側の退出後坩堝待機位置まで搬送され、ここで上記のロボットアーム装置によって掬い上げられる。
【0016】
2.ロボットアーム装置
上記のコンベア面上に坩堝を載置したり該コンベア面上から坩堝を掬い上げたりするロボットアーム装置には、例えば図1の形状を有するマニュピレーターとも称する垂直多関節構造のロボットを用いるのが好ましい。この図1に示すロボットアーム装置は、一般的に床面にボルト等で固定されたベース部1と、ベース部1の上面部においてA1軸を中心として水平旋回自在に設けられた旋回部2と、旋回部2の上端部においてA2軸を中心として前後に回動自在に連結された縦リンク部(下腕部)3と、縦リンク部3の先端部においてA3軸を中心として上下方向に回動自在に連結された横リンク部(上腕部)4と、横リンク部4の先端部においてA4軸を中心として回動自在に連結された手首部5とから構成される。この手首部5は中央部分でA5軸を中心として曲がるようになっており、且つ先端部において本発明の実施形態のハンド6がA6軸を中心として回動自在に取り付けられている。次に、本発明の実施形態のハンド6について具体的に説明する。
【0017】
3.ハンド
本発明の実施形態のハンド6は、図2に示すように、最大で6個の坩堝Cをそれぞれ嵌め込んで保持することが可能な6つの貫通部11を備えた短冊状の板状部材からなる保持部10と、保持部10に保持した最大で6個の坩堝Cが保持部10から脱落するのを防止するために個々の坩堝Cごとに設けた脱落防止部20とから構成される。上記の6つの貫通部11は、短冊状の板状部材の長手方向に沿って等間隔に設けられており、且つ該板状部材の長手方向に延在する両側縁部のうちの一方の側縁部(第1側縁部10a)側から坩堝Cを出し入れできるように第1側縁部10a側が部分的に切り取られた形状の開放部分を有している。これにより、ロボットアーム装置を操作して保持部10を全体的に水平方向に移動させることで、保持部10の貫通部11に保持している最大で6個の坩堝Cを該開放部分を通過させて同時に載置したり、所定の位置に載置されている最大で6個の坩堝Cを該開放部分を通過させて同時に掬い上げたりすることができる。
【0018】
上記構造のハンド6を備えたロボットアーム装置を用いることにより、所定の位置に載置されている加熱前の内容物が入った坩堝Cを最大6個まで同時に掬い上げた後、連続的又は断続的に走行する搬送手段の載置面上のうち、融解炉の装入口よりも上流側の位置にこれら最大6個の坩堝Cを同時に載置することが可能になる。また、該融解炉の退出口よりも下流側の位置で待機している加熱後の内容物が入った坩堝Cを最大6個まで同時に掬い上げた後、これら最大6個の坩堝Cに対してそれぞれ設けられている鋳型の真上でハンド6を傾けることで、各坩堝C内の内容物を対応する鋳型に注湯することが可能になる。なお、保持部10に設けられている貫通部11の数は6つに限定されるものではない。また、保持部10の形状は、個々の坩堝Cを貫通孔に嵌め込んで安定的に保持できるのであれば短冊状に限定されるものではなく、棒状等であってもよい。
【0019】
図3(a)に示すように、保持部10が有する6つの貫通部11の各々の内径Dは、坩堝Cを嵌め込んだ状態で安定的に保持できるのであれば特に限定はないが、坩堝Cの形状は下方に向うに従って縮径する形状を有しているので、図3(b)に示すように、坩堝Cの下端面を基準として坩堝Cの全高Hの60~70%となる高さHに該当する坩堝Cの外径部分が嵌合する大きさを有していることが好ましい。また、図3(a)に示す各貫通部11の開放部分の幅Wは、上記の高さHの外径部分よりも低い位置の外径部分で出し入れを行なえるように、全高Hの30~40%となる高さHに該当する坩堝Cの外径部分がちょうど通過できる大きさであることが好ましい。なお、略円形の貫通部11の内壁面は、坩堝Cの側面を周方向に延在する線で当接可能になるように、貫通部11の中心軸を含む任意の面で切断したときの形状が、なめらかに湾曲した凸状になっているのが好ましい。
