(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048194
(43)【公開日】2024-04-08
(54)【発明の名称】発光モジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 33/58 20100101AFI20240401BHJP
【FI】
H01L33/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154098
(22)【出願日】2022-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼田 典正
【テーマコード(参考)】
5F142
【Fターム(参考)】
5F142AA56
5F142BA32
5F142CD02
5F142DA02
5F142DA14
5F142DB16
5F142DB32
5F142DB60
5F142EA34
(57)【要約】
【課題】薄型化可能な発光モジュールを提供すること。
【解決手段】発光モジュールは、光源と、前記光源からの光を透過し、少なくとも一部が弾性変形可能な第1レンズと、前記第1レンズを前記第1レンズの光軸に沿う方向に移動させる駆動部と、を有し、前記光源は、前記第1レンズが当接する被当接部を含み、前記第1レンズの移動により、前記被当接部に対する前記第1レンズの状態が変化する。
【選択図】
図8B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を透過し、少なくとも一部が弾性変形可能な第1レンズと、
前記第1レンズを前記第1レンズの光軸に沿う方向に移動させる駆動部と、を有し、
前記光源は、前記第1レンズが当接する被当接部を含み、
前記第1レンズの移動により、前記被当接部に対する前記第1レンズの状態が変化する、発光モジュール。
【請求項2】
前記被当接部に対する前記第1レンズの状態は、前記被当接部と前記第1レンズの間に、第1空気層がある状態と、前記第1空気層がある状態と比較して前記第1空気層が低減された状態と、を含む、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1レンズは、前記被当接部に当接することにより弾性変形可能な第1部位と、前記第1部位よりも硬度が高い第2部位と、を含む、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記被当接部の硬度は、前記第1部位の硬度よりも高い、請求項3に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記光源は、
発光面と、
前記発光面と前記第1レンズとの間に配置され、前記発光面からの光を透過する光学部材と、を含み、
前記光学部材は、前記被当接部を含む、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記光源は、前記第1レンズの前記光軸に沿う方向において、前記発光面と、前記光学部材と、の間に第2空気層を有する、請求項5に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記光学部材は、前記被当接部に向き合う部位に、フレネルレンズ面、前記発光面に向けて突出する凸面、または前記発光面に向けて窪む凹面のいずれか1つを含む、請求項5に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記第1レンズは、前記被当接部に当接することにより弾性変形可能な第1部位と、上面視において、前記第1部位の周囲に設けられた反射部と、を含む、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項9】
第1方向、前記第1方向と直交する第2方向、または前記第1方向および前記第2方向の両方に整列する複数の前記光源と、
複数の前記光源と対をなして配置される複数の前記第1レンズと、を有し、
複数の前記第1レンズは、一体に形成されている、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記第1レンズの上方に、前記第1レンズからの光を透過させる第2レンズをさらに有する、請求項1または請求項2に記載の発光モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光ダイオード等を含む発光モジュールが幅広く使用されている。例えば、特許文献1には、第1の面の弾性率が該第1の面に対向する第2の面よりも高い光透過性の弾性部材からなり、弾性部材の第2の面の側に圧力が加えられることにより、弾性部材の第2の面を選択的に変形させて焦点距離を可変する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発光モジュールは、薄型化が要求される。
【0005】
本開示に係る実施形態は、薄型化可能な発光モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る発光モジュールは、光源と、前記光源からの光を透過し、少なくとも一部が弾性変形可能な第1レンズと、前記第1レンズを前記第1レンズの光軸に沿う方向に移動させる駆動部と、を有し、前記光源は、前記第1レンズが当接する被当接部を含み、前記第1レンズの移動により、前記被当接部に対する前記第1レンズの状態が変化する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の実施形態によれば、薄型化可能な発光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る発光モジュールの構成例を模式的に示す上面図である。
【
図3】
図1の発光モジュールにおける光源例を模式的に示す断面図である。
【
図4】光源の第1変形例を模式的に示す断面図である。
【
図5】光源の第2変形例を模式的に示す断面図である。
【
図6】光源の第3変形例を模式的に示す断面図である。
【
図7】光源の第4変形例を模式的に示す断面図である。
【
図8A】
図1の発光モジュールにおける第1レンズの状態変化例を模式的に示す第1図である。
【
図8B】
図1の発光モジュールにおける第1レンズの状態変化例を模式的に示す第2図である。
【
図10A】第1変形例に係る第1レンズとその状態変化例を模式的に示す第1図である。
【
図10B】第1変形例に係る第1レンズとその状態変化例を模式的に示す第2図である。
【
図11A】第2変形例に係る第1レンズとその状態変化例を模式的に示す第1図である。
【
図11B】第2変形例に係る第1レンズとその状態変化例を模式的に示す第2図である。
【
図12】第2実施形態に係る発光モジュールにおける光源例を模式的に示す上面図である。
【
図13】
図12におけるXIII-XIII線の断面図である。
【
図14A】第2実施形態に係る光源の第1変形例を模式的に示す第1図である。
【
図14B】第2実施形態に係る光源の第1変形例を模式的に示す第2図である。
【
図15A】第2実施形態に係る光源の第2変形例を模式的に示す第1図である。
【
図15B】第2実施形態に係る光源の第2変形例を模式的に示す第2図である。
【
図16A】第2実施形態に係る光源の第3変形例を模式的に示す第1図である。
【
図16B】第2実施形態に係る光源の第3変形例を模式的に示す第2図である。
【
図17A】第3実施形態に係る発光モジュール例を模式的に示す第1図である。
【
図17B】第3実施形態に係る発光モジュール例を模式的に示す第2図である。
【
図19A】第4実施形態に係る発光モジュール例を模式的に示す第1図である。
【
図19B】第4実施形態に係る発光モジュール例を模式的に示す第2図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態に係る発光モジュールについて図面を参照しながら詳細に説明する。但し、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための発光モジュールを例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施形態に記載されている構成部の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本開示の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさ、位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。また、以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており詳細説明を適宜省略する。断面図として、切断面のみを示す端面図を用いる場合がある。
【0010】
以下に示す図においてX軸、Y軸およびZ軸により方向を示す場合があるが、X軸、Y軸およびZ軸は相互に直交する方向である。X軸に沿うX方向およびY軸に沿うY方向は、実施形態に係る発光モジュールが備える光源の発光面に沿う方向を示すものとする。Z軸に沿うZ方向は、上記発光面に直交する方向を示すものとする。すなわち、光源の発光面はXY平面に平行であり、Z軸はXY平面に直交する。
【0011】
X方向で矢印が向いている方向を+X方向または+X側、+X方向の反対方向を-X方向または-X側と表記する。Y方向で矢印が向いている方向を+Y方向または+Y側、+Y方向の反対方向を-Y方向または-Y側と表記する。Z方向で矢印が向いている方向を+Z方向または+Z側、+Z方向の反対方向を-Z方向または-Z側と表記する。実施形態では、発光モジュールが備える光源は一例として+Z側に光を発するものとする。また実施形態の用語における上面視とは、対象を+Z方向から見ることをいう。但し、これらのことは、発光モジュールの使用時における向きを制限するものではなく、発光モジュールの向きは任意である。また本実施形態では、+Z方向または+Z側から見たときの対象物の面を「上面」とし、-Z方向または-Z側から見たときの対象物の面を「下面」とする。以下に示す実施形態においてX軸、Y軸およびZ軸に沿うとは、対象がこれら軸に対して±10°の範囲内の傾きを有することを含む。また、本実施形態において直交は、90°に対して±10°以内の誤差を含んでもよい。
