(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024035592
(43)【公開日】2024-03-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240307BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240307BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240307BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240307BHJP
【FI】
H04N1/00 C
B41J29/38 801
B41J29/42 F
G03G21/00 510
G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022140160
(22)【出願日】2022-09-02
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井川 響
(72)【発明者】
【氏名】柳瀬 雅利
(72)【発明者】
【氏名】安田 沙弥香
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP03
2C061AP04
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HN15
2H270KA61
2H270LA67
2H270ME02
2H270MH18
2H270NC06
2H270QA21
2H270QA55
2H270QA58
2H270QB10
2H270QB27
2H270RA17
2H270RA27
2H270RC18
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZD00
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB23
5C062AB40
5C062AC05
5C062AC22
(57)【要約】
【課題】バックアップ取得中のアプリケーション以外のアプリケーションの利用できない時間を最小限に抑えることができる情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、アプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に記憶部に保存するバックアップ管理部、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に記憶部に保存するバックアップ管理部、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記バックアップ管理部は、前記利用中のアプリケーション以外のアプリケーションのうち利用頻度が低いアプリケーションから順に前記設定情報を前記記憶部に保存する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記アプリケーションのUIを表示するUI画面上における前記アプリケーションのアイコンの表示の有無、および前記アプリケーションの利用頻度に基づいて、バックアップの順番であるバックアップ取得順序を決定する決定部をさらに備え、
前記バックアップ管理部は、前記バックアップ取得順序に従って前記アプリケーションの前記設定情報を前記記憶部に保存する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定情報を前記記憶部に保存中の前記アプリケーションの前記アイコンの表示を変更する表示制御部をさらに備える、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
記憶部と、
複数のアプリケーションと、
前記複数のアプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に前記記憶部に保存するバックアップ管理部と、
を備える画像形成装置。
【請求項6】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
アプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に記憶部に保存する工程、
を含む情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
アプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に記憶部に保存するバックアップ管理部、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の操作部の機能設定値情報(アプリケーションの設定情報の一例)を保存するために、当該設定情報のバックアップ処理が行われている。バックアップ処理が行われると、画像形成装置の機能は、利用できないように制限がかけられる。特許文献1には、バックアップ処理を順次実施するために、所定の時間毎に設定情報を保存する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の技術では、ユーザが利用するタイミングでバックアップ処理が行われた場合、ユーザが画像形成装置を利用できない時間が発生してしまうことがある。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バックアップ取得中のアプリケーション以外のアプリケーションの利用できない時間を最小限に抑えることができる情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、アプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後に記憶部に保存するバックアップ管理部、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、バックアップ取得中のアプリケーション以外のアプリケーションの利用できない時間を最小限に抑えることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施の形態にかかるMFPのソフトウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施の形態にかかるMFPの機能構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態にかかるMFPにおけるバックアップ処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本実施の形態にかかるMFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