【0020】
図4に示すように、上記構造の保持部10が有する6つの貫通部11に予め保持されている最大で6個の坩堝Cを搬送手段の載置面上等の所定の位置に同時に載置するときは、図5に示すように、図示しないロボットアーム装置で先ず保持部10を搬送手段の載置面S上の所定の載置位置の真上に移動させ、そこから載置面Sの法線方向に沿って保持部10を真下に降下させることで坩堝Cの下端面を載置面Sに当接させる。このとき、保持部10の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さは、図3(b)に示す高さHに相当する。この高さHの位置から保持部10を更に降下させて、保持部10の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さが図3(b)に示す高さH以下となるようにする。この高さを維持しつつ載置面Sに対して平行で且つ図5の紙面右方向となる坩堝Cから離間する方向に保持部10を移動させる。これにより最大で6個の坩堝Cを同時に載置面S上の所定の位置に載置する動作が完了する。
【0021】
一方、搬送手段の載置面S上等の所定の位置に載置されている坩堝Cを保持部10を用いて同時に最大で6個掬い上げるときは、基本的には上記の図5の順序とは逆の順序でロボットアーム装置を用いて保持部10を作動させればよい。具体的には、図6に示すように、先ず搬送手段の載置面Sに対して保持部10の表裏面を略平行に維持しつつその厚み方向の中央部の載置面Sからの高さが図3(b)に示す高さH以下となる位置までロボットアーム装置で保持部10を移動させる。このとき、保持部10の第1側縁部10a側が坩堝Cに対向するようにする。この姿勢のままで保持部10を坩堝Cに近づけていくことで、その第1側縁部10a側に設けられている6つの貫通部11の開放部分から最大で6個の坩堝Cをこれら貫通部11内にそれぞれ進入させる。最大で6個の坩堝Cの貫通部11内への進入が完了した時点で上記の水平方向の保持部10の移動を停止する。次に、載置面Sの法線方向に沿って保持部10を真上に上昇させることで、各貫通部11の内周縁部に全体的に坩堝Cの側面を当接させる。このとき、保持部10の厚み方向の中央部の載置面Sからの高さは図3(b)に示すHに相当する。更に保持部10を上昇させることで、最大で6個の坩堝Cを保持部10で同時に掬い上げる動作が完了する。
【0022】
次に、ロボットアーム装置は、上記の掬い上げの動作の完了により図4に示すように最大で6個の坩堝Cを保持している状態にある保持部10を、図7に示すように、保持部10が有する貫通部11の数と同数の脱落防止部20が整列して載置されている載置台Tに向けて移動させた後、保持部10によってこれら脱落防止部20を拾い上げる。その際、図2に示すように、保持部10に水平方向に突出するように設けられている平面視略L字形状の突出部12によって、後述する脱落防止部20のアーム部の略中間部を収容させる。具体的には、突出部12は貫通部11の開放部分が設けられている第1側縁部10a側とは反対側の第2側縁部10b側における各貫通部11に対応した位置に、保持部10の長手方向に対して垂直な方向に水平に突出しており、その先端部は水平方向に直角に屈曲してそのまま保持部10の先端部の方向に延在している。これにより、突出部12の上記屈曲部分と保持部10の第2側縁部10bとの間に、平面視略矩形の隙間が形成されており、この隙間に、脱落防止部20の構成要素である後述するアーム部の略中間部が収容できるようになっている。そして、この隙間において、保持部10の先端側の開放された部分を介して該アーム部の略中央部を出し入れできるようになっている。このように、突出部12によって形成される隙間に脱落防止部20のアーム部の略中間部が収容されることにより、保持部10がロボットアーム装置によって移動せしめられたときに、脱落防止部20が保持部10から離間する方向にずれたり、大きくぐらついたりするのを抑えることができる。
