(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024034138
(43)【公開日】2024-03-13
(54)【発明の名称】反射部材、面状光源、液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240306BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20240306BHJP
F21V 7/10 20060101ALI20240306BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240306BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240306BHJP
【FI】
F21S2/00 484
F21V7/00 530
F21V7/10 310
G02F1/13357
F21Y115:10 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022138188
(22)【出願日】2022-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 元量
【テーマコード(参考)】
2H391
3K244
【Fターム(参考)】
2H391AA03
2H391AB04
2H391AC32
3K244AA01
3K244BA31
3K244BA37
3K244BA39
3K244CA02
3K244DA01
3K244DA25
3K244DA27
3K244FA12
3K244GA01
3K244GA02
3K244GA03
3K244GA04
3K244GA05
3K244GA10
3K244JA03
3K244KA03
3K244KA06
3K244KA08
3K244KA16
(57)【要約】
【課題】反射部材を有する面状光源において、反射部材の熱収縮を低減する。
【解決手段】本面状光源は、基板と、前記基板上に配置される反射部材であって、第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材と、前記基板上に配置され、前記複数の開口部のそれぞれに配置される光源と、を有し、前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置される反射部材であって、第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材と、
前記基板上に配置され、前記複数の開口部のそれぞれに配置される光源と、を有し、
前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する、面状光源。
【請求項2】
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットから離隔する1以上の第2スリットと、を有する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項3】
前記第1領域の前記第1方向において、
複数の前記第1スリット及び複数の前記第2スリットが配置され、
前記第1スリット及び前記第2スリットは交互に配置される、請求項2に記載の面状光源。
【請求項4】
前記第1領域において、複数の前記第2スリットは、前記反射部材の外縁に到達する第2スリットを含む、請求項3に記載の面状光源。
【請求項5】
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットと繋がる1以上の第2スリットと、を有する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項6】
前記スリットは、第j列目(jは、1以上n-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、第j+1列目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第2方向に延在する第2領域に配置され、前記第2領域の任意の位置において、前記第2方向と平行な第2仮想直線と交差する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項7】
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットから離隔する1以上の第2スリットとを有する、請求項6に記載の面状光源。
【請求項8】
前記第2領域の前記第2方向において、
複数の前記第1スリット及び複数の前記第2スリットが配置され、
前記第1スリット及び前記第2スリットは交互に配置される、請求項7に記載の面状光源。
【請求項9】
前記第2領域において、複数の前記第1スリットは、前記反射部材の外縁に到達する第1スリットを含む、請求項8に記載の面状光源。
【請求項10】
前記スリットは、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第3スリットと、前記第3スリットと交差し、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第4スリットとを有する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項11】
第1領域において、
複数の前記第3スリット及び複数の前記第4スリットが配置され、
複数の前記第3スリット及び複数の前記第4スリットは、前記反射部材の一方の外縁に到達する前記第3スリット及び第4スリットを含む、請求項10に記載の面状光源。
【請求項12】
前記スリットは、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第3スリットと、前記第3スリットと離隔し、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3スリットが延在する方向と交差する方向に延在する第4スリットとを有する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項13】
前記スリットは、断面視で前記反射部材の上面に対して傾斜する、請求項1に記載の面状光源。
【請求項14】
前記反射部材は、接着部材により、前記基板に接着されている、請求項1に記載の面状光源。
【請求項15】
前記接着部材は、光反射性を有する、請求項14に記載の面状光源。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載の面状光源をバックライト光源に用いた、液晶表示装置。
【請求項17】
第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材であって、
前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する、反射部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、反射部材、面状光源、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、基板の表面上に取り付けられた固体照明素子と、基板の表面上の反射シートとを備える固体照明タイルが知られている。この固体照明タイルにおいて、反射シートは、反射シートを横切る複数の貫通開口部を含むことができ、この貫通開口部は、膨張可能な区域を与えるように働くことができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、反射部材を有する面状光源において、反射部材の熱収縮を低減することを目的とする。また、この面状光源に用いる反射部材、及びこの面状光源を用いた液晶表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る面状光源は、基板と、前記基板上に配置される反射部材であって、第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材と、前記基板上に配置され、前記複数の開口部のそれぞれに配置される光源と、を有し、前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、反射部材を有する面状光源において、反射部材の熱収縮を低減できる。また、この面状光源に用いる反射部材、及びこの面状光源を用いた液晶表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】スリットの配置について説明する平面図である。