【0012】
[第1実施形態]
<発光モジュール100の構成例>
図1および
図2を参照して、第1実施形態に係る発光モジュール100の構成について説明する。
図1は、発光モジュール100の一例を模式的に示す上面図である。
図2は、
図1におけるII-II線の断面図である。
【0013】
図1に示すように、発光モジュール100は、上面視において略矩形の外形形状を有する。
図1および
図2に示すように、発光モジュール100は、光源1と、第1レンズ2と、駆動部3と、を有する。光源1、第1レンズ2および駆動部3は、筐体4の内部に収容されている。
【0014】
光源1は、実装基板5の上面(+Z側の面)に実装されている。実装基板5は、上面視において略矩形の外形形状を有する板状部材である。実装基板5は、発光素子や各種電気素子を実装可能な、配線を備える基板である。
【0015】
光源1は、上方(+Z側)に光を発する。実施形態では、光源1は、光学部材16を含む。光学部材16は、光源1における発光面11と第1レンズ2との間に配置される。光学部材16は、発光面11からの光を透過する。発光面11からの光に対する光学部材16の透過率は、60%以上であることが好ましい。光学部材16は、ガラスにより構成されることが好ましいが、ガラス、樹脂等を含んで構成されてもよい。本実施形態では、光学部材16は、第1レンズ2が当接する被当接部160を含む。つまり、光源1は、第1レンズ2が当接する被当接部160を含む。被当接部160は、光学部材16において、第1レンズ2に向き合う面である。
【0016】
当接とは、物体同士が当たっていて接している状態をいう。本明細書および特許請求の範囲では、物体同士は、光源1と第1レンズ2に対応する。光源1と第1レンズ2が当接している状態は、光源1と第1レンズ2は当たっていて接している状態を意味する。また、本明細書および特許請求の範囲では、当接は、物体同士の間にフィルム等が介在していて、物体同士が直接的に接触していない場合を含む。具体的には、第1レンズ2が変形する際の応力が光源1にかかる場合には、第1レンズ2と光源1は「当接」および「被当接」の関係であると言うことができる。つまり、フィルムを介して光源1と第1レンズ2とが当たっている場合にも、本実施形態では、光源1と第1レンズ2は当接していると言うことができる。
【0017】
光源1は、光学部材16を含まなくてもよい。光源1が光学部材16を含まない場合には、例えば発光面11が被当接部になる。但し、発光面11は、発光に伴って発熱するため、被当接部に当接する第1レンズ2への熱の影響を考慮して、光源1は、光学部材16を含むことが好ましい。光源1が光学部材16を含み、光学部材16が被当接部160を含むことにより、光源1の発光に伴う発光面11からの発熱が第1レンズ2へ直接伝わることを防ぐことができる。これにより、被当接部160に当接する第1レンズ2の熱による劣化や損傷を低減することができる。また、光源1からの発熱が、光学部材16や光学部材16に当接する第1レンズ2を介して放熱されることで、光源1全体の放熱性の向上という効果も期待できる。
【0018】
第1レンズ2は、光源1の上方(+Z側)に位置する。第1レンズ2は、駆動部3を介して筐体4に支持されている。第1レンズ2は、駆動部3により移動されることによって、光源1に対する上下方向(Z方向)の位置が可変である。第1レンズ2は、光源1からの光を透過する。
【0019】
図2に示すように、第1レンズ2は、第1部位21と、第2部位22と、を含む。第1部位21は、光源1の被当接部160に当接する部位である。第1レンズ2は、駆動部3により移動されることによって、光源1に対する上下方向(Z方向)への位置が変化し、第1部位21が被当接部160に当接することができる。
【0020】
図2に示す状態では、光源1における被当接部160と、第1レンズ2における第1部位21の間には、第1空気層25が介在している。つまり、第1部位21は被当接部160に当接していない。
図2の状態から第1レンズ2が移動し、第1部位21と被当接部160が当接する動作については、
図8Aおよび
図8Bを参照して後述する。
【0021】
第1レンズ2の一部である第1部位21は、被当接部160に当接することにより、弾性変形可能である。一方、第1レンズ2の他の一部である第2部位22は、第1部位21よりも硬度が高くてもよい。換言すると、第2部位22は、第1部位21よりも弾性変形しにくくてもよい。さらに、第1レンズ2は、第1部位21と第2部位22の間に配置され、第1部位21と第2部位22とを接着する接着部材23を含んでいてもよい。
【0022】
第1部位21の形状は、被当接部160に当接させることで弾性変形が可能となるように、光源側に凸の凸面形状とすることが好ましい。凸面は球面であってもよく、非球面であってもよい。なかでも、光制御性を考慮すると自由曲面で構成される非球面であることが好ましい。また、第1部位21は、被当接部160に当接させる領域に、部分的に平面や凹面を有していてもよい。
【0023】
第1レンズ2が、第1部位21と、第2部位22と、を含む場合、少なくとも第2部位22が駆動部3に接続されることが好ましい。第2部位22は弾性変形しにくいため、第2部位22が駆動部3に接続することにより、第1レンズ2を安定的に支持すると共に、第1レンズ2を安定的に移動させることができる。但し、第1レンズ2は、第2部位22を含んでいてもよく、第2部位22を含まなくてもよい。つまり、第1レンズ2の全体が弾性変形可能な第1部位21で構成されてもよい。換言すると、第1レンズ2は、少なくとも一部が弾性変形可能であればよい。ここでは、第1レンズは、第1部位21および第2部位22を含み、第1部位21および第2部位22のそれぞれが駆動部3に接続し、駆動部3を介して筐体4に支持されている。
【0024】
一例として、第1部位21はシリコーン樹脂等を含み、第2部位22は、シリコーン樹脂よりも硬度が高い材料を含んで構成できる。シリコーン樹脂よりも硬度が高い材料として、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。また、第1部位21及び第2部位22はそれぞれ硬度の異なるシリコーン樹脂を含んで構成されてもよい。第1部位21と第2部位22とは、例えば接着部材23を用いて接着されている。接着部材23は、第1部位21と第2部位22とを接着可能で、透光性を有する樹脂等を使用できる。なお、第1部位21と第2部位22とは、接着部材23を介さずに、直接接していてもよい。第1部位21と第2部位22とが直接接する第1レンズ2は、例えば、2回成型により形成することができる。
【0025】
駆動部3は、第1レンズ2を第1レンズ2の光軸20に沿う方向に移動させる。発光モジュール100では、駆動部3による第1レンズ2の移動により、光源1の被当接部160に対する第1レンズ2の状態が変化する。具体的には、光源1の被当接部160に対する第1レンズ2の状態は、光源1と第1レンズ2との間に空気層が介在して第1レンズ2が弾性変形しない場合と、光源1に第1レンズ2が当接して第1レンズ2が弾性変形する場合と、を含むように変化する。
【0026】
例えば、駆動部3は、撮像装置の操作部等からの操作入力信号に応じて、第1レンズ2を第1レンズ2の光軸20に沿う方向に移動させることができる。或いは、発光モジュール100は、駆動部3の動作を制御する制御部を有してもよい。駆動部3は、制御部からの制御信号に応じて、第1レンズ2を第1レンズ2の光軸20に沿う方向に移動させてもよい。駆動部3の駆動方式は、電磁式、圧電式または超音波式等であってもよい。
【0027】
筐体4は、実装基板5の上面に接着部材等によって固定される。光源1、第1レンズ2および駆動部3は、筐体4と実装基板5とにより構成される箱状部材の内部に収容される。筐体4の材質には、樹脂材料、金属材料等を使用できる。
【0028】
筐体4は開口41を有する。開口41は、上面視において略矩形の形状を有する。但し、開口41の形状は、略円形、略多角形等であってもよい。開口41は、上面視において、第1レンズ2の光軸20が開口41にあるように配置される。光源1から発せられた光は、第1レンズ2を透過した後、開口41を通過して、発光モジュール100の上方にある被照射領域に照射される。なお、筐体4の内部が外部に露出されることを防ぐため、発光面11からの光を透過する透光性の板状部材等が開口41に配置されてもよい。
【0029】
<光源1の構成例>
光源1は発光素子12を含む。発光素子12は、LED(Light Emitting Diode)、LD(Laser Diode)等の半導体発光素子である。光源1は、発光素子12のみを用いることができる。あるいは、光源1は、発光素子12と、他の部材と、を含む発光装置を用いることができる。また、光源1として、複数の発光素子を含む発光装置を用いてもよい。
図3は、光源1の構成の一例を模式的に示す断面図である。
図3の断面図は、
図1のII-II線に沿った光源1の断面を示している。
図3に示す例では、光源1は、発光素子12と、透光性部材14と、被覆部材15と、光学部材16と、と含む。ここでは、透光性部材14における発光素子12に対向する面と反対側の面が光源1の発光面11を構成している。そして、光学部材16の、透光性部材14に対向する面と反対側の面が光源1の被当接部として、第1レンズに当接する。なお、光源1として、発光素子のみを用いる場合、発光素子は同一面に正負の電極を有することが好ましい。そして、正負の電極を有する面と反対側の面が光源1の発光面11として、かつ、光源1の被当接部160として第1レンズ2に当接する。光源1は、主に、発光面11から光源1の+Z側に設けられた第1レンズ2に向けて光を発する。発光面11は、光源1における主たる光取出し面を指す。光源1が発する光は、白色光、アンバー色光等の複色光であってもよく、青色光、赤色光、緑色光等の単色光であってもよい。発光モジュール100の使用用途に応じて光源1が発する光の波長や色度を適宜選択してよい。
