(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048441
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】加熱用チョコレートに適したチョコレート
(51)【国際特許分類】
A23G 1/30 20060101AFI20240402BHJP
A23G 1/00 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A23G1/30
A23G1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154340
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】397059157
【氏名又は名称】大東カカオ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】寺井 悠晃
(72)【発明者】
【氏名】安藤 雅崇
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 祐実
【テーマコード(参考)】
4B014
【Fターム(参考)】
4B014GB01
4B014GG07
4B014GG14
4B014GK03
4B014GK05
4B014GK07
4B014GL07
4B014GP02
4B014GP12
4B014GP15
4B014GP27
4B014GQ05
(57)【要約】
【課題】
加熱後に白色化しにくいと共に、良好な耐熱保形性を有する、加熱用途に適したチョコレートを提供することにある。
【解決手段】
粒度が26~50μm、油脂含有量が15.0~40.0質量%であるチョコレート。
前記チョコレートを加熱して得られる加熱チョコレート。
チョコレートの粒度を26~50μm、チョコレートの油脂含有量を15.0~40.0質量%とすることによる、加熱チョコレートの白色化及び形状の変化を抑制する方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒度が26~50μm、油脂含有量が15.0~40.0質量%であるチョコレート。
【請求項2】
前記チョコレートが、加熱用チョコレートである請求項1に記載のチョコレート。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のチョコレートを加熱して得られる加熱チョコレート。
【請求項4】
チョコレートの粒度を26~50μm、チョコレートの油脂含有量を15.0~40.0質量%にすることによる、加熱チョコレートの白色化及び形状の変化を抑制する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱用チョコレートに適したチョコレートに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
チョコレートは、一般消費者に広く好まれている菓子である。チョコレートの中には、複合食品用として、ベーカリー食品と組み合わされて、使用されることがある。この場合、チョコレートは、加熱前のベーカリー食品用生地と組み合わされた後に、加熱前のベーカリー食品用生地と共に加熱されることがある。また、チョコレートを焼成等によって直に加熱することで製造される、いわゆる焼きチョコレートも存在する。このように、近年では、チョコレートが、加熱して使用される場合が増加している。加熱用途のチョコレートとしては、特許文献1~4等のチョコレートが提案されている。
【0003】
チョコレートが直に加熱される場合、チョコレートが融ける等によって、加熱後のチョコレートの表面が白色化するという問題があった。従って、加熱用途のチョコレートには、加熱後に白色化しにくいことが求められている。
【0004】
また、チョコレートが直に加熱される場合、チョコレートが融ける等によって、チョコレートの形状が崩れてしまうという問題があった。従って、加熱用途のチョコレートには、耐熱保形性を有することが求められている。
【0005】
以上のようなことから、加熱後に白色化しにくいと共に、耐熱保形性を有する、加熱用途に適したチョコレートの開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-023814号公報
【特許文献2】特開2015-192651号公報
【特許文献3】国際公開第2014/141733号
【特許文献4】国際公開第2014/141915号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、加熱後に白色化しにくいと共に、良好な耐熱保形性を有する、加熱用途に適したチョコレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、チョコレートの粒度及び油脂含有量を特定の範囲とすることにより、本課題が解決できることが見いだされた。これにより、本発明が完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の第1の発明は、粒度が26~50μm、油脂含有量が15.0~40.0質量%であるチョコレートである。