【
図10】第1実施形態に係る面状光源を例示する平面図である。
【
図12】異形状の反射部材を例示する平面図である。
【
図13】第2実施形態に係る液晶ディスプレイ装置を例示する構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる。しかし、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分または部材を示す。
【0009】
更に、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための面状光源等を例示するものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材料、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施形態において説明する内容は、他の実施形態や変形例にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張している場合がある。さらに、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略した模式図を用いたり、断面図として切断面のみを示す端面図を用いたりすることがある。
【0010】
〈第1実施形態〉
第1実施形態の面状光源は、基板と、複数の光源と、反射部材とを有する。複数の光源及び反射部材が基板上に配置される。反射部材は、光源からの光を反射するための部材である。
【0011】
以下、反射部材について説明し、その後、面状光源について説明する。
【0012】
[反射部材1]
図1は、反射部材1を例示する平面図である。
図2は、
図1のII-II線における断面図である。なお、本明細書において、説明の便宜上、XYZ座標系を用いる。
図1及び
図2では、反射部材1の厚み方向をZ方向とし、Z方向と直交する一の方向をX方向とし、Z方向及びX方向と直交する一の方向をY方向としている。ここでは、
図1及び
図2における直交するX方向及びY方向のうち、X方向を第1方向X、Y方向を第2方向Yとして以下の説明を行う。また、X方向において、矢印の始点(根元)側をX-側、矢印の終点(矢尻)側をX+側と称する場合がある。Y方向及びZ方向についても同様である。本明細書において、平面視とは、対象物をZ+側からZ方向に沿って視ることを指す。
【0013】
図1に示す例では、反射部材1は、平面視において、矩形である。
図2に示す例では、反射部材1は、上面1a及び下面1bを有するシート状である。上面1aと下面1bは、概ね平行とすることができる。反射部材1は、例えば、厚さが0.2mm以上0.3mm以下である。
【0014】
反射部材1は、
図1及び
図2に示すように、複数の開口部10と、1以上のスリット20とを有する。開口部10は、反射部材1を面状光源に使用する場合に、光源を配置可能な領域である。開口部10は、反射部材1の上面1aから下面1bに貫通している。開口部10は、
図1の例では、平面視で円形である。各開口部10の大きさは、
図1に示す例では、同じである。
【0015】
図1の例では、複数の開口部10は、第1方向Xに沿って8行に並び、第2方向Yに沿って8列に並んで配置されている。すなわち、
図1の例では、複数の開口部10は、8行8列に配置されている。
【0016】
第1方向X及び第2方向Yに配置される開口部10の個数は、
図1の例には限定されず、要求される仕様、例えば反射部材1が搭載される面状光源の大きさや必要な光量などに応じて設定される。すなわち、複数の開口部10は、第1方向に沿ってm行(mは、2以上の整数)に並び、第1方向と交差する第2方向に沿ってn列(nは、2以上の整数)に並んで配置される。
【0017】
反射部材1において、各行に配置される開口部10の個数は、同じでもよいし、異なってもよい。また、各列に配置される開口部10の個数は、同じでもよいし、異なってもよい。
【0018】
スリット20は、
図1の例では、1以上の第1スリット21と、第1スリット21から離隔する1以上の第2スリット22とを含む。第1スリット21は、直線状であり、第2方向Yに延在する。第2スリット22は、直線状のスリットであり、第1方向Xに延在する。
図1に示す例では、第1スリット21は、第2方向Yと平行であり、第2スリット22は、第1方向Xと平行である。第1スリット21は、第2方向Yに対して厳密に平行である場合に限らず、第2方向Yに対して10°以内の範囲で傾いた場合を含む。同様に、第2スリット22は、第1方向Xに対して10°以内の範囲で傾いた場合を含む。なお、第1スリット21を縦スリットと称し、第2スリット22を横スリットと称することができる。
【0019】
図2に示すように、第1スリット21は、反射部材1の上面1aから下面1bに貫通している。同様に、第2スリット22は、反射部材1の上面1aから下面1bに貫通している。第1スリット21及び第2スリット22が反射部材1を貫通する方向は、
図2の例では、反射部材1の上面1aに対して垂直な方向である。
【0020】
なお、
図2では、第1スリット21を見やすくするために、第1スリット21が開いた状態で図示されている。熱収縮する前の段階では、第1スリット21は、開いていないことが好ましい。すなわち、熱収縮する前の段階では、第1スリット21を規定する反射部材1の側面同士が接していることが好ましい。これにより、第1スリット21及び第2スリット22は、反射部材1が面状光源に用いられる場合に、輝度ムラや色度ムラ等の光学的影響が生じることを低減することができる。
【0021】
スリット20は、例えば、スリット20が設けられていない反射部材中間体を準備してカッター等の刃物を用いて切り込みを入れる方法により例えば数百μm程度の幅に形成される。また、反射部材1を射出成形等で行う成形する場合は、スリット20に相当する部分に金型を配置して、スリット20に相当する部分に部材が形成されないように行う。
【0022】
また、スリット20は、例えば、スリット20が設けられていない反射部材中間体を準備して刃型を用いた打ち抜き加工で形成してもよい。具体的には、例えば、刃型を反射部材中間体の下面側に設置し、反射部材中間体の上面側から当て板を用いてプレスすることで、反射部材中間体にスリット20を形成することができる。この方法は、スリット20を形成する際にバリが生じにくい点で好ましい。この場合、一度の打ち抜きで反射部材中間体の全体にスリット20を形成してもよいし、複数回に分けて打ち抜いてもよいし、一か所ずつ打ち抜いてもよい。
【0023】
図3において、第1領域31は、k行目(kは、1以上7以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、k+1行目に配置された複数の開口部10との間に位置する。また、第1領域31は、第1方向Xに延在し、第1方向Xにおける反射部材1の一方の外縁から他方の外縁に達する領域である。
【0024】
反射部材1では、少なくとも1つの第1スリット21が、第1領域31に配置される。そして、少なくとも1つの第1スリット21が、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。つまり、第1領域31において、第1仮想直線L1がどの位置にあっても、第1仮想直線L1は第1スリット21と必ず交差する。なお、第1仮想直線L1は、反射部材1の一方の外縁の一点と、他方の外縁の一点とを結ぶ直線である。第1仮想直線L1は、第1領域31の任意の位置に存在し得る。