【0030】
光源1は、+Z側の面を発光面11とし、発光面11とは反対側の面を実装面として、実装基板5の+Z側の面に載置される。光源1は、発光素子12と、発光素子12の+Z側の面に設けられた透光性部材14と、透光性部材14の+Z側の面を除いて、発光素子12の側面と透光性部材14の側面とを覆う被覆部材15と、透光性部材14の+Z側の面に設けられた光学部材16と、を含む。
【0031】
発光素子12は、少なくとも半導体構造体を備える。半導体構造体は、n側半導体層と、p側半導体層と、n側半導体層とp側半導体層とに挟まれた活性層とを含む。活性層は、単一量子井戸(SQW)構造としてもよいし、複数の井戸層を含む多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。半導体構造体は、窒化物半導体からなる複数の半導体層を含む。窒化物半導体は、InxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)からなる化学式において組成比x及びyをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含む。活性層の発光ピーク波長は、目的に応じて適宜選択することができる。活性層は、例えば可視光または紫外光を発光可能に構成されている。
【0032】
半導体構造体は、n側半導体層と、活性層と、p側半導体層とを含む発光領域を複数含んでいてもよい。半導体構造体が複数の発光領域を含む場合、それぞれの発光領域において、発光ピーク波長が異なる井戸層を含んでいてもよいし、発光ピーク波長が同じ井戸層を含んでいてもよい。なお、発光ピーク波長が同じとは、数nm程度のばらつきがある場合も含む。複数の発光領域の発光ピーク波長の組み合わせは、適宜選択することができる。例えば、半導体構造体が2つの発光領域を含む場合、それぞれの発光領域が発する光の組み合わせとして、青色光と青色光、緑色光と緑色光、赤色光と赤色光、紫外光と紫外光、青色光と緑色光、青色光と赤色光、または、緑色光と赤色光などの組み合わせが挙げられる。例えば、半導体構造体が3つの発光領域を含む場合、それぞれの発光領域が発する光の組み合わせとして、青色光、緑色光、及び赤色光とする組み合わせが挙げられる。各発光領域は、他の井戸層と発光ピーク波長が異なる井戸層を1以上含んでいてもよい。
【0033】
発光素子12は、半導体積層体を支持する支持基板と含んでいてもよい。発光素子12が支持基板を備える場合、少なくとも一対の正負の電極13(例えばp側電極およびn側電極)は半導体積層体上に配置されることが好ましい。これにより、支持基板の半導体構造体が配置される面と反対側の面が発光素子12の発光面11とすることができる。支持基板としては、サファイアやスピネル(MgAl2O4)のような絶縁性基板、窒化ガリウム等の窒化物系の半導体基板が挙げられる。なお、活性層から出射される光を支持基板を介して取り出すために、支持基板は、透光性を有する材料を用いることが好ましい。
【0034】
本実施形態では、発光面11の上面視における外形形状は略矩形である。但し、発光面11の上面視における外形形状は、略円形や略楕円形であってもよく、略三角形や略六角形等の多角形であってもよい。
【0035】
透光性部材14は、上面視において例えば略矩形の外形形状を有する部材である。透光性部材14は、発光素子12の上面を覆うように設けられている。透光性部材14は、透光性の樹脂材料や、セラミックス、ガラス等の無機物を用いて形成することができる。樹脂材料としては、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることができる。特に、耐光性、耐熱性に優れるシリコーン樹脂またはその変性樹脂が好適である。なお、ここでの透光性とは、発光素子12からの光の60%以上を透過することが好ましい。また、透光性部材14は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリノルボルネン樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。さらに、透光性部材14は、上記の樹脂に光拡散物質や発光素子12からの光の少なくとも一部を波長変換する波長変換物質を含んでいてもよい。例えば透光性部材14は、樹脂材料、セラミックス、ガラス等に波長変換物質を含有させたもの、波長変換物質の焼結体等であってもよい。また、透光性部材14は、樹脂、セラミックス、ガラス等の成形体の±Z側の面に波長変換物質や光拡散物質を含有する樹脂層を配置した多層のものでもよい。
【0036】
透光性部材14に含まれる波長変換物質としては、例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu3(Al,Ga)5O12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb3(Al,Ga)5O12:Ce)、CCA系蛍光体(例えば、Ca10(PO4)6Cl2:Eu)、SAE系蛍光体(例えば、Sr4Al14O25:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えば、Ca8MgSi4O16Cl2:Eu)、シリケート系蛍光体(例えば、(Ba,Sr,Ca,Mg)2SiO4:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)3(O,N)4:Eu)若しくはαサイアロン系蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)等の酸窒化物系蛍光体、LSN系蛍光体(例えば、(La,Y)3Si6N11:Ce)、BSESN系蛍光体(例えば、(Ba,Sr)2Si5N8:Eu)、SLA系蛍光体(例えば、SrLiAl3N4:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN3:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、K2SiF6:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K2(Si1-xAlx)F6-x:Mn ここで、xは、0<x<1を満たす。)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する量子ドット(例えば、(Cs,FA,MA)(Pb,Sn)(F,Cl,Br,I)3 ここで、FAとMAは、それぞれホルムアミジニウムとメチルアンモニウムを表す。)、II-VI族量子ドット(例えば、CdSe)、III-V族量子ドット(例えば、InP)、又はカルコパイライト構造を有する量子ドット(例えば、(Ag,Cu)(In,Ga)(S,Se)2)等を用いることができる。上記の蛍光体は、粒子である。また、これらの波長変換物質のうちの1種を単体で、またはこれらの波長変換物質のうち2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0037】
実施形態では、発光モジュール100は、発光素子12として青色発光素子を用い、透光性部材14が発光素子12から出射された光を黄色に波長変換する波長変換物質を含むことにより白色光を発光する。透光性部材14に含まれる光拡散物質としては、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を用いることができる。
【0038】
被覆部材15は、発光素子12および透光性部材14の側面を被覆する部材である。被覆部材15は、発光素子12および透光性部材14の側面を直接的にまたは間接的に被覆する。透光性部材14の上面は被覆部材15から露出している。透光性部材14の上面は、光源1の発光面11である。
【0039】
発光モジュール100において、光源1は複数の発光面11を有していてもよい。例えば、光源1はそれぞれが発光面11を備える複数の発光部を有していてもよい。複数の発光部とは、例えば複数の発光素子12、または、複数の発光素子12及び複数の発光素子12のそれぞれを被覆する透光性部材14である。光源1が複数の発光部を含む場合、被覆部材15は、複数の発光部のうち、隣り合う発光部同士の間で連続していてもよく、離隔していてもよい。被覆部材15は、光取出し効率を向上させるために、光反射率の高い部材で構成されることが好ましい。被覆部材15は、例えば、白色顔料等の光反射性物質を含有する樹脂材料を用いることができる。
【0040】
光反射性物質としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素等が挙げられ、これらのうちの1種を単独で、またはこれらのうちの2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。また、樹脂材料としては、エポキシ樹脂、エポキシ変性樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂材料を母材とすることが好ましい。また、被覆部材15は、光反射性物質の代わりに、又は光反射性物質に加えて、光源1からの出射光の色調を調整するための波長変換物質や顔料を含んでいてもよい。なお、被覆部材15は、必要に応じて可視光に対して透光性を有する部材で構成することとしてもよい。また、被覆部材15は、カーボンブラックやグラファイト、チタン系黒色顔料等の光吸収性物質を含む構成としてもよい。
【0041】