本発明の第2の発明は、チョコレートが、加熱用チョコレートである第1の発明に記載のチョコレートである。
本発明の第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載のチョコレートを加熱して得られる加熱チョコレートである。
本発明の第4の発明は、チョコレートの粒度を26~50μm、チョコレートの油脂含有量を15.0~40.0質量%にすることによる、加熱チョコレートの白色化及び形状の変化を抑制する方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、加熱後に白色化しにくいと共に、良好な耐熱保形性を有する、加熱用途に適したチョコレートを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態のチョコレートは、粒度が26~50μm、油脂含有量が15.0~40.0質量%のチョコレートである。
【0012】
本発明でチョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上で規定されたチョコレートに限定されない。本発明でチョコレートとは、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造され、油脂が連続相をなし、実質的に水を含有しない食品のことである。本発明の実施の形態のチョコレートは、好ましくは水分が3質量%以下である。
【0013】
本発明の実施の形態のチョコレートは、粒度が26~50μmであり、好ましくは27~45μmであり、より好ましくは27~40μmである。チョコレートの粒度が26μm未満であると、チョコレートの油脂含有量が下記範囲において、チョコレートが加熱後に白色化しやすくなる。また、チョコレートの粒度が50μmを超えると、食べたときの食感にざらつきを感じるようになる。
また、チョコレートの粒度は、チョコレート製造時の微粒化工程で通常使用される機器のロールリファイナーにおいて、ロール圧力やロール速度を調節することによって、前記範囲に調整することができる。
なお、本発明で粒度は、チョコレートに含まれる固形物の最大粒度のことである。チョコレートに含まれる固形物の粒度は、例えば、デジマチック標準外側マイクロメータ(株式会社ミツトヨ製)等の市販のマイクロメータを用いて測定することができる。
【0014】
本発明の実施の形態のチョコレートは、油脂含有量が15.0~40.0質量%であり、好ましくは20.0~38.5質量%であり、より好ましくは25.0~35.5質量%である。チョコレートの油脂含有量が40.0質量%を超えると、チョコレートは耐熱保形性が悪くなる。また、チョコレートの油脂含有量が15.0質量%未満であると、チョコレート製造時の機械適性が悪くなる。
なお、本発明で油脂は、チョコレートに含まれる油脂の全てを合わせた全油脂分である。例えば、チョコレートがカカオマス、全脂粉乳、油脂aを含む場合、油脂は、カカオマスに含まれるココアバターと、全脂粉乳に含まれる乳脂と、油脂aとの混合油である。すなわち、本発明で油脂は、配合される油脂の他に、含油原料(カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等)に含まれる油脂(ココアバター、乳脂等)を含む。また、本発明で良好な耐熱保形性を有するとは、加熱後のチョコレートの形状の変化が少ないことである。
であると、
【0015】
本発明の実施の形態のチョコレートの製造に使用される油脂は、一般的にチョコレートの製造に使用される食用油脂であれば、特に制限されない。チョコレートの製造に使用される食用油脂としては、例えば、ココアバター、パーム油、パーム核油、ヤシ油、シア脂、サル脂、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、乳脂等や、これらの加工油脂(水素添加油、分別油、エステル交換油)等が挙げられる。これらの食用油脂は2種以上組み合せて使用することもできる。また、市販されているチョコレート用油脂を使用することもできる。
【0016】
本発明の実施の形態のチョコレートは、チョコレート中の油脂の固体脂含量(以下、SFCとする)が好ましくは10℃で1~98%、20℃で1~85%、30℃で0~15%であり、より好ましくは10℃で2~96%、20℃で1~80%、30℃で0~13%であり、さらに好ましくは10℃で3~94%、20℃で2~75%、30℃で1~11%であり、最も好ましくは10℃で3~20%、20℃で2~20%、30℃で1~10%である。
油脂のSFCは社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9-2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定することができる。
【0017】
