(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024040134
(43)【公開日】2024-03-25
(54)【発明の名称】リフトピン用のシステムおよび装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20240315BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/302 101B
H01L21/302 101C
H01L21/302 101D
H01L21/302 101G
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023146188
(22)【出願日】2023-09-08
(31)【優先権主張番号】63/405,805
(32)【優先日】2022-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ・ビー・ジャクソン
(72)【発明者】
【氏名】ロハン・ラジーブ・プラニク
(72)【発明者】
【氏名】トッド・ロバート・ダン
(72)【発明者】
【氏名】インゾン・ブ
(72)【発明者】
【氏名】ルチク・ジェイエスクマール・バット
【テーマコード(参考)】
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
5F004BA04
5F004BB18
5F004CA05
5F045AA04
5F045AA08
5F045AA15
5F045AA19
5F045AB02
5F045DP03
5F045EF05
5F045EM02
5F045EM09
(57)【要約】
【課題】リフトピン用のシステムおよび装置を提供する。
【解決手段】リフトピンアセンブリは、リフトピンに係合して固定するホルダと、リフトピンとホルダとを直線的に垂直に起動するベローズとを含む。ホルダは3つの部品を含み、これらが互いに接続しあってリフトピンをホルダ内に固定する。ホルダは、凹領域を有する第一の部品と、当該凹領域に嵌合する第二の部品と、第一及び第二の部品に隣接する第三の部品とを含む。第二の部品は、ネジ孔を含み、このネジ孔にリフトピンを受けて固定し、第三の部品は、第二の部品のネジ孔に整合する貫通孔を含む。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
第一の端部と、該第一の端部と対向する第二の端部とを備えるリフトピンであって、前記第一の端部と前記第二の端部とが前記リフトピンのz軸を画定し、且つ、前記第二の端部にネジ山が施されているリフトピンと、
アセンブリであって、
該アセンブリの第一の端部に配置され、且つ、前記リフトピンの前記第二の端部に係合するように構成された孔を備える第一の機構と、
前記アセンブリの第二の端部に配置され、且つ、前記第一の機構に連結された第二の機構であって、該第二の機構は、前記第一の機構を前記リフトピンの前記z軸に沿って移動するよう構成された第二の機構と、を備えるアセンブリと、
前記第二の機構に隣接して位置決めされたプラットフォームと、
該プラットフォーム及び前記第二の機構を貫通して伸長し、且つ、前記第一の機構に接続されたコネクタと、を備える装置。
【請求項2】
前記第一の機構は、凹領域を備える第一の部品を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第一の部品は、前記凹領域に対向する円筒状部を更に備え、該円筒状部は、前記凹領域に対向する穴を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第一の機構は、前記凹領域に嵌合された第二の部品を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第二の部品は、前記リフトピンの直径より大きな直径を有する第一の貫通孔を備え、該第一の貫通孔は、ネジが切られて前記リフトピンのネジの切られた第二の端部と咬合する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第一の機構は、前記第一の部品及び前記第二の部品に隣接して位置決めされた第三の部品を更に備え、該第三の部品は、前記第一の貫通孔に整合した第二の貫通孔を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第一の機構は、凹領域を備えた第一の部品を備え、該凹領域は、