【0025】
図3の例では、第2方向Yにおいて、各々の第1スリット21は、第1領域31の長さより長い。但し、これに限らず、第2方向Yにおいて、第1スリット21は、第1領域31と同じ長さでもよいし、第1領域31の長さより短くてもよい。第1スリット21が第1領域31の長さより短い場合は、第1領域31の任意の位置において、第1仮想直線L1が第1スリット21と交差する、という要件を満たすように、第1スリットが2つ以上存在すればよい。なお、第2方向Yにおける第1領域31の長さとは、第2方向Yに隣接する開口部10において、Y+側に位置する開口部10のY-側の端部から、Y-側に位置する開口部10のY+側の端部までの長さを指す。
【0026】
図3はkが1の場合の例を示している。すなわち、
図3の例では、少なくとも1つの第1スリット21が、1行目に配置された複数の開口部10と、2行目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第1方向Xに延在する第1領域31に配置される。そして、少なくとも1つの第1スリット21が、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。なお、
図3の例では、第1領域31の第1方向Xにおいて、複数の第1スリット21及び複数の第2スリット22が配置され、第1スリット21及び第2スリット22は交互に配置されている。
【0027】
kは1ではなく、2以上7以下のいずれか1つの整数であってもよい。すなわち、複数の開口部10が隣接するいずれかの行の間に位置する1つの第1領域31に少なくとも1つの第1スリット21が配置され、少なくとも1つの第1スリット21が第1領域31の任意の位置において第1仮想直線L1と交差すればよい。
【0028】
kは1以上7以下の2以上の整数であってもよい。例えば、kが1と7の2つの整数であれば、1行目に配置された複数の開口部10と2行目に配置された複数の開口部10との間に1つ目の第1領域31が位置し、7行目に配置された複数の開口部10と8行目に配置された複数の開口部10との間に2つ目の第1領域31が位置する。そして、各々の第1領域31に少なくとも1つの第1スリット21が配置され、少なくとも1つの第1スリット21が各々の第1領域31の任意の位置において第1仮想直線L1と交差する。
【0029】
もちろん、kは1以上7以下のすべての整数であってもよい。この場合、複数の開口部10が隣接するすべての行の間に、7つの第1領域31が位置する。そして、各々の第1領域31に少なくとも1つの第1スリット21が配置され、少なくとも1つの第1スリット21が各々の第1領域31の任意の位置において第1仮想直線L1と交差する。
【0030】
また、
図3において、第2領域32は、j列目(jは、1以上7以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、j+1列目に配置された複数の開口部10との間に位置する。また、第2領域32は、第2方向Yに延在し、第2方向Yにおける反射部材1の一方の外縁から他方の外縁に達する領域である。
【0031】
反射部材1では、少なくとも1つの第2スリット22が、第2領域32に配置される。そして、少なくとも1つの第2スリット22が、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。つまり、第2領域32において、第2仮想直線L2がどの位置にあっても、第2仮想直線L2は第2スリット22と必ず交差する。なお、第2仮想直線L2は、反射部材1の一方の外縁の一点と、他方の外縁の一点とを結ぶ直線である。第2仮想直線L2は、第2領域32の任意の位置に存在し得る。
【0032】
図3の例では、第1方向Xにおいて、各々の第2スリット22は、第2領域32の長さより長い。但し、これに限らず、第1方向Xにおいて、第2スリット22は、第2領域32と同じ長さでもよいし、第2領域32の長さより短くてもよい。第2スリット22が第2領域32の長さより短い場合は、第2領域32の任意の位置において、第2仮想直線L2が第2スリット22と交差する条件を満たすように、第2スリット22が2つ以上存在すればよい。なお、第1方向Xにおける第2領域32の長さとは、第1方向Xに隣接する開口部10において、X+側に位置する開口部10のX-側の端部から、X-側に位置する開口部10のX+側の端部までの長さを指す。
【0033】
図3はjが1の場合の例を示している。すなわち、
図3の例では、少なくとも1つの第2スリット22が、1列目に配置された複数の開口部10と、2列目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第2方向Yに延在する第2領域32に配置される。そして、少なくとも1つの第2スリット22が、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。なお、
図3の例では、第2領域32の第2方向Yにおいて、複数の第1スリット21及び複数の第2スリット22が配置され、第1スリット21及び第2スリット22は交互に配置されている。
【0034】
jは1ではなく、2以上7以下のいずれか1つの整数であってもよい。すなわち、複数の開口部10が隣接するいずれかの列の間に位置する1つの第2領域32に少なくとも1つの第2スリット22が配置され、少なくとも1つの第2スリット22が第2領域32の任意の位置において第2仮想直線L2と交差すればよい。
【0035】
jは1以上7以下の2以上の整数であってもよい。例えば、jが1と7の2つの整数であれば、1列目に配置された複数の開口部10と2列目に配置された複数の開口部10との間に1つ目の第2領域32が位置し、7列目に配置された複数の開口部10と8列目に配置された複数の開口部10との間に2つ目の第2領域32が位置する。そして、各々の第2領域32に少なくとも1つの第2スリット22が配置され、少なくとも1つの第2スリット22が各々の第2領域32の任意の位置において第2仮想直線L2と交差する。
【0036】
もちろん、jは1以上7以下のすべての整数であってもよい。この場合、複数の開口部10が隣接するすべての列の間に、7つの第2領域32が位置する。そして、各々の第2領域32に少なくとも1つの第2スリット22が配置され、少なくとも1つの第2スリット22が各々の第2領域32の任意の位置において第2仮想直線L2と交差する。
【0037】
反射部材1を有する面状光源では、高温環境下での保管や光源駆動時等、反射部材1に熱負荷がかかると、反射部材1に収縮が生じる場合がある。なお、高温環境下で保管すると、反射部材1の単体でも熱収縮が生じる場合がある。
【0038】
反射部材に熱負荷がかかると、平面視において、反射部材は中央側に向かって収縮し、反射部材の外形が小さくなる。このとき、平面視において、反射部材の外縁側に位置する開口部ほど収縮前の位置からずれる距離が長くなる。開口部の位置ずれの程度によっては、開口部を規定する反射部材の端部が光源に接触するおそれがある。反射部材が光源に接触すると、面状光源において輝度ムラや色度ムラ等の光学特性に影響が生じる場合がある。
【0039】
反射部材1では、k行目(kは、1以上7以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、k+1行目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第1方向Xに延在する第1領域31に、少なくとも1つの第1スリット21が配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、反射部材1では、j列目(jは、1以上7以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、j+1列目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第2方向Yに延在する第2領域32に、少なくとも1つの第2スリット22が配置され、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。
