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特開2024-39141文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024039141
(43)【公開日】2024-03-22
(54)【発明の名称】文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240314BHJP
   G06F 16/93 20190101ALI20240314BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06F16/93
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022143475
(22)【出願日】2022-09-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 裕
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175CA08
5B175CA09
5L049AA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる文書管理システム、文書管理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1において、文書管理装置5は、利用者端末4が送信した投稿文書を取得し、取得した投稿文書の審査承認状態の変化、文書の業務完了状態の変化、文書の提出状態の変化を含む時間経過に伴う状態変化に基づいて、投稿文書の圧縮又は削除を実行する。また、文書管理装置5は、文書を作成する利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量がストレージの最大容量に対して所定の割合以上となった場合に、文書の圧縮又は削除を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を管理する文書管理装置と、前記文書管理装置と通信可能な利用者端末と、を有する文書管理システムであって、
前記利用者端末は、
前記利用者端末で編集された文書を前記文書管理装置に対して送信する送信手段、
を有し、
前記文書管理装置は、
前記利用者端末が送信した前記文書を取得する取得手段と、
取得した前記文書の経時的な状態変化に基づいて、前記文書の管理に係る処理を実行する実行手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理システム。
【請求項2】
前記文書の経時的な状態変化には、前記文書の審査承認状態の変化、前記文書の業務完了状態の変化、及び前記文書の提出状態の変化が含まれ、
前記実行手段は、
前記審査承認状態の変化のうち審査承認が完了した審査承認済文書、前記業務完了状態の変化のうちテキスト中に画像イメージを含み業務未完了である業務未完了文書、及び前記文書が未提出の未提出文書を除いた文書に対して、前記文書の管理に係る処理としての文書の圧縮又は削除を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の文書管理システム。
【請求項3】
前記文書の管理には、前記文書に係る容量の管理が含まれ、
前記実行手段は、
前記文書を作成する利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量が、前記ストレージの最大容量に対して第1の割合以上となった場合に、前記圧縮又は前記削除を実行する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の文書管理システム。
【請求項4】
前記実行手段は、
前記ストレージの利用量が、前記ストレージの最大容量に対して前記第1の割合よりも少ない値を示す第2の割合以下となった場合に、前記圧縮又は前記削除を停止する、
ことを特徴とする請求項3に記載の文書管理システム。
【請求項5】
前記実行手段は、
前記利用者端末で編集された文書の属性に基づいて、前記圧縮又は前記削除を実行する、
ことを特徴とする請求項2に記載の文書管理システム。
【請求項6】
前記実行手段は、
前記利用者端末で編集された文書の属性を示すファイル形式に応じて、前記圧縮又は前記削除を実行する、
ことを特徴とする請求項5に記載の文書管理システム。
【請求項7】
前記実行手段は、
前記利用者端末で編集された文書内に特定のファイル形式を有する画像イメージが含まれている場合に、前記画像イメージを含む文書を除く文書に対して前記圧縮又は前記削除を実行する、
ことを特徴とする請求項6に記載の文書管理システム。
【請求項8】
前記実行手段は、
前記ファイル形式で示される文書が可逆圧縮の文書である場合に、前記圧縮対象の文書に対して前記圧縮を実行する、
ことを特徴とする請求項7に記載の文書管理システム。
【請求項9】
請求項2に記載の文書管理システムであって、
前記利用者端末は、更に、
前記圧縮又は前記削除に係る各種設定を受け付ける受付画面、又は、前記文書管理装置が送信した前記処理の実行結果を、表示手段に表示させる表示制御手段、
を有する、
ことを特徴とする文書管理システム。
【請求項10】
前記表示制御手段は、更に、
前記圧縮又は前記削除のいずれかを選択させる圧縮削除選択部を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の文書管理システム。
【請求項11】
前記表示制御手段は、更に、
前記圧縮又は前記削除が実行された後の文書の復旧要否を選択させる復旧要否選択部を、前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の文書管理システム。
【請求項12】
前記表示制御手段は、
前記圧縮の対象となる文書と、前記文書に対して前記圧縮を自動で行うかを選択させる圧縮方法選択部と、を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の文書管理システム。
【請求項13】
前記表示制御手段は、
前記文書管理装置が送信した前記処理の実行結果として、前記ストレージの最大容量に対して所定の割合以下となった旨、圧縮された文書を示すファイル名、圧縮後のファイル容量を示す情報、及び前記復旧が選択された特定の文書を示すファイルに対して所定期間後に復旧される旨を示す情報を前記表示手段に表示させる、
ことを特徴とする請求項9に記載の文書管理システム。
【請求項14】
文書を管理する文書管理装置であって、
前記文書管理装置と通信可能な利用者端末で編集された文書を取得する取得手段と、
取得した前記文書の経時的な状態変化に基づいて、前記文書の管理に係る処理を実行する実行手段と、
を有する、
ことを特徴とする文書管理装置。
【請求項15】
文書を管理する文書管理装置が実行する文書管理方法であって、
前記文書管理装置と通信可能な利用者端末で編集された文書を取得する取得ステップと、
取得した前記文書の経時的な状態変化に基づいて、前記文書の管理に係る処理を実行する実行ステップと、
を含む処理を実行する、
ことを特徴とする文書管理方法。
【請求項16】
文書を管理する文書管理装置に、
前記文書管理装置と通信可能な利用者端末で編集された文書を取得する取得ステップと、
取得した前記文書の経時的な状態変化に基づいて、前記文書の管理に係る処理を実行する実行ステップと、
を含む処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場、製造現場等において行われた各種作業に関する報告内容を帳票化して管理する帳票管理システムが普及してきている。
【0003】
そのひとつとして、ファイル管理において記憶装置の消費状況に適切に対処することを目的として、ファイルを記憶する記憶装置の記憶容量の残量を管理するための管理値を設定し、記憶容量の残量が管理値に近づく状況に応じ、記憶装置に記憶されているファイルの圧縮または移動をして残量を増加する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、文書の経時的な状態変化に応じた管理については考慮されていないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、文書を管理する文書管理装置と、前記文書管理装置と通信可能な利用者端末と、を有する文書管理システムであって、前記利用者端末は、前記利用者端末で編集された文書を前記文書管理装置に対して送信する送信手段、を有し、前記文書管理装置は、前記利用者端末が送信した前記文書を取得する取得手段と、取得した前記文書の経時的な状態変化に基づいて、前記文書の管理に係る処理を実行する実行手段と、を有する、ことを特徴とする文書管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明によれば、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】文書管理装置、利用者管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。
図5】ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図6】契約容量管理テーブルの一例を示す概念図である。
図7】文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。
図8】文書テンプレートのデータ構造の一例を示す概念図である。
図9】文書管理テーブルの一例を示す概念図である。
図10】文書のデータ構造の一例を示す概念図である。
図11】文書の各IDとの関連イメージの一例を示す概念図である。
図12】文書状態管理テーブルの一例を示す概念図である。
図13】文書状態のデータ構造の一例を示す概念図である。
図14】文書アクセス情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図15】文書アクセス情報のデータ構造の一例を示す概念図である。
図16】利用者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図17】テナント情報管理テーブルの一例を示す概念図である。
図18】利用者端末を介したログイン処理の一例を示すシーケンス図である。
図19】利用者端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。
図20】利用者端末を介した文書投稿処理の一例を示すシーケンス図である。
図21】利用者端末における文書投稿時の表示画面の一例を示す図である。
図22】投稿文書に対する圧縮/削除の設定処理の一例を示すシーケンス図である。
図23】利用者端末における文書閲覧時の表示画面の一例を示す図である。
図24】投稿文書の取得処理の一例を示すフローチャートである。
図25】利用者端末におけるファイル圧縮/削除、復旧選択時の表示画面の一例を示す図である。
図26】利用者端末におけるファイルの自動圧縮選択時の表示画面の一例を示す図である。
図27】投稿文書に対する圧縮/削除処理の一例を示すシーケンス図である。
図28A】投稿文書に対する圧縮/削除処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
図28B】投稿文書に対する圧縮/削除処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
図29】特定ファイルに対する圧縮/削除処理の一例を示すフローチャートである。
図30】利用者端末における自動圧縮完了時の表示画面の一例を示す図である。
図31】第2の実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図32】第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除処理前の提出処理の一例を示すシーケンス図である。
図33】第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除処理後の提出処理の一例を示すシーケンス図である。
図34】第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除処理の詳細の一例を示すフローチャートである。
図35】第2の実施形態に係る利用者端末におけるファイル提出完了時の表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて、発明を実施するための形態について説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する部分があればその説明を省略する。
【0009】
〔第1の実施形態〕
〔情報処理システムの全体構成〕
図1は、情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示されているように、情報処理システム1は、利用者端末4、文書管理装置5及び利用者管理装置7を含む各装置及び端末を有している。また、情報処理システム1は、利用者端末4と文書管理装置5とを含む文書管理システム2を有している。更に、情報処理システム1では、利用者端末4、文書管理装置5及び利用者管理装置7は、通信ネットワーク100を介してそれぞれ互いに接続されている。
【0010】
通信ネットワーク100は、不特定多数の通信が行われる通信ネットワークであり、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)等によって構築されている。なお、通信ネットワーク100には、有線通信だけでなく、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)等の無線通信による通信ネットワークが含まれてもよい。なお、利用者端末4及び文書管理装置5は、専用の構内ネットワーク等で互いに接続されていてもよいし、通信ネットワーク100の内側に、ファイアウォール(Fire Wall)を介して互いに接続されていてもよい。
【0011】
<利用者端末>
