(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024042188
(43)【公開日】2024-03-28
(54)【発明の名称】オクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤
(51)【国際特許分類】
A61K 31/716 20060101AFI20240321BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240321BHJP
A61P 17/16 20060101ALI20240321BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240321BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20240321BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20240321BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20240321BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20240321BHJP
C12N 5/071 20100101ALI20240321BHJP
【FI】
A61K31/716
A61P43/00 111
A61P17/16
A61Q19/00
A61K8/73
A61P37/08
A61P1/04
A61P31/00
C12N5/071
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022146730
(22)【出願日】2022-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】591082421
【氏名又は名称】丸善製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132207
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】林 祥太
【テーマコード(参考)】
4B065
4C083
4C086
【Fターム(参考)】
4B065AA93X
4B065BB18
4B065CA44
4C083AD211
4C083AD212
4C083CC02
4C083CC12
4C083CC13
4C083CC23
4C083CC25
4C083CC33
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD31
4C083EE12
4C083EE13
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA20
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA22
4C086MA28
4C086MA52
4C086MA63
4C086NA14
4C086ZA68
4C086ZA89
4C086ZB13
4C086ZB31
4C086ZC02
4C086ZC41
(57)【要約】
【課題】OCLN mRNA発現促進作用、CLDN-1 mRNA発現促進作用、CLDN-4mRNA発現促進作用、TJP-1 mRNA発現促進作用、TJP-2 mRNA発現促進作用及びバリア機能亢進作用を有する物質を有効成分とするオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤を提供する。
【解決手段】オクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、β-1,3-グルカンを有効成分として含有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするオクルディンmRNA発現促進剤。
【請求項2】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするクローディン-1mRNA発現促進剤。
【請求項3】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするクローディン-4mRNA発現促進剤。
【請求項4】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするタイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤。
【請求項5】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤。
【請求項6】
β-1,3-グルカンを有効成分として含有することを特徴とするバリア機能亢進剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
生体においてその内外を隔てる構造の一つに、上皮細胞から構成される上皮組織がある。上皮組織は、物質透過を制御するバリア機能を有しており、これにより生体において外界とは異なる内部環境を作り上げている。このようなバリア機能は、主に細胞間の接着により形成されるが、かかる接着の一つがタイトジャンクション(以下「TJ」という場合がある。)である。TJは、隣接する上皮細胞同士を密着させるだけでなく、細胞と細胞との隙間をシールすることで物質の透過を制御する細胞間接着構造である。TJを構成しているのは、細胞膜タンパク質であるクローディン(CLDN)やオクルディン(OCLN)、裏打ちタンパク質であるタイトジャンクションプロテイン-1(TJP-1,ZO-1(Zonulaoccludens-1))やタイトジャンクションプロテイン-2(TJP-2,ZO-2(Zonulaoccludens-2))等であり、これらのタンパク質はTJストランドの骨格を構成し、TJのバリア機能を制御すると考えられている(非特許文献1参照)。
【0003】
現在まで、クローディンとしては20種以上のクローディン分子が報告され、クローディンファミリーが形成されている。これらのクローディンが組織特異的な発現パターンを示すことが分かっており、表皮においてはクローディン-1(CLDN-1)及びクローディン-4(CLDN-4)が発現している。クローディン-4は、粘膜上皮においても多く発現しており、身体の内外で異物の侵入を防ぐバリアとして機能している。
【0004】
クローディン、オクルディン、タイトジャンクションプロテイン-1、タイトジャンクションプロテイン-2等の発現が何らかの原因で減少した場合、TJの機能低下を引き起こす。例えば、消化管においてTJの機能が低下すると、食物アレルゲンや病原性微生物等が体内へ侵入してしまい、炎症性腸疾患や各種感染症等の一因になると考えられる。また、従来、皮膚のバリア機能は角質層のみが担っていると考えられていたが、近年、表皮顆粒層に存在するTJの構成タンパク質を遺伝子レベルで欠損させると皮膚のバリア機能が崩壊することが見いだされ、TJも皮膚のバリア機能に重要な役割を担うと考えられるようになっている(非特許文献2参照)。クローディン、オクルディン、タイトジャンクションプロテイン-1、タイトジャンクションプロテイン-2等の発現が何らかの原因で減少した場合、TJの構造的な破壊が起こり、物質の透過バリアとして機能しなくなることによって、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎や各種感染症等の皮膚症状の一因になると考えられる。
【0005】
