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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041771
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】撮像制御基板及び撮像制御装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20240319BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20240319BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240319BHJP
【FI】
G03B17/02
G03B5/00 J
H04N23/50
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214644
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2023502098の分割
【原出願日】2021-12-20
(31)【優先権主張番号】P 2021030089
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】古田 善工
(72)【発明者】
【氏名】阿部 卓朗
(57)【要約】      (修正有)
【課題】撮像制御基板と撮像制御装置を提供すること。
【解決手段】様々な撮像素子に対応可能な撮像制御基板及びこれを備える撮像制御装置を提供する。
撮像制御基板(10)は、撮像素子(21)から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサ(11)と、撮像素子(21)に供給する電力を制御する電力制御回路(12)と、電力制御回路(12)によって制御される電力を撮像基板(20)に供給する電力供給線が接続される第一制御基板コネクタ(13)と、撮像素子(21)の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第三制御基板コネクタ(15)及び第四制御基板コネクタ(16)と、第三制御基板コネクタ(15)及び第四制御基板コネクタ(16)と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群(15A)及び配線群(16A)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を前記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
前記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
前記第2接続部と前記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
前記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの前記第2接続部の間の距離は、その2つの前記第2接続部のうち接続可能な前記差動信号伝送線の総数が最大となるもののその総数の1/4の値に、前記差動信号伝送線の幅を乗じた値以上となっている撮像制御基板。
【請求項2】
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を前記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
前記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
前記第2接続部と前記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
前記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの前記第2接続部の間の距離は、その2つの前記第2接続部のうち端子の並ぶ方向の幅が最大となるもののその幅の半分以上となっている撮像制御基板。
【請求項3】
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を前記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
前記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
前記第2接続部と前記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
前記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの前記第2接続部の間の距離は、その2つの前記第2接続部の各々に接続された前記複数の差動信号入力端子の配列されている領域のうち、幅が最大となるもののその幅以上となっている撮像制御基板。
【請求項4】
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を前記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
前記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
前記第2接続部と前記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
前記プロセッサは複数設けられ、