利用者端末4は、情報処理システム1を利用する利用者によって利用され、文書管理装置5と通信可能な通信端末である。通信される内容は、主に利用者端末4で編集した投稿文書に係る文書情報、及び後述する文書管理装置5で実行された投稿文書に対する圧縮、削除処理に係る処理結果情報である。また、利用者端末4は、一般的なOSなどが搭載された通信を行うための情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現され、情報処理システム1及び文書管理システム2を構築する一つの構成要素である。また、利用者端末4は、一般的に利用されている外部サービスを提供する他の装置やアプリ、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0012】
なお、利用者端末4は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末(サングラス型、腕時計型等)の通信機能を有する通信端末であってもよい。利用者端末4は更に、ブラウザソフトウエア、各種アプリ(自然文検索アプリ等)のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0013】
<文書管理装置>
文書管理装置5は、利用者端末4により投稿された文書を管理する装置である。例えば、文書管理装置5は、管理者向けのWebサイトの機能を有し、文書に含める記載内容(写真画像、テキストなど)を文書テンプレートとして登録する。また、文書管理装置5は、文書の確認、編集、削除を行う。また、文書管理装置5は、API経由でアクセスするサーバ上のモジュール機能を有し、以下のサービス、ものを提供する。
・文書管理サービス
・認証サービス
・自動圧縮サービス
・データベース
・ストレージ
これらのうち文書管理サービスは、文書テンプレートの登録、更新、削除を行う。また、文書管理サービスは、文書に添付されるファイルの登録、更新、削除を行う。また、文書管理サービスは、文書テンプレート、文書のアクセス権を管理する。また、文書管理サービスは、文書の状態を管理する。文書管理サービスは更に、圧縮可能なファイル一覧を取得する機能を自動圧縮サービス向けに提供する。
【0014】
認証サービスは、システム利用者のユーザ管理、ライセンス管理を行うモジュールである。
【0015】
自動圧縮サービスは、定期的に実行されるバッチ処理であり、文書管理サービスから圧縮可能なファイル一覧を取得し、圧縮処理を実行する。
【0016】
データベースは、文書テンプレート、文書を保存し、文書に対する最終アクセス日時、アクセス頻度(回数)を記録する。
【0017】
そして文書管理装置5は、文書投稿するためのモバイルアプリとしての文書作成アプリを有する。
【0018】
また、文書管理装置5は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、文書管理装置5は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0019】
なお、文書管理装置5は、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。また、文書管理装置5の機能の全てまたは一部は、クラウド環境に存在するサーバコンピュータであってもよいし、オンプレミス環境に存在するサーバコンピュータであってもよい。文書管理装置5は、更に、ブラウザソフトウエア等のソフトウエアを動作させることが可能な通信装置又は通信端末が用いられてもよい。
【0020】
また、文書管理装置5は、利用者端末4に対してプッシュ通知(送信)によりデータ(情報)を通知(送信)してもよい。その場合、文書管理装置5は、例えば、プッシュ通知サーバの一例であるFCM(Firebase Cloud Messaging)を利用したプッシュ通知が可能である。
【0021】
<利用者管理装置>
利用者管理装置7は、利用者に係る情報を管理する装置であり、利用者端末4が送信した認証情報に基づいて利用者認証を行う。また、利用者管理装置7は、一般的なサーバOSなどが搭載された一以上の情報処理装置(コンピュータシステム)によって実現される。また、利用者管理装置7は、他の装置、通信端末と通信を行うための通信アプリを記憶手段に記憶している。
【0022】
上述したシステム構成に基づき、本実施形態では、文書の経時的な状態変化に応じた管理を可能にする文書管理システムを提供する。
【0023】
●用語について●
本実施形態において文書とは、帳票(帳表)、帳簿、伝票、各種報告書、各種マニュアルを含む書面の総称であり、利用者端末4が投稿(送信)したテキスト情報及び画像情報で構成されるファイルを含む。
【0024】
また、本実施形態において経時的な状態変化とは、投稿された文書における時間経過に伴う状態変化をいう。この投稿された文書における時間経過に伴う状態変化とは、例えば、ある人物によって作成された元文書に対して、ある人物を含む第三者による追加、修正、審査、承認等が施され、元の文書の内容、属性等に変化が起きている状態をいう。つまり、時間経過に伴う状態変化には、文書の審査承認状態の変化、文書の業務完了状態の変化、及び文書の提出状態の変化も含まれる。
【0025】
また、本実施形態においてユーザとは、利用者端末4を利用する利用者又は管理者を含む。なお本実施形態では説明の便宜上、これらをまとめて単に「利用者」と呼ぶ場合もある。
【0026】
〔ハードウエア構成〕
続いて、図2及び図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムを構成する通信端末又は装置のハードウエア構成について説明する。なお、図2及び図3に示されている通信端末又は装置のハードウエア構成は、必要に応じて構成要素が追加又は削除されてもよい。
【0027】
<利用者端末のハードウエア構成>
図2は利用者端末のハードウエア構成の一例を示す図である。図2に示されているように、利用者端末4は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、ディスプレイ407、近距離通信I/F408、CMOSセンサ409、撮像素子I/F410を備えている。利用者端末4は更に、ネットワークI/F411、タッチパネル412、ポインティングデバイス413、メディアI/F415、外部機器接続I/F416、音入出力I/F417、マイク418、スピーカ419及びバスライン420を備えている。
【0028】
これらのうち、CPU401は、利用者端末4全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラム等を記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。EEPROM404は、CPU401の制御にしたがって、アプリ等の各種データの読出し又は書込みを行う。ディスプレイ407は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字又は画像などの各種情報を表示する。本実施形態において、ディスプレイ407は、表示手段の一例として機能する。近距離通信I/F408は、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標。以下省略)、Wi-Fi(登録商標。以下省略)等の無線通信インターフェイスを備える通信装置又は通信端末等とデータ通信を行うための通信回路である。CMOSセンサ409は、CPU401の制御にしたがって被写体を撮像して画像データ又は動画データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。なお、撮像手段は、CMOSセンサではなく、CCD(Charge Coupled Device)センサ等で構成される撮像手段であってもよい。撮像素子I/F410は、CMOSセンサ409の駆動を制御する回路である。
【0029】
ネットワークI/F411は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェイスである。タッチパネル412は、利用者がディスプレイ407上に配置された所定のボタン、アイコン等に対して押下、クリック又はタップ等の操作をすることで、利用者端末4を操作するための入力手段の一種である。ポインティングデバイス413は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。なお、利用者端末4は、タッチパネル412及びポインティングデバイス413に代えて又は加えて、キーボードによる入力手段を有するものであってもよい。メディアI/F415は、フラッシュメモリ等の記録メディア414に対するデータの読出し又は書込み(記憶)を制御する。外部機器接続I/F416は、各種の外部機器を接続するためのインターフェイスである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等である。音入出力I/F417は、CPU401の制御にしたがってマイク418及びスピーカ419との間で音信号の入出力を処理する回路である。マイク418は、音を電気信号に変える内蔵型の回路であり、外部のスピーカ等から発する音声や音波を取得し電気信号を用いた情報を取得する。スピーカ419は、電気信号を物理振動に変えて音楽や音声などの音を生み出す内蔵型の回路である。バスライン420は、CPU401等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
【0030】
<文書管理装置、利用者管理装置のハードウエア構成>
図3は、文書管理装置及び利用者管理装置のハードウエア構成の一例を示す図である。図3に示されているように、文書管理装置5は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510を備えている。本実施形態において、ディスプレイ507は、表示手段の一例として機能する。文書管理装置5は更に、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520を備えている。これらのハードウエア資源のうち、HD505、HDDコントローラ506、キーボード512を除くハードウエア資源は、利用者端末4のCPU401、ROM402、RAM403、EEPROM404、ディスプレイ407、近距離通信I/F408、CMOSセンサ409、撮像素子I/F410、ネットワークI/F411、ポインティングデバイス413、メディアI/F415、外部機器接続I/F416、音入出力I/F417、マイク418、スピーカ419及びバスライン420の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0031】
ここで、HD405は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ406は、CPU401の制御にしたがってHD405に対する各種データの読出し又は書込みを制御する。ここで、文書管理装置5は、HD405及びHDDコントローラ406に代えて、SSD(Solid State Drive)を搭載したハードウエア構成であってもよい。キーボード512は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。なお、キーボード512に代えて又は加えて、タッチパネル等の入力手段を用いてもよい。
【0032】
利用者管理装置7は、例えばコンピュータによって構築されており、CPU701、ROM702、RAM703、EEPROM704、HD(Hard Disk)705、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ706、ディスプレイ707、近距離通信I/F708、CMOSセンサ709、撮像素子I/F710を備えている。本実施形態において、ディスプレイ707は、表示手段の一例として機能する。利用者管理装置7は更に、ネットワークI/F711、キーボード712、ポインティングデバイス713、メディアI/F715、外部機器接続I/F716、音入出力I/F717、マイク718、スピーカ719及びバスライン720を備えている。これらのハードウエア資源は、文書管理装置5のCPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、HD(Hard Disk)505、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ506、ディスプレイ507、近距離通信I/F508、CMOSセンサ509、撮像素子I/F510、ネットワークI/F511、キーボード512、ポインティングデバイス513、メディアI/F515、外部機器接続I/F516、音入出力I/F517、マイク518、スピーカ519及びバスライン520の各ハードウエア資源と同様であるため、説明を省略する。
【0033】
なお、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録、又はネットワークを介してダウンロードを行い流通させるようにしてもよい。記録媒体の例として、CD-R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu-ray Disc(Blu-rayは登録商標。以下省略)、SDカード、USBメモリ等が挙げられる。また、記録媒体は、プログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。例えば、文書管理装置5は、本発明に係るプログラムが実行されることで、本発明に係る文書管理方法を実現する。
【0034】
〔情報処理システムの機能構成〕
次に、図4乃至図17を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図4は、情報処理システムの機能構成の一例を示す図である。なお、図4は、図1に示されている通信端末又は装置のうち、後述する処理又は動作に関連するものを示す。
【0035】
<利用者端末の機能構成>
