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特開2024-46550炒め調理用油脂組成物、及び炒め調理食品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024046550
(43)【公開日】2024-04-03
(54)【発明の名称】炒め調理用油脂組成物、及び炒め調理食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23D 9/00 20060101AFI20240327BHJP
   A23D 9/007 20060101ALI20240327BHJP
   A23L 35/00 20160101ALN20240327BHJP
【FI】
A23D9/00 506
A23D9/007
A23L35/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022151990
(22)【出願日】2022-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000187079
【氏名又は名称】昭和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154597
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 悟郎
(72)【発明者】
【氏名】木島 遼
(72)【発明者】
【氏名】矢内 千春
【テーマコード(参考)】
4B026
4B036
【Fターム(参考)】
4B026DG02
4B026DG04
4B026DG06
4B026DG07
4B026DG08
4B026DH05
4B026DK01
4B026DK05
4B026DP01
4B036LC01
4B036LF19
4B036LH13
4B036LH18
4B036LH29
4B036LP02
(57)【要約】
【課題】炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる炒め調理用油脂組成物、及びそれを用いる炒め調理食品の製造方法を提供する。
【解決手段】食用油脂、クルードレシチンを含む炒め調理用油脂組成物であって、前記食用油脂が、コーン油、及び/又は米油を合計20質量%以上含み、前記クルードレシチンの含有量が、前記食用油脂100質量部に対して、3~15質量部であることを特徴とする炒め調理用油脂組成物、並びに本発明の炒め調理用油脂組成物を用いて、食材を炒め調理する工程を含む炒め調理食品の製造方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食用油脂、クルードレシチンを含む炒め調理用油脂組成物であって、
前記食用油脂が、コーン油、及び/又は米油を合計20質量%以上含み、
前記クルードレシチンの含有量が、前記食用油脂100質量部に対して、3~15質量部であることを特徴とする炒め調理用油脂組成物。
【請求項2】
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを、前記食用油脂100質量部に対して、0.01~1質量部含む請求項1に記載の炒め調理用油脂組成物。
【請求項3】
炒め調理後に保存され、再加熱される炒め調理食品に用いられる請求項1又は2に記載の炒め調理用油脂組成物。
【請求項4】
得られる炒め調理食品の風味が維持される請求項1又は2に記載の炒め調理用油脂組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の炒め調理用油脂組成物を用いて、食材を炒め調理する工程を含む炒め調理食品の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の炒め調理用油脂組成物を用いて、食材を炒め調理することによる、炒め調理食品の風味を維持する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、電子レンジ等で再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる炒め調理用油脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、炒め調理は、必要に応じてカットした畜肉類、卵類、魚介類、野菜類、米飯、麺類等の食材を、加熱した鉄板やフライパン等の金属製の板や容器で、熱媒体として少量の油脂組成物を用いて加熱調理する調理方法である。炒め調理した食品の特徴の一つとして、調理中に香ばしい風味が生じることがある。しかしながら、この香ばしい風味は、経時的に低下する傾向があり、特に、炒め調理後、保存した炒め調理食品を電子レンジ等で再加熱した場合に著しく低下する。
【0003】
