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▶ ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024037842
(43)【公開日】2024-03-19
(54)【発明の名称】安定化された回転成形ポリオレフィン
(51)【国際特許分類】
   C08L 23/00 20060101AFI20240312BHJP
   C08K 5/3435 20060101ALI20240312BHJP
   C08K 5/3467 20060101ALI20240312BHJP
   C08K 5/07 20060101ALI20240312BHJP
   C08K 5/372 20060101ALI20240312BHJP
【FI】
C08L23/00
C08K5/3435
C08K5/3467
C08K5/07
C08K5/372
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023208720
(22)【出願日】2023-12-11
(62)【分割の表示】P 2021509179の分割
【原出願日】2019-08-19
(31)【優先権主張番号】62/721,286
(32)【優先日】2018-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】Carl-Bosch-Strasse 38, 67056 Ludwigshafen am Rhein, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジーグラー,ジョン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】熱、光、および酸素の有害な影響に対して安定化された中空プラスチック物品を提供する。
【解決手段】回転成形プロセスを介して調製されたポリオレフィン中空物品には、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線吸収剤、およびチオエーテル添加剤をその中に組み込むことによって、熱、光、および酸素の有害な影響に対する安定性が提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン基材と前記ポリオレフィン基材に組み込まれた添加剤とを含み、熱、光、および酸素の有害な影響に対して安定化されたプラスチック物品であって、前記添加剤が、
i)ヒンダードアミン光安定剤、
ii)紫外線吸収剤、および
iii)チオエーテル添加剤、を含み、
前記プラスチック物品が、その中に中空部分を含有する、プラスチック物品。
【請求項2】
前記ヒンダードアミン光安定剤が、
(1)1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(3)ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(4)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート、 (5)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(6)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(7)ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(8)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、
(9)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ-s-トリアジン、
(10)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(11)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジン、
(12)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(13)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(15)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(16)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(17)2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-
6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン、
(18)4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(19)ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデンマロネート、
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート、
(21)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシナート、
(22)1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン、
(23)2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、
(24)トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、
(25)トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)ニトリロトリアセテート、
(26)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(27)テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(28)1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、
(29)3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(30)8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(31)3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(32)3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(33)N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、
(33a)ビス(1-ウンデカニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート、
(34)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-
トリアジンとN、N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミンとの反応生成物、
(35)1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンおよびコハク酸の縮合物、
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(37)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(38)N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(39)N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(40)2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジン
および1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(41)2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンおよび1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(42)7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4,5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、 (43)ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン、CAS#182635-99-0、
(44)無水マレイン酸-C18-C22-α-オレフィン-コポリマーと2,2,6,6-
テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(46)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)
および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(47)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、
(48)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、ならびに
(49)(a)を(b)と反応させることによって得られる生成物であって、(a)が、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンをシアヌル酸クロリドと反応させることによって得られる生成物であり、
(b)が、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミンである、生成物、からなる群から選択される、請求項1に記載のプラスチック物品。
【請求項3】
前記紫外線安定剤が、オキサミド、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス-アリール-s-トリアジン、ヒドロキシベンゾエート、2-ヒドロキシベンゾフェノン、およびシアノアクリレート紫外線吸収剤からなる群から選択される、請求項1または2に記載のプラスチック物品。
【請求項4】
前記チオエーテル添加剤が、式
【化1】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含む、請求項1~3のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項5】
前記チオエーテル添加剤が、式
【化2】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含み、式中、Rがヒドロカルビル基である、請求項1~4のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項6】
チオエーテル添加剤が、式
【化3】
のものであり、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、請求項1~5のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項7】
前記チオエーテル添加剤が、式R-S-S-Rのジスルフィド含有化合物を含み、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、請求項1~6のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項8】
前記ポリオレフィン基材が、ポリエチレンを含む、請求項1~7のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項9】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量%~約95重量%のポリオレフィンを含む、請求項1~8のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項10】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記ヒンダードアミン光安定剤を含む、請求項1~9のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項11】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記紫外線吸収剤を含む、請求項1~10のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項12】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記チオエーテル添加剤を含む、請求項1~11のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項13】
前記ヒンダードアミン光安定剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約7/1~約1/1である、請求項1~12のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項14】
前記紫外線吸収剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約3/1~約1/3である、請求項1~13のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項15】