第一の幅を有する第一の端部と、
第二の幅を有する第二の端部と、
前記第一の端部と前記第二の端部との間に位置決めされ、第三の幅を有する中間部と、を備え
前記第一及び前記第二の幅は同一であり、前記第三の幅は、前記第一及び第二の幅よりも幅狭である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記第一の機構は、前記第三の幅より幅狭の唯一一定の第四の幅を有する第二の部品を更に備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第二の機構は、ベローズを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
リフトピン用のホルダであって、
凹領域を備える第一の部品と、
前記凹領域に嵌合するサイズにされ、且つ、前記リフトピンに係合するようにされたネジ孔を備える第二の部品と、
前記第一の部品及び前記第二の部品に隣接して位置決めされ、前記ネジ孔に整合する貫通孔を備える第三の部品と、を備えるリフトピン用のホルダ。
【請求項11】
前記凹領域は、
第一の幅を有する第一の端部と、
第二の幅を有する第二の端部と、
前記第一の端部と前記第二の端部との間に位置決めされ、第三の幅を有する中間部と、を備え、前記第一及び前記第二の幅は同一であり、前記第三の幅は、前記第一及び第二の幅よりも幅狭である、請求項10に記載のホルダ。
【請求項12】
前記第二の部品は、前記第三の幅より幅狭の唯一一定の第四の幅を有する、請求項11に記載のホルダ。
【請求項13】
前記第一の部品は、前記凹領域に対向する円筒状部を更に備え、該円筒状部は、前記凹領域に対向する穴を備える、請求項10に記載のホルダ。
【請求項14】
前記第二の部品は、前記凹領域内で横方向に回動できるようなサイズにされている、請求項10に記載のホルダ。
【請求項15】
内部空間を備える反応チャンバと、
前記内部空間内に配置され、且つ、複数の貫通孔を備えるサセプタと、
アクチュエータに接続された複数のリフトピンアセンブリを備えるサブシステムと、を備えるシステムであって、
前記リフトピンアセンブリの各々は、
前記サセプタの1つの貫通孔に伸長貫通し、第一の端部と、該第一の端部と対向するネジが切られた第二の端部とを備えるリフトピンと、
第一の機構であって、
凹領域と、該凹領域に対向する穴とを備える第一の部品と、
前記凹領域に配置され、前記リフトピンの前記ネジが切られた第二の端部に係合するように構成されたネジ孔を備える第二の部品と、
該第二の部品に隣接し、前記第二の部品のネジ孔に整合した貫通孔を備える第三の部品と、を備える第一の機構と、
該第一の機構に連結され、前記アクチュエータに応答して伸縮するように構成された第二の機構と、
該第二の機構を伸長貫通し、前記穴と前記アクチュエータとに接続されたコネクタと、を備えるシステム。
【請求項16】
前記凹領域は、
第一の幅を有する第一の端部と、
第二の幅を有する第二の端部と、
前記第一の端部と該第二の端部との間に位置決めされ、第三の幅を有する中間部と、を備え
前記第一及び前記第二の幅は同一であり、前記第三の幅は、前記第一及び第二の幅よりも幅狭である、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第二の部品は、前記第三の幅より幅狭の唯一一定の第四の幅を有する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記アクチュエータは、前記コネクタに第一の力及び反対方向の第二の力を付与するように構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記第二の機構は、ベローズを備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記第二の部品は、前記凹領域内で横方向に回動できるようなサイズにされている、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、リフトピンを利用して、ウエハ処理または反応器システムのサセプタからウエハを持ち上げる方法およびシステムに関するもので、より具体的には、半導体処理または反応器システムにおいて、リフトピンを固定し機械的に操作するための方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