本発明の実施の形態のチョコレートは、チョコレート中の無脂カカオ固形分含有量が好ましくは1~25質量%であり、より好ましくは3~20質量%であり、さらに好ましくは5~15質量%である。なお、本発明で無脂カカオ固形分とは、カカオ豆、カカオニブ、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ分から油脂、水分を除いた固形分のことである。また、チョコレート中の無脂カカオ固形分含有量は、カカオ分を配合することで調整することができる。
【0018】
本発明の実施の形態のチョコレートは、好ましくは糖質を含有する。なお、本発明で糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたもののことである。糖質の具体例は、糖類、糖アルコール(マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、ラクチトール、マンニトール、還元水飴等)、でんぷん、オリゴ糖、デキストリン等である。また、本発明で、糖類は、単糖類、二糖類(ブドウ糖、果糖、ガラクトース、砂糖(ショ糖)、乳糖、麦芽糖等)のことである。また、本発明で糖質は、糖質そのものであり、その他の原材料(例えば、粉乳等)に含まれる糖質は含めない。
本発明の実施の形態のチョコレートの製造に使用される糖質は、好ましくは糖類であり、より好ましくは砂糖、乳糖である。
本発明の実施の形態のチョコレートは、チョコレート中の糖質含有量が好ましくは35~65質量%であり、より好ましくは40~63質量%であり、さらに好ましくは43~60質量%である。
【0019】
本発明の実施の形態のチョコレートは、それ以外にも、チョコレートに一般的に配合される原料を使用することができる。具体的には、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳等の粉乳、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、コーヒー粉末等の各種粉末、ガム類、澱粉類、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、酸化防止剤、着色料、香料等を使用することができる。
【0020】
本発明の実施の形態のチョコレートは、従来公知のチョコレートの製造方法で製造することができる。本発明の実施の形態のチョコレートは、例えば、油脂、砂糖、乳化剤等を原料とし、混合工程、微粒化工程(リファイニング)、精練工程(コンチング)、冷却工程等を経て製造される。本発明の実施の形態のチョコレートは、好ましくは微粒化工程を経て製造される。
なお、前記したように、チョコレートの粒度は、微粒化工程で通常使用される機器であるロールリファイナーにおいて、ロール圧力やロール速度を調節することによって、前記範囲に調整することができる。
【0021】
本発明の実施の形態のチョコレートは、加熱後に白色化しにくいと共に、良好な耐熱保形性を有する。そのため、本発明の実施の形態のチョコレートは、加熱用途に適している。
本発明の実施の形態のチョコレートは、好ましくは加熱用チョコレートであり、より好ましくは焼成用チョコレートである。
【0022】
本発明の実施の形態のチョコレートは、好ましくはソフトチョコレートである。なお、本発明でソフトチョコレートとは、25℃での性状が、可塑性があって、カスタードクリームのようなクリーム状で、軟らかいチョコレートのことである。ソフトチョコレートは、一般的にチョコレートクリームと呼ばれることもある。
【0023】
本発明の実施の形態のチョコレートは、テンパリング型チョコレート及びノンテンパリング型チョコレートのどちらでも良いが、好ましくはノンテンパリング型チョコレートである。
【0024】
本発明の実施の形態の加熱チョコレートは、本発明の実施の形態のチョコレートを加熱して得られるチョコレートである。本発明で加熱チョコレートとは、チョコレートを加熱して得られる加熱済のチョコレートのことである。本発明の実施の形態の加熱チョコレートは、チョコレート自体を直に加熱することで得られる。また、本発明の実施の形態の加熱チョコレートは、チョコレートをベーカリー食品用生地と共に加熱することでも得られる。
【0025】
本発明の実施の形態の加熱チョコレートを得るためのチョコレートを加熱する手段としては、焼成、蒸す、揚げる(フライ)、マイクロ波(電子レンジ)等が挙げられる。本発明の実施の形態の加熱チョコレートを得るためのチョコレートを加熱する手段は、好ましくは焼成である。
【0026】
本発明の実施の形態の加熱チョコレートは、本発明の実施の形態のチョコレートを、好ましくは100~200℃、5~30分間、より好ましくは120~160℃、5~30分間加熱することで製造することができる。
【0027】
本発明の実施の形態の加熱チョコレートは、白色化及び形状の変化が抑制されている。そのため、チョコレートの粒度及びチョコレートの油脂含有量を前記範囲にすることにより、加熱チョコレートの白色化及び形状の変化を抑制する方法をして使用することができる。
【0028】