前記複数のプロセッサの各々の前記複数の差動信号入力端子の配列方向と、その複数の差動信号入力端子に接続された前記第2接続部に含まれる複数の端子の配列方向と、が一致する撮像制御基板。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像制御基板であって、
前記撮像素子に供給する前記電力を制御する電力制御回路を備える撮像制御基板。
【請求項6】
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を前記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
前記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
前記第2接続部と前記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を有する撮像制御基板と、
前記撮像素子を搭載する前記撮像基板と、
前記撮像基板と前記撮像制御基板とを接続する可撓性基板と、を備え、
前記撮像制御基板には、複数の前記第2接続部が設けられており、
前記可撓性基板は、前記複数の前記第2接続部の少なくとも一方と前記撮像基板に設けられた接続部とを電気的に接続する撮像制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮像制御装置であって、
前記撮像制御基板は、前記撮像素子に供給する前記電力を制御する電力制御回路を備える撮像制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像制御基板及び撮像制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被写体の光学像を電気信号に変換する撮像素子と、上記撮像素子を保持し、且つ、像ブレを補正するために、撮像光学系の光軸と異なる方向に変位可能である可動ユニットと、上記撮像素子から出力された撮像信号が伝送される回路が実装された制御ユニットと、上記可動ユニットと上記制御ユニットとを電気的に接続する第1のフレキシブル基板と、上記可動ユニットと上記制御ユニットとを電気的に接続する第2のフレキシブル基板と、を有する撮像装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、筐体と、上記筐体に対して光軸と直交する方向に移動可能な可動ユニットと、上記可動ユニットに固定され、撮像素子を実装する基板と、上記基板と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板と、上記筐体に固定され、光軸と直交する平面に対して上記基板と平行に配置されて上記フレキシブルプリント基板を介して上記基板と電気的に接続される制御基板と、を備える撮像装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本国特開2020-64281号公報
【特許文献2】日本国特開2019-200349号公報
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、様々な撮像素子に対応可能な撮像制御基板及びこれを備える撮像制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
上記第2接続部と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
上記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの上記第2接続部の間の距離は、その2つの上記第2接続部のうち接続可能な上記差動信号伝送線の総数が最大となるもののその総数の1/4の値に、上記差動信号伝送線の幅を乗じた値以上となっている撮像制御基板。
(2)
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
上記第2接続部と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
上記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの上記第2接続部の間の距離は、その2つの上記第2接続部のうち端子の並ぶ方向の幅が最大となるもののその幅の半分以上となっている撮像制御基板。
(3)
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
上記第2接続部と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
上記第2接続部は複数設けられ、
隣り合う2つの上記第2接続部の間の距離は、その2つの上記第2接続部の各々に接続された上記複数の差動信号入力端子の配列されている領域のうち、幅が最大となるもののその幅以上となっている撮像制御基板。
(4)
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
上記第2接続部と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を備え、
上記プロセッサは複数設けられ、
上記複数のプロセッサの各々の上記複数の差動信号入力端子の配列方向と、その複数の差動信号入力端子に接続された上記第2接続部に含まれる複数の端子の配列方向と、が一致する撮像制御基板。
【0007】
(5)
撮像素子から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサと、