前記物品が、フェノール系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン安定剤、有機リン安定剤、および酸スカベンジャーからなる群から選択される1つ以上の添加剤をさらに含む、請求項1~14のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項16】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約0.1重量%~約50重量%の1つ以上の充填剤を含む、請求項1~15のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項17】
前記物品が、約1.50mm~約6.00mmの平均壁厚を有する、請求項1~16のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項18】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、21ft/lbs以上の衝撃強度を呈する、請求項1~17のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項19】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、50%以上の延性を呈する、請求項1~18のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項20】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、-2.0以下の黄色度指数(YI)を呈する、請求項1~19のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項21】
中空プラスチック物品の生産のためのプロセスであって、
i)ヒンダードアミン光安定剤、ii)紫外線吸収剤、およびiii)チオエーテル添加剤を含む添加剤をポリオレフィン基材に組み込んで、完全に配合されたポリオレフィン混合物を提供することと、
前記混合物を鋳型に添加することと、280℃を超える温度に前記鋳型を加熱することと、少なくとも2つの軸を中心に前記鋳型を回転させることであって、溶融ポリオレフィン混合物が前記鋳型の内部をコーティングする、回転させることと、依然として回転させながら前記鋳型を冷却することと、前記鋳型を開くことと、前記形成された中空物品を取り出すことと、を含む、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、改善された機械的特性を有する回転成形プロセスによって調製されたポリオレフィン組成物を対象とする。
【背景技術】
【0002】
回転成形(rotational molding)(回転成形(rotomolding))は、中空プラスチック物品を調製する製造プロセスである。一般的に、プラスチック材料を鋳型の片方に充填し、次いで、もう片方で閉じる。閉じた鋳型を加熱し、異なる軸を中心に回転させ、溶融ポリマーは鋳型の内部をコーティングする。このプロセスは「焼結」と呼ばれる。次いで、鋳型を冷却し、成形された物品を取り出す。このプロセスは、約300℃を超える、またはさらには約400℃を超える温度を必要とし得る。
【0003】
回転成形プロセスを用いて、例えば水や油などの貯蔵タンク、カヤック、おもちゃ、ごみ容器、機器の筐体などの物品を調製し得る。典型的には、回転成形プロセスは、ポリオレフィン基材、例えばポリエチレンを用いる。
【0004】
回転成形プロセスでは、典型的には、加工温度が高く、加熱時間が長くなる。ポリマーの冷却サイクル(結晶化)中であっても、熱の有害な影響にさらされ得る。回転成形された部品は、典型的には、歪みおよび反りを回避するためにゆっくりと冷却され、部品のサイズおよび厚さによっては、冷却段階中に部品がかなりの量の熱にさらされ得る。鋳型から取り出した後でも、プラスチック部品は、依然として冷却されて結晶化している可能性がある。熱および酸素に長時間さらされると、回転成形されたプラスチック部品の機械的特性に悪影響を及ぼす。現在の加工安定化パッケージでは、回転成形部品に、例えば衝撃強度または延性などの所望の機械的特性が提供されない。
【発明の概要】
【0005】
したがって、熱、光、および酸素の有害な影響に対して安定化された中空プラスチック物品が開示され、この物品は、ポリオレフィン基材を含み、ポリオレフィン基材は、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線吸収剤、およびチオエーテル添加剤をその中に組み込んでいる。
【0006】
また、中空プラスチック物品の生産のためのプロセスも開示され、このプロセスは、ヒンダードアミン光安定剤、紫外線吸収剤、およびチオエーテル添加剤をポリオレフィン基材に組み込んで、完全に配合されたポリオレフィン混合物を提供することと、混合物を鋳型に添加することと、280℃を超える温度に鋳型を加熱することと、少なくとも2つの軸を中心に鋳型を回転させることであって、溶融ポリオレフィン混合物が鋳型の内部をコーティングする、回転させることと、依然として回転させながら鋳型を冷却することと、鋳型を開くことと、形成された中空物品を取り出すことと、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
特定の実施形態では、ポリオレフィン基材はポリエチレンを含む。ポリエチレンには、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、高分子量高密度ポリエチレン(HMW HDPE)、超高分子量高密度ポリエチレン(UHMW HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐状低密度ポリエチレン(BLDPE)、またはフィリップス触媒およびポリエチレンブレンドを使用して調製されたポリエチレンおよびエチレンコポリマーが含まれる。エチレンコポリマーは、異なる割合のコモノマーを含有し得る。いくつかの実施形態では、コモノマーは、プロペン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、またはイソブチレンなどの1-オレフィン、スチレン、シクロペンテン、シクロヘキセン、もしくはノルボルネンなどのシクロオレフィン、またはブタジエン、イソプレン、1,4-ヘキサジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン、もしくはエチリデンノルボルネンなどのジエンを含む。
【0008】
ポリオレフィン基材はまた、ポリオレフィンとのポリエチレンブレンドも含む。例としては、ポリエチレンのポリプロピレン(PP)との混合物、および様々なPEタイプの混合物、例えば、2つ以上の高密度ポリエチレン(HDPE)、高分子量高密度ポリエチレン(HMW HDPE)、超高分子量高密度ポリエチレン(UHMW HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、分岐状低密度ポリエチレン(BLDPE)、または高比率のジエンを含有するエチレン-プロピレン-ジエンターポリマー(EPDM)を含む混合物が挙げられる。ポリマー混合物の特定の実施形態には、例えば、PP/HDPE、PP/LLDPE、およびLLDPE/HDPE、ならびにPP/HDPE/LLDPEなどの三成分混合物が含まれる。特定の実施形態では、ポリマーは直鎖状または分岐状であり得、架橋(例えば、化学的架橋)の有無にかかわらず配合することができる。
【0009】
ポリオレフィン基材は、他のポリマー、例えば、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、それらのコポリマー(例えば、ランダムまたはブロックコポリマー)、またはそれらの混合物をその中に組み込んでもよい。いくつかの実施形態では、そのような「他の」ポリマーは、完成物品の総重量に基づいて、約1重量%(重量パーセント)、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、または約7重量%のいずれかから約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、または約15重量%のいずれかで完成物品中に存在し得る。
【0010】
本中空物品は、いくつかの実施形態では、物品の総重量に基づいて、約50重量ppm(百万分率)、約100重量ppm、約200重量ppm、約300重量ppm、約400重量ppm、約500重量ppm、または約600重量ppmのいずれかから約700重量ppm、約800重量ppm、約900重量ppm、約1000重量ppm、約1100重量ppm、約1200重量ppm、約1300重量ppm、約1400重量ppm、約1500重量ppm、約1600重量ppm、約1700重量ppm、約1800重量ppm、約1900重量ppm、または約2000重量ppmのいずれかでヒンダードアミン光安定剤を含み得る。
【0011】
他の実施形態では、中空物品は、物品の総重量に基づいて、約0.1重量%(重量パーセント)、約0.2重量%、約0.5重量%、約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、または約3.0重量%のいずれかから約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、または約7.5重量%のいずれかでヒンダードアミン光安定剤を含み得る。
【0012】
本中空物品は、いくつかの実施形態では、物品の総重量に基づいて、約50重量ppm(百万分率)、約100重量ppm、約200重量ppm、約300重量ppm、約400重量ppm、約500重量ppm、または約600重量ppmのいずれかから約700重量ppm、約800重量ppm、約900重量ppm、約1000重量ppm、約1100重量ppm、約1200重量ppm、約1300重量ppm、約1400重量ppm、約1500重量ppm、約1600重量ppm、約1700重量ppm、約1800重量ppm、約1900重量ppm、または約2000重量ppmのいずれかで紫外線吸収剤を含み得る。
【0013】
他の実施形態では、中空物品は、物品の総重量に基づいて、約0.1重量%(重量パーセント)、約0.2重量%、約0.5重量%、約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、または約3.0重量%のいずれかから約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、または約7.5重量%のいずれかで紫外線吸収剤を含み得る。
【0014】
本中空物品は、いくつかの実施形態では、物品の総重量に基づいて、約50重量ppm(百万分率)、約100重量ppm、約200重量ppm、約300重量ppm、約400重量ppm、約500重量ppm、または約600重量ppmのいずれかから約700重量ppm、約800重量ppm、約900重量ppm、約1000重量ppm、約1100重量ppm、約1200重量ppm、約1300重量ppm、約1400重量ppm、約1500重量ppm、約1600重量ppm、約1700重量ppm、約1800重量ppm、約1900重量ppm、または約2000重量ppmのいずれかでチオエーテル添加剤を含み得る。
【0015】
他の実施形態では、中空物品は、物品の総重量に基づいて、約0.1重量%(重量パーセント)、約0.2重量%、約0.5重量%、約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、または約3.0重量%のいずれかから約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、約5.0重量%、約5.5重量%、約6.0重量%、約6.5重量%、約7.0重量%、または約7.5重量%のいずれかでチオエーテル添加剤を含み得る。
【0016】
特定の実施形態では、ヒンダードアミン光安定剤のチオエーテル添加剤に対する重量/重量比は、約7/1、約6/1、約5/1、または約4/1のいずれかから約3/1、約2/1、または約1/1のいずれかである。
【0017】
いくつかの実施形態では、紫外線吸収剤のチオエーテル添加剤に対する重量/重量比は、約3/1、約2/1、約1.5/1、または約1/1のいずれかから約1/1.5、約1/2、または約1/3のいずれかである。
【0018】
いくつかの実施形態では、中空物品は、物品の総重量に基づいて、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約73重量%、約76重量%、約79重量%、または約82重量%のいずれかから約85重量%、約88重量%、約90重量%、約93重量%、または約95重量%のいずれかでポリオレフィン基材を含む。
【0019】
ヒンダードアミン光安定剤(HALS)は、例えば、US2015/0284535、ならびに米国特許第5,004,770号、同第5,204,473号、同第5,096,950号、同第5,300,544号、同第5,112,890号、同第5,124,378号、同第5,145,893号、同第5,216,156号、同第5,844,026号、同第5,980,783号、同第6,046,304号、同第6,117,995号、同第6,271,377号、同第6,297,299号、同第6,392,041号、同第6,376,584号、および同第6,472,456号に開示されている。
【0020】
ヒンダードアミン光安定剤には、例えば、
(1)1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(3)ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(4)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(5)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(6)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(7)ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(8)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、
(9)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチル
アミノ-s-トリアジン、