次に、図4を用いて、利用者端末4の機能構成について説明する。図4に示されているように、利用者端末4は、送受信部41、操作受付部42、取得部43、表示制御部44、判断部55、起動部46、生成部47及び記憶読出部49を有する。これら各機能部は、図2に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つからRAM403に展開された利用者端末4用のプログラムに従ったCPU401からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者端末4は、図2に示されているROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つにより構築される記憶部4000を有している。更に、記憶部4000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、文書を管理するための文書管理アプリ等が記憶されている。
【0036】
<<利用者端末の各機能構成>>
次に、利用者端末4の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されている利用者端末4の送受信部41は、主に、ネットワークI/F411及び近距離通信I/F408に対するCPU401の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各通信端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。また、送受信部41は、利用者端末4で編集された文書(投稿文書)を文書管理装置5に対して送信する。本実施形態において送受信部41は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0037】
操作受付部42は、主に、タッチパネル412及びポインティングデバイス413のうち少なくとも一方が受け付けた各種操作により生成された信号をCPU401が処理することによって実現される。なお、操作受付部42は、タッチパネル412及びポインティングデバイス413に代えて、キーボード等の入力手段が受け付けた各種操作により生成された信号が用いられてもよい。また、操作受付部42は、利用者による文書管理アプリ等に対する操作を受け付ける。本実施形態において操作受付部42は、受付手段の一例として機能する。
【0038】
取得部43は、主に、CPU401の処理によって実現され、送受信部41によって受信された各種情報を取得する。本実施形態において取得部43は、取得手段の一例として機能する。
【0039】
表示制御部44は、主に、ディスプレイ407に対するCPU401の処理によって実現され、利用者端末4における各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。表示制御部44は、投稿文書の圧縮又は削除に係る各種設定を受け付ける受付画面、又は、文書管理装置5が送信した投稿文書に対する処理の実行結果を、ディスプレイ407に表示させる。また、表示制御部44は、投稿文書に対する圧縮又は削除のいずれかを選択させる圧縮削除選択部をディスプレイ407に表示させる。また、表示制御部44は、投稿文書に対する圧縮又は削除が実行された後の文書の復旧要否を選択させる復旧要否選択部を、ディスプレイ407に表示させる。また、表示制御部44は、投稿文書に対する圧縮の対象となる文書と、その文書に対して圧縮を自動で行うかを選択させる圧縮方法選択部と、をディスプレイ407に表示させる。また、表示制御部44は、文書管理装置5が送信した圧縮又は削除処理の実行結果として、ストレージの最大容量に対して所定の割合以下となった旨、圧縮された文書を示すファイル名、圧縮後のファイル容量を示す情報、及び復旧が選択された特定の文書を示すファイルに対して所定期間後に復旧される旨を示す情報をディスプレイ407に表示させる。また、表示制御部44は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、ディスプレイ407に表示させる。本実施形態において表示制御部44は、表示制御手段の一例として機能する。
【0040】
判断部45は、主に、CPU401の処理によって実現され、利用者端末4における各種判断を行う。本実施形態において判断部45は、判断手段の一例として機能する。
【0041】
起動部46は、主に、CPU401の処理によって実現され、利用者端末4における各種アプリ等の起動を行う。本実施形態において起動部46は、起動手段の一例として機能する。
【0042】
生成部47は、主に、CPU401の処理によって実現され、利用者端末4における文書作成画面を含む各画面の画面データを生成する。本実施形態において生成部47は、生成手段の一例として機能する。
【0043】
記憶読出部49は、主に、ROM402、EEPROM404及び記録メディア414のうち少なくとも一つに対するCPU401の処理によって実現され、記憶部4000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部4000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部49は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0044】
<文書管理装置の機能構成>
次に、図4を用いて、文書管理装置5の機能構成について説明する。図4に示されているように、文書管理装置5は、送受信部51、取得処理部52、算出処理部53、表示制御部54、判断部55、認証設定部56、生成部57、登録実行部58及び記憶読出部59を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つからRAM503に展開された文書管理装置5用のプログラムに従ったCPU501からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、文書管理装置5は、図3に示されているROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つにより構築される記憶部5000を有している。更に、記憶部5000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、ブラウザアプリ、管理情報に基づいて生成される文書を管理するための文書管理アプリ等が記憶されている。
【0045】
<<文書管理装置の各機能構成>>
次に、文書管理装置5の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されている文書管理装置5の送受信部51は、主に、ネットワークI/F511及び近距離通信I/F508に対するCPU501の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部51は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0046】
取得処理部52は、主に、CPU501の処理によって実現され、例えば、利用者端末4が送信(投稿)した投稿文書(ファイル)を取得する。また、取得処理部52は、文書管理装置5と通信可能な利用者端末4で編集された文書を取得する。本実施形態において取得処理部52は、取得手段の一例として機能する。
【0047】
算出処理部53は、主に、CPU501の処理によって実現され、例えば、利用者端末4が送信した投稿文書に対する圧縮処理を行う際に、文書を作成する利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量と、ストレージの最大容量に対する第1の割合及び第2の割合とに基づく比較計算を行う。また、算出処理部53は、圧縮可能ファイル一覧(優先順位リスト)から優先順位順にファイルを選択処理する。本実施形態において算出処理部53は、算出手段の一例、処理手段の一例として機能する。
【0048】
表示制御部54は、主に、ディスプレイ507又は利用者端末4のディスプレイ407に対するCPU501の処理によって実現され、文書管理装置5又は利用者端末4に対する各種画面及び情報(データ)の表示制御を行う。また、表示制御部54は、例えば、ブラウザを用いて、HTML等により生成された表示画面を、文書管理装置5のディスプレイ507又は利用者端末4のディスプレイ407に表示させる。本実施形態において表示制御部54は、表示制御手段の一例として機能する。
【0049】
判断部55は、主にCPU501の処理によって実現され、文書管理装置5全体の判断処理を行う。本実施形態において判断部55は、判断手段の一例として機能する。
【0050】
認証設定部56は、主に、CPU501の処理によって実現される。認証設定部56は、利用者端末4が送信した認証要求に対する利用者管理装置7への認証要求処理、テナント毎に与えられたストレージの最大容量に対する所定の閾値、割合(第1の割合、第2の割合)の設定、及び各種設定を行なう。本実施形態において認証設定部56は、認証設定手段の一例として機能する。
【0051】
生成部57は、主に、CPU501の処理によって実現され、文書管理装置5における画面データを含む各種データを生成する。本実施形態において生成部57は、生成手段の一例として機能する。
【0052】
登録実行部58は、主に、CPU501の処理によって実現され、ファイルの自動圧縮サービスの起動、文書管理装置5で管理する各種データテーブルにおける情報の登録を含む各種処理を行う。また、登録実行部58は、取得した文書の経時的な状態変化に基づいて、文書の管理に係る処理を実行する。また登録実行部58は、審査承認状態の変化のうち、審査承認が完了した審査承認済文書、テキスト中に画像イメージを含む文書(画像イメージを含むファイル)のうち、業務(改善・修正等)未完了文書、及び文書が未提出の未提出文書を除いた文書に対して、文書の管理に係る処理としての文書の圧縮又は削除を実行する。また登録実行部58は、文書を作成する利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して第1の割合以上となった場合に、圧縮又は削除を実行する。ここで、所定の文書に対する圧縮又は削除を行う際に用いられる第1の割合については、文書管理装置5を管理する管理者又は利用者端末4を利用する利用者によって、任意に設定(決定)されるものであってよい。第1の割合は更に、利用中のストレージ容量(利用量)の変化率(例えば、一定期間における利用量の増減の割合)に応じて、文書管理装置5によって適宜設定(決定)されるものであってもよい。また登録実行部58は、ストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して第1の割合よりも少ない値を示す第2の割合以下となった場合に、圧縮又は削除を停止(中止)する。ここで、第2の割合についても上述した第1の割合と同様に、管理者又は利用者によって任意に設定(決定)されるものであってよい。第2の割合は更に、利用中のストレージ容量(利用量)の変化率に応じて第1の割合が決定されたことに連動させて、文書管理装置5によって適宜設定(決定)されるものであってもよい。また登録実行部58は、利用者端末4で編集された文書の属性に基づいて、圧縮又は削除を実行する。また登録実行部58は、利用者端末4で編集された文書の属性を示すファイル形式に応じて、圧縮又は削除を実行する。また登録実行部58は、利用者端末4で編集された文書内に特定のファイル形式を有する画像イメージが含まれている場合に、画像イメージを含む文書を除く文書に対して圧縮又は削除を実行する。登録実行部58は更に、ファイル形式で示される文書が可逆圧縮の文書である場合に、圧縮対象の文書に対して圧縮を実行する。本実施形態において登録実行部58は、登録手段の一例、実行手段の一例として機能する。
【0053】
記憶読出部59は、主に、ROM502、EEPROM504、HD505及び記録メディア514のうち少なくとも一つに対するCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部59は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0054】
●ログイン情報管理テーブル●
図5は、ログイン情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルの構造は一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図5に示されているようなログイン情報管理テーブルによって構成されたログイン情報管理DB5001が構築されている。ログイン情報管理テーブルでは、セッションIDごとに、端末識別情報、参加した文書管理装置のIPアドレス、利用者(管理者)識別情報:ユーザID、パスワード及び利用者(管理者)名が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、セッションIDは、利用者端末4との通信において付与される識別情報であり、例えば、「SE0001」、「SE0002」等で与えられる。端末識別情報は、利用者端末4を識別する識別情報であり、例えば、「TL0001」、「TL0002」等で与えられる。参加した帳票管理装置のIPアドレスは、利用者端末4に係るログイン処理に参加した文書管理装置5のIPアドレスを示す。利用者(管理者)識別情報は、利用者端末4を利用する利用者(管理者)のメールアドレス等が記憶、管理される。利用者(管理者)識別情報は、例えば、利用者(管理者)によって文書管理装置5を介した利用者管理装置7に対する認証が成功すると、文書管理装置5によって、入力された利用者(管理者)識別情報が正しいものであると見なされる。パスワードは、文書管理システム2を含む情報処理システム1を利用する際のログイン時の利用者(管理者)識別情報と関連付けられた識別情報であり、初回の起動時(ログイン時)等に利用者(管理者)が設定する。利用者(管理者)名は、利用者(管理者)識別情報に対応付けられた利用者(管理者)の名前である。また本実施形態では、以降「ID」と記載した場合、「識別情報」としての意味を含めるものとする。
【0055】
本実施形態においてログイン情報管理テーブル(ログイン情報管理DB5001)は、ログイン情報管理手段の一例として機能する。
【0056】
●契約容量管理テーブル●