【0023】
次に、脱落防止部20の構造について説明する。図2に示すように、脱落防止部20は、逆略J字形状の好ましくは2本の平行な棒状部材からなるアーム部21と、アーム部21の端部に設けられたウエイト部22とからなる。このアーム部21において、ウエイト部22が接続する一端部とは反対側の他端部は、ロボットアーム装置で保持部10を上昇させて脱落防止部20を拾い上げたとき、保持部10が保持している坩堝Cの開口縁部に引っ掛かるようになっている。なお、アーム部21は、保持部10の突出部12によって形成される前述した隙間に収容できるのであれば上記した2本の棒状部材に限定されるものではなく、1本の棒状部材や長尺板状部材等で形成してもよい。
【0024】
上記の構成により、図8に示すように保持部10をその貫通部11に保持されている最大で6個の坩堝Cと共に保持部10の長手方向に平行な軸を中心として90°~120°程度回動させたとき、保持部10と共に回動する脱落防止部20は、そのアーム部21において保持部10の第2側縁部10b側に当接する部位を支点とするバランサーとして機能するので、坩堝Cが貫通部11から脱落するのを防止することができる。
【0025】
より具体的に説明すると、坩堝Cを保持した保持部10で拾い上げた脱落防止部20を用いて坩堝Cを脱落しないように傾けてその内容物を排出する場合は、ロボットアーム装置で図9に示す(a)~(e)の順に保持部10を作動させる。すなわち、先ず図9(a)の白矢印に示すように、載置台に整列状態で載置されている複数の脱落防止部20のアーム部21群に対して、坩堝Cを保持した保持部10の第2側縁部10b側を当接させるかその直前まで近接させた後、保持部10をその先端側にわずかに移動させることで、保持部10の第2側縁部10b側に設けられている突出部12と保持部10との間の前述した隙間にアーム部21の略中間部分を収容させる。
【0026】
次に図9(b)の白矢印に示すように、載置台の載置面に対して法線方向に沿って保持部10を真上に上昇させることで、逆略J字型形状のアーム部21の先端の屈曲部分を坩堝Cの開口縁部内に入り込ませた状態で脱落防止部20全体を載置台から持ち上げる。この状態で坩堝Cを保持した保持部10を脱落防止部20と共に坩堝C内の内容物の排出先である例えば鋳型が設けられている場所まで移動させる。そして、保持部10に保持されている最大6個の坩堝Cがそれぞれ対応する鋳型群の真上にきたとき、図9(c)~(e)に示すように保持部10をその長手方向に平行な軸を中心として回動させる。これにより、保持部10の貫通部11に保持されている最大6個の坩堝Cを同時に傾けることができるので、それらの内容物を鋳型群にそれぞれ注湯することができる。
【0027】
保持部10とその突出部12との間に形成される上記隙間には、アーム部21が遊嵌状態で収容されているので、上記の保持部10の回動の際にバランサーとして、すなわち、脱落防止部20は恰も横棒の両端に錘が取り付けられた「やじろべえ」のように機能する。具体的には、保持部10が90°~120°程度回動したとき、横棒としてのアーム部21の一端部に取り付けられているウエイト部22によって、他端部において引っ掛けられている坩堝Cは、保持部10の第2側縁部10bに当接しているアーム部21の略中間部を支点として「やじろべえ」のようにバランスするか、あるいは少なくとも坩堝Cが空になったときに坩堝C側の他端部に上方に回動するモーメントが働くように機能させることができる。これにより、坩堝Cが保持部10に設けた貫通部11から脱落するのを防止することができる。なお、坩堝C内の内容物を排出した後は、図9の(a)~(e)に示す順序とは逆の順序で保持部10を作動すればよい。
【0028】