電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板に供給する電力供給線が接続される第1接続部と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2接続部と、
上記第2接続部と上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群と、を有する撮像制御基板と、
上記撮像素子を搭載する上記撮像基板と、
上記撮像基板と上記撮像制御基板とを接続する可撓性基板と、を備え、
上記撮像制御基板には、複数の上記第2接続部が設けられており、
上記可撓性基板は、上記複数の上記第2接続部の少なくとも一方と上記撮像基板に設けられた接続部とを電気的に接続する撮像制御装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、様々な撮像素子に対応可能な撮像制御基板及びこれを備える撮像制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の撮像制御装置の一実施形態である撮像制御装置3を含む電子機器1の概略構成を示す図である。
図2図1に示す撮像制御装置3における撮像基板20、撮像制御基板10、及びFPC基板FS1の詳細構成例を示す模式図である。
図3図1に示す電子機器1の別機種の構成を示す図2に対応する模式図である。
図4】撮像制御基板10の第一変形例である撮像制御基板10Aを示す模式図である。
図5】撮像制御基板10の第二変形例である撮像制御基板10Bを示す模式図である。
図6】撮像制御基板10の第三変形例である撮像制御基板10Cを示す模式図である。
図7】撮像制御基板10の第四変形例である撮像制御基板10Dを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の撮像制御装置の一実施形態である撮像制御装置3を含む電子機器1の概略構成を示す図である。電子機器1は、デジタルカメラ、カメラ付きタブレット型端末、及びカメラ付きスマートフォン等の撮像機能を有する電子機器である。
【0012】
電子機器1は、レンズ及び絞り等を含む撮像光学系2と、撮像光学系2を通して被写体を撮像する撮像素子21(図2参照)を含む撮像制御装置3と、を備える。以下では、撮像光学系2の光軸Kに沿う方向を方向Zと記載する。また、方向Zに直交し且つ互いに直交する2方向を方向X及び方向Yと記載する。
【0013】
撮像制御装置3は、撮像制御基板10と、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementaly Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子21が実装された撮像基板20と、防振ユニット30と、フレキシブルプリント基板(Flexible printed circuit、以下、FPC基板と記載)FS1,FS2と、を備える。撮像基板20と撮像制御基板10は、FPC基板FS1によって電気的に接続されている。防振ユニット30と撮像制御基板10は、FPC基板FS2によって電気的に接続されている。なお、撮像制御装置3において、防振ユニット30及びFPC基板FS2は必須ではなく省略されてもよい。
【0014】
防振ユニット30は、撮像素子21を含む撮像基板20を撮像光学系2の光軸Kに垂直な面内にて移動させて、撮像素子21に結像される被写体像のぶれを防ぐためのものである。
【0015】
撮像基板20、防振ユニット30、及び撮像制御基板10は、撮像光学系2側からこの順に方向Zに並んで配置されている。
【0016】
撮像基板20は、方向Zに垂直な板状の基板である。撮像基板20の方向Zにおける両端面のうち、撮像光学系2側の面を主面20aと記載する。撮像制御基板10は、方向Zに垂直な板状の基板である。撮像制御基板10の方向Zにおける両端面のうち、撮像光学系2側と反対側の面を主面10aと記載する。
【0017】
FPC基板FS1は、複数の導線を含む可撓性基板であり、長尺形状に構成されている。FPC基板FS1は、撮像基板20の主面20aに設けられた撮像基板コネクタと、撮像制御基板10の主面10aに設けられた制御基板コネクタのそれぞれに接続されるプラグを有する。FPC基板FS1は、図2に示すように、撮像基板20の主面20aから撮像制御基板10の主面10aに向かって折り返された状態で、撮像基板コネクタと制御基板コネクタとを電気的に接続している。
【0018】
FPC基板FS2は、複数の導線を含む可撓性基板であり、長尺形状に構成されている。FPC基板FS2は、防振ユニット30に設けられた防振ユニットコネクタと、撮像制御基板10の主面10aに設けられた制御基板コネクタのそれぞれに接続されるFPCプラグを有する。FPC基板FS2は、図2に示すように、防振ユニット30から撮像制御基板10の主面10aに向かって折り返された状態で、防振ユニットコネクタと制御基板コネクタとを電気的に接続している。
【0019】
図2は、図1に示す撮像制御装置3における撮像基板20、撮像制御基板10、及びFPC基板FS1の詳細構成例を示す模式図である。図2では、撮像基板20の主面20aと、撮像制御基板10の主面10aが同じ方向を向くように、FPC基板FS1を展開した状態を示している。
【0020】
撮像基板20の主面20aには、撮像素子21と、第一撮像基板コネクタ22と、第二撮像基板コネクタ23と、第三撮像基板コネクタ24と、が設けられている。撮像素子21は、チップ化されており、複数の端子を有する。撮像素子21の持つ端子には、撮像制御基板10から電力供給を受けるための複数の電源端子と、撮像制御基板10から制御信号を受けるための複数の制御端子と、撮像信号等を出力する複数の出力端子と、が含まれる。