図6は、契約容量管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図6に示されているような契約容量管理テーブルによって構成された契約容量管理DB5002が構築されている。契約容量管理テーブルでは、契約IDごとに、テナントID、利用中のストレージ容量(利用量)及びストレージ容量の上限値を含む各項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、契約IDは、利用者が所属する企業、団体等のテナントごとに締結された契約を識別する識別情報であり、「CT0001」、「CT0002」等で示される。テナントIDは、上述したテナントを識別する識別情報であり、「T0001」、「T0002」等で示される。利用中のストレージ容量(利用量)は、それぞれの契約IDで契約されたテナントが利用しているストレージ容量を示す。ストレージ容量の上限値は、テナントが利用しているストレージの上限値である。
【0057】
本実施形態において契約容量管理テーブル(契約容量管理DB5002)は、契約容量報管理手段の一例として機能する。
【0058】
●文書テンプレート管理テーブル●
図7は、文書テンプレート管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図7に示されているような文書テンプレート管理テーブルによって構成された文書テンプレート管理DB5003が構築されている。文書テンプレート管理テーブルでは、テナントIDをタブとしたそれぞれのタブごとに、テンプレートID(templateId)、文書テンプレートの利用者(createdBy)、文書テンプレートの最終更新者(lastModifiedBy)、文書テンプレートの最終更新日時(lastModified)、文書テンプレートが作成されたテナントID(tenantID)、body、ワークフロー識別情報 (workflowId)を含む各項目(属性)が関連付けられて記憶、管理されている。なお、上述した項目はこれらに限らない。
【0059】
これらのうち、テンプレートID(templateId)は、文書テンプレートを識別する識別情報であり、「template-Id」等で示される。文書テンプレートの利用者(createdBy)は、文書テンプレートを利用する者を表し「user1」等で示される。文書テンプレートの最終更新者(lastModifiedBy)は、文書テンプレートを最後の更新した者を表し、「user1」等で示される。文書テンプレートの最終更新日時(lastModified)は、文書テンプレートが最後に更新された日時を表し、「2022-03-01T00:00:00:000Z」等で示される。文書テンプレートが作成されたテナントID(tenantID)は、「1234567890」等で示される。Bodyは、文書テンプレート本体を構成する項目でworksの項目を含む。worksは業務ID(_id)、業務名、itemsを含む。itemsは更に、入力項目識別情報(_id)、入力項目(name)、入力項目の種類(type)を含む。入力項目識別情報(_id)は、「item1-1」、「item1-2」等で示される。入力項目(name)は、「写真」、「入力1」、「入力2」等で示される。入力項目の種類(type)は、「addPicture」、「textInput」等で示される。ワークフロー識別情報(workflowId)は、審査・承認等の審査状態を管理し、「workflow1」等で示される。なお、文書テンプレート管理テーブルは、文書の投稿時に用いられる。図7に示した文書テンプレート管理テーブルでは、「work1」、「work2」の二つの業務のそれぞれで投稿され、「workflow1」の一つのワークフローで承認状態が管理される。
【0060】
本実施形態において文書テンプレート管理テーブル(文書テンプレート管理DB5003)は、文書テンプレート管理手段の一例として機能する。
【0061】
●文書テンプレートのデータ構造●
図8は、文書テンプレートのデータ構造の一例を示す概念図である。図8で示したデータ構造は、文書テンプレートに含まれるデータ定義が記述された配列を表し、その内容をそのまま登録するデータベースを利用してもよい。また文書テンプレートのデータ構造の内容は、図7で示した文書テンプレート管理テーブルの各項目(属性)の組を配列として表現したものと同様である。
【0062】
●文書管理テーブル●
図9は、文書管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図9に示されているような文書管理テーブルによって構成された文書管理DB5004が構築されている。文書管理テーブルでは、文書IDをタブとしたそれぞれのタブごとに、文書作成元のテンプレートID(templateId)、文書作成元の業務ID(workId)、文書が属するバインダーID(binderID)、文書の作成日時(date Time)、文書の作成者(postUserId)、文書の最終更新日時(lastModified)、文書の最終更新者(lastModifiedBy)、文書本体(body)を含む各項目(属性)が関連付けられて記憶、管理されている。なお、上述した項目はこれらに限らない。
【0063】
これらのうち、文書IDは、文書を識別する識別情報であり、「article1」、「article2」等で示される。文書作成元のテンプレートID(templateId)は、文書作成元のテンプレートを識別する識別情報であり、「template-id」等で示される。文書作成元の業務ID(workId)は、文書作成元の業務を識別する識別情報であり、「work1」等で示される。文書が属するバインダーID(binderID)は、文書が属するバインダーを識別する識別情報であり、「binder1」等で示される。文書の作成日時(date Time)は、「2022-02-24T 18:12:27,000Z
」等で示される。文書の作成者(postUserId)は、「user1」等で示される。文書の最終更新日時(lastModified)は、「2022-02-24T 18:12:27,000Z」等で示される。文書の最終更新者(lastModifiedBy)は、「user1」等で示される。文書本体(body)は、文書本体を構成するもので項目(items)を含む。項目(items)は、入力項目ID(_id)、入力項目(data)を含む。入力項目ID(_id)は、入力項目を識別する識別情報であり、「item1-1」等で示される。入力項目(data)は、入力項目を構成する画像データ、テキスト情報を表し、「sample1.jpg」、「データ1(テキスト情報)」等で示される。なお、文書管理テーブルは、文書の投稿時に用いられる。
【0064】
本実施形態において文書管理テーブル(文書管理DB5004)は、文書管理手段の一例として機能する。
【0065】
●文書のデータ構造●
図10は、文書のデータ構造の一例を示す概念図である。図10で示した文書のデータ構造は、文書に含まれるデータ定義が記述された配列を表し、その内容をそのまま登録するデータベースを利用してもよい。また文書のデータ構造の内容は、図9で示した文書管理テーブルの各項目(属性)の組を配列として表現したものと同様である。
【0066】
●文書の各IDとの関連イメージ●
図11は、文書の各IDとの関連イメージの一例を示す概念図である。図11では、利用者端末4が投稿した文書「article1」,「article2」が、「binder1」というIDで投稿された状態が一例として示されている。具体的には、ある点検対象を点検した結果がNGであったため改善をする際に、テンプレートで二つの業務を行った場合が示されている。図11の「binder1」では、最初の点検結果が「article1」のIDで投稿され、是正内容が「article2」のIDで投稿された状態が示されている。つまり、「binder1」は、「article1」と「article2」とを取り纏める機能を有するID(バインダーID(binderID))となる。なお、各articleで示される内容には、業務1に係る投稿時刻、投稿者、入力I/F、並びに、業務2に係る投稿時刻、投稿者、入力I/Fがそれぞれ含まれる。
【0067】
また、メタデータを付与したい場合は、例えば、「binder1」の承認状態が「承認済」であれば、後述する文書状態管理テーブルで管理された内容が関連付けられて管理される。これにより、文書管理装置5は、バインダーID(binderID)を用いてデータをトレースすることができる。
【0068】
●文書状態管理テーブル●
図12は、文書状態管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図12に示されているような文書状態管理テーブルによって構成された文書状態管理DB5005が構築されている。文書状態管理テーブルでは、文書IDをタブとしたそれぞれのタブごとに、審査承認履歴ID(_id)、文書作成元のテンプレートID(templateId)、審査承認を行う文書のバインダーID(binderId)、審査承認を行うワークフローID(workflowId)、審査履歴(history)、承認履歴(approved)を含む各項目(属性)が関連付けられて記憶、管理されている。審査履歴(history)には、審査状態、審査、差戻を行なった日時(dateTime)、審査、差戻のアクション(action)、審査、差戻しを行なったユーザ(user)が含まれる。また、承認履歴(approved)には、承認状態、承認を行なった日時(dateTime)、承認を行なったユーザ(user)が含まれる。なお、上述した項目はこれらに限らない。
【0069】
これらのうち、審査承認を行う文書のバインダーID(bindeId)は、図11の文書の各IDとの関連イメージで説明したような識別情報として「binser1」、「binder2」等で示される。審査承認を行うワークフローID(workflowId)は、「workflow1」等で示される。審査履歴(history)のうち、審査状態(history)は、「審査済」、「差戻し」等で示される。審査、差戻しを行なった日時(dateTime)は、「2022-02-24T 20:00:00,000Z」等で示される。審査、差戻しのアクション(action)は、「reviewd」等で示される。審査、差戻しを行なったユーザ(user)は、「user2, user3」等で示される。承認履歴(approved)のうち、承認状態は、「承認済」等で示される。承認を行なった日時(dateTime)は、「2022-02-24T 22:00:00,000Z」等で示される。承認を行なったユーザ(user)は、「user4」等で示される。
【0070】
本実施形態において文書状態管理テーブル(文書状態管理DB5005)は、文書状態管理手段の一例として機能する。
【0071】
●文書状態のデータ構造●
図13は、文書状態のデータ構造の一例を示す概念図である。図13で示した文書状態のデータ構造は、文書状態に含まれるデータ定義が記述された配列を表し、その内容をそのまま登録するデータベースを利用してもよい。また文書状態のデータ構造の内容は、図12で示した文書状態管理テーブルの各項目(属性)の組を配列として表現したものと同様である。
【0072】
●文書アクセス情報管理テーブル●
図14は、文書アクセス情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部5000には、図14に示されているような文書アクセス情報管理テーブルによって構成された文書アクセス情報管理DB5006が構築されている。文書アクセス情報管理テーブルでは、文書IDをタブとしたそれぞれのタブごとに、アクセス情報ID(_id)、テナントID、文書作成元のテンプレートID(workDataId)、最終アクセス日時(タイムスタンプ)(lastAccess)、アクセス回数(AccessNum)、優先順位スコア(PriorityScore)を含む各項目(属性)が関連付けられて記憶、管理されている。
【0073】
これらのうち、アクセス情報ID(_id)は、文書に対するアクセス情報を識別する識別情報を表し、「last-access1」等で示される。最終アクセス日時(タイムスタンプ)(lastAccess)は、文書に対する最終アクセス日時を表し、「2022-02-24T 22:00:00,000Z」等で示される。アクセス回数(AccessNum)は文書に対するアクセス回数を表す。優先順位スコア(PriorityScore)は、文書に対する圧縮又は削除の優先順位をスコアで表したもので、例えば、1から10までの10段階のうち、10が最も優先度が高い、1が最も優先度が低いとして管理することができる。なお、1が最も優先度が高い、10が最も優先度が低いとして管理してもよい。
【0074】
本実施形態において文書アクセス情報管理テーブル(文書アクセス情報管理DB5006)は、文書アクセス情報管理手段の一例として機能する。
【0075】
●文書アクセス情報のデータ構造●
図15は、文書アクセス情報のデータ構造の一例を示す概念図である。図15で示した文書アクセス情報のデータ構造は、文書アクセス情報に含まれるデータ定義が記述された配列を表し、その内容をそのまま登録するデータベースを利用してもよい。また文書アクセス情報のデータ構造の内容は、図14で示した文書アクセス情報管理テーブルの各項目(属性)の組を配列として表現したものと同様である。
【0076】
<利用者管理装置の機能構成>
図4に戻り、利用者管理装置の機能構成について説明する。図4に示されているように、利用者管理装置7は、送受信部71、取得部73、認証管理部76及び記憶読出部79を有する。これら各機能部は、図3に示された各ハードウエア資源のいずれかが、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つからRAM703に展開された利用者管理装置7用プログラムに従ったCPU701からの命令により動作することで実現される機能又は手段である。また、利用者管理装置7は、図3に示されているROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つにより構築される記憶部7000を有している。更に、記憶部7000には、各装置、各端末と通信ネットワーク100を介して通信を行うための通信プログラム(通信アプリ)、認証を行うための認証アプリ、ブラウザアプリ等が記憶されている。
【0077】
<<利用者管理装置の各機能構成>>