上記のように、本発明の実施形態のハンド6は、保持部10の長手方向に沿って複数の貫通部11が設けられているので、1回の動作で1又は複数個の坩堝Cを所定の載置面上に同時に載置することができ、また、1回の動作で所定の載置面から1又は複数個の坩堝Cを同時に掬い上げることができる。更に、坩堝Cを掬い上げた後は、ハンド6の保持部10をその長手方向に沿った軸を中心として回動させることで、1又は複数個の坩堝Cから融解状態の内容物を同時に排出して複数の鋳型にそれぞれ注ぎ込むことができる。
【0029】
更に、本発明の実施形態のハンドは、ウエイト部22の質量、及び所定の角度までハンドを傾けたときのウエイト部22から支点までの水平方向の離間距離によりモーメントが調整された脱落防止部20を、上記の内容物の排出の前後に保持部10に着脱するので、坩堝Cを握ったり掴んだりする可動部のない極めて簡易な構造を有しているにもかかわらず、保持部10を傾けてもその貫通部11から坩堝Cが脱落する問題を防ぐことができる。なお、上記のモーメントの調整は、具体的には図8に示すように注湯可能な角度に坩堝Cを傾けたときに、支点よりも紙面左側のウエイト部22による重力のモーメントが、支点よりも紙面右側の坩堝Cによる重力のモーメント以上になるようにする。
【0030】
4.ハンドを用いた坩堝のハンドリング方法
次に、上記した本発明の実施形態のハンド6を用いた坩堝のハンドリング方法について、上記のハンド6を用いて加熱前の試料の入った複数個の坩堝をコンテナから掬い上げてベルトコンベアのコンベア面上に載置する操作と、加熱後の溶融した試料の入った複数個の坩堝をコンベア面上から掬い上げて内部の溶融状態の試料を排出する操作とを1台のロボットアーム装置で交互に繰り返す場合を例に挙げて具体的に説明する。
【0031】
先ずロボットアーム装置31を作動させることで、その先端部に取り付けられているハンド6の保持部10を用いて図示しないコンテナ内から6個の坩堝Cを掬い上げてそれらを貫通部11に嵌め込んだ状態で保持した後、前述した図5に示す一連の動作を行なうことで、図10の実線で示すように、これら6個の坩堝Cをベルトコンベア32のコンベア面上のうち融解炉33の装入口の上流側の装入前坩堝載置位置32aに同時に載置する。この載置の際、保持部10は、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって、且つ保持部10の長手方向に延在する両側縁部のうち貫通部11の開放部分を有する第1側縁部10a側が融解炉33に対向する姿勢になっているのが好ましい。
【0032】
このようにしてベルトコンベア32の装入前坩堝載置位置32aに同時に載置された6個の坩堝Cは、ベルトコンベア32の連続的又は断続的な走行によって融解炉33内に装入され、ここで坩堝C内の試料に対して所定の温度条件で加熱処理が施される。この加熱処理により溶融状態となった試料の入った6個の坩堝Cは、ベルトコンベア32の連続的又は断続的な走行によって融解炉33の退出口から出た後、ベルトコンベア32のコンベア面上のうち、この退出口の下流側の退出後坩堝待機位置32bまで搬送される。
【0033】
この退出後坩堝待機位置32bにおいてベルトコンベア32の幅方向に1列に並んで待機している6個の坩堝Cをハンド6で同時に掬い上げるときは、ロボットアーム装置31を作動させることで図6に示す操作を行なえばよい。その際、保持部10は、図10の一点鎖線で示すように、その長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって、且つ貫通部11の開放部分を有する第1側縁部10aとは反対側の第2側縁部10bが融解炉33に対向する姿勢になっているのが好ましい。コンベア面上から6個の坩堝Cを同時に掬い上げた後は、ロボットアーム装置31により前述した図9の(a)~(e)に示す一連の動作を行なうことで、溶融状態の試料が鋳型に注ぎ込まれる。
【0034】