そのため、クローディン、オクルディン、タイトジャンクションプロテイン-1、タイトジャンクションプロテイン-2の産生促進等を通じてTJの機能を強化することで、上皮組織におけるバリア機能を強化し、消化管においては炎症性腸疾患や食物アレルギー、各種感染症等を予防又は改善することができ、一方表皮においては乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎や各種感染症等の皮膚症状を予防又は改善することができると考えられる。クローディン産生促進作用及びオクルディン産生促進作用を有するものとして、例えば、アスパラサスリネアリス抽出物(特許文献1参照)等が知られている。また、タイトジャンクションプロテイン-1産生促進作用及びタイトジャンクションプロテイン-2産生促進作用を有するものとして、例えば、アスチルビン(特許文献2参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-256244号公報
【特許文献2】特開2017-75117号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】日本香粧品科学会誌,2007年,vol.31,pp.296-301
【非特許文献2】J. Cell Biol.,2002年,vol.156,pp.1099-1111
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、安全性の高い天然物の中からオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用及びバリア機能亢進作用を有する物質を見出し、それを有効成分とするオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、β-1,3-グルカンを有効成分として含有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、優れたオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用及びバリア機能亢進作用を有し、安全性の高いオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態に係るオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、いずれも、β-1,3-グルカンを有効成分として含有する。
【0012】
本実施形態における有効成分としてのβ-1,3-グルカンは、グルコースがβ1,3結合のみで連結してなる1本の糖鎖(又は糖鎖構造)を主鎖として有するものであればよく、直鎖状のものに限らず、分枝鎖を有するものであってもよい。β-1,3-グルカンは合成により得られるものであってもよいが、β-1,3-グルカンを含有する植物、菌類、藻類等(以下「植物等」という場合がある。)の抽出物から単離・精製することにより得られるものであってもよい。なお、β-1,3-グルカンを含有する植物等の抽出物には、β-1,3-グルカンを含有する植物等を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物等が含まれる。
【0013】
β-1,3-グルカンを含有する植物等の抽出物は、植物等の抽出に一般に用いられている方法によって得ることができる。β-1,3-グルカンを含有する植物等としては、例えば、レイシ(霊芝,学名:Ganoderma lucidum(Fr.)Karst.)、シイタケ(学名:Lentinula edodes)、スエヒロタケ(学名:Schizophyllum commune)、マイタケ(学名:Grifola frondosa)、ハナビラタケ(学名:Sparassis crispa)、ミドリムシ(学名:Euglena gracilis)等が挙げられる。
【0014】
レイシ(Ganoderma lucidum(Fr.)Karst.)は、サルノコシカケ科(Polyporaceae)に属する担子菌類である。抽出原料として使用し得るレイシの構成部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができるが、特に子実体を用いるのが好ましい。
【0015】
シイタケ(Lentinula edodes)は、キシメジ科シイタケ属に属する食用の担子菌類であり、日本、朝鮮、台湾、中国に分布し、栽培されており、これらの地域から容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができるが、子実体が好ましい。
【0016】
スエヒロタケ(Schizophyllum commune)は、スエヒロタケ科スエヒロタケ属に属する担子菌類である。抽出原料として使用し得る部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができるが、子実体が好ましい。
【0017】
マイタケ(Grifola frondosa)は、マイタケ科マイタケ属に属する食用の担子菌類であり、暖温帯から温帯北部にかけて分布し、栽培されており、これらの地域から容易に入手可能である。抽出原料として使用し得る部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができるが、子実体が好ましい。
【0018】
ハナビラタケ(Sparassis crispa)は、ハナビラタケ科ハナビラタケ属に属する担子菌類である。抽出原料として使用し得る部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができるが、子実体が好ましい。
【0019】
ミドリムシ(Euglena gracilis)は、ユーグレナ科ミドリムシ属に属する生物である。抽出原料として使用し得る部位は特に制限されず、目的に応じて適宜選定することができる。
【0020】
例えば、β-1,3-グルカンを含有する植物等の抽出物は、抽出原料をそのまま抽出溶媒による抽出に供することにより、又は抽出原料を乾燥した後、そのまま若しくは粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得られ得る。抽出原料の乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。また、グルコシダーゼ、アミラーゼ等を用いた酵素処理、ヘキサン等の非極性溶媒による脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。当該前処理を行うことにより、植物等の極性溶媒による抽出処理を効率よく行うことができる。
【0021】
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用するのが好ましく、例えば、水、水と親水性有機溶媒との混合液等が挙げられ、これらを室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
【0022】
抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。したがって、本実施形態において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0023】
抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコール等が挙げられる。
【0024】