次に、利用者管理装置7の各機能構成について詳細に説明する。図4に示されている利用者管理装置7の送受信部71は、主に、ネットワークI/F711及び近距離通信I/F708に対するCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して各端末、各装置との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。本実施形態において送受信部71は、送信手段及び受信手段のうち少なくとも一方の手段の一例として機能する。
【0078】
取得部73は、主に、CPU701の処理によって実現され、文書管理装置5が送信した契約情報を取得する。本実施形態において取得部73は、取得手段の一例として機能する。
【0079】
認証管理部76は、主に、CPU701の処理によって実現され、利用者端末4が送信した認証情報に対する認証処理を実行する。本実施形態において認証管理部76は、認証管理手段の一例として機能する。
【0080】
記憶読出部69は、主に、ROM702、EEPROM704、HD705及び記録メディア714のうち少なくとも一つに対するCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。本実施形態において記憶読出部79は、記憶読出手段の一例として機能する。
【0081】
●利用者情報管理テーブル●
図16は、利用者情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部7000には、図16に示されているような利用者情報管理テーブルによって構成された利用者情報管理DB7001が構築されている。利用者情報管理テーブルでは、利用者(管理者)識別情報ごとに、パスワード及び利用者(管理者)名が関連付けられて記憶、管理されている。なお、利用者情報管理テーブルで管理される各項目は、ログイン情報管理テーブルで管理される利用者(管理者)識別情報、パスワード及び利用者(管理者)名と同様のため説明を省略する。
【0082】
本実施形態において利用者情報管理テーブル(利用者情報管理DB7001)は、利用者情報管理手段の一例として機能する。
【0083】
●テナント情報管理テーブル●
図17は、テナント情報管理テーブルの一例を示す概念図である。なお、以下に説明するデータテーブルは一例であり、これに限るものではない。記憶部7000には、図17に示されているようなテナント情報管理テーブルによって構成されたテナント情報管理DB7002が構築されている。テナント情報管理テーブルでは、契約IDをタブとしたそれぞれのタブごとに、テナントID、テナント名、契約内容を含む各項目が関連付けられて記憶、管理されている。これらのうち、テナント名は、「A企画室」、「B開発本部」等で示される。契約内容はそれぞれのテナントに対して締結された契約の内容を表し、「帳票作成」、「企画書管理」、「各種マニュアル管理」等で示される。
【0084】
本実施形態においてテナント情報管理テーブル(テナント情報管理DB7002)は、テナント情報管理手段の一例として機能する。
【0085】
〔実施形態の処理又は動作〕
次に、図18乃至図30を用いて、第1の実施形態に係る情報処理システムにおける各処理又は動作を説明する。
【0086】
<管理者によるログイン処理>
まず、情報処理システム1を利用する管理者によるログイン処理について説明する。図18は、利用者端末を介したログイン処理の一例を示すシーケンス図である。図18に示されているように、情報処理システム1を利用する利用者は、利用者端末4を用いて文書管理アプリの起動、又はWebブラウザを起動する。これにより、利用者端末4の操作受付部42は、利用者によるアプリ起動操作又はWebブラウザの起動操作を受け付ける。具体的には、利用者端末4の操作受付部42は、利用者端末4のディスプレイ407に表示された文書管理アプリの起動操作又はWebブラウザの起動操作を受け付ける。これにより、利用者端末4は、文書管理アプリ又はWebブラウザを起動する。Webブラウザを起動する場合は、利用者端末4は、送受信部41を介してディスプレイ407に表示された所定のURLで示される文書管理Webサイトにアクセスする。
【0087】
その後、操作受付部42は、ログイン操作を受け付ける(ステップS11)。具体的には、操作受付部42は、ディスプレイ407に表示されたログイン画面に対して利用者端末4は管理者が操作したログイン操作(利用者(管理者)識別情報及びパスワードの入力)を受け付ける。
【0088】
●画面表示例●
ここで、利用者端末4における表示画面例について説明する。図19は、利用者端末におけるログイン実行時の表示画面の一例を示す図である。図19に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によってログイン画面4001が表示される。ログイン画面4001には、ユーザID、パスワードをそれぞれ入力する入力領域と、ログインを行うためのログインボタンが表示される。これにより、利用者(管理者)は、自身のユーザID、パスワードを入力した後、ログインボタンを操作することにより、文書管理アプリを利用することができる。
【0089】
図18に戻り、送受信部41は、文書管理装置5に対してログイン要求を送信する(ステップS12。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末4が送信したログイン要求を受信する。このとき、ログイン要求には、利用者(管理者)識別情報、パスワード及び利用者端末4と文書管理装置5との通信を行うために確立されたセッションのセッションIDが含まれる。
【0090】
次に、文書管理装置5の記憶読出部59は、ステップS12で受信した利用者(管理者)識別情報を検索キーとしてログイン情報管理DB5001(図5参照)を検索することにより、対応するログイン情報を読み出す(ステップS13)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS12で受信した利用者(管理者)識別情報に対応する利用者(管理者)識別情報とパスワードとを、ログイン情報管理DB5001から読み出す。
【0091】
続いて、送受信部51は、利用者管理装置7に対して認証要求を送信する(ステップS14)。これにより、利用者管理装置7の送受信部71は、文書管理装置5が送信した認証要求を受信する。このとき、認証要求には、ステップS13でログイン情報管理DB5001(図5参照)から読み出された利用者(管理者)識別情報及びパスワードが含まれる。
【0092】
次に、利用者管理装置7の認証管理部76は、ログイン認証を実行する(ステップS15)。具体的には、認証管理部76は、ステップS14で受信した認証要求に含まれる利用者(管理者)識別情報及びパスワードを検索キーとして利用者情報管理DB7001(図6参照)を検索することにより、対応する利用者(管理者)識別情報及びパスワードを読み出して一致するかを判断する。これにより、利用者端末4が送信したログイン情報に対する認証が成功すると、入力された利用者(管理者)識別情報及びパスワードは正しいものであると見なされる。
【0093】
次に、送受信部71は、ステップS14で受信した認証要求に対する認証応答を文書管理装置5に対して送信する(ステップS16)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者管理装置7が送信した認証応答を受信する。このとき、認証応答には、認証結果(例えば、認証OK)を示す情報が含まれる。
【0094】
次に、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末に対して、ステップS12で受信したログイン要求に対する応答としてのログイン応答を送信する(ステップS17)。これにより、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5が送信したログイン応答を受信する。このとき、ログイン応答には、ログイン認証結果(例えば、ログイン認証OK)を示す情報が含まれる。
【0095】
次に、利用者端末4の登録部48は、ログイン情報の登録を行う(ステップS18)。具体的には、登録部48は、ステップS12-ステップS17で送受信されたログイン情報として、利用者(管理者)識別情報、パスワードを含む利用者(管理者)に係る各種情報を記憶部4000の所定領域に記憶、登録する。なお、情報処理システム1の構成によっては、文書管理装置5にログイン情報管理DBを持たず、利用者がログイン処理を行う度に、毎回ログイン認証の処理を実行するようなシステム構成にしてもよい。
【0096】
なお、上述したステップS11-S18までの処理は、文書管理アプリ又は文書管理用のWebブラウザを起動した際の初回の処理に限られてもよい。そのため、利用者端末4は、以降に説明する他の装置との通信において、上述した手順によるログイン認証処理、セッション確立のための処理等が成功し、互いに通信可能な状態となっていることを前提とする。
【0097】
本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS12及びS17の処理が実行される場合、利用者端末4と文書管理装置5との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、利用者端末4と文書管理装置5との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、利用者端末4と文書管理装置5との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0098】
また、本実施形態に係る情報処理システムでは、例えば、上述したステップS14及びS16の処理が実行される場合、文書管理装置5と利用者管理装置7との間に他の装置等が存在してもよい。つまり、文書管理装置5と利用者管理装置7との間で送受信される各情報(データ)は、一度他の装置等を介して送受信されるような構成であってもよい。上述した構成は、文書管理装置5と利用者管理装置7との間に他の処理ステップが存在した場合でも適用することが可能である。
【0099】
<文書投稿処理>
次に、文書投稿処理について説明する。図20は、利用者端末を介した文書投稿処理の一例を示すシーケンス図である。まず、情報処理システム1を利用する利用者は、利用者端末4を用いて文書管理アプリを起動する。このとき利用者は、文書管理アプリに代えてWebブラウザを起動してもよい。これにより、利用者端末4の操作受付部42は、利用者によるアプリ起動操作(又はWebブラウザの起動操作)を受け付ける(ステップS21)。具体的には、利用者端末4の操作受付部42は、利用者端末4のディスプレイ407に表示された文書管理アプリの起動操作(又はWebブラウザの起動操作)を受け付ける。これにより、利用者端末4は、文書管理アプリ(又はWebブラウザ)を起動する(ステップS22)。Webブラウザを起動する方法は、図18で説明したとおりである。なお、ステップS21、S22の処理は、図18で説明したステップS18までの処理のセッションが維持されているものであれば、省略可能である。
【0100】
次に、操作受付部42は、文書テンプレートのダウンロードを受け付ける(ステップS23)。具体的には、操作受付部42は、ディスプレイ407に表示された文書テンプレートのダウンロード画面に対する利用者によるダウンロード操作を受け付ける。この場合、ダウンロード用の文書テンプレートを提供するのは、文書管理装置5であってもよいし、文書管理装置5とは別の外部サーバであってもよい。
【0101】
次に、送受信部41は、文書管理装置5に対して文書テンプレート取得要求を送信する(ステップS24)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末4が送信した文書テンプレート取得要求を受信する。このとき、文書テンプレート取得要求には、テナントIDが含まれる。
【0102】
次に、文書管理装置5の取得処理部52は、文書テンプレートを取得する(ステップS25)。具体的には、取得処理部25は、ステップS24で受信したテナントIDを検索キーとして文書テンプレート管理DB5003(図7参照)を検索することにより、対応する項目をすべて読み出す。
【0103】
次に、送受信部51は、ステップS24で受信した文書テンプレート取得要求に対する応答として、利用者端末4に対して文書テンプレート取得応答を送信する(ステップS26)。これにより、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5が送信した文書テンプレート取得応答を受信する。このとき、文書テンプレート取得応答には、読み出された文書テンプレートデータが含まれる。
【0104】
次に、利用者端末4の表示制御部44は、投稿画面を表示させる(ステップS27)。具体的には、表示制御部44は、ステップS26で受信した文書テンプレートデータを利用者端末4のディスプレイ407に表示させる。
【0105】
●画面表示例●
ここで、利用者端末4における表示画面例について説明する。図21は、利用者端末における文書投稿時の表示画面の一例を示す図である。なお、図21に示した利用者端末4は、スマートフォンが利用された場合を例示している。図21に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって文書投稿画面4101が表示される。文書投稿画面4101には、投稿文書に含まれる画像を撮影するための撮影ボタン(カメラマーク)と、テキスト情報入力欄が含まれる。文書投稿画面4101には更に、投稿ボタン4131が含まれる。これにより、利用者は、撮影ボタンで所望の撮影対象を撮影し、テキスト情報欄に所望のテキスト情報を入力した後、投稿ボタン4131を操作することにより、所望の文書を文書管理装置5に投稿することができる。
【0106】
図20に戻り、操作受付部42は、投稿画面への入力を受け付ける(ステップS28)。具体的には、操作受付部42は、図21で示した文書投稿画面4101の撮影ボタン(カメラマーク)の操作、テキスト情報入力欄へのテキスト入力、及び投稿ボタン4251への各操作又は入力を受け付ける。
【0107】
続いて、送受信部41は、文書管理装置5に対して文書投稿要求を送信する(ステップS29)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末4が送信した文書投稿要求を受信する。このとき、文書投稿要求には、利用者が投稿するために編集したテンプレートのテンプレートID、ファイル名、画像データ及びテキストデータが含まれる。