具体的には、先ず図9(a)では、載置台T上で1列に整列する複数の脱落防止部20のアーム部21に保持部10の第2側縁部10b側を近接させた後、保持部10をその先端側に水平移動させて、保持部10の第2側縁部10b側に設けられている複数の突出部12と保持部10との間の複数の隙間内に、それらの開放された箇所から複数のアーム部21の略中間部分をそれぞれ収容させる。
【0035】
次に、図9(b)では、載置台Tの載置面の法線方向に沿って保持部10を真上に上昇させることで、逆J字形状を有するアーム部21の先端部に形成されている屈曲部を対応する坩堝Cの開口縁部内に入り込ませることにより、該先端部が坩堝Cの開口縁部に引っ掛かるようにする。この状態から更に保持部10を上昇させることによって、脱落防止部20が保持部10によって持ち上げられる。
【0036】
次に、保持部10及び脱落防止部20から構成されるハンド6を鋳型の配置場所に移動させ、図9(c)~(e)に示すように、保持部10に設けた複数の貫通部11に坩堝Cを保持した状態のまま保持部10をその長手方向に延在する軸を中心として回動させることで坩堝Cを傾けて溶融状態の試料を図示しない鋳型に注入する。この保持部10の回動の際、脱落防止部20は、支点を境としたウエイト部22側の重力モーメントが、支点を境とした坩堝C側の重力モーメント以上になるように、ウエイト部22の質量、及び注湯可能な所定の角度まで坩堝Cを傾けたときのウエイト部22と支点との水平方向の離間距離が調整されている。これにより、坩堝Cを90°傾けた横向き、又は90°を超えて120°程度まで傾けても坩堝Cが保持部10から脱落するのを防止しつつ良好に注湯することができる。上記の注湯が完了した後は、上記の図9の(a)~(e)とは逆の順序でハンド6を作動させる。これにより、脱落防止部20は載置台T上の元の場所に戻される。
【0037】
ところで、複数の脱落防止部20は、上記の図9(a)のように、保持部10で拾い上げられる際に保持部10に設けられている複数の突出部12のピッチと一致するピッチで1列に整列させておく必要があることに加えて、図9(b)のように脱落防止部20を保持部10で拾い上げるまでは脱落防止部20が動かないように係止しておくのが好ましい。そこで、図11に示すように、複数の脱落防止部20は、歯部群を有する櫛状の整列部7を用いて載置台T上で1列に整列した状態で待機させるのが好ましい。この整列部7の歯部群は、それらのピッチを保持部10に設けた複数の貫通部11のピッチに一致させることで、互いに隣接する歯部の間にウエイト部22を収容させた状態で脱落防止部20を待機させることができる。
【0038】
なお、保持部10で容易に脱落防止部20を拾い上げることができるように、互いに隣接する歯部の間隔はウエイト部22の幅よりも若干広く形成するのが好ましい。また、坩堝C内の溶融状態の試料を鋳型に注入した後は、前述したように図9の(a)~(e)とは逆の順序で保持部10を操作することで脱落防止部20を載置台T上の整列部7に戻すので、隣接する歯部の間にウエイト部22が確実に収容されるように、例えばエアーシリンダーなどの押込手段8を用いて隣接する歯部の間の奥に当接するまでウエイト部22を押し込むのが好ましい。これにより、保持部10に設けた複数の貫通部11のピッチとほぼ同じピッチで複数の脱落防止部20を1列に整列させることができるので、これら複数の脱落防止部20を保持部10で確実に拾い上げることができる。
【0039】
ところで、上記のハンド6を用いた坩堝Cのハンドリングでは、装入前坩堝載置位置32aへの坩堝Cの載置の場合、及び退出後坩堝待機位置32bからの坩堝Cの掬い上げの場合のいずれにおいても、図10に示すように保持部10が同じ姿勢になっている。この場合は、ロボットアーム装置31の動作を簡素化することが可能になるが、坩堝Cを掬い上げる際に、当該坩堝Cに対して保持部10をベルトコンベア32の上流側から接近させる必要があるため、ベルトコンベア32の搬送方向に互いに隣接する坩堝Cの列同士の間隔を、保持部10の横幅よりも広くする必要があった。
【0040】