水と親水性有機溶媒との混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を使用する場合には水10容量部に対して低級脂肪族アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して低級脂肪族ケトン1~40容量部を混合することが好ましい。水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水10容量部に対して多価アルコール1~90容量部を混合することが好ましい。
【0025】
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温又は還流加熱下で抽出することができる。例えば、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、必要に応じて撹拌しながら、30分~4時間静置して可溶性成分を溶出した後、濾過して固形物を除去することにより抽出物を得ることができる。得られた抽出液から抽出溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥することにより乾燥物が得られる。
【0026】
以上のようにして得られた抽出液、当該抽出液の濃縮物又は当該抽出液の乾燥物からβ-1,3-グルカンを単離・精製する方法は、特に限定されるものではなく、常法により行うことができる。例えば、植物等の抽出物を、シリカゲルやアルミナ等の多孔質物質、スチレン-ジビニルベンゼン共重合体やポリメタクリレート等の多孔性樹脂等を用いたカラムクロマトグラフ法によりβ-1,3-グルカンを得ることができる。
【0027】
さらに、カラムクロマトグラフィーにより得られた画分を、ODSを用いた逆相シリカゲルクロマトグラフィー、再結晶、液-液向流抽出、イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー等の任意の有機化合物精製手段を用いて精製してもよい。
【0028】
以上のようにして得られるβ-1,3-グルカンは、オクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を有しているため、それらの作用を利用してオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤の有効成分として用いられ得る。
【0029】
また、β-1,3-グルカンは、上記作用を利用してバリア機能亢進剤の有効成分として用いられ得る。ここで、β-1,3-グルカンが有するバリア機能亢進作用は、オクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用又はタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用に基づいて発揮されるのが好ましい。ただし、β-1,3-グルカンが有するバリア機能亢進作用は、上記作用に基づいて発揮されるバリア機能亢進作用に限定されるものではない。
【0030】
本実施形態に係るオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、β-1,3-グルカンのみからなるものであってもよいし、β-1,3-グルカンを製剤化したものであってもよい。
【0031】
β-1,3-グルカンは、デキストリン、シクロデキストリン等の薬学的に許容し得るキャリアーその他任意の助剤を用いて、常法に従い、粉末状、顆粒状、液状等の任意の剤形に製剤化することができる。この際、助剤としては、例えば、賦形剤、安定剤、矯臭剤等を用いることができる。β-1,3-グルカンは、他の組成物(例えば、皮膚化粧料等)に配合して使用することができるほか、軟膏剤、外用液剤、貼付剤等として使用することができる。
【0032】
なお、本実施形態に係るオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、必要に応じて、オクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用又はタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を有する他の天然抽出物を配合して有効成分として用いることができる。
【0033】
本実施形態のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤は、β-1,3-グルカンが有するオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用又はタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を通じて、上皮組織におけるタイトジャンクションの形成を促すことでバリア機能を亢進し、炎症性腸疾患や食物アレルギー、消化管から感染する各種感染症等;乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎等の皮膚症状や各種感染症等を予防、治療又は改善することができる。ただし、本実施形態のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、これらの用途以外にもオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用又はタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
【0034】
本実施形態のバリア機能亢進剤は、有効成分であるβ-1,3-グルカンが有するバリア機能亢進作用を通じて、上皮組織におけるバリア機能を亢進することができ、例えば、消化管におけるバリア機能を亢進し、炎症性腸疾患や食物アレルギー、消化管から感染する各種感染症等を予防、治療又は改善することができる。また、表皮におけるバリア機能及び水分保持機能を高め、乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎等の皮膚症状や各種感染症等を予防、治療又は改善することができる。ただし、本実施形態のバリア機能亢進剤は、これらの用途以外にもバリア機能亢進作用を発揮することに意義のあるすべての用途に用いることができる。
【0035】
また、本実施形態のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤又はバリア機能亢進剤は、優れたオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を有するため、例えば、皮膚外用剤又は経口組成物に配合するのに好適である。この場合に、β-1,3-グルカンをそのまま皮膚外用剤又は経口組成物に配合してもよいし、β-1,3-グルカンから製剤化したオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤又はバリア機能亢進剤を配合してもよい。
【0036】
ここで、皮膚外用剤としては、その区分に制限はなく、経皮的に使用される皮膚化粧料、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものであり、具体的には、例えば、軟膏、クリーム、乳液、美容液、ローション、パック、ファンデーション、リップクリーム、入浴剤、ヘアートニック、ヘアーローション、石鹸、ボディシャンプー等が挙げられる。
【0037】
皮膚外用剤におけるβ-1,3-グルカンの配合量は、皮膚外用剤の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は、0.0001~10質量%であり、特に好適な配合率は、0.001~1質量%である。
【0038】