原子層堆積(ALD)および化学蒸着(CVD)を含む半導体処理技術は、シリコンウエハなどの基材上の材料の薄膜を形成するために使用されることが多い。こうした処理を実施するために、ウエハ処理工程中にウエハを保持するために使用されるサセプタまたは基材ホルダがその中に位置付けられる反応チャンバを有する反応器システムまたはツールが使用される。
【0003】
一部の反応システム設計では、サセプタ内部から上に伸びるリフトピンが、サセプタ上面からさらに上方に伸びることによりウエハの取り外しを容易にするために使用される。一部の事例では、サセプタは固定されており、リフトピンがサセプタに対して移動することで、リフトピンがサセプタ上面から上に伸びる(上昇位置)。リフトピンが下降位置にある時、リフトピンは、サセプタ上面と同一の高さまたはそれより下の位置まで引き込まれる。
【0004】
しかしながら、いくつかの要因により、反応器システムまたは装置内のウエハリフトピンが、上昇位置に固着してしまうことがある。この望ましくない動作状態では、リフトピンの頭部は、サセプタ表面の下に完全に引き込まれるべき時に、サセプタポケット位置より上に突出してしまう。このようなリフトピンの固着によりウエハが傾くと、不均一または望ましくないウエハ温度プロファイル、およびウエハの傾斜により生成される不均一なガス分布によって不均一な堆積を生じ得る。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施形態は、リフトピンを嵌合し固定するためのホルダと、リフトピンおよびホルダを直線的かつ垂直に作動させるためのベローズから成るリフトピンアセンブリを提供する。ホルダは3つの部品を含み、これらが互いに接続しあってリフトピンをホルダ内に固定する。ホルダは、凹領域を有する第一の部品と、当該凹領域に嵌合する第二の部品と、第一及び第二の部品に隣接する第三の部品とを含む。第二の部品は、ネジ孔を含み、このネジ孔にリフトピンを受けて固定し、第三の部品は、第二の部品のネジ孔に整合する貫通孔を含む。
【0006】
一態様では、装置は、第一の端部と、該第一の端部と対向する第二の端部とを備えるリフトピンであって、前記第一の端部と前記第二の端部とが前記リフトピンのz軸を画定し、且つ、前記第二の端部にネジ山が施されているリフトピンと、アセンブリであって、該アセンブリの第一の端部に配置され、且つ、前記リフトピンの前記第二の端部に係合するように構成された孔を備える第一の機構と、前記アセンブリの第二の端部に配置され、且つ、前記第一の機構に連結された第二の機構であって、該第二の機構は、前記第一の機構を前記リフトピンの前記z軸に沿って移動するよう構成された第二の機構と、を備えるアセンブリと、前記第二の機構に隣接して位置決めされたプラットフォームと、該プラットフォーム及び前記第二の機構を貫通して伸長し、且つ、前記第一の機構に接続されたコネクタとを備える。
【0007】
別の態様では、リフトピンのホルダは、凹領域を備える第一の部品と、その凹領域内に入れ子状に重なるようサイズ設定されリフトピンと嵌合するように調整されたねじ孔を備える第二の部品と、第一と第二の部品に隣接し前記ネジ山と整列する貫通孔を備える第三の部品とを備える。
【0008】
さらに別の態様では、システムは、内部空間を備える反応チャンバと、前記内部空間内に配置され、且つ、複数の貫通孔を備えるサセプタと、アクチュエータに接続された複数のリフトピンアセンブリを備えるサブシステムと、を備えるシステムであって、前記リフトピンアセンブリの各々は、前記サセプタの1つの貫通孔に伸長貫通し、第一の端部と、該第一の端部と対向するネジが切られた第二の端部とを備えるリフトピンと、第一の機構であって、凹領域と、該凹領域に対向する孔とを備える第一の部品と、前記凹領域に配置され、前記リフトピンの前記ネジが切られた第二の端部に係合するように構成されたネジ孔を備える第二の部品と、該第二の部品に隣接し、前記第二の部品のネジ孔に整合した貫通孔を備える第三の部品と、を備える第一の機構と、該第一の機構に連結され、前記アクチュエータに応答して伸縮するように構成された第二の機構と、該第二の機構を伸長貫通し、前記穴と前記アクチュエータとに接続されたコネクタとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書は、本開示の実施形態と見なされるものを具体的に指摘し、かつ明確に特許請求する特許請求の範囲で結論付ける一方で、本開示の実施形態の利点は、添付の図面と併せて読むと、本開示の実施形態のある特定の実施例の記述から、より容易に確かめられる場合がある。図面全体を通して同様の要素番号が付けられている要素は、同じであることが意図されている。