図1に示すように、MFP1は、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能等の各種の機能を実現可能な本体10と、操作者の操作に応じた入力を受け付ける操作部20と、を有している情報処理装置の一例である。本体10と操作部20とは、専用の通信路39を介して相互に接続され、例えば、USB(Universal Serial Bus)規格のものを用いることもできるが、有線か無線かを問わず任意の規格のものでよい。
【0010】
本体10は、CPU11、ROM12,RAM13、HDD14、通信I/F15、接続I/F16、およびエンジン部17を有し、これらがシステムバス18を介して相互に接続されている。CPU(Central Processing Unit)11は、本体10の動作を統括的に制御する。CPU11は、RAM(Random Access Memory)13をワークエリア(作業領域)としてROM(Read Only Memory)12またはHDD(Hard Disk Drive)14等に格納されたプログラムを実行する。これにより、CPU11は、本体10全体の動作を制御し、上述したコピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能等の各種機能を実現する。接続I/F16は、通信路39を介した操作部20との通信を司る。通信I/F15は、MFP1の外部装置との通信を司る。
【0011】
エンジン部17は、コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能およびプリンタ機能等を実現させるための、汎用的な情報処理および通信以外の処理を行うハードウェアである。ログを生成するイベントが発生すると、CPU11は、機器(MFP1)内のログ情報蓄積デバイス(HDD14またはRAM13)にログを蓄積する。CPU11は、通常、HDD14にログを蓄積する。HDD14がないモデル(機器)では、CPU11は、RAM13にてログを蓄積する。
【0012】
次に、操作部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、フラッシュメモリ24と、通信I/F25と、接続I/F26と、操作パネル27と、を備え、これらがシステムバス28を介して相互に接続されている。CPU21は、操作部20の動作を統括的に制御する。CPU21は、RAM23をワークエリア(作業領域)としてROM22またはフラッシュメモリ24等に格納されたプログラムを実行する。接続I/F26は、通信路39を介した本体10との通信を司る。通信I/F25は、MFP1の外部装置との通信を司る。
【0013】
操作パネル27は、透明電極で形成されたタッチ検出部と液晶表示部とを一体的に形成した、いわゆるタッチパネルとなっている。操作パネル27は、操作者のタッチ操作による各種の入力を受け付けると共に、各種の情報(例えば、受け付けた入力に応じた情報、MFP1の動作状況を示す情報、設定状態等を示す情報)を表示する。
【0014】
図2は、本実施の形態にかかるMFPのソフトウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、本体10は、アプリ層31と、サービス層32と、OS(Operating System)層33と、を有する。アプリ層31、サービス層32、およびOS層33の実体は、ROM12(またはHDD14)に格納されている各種ソフトウェアである。CPU11が、これらのソフトウェアを実行することにより、各種の機能が提供される。
【0015】
操作部20は、アプリ層35と、サービス層36と、OS層37と、を有する。操作部20が備えるアプリ層35、サービス層36、およびOS層37も、階層構造については本体10側と同様である。なお、アプリ層35のAPにより提供される機能、サービス層36が受け付け可能な動作要求の種類は、本体10側とは異なる。アプリ層35のAPとしては、操作部20が備えるハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのソフトウェアであっても良いが、主として、本体10が備える機能(コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能)に関する操作または表示を行うためのUI(ユーザインタフェース)の機能を提供するためのソフトウェアが含まれる。
【0016】
図3は、本実施の形態にかかるMFPの機能構成の一例を示す図である。本実施の形態では、操作部20は、
図3に示すように、UI表示部201、アプリ利用状況保持部202、バックアップ可能アプリ判定部203、バックアップ管理部204、バックアップ処理部205、および通信部206を有する。
【0017】
UI表示部201は、操作パネル27等の表示部に対して、UI画面およびホーム画面等の各種情報の表示処理を行う表示制御部の一例である。ここで、UI画面は、アプリケーションのUI(例えば、アイコン)を表示する画面の一例である。具体的には、UI表示部201は、配置されているアイコンの表示、バックアップ管理部204から受け取った情報を基にアイコンをグレーアウト表示にする。すなわち、UI表示部201は、アプリケーションのアイコン等のUIの表示を変更する。本実施の形態では、UI表示部201は、バックアップする設定情報を取得中(バックアップ取得中)のアプリケーションのアイコン等のUIの表示を変更する。これにより、ユーザに対して、視覚的に、アプリケーションが使用できないことを明示化することができる。
【0018】