【0021】
第一撮像基板コネクタ22は、撮像素子21の複数の電源端子の各々と接続された端子を含む。第二撮像基板コネクタ23は、撮像素子21の複数の制御端子の各々と接続された端子を含む。第三撮像基板コネクタ24は、撮像素子21の複数の出力端子の各々と接続された端子を含む。
【0022】
撮像素子21の複数の出力端子には、LVDS(Low Voltage Differential Signal:低電圧差動信号)等の伝送方式を採用した、2本の信号線を1対とする差動信号伝送線が複数接続されている。この複数の差動信号伝送線の他端は、それぞれ、第三撮像基板コネクタ24に含まれる端子に接続されている。一例として、撮像素子21には出力端子が32個設けられる。つまり、撮像素子21の出力端子と第三撮像基板コネクタ24の端子は、16個の差動信号伝送線からなる配線群によって接続されている。伝送方式としてはLVDSの他にもMIPI(Mobile Industry Processor Interface)(登録商標)やSLVS-EC(Scalable Low Voltage Signaling with Embedded Clock)(登録商標)でも良い。
【0023】
撮像制御基板10の主面10aには、チップ化されたプロセッサ11と、チップ化された電力制御回路12と、第一制御基板コネクタ13と、第二制御基板コネクタ14と、第三制御基板コネクタ15と、第四制御基板コネクタ16と、が設けられている。
【0024】
本明細書で記載するプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。プロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0025】
電力制御回路12は、電子機器1に内蔵される図示省略の電源回路によって生成された電力の撮像基板20への供給を制御する。電力制御回路12には、撮像基板20と接続するための複数の電力制御端子からなる端子群12Aが含まれる。第一制御基板コネクタ13は、電力制御回路12の各電力制御端子と接続される端子を含む。電力制御回路12の各電力制御端子と、第一制御基板コネクタ13の各端子とは、撮像制御基板10に設けられた配線群13Aによって接続されている。
【0026】
プロセッサ11は、撮像素子21及び防振ユニット30を制御する。具体的には、プロセッサ11は、撮像素子21を駆動するための制御信号を撮像素子21に送信して撮像制御を行ったり、防振ユニット30を駆動するための制御信号を防振ユニット30に送信して防振制御を行ったり、撮像素子21の出力信号を取得してその出力信号を処理したりする。
【0027】
プロセッサ11は、撮像素子21を制御する制御信号を出力するための複数の制御信号出力端子からなる端子群11Aと、撮像素子21の出力信号を入力するための複数の差動信号入力端子からなる端子群11Bと、を備える。端子群11Aに含まれる複数の制御信号出力端子は、方向Yに配列されている。端子群11Bに含まれる複数の差動信号入力端子は、方向Xに配列されている。本実施形態では、一例として、端子群11Bに含まれる差動信号入力端子の数が32個であるものとする。
【0028】
プロセッサ11の端子群11Aに含まれる各制御信号出力端子と、第二制御基板コネクタ14の各端子とは、撮像制御基板10に設けられた配線群14Aによって接続されている。
【0029】
プロセッサ11の端子群11Bに含まれる全ての差動信号入力端子の一部と、第三制御基板コネクタ15の各端子とは、撮像制御基板10に設けられた配線群15Aによって接続されている。
【0030】
プロセッサ11の端子群11Bに含まれる全ての差動信号入力端子の上記一部以外の残りと、第四制御基板コネクタ16の各端子とは、撮像制御基板10に設けられた配線群16Aによって接続されている。
【0031】
本実施形態では、一例として、第三制御基板コネクタ15の端子数を16個とし、第四制御基板コネクタ16の端子数を16個とする。したがって、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のそれぞれに接続可能な差動信号伝送線の総数は8個となっている。
【0032】
第三制御基板コネクタ15に含まれている複数の端子の配列方向は方向Xとなっている。また、第四制御基板コネクタ16に含まれている複数の端子の配列方向は方向Xとなっている。つまり、第三制御基板コネクタ15に含まれている複数の端子の配列方向と、この複数の端子と配線群15Aによって接続されるプロセッサ11の差動信号入力端子の配列方向は同じになっている。同様に、第四制御基板コネクタ16に含まれている複数の端子の配列方向と、この複数の端子と配線群16Aによって接続されるプロセッサ11の差動信号入力端子の配列方向は同じになっている。
【0033】
このように、第三制御基板コネクタ15(第四制御基板コネクタ16)に含まれている複数の端子の配列方向と、この複数の端子と接続されるプロセッサ11の差動信号入力端子の配列方向とを同じにすることで、配線群15A(配線群16A)の引き回しを容易にして撮像制御基板10の製造コストを下げることができる。
【0034】
撮像制御基板10と撮像基板20とを電気的に接続するFPC基板FS1は、第一FPC基板F1と、第二FPC基板F2と、第三FPC基板F3と、を含む。
【0035】
第一FPC基板F1は、撮像制御基板10の第一制御基板コネクタ13の各端子と、撮像基板20の第一撮像基板コネクタ22の各端子とを接続している。つまり、第一FPC基板F1に含まれる各導線は、撮像制御基板10の電力制御回路12によって制御される電力を撮像基板20に供給する電力供給線となっている。