経口組成物とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「経口組成物」は、経口的に摂取される一般食品、飼料、健康食品、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。本実施形態における経口組成物は、当該経口組成物又はその包装に、β-1,3-グルカンが有する好ましい作用を表示することのできる経口組成物であることが好ましく、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品)、医薬部外品又は医薬品であることが特に好ましい。
【0039】
経口組成物におけるβ-1,3-グルカンの配合量は、使用目的、症状、性別等を考慮して適宜変更することができるが、添加対象となる経口組成物の一般的な摂取量を考慮して、成人1日あたりの抽出物摂取量が約1~1000mgになるようにするのが好ましい。なお、添加対象経口組成物が顆粒状、錠剤状又はカプセル状の場合、β-1,3-グルカンの添加量は、添加対象経口組成物に対して通常0.0001~10質量%であり、好ましくは0.001~1質量% である。
【0040】
また、本実施形態のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤又はバリア機能亢進剤は、優れたオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を有するので、これらの作用機構に関する研究のための試薬としても好適に利用することができる。
【0041】
なお、本実施形態のオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤又はバリア機能亢進剤は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
【実施例0042】
以下、試験例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の試験例等に何ら限定されるものではない。なお、下記の試験例においては、試料としてβ-1,3-グルカン(Sigma-Aldrich社製)を使用した。
【0043】
[試験例1]オクルディン(OCLN)mRNA発現促進作用試験
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1.5×105cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェル当たり500μLずつ播種し、24時間培養した。培養終了後、20μMコルチゾールを含有するKGM(以下「コルチゾール含有KGM」という。)に培地を交換し、その後24時間ごとに新たなコルチゾール含有KGMに交換しながら、72時間培養した。培養後に培養液を廃棄し、KGMで溶解した試料溶液(試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1.5mM Ca2+及び20μMコルチゾールとなるように調整したKGMを各ウェルに250μL加え、72時間培養した。
【0044】
培養後、培養液を廃棄し、ISOGEN II(NIPPON GENE社製)にてtotal RNAを抽出し、波長260nmにおける吸光度からRNA量を計算し、150ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
【0045】
total RNAを鋳型とし、オクルディンmRNA及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置(Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III,タカラバイオ社製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time,タカラバイオ社製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ社製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。オクルディンmRNAの発現量をGAPDH mRNAの発現量で補正し、補正値を算出した。
【0046】
得られた補正値から、下記式によりオクルディンmRNA発現促進率(%)を算出した。
オクルディンmRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時の補正値」を表し、Bは「試料無添加時の補正値」を表す。
結果を表1に示す。
【0047】
[試験例2]クローディン-1(CLDN-1)mRNA発現促進作用試験
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1.5×105cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェル当たり500μLずつ播種し、24時間培養した。培養終了後、20μMコルチゾールを含有するKGM(以下「コルチゾール含有KGM」という。)に培地を交換し、その後24時間ごとに新たなコルチゾール含有KGMに交換しながら、72時間培養した。培養後に培養液を廃棄し、KGMで溶解した試料溶液(試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1.5mM Ca2+及び20μMコルチゾールとなるように調整したKGMを各ウェルに250μL加え、72時間培養した。
【0048】
培養後、培養液を廃棄し、ISOGEN II(NIPPON GENE社製)にてtotal RNAを抽出し、波長260nmにおける吸光度からRNA量を計算し、150ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
【0049】
total RNAを鋳型とし、クローディン-1mRNA及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置(Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III,タカラバイオ社製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time,タカラバイオ社製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ社製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。クローディン-1mRNAの発現量をGAPDH mRNAの発現量で補正し、補正値を算出した。
【0050】
得られた補正値から、下記式によりクローディン-1mRNA発現促進率(%)を算出した。
クローディン-1mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時の補正値」を表し、Bは「試料無添加時の補正値」を表す。
結果を表1に示す。
【0051】
[試験例3]クローディン-4(CLDN-4)mRNA発現促進作用試験
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1.5×105cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェル当たり500μLずつ播種し、24時間培養した。培養終了後、20μMコルチゾールを含有するKGM(以下「コルチゾール含有KGM」という。)に培地を交換し、その後24時間ごとに新たなコルチゾール含有KGMに交換しながら、72時間培養した。培養後に培養液を廃棄し、KGMで溶解した試料溶液(試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1.5mM Ca2+及び20μMコルチゾールとなるように調整したKGMを各ウェルに250μL加え、72時間培養した。