アプリ利用状況保持部202は、アプリケーションの利用状況の情報を保持する。具体的には、アプリ利用状況保持部202は、アプリケーションの利用頻度、アプリケーションが利用される時間帯等の利用状況を記録する。
【0019】
バックアップ可能アプリ判定部203は、バックアップするアプリケーションの順番を決定する。バックアップ可能アプリ判定部203は、アプリ利用状況保持部202から受け取ったアプリケーションの利用頻度、UI表示部201から受け取った情報に基づいて、バックアップするアプリケーションの順番を決定する。すなわち、バックアップ可能アプリ判定部203は、UI画面上におけるアプリケーションのアイコンの表示の有無、およびアプリケーションの利用頻度に基づいて、バックアップの順番であるバックアップ取得順序を決定する決定部の一例である。これにより、ユーザが利用する可能性が低いアプリケーションから順にバックアップを実行することができる。
【0020】
バックアップ管理部204は、バックアップ処理に関わる機能とのやり取りを行う。ここで、バックアップ処理は、アプリケーションの設定情報を取得して、当該取得した設定情報をHDD14等の記憶部に保存する処理である。例えば、バックアップ管理部204は、バックアップ処理を実行したり、UIの表示変更の要求を出したり、バックアップ取得順をバックアップ可能アプリ判定部203に問い合わせたりする。
【0021】
また、バックアップ管理部204は、バックアップ処理を実行するアプリケーションのうちユーザが利用中のアプリケーションの設定情報を、当該利用中のアプリケーションが終了した後にHDD14に保存するバックアップ管理部の一例である。これにより、バックアップ処理により設定情報を取得中(バックアップ取得中)のアプリケーション以外のアプリケーションのユーザ操作が可能となるので、バックアップ取得中のアプリケーション以外のアプリケーションの利用できない時間を最小限に抑えることができる。
【0022】
また、バックアップ管理部204は、利用中のアプリケーション以外のアプリケーションが複数存在する場合、当該アプリケーションのうち利用頻度が低いアプリケーションから順に設定情報をHDD14に保存する。これにより、ユーザがアプリケーションを利用するタイミングで当該アプリケーションの設定情報のバックアップ処理が実行される可能性を低減できる。その結果、ユーザがMFP1を利用できない時間が発生する可能性を低減できる。本実施の形態では、バックアップ管理部204は、バックアップ可能アプリ判定部203により決定されたバックアップ取得順序に従ってアプリケーションの設定情報をHDD14に保存する。
【0023】
バックアップ処理部205は、バックアップ管理部204からアプリケーションの設定情報を取得し、当該取得した設定情報を後述する通信部206を介して本体10へ通知する。通信部206は、本体10との通信を司る。具体的には、通信部206は、アプリケーションの設定情報等の各種情報を本体10へ送信する。
【0024】
MFP1の本体10は、HDD14、記憶処理部101、および通信部102を有する。通信部102は、操作部20との通信を司る。具体的には、通信部102は、操作部20から、バックアップ処理を実行するアプリケーションの設定情報を受信する。記憶処理部101は、アプリケーション(コピー、スキャナ等)の設定情報をHDD14に保持する処理を行う。HDD14は、バックアップ情報を保持する。ここで、バックアップ情報は、アプリケーションの設定情報を含む。すなわち、HDD14は、アプリケーションの設定情報を記憶する記憶部の一例である。
【0025】
図4は、本実施の形態にかかるMFPにおけるバックアップ処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図4では、バックアップ処理の開始から終了までのシーケンスの一例を示している。このシーケンスでは、コピーアプリとスキャナアプリの2つのアプリケーションのバックアップ処理について記載するが、他のアプリケーションも同様にしてバックアップ処理が行われる。
【0026】
まず、バックアップ管理部204が、バックアップを実行するバックアップ時間に到達したか否かを判断する(ステップS401)。バックアップ時間に到達している場合、バックアップ管理部204は、バックアップ可能アプリ判定部203に対して、バックアップ取得順序を含むバックアップ可能アプリ一覧の取得を要求する(ステップS402-1)。
【0027】
バックアップ可能アプリ判定部203は、アプリ利用状況保持部202に対して、アプリケーションの利用頻度を含む利用状況の一覧の取得を要求する(ステップS402-2)。アプリ利用状況保持部202は、バックアップ可能アプリ判定部203に対して、アプリケーションの利用状況の一覧を返す(ステップS403)。
【0028】
次に、バックアップ可能アプリ判定部203は、UI表示部201に対して、UIホームに配置しているアプリケーションの情報の取得を要求する(ステップS405)。UI表示部201は、バックアップ可能アプリ判定部203に対して、UIホームに配置しているアプリケーションの情報を返す(ステップS406)。
【0029】
バックアップ可能アプリ判定部203は、UIホームに配置されているアプリケーションに基づいて、バックアップ取得順序を決定する(ステップS407)。そして、バックアップ可能アプリ判定部203は、決定したバックアップ取得順序を含むバックアップ可能アプリ一覧をバックアップ管理部204に返す(ステップS408)。
【0030】
具体的には、バックアップ可能アプリ判定部203では、アプリケーションの利用状況と、UIホームに配置しているアプリケーションの情報と、に基づいて、バックアップ取得順序を決定する。例えば、バックアップ可能アプリ判定部203は、下記の表1に示すように、バックアップ取得順序を決定する。
【表1】
【0031】
より具体的には、バックアップ可能アプリ判定部203は、バックアップ取得時、UIホーム上のアプリケーションのアイコンの配置有無に基づいてUIホームに配置されていないアプリケーションであり(例では、ブラウザとプリンタ)、かつ利用頻度が低いアプリケーション(例では、プリンタ)から順にバックアップするバックアップ取得順序を決定する。そして、バックアップ可能アプリ判定部230は、UIホーム上に配置していないアプリケーションのバックアップを終えると、UIホーム上に配置しているアプリケーション(例では、コピー、スキャナ、FAX)のうち利用頻度の低いアプリケーション(例では、FAX)からバックアップするバックアップ取得順序を決定する。