(10)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(11)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジン、
(12)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(13)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(15)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(16)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(17)2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-
6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン、
(18)4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(19)ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデンマロネート、
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート、
(21)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシナート、
(22)1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン、
(23)2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、
(24)トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、
(25)トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)ニトリロトリアセテート、
(26)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(27)テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(28)1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、
(29)3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(30)8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(31)3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(32)3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(33)N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、
(33a)ビス(1-ウンデカニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート、
(34)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-
トリアジンとN、N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミンとの反応生成物、
(35)1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンおよびコハク
酸の縮合物、
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(37)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-
シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(38)N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(39)N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(40)2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジン
および1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(41)2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-
トリアジンおよび1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(42)7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ
[4,5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、
(43)ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン、CAS#182635-99-0、
(44)無水マレイン酸-C18-C22-α-オレフィン-コポリマーと2,2,6,6-
テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(46)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)
および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(47)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチル
ピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、
(48)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル
ピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、ならびに
(49)(a)を(b)と反応させることによって得られる生成物であって、(a)が、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンをシアヌル酸クロリドと反応させることによって得られる生成物であり、
(b)が、(2,2,6,6-テトラメチル
ピペリジン-4-イル)ブチルアミンである、生成物、が含まれる。
【0021】
また、上記の化合物のいずれかの立体障害型N-H、N-メチル、N-ヒドロキシ、およびN-アシルオキシ類似体も含まれる。例えば、N-HヒンダードアミンをN-メチルヒンダードアミンで置き換えるには、N-Hの代わりにN-メチル類似体を用いることができる。
【0022】
例示の目的で、上記の化合物の構造の一部を以下に示す。
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
【化1-4】
【化1-5】
【化1-6】
【0023】
いくつかの実施形態では、ヒンダードアミン光安定剤は、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(33)N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(38)N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(39)N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(44)無水マレイン酸-C18-C22-α-オレフィン-コポリマーと2,2,6,6-
テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチル
ピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー化合物縮合物、
(47)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-
テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-
イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー化合物縮合物、ならびに
それらの二成分または三成分の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0024】
ヒンダードアミン光安定剤の特定の二成分または三成分の組み合わせは有利であり得る。例えば、二成分または三成分の組み合わせは、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケートならびに(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物;
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケートならびに(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチル
ピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー化合物縮合物;
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエートならびに
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および
2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物;
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケートおよび
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート;または
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ならびに
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物である。
【0025】
いくつかの実施形態では、HALS(38)または(39)は、二成分または三成分の組み合わせでHALS(36)と置き換えられ得る。
【0026】
本ヒンダードアミン安定剤の多くは市販されており、例えば、TINUVIN 770、CHIMASSORB 944、CHIMASSORB 2020、CYASORB UV 3853、CYASORB UV 3529、TINUVIN NOR 371、UVINUL 4050、UVINUL 5050などである。
【0027】
二成分のHALSの組み合わせでは、重量/重量比は、約1/19、約1/18、約1/17、約1/16、約1/15、約1/14、約1/13、約1/12、約1/11、約1/10、約1/9、約1/8、約1/7、約1/6、約1/5、約1/4、約1/3、約1/2、または約1/1のいずれかから約1/2、約1/3、約1/4、約1/5、約1/6、約1/7、約1/8、約1/9、約1/10、約1/11、約1/12、約1/13、約1/14、約1/15、約1/16、約1/17、約1/18、約1/19、または約1/20のいずれかである。
【0028】
三成分のHALSの組み合わせでは、任意の2つのHALSの重量/重量比は、二成分の組み合わせの場合と同じある。
【0029】
いくつかの実施形態では、低分子量および高分子量のHALSの組み合わせを用いてもよい。低分子量安定剤は、約200g/モル~約1000g/モルの分子量を有する。高分子量安定剤は、約1200g/モル~約10,000g/モルの分子量を有する。
【0030】
いくつかの低分子量ヒンダードアミンは(1)~(33a)である。いくつかの高分子量ヒンダードアミンは(34)~(49)である。オリゴマーまたはポリマーのヒンダードアミンでは、反復単位「n」は、平均分子量が約1200g/モル~約10,000g/モルであるような値である。
【0031】
紫外線(UV)吸収剤は、オキサミド、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス-アリール-s-トリアジン、ヒドロキシベンゾエート、2-ヒドロキシベンゾフェノン、およびシアノアクリレート紫外光吸収剤(UVA)からなる群から選択され得る。
【0032】
オキサミドUVAには、例えば、4,4′-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2′-ジエトキシオキサニリド、2,2′-ジオクチルオキシ-5,5′-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2′-ジドデシルオキシ-5,5′-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2′-エチルオキサニリド(N’-(2-エトキシフェニル)-N-(2-エチルフェニル)オキサミド)、N,N′-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2′-エトキサニリドおよびその2-エトキシ-2′-エチル-5,4′-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-およびp-メトキシ-二置換オキサニリドの混合物、ならびにo-およびp-エトキシ-二置換オキサニリドの混合物が含まれる。
【0033】
ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾールUVAは、例えば、米国特許第3,004,896号、同第3,055,896号、同第3,072,585号、同第3,074,910号、同第3,189,615号、同第3,218,332号、同第3,230,194号、同第4,127,586号、同第4,226,763号、同第4,275,004号、同第4,278,589号、同第4,315,848号、同第4,347,180号、同第4,383,863号、同第4,675,352号、同第4,681,905号、同第4,853,471号、同第5,268,450号、同第5,278,314号、同第5,280,124号、同第5,319,091号、同第5,410,071号、同第5,436,349号、同第5,516,914号、同第5,554,760号、同第5,563,242号、同第5,574,166号、同第5,607,987号、同第5,977,219号、および同第6,166,218号に開示されており、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-sec-ブチル-5-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3、5-ビス-α-クミル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-(ω-ヒドロキシ-オクタ-(エチレンオキシ)カルボニル-エチル)-、フェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-ドデシル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-オクチルオキシカルボニル)エチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、ドデシル化2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-tert-ブチル-5-(2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル)-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-メトキシカルボニルエチル)フェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-5-(2-(2-エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル)-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル-2H-ベンゾトリアゾール、2,2’-メチレン-ビス(4-t-オクチル-(6-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェノール)、2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3-t-オクチル-5-α-クミルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-フルオロ-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-α-クミルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-α-クミルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、メチル3-(5-トリフルオロメチル-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート、5-ブチルスルホニル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3-α-クミル-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-トリフルオロメチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-α-クミルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-ブチルスルホニル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、および5-フェニルスルホニル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールである。
【0034】
トリス-アリール-s-トリアジンUVAは、例えば、米国特許第3,843,371号、同第4,619,956号、同第4,740,542号、同第5,096,489号、同第5,106,891号、同第5,298,067号、同第5,300,414号、同第5,354,794号、同第5,461,151号、同第5,476,937号、同第5,489,503号、同第5,543,518号、同第5,556,973号、同第5,597,854号、同第5,681,955号、同第5,726,309号、同第5,736,597号、同第5,942,626号、同第5,959,008号、同第5,998,116号、同第6,013,704号、同第6,060,543号、同第6,242,598号、および同第6,255,483号に開示されているものであり、例えば、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-s-トリアジン、CYASORB1164、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-6-(4-ブロモフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス[2-ヒドロキシ-4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-6-(4-クロロフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジヒドロキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(4-ビフェニリル)-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシカルボニルエチリデンオキシフェニル)-s-トリアジン、2-フェニル-4-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-アミロキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ベンジルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-n-ブチルオキシフェニル)-6-(2,4-ジ-n-ブチルオキシフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ノニルオキシ*-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-5-α-クミルフェニル]-s-トリアジン(*は、オクチルオキシ、ノニルオキシ、およびデシルオキシ基の混合物を示す)、メチレンビス-{2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)フェニル]-s-トリアジン}、3:5’、5:5’、および3:3’の位置、5:4:1の比率で架橋されたメチレン架橋二量体混合物、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-イソオクチルオキシカルボニルイソプロピリデンオキシフェニル)-s-トリアジン、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-5-α-クミルフェニル)-s-トリアジン、2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-4,6-ビス[2-ヒドロキシ-4-(3-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン、2,4,6-トリス[2-ヒドロキシ-4-(3-sec-ブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]-s-トリアジン、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-ドデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジンと4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジンとの混合物、TINUVIN400、4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-2-(2-ヒドロキシ-4-(3-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル)-s-トリアジン、および4,6-ジフェニル-2-(4-ヘキシルオキシ-2-ヒドロキシフェニル)-s-トリアジンである。
【0035】
ヒドロキシベンゾエートUV吸収剤は、例えば、置換および非置換安息香酸のエステル、例えば、4-tert-ブチルフェニルサリチル酸、フェニルサリチル酸、オクチルフェニルサリチル酸、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエートである。
【0036】
2-ヒドロキシベンゾフェノンUV吸収剤は、例えば、4-ヒドロキシ、4-メトキシ、4-オクチルオキシ、4-デシルオキシ、4-ドデシルオキシ、4-ベンジルオキシ、4,2’,4’-トリヒドロキシ、および2’-ヒドロキシ-4,4’-ジメトキシ誘導体である。
【0037】
シアノアクリレートUV吸収剤は、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス(2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート)、α-シアノ-β,β-ジフェニルアクリル酸エチルエステルまたはイソオクチルエステル、およびα-シアノ-β-メチル-p-メトキシ-桂皮酸メチルエステルまたはブチルエステルである。
【0038】
UVAの多くは市販されており、例えば、TINUVIN326、TINUVIN234、TINUVIN1577、TINUVIN1600、CYASORB UV1164、CYASORB THT、CYASORB UV2908、CHIMASSORB81、UVINUL3030などである。
【0039】
チオエーテル添加剤には、例えば、メルカプタン含有化合物またはジスルフィド含有化合物が含まれる。いくつかの実施形態では、メルカプタン含有化合物は、式
【化2】
の1つ以上、例えば、1、2、3、または4つの部分を含有する。
【0040】
いくつかの実施形態では、メルカプタン含有化合物は、式
【化3】
の1つ以上、例えば、1、2、3、または4つの部分を含有し、式中、Rはヒドロカルビル基である。
【0041】
例えば、いくつかの実施形態では、チオエーテル添加剤は、式。
【化4】
の化合物を含み、式中、各Rは独立してヒドロカルビル基である。
【0042】
ジスルフィド含有化合物は、式R-S-S-Rのものであり、各Rは独立してヒドロカルビル基である。
【0043】
「各Rは独立してヒドロカルビル基である」という句は、各Rが任意の他のR基と同じであっても、または異なっていてもよいことを意味する。
【0044】
いくつかの実施形態では、チオエーテル添加剤は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(β-ラウリルチオプロピオネート)、ジステアリルジスルフィド、またはジラウリルジスルフィドを含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、ヒドロカルビル基は、C-C40ヒドロカルビル基、C-C24ヒドロカルビル基、またはC-Cヒドロカルビル基であり得る。ヒドロカルビルは、任意の炭化水素含有基、例えば、1つ以上のヘテロ原子含有基またはアリール基により中断または置換され得る、例えば、1つ以上の-O-、-NH-、もしくは-C(O)O-基により中断、および/または1つ以上のヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、チオール、ホスホネート、もしくはアリール基で置換されている、直鎖または分岐鎖アルキルまたはアルケニルである。アリールは、フェニルを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、ヒドロカルビルは、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ラウリル(ドデシル)、トリデシル、またはステアリル(オクタデシル)であり得る。
【0047】
アルキル基は、直鎖状または分岐状であってもよく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、tert-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、およびオクタデシルが含まれ得る。アルケニルは、エチレン性不飽和基を含有するアルキルである。
【0048】
いくつかの実施形態では、1つ以上のさらなる添加剤を本発明の中空物品に組み込んでもよい。酸化防止剤および酸スカベンジャーからなる群から、さらなる添加剤を選択してもよい。
【0049】
酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、有機リン安定剤、ジアルキルヒドロキシルアミン安定剤、アミンオキシド安定剤、およびトコフェロールからなる群から選択され得る。いくつかの実施形態では、酸化防止剤は、有機リン安定剤とヒンダードフェノール酸化防止剤の組み合わせ、ジアルキルヒドロキシルアミン安定剤、有機リン安定剤とジアルキルヒドロキシルアミン安定剤の組み合わせ、アミンオキシド安定剤、または有機リン安定剤とアミンオキシド安定剤の組み合わせを含む。
【0050】
また、酸化防止剤には、ビタミンEおよびビタミンEアセテート(トコフェロール)も含まれる。それぞれを単独で、互いに組み合わせて、またはヒンダードフェノール系酸化防止剤、ジアルキルヒドロキシルアミン安定剤、有機リン安定剤、およびアミンオキシド安定剤からなる群から選択される1つ以上の酸化防止剤と組み合わせて用いることができる。
【0051】