【0010】
【
図1A】
図1Aは、本技術の一実施形態による反応器システムを代表的に図示する。
【
図1B】
図1Bは、本技術の一実施形態による反応器システムを代表的に図示する。
【
図2】
図2は、本技術の一実施形態によるリフトピンアセンブリである。
【
図3】
図3は、本技術の一実施形態によるリフトピンアセンブリの一部分の断面図である。
【
図4】
図4は、本技術の一実施形態によるリフトピンアセンブリの断面図である。
【
図5】
図5は、本技術の一実施形態によるリフトピンホルダの分解斜視図である。
【
図6】
図6は、本技術の一実施形態によるリフトピンホルダを別の角度から見た分解図である。
【
図7】
図7は、本技術の一実施形態によるリフトピンホルダの一部の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ある特定の実施形態および実施例を以下に開示するが、本開示の具体的に開示された実施形態および/または使用、ならびにその明白な修正および均等物を超えて本開示が延長することは、当業者によって理解されるであろう。それゆえに、本開示の範囲は、本明細書に記述される特定の実施形態によって限定されるべきではないことが意図される。
【0012】
本明細書に提示された例示は、任意の特定の材料、装置、構造、またはデバイスの実際の様相であることを意味せず、本開示の実施形態を説明するために使用される単なる表現にすぎない。
【0013】
以下により詳細に記載される通り、本開示の様々な詳細および実施形態は、ALD、CVD、有機金属化学蒸着(MOCVD)、分子線エピタキシー(MBE)、物理蒸着(PVD)、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)、およびプラズマエッチングを含むがこれらに限定されない、多数の堆積プロセスのために構成された1つまたは複数の反応チャンバを備える反応器システムと共に利用され得る。本開示の実施形態はまた、例えば反応性イオンエッチング(RIE)、容量結合型プラズマエッチング(CCP)、および電子サイクロトロン共鳴エッチング(ECR)などの、エッチングプロセスも含み得る、反応性前駆体で基材を処理するために構成された半導体処理システムで利用され得る。
【0014】
図1Aおよび1Bによれば、例示的なシステム100は、ウエハ(図示せず)を受ける内部空間を有し、ウエハ上で所望のプロセスまたは処理を行うように構成される反応チャンバ140を備えてもよい。
【0015】
様々な実施形態において、システム100はさらに、内部空間内に配置されたサセプタ105を備えてもよい。サセプタ105は、ウエハ支持体155に取り付けられこれを支持する台座150を備えてもよい。使用中、ウエハは、ウエハ支持体155の上面170上に配置されてもよい。ウエハ支持体155は、第一の貫通孔160や第二の貫通孔165などの複数の貫通孔を備えてもよい。様々な実施形態において、ウエハ支持体155は、セラミック素材(アルミナ、AlOx等)またはステンレス鋼、チタンなどの金属素材から形成され得る。
【0016】
様々な実施形態において、システム100は、ガスを分配する役割を果たし、反応チャンバ140の内部空間内およびサセプタ105の上方に配置されたガス分配プレート145(シャワーヘッド等)を備えてもよい。様々な実施形態において、ガス分配プレート145は、複数の貫通孔を備えてもよい。
【0017】
様々な実施形態において、システム100はさらに、ウエハ支持体155へのウエハの装填とウエハ支持体155からのウエハの取り外しを支援するように構成されたリフトピンアセンブリ110を備えてもよい。多くの場合、システム100は、3つもしくは4つ程度の互いに等距離に配置された複数のリフトピンアセンブリを備えてもよい。リフトピンアセンブリ110は、ウエハ支持体155の下に、すなわち、ウエハ支持体155の上面170とは反対の位置に配置されてもよい。リフトピンアセンブリ110は、貫通孔160および165を貫通してその中を移動するように構成されてもよい。例えば、第一のリフトピンアセンブリ110(a)は、第一の貫通孔160を貫通してその中を移動し、一方第二のリフトピンアセンブリ110(b)は、第二の貫通孔165を貫通してその中を移動してもよい。第一の位置において、