【0036】
第二FPC基板F2は、撮像制御基板10の第二制御基板コネクタ14の各端子と、撮像基板20の第二撮像基板コネクタ23の各端子とを接続している。つまり、第二FPC基板F2に含まれる各導線は、撮像制御基板10のプロセッサ11から出力される制御信号を撮像基板20に送信する制御信号線となっている。
【0037】
第三FPC基板F3は、撮像制御基板10の第三制御基板コネクタ15の各端子及び第四制御基板コネクタ16の各端子と、撮像基板20の第三撮像基板コネクタ24の各端子とを接続している。つまり、第三FPC基板F3に含まれる各導線は、撮像素子21の出力信号を撮像制御基板10に伝送する差動信号伝送線となっている。第三FPC基板F3に含まれる差動信号伝送線の数は上記の例では16個である。コネクタ16に含まれる端子の数は16個の差動信号伝送線以外にGNDやクロック信号の伝送線も含まれ、LVDS方式では56個、SLVS-ECだと50個になる。
【0038】
以上のように構成された電子機器1は、撮像制御装置3の構成が異なる複数の機種が製造される。電子機器1の機種が異なる場合でも、撮像制御基板10の構成は同じである。図3は、図1に示す電子機器1の別機種の構成を示す図2に対応する模式図である。図3は、撮像基板20が撮像基板20Aに変更され、FPC基板FS1がFPC基板FS3に変更された点を除いては図2と同じ構成である。
【0039】
図3に示す撮像基板20Aは、撮像素子21Aと、第四撮像基板コネクタ22Aと、第五撮像基板コネクタ23Aと、を備える。撮像素子21Aは、動作に必要な電源電流が撮像素子21とは異なっている。具体的には、撮像素子21Aの動作に必要な電源電流は、撮像素子21の動作に必要な電源電流よりも小さい。また、撮像素子21Aは、出力端子の数が撮像素子21よりも少なくなっている。一例として、撮像素子21Aに含まれる出力端子の数は、撮像素子21の出力端子の数の半分、すなわち16個となっている。
【0040】
第四撮像基板コネクタ22Aの各端子は、撮像素子21Aに含まれる複数の電源端子及び複数の制御端子と接続されている。第五撮像基板コネクタ23Aの各端子は、撮像素子21Aに含まれる複数の出力端子と接続されている。
【0041】
FPC基板FS3は、第四FPC基板F4と、第五FPC基板F5と、を備える。
【0042】
第四FPC基板F4は、撮像制御基板10の第一制御基板コネクタ13の各端子及び第二制御基板コネクタ14の各端子と、撮像基板20Aの第四撮像基板コネクタ22Aの各端子とを接続している。つまり、第四FPC基板F4に含まれる導線群は、撮像制御基板10の電力制御回路12によって制御される電力を撮像基板20Aに供給する電力供給線と、撮像制御基板10のプロセッサ11から出力される制御信号を撮像基板20Aに送信する制御信号線とから構成されている。
【0043】
撮像素子21Aの動作に必要な電源電流は、撮像素子21の動作に必要な電源電流よりも小さい。一方、図2図3とで電力制御回路12は共通であり、第一制御基板コネクタ13から出力される電力は図2図3で同じである。このため、撮像素子21Aに適した大きさの電源電流が撮像素子21Aに供給されるように、第四FPC基板F4に含まれる電力供給線の電気抵抗値は、図2に示した第一FPC基板F1に含まれる電力供給線の電気抵抗値より大きくなるように構成されている。具体的には、第四FPC基板F4に含まれる電力供給線は、図2に示した第一FPC基板F1に含まれる電力供給線よりも細くなっている。
【0044】
第五FPC基板F5は、第三制御基板コネクタ15の各端子と、第五撮像基板コネクタ23Aの各端子とを接続している。つまり、第五FPC基板F5に含まれる各導線は、撮像素子21Aの出力信号を撮像制御基板10に伝送する差動信号伝送線となっている。第五FPC基板F5に含まれる差動信号伝送線の数は上記の例では8個である。
【0045】
なお、図3に示す機種の電子機器1においては、撮像制御基板10の第四制御基板コネクタ16は使用しない。このため、第四制御基板コネクタ16には何も配線が接続されないか、或いは、第四制御基板コネクタ16の端子間をショートさせるプラグが装着される。したがって、図3に示す機種の電子機器1においては、プロセッサ11の32個の差動信号入力端子のうち16個の差動信号入力端子のみに、撮像素子21Aの出力信号が入力されることになる。プロセッサ11のメモリに記憶するプログラムは、機種毎に異なるプログラムとしておく。これにより、機種が異なる電子機器1であっても、撮像制御基板10の変更は不要となる。
【0046】
このように、電子機器1は、機種毎に撮像基板の構成が異なり、その撮像基板に搭載される撮像素子の動作に必要な電源電流も異なる。したがって、撮像制御基板10の第一制御基板コネクタ13の許容電流値(流すことのできる最大の電流値)は、電子機器1の全ての機種に搭載される撮像素子のうち、動作に必要な電源電流が最大となるものの電源電流と同じ値に設定されている。これにより、機種毎に異なる撮像素子であっても、撮像制御基板10と接続して、供給する電力を正常に制御できる。
【0047】
以上のように、電子機器1によれば、機種毎に撮像制御基板10の構成を変える必要がないため、製造コストを下げることができる。撮像制御基板10では、第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16が差動信号伝送線を接続するための専用のコネクタとなっている。このため、この専用のコネクタに接続する差動信号伝送線の数を変えるだけで、必要な差動信号伝送線の数が異なる撮像素子であっても、撮像素子とプロセッサ11とを接続できる。したがって、様々な撮像素子毎に撮像制御基板10の構成を最適化する必要がなくなり、撮像制御基板10の製造コストを下げることができる。