有機リン安定剤は、例えば、既知のホスファイトおよびホスホナイト安定剤であり、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4-ジ-α-クミルフェニル)ペンタエリスルチトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(D)、ビス(2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(E)、ビスイソデシルオキシ-ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニレン-ジホスホナイト(H)、6-イソオクチルオキシ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(C)、6-フルオロ-2,4,8,10-テトラ-tert-ブチル-12-メチル-ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン(A)、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル-6-メチルフェニル)エチルホスファイト(G)、2,2’,2’’-ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’5,5’-テトラ-tert-ブチル-1,1’-ビフェニル-2,2’-ジイル)ホスファイト](B)、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ポリ(4,4’-{2,2’-ジメチル-5,5’-ジ-t-ブチルフェニルスルフィド-}オクチルホスファイト)、ポリ(4,4’{-イソプロピリデンジフェノール}-オクチルホスファイト)、ポリ(4,4’-{イソプロピリデンビス[2,6-ジブロモフェノール]}-オクチルホスファイト)、ポリ(4,4’-{2,2’-ジメチル-5,5’-ジ-t-ブチルフェニルスルフィド}-ペンタエリスリチルジホスファイト)、
【化5-1】
【化5-2】
が含まれる。
【0052】
好適な有機リン安定剤はまた、米国特許出願公開第2010/048782号および米国特許第7,888,414号に開示されているような液体安定剤、例えば、その中の液体ホスファイトP-2、P-3およびP-4である。好適な液体有機リン安定剤はまた、米国特許出願公開第2013/0225736号および同第2010/0029844号、ならびに米国特許第7,468,410号および同第8,304,477号にも開示されている。
【0053】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤には、例えば、トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、またはオクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートが含まれる。
【0054】
有機リン安定剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤の組み合わせは、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトとペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]またはオクタデシル3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートであり得る。
【0055】
有機リン安定剤対ヒンダードフェノール系酸化防止剤の重量/重量比は、約9/1、約8/1、約7/1、約6/1、約5/1、約4/1、3/1、約2/1、または約1/1のいずれかから約1/2、約1/3、約1/4、約1/5、約1/6、約1/7、約1/8、または約1/9のいずれかであり得る。
【0056】
ヒドロキシルアミン安定剤は、例えば、N,N-ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N-ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N-ジドデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N-ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-テトラデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-ヘプタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘキサデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-ヘプタデシル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、N-メチル-N-オクタデシルヒドロキシルアミン、またはN,N-ジ(C16-C18アルキル)ヒドロキシルアミンである。
【0057】
アミンオキシド安定剤は、例えば、ジ(C16-C18)アルキルメチルアミンオキシド、CAS#204933-93-7である。
【0058】
有機リン安定剤とジアルキルヒドロキシルアミンの組み合わせは、例えば、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトとN,N-ジ(C16-C18アルキル)ヒドロキシルアミンである。
【0059】
有機リン安定剤とアミンオキシド安定剤の組み合わせは、例えば、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトとジ(C16-C18)アルキルメチルアミンオキシドである。
【0060】
これらの組み合わせの重量/重量比は、約9/1、約8/1、約7/1、約6/1、約5/1、約4/1、3/1、約2/1、または約1/1のいずれかから約1/2、約1/3、約1/4、約1/5、約1/6、約1/7、約1/8、または約1/9のいずれかであり得る。
【0061】
酸化防止剤は、中空物品の総重量に基づいて、合計で、約0.05重量%、約0.10重量%、約0.20重量%、約0.30重量%、約0.40重量%、約0.50重量%、または約0.60重量%のいずれかから約0.70重量%、約0.80重量%、約0.90重量%、約1.0重量%、約1.5重量%、または約2.0重量%のいずれかで存在し得る。
【0062】
酸スカベンジャーには、米国特許第4,427,816号、同第5,106,898号、および同第5,234,981号に記載されているような、ハイドロタルサイトおよび非晶質塩基性炭酸アルミニウムマグネシウムが含まれる。ハイドロタルサイトは、hycite、DHT4A、DHT4V、DHT4Z、DHT4A2、またはDHT4Cとしても知られている。ハイドロタルサイトは、天然または合成であり、コーティングを含み得る。天然ハイドロタルサイトは、構造MgAl(OH)16COOを有するように保持される。合成ヒドロタルサイトの典型的な実験式は、AlMg4.35OH11.36CO3(1.67).x HOである。合成生成物の例としては、Mg0.7Al0.3(OH)(CO0.15.0.54HO、Mg4.5Al(OH)13CO.3.5HO、およびMg4.2Al(OH)12.4COが挙げられる。
【0063】
いくつかの実施形態では、酸スカベンジャーには、脂肪酸の金属塩、例えば、脂肪酸のアルカリまたはアルカリ土類金属塩が含まれる。いくつかの実施形態では、酸スカベンジャーには、脂肪酸のカルシウム、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、またはアルミニウム塩が含まれる。いくつかの実施形態では、酸スカベンジャーには、ステアリン酸、ベヘン酸、リシノール酸、またはパルミチン酸カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、カリウム、またはアルミニウムが含まれる。特定の実施形態では、酸スカベンジャーには、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム、およびパルミチン酸カリウムが含まれる。他の実施形態では、酸スカベンジャーには、酸化亜鉛が含まれる。
【0064】
いくつかの実施形態では、1つ以上の酸スカベンジャーの組み合わせを用いてもよい。
【0065】
酸スカベンジャーは、物品の総重量に基づいて、合計で、約50ppm(百万分率)、約100ppm、約200ppm、約300ppm、約400ppm、約500ppm、または約600ppmのいずれかから約700ppm、約800ppm、約900ppm、約1000ppm、約1100ppm、約1200ppm、約1300ppm、約1400ppm、約1500ppm、約1600ppm、約1700ppm、約1800ppm、約1900ppm、または約2000ppmのいずれかで存在し得る。
【0066】
他の実施形態では、中空物品は、物品の総重量に基づいて、約0.1重量%(重量パーセント)、約0.2重量%、または約0.5重量%のいずれかから約1.0重量%、約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、または約3.0重量%のいずれかで酸スカベンジャーを含み得る。
【0067】
着色剤、顔料、または充填剤もまた、本ポリオレフィン基材に添加され得る。
【0068】
顔料には、無機顔料、例えば、3つの結晶形の二酸化チタン:ルチル、アナターゼ、またはブルッカイト、ウルトラマリンブルー、酸化鉄、バナジン酸ビスマス、カーボンブラック、アルミニウムフレークなどのメタリック顔料およびマイカなどの真珠光沢顔料を含むエフェクト顔料、ならびに有機顔料、例えば、フタロシアニン、ペリレン、アゾ化合物、イソインドリン、キノフタロン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ジオキサジン、およびインダントロンが含まれる。顔料は、物品の総重量に基づいて、典型的には約5重量%までの量で、単独でまたは任意の組み合わせで含まれ得る。染料は、使用されるプラスチックに完全に溶解するか、または分子的に分散した形で存在する任意の着色剤であり、したがって、ポリマーの高透過性、非拡散着色を提供するために使用することができる。他の染料は、電磁スペクトルの可視部分で蛍光を発する有機化合物、例えば蛍光染料である。染料は、物品の総重量に基づいて、典型的には約5重量%までの量で、単独でまたは任意の組み合わせで含まれ得る。
【0069】
粒子状充填剤は、物品の総重量に基づいて、約0.01重量%、約0.1重量%、約1重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、または約20重量%のいずれかから約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、または約50重量%のいずれかの量で存在し得る。充填剤には、二酸化チタン、炭化ケイ素、シリカ(および他のシリカ酸化物、沈殿したかどうかにかかわらず)、酸化アンチモン、炭酸鉛、亜鉛華、リトポン、ジルコン、コランダム、スピネル、アパタイト、バライト粉末、硫酸バリウム、カーボンブラック、ドロマイト、炭酸カルシウム、タルク、ならびにMg、Ca、もしくはZnイオンとAl、Cr、もしくはFeイオンとのハイドロタルサイト化合物とCOおよび/またはHPOとの水和物または非水和物、石英粉末、塩酸炭酸マグネシウム、ガラス繊維、粘土、アルミナ、ならびに他の金属酸化物および炭酸塩、金属水酸化物、クロム、リン、三酸化アンチモン、シリカ、シリコーン、およびそれらのブレンドが含まれるが、これらに限定されない。これらの充填剤は、任意の他の充填剤および多孔性充填剤ならびに当該技術分野で既知の支持体を含み得る。
【0070】
さらに別の添加剤、例えば、帯電防止剤(anti-static agent)(帯電防止剤(antistat))、耐傷添加剤、スリップ剤、ポリマー加工助剤などの添加剤をポリオレフィン基材に組み込んでもよい(Plastic Additives Handbook、第6版を参照)。脂肪酸の金属塩、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、またはステアリン酸アルミニウムが含まれる。また、さらなる添加剤には、チオエーテル添加剤、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、またはジステアリルチオジプロピオネートも含まれる。
【0071】
また、さらなる添加剤には、ベンゾフラノン安定剤、例えば、米国特許第4,325,863号、同第4,338,244号、同第5,175,312号、同第5,216,052号、同第5,252,643号、同第5,369,159号、同第5,356,966号、同第5,367,008号、同第5,428,177号、もしくは同第5,428,162号、または米国特許出願公開第2012/0238677号に開示されているものも含まれ、3-[4-(2-アセトキシエトキシ)フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン-2-オン、3,3’-ビス[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン-2-オン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-エトキシフェニル)ベンゾフラン-2-オン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オン、3-(2-アセチル-5-イソオクチルフェニル)-5-イソオクチルベンゾフラン-2-オン、および3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラン-2-オンが含まれる。また、さらなる添加剤には、相溶化剤または分散助剤、例えば、無水マレイン酸グラフト化PEまたはPP、ポリ(エチレン-コ-酢酸ビニル)、ポリ(エチレン-アクリル酸)なども含まれる。さらなる添加剤は、物品の総重量に基づいて、約0.05重量%、0.2重量%、約0.5重量%、約0.7重量%、または約1.0重量%のいずれかから約1.5重量%、約2.0重量%、約2.5重量%、約3.0重量%、約3.5重量%、約4.0重量%、約4.5重量%、または約5.0重量%のいずれかで存在し得る。