【0108】
次に、文書管理装置5の記憶読出部59は、文書を保存する(ステップS30)。具体的には、記憶読出部59は、ステップS29で受信したテンプレートID、ファイル名、画像データ及びテキストデータを、文書管理DB5004(図9参照)の対応又は関連する項目に記憶させる。記憶読出部59は更に、記憶部5000の所定領域で管理されている文書(帳票)のうち、対応する文書にテンプレートID、ファイル名、画像データ及びテキストデータを記憶させる。この場合、記憶させる文書のデータは、図10で説明したデータ構造例で管理される。
【0109】
次に、送受信部51は、ステップS29で受信スタ文書投稿要求に対する応答としての文書投稿応答を、利用者端末4に対して送信する(ステップS31)。これにより、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5が送信した文書投稿応答を受信する。このとき、文書投稿応答には、文書投稿に対する応答を示す情報が含まれていればよい。
【0110】
<投稿文書の取得処理>
続いて、投稿文書の取得処理について説明する。図22は、投稿文書に対する圧縮/削除の設定処理の一例を示すシーケンス図である。なお、利用者端末4におけるステップS41及びS42は、上述したステップS21及びS22の処理と同様のため、説明を省略する。
【0111】
次に、利用者端末4の操作受付部42は、文書閲覧操作を受け付ける(ステップS43)。具体的には、操作受付部42は、以下に示す文書閲覧操作画面における利用者の操作を受け付ける。
【0112】
●画面表示例●
図23は、利用者端末における文書閲覧時の表示画面の一例を示す図である。図23に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって文書閲覧操作画面4011が表示される。文書閲覧操作画面4011には、投稿された投稿文書のファイル名ごとに、テンプレートID、バインダーID、選択用のチェックボックス(ファイル選択部4012)が対応付けられて表示される。文書閲覧操作画面4011には更に、実行ボタン4151が含まれる。これにより、利用者は、所望のファイルをファイル選択部4012のチェックボックスにチェックを入れ後、実行ボタン4151を操作することにより、所望のファイルを選択することができる。この文書閲覧操作画面4011に対して入力された各種設定情報は、後述する文書管理装置5における圧縮/削除に係る各種設定処理において、記憶部5000の所定領域に記憶、管理される。他方、所定のデータテーブルにて記憶、管理されるようにしてもよい。
【0113】
図22に戻り、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5に対して文書取得要求を送信する(ステップS44)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末4が送信した文書取得要求を受信する。このとき、文書取得要求には、選択されたファイルのファイル名、テンプレートID、バインダーIDが含まれる。
【0114】
次に、文書管理装置5の取得処理部52は、投稿文書を取得する(ステップS45)。
【0115】
≪投稿文書の取得処理の詳細≫
図24は、投稿文書の取得処理の一例を示すフローチャートである。図24に示すように、文書管理装置5の取得処理部52は記憶読出部59を介して、ステップS44で受信したファイル名、テンプレートID、バインダーIDを検索キーとして文書管理DB5004(図9参照)を検索することにより、対応する文書の一覧を取得する(ステップS45-1)。
【0116】
次に、取得処理部52は、審査承認履歴情報を取得する(ステップS45-2)。具体的には、取得処理部52は、ファイル名、テンプレートID、バインダーIDを検索キーとして文書状態管理DB5005(図12参照)を検索することにより、対応する文書に係る文書状態情報の一例である審査承認履歴情報を取得する。この場合、取得する審査承認履歴情報は、審査履歴に関しては、例えば、「審査済」、「差戻し」であり、承認履歴に関しては、例えば、「承認済」である。
【0117】
続いて、登録実行部58は、文書アクセス情報を更新してこのフローを抜ける(ステップS45-3)。具体的には、登録実行部58は、タイムスタンプを更新し、アクセス回数をカウントアップする。より具体的には、登録実行部58は記憶読出部59を介して、取得した文書情報及び文書状態に係る情報に基づいて、文書アクセス情報管理DB5006(図14参照)で管理されているテンプレートIDに対応する項目を更新する。例えば、登録実行部58は、アクセスされた文書のタイムスタンプを更新し、対応する文書IDで管理されるアクセス回数を計数して(加算して)値を更新する。このとき、登録実行部58は、文書アクセス情報を更新したファイル(文書)と他の文書IDで管理されている他のファイル(文書)との内容及び状態(審査承認状態)に基づいて、優先順位スコアの値を更新してもよい。
【0118】
図23に再び戻り、送受信部51は、ステップS44で受信した文書取得要求に対する応答として、利用者端末4に対して文書取得応答を送信する(ステップS46)。これにより、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5が送信した文書取得応答を受信する。このとき、文書取得応答には、投稿文書一覧画面を示す投稿画面一覧画面データが含まれる。
【0119】
次に、利用者端末4の表示制御部44は、投稿済文書一覧画面を利用者端末4のディスプレイ407表示させる(ステップS47)。
【0120】
続いて、操作受付部42は、ファイル圧縮/削除に係る各種設定を受け付ける(ステップS48)。具体的には、以下の各画面における利用者による各種設定を受け付ける。
【0121】
●画面表示例●
図25は、利用者端末におけるファイル圧縮/削除、復旧選択時の表示画面の一例を示す図である。図25に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によってファイル圧縮削除復旧選択画面4021が表示される。ファイル圧縮削除復旧選択画面4021には、投稿された投稿文書のファイル名ごとに、圧縮、削除を選択するためのチェックボックス(ファイル圧縮削除選択部4022)と、圧縮・削除後の復旧を選択するためのチェックボックス(ファイル復旧要否選択部4023)とが対応付けられて表示される。ファイル圧縮削除復旧選択画面4021の場合、例えば、File1については、「削除」が選択され「復旧」には「要」が選択されているため、削除の所定期間後に「復旧」される設定であることがわかる。File2については、何も選択されていないため、「圧縮」も「削除」もされないことがわかる。File3については、「削除」が選択され、「復旧」には「否」が選択されているため、削除後の「復旧」は行われないことがわかる。ファイル圧縮削除復旧選択画面4021には更に、表示制御部44によって実行ボタン4161が表示される、これにより、利用者は、任意のファイルについて圧縮、削除の選択と圧縮・削除後の復旧の選択とを行うことができる。このファイル圧縮削除復旧選択画面4021に対して入力された各種設定情報は、後述する文書管理装置5における圧縮/削除に係る各種設定処理において、記憶部5000の所定領域に記憶、管理される。他方、所定のデータテーブルにて記憶、管理されるようにしてもよい。本実施形態においてファイル復旧要否選択部4023は、復旧要否選択部の一例として機能する。
【0122】
●画面表示例●
図26は、利用者端末におけるファイルの自動圧縮選択時の表示画面の一例を示す図である。図26に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によってファイル自動圧縮選択画面4031が表示される。ファイル自動圧縮選択画面4031には、投稿された投稿文書のファイル名ごとに、圧縮を自動で行うためのチェックボックス(ファイル自動圧縮選択部4032)が表示される。つまり、チェックボックスにチェックが入れられなければ、対象となるファイルは自動圧縮が行われない設定となる。ファイル自動圧縮選択画面4031には更に、表示制御部44によって実行ボタン4171が表示される。これにより、利用者は、任意のファイルを圧縮する際に、自動で圧縮する否かを選択することができる。このファイル自動圧縮選択画面4031に対して入力された各種設定情報は、後述する文書管理装置5における圧縮/削除に係る各種設定処理において、記憶部5000の所定領域に記憶、管理される。他方、所定のデータテーブルにて記憶、管理されるようにしてもよい。本実施形態においてファイル自動圧縮選択部4032は、圧縮方法選択部の一例として機能する。
【0123】
<投稿文書に対する圧縮/削除処理>
図27は、投稿文書に対する圧縮/削除処理の一例を示すシーケンス図である。まず、文書管理装置5の登録実行部58は自動圧縮サービスを起動する(ステップS61)。具体的には、登録実行部58は、例えば、文書管理装置5で定期的に実行されるスケジューラを操作し、スケジューラが自動圧縮サービスアプリを起動させる。
【0124】
次に、送受信部51は、利用者管理装置7に対して、契約情報(契約中テナント)一覧取得要求を送信する(ステップS62)。これにより、利用者管理装置7の送受信部71は、文書管理装置5が送信した契約情報(契約中テナント)一覧取得要求を受信する。このとき、契約情報(契約中テナント)一覧取得要求には、文書管理装置5が契約を締結した契約を識別する契約IDが含まれる。
【0125】
次に、利用者管理装置7の取得部73は、契約情報(契約中テナント)一覧を取得する(ステップS63)。具体的には、取得部73は、ステップS62で受信した契約IDを検索キーとしてテナント情報管理DB7002(図17参照)を検索することにより、対応する契約情報(契約中テナント)一覧を取得する。
【0126】
次に、送受信部71は、ステップS62で受信した契約情報(契約中テナント)一覧取得要求に対する応答として、文書管理装置5に対して契約情報(契約中テナント)一覧取得応答を送信する(ステップS64)。これにより、文書管理装置5の送受信部51は、利用者管理装置7が送信した契約情報(契約中テナント)一覧取得応答を受信する。このとき、契約情報(契約中テナント)一覧取得応答には、契約中テナントの契約一覧情報が含まれる。なお、契約一覧情報には、テナント名とテナント名に関連付けられた契約内容の一覧が含まれる。
【0127】
次に、文書管理装置5は、ファイル圧縮・削除処理を行う(ステップS65)。
【0128】
<ファイルの圧縮・削除処理の詳細>
ここで、投稿文書(ファイル)の圧縮・削除処理の詳細について説明する。図28Aは、投稿文書に対する圧縮/削除処理の詳細の一例を示すフローチャートである。まず、ステップS64で契約中テナント一覧情報を取得した文書管理装置5の判断部55は、全てのテナントに対して自動圧縮処理を実行したかを判断する(ステップS65-1)。
【0129】
全てのテナントに対して自動圧縮処理を実行した場合(ステップS65-1:YES)、判断部55は、このフローを抜ける。
【0130】
他方、全てのテナントに対して自動圧縮処理を実行していない場合(ステップS65-1:NO)、取得処理部52は、ストレージ利用量を取得する(ステップS65-2)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、契約容量管理DB5002(図6参照)から、テナント毎の利用中のストレージ容量(利用量)を読み出して取得する。
【0131】
続いて、取得処理部52は、ストレージ容量の上限値を取得する(ステップS65-3)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、契約容量管理DB5002(図6参照)から、テナント毎の利用中のストレージ容量の上限値を読み出して取得する。
【0132】
次に、判断部55は、圧縮要否判断を行う(ステップS65-4)。具体的には、判断部55は、圧縮が必要、又は、取得したストレージ容量が上限値に対する閾値を超えているかを判断する。このとき、ステップS65-4では、文書の圧縮可否判断に加えて、文書の削除可否判断を同時に行ってもよい。
【0133】
取得したストレージ容量が上限値に対する閾値を超えている場合(ステップS65-4:YES)、判断部55は、判断したストレージ容量に関しては圧縮が不要であるとしてこのフローを抜ける。
【0134】
他方、取得したストレージ容量が上限値に対する閾値を超えていない場合(ステップS65-4:NO)、取得処理部52は、圧縮可能ファイル一覧の取得を開始する(ステップS65-5)。
【0135】
次に、取得処理部52は、文書アクセス情報一覧(優先順位スコア)を取得する(ステップS65-6)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、例えば、テナントIDで関連付けられた文書アクセス情報管理DB5006(図14参照)で管理されている優先順位スコアを読み出して取得する。ここで読み出される優先順位スコアは、上述した各文書に対する審査承認状態によって順位付けられたスコア値のほか、各文書のカテゴリ、各文書の内容、判断実行時あるいは判断実行時を含む一定期間内における各文書の重要度等に応じて、文書管理装置5が与えるようにしてもよい。優先順位スコアは更に、上述した各種条件に基づいて与えられたスコア値を、外部から取得するようにしてもよい。
【0136】
続いて、算出処理部53は、文書アクセス情報を圧縮優先順位順にソートする(ステップS65-7)。具体的には、算出処理部53は記憶読出部59を介して、ステップS65-6で取得した文書アクセス情報一覧の中から優先順位スコアの情報を読み出し、他の優先順位スコアとの比較を行うことで順番にソートする。このソートの方法は、例えば、最終更新日時からの経過日数、アクセス回数に所定の重み付けをしたスコア値を算出したスコア値順などに戻づいて行う方法がある。ソートの方法は更に、図14で説明したように、例えば、1から10までの10段階のうち、10が最も優先度が高い、1が最も優先度が低いとして管理した場合、若しくは、1が最も優先度が高い、10が最も優先度が低いとして管理した場合に応じた方法も考えられる。
【0137】