従来から、炒め調理用の油脂組成物の開発が行われている。例えば、特許文献1においては、連続的に高温加熱調理される食品工業用途に充分な離型性と作業性を与えるとともに、最終調理食品に良好な外観(こげ)を付与する調理用油脂組成物を提供することを目的とし、食用油脂、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、微粒二酸化ケイ素、およびレシチンを含む調理用油脂組成物が開示されている。また、特許文献2においては、香ばしさが付与された炒め物の製造方法を提供することを目的とし、炒め物の製造方法であって、食材を炒める工程、および、70℃以上160℃以下の温度で加熱処理して得られたレシチン含有油脂を含む油脂組成物を、炒める工程中および/または炒める工程後の前記食材に添加する工程を含む、前記製造方法が開示されている。さらに、特許文献3においては、高温での炒め調理時の油はねを抑える炒め調理方法及び高温炒め調理用炒め油を提供することを目的とし、炒め調理方法において、炒め調理時の加熱面温度が220℃以上であり、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、モノ脂肪酸ジグリセリンから選ばれる1種又は2種以上の乳化剤を0.1~3.0質量%含有する炒め油で炒める、炒め調理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-39021号公報
【特許文献2】特開2017-147939号公報
【特許文献3】特開2022-69290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術では、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味の経時的な低下、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合の風味の低下を十分に抑制できない。
【0006】
したがって、本発明の目的は、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる炒め調理用油脂組成物、及びそれを用いる炒め調理食品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、油脂の種類や添加剤の種類、それらの配合量について種々検討した結果、所定の油脂と所定のレシチンを適切な含有量で含む油脂組成物とすることで、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
すなわち、上記目的は、食用油脂、クルードレシチンを含む炒め調理用油脂組成物であって、前記食用油脂が、コーン油、及び/又は米油を合計20質量%以上含み、前記クルードレシチンの含有量が、前記食用油脂100質量部に対して、3~15質量部であることを特徴とする炒め調理用油脂組成物によって達成される。また、上記目的は、本発明の炒め調理用油脂組成物を用いて、食材を炒め調理する工程を含む炒め調理食品の製造方法によって達成される。なお、本発明において、「クルードレシチン」は、植物クルードレシチンを意味し、油糧種子等の植物原料から取得され、リン脂質を主成分とするアセトン不溶物、及び脂質を主成分とするアセトン可溶物を含んだ混合物であり、ペースト状レシチンや粗製レシチンとも称されるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の炒め調理用油脂組成物で食材を炒め調理することで、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[炒め調理用油脂組成物]
本発明の炒め調理用油脂組成物は、食用油脂、クルードレシチンを含み、前記食用油脂が、コーン油、及び/又は米油を合計20質量%以上含み、前記クルードレシチンの含有量が、前記食用油脂100質量部に対して、3~15質量部であることを特徴とする。本発明の炒め調理用油脂組成物を用いて炒め調理することで、得られる炒め調理食品の風味が維持される。特に、炒め調理後に、得られた炒め調理食品を保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる。後述する実施例に示す通り、前記食用油脂中のコーン油、及び/又は米油の含有量が、所定の含有量に満たない場合は、炒め調理後に保存し、再加熱した場合に、炒め調理食品の香ばしい風味を維持できない。また、前記クルードレシチンの含有量が、所定の範囲より少ない場合は、調理直後でも香ばしい風味が弱く、所定の範囲より多い場合は、香ばしさとは異なる風味が感じられる。なお、クルードレシチン以外のレシチン、例えば、精製レシチン、酵素処理レシチンを用いた場合は、炒め調理後に保存し、再加熱した場合に、炒め調理食品の香ばしい風味を維持できない。前記食用油脂中のコーン油、及び/又は米油の含有量は、25質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上がさらに好ましい。前記クルードレシチンの含有量は、前記食用油脂100質量部に対して、3.5~12質量%が好ましく、3.8~9質量%がより好ましく、4.5~8質量%が特に好ましい。