光源1は、実装基板5が備える配線51と電気的に接続される。実装基板5は、少なくとも表面に配置された配線51を備えていることが好ましい。光源1と実装基板5とは、実装基板5の配線51と光源1の少なくとも正負一対の電極13とを導電性接着部材52を介して接続することによって、電気的に接続される。なお、実装基板5の配線51は、光源1の電極13の構成、大きさに応じて構成、大きさ等が設定される。また、実装基板5の配線51は、実装基板の内部に配置されていてもよい。
【0042】
実装基板5は、母材として絶縁性材料を用いることが好ましく、且つ光源1から発せられる光や外光等を透過しにくい材料を用いることが好ましく、一定の強度を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、実装基板5は、アルミナ、窒化アルミニウム、ムライト、窒化珪素等のセラミックス、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BTレジン(bismaleimide triazine resin)、ポリフタルアミド等の樹脂を母材として構成することができる。
【0043】
配線51は、銅、鉄、ニッケル、タングステン、クロム、アルミニウム、銀、金、チタン、パラジウム、ロジウムまたはこれらの合金等の少なくとも1種で構成できる。また、配線51の表層には、導電性接着部材52の濡れ性および/または光反射性等の観点から、銀、白金、アルミニウム、ロジウム、金またはこれらの合金等の層が設けられていてもよい。
【0044】
<光源1の変形例>
図4~
図7を参照して、光源1の変形例を説明する。なお、既に説明した実施形態および変形例と同一の名称、符号については、同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。この点は以降に示す実施形態および変形例においても同様とする。また、ここでの光源1の変形例は、第1実施形態における光源の変形例であるだけでなく、以降に示す第2実施形態~第4実施形態のそれぞれにおける光源の変形例であってもよい。
【0045】
(光源1の第1変形例)
図4は、第1変形例に係る光源1aの構成の一例を模式的に示す断面図である。光源1aは、透光性部材14aと、被覆部材15aと、を有する。光源1aにおける透光性部材14aおよび被覆部材15a以外の構成は、光源1の構成と同じであってもよい。透光性部材14aは、発光素子12の+Z側の面に設けられる。被覆部材15aは、発光素子12の+Z側の面を除いて、発光素子12の側面を覆う。そして、透光性部材14aは、被覆部材15aの+Z側の面を覆う。
【0046】
(光源1の第2変形例)
図5は、第2変形例に係る光源1bの構成の一例を模式的に示す断面図である。光源1bは、透光性部材14aと光学部材16との間に配置される光拡散部材17を有する。光源1bにおける光拡散部材17以外の構成は、光源1aの構成と同じであってもよい。光拡散部材17は、透光性部材14aの+Z側の面に設けられる。光拡散部材17は、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等を含有する板状部材である。光拡散部材17は、透光性部材14aからの光を拡散させる。光拡散部材17による拡散光は、光学部材16を透過し、その後第1レンズ2を透過した後、被照射領域に照射される。
【0047】
(光源1の第3変形例)
図6は、第3変形例に係る光源1cの構成の一例を模式的に示す断面図である。光源1cは、光学部材を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。光源1cは、複数の発光素子12と、複数の透光性部材14とを含む。複数の発光素子12及び透光性部材14は、それぞれ光源1cの複数の発光部として、光源1-1cと、光源1-2cと、光源1-3cと、光源1-4cと、光源1-5cを構成している。被覆部材15cは、光源1-1c、光源1-2c、光源1-3c、光源1-4cおよび光源1-5cにおける隣り合う発光部同士の間に配置される。被覆部材15cは、光拡散部材17の+Z側の面を除いて、光拡散部材17、透光性部材14および発光素子12の側面を覆う。光源1-1c、光源1-2c、光源1-3c、光源1-4cおよび光源1-5cは、X方向に整列する複数の光源の一例である。X方向は、第1方向の一例である。
【0048】
光源1cは、光源1-1c、光源1-2c、光源1-3c、光源1-4cおよび光源1-5cと、被覆部材15cと、光拡散部材17と、電極13と、を有する。光源1cの電極13は、被覆部材15cから露出する発光素子12の電極13であってもよく、被覆部材15cから露出する発光素子12の電極13を被覆する他の金属部材であってもよい。なお、光源1-1c、光源1-2c、光源1-3c、光源1-4cおよび光源1-5cのそれぞれは同じ構成を有してもよい。このため、
図6では、光源1-1cにのみ、代表して符号を付している。透光性部材14は、発光素子12の+Z側の面に設けられる。光拡散部材17は、透光性部材14の+Z側の面に設けられる。電極13は、発光素子12の発光面11とは反対側の面に設けられた少なくとも正負一対の電極である。
【0049】
光源1cが有する複数の光源の数は5つに限らず、任意の数であってもよい。また、複数の光源は、Y方向に整列していてもよい。複数の光源は、X方向およびY方向の両方に整列していてもよい。Y方向は、第1方向に直交する第2方向の一例である。
【0050】
(光源1の第4変形例)
図7は、第4変形例に係る光源1dの構成の一例を模式的に示す断面図である。光源1dは、光学部材を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。光源1dは、複数の発光素子12と、複数の透光性部材14とを含む。複数の発光素子12及び透光性部材14は、それぞれ光源1dの、複数の発光部として、光源1-1dと、光源1-2dと、光源1-3dと、光源1-4dと、光源1-5dと、を構成している。被覆部材15dは、光源1-1d、光源1-2d、光源1-3d、光源1-4dおよび光源1-5dにおける隣り合う光源同士の間に配置される。被覆部材15dは、透光性部材14の+Z側の面を除いて、透光性部材14および発光素子12の側面を覆う。光源1-1d、光源1-2d、光源1-3d、光源1-4dおよび光源1-5dは、X方向に整列する複数の光源の一例である。光拡散部材17dは、光源1-1d、光源1-2d、光源1-3d、光源1-4dおよび光源1-5dそれぞれの+Z側の面と、被覆部材15dの+Z側の面と、に設けられる。つまり、光拡散部材17dは、複数の透光性部材14及び透光性部材間に配置される被覆部材15dの+Z側の面を連続して被覆している。
【0051】
光源1dは、光源1-1d、光源1-2d、光源1-3d、光源1-4dおよび光源1-5dと、被覆部材15dと、光拡散部材17dと、電極13と、を有する。光源1dの電極13は、被覆部材15dから露出する発光素子12の電極13であってもよく、被覆部材15dから露出する発光素子12の電極13を被覆する他の金属部材であってもよい。なお、光源1-1d、光源1-2d、光源1-3d、光源1-4dおよび光源1-5dのそれぞれは、同じ構成を有してもよい。このため、
図7では、光源1-1dにのみ、代表して符号を付している。透光性部材14は、発光素子12の+Z側の面に設けられる。電極13は、発光素子12の発光面11とは反対側の面に設けられた少なくとも正負一対の電極である。
【0052】
光源1dが有する複数の光源の数は5つに限らず、任意の数であってもよい。また、複数の光源は、Y方向に整列していてもよいし、X方向およびY方向の両方に整列していてもよい。
【0053】
(光源1のその他の変形例)
光源1は、発光素子12および一対の電極13から構成されてよい。また、光源1は、発光素子12、透光性部材14および一対の電極13から構成されてもよい。また、光源1は、発光素子12、透光性部材14、光拡散部材17および一対の電極13から構成されてもよい。
【0054】
光源1は、X方向、Y方向、またはX方向およびY方向の両方に整列する複数の光源を有してもよい。該複数の光源のそれぞれは、発光素子12および一対の電極13から構成されてもよい。また、上記複数の光源のそれぞれは、発光素子12、透光性部材14および一対の電極13から構成されてもよい。また、上記複数の光源のそれぞれは、発光素子12、透光性部材14、光拡散部材17および一対の電極13から構成されてもよい。
【0055】
<第1レンズ2の状態変化例>
図8A~
図9Bを参照して、第1レンズ2の状態変化について説明する。
図8Aおよび
図8Bは、発光モジュール100における第1レンズ2の状態変化の一例を模式的に示す図である。
図8Aは第1レンズ2の状態変化前を示す発光モジュール100の断面図であり、
図8Bは第1レンズ2の状態変化後を示す発光モジュール100の断面図である。
図9Aは、
図8Aの状態での照射光の一例を示す図である。
図9Bは、
図8Bの状態での照射光の一例を示す図である。なお、
図8Aの状態変化前と
図8Bの状態変化後は一例に過ぎず、状態変化前が
図8Bの状態であってもよいし、状態変化後が
図8Aの状態であってもよい。この点は、以降において、第1レンズの状態変化前と状態変化後を示す場合においても同様である。なお、
図8A及び
図8Bにおいて、実際の照射光は、第1部位21と第2部位22との界面、第2部位と空気との界面において屈折するが、簡単のため、屈折の様子は図示していない。
【0056】
図8Aにおいて、光源1における被当接部160と、第1レンズ2の間には、第1空気層25が介在している。つまり、
図8Aの状態は、光源1と第1レンズ2とが離隔しており、被当接部160と第1レンズ2との間に、第1空気層25がある状態である。
図8Aの状態では、被当接部160と第1レンズ2は接触しておらず、第1レンズ2を弾性変形させる外力は第1レンズ2にかからないため、第1レンズ2は弾性変形しない。
【0057】
長さtは、発光モジュール100のZ方向における、実装基板5の下面から第1レンズ2の上面までの長さである。第1照射角度θ1は、