【0048】
撮像制御基板10では、第一制御基板コネクタ13が電力供給線を接続するための専用のコネクタとなり、第二制御基板コネクタ14が制御信号線を接続するための専用のコネクタとなっている。第一制御基板コネクタ13と第二制御基板コネクタ14を一体化して1つのコネクタとしても、そのコネクタに接続するFPC基板の構成を変えることで、様々な撮像素子毎に撮像制御基板10の構成を最適化する必要がなくなるという効果は得られる。しかし、第一制御基板コネクタ13と第二制御基板コネクタ14が個別に設けられることで、配線群13Aと配線群14Aの引き回しが容易となり、撮像制御基板10の製造コストを下げることができる。また、第二制御基板コネクタ14を、第一制御基板コネクタ13と第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16の間に配置する構成を採用できる。この構成によれば、差動信号伝送線と電力供給線との距離を大きくでき、プロセッサ11に入力される撮像素子の出力信号の品質を高めることができる。
【0049】
なお、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16は、それぞれ複数の差動信号伝送線が接続される端子群を含む。そのため、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のそれぞれの周辺は、配線が密になる。したがって、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易にするために、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16の方向Xの距離L(図2図3参照)を大きくすることが望ましい。
【0050】
例えば、距離Lを、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のうち接続可能な差動信号伝送線の総数が最大となるもののその総数の1/4の値に、差動信号伝送線の幅を乗じた値以上とすることで、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易に行うことができる。前述の例であれば、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のそれぞれに接続可能な差動信号伝送線の総数は8である。そのため、距離Lを、差動信号伝送線の幅の2倍以上とすればよい。
【0051】
または、距離Lを、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のうち端子の並ぶ方向(方向X)の幅が最大となるもののその幅の半分以上とすることで、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易に行うことができる。前述の例であれば、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のそれぞれの幅は同じである。そのため、距離Lを、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16のいずれかの方向Xの幅の半分以上とすればよい。
【0052】
或いは、距離Lを、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16の各々と接続されたプロセッサ11の差動信号入力端子の配列されている領域のうち、方向Xの幅が最大となるもののその幅以上とすることで、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易に行うことができる。前述の例であれば、第三制御基板コネクタ15に接続された差動信号入力端子の配列されている領域の幅と、第四制御基板コネクタ16に接続された差動信号入力端子の配列されている領域の幅とは同じである。そのため、距離Lを、これら2つの領域のいずれかの幅以上とすればよい。
【0053】
なお、ここまで、撮像制御基板10には、差動信号伝送線を接続するためのコネクタが、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16の2つ設けられる例を説明した。しかし、差動信号伝送線を接続するためのコネクタは3つ以上設けられていてもよい。このコネクタを3つ以上設ける場合でも、隣り合う2つのコネクタ間の距離を上記の距離Lと同じように設定することで、配線群の引き回しを容易として製造コストを下げることができる。また、電子機器1の機種増にも対応できるようになる。
【0054】
図4は、撮像制御基板10の第一変形例である撮像制御基板10Aを示す模式図である。撮像制御基板10Aは、第三制御基板コネクタ15と第四制御基板コネクタ16が一体化されて第五制御基板コネクタ17に変更された点を除いては、撮像制御基板10と同じ構成である。第五制御基板コネクタ17には32個の端子が方向Xに配列され、この32個の端子と、プロセッサ11に含まれる32個の差動信号入力端子とが配線群17Aによって接続されている。
【0055】
撮像制御基板10Aの構成であっても、電子機器1の機種に応じて、第五制御基板コネクタ17の端子に接続するFPC基板側の差動信号伝送線の数を変更することで、撮像制御基板10Aを変えることなく、異なる撮像素子に対応可能となる。
【0056】