【0011】
本発明において、コーン油及び米油以外の食用油脂は、特に制限はない。例えば、菜種油(キャノーラ油を含む)、大豆油、ヒマワリ油、サフラワー油、綿実油、アボカド油、オリーブ油、ゴマ油、ココナツ油、落下生油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、藻油等の植物油脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物油脂等が挙げられる。植物油脂は、品種改良した植物から抽出したものであってもよく、例えば、菜種油、ヒマワリ油、紅花油、大豆油などでは、オレイン酸含量を高めたハイオレイックタイプの品種から得られた油脂を使用することができる。また、これらに分別、水素添加、エステル交換、合成等の加工処理を行った加工油脂、並びにこれらの油脂の2種以上を組み合わせた混合油脂を用いることができる。本発明において食用油脂は、常温で流動性があることが好ましい。
【0012】
本発明において、クルードレシチンの原料としては、大豆、菜種、ヒマワリ、米、綿実、コーン、落花生、パーム、ゴマ、紅花、エゴマ、アマニ等の植物原料が挙げられ、それらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いられてもよい。一般に、レシチンは、製造方法等に応じてクルードレシチン、中性脂質、脂肪酸、炭水化物、タンパク質、無機塩、ステロール、色素等の不純物を常法により除去した精製レシチン、酵素分解処理した酵素分解レシチン等に分別される。クルードレシチンは、例えば、前記の植物原料から抽出した原油を精製する際、脱ガム工程で分離されるガム質を、水分1質量%以下に乾燥することで得られる。本発明において、クルードレシチンは、大豆、ヒマワリ、及び米からなる群から選択される1種以上の植物原料由来のクルードレシチンが好ましく、大豆由来のクルードレシチンがより好ましい。前記クルードレシチンは市販のものを適宜用いることができる。例えば、大豆由来のクルードレシチンであれば、昭和Mレシチン(昭和産業)、SLP-ペースト(辻製油)、ヒマワリ由来のクルードレシチンであれば、SLP-ペーストSF(辻製油)等が挙げられる。
【0013】
本発明の炒め調理用油脂組成物は、さらにポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを、前記食用油脂100質量部に対して、0.01~1質量部含むことが好ましい。これにより、さらに炒め調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる。ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルは、食品添加物公定書に記載されている乳化剤の1種である。本発明において、前記ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの含有量は、前記食用油脂100質量部に対して、0.1~0.9質量部が好ましく、0.2~0.8質量部がより好ましく、0.3~0.6質量部がさらに好ましい。
【0014】
本発明の炒め調理用油脂組成物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて天然香料、合成香料、色素、呈味剤、クルードレシチン及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル以外の乳化剤、トコフェロール、アスコルビン酸脂肪酸エステル、シリコーン等の食用油脂に使用できる食品添加物等を含んでいてもよい。本発明の油脂組成物は、上述の材料を、所定の配合で、常法により混合することで製造することができる。
【0015】
本発明の炒め調理用油脂組成物の用途は、炒め調理に用いるものであれば特に制限はない。上述の通り、炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができるので、炒め調理後に保存され、再加熱される炒め調理食品に用いられる炒め調理用油脂組成物であることが好ましい。また、炒め調理後に冷蔵又は冷凍保存され、再加熱される炒め調理食品の製造に用いられるのがより好ましく、再加熱が電子レンジで再加熱(本発明において「レンジアップ」とも称する)される炒め調理食品の製造に用いられることがさらに好ましい。具体的には、コンビニエンスストアーやスーパーマーケットの総菜コーナー等で販売される炒め調理食品等が挙げられる。
【0016】
[炒め調理食品の製造方法]