図8Aの状態での発光モジュール100からの照射光の照射角度を表す。ここでは第1照射角度θ1は発光モジュール100からの照射光の最大照射角度として説明する。最大照射角度とは、発光面の中心位置と被照射領域における照射光の中心照度位置とを結ぶ線に平行な線と、発光面の略端部上の位置から発せられた光の第1レンズ2からの出射位置と被照射領域における照射光の1/2照度位置とを結ぶ線と、がなす角度をいう。なお、上記の出射位置は、第1レンズ2から出射される光束における最外縁の光の出射位置に対応する。また、1/2照度位置とは、照射光の中心照度に対し、照度が略1/2になる位置をいう。但し、1/2照度位置は、照射光の中心照度に対し、照度が略1/10になる位置等の、他の任意の照度を有する位置であってもよい。
【0058】
図8Aの状態において、光源1からの光L0は、第1空気層25を通って第1レンズ2の第1部位21に入射した後、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。光L0は、第1空気層25を通るため、第1レンズ2に入射するまでの間に2つの光学界面を透過する。この際、光L0は、光学部材16と第1空気層25の界面、および第1空気層25と第1レンズ2の界面のそれぞれにおいて屈折する。つまり、光L0は第1レンズ2に入射するまでの間に2回屈折する。
【0059】
図9Aの被照射領域200は、発光モジュール100から光L0が照射される領域を示している。照射光210-1は、被照射領域200に照射された光L0の照度分布に対応する。
【0060】
一方、
図8Bは、
図8Aの状態から、第1レンズ2が
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。
図8Bの状態は、第1部位21が被当接部160に当接しているため、被当接部160と第1レンズ2の間において、
図8Aに示した第1空気層25がある状態と比較して、第1空気層25が低減された状態である。つまり、発光モジュール100において、被当接部160に対する第1レンズ2の状態は、
図8Aの状態を併せ、被当接部160と第1レンズ2の間に、第1空気層25がある状態と、第1空気層25が低減された状態とを含んでもよい。第1レンズ2の第1部位21は、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0061】
なお、第1空気層25が低減された状態とは、被当接部160と第1レンズ2との間に第1空気層が存在しない状態と、被当接部160と第1レンズ2との接触面に部分的に第1空気層が存在する状態とを含む。部分的に第1空気層が存在するとは、例えば、第1レンズ2の第1部位21が被当接部160に当接している状態において、被当接部160と第1レンズ2の表面形状や表面粗さ等により、空気層が介在する状態を意味する。
【0062】
変化量Δtは、第1レンズ2が被当接部160側への移動に伴う長さの変化量と、第1レンズ2の弾性変形に伴う長さの変化量を表す。発光モジュール100における実装基板5の下面から第1レンズ2の上面までの長さtは、第1レンズ2が被当接部160に当接していない場合と比較して変化量Δt分短くなる。第2照射角度θ2は、
図8Bの状態での発光モジュール100からの照射光の最大照射角度を表す。
図8Aおよび
図8Bの例では、第2照射角度θ2は、第1照射角度θ1よりも大きい。
【0063】
図8Bの状態において、光源1からの光L1は、光学部材16から直接第1レンズ2に、空気層を介さずに入射することができる。その後、光L1は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。光L1が、空気層を介さずに光学部材16から直接第1レンズ2に入射する場合、光L1は、第1レンズ2に入射するまでの間に1つの光学界面を透過する。この際、光L1は、光学部材16と第1レンズ2の界面のみで屈折する。つまり、光L1は第1レンズ2に入射するまでの間に1回屈折する。また、第1レンズ2における被当接部160に当接する面は、被当接部160の形状に倣ってほぼ平面になる。このため、第1レンズ2が光学部材16に当接していない場合と異なり、第1レンズ2における面の曲率の影響をほぼ受けない。これらの結果、
図8Bの状態における発光モジュール100からの照射光の配光は、
図8Aにおける発光モジュール100からの照射光の配光とは異なるものとなる。
【0064】
図9Bの被照射領域200は、発光モジュール100から光L1が照射される領域を示している。照射光210-2は、被照射領域200に照射された光L1の照度分布に対応する。
図9Bの状態では、一例として、光L1の屈折は1回であり、かつ第1レンズ2の面がほぼ平面であるため、照射光の第2照射角度θ2が第1照射角度θ1よりも大きくなるように作用する。この結果、
図9Bに示すように、発光モジュール100は、被照射領域200において、照射光210-2の領域が
図9Aにおける照射光210-1の領域よりも広くなるように、照射光の配光を変化させることができる。
【0065】
例えば、光源1に第1レンズ2が当接しない状態において、光軸20に沿う方向に第1レンズ2を移動させた場合にも、第1レンズ2の移動に応じて第1レンズ2と光源1の間隔が変化する。この間隔変化に応じて、発光モジュール100からの照射光の配光を変化させることも考えられる。例えば、第1レンズ2を光源1に当接しない範囲で光源1に最も近づけた状態から、第1レンズ2を+Z方向に移動させてもよい。但し、この場合には、第1レンズ2を光源1に最も近づけた際における実装基板5の下面から第1レンズ2の上面までの長さと、第1レンズ2の+Z方向における移動量と、の和が、少なくとも発光モジュール100の厚み、すなわち光軸20に沿う方向における発光モジュール100の長さとして必要になる。
【0066】
本実施形態では、第1レンズ2の移動により、被当接部160に対する第1レンズ2の状態が変化する。例えば、第1レンズ2が被当接部160に当接し、第1レンズ2が光軸20の方向に収縮するように弾性変形することにより、被当接部160に対する第1レンズ2の状態が変化する。発光モジュール100は、この状態変化により、照射光の配光を変化させることができる。本実施形態では、照射光の配光変化のために第1レンズ2を移動させる長さに対応する発光モジュール100の厚みを確保しなくてもよいため、発光モジュール100を薄型化することができる。以上のように、本実施形態では、薄型化可能な発光モジュール100を提供することができる。
【0067】
また、本実施形態では、被当接部160に対する第1レンズ2の状態は、被当接部160と第1レンズ2の間に、第1空気層25がある状態と第1空気層25が低減された状態とを含んでもよい。これにより、被当接部160と第1レンズ2の間に第1空気層25が低減された状態のみにおいて光軸20の方向に第1レンズ2を移動させる場合と比較して、第1空気層25と第1レンズ2の界面での屈折の有無に応じて配光を大きく変化させることができる。すなわち、薄型化可能な発光モジュール100において、配光を大きく変化させることができ、所望の配光を実現することができる。
【0068】
さらに、本実施形態では、被当接部160に対する第1レンズ2の状態として、第1レンズ2が被当接部160の一部の領域のみに接している状態を含んでいてもよい。この状態において、光源1から第1レンズ2に入射する光は、空気層を透過し、2つの光学界面を透過する光L0と、空気層を介さずに1つの光学界面を透過する光L1との両方の光を含む。これにより、所望の配光を実現することができる。
【0069】
また、被当接部160の硬度は、
図8Aおよび
図8Bにおける第1部位21の硬度よりも高いことが好ましい。例えば、被当接部160の硬度が第1部位21の硬度と同程度か、或いは第1部位21の硬度よりも低いと、第1部位21が被当接部160に当接することにより、第1部位21と被当接部160のそれぞれが変形する場合がある。第1部位21と被当接部160のどちらが変形するかによって光の屈折の仕方が異なるため、第1部位21と被当接部160の界面における光の屈折の制御が複雑になる。
【0070】
さらに、被当接部160として、弾性変形しにくい材料を用いる場合、被当接部160の変形により被当接部160が損傷する虞がある。しかし、被当接部160の硬度が第1部位21の硬度と同程度か、或いは第1部位21の硬度よりも高いことで、被当接部160の損傷を低減することができる。
【0071】
被当接部160の硬度を第1部位21の硬度よりも高くすると、被当接部160の損傷を低減することができる。つまり、第1部位21が被当接部160に当接した際の変形が、主に第1部位21の変形となるため、第1部位21と被当接部160の界面における光の屈折を制御しやすくなる。この結果、被照射領域200において、所望の照射光を容易に得ることができる。
【0072】
<第1レンズ2の変形例>
図10A~
図11Bを参照して、第1レンズ2の変形例を説明する。なお、ここでの第1レンズ2の変形例は、第1実施形態における第1レンズの変形例であるだけでなく、以降に示す第2実施形態~第4実施形態のそれぞれにおける第1レンズの変形例であってもよい。
【0073】
(第1レンズ2の第1変形例)
図10Aおよび
図10Bは、第1変形例に係る第1レンズ2eと、その状態変化の一例を模式的に示す図である。発光モジュール100eは第1レンズ2eを有する。発光モジュール100eにおける第1レンズ2e以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図10Aは第1レンズ2eの状態変化前を示す発光モジュール100eの断面図であり、
図10Bは第1レンズ2eの状態変化後を示す発光モジュール100eの断面図である。
【0074】
図10Aおよび
図10Bに示すように、第1レンズ2eは、被当接部160に当接する弾性変形可能な第1部位21と、上面視において、第1部位21の周囲に設けられた第3部位24と、を有する。第3部位24は、反射部241を含む。第3部位24および反射部241のそれぞれは、上面視において、略円形の外形形状を有する。反射部241は、上面視において、発光面11の外側に配置される。