図28Bは、投稿文書に対する圧縮/削除処理の詳細の一例を示すフローチャートである。図28Bでは、ステップS65-7の処理後の丸A(○A)を経由した後続処理が示されている。まず、取得処理部52は、審査承認履歴一覧を取得する(ステップS65-8)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、文書状態管理DB5005(図12参照)から、審査履歴に係る情報及び承認履歴に係る情報をそれぞれ取得する。
【0138】
続いて取得処理部52は、文書一覧を取得する(ステップS65-9)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、文書管理DB5004(図9参照)及び記憶部5000の所定領域に記憶、管理された居る文書(帳票)から、文書の一覧を取得する。
【0139】
次に、登録実行部58は、文書状態(審査・承認状態等)に基づいて、圧縮・削除対象の文書から該当文書を削除する(ステップS65-10)。具体的には、登録実行部58は、ステップS65-8及びS65-9で取得したそれぞれの情報と文書状態管理DB5005(図12参照)で管理されている各情報とに基づいて、圧縮・削除対象の文書から除く。この場合、例えば、以下のような状態の文書(例外データ)が圧縮・削除対象の文書から除かれる。
・経時的な状態変化のうち、所定の状態が存在していない文書(例えば、承認済ファイルなど)
・テキスト中に画像イメージを含む文書(画像イメージを含むファイル)のうち、業務(改善・修正等)未完了のファイル
・不可逆圧縮の文書
次に、取得処理部52は、圧縮・削除対象に含まれるファイル一覧を取得する(ステップS65-11)。具体的には、取得処理部52は、文書管理DB5004(図9参照)で管理されている文書IDに関連付けられた文書のうち、圧縮・削除対象の文書から除かれた文書以外の文書、すなわち、圧縮・削除対象の文書を取得(抽出)する。
【0140】
次に、生成部57は、圧縮可能ファイル一覧(優先順位リスト)を生成する(ステップS65-12)。具体的には、生成部57は、ステップS65-6で取得した優先順位スコアと、ステップS65-11で取得した圧縮・削除対象の文書情報とに基づいて、圧縮可能ファイル一覧(優先順位リスト)を生成する。この処理では、生成部57は、優先順位スコアが他の文書よりも高い文書であっても、圧縮・削除対象とならなかった文書が除かれ優先順位リストが修正されたファイル一覧(修正優先順位リスト)を生成する。
【0141】
次に、登録実行部58は、対象ファイルの圧縮処理を行って丸B(○B)を経由し、図28Aの丸Bに戻る。すなわち、登録実行部58は、対象ファイルの圧縮処理を行ってこのフローを抜け、図28AのステップS65-1の処理に戻る(ステップS65-13)。このステップS65-13の具体的な処理については、以降に提示するフローチャートにて詳細を説明する。
【0142】
<<圧縮対象ファイルの圧縮処理の詳細>>
図29は、特定ファイルに対する圧縮/削除処理の一例を示すフローチャートである。図29に示したように、文書管理装置5の判断部55は、ストレージ容量が契約の閾値に達したかを判断する(ステップS65-13-1)。具体的には、判断部55は記憶読出部59を介して契約容量管理DB5002(図6参照)で管理されている所定の契約IDが締結されたテナントのテナントIDに対応する利用中のストレージ容量(利用量)を読み出す。判断部55は更に、読み出したストレージ容量(利用量)が、ストレージ容量の上限値(ストレージの最大容量)の閾値に達したかを判断する。つまり、契約の閾値は、ストレージ容量の上限値(ストレージの最大容量)の閾値に相当する。本実施形態ではこのときの閾値を第1の割合とし、具体的には、例えば、ストレージ容量の上限値の90[%]とする。
【0143】
ストレージ容量が契約の閾値に達した場合(ステップS65-13-1:YES)、判断部55は、特別な処理を行わずにこのフローを抜ける。
【0144】
他方、ストレージ容量が契約の閾値に達していない場合(ステップS65-13-1:NO)、算出処理部53は、圧縮可能ファイル一覧(優先順位リスト)から優先順位順にファイルを選択処理する(ステップS65-13-2)。
【0145】
次に、判断部55は、対象ファイルが可逆圧縮かを判断する(ステップS65-13-3)。対象ファイルが可逆圧縮である場合(ステップS65-13-3:YES)、登録実行部58は、対象のファイルを圧縮する(圧縮を実行する)(ステップS65-13-4)。このときに実行される圧縮方法は周知の方法であればその種類は問わない。例えば、登録実行部58は、ステップS65-13-1の判断処理の結果を受け、文書を作成(投稿)した利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して上述した第1の割合(例えば、上限値の90[%])以上となった場合に、圧縮又は削除を実行する。また、登録実行部58は、圧縮又は削除を実行したテナントIDに関連付けられたストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して第1の割合よりも少ない値を示す第2の割合(例えば、上限値の80[%])以下となった場合に、圧縮又は削除を停止(中止)するようにしてもよい。なお、第1の割合及び第2の割合は、第1の割合>第2の割合の関係を満たせば上述した限りではない。
【0146】
登録実行部58は更に、利用者端末4で編集された文書の属性に基づいて、圧縮又は削除を行う。このときの属性とは、例えば、文書(ファイル)のファイル拡張子が含まれる。登録実行部58は更に、利用者端末4で編集された文書の属性を示すファイル形式に応じて、圧縮又は削除を行う。また、登録実行部58は、属性に限らず、投稿文書の最終更新日時(最終アクセス日時)及びアクセス回数の少なくとも一方に基づいて、圧縮又は削除を行うようにしてもよい。なお、ステップS65-13-4における圧縮処理は、算出処理部53によって実行されてもよい。
【0147】
次に、取得処理部52は、他のテナントIDで示されるストレージ利用量を取得してステップS65-13-1の処理に戻る(ステップS65-13-5)。具体的には、取得処理部52は記憶読出部59を介して、契約容量管理DB5002(図6参照)から、他のテナントIDで示される利用中のストレージ容量(利用量)を読み出して取得してステップS65-13-1の処理に戻る。
【0148】
他方、対象ファイルが可逆圧縮でない場合(ステップS65-13-3:NO)、判断部55は更に、対象ファイルは圧縮選択されているかを判断する(ステップS65-13-6)。具体的には、判断部55は、ファイル圧縮削除復旧選択画面4021において利用者によって選択され記憶部5000の所定領域に設定、記憶された文書に対する「圧縮」の選択内容に基づいて、対象ファイルは圧縮選択されているかを判断する。判断部55は更に、ファイル自動圧縮選択画面4031において利用者によって選択された所定の文書に対する「自動圧縮」(「自動」)の選択内容に基づいて、対象ファイルは自動圧縮選択されているかを判断する。
【0149】
対象ファイルが圧縮選択されている場合(ステップS65-13-6:YES)、算出処理部53は、対象のファイルを圧縮した(ステップS65-13-4)後、ステップS65-13-5の処理に進む。
【0150】
他方、対象ファイルが圧縮選択されていない場合(ステップS65-13-6:NO)、判断部55は、ステップS65-13-1の処理に戻る。
【0151】
このように、図29で示したステップS65-13-1からステップS65-13-6(S65-13-6)までの処理は、上述したステップS65-13の処理におけるすべてのテナントIDに対するループ処理を表している。
【0152】
<自動圧縮完了通知処理>
図27に戻り、文書管理装置5の送受信部51は、利用者端末4に対して、自動圧縮完了通知を送信する(ステップS66)。これにより、利用者端末4の送受信部41は、文書管理装置5が送信した自動圧縮完了通知を受信する。このとき、自動圧縮完了通知には、自動圧縮完了通知画面を示す自動圧縮完了通知画面データが含まれる。
【0153】
続いて、利用者端末4の表示制御部44は、利用者端末4のディスプレイ407に自動圧縮完了通知画面を表示させる(ステップS67)。
【0154】
●画面表示例●
図30は、利用者端末における自動圧縮完了時の表示画面の一例を示す図である。図30に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によって自動圧縮完了通知画面4041が表示される。自動圧縮完了通知画面4041には、所定のテナント(A企画室)において投稿された投稿文書のうち、圧縮を完了したファイル名と圧縮後のファイル容量とが対応付けられてファイルごとに表示される。図30の場合は、ファイルごとにタブ表示され、「次へ」ボタンで次のファイルの内容が確認できるような表示形態となっているがこの限りではない。なお、自動圧縮完了通知画面4041では、ファイルを圧縮した旨のメッセージに加えて、データ復旧を設定したファイルについて、所定期間(例えば、ファイル圧縮処理完了通知が行われた日時から30日)以内に元の状態に戻される(復旧される)旨のメッセージが表示される。自動圧縮完了通知画面4041には更に、詳細ボタン4181が含まれる。これにより、利用者は、データ復旧を設定したファイルを最上面に表示させた上で詳細ボタン4181を操作することにより、例えば、そのファイルに係る詳細を示す詳細画面に遷移させることができる。
【0155】
〔第1の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理システム2における文書管理装置5は、文書管理装置5は、利用者端末4が送信した投稿文書を取得し(ステップS29)、取得した投稿文書の審査承認状態の変化、文書の業務完了状態の変化、文書の提出状態の変化を含む時間経過に伴う状態変化に基づいて、投稿文書の圧縮又は削除を実行する(ステップS65)。これにより、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になるという効果を奏する。
【0156】
〔第2の実施形態〕
〔情報処理システムの全体構成〕
続いて、第2の実施形態について説明する。図31は、第2の実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。情報処理システム11では、通信ネットワーク100に自治体管理PC8が追加されており、これが第1の実施形態との相違点となっている。ここで、自治体管理PC8は、例えば、一般的に使用されるPC(Personal Computer)、携帯型ノートPC等の単一のコンピュータによって構築されてもよいし、ストレージ等の各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されてもよい。
【0157】
そのため、第2の実施形態に係る情報処理システム1を構成する利用者端末4、文書管理装置5及び利用者管理装置7を実現するハードウエア構成及び機能構成、並びに各シーケンス図等の処理は、第1の実施形態に係るハードウエア構成及び機能構成、並びに各シーケンス図等と同様であり、流用可能である。上述したように、自治体管理PC8のハードウエア構成は、図3で示したような文書管理装置5、利用者管理装置7のハードウエア構成と同様であるため、説明を省略する。同様に、自治体管理PC8の機能構成についても、利用者管理装置7の機能構成と同様な機能が備わっていればよいため、説明を省略する。
【0158】
このように、第2の実施形態は、投稿文書に対する承認処理の更に先の状態の処理の一例として、投稿文書の承認後の所定期間内に、承認された投稿文書を外部に提出(送信)する文書管理システムを提供する。以上より、第1の実施形態と異なる以下の内容についてそれぞれ説明する。
【0159】
<投稿文書に対する提出処理>
図32は、第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除処理前の提出処理の一例を示すシーケンス図である。図32に示したシーケンス図のうち、ステップS61からステップS64までの処理は、第1の実施形態で説明した図27のステップS61からステップS64までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0160】
続いて、文書管理装置5の送受信部51は、自治体管理PC8に対して、提出(送信)すべき対象文書ファイルを提出(送信)する(ステップS101)。これにより、自治体管理PC8は、文書管理装置5が提出(送信)した対象文書ファイルを受信する。
【0161】
続くステップS65からステップS67までの処理についても、第1の実施形態で説明した図27のステップS65からステップS67までの処理と同様であるため、説明を省略する。このように、図32では、文書管理装置5は、ファイル圧縮/削除処理の前に、対象となる文書ファイルを自治体管理PC8などの外部に提出(送信)する場合についての一例が示されている。
【0162】
図33は、第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除処理後の提出処理の一例を示すシーケンス図である。図33に示したシーケンス図のうち、ステップS61からステップS65までの処理は、第1の実施形態で説明した図27のステップS61からステップS65までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0163】
続いて、文書管理装置5の送受信部51は、自治体管理PC8に対して、提出(送信)すべき対象文書ファイルを提出(送信)する(ステップS201)。これにより、自治体管理PC8は、文書管理装置5が提出(送信)した対象文書ファイルを受信する。
【0164】
続くステップS66及びステップS67の処理についても、第1の実施形態で説明した図27のステップS66及びステップS67の処理と同様であるため、説明を省略する。このように、図33では、文書管理装置5は、ファイル圧縮/削除処理の後に、対象となる文書ファイルを自治体管理PC8などの外部に提出(送信)する場合についての一例が示されている。
【0165】