【0072】
回転成形(rotomolding)(回転成形(rotational molding))は、ガラス繊維で強化され得るかなり大きなプラスチック中空物品の製造に使用される。このプロセスは、鋳型の片方にプラスチック材料を充填することを含む。次いで、鋳型をもう片方で閉じ、オーブン中で加熱して回転させ、異なる軸を中心に回転させながら溶融プラスチックが鋳型の壁に広がるようにする。冷却後、中空物品が得られる。このようにして、例えば、HDポリエチレンから貯蔵タンクを製造することが可能である。いくつかの実施形態では、プロセスは、ポリオレフィン混合物を、約170℃、約190℃、約210℃、約215℃、約220℃、約230℃、約240℃、約260℃、または約280℃のいずれかから約300℃、約340℃~約370℃、または約400℃以上のいずれかの範囲の温度に加熱することを必要とする。これらの温度は、オーブンのピーク内部空気温度(PIAT)を表す。
【0073】
いくつかの実施形態では、本中空物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルは、21ft/lb(フィート/ポンド)以上、23ft/lbs以上、25ft/lbs以上、27ft/lbs以上、29ft/lbs以上、31ft/lbs以上、33ft/lbs以上、35ft/lbs以上、37ft/lbs以上、39ft/lbs以上、40ft/lbs以上、41ft/lbs以上、42ft/lbs、または43ft/lbs以上の衝撃強度を呈し得る。
【0074】
特定の実施形態では、本中空物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルは、50%以上、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%、または99%以上の延性を呈し得る。
【0075】
特定の他の実施形態では、本中空物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルは、0.0以下、-0.5以下、-0.7以下、-1.0以下、-1.2以下、-1.4以下、
-1.6以下、-1.8以下、-2.0以下、-2.2以下、-2.4以下、-2.6以下、-2.7以下、-2.8以下、または-2.9以下の黄色度指数(YI)を呈し得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、本中空物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルは、-3.0以下、-3.3以下、-3.5以下、-3.7以下、-3.9以下、-4.0以下、-4.1以下、
-4.2以下、-4.3以下、-4.4以下、または-4.5以下の黄色度指数(YI)を呈し得る。
【0077】
特定の実施形態では、本中空物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルは、40ft/lbs以上の衝撃強度、90%以上の延性、および0.0以下または-1.0以下または-1.5以下または-2.0以下のYIを呈し得る。
【0078】
機械的特性は、Association of Rotational Molders(ARM)Impact Testに従って決定され得る。衝撃強度、延性、および色に関する上記の実施形態は、ピーク内部空気温度が約380°F、約400°F、または約420°Fである回転成形された中空物品の試験サンプルで決定され得る。
【0079】
ホスホン酸エステル、N-アルコキシヒンダードアミン、シアヌル酸メラミン(本添加剤)、および任意のさらなる添加剤のポリオレフィン基材への組み込みは、その後の溶媒の蒸発の有無にかかわらず、例えば成形前もしくは成形後に既知の方法によって、または溶解もしくは分散された添加剤混合物をポリオレフィンに適用することによっても行われる。本添加剤はまた、マスターバッチの形態でポリオレフィンに添加することができ、マスターバッチは、マスターバッチの総重量に基づいて、例えば、約2.5重量%~約40重量%の濃度で添加剤を含有する。マスターバッチの形態では、マスターバッチのポリマーは、ポリオレフィン基材と同じである必要はない。
【0080】
成形は、既知の混合機、例えばミキサー、ニーダー、または押出機を用いて行われる。本添加剤および任意のさらなる添加剤は、事前に混合するか、または個別に添加することができる。また、本添加剤および任意のさらなる添加剤は、重合前もしくは重合中、または架橋前に添加することができる。本添加剤および任意のさらなる添加剤は、ポリマーに組み込んで、純粋形で難燃性にするか、またはワックス、油、もしくはポリマーに封入することができる。
【0081】
また、本添加剤および任意のさらなる添加剤は、ポリオレフィン基材上に噴霧することができる。それらは、他の添加剤またはそれらの溶融物を希釈して、これらの添加剤と一緒にポリオレフィン上に噴霧することができる。重合触媒の失活中の噴霧による添加は有利であり得、例えば、失活に使用される蒸気を使用して噴霧を行うことが可能である。
【0082】
いくつかの実施形態では、本プロセスは、原材料の重量による測定と、それに続く成分の乾燥ブレンドを含む。特定の実施形態では、本添加剤および任意のさらなる添加剤は、押出機中での溶融ブレンドによって熱可塑性ポリオレフィン基材に組み込まれる。本添加剤および任意の添加剤は、一緒にまたは別個に添加され得る。いくつかの実施形態では、「ポリオレフィンへの組み込み」という用語は、溶融ブレンド、すなわち、混合物を高温で溶融条件に供することを意味する。
【0083】
混合物を押出機などの溶融混合装置に一定の供給速度で供給して、材料を所望の形態、例えばペレットに押出してもよい。ペレットは「完全に配合されたポリオレフィン基材」である。ペレットは、回転成形の前に、小さな、概して均一な粒子サイズに、例えば、約150ミクロン~約500ミクロンの平均粒子サイズに粉砕され得る。
【0084】
完全に配合されたポリオレフィン粒子を鋳型の片方に充填し、次いで、もう片方で閉じる。鋳型は、典型的には、アルミニウム製または鋼鉄製である。閉じた鋳型を加熱し、異なる軸を中心に回転させ、溶融ポリマーは鋳型の内部をコーティングする。このプロセスは「焼結」と呼ばれる。次いで、鋳型を冷却し、成形された物品を取り出す。
【0085】
貯蔵タンクに加えて、多数の他の物品、例えば、カヤック、おもちゃ、ごみ容器、機器の筐体などを回転成形プロセスで製造し得る。回転成形物品は、多くの場合、比較的大きな平均壁厚を有し得る。いくつかの実施形態では、本回転成形物品は、約1.50mm以上、約1.75mm以上、約2.00mm以上、約2.25mm以上、約2.50mm以上、約2.75mm以上、約3.00mm以上、約3.25mm以上、約3.50mm以上、約3.75mm以上、約4.00mm以上、約4.25mm以上、約4.50mm以上、または約4.75mm以上の平均壁厚を有する。いくつかの実施形態では、回転成形物品は、約1.50mm、約1.75mm、約2.00mm、約2.25mm、約2.50mm、約2.75mm、または約3.00mmのいずれかから約3.25mm、約3.50mm、約3.75mm、約4.00mm、約4.25mm、約4.50mm、約4.75mm、約5.00mm、約5.25mm、約5.50mm、約5.75mm、または約6.00mmのいずれかの平均壁厚を有する。
【0086】
本明細書における冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、文法的目的語の1つまたは2つ以上(例えば、少なくとも1つ)を指す。本明細書に引用される範囲はすべて、包括的である。全体を通して使用される「約」という用語は、小さな変動を表現し、説明するために使用される。例えば、「約」は、数値が±5%、±4%、±3%、±2%、±1%、±0.5%、±0.4%、±0.3%、±0.2%、±0.1%、または±0.05%変更されることを意味する。すべての数値は、明示的に示されているかどうかに関係なく、「約」という用語で修飾される。「約」という用語によって変更された数値には、特定の識別された値が含まれる。例えば、「約5.0」は、5.0を含む。
【0087】
本明細書で論じられる米国特許、米国特許出願、および公開された米国特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例0088】
特に明記しない限り、全ての部およびパーセントは、重量による。特に明記されていない場合、重量パーセント(重量%)は、いかなる揮発性物質も含まない組成物全体に基づく。
【0089】
実施例1
添加剤を、低密度ポリエチレン(LDPE、0.935g/cm)とドライブレンドし、配合物を提供する。添加剤レベルは、ポリエチレンの重量に基づいて、重量ppm(百万分率)で報告される。ドライブレンドを溶融押出してペレットにし、35メッシュに粉砕し、実験室規模のFST M20「クラムシェル」アルミニウム鋳型に入れる。鋳型を、ガス焚きオーブンで二軸回転させる。温度が上昇する一方で、熱気をチャンバー内で送風機によって循環させて、400°Fまたは420°Fのピーク内部空気温度(PIAT)を提供する。温度を20分間維持する。オーブンを開き、依然として回転させながら24分かけて冷却する。鋳型を開き、中空物品を取り出す。
【0090】
対照配合物は、添加物を含有しない。配合物1~4の各々は、400ppmのトリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(フェノール系酸化防止剤)、600ppmのN、N-ジ(C16-C18アルキル)ヒドロキシルアミン(ヒドロキシルアミン安定剤)、1200ppmのトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(有機リン安定剤)、1200ppmの4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物(ヒンダードアミン光安定剤)、400ppmのN’-(2-エトキシフェニル)-N-(2-エチルフェニル)オキサミド(オキサミド紫外線吸収剤)、400ppmのハイドロタルサイト(酸スカベンジャー)、ならびに200ppmのステアリン酸亜鉛(酸スカベンジャー)を含有し、配合物2~4は、追加として、以下に概説するような500ppmのチオエーテル添加剤を含有する。チオ1は、ジステアリルチオジプロピオネートである。チオ2は、ペンタエリスリトールテトラキス(β-ラウリルチオプロピオネート)である。チオ3は、ジステアリルジスルフィドである。添加剤の重量は、ポリエチレンの重量に基づいてppm(百万分率)である。
配合物 チオ1 チオ2 チオ3
対照 ---- ---- ----
1 ---- ---- ----
2 500 ---- ----
3 ---- 500 ----
4 ---- ---- 500
【0091】
試験されたサンプルは、Association of Rotational Molders(ARM)Impact Testに従い、125ミルの厚さ(3.175mm)である。サンプルは、衝撃強度、延性、および色の形成について試験される。衝撃強度は、フィート/ポンド(ft/ lbs)で報告される。延性は、パーセント(%)で報告される。色は、YIとして報告される。400°Fおよび420°Fのピーク内部空気温度で調製された中空物品のサンプルの結果は、以下の通りである。
PIAT=400°F
配合物 衝撃強度 延性 色(YI)
対照 7.8 0 -1.5
1 39.3 94 -1.0
2 43.4 100 -4.5
3 36.1 83 -4.5
4 38.7 94 -4.6
PIAT=420°F
配合物 衝撃強度 延性 色(YI)
対照 7.8 0 -2.0
1 20.6 56 0.5
2 43.4 100 -2.0
3 29.2 72 -2.9
4 21.8 50 -2.4
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオレフィン基材と前記ポリオレフィン基材に組み込まれた添加剤とを含み、熱、光、および酸素の有害な影響に対して安定化されたプラスチック物品であって、前記添加剤が、
i)ヒンダードアミン光安定剤、
ii)紫外線吸収剤、および
iii)チオエーテル添加剤、を含み、
前記プラスチック物品が、その中に中空部分を含有する、プラスチック物品。
【請求項2】
前記ヒンダードアミン光安定剤が、
(1)1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(3)ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(4)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート、 (5)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(6)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(7)ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(8)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、
(9)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ-s-トリアジン、
(10)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(11)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジン、
(12)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(13)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(15)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(16)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(17)2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-