【0075】
図10Aにおいて、光源1における被当接部160と、第1レンズ2eの間には、第1空気層25が介在している。
図10Aの状態では、被当接部160と第1レンズ2eは接触していない。従って、第1レンズ2eを弾性変形させる外力は第1レンズ2eにかからないため、第1レンズ2eは弾性変形しない。
【0076】
図10Aの状態において、光源1から第1部位21に入射する光は、
図8Aにおける光L0とほぼ同様に振る舞い、第1レンズ2eの内部を透過して、第1レンズ2eの+Z側にある被照射領域に向けて照射される。また、
図10Aにおいて、発光面11からの光のうち、第3部位24に入射した光L2は、第3部位24の内部を透過して反射部241に到達し、反射部241で反射される。反射部241での反射は、例えば全反射である。反射部241で反射された光L2は、第1レンズ2eの内部を透過した後、第1レンズ2eの+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
【0077】
一方、
図10Bは、
図10Aの状態から、第1レンズ2eが
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。第1レンズ2eの第1部位21には、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0078】
図10Bの状態において、光源1から第1部位21に入射する光は、
図8Bにおける光L1とほぼ同様に振る舞い、第1レンズ2eの内部を透過して、第1レンズ2eの+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
図10Bの状態における発光モジュール100eからの照射光の配光は、
図10Aにおける発光モジュール100eからの照射光の配光とは異なるものとなる。
【0079】
なお、
図10A及び
図10Bにおいて、実際の照射光は、第1部位21と第2部位22との界面、第2部位と空気との界面において屈折するが、簡単のため、屈折の様子は図示していない。
【0080】
発光モジュール100eでは、発光面11からの光のうち、第1レンズ2eにおける第1部位21の外側に進み、第1部位21に入射しない光L2を、反射部241で反射することができる。発光モジュール100eからの照射光の配光に光L2を利用することができるため、発光モジュール100eにおける光取り出し効率を向上させることができる。
【0081】
(第1レンズ2の第2変形例)
図11Aおよび
図11Bは、第2変形例に係る第1レンズ2fと、その状態変化の一例を模式的に示す図である。
図11Aは第1レンズ2fの状態変化前を示す発光モジュール100fの断面図であり、
図11Bは第1レンズ2fの状態変化後を示す発光モジュール100fの断面図である。発光モジュール100fは、複数の発光部を有する光源1fと、複数の発光部に対応する複数のレンズ部を有する第1レンズ2fと、を有する。発光モジュール100fにおける光源1fおよび第1レンズ2f以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
【0082】
光源1fは、複数の発光部として、光源1-1fと、光源1-2fと、光源1-3fと、を有する。光源1-1f、光源1-2fおよび光源1-3fは、X方向に整列する複数の光源の一例である。光源1fは、Y方向に整列する複数の光源を有してもよい。また光源1fは、X方向およびY方向のそれぞれに整列する複数の光源を有してもよい。光源1-1f、光源1-2fおよび光源1-3fのそれぞれは、上述した光源1と同じ構成および機能を有してもよい。
【0083】
第1レンズ2fは、第1レンズ2-1fと、第1レンズ2-2fと、第1レンズ2-3fと、を有する。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは、複数の光源と対をなして配置される複数の第1レンズの一例である。第1レンズ2fは、光源1fに合わせて、Y方向に整列する複数の第1レンズを有してもよい。また第1レンズ2fは、光源1fに合わせて、X方向およびY方向のそれぞれに整列する複数の第1レンズを有してもよい。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fのそれぞれは、上述した第1レンズ2と同じ構成および機能を有してもよい。
【0084】
第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは、一体に形成されている。換言すると、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは、繋がっている。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは、樹脂材料を含んで構成され、成形加工等により一体に形成可能である。
【0085】
図11Aにおいて、光源1-1f、光源1-2fおよび光源1-3fそれぞれが有する光学部材16の被当接部160と、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fの間には、第1空気層25が介在している。つまり、
図11Aの状態では、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは被当接部160と接触していない。従って、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fを弾性変形させる外力はかからないため、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fは弾性変形しない。
【0086】
図11Aの状態において、光源1-1f、光源1-2fおよび光源1-3fのそれぞれから、対をなす第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fの第1部位21に入射する光は、
図8Aにおける光L0とほぼ同様に振る舞う。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fそれぞれの内部を透過した光は、第1レンズ2fの+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
【0087】
一方、
図11Bは、
図11Aの状態から、第1レンズ2fが
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fそれぞれの第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fそれぞれの第1部位21には、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fそれぞれの第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0088】
図11Bの状態において、光源1-1f、光源1-2fおよび光源1-3fのそれぞれから、対をなす第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fの第1部位21に入射する光は、
図11Bにおける光L1とほぼ同様に振る舞う。第1レンズ2-1f、第1レンズ2-2fおよび第1レンズ2-3fそれぞれの内部を透過した光は、第1レンズ2fの+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
図11Bの状態における発光モジュール100fからの照射光の配光は、
図11Aにおける発光モジュール100fからの照射光の配光とは異なるものとなる。なお、
図11A及び
図11Bにおいて、実際の照射光は、第1部位21と第2部位22との界面、第2部位と空気との界面において屈折するが、簡単のため、屈折の様子は図示していない。
【0089】
発光モジュール100fでは、複数の光源および複数の第1レンズを用いることにより、所望の配光を実現することができる。
【0090】
[第2実施形態]
<光源1gの構成例>
次に、第2実施形態に係る発光モジュールについて説明する。
図12および
図13は、第2実施形態に係る発光モジュール100gが有する光源1gの一例を模式的に示す図である。
図12は、発光モジュール100gにおける光源1gを模式的に示す上面図であり、
図13は、
図12におけるXIII-XIII線の断面図である。発光モジュール100gにおける光源1g以外の構成は、上述した発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
【0091】
図12および
図13に示すように、光源1gは、発光素子12と、透光性部材14と、被覆部材15と、光学部材16gと、第2空気層18と、を有する。光学部材16gは、発光素子12、透光性部材14および被覆部材15を内側に収容するように、実装基板5の上面(+Z側の面)に配置される。第2空気層18は、第1レンズ2(
図2参照)の光軸20に沿う方向において、発光面11と、光学部材16gと、の間に位置する。光学部材16gは、被当接部160と、被当接部と反対側の対向面161とを有する。光学部材16gにおいて、被当接部160は、光学部材16gの上面(+Z側の面)であり、対向面161は、光学部材16gの下面(-Z側の面)であり、第2空気層18を介して発光面11に向き合う面である。
【0092】
発光モジュール100gは、光源1gが発光素子12と光学部材16gとの間に第2空気層18を有することにより、発光素子12に起因する発熱が発光面11から光学部材16に伝わることを低減する。これにより、発光面11等における発熱が、被当接部160に当接する第1レンズ2に伝熱されることを低減し、熱による第1レンズ2の劣化や損傷を低減できる。また、発光モジュール100gは、光源1gが第2空気層18を有することにより、第1レンズ2が被当接部160に当接する力が光学部材16gを介して発光面11等に加えられることを低減できる。これにより、第1レンズ2が被当接部160に当接する力に起因する発光面11等の損傷や表面形状が変化することを低減できる。