本発明の炒め調理食品の製造方法は、本発明の炒め調理用組成物を用いて、食材を炒め調理する工程を含む。上述の通り、本発明の炒め調理用油脂組成物を炒め調理に用いることで、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができる炒め調理食品を製造することができる。本発明の炒め調理食品の製造方法は、炒め調理食品を再加熱する工程を含むことが好ましく、再加熱する工程の前に、炒め調理食品を保存する工程を含むことがより好ましく、保存する工程が冷蔵又は冷凍で保存する工程であることがさらに好ましく、再加熱する工程が電子レンジで再加熱する工程であることがよりさらに好ましい。本発明の方法において、炒め調理食品は特に制限はない。例えば、野菜炒め、肉野菜炒め、レバニラ炒め、青椒肉絲、回鍋肉、ゴーヤチャンプルー、豆腐チャンプルー、チャーハン、焼きそば等が挙げられる。なお、上述の本発明の炒め調理用油脂組成物、及び炒め調理食品の説明から理解できるように、本発明は、本発明の炒め調理用油脂組成物を用いて、食材を炒め調理することによる、炒め調理食品の風味を維持する方法にも関する。本発明の炒め調理食品の製造方法、及び本発明の方法の好ましい態様は、本発明の炒め調理用油脂組成物の場合と同様である。
【実施例0017】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.炒め調理用油脂組成物の調製
表1~4に記載の配合の食用油脂100質量部に対し、表1~4に記載した質量部で、その他の材料を配合して、ミキサーで混合し、各炒め調理用油脂組成物を調製した。なお、食用油脂は、大豆油、キャノーラ油、コーン油、米油、ハイオレイックヒマワリ油、パームオレイン(すべて昭和産業)を用いた。また、レシチンは、大豆由来クルードレシチン(昭和Mレシチン;昭和産業)、ヒマワリ由来クルードレシチン(SLP-ペーストSF;辻製油)、米由来クルードレシチン(自社調製)、大豆由来精製レシチン(SLP-ホワイト;辻製油)、大豆由来酵素分解レシチン(SLP-ホワイトリゾ;辻製油)を用いた。
2.炒め調理食品の調理
炒め調理食品として、野菜炒めを選択し、1.で調製した各炒め調理用油脂組成物を用いて調理した。具体的には、各炒め調理用油脂組成物13gをフライパンに入れて均一に広げた後、フライパンを中火で30秒間加熱し、カット野菜150gを入れて5分間炒めて野菜炒めを調理した。調理した野菜炒めは1/2ずつに分けて、次項の評価に用いた。なお、野菜炒めの調理中に作業性(離型性、油はね、焦げ付き)を評価したところ、何れの炒め調理用油脂組成物も作業性に問題はなかった。
3.炒め調理食品の評価
2.で得られた野菜炒めについて、一方は調理直後に喫食し、もう一方は、冷蔵(4℃)で24時間保存後、電子レンジで再加熱(1,500W、30秒間)し、喫食し、以下の評価基準に従って風味を評価した。なお、各評価結果は訓練を受けた専門パネル10名の評点の平均値を示した。
5:香ばしさを非常に強く感じる(非常に良好)
4:香ばしさを強く感じる(良好)
3:香ばしさを感じる(やや良好)
2:香ばしさが弱い、又は香ばしさとは異なる風味をやや感じる(やや劣る)
1:香ばしさをほとんど感じない、又は香ばしさとは異なる風味を感じる(劣る)
官能評価の結果を表1~4に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
表1~表4に示した通り、コーン油又は米油を20質量%以上含有する食用油脂100質量部に対して、大豆、ヒマワリ、米由来のクルードレシチンを3~10質量部含む炒め調理用油脂組成物を用いて炒め調理した実施例1~14の野菜炒めは、調理直後だけでなく、冷蔵保存後、電子レンジで再加熱した場合でも、調理し立ての香ばしい風味が感じられた。一方、食用油脂として、コーン油及びは米油を含まない食用油脂を用いた比較例1~7では、調理直後でも香ばしい風味が弱かった。また、食用油脂におけるコーン油の含有量が10質量%の比較例8では、冷蔵保存後、再加熱した場合に香ばしい風味が弱かった。さらに、大豆由来クルードレシチンの含有量が、食用油脂100質量部に対して2質量部の比較例9では、調理直後でも香ばしい風味が弱く、20質量部の比較例10では、香ばしさとは異なる風味が感じられ、評価が低かった。クルードレシチン以外のレシチンについては、精製レシチンを用いた比較例11、及び酵素分解レシチンを用いた比較例12では、冷蔵保存後、再加熱した場合に香ばしい風味が弱く、香ばしい風味を維持する効果は得られなかった。
【0023】
以上の結果から、コーン油及び/又は米油を20質量%以上含有する食用油脂100質量部に対し、クルードレシチンを3~15質量部含む炒め調理用油脂組成物を用いて食材を炒め調理をすることで、炒め調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができることが示唆された。
【0024】
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の炒め調理用油脂組成物で食材を炒め調理することで、炒め調理食品の調理し立ての香ばしい風味を維持すること、特に炒め調理後に保存し、再加熱した場合であっても、調理し立ての香ばしい風味を維持することができるので、特にコンビニエンスストアーやスーパーマーケットの総菜コーナー等で販売するのに適した炒め調理食品を提供することができる。