6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン、
(18)4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(19)ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデンマロネート、
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート、
(21)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシナート、
(22)1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン、
(23)2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、
(24)トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、
(25)トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)ニトリロトリアセテート、
(26)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(27)テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(28)1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、
(29)3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(30)8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(31)3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(32)3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(33)N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、
(33a)ビス(1-ウンデカニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート、
(34)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-
トリアジンとN、N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミンとの反応生成物、
(35)1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンおよびコハク酸の縮合物、
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(37)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(38)N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(39)N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(40)2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジン
および1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(41)2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンおよび1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(42)7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4,5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、 (43)ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン、CAS#182635-99-0、
(44)無水マレイン酸-C18-C22-α-オレフィン-コポリマーと2,2,6,6-
テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(46)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)
および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(47)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、
(48)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、ならびに
(49)(a)を(b)と反応させることによって得られる生成物であって、(a)が、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンをシアヌル酸クロリドと反応させることによって得られる生成物であり、
(b)が、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミンである、生成物、
からなる群から選択される、請求項1に記載のプラスチック物品。
【請求項3】
前記紫外線吸収剤が、オキサミド、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス-アリール-s-トリアジン、ヒドロキシベンゾエート、2-ヒドロキシベンゾフェノン、およびシアノアクリレート紫外線吸収剤からなる群から選択される、請求項1または2に記載のプラスチック物品。
【請求項4】
前記チオエーテル添加剤が、式
【化1】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含む、請求項1~3のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項5】
前記チオエーテル添加剤が、式
【化2】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含み、式中、Rがヒドロカルビル基である、請求項1~4のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項6】
チオエーテル添加剤が、式
【化3】
のものであり、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、請求項1~5のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項7】
前記チオエーテル添加剤が、式R-S-S-Rのジスルフィド含有化合物を含み、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、請求項1~6のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項8】
前記ポリオレフィン基材が、ポリエチレンを含む、請求項1~7のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項9】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量%~約95重量%のポリオレフィンを含む、請求項1~8のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項10】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記ヒンダードアミン光安定剤を含む、請求項1~9のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項11】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記紫外線吸収剤を含む、請求項1~10のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項12】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記チオエーテル添加剤を含む、請求項1~11のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項13】
前記ヒンダードアミン光安定剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約7/1~約1/1である、請求項1~12のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項14】
前記紫外線吸収剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約3/1~約1/3である、請求項1~13のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項15】
前記物品が、フェノール系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン安定剤、有機リン安定剤、および酸スカベンジャーからなる群から選択される1つ以上の添加剤をさらに含む、請求項1~14のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項16】
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約0.1重量%~約50重量%の1つ以上の充填剤を含む、請求項1~15のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項17】
前記物品が、約1.50mm~約6.00mmの平均壁厚を有する、請求項1~16のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項18】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、21ft/lbs以上の衝撃強度を呈する、請求項1~17のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項19】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、50%以上の延性を呈する、請求項1~18のいずれかに記載のプラスチック物品。
【請求項20】
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、-2.0以下の黄色度指数(YI)を呈する、請求項1~19のいずれかに記載のプラスチック物品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0091
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0091】
試験されたサンプルは、Association of Rotational Molders(ARM)Impact Testに従い、125ミルの厚さ(3.175mm)である。サンプルは、衝撃強度、延性、および色の形成について試験される。衝撃強度は、フィート/ポンド(ft/ lbs)で報告される。延性は、パーセント(%)で報告される。色は、YIとして報告される。400°Fおよび420°Fのピーク内部空気温度で調製された中空物品のサンプルの結果は、以下の通りである。
PIAT=400°F
配合物 衝撃強度 延性 色(YI)
対照 7.8 0 -1.5
1 39.3 94 -1.0
2 43.4 100 -4.5
3 36.1 83 -4.5
4 38.7 94 -4.6
PIAT=420°F
配合物 衝撃強度 延性 色(YI)
対照 7.8 0 -2.0
1 20.6 56 0.5
2 43.4 100 -2.0
3 29.2 72 -2.9
4 21.8 50 -2.4
本発明は、以下の実施形態を包含する。
(実施形態1)
ポリオレフィン基材と前記ポリオレフィン基材に組み込まれた添加剤とを含み、熱、光、および酸素の有害な影響に対して安定化されたプラスチック物品であって、前記添加剤が、
i)ヒンダードアミン光安定剤、
ii)紫外線吸収剤、および
iii)チオエーテル添加剤、を含み、
前記プラスチック物品が、その中に中空部分を含有する、プラスチック物品。
(実施形態2)
前記ヒンダードアミン光安定剤が、
(1)1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-オクタデシルアミノピペリジン、
(2)ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(3)ビス(1-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(4)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(5)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(6)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(7)ビス(1-アシル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(8)ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロネート、
(9)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-(2-ヒドロキシエチルアミノ-s-トリアジン、
(10)ビス(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(11)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-トリアジン、