図1Aによれば、リフトピンアセンブリ110(a/b)は、ウエハ支持体155の上面170から上に伸びていてもよい。第二の位置において、
図1Bによれば、リフトピンアセンブリ110(a/b)は、ウエハ支持体の上面170より下、あるいは上面170と同一の高さにあってもよい。
【0018】
例示的な実施形態においては、リフトピンアセンブリ110は、リフトピン135およびサブアセンブリ130を備えてもよい。リフトピン135は、サブアセンブリ130と嵌合しこれに接続してもよい。様々な実施形態において、リフトピン135は、実質的に円筒形であり、貫通孔160および165の直径よりも小さい直径を有している。リフトピン135は、第一の端部300および第二の端部305を備えてもよい。第一の端部は、貫通孔160および165を貫通していてもよい。第二の端部305は、サブアセンブリ130と嵌合するネジ山を備えてもよい。リフトピン135は、セラミック素材(アルミナ、AlOx等)、またはハステロイ、ステンレス鋼などの金属素材で形成されうる。
【0019】
様々な実施形態において、リフトピンアセンブリ110はさらに、反応チャンバ140の外表面に位置するシール125を備えてもよい。具体的には、シール125は、反応チャンバ140底部の外表面に直接接触してもよい。シール125は、サブアセンブリ130を反応チャンバ140に固定するように構成されてもよい。
【0020】
様々な実施形態において、リフトピンアセンブリ110はさらに、サブアセンブリ130を上下に押したり引いたりするように構成されたロッド120を備えてもよい。ロッド120は、アクチュエータ115または他の適切な機械装置またはシステムに接続されて、ロッド120を作動させてもよい。様々な実施形態において、ロッド120はネジ山のある端部を含んでもよい。ロッド120は、ハステロイ、ステンレス鋼などの金属から構成されてもよい。
【0021】
例示的な実施形態では、
図2および
図3によれば、サブアセンブリ130は、第一の端部に配置されるホルダ200および第二の端部に配置されるベローズ205を備えていてもよい。ホルダ200は、ベローズ205に結合されてもよい。例えば、ホルダ200は、ベローズ205と嵌合するように構成されてもよい。
【0022】
ベローズ205は、ベローズ205の内部部分に配置されたアクチュエータ(図示せず)を備え、ベローズ205を垂直方向に直線的に拡張および収縮させてもよい。ベローズ205はさらに、ホルダ200と嵌合する内部コア320を備えてもよい。
【0023】
例示的な実施形態では、
図3~7によれば、ホルダ200は、その複数の部品が互いに嵌合し合うことでホルダ200がリフトピン135を固定しベローズ205に連結することを可能にする構成となっていてもよい。例えば、ホルダ200は、ベローズ205内部のコア315と嵌合する第一の部品を備えてもよい。第一の部品410は、第一の部品410の下端部から伸びるアーム315を備えてもよい。アーム315は、アーム315内で垂直に配置され、第一の部品410の底面に対して垂直な穴310を備えてもよい。様々な実施形態において、ロッド120は、ベローズ205を貫通して穴310と嵌合する。例えば、ロッド120は、ロッド120および穴310のネジ山部を介して穴310と嵌合してもよい。
【0024】
第一の部品410はさらに、アーム315の反対側に凹領域415を備えてもよい。凹領域415は、3mmから10mm程度(例えば、6mm)の深さDおよび15mmから30mm程度(例えば、24mm)の長さLを有してもよい。凹領域415は、10mmから20mm程度(例えば、14.9mm)の第一の幅W1を有する第一の端部と、同じ幅を有する第二の端部とを有してもよい。凹領域415は、第一の端部と第二の端部の間に位置する中央セクションを有してもよく、当該中央セクションは、第一の端部および第二の端部の第一の幅W1よりも小さい8mmから16mm程度(例えば、12.6mm)の第二の幅W2を有する。第一の部品410は、任意の適切な機械加工技術および/または3Dプリンターを使用して、ハステロイ、ステンレス鋼などの金属から形成されうる。
【0025】