第2の実施形態では、ステップS101,ステップS201の対象文書の提出(送信)が、文書管理装置5におけるファイル圧縮/削除処理の前後で実行される例をそれぞれ示した。このように、文書管理装置5におけるステップS65のファイル圧縮/削除処理の前後どちらで対象となる文書ファイルを自治体管理PC8などの外部に提出(送信)するかは、対象文書の属性等を予め把握しておくことにより決定されてもよい。
【0166】
<ファイルの圧縮・削除処理の詳細>
図34は、第2の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除の詳細の一例を示すフローチャートである。図34では、第1の実施形態に係る投稿文書に対する圧縮/削除の詳細の一例を示した図28AにおけるステップS65-4の処理が、以下のように変えられる。具体的には、判断部55は、圧縮が必要、又は、対象の文書が外部に提出(送信)済みかを判断する(ステップS65-24)。このような判断処理を行うことにより、文書管理装置5は、外部に提出(送信)済みか否かに応じて、圧縮処理を行うか否かの処理を切り替える。なお、ステップS65-24では、文書の圧縮可否判断に加えて、文書の削除可否判断を同時に行ってもよい。
【0167】
上述したステップS65024以外の処理については、図28Aに示した処理と同様であるため、説明を省略する。
【0168】
●画面表示例●
図35は、第2の実施形態に係る利用者端末におけるファイル提出完了時の表示画面の一例を示す図である。図35に示されているように、利用者端末4のディスプレイ407には、表示制御部44によってファイル提出完了通知画面4241が表示される。ファイル提出完了通知画面4241には、利用者によって投稿された投稿文書の一例である研究論文予稿が自治体◆◆に提出された旨、予稿ファイル中に写真データが含まれていたため、提出済みであっても圧縮処理を行わなかった旨のメッセージが表記されている。また、ファイル提出完了通知画面4241には、確認ボタン4381が表示されている。これにより、利用者は、投稿した投稿文書が、承認後の所定期間内に無事に外部に提出されたことを確認することができる。
【0169】
〔第2の実施形態の主な効果〕
以上説明したように本実施形態によれば、文書管理システム2における文書管理装置5は、利用者が投稿した投稿文書を、所定期間内に外部に提出(送信)する。これにより、第1の実施形態に係る効果に加えて、ある利用者が投稿した投稿文書に対すして、投稿文書の承認後の所定期間内に外部に提出したことをその利用者に認識させることが可能になるという効果を奏する。
【0170】
〔実施形態の補足〕
上述した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウエアによって各機能を実行するようプログラミングされたデバイスを含むものとする。このデバイスとは、例えば、プロセッサ、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、SOC(System on a chip)、GPU(Graphics Processing Unit)、及び従来の回路モジュール等をいう。
【0171】
また、上述した実施形態において、文書管理システム2は、投稿文書に対する圧縮又は削除に係る各種判断を、文書管理装置5が機械学習(人工知能:AIを利用した学習)により実行するようにシステムを構築してもよい。この場合、例えば、文書管理装置5が投稿文書の経時的な状態変化を機械学習と併用して判断、処理を行うことで、ファイル圧縮・削除処理をより正確に、且つ利用者に対して利便性を向上させるように実行してもよい。具体的には、文書管理装置5は、ファイル(文書)の内容及び状態(審査承認状態)と、機械学習とを併用して判断、処理することにより、優先順位スコアの値を更新するようにしてもよい。
【0172】
これまで本発明の一実施形態に係る文書管理システム、文書管理装置、文書管理方法及びプログラムについて説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態の追加、変更又は削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0173】
■まとめ■
本発明に係る態様は、例えば、以下のとおりである。
【0174】
<第1態様>
第1態様としての文書管理システム2(文書管理システムの一例。以下省略)は、文書を管理する文書管理装置5(文書管理装置の一例。以下省略)と、文書管理装置5と通信可能な利用者端末4(利用者端末の一例。以下省略)と、を有し、利用者端末4が、利用者端末4で編集された文書を文書管理装置5に対して送信する送受信部51を有し、文書管理装置5が、利用者端末4が送信した文書を取得する取得する取得処理部52と、取得した文書の経時的な状態変化に基づいて、文書の管理に係る処理を実行する登録実行部58と、を有する。
【0175】
第1態様によれば、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる。
【0176】
<第2態様>
第2態様としての文書管理システム2は、第1態様において、文書の経時的な状態変化には、文書の審査承認状態の変化、文書の業務完了状態の変化、及び文書の提出状態の変化が含まれ、文書管理装置5の登録実行部58が、審査承認状態の変化のうち審査承認が完了した審査承認済文書、業務完了状態の変化のうちテキスト中に画像イメージを含み改善・修正等の業務が未完了である業務未完了文書、及び文書が未提出の未提出文書を除いた文書に対して、文書の管理に係る処理としての文書の圧縮又は削除を実行する。
【0177】
第2態様によれば、第1態様による効果に加えて、より具体的な文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる。
【0178】
<第3態様>
第3態様としての文書管理システム2は、第1態様又は第2態様において、文書の管理には、文書に係る容量の管理が含まれ、文書管理装置5の登録実行部58が、文書を作成する利用者が所属するテナント毎に与えられたストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して第1の割合以上となった場合に、圧縮又は削除を実行する。
【0179】
第3態様によれば、第1態様による効果に加えて、文書の圧縮又は削除の実行時期を予測し、予測した時期を利用者に通知することが可能になる。
【0180】
<第4態様>
第4態様としての文書管理システム2は、第3態様において、文書管理装置5の登録実行部58が、ストレージの利用量が、ストレージの最大容量に対して第1の割合よりも少ない値を示す第2の割合以下となった場合に、圧縮又は削除を停止(中止)する。
【0181】
第4態様によれば、第1態様と同様に、第1態様による効果に加えて、文書の圧縮又は削除の実行停止時期を予測し、予測した時期を利用者に通知することが可能になる。
【0182】
<第5態様>
第5態様としての文書管理システム2は、第2態様乃至第4態様において、文書管理装置5の登録実行部58が、利用者端末4で編集された文書の属性に基づいて、圧縮又は削除を実行する。
【0183】
第5態様によれば、第1態様による効果に加えて、所定の属性を有する文書を投稿した利用者に対して、予め圧縮又は削除が行われる可能性を示唆することが可能になる。
【0184】
<第6態様>
第6態様としての文書管理システム2は、第5態様において、文書管理装置5の登録実行部58が、利用者端末4で編集された文書の属性を示すファイル形式に応じて、圧縮又は削除を実行する。
【0185】
第6態様によれば、第1態様による効果に加えて、所定のファイル形式を有する文書を投稿した利用者に対して、予め圧縮又は削除が行われる可能性を示唆することが可能になる。
【0186】
<第7態様>
第7態様としての文書管理システム2は、第6態様において、文書管理装置5の登録実行部58が、利用者端末4で編集された文書内に特定のファイル形式を有する画像イメージが含まれている場合に、画像イメージを含む文書を除く文書に対して圧縮又は削除を実行する。
【0187】
第7態様によれば、第2態様による効果と同様の効果を得ることが可能になる。
【0188】
<第8態様>
第8態様としての文書管理システム2は、第7態様において、文書管理装置5の登録実行部58が、ファイル形式で示される文書が可逆圧縮の文書である場合に、圧縮対象の文書に対して圧縮を実行する。
【0189】
第8態様によれば、第7態様による効果に加えて、文書中の画像品質を維持させることが可能になる。
【0190】
<第9態様>
第9態様としての文書管理システム2は、第2態様乃至第8態様において、利用者端末4の表示制御部44が、圧縮又は削除に係る各種設定を受け付けるファイル圧縮削除復旧選択画面4021(受付画面の一例)、又は、文書管理装置5が送信した文書の管理に係る処理の実行結果を表す自動圧縮完了通知画面4041を、ディスプレイ407(表示手段の一例。以下省略)に表示させる。
【0191】
第9態様によれば、第2態様乃至第8態様による効果に加えて、利用者に対して、人の設定を行なうためのUIの提供、及び文書に対する圧縮又は削除の結果表示画面を提供させることが可能になる。
【0192】
<第10態様>
第10態様としての文書管理システム2は、第9態様において、利用者端末4の表示制御部44が、圧縮又は削除のいずれかを選択させる圧縮削除選択部4022をディスプレイ407に表示させる。
【0193】
第10態様によれば、第9態様による効果と同様の効果を得ることが可能になる。
【0194】
<第11態様>
第11態様としての文書管理システム2は、第9態様において、利用者端末4の表示制御部44が、圧縮又は削除が実行された後の文書の復旧要否を選択させるファイル復旧要否選択部4023(復旧要否選択部の一例)を、ディスプレイ407に表示させる。
【0195】
第11態様によれば、第9態様による効果に加えて、文書の復旧要否の選択を利用者に委ねることが可能になる。
【0196】
<第12態様>
第12態様としての文書管理システム2は、第9態様において、利用者端末4の表示制御部44が、圧縮の対象となる文書と、文書に対して圧縮を自動で行うかを選択させるファイル自動圧縮選択部4032(圧縮方法選択部の一例)と、をディスプレイ407に表示させる。
【0197】
第12態様によれば、第1態様による効果に加えて、文書の圧縮を自動で行うか否かの選択を利用者に委ねることが可能になる。
【0198】
<第13態様>
第13態様としての文書管理システム2は、第9態様において、利用者端末4の表示制御部44が、文書管理装置5が送信した処理の実行結果として、ストレージの最大容量に対して所定の割合以下となった旨、圧縮された文書を示すファイル名、圧縮後のファイル容量を示す情報、及び復旧が選択された特定の文書を示すファイルに対して所定期間後に復旧される旨を示す情報をディスプレイ407に表示させる。
【0199】
第13態様によれば、第9態様による効果に加えて、圧縮又は削除が行われた文書に対する復旧時期を利用者に予め通知させることが可能になる。
【0200】
<第14態様>
第14態様としての文書を管理する文書管理装置5は、文書管理装置5と通信可能な利用者端末4で編集された文書を取得する取得処理部52と、取得した文書の経時的な状態変化に基づいて、文書の管理に係る処理を実行する登録実行部58と、を有する。
【0201】
第14態様によれば、第1態様と同様に、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる。
【0202】
<第15態様>
第15態様としての文書を管理する文書管理装置5が実行する文書管理方法は、文書管理装置5と通信可能な利用者端末4で編集された文書を取得する取得ステップと、取得した文書の経時的な状態変化に基づいて、文書の管理に係る処理を実行する登録ステップと、含む処理を実行する。
【0203】
第15態様によれば、第1態様と同様に、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる。
【0204】
<第16態様>
第16態様としてのプログラムは、文書を管理する文書管理装置5に、文書管理装置5と通信可能な利用者端末4で編集された文書を取得する取得ステップと、取得した文書の経時的な状態変化に基づいて、文書の管理に係る処理を実行する登録ステップと、含む処理を実行させる。
【0205】
第16態様によれば、第1態様と同様に、文書の経時的な状態変化に応じた管理が可能になる。
【符号の説明】
【0206】
1 情報処理システム
2 文書管理システム
4 利用者端末
5 文書管理装置
7 利用者管理装置
41 送受信部(受信手段の一例、送信手段の一例)
42 操作受付部(受付手段の一例)
43 取得部(取得手段の一例)
44 表示制御部(表示制御手段の一例)
51 送受信部(送信手段の一例、受信手段の一例)
52 取得処理部(取得手段の一例)
53 算出処理部(算出手段の一例、処理手段の一例)
54 表示制御部(表示制御手段の一例)
55 判断部(判断手段の一例)
56 認証設定部(認証設定手段の一例)
57 生成部(生成手段の一例)
58 登録実行部(登録手段の一例、実行手段の一例、)
71 送受信部(送信手段の一例)
73 取得部(取得手段の一例)
76 認証管理部(認証管理手段の一例)
407 ディスプレイ(表示手段の一例)
4012 ファイル選択部
4022 圧縮削除選択部
4023 ファイル復旧要否選択部(復旧要否選択部の一例)
4032 ファイル自動圧縮選択部(圧縮方法選択部の一例)
507 ディスプレイ(表示手段の一例)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0207】
【特許文献1】特開2003-288241号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
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図20
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図22
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図28A
図28B
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図32
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