図5は、撮像制御基板10の第二変形例である撮像制御基板10Bを示す模式図である。撮像制御基板10Bは、端子群11Bが2つに分割された点と、第四制御基板コネクタ16及び配線群16Aの位置が変更された点と、を除いては撮像制御基板10と同じ構成である。
【0057】
分割された2つの端子群11Bの一方は、矩形状のプロセッサ11の長辺に沿って方向Xに延びて形成されている。分割された2つの端子群11Bの他方は、矩形状のプロセッサ11の短辺に沿って方向Yに延びて形成されている。そして、第四制御基板コネクタ16は、プロセッサ11の短辺に沿って方向Yに延びて形成さている。端子群11Bの延びる方向は、端子群11Bに含まれる複数の差動信号入力端子の配列方向と同じである。第四制御基板コネクタ16の延びる方向は、第四制御基板コネクタ16に含まれる複数の端子の配列方向と同じである。
【0058】
撮像制御基板10Bによれば、撮像制御基板10と同様に、第三制御基板コネクタ15に含まれる複数の端子の配列方向と、その複数の端子に接続されたプロセッサ11の差動信号入力端子の配列方向と、が一致する。また、第四制御基板コネクタ16に含まれる複数の端子の配列方向と、その複数の端子に接続されたプロセッサ11の差動信号入力端子の配列方向と、が一致する。このように、コネクタの端子の配列方向と差動信号入力端子の配列方向とが同じになっていることで、配線群15A及び配線群16Aの配線長を短くすることができ、プロセッサ11に入力される差動信号の品質を高めることができる。また、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易にすることができ、撮像制御基板10Bの製造コストを下げることができる。
【0059】
図6は、撮像制御基板10の第三変形例である撮像制御基板10Cを示す模式図である。撮像制御基板10Cは、プロセッサ11の代わりに、複数(図6の例では2つ)のプロセッサ11aとプロセッサ11bを有する点を除いては撮像制御基板10とほぼ同じ構成である。
【0060】
プロセッサ11aには、複数の差動信号入力端子が方向Xに並ぶ端子群11Bが設けられ、この端子群11Bと第三制御基板コネクタ15とが配線群15Aによって接続されている。プロセッサ11aには、複数の制御端子が方向Yに並ぶ端子群11Aが設けられ、この端子群11Aと第二制御基板コネクタ14とが配線群14Aによって接続されている。プロセッサ11bには、複数の差動信号入力端子が方向Xに並ぶ端子群11Bが設けられ、この端子群11Bと第四制御基板コネクタ16とが配線群16Aによって接続されている。
【0061】
このように、プロセッサが複数ある場合でも、FPC基板と接続されるコネクタの端子の配列方向と差動信号入力端子の配列方向とが同じになっていることで、配線群15A及び配線群16Aの配線長を短くすることができ、プロセッサ11a及びプロセッサ11bに入力される信号の品質を高めることができる。また、配線群15A及び配線群16Aの引き回しを容易にすることができ、撮像制御基板10Cの製造コストを下げることができる。
【0062】
図7は、撮像制御基板10の第四変形例である撮像制御基板10Dを示す模式図である。撮像制御基板10Dは、方向Yの一方側(図中の下側)の端縁と、第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16との間の領域に開口18Hを有する点が、撮像制御基板10と相違する。
【0063】
図7に示すように、第三FPC基板F3のプラグは、撮像制御基板10Dの主面10aの反対面側から開口18Hに挿通されて、第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16に接続される。このように、開口18Hを通して第三FPC基板F3と第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16を接続する構成とすることで、第三FPC基板F3に含まれる差動信号伝送線の長さを短くすることができる。これにより、プロセッサ11に入力される信号の品質を高めることができる。
【0064】
なお、図1に示したように、防振ユニット30と撮像制御基板10とは、FPC基板FS2によって接続される。そのため、撮像制御基板10には、防振ユニット30と接続するための図示省略の防振用コネクタが設けられる。この防振用コネクタを複数に分割し、各コネクタとプロセッサ11とを配線群で接続する構成としてもよい。そして、電子機器1の機種に応じて、必要なコネクタだけ防振ユニット30と接続することで、防振ユニット30の構造が変わる場合でも、撮像制御基板10の構造を変えずにすむ。この結果、電子機器1の製造コストを下げることができる。
【0065】
以上説明してきたように、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0066】
(1)
撮像素子(撮像素子21、撮像素子21A)から出力される信号が入力される複数の差動信号入力端子を有するプロセッサ(プロセッサ11)と、
上記撮像素子に供給する電力を制御する電力制御回路(電力制御回路12)と、
上記電力制御回路によって制御される電力を上記撮像素子が搭載される撮像基板(撮像基板20)に供給する電力供給線が接続される第1コネクタ(第一制御基板コネクタ13)と、
上記撮像素子の出力信号を伝送する差動信号伝送線のみが接続される第2コネクタ(第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16、又は、第五制御基板コネクタ17)と、
上記第2コネクタと上記複数の差動信号入力端子とを接続する配線群(配線群15A及び配線群16A、又は、配線群17A)と、を備える撮像制御基板(撮像制御基板10、10A~10D)。
【0067】