例示的な実施形態では、ホルダ200はさらに、凹領域415の内部に入れ子状に重なるサイズの第二の部品405を備えてもよい。例えば、第二の部品405は、長さ500より短い長さや凹領域の幅よりも狭い幅を有していてもよい。第二の部品405は、凹領域415の深さDより短いかもしくはこれと同じ高さHを有してもよい。例示的な実施形態では、第二の部品405は、互いに平行な対向する2つの側壁を備える。したがって、第二の部品405は、凹領域415とは異なる形状を持つ。この形状の違いにより、第二の部品405は、凹領域415内で最大±5度回転することができる。第二の部品405はさらに、ねじ孔530を備えていてもよい。ねじ孔530は、リフトピン135のねじ山付き端部と嵌合するようにねじ山を持っていてもよい。第二の部品405は、任意の適切な機械加工技術および/または3Dプリンターを使用して、ハステロイ、ステンレス鋼、または類似の素材で形成されうる。
【0026】
例示的な実施形態では、ホルダ200はさらに、第一の部品410と第二の部品405と重なる第三の部品400を備えてもいてもよい。第三の部品400は第一の部品410に固定されるように構成されてもよく、例えば、第三の部品400を第一の部品410上にねじ込むか、あるいは接着剤、接合加工(例えば、溶接など)、または他の適切な材料の使用により第一の部品410に固定されてもよい。第三の部品400は、第二の部品405に隣接して配置されるが、第二の部品405には固定されない。つまり第三の部品400は、第二の部品405を凹領域415の内部に収納する一方で、第二の部品405が凹領域415の内部で自由に移動することを可能にする。言い換えれば、第二の部品405は、凹領域415の内寸(側壁および幅W1等)によってのみ制限される。第三の部品400はさらに、第二の部品405のねじ孔530と整列する貫通孔430を備えていてもよい。第三の部品400は、任意の適切な機械加工技術および/または3Dプリンターを使用して、ハステロイ、ステンレス鋼、または類似の素材で形成されうる。
【0027】
具体的な実施形態に関するメリット、その他の利点、および問題に対する解決策が本明細書に記述されている。しかしながら、そのようなメリット、利点、問題に対する解決策、およびそのようなメリット、利点、もしくは解決策を生じさせるかもしくはより顕著にさせる何らかの要素は、本開示の重要な、必要とされる、または必須の特徴もしくは要素としては解釈されない。
【0028】
本明細書全体において、何らかの特徴、利点、または類似の文言についての言及は、本開示で実現されうるすべての特徴および利点が、本発明のいずれかの単一の実施形態によるものであるか、あるいはそうあるべきであると示唆するものではない。むしろ、特徴および利点についての言及は、一実施形態に関連して記述される特定の特徴、利点、または特性が、本明細書に開示される主題の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するものと見なされる。それゆえに、この明細書全体において、複数の特徴および利点、あるいは類似の文言への言及は、必ずしもそうではないが、一つの同じ実施形態を指す場合がある。
【0029】
さらに、記述された本開示の特徴、利点、および特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様態で組み合わせられてもよい。関連技術分野の当業者は、本出願の主題が、特定の実施形態の特定の特徴または利点のうちの1つ以上を有することなく実施されてもよいことを認識するであろう。他の事例では、本開示のすべての実施形態において存在しない場合がある、ある特定の実施形態で、追加の特徴および利点が具現化される場合がある。さらに、一部の事例では、本開示の主題の態様を曖昧にすることを回避するために、周知の構造、材料、または動作について詳細に示したり記述していない場合がある。いかなる特許請求の範囲の要素も、当該要素が「のための手段(means for)」という句を使用して明示的に記載されていない限り、米国特許法(35 U.S.C.)第112条(f)項を発動することを意図していない。
【0030】