【0040】
これにより、反射部材1に熱負荷がかかると、第1スリット21及び第2スリット22が開く。その結果、反射部材1の外形が小さくなることが低減され、開口部10の位置ずれも低減される。このため、面状光源の光学特性に与える熱負荷の影響を小さくすることができ、面状光源において輝度ムラや色度ムラ等の光学的影響が生じることを低減できる。
【0041】
反射部材1は、外縁側ほど収縮による開口部10の位置ずれが大きい。そこで、開口部10の位置ずれを効果的に低減するために、第2領域32において、第1スリット21は、反射部材1の外縁に到達する第1スリット21を含むことが好ましい。さらに、第1領域31において、第2スリット22は、反射部材1の外縁に到達する第2スリット22を含むことが好ましい。反射部材1の外縁に到達する第1スリット21は、
図1に示す例では、反射部材1の外縁に到達しない第1スリット21と同じ長さのものと、反射部材1の外縁に到達しない第1スリット21より短い長さのものとがある。なお、反射部材1の外縁に到達する第1スリット21は第2領域32内に配置されることに限らず、第2領域32外に配置されてもよい。また、反射部材1の外縁に到達する第2スリット22は第1領域31内に配置されることに限らず、第1領域31外に配置されてもよい。
【0042】
後述する反射部材1Aの第1スリット21、反射部材1Bの第3スリット23及び第4スリット24、反射部材1Cのスリット20C、反射部材1Dのスリット20D、及び、反射部材1Eの第1スリット21、第2スリット22、第3スリット23についても、各反射部材の外縁に到達するスリットを含むことが好ましい。
【0043】
反射部材1の外縁に到達しない複数の第1スリット21のそれぞれの長さは、同じでもよいし、異なってもよい。また、反射部材1の外縁に到達しない複数の第2スリット22のそれぞれの長さは、同じでもよいし、異なってもよい。
【0044】
なお、後述する反射部材1Aの第1スリット21、反射部材1Bの第3スリット23及び第4スリット24、反射部材1Cのスリット20C、反射部材1Dのスリット20D、及び、反射部材1Eの第1スリット21、第2スリット22、第3スリット23についても同様に、各スリットが複数配置される場合、各スリットのそれぞれの長さは、同じでもよいし、異なってもよい。
【0045】
反射部材1の中央側は外縁側よりも収縮による開口部10の位置ずれが小さいため、反射部材1の中央側の第1スリット21及び第2スリット22の長さを、反射部材1の外縁側の第1スリット21及び第2スリット22の長さより短くすることができる。これにより、反射部材1が面状光源に使用される場合、光源から出射される光のうちスリットに当たる光が低減されるため、面状光源において輝度ムラや色度ムラ等の光学的影響が生じることを低減できる。
【0046】
また、反射部材1の中央側は外縁側よりも収縮による開口部10の位置ずれが小さいため、反射部材1の中央側には第1スリット21及び第2スリット22が存在しないようにすることもできる。これにより、前述と同様に、反射部材1が面状光源に使用される場合、光源から出射される光のうちスリットに当たる光が低減されるため、面状光源において輝度ムラや色度ムラ等の光学的影響が生じることを低減できる。
【0047】
なお、後述する反射部材1A~1Eについても同様に、反射部材の中央側のスリットの長さを、反射部材の外縁側のスリットの長さより短くすることができる。また、反射部材の中央側のスリットが存在しないようにすることもできる。
【0048】
なお、複数の開口部10が第1方向Xに沿ってm行に並び、第1方向Xと交差する第2方向Yに沿ってn列に並んで配置される場合、少なくとも1つの第1スリット21は、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、k+1行目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第1方向Xに延在する第1領域31に配置される。そして、第1スリット21は、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、複数の開口部10が第1方向Xに沿ってm行に並び、第1方向Xと交差する第2方向Yに沿ってn列に並んで配置される場合、少なくとも1つの第2スリット22は、j列目(jは、1以上n-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部10と、j+1列目に配置された複数の開口部10との間に位置し、第2方向Yに延在する第2領域32に配置される。そして、第2スリット22は、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。
【0049】
図1では、第1スリット21と第2スリット22が互いに離隔する例を示した。但し、これに限らず、第1スリット21と第2スリット22は、平面視において十字状、L字状、T字状等の形状をなすように繋がってもよい。また、互いに離隔する第1スリット21及び第2スリット22と、互いに繋がった第1スリット21及び第2スリット22は、混在してもよい。
【0050】
なお、反射部材1において、平面視で、異なる辺の上に位置する2点を結ぶ第3仮想直線を引いたときに、この2点間の長さが反射部材1の最小外接矩形の短辺長の2/3より長い第3仮想直線は、いずれの方向及びいずれの位置においても開口部10及び/又はスリット20と交差する。一方、反射部材1の最小外接矩形の短辺長の2/3以下である第3仮想直線は、いずれの方向及びいずれの位置においても開口部10及び/又はスリット20と交差してもよいし、いずれの方向及びいずれの位置においても開口部10及びスリット20と交差しなくてよい。ここで、最小外接矩形とは、対象物に外接する長方形又は正方形の中で面積が最小のものである。反射部材1は、平面視で正方形であるから、最小外接矩形の短辺長は正方形の1辺の長さとなる。
【0051】
[反射部材1A]
反射部材1Aは、反射部材の他の例である。
図4は、反射部材1Aを例示する平面図である。反射部材1Aは、スリットが第1スリット21のみで構成されており、第2スリット22が設けられていない点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。
【0052】
反射部材1Aでは、少なくとも1つの第1領域31に、少なくとも1つの第1スリット21が配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。そのため、反射部材1Aでは、熱負荷がかかると第1スリット21が開き、第1方向Xにおける開口部の位置ずれを低減することができる。なお、反射部材1Aは、少なくとも1つの第1スリット21を有していればよい。
【0053】
[反射部材1B]
反射部材1Bは、反射部材の他の例である。
図5は、反射部材1Bを例示する平面図である。反射部材1Bは、スリット20がスリット20Bに置換された点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。なお、
図5では、一例として、開口部10は、4行4列に配置されている。
【0054】
スリット20Bは、第3スリット23と第4スリット24が連続したスリットである。スリット20Bにおいて、第3スリット23は、直線状であり、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に延在する。第4スリット24は、直線状であり、第3スリット23と交差し、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に延在する。なお、第3スリット23及び第4スリット24のように、第1方向X及び第2方向Yに対して傾くスリットを傾斜スリットと称することができる。
【0055】
スリット20Bは、例えば、平面視で、十字状であってもよいし、L字状であってもよいし、T字状であってもよい。また、スリット20Bにおいて、第3スリット23と第4スリット24は、直交してもよいし、斜交してもよい。