【0093】
<光源1gの変形例>
図14A~
図16Bを参照して、光源1gの変形例について説明する。上述した光源1gと同じ構成については重複する説明を適宜省略する。
【0094】
(光源1gの第1変形例)
図14Aおよび
図14Bは、光源1gの第1変形例に係る光源1gaを模式的に示す図である。発光モジュール100gaは、光源1gaを有する。発光モジュール100gaにおける光源1ga以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図14Aは、第1レンズ2の状態変化前を示す発光モジュール100gaの断面図であり、
図14Bは第1レンズ2の状態変化後を示す発光モジュール100gaの断面図である。
図14Aおよび
図14Bに示すように、光源1gaは、光学部材16gaを有する。
【0095】
光学部材16gaは、発光素子12、透光性部材14および被覆部材15を内側に収容するように、実装基板5の上面に配置される。光学部材16gaにおいて、第2空気層18を介して発光面11に向き合う面はフレネルレンズ面161gaである。フレネルレンズ面とは、凹面、凸面等の曲面を同心円状の領域に分割することにより薄型化したレンズ面をいう。フレネルレンズ面161gaは、光学部材16gaにおける被当接部160と反対側の部位に含まれる。
【0096】
図14Aの状態において、発光面11からの光は、フレネルレンズ面161gaにより屈折や反射をし、光学部材16gaの内部を透過した後、被当接部160、第1空気層25を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
【0097】
一方、
図14Bは、
図14Aの状態から、第1レンズ2が
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。第1レンズ2の第1部位21には、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0098】
図14Bの状態において、発光面11からの光は、フレネルレンズ面161gaにより屈折や反射をし、光学部材16gaの内部を透過した後、被当接部160を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
図14Bの状態における発光モジュール100gaからの照射光の配光は、
図14Aにおける発光モジュール100gaからの照射光の配光とは異なるものとなる。
【0099】
発光モジュール100gaでは、フレネルレンズ面161gaを構成する複数の同心円状の溝の形状や角度を制御することにより、発光モジュール100gaによる所望の配光を実現することができる。また、フレネルレンズ面により、光源1gaの発光面11が外部から視認されにくくなるため、発光モジュール100gaの外観の美感を向上させることができる。
【0100】
(光源1gの第2変形例)
図15Aおよび
図15Bは、光源1gの第2変形例に係る光源1gbを模式的に示す図である。発光モジュール100gbは、光源1gbを有する。発光モジュール100gbにおける光源1gb以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図15Aは、第1レンズ2の状態変化前を示す発光モジュール100gbの断面図であり、
図15Bは、第1レンズ2の状態変化後を示す発光モジュール100gbの断面図である。
図15Aおよび
図15Bに示すように、光源1gbは、光学部材16gbを有する。
【0101】
光学部材16gbは、発光素子12、透光性部材14および被覆部材15を内側に収容するように、実装基板5の上面に配置される。光学部材16gbにおいて、第2空気層18を介して発光面11に向き合う面は、発光面11に向けて突出する凸面161gbである。凸面161gbは、光学部材16gbにおける被当接部160と反対側の部位に含まれる。
【0102】
図15Aの状態において、発光面11からの光は、凸面161gbにより屈折し、光学部材16gbの内部を透過した後、被当接部160、第1空気層25を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
【0103】
一方、
図15Bは、
図15Aの状態から、第1レンズ2が
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。第1レンズ2の第1部位21には、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0104】
図15Bの状態において、発光面11からの光は、凸面161gbにより屈折し、光学部材16gbの内部を透過した後、被当接部160を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
図15Bの状態における発光モジュール100gbからの照射光の配光は、
図15Aにおける発光モジュール100gbからの照射光の配光とは異なるものとなる。
【0105】
発光モジュール100gbでは、凸面161gbの形状を制御することにより、発光モジュール100gbにおいて、所望の配光を実現することができる。また、発光モジュール100gbにおける光取り出し効率を向上させることができる。さらに発光モジュール100gbによる集光性を向上させることができる。
【0106】
(光源1gの第3変形例)
図16Aおよび
図16Bは、光源1gの第3変形例に係る光源1gcを模式的に示す図である。発光モジュール100gcは、光源1gcを有する。発光モジュール100gcにおける光源1gc以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図16Aは、第1レンズ2の状態変化前を示す発光モジュール100gcの断面図であり、
図16Bは、第1レンズ2の状態変化後を示す発光モジュール100gcの断面図である。
図16Aおよび
図16Bに示すように、光源1gcは、光学部材16gcを有する。
【0107】
光学部材16gcは、発光素子12、透光性部材14および被覆部材15を内側に収容するように、実装基板5の上面に配置される。光学部材16gcにおいて、第2空気層18を介して発光面11に向き合う面は、発光面11に向かう方向とは反対方向に向けて窪む凹面161gcである。凹面161gcは、光学部材16gcにおける被当接部160と反対側の部位に含まれる。
【0108】
図16Aの状態において、発光面11からの光は、凹面161gcにより屈折し、光学部材16gcの内部を透過した後、被当接部160、第1空気層25を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
【0109】
一方、
図16Bは、
図16Aの状態から、第1レンズ2が
図2の駆動部3により光軸20に沿って-Z方向に移動し、第1部位21が被当接部160に当接した状態を示している。第1レンズ2の第1部位21には、被当接部160に当接することにより、被当接部160から+Z方向に向けた外力が加わる。第1部位21は、この外力に応じてZ方向に収縮するように弾性変形している。
【0110】
図16Bの状態において、発光面11からの光は、凹面161gcにより屈折し、光学部材16gcの内部を透過した後、被当接部160を通って第1レンズ2に入射する。第1レンズ2に入射した光は、第1レンズ2の内部を透過して、第1レンズ2の+Z側にある被照射領域に向けて照射される。
図16Bの状態における発光モジュール100gcからの照射光の配光は、
図16Aにおける発光モジュール100gcからの照射光の配光とは異なるものとなる。
【0111】
発光モジュール100gcでは、凹面161gcの形状を制御することにより、発光モジュール100gcにおいて、所望の配光を実現することができる。なお、
図14A~
図16Bにおいて、実際の照射光は、第1部位21と第2部位22との界面、第2部位と空気との界面において屈折するが、簡単のため、屈折の様子は図示していない。
【0112】
[第3実施形態]
図17Aおよび
図17Bは、第3実施形態に係る発光モジュール100hの一例を模式的に示す図である。発光モジュール100hは、光源1hと、第1レンズ2hと、第2レンズ6と、を有する。発光モジュール100hにおける光源1h、第1レンズ2hおよび第2レンズ6以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図17Aは、第1レンズ2hの状態変化前を示す発光モジュール100hの断面図である。
図17Bは、第1レンズ2hの状態変化後を示す発光モジュール100hの断面図である。
【0113】
光源1hは、複数の発光部として、光源1-1hと、光源1-2hと、を有する。光源1-1hおよび光源1-2hは、X方向に整列している。また、光源1hは、Y方向に整列する2個の光源を有する。つまり、光源1hは、合計4個の光源を有する。光源1hは、X方向およびY方向のそれぞれに整列する複数の光源に対応する。光源1hは、X方向またはY方向のどちらか一方に整列する複数の光源を有してもよい。光源1hにおける4個の光源のそれぞれは、上述した光源1と同じ構成を有してもよい。光源1hの機能は、光源の数を除き、上述した光源1fと同じであってもよい。
【0114】
第1レンズ2hは、第1レンズ2-1hと、第1レンズ2-2hと、を有する。第1レンズ2-1hおよび第1レンズ2-2hは、複数の光源と対をなしてX方向に整列している。または第1レンズ2hは、複数の光源と対をなしてY方向に整列する2個の第1レンズを有する。つまり、第1レンズ2hは、合計4個の第1レンズを有する。第1レンズ2hは、X方向およびY方向のそれぞれに、複数の光源と対をなして配置される複数の第1レンズに対応する。第1レンズ2hは、光源1hに合わせて、X方向またはY方向のどちらか一方に整列する複数の第1レンズを有してもよい。第1レンズ2hにおける4個の第1レンズ2のそれぞれは、上述した第1レンズ2と同じ構成を有してもよい。第1レンズ2hの機能は、第1レンズの数を除き、上述した第1レンズ2fとほぼ同じであってもよい。