そこで、図12に示すように、装入前坩堝載置位置32aに坩堝Cを載置する際の保持部10の姿勢は図10から変えずに、退出後坩堝待機位置32bで待機している坩堝Cを掬い上げる際は、その前に保持部10をその長手方向に平行な軸を中心として180°回転させて反転して使用するのが好ましい。すなわち、退出後坩堝待機位置32bで待機している坩堝Cを保持部10で掬い上げるときは、保持部10の長手方向がベルトコンベア32の幅方向に平行であって且つ複数の貫通部11が開放している第1側縁部10a側が融解炉33に対向する姿勢になっていることが望ましい。
【0041】
これにより、ベルトコンベア32のコンベア面上に坩堝Cを載置したりコンベア面上から坩堝Cを掬い上げたりする際に、上記したベルトコンベア32の搬送方向に互いに隣接する坩堝の列の間に保持部10を入り込ませる必要がなくなるので、ベルトコンベア32のコンベア面上に複数の坩堝Cをより密集させた状態で載置することが可能になり、融解炉33での処理能力を高めることが可能になる。更に、坩堝Cの載置時及び掬い上げ時のいずれにおいても、保持部10において複数の貫通部11が開放している第1側縁部10a側が融解炉33に対向しているので、ベルトコンベア32による坩堝Cの搬送を利用することで、上記の坩堝Cの載置時及び掬い上げ時における保持部10の水平方向の移動を省くことが可能になる。
【0042】
すなわち、保持部10に保持されている坩堝Cをベルトコンベア32のコンベア面上に載置するときは、その複数の貫通部11の開放部分がベルトコンベア32の下流側を向いているので、保持部10の厚み方向の中央部と該コンベア面との離間距離が図3(b)に示す高さH以下になるまで保持部10を降下させて坩堝Cをコンベア面上に載置するだけで、坩堝Cはベルトコンベア32の走行に伴って上記開放部分を通過するので、保持部10を水平方向に動かさなくても坩堝Cを貫通部11から離脱させることができる。逆に、ベルトコンベア32のコンベア面上から保持部10で坩堝Cを掬い上げるときは、その複数の貫通部11の開放部分がベルトコンベア32の上流側を向いているので、保持部10の厚み方向の中央部と該コンベア面との離間距離が上記高さH以下になるまで保持部10を降下させて待機させるだけで、坩堝Cはベルトコンベア32の走行に伴って上記開放部分を通過するので、保持部10を水平方向に動かさなくても坩堝Cを貫通部11内に取り込むことができる。
【0043】
なお、上記の本発明の実施形態のハンド6では、1~複数個の坩堝Cを保持する複数の貫通部11を備えた保持部10が短冊状の板状部材である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、保持体が棒状の部材であってもよい。更に、複数の貫通部を備えた板状部材からなる保持体に代えて、図13に示すように末端部同士で互いに回動可能に接続された構造の爪状部材110に脱落防止部120を着脱自在に取り付けてもよい。この場合、脱落防止部120のアーム部が収容される突出部は、爪状部材110を構成する非回動部側において、坩堝の挟持部位に対応した位置に設けるようにすればよい。これにより、鋳型へ試料を注湯する際に坩堝Cが脱落する問題をより確実に防止することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 ベース部
2 旋回部
3 縦リンク部
4 横リンク部
5 手首部
6 ハンド
7 整列部
8 押込手段
10 保持部
10a 第1側縁部
10b 第2側縁部
11 貫通部
20 脱落防止部
21 アーム部
22 ウエイト部
31 ロボットアーム装置
32 ベルトコンベア
32a 装入前坩堝載置位置
32b 退出後坩堝待機位置
33 融解炉
A1、A2、A3、A4、A5、A6 回転軸
C 坩堝
D 内径
H 坩堝の全高
S 載置面
T 載置台
W 開放部分の幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13