図5の例では、第1領域31の第1方向Xにおいて、複数の第3スリット23及び複数の第4スリット24が配置されている。また、第2領域32の第2方向Yにおいて、複数の第3スリット23及び複数の第4スリット24が配置されている。
【0056】
反射部材1Bでは、少なくとも1つの第1領域31に、少なくとも1つのスリット20Bが配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、反射部材1Bでは、少なくとも1つの第2領域32に、少なくとも1つのスリット20Bが配置され、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。そのため、反射部材1Bでは、熱負荷がかかるとスリット20Bが開き、反射部材1と同様の効果が得られる。
【0057】
なお、
図5の例では、第1領域31と第2領域32が交差する領域は9つある。
図5の例では、スリット20Bは、第1領域31と第2領域32が交差する領域のすべてに配置されている。但し、これに限らず、第1領域31と第2領域32が交差する領域において、スリット20Bが配置されていない領域があってもよい。例えば、第1方向X及び/又は第2方向Yに並んでいる第1領域31と第2領域32が交差する領域において、スリット20Bが配置される領域と、スリット20Bが配置されない領域とが交互であってもよい。
【0058】
図5では、第3スリット23と第4スリット24が連続する例を示した。但し、これに限らず、第3スリット23と第4スリット24は、互いに離隔してもよい。また、連続する第3スリット23及び第4スリット24と、互いに離隔する第3スリット23及び第4スリット24は、混在してもよい。
【0059】
[反射部材1C]
反射部材1Cは、反射部材の他の例である。
図6は、反射部材1Cを例示する平面図である。反射部材1Cは、スリット20がスリット20Cに置換された点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。なお、
図6では、一例として、開口部10は、6行6列に配置されている。
【0060】
スリット20Cは、曲線状である。1つのスリット20Cは、例えば、平面視で、U字形状であり、1つの円形の開口部10の外縁の半分以上と対向するように配置される。
図6の例では、第1方向X及び第2方向Yにおいて、1つおきの開口部10に対して、開口部10の外縁と対向するように1つのスリット20Cが配置されている。平面視でU字形状の各スリット20Cは、U字形状の開口がどの方向に向いてもよい。例えば、
図6に示すように、開口を閉じるようにスリット20の円弧の両端を仮想的な直線で結んだときに、その直線が第1仮想直線L1又は第2仮想直線L2と平行になるように配置することができる。
【0061】
反射部材1Cでは、少なくとも1つの第1領域31に、少なくとも2つのスリット20Cが配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、反射部材1Cでは、少なくとも1つの第2領域32に、少なくとも2つのスリット20Cが配置され、各々の第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。そのため、反射部材1Cでは、熱負荷がかかるとスリット20Cが開き、反射部材1と同様の効果が得られる。
【0062】
[反射部材1D]
反射部材1Dは、反射部材の他の例である。
図7は、反射部材1Dを例示する平面図である。反射部材1Dは、スリット20がスリット20Dに置換された点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。なお、
図7では、一例として、開口部10は、6行6列に配置されている。
【0063】
スリット20Dは、曲線状である。互いに離隔する複数のスリット20Dが、例えば、平面視で、開口部10の外縁と対向するように円弧状に配置される。
図7の例では、第1方向X及び第2方向Yにおいて、1つおきの開口部10に対して、開口部10の外縁と対向するように4つのスリット20Dが配置されている。4つのスリット20Dのうちの2つは、平面視で開口部10を挟んで互いに対向し、4つのスリット20Dのうちの他の2つも、平面視で開口部10を挟んで互いに対向する。
【0064】
スリット20Dは、例えば、第2方向に延在する第1スリット、第1方向に延在する第2スリット、第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に延在する第3スリット、及び第1方向X及び第2方向Yと交差する方向に延在し第3スリットと平行でない第4スリットを、それぞれ曲線状に変形した形状であるともいえる。
【0065】
反射部材1Dでは、少なくとも1つの第1領域31に、少なくとも2つのスリット20Dが配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、反射部材1Dでは、少なくとも1つの第2領域32に、少なくとも2つのスリット20Dが配置され、各々の第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。そのため、反射部材1Dでは、熱負荷がかかるとスリット20Dが開き、反射部材1と同様の効果が得られる。
【0066】
[反射部材1E]
反射部材1Eは、反射部材の他の例である。
図8は、反射部材1Eを例示する平面図である。反射部材1Eは、スリット20がスリット20Eに置換された点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。また、
図8の例では、
図1の例とは異なり、互いに直交しないX方向及びY方向を規定している。
図8では、一例として、複数の開口部10は、第1方向Xに沿って9行に並び、第2方向Yに沿って9列に並んで配置されている。
図8の例では、開口部10は、1行目では1個、2行目では3個、3行目では5個、4行目では7個、5行目では8個、6行目では8個、7行目では6個、8行目では4個、9行目では2個である。また、開口部10は、1列目では2個、2列目では4個、3列目では6個、4列目では8個、5列目では8個、6列目では7個、7列目では5個、8列目では3個、9列目では1個である。
【0067】
スリット20Eは、1以上の第1スリット21と、1以上の第2スリット22と、1以上の第3スリット23とを含む。第1スリット21、第2スリット22、及び第3スリット23は、互いに離隔する。第1スリット21と第2スリット22と第3スリット23との長さは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0068】
反射部材1Eでは、少なくとも1つの第1領域31に、少なくとも1つの第1スリット21又は第3スリット23が配置され、第1領域31の任意の位置において、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1と交差する。また、反射部材1Eでは、少なくとも1つの第2領域32に、少なくとも1つの第2スリット22又は第3スリット23が配置され、第2領域32の任意の位置において、第2方向Yと平行な第2仮想直線L2と交差する。そのため、反射部材1Eでは、熱負荷がかかると第1スリット21、第2スリット22、及び第3スリット23が開き、反射部材1と同様の効果が得られる。
【0069】
反射部材1Eは、上述の通り、第1方向Xと平行な第1仮想直線L1及び第2方向Yと平行な第2仮想直線L2が、隣接する開口部10の間に位置する領域(第1領域31及び第2領域32)の任意の位置において、スリット20Eと交差する。これに加えて、第1方向X及び第2方向Yと交差し、
図1のX方向と同様の方向を第3方向とする場合、第3方向と平行な仮想直線は、隣接する開口部の間に位置する領域の任意の位置において、スリット20Eと交差することができる。
【0070】
なお、反射部材1Eにおいて、第1方向X及び第2方向Yの規定の仕方は
図8の例には限定されない。例えば、反射部材1Eにおいて、
図1の第1方向Xと同様の方向を第1方向Xとし、