本発明の実施の形態のベーカリー食品は、本発明の実施の形態のチョコレートと、ベーカリー食品用生地とを組み合わせて、加熱して得られる。なお、本発明でベーカリー食品とは、ベーカリー食品用生地を、加熱することで得られるベーカリー食品のことである。また、本発明でベーカリー食品用生地とは、加熱する前のベーカリー食品用生地のことである。
チョコレートと、ベーカリー食品用生地とを組み合わせる手段としては、包む、巻く、混合、接着、被覆、挟む、注入、埋没、トッピング等が挙げられる。また、本発明の実施の形態のチョコレートと、ベーカリー食品用生地とを加熱する手段としては、焼成、蒸す、揚げる(フライ)、マイクロ波(電子レンジ)等が挙げられる。本発明の実施の形態のチョコレートと、ベーカリー食品用生地とを加熱する手段は、好ましくは焼成である。
【0029】
本発明の実施の形態のベーカリー食品は、例えば、ビスケット、クッキー、クラッカー、乾パン、プレッツェル、カットパン、ウェハース、サブレ、ラングドシャ、マカロン等の焼き菓子、バターケーキ類(パウンドケーキ、フルーツケーキ、マドレーヌ、バウムクーヘン、カステラ等)、スポンジケーキ類(ショートケーキ、ロールケーキ、トルテ、デコレーションケーキ、シフォンケーキ等)、シュー菓子、発酵菓子、パイ、ワッフル等の洋生菓子、菓子パン、フランスパン、シュトーレン、パネトーネ、ブリオッシュ、ドーナツ、デニッシュ、クロワッサン等のパンである。
【0030】
本発明の実施の形態のベーカリー食品は、本発明の実施の形態のチョコレートと、ベーカリー食品用生地とを組み合わせて加熱すること以外、従来公知のベーカリー食品の製造方法で製造することができる。
本発明の実施の形態のベーカリー食品は、本発明の実施の形態の加熱用チョコレートと、ベーカリー食品用生地とを組み合わせて、好ましくは140~210℃、8~45分間加熱し、より好ましくは150~200℃、10~40分間加熱することで製造する。
【実施例0031】
次に実施例により本発明を説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0032】
〔測定方法〕
チョコレートに含まれる固形物の粒度は、デジマチック標準外側マイクロメータMDC-25SX(株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した。
油脂のSFCは社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9-2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定した。
【0033】
〔チョコレートの製造〕
表1~4に示された配合のチョコレートを、通常のチョコレートの製造方法(混合、微粒化、精練、冷却)で製造した(チョコレートの配合の単位は質量部であり、チョコレート中含有量の単位は質量%である。)。なお、チョコレートの粒度は、微粒化工程のロールリファイナーのロール圧力及びロール速度を調節することで、調整した。また、実施例7、比較例5及び比較例6のチョコレート以外のチョコレートは、テンパリング操作を行わずに製造し、実施例7、比較例5及び比較例6のチョコレートは、精練工程の後にテンパリング操作を行って製造した。また、原料のチョコレート用油脂は、市販のソフトチョコレート用油脂を使用した。また、実施例7、比較例5及び比較例6のチョコレート以外のチョコレートは、25℃での性状が、可塑性があって、カスタードクリームのようなクリーム状で、軟らかく、ソフトチョコレートであった。また、得られた全てのチョコレートは、水分含有量が3質量%以下であった。
【0034】
〔焼きチョコレートの製造及び評価〕
表1~4に示された配合で製造した各チョコレートを、直径3.6cmの型で成形した後、オーブン(上火140℃、下火140℃)で20分間焼成することで、焼きチョコレート(焼成チョコレート)を製造した。
焼成後の焼きチョコレートの外観を観察し、チョコレートの形状(大きさ)を測定することで、チョコレートの白色化及び耐熱保形性を評価した。チョコレートの白色化及び耐熱保形性は、下記評価基準により評価した。チョコレートの白色化は、○の場合、白色化しにくいと判断した。また、チョコレートの耐熱保形性は、◎又は○の場合、良好な耐熱保形性を有すると判断した。評価結果を表1~4に示した。
【0035】
<チョコレートの白色化の評価基準>
○:白色化していない
△:わずかに白色化している
×:多くが白色化している
××:全体が白色化している
【0036】
<チョコレートの耐熱保形性の評価基準>
◎:焼成後のチョコレートの大きさが4.5cm未満である。
○:焼成後のチョコレートの大きさが4.5cm以上5.5cm未満である。
×:焼成後のチョコレートの大きさが5.5cm以上である。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
表1~4から分かるように、実施例のチョコレートは、加熱後に白色化しにくいと共に、良好な耐熱保形性を有していた。
一方、表1~4から分かるように、比較例のチョコレートは、加熱後に白色化しやすい又は耐熱保形性が悪かった。