(12)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(13)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オキソ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(14)1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-4-オクタデカノイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(15)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)セバケート、
(16)ビス(1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アジペート、
(17)2,4-ビス{N-[1-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル]-N-ブチルアミノ}-
6-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-s-トリアジン、
(18)4-ベンゾイル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、
(19)ジ-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)p-メトキシベンジリデンマロネート、
(20)2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イルオクタデカノエート、
(21)ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシナート、
(22)1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジン、
(23)2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソ-スピロ[4,5]デカン、
(24)トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセテート、
(25)トリス(2-ヒドロキシ-3-(アミノ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)ニトリロトリアセテート、
(26)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(27)テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタン-テトラカルボキシレート、
(28)1,1’-(1,2-エタンジイル)-ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、
(29)3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(30)8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、
(31)3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(32)3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ピロリジン-2,5-ジオン、
(33)N,N’-ビス-ホルミル-N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、
(33a)ビス(1-ウンデカニルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カーボネート、
(34)2,4-ビス[(1-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-ピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-6-クロロ-s-
トリアジンとN、N’-ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミンとの反応生成物、
(35)1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンおよびコハク酸の縮合物、
(36)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-tert-
オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(37)N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンおよび4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(38)N,N’-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(39)N,N’-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンおよび4-
モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンの縮合物、
(40)2-クロロ-4,6-ビス(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジン
および1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(41)2-クロロ-4,6-ジ-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンおよび1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、
(42)7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4,5]デカンおよびエピクロロヒドリンの反応生成物、
(43)ポリ[メチル,(3-オキシ-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)プロピル)]シロキサン、CAS#182635-99-0、
(44)無水マレイン酸-C 18 -C 22- α-オレフィン-コポリマーと2,2,6,6-
テトラメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物、
(45)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(46)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン)
および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-トリアジンのオリゴマー縮合物、
(47)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-プロポキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、
(48)4,4’-ヘキサメチレンビス(アミノ-1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン)および2-クロロ-4,6-ビス(ジブチルアミノ)-s-トリアジンでエンドキャップされた2,4-ジクロロ-6-[(1-アシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミノ]-s-
トリアジンのオリゴマー縮合物、ならびに
(49)(a)を(b)と反応させることによって得られる生成物であって、(a)が、1,2-ビス(3-アミノプロピルアミノ)エタンをシアヌル酸クロリドと反応させることによって得られる生成物であり、
(b)が、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)ブチルアミンである、生成物、
からなる群から選択される、実施形態1に記載のプラスチック物品。
(実施形態3)
前記紫外線吸収剤が、オキサミド、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、トリス-アリール-s-トリアジン、ヒドロキシベンゾエート、2-ヒドロキシベンゾフェノン、およびシアノアクリレート紫外線吸収剤からなる群から選択される、実施形態1または2に記載のプラスチック物品。
(実施形態4)
前記チオエーテル添加剤が、式
【化6】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含む、実施形態1~3のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態5)
前記チオエーテル添加剤が、式
【化7】
の1つ以上の部分を含有するメルカプタン含有化合物を含み、式中、Rがヒドロカルビル基である、実施形態1~4のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態6)
チオエーテル添加剤が、式
【化8】
のものであり、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、実施形態1~5のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態7)
前記チオエーテル添加剤が、式R-S-S-Rのジスルフィド含有化合物を含み、式中、各Rが独立してヒドロカルビル基である、実施形態1~6のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態8)
前記ポリオレフィン基材が、ポリエチレンを含む、実施形態1~7のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態9)
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量%~約95重量%のポリオレフィンを含む、実施形態1~8のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態10)
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記ヒンダードアミン光安定剤を含む、実施形態1~9のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態11)
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記紫外線吸収剤を含む、実施形態1~10のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態12)
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約50重量ppm~約2000重量ppmの前記チオエーテル添加剤を含む、実施形態1~11のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態13)
前記ヒンダードアミン光安定剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約7/1~約1/1である、実施形態1~12のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態14)
前記紫外線吸収剤の前記チオエーテル添加剤に対する重量/重量比が、約3/1~約1/3である、実施形態1~13のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態15)
前記物品が、フェノール系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン安定剤、有機リン安定剤、および酸スカベンジャーからなる群から選択される1つ以上の添加剤をさらに含む、実施形態1~14のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態16)
前記物品が、前記物品の総重量に基づいて、約0.1重量%~約50重量%の1つ以上の充填剤を含む、実施形態1~15のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態17)
前記物品が、約1.50mm~約6.00mmの平均壁厚を有する、実施形態1~16のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態18)
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、21ft/lbs以上の衝撃強度を呈する、実施形態1~17のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態19)
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、50%以上の延性を呈する、実施形態1~18のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態20)
前記物品の厚さ125ミル、5インチ×5インチの試験サンプルが、-2.0以下の黄色度指数(YI)を呈する、実施形態1~19のいずれかに記載のプラスチック物品。
(実施形態21)
中空プラスチック物品の生産のためのプロセスであって、
i)ヒンダードアミン光安定剤、ii)紫外線吸収剤、およびiii)チオエーテル添加剤を含む添加剤をポリオレフィン基材に組み込んで、完全に配合されたポリオレフィン混合物を提供することと、
前記混合物を鋳型に添加することと、280℃を超える温度に前記鋳型を加熱することと、少なくとも2つの軸を中心に前記鋳型を回転させることであって、溶融ポリオレフィン混合物が前記鋳型の内部をコーティングする、回転させることと、依然として回転させながら前記鋳型を冷却することと、前記鋳型を開くことと、前記形成された中空物品を取り出すことと、を含む、プロセス。
【外国語明細書】