図8の第2方向Yと同様の方向を第2方向Yとしてもよい。この場合、複数の開口部10は、第1方向Xに沿って8行に並び、第2方向Yに沿って9列に並んで配置される。あるいは、
図1の第1方向Xと同様の方向を第1方向Xとし、
図8の第1方向Xと同様の方向を第2方向Yとしてもよい。この場合、複数の開口部10は、第1方向Xに沿って8行に並び、第2方向Yに沿って9列に並んで配置される。
【0071】
[反射部材1F]
反射部材1Fは、反射部材の他の例である。
図9は、反射部材1Fを例示する断面図である。第1スリット21が、断面視で反射部材1Fの上面1aに対して傾斜している点が反射部材1(
図1等参照)と相違する。第2スリット22も、
図9に示す第1スリット21と同様に、断面視で反射部材1Fの上面1aに対して傾斜している。なお、反射部材1Fは、平面視において
図1と同じ形状である。
【0072】
図9の例で示すように、第1スリット21及び第2スリット22が傾斜していることで、反射部材1Fが面状光源に使用される場合、面状光源の光取り出し効率の低下を低減できる。例えば、光源の上方に光学部材が配置される場合、光源からの光の一部は光学部材で反射されて反射部材1F側に戻ることがある。第1スリット21及び第2スリット22が傾斜していることで、反射部材1Fの上面1aに対して垂直な方向に戻る光が第1スリット21及び第2スリット22を通過し基板に吸収されることを低減することができる。
【0073】
なお、第1スリット21及び第2スリット22のすべてが断面視で反射部材1Fの上面1aに対して傾斜してもよい。あるいは、一部の第1スリット21及び第2スリット22が断面視で反射部材1Fの上面1aに対して傾斜し、他の第1スリット21及び第2スリット22が断面視で反射部材1Fの上面1aに対して直交してもよい。また、
図9に例示する反射部材1Fでは、3つのスリットが同じ方向に傾いている。但し、これに限らず、一部のスリットは反対の方向に傾いてもよい。
【0074】
なお、反射部材1以外の反射部材(反射部材1A等)についても、第1スリット21及び/又は第2スリット22が断面視で反射部材の上面に対して傾斜してもよい。
【0075】
[面状光源50]
上記の反射部材は、基板上に配置されて面状光源を構成することが可能である。ここでは、反射部材1を例にして面状光源について説明する。但し、反射部材1に代えて上述の反射部材1A、1B等の他の反射部材を用いてもよい。また、1つの基板上に、1つの反射部材を配置してもよいし、複数の反射部材を並べて配置してもよい。複数の反射部材を並べて配置する場合、隣接する反射部材が互いに一部重なるように配置することができる。
【0076】
図10は、第1実施形態に係る面状光源を例示する平面図である。
図11は、
図10のXI-XI線における断面図である。
図10及び
図11に示すように、面状光源50は、反射部材1と、基板60と、複数の光源63とを有する面発光型の発光装置である。反射部材1は、基板60上に配置されている。光源63は、反射部材1の複数の開口部10のそれぞれに露出された基板60上に配置されている。以下、面状光源50に含まれる部材について詳説する。
【0077】
(基板60)
基板60は、複数の光源63を載置するための部材である。
図11の例では、基板60は、基材61と、導体配線68A及び68Bと、被覆部材62とを有する。導体配線68A及び68Bは、光源63に電力を供給するための部材であり、基材61の上面61mに配置されている。
図11の例では、被覆部材62は、導体配線68A及び68Bのうち、発光素子と電気的な接続を行わない領域の一部を被覆している。
【0078】
基材61の材料としては、少なくとも一対の導体配線68A及び68Bを絶縁分離できるものであればよく、例えば、セラミックス、樹脂、複合材料が挙げられる。樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。複合材料としては、例えば、上述した樹脂に、ガラス繊維、SiO2、TiO2、Al2O3の無機フィラーを混合したもの、金属部材に絶縁層を被覆した金属基板が挙げられる。
【0079】
基材61の厚さは適宜選択できる。基材61は、ロール・ツー・ロール方式で製造可能なフレキシブル基板またはリジット基板の何れであってもよい。
【0080】
導体配線68A及び68Bは、導電性部材であればよく、例えば、銅を用いることができる。
【0081】
被覆部材62は、絶縁性である。被覆部材62の材料は、基材61の材料として例示したものと同様のものが挙げられる。被覆部材62として、上述した樹脂に白色系の光反射性フィラー又は多数の気泡を含有させたものを用いることができる。これにより、光源63から放出された光が基材61に吸収されることを低減することができる。
【0082】
図11に示す例では、反射部材1は基板60上に接着部材66を介して固定される。接着部材66は、光反射性を有してもよいし、透光性を有してもよいし、光吸収性を有してもよい。接着部材66が光反射性を有することで、光源63からの光が第1スリット21及び第2スリット22を通過しても、接着部材66で反射部材1の上方に光を反射させることができる。接着部材が熱収縮性を有する場合、接着部材はスリットを有することができる。接着部材のスリットは、反射部材1のスリット20と一致する位置にあってもよいし、反射部材のスリット20と一部重なる位置にあってもよいし、反射部材のスリット20と重ならないように離隔する位置にあってもよい。接着部材のスリットが反射部材1のスリットと一致する位置にある場合、反射部材のスリットと同時に開口することがある。
【0083】
接着部材66は、例えば、PET基材の両面にアクリル樹脂系粘着剤を配した両面テープであってもよいし、ホットメルト型の接着シートであってもよいし、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の樹脂系の接着剤であってもよい。接着部材66は、高い難燃性を有することが好ましい。
【0084】
接着部材66を用いて反射部材1を基板60に固定することにより、反射部材1が熱によって収縮しようとしても、反射部材1が接着部材66を介して基板60に固定されているため、反射部材1の収縮を低減できる。なお、反射部材1は、接着部材66を用いる代わりに、ネジやピンなどを用いて基板60と固定されてもよい。
【0085】
(光源63)
光源63は、基板60上であって、反射部材1の開口部10に配置されている。光源63は、光を発する部材であり、
図11に示す例では、発光素子63aを封止部材63bで封止したものである。封止部材63bの形状は、例えば、略半球である。封止部材63bの材料は、例えば、シリコーン樹脂である。封止部材63bは、蛍光体及び/又は拡散材を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。光源63は、これに限らず、自ら光を発する発光素子そのものでもよいし、発光素子を樹脂成形体の凹部に収容し、発光素子を封止部材で封止したものでもよい。あるいは、発光素子の側面を囲む光反射性材料を含む樹脂と、発光素子の上面及び光反射性材料を含む樹脂の上面を覆う封止部材とを含む構成でもよい。また、発光素子の上面を覆う封止部材と、発光素子の側面及び封止部材の側面を囲む光反射性材料を含む樹脂と、を含む構成でもよい。この封止部材は、蛍光体を含んでもよい。発光素子と封止部材との間には、発光素子と封止部材とを接着する透光性の接着部材が設けられてもよい。光源63は1つの発光素子63aを用いたものであってもよいし、複数個の発光素子を用いて1つの光源63としてもよい。
【0086】
光源63は、輝度ムラを少なく光らせるために、広配光であることが好ましい。特に、光源63の各々がバットウイング配光特性を有していることが好ましい。これにより光源63の真上方向に出射される光量が低減されて、各々の光源63の配光を広げ、広げた光を反射部材1に照射することによって、輝度ムラを低減できる。
【0087】
ここでバットウイング配光特性とは、光軸OAを0度として、0度よりも配光角の絶対値が大きい角度において0度よりも発光強度が強い発光強度分布を有するものと定義される。なお、光軸OAとは、