【0052】
培養後、培養液を廃棄し、ISOGEN II(NIPPON GENE社製)にてtotal RNAを抽出し、波長260nmにおける吸光度からRNA量を計算し、150ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
【0053】
total RNAを鋳型とし、クローディン-4mRNA及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置(Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III,タカラバイオ社製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time,タカラバイオ社製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ社製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。クローディン-4mRNAの発現量をGAPDH mRNAの発現量で補正し、補正値を算出した。
【0054】
得られた補正値から、下記式によりクローディン-4mRNA発現促進率(%)を算出した。
クローディン-4mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時の補正値」を表し、Bは「試料無添加時の補正値」を表す。
結果を表1に示す。
【0055】
[試験例4]タイトジャンクションプロテイン-1(TJP-1)mRNA発現促進作用試験
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1.5×105cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェル当たり500μLずつ播種し、24時間培養した。培養終了後、20μMコルチゾールを含有するKGM(以下「コルチゾール含有KGM」という。)に培地を交換し、その後24時間ごとに新たなコルチゾール含有KGMに交換しながら、72時間培養した。培養後に培養液を廃棄し、KGMで溶解した試料溶液(試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1.5mM Ca2+及び20μMコルチゾールとなるように調整したKGMを各ウェルに250μL加え、72時間培養した。
【0056】
培養後、培養液を廃棄し、ISOGEN II(NIPPON GENE社製)にてtotal RNAを抽出し、波長260nmにおける吸光度からRNA量を計算し、150ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
【0057】
total RNAを鋳型とし、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置(Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III,タカラバイオ社製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time,タカラバイオ社製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ社製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。タイトジャンクションプロテイン-1mRNAの発現量をGAPDH mRNAの発現量で補正し、補正値を算出した。
【0058】
得られた補正値から、下記式によりタイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進率(%)を算出した。
タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時の補正値」を表し、Bは「試料無添加時の補正値」を表す。
結果を表1に示す。
【0059】
[試験例5]タイトジャンクションプロテイン-2(TJP-2)mRNA発現促進作用試験
正常ヒト新生児表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞増殖培地(KGM)を用いて培養した後、トリプシン処理により回収した。回収した細胞を1.5×105cells/mLの細胞密度になるようにKGMで希釈した後、24ウェルプレートに1ウェル当たり500μLずつ播種し、24時間培養した。培養終了後、20μMコルチゾールを含有するKGM(以下「コルチゾール含有KGM」という。)に培地を交換し、その後24時間ごとに新たなコルチゾール含有KGMに交換しながら、72時間培養した。培養後に培養液を廃棄し、KGMで溶解した試料溶液(試料濃度は下記表1を参照)を各ウェルに250μL添加し、最終濃度1.5mM Ca2+及び20μMコルチゾールとなるように調整したKGMを各ウェルに250μL加え、72時間培養した。
【0060】
培養後、培養液を廃棄し、ISOGEN II(NIPPON GENE社製)にてtotal RNAを抽出し、波長260nmにおける吸光度からRNA量を計算し、150ng/μLになるようにtotal RNAを調製した。
【0061】
total RNAを鋳型とし、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出は、リアルタイムPCR装置(Thermal Cycler Dice(登録商標) Real Time System III,タカラバイオ社製)を用いて、PrimeScriptTM RT Master Mix(Perfect Real Time,タカラバイオ社製)及びTB Green(登録商標) Fast qPCR Mix(タカラバイオ社製)による2ステップリアルタイムRT-PCR反応により行った。タイトジャンクションプロテイン-2mRNAの発現量をGAPDH mRNAの発現量で補正し、補正値を算出した。
【0062】
得られた補正値から、下記式によりタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進率(%)を算出した。
タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進率(%)=A/B×100
式中、Aは「試料添加時の補正値」を表し、Bは「試料無添加時の補正値」を表す。
結果を表1に示す。
【0063】
【0064】
表1に示すように、β-1,3-グルカンは、優れたオクルディンmRNA発現促進作用、クローディン-1mRNA発現促進作用、クローディン-4mRNA発現促進作用、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進作用及びタイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進作用を有することが確認された。
本実施形態に係るオクルディンmRNA発現促進剤、クローディン-1mRNA発現促進剤、クローディン-4mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-1mRNA発現促進剤、タイトジャンクションプロテイン-2mRNA発現促進剤及びバリア機能亢進剤は、炎症性腸疾患や食物アレルギー、消化管から感染する各種感染症等;乾燥肌、荒れ肌、アトピー性皮膚炎等の皮膚症状や各種感染症等の予防、治療又は改善等に大きく貢献することができる。