本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲以外の何によっても限定されるべきでなく、当該添付の特許請求の範囲における単数形の要素への言及は、明示的にそのように述べられていない限り「1つの、そして1つのみの」を意味することを意図しておらず、むしろ「1つ以上」を意味することを意図している。具体的に別段の記載がない限り「1つの(a)」、「1つの(an)」、および/または「その(the)」への言及は1つまたは2つ以上を含んでもよく、また単数形のアイテムへの言及は複数形のアイテムも含んでもよいことが、理解されるべきである。さらに、「複数の」という用語は、「少なくとも2つ」として定義することができる。本明細書で使用される場合、「のうちの少なくとも1つ」という句は、アイテムのリストとともに使用される時、リストされたアイテムのうちの1つ以上の異なる組み合わせが使用されてもよく、またリスト中のアイテムのうちの1つのみが必要とされる場合があることを意味する。アイテムは、特定の物体、事物、またはカテゴリーであってもよい。さらに、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」に類似する語句が特許請求の範囲において使用される場合、当該語句は、Aが単独で実施形態の中に存在し得ること、Bが単独で実施形態の中に存在し得ること、またCが単独で実施形態の中に存在し得ること、あるいは要素A、B、およびCの任意の組み合わせ、例えば、AとB、AとC、BとC、あるいはAとBとCの組み合わせが単一の実施形態の中に存在し得ることを意味すると見なされる。
【0031】
本明細書に開示されるすべての範囲および比率限界は、組み合わされ得る。別段の指示がない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書では単に標識として使用され、そしてこれらの用語が言及するアイテムに順序的、位置的、または階層的要件を課すことを意図しない。さらに、例えば、「第2の」アイテムへの言及は、例えば、「第1の」アイテムもしくはより小さい番号が付けられたアイテム、および/または例えば、「第3の」アイテムまたはより大きい番号が付けられたアイテムの存在を必要としない、または除外しない。
【0032】
取り付けられる、固定される、接続される、またはこれに類するものへの任意の言及は、永久的な、除去可能な、一時的な、部分的な、完全な、および/または任意の他の可能な取り付けの選択肢を含む場合がある。加えて、接触を有しない(または類似の句)への任意の言及はまた、低減した接触または最小限の接触も含む場合がある。上記の記述では、「上」、「下」、「上部」、「下部」、「水平」、「垂直」、「左」、「右」およびこれに類するものなどのある特定の用語が使用されてもよい。これらの用語は、適用可能な場合、相対的な関係を扱う時に、何らかの記述の明瞭性を提供するために使用される。しかし、これらの用語は、絶対的な関係、位置、および/または向きを暗示することを意図しない。例えば、ある物体に対して、単純に物体をひっくり返すことによって、「上」面は「下」面となる可能性がある。それにもかかわらず、それは依然として同じ物体である。
【0033】
加えて、1つの要素が別の要素に「連結される」本明細書における事例は、直接的な連結および間接的な連結を含むことができる。直接的な連結は、1つの要素が別の要素に連結され、かつこれと何らかの接触の状態にあると定義することができる。間接的な連結は、2つの要素間の連結が、相互に直接的な接触の状態にはなく、しかし連結された要素間に1つ以上の追加的な要素を有すると定義することができる。さらに、本明細書で使用される場合、1つの要素を別の要素に固定することは、直接的な固定および間接的な固定を含むことができる。加えて、本明細書で使用される場合、「隣接」は必ずしも接触を示すものではない。例えば、1つの要素は、別の要素に、その要素と接触することなく隣接することができる。
【0034】
本開示の例示的な実施形態が本明細書に記載されているが、本開示はそのように限定されないことを理解するべきである。例えば、反応器システムは様々な特定の構成に関連して記述されているが、本開示は必ずしもこれらの実施例に限定されない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な修正、変形、および強化がなされてもよい。
【0035】
本開示の主題は、本明細書に開示される様々な、システム、構成要素、および構成、ならびに他の特徴、機能、動作および/または特性のすべての新規かつ自明でない組み合わせおよび部分的組み合わせだけでなく、そのありとあらゆる均等物を含む。
【外国語明細書】