図11に示すように、光源63の中心を通り、基材61の上面61mと垂直に交わる線で定義されるものとする。
【0088】
特に、バットウイング配光特性を有する光源63としては、例えば、
図11に示すように、上面に光反射膜63cを有する発光素子63aを用いたものが挙げられる。発光素子63aの上面に光反射膜63cを設けることで、発光素子63aの上方向への光のほとんどが光反射膜63cで反射されて発光素子63aの直上の光量が低減され、バットウイング配光特性を得られる。バットウイング配光とするためにレンズを別途組み合わせてもよい。
【0089】
光反射膜63cは、銀、銅、アルミニウムの少なくとも1つを含む金属膜、樹脂に白色系のフィラーを含有させたもの、これらの組み合わせの何れでもよい。また、光反射膜63cは、誘電体多層膜(DBR膜)とし、発光素子63aの発光波長に対して、入射角に対する反射率角度依存性を有していてもよい。具体的には、光反射膜63cの反射率は、垂直入射よりも斜め入射の方が低くなるように設定することが好ましい。これにより、バットウイング配光特性を得られる。
【0090】
光源63は、平面視の大きさ(最大長さ)が、例えば、0.5mm以上5.0mm以下である。光源63の厚みは、0.5mm以上2.0mm以下程度とすることができる。また、光源63は、例えば、基板60に直接実装された発光素子63aの高さが、100μm以上500μm以下のものが挙げられる。光反射膜63cの厚みは、0.1μm以上3.0μm以下のものが挙げられる。
【0091】
複数の光源63は、互いに独立して駆動可能であり、光源63ごとの調光制御(例えば、ローカルディミングまたはハイダイナミックレンジ)が可能となるように、基板60上で配線されていることが好ましい。
【0092】
(発光素子63a)
発光素子63aは、半導体構造体を含む。半導体構造体は、n側半導体層と、p側半導体層と、n側半導体層とp側半導体層とに挟まれた活性層とを含む。活性層は、単一量子井戸(SQW)構造としてもよいし、複数の井戸層を含む多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。半導体構造体は、窒化物半導体からなる複数の半導体層を含む。窒化物半導体は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)からなる化学式において組成比x及びyをそれぞれの範囲内で変化させたすべての組成の半導体を含む。活性層の発光ピーク波長は、目的に応じて適宜選択することができる。活性層は、例えば可視光または紫外光を発光可能に構成されている。
【0093】
半導体構造体は、n側半導体層と、活性層と、p側半導体層とを含む発光部を複数含んでいてもよい。半導体構造体が複数の発光部を含む場合、それぞれの発光部において、発光ピーク波長が異なる井戸層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ井戸層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光部の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば、半導体構造体が2つの発光部を含む場合、それぞれの発光部が発する光の組み合わせとして、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせが挙げられる。例えば、半導体構造体が3つの発光部を含む場合、それぞれの発光部が発する光の組み合わせとして、青色光、緑色光、及び赤色光とする組み合わせが挙げられる。各発光部は、他の井戸層と発光ピーク波長が異なる井戸層を1以上含んでいてもよい。
【0094】
接合部材69は、発光素子63aを基板60の導体配線に接合するための部材である。
図11に示すようなフリップチップ実装の場合は導電性の部材が用いられる。具体的にはAu含有合金、Ag含有合金、Pd含有合金、In含有合金、Pb-Pd含有合金、Au-Ga含有合金、Au-Sn含有合金、Sn含有合金、Sn-Cu含有合金、Sn-Cu-Ag含有合金、Au-Ge含有合金、Au-Si含有合金、Al含有合金、Cu-In含有合金、金属とフラックスの混合物が挙げられる。
【0095】
(反射部材1)
反射部材1は、基板60上に配置されている。
図10の例では、反射部材1は、平面視で矩形である。反射部材1は、平面視で、多角形、円、楕円等であってもよい。また、反射部材1は、平面視で、異形状であってもよい。異形状とは、三角形、四角形のような多角形、円形、楕円形のうち2以上の形状を組み合わせた形状や、部分的に切り欠きを有する形状である。
図12は、異形状の反射部材を例示する平面図である。
図12に示す反射部材1Gは、Y+側からY-側に行くにつれてX方向の幅が狭くなる略逆台形状であり、Y-側においてX方向の略中央に矩形の切り欠き1xが設けられている。反射部材1の上面は、平坦でもよいし、粗面でもよい。
【0096】
反射部材1において、各開口部10の形状及び大きさは、光源63の全部が露出される形状及び大きさによって設定することができ、用いる光源と同等又はそれよりも大きければよい。開口部10の平面視形状は、
図10に示す例では、円形である。ただし、これに限らず、開口部10の平面視形状は、楕円形、三角形、四角形等の多角形又はこれらに近似する平面視形状とすることができる。開口部10の平面視形状は、光源の平面視形状と同じでもよいし、異なってもよい。
【0097】
開口部10の平面視の大きさ(最大長さ)は、例えば、光源63の一辺の1倍以上2倍以下である。例えば、光源63の平面視の大きさ(最大長さ)が0.5mm以上5mm以下の場合、貫通孔10Bの平面視の大きさは0.5mm以上10mm以下に設定することができる。各開口部10を規定する反射部材の側面が、光源63の近傍に位置すること、すなわち、平面視において、開口部10と光源63との間に生じる間隔は狭い方が好ましい。これにより、光源63からのより多くの光を反射部材1で反射させること可能となり、光の取り出し効率を向上できる。なお、反射部材1において、各開口部10は、スリット20の形成前に形成してもよいし、スリット20の形成後に形成してもよいし、スリット20と同時に形成してもよい。
【0098】
反射部材1は、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素のうち少なくとも1つの反射材を含有する樹脂を用いて成形してもよいし、反射材を含有しない樹脂を用いて成形した後、表面に反射材を設けてもよい。或いは、微細な気泡を複数含んだ樹脂を用いてもよい。この場合、気泡と樹脂との界面で光が反射する。また、反射部材1に用いる樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート若しくはポリエステル等の熱可塑性樹脂、または、エポキシ樹脂若しくはシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。反射部材1は、光源63からの出射光に対する反射率が70%以上となるように設定されることが好ましい。
【0099】
なお、面状光源50の上方に光学部材を配置することができる。光学部材は、例えば、拡散板である。これにより、面状光源50から光学部材を通過した光の均一性を向上できる。又、光学部材は、拡散板の上方に、波長変換シート、第1プリズムシート、第2プリズムシート、DBEF(反射型偏光シート)からなる群から選択される少なくとも一種を更に備えることができる。これにより、光の均一性を更に向上できる。なお、波長変換シートは、例えば、光源からの青色光の一部を吸収して、黄色光、緑色光及び/又は赤色光を発する。波長変換シートから発せられた黄色光、緑色光及び/又は赤色光と、波長変換部材を通過した青色光との混色によって、白色光が得られる。波長変換シートは、光源63の発光素子63aから離間しているため、発光素子63aの近傍では使用することが困難な、熱又は光強度に耐性の劣る蛍光体を使用できる。これにより、面状光源50のバックライトとしての性能を向上できる。
【0100】