(2)
(1)に記載の撮像制御基板であって、
上記第1コネクタは、上記電力制御回路のみと接続されている撮像制御基板。
【0068】
(3)
(2)に記載の撮像制御基板であって、
電源電流が異なる複数の撮像素子(撮像素子21及び撮像素子21A)のいずれかを搭載する上記撮像基板が接続可能であり、
上記第1コネクタの許容電流値は、上記複数の撮像素子のうち最も大きな電源電流の供給が必要な撮像素子に供給すべき電流値以上となっている撮像制御基板。
【0069】
(4)
(2)又は(3)に記載の撮像制御基板であって、
上記プロセッサの端子のうち上記撮像素子の制御信号を出力する端子と接続された第3コネクタ(第二制御基板コネクタ14)を更に備える撮像制御基板。
【0070】
(5)
(4)に記載の撮像制御基板であって、
上記第3コネクタは、上記第1コネクタと上記第2コネクタの間に配置されている撮像制御基板。
【0071】
(6)
(1)から(5)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
複数の上記第2コネクタ(第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16)を備え、
隣り合う2つの上記第2コネクタの間の距離(距離L)は、その2つの上記第2コネクタのうち接続可能な上記差動信号伝送線の総数が最大となるもののその総数の1/4の値に、上記差動信号伝送線の幅を乗じた値以上となっている撮像制御基板。
【0072】
(7)
(1)から(5)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
複数の上記第2コネクタ(第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16)を備え、
隣り合う2つの上記第2コネクタの間の距離(距離L)は、その2つの上記第2コネクタのうち端子の並ぶ方向の幅が最大となるもののその幅の半分以上となっている撮像制御基板。
【0073】
(8)
(1)から(5)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
複数の上記第2コネクタ(第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16)を備え、
隣り合う2つの上記第2コネクタの間の距離(距離L)は、その2つの上記第2コネクタの各々に接続された上記複数の差動信号入力端子の配列されている領域のうち、幅が最大となるもののその幅以上となっている撮像制御基板。
【0074】
(9)
(1)から(8)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
上記第2コネクタに含まれる複数の端子の配列方向と、その複数の端子に接続された上記複数の差動信号入力端子の配列方向と、が一致する撮像制御基板。
【0075】
(10)
(1)から(9)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
複数の上記プロセッサ(プロセッサ11a及びプロセッサ11b)を備え、
上記複数のプロセッサの各々の上記複数の差動信号入力端子の配列方向と、その複数の差動信号入力端子に接続された上記第2コネクタに含まれる複数の端子の配列方向と、が一致する撮像制御基板。
【0076】
(11)
(1)から(10)のいずれか1つに記載の撮像制御基板であって、
上記撮像制御基板の端縁と上記第2コネクタの間の領域に設けられた開口(開口18H)を備え、
上記開口には、上記差動信号伝送線が挿通される撮像制御基板。
【0077】
(12)
(1)から(11)のいずれか1つに記載の撮像制御基板と、
上記撮像素子を搭載する上記撮像基板と、
上記撮像基板と上記撮像制御基板とを接続する可撓性基板(FPC基板FS1)と、を備える撮像制御装置。
【0078】
(13)
(12)に記載の撮像制御装置であって、
上記撮像制御基板には、複数の上記第2コネクタ(第三制御基板コネクタ15及び第四制御基板コネクタ16)が設けられており、
上記可撓性基板は、上記複数の上記第2コネクタの少なくとも一方と上記撮像基板に設けられたコネクタとを電気的に接続する撮像制御装置。
【0079】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0080】
なお、本出願は、2021年2月26日出願の日本特許出願(特願2021-030089)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
【符号の説明】
【0081】
1 電子機器
2 撮像光学系
3 撮像制御装置
10,10A,10B,10C,10D,10 撮像制御基板
10a 主面
20,20A 撮像基板
20a 主面
21,21A 撮像素子
30 防振ユニット
K 光軸
FS1,FS2 フレキシブルプリント基板
F1 第一FPC基板
F2 第二FPC基板
F3 第三FPC基板
F4 第四FPC基板
F5 第五FPC基板
11A,11B,12A 端子群
11,11a,11b プロセッサ
12 電力制御回路
13A,14A,15A,16A,17A 配線群
13 第一制御基板コネクタ
14 第二制御基板コネクタ
15 第三制御基板コネクタ
16 第四制御基板コネクタ
17 第五制御基板コネクタ
18H 開口
22 第一撮像基板コネクタ
22A 第四撮像基板コネクタ
23 第二撮像基板コネクタ
23A 第五撮像基板コネクタ
24 第三撮像基板コネクタ
L 距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7