【0115】
第1レンズ2hが有する4つの第1レンズは、一体に形成されている。換言すると、4つの第1レンズは、繋がっている。4つの第1レンズは、樹脂材料を含んで構成され、成形加工等により一体に形成可能である。
【0116】
第2レンズ6は、第1レンズ2hの+Z側に配置される。第2レンズ6は、第1レンズ2hからの光を透過する。光軸60は、第2レンズ6の光軸である。第2レンズ6を透過した光は、第2レンズ6の+Z側にある被照射領域に照射される。第2レンズ6は、樹脂材料、ガラス材料等を含んで構成される。第2レンズ6は、両凸レンズに限らず、平凸レンズ、メニスカスレンズ、両凹レンズ、平凹レンズ等であってもよい。また第2レンズ6は、単レンズに限らず、複数のレンズを含む組レンズであってもよい。
【0117】
図18Aは、
図17Aの状態での照射光の一例を示す図である。
図18Bは、
図17Bの状態での照射光の一例を示す図である。
図18Aおよび
図18Bは、光源1hから光軸60に沿う方向500mm離れた被照射面に照射される照度分布のシミュレーション結果を示している。
図18Aに示すように、
図17Aの状態、すなわち第1レンズ2hが光源1hに当接していない状態では、被照射領域200において、照射光210-1hが得られる。
図18Bに示すように、
図17Bの状態、すなわち第1レンズ2hが光源1hに当接している状態では、被照射領域200において、照射光210-2hが得られる。
図18Bに示すように、発光モジュール100hは、被照射領域200において、複数の発光部それぞれにおける照射光210-2hの領域が照射光210-1hの領域よりも広くなるように、照射光の配光を変化させることができる。
【0118】
照射光210-2hの配光は、照射光210-1hの配光とは異なるものとなる。発光モジュール100hでは、第2レンズ6の形状、位置等を制御することにより、配光を変化させることができる。また、光源1-1hおよび光源1-2hそれぞれの発光(換言すると点灯)と非発光(換言すると消灯)を個別に制御することにより、部分照射が可能となる。部分照射とは、光源1-1hおよび光源1-2hのうち、発光する光源のみから光が照射される照射方法をいう。また、各光源に流れる電流値を変化させて、各光源に明るさを調節してもよい。さらに、
図17Aの状態で、X方向およびY方向、すなわち第2レンズ6の光軸60に交差する方向における位置を可変することにより、部分照射により被照射領域200を領域分割する分割数を可変することもできる。
【0119】
[第4実施形態]
図19Aおよび
図19Bは、第4実施形態に係る発光モジュール100iの一例を模式的に示す図である。発光モジュール100iは、光源1iと、第1レンズ2iと、を有する。発光モジュール100iにおける光源1iおよび第1レンズ2i以外の構成は、発光モジュール100の構成と同じであってもよい。
図19Aは、第1レンズ2iの状態変化前を示す発光モジュール100iの断面図である。
図19Bは、第1レンズ2iの状態変化後を示す発光モジュール100iの断面図である。
【0120】
光源1iは、複数の発光部として、光源1-1iと、光源1-2iと、を有する。光源1-1iおよび光源1-2iは、X方向に整列する。光源1iは、Y方向に整列する複数の光源を有してもよい。また光源1iは、X方向およびY方向のそれぞれに整列する複数の光源を有してもよい。光源1-1iは第1色度の光を発する。光源1-2iは第1色度とは異なる第2色度の光を発する。
【0121】
第1レンズ2iは、第1レンズ2-1iと、第1レンズ2-2iと、を有する。第1レンズ2-1iおよび第1レンズ2-2iは、複数の光源と対をなして配置される。第1レンズ2iは、光源1iに合わせて、Y方向に整列する複数の第1レンズを有してもよい。また第1レンズ2iは、光源1iに合わせて、X方向およびY方向のそれぞれに整列する複数の第1レンズを有してもよい。第1レンズ2-1iおよび第1レンズ2-2iのそれぞれは、上述した第1レンズ2と同じ構成を有してもよい。第1レンズ2iの機能は、第1レンズの数を除き、上述した第1レンズ2fとほぼ同じであってもよい。
【0122】
発光モジュール100iは、発光する光の色度が異なる複数の発光部を含む光源1iを有し、異なる色度の光を混色させることにより、調色することができる。この際、光源1iは、色度の異なる発光部をそれぞれ少なくとも1つ含んでいればよい、また、光源1iが備える色度の異なる発光部の数は、それぞれ同数であってもよく、異なっていてもよい。例えば、発光モジュール100iをカメラのフラッシュとして用いる場合、光源1iは、色度の異なる発光部として白色発光部とアンバー色発光部とを含み、白色発光部をアンバー色発光部よりも多く含むことが好ましい。これにより、カメラフラッシュに適した調色範囲で発光可能な発光モジュール100iとすることができる。
【0123】
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形および置換を加えることができる。
【0124】
実施形態の説明で用いた序数、数量等の数字は、全て本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の機能を実現する接続関係をこれに限定するものではない。
【0125】
本開示の発光モジュールは、所望の部分照射領域に光を照射できるので、照明、カメラのフラッシュ、車載のヘッドライト等に好適に利用できる。カメラには、静止画を撮影するカメラや動画を撮影するビデオカメラ等が含まれる。但し、本開示の発光モジュールはこれらの用途に限定されるものではない。
【0126】
上述した実施形態および変形例の他、1つの光源に対し、行列状に配置される複数の第1レンズが設けられてもよい。第1レンズの厚みを低減できるため、発光モジュール全体の厚みを低減し、発光モジュールを小型化することができる。また、行列状に配置される複数の発光部を含む光源に対し、1つの第1レンズが設けられてもよい。第1レンズをシンプルな形状にでき、量産性を向上させることができる。さらに、第1レンズは平凸レンズ、平凹レンズの他、両凸レンズ、両凹レンズ等であってもよい。光学界面が増え、光学制御性を向上させることができる。
【0127】
本開示の態様は、例えば、以下のとおりである。
<項1> 光源と、前記光源からの光を透過し、少なくとも一部が弾性変形可能な第1レンズと、前記第1レンズを前記第1レンズの光軸に沿う方向に移動させる駆動部と、を有し、前記光源は、前記第1レンズが当接する被当接部を含み、前記第1レンズの移動により、前記被当接部に対する前記第1レンズの状態が変化する、発光モジュールである。
<項2> 前記被当接部に対する前記第1レンズの状態は、前記被当接部と前記第1レンズの間に、第1空気層がある状態と、前記第1空気層がある状態と比較して前記第1空気層が低減された状態とを含む、前記<項1>に記載の発光モジュールである。
<項3> 前記第1レンズは、前記被当接部に当接することにより弾性変形可能な第1部位と、前記第1部位よりも硬度が高い第2部位と、を含む、前記<項1>または前記<項2>に記載の発光モジュールである。
<項4> 前記被当接部の硬度は、前記第1部位の硬度よりも高い、前記<項3>に記載の発光モジュールである。
<項5> 前記光源は、発光面と、前記発光面と前記第1レンズとの間に配置され、前記発光面からの光を透過する光学部材と、を含み、前記光学部材は、前記被当接部を含む、前記<項1>から前記<項4>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
<項6> 前記光源は、前記第1レンズの前記光軸に沿う方向において、前記発光面と、前記光学部材と、の間に第2空気層を有する、前記<項5>に記載の発光モジュールである。
<項7> 前記光学部材は、前記被当接部に向き合う部位に、フレネルレンズ面、前記発光面に向けて突出する凸面、または前記発光面に向かう方向とは反対方向に向けて窪む凹面のいずれか1つを含む、前記<項5>に記載の発光モジュールである。
<項8> 前記第1レンズは、前記被当接部に当接することにより弾性変形可能な第1部位と、上面視において、前記第1部位の周囲に設けられた反射部と、を含む、請求項1または前記<項2>に記載の発光モジュールである。
<項9> 第1方向、前記第1方向と直交する第2方向、または前記第1方向および前記第2方向の両方に整列する複数の前記光源と、複数の前記光源と対をなして配置される複数の前記第1レンズと、を有し、複数の前記第1レンズは、一体に形成されている、前記<項1>から前記<項8>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
<項10> 前記第1レンズの上方に、前記第1レンズからの光を透過させる第2レンズをさらに有する、前記<項1>から前記<項9>のいずれか1つに記載の発光モジュールである。
【符号の説明】
【0128】
1、1a、1b、1c、1d、1f、1g、1ga、1gb、1gc 光源
11 発光面
12 発光素子
13 電極
14、14a 透光性部材
15、15a、15c、15d 被覆部材
16、16g 光学部材
160 被当接部
161 対向面
17、17d 光拡散部材
18 第2空気層
2、2e、2f、2h、2i 第1レンズ
20 光軸
21 第1部位
22 第2部位
23 接着部材
24 第3部位
241 反射部
25 第1空気層
3 駆動部
4 筐体
41 開口
5 実装基板
51 配線
52 導電性接着部材
6 第2レンズ
60 光軸
100、100e、100f、100g、100ga、100gb、100gc、100h、100i 発光モジュール
200 被照射領域
210-1、210-2、210-1h、210-2h 照射光
L0、L1、L2 光
θ1 第1照射角度
θ2 第2照射角度
t 長さ
Δt 変化量