波長変換シートに含まれる蛍光体は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)3Si6N11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)2Si5N8:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si1-xAlx)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)3 ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2)等を用いることができる。
【0101】
なお、封止部材63bに蛍光体を含有させる場合、この蛍光体は、上述した材料を用いることができる。例えば、発光素子63aが青色光を発する場合、光源から白色光を取り出すことができる。
【0102】
面状光源50は、X-Y平面に対して平行な形状でもよいし、X-Y平面に対して、Z+側又はZ-側に湾曲した形状でもよい。例えば、X方向において、面状光源50の中央がZ-側に窪むような湾曲形状でもよい。
【0103】
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、面状光源50をバックライト光源に用いた液晶ディスプレイ装置(液晶表示装置)の例を示す。
【0104】
図13は、第2実施形態に係る液晶ディスプレイ装置を例示する構成図である。
図13に示すように、液晶ディスプレイ装置1000は、上側から順に、液晶パネル720と、光学部材710と、面状光源50とを備える。なお、面状光源50は、光源63の上方に光学部材として、例えば、面状光源50側から順に、拡散板、蛍光体シート、第1プリズムシート、第2プリズムシート、DBEF(反射型偏光シート)が積層されたものを用いることができる。
【0105】
液晶ディスプレイ装置1000は、液晶パネル720の下方に面状光源50を積層する、いわゆる直下型の液晶ディスプレイ装置である。液晶ディスプレイ装置1000は、面状光源50から照射される光を、液晶パネル720に照射する。
【0106】
面状光源の薄型化の観点から、面状光源の厚みを15mm以下とすることができる。これにより、面状光源が薄くなり、液晶ディスプレイ装置1000を薄型化することができる。
【0107】
面状光源50は、液晶ディスプレイ装置1000のバックライトとして、テレビやタブレット、スマートフォン、スマートウォッチ、ヘッドアップディスプレイ、デジタルサイネージ、掲示板等に利用できる。又、面状光源50は、照明用の光源としても利用でき、非常灯やライン照明、或いは、各種のイルミネーションや車載用のインストルメントパネル等にも利用できる。
【0108】
以上、好ましい実施形態等について詳説した。但し、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0109】
以上の実施形態に加えて、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、
前記基板上に配置される反射部材であって、第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材と、
前記基板上に配置され、前記複数の開口部のそれぞれに配置される光源と、を有し、
前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する、面状光源。
(付記2)
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットから離隔する1以上の第2スリットと、を有する、付記1に記載の面状光源。
(付記3)
前記第1領域の前記第1方向において、
複数の前記第1スリット及び複数の前記第2スリットが配置され、
前記第1スリット及び前記第2スリットは交互に配置される、付記2に記載の面状光源。
(付記4)
前記第1領域において、複数の前記第2スリットは、前記反射部材の外縁に到達する第2スリットを含む、付記2又は3に記載の面状光源。
(付記5)
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットと繋がる1以上の第2スリットと、を有する、付記1に記載の面状光源。
(付記6)
前記スリットは、第j列目(jは、1以上n-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、第j+1列目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第2方向に延在する第2領域に配置され、前記第2領域の任意の位置において、前記第2方向と平行な第2仮想直線と交差する、付記1から5のいずれか1に記載の面状光源。
(付記7)
前記スリットは、前記第2方向に延在する1以上の第1スリットと、前記第1方向に延在し、前記第1スリットから離隔する1以上の第2スリットとを有する、付記6に記載の面状光源。
(付記8)
前記第2領域の前記第2方向において、
複数の前記第1スリット及び複数の前記第2スリットが配置され、
前記第1スリット及び前記第2スリットは交互に配置される、付記7に記載の面状光源。
(付記9)
前記第2領域において、複数の前記第1スリットは、前記反射部材の外縁に到達する第1スリットを含む、付記7又は8に記載の面状光源。
(付記10)
前記スリットは、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第3スリットと、前記第3スリットと交差し、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第4スリットとを有する、付記1から9のいずれか1に記載の面状光源。
(付記11)
第1領域において、
複数の前記第3スリット及び複数の前記第4スリットが配置され、
複数の前記第3スリット及び複数の前記第4スリットは、前記反射部材の一方の外縁に到達する前記第3スリット及び第4スリットを含む、付記10に記載の面状光源。
(付記12)
前記スリットは、前記第1方向及び前記第2方向と交差する方向に延在する第3スリットと、前記第3スリットと離隔し、前記第1方向、前記第2方向及び前記第3スリットが延在する方向と交差する方向に延在する第4スリットとを有する、付記1から9のいずれか1に記載の面状光源。
(付記13)
前記スリットは、断面視で前記反射部材の上面に対して傾斜する、付記1から12のいずれか1に記載の面状光源。
(付記14)
前記反射部材は、接着部材により、前記基板に接着されている、付記1から13のいずれか1に記載の面状光源。
(付記15)
前記接着部材は、光反射性を有する、付記14に記載の面状光源。
(付記16)
付記1から15のいずれかに記載の面状光源をバックライト光源に用いた、液晶表示装置。
(付記17)
第1方向に沿ってm行に並び、前記第1方向と交差する第2方向に沿ってn列に並んで配置された複数の開口部と、少なくとも1つのスリットと、を有する反射部材であって、
前記スリットは、k行目(kは、1以上m-1以下の1つ以上の整数)に配置された複数の開口部と、k+1行目に配置された複数の開口部との間に位置し、前記第1方向に延在する第1領域に配置され、前記第1領域の任意の位置において、前記第1方向と平行な第1仮想直線と交差する、反射部材。
【符号の説明】
【0110】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G 反射部材
1a 上面
1b 下面
1x 切り欠き
10 開口部
20,20B,20C,20D,20E スリット
21 第1スリット
22 第2スリット
23 第3スリット
24 第4スリット
31 第1領域
32 第2領域
50 面状光源
60 基板
61 基材
61m 上面
62 被覆部材
63 光源
63a 発光素子
63b 封止部材
63c 光反射膜
66 接着部材
68A、68B 導体配線
69 接合部材
710 光学部材
720 液晶パネル
1000 液晶ディスプレイ装置