【0032】
本実施の形態では、UI表示部201は、UIホーム上のアプリケーションのアイコン等のUIの配置情報を、アプリケーションと対応付けてデータベースとして保持しておくものとする。また、アプリケーションの利用頻度については、上記の表1のように、アプリケーションと対応付けてテーブルで管理され、不揮発記憶領域(アプリ利用状況保持部202)に保存しておくものとする。
【0033】
次に、バックアップ管理部204は、UI表示部201に対して、UIホームに配置されているUIの表示変更要求を出す(ステップS409)。例えば、バックアップ管理部204は、コピーアプリのバックアップを取得(実行)するため、コピーのアイコン(UIの一例)をグレーアウトする要求を出す。
【0034】
UI表示部201は、バックアップを取得するアプリケーションのUIの表示を変更する(ステップS410)。例えば、UI表示部201は、コピーアプリのアイコンをグレーアウト表示に変更する。そして、UI表示部201は、UIの表示の変更が完了したことをバックアップ管理部204に通知する(ステップS411)。
【0035】
バックアップ管理部204は、バックアップ処理部205に対して、コピーのバックアップ処理の実行を要求する(ステップS412)。バックアップ処理部205は、コピーアプリの設定情報のバックアップの実行を開始するとともに(ステップS413)、記憶処理部101に対して、コピーアプリのデータ(設定情報等)を転送する(ステップS414)。ここで、設定情報は、アプリケーション内で設定している設定値である。
【0036】
記憶処理部101は、HDD14にコピーアプリの設定値を書き込む(ステップS415)。そして、記憶処理部101は、コピーアプリの設定値の書き込み完了したことをバックアップ処理部205に通知する(ステップS416)。
【0037】
バックアップ処理部205は、バックアップ管理部204に対してコピーアプリのバックアップ処理が完了したことを通知する(ステップS417)。バックアップ管理部204は、UI表示部201に対して、UIの表示変更要求を出す(ステップS418)。UI表示部201は、グレーアウト表示していたUIを通常の表示状態に戻す(ステップS419)。次に、UI表示部201は、スキャナアプリのバックアップを取得するため、スキャナアプリのアイコンをグレーアウト表示に変更する(ステップS420)。次いで、UI表示部201は、スキャナアプリのアイコンのグレーアウト表示が完了したことをバックアップ管理部204に通知する(ステップS421)。
【0038】
バックアップ管理部204は、スキャナアプリの設定情報のバックアップ処理の実行をバックアップ処理部205に要求する(ステップS422)。バックアップ処理部205は、スキャナアプリのバックアップ処理を開始するとともに(ステップS423)、記憶処理部101に対してスキャナアプリのデータ(設定情報等)を転送する(ステップS424)。
【0039】
記憶処理部101は、HDD14にスキャナアプリの設定値を書き込む(ステップS425)。そして、記憶処理部101は、スキャナアプリの設定値の書き込みが完了したことをバックアップ処理部205に通知する(ステップS426)。バックアップ処理部205は、バックアップ管理部204に対してスキャナアプリのバックアップ処理が完了したことを通知する(ステップS427)。次いで、バックアップ管理部204は、UI表示部201に対して、UIの表示変更要求を出す(ステップS428)。
【0040】
UI表示部201は、グレーアウト表示していたスキャナアプリのアイコン表示を通常の表示状態に戻す(ステップS429)。そして、UI表示部201は、スキャナアプリのアイコン表示の変更が完了したことをバックアップ管理部204に通知する(ステップS430)。最後に、バックアップ管理部204は、バックアップ処理を完了させる(ステップS431)。
【0041】
このように、本実施の形態にかかるMFP1は、ユーザがアプリケーションを利用するタイミングで当該アプリケーションの設定情報のバックアップ処理が実行されることを防止できる。その結果、ユーザがMFP1を利用できない時間が発生することを防止できる。
【0042】
なお、本実施の形態のMFP1で実行されるプログラムは、ROM12,22等に予め組み込まれて提供される。本実施の形態のMFP1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0043】
さらに、本実施の形態のMFP1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態のMFP1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0044】
本実施の形態のMFP1で実行されるプログラムは、上述した各部(UI表示部201、アプリ利用状況保持部202、バックアップ可能アプリ判定部203、バックアップ管理部204、バックアップ処理部205、通信部206、記憶処理部101、通信部102等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU11,21等のプロセッサが上記ROM12,22からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、UI表示部201、アプリ利用状況保持部202、バックアップ可能アプリ判定部203、バックアップ管理部204、バックアップ処理部205、通信部206、記憶処理部101、通信部102等が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0045】
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 MFP
10 本体
11,21 CPU
12,22 ROM
13,23 RAM
14 HDD
20 操作部
101 記憶処理部
102,206 通信部
201 UI表示部
202 アプリ利用状況保持部
203 バックアップ可能アプリ判定部
204 バックアップ管理部
205 バックアップ処理部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】